(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記カム(270)は、外周部の厚みが場所に応じて異なる構成であり、前記厚みの変化により、前記一対の取出爪(261L、261R)を開閉させるとともに、前記カム(270)の外径が場所によって異なる構成であり、前記外径の変化により、前記一対の取出爪(261L、261R)で保持されている前記移植物を押し出す押出機構(280)を作動させる、ことを特徴とする請求項1または2に記載の移植機。
前記トレイ供給装置(100)は、前記トレイ(20)をトレイ搬送路(111)に沿って縦方向に間欠的に送るトレイ縦送り装置(120)と、前記トレイ搬送路(111)を左右方向に移動させるトレイ搬送路移動装置(170)とを有し、
前記トレイ縦送り装置(120)は、
前記トレイ(20)の裏面側から、当該裏面側に突き出したポット部(21)同士の間に入り、下方に移動することで前記トレイ(20)を前記ポット部の横一列分だけ送り、前記ポット部同士の間から抜け出して、前記ポット部の横一列分だけ上方に移動する構成のトレイ送り具(121)と、前記トレイ送り具(121)に固定され、湾曲縁部(131a)を有する突起状カム(131)が形成された送りロッドアーム(130)と、前記送りロッドアーム(130)を回動自在に支持する、縁部に第1凹部(143a)、第2凸部(143b)、第3凹部(143c)が側面視で連続して形成された送りアーム(140)と、回動する縦送り回動軸(151)に固定され、先端部に牽制ローラ(152)を有する縦送り駆動アーム(150)とを有しており、
前記トレイ搬送路移動装置(170)は、
前記トレイ搬送路の裏面側に設けられ、前記トレイ搬送路を左右方向に移動させるリードカム軸(171)と、
前記リードカム軸(171)より上方に設けられ、前記トレイ搬送路(111)の前記移動を案内する案内レール(155)とを有し、
前記トレイ搬送路(111)は、前記リードカム軸(171)と前記案内レール(155)により支持されている構成であり、
前記縦送り駆動アーム(150)の回動により、前記牽制ローラ(152)が、前記送りロッドアーム(130)の前記湾曲縁部(131a)と、前記送りアーム(140)の前記第1凹部(143a)と接触し、前記トレイ送り具(121)は、前記ポット部(21)同士の間から抜け出る構成であり、
前記トレイ送り具(121)が前記ポット部(21)同士の間から抜け出た後、前記牽制ローラ(152)が前記送りロッドアーム(130)の前記湾曲縁部(131a)との接触を続けているため、前記トレイ送り具(121)が前記ポット部(21)同士の間から抜け出た状態を維持しながら、前記牽制ローラ(152)が前記送りアーム(140)の前記第2凸部(143b)に接触して、前記ポット部の横一列分だけ上方に移動する構成であり、
前記トレイ送り具(121)が前記ポット部の横一列分だけ上方に移動した後、前記牽制ローラ(152)が前記送りロッドアーム(130)の前記湾曲縁部(131a)と非接触状態となり、前記トレイ送り具(121)は、前記ポット部(21)同士の間に向けて移動する構成であり、
前記トレイ送り具(121)が前記ポット部(21)同士の間に向けて移動した後、前記牽制ローラ(152)は、前記送りアーム(140)の前記第3凹部(143c)と接触して、前記トレイ送り具(121)は、前記ポット部(21)同士の間に入った状態のまま下方に移動して、前記トレイ(20)を前記ポット部の横一列分だけ送る構成である、ことを特徴とする請求項1から4の何れか一つに記載の移植機。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記した従来の苗移植機では、一対の苗取出爪を、苗の苗取出位置となる苗トレイのポット位置に移動させる動作は、回動軸を中心に回動するクランク体のクランクピンと係合して揺動する揺動アームの動き、及び、その回動してくるクランクピンによってカム板を介して揺動する押出リンクの動きの、概ね2つの動きに支配されており、これら動作を行わせる機構が複雑であるため、一対の苗取出爪が移動する位置がずれ易いという問題があった。
【0007】
本発明は、このような従来の移植機の課題を考慮して、取出装置の移植物の取出精度を向上させることが出来る移植機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、第1の本発明は、
移植物(22)を収容したトレイ(20)を供給するトレイ供給装置(100)と、
前記移植物を圃場に植え付ける植付装置(7)と、
前記トレイ供給装置(100)のトレイ(20)から前記移植物を取り出して前記植付装置(7)へ供給する取出装置(200)とを備
え、
前記取出装置(200)は、取出具(250、260)の2箇所に設けられた被案内部材(245、247)が、共通の案内部(240)に案内されながら移動することにより、前記取出具(250、260)がトレイ(20)から前記移植物(22)を取り出す取出状態から姿勢を変更して前記植付装置(7)へ供給する供給状態となる
移植機(1)であって、
前記移植機の本体からの駆動力で回動する駆動アーム(220)と、
前記駆動アームの先端に、一端が回動自在に連結された連結アーム(230)と、を備え、
一方の被案内部材(245)の一端と前記連結アーム(230)の他端が連結されており、
前記取出具(250、260)は、前記移植物を取り出すための一対の取出爪(261L、261R)を有し、
前記一方の被案内部材(245)の他端に固定された、前記一対の取出爪(261L、261R)を開閉させるカム(270)と、
前記駆動アーム(220)から前記一方の被案内部材(245)を介して前記カム(270)へ駆動力を伝達し、前記駆動アーム(220)の駆動周期に合わせて前記カム(270)を回動させる伝達機構(290、291、292、293)と、を備え、
前記取出装置(200)は、前記移植物(22)を押し出す押出機構(280)を有し、
前記押出機構(280)は、切欠部(281b)が形成された押出ロッド(281)を有し、
前記押出ロッド(281)が押し出し動作するとき、前記切欠部(281b)を前記一対の取出爪(261L、261R)の先端部が通過する構成であり、
前記押出ロッド(281)は、上部が平面状に構成されており、
前記一対の取出爪(261L、261R)は、板状に構成されており、
前記伝達機構(290)は、第1ギヤ(291)、第2ギヤ(292)及び第3ギヤ(293)を有し、カム(270)のカム軸(271)へ駆動力を伝達する構成であり、
前記第1ギヤ(291)は、前記駆動アーム(220)に固定されており、前記第3ギヤ(293)は、前記カム軸(271)と一体である前記一方の被案内部材(245)に固定されており、前記第2ギヤ(292)は、前記第1ギヤ(291)及び前記第3ギヤ(293)の両方に嵌合する構成であり、
前記切欠部(281b)が前記一対の取出爪(261L、261R)の前記先端部を押し広げながら移動する構成であり、
前記押出ロッド(281)は、前記一対の取出爪(261L、261R)の前記先端部(261Lp、261Rp)の上方を覆う構成であり、
前記押出ロッド(281)は、前記一対の取出爪(261L、261R)の前記先端部(261Lp、261Rp)の挿入速度に合わせて後退する、ことを特徴とする移植機である。
【0009】
また、第2の本発明は、
前記共通の案内部(240)は、案内溝(241)で構成され、前記案内溝(241)は直線部分と、該直線部分に続いて屈曲した屈曲部分とを有し、
前記取出状態では、前記2箇所の被案内部材(245、247)が共に前記直線部分に案内され、前記移植物を保持した前記取出具(250、260)が前記トレイ(20)から離れ、その後、一方の被案内部材(245)が屈曲部分に移行して案内されることにより、前記取出具(250、260)が前記供給状態へ向けて姿勢を変更していく、ことを特徴とする上記第1の本発明の移植機である。
【0012】
また、第
3の本発明は、
前記カム(270)は、外周部の厚みが場所に応じて異なる構成であり、前記厚みの変化により、前記一対の取出爪(261L、261R)を開閉させるとともに、前記カム(270)の外径が場所によって異なる構成であり、前記外径の変化により、前記一対の取出爪(261L、261R)で保持されている前記移植物を押し出す押出機構(280)を作動させる、ことを特徴とする上記第
1または第2の本発明の移植機である。
【0013】
また、第
4の本発明は、
前記カム(270)は前記一対の取出爪(261L、261R)の間に位置し、前記カム(270)の厚さは不均一であり、前記厚みの変化により、前記一対の取出爪(261L、261R)を開閉させるとともに、前記押出機構(280)は前記カム(270)の外形の変化によって前記移植物を前記植付装置(7)側へ押し出すことを特徴とする、
上記第1から第3の何れか一つの本発明の移植機である。
【0014】
また、第
5の本発明は、
前記トレイ供給装置(100)は、前記トレイ(20)をトレイ搬送路(111)に沿って縦方向に間欠的に送るトレイ縦送り装置(120)と、前記トレイ搬送路(111)を左右方向に移動させるトレイ搬送路移動装置(170)とを有し、
前記トレイ縦送り装置(120)は、
前記トレイ(20)の裏面側から、当該裏面側に突き出したポット部(21)同士の間に入り、下方に移動することで前記トレイ(20)を前記ポット部の横一列分だけ送り、前記ポット部同士の間から抜け出して、前記ポット部の横一列分だけ上方に移動する構成のトレイ送り具(121)
と、前記トレイ送り具(121)に固定され、湾曲縁部(131a)を有する突起状カム(131)が形成された送りロッドアーム(130)と、前記送りロッドアーム(130)を回動自在に支持する、縁部に第1凹部(143a)、第2凸部(143b)、第3凹部(143c)が側面視で連続して形成された送りアーム(140)と、回動する縦送り回動軸(151)に固定され、先端部に牽制ローラ(152)を有する縦送り駆動アーム(150)とを有しており、
前記トレイ搬送路移動装置(170)は、
前記トレイ搬送路の裏面側に設けられ、前記トレイ搬送路を左右方向に移動させるリードカム軸(171)と、
前記リードカム軸(171)より上方に設けられ、前記トレイ搬送路(111)の前記移動を案内する案内レール(155)とを有し、
前記トレイ搬送路(111)は、前記リードカム軸(171)と前記案内レール(155)により支持されている
構成であり、
前記縦送り駆動アーム(150)の回動により、前記牽制ローラ(152)が、前記送りロッドアーム(130)の前記湾曲縁部(131a)と、前記送りアーム(140)の前記第1凹部(143a)と接触し、前記トレイ送り具(121)は、前記ポット部(21)同士の間から抜け出る構成であり、
前記トレイ送り具(121)が前記ポット部(21)同士の間から抜け出た後、前記牽制ローラ(152)が前記送りロッドアーム(130)の前記湾曲縁部(131a)との接触を続けているため、前記トレイ送り具(121)が前記ポット部(21)同士の間から抜け出た状態を維持しながら、前記牽制ローラ(152)が前記送りアーム(140)の前記第2凸部(143b)に接触して、前記ポット部の横一列分だけ上方に移動する構成であり、
前記トレイ送り具(121)が前記ポット部の横一列分だけ上方に移動した後、前記牽制ローラ(152)が前記送りロッドアーム(130)の前記湾曲縁部(131a)と非接触状態となり、前記トレイ送り具(121)は、前記ポット部(21)同士の間に向けて移動する構成であり、
前記トレイ送り具(121)が前記ポット部(21)同士の間に向けて移動した後、前記牽制ローラ(152)は、前記送りアーム(140)の前記第3凹部(143c)と接触して、前記トレイ送り具(121)は、前記ポット部(21)同士の間に入った状態のまま下方に移動して、前記トレイ(20)を前記ポット部の横一列分だけ送る構成である、ことを特徴とする上記第1から第
4の何れか一
つの本発明の移植機である。
【発明の効果】
【0015】
第1の本発明によって、取出具(250、260)の支持構造が簡単になり、取出精度も向上する。
また、第1の本発明によって、取出具(250、260)の位置及び姿勢を簡単な構造で適正に、且つ円滑に制御出来る。
また、第1の本発明によって、カム(270)を取出爪(261L、261R)の近傍に配置することが出来得て、取出爪(261L、261R)の開閉機構を簡単な構造に出来る。
また、第1の本発明によって、押出ロッド(281)が押し出し動作するとき、切欠部(281b)を一対の取出爪(261L、261R)の先端部が通過すると共に、切欠部(281b)が一対の取出爪(261L、261R)の先端部を押し広げながら移動するので、前記先端部に付着していた土等が取り除かれる。
また、第1の本発明によって、押出ロッド(281)は、上部が平面状に構成されると共に、一対の取出爪(261L、261R)の先端部(261Lp、261Rp)の上方を覆うので、トレイ(20)上の移植物が取出爪(261L、261R)の先端部(261Lp、261Rp)に引っ掛かるのを防止出来る。
また、第1の本発明によって、押出ロッド(281)は、一対の取出爪(261L、261R)の先端部(261Lp、261Rp)の挿入速度に合わせて後退するので、移植物が先端部(261Lp、261Rp)に絡まるのを防止出来る。
【0016】
また、第2の本発明によって、取出状態で移植物を取り出してから、供給状態で移植物を供給するまでの取出具(250、260)の位置及び姿勢を、共通の案内部(241)のみで適正に、且つ円滑に制御出来る。
【0019】
また、第
3の本発明によって、
一つのカム(270)により、取出爪(261L、261R)の開閉と、押出機構(280)による移植物(22)の押出とが行え、構造の簡素化が図れる。
【0020】
また、第
4の本発明によって、取出具(250、260)の位置及び姿勢を簡単な構造で適正に、且つ円滑に制御出来る。また、カム(270)を取出爪(261L、261R)の近傍に配置することが出来、取出爪(261L、261R)の開閉機構を簡単な構造に出来る。
【0021】
また、第
5の本発明によって、トレイ縦送り装置(120)をコンパクトな構造に出来る。また、簡単な構造でトレイ搬送路移動装置(170)を左右移動可能に支持出来る。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面に基づき、本発明の移植機の一実施の形態の苗移植機について説明する。
【0024】
(実施の形態)
図1に、本発明の実施の形態の苗移植機の側面図を示し、
図2に平面図を示す。
【0025】
図1および
図2は、野菜などの苗を移植する苗移植機1を示すものであり、この車体の前部に駆動源であるエンジンEを搭載し、車体の前後には走行車輪2、3を備え、エンジンEの回転動力はミッションケ−ス4内のミッション装置を介して後輪3に伝える構成である。
【0026】
本実施の形態の苗移植機1は、苗22(
図3参照)を収容したトレイ20を供給するトレイ供給装置100と、苗22を圃場に植え付ける植付装置7と、トレイ供給装置100のトレイ20から苗22を取りだして植付装置7へ供給する取出装置200等を備え、左右一対の前輪2、2及び左右一対の後輪3、3によって畝Uを跨いだ状態で機体を進行させながら、トレイ20に収容されている苗22を畝Uの上面に自動的に植え付ける構成である。作業者は、機体後方を歩きながら操縦ハンドル8で機体の操向操作を行う構成である。
【0027】
また、走行部には、機体に対し左右一対の後輪3、3を上下動させて、機体位置を制御する機体制御機構が設けられている。
【0028】
左右一対の後輪3、3の走行伝動ケース9と走行車体との間には、車輪の上げ下げによって機体を昇降する昇降シリンダ10が設けられていて、この昇降シリンダ10を伸縮作動させると、左右一対の後輪3、3が同方向に同量だけ機体に対し上下動し、機体が昇降する。
【0029】
図3は、トレイ供給装置100の斜視図であり、
図4は、トレイ供給装置100のトレイ縦送り装置120の構成を示す概略側面図を示す。
【0030】
トレイ20は、複数の育苗ポット21を縦横に連設したもので、プラスチックで形成されていて、可撓性を保持する構成になっている。各育苗ポット21は表面側で連結し、裏面は独立した形態となっている。
【0031】
トレイ供給装置100は、トレイ20の底部を支持する前下がりに傾斜したトレイ搬送路111を有する苗置台110と、トレイ20をトレイ搬送路111に沿って縦方向に間歇的に送るトレイ縦送り装置120と、トレイ搬送路111を有する苗置台110を左右方向に移動させるトレイ搬送路移動装置170(
図2参照)とを備える。
【0032】
また、トレイ縦送り装置120は、トレイ20の裏面側から、当該裏面側に突き出した育苗ポット21同士の間に入り、下方に移動することでトレイ20を育苗ポット21の横一列分だけ送り、育苗ポット21同士の間から抜け出して、育苗ポット21の横一列分だけ上方に移動する構成のトレイ送りロッド121を有している。
【0033】
トレイ送りロッド121は、中央部121aがトレイ搬送路111の下部に設けられた退避溝111aに出入り可能に構成され、両端部121bは直角に折り曲げられて、トレイ搬送路111の両サイドより外側に位置しており、トレイ20がトレイ搬送路111上を移動する際に、邪魔にならない構成である。
【0034】
また、トレイ搬送路移動装置170は、トレイ搬送路111の裏面側に設けられ、苗移植機1の本体側から駆動力を得て、トレイ搬送路111を有する苗置台110を左右方向に移動させるリードカム軸171と、リードカム軸171より上方に設けられ、トレイ搬送路111を有する苗置台110の左右方向への移動を案内する案内レール155とを有している。
【0035】
また、トレイ搬送路111は、リードカム軸171と、トレイ搬送路111の内側上部に設けられた左右移動を案内する案内レール155により支持されている。これにより、案内レール155はリードカム軸171と離れた位置でトレイ搬送路111を支えるため、左右方向への移動時にがたつきが少ない。
【0036】
トレイ搬送路111と押え枠25との間に挟み込むようにしてトレイ20を苗載台23の上方から差し込むと、トレイ20の裏面側の溝部に送りロッド121の先端部が係合した状態となり、この状態で送りロッド121が側面視で略四角形の軌跡Aを描いて回動することにより、トレイ20がトレイ搬送路111に沿って斜め下方に間欠的に縦送りされる構成である。
【0037】
尚、送りロッド121を用いて、トレイ20の縦送りを間欠的に行う機構については、更に後述する。
【0038】
一方、取出装置200は、苗載置台23の下端部に対向する位置に配置されており、取出爪210の先端が軌跡Kを描く様に作動して、横方向に移動する育苗ポット21から、順次、苗22を取り出して植付装置7に供給する構成である。
【0039】
次に、主として
図5、
図6を用いて、本実施の形態の苗移植装置1に設けられた取出装置200の構成を中心に説明する。
【0040】
図5は、取出装置200の概略斜視図であり、
図6は、
図5の紙面の左上奥側から右下手前側を見た、取出装置200の概略側面図である。
【0041】
図5、
図6に示す通り、取出装置200は、苗移植機1の本体に固定された取出装置固定部材201に回動可能に保持されて、チェーンベルト202を介して本体側の駆動源の動力で矢印B方向に回動する駆動軸203により同方向に回動する駆動アーム220と、駆動アーム220の先端側部220aに、一端部230aが回動自在に連結された連結アーム230と、取出装置固定部材201に固定ピン201a、201bによって保持され、外形が略アルファベットのJ文字の形状を呈した板状部材であって、トレイ供給装置100に近い側が直線状であり遠い側が略R状に立ち上がった形状を呈した案内溝241を有する案内部240と、を備えている。
【0042】
また、取出装置200は、案内溝241に対してがたつくことなく且つスムーズにスライド移動可能に挿入された、後述するカム軸271と一体である第1の被案内部材245と、第2の被案内部材247とが連結され、それら被案内部材が連結された側面の一端側から突き出して略直角に折り曲げられた折り曲げ部251を有する基板250と、基板250の折り曲げ部251から垂直に突き出して、回動自在に保持された左右一対の取出爪保持ピン252L、252R、根元部がそれぞれ左右一対の取出爪保持ピン252L、252Rに取付られ、先端部の幅がピンセット状に細くなっている、育苗ポット21内の苗22を取り出す一対の取出爪261L、261Rと、一対の取出爪261L、261Rの対向する内面部の根元部側にその両端が取り付けられた引っ張りバネ263とを有する取出部材260と、を備えている。
【0043】
尚、本実施の形態の基板250と取出部材260とを包含する構成の一例が、本発明の取出具にあたる。
【0044】
また、取出装置200は、基板250に回動自在に貫通した、上記第1の被案内部材254と一体であるカム軸271を有したカム270であって、そのカム270の外周部の厚みに関して、上記一対の取出爪261L、261Rの内面部に設けられた左右一対の爪先端幅規制突起262L、262Rの先端面と接触する際、その外周部の場所によって厚みが変化している外周部272と、そのカム270の最外縁部のカム軸271の軸中心からの距離(外径ともいう)に関して、その最外縁部の場所によってその外径が変化している最外縁部273とを備えたカム270と、基板250に回動自在に連結され、カム270の最外縁部273の外径の変化により、一対の取出爪261L、261Rに沿って、育苗ポット21から取り出して一対の取出爪261L、261Rで保持されている苗22を押し出す押出機構280と、を備えている。
【0045】
また、カム軸271と一体である第1の被案内部材245の先端近傍縁部245aは、連結アーム230の他端部230bに回動可能に連結されている。また、カム軸271と一体である第1の被案内部材245は、駆動アーム220の回転力によって、第1ギヤ291、第2ギヤ292、第3ギヤ293から構成された伝達機構290を介して回動させられ、駆動アーム220の駆動周期に合わせてカム軸271へ駆動力を伝達する構成である。
【0046】
また、カム270の外周部272が、一対の取出爪261L、261Rの内面側に設けられた左右一対の爪先端幅規制突起262L、262Rの先端面と接触する際、カム270の外周部272の厚みの変化と、引っ張りバネ263の復元力との相互作用により、一対の取出爪261L、261Rを開閉させる構成である。
【0047】
次に、上記伝達機構290について更に説明する。
【0048】
即ち、第1ギア291は、駆動アーム220の先端側部220aに固定されており、連結アーム230に対しては、第1回動軸291aを介して回動自在に取り付けられている。また、第3ギヤ293は、カム軸271と一体である第1の被案内部材245の先端部245bに固定されており、第1の被案内部材245の先端近傍縁部245aが、連結アーム230の他端部230bに回動可能に連結されているため、第3ギヤ293は、連結アーム230に対して回動自在に保持されている。従って、第3ギア293は、第1の被案内部材245と一体で回動する。また、第2ギア292は、連動アーム220の中央位置において回動自在に取り付けられており、第1ギヤ291及び第3ギヤ293の両方に挟まれて、双方のギヤと嵌合している。
【0049】
次に、上記押出機構280について、主として
図6を参照しながら更に説明する。
【0050】
押出機構280は、一対の取出爪261L、261Rで保持されている苗22を押し出す、先端部281aが直角に折り曲げられ取出爪261L、261Rの先端部の幅に合わせた切欠部281bが形成された押出ロッド281と、略直角状に折り曲げられた連結棒282であって、その一方の先端部282aが押出ロッド281の後端部に設けられた後端孔部281cに回動自在に挿入されて、抜け防止のワリピン(図示省略)で保持された連結棒282と、連結棒282の他方の先端部282bが上端部283aに固定され、下端部283bが基板250に対して押出アーム連結軸283dにより回動自在に取付られ、中央部の引っ張りバネ保持用第1突起283cが設けられた押出アーム283と、一端が引っ張りバネ保持用第1突起283cに引っ掛けられ、他端が基板250に固定された引っ張りバネ保持用第2突起250aに引っ掛けられた押出アーム引っ張りバネ284と、を備えている。
【0051】
そして、カム270が矢印B方向に回動した際、最外縁部273の内で他の部分273aより外径が大きい突出部273bが、引っ張りバネ保持用第1突起283cの根元部の外周縁部に接触することにより、押出アーム引っ張りバネ284が引き延ばされ、押出アーム283は、
図6において反時計方向に回動さられて、連結棒282で連結された押出ロッド281が後退する構成である(矢印C参照)。また、カム270が矢印B方向に回動した際、最外縁部273の内で突出部273bより外径が小さい他の部分273aが、引っ張りバネ保持用第1突起283cの根元部の外周縁部に接触することにより、押出アーム引っ張りバネ284が縮まり、押出アーム283は、
図6において時計方向に回動さられて、連結棒282で連結された押出ロッド281が突き出てくる構成である(矢印D参照)。押出ロッド281が突き出してくる度に、押出ロッド281の先端部281aに設けられた切欠部281bを、一対の取出爪261L、261Rの先端部が通過することになるので、その先端部に付着していた土等が取り除かれる構成である。
【0052】
ここで、押出ロッド281は、上部が平面状に構成されているが、これにより、一対の取出爪261L、261Rに苗22の葉がからむのを防止出来る。
【0053】
以上の構成において、次に、
図5〜
図7を参照しながら、取出装置200の動作を説明する。
【0054】
上述した通り、案内部240は、苗移植機1の本体に固定された取出装置固定部材201にしっかりと固定されているため動かない。
【0055】
駆動アーム220の回動に伴って、連結アーム230が揺動するが、その動きは、案内部240に形成された案内溝241を貫通して基板250に連結されている第1の被案内部材245により規制される。
【0056】
一方、連結アーム230の動きに伴って、基板250も揺動するが、基板250は、第1の被案内部材245の他に、第2の被案内部材247が、案内溝241を貫通している為(但し、第2の被案内部材247は連結アーム230には連結されていない)、その動きは、案内溝241に沿った往復移動を繰り返す。基板250には、取出部材260が取り付けられている為、取出部材260も基板250と同様の動きをし、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpは、
図6,7に示す軌跡Kを描く。
【0057】
ここで、
図7は、駆動アーム220の回動の位置と、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpの軌跡K上の位置との概略の対応関係を示す模式図である。
図7に示す、駆動アーム220の回動の位置P1〜P6は、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpの軌跡K上の位置K1〜K6に対応する。尚、軌跡Kを示す破線上に記載した矢印は、動作方向を示している。
【0058】
図7に示す通り、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpが、位置K1から位置K2に向かう動作は、育苗ポット21から苗22を抜き取る動作に対応している。位置K1から位置K2までの軌跡Kが直線状になっていることから、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpは、育苗ポット21から真っ直ぐに後退する。この時、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpには、引っ張りバネ263の復元力により、互いに近づく方向の力が作用しており、育苗ポット21から抜き取った苗22を保持することが出来る。尚、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpの開閉動作については、押出ロッド281の動作と合わせて、更に後述する。
【0059】
尚、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpが、位置K6から位置K1に向かう動作は、苗取出位置にあるトレイ20の育苗ポット21内の苗22に対して、一対の取出爪261L、261Rを挿入させる動作に対応しており、位置K1から位置K2に向かう軌跡Kとほぼ同じ経路を逆向きに移動するので、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpは、育苗ポット21にほぼ真っ直ぐに挿入される。この時、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpには、引っ張りバネ263の復元力に対抗して、互いに遠ざかる方向の力が作用しており、双方の先端部が開いた状態で、育苗ポット21に進入出来る。
【0060】
これにより、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpが、トレイ20、育苗ポット21、及び苗自体を傷付けることが無い。
【0061】
尚、位置K1から位置K2までの軌跡K、及び、位置K6から位置K1までの軌跡Kが、概ね直線状になっているのは、案内溝241のトレイ供給装置100に近い側が直線状に形成されている為である。
【0062】
次に、位置K2から位置K3に向かうに従って、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpは、それまで育苗ポット21に対向していた姿勢から略下方に向けて急激に姿勢を変化させ、位置K4まで移動した時には、先端部261Lp、261Rpは、ほぼ真下を向いている。
【0063】
尚、この様に、略下方に向けて急激に姿勢を変化させるのは、案内溝241のトレイ供給装置100から遠い側が、略R状に立ち上がった形状に形成されている為である。
【0064】
そして、丁度その時、その先端部261Lp、261Rpの下方には、上死点に向けて軌跡T1(
図1参照)上の上昇工程にある植付装置7の苗投入口(図示省略)が上方に向いており、位置K4から位置K5の間において、押出ロッド281により一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpから押し出された苗22が、植付装置7の苗投入口に落下し、苗植付具11へ供給される。尚、押出ロッド281の動作については、更に後述する。
【0065】
次に、位置K5から位置K6に向かうに従って、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpは、それまで略下方に向けていた姿勢を次の育苗ポット21に対向出来る様に急激に姿勢を変化させて、位置K1まで移動した時には、先端部261Lp、261Rpは、新たな育苗ポット21に挿入されている。
【0066】
図7に示す、駆動アーム220の回動の位置と、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpの軌跡K上の位置との概略の対応関係から分かる様に、位置K4から位置K5に向かう動作は、上述した位置K1から位置K2に向かう動作に比べてゆっくり行われるので、育苗ポット21からの苗22の取出は素早く行えて、且つ植付装置7への苗22の放出を確実に行える。
【0067】
この様な動作が行われるのは、連結アーム230が、駆動アーム220より前方(トレイ供給装置100の抜き取り位置)側に設けられているためである。また、駆動アーム220が、連結アーム230に比べて、トレイ供給装置100の抜き取り位置から遠い為、苗22を取り出す時に苗22に接触することが無く、邪魔にならない。
【0068】
次に、主として
図5、
図6、
図7を参照しながら伝達機構290と押出機構280の動作を中心に説明する。
【0069】
図5に示す通り、駆動アーム220のB方向への回動により、駆動アーム220の先端側部220aに固定された第1ギヤ291は、駆動アーム220の回動支点220bを中心としてB方向へ公転する。第1ギア291は、連結アーム230に対して第1回動軸291aを介して回動自在に取り付けられており、第2ギヤ292を介して、第3ギヤ293をB方向に回動させる。第3ギヤ293は、カム軸271と一体である第1の被案内部材245の先端部245bと固定されており、且つ、被案内部材245の先端近傍縁部245aが、連結アーム230の他端部230bに回動可能に連結されているため、第3ギヤ293の回動により、カム軸271を介して、カム270がB方向に回動する。即ち、駆動アーム220の駆動周期に合わせてカム270が回動する。
【0070】
カム270は、場所によって厚みが変化している外周部272と、場所によってカム軸271の軸中心からの距離(外径)が変化している最外縁部273を有しており、
図6に示す通り、最外縁部273の内で突出部273bは、他の部分273aより外径が大きく、カム軸271の軸中心から同じ距離にある外周部272の内で第1の範囲272aの厚みは、残りの肉厚部分である第2の範囲272bの厚みに比べて薄く設定されている。
【0071】
以上の構成のもとで、駆動アーム220の駆動周期に同期してカム270が回動する際、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpが、位置K6から位置K1に向かう動作を行う時の一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpの開閉動作、及び、押出ロッド281の動作は次の通りである。
【0072】
即ち、カム270の外周部272の内、肉厚部分である第2の範囲272bが、左右一対の爪先端幅規制突起262L、262Rの先端面と接触することにより、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpは、引っ張りバネ263の復元力に対抗して、互いに遠ざかる方向の力が作用しており、双方の先端部が開いた状態である。
【0073】
一方、この時、カム270の最外縁部273の内、突出部273bが、引っ張りバネ保持用第1突起283cの根元部の外周縁部に接触していることにより、押出アーム引っ張りバネ284が引き延ばされ、押出アーム283は、
図6において反時計方向に回動して(矢印C参照)、連結棒282で連結された押出ロッド281が後退した状態を維持する。
【0074】
よって、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpは、育苗ポット21に進入して、苗を取り出すことが出来る。
【0075】
次に、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpが、位置K1から位置K2に向かう動作を行う時の一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpの開閉動作、及び、押出ロッド281の動作は次の通りである。
【0076】
即ち、位置K1から位置K2に向かう動作を開始すると同時に、カム270の外周部272の内、肉薄部分である第1の範囲272aが、左右一対の爪先端幅規制突起262L、262Rの先端面と接触することにより、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpは、引っ張りバネ263の復元力により、互いに近づく方向に移動するので、双方の先端部が閉じた状態になる。
【0077】
一方、この時、カム270の最外縁部273の内、突出部273bが、依然として引っ張りバネ保持用第1突起283cの根元部の外周縁部に接触していることにより、押出アーム引っ張りバネ284が引き延ばされ、押出アーム283は、
図6において反時計方向に回動した状態を維持しており(矢印C参照)、連結棒282で連結された押出ロッド281が後退した状態を維持している。 よって、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpは、取り出した苗22を先端部にしっかりと保持することが出来、そのまま、植付装置7側へ移動して行く。
【0078】
次に、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpが、位置K4から位置K5に向かう動作を行う時の一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpの開閉動作、及び、押出ロッド281の動作は次の通りである。
【0079】
即ち、位置K4から位置K5に向かう動作を開始すると同時に、カム270の最外縁部273の内、突出部273bに代わり他の部分273aが、引っ張りバネ保持用第1突起283cの根元部の外周縁部に接触することにより、押出アーム引っ張りバネ284の復元力で、押出アーム283は、瞬時に、
図6において時計方向に回動した状態となり(矢印D参照)、連結棒282で連結された押出ロッド281が押し出されると同時に、押出ロッド281の先端部281aの切欠部281bが、一対の取出爪261L、261Rの先端部を押し広げながら移動する。
【0080】
これにより、押出ロッド281の先端部281aにより一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpから押し出された苗22が、植付装置7の苗投入口に落下し、苗植付具11へ供給される。この時、押出ロッド281の先端部281aの切欠部281bが、一対の取出爪261L、261Rの先端部を押し広げながら移動することになるので、その先端部に付着していた土等が同時に取り除かれる。
【0081】
次に、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpが、位置K5から位置K6に向かう動作を行う時の一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpの開閉動作、及び、押出ロッド281の動作は次の通りである。
【0082】
即ち、カム270の外周部272の内、肉薄部分である第1の範囲272aに代わり肉厚部分である第2の範囲272bが、左右一対の爪先端幅規制突起262L、262Rの先端面と接触することにより、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpは、引っ張りバネ263の復元力に対抗して、互いに遠ざかる方向の力が作用して、双方の先端部が開いた状態に変化する。
【0083】
一方、位置K6の近傍に来た時、カム270の最外縁部273の内、他の部分273aに代わり突出部273bが、引っ張りバネ保持用第1突起283cの根元部の外周縁部に接触することにより、押出アーム引っ張りバネ284が引き延ばされ、押出アーム283は、
図6において反時計方向に回動さられて(矢印C参照)、連結棒282で連結された押出ロッド281が後退した状態に変化する。
【0084】
尚、上記実施の形態では、一対の取出爪261L、261Rを根元部から先端部に亘、一体もので同一の金属製の板部材で構成されている場合について説明したが、これに限らずの先端側について、取り外しが可能で弾性を有した例えばゴム板や、樹脂板で構成されていても良い。これにより、引っ張りバネ263の復元力で先端部が苗22をつかんでも、先端側の弾性によりゴム板の方が変形するので、苗22を潰さないという効果を発揮する。
【0085】
また、押出ロッド281は、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpが位置K6の近傍に移動するまでは、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpの上方を覆う様に構成されているが、これにより、位置K5から位置K6に移動する際に、トレイ20上の苗22の葉が一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpに引っ掛かるのを防止出来る。
【0086】
また、押出ロッド281は、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpが、育苗ポット21に挿入される時の挿入速度に合わせて、後退させる構成としており、これにより、苗22の葉が端部261Lp、261Rpに絡まるのを防止出来る。
【0087】
次に、再び、
図3、
図4を参照しながら、トレイ供給装置100の送りロッド121を間欠的に駆動させる機構を中心に、更に説明する。
【0088】
図4に示す通り、トレイ縦送り装置120は、上述したトレイ送りロッド121と、トレイ送りロッド121の両端部121bの先端部121b1が固定され、片方が内側に湾曲した湾曲縁部131aを有する突起状カム131が下部に形成された送りロッドアーム130と、根元部141が、苗置台110の側板110aに回動自在に支持され、先端部142で送りロッドアーム130を回動自在に支持する、下端縁部に第1凹部143a、第2凸部143b、第3凹部143cが側面視で滑らかに連続して形成された送りアーム140と、苗移植機1の動力原から得た駆動力により矢印E方向に回動する縦送り回動軸151を取出装置200側から見て、縦送り回動軸151の中央位置と右端位置の2箇所にそれぞれ固定され、先端部に牽制ローラ152を回動自在に有する縦送り駆動アーム150と、を備える。
【0089】
また、送りアーム140の先端部142と、苗置台110の側板110aの下部110a1との間には、送りアーム140に常に下向きに引っ張る力が印加される様に、送りアーム引っ張りバネ160が取り付けられている。また、送りアーム140の根元部141には、送りロッドアーム130の上端部に取り付けられたピン132に一方端が取り付けられた送りロッドアーム引っ張りバネ161の他方端を保持するバネ取付ロッド163が固定されている。
【0090】
次に、
図3、
図4を参照しながら、トレイ送りロッド121の間欠的な動作について説明する。
【0091】
リードカム軸171の回動により、苗置台110が右方向すなわち矢印F方向(
図3参照)に向けて移動しているとする。その時、縦送り回動軸151は矢印E方向に回動している(
図4参照)。
【0092】
その間において、取出装置200は、右端の育苗ポット21から順次、苗22を取り出して植付装置7に苗22を供給しており、その後、苗置台110が最右端に移動した時点で、最左端の育苗ポット21の苗22が取出装置200により取り出される。これにより、育苗ポット21の横一列分の全ての苗22が取り出されたことになる。
【0093】
この時、縦送り回動軸151と共に矢印E方向に回動している、縦送り回動軸151の右端に固定されている縦送り駆動アーム150の先端部に回動自在に取り付けられている牽制ローラ152が、送りロッドアーム130の湾曲縁部131aと、送りアーム140の第1凹部143aとの接触を開始し、そのまま回動を続ける。
【0094】
これにより、送りロッド121は、先端部142の軸中心で反時計回りに回動し、送りアーム140は、根元部141の軸中心で時計回りに回動するので、それまで育苗ポット21の裏側の隙間21aで待機していた送りロッド121の中央部121aは、結果的に、矢印121a1(
図4参照)の方向に移動する。
【0095】
その後、更に、牽制ローラ152が回動を続けると、牽制ローラ152が送りロッドアーム130の湾曲縁部131aとの接触を続けているため、送りロッド121の中央部121aは退避溝111aに位置した状態を維持しているが、この時、同時に牽制ローラ152が送りアーム140の第1凹部143aから第2凸部143bに向けて移動するので、送りアーム140は更に時計回りに回動し、送りロッド121の中央部121aは、結果的に、退避溝111aに位置した状態を維持しつつ、矢印121a2(
図4参照)の方向に移動する。
【0096】
その後、更に、牽制ローラ152が回動を続けると、牽制ローラ152が送りロッドアーム130の湾曲縁部131aと非接触状態となると同時に、送りロッドアーム引っ張りバネ161の復元力により送りロッドアーム130が先端部142の軸中心で時計回りに瞬時に回動することで、送りロッド121の中央部121aは、隙間21aから育苗ポット21の一列分だけ上側に位置する隙間21bに向けて、矢印121a3に示す様に移動する。
【0097】
その後、更に、牽制ローラ152が回動を続けると、牽制ローラ152は、送りアーム140の第3凹部143cと接触しながら移動するので、送りアーム引っ張りバネ160の復元力により送りアーム140が下方に引っ張られて、送りロッド121の中央部121aは、結果的に、隙間21bに位置した状態を維持しつつ、矢印121a4(
図4参照)の方向に移動する。
【0098】
そして、矢印121a4(
図4参照)の方向に移動した送りロッド121の中央部121aは、育苗ポット21の裏側の育苗ポット同士の隙間に位置した状態を維持しており、苗置台110が、矢印G方向、即ち左方向に移動を開始すると、取出装置200は、左端の育苗ポット21から順次、苗22を取り出して植付装置7に苗22を供給し、その後、苗置台110が最左端に移動した時点で、最右端の育苗ポット21の苗22が取出装置200により取り出される。これにより、育苗ポット21の横一列分の全ての苗22が取り出されたことになる。
【0099】
尚、この時は、上記と異なり、縦送り回動軸151の中央位置に固定されている縦送り駆動アーム150の先端部に回動自在に取り付けられている牽制ローラ152が、送りロッドアーム130の湾曲縁部131aと、送りアーム140の第1凹部143aとの接触を開始する。
【0100】
上記の動作を繰り返すことにより、トレイ20は、右方向又は左方向に移動されるとともに、育苗ポット21の一列分だけ間欠的に縦送りされる。
【0101】
これにより、コンパクトな構造のトレイ縦送り装置120が得られる。また、案内レール155と、リードカム軸171の簡単な構造でトレイ搬送路111を左右移動可能に支持出来る。
【0102】
尚、上記実施の形態では、リードカム軸171は連続的に駆動させる構成について説明したが、これに限らず例えば、間欠的に駆動させる構成でも良い。
【0103】
即ち、
図4に示す、連続して回動する縦送り回動軸151の一端側に
図8に示す第1間欠ギヤ300を固定し、その第1間欠ギヤ300に間欠的に噛み合う第2間欠ギヤ310を備え、第2間欠ギヤ310の回動軸を介して、チェーンベルト(図示省略)等の動力伝達部材を用いて、リードカム軸171に駆動力を伝達する構成としても良い。この構成では、第1間欠ギヤ300は、ギヤの歯が形成されている第1領域301と、ギヤの歯が形成されていない第2領域302が交互に設けられている。また、第2間欠ギヤ310は、第1間欠ギヤ300の第1領域301の歯数と同数の歯数の歯が形成された第3領域311と、ギヤの歯が形成されていない第4領域312が設けられている。
図8は、上記実施の形態の変形例としての、第1間欠ギヤ300と第2間欠ギヤ310の構成を示す概略側面図である。
【0104】
この構成により、第1間欠ギヤ300が連続的に回動すると、第1領域301の歯が、第2間欠ギヤ310の第3領域311の歯と噛み合っている間は、第2間欠ギヤ310は回動する。しかし、次に、第1間欠ギヤ300の第2領域302と、第2間欠ギヤ310の第4領域312が対面することになり、第1間欠ギヤ300はそのまま回動を続けるが、互いに噛み合う歯が無いので、第2間欠ギヤ310は一旦、回動を停止する。そして、その次に、再び第1間欠ギヤ300の第1領域301の歯が、第2間欠ギヤ310の第3領域311の歯と噛み合って、回動を再開する。これにより、リードカム軸171を間欠的に駆動させることが出来るので、トレイ20の左右方向への移動が間欠的に行えて、トレイ20、育苗ポット21、及び苗自体を傷付けることがより確実に無くなり、苗22の取出動作をより正確に行える。
【0105】
尚、上記実施の形態では、連結アーム230と駆動アーム220の位置関係は、連結アーム230が駆動アーム220より前方(トレイ供給装置100の抜き取り位置)側に設けられている構成について説明したが、これに限らず例えば、駆動アームが連結アームより前方(トレイ供給装置100の抜き取り位置)側に設けられていても良い。この構成によれば、苗22の抜き取り位置での一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpの動作は、上記実施の形態で説明した構成に比べて遅くなる為、確実に苗22を取り出せるが、苗22を植付装置7へ放出する時の移動速度は上記構成より速くなる。
【0106】
また、上記実施の形態では、駆動アーム220の回動支点220b(
図6参照)は、機体側面視で案内溝241の直線状部分とほぼ同じ位置にある構成について説明したが、これに限らず例えば、回動支点220bが、案内溝241の直線状の部分より下方に配置されていても良い。この場合、苗22の抜き取り位置において、一対の取出爪261L、261Rの先端部261Lp、261Rpが、育苗ポット21に挿入される時の挿入速度を速くし、引き抜く速度を遅くすることが出来るので、より一層確実に苗22を抜き取れる。
【0107】
また、本発明の移植機として、上記実施の形態では、本発明の取出装置の一例である取出装置200と、本発明のトレイ供給装置の一例である、トレイ送りロッド121を有するトレイ供給装置100とを備えた苗移植機1について説明したが、これに限らず例えば、本発明の移植機の他の例として、本発明の取出装置の一例である取出装置200と、従来のトレイ供給装置とを備えた苗移植機であっても良い。