(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5939556
(24)【登録日】2016年5月27日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】クレセントブラケットの自動取付装置
(51)【国際特許分類】
B23P 21/00 20060101AFI20160609BHJP
E05B 65/08 20060101ALI20160609BHJP
B23P 19/06 20060101ALI20160609BHJP
E05C 3/04 20060101ALI20160609BHJP
【FI】
B23P21/00 302Z
E05B65/08 P
B23P19/06 A
E05C3/04 C
【請求項の数】9
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-511383(P2015-511383)
(86)(22)【出願日】2013年5月28日
(65)【公表番号】特表2015-521115(P2015-521115A)
(43)【公表日】2015年7月27日
(86)【国際出願番号】KR2013004662
(87)【国際公開番号】WO2013180439
(87)【国際公開日】20131205
【審査請求日】2014年11月10日
(31)【優先権主張番号】10-2012-0056646
(32)【優先日】2012年5月29日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】510244710
【氏名又は名称】エルジー・ハウシス・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100122161
【弁理士】
【氏名又は名称】渡部 崇
(72)【発明者】
【氏名】ジャ・ゴン・ク
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・シク・ヨン
(72)【発明者】
【氏名】クァン・ビュム・メン
【審査官】
谷治 和文
(56)【参考文献】
【文献】
特開平04−261730(JP,A)
【文献】
特開平04−261732(JP,A)
【文献】
特開2008−246661(JP,A)
【文献】
特開2000−141186(JP,A)
【文献】
特開昭62−260611(JP,A)
【文献】
特開2005−166746(JP,A)
【文献】
特開平11−208542(JP,A)
【文献】
国際公開第2009/022419(WO,A1)
【文献】
米国特許第6003218(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B23P 21/00
B23P 19/06
E05B 65/08
E05C 3/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス戸製造用のプロファイル(1)を一方の側に搬送する搬送部(100)と、
前記搬送されるプロファイル(1)を所定の位置に固定するクランプ部(200)と、
前記固定されたプロファイル(1)の一方の面に、複数のクレセントブラケット(3)が収納されたパーツフィーダー(410)からいずれか一つのクレセントブラケット(3)を配設するブラケット供給部(400)と、
前記配設されたクレセントブラケット(3)を締付部材(5)を介して前記プロファイル(1)に固定する締付部材取付部(500)と、
前記クランプ部(200)の一方の側に配設され、前記クランプ部(200)と時間差をおいて先にまたは同時に作動しながら前記搬送されるプロファイル(1)を遮って所定の個所に配設する位置設定部(300)と、
を備え、
前記位置設定部(300)は、
二つのポートを介して空圧または油圧を順次に供給されて前記搬送されるプロファイル(1)の先端に向かって下方に所定の角度だけ傾くように設けられて前後進作動するロッド(311)を有するシリンダー(310)と、
前記ロッド(311)の先端に設けられて前記ロッド(311)の前進作動時に前記搬送されるプロファイル(1)の先端に当接して停止する遮断部材(320)と、
を備えることを特徴とするクレセントブラケットの自動取付装置。
【請求項2】
前記搬送部(100)は、
モータの動力を受け取って回転するコンベヤ(103)または複数のローラーを備えることを特徴とする請求項1に記載のクレセントブラケットの自動取付装置。
【請求項3】
前記搬送部(100)の一方の側には、
前記搬送されるプロファイル(1)に設けられたバーコードを走査するスキャナ(111)を有して前記プロファイル(1)の規格を自動的に認識すると共に、認識結果に対応する信号を出力する走査部(110)と、
前記走査部(110)で生成された信号を受信して加工データを出力して前記搬送部(100)、前記クランプ部(200)、前記位置設定部(300)、前記ブラケット供給部(400)及び前記締付部材取付部(500)を制御する制御部(120)と、
がさらに配設されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクレセントブラケットの自動取付装置。
【請求項4】
前記クランプ部(200)は、
二つのポートを介して空圧または油圧を順次に供給されて前後進作動するロッド(211)を有するシリンダー(210)と、
前記ロッド(211)の先端に設けられて前記ロッド(211)の前進作動時に前記プロファイル(1)の少なくとも両側を押し付けて固定する押付部材(220)と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のクレセントブラケットの自動取付装置。
【請求項5】
前記遮断部材(320)は、
前記プロファイル(1)の先端と当接する接触面が軟質のゴムまたはウレタンで製作されることを特徴とする請求項1に記載のクレセントブラケットの自動取付装置。
【請求項6】
前記ブラケット供給部(400)は、
前記パーツフィーダー(410)の排出口(411)と隣り合うように設けられる多関節アーム(420)と、
前記多関節アーム(420)の一方の側にモーターの動力を受け取って回転するボールスクリュー(431)を介して昇降自在に設けられるフィンガー(430)と、
を備え、
前記フィンガー(430)がパーツフィーダー(410)から引き出されたクレセントブラケット(3)を把持した後に前記プロファイル(1)の取付面に配設することを特徴とする請求項1に記載のクレセントブラケットの自動取付装置。
【請求項7】
前記締付部材取付部(500)は、
複数の締付部材(5)が収納されたパーツフィーダー(510)から引き出される少なくとも一つの締付部材(5)が装填される嵌入管(520)と、
前記締付部材(5)が装填された嵌入管(520)の先端を前記クレセントブラケット(3)の係合孔(3a)内に嵌着するために前後進作動するシリンダー(530)と、
前記嵌入管(520)内にドライバ部材(541)が回転自在に組み込まれて前記締付部材(5)を前記プロファイル(1)上に締め付ける電動ドライバ(540)と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のクレセントブラケットの自動取付装置。
【請求項8】
前記締付部材取付部(500)は、
モーターの回転力を受け取ってX軸またはY軸の方向に往復摺動するリニアガイドを介して往復摺動自在に設けられることを特徴とする請求項1または請求項7に記載のクレセントブラケットの自動取付装置。
【請求項9】
前記締付部材(5)は、ビスであることを特徴とする請求項7に記載のクレセントブラケットの自動取付装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クレセントブラケットの自動取付装置に係り、さらに詳しくは、引違い窓のガラス戸の一方の側に設けられるクレセントブラケットを自動的に取り付けるクレセントブラケットの自動取付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、引違い窓(Double slididng window)は、建物の内部を外部と遮断するために建物の出入り口などの開口部に設けられるものである。
【0003】
前記引違い窓は、窓枠に設けられるガラス戸の横すべり方式の窓であり、左右2枚の窓を交差させながら開け閉めする。このような引違い窓は、一般に、ガラス戸の枚数に応じて、2枚建タイプ、4枚建タイプなどに分けられる。なお、ガラス戸が重なり合う個所には施開錠機能を与えるクレセントが設けられる。
【0004】
図1は、通常の引違い窓の構造を示す斜視図であり、
図2は、
図1の引違い窓に取り付けられたクレセント及びブラケットの構造を示す詳細図である。
【0005】
図1を参照すると、通常の引違い窓には、概ね矩形状の窓枠10が設けられる。この窓枠10は、マンション、一般住宅またはビルディングなどの建物の開口部に設けられる。このような窓枠10には、2枚乃至4枚のガラス戸11がスライド自在に嵌着される。例えば、3枚のガラス戸11からなる窓は、1枚の固定ガラス戸11aと、固定ガラス戸11aの両側にスライド自在に取り付けられた一対の引違いガラス戸11bと、を備える。この場合、固定ガラス戸11aは窓枠10の中央部に配置され、場合によっては、位置が固定される。
【0006】
図2を参照すると、引違い窓の閉窓操作時に、固定ガラス戸11aの両側と重なる引違いガラス戸11bの一方の側にはクレセント21がそれぞれ配設され、固定ガラス戸11aの両側にはクレセント21に対応するブラケット23が配設される。このようなクレセント21及びブラケット23は、外部からの不正な侵入を防ぐために一対の引違いガラス戸11bを選択的に開窓するように設けられた施開錠手段である。
【0007】
このような構造のクレセントブラケット23は、作業者がガラス戸11の一方の側に当該ブラケット23をクレセント21と対応する個所に配置した後に、ねじ釘などの締め金具を用いて手作業で締め付けなければならない。
【0008】
しかしながら、前記クレセントブラケット23の締付過程が作業者の手作業で行われる結果、引違い窓の生産効率が下がる一方、作業者がミスを犯しやすいため締付過程における不良率が上がるなどの問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は上述した問題点を解消するために案出されたものであり、供給搬送されるガラス戸製造用のプロファイルに対して当該規格を自動的に認識してこれに対応する加工データを生成し、自動制御によりプロファイルの一方の側にクレセントブラケットを取り付けることのできるクレセントブラケットの自動取付装置を提供するところにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述した目的を達成するための本発明のクレセントブラケットの自動取付装置は、ガラス戸製造用のプロファイルを一方の側に搬送する搬送部と、前記搬送されるプロファイルを所定の位置に固定するクランプ部と、前記固定されたプロファイルの一方の面に、複数のクレセントブラケットが収納されたパーツフィーダーからいずれか一つのクレセントブラケットを配設するブラケット供給部と、前記配設されたクレセントブラケットを締付部材を介して前記プロファイルに固定する締付部材取付部と、を備えることを特徴とする。
【0011】
本発明のクレセントブラケットの自動取付装置において、好ましくは、前記搬送部は、モータの動力を受け取って回転するコンベヤまたは複数のローラーを備える。
【0012】
また、本発明のクレセントブラケットの自動取付装置において、好ましくは、前記搬送部の一方の側には、前記搬送されるプロファイルに設けられたバーコードを走査するスキャナを有して前記プロファイルの規格を自動的に認識すると共に、認識結果に対応する信号を出力する走査部と、前記走査部で生成された信号を受信して加工データを出力して前記構成要素を制御する制御部と、が配設される。
【0013】
さらに、本発明のクレセントブラケットの自動取付装置において、好ましくは、前記クランプ部は、二つのポートを介して空圧または油圧を順次に供給されて前後進作動するロッドを有するシリンダーと、前記ロッドの先端に設けられて前記ロッドの前進作動時に前記プロファイルの少なくとも両側を押し付ける押付部材と、を備える。
【0014】
さらに、本発明のクレセントブラケットの自動取付装置において、好ましくは、前記クランプ部の一方の側には、前記クランプ部と時間差をおいて先にまたは同時に作動しながら前記搬送されるプロファイルを遮って所定の個所に配設する位置設定部がさらに配設されるが、前記位置設定部は、二つのポートを介して空圧または油圧を順次に供給されて前記搬送されるプロファイルの先端に向かって下方に所定の角度だけ傾くように設けられて後進作動するロッドを有するシリンダーと、前記ロッドの先端に設けられて前記ロッドの前進作動時に前記搬送されるプロファイルの先端に当接して停止する遮断部材と、を備える。
【0015】
さらに、本発明のクレセントブラケットの自動取付装置において、好ましくは、前記遮断部材は、前記プロファイルの先端と当接する接触面が軟質のゴムまたはウレタンで製作される。
【0016】
さらに、本発明のクレセントブラケットの自動取付装置において、好ましくは、前記ブラケット供給部は、前記パーツフィーダーの排出口と隣り合うように設けられる多関節アームと、前記多関節アームの一方の側にモーターの動力を受け取って回転するボールスクリューを介して昇降自在に設けられるフィンガーと、を備え、前記フィンガーがパーツフィーダーから引き出されたクレセントブラケットを把持した後に前記プロファイルの取付面に配設する。
【0017】
さらに、本発明のクレセントブラケットの自動取付装置において、好ましくは、前記締付部材取付部は、複数の締付部材が収納されたパーツフィーダーから引き出される少なくとも一つの締付部材が装填される嵌入管と、前記締付部材が装填された嵌入管の先端を前記クレセントブラケットの係合孔内に嵌着するために前後進作動するシリンダーと、前記嵌入管内にドライバ部材が回転自在に組み込まれて前記締付部材を前記プロファイル上に締め付ける電動ドライバと、を備える。
【0018】
さらに、本発明のクレセントブラケットの自動取付装置において、好ましくは、前記締付部材取付部は、モーターの回転力を受け取ってX軸またはY軸の方向に往復摺動するリニアガイドを介して往復摺動自在に設けられる。
【0019】
さらに、本発明のクレセントブラケットの自動取付装置において、好ましくは、前記締付部材は、ビスである。
【発明の効果】
【0020】
このように、本発明によれば、供給搬送されるプロファイルに対して当該規格を自動的に認識してこれに対応する加工データを生成し、自動制御によりプロファイルの一方の側にクレセントブラケットを自動的に取り付けることにより、引違い窓の生産効率を高めることができ、作業者のミスによる締付過程における不良率を減らすことができるというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【
図2】
図1の引違い窓に取り付けられたクレセントの構造を示す詳細図である。
【
図3】本発明に係るクレセントブラケットの自動取付装置の全体構成を示す平面図である。
【
図4】本発明に係るクレセントブラケットの自動取付装置の側面図である。
【
図5】本発明に係るクランプ部の作動状態図である。
【
図6】本発明に係る位置設定部の作動状態図である。
【
図7】本発明に係るブラケット供給部の作動状態図である。
【
図8a】本発明に係る締付部材取付部の作動状態図である。
【
図8b】本発明に係る締付部材取付部の作動状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態に係るクレセントブラケットの自動取付装置の構成及び作用について詳細に説明する。
【0023】
ここで、各図面の構成要素に対して参照符号を附すに当たって、同じ構成要素には、たとえこれらが異なる図面上に表示されているとしても、できる限り同じ符号を附すことに留意すべきである。
【0024】
図3は、本発明に係るクレセントブラケットの自動取付装置の全体構成を示す平面図であり、
図4は、本発明に係るクレセントブラケットの自動取付装置の側面図であり、
図5は、本発明に係るクランプ部の作動状態図であり、
図6は、本発明に係る位置設定部の作動状態図であり、
図7は、本発明に係るブラケット供給部の作動状態図であり、
図8a及び
図8bは、本発明に係る締付部材取付部の作動状態図である。
【0025】
図3及び
図4を参照すると、本発明の好適な一実施形態に係るクレセントブラケットの自動取付装置は、ガラス戸製造用のプロファイル1を一方の側に搬送する搬送部100と、前記搬送されるプロファイル1を所定の位置に固定するクランプ部200と、前記固定されたプロファイル1の一方の面に、複数のクレセントブラケット3が収納されたパーツフィーダー410からいずれか一つのクレセントブラケット3を配設するブラケット供給部400と、前記配設されたクレセントブラケット3を締付部材5を介して前記プロファイル1に固定する締付部材取付部500と、を備える。
【0026】
以下、このような本発明の構成について具体的に説明する。
【0027】
まず、搬送部100は、装置の主胴体を構成する本体フレーム101の上部に設けられるものであり、このような搬送部100は、モーター(図示せず)の動力を受け取って回転するコンベヤ103または複数のローラー(本発明においては、コンベヤの構造を適用する)を備えてプロファイル1の底面を支持すると共に、一方の側に搬送する役割を果たす。
【0028】
この場合、プロファイル1は、矩形枠状に組み立てられる四辺のプロファイルのうちクレセントが取り付けられたガラス戸と対応するクレセントブラケット3が取り付けられる部分である。このようなプロファイル1は、作業の便宜性のために、クレセントブラケット3が上側から下方に取り付けられるように取付面1aが上側を向くようにローディングされる。
【0029】
このような搬送部100の一方の側には、搬送されるプロファイル1に設けられたバーコードを走査するスキャナ111を備えてプロファイルの規格を自動的に認識すると共に、認識結果に対応する信号を出力する走査部110が配設される。
【0030】
また、
クレセントブラケットの自動取付装置は、前記搬送部100
の一方の側に、前記走査部で生成された信号を受信して加工データを出力して諸構成要素を制御する制御部120をさらに備えて、順次制御プログラミングに従いクレセントブラケット3を取り付ける過程を自動的に行う。
【0031】
図5を参照すると、クランプ部200は、搬送されるプロファイル1をクレセントブラケット3の取付工程が行われる所定の位置に固定する役割を果たす。ここで、好ましくは、前記クランプ部200は、二つのポートを介して空圧または油圧を供給されて直線状に前後進作動するロッド211を有するシリンダー210と、前記ロッド211の先端に設けられてプロファイル1の両側を押し付ける押付部材220と、を備える。
【0032】
この場合、本発明においては、前記クランプ部200が搬送されるプロファイル1の両側に対称的に設けられてプロファイル1の両面を押し付ける構造を例にとって説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、プロファイル1を所定の位置に強固に固定する構造であれば、様々な構造に変更して適用可能であるということはいうまでもない。
【0033】
図6を参照すると、前記クランプ部200の一方の側には、クランプ部200と所定の時間差をおいて先に作動するか、または、同時に作動しながら搬送部100によって搬送されるプロファイル1を遮って所定の位置に停止する位置設定部300がさらに配設される。この場合、本発明においては、位置設定部300がクランプ部200よりも先に作動する場合を例にとって説明する。
【0034】
位置設定部300は、二つのポートを介して空圧または油圧を順次に供給されて搬送されるプロファイル1の先端に向かって下方に所定の角度だけ傾くように設けられて前後進作動するロッド311を有するシリンダー310と、前記ロッド311の先端に設けられてロッド311の前進作動時に搬送されるプロファイル1の先端と当接して所定の位置に停止する遮断部材320と、を備える。
【0035】
この場合、遮断部材320は、プロファイル1の先端と当接する接触面321が軟質のゴムまたはウレタンで製作される。これにより、位置設定部300の作動に際してプロファイル1に加えられる衝撃を極力抑えることが可能になる。
【0036】
再び
図3及び
図7を参照すると、ブラケット供給部400は、クランプ部200及び位置設定部300によって固定されたプロファイル1の一方の面に、複数のクレセントブラケット3が収納されたパーツフィーダー410から引き出されたいずれか一つのクレセントブラケット3を配設する役割を果たす。ここで、好ましくは、前記ブラケット供給部400は、複数のクレセントブラケット3が収納されたパーツフィーダー410の排出口411と隣り合うように設けられる多関節アーム420と、前記多関節アーム420の一方の側にモーターの動力を受け取って回転するボールスクリュー431を介して昇降自在に設けられてパーツフィーダー410から引き出される少なくとも一つのクレセントブラケット3を把持した状態でプロファイル1の取付面に配設するフィンガー430と、を備える。この場合、前記フィンガー430は、シリンダーまたはモーターの動力を受け取って両側に延縮自在に作動する。
【0037】
参考までに、前記パーツフィーダー410は、収納された複数のクレセントブラケット3のうち少なくともいずれか一つを排出口411に引き出す役割を果たす。より具体的に、パーツフィーダー410は、自動化システムにおいてロボット(自動化装備)による作業を行うように所定の方向及び姿勢を有するように部品を整列して供給する振動式部品供給機である。これは、個別の部品を取り扱う自動化システムにおいて最も頻繁に採用されている。振動式パーツフィーダーには、ボウル型及び直進型があり、ボウル型及び直進型の組み合わせも多用される。パーツフィーダー410を介して供給される部品の方向及び姿勢は搬送トラックを経ながらセンサーによって判別されて、一定ではない状態で搬送される部品に対しては方向及び姿勢を正したり搬送トラックの外部に押し出したりするなどの措置を取る。センサーによって部品の方向及び姿勢を判別する方法としては、一般に、センサーを透過する光を用いて部品の外形を認識する方法が採用される。
【0038】
図8aを参照すると、締付部材取付部500は、ブラケット供給部400によってプロファイル1の一方の面に配設されたクレセントブラケット3を締付部材5を介してプロファイル1上に固定する役割を果たす。
図8bに示すように、前記締付部材取付部500は、ビスなどの複数の締付部材5が収納される他のパーツフィーダー510から引き出される少なくとも一つの締付部材5が装填される嵌入管520と、前記締付部材5が装填された嵌入管520の先端をクレセントブラケット3の係合孔3a内に嵌着するために前後進作動するシリンダー530と、前記嵌入管520内にドライバ部材541が回転自在に組み込まれて締付部材5をプロファイル1上に締め付ける電動ドライバ540と、を備える。
【0039】
この場合、前記嵌入管520に装填される締付部材5は、空圧差または高低差に伴う自由落下の原理を用いて接続ホースを介して供給される。もちろん、本発明はこれに限定されるものではなく、前記締付部材5を嵌入管520内に手軽に装填可能な構造であれば、種々に変更して適用可能であるということはいうまでもない。
【0040】
このような締付部材取付部500は、搬送部100の真上部にブラケット供給部400と隣り合うように設けられるが、モーターの回転力を受け取ってX軸またはY軸の方向に往復摺動するリニアガイド550を介して往復摺動自在に設けられる。リニアガイド550は通常のものであるため、その構造及び作動原理の詳細についての説明は省略する。
【0041】
以下、上述した構成を有する本発明のクレセントブラケットの自動取付装置の取り付け過程について説明する。
【0042】
まず、ガラス戸の外枠を構成するプロファイル1が搬送部100のコンベヤ103の上にローディングされるが、クレセントブラケット3が容易に取り付けられるようにプロファイル1の取付面が上側を向くようにローディングされる。
【0043】
ローディングされたプロファイル1はモーター(図示せず)の動力を受け取って一方向に回転するコンベヤ103によって一方の側に搬送され始め、所定の個所を通過する瞬間に一方の側に設けられたスキャナ111がプロファイル1のバーコードを走査して当該規格を自動的に認識すると共に、認識結果に対応する信号を生成する。
【0044】
制御部120は、走査部110で生成された信号を受信して当該プロファイル1の規格及びクレセントブラケット3の取付位置などの加工データを出力する。
【0045】
次いで、制御部120は、出力された加工データに基づいて位置設定部300を制御して搬送されるプロファイル1の先端を遮ってクレセントブラケット3の取付工程が行われる所定の個所に前記プロファイル1を停止する。これと同時に、順次にクランプ部200を制御してプロファイル1の両側を押し付け、これにより、プロファイル1の強固な位置固定が完了する。この場合、前記搬送部100は、位置設定部300の作動と同時に停止された状態である。
【0046】
プロファイル1の位置固定が完了すると、複数のクレセントブラケット3が収納されたパーツフィーダー410から当該プロファイル1の規格に合うクレセントブラケット3が排出口411を介して供給され、多関節アーム420に昇降自在に設けられたフィンガー430が供給されたクレセントブラケット3を把持した状態でプロファイル1の取付面に配設する。
【0047】
プロファイル1の上にクレセントブラケット3が配設されると、締付部材取付部500が水平または垂直に移動しながら嵌入管520内に組み込まれた締付部材5をクレセントブラケット3に設けられた係合孔3aを介してプロファイル1上に締め付け、これにより、プロファイル1の一方の側へのクレセントブラケット3の強固な取り付けが完了する。
【0048】
このような一連のクレセントブラケット3の取り付け工程が完了すると、搬送部100が再起動しながらプロファイル1が一方の側に搬送され、搬送されたプロファイル1は後続工程を経て矩形枠状の窓枠に組み付けられる。
【0049】
以上、本発明を特定の好適な実施形態を挙げて図示及び説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱しない範囲内において種々に変更及び修正可能であるということはいうまでもない。
【符号の説明】
【0050】
1:プロファイル
3:クレセントブラケット
3a:係合孔
5:締付部材
100:搬送部
101:本体フレーム
103:コンベヤ
110:走査部
111:スキャナ
120:制御部
200:クランプ部
210:シリンダー
220:押付部材
300:位置設定部
310:シリンダー
320:遮断部材
400:ブラケット供給部
410:ブラケットパーツフィーダー
420:多関節アーム
430:フィンガー
431:ボールスクリュー
500:締付部材取付部
510:締付部材パーツフィーダー
520:嵌入管
530:シリンダー
540:電動ドライバ
541:ドライバ部材