(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記据置き/壁掛け台検出部は、スイッチのON/OFF状態を機械的な変位によって切り替えるハードウェアスイッチ、または、前記据置き台または前記壁掛け台に搭載した磁石からの磁気の検知結果によって切り替える磁気スイッチ、によって形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の携帯情報端末。
【背景技術】
【0002】
携帯情報端末の分野においては、近年、大きな画面を搭載したタブレット端末が市場に多く出回っている。タブレット端末の利用局面としては、携帯して外出先で利用するケースのみならず、家庭内や職場内の据置き台や壁掛け台に載置してフォトスタンドやインターネット端末として使用されているケースが多い。
【0003】
また、携帯情報端末は、一般に、内部バッテリを搭載しており、該内部バッテリの充電を行う充電機能や、省電力化等を図るための焦電センサ機能を搭載している。焦電センサは、人体からの赤外エネルギーを検知して電荷に変換することができる。そこで、携帯情報端末に焦電センサを搭載した焦電センサ機能付き端末では、その焦電センサ機能を利用して、ユーザが使用していない状態を検知して、端末の画面表示を消す等の電源制御を行い、端末省電力化が可能である。
【0004】
焦電センサ機能は、主に、据置き充電台/壁掛け台などで固定した状態において使用することが多い。ユーザが携帯情報端末を携行して使用している場合のように、端末移動時においても、焦電センサ機能の検出機能を有効な状態に設定していると、端末使用中に、省電力への移行要因を検出してしまい、通常使用に支障を来すという問題を抱えている。このため、焦電センサ機能は、据置き充電台/壁掛け台などに載置した固定状態においてのみ有効にすることが望ましいが、従来の焦電センサ機能付き端末においては、焦電センサ機能を常に有効な状態に設定している。
【0005】
また、タブレット端末等の携帯情報端末を据置き充電台/壁掛け台などに載置して固定した状態で使用する場合、内部バッテリを充電しつつ、使用することができる状態になっているが、タブレット端末等の携帯情報端末の内部バッテリは一般に容量が小さいため、携帯情報端末内の各部位に供給するための電源は、内部バッテリではなく、家庭内のAC電源を用い、ACアダプタを介して据置き充電台/壁掛け台などをACコンセントに接続して使用するケースが多い。
【0006】
しかし、内部バッテリがリチウムイオンバッテリの場合、充電サイクルを繰り返すと、電池寿命が縮まるという問題がある。また、タブレット端末等の携帯情報端末を据置き充電台/壁掛け台などに載置した状態が継続して、内部バッテリの満充電の状態が長く続くと、劣化が早くなるという問題がある。このため、タブレット端末等の携帯情報端末を据置き充電台/壁掛け台に載置した場合であっても、内部バッテリが満充電になっていれば、AC電源からの内部バッテリに対する充電動作を停止し、AC電源は、携帯情報端末の電源供給を要する部位に対する電源供給のみを行うことが望ましいが、従来の充電機能付きの携帯情報端末においては、据置き充電台/壁掛け台などに載置した状態にある場合は、一般に、内部バッテリへの充電動作を常に行うように制御している。
【0007】
また、特許文献1の特開2006−004261号公報「携帯情報端末および携帯情報端末用クレードル装置並びに情報端末システム」においては、携帯情報端末を載置するクレードルに複数の載置面を備えて、携帯情報端末の載置した位置や姿勢に応じて異なる動作を行う技術が開示されている。すなわち、該特許文献1に記載の携帯情報端末用クレードル装置においては、クレードルに載置されている携帯情報端末の姿勢を検出する姿勢検出手段と、該姿勢検出手段により携帯情報端末が第1の姿勢で載置面に載置されていることが検出された場合には、第1の処理を行い、該姿勢検出手段により携帯情報端末が第2の姿勢で載置面に載置されていることが検出された場合には、第2の処理を行うように制御する制御手段とを設けている。そして、前記第1の処理としては、携帯情報端末の内部バッテリの充電に関する処理を行い、前記第2の処理としては、携帯情報端末と外部機器とのデータ通信に関する処理を行うように制御している。
【0008】
つまり、前記特許文献1においては、クレードルにスイッチを設け、携帯情報端末が載置された位置や姿勢に応じて、スイッチがONまたはOFFのいずれかの状態に切り替わり、該スイッチのON/OFFの状態を監視する制御手段により、第1の処理/第2の処理のいずれかの処理を行うように制御している。しかし、スイッチが何らかの要因によってON/OFFが切り替わった場合に、携帯情報端末が誤動作してしまう可能性がある。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明による携帯情報端末、携帯情報端末用制御方法および携帯情報端末用制御プログラムの好適な実施形態について添付図を参照して説明する。なお、以下の説明においては、本発明による携帯情報端末および携帯情報端末用制御方法について説明するが、かかる携帯情報端末用制御方法をコンピュータにより実行可能な携帯情報端末用制御プログラムとして実施するようにしても良いし、あるいは、携帯情報端末用制御プログラムをコンピュータにより読み取り可能な記録媒体に記録するようにしても良いことは言うまでもない。
【0025】
なお、本発明の携帯情報端末としては、携帯電話機、PHS(Personal Handy-Phone System)端末、PDA(Personal Digital Assistants)端末、スマートフォン端末、タブレット端末、ノートPC(Personal Computer)、移動型PC、移動型テレビ、モニタ等、焦電センサ機能や充電機能を備えた端末であれば如何なる端末であっても構わない。
【0026】
(本発明の特徴)
本発明の実施形態の説明に先立って、本発明の特徴についてその概要をまず説明する。本発明は、焦電センサ機能を備えた携帯情報端末において、据置き充電台に載置した状態または壁掛け状態以外の状態に携帯情報端末がなっている場合に限って、携帯情報端末の焦電センサ機能を有効にすることを主な特徴としている。また、内部バッテリとしてリチウムイオンバッテリを備えた充電機能付き携帯情報端末においては、据置き充電台に正しく載置して固定した固定状態または正しい壁掛け状態になっている場合に、内部バッテリの寿命を縮めることがないように、電源の供給が必要な各部位に対する給電方法を設定するとともに、内部バッテリへの充電をするか否かの選択機能を有することを特徴としている。
【0027】
より具体的には、携帯情報端末は、人体からの赤外エネルギーを感知する人感センサすなわち焦電センサレンズ部と、据置き充電台/壁掛け台に当該携帯情報端末が正しく載置されたか否かを確認するための携帯情報端末の角度範囲を規定している角度閾値として、据置き充電台に載置した状態または壁掛け状態にした際の当該携帯情報端末の載置角度(角度状態)を記憶部にユーザによりあらかじめ登録することができる機能と、当該携帯情報端末を据置き充電台に載置した状態または壁掛け状態にしたことを検出する据置き/壁掛け台検出部と、当該携帯情報端末の現在の角度情報を判定する加速度センサと、を少なくとも備えている。
【0028】
而して、前記据置き/壁掛け台検出部により当該携帯情報端末が据置き充電台への載置状態/壁掛け状態になったことが検出され、かつ、前記加速度センサにより判定された配置角度(角度状態)が、前記記憶部に記憶された角度閾値の範囲内にあった場合には、当該携帯情報端末本体が据置き充電台/壁掛け台に正しく載置されて固定した固定状態になったものと判定して、人感センサすなわち焦電センサレンズ部からの出力を受け取るセンサ回路をONして、人体が発する赤外エネルギーを焦電センサレンズ部が検出していない状態であれば、当該携帯情報端末をユーザは使用していないものと判断して、省電力動作に移行することが可能な状態に設定する。
【0029】
さらに、当該携帯情報端末本体が据置き充電台/壁掛け台に正しく載置されて固定した固定状態になったものと判定した場合には、内部バッテリへの充電が完了次第、該内部バッテリへの充電を停止するとともに、据置き充電台/壁掛け台に接続されたACアダプタから当該携帯情報端末の各部位に対して直接電源供給を行う状態に切り替えることにより、該内部バッテリからの当該携帯情報端末用電源としての漏れを無くして、内部バッテリに対する充電→満充電→充電というサイクルを無くし、かつ、満充電状態においてさらに充電を継続するという事態を防止している。
【0030】
(本発明の実施形態)
次に、本発明の携帯情報端末の実施形態について説明する。
図1は、本発明の携帯情報端末の外観の一例を示す外観図であり、焦電センサ機能を搭載した携帯情報端末の外観を示している。
【0031】
図1に示す携帯情報端末10において、焦電センサレンズ部101は、人体が発する赤外線の量の変化を検出するセンサであって、検出されない場合には、当該携帯情報端末10を省電力モードに移行させる機能を有している。また、LCD102は、文字や画像を画面表示する液晶ディスプレイであり、据置き/壁掛け台検出部103は、当該携帯情報端末10が据置き/壁掛け台に載置されているか否かを検出するための検出スイッチである。
【0032】
据置き/壁掛け台検出部103としては、据置き/壁掛け台に磁石を設置し、携帯情報端末10側に磁気センサを設けて磁石の磁気を検出する磁気スイッチとして構成するようにしても良い。あるいは、機械的な応力に感知して作動する機械的なハードウェアスイッチとしても良い。
図1においては、据置き/壁掛け台検出部103としてハードウェアスイッチをイメージした図として表現している。また、充電端子部104は、携帯情報端末10が据置き/壁掛け台に載置された場合に、直流電圧が印加される端子であり、2つある端子のうち、片側が+端子、片側が−端子である。KEY操作部105は、ユーザにより携帯情報端末10の機能操作を行う部位である。
【0033】
(第1の実施形態の内部構成例)
次に、
図1に示した携帯情報端末10の内部構成について、その一例を、
図2を用いて説明する。
図2は、
図1に示す携帯情報端末10の内部構成の一例を示すブロック構成図であり、内部バッテリであるリチウムイオンバッテリ210への充電経路の他に、各部位に対する電源の供給経路について、全体の制御を行う制御部207に対する電源の供給経路を例にとって、太い矢印破線で例示している。
【0034】
図2に示す携帯情報端末10は、焦電センサレンズ部101、表示部のLCD102、据置き/壁掛け台検出部103、充電端子部104、KEY操作部105、焦電センサ回路206、制御部207、記憶部208、充電回路部209、リチウムイオンバッテリ210、加速度センサ211、クロック部212、を少なくとも含んで構成されている。焦電センサレンズ部101、LCD102、据置き/壁掛け台検出部103、充電端子部104、KEY操作部105の各部位は、それぞれ、
図1において説明したような機能を有している。
【0035】
また、焦電センサ回路206は、焦電センサレンズ部101が取り込んだ光(赤外光)を解析する部位であり、人体から発せされる赤外エネルギーを検出する。制御部207は、携帯情報端末10のすべての機能動作を司る部位であり、例えば、焦電センサ回路206からの検出結果を読み取って、人体の存在の有無を判定し、かつ、記憶部208に登録されている角度閾値と加速度センサ211から得られる当該携帯情報端末10の据置き/壁掛け台への載置角度との照合結果に基づいて、焦電センサ回路206をON/OFFする制御も行っている。
【0036】
記憶部208は、当該携帯情報端末10の端末機能のための種々の情報を記憶している部位であり、例えば、据置き台または壁掛け台に当該携帯情報端末10が正しく載置されたか否かを確認するための携帯情報端末10の角度範囲を規定している角度閾値に関する情報も、ユーザからの操作によってあらかじめ登録している。
【0037】
充電回路部209は、充電端子部104からACアダプタを介して供給された直流電圧を用いて、当該携帯情報端末10の内部バッテリであるリチウムイオンバッテリ210の充電を行うとともに、当該携帯情報端末10の各部位に対して電源を供給する部位である。つまり、充電回路部209は、
図2には、太い矢印破線で示すように、充電端子部104からの充電用の電圧を端末動作電圧に変換して、制御部207に対して供給している例を示しているが、それぞれの電源を使用する各部位に対してもそれぞれ所要の動作電圧に変換して供給している。また、充電回路部209は、充電用に用いる電圧をリチウムイオンバッテリ210に対して供給しているが、リチウムイオンバッテリ210の電池電圧を常時モニタしていて、満充電の状態に達した際には、直ちに、リチウムイオンバッテリ210に対する充電動作を停止する。なお、当該携帯情報端末10を据置き/壁掛け台に載置している状態においては、ユーザからの指示に応じて、当該携帯情報端末10の各部位に対する電源の供給を、リチウムイオンバッテリ210からではなく、充電回路部209から行う電源設定動作も可能にしている。
【0038】
加速度センサ211は、当該携帯情報端末10本体の現在のX軸/Y軸/Z軸の傾斜角度を判定する部位であり、当該携帯情報端末10を据置き/壁掛け台に載置している状態においては、据置き/壁掛け台への載置角度を判定している。また、クロック部212は、時間生成に必要となるタイミング情報を出力する部位であり、出力された時間情報は制御部207により管理されている。
【0039】
図2の携帯情報端末10において、据置き台/壁掛け台への正しい載置を確認するための角度閾値として、据置き台/壁掛け台への携帯情報端末10の載置角度の範囲を、ユーザにより、KEY操作部105から据置き台/壁掛け台への携帯情報端末10の載置角度の設定要求の入力がなされた場合には、以下の動作を行う。
【0040】
まず、据置き/壁掛け台検出部103により当該携帯情報端末10の据置き台/壁掛け台への載置が検出されて、制御部207により、当該携帯情報端末10が据置き台または壁掛け台に載置されていると判断された場合、制御部207は、加速度センサ211より当該携帯情報端末10の現在の角度情報を読み出して、読み出した現在の角度情報を記憶部208に一旦保存する。このとき、加速度センサ211の読み取り角度情報にばらつきが存在している可能性があるため、制御部207は、加速度センサ211より読み出した現在の角度情報にあらかじめ定めた特定のばらつき範囲を加味した結果を、当該携帯情報端末10が据置き台/壁掛け台に正しく載置されて固定した固定状態になっていることを判断するための角度閾値として、記憶部208にあらかじめ登録している。
【0041】
しかる後に、ユーザが、当該携帯情報端末10を据置き台または壁掛け台に載置した場合に、制御部207は、当該携帯情報端末10の据置き台または壁掛け台への載置がなされた旨の据置き/壁掛け台検出部103からの検出結果が得られ、かつ、加速度センサ211から読み出した当該携帯情報端末10の現在の角度情報が、記憶部208にあらかじめ登録されている角度閾値の範囲内にあると判断した場合には、当該携帯情報端末10の本体が据置き充電台/壁掛け台に正しく載置されて固定した固定状態になったものと判定して、例えば、焦電センサ回路206をONし、人体が発する赤外エネルギーの感知動作を有効に設定する。
【0042】
また、ユーザが、当該携帯情報端末10を据置き台または壁掛け台から外した場合、制御部207は、当該携帯情報端末10の据置き台または壁掛け台の載置状態がなくなったとの据置き/壁掛け台検出部103からの検出結果に基づいて、当該携帯情報端末10は移動状態に移行したものと判断し、例えば、焦電センサ回路206をOFFし、人体が発する赤外エネルギーの感知動作を無効に設定する。
【0043】
図3は、
図1に示した携帯情報端末10を据置き台/壁掛け台に載置した状態を説明するための詳細図であり、
図3(A)は携帯情報端末10を据置き台301に載置した状態を示し、同図(B)は携帯情報端末10を壁掛け台302に載置した状態を示す。
図3に示す据置き台301/壁掛け台302は、それぞれの側面形状の一例を示しているが、据置き台301/壁掛け台302の構造上の携帯情報端末10の載置角度は、
図3に示すような状態に限るものではなく、任意の角度であって構わない。
【0044】
図3において、点線は、焦電センサ機能を有する携帯情報端末10の据置き台301または壁掛け台302への載置状態を示している。また、携帯情報端末10を載置した際に、据置き台301/壁掛け台302から出ている突起に嵌合する携帯情報端末10本体側の底部には、
図1における据置き/壁掛け台検出部103が配置されており、据置き/壁掛け台検出部103が、該突起に嵌合されて加わった応力によって変位してONする機械的なハードウェアスイッチからなっている場合を示している。なお、前述したように、据置き台301/壁掛け台302側には磁石を設置し、据置き/壁掛け台検出部103として、携帯情報端末10側に磁気センサを設けて、据置き台301/壁掛け台302側の磁石からの磁気を検出する磁気スイッチによって構成するようにしても良い。
【0045】
ACアダプタ303は、ACコンセントから供給されてくる家庭用のAC電源をDC電源に変換するものであり、据置き台301/壁掛け台302に載置された携帯情報端末10に対して、リチウムイオンバッテリ210充電用の充電電圧を供給するとともに、携帯情報端末10内の各部位に対する動作電源を供給する機能も有している。
【0046】
(実施形態の動作の説明)
次に、
図1ないし
図3に示した携帯情報端末10の動作について、その一例を説明する。まず、焦電センサ機能を有する携帯情報端末10を、
図3に示すような据置き台301/壁掛け台302に載置した際の載置角度を、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が正しく載置されたか否かを確認するための携帯情報端末10の角度範囲を規定している角度閾値として記憶部208にあらかじめ登録する動作について
図4のフローチャートを用いて説明する。
図4は、
図1に示した携帯情報端末10を据置き台301/壁掛け台302に正しく載置した場合の載置角度を角度閾値として記憶部208にあらかじめ登録する動作の一例を示すフローチャートであり、制御部207における動作の一例を示している。以降の説明においては、
図2に示した携帯情報端末10のブロック図を参照しながら、前記角度閾値の登録動作について説明する。
【0047】
図4のフローチャートにおいて、制御部207は、角度閾値の登録動作を開始(START)すると(ステップ401)、ユーザにより、KEY操作部105から、据置き台301/壁掛け台302に対する携帯情報端末10の角度閾値に関する設定要求の入力があったか否かを確認する(ステップ402)。ユーザから携帯情報端末10の角度閾値に関する設定要求の入力があった場合には(ステップ402のYES)、制御部207は、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果に基づいて、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されているか否かの確認を行う(ステップ403)。
【0048】
据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されていることを検出した場合(ステップ403のYES)、制御部207は、加速度センサ211から読み出したX軸/Y軸/Z軸の各角度情報に対して読み取り誤差の吸収用としてあらかじめ定めた特定のばらつき範囲を加味した角度情報を、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が正しく載置されたか否かを確認するための携帯情報端末10の角度範囲を規定している角度閾値として、記憶部208に登録するとともに、焦電センサ回路206をOFFして、焦電センサ機能の動作を無効に設定する(ステップ404)。
【0049】
なお、前記特定のばらつき範囲は、使用する据置き台301/壁掛け台302に応じてユーザが記憶部208に適宜設定するようにしても良いが、ここでは、携帯情報端末10の出荷時に記憶部208内にあらかじめ設定されているものとする。ステップ404において、角度閾値の登録動作が終了し、焦電センサ回路206をOFFした後は、ステップ401のSTARTに復帰する。
【0050】
一方、ステップ403において、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されていることを検出しなかった場合には(ステップ403のNO)、制御部207は、表示部であるLCD102に"端末を据置き台/壁掛け台に置いて下さい"という案内メッセージを画面表示して、ユーザに対して、携帯情報端末10を据置き台301または壁掛け台302に載置するように通知を行う(ステップ405)。しかる後、該案内メッセージに応じて、ユーザが携帯情報端末10を据置き台301または壁掛け台302に載置したか否かを確認するために、制御部207は、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果に基づいて、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されているか否かの確認を行う(ステップ406)。
【0051】
据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されていることを検出した場合(ステップ406のYES)、制御部207は、ステップ404の動作に移行する。一方、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されていることを検出しなかった場合には(ステップ406のNO)、制御部207は、タイマーとして、クロック部212から読み出した時刻情報に基づいて、前記案内メッセージのLCD102への画面表示後の時間経過をカウントする(ステップ407)。
【0052】
しかる後、タイマーのカウント結果として、前記案内メッセージのLCD102への画面表示後の時間経過があらかじめ定めたx秒を経過したか否かの確認を行う(ステップ408)。前記案内メッセージのLCD102への画面表示後の時間経過がx秒を経過するまでは(ステップ408のNO)、ステップ406からステップ408までの処理を繰り返す。一方、制御部207が、前記案内メッセージのLCD102への画面表示後の時間経過がx秒を経過したと判断した場合には(ステップ408のYES)、タイムアウトと判断して、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が正しく載置されたか否かを確認するための携帯情報端末10の角度範囲を規定している角度閾値の登録動作に関する一連の処理を中止して、ステップ401のSTARTに復帰する。
【0053】
以上のような処理を行うことによって、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が正しく載置されたか否かを確認するための携帯情報端末10の角度範囲を規定している角度閾値をユーザからの指示によって記憶部208にあらかじめ登録する動作が実施される。次に、記憶部208に前記角度閾値があらかじめ登録されている状態において、携帯情報端末10を据置き台301/壁掛け台302に載置した場合の動作について、その一例を、
図5のフローチャートを用いて説明する。
図5は、
図1に示した携帯情報端末10を据置き台301/壁掛け台302に載置した場合の焦電センサ機能の制御に関する動作の一例を示すフローチャートであり、制御部207における動作の一例を示している。以降の説明においては、
図2に示した携帯情報端末10のブロック図を参照しながら、焦電センサ機能の制御に関する動作について説明する。
【0054】
図5のフローチャートにおいて、記憶部208に前記角度閾値があらかじめ登録されている携帯情報端末10が、据置き台301/壁掛け台302に載置されていない端末移動状態においては、制御部207は、焦電センサ回路206をOFFして、焦電センサ機能を無効の状態に設定している(ステップ501)。かかる状態においても、ユーザが携帯情報端末10を据置き台301/壁掛け台302に載置したことを即座に検出するために、制御部207は、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果に基づいて、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されたか否かの確認を行っている(ステップ502)。
【0055】
据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されたことを検出した場合(ステップ502のYES)、制御部207は、記憶部208に、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が正しく載置されたか否かを確認するための携帯情報端末10の角度範囲を規定している角度情報として角度閾値が登録されているか否かを確認する(ステップ503)。
【0056】
記憶部208に、前記角度閾値が登録されていなかった場合には(ステップ503のNO)、制御部207は、焦電センサ回路206をOFFのままにして、ステップS501に復帰する。一方、前記角度閾値が記憶部208に登録されていた場合には(ステップ503のYES)、制御部207は、加速度センサ211によって判定された当該携帯情報端末10の現在の角度情報を読み取って、現在の角度情報と記憶部208に登録されている前記角度閾値とを比較する(ステップ504)。
【0057】
加速度センサ211によって判定された当該携帯情報端末10の現在の角度情報が、記憶部208に登録されている前記角度閾値の範囲内に収まっていなかった場合には(ステップ504のNO)、制御部207は、当該携帯情報端末10が据置き台301/壁掛け台302に正しく載置されていないにも関わらず、据置き/壁掛け台検出部103により当該携帯情報端末10が据置き台301/壁掛け台302に載置されているものと誤って検出された場合と見做して、焦電センサ回路206をOFFのままにして、ステップS501に復帰する。
【0058】
これに対して、加速度センサ211によって判定された当該携帯情報端末10の現在の角度情報が、記憶部208に登録されている前記角度閾値の範囲内に収まっていた場合には(ステップ504のYES)、制御部207は、当該携帯情報端末10が据置き台301/壁掛け台302に載置されていることを検出した据置き/壁掛け台検出部103の検出結果が正しいものと判断し、当該携帯情報端末10の本体が据置き台301/壁掛け台302に正しく載置されて固定した固定状態になったものと判定して、焦電センサ回路206のONし、焦電センサ機能を有効な状態に設定する(ステップ505)。
【0059】
しかる後、据置き台301/壁掛け台302に載置していた携帯情報端末10をユーザが据置き台301/壁掛け台302から外したことを即座に検出するために、制御部207は、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果に基づいて、据置き台301または壁掛け台302から当該携帯情報端末10が外されたか否かの確認を行う(ステップ506)。
【0060】
据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302から当該携帯情報端末10が外されたことを検出しない限り(ステップ506のNO)、制御部207は、ステップ506に待機して、当該携帯情報端末10が外されたことを検出するまで待ち合わせる。一方、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302から当該携帯情報端末10が外されたことを検出した場合には(ステップ506のYES)、ステップ501に復帰して、焦電センサ回路206をONの状態からOFFの状態に切り替えて、焦電センサ機能を有効な状態から無効の状態に遷移させる。
【0061】
(本発明の実施形態における他の動作例)
次に、本発明の携帯情報端末10の
図4、
図5の場合とは異なる動作例について説明する。本動作例においては、
図1ないし
図3に示したように、内部バッテリであるリチウムイオンバッテリ210の充電機能を有する携帯情報端末10において、据置き台301または壁掛け台302に載置した場合の当該携帯情報端末10の電源設定の制御に関する動作例について説明する。
【0062】
まず、携帯情報端末10を据置き台301または壁掛け台302に載置した場合の当該携帯情報端末10の電源の設定方法を記憶部208にあらかじめ登録する動作について、その一例を、
図6のフローチャートを用いて説明する。
図6は、
図1に示した携帯情報端末10を据置き台301/壁掛け台302に載置した場合の電源設定方法を記憶部208にあらかじめ登録する動作の一例を示すフローチャートであり、制御部207における動作の一例を示している。以降の説明においては、
図2に示した携帯情報端末10のブロック図を参照しながら、電源設定方法の登録動作について説明する。
【0063】
図6のフローチャートにおいて、制御部207は、電源設定方法の登録動作を開始(START)すると(ステップ601)、ユーザにより、KEY操作部105から、据置き台301/壁掛け台302に載置した際の携帯情報端末10の電源設定方法に関する選択要求の入力があったか否かを確認する(ステップ602)。ユーザから携帯情報端末10の電源設定方法に関する選択要求の入力があった場合には(ステップ602のYES)、制御部207は、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果に基づいて、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されているか否かの確認を行う(ステップ603)。
【0064】
据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されていることを検出した場合(ステップ603のYES)、制御部207は、次いで、ユーザにより、KEY操作部105から、据置き台301/壁掛け台302に載置した場合の当該携帯情報端末10の電源設定方法の選択として、携帯情報端末10内の電源を必要とする各部位に対しては据置き台301/壁掛け台302のACアダプタ303から給電を行い、かつ、リチウムイオンバッテリ210が満充電になった場合には据置き台301/壁掛け台302のACアダプタ303からリチウムイオンバッテリ210に対する充電動作を行わないという"電池充電無"が選択されているか否かを確認する(ステップ604)。
【0065】
当該携帯情報端末10の電源設定方法の選択として、携帯情報端末10内の電源を必要とする各部位に対してはACアダプタ303から給電を行うという"電池充電無"が選択されていた場合には(ステップ604のYES)、制御部207は、加速度センサ211から読み出したX軸/Y軸/Z軸の各角度情報に対して読み取り誤差の吸収用としてあらかじめ定めた特定のばらつき範囲を加味した角度情報を、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が正しく載置されたか否かを確認するための携帯情報端末10の角度範囲を規定している角度閾値として、記憶部208に登録するとともに、当該携帯情報端末10を据置き台301/壁掛け台302に載置した場合の当該携帯情報端末10の電源設定方法の選択結果として、ACアダプタ303から給電を行う"電池充電無"という電源設定方法を記憶部208に登録する(ステップ609)。
【0066】
一方、ステップ604において、当該携帯情報端末10の電源設定方法の選択として、ACアダプタ303から給電を行うという"電池充電無"が選択されていなかった場合には(ステップ604のNO)、ユーザにより、KEY操作部105から、据置き台301/壁掛け台302に載置した場合の当該携帯情報端末10の電源設定方法の選択として、携帯情報端末10内の電源を必要とする各部位に対してはリチウムイオンバッテリ210から給電を行い、かつ、据置き台301/壁掛け台302のACアダプタ303から内部バッテリ(リチウムイオンバッテリ210)に対する充電動作を行うという"電池充電有"が選択されている場合である。
【0067】
したがって、制御部207は、加速度センサ211から読み出したX軸/Y軸/Z軸の各角度情報に対して読み取り誤差の吸収用としてあらかじめ定めた特定のばらつき範囲を加味した角度情報を、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が正しく載置されたか否かを確認するための携帯情報端末10の角度範囲を規定している角度閾値として、記憶部208に登録するとともに、当該携帯情報端末10を据置き台301/壁掛け台302に載置した場合の当該携帯情報端末10の電源設定方法の選択結果として、リチウムイオンバッテリ210から給電を行う"電池充電有"という電源設定方法を記憶部208に登録する(ステップ610)。
【0068】
なお、ステップ609およびステップ610に記載の前記特定のばらつき範囲は、使用する据置き台301/壁掛け台302に応じてユーザが記憶部208に適宜設定するようにしても良いが、ここでは、携帯情報端末10の出荷時に記憶部208内にあらかじめ設定されているものとする。ステップ609およびステップ610において、電源設定方法の登録動作が終了した後は、ステップ601のSTARTに復帰する。
【0069】
一方、ステップ603において、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されていることを検出しなかった場合には(ステップ603のNO)、制御部207は、表示部であるLCD102に"端末を据置き台/壁掛け台に置いて下さい"という案内メッセージを画面表示して、ユーザに対して、携帯情報端末10を据置き台301または壁掛け台302に載置するように通知を行う(ステップ605)。しかる後、該案内メッセージに応じて、ユーザが携帯情報端末10を据置き台301または壁掛け台302に載置したか否かを確認するために、制御部207は、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果に基づいて、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されているか否かの確認を行う(ステップ606)。
【0070】
据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されていることを検出した場合(ステップ606のYES)、制御部207は、ステップ604の動作に移行する。一方、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されていることを検出しなかった場合には(ステップ606のNO)、制御部207は、タイマーとして、クロック部212から読み出した時刻情報に基づいて、前記案内メッセージのLCD102への画面表示後の時間経過をカウントする(ステップ607)。
【0071】
しかる後、タイマーのカウント結果として、前記案内メッセージのLCD102への画面表示後の時間経過があらかじめ定めたx秒を経過したか否かの確認を行う(ステップ608)。前記案内メッセージのLCD102への画面表示後の時間経過がx秒を経過するまでは(ステップ608のNO)、ステップ606からステップ608までの処理を繰り返す。一方、制御部207が、前記案内メッセージのLCD102への画面表示後の時間経過がx秒を経過したと判断した場合には(ステップ608のYES)、タイムアウトと判断して、電源設定方法の登録動作に関する一連の処理を中止して、ステップ601のSTARTに復帰する。
【0072】
以上のような処理を行うことによって、携帯情報端末10を据置き台301または壁掛け台302に載置した場合の当該携帯情報端末10の電源設定方法をユーザからの指示によって記憶部208にあらかじめ登録する動作が実施される。次に、据置き台301/壁掛け台302に載置された場合の携帯情報端末10の電源設定方法が記憶部208にあらかじめ登録されている状態において、充電機能を有する携帯情報端末10を据置き台301/壁掛け台302に載置した場合の動作について、その一例を、
図7のフローチャートを用いて説明する。
図7は、
図1に示した携帯情報端末10を据置き台301/壁掛け台302に載置した場合の電源設定の制御に関する動作の一例を示すフローチャートであり、制御部207における動作の一例を示している。以降の説明においては、
図2に示した携帯情報端末10のブロック図を参照しながら、電源設定の制御に関する動作について説明する。
【0073】
図7のフローチャートにおいて、電源設定の制御に関する動作を開始(START)すると(ステップ701)、記憶部208に電源設定方法があらかじめ登録されている携帯情報端末10が、ユーザにより据置き台301/壁掛け台302に載置されたことを即座に検出するために、制御部207は、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果に基づいて、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されたか否かの確認を行っている(ステップ702)。
【0074】
据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されたことを検出しなかった場合(ステップ702のNO)、電源設定動作を行うことなく、ステップ701に復帰する。一方、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が載置されたことを検出した場合には(ステップ702のYES)、制御部207は、記憶部208に、据置き台301または壁掛け台302に当該携帯情報端末10が正しく載置されたか否かを確認するための携帯情報端末10の角度範囲を規定している角度情報として角度閾値が登録されているか否かをまず確認する(ステップ703)。
【0075】
記憶部208に、前記角度閾値があらかじめ登録されていなかった場合には(ステップ703のNO)、制御部207は、電源設定動作を行うことなく、ステップS701に復帰する。一方、前記角度閾値が記憶部208に登録されていた場合には(ステップ703のYES)、制御部207は、加速度センサ211によって判定された当該携帯情報端末10の現在の角度情報を読み取って、現在の角度情報と記憶部208に登録されている前記角度閾値とを比較する(ステップ704)。
【0076】
加速度センサ211によって判定された当該携帯情報端末10の現在の角度情報が、記憶部208に登録されている前記角度閾値の範囲内に収まっていなかった場合には(ステップ704のNO)、制御部207は、当該携帯情報端末10が据置き台301/壁掛け台302に正しく載置されていないにも関わらず、据置き/壁掛け台検出部103により当該携帯情報端末10が据置き台301/壁掛け台302に載置されているものと誤って検出された場合と見做して、電源設定動作を行うことなく、ステップS701に復帰する。
【0077】
これに対して、加速度センサ211によって判定された当該携帯情報端末10の現在の角度情報が、記憶部208に登録されている前記角度閾値の範囲内に収まっていた場合には(ステップ704のYES)、制御部207は、当該携帯情報端末10が据置き台301/壁掛け台302に載置されていることを検出した据置き/壁掛け台検出部103の検出結果が正しいものと判断し、当該携帯情報端末10の本体が据置き台301/壁掛け台302に正しく載置されて固定した固定状態になったものと判定する。そして、記憶部208にあらかじめ登録されている据置き台301/壁掛け台302に載置時の電源設定方法を読み出して、読み出した電源設定方法として、携帯情報端末10内の電源を必要とする各部位に対しては、据置き台301/壁掛け台302のACアダプタ303から給電を行い、かつ、リチウムイオンバッテリ210が満充電になった場合には、据置き台301/壁掛け台302のACアダプタ303からリチウムイオンバッテリ210に対する充電動作を行わないという"電池充電無"の電源設定方法が設定登録されているか否かを確認する(ステップ705)。
【0078】
記憶部208に登録されている電源設定方法として、携帯情報端末10内の電源を必要とする各部位に対しては据置き台301/壁掛け台302のACアダプタ303から給電を行い、かつ、リチウムイオンバッテリ210が満充電になった場合には据置き台301/壁掛け台302のACアダプタ303からリチウムイオンバッテリ210に対する充電動作を行わないという"電池充電無"の電源設定方法が設定登録されていた場合には(ステップ705のYES)、次に、制御部207は、充電回路部209の充電動作から得られる情報に基づいて、リチウムイオンバッテリ210が満充電になっているか否かを確認する(ステップ706)。充電回路部209の充電動作から得られる情報として、リチウムイオンバッテリ210が満充電になっていない場合は(ステップ706のNO)、制御部207は、充電回路部209を制御して、リチウムイオンバッテリ210が満充電に達するまで、ACアダプタ303から供給される充電電圧によるリチウムイオンバッテリ210への充電動作を継続する。
【0079】
これに対して、充電回路部209の充電動作から得られる情報として、リチウムイオンバッテリ210が満充電になった場合に(ステップ706のYES)、制御部207は、充電回路部209を制御して、リチウムイオンバッテリ210に対する充電動作を直ちにOFFするとともに、携帯情報端末10の電源を必要とする各部位に対する電源として、リチウムイオンバッテリ210を用いるのではなく、ACアダプタ303からの直流電圧を変換して給電を行うという電源設定を行った後(ステップ707)、ステップ708に移行する。
【0080】
一方、ステップ705において、記憶部208に登録されている電源設定方法として、"電池充電無"の電源設定方法が設定登録されていなかった場合は(ステップ705のNO)、携帯情報端末10内の電源を必要とする各部位に対しては内部バッテリのリチウムイオンバッテリ210から給電を行い、かつ、ACアダプタ303からリチウムイオンバッテリ210に対する充電動作を行うという"電池充電有"が設定登録されていた場合である。したがって、制御部207は、充電回路部209を制御して、満充電に達するまでACアダプタ303からリチウムイオンバッテリ210に対する充電動作をONするとともに、携帯情報端末10の電源を必要とする各部位に対する電源として、ACアダプタ303からの直流電圧ではなく、リチウムイオンバッテリ210から給電を行うという電源設定を行った後(ステップ709)、ステップ708に移行する。
【0081】
ステップ708に移行すると、据置き台301/壁掛け台302に載置していた携帯情報端末10をユーザが据置き台301/壁掛け台302から外したことを即座に検出するために、制御部207は、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果に基づいて、据置き台301または壁掛け台302から当該携帯情報端末10が外されたか否かの確認を行う(ステップ708)。
【0082】
据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302から当該携帯情報端末10が外されたことを検出しない限り(ステップ708のNO)、制御部207は、ステップ708に待機して、当該携帯情報端末10が外されたことを検出するまで待ち合わせる。一方、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として、据置き台301または壁掛け台302から当該携帯情報端末10が外されたことを検出した場合には(ステップ708のYES)、制御部207は、まず、携帯情報端末10の電源を必要とする各部位に対する電源として、リチウムイオンバッテリ210から給電しているか否かを確認する。
【0083】
携帯情報端末10の電源を必要とする各部位に対する電源として、リチウムイオンバッテリ210から給電していた場合には、その電源設定動作を維持したまま、ステップ701に復帰するが、リチウムイオンバッテリ210から給電していなかった場合には、充電回路部209を制御して、リチウムイオンバッテリ210から給電を行うという電源設定を行った後(ステップ710)、ステップ701に復帰して、次の電源設定動作に備える。
【0084】
(実施形態の効果の説明)
以上に詳細に説明したように、本発明の各実施形態における携帯情報端末10においては、以下に示すよう効果が得られる。
【0085】
第1の効果として、携帯情報端末10が据置き台301または壁掛け台302に載置されたか否かを、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果のみで判定することなく、さらに、加速度センサ211からの現在の角度情報も用いて判定しているので、たとえ、携帯情報端末10が据置き台301または壁掛け台302に載置されていることを据置き/壁掛け台検出部103が誤って検出する事態が発生しても、焦電センサ機能や電源設定機能を有効にすることなく、無効の状態に設定することが可能である。
【0086】
第2の効果として、据置き台301または壁掛け台302に載置していない状態で携帯情報端末10をユーザが使用している場合には、焦電センサ回路206をOFFして、焦電センサ機能を無効に設定するので、ユーザが携帯情報端末10を使用している最中に、省電力要因を検出してしまい、通常使用に支障を来すという事態の発生を確実に防止することができる。
【0087】
第3の効果として、携帯情報端末10を据置き台301または壁掛け台302に載置した状態において、内部バッテリのリチウムイオンバッテリ210が満充電に達している場合には、ACアダプタ303から内部バッテリのリチウムイオンバッテリ210への充電動作を停止し、ACアダプタ303からは、当該携帯情報端末10の電源を必要とする部位への電源供給動作のみを行うように電源制御を実施しているので、リチウムイオンバッテリ210のバッテリ寿命が縮まったり、バッテリ性能が劣化したりすることを、確実に防止することができる。
【0088】
すなわち、本発明の実施形態においては、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として携帯情報端末10が据置き台301/壁掛け台302に載置されていることを検出しなかった場合、および、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として携帯情報端末10が据置き台301/壁掛け台302に載置されていることを検出しても、加速度センサ211から読み出した当該携帯情報端末10の現在の角度情報が記憶部208にあらかじめ登録されている角度閾値の角度範囲内に収まっていなかった場合には、当該携帯情報端末10が据置き台301または壁掛け台302に正しく載置されて、安定した充電動作が可能な、固定した固定状態にはなっていないものと判定する。
【0089】
一方、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果として携帯情報端末10が据置き台301/壁掛け台302に載置されていることを検出し、かつ、加速度センサ211から読み出した当該携帯情報端末10の現在の角度情報が記憶部208にあらかじめ登録されている角度閾値の角度範囲内に収まっていた場合には、当該携帯情報端末10が据置き台301または壁掛け台302に正しく載置されて、安定した充電動作が可能な、固定した固定状態になっているものと判定する。
【0090】
したがって、携帯情報端末10が据置き台301または壁掛け台302に正しく載置されて固定した固定状態になっているか否かを、据置き/壁掛け台検出部103の検出結果と加速度センサ211からの現在の角度情報との双方の情報に基づいて判定しているので、たとえ、携帯情報端末10が据置き台301または壁掛け台302に載置されていることを据置き/壁掛け台検出部103が誤って検出した場合であっても、焦電センサ回路206や充電回路部209をONすることなく、焦電センサ機能や充電機能を無効の状態のままに設定することが可能である。
【0091】
以上、本発明の好適な実施形態の構成を説明した。しかし、かかる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではないことに留意されたい。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であることが、当業者には容易に理解できよう。