(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5939669
(24)【登録日】2016年5月27日
(45)【発行日】2016年6月22日
(54)【発明の名称】電磁式燃料噴射弁
(51)【国際特許分類】
F02M 51/08 20060101AFI20160609BHJP
F02M 51/06 20060101ALI20160609BHJP
F02M 61/18 20060101ALI20160609BHJP
【FI】
F02M51/08 B
F02M51/06 L
F02M61/18 350D
F02M61/18 320Z
【請求項の数】4
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2012-43948(P2012-43948)
(22)【出願日】2012年2月29日
(65)【公開番号】特開2013-181409(P2013-181409A)
(43)【公開日】2013年9月12日
【審査請求日】2014年12月1日
(73)【特許権者】
【識別番号】000141901
【氏名又は名称】株式会社ケーヒン
(74)【代理人】
【識別番号】100071870
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 健
(74)【代理人】
【識別番号】100097618
【弁理士】
【氏名又は名称】仁木 一明
(74)【代理人】
【識別番号】100152227
【弁理士】
【氏名又は名称】▲ぬで▼島 愼二
(72)【発明者】
【氏名】中村 雅人
(72)【発明者】
【氏名】大野 裕光
(72)【発明者】
【氏名】岡野 雅行
(72)【発明者】
【氏名】縁本 幸藏
【審査官】
安井 寿儀
(56)【参考文献】
【文献】
特表2001−507097(JP,A)
【文献】
特表2009−520149(JP,A)
【文献】
特開2002−089397(JP,A)
【文献】
特開平07−259698(JP,A)
【文献】
特開2005−113815(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02M 51/06
F02M 51/08
F02M 61/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
弁孔(7)、及び該弁孔(7)を通過した燃料を外部に噴射する複数の燃料噴孔(11)を備える弁座部材(3)を前部に有し、固定コア(5)を後部に有する弁ハウジング(2)と、この弁ハウジング(2)内に軸方向移動可能に収容されて前記固定コア(5)前端の吸引面(5a)に対置される可動コア(12)と、この可動コア(12)に連結されて前記弁孔(7)を開閉する球状弁体(14)と、前記弁ハウジング(2)の外周に配設され、通電時、固定コア(5)及び可動コア(12)間に吸引力を発生させて前記球状弁体(14)を開弁させるコイル(30)とを備え、前記弁座部材(3)には、その軸方向に延びて前記球状弁体(14)の開閉動作を案内する弁案内孔(15)が設けられ、この弁案内孔(15)を、その周方向に、軸方向に延びる複数の面(15a)と複数の内角(15b)とを交互に配列してなる形状に形成して、前記複数の面(15a)により球状弁体(14)の開閉動作を案内する案内部を構成し、前記複数の内角(15b)の内側を前記弁孔(7)に連なる燃料通路とする電磁式燃料噴射弁において、
前記複数の燃料噴孔(11)の数を前記複数の内角(15b)の角数と同数として、これらの燃料噴孔(11)を前記弁座部材(3)の中心軸線(Y)を中心とする円周(C)上に開口させたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
【請求項2】
請求項1記載の電磁式燃料噴射弁において、
前記弁案内孔(15)を軸方向視で正多角形状に形成したことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
【請求項3】
請求項1又は2記載の電磁式燃料噴射弁において、
複数の前記燃料噴孔(11)を前記複数の内角(15b)と同位相に開口させたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
【請求項4】
請求項1又は2記載の電磁式燃料噴射弁において、
複数の前記燃料噴孔(11)を前記複数の面(15a)と同位相に開口させたことを特徴とする電磁式燃料噴射弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主として内燃機関の燃料供給系に使用される電磁式燃料噴射弁に関し、特に、弁孔
、及び
該弁孔を通過した燃料を外部に噴射する
複数の燃料噴孔
を備える弁座部材を前部に有し、固定コアを後部に有する弁ハウジングと、この弁ハウジング内に軸方向移動可能に収容されて前記固定コア前端の吸引面に対置される可動コアと、この可動コアに連結されて前記弁孔を開閉する球状弁体と、前記弁ハウジングの外周に配設され、通電時、固定コア及び可動コア間に吸引力を発生させて前記球状弁体を開弁させるコイルとを備
え、前記
弁座部材には、その軸方向に延びて前記球状弁体の開閉動作を案内する弁案内孔が設けられる電磁式燃料噴射弁の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
かゝる電磁式燃料噴射弁は、下記特許文献1に開示されるように既に知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−113815号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のかゝる電磁式燃料噴射弁では、前記弁案内孔内の燃料流路として球状弁体の外周面に複数の平坦面を形成していた。
【0005】
ところが、球状弁体は、開閉動作に伴ない可動コアと共に弁ハウジング内を回転することがあり、その回転によれば、球状弁体周りの燃料流路位置が移動することにより燃料の噴射特性に変化を生じることがある。
【0006】
本発明は、かゝる事情に鑑みてなされたもので、球状弁体の安定した開閉姿勢を保ちつゝ、球状弁体の回転によっても、移動しない燃料流路を弁案内孔内に確保し得るようにした前記電磁式燃料噴射弁を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は、弁孔
、及び
該弁孔を通過した燃料を外部に噴射する
複数の燃料噴孔
を備える弁座部材を前部に有し、固定コアを後部に有する弁ハウジングと、この弁ハウジング内に軸方向移動可能に収容されて前記固定コア前端の吸引面に対置される可動コアと、この可動コアに連結されて前記弁孔を開閉する球状弁体と、前記弁ハウジングの外周に配設され、通電時、固定コア及び可動コア間に吸引力を発生させて前記球状弁体を開弁させるコイルとを備
え、前記
弁座部材には、その軸方向に延びて前記球状弁体の開閉動作を案内する弁案内孔が設けら
れ、この弁案内孔を、その周方向に
、軸方向に延びる複数の面と複数の内角を交互に配列してなる
形状に形成して、前記複数の面により球状弁体の開閉動作を案内する案内部を構成し
、前記複数の内角の内側を前記弁孔に連なる燃料通路と
する電磁式燃料噴射弁において、前記複数の燃料噴孔の数を前記複数の内角の角数と同数にして、これらの燃料噴孔を前記弁座部材の中心軸線を中心とする円周上に開口させたことを第1の特徴とする。
【0008】
また本発明は、第1の特徴に加えて、前記弁案内孔を
軸方向視で正多角
形状に形成したことを
第2の特徴とする
。
【0009】
さらにまた本発明は、第
1又は第
2の特徴に加えて
、複数の前記燃料噴孔を
前記複数の内角と同位相に
開口させたことを第
3の特徴とする。
【0010】
さらにまた本発明は、第
1又は第
2の特徴に加えて
、複数の前記燃料噴孔を
前記複数の
面と同位相に
開口させたことを第
4の特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明の第1の特徴によれば
、弁案内孔
を、その周方向に、軸方向に延びる複数の面と複数の内角を交互に配列してなる形状に形成して、該複数の面により球状弁体の開閉動作を案内する案内部
を構成し、複数の内角の内側を複数の燃料通路としたことで、球状弁体が、その開閉動作中、可動コアと共に回転しても、非回転の弁案内孔の複数の内角内側の燃料通路は回転することはない。したがって、弁案内孔の球状弁体に対する案内機能を維持しつゝ、球状弁体の回転に関係なく、燃料噴射量や、その噴射燃料により形成される噴霧フォームを安定させることができる。
【0012】
本発明の第2の特徴によれば、弁案内孔を
軸方向視で正多角
形状に形成したことで、複数の燃料通路の各断面積が均一になり、燃料の噴射ムラを抑えることができる
。
【0013】
本発明の第
3の特徴によれば、複数の燃料噴孔
を弁案内孔の複数の内角と同位相に
開口させたことで、各対応する燃料通路から燃料噴孔までの燃料経路が最短となり、圧力損失を極力少なくして、各燃料噴孔からの燃料噴射圧力を極力高く維持することができる。
【0014】
本発明の第
4の特徴によれば、複数の燃料噴孔
を弁案内孔の複数の
面と同位相に配置したことで、各隣合う2本の燃料通路を通過した燃料の2本の流れは、弁孔において直近の1つの燃料噴孔で合流するとき互いに衝突することになり、これが燃料噴孔からの噴射燃料の霧化を促進し、内燃機関の燃費低減に寄与し得る。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る電磁式燃料噴射弁の縦断面図。
【
図4】本発明の第2実施形態(A)及び第3実施形態(B)を示す、
図2との対応図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態を添付図面に基づいて以下に説明する。
【0017】
先ず、
図1〜
図3に示す本発明の第1実施形態の説明より始める。
図1において、内燃機関用の電磁式燃料噴射弁(以下、単に燃料噴射弁という。)Iの弁ハウジング2は、円筒状の弁座部材3と、この弁座部材3の後端部に嵌合して液密に溶接される磁性円筒体4と、この磁性円筒体4の後端に突き当てゝ液密に溶接される非磁性円筒体6と、この非磁性円筒体6の内周面に前端部を嵌合して液密に溶接される円筒状の固定コア5と、この固定コア5の後端に同一素材をもって一体に連設される燃料入口筒9とで構成される。
【0018】
図2に示すように、弁座部材3には、円筒状の弁孔7と、この弁孔7の内端に連なる円錐状の弁座8と、この弁座8の大径部に連なる弁案内孔15と、この弁案内孔15の後端にテーパ孔16を介して接続される、弁案内孔15より大径で円筒状の大径孔17とが設けられる。
【0019】
図2及び
図3において、前記弁案内孔15は、その周方向に
、軸方向に延びる複数の面15a、15a…と複数の内角15b、15b…とを交互に等間隔に配列してなる
形状、図示例では
軸方向視で正六角
形状に形成され、この弁案内孔15の中心軸線Y上に前記弁孔7は配置される。
【0020】
非磁性円筒体6の前端部には、固定コア5と嵌合しない部分が残され、その部分から弁座部材3に至る弁ハウジング2内に弁組立体Vが収容される。この弁組立体Vは、固定コア5の前端の吸引面5aに対置される可動コア12と、この可動コア12の前端に一体に突設される弁杆13と、この弁杆13に溶接され、前記弁座8と協働して弁孔7を開閉するよう、弁案内孔15の複数の面15a、15a…により摺動自在に支承される、鋼球よりなる球状弁体14とで構成される。即ち、弁案内孔15の複数の面15a、15a…は、球状弁体14の開閉動作を案内する案内部を構成する。また弁案内孔15の複数の内角15b、15b…と球状弁体14の外周面との間には、前記テーパ孔16及び弁座8間を接続する複数の燃料通路18、18…が画成される。
【0021】
また弁座部材3には、弁孔7の外端側に配置されて弁孔7内を合流室25に画成する噴孔形成壁10が形成され、この噴孔形成壁10には、合流室25を外部に開放する複数の燃料噴孔11、11…が穿設される。燃料噴孔11、11…の本数は、多角柱状をなす弁案内孔15の角数
と同数であり、その複数の燃料噴孔11、11…は、弁孔7より小径で前記中心軸線Yを中心とする円周C上で内角15b、15b…と同位相に配置される。
【0022】
可動コア12の外周面には、磁性円筒体4の内周面に摺動自在に支承される環状のジャーナル部12aが形成される。したがって、弁組立体Vは、弁案内孔15の複数の面15a、15a…とジャーナル部12aの互いに大きく離れた2点で摺動自在に支承され、弁組立体Vの開閉姿勢を安定させるようになっている。
【0023】
固定コア5には、燃料入口筒9の中空部に連なる第1縦孔19が設けられる。また弁組立体Vには、可動コア12の後端面から始まり弁杆13の中間部で終わる第2縦孔20と、この第2縦孔20を弁座部材3の前記大径孔17に開放する横孔21とが設けられる。
【0024】
再び
図1及び
図2において、第2縦孔20の途中には、固定コア5側を向いた環状のばね座24が形成される。固定コア5の第1縦孔19にはすり割り付きパイプ状のリテーナ23が圧入され、このリテーナ23と前記ばね座24との間に可動コア12を弁体14の閉弁側に付勢する弁ばね22が縮設される。その際、リテーナ23の第1縦孔19への嵌合深さにより弁ばね22のセット荷重が調整される。
【0025】
可動コア12には、その後端面より僅かに突出して固定コア5の吸引面5aに対向する非磁性材製でリング状のストッパ部材27が埋設される。このストッパ部材27は、固定及び可動コア5、12相互の吸引時、ストッパ部材27が固定コア5の吸引面5aに当接することで、固定コア5及び可動コア12の対向端面間に所定のギャップを残存させるものである。
【0026】
弁ハウジング2の外周には、固定コア5及び可動コア12に対応してコイル組立体28が嵌装される。このコイル組立体28は、磁性円筒体4の後端部から固定コア5にかけてそれらの外周面に嵌合するボビン29と、これに巻装されるコイル30とからなっており、そのボビン29の後端部には、その一側方に突出するカプラ端子33の基端部が保持され、このカプラ端子33にコイル30の端末が接続される。
【0027】
上記コイル組立体28を収容保持する磁性体のコイルハウジング31が弁ハウジング2に取り付けられる。このコイルハウジング31は、コイル組立体28を囲繞する胴部31aと、この胴部31aの両端から半径方向内方に屈曲してコイル組立体28の前後両端面を支持する前後一対の端壁31b、31b′と、これら両端壁31b、31b′から軸方向外方に突出して磁性円筒体4及び固定コア5の各外周面に嵌合する前後一対の連結ボス31c、31c′とよりなっており、これら連結ボス31c、31c′の各先端薄肉部が磁性円筒体4及び固定コア5の各外周面に溶接により固着される。而して、コイルハウジング31、磁性円筒体4、可動コア12及び固定コア5により、コイル30の通電時、固定コア5を励磁するための磁路39が形成される。
【0028】
磁性円筒体4の後半部から固定コア5の後端部に亙りそれらの外周面には、コイル組立体28、コイルハウジング31を埋封する合成樹脂製の被覆層34がモールド成形される。その際、前記カプラ端子33を収容、保持してコイル組立体28の一側方に突出するカプラ35が被覆層34と一体成形される。
【0029】
また燃料入口筒9の後端部の外周には、Oリング等のシール部材40を装着する環状のシール溝41が形成される。このシール溝41の前端壁は、燃料入口筒9の前部外周面に圧入される合成樹脂製のカラー42の後端のフランジ42aで構成され、またその後端壁は、燃料入口筒9の入口に圧入される燃料フィルタ43の取り付けフランジ43aで構成される。その燃料入口筒9の後端部外周には、図示しない燃料供給管が嵌装され、その内周面に前記シール部材40が密接するようになっている。
【0030】
次に、この実施例の作用について説明する。
【0031】
図示しない燃料ポンプから図示しない燃料供給管を介して燃料入口筒9に圧送される高圧燃料は燃料フィルタ43で濾過された後、弁ハウジング2の内部、即ち燃料入口筒9の中空部、固定コア5の第1縦孔19、弁組立体Vの第2縦孔20及び横孔21、並びに弁座部材3の大径孔17、テーパ孔16及び、弁案内孔15の内の複数の燃料通路18、18…等を満たす。そしてコイル30を消磁した状態では、弁ばね22の付勢力で弁組立体Vは前方に押圧され、弁体14を弁座8に着座させている。
【0032】
コイル30を通電により励磁すると、それにより生ずる磁束が前記磁路39、即ちコイルハウジング31、磁性円筒体4、可動コア12及び固定コア5を順次走り、両コア5、12間に発生する磁力による吸引力により可動コア12が弁ばね22のセット荷重に抗して固定コア5に吸引され、弁体14が弁座8から離座するので、弁孔7が開放され、弁案内孔15の内の複数の燃料通路18、18…を満たしていた高圧燃料が、弁座8を経て弁孔7内の合流室25で合流した後、複数の燃料噴孔11、11…から、この燃料噴射弁Iを装着した図示しない内燃機関の燃焼室又は吸気路に噴射される。
【0033】
ところで、前記弁案内孔15は、その周方向に
、軸方向に延びる複数の面15a、15a…と複数の内角15b、15b…を交互に配列してなる
形状に形成され、複数の面15a、15a…により球状弁体14の開閉動作を案内する案内部とされると共に、複数の内角15b、15b…の内側がテーパ孔16及び弁座8間を連通する複数の燃料通路18、18…とされるので、球状弁体14が、その開閉動作中、可動コア12と共に回転しても、非回転の弁案内孔15の複数の内角15b、15b…内側の燃料通路18、18…は回転することはなく、したがって、複数の燃料通路18、18…と複数の燃料噴孔11、11…との相対位置関係は、球状弁体14の回転に関係なく常に一定に保たれ、弁案内孔15の球状弁体14に対する案内機能を維持しつゝ、燃料噴孔11、11…からの燃料噴射量や、その噴射燃料により形成される噴霧フォームを安定させる。
【0034】
また上記弁案内孔15は
軸方向視で正多角
形状に形成されるので、複数の燃料通路18、18…の各断面積が均一となり、また弁座8と複数の燃料噴孔11、11…との各距離が一定していることから、各燃料噴孔11からの燃料の噴射ムラを抑えることができる。
【0035】
さらに、弁孔7内の合流室25に開口する複数の燃料噴孔11、11…は、弁案内孔15の中心軸線Y周りにおいて弁案内孔15の複数の内角15b、15b…、換言すれば燃料通路18、18…と同位相に配置されるので、各対応する燃料通路18から燃料噴孔11までの燃料経路が最短となり、圧力損失を極力少なくして、各燃料噴孔11からの燃料噴射圧力を極力高く維持することができる。
【0036】
次に、
図4(A)に示す本発明の第2実施形態について説明する。
【0037】
この第2実施形態では、前
記弁案内孔15の
、軸方向に延びる複数の面15a、15a…に、前記球状弁体14の外周面が円弧の範囲で摺動自在に接する横断面円弧状の案内
面45、45…が形成される。その他の構成は、前記第1実施形態と同様であるので、
図4(A)中、第1実施形態と対応する部分には、それと同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。
【0038】
この第2実施形態によれば、球状弁体14の外周面が円弧の範囲で弁案内孔15の複数の面15a、15a…の案内面45、45…に接することで、弁案内孔15の球状弁体14に対する摺動案内面積を広く確保することができ、球状弁体14の開閉動作をより安定させると共に、球状弁体14の摺動面圧の低下により、その耐摩耗性の向上を図ることができる。
【0039】
最後に、
図4(B)に示す本発明の第3実施形態について説明する。
【0040】
この第3実施形態では、弁孔7内の合流室25に開口する複数の燃料噴孔11、11…は、弁案内孔15の中心軸線Y周りにおいて弁案内孔15の複数の面15a、15a…の中心部と同位相に配置される。その他の構成は、前記第1実施形態と同様であるので、
図4(B)中、第1実施形態と対応する部分には、それと同一の参照符号を付して重複する説明を省略する。
【0041】
この第3実施形態によれば、各隣合う2本の燃料通路18、18を通過した燃料の2本の流れf、fは、弁孔7内、即ち合流室25において直近の1つの燃料噴孔11で合流するとき互いに衝突することになり、これが燃料噴孔11、11…からの噴射燃料の霧化を促進し、内燃機関の燃費低減に寄与し得る。
【0042】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はそれに限定されることなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。例えば、
軸方向視で多角
形状の弁案内孔15の角数は、前記実施形態の六角に限らず、任意に選定することができ、また多角
形状の複数の面15a、15a…の摺動方向長さを不等にすることもできる。また噴孔形成壁10は、弁座部材3とは別体の部材として、弁座部材3に溶接等により固着することもできる。
【符号の説明】
【0043】
I・・・・・電磁式燃料噴射弁
Y・・・・・弁案内孔の中心軸線
2・・・・・弁ハウジング
5・・・・・固定コア
5a・・・・固定コアの吸引面
7・・・・・弁孔
8・・・・・弁座
11・・・・燃料噴孔
12・・・・可動コア
14・・・・球状弁体
15・・・・弁案内孔
15a・・・面
15b・・・内角
18・・・・燃料通路
25・・・・合流室
30・・・・コイ
ル