(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
下記の手順を含むことを特徴とする負極板の製造方法であって、板状極板を加圧成形して導電助剤を塗布された負極集電体上に付着することにより、その密度が1.2〜1.6g/cm3に達することを特徴とする、負極板の製造方法。
第1工程:炭素材料として層間距離0.372nm以上の硬質炭素からなる急速リチウム挿入炭素のみとバインダーとを混合し溶剤を加えて塗料を製造する工程;
第2工程:ローラー・プレスで混合塗料を加圧成形し一定の厚みのある板状極板が得られる加圧成形工程;
第3工程:導電助剤をペーストにして負極集電体上に塗布する塗工工程;
第4工程:加圧成形された板状極板を導電助剤を塗布された負極集電体上に付着する極板付着工程;
第5工程:乾燥、ローリング、裁断、真空乾燥して負極板とする工程。
前記導電助剤は、天然黒鉛粉末、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレン・ブラック、メソカーボンマイクロビーズ、硬質炭素、石油コークス、カーボンナノチューブ、グラフェンのいずれか一種又はそれらの混合物を含んでおり、且つ前記バインダーはポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びブタジエン-スチレンゴムのいずれか一種又は複数種を含んでいることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【背景技術】
【0002】
スーパーキャパシタは、従来のキャパシタと電池の中間に介在する新しいタイプの電気化学的エネルギー蓄積装置であり、従来のキャパシタと比べて、より高いエネルギー密度を持っており、静電容量は千ファラッドないし1万ファラッド級に達することができる。電池と比べて、より高い出力密度及び超長サイクル寿命を持っている。従って、従来のキャパシタと電池のメリットを結合したものとして、応用の先行きが広い化学電源である。比容量が高く、出力が大きく、寿命が長く、使用温度範囲が広く、メンテナンスが不要等の特徴がある。
【0003】
エネルギー蓄積原理によって、スーパーキャパシタは、電気二重層キャパシタ(EDLC)、ファラデー擬似容量スーパーキャパシタと混合型スーパーキャパシタの3種類に分けられ、このうち電気二重層キャパシタは主として電極/電解質界面電荷の分離による電気二重層を利用して、ファラデー擬似容量スーパーキャパシタは主として電極表面における急速な酸化還元反応によるファラデー「擬似容量」の助けを借りて電荷及びエネルギーの貯蔵を実現するのに対して、混合型スーパーキャパシタは、一極では電池の非分極性電極(例えば水酸化ニッケル)を、他極では電気二重層キャパシタの分極性電極(例えば活性炭)を採用し、このような混合型の設計により、スーパーキャパシタのエネルギー密度を大幅に高めることができる。
【0004】
スーパーキャパシタは、電解質によって、無機電解質、有機電解質、高分子電解質の3種類のスーパーキャパシタに分けられ、このうち無機電解質に比較的多く応用されているのは濃度の高い酸性(例えばH
2SO
4)又はアルカリ性(例えばKOH)の水溶液であり、中性水溶液電解質は比較的少なく応用されている。有機電解質は、通常は第4級アンモニウム塩又はリチウム塩と導電率の高い有機溶媒(例えばアセトニトリル)を採用して混合電解液となるのに対して、高分子電解質は、目下のところ実験室段階にとどまっており、まだ商品化に至ってはいない。
【0005】
スーパーキャパシタは、有機電解質の採用により、キャパシタの使用電圧を大幅に上げることができ、E=1/2CV
2によると、キャパシタのエネルギー密度の向上に大きく寄与することが分かった。現今、成熟した有機スーパーキャパシタは、通常は対称型構造を採用し、すなわち正・負極に同一の炭材料を使用し、電解液は第4級アンモニウム塩及び有機溶媒(例えばアセトニトリル)からなる。このようなキャパシタの出力密度は5000-6000W/Kgと高いが、そのエネルギー密度はわずか3-5Wh/Kgと低い傾向にある。従って、有機スーパーキャパシタのエネルギー密度をさらに高めるため、混合型の構造設計を採用し、すなわち正・負極に異なる活物質を使用する。近年、有機混合型スーパーキャパシタの研究は増えてきており、例えば正極には活性炭を、負極にはチタン酸リチウムを採用する、また正極にはポリチオフェンを、負極にはチタン酸リチウムを採用する等の有機スーパーキャパシタは登場した。
【0006】
しかしながら、これらの有機混合型スーパーキャパシタは、極板に従来の塗布方法が採用されているので、極板の転圧密度は制限を受ける。従って、エネルギー密度は従来の電池と比べて、いずれも理想的ではなく、サイクル寿命も制約を受ける。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、以上のような状況に臨み、負極板の接着強度を高めることにより、より高い転圧密度及びサイクル寿命を持たせる。また出力が高く、汚染がなく、安全性が高く、メンテナンスが不要等のスーパーキャパシタの特性を保つことを前提に、スーパーキャパシタのエネルギー密度及びサイクル寿命を大幅に高め、スーパーキャパシタの応用分野をさらに広めることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の目的は、このようにして実現する。
【0009】
1.下記の手順を含む長寿命負極板の製造工程。
第1工程:急速リチウム貯蔵炭素とバインダーとを混合し溶剤を加える塗料を製造する工程;
第2工程:ローラー・プレスで混合塗料を加圧成形し一定の厚みのある板状極板が得られる加圧成形工程;
第3工程:導電助剤をペーストにして負極集電体上に塗布する塗工工程;
第4工程:板状極板を加圧成形して導電助剤を塗布された負極集電体上に付着する極板付着;
第5工程:乾燥、ローリング、裁断、真空乾燥して負極板とする工程。
【0010】
2.このうち、板状極板を加圧成形して導電助剤を塗布された負極集電体上に付着することにより、その密度は1.2〜1.6g/cm
3に達する。
【0011】
3.正極にリチウムイオン層間化合物と活性炭材料・多孔質炭素材料との混合物を採用し、塗布工程を施して形成され、負極に層間距離0.372nm以上の急速リチウム挿入炭素材料を採用し、電解液は有機電解液を採用する前記工程を用いて製造された長寿命負極板の有機混合型スーパーキャパシタ。
【0012】
4.このうち、負極に層間距離0.372nm以上の急速リチウム挿入炭素材料を採用し、その代表的なものとして硬質炭素が挙げられる。
【0013】
5.このうち、前記多孔質炭素は、活性炭、炭素布、炭素繊維、炭素フェルト、カーボンエアロゲル、カーボンナノチューブのいずれか一種又は混合物を含んでいる。
【0014】
6.このうち、前記リチウムイオン層間化合物は、LiCoO
2、LiMn
2O
4、LiNiO
2、LiFePO
4、LiNi
0.8Co
0.2O
2、LiNi
1/3Co
1/3Mn
1/3O
2、LiMnO
2のいずれか一種又は混合物を含んでいる。
【0015】
7.このうち、前記電解液中の溶質は、LiClO
4、LiBF
4、LiPF
6、LiCF
3SO
3、LiN(CF
3SO
2)、LiBOB、LiAsF
6、Et
4BF
4の少なくとも一種又は複数種とMe
3EtNBF
4、Me
2Et
2NBF
4、MeEt
3NBF
4、Et
4NBF
4、Pr
4NBF
4、MeBu
3NBF
4、Bu
4NBF
4、Hex
4NBF
4、Me
4PBF
4、Et
4PBF
4、Pr
4PBF
4、Bu
4PBF
4の少なくとも一種又は複数種と混合したものであり、且つ前記電解液中の非水有機溶媒はエチレン・カーボネート、プロピレン・カーボネート、γ- ブチロラクトン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ブチレン、炭酸エチルメチル、炭酸メチルプロピル、亜硫酸エチレン、亜硫酸トリメチレン、酢酸エチル、アセトニトリルのいずれか一種又は複数種を含んでいる。
【0016】
8.このうち、前記セパレーターは、ポリエチレン微多孔膜、ポリプロピレン微多孔膜、複合膜、無機セラミック膜、セパレーターフィルム、不織布セパレーターを含んでいる。
【0017】
9.下記の手順を含む有機混合型スーパーキャパシタを製造する方法。
(1)先ずリチウムイオン層間化合物、活性炭多孔質炭素材料、導電助剤、バインダー等を混合してペーストにし、それから正極集電体上に塗布し、乾燥、ローリング、裁断、真空乾燥により、正極板とする正極板の製造手順;
(2)1.に記載の工程を採用する負極板の製造手順;
(3)製造された正・負極板をセルに積層し又は巻き取り、アルミプラスチックフィルム、アルミケース又はスチールケース、プラスチックケースに入れ、それから封口し、非水有機溶媒にリチウムイオン及び第4級アンモニウム塩が含まれる電解液を注入する組立手順。
【0018】
10.このうち、前記導電助剤は、天然黒鉛粉末、人造黒鉛、カーボンブラック、アセチレン・ブラック、メソカーボンマイクロビーズ、硬質炭素、石油コークス、カーボンナノチューブ、グラフェンのいずれか一種又はそれらの混合物を含んでおり、且つ前記バインダーはポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム及びブタジエン-スチレンゴムのいずれか一種又は複数種を含んでいる。
【0019】
11.このうち、前記正極板の集電体は、アルミ箔、アルミメッシュを含んでおり、且つ前記負極板の集電体は銅箔、銅メッシュを含んでいる。
【0020】
本発明は、非塗布の工程を用いて負極極板を製造し、それを有機混合スーパーキャパシタに使用することにより、スーパーキャパシタに高エネルギー密度、長サイクル寿命の特性を持たせ、電気自動車、電気船、電動工具、太陽エネルギー貯蔵、風力エネルギー貯蔵等の分野に広く応用することができる。
【発明を実施するための形態】
【0022】
ここで、図に合わせて、本発明の実施例について詳しく説明する。
図1に示すように、従来の技術では負極板の塗布工程は塗料製造、塗布、ロール成形等の手順を含んでいた。活物質、導電助剤、バインダーを混合後、銅箔又は銅メッシュ上に塗布し、乾燥、ローリング、裁断、真空乾燥により負極板とする。
【0023】
図2に示すように、本発明の負極板の塗布工程は、先ず硬質炭素とバインダーとを混合し、溶剤を加えること、ローラー・プレスで加圧成形し、一定の厚みのある板状極板が得られること、導電助剤をペーストにし、それから負極集電体上に導電助剤を塗布すること、さらに極板を加圧成形して導電助剤を塗布された負極集電体上に付着すること、乾燥、ローリング、裁断、真空乾燥により負極板とすることを含んでいる。
【0024】
板状極板を加圧成形して導電助剤を塗布された負極集電体上に付着することにより、その密度は1.2〜1.6g/cm
3に達する。従来の塗布工程では、その密度は0.9〜1.29 g/cm
3にしか達することができなかった。
【0025】
正極にリチウムイオン層間化合物及び活性炭材料の混合物を採用し、負極は層間距離0.372nm以上の急速リチウム挿入炭素であり、電解液にリチウムイオン及び第4級アンモニウム塩を含有する有機溶媒を採用する、正極、負極、その中間にあるセパレーター及び有機電解液からなる有機混合型スーパーキャパシタである。負極極板は先ず極板を加圧成形しそれから集電体上に付着する工程を採用することにより、より高い転圧密度及びサイクル寿命を持つようになった。
【0026】
本発明に記載の層間距離0.372nm以上の急速リチウム挿入炭素は、代表的なものとして硬質炭素が挙げられ、硬質炭素は難黒鉛化性炭素を指し、通常は比容量が高く(300-700mAh/gまで)、倍率性能がよい特徴を持つと同時に、このような材料におけるリチウムイオンの挿入により構造の明らかな膨張にならず、充放電サイクル性能が優れ、フェノール樹脂炭素、エポキシ樹脂炭素、ポリフルフリルアルコール樹脂炭素、フルフラール樹脂炭素を含む樹脂炭素及びベンゼン炭素、ポリフルフリルアルコール熱分解炭素、ポリ塩化ビニル熱分解炭素、フェノール熱分解炭素を含む有機高分子熱分解炭素を含んでいる。
【0027】
本発明において、前記リチウムイオン層間化合物はLiCoO
2、LiMn
2O
4、LiNiO
2、LiFePO
4、LiNi
0.8Co
0.2O
2、LiNi
1/3Co
1/3Mn
1/3O
2等を含んでいる。リチウムイオンは、このような材料の中で挿入-脱離の可逆性がよく、拡散速度が速く、反応を伴う体積変化が小さいので、良好なサイクル特性及び大電流特性を持っている。
【0028】
本発明において、前記電解液中の溶質はLiClO
4、LiBF
4、LiPF
6、LiCF
3SO
3、LiN(CF
3SO
2)、LiBOB、LiAsF
6、Et
4BF
4の少なくとも一種とMe
3EtNBF
4、Me
2Et
2NBF
4、MeEt
3NBF
4、Et
4NBF
4、Pr
4NBF
4、MeBu
3NBF
4、Bu
4NBF
4、Hex
4NBF
4、Me
4PBF
4、Et
4PBF
4、Pr
4PBF
4、Bu
4PBF
4の少なくとも一種との混合を含んでいる。非水有機溶媒はエチレン・カーボネート、プロピレン・カーボネート、γ- ブチロラクトン、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ブチレン、炭酸エチルメチル、炭酸メチルプロピル、亜硫酸エチレン、亜硫酸トリメチレン、酢酸エチル、アセトニトリルのいずれか一種又は複数種を含んでいる。リチウム塩からなるこれらの有機電解液は、イオン導電率が高いので、充放電中におけるリチウムイオンの移動に急速なチャンネルを提供し、反応の速度を増すことができる。
また、電気化学的に安定な電位範囲が広く(0-5Vの場合は安定)、熱安定性がよく、使用温度範囲が広い等の特徴により、スーパーキャパシタの充放電反応の安定性は大いに高められ、キャパシタのサイクル寿命の向上に寄与する。
【0029】
本発明において、前記セパレーターはポリエチレンポリプロピレン3層複合微多孔膜(PE)、ポリプロピレン微多孔膜(PP)、複合膜(PP+PE+PP)、無機セラミック膜、セパレーターフィルムを含んでおり、その厚みは通常10-30μmであり、穴径は0.03μm-0.05μmであり、良好な電解液吸附力及び耐高温特性を持っている。
【0030】
本発明において、正極板の集電体はアルミ箔、アルミメッシュを、負極板の集電体は銅箔、銅メッシュを採用する。正極板の作製において、適量の導電助剤及びバインダーを加える。本発明において、導電助剤は電導性が高い黒鉛粉末、カーボンブラック、アセチレン・ブラック又はそれらの混合物を採用する。本発明において、バインダーはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)及びブタジエン-スチレンゴム(SBR)のいずれか一種又は複数種を採用する。
【0031】
本発明において、正極板の作製手順としては、一定の質量比でリチウムイオン層間化合物、活性炭材料、導電助剤、バインダーを秤取し混合後、スラリー状になるまで撹拌し、それから集電体上に塗布し、乾燥、ローリング、裁断、真空乾燥により正極板とする。
【0032】
また、負極板の作製手順としては、一定の質量比で硬質炭素、バインダーを秤取し混合後、スラリー状になるまで撹拌し、ローラー・プレスで加圧成形し、一定の厚みのある板状極板が得られ、導電助剤を有機溶媒で混合し、それから負極集電体上に導電助剤を塗布し、最後に極板を導電助剤を塗布された負極集電体上に付着し、乾燥、ローリング、裁断、真空乾燥により負極板とする。
【0033】
本発明は、実際の応用状況に合わせて、積層又は巻取構造の箱型スーパーキャパシタ及び円筒型スーパーキャパシタを作製するとともに、高出力、高エネルギーの特性を保つことが可能であり、そのケースはアルミプラスチックフィルム、スチールケース、アルミケースを採用することができる。
【0034】
本発明の実施例において使用されている主な原材料は下記の通りとする。
LiNi
1/3Co
1/3Mn
1/3O
2-河南新郷華シン能源材料社製、型式SY-Aタイプ。
LiMn
2O
4-石家荘百思特電池材料有限公司製。
LiFePO
4-天津斯特蘭能源科技有限公司製、型式SLFP-ES01。
活性炭−日本KURARAY社製、型式YP-17D。
硬質炭素−深セン貝特瑞公司HC-1製品。
黒鉛粉末-TIMCAL社製、型式KS-6。
電導カーボンブラック−TIMCAL社製、型式Super-P。
3層複合セパレーター(PP/PE/PP)-日本宇部社製。
PVDF(ポリフッ化ビニリデン)-仏国Kynar761。
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)-米国デュポン社製。
NMP(1-メチル-2-ピロリドン)-上海実験試剤有限公司
【実施例1】
【0035】
正極板の作製:
全量500gのLiNi
1/3 Co
1/3 Mn
1/3O
2、活性炭、黒鉛粉末、PVDFを質量比75:15 : 5 : 5で混合し、NMPを用いてペーストにし、それから20μmのアルミ箔(塗布後の重量増加量240g/m
2)上に塗布し、乾燥(110〜120℃)、ローリング、裁断(寸法37.5*59.5mm
2)、24h真空乾燥(120〜130℃)により正極板とする。
【0036】
負極板の作製:
全量500gの硬質炭素、PVDF を質量比90:10で混合し、NMPを用いてペーストにし、それから16μmの銅箔上(塗布後の重量増加量120 g/m
2) に塗布し、乾燥(110〜120℃)、ローリング(転圧密度0.96g/cm
3)、裁断(寸法37.5*59.5mm
2)、24h真空乾燥(120〜130℃)により負極板とする。
ポリエチレンポリプロピレン3層複合微多孔膜をセパレーターとして選定し、弾性比95%で極板を38*61*32
mm3のアルミケースに入れてセルになるまで積層し、それから積層されたセルの正極からなる正極性群をアルミ製耳上に、負極からなる極性群を銅めっきニッケル製耳上に溶接するとともに、1mol/L LiPF
6+0.5 mol/L Et
4NBF4-EC(エチレン・カーボネート)/DEC(炭酸ジエチル)(1:1)の電解液20gを注入し、箱型スーパーキャパシタになるまで組み立てる。
スーパーキャパシタは化成(すなわちスーパーキャパシタ性能の有効化)後、性能試験を実施し、試験制度としては、5Aで4.2Vになるまで充電し、5min静置し、5Aで2.5Vになるまで放電し、スーパーキャパシタの比エネルギーは60 Wh/Kgであり、比出力は5000 W/Kgであり、5Aで充放電サイクル20000回した後、容量保持率は82%となる。
【実施例2】
【0037】
正極板の作製:
全量500gのLiNi
1/3 Co
1/3 Mn
1/3O
2、活性炭、黒鉛粉末、PVDFを質量比75:15 : 5 : 5で混合し、NMPを用いてペーストにし、それから20μmのアルミ箔(塗布後の重量増加量240 g/m
2)上に塗布し、乾燥(110〜120℃)、ローリング、裁断(寸法37.5*59.5mm
2)、24h真空乾燥(120〜130℃)により正極板とする。
【0038】
負極板の作製:
全量500gの硬質炭素、PTFE を質量比90:10で混合し、去イオン水を用いてペーストにし、スラリー状になるまで撹拌し、ローラー・プレスで加圧成形し、一定の厚みのある板状極板が得られ、転圧密度は1.35
g/cm3であり、導電助剤Super-Pをペーストにし、それから負極集電体上に導電助剤を塗布し、最後に極板を導電助剤を塗布された負極集電体上に付着し、乾燥、ローリング、裁断(寸法37.5*59.5mm
2)、真空乾燥により負極板とする。
ポリエチレンポリプロピレン3層複合微多孔膜をセパレーターとして選定し、弾性比95%で極板を38*61*32
mm3のアルミケースに入れてセルになるまで積層し、それから積層されたセルの正極からなる正極性群をアルミ製耳上に、負極からなる極性群を銅めっきニッケル製耳上に溶接するとともに、1mol/L LiPF
6+0.5 mol/L Et
4NBF4-EC(エチレン・カーボネート)/DEC(炭酸ジエチル)(1:1)の電解液20gを注入し、箱型スーパーキャパシタになるまで組み立てる。スーパーキャパシタは化成(すなわちスーパーキャパシタ性能の有効化)後、性能試験を実施し、試験制度としては、5Aで4.2Vになるまで充電し、5min静置し、5Aで2.5Vになるまで放電し、スーパーキャパシタの比エネルギーは72 Wh/Kgであり、比出力は6000 W/Kgであり、5Aで充放電サイクル20000回した後、容量保持率は95%となる。
【実施例3】
【0039】
正極板の作製:
全量500gのLiMn
2O
4、活性炭、黒鉛粉末、PVDFを質量比75:15 : 5 : 5で混合し、NMPを用いてペーストにし、それから20μmのアルミ箔(塗布後の重量増加量300 g/m
2)上に塗布し、乾燥(110〜120℃)、ローリング、裁断(寸法37.5*59.5mm
2)、24h真空乾燥(120〜130℃)により正極板とする。
【0040】
負極板の作製:
全量500gの硬質炭素、PVDF を質量比90:10で混合し、NMPを用いてペーストにし、それから16μmの銅箔上(塗布後の重量増加量120 g/m
2) に塗布し、乾燥(110〜120℃)、ローリング(転圧密度0.96g/cm
3)、裁断(寸法37.5*59.5mm
2)、24h真空乾燥(120〜130℃)により負極板とする。
ポリエチレンポリプロピレン3層複合微多孔膜をセパレーターとして選定し、弾性比95%で極板を38*61*32
mm3のアルミケースに入れてセルになるまで積層し、それから積層されたセルの正極からなる正極性群をアルミ製耳上に、負極からなる極性群を銅めっきニッケル製耳上に溶接するとともに、1mol/L LiPF
6+0.5 mol/L Et
4NBF4-EC(エチレン・カーボネート)/DEC(炭酸ジエチル)(1:1)の電解液10gを注入し、箱型スーパーキャパシタになるまで組み立てる。
スーパーキャパシタは化成(すなわちスーパーキャパシタ性能の有効化)後、性能試験を実施し、試験制度としては、5Aで4.2Vになるまで充電し、5min静置し、5Aで2.75Vになるまで放電し、スーパーキャパシタの比エネルギーは55 Wh/Kgであり、比出力は5000 W/Kgであり、5Aで充放電サイクル20000回した後、容量保持率は65%となる。
【実施例4】
【0041】
正極板の作製:
全量500gのLiMn
2O
4、活性炭、黒鉛粉末、PVDFを質量比75:15 : 5 : 5で混合し、NMPを用いてペーストにし、それから20μmのアルミ箔(塗布後の重量増加量300 g/m
2)上に塗布し、乾燥(110〜120℃)、ローリング、裁断(寸法37.5*59.5mm
2)、24h真空乾燥(120〜130℃)により正極板とする。
【0042】
負極板の作製:
全量500gの硬質炭素、PTFE を質量比90:10で混合し、去イオン水を用いてペーストにし、スラリー状になるまで撹拌し、ローラー・プレスで加圧成形し、一定の厚みのある板状極板が得られ、転圧密度は1.35
g/cm3であり、導電助剤Super-Pをペーストにし、それから負極集電体上に導電助剤を塗布し、最後に極板を導電助剤を塗布された負極集電体上に付着し、乾燥、ローリング、裁断(寸法37.5*59.5mm
2)、真空乾燥により負極板とする。
ポリエチレンポリプロピレン3層複合微多孔膜をセパレーターとして選定し、弾性比95%で極板を38*61*32
mm3のアルミケースに入れてセルになるまで積層し、それから積層されたセルの正極からなる正極性群をアルミ製耳上に、負極からなる極性群を銅めっきニッケル製耳上に溶接するとともに、1mol/L LiPF
6+0.5 mol/L Et
4NBF4-EC(エチレン・カーボネート)/DEC(炭酸ジエチル)(1:1)の電解液10gを注入し、箱型スーパーキャパシタになるまで組み立てる。
スーパーキャパシタは化成(すなわちスーパーキャパシタ性能の有効化)後、性能試験を実施し、試験制度としては、5Aで4.2Vになるまで充電し、5min静置し、5Aで2.5Vになるまで放電し、スーパーキャパシタの比エネルギーは66 Wh/Kgであり、比出力は6000 W/Kgであり、5Aで充放電サイクル20000回した後、容量保持率は85%となる。
【実施例5】
【0043】
正極板の作製:
全量500gのLiFePO
4、活性炭、黒鉛粉末、PVDFを質量比75:15 : 5 : 5で混合し、NMPを用いてペーストにし、それから20μmのアルミ箔(塗布後の重量増加量300 g/m
2)上に塗布し、乾燥(110〜120℃)、ローリング、裁断(寸法37.5*59.5mm
2)、24h真空乾燥(120〜130℃)により正極板とする。
【0044】
負極板の作製:
全量500gの硬質炭素、PVDF を質量比90:10で混合し、NMPを用いてペーストにし、それから16μmの銅箔上(塗布後の重量増加量120 g/m
2) に塗布し、乾燥(110〜120℃)、ローリング(転圧密度0.96g/cm
3)、裁断(寸法37.5*59.5mm
2)、24h真空乾燥(120〜130℃)により負極板とする。
ポリエチレンポリプロピレン3層複合微多孔膜をセパレーターとして選定し、弾性比95%で極板を38*61*32
mm3のアルミケースに入れてセルになるまで積層し、それから積層されたセルの正極からなる正極性群をアルミ製耳上に、負極からなる極性群を銅めっきニッケル製耳上に溶接するとともに、1mol/L LiPF
6+0.5 mol/L Et
4NBF4-EC(エチレン・カーボネート)/DEC(炭酸ジエチル)(1:1)の電解液20gを注入し、箱型スーパーキャパシタになるまで組み立てる。
スーパーキャパシタは化成(すなわちスーパーキャパシタ性能の有効化)後、性能試験を実施し、試験制度としては、5Aで3.7Vになるまで充電し、5min静置し、5Aで2.3Vになるまで放電し、スーパーキャパシタの比エネルギーは50 Wh/Kgであり、比出力は5000 W/Kgであり、5Aで充放電サイクル20000回した後、容量保持率は88%となる。
【実施例6】
【0045】
正極板の作製:
全量500gのLiFePO
4、活性炭、黒鉛粉末、PVDFを質量比75:15 : 5 : 5で混合し、NMPを用いてペーストにし、それから20μmのアルミ箔(塗布後の重量増加量300 g/m
2)上に塗布し、乾燥(110〜120℃)、ローリング、裁断(寸法37.5*59.5mm
2)、24h真空乾燥(120〜130℃)により正極板とする。
【0046】
負極板の作製:
全量500gの硬質炭素、PTFE を質量比90:10で混合し、去イオン水を用いてペーストにし、スラリー状になるまで撹拌し、ローラー・プレスで加圧成形し、一定の厚みのある板状極板が得られ、転圧密度は1.35
g/cm3であり、導電助剤Super-Pをペーストにし、それから負極集電体上に導電助剤を塗布し、最後に極板を導電助剤を塗布された負極集電体上に付着し、乾燥、ローリング、裁断(寸法37.5*59.5mm
2)、真空乾燥により負極板とする。
ポリエチレンポリプロピレン3層複合微多孔膜をセパレーターとして選定し、弾性比95%で極板を38*61*32
mm3のアルミケースに入れてセルになるまで積層し、それから積層されたセルの正極からなる正極性群をアルミ製耳上に、負極からなる極性群を銅めっきニッケル製耳上に溶接するとともに、1mol/L LiPF
6+0.5 mol/L Et
4NBF4-EC(エチレン・カーボネート)/DEC(炭酸ジエチル)(1:1)の電解液10gを注入し、箱型スーパーキャパシタになるまで組み立てる。
スーパーキャパシタは化成(すなわちスーパーキャパシタ性能の有効化)後、性能試験を実施し、試験制度としては、5Aで3.7Vになるまで充電し、5min静置し、5Aで2.3Vになるまで放電し、スーパーキャパシタの比エネルギーは60 Wh/Kgであり、比出力は6000 W/Kgであり、5Aで充放電サイクル20000回した後、容量保持率は96%となる。
【0047】
本明細書に記載されているのは本発明の数種の比較的よい実施例に過ぎず、以上の実施例は本発明に対する制限ではなく、本発明の解決手段についての説明にのみ用いる。この分野における技術者が本発明の構想により、論理的分析、推理又は限られた実験を通じて得た解決手段は、本発明の対象となること。