(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5940219
(24)【登録日】2016年5月27日
(45)【発行日】2016年6月29日
(54)【発明の名称】RFスペクトルにおいて共存管理を行うネットワークコントローラ間の権限移譲のための方法、装置、コンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
H04W 16/14 20090101AFI20160616BHJP
H04W 28/16 20090101ALI20160616BHJP
【FI】
H04W16/14
H04W28/16
【請求項の数】21
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2015-527012(P2015-527012)
(86)(22)【出願日】2013年6月28日
(65)【公表番号】特表2015-530799(P2015-530799A)
(43)【公表日】2015年10月15日
(86)【国際出願番号】FI2013050717
(87)【国際公開番号】WO2014027135
(87)【国際公開日】20140220
【審査請求日】2015年3月24日
(31)【優先権主張番号】13/585,051
(32)【優先日】2012年8月14日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】315002955
【氏名又は名称】ノキア テクノロジーズ オーユー
(74)【代理人】
【識別番号】100127188
【弁理士】
【氏名又は名称】川守田 光紀
(72)【発明者】
【氏名】カスリン ミカ
(72)【発明者】
【氏名】ユネッル ヤリ
(72)【発明者】
【氏名】ライティネン ラウリ
【審査官】
桑原 聡一
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−205621(JP,A)
【文献】
国際公開第2008/114449(WO,A1)
【文献】
国際公開第2011/163055(WO,A1)
【文献】
特表2013−533691(JP,A)
【文献】
Mika Kasslin, Jari Junell,Coexistence Discovery Terminology,doc.: IEEE 802.19-11/0107r1,Nokia,2011年 9月22日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24−7/26
H04W 4/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サービング・ネットワークコントローラのサービスを受ける無線ネットワークに対するリソース割当てのための権限を、前記サービング・ネットワークコントローラから移譲する候補ネットワークコントローラを、装置によって選択すること、ただし、前記候補ネットワークコントローラの選択は、1つ以上の選択基準に基づいており、前記1つ以上の選択基準には前記候補ネットワークコントローラがサービスする無線ネットワークの数が含まれている、前記選択することと;
前記1つ以上の選択基準に基づいて前記サービング・ネットワークコントローラのサービスを受ける無線ネットワークに対するリソース割当てのための権限移譲を行うために、前記装置によって、選択された候補ネットワークコントローラにリクエストを送信することと;
前記選択された候補ネットワークコントローラが前記権限を受け取ることを示した場合、前記装置によって前記サービング・ネットワークコントローラに、前記サービング・ネットワークコントローラのサービスを受ける無線ネットワークに対するリソース割当てのための前記権限を放棄させることと;
を含む、方法。
【請求項2】
前記1つ以上の選択基準には、共存セットにおける無線ネットワークのうち最多数の無線ネットワークをサービスする候補ネットワークコントローラが含まれ、ここで前記共存セットは、無線ネットワークであって、その1つが別の無線ネットワークに干渉する、または別の無線ネットワークによって干渉を受ける場合がある無線ネットワークから成る、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上の選択基準には、共存セット及び拡張共存セットの組合せにおける無線ネットワークのうち最多数の無線ネットワークをサービスする候補ネットワークコントローラが含まれ、ここで前記共存セットは、無線ネットワークであって、その1つが別の無線ネットワークに干渉する、または別の無線ネットワークから干渉を受ける場合がある無線ネットワークから成り、前記拡張共存セットは、無線ネットワークであって、その1つが前記共存セット内の別の無線ネットワークに干渉する、または前記共存セット内の別の無線ネットワークから干渉を受ける場合がある無線ネットワークから成る、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上の選択基準には、共存セットにおける無線ネットワークのうち少なくとも1つの無線ネットワークをサービスする候補ネットワークコントローラが含まれ、ここで前記共存セットは、無線ネットワークであって、その1つが別の無線ネットワークに干渉する、または別の無線ネットワークによって干渉を受ける場合がある無線ネットワークから成る、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記1つ以上の選択基準には、共存セット及び拡張共存セットの少なくとも1つにおける無線ネットワークのうち最多数の無線ネットワークをサービスする候補ネットワークコントローラが含まれ、ここで前記共存セットは、無線ネットワークであって、その1つが別の無線ネットワークに干渉する、または別の無線ネットワークから干渉を受ける場合がある無線ネットワークから成り、前記拡張共存セットは、無線ネットワークであって、その1つが前記共存セット内の無線ネットワークに干渉する、または、前記共存セット内の無線ネットワークから干渉を受ける場合がある無線ネットワークから成り、
さらに、前記共存セット及び前記拡張共存セットの少なくとも一方にある前記候補ネットワークコントローラのサービスを受ける無線ネットワークは、無線ネットワークの技術と類似する無線アクセステクノロジーを用いて動作する、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、前記サービング・ネットワークコントローラとビジネス上の関係を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記1つ以上の選択基準に含まれる前記サービング・ネットワークコントローラは、追加的な無線ネットワークに対して機能するために十分なリソースを有していない、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、前記サービング・ネットワークコントローラの使用する共存決定アルゴリズムと同一の前記共存決定アルゴリズムを使用する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
サービング・ネットワークコントローラのサービスを受ける無線ネットワークに対するリソース割当てのための権限を、前記サービング・ネットワークコントローラから移譲する候補ネットワークコントローラを選択する手段、ただし、前記候補ネットワークコントローラの選択は1つ以上の選択基準に基づいており、前記1つ以上の選択基準には前記候補ネットワークコントローラがサービスする無線ネットワークの数が含まれている、前記選択する手段と;
選択された候補ネットワークコントローラにリクエストを送信し、前記1つ以上の選択基準に基づいて前記サービング・ネットワークコントローラのサービスを受ける無線ネットワークに対するリソース割当てのための権限移譲を行う手段と;
前記選択された候補ネットワークコントローラが前記権限を受け取ることを示した場合、前記サービング・ネットワークコントローラに、前記サービング・ネットワークコントローラのサービスを受ける無線ネットワークに対するリソース割当てのための前記権限を放棄させる手段と;
を備える、装置。
【請求項10】
前記サービング・ネットワークコントローラである、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
共存発見情報サーバである、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
前記サービング・ネットワークコントローラのサービスを受ける無線ネットワークのコントロールノードである、請求項9に記載の装置。
【請求項13】
前記1つ以上の選択基準には、共存セットにおける無線ネットワークのうち最多数の無線ネットワークをサービスする候補ネットワークコントローラが含まれ、ここで前記共存セットは、無線ネットワークであって、その1つが別の無線ネットワークに干渉する、または別の無線ネットワークによって干渉を受ける場合がある無線ネットワークから成る、
請求項9に記載の装置。
【請求項14】
前記1つ以上の選択基準には、共存セット及び拡張共存セットの組合せにおける無線ネットワークのうち最多数の無線ネットワークをサービスする候補ネットワークコントローラが含まれ、ここで前記共存セットは、無線ネットワークであって、その1つが別の無線ネットワークに干渉する、または別の無線ネットワークから干渉を受ける場合がある無線ネットワークから成り、前記拡張共存セットは、無線ネットワークであって、その1つが前記共存セット内の無線ネットワークに干渉する、または前記共存セット内の別の無線ネットワークから干渉を受ける場合がある無線ネットワークから成る、
請求項9に記載の装置。
【請求項15】
前記1つ以上の選択基準には、共存セット及び拡張共存セットの少なくとも1つにおける無線ネットワークのうち最多数の無線ネットワークをサービスする候補ネットワークコントローラが含まれ、ここで前記共存セットは、無線ネットワークであって、その1つが別の無線ネットワークに干渉する、または別の無線ネットワークによって干渉を受ける場合がある無線ネットワークから成る、
請求項9に記載の装置。
【請求項16】
前記1つ以上の選択基準には、共存セット及び拡張共存セットの少なくとも1つにおける無線ネットワークのうち最多数の無線ネットワークをサービスする候補ネットワークコントローラが含まれ、ここで共存セットは、無線ネットワークであって、その1つが別の無線ネットワークに干渉する、または別の無線ネットワークから干渉を受ける場合がある無線ネットワークから成り、前記拡張共存セットは、無線ネットワークであって、その1つが前記共存セット内の無線ネットワークに干渉する、または前記共存セット内の無線ネットワークから干渉を受ける場合がある無線ネットワークから成り、
さらに、前記共存セット及び前記拡張共存セットの少なくとも一方にある前記候補ネットワークコントローラのサービスを受ける無線ネットワークは、無線ネットワークの技術と類似する無線アクセステクノロジーを用いて動作する、
請求項9に記載の装置。
【請求項17】
前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、前記サービング・ネットワークコントローラとビジネス上の関係を有する、請求項9に記載の装置。
【請求項18】
前記1つ以上の選択基準に含まれる前記サービング・ネットワークコントローラは、追加的な無線ネットワークに対して機能するために十分なリソースを有していない、請求項9に記載の装置。
【請求項19】
前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、前記サービング・ネットワークコントローラの使用する共存決定アルゴリズムと同一の前記共存決定アルゴリズムを使用する、請求項9に記載の装置。
【請求項20】
処理手段及び記憶手段を有する装置であって、前記記憶手段はプログラム命令を格納し、該プログラム命令は、前記処理手段に実行されると、前記装置に請求項1から8のいずれかに記載の方法を遂行させるように構成される、装置。
【請求項21】
装置の処理手段に実行されると、前記装置に請求項1から8のいずれかに記載の方法を遂行させるように構成されるプログラム命令を備える、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【0001】
本発明の分野は無線スペクトルの効率的な使用に関し、より詳細には、RFスペクトルにおける二次的利用者の共存を管理することに関する。
【0002】
多くの国において、電磁波スペクトルにおける無線周波数帯域の使用は、政府によって規制されている。個々の帯域は特定のタイプについて使用するように割り当てられており、ラジオやテレビ放送、セルラ電話や携帯ネットワークのような商業的な用途のために帯域のライセンスを出している。例えば、CDMA2000やWCDMA(登録商標)、HSPA、LTE、IMTのためにライセンスされている。他にも、海洋ラジオ、警察、消防、公共の安全のためのラジオ、GPS、電波天文観測、衛星通信のための地上基地局、その他多くの用途のために帯域が割り当てられている。政府はまた、ライセンスの不要な帯域の割り当ても行っている。例えば、田舎の地方におけるブロードバンドアクセスのための無線地域ネットワーク(WRAN;Wireless Regional Area Network)や無線LAN(WLAN)、工業的又は科学的な使用のための無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)、医療用バンド(ISMバンド)などである。
【0003】
アメリカ合衆国においては、連邦通信委員会(FCC;Federal Communications Commission)が、ラジオやテレビの放送を含む無線スペクトルの使用を調整している。帯域の計画に従って各周波数が割り当てられ、割り当てられた無線帯域の間には、隣接する信号との干渉を防止するためのカードバンド(保護周波数帯域)が割り当てられる。スペクトルの中には、これまで一度も使用されたことがないか、又は技術の変化の結果として使用されなくなったために、割り当てられていない周波数帯域も存在する。割り当てられていない周波数や使用されていない周波数は、地方によって局所的に存在している場合もあり、それらの周波数は他の場所では何がしかの用途に割り当てられていたりする。割り当てられていない周波数帯域やカードバンドはホワイトスペースと呼ばれる。
【0004】
ライセンスを受けたサービスにより使用されていないテレビ放送用のスペクトルは、一般的に、テレビ帯ホワイトスペースと呼ばれている。テレビ帯ホワイトスペースには、出ている少なくとも二つのカテゴリーが存在する。そのうちの一つは、FCCが以前にアナログ放送用にライセンス不要で使えるように割り当てられたスペクトル部分で、専用テレビ帯ホワイトスペース(Dedicated TV white space)と呼ばれる。もう一つは、ライセンスを受けたテレビ放送事業者によって、ある地域において局所的に使用されていないスペクトルである。
【0005】
[1]専用テレビ帯ホワイトスペース:FCCは、連邦政府によって強制されたアナログテレビ放送からデジタルテレビ放送への移行のあとに使用されなくなった周波数帯域のうち、使用のためにライセンスが不要なホワイトスペースとして、およそ400MHzを提供した。しかしFCCは、ホワイトスペースのライセンス不要な使用が既存のライセンスを要する使用と干渉を引き起こすことを禁止した。既存のライセンスを要する使用とは、例えば、デジタルテレビ局や低出力テレビ局、ケーブルテレビのヘッドエンド、低出力のワイヤレスマイクを使用するサイトなどである。アナログテレビの終了により残されたホワイトスペースのライセンス不要な用途のために、様々な提案が出されている。例えば、地方のためのブロードバンドの展開や、公共の安全のための通信の予備に使用すること、教育用又は事業用のビデオ会議、消費者のためのアプリケーション、メッシュネットワーク、安全のためのアプリケーション、地方自治体のブロードバンドアクセス、局所的な通信可能範囲や通信の強化、固定されたアップリンク、スマートグリッドの計測器のデータを読むためのセンサを集約すること、などである。
【0006】
[2]ライセンスを受けたテレビ放送事業者によって局所的に使用されていないスペクトル:FCCは、ライセンスを受けた放送業者が使用していないスペクトル領域において、ブロードバンドテレビスペクトル帯の中でライセンス不要の無線送信機が動作することを許すルールを投入した。FCCは、ライセンス不要の無線送信機が使用可能なチャネルを見つける方法として、二つのメカニズムを提案している。その一つは地理的位置とデータベースに基づくアプローチであり、もう一つはスペクトルの計測に基づくアプローチである。ライセンス不要の送信機は、これらのうちいずれか一つのメカニズムを使用することが必要である。FCCは、ライセンス不要の送信機が位置を確立するための地理的位置情報と、ライセンスされた放送業者が使用しており彼らの地理的なサービスエリアにより管理されているテレビ帯のデータベースとを使用して、ライセンス不要の送信機が、どこで局所的なテレビ帯ホワイトスペースを利用可能であるかを知ることができるようにすること提案している。FCCは、ライセンス不要の送信機がスペクトルセンサを使用して、ローカルなテレビ帯の中の現在の優先テレビ事業者の信号を検出し、ライセンス不要の送信機が帯域を使用することをすぐにやめることができるようにすることを提案している。ローカルテレビ帯域の優先使用者は、その帯域を使用することについてライセンスを受けている現在テレビ事業者である。しかし、ある地理的領域において、現在ライセンスを受けて事業を行っているテレビ放送業者がいない場合、ライセンスを受けていないその他のユーザがその帯域を活用するするかもしれない。テレビ帯にはまた、PMSE(Program Making and Special Events)システムなど、一般のユーザが干渉すべきでない既存の使用が存在する場合もある。
【0007】
アメリカ合衆国以外の国においても、テレビ帯ホワイトスペースにおけるライセンス不要の二次的な利用を可能にすることについての議論が行われている。その要求は国によって少しずつ異なっており、例えばアメリカ合衆国においては、ライセンス不要のデバイスの最大送信出力はデバイスの種類によって決まっているが、ヨーロッパでは、場所に応じた最大送信出力が考慮されてきた。この場合、ライセンス不要なデバイスに許される最大送信出力は、デバイスの地理的位置に依存することになり、例えば、優先利用者からの距離に依存することになる。エミッションマスク(Emission mask)やACLR(Adjacent Channel Leakage Ratio)などのデバイスの特性も、許される最大送信出力に影響を及ぼす場合もある。
【0008】
無線スペクトルのホワイトスペースには他のものもある。ある地理的範囲においてローカルに使用されていない無線スペクトルがあり、例えば、海上無線のために割り当てられた周波数帯域であって、海洋から離れた陸地に囲まれた水域における周波数帯域がそのようなものの例である。海上無線帯域の優先利用者は、その帯域でサービスを提供することを許可された海上無線局であろうが、ライセンスを受けた海上無線事業者が存在しないような地理的範囲においては、ライセンスを受けていない二次的なユーザがその帯域を活用するかもしれない。同様に、局所的に使用されていないホワイトスペースが、特定の地理的範囲に存在するかもしれない。例えば、衛星通信のために送信を行う地上基地局のために割り当てられている2.025GHzから2.110GHzの周波数帯域は、これらの地上基地局から離れた領域ではそのようなホワイトスペースである。このような地上基地局の無線帯域の優先利用者は、その帯域で動作することをライセンスされた地上基地局であろうが、そのような地理的領域では、動作している衛星地上基地局は存在せず、ライセンスを受けていない別の二次的利用者がその帯域を活用するかもしれない。ライセンスを受けていないスキームの他にも、スペクトルの二次的利用のためのスキームが存在するかもしれない。例えばライセンス、政府により定められるポリシ、認識原理、認可共有アクセスに基づくスキームなどが存在してもよい。
【0009】
RFスペクトルにおける二次的利用者の共存を管理するための方法、装置、コンピュータプログラムの具現化形態を開示する。
【0010】
本発明の例示的実施形態は、次のような方法を含む。この方法は:
サービング・ネットワークコントローラのサービスを受ける無線ネットワークに対するリソース割当てのための権限を、前記サービング・ネットワークコントローラから移譲する候補ネットワークコントローラを、装置によって選択すること、ただし、前記候補ネットワークコントローラの選択は、1つ以上の選択基準に基づいており、前記1つ以上の選択基準には前記候補ネットワークコントローラのサービスを受ける1つ以上の無線ネットワークの特性が含まれている、前記選択することと;
前記1つ以上の選択基準に基づいて前記無線ネットワークに対するリソース割当てのための権限移譲を行うために、前記装置によって、選択された候補ネットワークコントローラにリクエストを送信することと;
前記選択された候補ネットワークコントローラが前記権限を受け取ることを示した場合、前記装置によって前記サービング・ネットワークコントローラに、前記無線ネットワークに対するリソース割当てのための前記権限を放棄させることと;
を含む。
【0011】
本発明の例示的実施形態は、前記1つ以上の選択基準が、前記候補ネットワークコントローラを含む方法を含む。ただし、前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、無線ネットワークの共存セットにおいて最も多くの無線ネットワークのために機能する。前記共存セットの無線ネットワークは他の無線ネットワークに干渉を与え、また、前記他の無線ネットワークによって干渉を受ける場合がある。
【0012】
本発明の例示的実施形態は、前記1つ以上の選択基準が、前記候補ネットワークコントローラを含む方法を含む。ただし、前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは共存セット及び拡張共存セット内で最も多くの無線ネットワークのために機能する。ここで前記共存セットは複数の無線ネットワークから成り、前記共存セットを構成する無線ネットワークは他の無線ネットワークに干渉を与え、また、前記他の無線ネットワークから干渉を受ける場合がある。さらに、前記拡張共存セットは複数の無線ネットワークから成り、前記拡張共存セットを構成する無線ネットワークは前記共存セットを構成する無線ネットワークに干渉を与え、または、前記共存セットを構成する無線ネットワークから干渉を受ける場合がある。
【0013】
本発明の例示的実施形態は、前記1つ以上の選択基準が、前記候補ネットワークコントローラを含む方法を含む。ただし、前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、無線ネットワークの共存セットにおいて少なくとも1つの無線ネットワークのために機能する。前記共存セットの無線ネットワークは他の無線ネットワークに干渉を与え、また、前記他の無線ネットワークによって干渉を受ける場合がある。
【0014】
本発明の例示的実施形態は、前記1つ以上の選択基準が前記候補ネットワークコントローラを含む方法を含む。ただし、前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、共存セット及び拡張共存セットの少なくとも一方で、最も多くの無線ネットワークのために機能する。ここで前記共存セットは複数の無線ネットワークから成り、前記共存セットを構成する無線ネットワークは他の無線ネットワークに干渉を与え、また、前記他の無線ネットワークから干渉を受ける場合がある。また前記拡張共存セットは複数の無線ネットワークから成り、前記拡張共存セットを構成する無線ネットワークは前記共存セットを構成する無線ネットワークに干渉を与え、または、前記共存セットを構成する無線ネットワークから干渉を受ける場合がある。さらに、前記共存セット及び前記拡張共存セットの少なくとも一方にある、前記候補ネットワークコントローラのサービスを受ける前記無線ネットワークは、無線ネットワークの技術と類似する無線アクセステクノロジーを用いて動作する。
【0015】
本発明の例示的実施形態に含まれる方法によっては、前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、前記サービング・ネットワークコントローラとビジネス上の関係を有する。
【0016】
本発明の例示的実施形態に含まれる方法によっては、前記1つ以上の選択基準に含まれる前記サービング・ネットワークコントローラは、追加的な無線ネットワークに対して機能するために十分なリソースを有していない。
【0017】
本発明の例示的実施形態に含まれる方法によっては、前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、前記サービング・ネットワークコントローラの使用する共存決定アルゴリズムと同一の前記共存決定アルゴリズムを使用する。
【0018】
本発明の例示的実施形態は、次のような装置を含む。この装置は、少なくとも1つのプロセッサと、コンピュータプログラムコードを含む少なくとも一つのメモリとを備え、前記少なくとも一つのメモリ及び前記プログラムコードが、前記少なくとも一つのプロセッサと共に、前記装置に、少なくとも、
サービング・ネットワークコントローラのサービスを受ける無線ネットワークに対するリソース割当てのための権限を、前記サービング・ネットワークコントローラから移譲する候補ネットワークコントローラを、装置によって選択すること、ただし、前記候補ネットワークコントローラの選択は、1つ以上の選択基準に基づいており、前記1つ以上の選択基準には前記候補ネットワークコントローラのサービスを受ける1つ以上の無線ネットワークの特性が含まれている、前記選択することと;
前記1つ以上の選択基準に基づいて前記無線ネットワークに対するリソース割当てのための権限移譲を行うために、前記装置によって、選択された候補ネットワークコントローラにリクエストを送信することと;
前記選択された候補ネットワークコントローラが前記権限を受け取ることを示した場合、前記装置によって前記サービング・ネットワークコントローラに、前記無線ネットワークに対するリソース割当てのための前記権限を放棄させることと;
を遂行させる。
【0019】
本発明の例示的実施形態に含まれる装置によっては、該装置は、サービング・ネットワークコントローラである。
【0020】
本発明の例示的実施形態に含まれる装置によっては、該装置は、共存発見情報サーバである。
【0021】
本発明の例示的実施形態に含まれる装置によっては、該装置は、無線ネットワークのコントロールノードである。
【0022】
本発明の例示的実施形態に含まれる装置によっては、前記1つ以上の選択基準は前記候補ネットワークコントローラを含む。ただし前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、無線ネットワークの共存セットにおいて最も多くの無線ネットワークのために機能する。前記共存セットの無線ネットワークは他の無線ネットワークに干渉を与え、また、前記他の無線ネットワークによって干渉を受ける場合がある。
【0023】
本発明の例示的実施形態に含まれる装置によっては、前記1つ以上の選択基準は前記候補ネットワークコントローラを含む。ただし前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、共存セット及び拡張共存セット内で最も多くの無線ネットワークのために機能する。また前記共存セットは複数の無線ネットワークから成り、前記共存セットを構成する無線ネットワークは他の無線ネットワークに干渉を与え、また、前記他の無線ネットワークから干渉を受ける場合がある。さらに前記拡張共存セットは複数の無線ネットワークから成り、前記拡張共存セットを構成する無線ネットワークは前記共存セットを構成する無線ネットワークに干渉を与え、または、前記共存セットを構成する無線ネットワークから干渉を受ける場合がある。
【0024】
本発明の例示的実施形態に含まれる装置によっては、前記1つ以上の選択基準は前記候補ネットワークコントローラを含む。ただし前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、無線ネットワークの共存セットにおいて少なくとも1つの無線ネットワークのために機能する。前記共存セットの無線ネットワークは他の無線ネットワークに干渉を与え、また、前記他の無線ネットワークによって干渉を受ける場合がある。
【0025】
本発明の例示的実施形態に含まれる装置によっては、前記1つ以上の選択基準は前記候補ネットワークコントローラを含む。ただし前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、共存セット及び拡張共存セットの少なくとも一方で、最も多くの無線ネットワークのために機能する。また前記共存セットは複数の無線ネットワークから成り、前記共存セットを構成する無線ネットワークは他の無線ネットワークに干渉を与え、また、前記他の無線ネットワークから干渉を受ける場合がある。さらに、前記拡張共存セットは複数の無線ネットワークから成り、前記拡張共存セットを構成する無線ネットワークは前記共存セットを構成する無線ネットワークに干渉を与え、または、前記共存セットを構成する無線ネットワークから干渉を受ける場合があり、さらに、前記共存セット及び前記拡張共存セットの少なくとも一方にある前記候補ネットワークコントローラのサービスを受ける前記無線ネットワークは、無線ネットワークの技術と類似する無線アクセステクノロジーを用いて動作する、装置。
【0026】
本発明の例示的実施形態によっては、前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、前記サービング・ネットワークコントローラとビジネス上の関係を有する。
【0027】
本発明の例示的実施形態によっては、前記1つ以上の選択基準に含まれる前記サービング・ネットワークコントローラは、追加的な無線ネットワークに対して機能するために十分なリソースを有していない。
【0028】
本発明の例示的実施形態に含まれる装置によっては、前記1つ以上の選択基準に含まれる前記候補ネットワークコントローラは、前記サービング・ネットワークコントローラの使用する共存決定アルゴリズムと同一の前記共存決定アルゴリズムを使用する。
【0029】
本発明の例示的実施形態は、コンピュータ読み取り可能な非一時的記憶媒体に記録されたコンピュータ実行可能なプログラムコードを備えるコンピュータプログラム製品を含む。このコンピュータ実行可能なプログラムコードは:
【0030】
サービング・ネットワークコントローラのサービスを受ける無線ネットワークに対するリソース割当てのための権限を、前記サービング・ネットワークコントローラから移譲する候補ネットワークコントローラを、装置によって選択すること、ただし、前記候補ネットワークコントローラの選択は、1つ以上の選択基準に基づいており、前記1つ以上の選択基準には前記候補ネットワークコントローラのサービスを受ける1つ以上の無線ネットワークの特性が含まれている、前記選択することと;
【0031】
前記1つ以上の選択基準に基づいて前記無線ネットワークに対するリソース割当てのための権限移譲を行うために、前記装置によって、前記選択された候補ネットワークコントローラにリクエストを送信することと;
【0032】
前記選択された候補ネットワークコントローラが前記権限を受け取ることを示した場合、前記装置によって、前記サービング・ネットワークコントローラに、前記無線ネットワークに対するリソース割当てのための前記権限を放棄させることと;を遂行させるように構成される、コンピュータプログラム製品。
【0033】
本発明の例示的実施形態は、無線スペクトルにおける二次的利用者の共存を管理する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【
図1A】本発明の例示的な実施形態によるシステム構成概略図であり、3つのネットワークコントローラまたは共存マネージャ(CM_A、CM_B,CM_C)を描写している。これらはそれぞれ、各自の無線ネットワークまたはホワイトスペースオブジェクト(WSOs)A1,B1,及びC1/C2に対するホワイトスペーススペクトルのリソース割当てを管理している。また、A1,B1,及びC1/C2は互いに隣接している。ネットワークコントローラCM_Aは、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限移譲を必要とする。ネットワークコントローラCM_Aは、トランスファー無線ネットワークA1のために機能する。本発明の例示的な実施形態に従うと、サービング・ネットワークコントローラCM_Aは、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限移譲がされる、候補ネットワークコントローラCM_Cを選択する。この選択は、1つ以上の選択基準に基づくものであり、本発明の例示的な実施形態においては、候補ネットワークコントローラCM_Cが機能する1つ以上の無線ネットワークC1及びC2の特性が含まれている。
【
図1B】本発明の例示的な実施形態による例示的なシステム構成であり、
図1Aの2つのネットワークコントローラCM_A及びCM_Cを示している。本発明の例示的な実施形態において、これらのコントローラは、互いに隣接する個別の無線ネットワークA1及びC1/C2のために機能する。
【
図1C】本発明の例示的な実施形態による例示的なネットワーク概略図であり、無線ネットワークA1に隣接する無線ネットワークB1,C1,及びC2の共存セットAの簡略図を示している。ここで、本発明の例示的な実施形態では、3つのネットワークコントローラCM_A,CM_B,及びCM_Cは、それぞれ、1つ以上の無線ネットワークA1,B1,及びC1/C2各々に関するホワイトスペーススペクトルのリソース割当てを管理する。
【
図1D】本発明の例示的な実施形態による例示的なネットワーク概略図であり、無線ネットワークA1に隣接する無線ネットワークB1及びC1に隣接する無線ネットワークD1及びE1の拡張共存セットA'の簡略図を示している。ここで、本発明の例示的な実施形態では、3つのネットワークコントローラCM_A,CM_B,及びCM_Cは、それぞれ、1つ以上の無線ネットワークA1,B1,及びC1/C2各々に関するホワイトスペーススペクトルのリソース割当てを管理し、2つのネットワークコントローラCM_D及びCM_Eは、それぞれ、1つ以上の無線ネットワークD1及びE1各々に関するホワイトスペーススペクトルのリソース割当てを管理する。
【
図1E】本発明の例示的な実施形態による例示的なネットワーク概略図である。本発明の例示的な実施形態において、サービング・ネットワークコントローラCM_Aは最初のリクエストを第一候補ネットワークコントローラCM_Bに送信し、拒否応答を受信する。そして、サービング・ネットワークコントローラCM_Aは、次のリクエストを第二候補ネットワークコントローラCM_Cに送信し、肯定応答を受信する。さらに、第二候補ネットワークコントローラCM_Cは、新規な構成を表す共存発見情報サーバ(coexistence discovery and information server;CDIS)に表示を送信する。
【
図1F】本発明の例示的な実施形態による例示的なネットワーク概略図である。本発明の例示的な実施形態において、サービング・ネットワークコントローラCM_Aは、リクエストを共存発見情報サーバ(CDIS)に送信する。そして、CDISは前記リクエストを第一候補ネットワークコントローラCM_Bに送信し、拒否応答を受信する。続いて、CDISは、次のリクエストを第二候補ネットワークコントローラCM_Cに送信し、肯定応答を受信する。続いて、CDISは、サービング・ネットワークコントローラCM_Aに確認メッセージを送信する。サービング・ネットワークコントローラCM_Aは、選択された候補ネットワークコントローラCM_Cを確認する。
【
図2A】
図1Aの本発明の例示的な実施形態による、例示的なシステムアーキテクチャである。
図2Aには、ネットワークコントローラまたは共存マネージャCM_Aが図示されている。本発明の例示的な実施形態では、共存マネージャCM_Aは、自身がそのために機能しているトランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲をする候補共存マネージャの選択を決定する際の根拠として、共存発見情報サーバ(CDIS)にアクセスし、隣接する使用可能なネットワークのアドレスを取得し、隣接する共存マネージャCM_B及びCM_Cのアドレスを受信する。
【
図2B】
図2Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図2Bには、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aが図示されている。本発明の例示的な実施形態では、CM_Aは選択された候補ネットワークコントローラCM_Cに対し、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲のためのリクエストを送信しており、このリクエストは1つ以上の選択基準に基づいている。
【
図2C】
図2Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図2Cには、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aが図示されている。本発明の例示的な実施形態では、CM_Aは選択された候補ネットワークコントローラCM_Cから、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲に対する承諾を受信している。その後、このCM_Aが権限放棄をする。
【
図3A】
図1Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図3Aには、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aが図示されている。本発明の例示的な実施形態では、CM_Aは使用可能な隣接するネットワークのアドレスを取得するために、
図1Aの共存発見情報サーバ(CDIS)にアクセスし、隣接する共存マネージャCM_B及びCM_Cのアドレスを受信している。さらに、共存マネージャCM_Aが機能するトランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲をするために候補共存マネージャの選択を決定する際の根拠として、トランスファー無線ネットワークA1の共存セットの中の、隣接する無線ネットワークB1、C1、及びC2の拡張共存セットの中の、無線ネットワークD1及びE1の識別情報を、隣接する共存マネージャCM_B及びCM_Cからリクエストしている。
【
図3B】
図3Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図3Bには、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aが図示されている。本発明の例示的な実施形態では、CM_Aは、共存セットA及び拡張共存セットA'の中で最多の無線ネットワークのために機能する候補ネットワークコントローラCM_Cを選択し、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲のリクエストを送信しており、このリクエストは選択基準に基づいている。
【
図3C】は、
図3Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図3Cには、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aが図示されている。本発明の例示的な実施形態では、このCM_Aは選択された候補ネットワークコントローラCM_Cから、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲に対する承諾を受信している。
【
図4A】
図1Aの本発明の例示的な実施形態による、例示的なシステムアーキテクチャである。
図4Aには、共存発見情報サーバ(CDIS)が図示されている。本発明の例示的な実施形態では、CDISは、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aからリクエストを受信し、共存マネージャCM_Aが機能するトランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲をする候補共存マネージャを選択する。
【
図4B】
図4Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図4Bには、共存発見情報サーバ(CDIS)が図示されている。本発明の例示的な実施形態では、このCDISは、1つ以上の選択基準に基づいて選択された候補ネットワークコントローラCM_Cにリクエストを送信し、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲をする。
【
図5A】
図1Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図5Aには、共存発見情報サーバ(CDIS)が図示されている。本発明の例示的な実施形態では、CDISは、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aからのリクエストを受信し、共存マネージャCM_Aが機能するトランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲をする候補共存マネージャを選択する。
図5において、CDISは使用可能な隣接ネットワークのアドレス、及び隣接共存マネージャCM_B及びCM_Cのアドレスを取得し、さらに、共存マネージャCM_Aが機能するトランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲をするために候補共存マネージャの選択を決定する際の根拠として、トランスファー無線ネットワークA1の共存セットの中の、無線ネットワークB1、C1、及びC2のネイバーの拡張共存セットの中の、無線ネットワークD1及びE1の識別情報を、隣接する共存マネージャCM_B及びCM_Cからリクエストしている。
【
図5B】
図4Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図4Bには、共存発見情報サーバ(CDIS)が図示されている。本発明の例示的な実施形態では、このCDISは、1つ以上の選択基準に基づいて選択された候補ネットワークコントローラCM_Cにリクエストを送信し、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲をする。
【
図6A】本発明に従う非限定的な例示的な周波数帯域のダイアグラムである。
図6Bに示されるような、米国バージニア州リッチモンドのテレビ放送チャネルを提供している有ライセンスのテレビ事業者が局所的に使用していないテレビ帯ホワイトスペースの中の、本発明のある実施形態従うTDMA共存フレームサブ帯域の例を描いている。
図6Bはまた、FCCの専用テレビ帯ホワイトスペースの中のサブ帯域における例示的なTDMA共存フレームや、衛星地上局が局所的に使用していないホワイトスペーススペクトルの中のサブ帯域の例示的なTDMA共存フレームも描いている。
【
図6B】米国バージニア州リッチモンドの地図にテレビ放送チャンネルのカバー範囲を重ねた例である。本発明のある実施形態に従い、有ライセンスの放送事業者が使用していない、局所的に利用可能なテレビ帯ホワイトスペースが描かれている。
【
図7A】本発明の例示的実施形態に従う機能ブロック図であり、例示的なマスタWSD9がワイヤレスデバイスのためのコントロールノード又は共存イネーブラを含むことが描かれている。本発明の例示的実施形態において、このデバイスは、隣接する無線ネットワークにおいて事業を行っている優先ユーザ電波が存在しないかもしれない、TVWS(テレビ帯ホワイトスペース)共存帯域又は更なるRFスペクトルホワイトスペーススペクトルで動作するように構成されてもよい。
【
図7B】本発明の例示的実施形態に従う機能ブロック図であり、例示的なスレーブWSD10がワイヤレスデバイスのためのコントロールノード又は共存イネーブラを含むことが描かれている。本発明の例示的実施形態において、このデバイスは、隣接する無線ネットワークにおいて事業を行っている優先ユーザ電波が存在しないかもしれない、TVWS(テレビ帯ホワイトスペース)共存帯域又は更なるRFスペクトルホワイトスペーススペクトルで動作するように構成されてもよい。
【
図7C】発明のある実施形態に従う例示的なネットワークダイアグラムであり、本発明の例示的実施形態に従い、コントロールノード又は共存イネーブラが、ネットワークコントローラ又は共存マネージャと、バックホール有線回線及び/又はインターネットリンクを介して通信することが描かれている。
【
図8】本発明のある実施形態に従う例示的なフローダイアグラムであり、サービス提供中のワイヤレスネットワークに対するリソース割り当ての権限移譲をするサービング・ネットワークコントローラにおける処理ステップのフローダイアグラムである。
【
図9】本発明の例示的実施形態に従う例示的な周波数帯域ダイアグラムの例であり、携帯機器通信周波数帯域のアップリンク部分における、ペアリングされていないTDD周波数ホワイトスペースにおけるサブ帯域の中の例示的なTDMA共存フレームを描いている。
【
図10】本発明の例示的な実施形態を描いたものであり、磁気的、電子的、及び/又は光学的な技術に基づくリムーバブルな記憶メディアであって、本発明の少なくとも一つの実施形態に従うコンピュータプログラム製品の例として、データ及び/又はコンピュータプログラムコードを格納するための、例えば磁気ディスクや光ディスク、半導体記憶回路デバイスやマイクロSDメモリカードのようなリムーバブル記憶メディアの例が描かれている。
【0035】
FCCは、連邦政府によって強制されたアナログテレビ放送からデジタルテレビ放送への移行のあとに使用されなくなった周波数帯域のうち、使用のためにライセンスが不要なホワイトスペースとして、300MHzから400MHzを開放した。しかしFCCは、ホワイトスペースのライセンス不要な使用が既存のライセンスを要する使用と干渉を引き起こすことを禁止した。既存のライセンスを要する使用とは、例えば、デジタルテレビ局や低出力テレビ局、ケーブルテレビのヘッドエンド、低出力のワイヤレスマイクを使用するサイトなどである。
【0036】
FCCは、2010年9月23日に、FCC 10-174"Second Memorandum Opinion and Order"(意見および指令の第2メモ)として、二次的なホワイトスペースデバイス(WSD)のために、ホワイトスペースの規制を定めた。欧州では、欧州郵便電気通信主管庁会議(CEPT)が、ECC報告書159"Technical and Operational Requirements for the Possible Operation of Cognitive Radio Systems in the 'White Spaces' of the Frequency Band 470-790 MHz, Jan. 2011"において初期要求を定義した。
【0037】
アナログテレビの終了により残されたホワイトスペースのライセンス不要な用途のために、様々な提案が出されている。例えば、地方のためのブロードバンドの展開や、公共の安全のための通信の予備に使用すること、教育用又は事業用のビデオ会議、消費者のためのアプリケーション、メッシュネットワーク、安全のためのアプリケーション、地方自治体のブロードバンドアクセス、局所的な通信可能範囲や通信の強化、固定されたアップリンク、スマートグリッドの計測器のデータを読むためのセンサを集約すること、などである。
【0038】
2つ又はそれ以上の、独立して動作するワイヤレスネットワークまたはデバイスであってテレビ帯ホワイトスペース周波数帯域に適した様々な無線技術を使用するネットワークまたはデバイスが、互いに干渉することなく同じ地理的位置で同じテレビ帯ホワイトスペース周波数帯域にアクセスするための、共存技術の標準規格が現在策定中である。
【0039】
IEEE802.19ワーキンググループは現在、様々な種類の二次ネットワークのための共存ルールを策定中である。本発明の例示的実施形態は、様々な種類の二次ネットワーク(secandary network)が共存することを可能にし、また二次ネットワークと、保護されるべき一次ネットワーク(primary network)とが共存することを可能にする。一次ネットワーク及び利用者は、周波数帯域において何らかの権利を有する利用者であり、その帯域における優先的なアクセスを有している。一次ネットワークは、商業ラジオやテレビ放送のように、FCCにライセンスを受けた帯域で運営されているネットワークを含む。二次ネットワーク及び利用者は、選択された帯域において、一次利用者によって使用されていないときに限り、リソースを使用することを許されるネットワークや利用者である。二次ネットワークは、テレビ帯ホワイトスペース(TVWS)でライセンスなしで運営され、テレビ帯デバイス(TVBD)に関するFCCの要請に準拠している送信デバイスを使っている、いかなるブロードバンドネットワークをも含む。固定的に設置されるTVBDデバイスは、地理的位置を有し、許されるチャンネルを決定するためにデータベースにクエリを行わなければならない。移動可能なマスタTVBDデバイスは、地理的位置データにアクセスすることができなければならず、または、テレビやワイヤレスマイクの信号を特定するためのスペクトルセンシング能力を有していなければならない。
【0040】
FCCは、ライセンスを受けた放送業者が使用していないスペクトル領域において、ブロードバンドテレビスペクトル帯の中でライセンス不要の無線送信機が動作することを許すルールを投入した。FCCは、ライセンス不要の送信機が位置を確立するための地理的位置情報と、ライセンスされた放送業者が使用しており彼らの地理的なサービスエリアにより管理されているテレビ帯のデータベースとを使用して、ライセンス不要の送信機が、どこで局所的なテレビ帯ホワイトスペースを利用可能であるかを知ることができるようにすること要請している。代替的に、FCCは、ライセンス不要の送信機がスペクトルセンサを使用して、ローカルなテレビ帯ホワイトスペースの中の現在の優先テレビ事業者の信号を検出し、ライセンス不要の送信機が帯域を使用することをすぐにやめることができるようにすることを要請している。ローカルなテレビ帯ホワイトスペースの一次利用者は、その帯域を使用することについてライセンスを受けている現在テレビ事業者である。しかし、ある地理的領域において、現在ライセンスを受けて事業を行っているテレビ放送業者がいない場合、ライセンスを受けていないその他の利用者がその帯域を活用するするかもしれない。
【0041】
他のホワイトスペース帯域は、ある地理的範囲においてローカルに使用されていない帯域である。例えば海上無線のために割り当てられた周波数帯域であって、海洋から離れた陸地に囲まれた水域における周波数帯域がそのようなものの例である。海上無線帯域の優先利用者は、その帯域でサービスを提供することを許可された海上無線局であろうが、ライセンスを受けた海上無線事業者が存在しないような地理的範囲においては、ライセンスを受けていない二次的なユーザがその帯域を活用するかもしれない。同様に、局所的に使用されていないホワイトスペースが、特定の地理的範囲に存在するかもしれない。例えば、衛星通信のために送信を行う地上基地局のために割り当てられている2.025GHzから2.110GHzの周波数帯域は、これらの地上基地局から離れた領域ではそのようなホワイトスペースである。このような地上基地局の無線帯域の優先利用者は、その帯域で動作することをライセンスされた地上基地局であろうが、そのような地理的領域では、動作している衛星地上基地局は存在せず、ライセンスを受けていない別の二次的利用者がその帯域を活用するかもしれない。
【0042】
RFホワイトスペースを使用する複数の二次的ネットワークがアクティブに共存している場合、異なる二次的異種ネットワークの間で利用可能な帯域を公正にシェアするために、また、その帯域の優先ユーザに必要なパフォーマンスを与えるために、新たな技術が必要になるであろう。このような新たな技術は、局所的なスペクトルの公平な利用を可能にするために、二次的ネットワークの間で何らかの形の通信を行うことを必要とするだろう。
【0043】
ネットワークコントローラ又は共存マネージャ(CM)は、IEEE802.19ワーキンググループによって提案された共存システムの主な決定者である。IEEE802.19ワーキンググループは様々な二次的ネットワークのための共存ルールを策定する。共存マネージャ(CM)は、同じエリアで動作しているネットワークの共存に関する競合を検出し解決する。CMは一つ又は複数のネットワークにサービスを提供する。その配備によって、CMは、TV帯デバイス(TVBD)ネットワークまたはデバイスに配置される。これらはまた、ホワイトスペースオブジェクト(WSO)として参照される。独立したネットワークでは、CMはTVBDに配置される。CMは干渉を生じているネットワークを発見し、またそのCMを見つけ、他のCMとその情報を共有する。収集した情報に基づいて、CMは自身のネットワークの動作を再構成するだけでなく、共存セットの中でCMがそれを許されているWSOのために、必要に応じてリソースの再割り当てを行う。
【0044】
米国においては、あるホワイトスペースデバイス(WSD)は、関係付けられているスレーブWSDデバイスのネットワークにおけるマスタWSDとして動作しうる。例えばマスタWSDはアクセスポイントや基地局であり得る。マスタWSDはスレーブWSDデバイスの代わりに地理的位置データベース(DB)にアクセスすることが期待されており、それによって、テレビ放送事業者のような権利を有するユーザによって使用されていない利用可能スペクトルを発見する。
【0045】
マスタWSD及びその無線ネットワークは、コントロールノード又は共存イネーブラ(CE)を通じてネットワークコントローラ又は共存マネージャ(CM)に登録される。共存イネーブラ(CE)の極めて重要な機能は、共存のためにあるWSOから要求される情報を取得することと、共存マネージャ(CM)から受信された共存決定に従ってWSO操作を再構成することである。収集される情報は、TVBDネットワークの能力やリソースの必要性、無線環境の特性に及ぶ。CEはマスタWSDの中に存在していてもよい。マスタWSDは、例えば、アクセスポイントや基地局、メッシュポイントである。
【0046】
以下の説明では、次のように定義される用語を使用する。
・ WSO(ホワイトスペースオブジェクト)=TVBDネットワークまたはデバイス
・ 共存セット(coexistence set)=ネイバー(neighbors)
・・ 共存セットは、ネイバーと呼ばれるのではなければ、WSOのセットである。
・・ 共存マネージャ(CM)それぞれが、自身が機能するそれぞれのWSOのための共存セットを決定し、保持する。あるWSOの共存セットは、他の複数のWSOから成る。前記他の複数のWSOは前記WSOに干渉を与える場合がある。また、前記WSOも前記他の複数のWSOから干渉を受ける場合がある。
・ 共存セット要素=隣接するTVBDネットワーク又はデバイス
・・ 共存セットに属するWSO
・ 共存セット拡張=制限されたネットワーク(ネイバーのネイバー)
・・ それぞれのCMは、それぞれの共存セットに関する共存セット拡張(同様に、拡張された共存セットとして参照される)を有する。(そのCMが機能するWSO1つあたり、1つ)を有する。拡張は複数のWSOを含み、WSOは自身の共存セット内にあるWSOの共存セットに属する。しかし、自身の共存セットには属さない。
【0047】
共存マネージャ(CM)は、それらCMが機能する無線ネットワーク及びデバイスに関するリソース割当てを決定する際、お互いの相互作用及び協力のために行う、様々なトポロジーの決定に従って組織される場合がある。共存マネージャ(CM)は、自律的に動作できる。これらのCMは、中央集中型の制御を採用する場合がある。また、分散型の制御においては、これらCM間で判断を共有する場合がある。
【0048】
共存マネージャ(CM)を含むシステムが集中型の決定を採用する場合、サービングCM(サービス提供中の共存マネージャ)は、ここでマスタCMと称される他のCMに、このサービングCMが機能している無線ネットワークに関するリソース割当てのための権限移譲を行う。ここで使用されるように、サービングCMはスレーブCMとしても参照される。そして、このCMが機能する無線ネットワークは、トランスファー無線ネットワーク(transfer wireless network)として参照される。
【0049】
本発明の例示的実施形態では、サービングCMはトランスファー無線ネットワークに対する共存イネーブラ(CE)を有する。トランスファー無線ネットワークはサービングCMに登録されている。また、サービングCMは分散型または自立型の判断を用いて、トランスファー無線ネットワークに対するリソース割当てを決定する。後述する例示的な状況において、サービングCMは自身が機能している無線ネットワークに対するリソース割当てのための権限移譲を行う必要がある場合がある。
・ トランスファー無線ネットワークの共存セット内にある無線ネットワークの共存イネーブラ(CE)の多くが登録されているCMが、1または少数存在する。
・ トランスファー無線ネットワークの共存セット要素が登録されるCMの数は多い。
・ サービングCMは、自身に登録されている全てのCEのために機能するため、リソース不足になりがちである。
【0050】
図1Aは、本発明の例示的な実施形態によるシステム構成概略図であり、3つのネットワークコントローラまたは共存マネージャ(CM_A、CM_B,CM_C)を描写している。これらはそれぞれ、各自の無線ネットワークまたはホワイトスペースオブジェクト(WSOs)A1,B1,及びC1/C2に対するホワイトスペーススペクトルのリソース割当てを管理している。また、A1,B1,及びC1/C2は互いに隣接している。ネットワークコントローラCM_Aは、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限移譲を必要とする。ネットワークコントローラCM_Aは、トランスファー無線ネットワークA1のために機能する。本発明の例示的な実施形態に従うと、サービング・ネットワークコントローラCM_Aは、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限移譲がされる、候補ネットワークコントローラCM_Cを選択する。この選択は、1つ以上の選択基準に基づくものであり、本発明の例示的な実施形態においては、候補ネットワークコントローラCM_Cが機能する1つ以上の無線ネットワークC1及びC2の特性が含まれている。
【0051】
本発明の例示的実施形態では、1つ以上の選択基準に候補ネットワークコントローラCM_Cが含まれている。ただしこのCM_Cは、無線ネットワークB1、C1、C2の共存セットにおいて、最も多くの無線ネットワーク(C1、C2)のために機能しているCMである。これらの無線ネットワークB1、C1、C2はトランスファー無線ネットワークA1に干渉を生じさせ、またトランスファー無線ネットワークA1によって干渉を受ける場合がある。
図1に示す例示において、ネットワークコントローラCM_Bは無線ネットワークB1のみのために機能する。一方で、CM_Cは2つの無線ネットワークC1、C2のために機能する。
【0052】
本発明の例示的実施形態では、1つ以上の選択基準に候補ネットワークコントローラCM_Cが含まれている。ただしこのCM_Cは、無線ネットワークB1、C1、C2の共存セットにおいて、最も多くの無線ネットワーク(C1、C2)のために機能しているCMである。この無線ネットワークB1、C1、C2の共存セットは、トランスファー無線ネットワークA1に干渉を生じさせ、またトランスファー無線ネットワークA1によって干渉を受ける場合がある。さらに、これらの無線ネットワークB1、C1、C2は無線ネットワークの拡張共存セットからの干渉を受ける場合がある。この無線ネットワークの拡張共存セットも、上記共存セット内の無線ネットワークB1、C1、C2に干渉を生じさせ、また上記共存セット内の無線ネットワークB1、C1、C2によって干渉を受ける場合がある。
図1Aの例示は拡張共存セットを含まない。そのため、この基準は候補ネットワークコントローラCM_Cを選択するためのデフォルトとなり得る。
【0053】
本発明の例示的実施形態では、1つ以上の選択基準には候補ネットワークコントローラ(CM_BまたはCM_C)が含まれている。ただしこの候補ネットワークコントローラ(CM_BまたはCM_C)は、無線ネットワークの共存セットにおいて、少なくとも1つの無線ネットワーク(B1、C1、C2のうちのいずれか1つ以上)のために機能している候補ネットワークコントローラである。これらの無線ネットワークB1、C1、C2はトランスファー無線ネットワークA1に干渉を生じさせ、またトランスファー無線ネットワークA1によって干渉される場合がある。
図1Aの例示では、ネットワークコントローラCM_B及びCM_Cの両方が、無線ネットワークB1、C1、C2のうちの少なくとも1つのために機能している。
【0054】
本発明の例示的実施形態では、1つ以上の選択基準に候補ネットワークコントローラCM_Cが含まれている。ただしこの候補ネットワークコントローラCM_Cは、無線ネットワークB1、C1、C2の共存セットの中で最も多くの無線ネットワーク(C1、C2)のために機能している。無線ネットワークB1、C1、C2はトランスファー無線ネットワークA1に干渉を生じさせ、または、トランスファー無線ネットワークA1によって干渉される。その一方で、共存セットにおいて候補ネットワークコントローラCM_Cのサービスを受ける無線ネットワークC1、C2は、無線アクセステクノロジーを使用して動作する。この無線アクセステクノロジーは、トランスファー無線ネットワークA1の無線アクセステクノロジーと同一である。
図1Aの例示において、ネットワークコントローラCM_Bは、無線ネットワークB1のみのために機能している。その一方、ネットワークコントローラCM_Cは、2つの無線ネットワークC1、C2のために機能している。ただしこれら無線ネットワークC1、C2はIEEE.802.11無線テクノロジーを使用して動作し、トランスファー無線ネットワークA1もまたIEEE.802.11無線テクノロジーを使用して動作する。
【0055】
本発明の例示的実施形態において、1つ以上の選択基準には候補ネットワークコントローラ(CM_BまたはCM_Cのいずれか)が含まれているが、この場合、CM_BまたはCM_Cは、サービング・ネットワークコントローラCM_Aとビジネス上の関係がある。ビジネス上の関係には、例えば、一般的な所有権、所有者の相互的な契約上の義務、一般的なサービス提供者を含むことができる。
図1Aの例示は、ビジネス上の関係を含まない。
【0056】
本発明の例示的実施形態において、1つ以上の選択基準にサービング・ネットワークコントローラCM_Aが含まれているが、この場合、このサービング・ネットワークコントローラCM_Aは追加的な無線ネットワークのために機能するために十分なリソースを有していない。
図1Aの例示において、ネットワークコントローラCM_B、CM_Cの一方または両方は、CM_Aのサービスを受ける無線ネットワークの一部をCM_Aに代わって受け入れることを可能とする、追加的なキャパシティを有している場合がある。
【0057】
本発明の例示的実施形態では、1つ以上の選択基準が候補ネットワークコントローラCM_C及び/又はCM_Bを含んでいる。ただしこの候補ネットワークコントローラCM_C、CM_Bは、共存決定アルゴリズムを使用している。この共存決定アルゴリズムは、サービング・ネットワークコントローラCM_Aが使用しているものと同じである。
図1Aの例示は、候補ネットワークコントローラCM_B、CM_Cのいずれが、サービング・ネットワークコントローラCM_Aによって採用されたのと同一の決定アルゴリズムを採用しているのか、示していない。
【0058】
本発明の例示的実施形態では、サービング・ネットワークコントローラCM_Aが、候補ネットワークコントローラの選択を行った後に、選択されたネットワークコントローラCM_C及び/またはCM_Bに、
図1Aのインターネット105及びCMネットワーク106を経由して、リクエスト32を送信する。それによって、トランスファー無線ネットワークAに関するリソース割当ての権限が、1つ以上の選択基準に基づいて、CM_Cに移譲されたことになる。
【0059】
本発明の例示的実施形態では、選択された候補ネットワークコントローラCM_Cが権限を受け取ることを示した場合、サービング・ネットワークコントローラCM_Aは、トランスファー無線ネットワークA1に関するリソース割当てのための権限を放棄する。
【0060】
WSDデバイスの動作領域に関する例示的なホワイトスペーススペクトルは、専用テレビ帯ホワイトスペーススペクトル30や、局所的に使用されていないテレビ帯31、局所的に使用されていない海上バンド33、局所的に使用されていない衛星バンド35、局所的にペアリングされていないTDD携帯機器周波数を含む。
【0061】
図1はまた、それぞれのスペクトルホワイトスペースにおいてライセンスを有する優先ユーザによって局所的に使用されていないホワイトスペーススペクトルの、非限定的な3つの例を示している。それらはライセンスを有さない非優先ユーザ(secondary user)によって動作させられているマスタWSDまたはスレーブWSDによって使用されるかもしれない。テレビ帯ホワイトスペース31は、ライセンスを有するテレビ放送事業者によって、局所的に使用されていないホワイトスペースである。海上無線バント33は、ライセンスを有する海上無線ラジオによって、局所的に使用されていない。地上局のための衛星無線バンド35は、ライセンスを有する無線地上局によって局所的に利用されていない。非限定的な例であるが、ライセンスを有するテレビ放送事業者によって局所的に使用されていないテレビ帯ホワイトスペース31は、174−204MHzの帯域である。これは、VHFテレビチャンネル7,8,9,10,11が局所的に存在していないことを表している。VHFテレビチャンネル7,8,9,10,11に放送事業者が存在していたとすれば、マスタWSDかスレーブWSDと干渉していたであろう。これらのチャンネルに関するテレビ帯ホワイトスペース31にライセンスを有する放送事業者が局所的に存在していない場合、これらのWSDはライセンスを有しない二次的ユーザとして動作し、テレビ帯ホワイトスペース31を利用することができる。マスタWSDかスレーブWSDのいずれかが、帯域31において、近くのテレビ放送事業者から送信された信号を検出した場合、それらはテレビ帯ホワイトスペース31の利用をあきらめ、本発明の例示的実施形態に従って、リソース要求を行わなければならない。 ホワイトスペーススペクトルの非限定的な例は、電磁波スペクトルの様々な領域で得られる。例えば、スペクトルのUHF領域において、パーソナル/携帯デバイスのためにホワイトスペーススペクトルが利用可能である。
【0062】
海上無線は、ライセンスを受けて割り当てられた様々な周波数において運営されており、海上無線帯33における一次利用者である。マスタWSDまたはスレーブWSDと干渉する可能性のある有ライセンスの海上無線が存在していない場合、これらのWSDはライセンスを有しない二次的ユーザとして動作し、海上無線帯33を利用することができる。マスタWSDかスレーブWSDのいずれかが、近くの海上無線から送信された信号を検出した場合、それらは海上無線33の利用をあきらめ、本発明の例示的実施形態に従って、リソース要求を行わなければならない。
【0063】
衛星地上局は地上衛星帯(earth-to-satellite band)の一次利用者であり、ライセンスによって割り当てを受けた2.025GHzから2.110GHzの周波数において、衛星へと送信を行う。マスタWSDまたはスレーブWSDと干渉する可能性のある有ライセンスの地上局が存在していない場合、これらのWSDはライセンスを有しない二次的ユーザとして動作し、地上衛星帯35を利用することができる。マスタWSDかスレーブWSDのいずれかが、近くの地上無線局から送信された信号を検出した場合、それらは地上衛星帯35の利用をあきらめ、本発明の例示的実施形態に従って、リソース要求を行わなければならない。
【0064】
図1Bは、本発明の例示的な実施形態による例示的なシステム構成であり、
図1Aの2つのネットワークコントローラCM_A及びCM_Cを示している。本発明の例示的な実施形態において、これらのコントローラは、互いに隣接する個別の無線ネットワークA1及びC1/C2のために機能する。本発明のある例示的実施形態において、共存マネージャCM_A及びCM_Cによるネットワークは分散しており、互いにインターネット105を通じて通信することとしてもよい。本発明のある例示的実施形態によれば、マスタWSD9のコントロールノード又は共存イネーブラ118は、TVWS共存マネージャCM_Aと一緒に登録されてもよい。本発明のある例示的実施形態によれば、マスタWSD9のコントロールノード又は共存イネーブラ118は、TVWS共存マネージャCM_Aと一緒に用いられてもよい。マスタWSD3の共存イネーブラ115は、インターネット105を介してTVWS共存マネージャCM_Cと通信してもよい。本発明のある例示的実施形態において、共存マネージャCM_A及びCM_Cは分散して配置されており、互いにインターネット105を通じて通信することとしてもよい。マスタWSD1は、コントロールノード又は共存マネージャ111を通じてネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Cに登録されてもよい。マスタWSD3は、コントロールノード又は共存マネージャ115を通じてネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Cに登録されてもよい。
【0065】
本発明の例示的実施形態では、共存イネーブラ118は、共存のために必要な情報を、トラフィックネットワーク又はそれを表すデバイスから得てもよい。これは、コンフィグレーションや、測定の制御を含んでもよい。また共存イネーブラ118は、共存マネージャCM_Aから受信した共存の決定に対応するWSD9に、再構成コマンドや制御情報を提供してもよい。共存マネージャCM_Aは、例えば、隣接するワイヤレスネットワークを管理している共存マネージャ(Coexistence Manager;CM)であるCM_Cの発見の責任を負っている。共存に関する情報が、これらの間で交換されてもよい。共存マネージャCM_A又はCM_Cは、隣接するワイヤレスネットワークを管理している共存マネージャ(Coexistence Manager;CM)の間でリソース共有の決定を行うために必要とされる情報を有していてもよい。
【0066】
共存マネージャCM_Cは、マスタWSD1の共存イネーブラ111からのリソース要求を取り扱う。共存マネージャCM_Aは、マスタWSD9の共存イネーブラ118からのリソース要求を取り扱う。マスタWSD1、WSD3、WSD9は、そのネットワーク上で通信を行うために、IEEE802.11 MAC及びPHYを有している。共存イネーブラ111、115、118は、それぞれの共存マネージャCM_C又はCM_Aへリソース要求を送信する。
【0067】
図1Bの例示的システムアーキテクチャは、共存マネージャCM_Cが、マスタWSD1の共存イネーブラ111からリソース要求を受信することを示している。共存マネージャCM_Cは、マスタWSD1の共存イネーブラ111から、スペクトル測定の結果とネットワークパラメーターとを受信できる。ネットワークパラメーターは、特定のユーザ要求(負荷、QoS、優先度など)や、全体としてのスペクトル効率、決まり事(初めに来たものが初めにサービスを受けるなど)、ユーザ又はネットワークのポリシなどを含んでもよい。共存マネージャCM_Cは、テレビ帯ホワイトスペースの中の利用可能な二次的チャンネルを取得するべく、
図1Aの地理的位置データベース200にアクセスできる。共存マネージャCM_Cは、可能性のある隣接ネットワークのアドレスを取得するべく、
図1Aの共存ネットワーク要素である共存ディスカバリ及び情報サーバ(coexistence discovery and information server;CDIS)107にアクセスする。共存マネージャCM_Cは、マスタWSD1の共存イネーブラ111のためのリソース割り当てを決定すべく、このデータを、スペクトルマップや動作パラメータ、時間に基づく同期に関連して処理する。共存マネージャCM_Cは続いて、マスタWSD1の共存イネーブラ111にリソース再割り当て情報を送信する。この情報には動作パラメータや送信を行うべきでない期間(Quiet period)のパラメータ、スペクトル測定の方法、及び/又は時間に基づく同期に関する情報を含む。するとマスタWSD1の共存イネーブラ111は、共存マネージャCM_Cから再割り当てを受けたテレビ帯ホワイトスペースのチャンネルで、同じホワイトスペースチャンネルを共有するためのネットワークと干渉を起こさずに通信を行うべく、媒体アクセス制御(MAC)や物理層(PHY)、無線リソース制御(RRC)、無線リソース管理(RRM)の少なくとも一つに関する制御を行う。同様の処理は、マスタWSD9の共存イネーブラ118との関連において共存マネージャCM_Aによっても実行されることができる。共存マネージャCM_C及びCM_Aによる分散ネットワークは、インターネット105を通じて互いに通信してもよい。
【0068】
図1Cは、本発明の例示的な実施形態による例示的なネットワーク概略図であり、無線ネットワークA1に隣接する無線ネットワークB1,C1,及びC2の共存セットAの簡略図を示している。ここで、本発明の例示的な実施形態では、3つのネットワークコントローラCM_A,CM_B,及びCM_Cは、それぞれ、1つ以上の無線ネットワークA1,B1,及びC1/C2各々に関するホワイトスペーススペクトルのリソース割当てを管理する。
【0069】
図1Dは、本発明の例示的な実施形態による例示的なネットワーク概略図であり、無線ネットワークA1に隣接する無線ネットワークB1及びC1に隣接する無線ネットワークD1及びE1の拡張共存セットA'の簡略図を示している。ここで、本発明の例示的な実施形態では、3つのネットワークコントローラCM_A,CM_B,及びCM_Cは、それぞれ、1つ以上の無線ネットワークA1,B1,及びC1/C2各々に関するホワイトスペーススペクトルのリソース割当てを管理し、2つのネットワークコントローラCM_D及びCM_Eは、それぞれ、1つ以上の無線ネットワークD1及びE1各々に関するホワイトスペーススペクトルのリソース割当てを管理する。
【0070】
図1Eは、本発明の例示的な実施形態による例示的なネットワーク概略図である。本発明の例示的な実施形態において、サービング・ネットワークコントローラCM_Aは最初のリクエストを第一候補ネットワークコントローラCM_Bに送信し、拒否応答を受信する。そして、サービング・ネットワークコントローラCM_Aは、次のリクエストを第二候補ネットワークコントローラCM_Cに送信し、肯定応答を受信する。さらに、第二候補ネットワークコントローラCM_Cは、新規な構成を表す共存発見情報サーバ(coexistence discovery and information server;CDIS)に表示を送信する。
【0071】
図1Fは、本発明の例示的な実施形態による例示的なネットワーク概略図である。本発明の例示的な実施形態において、サービング・ネットワークコントローラCM_Aは、リクエストを共存発見情報サーバ(CDIS)に送信する。そして、CDISは前記リクエストを第一候補ネットワークコントローラCM_Bに送信し、拒否応答を受信する。続いて、CDISは、次のリクエストを第二候補ネットワークコントローラCM_Cに送信し、肯定応答を受信する。続いて、CDISは、サービング・ネットワークコントローラCM_Aに確認メッセージを送信する。サービング・ネットワークコントローラCM_Aは、選択された候補ネットワークコントローラCM_Cを確認する。
【0072】
図2Aは、
図1Aの本発明の例示的実施形態による例示的システムアーキテクチャである。共存マネージャCM_Aは、現在、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限を有する。共存マネージャCM_Aは、トランスファー無線ネットワークA1のために機能する。共存マネージャCM_Aは、上記権限を移譲する候補共存マネージャを選択する必要がある。
図3Aは、この目的を達成するために、共存マネージャCM_Aが取り得るいくつかの例示的ステップを示す。ステップ202において、共存マネージャCM_Aは既に無線ネットワークA1の隣接無線ネットワークの識別情報を知っている。この識別情報は共存セットA内の無線ネットワークB1、C1、C2である。なぜなら、これら無線ネットワークB1、C1、C2はトランスファー無線ネットワークA1に干渉を生じさせ、またトランスファー無線ネットワークA1から干渉を受ける場合があるためである。
図2Aは、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aを示す。このネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aは、インターネット105を介して共存発見情報サーバ(CDIS)107にアクセスし、使用可能な隣接する共存マネージャのアドレスを取得する。この使用可能な隣接する共存マネージャは、共存セットAにある隣接する無線ネットワークB1、C1、C2のために機能する。
図2Aのステップ204には、共存マネージャCM_AがCMアドレスメッセージ29を受信し、無線ネットワークB1、C1、C2のために機能している、隣接する共存マネージャCM_B及びCM_Cにレポートしているのが示されている。ステップ206には、共存セット内の無線ネットワークの共存セットAの中で、最も多くの無線ネットワークのために機能する候補ネットワークコントローラを選択するという、選択基準を用いる共存マネージャCM_Aが図示されている。本発明の例示的実施形態では、この選択基準に基づいて、共存マネージャCM_Cが選択される。なぜなら、共存マネージャCM_Bが1つの無線ネットワークB1のために機能しているのに対し、共存マネージャCM_Cは共存セット内の2つの無線ネットワークC1、C2のために機能しているからである。
【0073】
図2Bは、
図2Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図2Bにはステップ208、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aが図示されている。本発明の例示的な実施形態では、このネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aは選択された候補ネットワークコントローラCM_Cに対し、CMネットワーク106及びインターネット105を経由して移譲要求メッセージ32を送信する。この移譲要求メッセージ32は、ステップ206の選択基準に基づいて、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限をCM_Cに移譲するための許可を要求するものである。図示されている移譲要求メッセージは、トランスファーネットワークによって必要とされるリソースに関する情報を含む場合がある。典型的なリソース要求は、以下のようなパラメータを用いて示される。
・ 帯域幅(周波数領域において期待される又は必要とされる帯域幅)
・ 占有率(期待される又は必要とされる帯域幅を仮定した場合の、期待される又は必要とされる時間占有率、すなわち無線が使用される時間の割合)
・ 送信電力(期待される又は必要とされる送信電力)
【0074】
図2Cは、
図2Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図2Cには、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aが、選択された候補ネットワークコントローラCM_Cから、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲に対する承諾を受信しているのが示されている(ステップ210)。本発明の例示的実施形態では、その後、共存マネージャCM_Aがトランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限を放棄する(ステップ212)。
【0075】
本発明の例示的実施形態では、選択基準が、共存セット内の候補ネットワークコントローラのサービスを受ける無線ネットワークを含み、この無線ネットワークがトランスファー無線ネットワークと同一の無線アクセステクノロジーを用いて動作している場合、共存マネージャCM_Aは、共存セットA内の隣接する無線ネットワークの無線アクセステクノロジーを既に知っている。拡張共存セットA'内の無線ネットワークD1及びE1の無線アクセステクノロジーは、これら無線ネットワークD1及びE1それぞれの共存マネージャCM_D及びCM_Eから取得される場合がある。
【0076】
本発明の例示的実施形態においては、選択基準に、サービング・ネットワークコントローラとビジネス上の関係を有する候補ネットワークコントローラが含まれている場合、ビジネス上の関係は、各自の共存マネージャCM_B、CM_C、CM_D、CM_Eから取得される場合がある。
【0077】
本発明の例示的実施形態においては、選択基準に、サービング・ネットワークコントローラの使用するアルゴリズムと同じ、共存決定アルゴリズムを使用している候補ネットワークコントローラが含まれている場合、共存決定アルゴリズムは、各自の共存マネージャCM_B、CM_C、CM_D、CM_Eから取得される場合がある。
【0078】
図3Aは、
図1Aの本発明の例示的実施形態による例示的システムアーキテクチャである。共存マネージャCM_Aは、現在、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限を有する。共存マネージャCM_Aは、トランスファー無線ネットワークA1のために機能する。共存マネージャCM_Aは、上記権限を移譲する候補共存マネージャを選択する必要がある。
図3Aは、この目的を達成するために、共存マネージャCM_Aが取り得るいくつかの例示的ステップを示す。ステップ222において、共存マネージャCM_Aは、無線ネットワークA1の共存セットA内の隣接無線ネットワークB1、C1、C2の識別情報を既に知っている。なぜなら、無線ネットワークB1、C1、C2はトランスファー無線ネットワークA1に干渉を生じさせ、またはトランスファー無線ネットワークA1によって干渉される場合があるためである。
図3Aは、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aを示す。このネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aは、インターネット105を介して共存発見情報サーバ(CDIS)107にアクセスし、使用可能な隣接共存マネージャCM_B及びCM_Cのアドレスを取得する。この使用可能な隣接共存マネージャCM_B及びCM_Cは、共存セットAにある隣接無線ネットワークB1、C1、C2のために機能する。
図3Aのステップ224には、共存マネージャCM_AがCMアドレスメッセージ29を受信し、無線ネットワークB1、C1、C2のために機能している、隣接共存マネージャCM_B及びCM_Cにレポートしているのが示されている。本発明の例示的実施形態では、ステップ226において、共存マネージャCM_AがCMネットワーク106及びインターネット105を介して、隣接共存マネージャCM_B及びCM_Cから、トランスファー無線ネットワークA1の共存セット内にある無線ネットワークB1、C1、C2のネイバーの拡張共存セットA'内にある無線ネットワークD1及びE1の識別情報をリクエストしていることが図示されている。
【0079】
図3Bは、
図3Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図3Bには、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aが、共存セットAと共存セットA'との中で最も多くの無線ネットワークのために機能しているネットワークコントローラであるCM_Cを、候補ネットワークコントローラCM_Cとして選択することを、選択基準として使用しているのが示されている(ステップ228)。この共存マネージャCM_Cは、共存セットA内の2つの無線ネットワークC1及びC2、並びに拡張共存セットA'内のもう1つの無線ネットワークE1のために機能している。一方、共存マネージャCM_Bは、共存セットA内の1つの無線ネットワークB1、及び拡張共存セットA'内のもう1つの無線ネットワークE1のために機能する。よって、上記選択基準に基づくと、共存マネージャCM_Cが選択される。本発明の例示的実施形態では、
図3Bのステップ230において、選択基準に基づいて選択された候補ネットワークコントローラCM_Cに対し、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限移譲をするための要求メッセージ32を送信することが示されている。
【0080】
図3Cは、
図3Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図3Cには、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aが、選択された候補ネットワークコントローラCM_Cから、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲に対する承諾メッセージ34を受信しているのが示されている(ステップ232)。本発明の例示的実施形態では、その後、共存マネージャCM_Aがトランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限を放棄する(ステップ234)。
【0081】
本発明の例示的実施形態では、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aは、現在、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限を有する。このネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aは、トランスファー無線ネットワークA1のために機能する。
図1Bのトランスファー無線ネットワークA1内のコントロールノード又は共存イネーブラ118は、サービング・ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aに登録される場合がある。この例示的実施形態では、コントロールノード又は共存イネーブラ118は候補ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Cを選択する。そして、例えば、共存マネージャCM_Aが機能するトランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限移譲を行う。この例示的実施形態では、コントロールノード又は共存イネーブラ118は、1つ以上の選択基準に基づいて選択された候補ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Cに対し、例えば、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限移譲を行うためのリクエストを送信する。本発明の例示的実施形態では、選択された候補ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Cが権限を受け取ることを示した場合、コントロールノード又は共存イネーブラ118は、サービング・ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aに、トランスファー無線ネットワークA1に関するリソース割当てのための権限を放棄させる。本発明のある例示的実施形態によれば、コントロールノード又は共存イネーブラ118は、サービング・ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aと一緒に用いられてもよい。
【0082】
図4Aは、
図1Aの本発明の例示的な実施形態による、例示的なシステムアーキテクチャである。
図4Aには、共存発見情報サーバ(CDIS)107が図示されている。本発明の例示的な実施形態では、CDISは、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aからリクエストを受信し、共存マネージャCM_Aが機能するトランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲をする候補共存マネージャを選択する。共存マネージャCM_Aは、現在、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限を有する。共存マネージャCM_Aは、トランスファー無線ネットワークA1のために機能する。共存マネージャCM_Aは、共存発見情報サーバ(CDIS)107に、その権限を移譲する候補共存マネージャを選択するよう要求する。
【0083】
図4A及び
図4Bは、共存発見情報サーバ(CDIS)107がこの目的を達成することができる、いくつかの例示的ステップを示している。ステップ240において、共存マネージャCM_Aは、共存マネージャCM_A自身の権限を別の共存マネージャに移譲するため、共存発見情報サーバ(CDIS)107にリクエストを送信する。ステップ242において、共存発見情報サーバ(CDIS)107は、共存セットを決定する権限を有し、無線ネットワークA1に隣接する無線ネットワークの識別情報を確認する。無線ネットワークB1、C1、C2は互いに干渉し合い、またはトランスファー無線ネットワークA1によって干渉される場合がある。したがって、隣接する無線ネットワークは、共存セットA内の無線ネットワークB1、C1、C2である。ステップ244には、共存発見情報サーバ(CDIS)107が、共存セットA内で隣接する無線ネットワークB1、C1、C2のために機能する、使用可能な隣接共存マネージャCM_B及びCM_Cのアドレスを知っていることが図示されている。
図4のステップ246には、共存セット内の無線ネットワークの共存セットAにおいて、最も多くの無線ネットワークのために機能する候補ネットワークコントローラを選択することを、選択基準として採用する共存発見情報サーバ(CDIS)107が示されている。本発明の例示的実施形態では、この選択基準に基づいて、共存マネージャCM_Cが選択される。なぜなら、共存マネージャCM_Bが1つの無線ネットワークB1のために機能しているのに対し、共存マネージャCM_Cは共存セット内の2つの無線ネットワークC1、C2のために機能しているからである。
【0084】
図4Bは、
図4Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図4Bには、共存発見情報サーバ(CDIS)107が図示されている。本発明の例示的な実施形態では、CDISは選択された候補ネットワークコントローラCM_Cにリクエストを送信し、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲をする。このリクエストは1つ以上の選択基準に基づいている。
図4Bのステップ248では、共存発見情報サーバ(CDIS)107は、選択された候補ネットワークコントローラCM_Cに対し、CMネットワーク106及びインターネット105を経由して移譲要求メッセージを送信する。本発明の例示的実施形態では、この移譲要求メッセージは、ステップ246の選択基準に基づいて、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限をCM_Cに移譲するための許可を要求するものである。
図4Bのステップ250には、共存発見情報サーバ(CDIS)107が、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限を移譲する許諾を、選択された候補ネットワークコントローラCM_Cから受信することが図示されている。本発明の例示的実施形態では、ステップ252において、共存発見情報サーバ(CDIS)107は、さらに共存マネージャCM_Aに通知を送信し、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限を放棄することが図示されている。
【0085】
図5Aは、
図1Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図5Aには、共存発見情報サーバ(CDIS)が図示されている。本発明の例示的な実施形態では、CDISは、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aからのリクエストを受信し、共存マネージャCM_Aが機能するトランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲をする候補共存マネージャを選択する。
図5において、CDISは使用可能な隣接ネットワークのアドレス、及び隣接共存マネージャCM_B及びCM_Cのアドレスを取得し、さらに、共存マネージャCM_Aが機能するトランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲をするために候補共存マネージャの選択を決定する際の根拠として、トランスファー無線ネットワークA1の共存セットの中の、無線ネットワークB1、C1、及びC2のネイバーの拡張共存セットの中の、無線ネットワークD1及びE1の識別情報を、隣接する共存マネージャCM_B及びCM_Cからリクエストしている。
【0086】
図5A及び
図5Bは、共存発見情報サーバ(CDIS)107がこの目的を達成することができる、いくつかの例示的ステップを示している。ステップ260において、共存マネージャCM_Aは、共存マネージャCM_A自身の権限を別の共存マネージャに移譲するため、共存発見情報サーバ(CDIS)107にリクエストを送信する。ステップ262において、共存発見情報サーバ(CDIS)107は、無線ネットワークA1の隣接無線ネットワークの識別情報を確認する。無線ネットワークB1、C1、C2は互いに干渉し合い、またはトランスファー無線ネットワークA1によって干渉される場合がある。したがって、隣接する無線ネットワークは、共存セットA内の無線ネットワークB1、C1、C2である。ステップ264には、共存発見情報サーバ(CDIS)107が、使用可能な隣接共存マネージャCM_B及びCM_Cのアドレスを知っていることが図示されている。これら隣接共存マネージャCM_B及びCM_Cは、共存セットA内で隣接する無線ネットワークB1、C1、C2のために機能する。本発明の例示的実施形態では、
図5Aのステップ266において、共存発見情報サーバ(CDIS)107が示されている。さらに、この共存発見情報サーバ(CDIS)107は、CMネットワーク106及びインターネット105を介して隣接共存マネージャCM_B及びCM_Cから、トランスファー無線ネットワークA1の共存セットA内にある無線ネットワークB1、C1、C2のネイバーの拡張共存セットA'内にある、無線ネットワークD1及びE1の識別情報をリクエストする。
【0087】
図4Bは、
図4Aの本発明の例示的な実施形態による例示的なシステムアーキテクチャである。
図4Bには、共存発見情報サーバ(CDIS)107が図示されている。本発明の例示的な実施形態では、CDISは選択された候補ネットワークコントローラCM_Cにリクエストを送信し、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当ての権限移譲をする。このリクエストは1つ以上の選択基準に基づいている。ステップ268において、共存発見情報サーバ(CDIS)107は1つの選択基準を用い、共存セット"A"及びさらに拡張共存セット"A'"の中で最も多くの無線ネットワークのために機能している候補共存ネットワークコントローラCM_Cを選択する。この共存マネージャCM_Cは、共存セットA内の2つの無線ネットワークC1及びC2、並びに拡張共存セットA'内のもう1つの無線ネットワークE1のために機能している。一方、共存マネージャCM_Bは、共存セットA内の1つの無線ネットワークB1、及び拡張共存セットA'内のもう1つの無線ネットワークE1のために機能する。よって、上記選択基準に基づくと、共存マネージャCM_Cが選択される。本発明の例示的実施形態では、
図5Bのステップ270において、選択基準に基づいて選択された候補ネットワークコントローラCM_Cに対し、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限移譲をするための要求メッセージを送信することが示されている。
図5Bのステップ272には、共存発見情報サーバ(CDIS)107が、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限を移譲する許諾を、選択された候補ネットワークコントローラCM_Cから受信することが図示されている。さらに、本発明の例示的実施形態では、ステップ274において、共存発見情報サーバ(CDIS)107が共存マネージャCM_Aに通知を送信し、トランスファー無線ネットワークA1に対するリソース割当てのための権限を放棄することが図示されている。
【0088】
図6Aは、本発明に従う非限定的な例示的な周波数帯域のダイアグラムである。
図6Bに示されるような、米国バージニア州リッチモンドのテレビ放送チャネル7,8,9,10,11を表す174‐204MHz帯で有ライセンスのテレビ事業者が局所的に使用していないテレビ帯ホワイトスペースの中の、本発明のある実施形態従うTDMA共存フレームサブ帯域28の例を描いている。本発明の例示的実施形態では、さらなるリソースを要求しているネットワークの共存についての二次的使用としてこれらの帯域へのライセンス不要のアクセスを行うことは、要求しているネットワークの地理的位置や送信出力、範囲、送信帯域に関する制限を含むかもしれない。
【0089】
非限定的な例として、802.11WLAN標準は、2.400−2.500GHzのISM帯域における動作と、5GHzのISM帯域における動作のための周波数を規定しており、IEEE802.11adは非常に高速なスループットのための60GHz帯を規定している。802.11WLAN標準は、OFDM技術に基づく、20MHzチャンネルセパレーションを有する物理層を規定している。チャンネルの中心から11MHz離れたところでは、エネルギーは、最大信号レベルからおよそ20dB低くなっている。中心周波数からさらに離れると、エネルギーレベルはさらに下がり、隣接チャンネルとの干渉は非常に小さくなる。54‐88MHz及び407‐806MHzのテレビ帯ホワイトスペースは、802.11WLANの無線LANチャンネルとの共存のための優れた候補である。地上局から衛星への周波数に関する2.025GHzから2.110GHzのホワイトスペーススペクトルも、802.11WLANの無線LANチャンネルとの共存のための優れた候補である。米国バージニア州リッチモンド地域でそうであるように、テレビ放送チャネル7,8,9,10,11を表す174‐204MHz帯で有ライセンスのテレビ事業者が局所的に使用していないテレビ帯ホワイトスペースも、02.11WLANの無線LANチャンネルとの共存のための優れた候補である。
【0090】
図6Aは、RFスペクトルにおけるホワイトスペースの位置の非限定的な例、及び、ホワイトスペーススペクトルにおけるTDMA共存フレームの例を示したものであり、いずれかのネットワークがスロットを割り当てる前の、自由に使用可能な時間スロットを示している。このホワイトスペースは、FCCの専用テレビ帯ホワイトスペースである54‐88MHz帯、FCCの専用テレビ帯ホワイトスペースである470‐806MHz帯、2.025GHzから2.110GHzの中で局所的に使用されていない地上局‐衛星ホワイトスペーススペクトルを含む。
【0091】
本発明の例示的実施形態において、2つ又はそれ以上の、独立して動作するワイヤレスネットワークまたはデバイスであってテレビ帯ホワイトスペース周波数帯域に適した様々な無線技術を使用するネットワークまたはデバイスが、互いに干渉することなく同じ地理的位置で同じテレビ帯ホワイトスペース周波数帯域にアクセスするための、様々なTVWS共存技術が存在する。共存技術のいくつかの例をあげると、動的な周波数選択、送信出力制御、LBT(listen-before-talk)、時分割多重の様々なIEEE802技術、メッセージに基づくオンデマンドのスペクトル衝突、中央集権型のネットワークコントローラ又は共存マネージャを通じた制御などがある。
【0092】
図6Bは、米国バージニア州リッチモンド地域の地図にテレビ放送チャンネル7,8,9,10,11のカバー範囲を重ねた例である。
図6Aに描かれるように、174‐204MHz帯において有ライセンスの放送事業者が使用していない、局所的に利用可能なテレビ帯ホワイトスペースが描かれている。バージニア州リッチモンドの都市を囲む直径160kmの円形の領域内で、テレビチャンネル7,8,9,10,11にテレビ放送が存在する都市が、次の表に示されている。
図6Bの地図は、174‐204MHz帯において有ライセンスのテレビ放送事業者によってカバーされていない領域を示しており、したがってそこでは局所的に利用可能なテレビ帯ホワイトスペースが存在する。
【0093】
図7Aは、本発明の例示的実施形態に従う機能ブロック図であり、例示的なマスタWSD9デバイスがワイヤレスデバイスのためのコントロールノード又は共存イネーブラ118を含むことが描かれている。本発明の例示的実施形態において、このデバイスは、隣接する無線ネットワークにおいて事業を行っている優先ユーザ電波が存在しないかもしれない、TVWS(テレビ帯ホワイトスペース)共存帯域又は更なるRFスペクトル帯域で動作するように構成されてもよい。
【0094】
本発明の例示的実施形態において、マスタWSD9は、無線プロトコルスタック128や、IEEE802.11 MACプロトコルスタック142を含むプロトコルスタックを備える。これらはIEEE802.11WLAN標準に従うものであってもよい。MAC142は、テレビ帯ホワイトスペース機能を搭載している。上記のプロトコルスタックは、ネットワークレイヤ140やトランスポートレイヤ138、アプリケーションプログラム136を含んでもよい。例示的なマスタWSD9はプロセッサ134を備える。プロセッサ134は、デュアルコアやマルチコアのCPUであるCPU_1及びCPU_2や、RAMメモリおよびROMメモリを備えてもよく、また、キーパッドやディスプレイなどの入出力デバイスのためのインタフェースを備えてもよい。マスタWSD9の地理的位置を特定するために、GPSのような位置センサ132が備えられてもよく、WSD9の地理的位置は、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aに報告される。共存イネーブラ118は、共存マネージャCM_Aにリソース要求を送信してもよい。MAC142は、共存マネージャCM_Aに再割当を受けたテレビ帯ホワイトスペースの中の帯域のチャンネルで無線スタック128を使用して、互いに干渉することなく、テレビ帯ホワイトスペースで通信を行なう機能を搭載している。スペクトルセンサ130は、マスタWSD9の電磁波環境を測定し、それを共存マネージャCM_Aに報告する。
【0095】
本発明の例示的実施形態において、
図7Cの地理的位置データベース200が、インターネット105を介して、許可された送信レベルの情報を共存マネージャCM_Aと通信してもよい。CM_Aは、許可された送信レベルの情報を、インターネット105を介してマスタWSD9の共存イネーブラ118に転送してもよい。
【0096】
本発明の例示的実施形態において、マスタWSD9は、スペクトル復号ロジック133を備えてもよい。入力データが正しく相関されていないと、OFDM信号の方形パルスは位相において非連続となり、パワースペクトル上で、周波数の変化と共に漸近的に減少する大きなサイドローブが発生する。かかる大きなサイドローブは隣接するチャネルに強い干渉を引き起こすので、送信の前に抑制されねばならない。スペクトル事前処理(precoding)は、システムエラーに関するパフォーマンスや実装の複雑さといったトレードオフなしに、サイドローブのパワーを効率的に抑制する能力を有する。スペクトル事前処理によって、特定のデータ値を用いることなく、周波数ドメインにおいてデータシンボルを事前処理することにより、サイドローブの著しい抑制を達成することができる。固定的な事前処理マトリクスによってデータシンボルを相関させるというアイディアを導くものであって、それによって、スペクトル的に事前処理されたODFM信号の方形パルスには、漸近的に減少するパワースペクトルのサイドローブが極めて少ししか存在せず、従って高いスペクトル効率を示すようにする。スペクトル事前処理は全て可逆であり、従って受信機において、システムエラーに対する良好な特性を提供しつつも、実現可能な復号処理を可能にする。スペクトル復号器の例が、Char-Dir Chung著"Spectral Precoding for Constant-Envelope OFDM", IEEE Transactions on Communications, vol. 58, no. 2, 2010年2月2日,555-567頁に記載されている。
【0097】
本発明の例示的実施形態において、
図7Aのインタフェース回路は一つ又は複数の無線送受信機やバッテリ等の電力源、キーパッド、タッチスクリーン、ディスプレイ、マイクロホン、スピーカ、イヤーピース、カメラ等のイメージングデバイスなどについてインタフェースを提供してもよい。RAMやROMは着脱可能なメモリ装置であってもよく、例えば
図10に描かれるように、スマートカードやSIMカード、無線識別モジュール(WIM)、RAMやROM、PROM、フラッシュメモリのようなものであってもよい。プロセッサプロトコルスタック層、及び/又はアプリケーションプログラムは、RAM及び/又はROMに格納されたプログラムロジックとして具現化されてもよい。そのようなプログラムロジックは、CPUで実行されると例示的実施形態の機能を実行するようにプログラムされた命令のシーケンスのような形を有している。そのようなプログラムロジックは、内蔵メモリデバイスやスマートカード等の着脱自在なメモリデバイスのようなコンピュータ使用可能な形態で、コンピュータプログラム製品又は製造品から、コントロールノード又は共存イネーブラや共存マネージャの書き込み可能なRAMやPROM、フラッシュメモリへ届けられてもよい。別の例では、これらはプログラムロジックアレイや専用デザインのASICのような形態の集積回路ロジックとして具現化されることができる。デバイスの一つ又は複数の無線回路は独立した送受信回路であってもよく、又は、一つ又は複数の無線回路が単一のRFモジュールをなしてもよい。このモジュールは、プロセッサに応答して高速の時間多重又は周波数多重方式のチャネルを扱うことができてもよい。
【0098】
本発明の例示的実施形態において、
図7AのマスタWSD9はプロセッサ134を含むが、これは、処理の最中にプログラムコードやデータを格納するために、ランダムアクセスメモリRAM及び/又はリードオンリーメモリROMにアクセスしてもよい。RAMやROMは、通常、着脱自在型や内蔵型のメモリを含んでもよく、静的又は動的モードで動作することができてもよい。また、RAMやROMはフラッシュメモリやEPROM、EEPROMのような書換可能なメモリを含んでもよい。着脱自在な記憶メディアの例が
図10の符号126で示されており、それには、磁気的,電子的,光学的ないずれかの技術に基づくものが含まれており、例えば、磁気ディスクや光ディスク、半導体記憶回路装置、マイクロSDカードが含まれている(SDはSequre Degital標準を表している)。コードは、コンピュータ実行可能な命令を含む、如何なるインタープリタ型又はコンパイル型のコンピュータ言語を含んでもよい。コード及び/又はデータはオペレーティングシステムや通信ユーティリティ、ユーザインタフェース、高度に特定目的化されたプログラムモジュールなどのソフトウェアモジュールを形成するために使用されてもよい。
【0099】
図7Bは、本発明の例示的実施形態に従う機能ブロック図であり、例示的なスレーブWSD10が描かれている。本発明の例示的実施形態において、このデバイスは、隣接する無線ネットワークにおいて事業を行っている優先ユーザ電波が存在しないかもしれない、TVWS(テレビ帯ホワイトスペース)共存帯域又は更なるRFスペクトル帯域で動作するように構成されてもよい。
【0100】
本発明の例示的実施形態において、スレーブWSD10は、無線プロトコルスタック128や、IEEE802.11 MACプロトコルスタック142を含むプロトコルスタックを備える。これらはIEEE802.11WLAN標準に従うものであってもよい。MAC142は、テレビ帯ホワイトスペース機能を搭載している。上記のプロトコルスタックは、ネットワークレイヤ140やトランスポートレイヤ138、アプリケーションプログラム136を含んでもよい。例示的なスレーブWSD10はプロセッサ134を備える。プロセッサ134は、デュアルコアやマルチコアのCPUであるCPU_1及びCPU_2や、RAMメモリおよびROMメモリを備えてもよく、また、キーパッドやディスプレイなどの入出力デバイスのためのインタフェースを備えてもよい。スレーブWSD10の地理的位置を特定するために、GPSのような位置センサ134が備えられてもよく、スレーブWSD10の地理的位置は、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aに報告される。MAC142は、共存マネージャCM_Aに再割当を受けたテレビ帯ホワイトスペースの中の帯域のチャンネルで無線スタック128を使用して、互いに干渉することなく、テレビ帯ホワイトスペースで通信を行なう機能を搭載している。スペクトルセンサ130は、スレーブWSD10の電磁波環境を測定し、それをマスタWSDに報告する。マスタWSDはさらなる処理及び共存マネージャCM_Aへ届けてもらうために共存イネーブラにそれを報告してもよい。
【0101】
本発明の例示的実施形態において、地理的位置データベース200が、インターネット105を介して、許可された送信レベルの情報を共存マネージャCM_Aと通信してもよい。CM_Aは、許可された送信レベルの情報を、マスタWSD9の共存イネーブラ118およびマスタWSD9そのものを介して、スレーブWSD10に転送してもよい。
【0102】
本発明の例示的実施形態において、
図7Bのインタフェース回路は一つ又は複数の無線送受信機やバッテリ等の電力源、キーパッド、タッチスクリーン、ディスプレイ、マイクロホン、スピーカ、イヤーピース、カメラ等のイメージングデバイスなどについてインタフェースを提供してもよい。RAMやROMは着脱可能なメモリ装置であってもよく、例えば
図10に描かれるように、スマートカードやSIMカード、WIM、RAMやROM、PROM、フラッシュメモリのようなものであってもよい。プロセッサプロトコルスタック層、及び/又はアプリケーションプログラムは、RAM及び/又はROMに格納されたプログラムロジックとして具現化されてもよい。そのようなプログラムロジックは、CPUで実行されると例示的実施形態の機能を実行するようにプログラムされた命令のシーケンスのような形を有している。そのようなプログラムロジックは、内蔵メモリデバイスやスマートカード等の着脱自在なメモリデバイスのようなコンピュータ使用可能な形態で、コンピュータプログラム製品又は製造品から、コントロールノード又は共存イネーブラや共存マネージャの書き込み可能なRAMやPROM、フラッシュメモリへ届けられてもよい。別の例では、これらはプログラムロジックアレイや専用デザインのASICのような形態の集積回路ロジックとして具現化されることができる。デバイスの一つ又は複数の無線回路は独立した送受信回路であってもよく、又は、一つ又は複数の無線回路が単一のRFモジュールをなしてもよい。このモジュールは、プロセッサに応答して高速の時間多重又は周波数多重方式のチャネルを扱うことができてもよい。
【0103】
本発明の例示的実施形態において、
図7BのスレーブWSD10はプロセッサ134を含むが、これは、処理の最中にプログラムコードやデータを格納するために、ランダムアクセスメモリRAM及び/又はリードオンリーメモリROMにアクセスしてもよい。RAMやROMは、通常、着脱自在型や内蔵型のメモリを含んでもよく、静的又は動的モードで動作することができてもよい。また、RAMやROMはフラッシュメモリやEPROM、EEPROMのような書換可能なメモリを含んでもよい。着脱自在な記憶メディアの例が
図10の符号126で示されており、それには、磁気的,電子的,光学的ないずれかの技術に基づくものが含まれており、例えば、磁気ディスクや光ディスク、半導体記憶回路装置、マイクロSDカードが含まれている。コードは、コンピュータ実行可能な命令を含む、如何なるインタープリタ型又はコンパイル型のコンピュータ言語を含んでもよい。コード及び/又はデータはオペレーティングシステムや通信ユーティリティ、ユーザインタフェース、高度に特定目的化されたプログラムモジュールなどのソフトウェアモジュールを形成するために使用されてもよい。
【0104】
図7Cは、本発明のある実施形態に従う例示的なネットワークダイアグラムであり、本発明の例示的実施形態に従い、コントロールノード又は共存イネーブラ118が、ネットワークコントローラ又は共存マネージャCM_Aと、バックホール有線回線及び/又はインターネットリンクを介して通信することが描かれている。本発明のある例示的実施形態では、共存マネージャCM_Aは、地理的位置データベース200及び共存ネットワーク要素CDIS(coexistence discovery and information server)107とインターネット105を介して通信する。
【0105】
本発明の例示的実施形態では、WSD9のようなマスタWSDは、地理的位置データベース200に利用可能なスペクトルについてクエリを送信してもよい。データベース200は特定の内部構造を有してもよく、例えば、ここで説明される機能を実行するためのプロセッサやメモリ、ソフトウェア/ハードウェアモジュールのような形態の機能ブロックを有していてもよい。このようなブロックは、例えば、スペクトル情報、送信の特性、許される動作パラメータのような情報を送信したり受信したりしてもよい。マスタWSD9は、IEEE802.11上のその通常の通信において、IEEE802.11無線LAN(WLAN)プロトコルを使用するが、TVWSリンク2,3,4上でホワイトスペーススペクトルの通信を行う機能も有している。地理的位置データベース200から返送される情報は、マスタWSD9、その動作領域における関連するスレーブWSD10の両方について、ホワイトスペーススペクトルで動作することを可能にする。TVWSを使用する別の理由もある。例えば優れた伝送特性である。WLANには、通常の通信媒体(例えば2.4GHzや5GHz)が普通利用可能であるが、TVWSについては優先ユーザのためにどこでも使用可能であるという訳ではないだろう。
【0106】
図8は、本発明のある実施形態に従う例示的なフローダイアグラム600であり、無線ネットワークA1に対してリソース割当ての権限移譲をするサービング・ネットワークコントローラCM_Aにおける処理ステップのフローダイアグラムである。
図8のフローダイアグラム600のステップは、マスターホワイトスペースデバイスのRAM及び/又はROMに格納されたコンピュータコード命令を表してもよく、そのような命令は、中央演算ユニット(CPU)に実行されることにより、本発明の例示的実施形態の機能を実行する。これらのステップは描かれているものとは別の順序で実行されることがあり、複数のステップが結合されたり、あるステップがさらなる要素的なステップに分離されたりする場合もある。
【0107】
ステップ602:サービング・ネットワークコントローラのサービスを受ける無線ネットワークに対するリソース割当てのための権限を、サービング・ネットワークコントローラから移譲する候補ネットワークコントローラを、装置によって選択すること。この候補ネットワークコントローラの選択は、1つ以上の選択基準に基づいており、この選択基準には候補ネットワークコントローラのサービスを受ける1つ以上の無線ネットワークの特性が含まれている。
【0108】
ステップ604:装置によって、選択された候補ネットワークコントローラにリクエストを送信し、1つ以上の選択基準に基づいて無線ネットワークに対するリソース割当てのための権限移譲を行う。
【0109】
ステップ606:選択された候補ネットワークコントローラが権限を受け取ることを示した場合、装置は、サービング・ネットワークコントローラに、無線ネットワークに関するリソース割当てのための権限を放棄させる。
【0110】
図9は、本発明の例示的実施形態に従う例示的な周波数帯域ダイアグラムの例であり、携帯機器通信周波数帯域のアップリンク部分における、ペアリングのない(unpairedの)TDD周波数ホワイトスペース900−905MHzにおけるサブ帯域14'の中の例示的なTDMA共存フレーム24'を描いている。
図9は、例示的な携帯デバイス周波数帯の周波数プランの例を描いたものであり、GSM(登録商標)の周波数プランと同様に、アップリック部分が890−915MHz、他のリンク部分が935−960MHzとなっている。
図9に描かれた例示的な周波数プランにおいて、他のリンク部分における945−950MHzの間の5MHz帯は、緊急サービス帯などのような他の用途に予約されている。携帯デバイスシステムのTDD動作は、割り当てられるダウンリンク周波数に適合するアップリンク周波数を必要とするため、アップリンク部分には、ペアリングされていない周波数帯域が900−905MHzに存在する。本発明の例示的実施形態によれば、ペアリングされていない帯域である900−905MHzは共存帯域として使用することができる。
図9は、携帯デバイス周波数帯のアップリンク部分におけるペアリングのない(unpaired)TDD周波数ホワイトスペース36の中のサブ帯域14'の中の例示的なTDMA共存フレーム24'を示しており、これは、携帯電話基地局マスタデバイス及び携帯電話スレーブデバイスによって使用されてもよい。
【0111】
本発明の例示的実施形態では、マスタデバイスの動作領域内のマスタWSDデバイス及びこれに関連するスレーブWSDデバイスは、3GPP(3rd Generation Partnership Project)標準規格を使用できる。セル方式の3GPP標準規格は、第3世代(3G)、WCDMA(登録商標)、HSPA(High Speed Packet Access)、LTE(Long Term Evolution)、LTE−A(LTE Advanced)、IMT−A(International Mobile Telecommunications Advanced)を含む。マスタデバイス動作領域内のマスタWSDデバイスとこれに関連するスレーブWSDデバイスは、セルにおける通常の通信のために、これら標準規格のいずれも利用することができる。しかし、それらは、TVWSリンク6,7,8上のホワイトスペーススペクトル内での通信ができる。地理的位置データベースから返送される情報は、マスタWSDと、その動作領域における関連するスレーブWSDの両方について、ホワイトスペーススペクトルで動作することを可能にする。
図9は、携帯デバイス周波数帯のアップリンク部分におけるペアリングのない(unpaired)TDD周波数ホワイトスペース36の中のサブ帯域14'の中の例示的なTDMA共存フレーム24'を示しており、これは、セル技術に基づくマスタデバイスWSD及びセル技術に基づくスレーブデバイスWSDによって使用されてもよい。例えば、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation;CA)が利用可能である場合、ライセンスを有するメディアに加えてTVWSをその目的のために使用してもよい。同様の例には、例えば小さな規模で運営されているセルのために実装されているローカルエリア技術を含む。そのようなセルには例えばホットスポットやピコセル、フェムトセルがあり、また、ホームノードB(HNB)やホームeノードB(HeNB)などのホームノードがある。さらに、二次的ネットワークの統合ローカルノードは、IEEE技術と3GPP技術とを組み合わせたものから構成されていることができる。例えば、Wi-Fi機能を有するLTEホームeノードB(LTE HeNB)である。
【0112】
図10は、本発明の例示的な実施形態を描いたものであり、磁気的、電子的、及び/又は光学的な技術に基づくリムーバブルな記憶メディア126が描かれており、本発明の少なくとも一つの実施形態に従うコンピュータプログラム製品の例として、データ及び/又はコンピュータプログラムコードを格納するための、例えば磁気ディスクや光ディスク、半導体記憶回路デバイスやマイクロSDメモリカードのようなリムーバブル記憶メディア126の例が描かれている。
【0113】
ソフトウェアやファームウェア、ハードウェア、及びこれらの組み合わせをプログラミングするための通常のプログラミング及び/又は工学技術を用いると共に、本明細書で提供される説明を用いることにより、上記の実施形態は、機械、処理、製品として実装されうる。
【0114】
結果として得られるプログラムはコンピュータ読み取り可能なプログラムコードを有し、内蔵メモリデバイス、スマートカード又は他の着脱可能な記憶デバイス、送信デバイスのような一つ又は複数の非一時的なコンピュータ使用可能なメディア上に具現化されることができ、それによって、上述の実施形態に従うコンピュータプログラム製品又は製造品を形成する。従って、本明細書で使用される"製造品(article of manufacture)"や"コンピュータプログラム製品(computer program product)"との用語は、如何なるコンピュータ使用可能な媒体においても一時的又は肯定的に存在することもできるコンピュータプログラムを包むものとして使用されることが意図されている。
【0115】
上述のように、記憶/格納装置は、ディスクや光学ディスク、スマートカードやSIM,WIMのような着脱可能な記憶デバイス、RAMやROM,PROMのような半導体メモリを含み、またこれらに限定されない。送信メディアは、無線通信ネットワークを介する送信、インターネット、イントラネット、電話/モデムに基づくネットワーク通信、有線/ケーブルによる通信ネットワーク、衛星通信、又はその他の固定的又は移動ネットワークシステム/通信リンクを含み、またこれらに限定されない。
【0116】
これまで特定の実施形態を開示してきたが、当業者は、本発明の範囲を逸脱せずにこれらの特定の実施形態に対して変形を施すことが可能であることを理解すべきである。