(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
被検体と測定系の相対的な角度配置を連続的に回転させて、前記被検体の3次元CT画像を再構成するための複数の透過画像データを撮影するCT撮影測定を行うCT撮影部と、
前記CT撮影部が撮影する複数の透過画像データに基づいて3次元CT画像を再構成する、画像再構成部と、
を備える、3次元X線CT装置であって、
前記CT撮影測定は、第1の測定用の複数の透過画像データの撮影と、前記第1の測定に連続して測定される、第2の測定用の複数の透過画像データの撮影と、を含み、
前記画像再構成部は、
前記CT撮影部が撮影する複数の前記透過画像データより、複数の入力画像データを生成する、入力画像データ生成部と、
前記複数の入力画像データを再構成処理して3次元CT画像を生成する、再構成処理部と、
を備え、
前記第1の測定と並行して、前記入力画像データ生成部は、前記第1の測定用の透過画像データの少なくとも一部を用いて、前記複数の入力画像データを生成し、前記再構成処理部は、該複数の入力画像データに再構成処理して最初の3次元CT画像を生成し、前記画像再構成部は、前記第2の測定の開始後に、前記最初の3次元CT画像の表示を行い、
前記第2の測定と並行して、前記入力画像データ生成部は、前記第2の測定用の透過画像データの少なくとも一部を用いて、前記複数の入力画像データを生成し、前記再構成処理部は、該複数の入力画像データに再構成処理して最後の3次元CT画像を生成し、前記画像再構成部は、前記最後の3次元CT画像の表示を行い、
前記第2の測定用の透過画像データの前記一部が、ガントリの同じ角度配置から複数の透過画像データを含む場合に、前記入力画像データ生成部は、該複数の透過画像データをガントリの回転速度に応じた重み付けにより合成して、該角度配置の入力画像データを生成する、
ことを特徴とする、3次元X線CT装置。
被検体と測定系の相対的な角度配置を連続的に回転させて、前記被検体の3次元CT画像を再構成するための複数の透過画像データを撮影するCT撮影測定を行い、撮影される複数の透過画像データに基づいて3次元CT画像を再構成する、3次元X線CT画像再構成方法であって、
前記CT撮影測定は、第1の測定用の複数の透過画像データの撮影と、前記第1の測定に連続して測定される、第2の測定用の複数の透過画像データの撮影と、を含み、
前記第1の測定と並行して、前記第1の測定用の透過画像データの少なくとも一部を用いて、前記複数の入力画像データを生成し、該複数の入力画像データに再構成処理して最初の3次元CT画像を生成し、前記第2の測定の開始後に、前記最初の3次元CT画像の表示を行う、第1の測定再構成ステップと、
前記第2の測定と並行して、前記第1の測定用の透過画像データの少なくとも一部及び前記第2の測定用の透過画像データの少なくとも一部を用いて、前記複数の入力画像データを生成し、該複数の入力画像データに再構成処理して最後の3次元CT画像を生成し、前記最後の3次元CT画像の表示を行う、第2の測定再構成ステップと、
を備え、
前記第2の測定再構成ステップにおいて、前記第1の測定用の透過画像データの前記一部及び前記第2の測定用の透過画像データの前記一部のうち、ガントリの同じ角度配置から複数の透過画像データがある場合に、該複数の透過画像データをガントリの回転速度に応じた重み付けにより合成して、該角度配置の入力画像データを生成する、
ことを特徴とする、3次元X線CT画像再構成方法。
被検体と測定系の相対的な角度配置を連続的に回転させて、前記被検体の3次元CT画像を再構成するための複数の透過画像データを撮影するCT撮影測定を行い、撮影される複数の透過画像データに基づいて3次元CT画像を再構成する、3次元X線CT装置であって、前記CT撮影測定は、第1の測定用の複数の透過画像データの撮影と、前記第1の測定に連続して測定される、第2の測定用の複数の透過画像データの撮影と、を含む3次元CT装置、に備えられるコンピュータを、
前記第1の測定と並行して、前記第1の測定用の透過画像データの少なくとも一部を用いて、前記複数の入力画像データを生成し、該複数の入力画像データに再構成処理して最初の3次元CT画像を生成し、前記第2の測定の開始後に、前記最初の3次元CT画像の表示を行う、第1の測定再構成手段と、
前記第2の測定と並行して、前記第1の測定用の透過画像データの少なくとも一部及び前記第2の測定用の透過画像データの少なくとも一部を用いて、前記複数の入力画像データを生成し、該複数の入力画像データに再構成処理して最後の3次元CT画像を生成し、前記最後の3次元CT画像の表示を行う、第2の測定再構成手段と、
して機能させるためのプログラムであって、
前記第2の測定再構成手段は、前記第1の測定用の透過画像データの前記一部及び前記第2の測定用の透過画像データの前記一部のうち、ガントリの同じ角度配置から複数の透過画像データがある場合に、該複数の透過画像データをガントリの回転速度に応じた重み付けにより合成して、該角度配置の入力画像データを生成する、
ことを特徴とする、プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
3次元X線CT装置の3次元CT画像は、2次元CT画像と比較して、より多くの情報を利用者に提供することが出来る反面、画像再構成処理に時間がかかってしまうという問題がある。それゆえ、従来、3次元X線CT装置において、X線源と2次元検出器をともに被検体に対して回転させながら、複数の透過画像データを撮影した後に、撮影される当該複数の透過画像データより3次元CT画像を再構成する処理をコンピュータが行い、その後に、当該3次元CT画像の表示をしている。ここで、3次元CT画像を再構成するための複数の透過画像データを撮影するCT撮影測定を、1つの測定とする。
【0006】
従来の3次元X線CT装置では、被検体を測定領域に設置して、1つの測定を行い、当該測定の終了後、当該測定結果に基づいて、コンピュータが3次元CT画像を再構成し、当該3次元CT画像の表示を行っている。それゆえ、利用者は、当該表示が行われて初めて、被検体の3次元CT画像を得ており、測定の途中に、被検体のCT画像の情報を得ることは出来ない。測定の途中に、被検体が測定領域に正しく設置されているかなど、測定状況が所望の条件に適合しているかを利用者は判断することが出来ない。
【0007】
よって、利用者は、測定状況を判断するためのプレビュー用測定(予備測定)をまず行う。プレビュー用測定の終了後、画像再構成処理がなされて、表示が行われることにより、利用者が被検体のプレビュー用3次元CT画像を得る。利用者は、得られた3次元CT画像によって、測定状況が所望の条件に適合しているかを判断し、適合していると判断すれば、利用者は、所望の画像品質の3次元CT画像を得るための本測定を開始することとなる。従来の3次元X線CT装置では、プレビュー用測定を行った後に、コンピュータが画像再構成処理を行っていたために、当該表示を見ながら利用者が判断している間は、本測定を開始することが出来ない。それゆえ、測定開始から所望の画像品質の3次元CT画像の表示がされるまでの動作時間の増大を招くこととなる。動作時間の増大することにより、被検体の状態が変化をしてしまうなど、3次元CT画像の画像品質の低下を招いてしまう可能性が生じる。
【0008】
本発明は、かかる課題を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、動作時間の低減が実現される3次元X線CT装置、3次元CT画像再構成方法、及びプログラムの提供とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記課題を解決するために、本発明に係る3次元X線CT装置は、被検体と測定系の相対的な角度配置を連続的に回転させて、前記被検体の3次元CT画像を再構成するための複数の透過画像データを撮影するCT撮影測定を行うCT撮影部と、前記CT撮影部が撮影する複数の透過画像データに基づいて3次元CT画像を再構成して当該3次元CT画像の表示を行う、画像再構成部と、を備える、3次元X線CT装置であって、前記画像
再構成部は、前記CT撮影測定が行われている途中に、すでに撮影された
透過画像データに基づいて3次元CT画像を再構成して、前記CT撮影測定が完了する前に、当該3次元CT画像の表示を行う、ことを特徴とする、3次元X線CT装置。
【0010】
(2)上記(1)に記載の3次元X線CT装置であって、前記CT撮影測定は、第1の測定用の複数の透過画像データの撮影と、前記第1の測定に連続して測定される、第2の測定用の複数の透過画像データの撮影と、を含み、前記画像再構成部は、前記第1の測定用の透過画像データに基づいて、最初の3次元CT画像を再構成し、前記第2の測定の開始後に、前記最初の3次元CT画像の表示を行い、前記第2の測定用の透過画像データに基づいて、最後の3次元CT画像を再構成し、前記最後の3次元CT画像の表示を行ってもよい。
【0011】
(3)上記(2)に記載の3次元X線CT装置であって、前記画像再構成部は、前記第1の測定用の透過画像データにさらに基づいて、最後の3次元CT画像を再構成してもよい。
【0012】
(4)上記(2)又は(3)に記載の3次元X線CT装置であって、前記第1の測定は、測定状況を判断するためのプレビュー用測定であり、前記第2の測定は、所望の画像品質の3次元CT画像を得るための本測定であり、前記第1の測定のガントリの回転速度は、前記第2の測定のガントリの回転速度より、速くてもよい。
【0013】
(5)上記(2)又は(3)に記載の3次元X線CT装置であって、前記第1の測定と前記第2の測定とを併せて、所望の画像品質の3次元CT画像を得るための本測定であり、前記第1の測定のガントリの回転速度は、前記第2の測定のガントリの回転速度と、等しくてもよい。
【0014】
(6)上記(2)乃至(5)のいず
れかに記載の3次元X線CT装置であって、前記第1の測定は、前記画像再構成部が180度画像再構成を行うために必要な複数の透過画像データの撮影であってもよい。
【0015】
(7)上記(4)に記載の3次元X線CT装置であって、前記第2の測定において、ガントリの回転範囲が360度の自然数倍であってもよい。
【0016】
(8)上記(5)に記載の3次元X線CT装置であって、前記第1の測定と前記第2の測定とを併せて、ガントリの回転範囲が360度の自然数倍であってもよい。
【0017】
(9)上記(2)乃至(8)のいずれかに記載の3次元X線CT装置であって、前記第2の測定は複数のサブ測定を含み、前記画像再構成部は、前記複数のサブ測定のうち最初のサブ測定用の複数の透過画像データに基づいて、途中の3次元CT画像を再構成し、該最初のサブ測定の次のサブ測定開始後に、前記途中の3次元CT画像の表示を行ってもよい。
【0018】
(10)上記(9)に記載の3次元X線CT装置であって、前記画像再構成部は、前記第1の測定用の透過画像データにさらに基づいて、前記途中の3次元CT画像を再構成してもよい。
【0019】
(11)上記(2)に記載の3次元X線CT装置であって、前記画像再構成部は、前記CT撮影部が撮影する複数の前記透過画像データより、複数の入力画像データを生成する、入力画像データ生成部と、前記複数の入力画像データを再構成処理して3次元CT画像を生成する、再構成処理部と、を備え、前記第1の測定と並行して、前記入力画像データ生成部は、前記第1の測定用の透過画像データの少なくとも一部を用いて、前記複数の入力画像データを生成し、前記再構成処理部は、該複数の入力画像データに再構成処理して前記最初の3次元CT画像を生成し、前記第2の測定と並行して、前記入力画像データ生成部は、前記第2の測定用の透過画像データの少なくとも一部を用いて、前記複数の入力画像データを生成し、前記再構成処理部は、該複数の入力画像データに再構成処理して前記最後の3次元CT画像を生成してもよい。
【0020】
(12)上記(11)に記載の3次元X線CT装置であって、前記第2の測定用の透過画像データの前記一部が、ガントリの同じ角度配置から複数の
透過画像データを含む場合に、前記入力画像データ生成部は、該複数の
透過画像データをガントリの回転速度に応じた重み付けにより合成して、該角度配置の入力画像データを生成してもよい。
【0021】
(13)上記(3)に記載の3次元X線CT装置であって、前記画像再構成部は、前記CT撮影部が撮影する複数の前記透過画像データより、複数の入力画像データを生成する、入力画像データ生成部と、前記複数の入力画像データを再構成処理して3次元CT画像を生成する、再構成処理部と、を備え、前記第1の測定と並行して、前記入力画像データ生成部は、前記第1の測定用の透過画像データの少なくとも一部を用いて、前記複数の入力画像データを生成し、前記再構成処理部は、該複数の入力画像データに再構成処理して前記最初の3次元CT画像を生成し、前記第2の測定と並行して、前記入力画像データ生成部は、前記第1の測定用の透過画像データの少なくとも一部及び前記第2の測定用の透過画像データの少なくとも一部を用いて、前記複数の入力画像データを生成し、前記再構成処理部は、該複数の入力画像データに再構成処理して前記最後の3次元CT画像を生成してもよい。
【0022】
(14)上記(13)に記載の3次元X線CT装置であって、前記入力画像データ生成部は、前記第1の測定用の透過画像データの前記一部及び前記
第2の測定用の透過画像データの前記一部のうち、ガントリの同じ角度配置から複数の
透過画像データがある場合に、該複数の
透過画像データをガントリの回転速度に応じた重み付けにより合成して、該角度配置の入力画像データを生成してもよい。
【0023】
(15)本発明に係る3次元X線CT画像再構成方法は、被検体と測定系の相対的な角度配置を連続的に回転させて、前記被検体の3次元CT画像を再構成するための複数の透過画像データを撮影するCT撮影測定を行い、撮影される複数の透過画像データに基づいて3次元CT画像を再構成して当該3次元CT画像の表示を行う、3次元X線CT画像再構成方法であって、前記CT撮影測定は、第1の測定用の複数の透過画像データの撮影と、前記第1の測定に連続して測定される、第2の測定用の複数の透過画像データの撮影と、を含み、前記第1の測定用の透過画像データに基づいて、最初の3次元CT画像を再構成し、前記第2の測定の開始後に、前記最初の3次元CT画像の表示を行う、第1の測定再構成ステップと、前記第2の測定用の透過画像データに基づいて、最後の3次元CT画像を再構成し、前記最後の3次元CT画像の表示を行う、第2の測定再構成ステップと、を備えていてもよい。
【0024】
(16)本発明に係るプログラムは、被検体と測定系の相対的な角度配置を連続的に回転させて、前記被検体の3次元CT画像を再構成するための複数の透過画像データを撮影するCT撮影測定を行い、撮影される複数の透過画像データに基づいて3次元CT画像を再構成して当該3次元CT画像の表示を行う、3次元X線CT装置であって、前記CT撮影測定は、第1の測定用の複数の透過画像データの撮影と、前記第1の測定に連続して測定される、第2の測定用の複数の透過画像データの撮影と、を含む3次元CT装置、に備えられるコンピュータを、前記第1の測定用の透過画像データに基づいて、最初の3次元CT画像を再構成し、前記第2の測定の開始後に、前記最初の3次元CT画像の表示を行う、第1の測定再構成手段と、前記第2の測定用の透過画像データに基づいて、最後の3次元CT画像を再構成し、前記最後の3次元CT画像の表示を行う、第2の測定再構成手段と、して機能させるためのプログラムであってもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明により、動作時間の低減が実現される3次元X線CT装置、3次元CT画像再構成方法、及びプログラムが提供される。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、図面に基づき、本発明の実施形態を具体的かつ詳細に説明する。ただし、以下に示す図は、あくまで、当該実施形態の実施例を説明するものであって、図に示す縮尺と実施例記載の縮尺は必ずしも一致するものではない。なお、以下に示す図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、必要があるときを除き、その繰り返しの説明は省略する。
【0028】
[第1の実施形態]
本発明の第1の実施形態に係る3次元X線CT装置は、実験用マウスなど小動物のCT画像を撮影するための3次元X線マイクロCT装置であり、コーンビームとなるX線を被検体に照射するX線源と、被検体に対して該X線源と反対側に配置される2次元検出器とを備え、ガントリが回転する。そして、Feldkamp法を用いたコーンビーム再構成によって3次元CT画像を再構成する。なお、Feldkamp法に係る画像再構成技術は、非特許文献1に開示されている。ここでは、小動物のための3次元X線マイクロCT装置について説明するが、これに限定されることはなく、他の3次元X線CT装置であってもよいのは言うまでもない。
【0029】
(3次元X線CT装置の構成)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造を示す模式図である。
図1に示す通り、当該実施形態に係る3次元X線CT装置1は、CT撮影部2と、画像リコンPC3と、入力部4と、表示部5を、備えている。CT撮影部2は、ガントリ11と、ガントリ制御ユニット12とを有しており、ガントリ11は、回転アーム13、保持台14、X線管15、2次元検出器16、及びアーム回転モータ17を備えている。なお、保持台14に保持される被検体を中心として、回転アーム13に、X線管15及び2次元検出器16が互いに対向して固定されている。回転アーム13は、被検体に対して回転可能となるよう、ガントリ11内に設置されている。X線源であるX線管15がコーンビームとなるX線を放射し、かかるX線が被検体に照射され、被検体を透過するX線を2次元検出器16が受光する。2次元検出器16は、X線を受光する受光面を有し、U×Vの画素(ピクセル)がパネル状に配置されている。2次元検出器16は、被検体を透過するX線を、U×V画素の投影像として検出する。ここで、当該投影像が、透過画像データである。アーム回転モータ17は、回転アーム13を回転させ、それにより、ガントリ11全体を連続的に回転させる。ガントリ11が連続的に回転することにより、複数の透過画像データを連続して撮影するCT撮影測定を連続して行うことが出来る。なお、アーム回転モータ17は、各透過画像データの撮影において、所望の回転速度にする設定が可能である。また、撮影終了後には、元の位置までガントリ11を戻すことができる。
【0030】
なお、ここで、X線源及び2次元検出器を備える測定系は、回転駆動系(回転アーム)によって、保持台に保持される被検体に対して回転している。本発明は、この場合に限定されることはなく、被検体を保持する保持台が回転駆動系を有しており、回転駆動系によって、被検体が、固定される測定系に対して回転する場合であってもよい。2次元検出器は被検体に対してX線源と反対側に配置されており、被検体と測定系の相対的な角度配置を連続的に回転することにより、被検体に対して、異なる角度配置にあるX線源からの
透過画像データを、2次元検出器は検出することが出来る。
【0031】
(画像リコンPCの構成)
図2は、当該実施形態に係る3次元X線CT装置1のブロック図である。画像リコンPC3は、CT撮影部2が撮影する複数の透過画像データに基づいて3次元CT画像を再構成(リコン)するためのコンピュータであり、画像再構成部である。画像リコンPC3は、データ取得部21と、記憶部22と、入力画像データ生成部23と、再構成処理部24と、制御部25と、を備えている。
【0032】
データ取得部21は、被検体の透過画像データをCT撮影部2から取得する。記憶部22は、取得された被検体の透過画像データを記憶し、後述する入力画像データを記憶し、さらに、後述する3次元CT画像のデータを記憶する。入力画像データ生成部23は、取得された透過画像データを用いて、再構成処理部24に入力する入力画像データを生成し、記憶部22及び再構成処理部24へ出力する。記憶部22は、入力画像データを記憶する。再構成処理部24は、GPU(Graphics Processing Unit)であり、グラフィクス処理を高速化するためのプロセッサである。再構成処理部24にGPUを用いることにより、後述する並列処理が可能となっている。再構成処理部24は、Feldkamp法を用いて、入力画像データに再構成処理して3次元CT画像を生成し、記憶部22及び表示部5へ出力する。記憶部22は3次元CT画像を記憶し、表示部5は3次元CT画像を表示する。
【0033】
入力部4は、キーボードやマウスを有しており、利用者が入力部4に測定の設定事項などを入力し、入力部4は、入力された情報を制御部25へ出力する。制御部25は、入力された情報を、ガントリ制御ユニット12へ出力し、ガントリ制御ユニット12は、ガントリ11の回転速度ωなどを制御して、透過画像データを撮影するCT撮影測定を行う。
【0034】
表示部5は、ディスプレイを有しており、CT撮影測定の設定事項を表示するとともに、画像リコンPC3の再構成処理部24又は記憶部22より入力される3次元CT画像を表示する。その際には、利用者が入力部4に表示条件などを入力し、入力部4は、入力された情報を制御部25へ出力する。制御部25は、入力された情報に基づいて、3次元CT画像を表示する。ここで、表示条件とは、例えば、3次元CT画像を見る方向や、2次元断面を表示する場合の断面、3次元CT画像のうち特定の部位(例えば血管)を表示する場合の表示部位、などである。
【0035】
(Feldkamp法)
次に、3次元CT画像の再構成方法について説明する。当該実施形態において、3次元CT画像の再構成には、Feldkamp法を用いている。入力画像データ生成部23は、複数の投影像(透過画像データ)からなる入力画像データを生成し、再構成処理部24へ出力する。ここで、1枚の投影像は、U×V画素のX線強度情報である。再構成処理部24は複数のメモリを有しており、入力画像データ生成部23は、M枚の投影像のうち1枚の投影像をメモリに転送する。該メモリに格納される1枚の投影像に対して、フィルタリング処理と逆投影処理を行い、その結果を、他のメモリに格納されているボリュームに加算する。この一連の処理を、M枚の投影像すべてに対して繰り返すことにより、加算されたボリュームは、再構成された3次元CT画像となる。再構成処理部24は、該3次元CT画像を、記憶部22に出力し、記憶部22は該3次元CT画像を記憶する。
【0036】
3次元CT画像の再構成方法には、180度画像再構成法と360度画像再構成法とが含まれる。360度画像再構成法は、360度の測定範囲(フルスキャン)で撮影される複数の透過画像データを用いて、入力画像データ生成部23は、再構成処理部24に入力する入力画像データを生成し、再構成処理部24が入力画像データに再構成処理して3次元CT画像を生成するものである。例えば、角度配置θを、0度から3度間隔で設定するとすれば、θ=3(m−1)(m=1,2,・・・120)となる角度配置において、CT撮影部2が透過画像データ(合計120枚)を撮影する。画像リコンPC3の入力画像データ生成部23は、CT撮影部2が撮影する120枚の透過画像データを、同枚数の入力画像データとすることにより、入力画像データを生成する。そして、画像リコンPC3の再構成処理部24が、入力画像データより3次元CT画像を再構成する。測定範囲が360度を越える場合については、後述する。
【0037】
これに対しては、180度画像再構成法は、約180度の測定範囲(ハーフスキャン)で撮影される複数の透過画像データより、入力画像データ生成部23は、再構成処理部24に入力する入力画像データを生成し、再構成処理部24が3次元CT画像を再構成するものである。例えば、角度配置θを、0度から3度間隔で設定するとすれば、θ=3(m−1)(m=1,2,・・・60)となる角度配置において、CT撮影部2が透過画像データ(合計60枚)を撮影する。当該実施形態に係る3次元X線CT装置1のX線管15より、コーンビームとなるX線が被検体に照射されているので、丁度180度の測定範囲で撮影される複数の透過画像データより3次元CT画像を再構成すると、対称性を鑑みても入力画像データが不十分となり、再構成される3次元CT画像に偽像(アーチファクト)が出現する。コーンビームのファン(扇)角α(約20度)の測定範囲で撮影される6枚(≒20/3)の透過画像データをCT撮影部2がさらに撮影する。画像リコンPC3の入力画像データ生成部23は、かかる合計の透過画像データ(66枚)を、同枚数の入力画像データとすることにより、入力画像データを生成する。そして、画像リコンPC3の再構成処理部24が、入力画像データより3次元CT画像を再構成する(180度画像再構成法)。
【0038】
以上、当該実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造について説明した。当該実施形態に係る3次元X線CT装置1の特徴は、画像リコンPC3の再構成処理部24にあり、ガントリ制御ユニット12がガントリ11を回転させてCT撮影測定を行う処理に並行して、再構成処理部24が、3次元CT画像の再構成処理を行うところにある。CT撮影測定が行われている途中に、すでに撮影された
透過画像データに基づいて3次元CT画像を再構築して、CT撮影測定が完了する前に、再構成された3次元CT画像の表示を行うことができる。CT撮影測定が、第1の測定用のM(M≧2の整数)枚の透過画像データの撮影と、前記第1の測定に連続して測定される、第2の測定用のN(N≧2の整数)枚の透過画像データの撮影と、を含む場合に、第1の測定用のM枚の透過画像データの撮影と、第2の測定用のN枚の透過画像データの撮影とを連続して行うとともに、第1の測定用のM枚の透過画像データに基づいて、最初の3次元CT画像を再構成し、第2の測定開始後に、最初の3次元CT画像の表示を行うことが出来る。さらに、第2の測定用の透過画像データに基づいて、最後の3次元CT画像を再構成し、最後の3次元CT画像の表示を行う。
【0039】
(3次元CT画像再構成方法)
次に、このように構成されている3次元X線CT装置1の動作を説明する。
図3は、当該実施形態に係る3次元X線CT装置1の処理フローチャートである。
図3に示す通り、当該実施形態に係る処理フローチャートは、左側に示すCT撮影部2が行うCT撮影測定と、右側に示す画像リコンPC3が行う3次元CT画像再構成とが、並行に行われている。例えば、CT撮影部2が1回目の測定を、画像リコンPC3が1回目の画像再構成を、並行して行う。なお、前述の通り、3次元CT画像を再構成するための複数の透過画像データを撮影するCT撮影測定を1つの測定(1回の測定)とする。
【0040】
ここで、CT撮影部2が行うCT撮影測定のうち、第1の測定用のM枚の透過画像データの撮影を1回目の測定、第2の測定用のN枚の透過画像データの撮影を2回目の測定とする。CT撮影部2が行うCT撮影測定は、1回目の測定と2回目の測定とが、連続して行われている。ここで、1回目の測定と2回目の測定が連続しているとは、1回目の測定終了後、利用者による入力動作などのための時間間隔をおくことなく、2回目の測定が開始することをいう。画像リコンPC3は、1回目の測定より第1番目の3次元CT画像(最初の3次元CT画像)を再構成し、その後、第1番目の3次元CT画像の表示を行う(第1の表示)が、かかる表示が最初の表示である。1回目の測定と2回目の測定が連続して行われているので、第1の表示がされる前に、2回目の測定が開始している。
【0041】
当該実施形態では、1回目の測定は、測定状況を判断するためのプレビュー用測定(予備測定)であり、2回目の測定は、所望の画像品質の3次元CT画像を得るための本測定である。プレビュー用測定である1回目の測定は、より早期にプレビュー用3次元CT画像を表示するために、ガントリ11の回転速度ω
1は高速となっているのが望ましい。本測定である2回目の測定は、より高い画像品質の3次元CT画像を表示するために、ガントリ11の回転速度ω2は低速であるのが望ましい。すなわち、ω
1はω
2より速いのが望ましく、このときω
1>ω
2を満たしている。さらに、1回目の測定は、より早期にプレビュー用3次元CT画像を表示するために、測定範囲をハーフスキャン(180度+α)とし、2回目の測定は、本測定となるので、測定範囲をフルスキャン(360度)とする。ガントリ11の回転速度、及び測定範囲の違いにより、1回目の測定の測定時間は約10[sec]であり、2回目の測定の測定時間は8[min](=480[sec])となっている。ここで、1回目の測定の測定時間を約10[sec]としたのは、測定範囲が180度+αとなっているからであり、当該ガントリ11の回転速度ω
1で測定範囲を丁度180度とする測定を行うと、測定時間が丁度10[sec]となっている。
【0042】
CT撮影部2が1回目の測定を開始すると、測定に並行して、画像リコンPC3が1回目の画像再構成を行う。1回目の測定では、CT撮影部2が、ガントリ11を回転速度ω
1で回転させながら、順次、M枚(ここでは66枚)の透過画像データを撮影する。透過画像データが撮影されると、順次、CT撮影部2が画像リコンPC3へ当該透過画像データを転送し、画像リコンPC3のデータ取得部21が当該透過画像データを取得する。ここで、M枚の透過画像データのうち、k枚目(1≦k≦Mのすべての整数)の透過画像データについて説明すると、k枚目の透過画像データは、U×VのX線強度情報(投影像)であり、I(u,v,k)と表される。なお、u及びvは、U×V画素の座標を表しており、1≦u≦U,1≦v≦Vを満たすすべての整数である。データ取得部21が取得した透過画像データは、記憶部22に入力され記憶されるとともに、入力画像データ生成部23に入力される。入力画像データ生成部23は、k枚目の透過画像データI(u,v,k)を、k枚目の入力画像データJ(u,v,k)として格納する。ここで、1回目の測定で撮影される透過画像データを第1透過画像データI
1(u,v,k)と、1回目の画像再構成において入力画像データ生成部23が生成する入力画像データを、第1入力画像データJ
1(u,v,k)と定義すると、J
1(u,v,k)=I
1(u,v,k)である。
【0043】
入力画像データ生成部23は、前述の通り、k枚目の第1入力画像データ(投影像)J
1(u,v,k)を生成後、順次、再構成処理部24へ転送する。再構成処理部24は、180度画像再構成法を用いて、k枚目の第1入力画像データJ
1(u,v,k)に対して、フィルタリング処理と逆投影処理を行い、その結果をボリュームに加算する。これを順次繰り返すことにより得られるボリュームが、第1番目の3次元CT画像(最初の3次元CT画像)である。
【0044】
ガントリ11は連続に回転しており、CT撮影部2は、1回目の測定終了後、ガントリ11の回転速度を回転速度ω
2に変更し、間隔をおくことなく、2回目の測定を開始している。画像リコンPC3は、1回目の画像再構成により、第1番目の3次元CT画像(最初の3次元CT画像)を再構成する。再構成処理部24より、第1番目の3次元CT画像は記憶部22に入力されて記憶されるとともに、表示部5に入力されて、動作開始から10[sec]余り後に、表示部5のディスプレイに、第1番目の3次元CT画像が表示され(第1の表示)、これが最初の3次元CT画像表示である。
【0045】
CT撮影部2が2回目の測定を開始すると、測定に並行して、画像リコンPC3が2回目の画像再構成を行う。2回目の測定では、CT撮影部2が、ガントリ11を回転速度ω
2で回転させながら、360度の測定範囲で順次、透過画像データを撮影し、順次、透過画像データを画像リコンPC3へ転送する。2回目の測定の測定範囲は360度であるので、1回目の測定を開始する角度配置θ=0から表すと、2回目の測定の測定範囲は、θ=180度+αからθ=540度+αまでとなっており、1回目の測定と同じ角度間隔(3度)で測定すると、N枚(ここでは、120枚)の透過画像データが2回目の測定で撮影される。ここで、N枚の透過画像データのうち、k枚目(1≦k≦Nのすべての整数)の透過画像データについて説明する。そして、2回目の測定で撮影される透過画像データを第2の透過画像データI
2(u,v,k)と、2回目の画像再構成において入力画像データ生成部23が生成する入力画像データを、第2入力画像データJ
2(u,v,k)と定義する。入力画像データ生成部23は、k枚目の第2透過画像データI
2(u,v,k)を、k枚目の第2入力画像データJ
2(u,v,k)として格納する。すなわち、J
2(u,v,k)=I
2(u,v,k)である。
【0046】
入力画像データ生成部23は、1回目の画像再構成と同様に、k枚目の第2入力画像データJ
2(u,v,k)を生成後、順次、再構成処理部24へ転送する。再構成処理部24は、1回目の画像再構成とは異なり、360度画像再構成法を用いて、k枚目の第2入力画像データJ
2(u,v,k)に対して、フィルタリング処理と逆投影処理を行い、その結果をボリュームに加算する。これを順次繰り返すことにより得られるボリュームが、第2番目の3次元CT画像(最後の3次元CT画像)である。再構成処理部24より、第2番目の3次元CT画像は記憶部22に入力されて記憶されるとともに、表示部5に入力されて、動作開始から8[min]余り後に、表示部5のディスプレイに、第2番目の3次元CT画像が表示され(第2の表示)、これが最後の3次元CT画像表示である。これをもって、3次元X線CT装置1の動作が終了する。
【0047】
当該実施形態における1回目の測定は、被検体が正しく保持台に保持され、被検体が測定領域に正しく設定されているかなど、測定状況が所望の条件に適合しているかを判断するためのプレビュー用測定であり、ガントリの回転速度は速くに設定し、測定時間は短くなっている。これに対して、2回目の測定は、測定状況が所望の条件に適合している場合に、高い画像品質の3次元CT画像を得るための本測定であり、ガントリの回転速度を遅くに設定し、測定時間は長くなっている。
【0048】
前述の通り、従来の3次元X線CT装置では、プレビュー用測定となる第1の測定を行った後に、コンピュータが画像再構成処理を行っていたために、プレビュー用測定の測定結果に基づく3次元CT画像の表示には、測定終了後、一定の時間を要してしまっている。さらに、当該表示を見て測定状況が所望の条件に適合しているか利用者が判断を行ってから、本測定となる第2の測定を開始させるので、第1の測定終了後から第2の測定開始までに、中断時間が発生している。これに対して、当該実施形態に係る3次元X線CT装置では、CT撮影部2が第1の測定と第2の測定が連続して行っており、かかる中断時間は発生していない。画像リコンPC3は、CT撮影部2が行う測定と並行して、画像再構成処理を行っているので、第1の測定終了後、最初の3次元CT画像の表示がされるまでの時間は、従来と比較して格段に短くなっている。そして、第2の測定の開始後に、最初の3次元CT画像の表示に基づいて、利用者は判断し、測定が所望の測定条件に適合している場合は、そのまま測定を続行されればよく、適合していない場合は、マニュアル制御により動作を中止させればよい。また、第2の測定終了後、最後の3次元CT画像の表示がされるまでの時間も同様に、従来と比較して短くなっており、測定開始から所望の3次元CT画像の表示がされるまでの動作時間が低減されている。
【0049】
[第2の実施形態]
本発明の第2の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造は、動作が異なっている点を除いて、第1の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造と同じである。当該実施形態に係る3次元CT装置1では、第2の測定用の透過画像データに加えて、さらに第1の測定用の透過画像用データに基づいて、最後の3次元CT画像を再構成している点が、第1の実施形態に係る3次元X線CT装置1の動作と異なっている。すなわち、画像リコンPC3の入力画像データ生成部23が、第2入力画像データを、第1透過画像データと第2透過画像データとを用いて生成している。
【0050】
当該実施形態に係る3次元X線CT装置1の動作を説明する。当該実施形態に係る動作は、第1の実施形態と同様に、
図3に示す処理フローチャートで表される。当該実施形態における第1の測定(1回目の測定)及び第2の測定(2回目の測定)は、第1の実施形態と同様である。さらに、1回目の画像再構成も、第1の実施形態と同様である。よって、第1の実施形態と異なる2回目の画像再構成における、第2入力画像データの生成について説明する。
【0051】
1回目の画像再構成において、M枚(ここでは、66枚)の第1入力画像データJ
1(u,v,k)(=I
1(u,v,k))が生成されている。ここで、kは1≦k≦Mを満たすすべての整数である。すなわち、M+1枚目以降の入力画像データは、1回目の画像再構成では作成されていない。よって、2回目の画像再構成において、2回目の測定で連続して撮影されるN枚の透過画像データのうち、最初の(N−M)枚の透過画像データを、1回目の画像再構成において生成されているM枚の入力画像データに続く(N−M)枚の入力画像データとして格納する。すなわち、2回目の測定において、最初の(N−M)枚の透過画像データは、1回目の測定を開始する角度配置θ=0から表すと、θ=180度+αからθ=360度までの範囲に対応しており、最初の(N−M)枚に含まれるp枚目(1≦p≦N−M)の透過画像データは、k=p+Mを満たすk枚目(M+1≦k≦N)の入力画像データに対応している。よって、透過画像データ及び入力画像データを、対応する角度配置を表すkを用いて表すこととする。すなわち、かかる透過画像データを、第2透過画像データI
2(u,v,k)として、第2透過画像データI
2(u,v,k)を第2入力画像データJ
2(u,v,k)として格納するので、J
2(u,v,k)=I
2(u,v,k)(ただし、M+1≦k≦N)を満たす。
【0052】
これに対して、1回目の画像再構成において、M枚の第1入力画像データが生成されている。よって、2回目の測定で連続して撮影されるN枚の透過画像データのうち、後ろのM枚の透過画像データと、1回目の画像再構成において生成されているM枚の第1入力画像データとは、ガントリ11の同じ角度配置からのデータであり、2回目の画像再構成において、同じ角度配置にある両者をガントリ11の回転速度に応じた重み付けにより合成することにより、第2入力画像データとする。すなわち、2回目の測定において、後ろのM枚の透過画像データは、1回目の測定を開始する角度配置θ=0から表すと、θ=0度からθ=180度+αまでの範囲に対応しており、後ろのM枚に含まれるp枚目(N−M+1≦p≦N)の透過画像データは、k=p−(N−M)を満たすk枚目(1≦k≦M)の入力画像データに対応しているので、かかる透過画像データを、対応する角度配置を表すkを用いて、第2透過画像データI
2(u,v,k)とする。そして、入力画像データ生成部23が生成する第2入力画像データJ
2(u,v,k)は、1≦k≦Mを満たすkに対して、以下の(数式1)で表すことが出来る。
【0054】
(数式1)に示されるT
1は、第1入力画像データJ
1(u,v,k)に係る重み付け係数であり、t
1及びt
2は、第1透過画像データI
1(u,v,k)及び第2透過画像データI
2(u,v,k)に係る重み付け係数である。これら重み付け係数は、ガントリ11の回転速度ωに応じて定められている。1回目の測定における回転速度ω
1と2回目の測定における回転速度ω
2とは、測定時間と測定範囲により、T
1=t
1∝1/ω
1、t
2∝1/ω
2であり、測定時間に換算すると、T
1=t
1=10・2=20,t
2=480で表すことが出来る。なお、前述の通り、第1入力画像データJ
1(u,v,k)は、第1透過画像データI
1(u,v,k)と等しい。重み付け係数を数式1の分母の係数で割った値を重み付けとして掛けることにより、第2透過画像データと、第1入力画像データ(第1透過画像データ)とに、それぞれ重み付けを加えて、足し合わして(合成して)、第2入力画像データを生成している。かかる合成により、データのS/N比が向上している。
【0055】
以上まとめると、第2入力画像データJ
2(u,v,k)は、1≦k≦Mを満たすkに対しては、(数式1)で、M+1≦k≦Nを満たすkに対しては、J
2(u,v,k)=I
2(u,v,k)で、それぞれ表すことが出来る。
【0056】
このように、最初の3次元CT画像の再構成に180度画像再構成法を用いる場合、180度画像再構成法のための入力画像データは、180度+α(αはファン角)に対応する入力画像データとなっている。3次元CT画像の再構成に360度画像再構成法を用いる場合に、360度に対応する入力画像データが必要であり、180度+αを越える角度配置における透過画像データより、180度+αを越える角度配置における入力画像データを生成する。一度、360度に対応する入力画像データが生成されると、360度を越える角度配置θにおける透過画像データと、対応する角度配置(θ−360・n)における入力画像データとを重み付けを加えて合成して、新たに入力画像データとすることにより、S/N比が向上するデータとすることが出来、再構成される3次元CT画像の画像品質を向上させることが可能となる。
【0057】
第1の実施形態に係る画像再構成処理では、最後の3次元CT画像の再構成に、第2の測定用の透過画像データのみを用いているのに対して、当該実施形態に係る画像再構成処理では、最後の3次元CT画像の再構成に、第2の測定用の透過画像データに加えて、第1の測定用の透過画像データも用いている。これにより、当該実施形態に係る3次元X線CT装置では、第1の実施形態で奏する効果に加えて、最後の3次元CT画像の表示で表示される3次元CT画像の画像品質を第1の実施形態よりさらに高いものとすることが出来ている。
【0058】
[第3の実施形態]
本発明の第3の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造は、動作が異なっている点を除いて、第1及び第2の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造と同じである。当該実施形態に係る3次元CT装置1において、1回目の測定(第1の測定)及び2回目の測定(第2の測定)では、ガントリ11の回転速度ωが等しく、ともに測定範囲は360度である点が、第1及び第2の実施形態に係る3次元X線CT装置1の動作と異なっている。ここで、1回目の測定と2回目の測定とを併せて、所望の画像品質の3次元CT画像を得るための本測定であり、CT撮影部2が行うCT撮影測定は、1回目の測定と2回目の測定とが、連続して行われている。1回目の測定及び2回目の測定の測定時間はともに4[min]=240[sec]とする。
【0059】
当該実施形態に係る3次元X線CT装置1の動作を説明する。当該実施形態に係る動作は、第1及び第2の実施形態と同様に、
図3に示す処理フローチャートで表される。1回目の測定では、CT撮影部2が、ガントリ11を回転速度ωで回転させながら、順次、N枚(ここでは、120枚)の第1透過画像データを撮影する。第1透過画像データが撮影されると、順次、CT撮影部2が画像リコンPC3へ当該透過画像データを転送し、1回目の画像再構成において、画像リコンPC3のデータ取得部21が当該透過画像データを取得する。ここで、N枚の透過画像データのうち、k枚目(1≦k≦Nのすべての整数)の第1透過画像データについて説明すると、第1及び第2の実施形態と同様に、k枚目の第1透過画像データは、I
1(u,v,k)と表される。入力画像データ生成部23は、k枚目の第1透過画像データI
1(u,v,k)を、k枚目の第1入力画像データJ
1(u,v,k)として格納する。すなわち、J
1(u,v,k)=I
1(u,v,k)である。入力画像データ生成部23は、前述の通り、k枚目の第1入力画像データJ
1(u,v,k)を再構成処理部24へ転送する。再構成処理部24は、k枚目の第1入力画像データJ
1(u,v,k)に対して、フィルタリング処理と逆投影処理を行い、その結果をボリュームに加算する。これを順次繰り返すことにより得られるボリュームが、第1番目の3次元CT画像(最初の3次元CT画像)である。
【0060】
ガントリ11は連続に回転しており、CT撮影部2は、1回目の測定終了後、間隔をおくことなく、2回目の測定が開始している。画像リコンPC3は、1回目の画像再構成により、第1番目の3次元CT画像を再構成する。再構成処理部24より、第1番目の3次元CT画像は記憶部22に入力されて記憶されるとともに、表示部5に入力されて、動作開始からおよそ4[min]後に、表示部5のディスプレイに、第1番目の3次元CT画像が表示され(第1の表示)、これが最初の3次元CT画像表示である。
【0061】
2回目の測定では、1回目の測定と同様に、CT撮影部2が、ガントリ11を回転速度ωで回転させながら、順次、N枚(ここでは、120枚)の第2透過画像データを撮影し、順次、第2透過画像データを画像リコンPC3へ転送する。2回目の画像再構成においても、1回目の画像再構成と同様に、入力画像データ生成部23は、k枚目の第2透過画像データI
2(u,v,k)を、k枚目の第2入力画像データJ
2(u,v,k)として格納する。すなわち、J
2(u,v,k)=I
2(u,v,k)である。入力画像データ生成部23は、前述の通り、k枚目の第2入力画像データJ
2(u,v,k)を再構成処理部24へ転送する。再構成処理部24は、k枚目の第2入力画像データJ
2(u,v,k)に対して、フィルタリング処理と逆投影処理を行い、その結果をボリュームに加算する。これを順次繰り返すことにより得られるボリュームが、第2番目の3次元CT画像(最後の3次元CT画像)である。画像リコンPC3は、2回目の画像再構成により、第2番目の3次元CT画像を再構成する。再構成処理部24より、第2番目の3次元CT画像は記憶部22に入力されて記憶されるとともに、表示部5に入力されて、動作開始からおよそ8[min]後に、表示部5のディスプレイに、第2番目の3次元CT画像が表示され(第2の表示)、これが最後の3次元CT画像表示である。これをもって、3次元X線CT装置1の動作が終了する。
【0062】
従来の3次元X線CT装置では、2回続けて本測定を行なう場合にあっても、1回目の測定を行なった後に、コンピュータが画像再構成処理を行ない、3次元CT画像の表示を行なっていた。それゆえ、1回目の測定終了後から2回目の測定開始までに、中断時間が発生している。これに対して、当該実施形態に係る3次元X線CT装置1では、CT撮影部2が2回の測定を連続して行なっており、かかる中断時間は発生していない。画像リコンPC3は、CT撮影部2が行う測定と並行して、画像再構成処理を行っているので、測定終了後、3次元CT画像の表示がされるまでの時間は、従来と比較して短くなっている。特に、被検体の経時変化が大きい場合に、時系列で3次元CT画像の変化を観測する場合に、当該実施形態に係る3次元X線CT装置1は顕著な効果を奏する。
【0063】
[第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造は、動作が異なっている点を除いて、第1乃至第3の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造と同じである。当該実施形態に係る3次元CT装置1では、画像リコンPC3の入力画像データ生成部23が、第2入力画像データを、第1透過画像データと第2透過画像データとを用いて生成している点が、第3の実施形態に係る3次元X線CT装置1の動作と異なっている。
【0064】
当該実施形態に係る3次元X線CT装置1の動作を説明する。当該実施形態に係る動作は、第1乃至第3の実施形態と同様に、
図3に示す処理フローチャートで表される。当該実施形態における第1の測定(1回目の測定)及び第2の測定(2回目の測定)は、第3の実施形態と同様である。さらに、1回目の画像再構成も、第3の実施形態と同様である。よって、第3の実施形態と異なる2回目の画像再構成における、第2入力画像データの生成について説明する。
【0065】
1回目の画像再構成において、N枚(ここでは、120枚)の第1入力画像データJ
1(u,v,k)(=I
1(u,v,k))が生成されている。ここで、kは1≦k≦Nを満たすすべての整数である。よって、N枚の第1入力画像データJ
1(u,v,k)と、N枚の第2透過画像データI
2(u,v,k)は、ガントリ11の同じ角度配置におけるデータであり、2回目の画像再構成において、入力画像データ生成部23が、同じ角度配置にある両者をガントリ11の回転速度に応じた重み付けを加えて合成することにより、第2入力画像データJ
2(u,v,k)とする。すなわち、第2入力画像データJ
2(u,v,k)は、前述の(数式1)で表すことが出来る。1回目の測定及び2回目の測定における回転速度ωは等しく、T
1=t
1∝1/ω、t
2∝1/ωであり、測定時間に換算すると、T
1=t
1=t
2=240で表すことが出来る。よって、第2入力画像データJ
2(u,v,k)は、以下の(数式2)で表すことが出来る。
【0067】
第3の実施形態に係る画像再構成処理では、最後の3次元CT画像の再構成に、第2の測定用の透過画像データのみを用いているのに対して、当該実施形態に係る画像再構成処理では、最後の3次元CT画像の再構成に、第2の測定用の透過画像データに加えて、第1の測定用の透過画像データも用いている。これにより、当該実施形態に係る3次元X線CT装置では、第3の実施形態で奏する効果に加えて、最後の3次元CT画像の表示で表示される3次元CT画像の画像品質を第3の実施形態よりさらに高いものとすることが出来ている。
【0068】
従来の3次元X線CT装置においても、当該実施形態に係る1回目及び2回目の測定におけるガントリの回転速度ωの半分となる回転速度で、測定範囲を360度とし、測定時間8[min]で測定を行うことにより、当該実施形態に係る第2番目の3次元CT画像(最後の3次元CT画像)と同程度の画像品質の3次元CT画像が得られる。しかし、この場合であっても、従来の3次元X線CT装置においては、画像再構成の処理が測定後に行われているので、測定開始から表示までの動作時間が、当該実施形態に係る動作時間より長く、動作時間の低減という本発明の効果は奏している。加えて、かかる動作において、測定を行っている途中には、当該実施形態の第1の表示のような、3次元CT画像の表示は行われない。これに対して、当該実施形態においては、第2の表示がされる前に、測定開始後およそ4[min]に第1の表示が行われており、動作の途中に、被検体が測定領域に正しく保持されているか、また、造影剤などが正しく拡散しているかなど、測定状況が所望の条件に適合しているかを、利用者が判断することが出来る。例えば、動作の途中で、測定状況が所望の条件に適合していない場合には、利用者はマニュアル制御により動作を中止することができる。動作を中止して、測定の条件を整えてから、次の動作を開始すればよく、測定状況が所望の条件に適合していない場合に、動作時間の合計を低減することが出来る。特に、被検体が生物である場合や、経時劣化が大きいものである場合に、格別な効果を奏することとなる。また、被検体が生物である場合には、不要な被曝を抑制することが出来るというさらなる効果を奏することができる。
【0069】
[第5の実施形態]
本発明の第5の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造は、動作が異なっている点を除いて、第1乃至第4の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造と同じである。当該実施形態に係る3次元CT装置1において、1回目の測定(第1の測定)及び2回目の測定(第2の測定)では、ガントリ11の回転速度ωが等しい。1回目の測定が180度画像再構成を行うための測定であり、測定範囲は180度+αとなっている。1回目の測定と2回目の測定とを併せて、360度画像再構成を行うための測定であり、測定範囲は360度なっている。すなわち、2回目の測定の測定範囲は180度−αである。ここで、1回目の測定と2回目の測定とを併せて、所望の画像品質の3次元CT画像を得るための本測定であり、CT撮影部2が行うCT撮影測定は、1回目の測定と2回目の測定とが連続して行われている。1回目の測定の測定時間は約4[min]とし、1回目の測定と2回目の測定の測定時間の合計は8[min]=480[sec]とする。
【0070】
当該実施形態に係る3次元X線CT装置1の動作を説明する。当該実施形態に係る動作は、第1乃至第4の実施形態と同様に、
図3に示す処理フローチャートで表される。1回目の測定において、M枚(ここでは、66枚)の第1透過画像データが撮影され、1回目の画像再構成において、M枚の第1透過画像データより、180度画像再構成に必要なM枚の入力画像データが生成される。M枚の入力画像データより第1番目の3次元CT画像が得られ、第1の表示がなされる。2回目の測定において、360再構成に必要な残りの(N−M)枚(ここでは、54枚)の第2透過画像データが撮影され、2回目の画像再構成において、M枚の第1透過画像データ及び(N−M)枚の第2透過画像データからなるN枚の透過画像データより、360度画像再構成に必要なN枚の入力画像データが生成される。N枚の入力画像データより第2番目の3次元CT画像が得られ、第2の表示がなされる。
【0071】
当該実施形態に係る動作では、180度画像再構成法を用いている点で、第3及び第4の実施形態と異なっているが、第3及び第4の実施形態と同様に、測定開始後およそ4[min]に第1の表示が行われており、動作の途中において、利用者に被検体の3次元CT画像の情報を提供している。また、ガントリ11の回転速度ωが等しい場合においては、当該実施形態に係る動作では、180度画像再構成により最初の3次元CT画像の表示を行っており、360度画像再構成により最初の表示を行う場合よりも、測定開始してからより早いタイミングで、被検体の画像を提供することが出来るというさらなる効果を奏している。
【0072】
[第6の実施形態]
本発明の第6の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造は、動作が異なっている点を除いて、第1乃至第5の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造と同じである。当該実施形態に係る3次元CT装置1では、CT撮影部2がI回(I≧3の整数)の測定を連続して行い、画像リコンPC3が、I回の測定それぞれと並行して、3次元CT画像の再構成を行う点が、第3及び第4の実施形態に係る3次元X線CT装置1の動作と異なっている。
【0073】
図4は、当該実施形態に係る3次元X線CT装置1の処理フローチャートである。
図4に示す処理フローチャートは、
図3に示す処理フローチャートと同様に、左側に示すCT撮影部2が行うCT撮影測定と、右側に示す画像リコンPC3が行う3次元CT画像再構成とが、並列に行われている。ここで、I回の測定では、ともにガントリ11の回転速度ωは等しく、ともに測定範囲は360度である。例えば、ここで、I=4として、各測定の測定時間tはそれぞれt=2[min]とする。なお、ここで、1回目の測定を第1の測定とし、2回目からI回目までの測定をまとめて第2の測定とする。また、2回目からI回目までの測定は、それぞれ第2の測定のサブ測定である。
【0074】
1回目から(I−1)回目までの途中の画像再構成において、対応する各測定において撮影される透過画像データのみを用いて入力画像データを生成し、当該入力画像データより、3次元CT画像を再構成している。すなわち、i回目(1≦i≦I−1
)の画像再構成において、入力画像データ生成部23は、CT撮影部2が撮影するN枚(ここでは、120枚)の第i透過画像データI
i(u,v,k)を、第i入力画像データJ
i(u,v,k)として格納する。すなわち、J
i(u,v,k)=I
i(u,v,k)である。
【0075】
i回目の画像再構成においても、入力画像データ生成部23は、k枚目の第i入力画像データJ
i(u,v,k)を再構成処理部24へ転送する。再構成処理部24は、k枚目の第i入力画像データJ
i(u,v,k)に対して、フィルタリング処理と逆投影処理を行い、その結果をボリュームに加算する。これを順次繰り返すことにより得られるボリュームが、第i番目の3次元CT画像であり、同様に、表示部5のディスプレイに、第i番目の3次元CT画像が表示される(第iの表示)。ここで、I回の測定は連続して行われているので、1≦i≦I−1(すなわち、i≠I)である場合には、第iの表示は、(i+1)回目の測定の開始後に行われる。ここで、第2の表示から第(I−1)の表示を、最初の表示(第1の表示)と最後の表示(第Iの表示)との間にされる途中の表示とすると、途中の表示に用いられる3次元CT画像は、各測定(サブ測定)用の透過画像データに基づいて再構成されている。
【0076】
I回目に行われる最後の画像再構成では、I回すべての測定で撮影される透過画像データすべてに基づいて、第I番目の3次元CT画像(最後の3次元CT画像)を再構成し、最後の3次元CT画像の表示となる第Iの表示を行う。これにより、高い画像品質の3次元CT画像が得られる(第I番目の3次元CT画像の再構成については、第7の実施形態参照)。
【0077】
当該実施形態に係る3次元X線CT装置1において、第4の実施形態と比較して、最後の3次元CT画像の画像品質は同程度のものを維持しつつ、測定開始から最後の表示までの動作時間を増大させることなく、動作途中に、より多くの表示を行うことが出来ている。当該実施形態において、最初の表示(第1の表示)が測定開始後およそ2[min]に行われており、第4の実施形態と比較して、より早くに、測定が所望の条件の下で行われているかを、利用者が判断することが出来るので、より格別な効果を奏することとなる。さらに、第iの表示(1≦i≦I−1)において、i回目の測定で撮影される透過画像データのみを用いて再構成された3次元CT画像が表示されており、利用者は、時系列に描く測定における被検体の測定状況を知ることが出来る。例えば、被検体が生物である場合や経時変化が大きいものである場合に、測定途中の被検体の測定状況が分かり、格別な効果を奏する。測定途中で、測定状況が所望の測定条件に適合しなくなった場合には、マニュアル制御により動作を中止させればよい。
【0078】
[第7の実施形態]
本発明の第7の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造は、動作が異なっている点を除いて、第1乃至第6の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造と同じである。当該実施形態に係る3次元CT装置1では、画像リコンPC3の入力画像データ生成部23が、第i入力画像データ(1≦i≦I)を、第1透過画像データ乃至第i透過画像データをすべて用いて生成している点が、第6の実施形態に係る3次元X線CT装置1の動作と異なっている。なお、i回目の測定で撮影される透過画像データが第i透過画像データI
i(u,v,k)であり、i回目の画像再構成において入力画像データ生成部23が生成する入力画像データが第i入力画像データJ
i(u,v,k)である。
【0079】
当該実施形態に係る3次元X線CT装置1の動作を説明する。当該実施形態に係る動作は、第6の実施形態と同様に、
図4に示す処理フローチャートで表される。ここで、I回の測定では、第6の実施形態と同じであり、同様に、1回目の測定を第1の測定とし、2回目からI回目までの測定をまとめて第2の測定とする。また、2回目からI回目までの測定は、それぞれ第2の測定のサブ測定である。
【0080】
1回目の画像再構成は、第6の実施形態と同様である。よって、i回目(2≦i≦Iを満たす整数)の画像再構成における入力画像データ生成部23が生成する入力画像データについて説明する。i回目の画像再構成において、入力画像データ生成部23は、第1透過画像データから第i透過画像データのすべてを用いて、第i入力画像データを生成している。ガントリ11の同じ角度配置における第1透過画像データから第i透過画像データを、ガントリ11の回転速度に応じた重み付けによって合成して、該角度配置の第i入力画像データを生成する。すなわち、入力画像データ生成部23は、以下の通り、第i入力画像データを生成する。ここで、以下の数式を(数式3)とする。
【0082】
(数式1)と同様に、(数式3)に示されるT
i−1は、第(i−1)入力画像データJ
i−1(u,v,k)に係る重み付け係数であり、t
iは、第i透過画像データI
i(u,v,k)に係る重み付け係数である。また、I回の測定は、ガントリ11の回転速度ωと測定範囲がともに等しいので、t
j(1≦j≦iの整数)はすべて等しく、単にtと表すことにすると、T
j=j・tである。ここで、重み付け係数を測定時間に換算して表すことにすれば、t=2[min]、T
j=2j[min]である。よって、第i入力画像データJ
i(u,v,k)は以下の数式の通り表され、かかる数式を(数式4)とする。
【0084】
入力画像データ生成部23が生成する第i入力画像データより、再構成処理部24が第i番目の3次元CT画像を再構成し、第iの表示がされる。例えば、第2の表示に用いられる3次元CT画像は、1回目の測定用の透過画像データと2回目の測定用の透過画像データとに基づいて再構成されている。
【0085】
当該実施形態に係る3次元X線CT装置1において、第6の実施形態と同様に、第4の実施形態と比較して、最後に表示される3次元CT画像の画像品質は同程度のものを維持しつつ、測定開始から最後の表示までの動作時間が増大されることなく、動作途中に、より多くの表示を行うことが出来ている。さらに、動作途中に、順に第iの表示(1≦i≦I−1)がなされているが、表示される第i番目の3次元CT画像の画像品質は順に高くなっていく。利用者は、途中の表示によって、測定目的に対して十分な画像品質の画像が得られているかどうかを判断することが出来る。それゆえ、利用者が十分な画像品質の画像が得られていると判断する場合、利用者はマニュアル制御により動作を中止することができる。よって、動作時間を低減することが出来るというさらなる効果を得る。特に、被検体が生物である場合や、経時劣化が大きいものである場合に、さらに格別な効果を奏する。
【0086】
なお、当該実施形態に係るi回目(2≦i≦I)の画像再構成において、第1透過画像データから第i透過画像データのすべての透過画像データに基づいて、第i番目の3次元CT画像を再構成している。i回目の画像再構成において、すでに取得されているすべての透過画像データに基づいて画像再構成をすることにより、第i番目の3次元CT画像の画像品質をより高くすることが出来ている。しかし、この場合に限定されることはなく、第1透過画像データ乃至第(i−1)透過画像データの少なくとも一部と、第i透過画像データと、に基づいて画像再構成してもよい。この場合、第i透過画像データのみを用いて画像再構成する3次元CT画像の画像品質より高い画像品質の3次元CT画像を得ることが出来る。この場合であっても、ガントリ11の同じ角度配置における透過画像データを、ガントリ11の回転速度に応じた重み付けによって合成して、該角度配置の第i入力画像データを生成する。例えば、i回目の画像再構成処理において、(i−1)回目及びi回目の測定によってそれぞれ取得される第(i−1)透過画像データ及び第i透過画像データに基づいて第i入力画像データを生成することにより、より高い画像品質の3次元CT画像を表示しつつ、時間の経過における3次元CT画像の変化の情報が利用者に提供される。
【0087】
[第8の実施形態]
本発明の第8の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造は、動作が異なっている点を除いて、第1乃至第7の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造と同じである。当該実施形態に係る3次元CT装置1では、最初の3次元CT画像の再構成に180度画像再構成法を用いており180度毎に表示を行っている点が、第6及び第7の実施形態と異なっている。
【0088】
当該実施形態に係る3次元X線CT装置1の動作を説明する。当該実施形態に係る動作は、第2の実施形態と同様に、
図4に示す処理フローチャートで表される。ここで、I階の測定では、ともにガントリ11の回転速度ωは等しく、1回目の測定の測定範囲は180度+α、2回目の測定の測定範囲は180度−αで、3回目以降の測定の測定範囲は180度である。たとえば、ここで、I=4として、各測定の測定時間tはt=2[min]である。なお、厳密には、1回目の測定の測定範囲は180度+αであり、2回目の測定の測定範囲は180度−αであるから、測定時間はおよそ2[min]である。
【0089】
1回目の画像再構成及び2回目の画像再構成は、第5の実施形態における画像再構成とそれぞれ同じである。そして、2回目の画像再構成により、入力画像データ生成部23は、360度画像再構成に必要となる、360度に対応するN枚(ここでは、120枚)入力画像データを生成している。前述の通り、一度、360度に対応する入力画像データが生成されると、3回目の測定開始後、入力画像データ生成部23は、順に、撮影される透過画像データと、対応する角度配置における入力画像データとを、重み付けを加えて合成して、新たな入力画像データとする。これらの処理は、第7の実施形態における入力画像データ生成部23が行う処理と同様である。
【0090】
角度配置θ=540度までの透過画像データより生成される入力画像データより、再構成処理部24は、第3番目の3次元CT画像を再構成して、第3の表示が行われる。さらに、角度配置θ=720度までの透過画像データより生成される入力画像データより、再構成処理部24は、第4番目の3次元CT画像(最後の3次元CT画像)を再構成し、第4の表示(最後の表示)が行われる。
【0091】
当該実施形態に係る3次元X線CT装置1において、第5の実施形態と比較して、最後に表示される3次元CT画像の画像品質は同程度のものを維持しつつ、測定開始から最後の表示までの動作時間が増大されることなく、動作途中に、より多くの表示を行うことが出来ている。第7の実施形態と同様に、動作途中に、順に第iの表示(1≦i≦I−1)がなされているが、表示される第i番目の3次元CT画像の画像品質は順に高くなっていく。また、ガントリ11の回転速度ωが等しい場合においては、当該実施形態に係る動作では、180度画像再構成により最初の3次元CT画像の表示を行っており、第6の実施形態より、測定開始してからより早いタイミングで、さらに、より多くの頻度で、被検体の画像を提供することが出来るというさらなる効果を奏している。
【0092】
[第9の実施形態]
本発明の第9の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造は、動作が異なっている点を除いて、第1乃至第8の実施形態に係る3次元X線CT装置1の構造と同じである。当該実施形態に係る3次元CT装置1では、第1及び第2の実施形態と同様に、第1の測定(1回目の測定)がプレビュー用測定であり、第2の測定(2回目乃至I回目の測定)が本測定となっている。
【0093】
当該実施形態に係る3次元X線CT装置1の動作を説明する。当該実施形態に係る動作は、第6乃至第8の実施形態と同様に、
図4に示す処理フローチャートで表される。第1の測定(1回目の測定)は、第1及び第2の実施形態と同様に、プレビュー用測定であり、ガントリ11の回転速度ω
1は速く、測定範囲は180度+αである。第2の測定は、第3乃至第8のいずれかの実施形態で行われる本測定であればよい。本測定における、ガントリ11の回転速度ω
2はプレビュー用測定と比較して遅く、ω
1>ω
2を満たしている。
【0094】
画像リコンPC3が行う画像再構成は、以下の通りである。1回目の画像再構成は、第1及び第2の実施形態にかかる1回目の画像再構成と同じである。前述の通り、1回目の画像再構成において、生成される入力画像データは、180度画像再構成法に必要なM枚(ここでは、66枚)の入力画像データである。よって、第2の実施形態で説明した通り、360度画像再構成法には、N枚(ここでは、120枚)の入力画像データが必要である。よって、第2の実施形態において説明した通り、2回目の画像再構成により、順に撮影される透過画像データより、残りの(N−M)枚の入力画像データを生成する。そして、一度、360度に対応する入力画像データが生成されると、入力画像データ生成部23は、順に、撮影される透過画像データと、対応する角度配置における入力画像データとを、重み付けを加えて合成して、新たな入力画像データとする。
【0095】
当該実施形態に係る3次元X線CT装置では、第1及び第2の実施形態と同様に、プレビュー用測定である第1の測定(1回目の測定)を行うことにより、利用者がより早く被検体のCT画像を得ることが出来、本測定である第2の測定(2回目乃至I回目の測定)を行うことにより、動作の途中でより多くの表示を行いつつ、所望の画像品質の3次元CT画像を得ることができ、より顕著な効果が得られている。
【0096】
なお、プレビュー用測定となる第1の測定(1回目の測定)により取得される第1透過画像データは、本測定となる第2の測定により取得される透過画像データと比べて、情報量が少ない。2回目以降の画像再構成処理において、3次元CT画像の画像品質向上への寄与は少ない。よって、2回目以降の画像再構成処理において、第1透過画像データを用いなくてもよい。この場合、入力画像データ生成部23は、第2の測定用の透過画像データのみを用いて、最後の3次元CT画像を再構成するための入力画像データを生成している。
【0097】
以上、本発明の実施形態に係る3次元X線CT装置1について説明した。第1の測定がプレビュー用測定である場合、動作開始後早急に最初の表示を行うのが望ましいので、第1の測定範囲は、180度画像再構成を行うために必要な測定範囲、すなわち、180度+αが望ましい。また、360度画像再構成を行う方がよい場合は、測定範囲を360度としてもよい。
【0098】
また、本測定は、所望の画像品質の3次元CT画像を得るために行う測定であり、高い画像品質を得るために、ノイズのむらを抑制するために、測定範囲は、360度のK倍(K≧1を満たす整数、すなわち、自然数)であるのが望ましい。
【0099】
ここで説明した実施形態において、最初の表示と最後の表示との間に、途中の表示を行う場合、途中の表示を行う場合、すなわち、
図4に示す第iの表示(2≦i≦I−1)は、本測定の測定開始の角度位置から見て、測定範囲が180度の整数倍となっている。この場合にノイズのむらが抑制されるので、表示される3次元CT画像の画像品質の観点からは望ましいが、これに限定されることはない。一度、360度に対応する入力画像データが作成されると、再構成処理部24は、360度画像再構成法を用いて、いつでも3次元CT画像を再構成することが出来るので、例えば、より高い頻度で途中の表示を行う必要がある場合など、その他の測定範囲においても、表示を行えばよい。
【0100】
なお、ここで説明した実施形態において、各測定(各回の測定)は、測定範囲が360度(フルスキャン)か180度(ハーフスキャン)の場合について示されている。しかし、3次元CT画像を再構成するために必要な複数の透過画像データを撮影するCT撮影測定であれば、これに限定されることはない。例えば、特許文献2に開示される呼吸同期撮影装置のように、動物である被検体が呼吸などの周期的運動をする場合に、1回の測定の測定範囲を所定数の複数回転としてもよい。すなわち、1回の測定の測定範囲を、360度×K倍(K≧2の整数)としてもよい。この場合、画像リコンPC3の入力画像データ生成部23は、ある角度配置において撮影される当該所定数の透過画像データから、周期運動の同期信号に基づいて、所望の透過画像データを選択して、入力画像データを生成する。ここで、所望の透過画像データとは、例えば、肺の収縮期の透過画像データであり、呼吸周期における所定の位相の透過画像データである。この場合、第1の測定用の透過画像データの一部を用いて、第1入力画像データが生成されることになる。同様に、第2の測定用の透過画像の一部を用いて第2入力画像データが生成される場合もあるし、第1の測定用の透過画像の一部及び第2測定用の透過画像の一部を用いて第2入力画像データが生成される場合もある。
【0101】
また、3次元CT画像の再構成法を、Feldkamp法を用いたコーンビーム再構成法とし、360度画像再構成と180度画像再構成について説明してしたが、これに限定されることはなく、他の再構成を用いてもよく、広く本発明を適用することが出来る。