(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5940435
(24)【登録日】2016年5月27日
(45)【発行日】2016年6月29日
(54)【発明の名称】凝集沈殿活性汚泥処理システム及びその運転方法
(51)【国際特許分類】
C02F 3/12 20060101AFI20160616BHJP
【FI】
C02F3/12 D
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2012-240909(P2012-240909)
(22)【出願日】2012年10月31日
(65)【公開番号】特開2014-91053(P2014-91053A)
(43)【公開日】2014年5月19日
【審査請求日】2015年3月13日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002107
【氏名又は名称】住友重機械工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162640
【弁理士】
【氏名又は名称】柳 康樹
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 哲史
【審査官】
富永 正史
(56)【参考文献】
【文献】
特開2007−136363(JP,A)
【文献】
特開2011−206771(JP,A)
【文献】
特開2011−224569(JP,A)
【文献】
特開平08−010785(JP,A)
【文献】
特開平11−156368(JP,A)
【文献】
特開昭58−214395(JP,A)
【文献】
特開平09−323004(JP,A)
【文献】
特開2002−018466(JP,A)
【文献】
特開昭51−053765(JP,A)
【文献】
特開昭50−124467(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C02F 3/00−3/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性汚泥を有し、導入される有機性排水を生物学的処理する生物反応槽と、
前記生物反応槽からの処理水に無機凝集剤を添加する無機凝集剤添加手段と、
前記無機凝集剤添加手段で前記無機凝集剤を添加した処理水が導入され、汚泥を沈降分離する沈殿槽と、
前記沈殿槽で沈降分離した前記汚泥の一部を前記生物反応槽に返送汚泥として返送する返送ラインと、
を備え、
前記生物反応槽は、運転開始時に無機凝集剤が添加された種汚泥が投入されていることを特徴とする凝集沈殿活性汚泥処理システム。
【請求項2】
前記生物反応槽に投入される前記種汚泥は、表面荷電を中和状態とするように前記無機凝集剤が添加されていることを特徴とする請求項1記載の凝集沈殿活性汚泥処理システム。
【請求項3】
活性汚泥を有し、導入される有機性排水を生物学的処理する生物反応槽と、
前記生物反応槽からの処理水に無機凝集剤を添加する無機凝集剤添加手段と、
前記無機凝集剤添加手段で前記無機凝集剤を添加した処理水が導入され、汚泥を沈降分離する沈殿槽と、
前記沈殿槽で沈降分離した前記汚泥の一部を前記生物反応槽に返送汚泥として返送する返送ラインと、
を備える凝集沈殿活性汚泥処理システムの運転方法であって、
運転開始時に、無機凝集剤が添加された種汚泥が前記生物反応槽に投入されていることを特徴とする運転方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、凝集沈殿活性汚泥処理システム及びその運転方法に関する。
【背景技術】
【0002】
有機性排水を曝気槽で活性汚泥処理し、この曝気槽からの処理水を沈殿槽で固液分離し汚泥を沈降させて上澄水を得ると共に、沈降汚泥の一部を、曝気槽での汚泥濃度を所定に維持すべく返送する活性汚泥処理システムが広く知られているが、このシステムでは汚泥沈降性が悪化する場合がある。
【0003】
そこで、以下の特許文献1に記載のように、有機性排水を生物処理する工程において活性汚泥に無機凝集剤及び高分子凝集剤を添加することで凝集フロックを生成させ、沈殿槽における汚泥沈降性を高める方法が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平11−156368号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような所謂凝集沈殿活性汚泥処理システムにあっては、システム立ち上げから安定運転までの期間が長く、その期間短縮が望まれると共に、添加する凝集剤の量が多く、その削減も望まれている。
【0006】
本発明は上記を鑑みてなされたものであり、早期の安定運転を可能とすると共に、凝集剤の量を低減できる凝集沈殿活性汚泥処理システム及びその運転方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ここで、本発明者は、鋭意検討し以下の考察により本発明に至った。すなわち、凝集沈殿活性汚泥処理システムのメカニズムは以下のように考えられる。曝気槽(生物反応槽)の活性汚泥が、有機性排水中の有機成分(BOD)を分解して増殖し、後段で添加された凝集剤としての無機凝集剤(例えば硫酸バンド等)の金属成分(例えばAl)が、活性汚泥と電気化学的に反応し、具体的には、無機凝集剤の金属成分(+電荷)と活性汚泥(−電荷)とが電気化学的に反応することでフロック(微細フロック)を生成し、このフロックにさらに凝集剤としての高分子凝集剤が添加されることでフロックを粗大化した凝集汚泥(粗大フロック)が生成し、この凝集汚泥は沈殿槽等で沈降し固液分離される。沈降分離した汚泥の一部は曝気槽の汚泥濃度を維持すべく曝気槽へ返送され、残りの汚泥は余剰汚泥として系外に排出される。添加した無機凝集剤は余剰汚泥含有分だけ系外に排出されるが、新たに無機凝集剤が添加され、汚泥と電気化学的に反応していき、この作用が繰り返されることで、徐々に活性汚泥中の無機凝集剤由来の金属成分が蓄積され金属比率(金属成分濃度)が増加して沈降性が良化していき、やがて金属比率が平衡値に達することで、最も良化し安定した汚泥沈降性となって上澄水へのSS(Suspended Solids:懸濁物質)の混入が抑制され処理水質が向上されて、その結果、安定運転状態となる。
【0008】
ここで、運転開始時に曝気槽において金属成分が蓄積されていない汚泥が種汚泥として用いられていると、金属成分濃度を平衡値まで高めるために投入する無機凝集剤が多くなってしまう。そこで、運転開始時より金属成分含有凝集汚泥を種汚泥として用い効率的に無機凝集剤の金属成分との混合を促進することで、汚泥への金属成分蓄積が効率的に進行し、金属比率が平衡値に達するまでの期間が短くなると共に、その短くなった期間の分、無機凝集剤の量を低減できると考察した。
【0009】
そこで、本発明に係る凝集沈殿活性汚泥処理システムは、活性汚泥を有し、導入される有機性排水を生物学的処理する生物反応槽と、前記生物反応槽からの処理水に無機凝集剤を添加する無機凝集剤添加手段と、前記無機凝集剤添加手段で前記無機凝集剤を添加した処理水が導入され、汚泥を沈降分離する沈殿槽と、前記沈殿槽で沈降分離した前記汚泥の一部を前記生物反応槽に返送汚泥として返送する返送ラインと、を備え、前記生物反応槽は、運転開始時に無機凝集剤が添加された種汚泥が投入されていることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る凝集沈殿活性汚泥処理システムの運転方法は、活性汚泥を有し、導入される有機性排水を生物学的処理する生物反応槽と、前記生物反応槽からの処理水に無機凝集剤を添加する無機凝集剤添加手段と、前記無機凝集剤添加手段で前記無機凝集剤を添加した処理水が導入され、汚泥を沈降分離する沈殿槽と、前記沈殿槽で沈降分離した前記汚泥の一部を前記生物反応槽に返送汚泥として返送する返送ラインと、を備える凝集沈殿活性汚泥処理システムの運転方法であって、運転開始時に、無機凝集剤が添加された種汚泥が前記生物反応槽に投入されていることを特徴とする。
【0011】
上記の凝集沈殿活性汚泥処理システム及びその運転方法によれば、運転開始時から生物反応槽においてあらかじめ無機凝集剤を添加することで形成された凝集汚泥フロックを有する種汚泥が投入されていることから、従来と比較して、活性汚泥に対する金属成分の蓄積が効率的に行われる。したがって、金属成分が所望の蓄積量となり凝集沈殿活性汚泥処理システムの運転が安定化するまでの所要時間を短縮することができると共に、安定運転までに投入する無機凝集剤の量を減らすことができる。
【0012】
ここで、上記作用を効果的に奏する構成として、具体的には、前記生物反応槽に投入される前記種汚泥は、表面荷電を中和状態とするように前記無機凝集剤が添加されている態様が挙げられる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、早期の安定運転を可能とすると共に、凝集剤の量を低減できる凝集沈殿活性汚泥処理システム及びその運転方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明の実施形態に係る凝集沈殿活性汚泥処理システムを示す構成図である。
【
図2】無機凝集剤が添加された種汚泥を曝気槽に投入した場合の汚泥の初期沈降速度を測定した結果を示す図である。
【
図4】種汚泥に添加された無機凝集剤の濃度を変化した場合の初期沈降速度とコロイド滴定値の変化を測定した結果を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の実施形態に係る凝集沈殿活性汚泥処理方法を採用した凝集沈殿活性汚泥処理システムを示す構成図である。
【0017】
図1に示すように、凝集沈殿活性汚泥処理システム100は、有機性排水が導入される曝気槽1、反応槽2、高速凝集沈殿槽3をこの順に接続して備えると共に、高速凝集沈殿槽3と曝気槽1とを接続する汚泥返送ラインL1及びこの汚泥返送ラインL1から分岐する余剰汚泥排出ラインL2を備える。
【0018】
曝気槽1は、有機性排水を導入し曝気による活性汚泥処理(好気性処理)を行うことで有機成分(BOD)を分解するものである。
【0019】
反応槽2は、曝気槽1からの活性汚泥を含む処理水をラインL3を通して導入すると共に、無機凝集剤添加手段4により無機凝集剤が添加され、これらを例えば撹拌等により混合することで、活性汚泥に対して無機凝集剤の金属成分を電気化学的に反応させてフロックを生成する。
【0020】
ここでは、無機凝集剤としては、硫酸バンドやPAC等のAl系が用いられているが、例えばFe系の無機凝集剤を用いても良く、要は、活性汚泥と電気化学的反応する金属成分(AlやFe)とを有していれば良い。
【0021】
高速凝集沈殿槽3は、反応槽2からのフロックを含む処理水をラインL4を通して導入すると共に高分子凝集剤が添加され、フロックを粗大化した粗大フロックを生成する。
【0022】
この高速凝集沈殿槽3は、具体的には、槽3a内に直立状態で配設されたミキシングチャンバ3b内に反応槽2からのフロックを含む処理水を導入すると共に、ミキシングチャンバ3b内に高分子凝集剤添加手段5により高分子凝集剤が添加され、この状態で、ミキシングチャンバ3b内に配設された回転ミキサ(高分子凝集剤攪拌翼)3cの回転による撹拌を行うことで、高分子凝集剤とフロックとの接触性を高めてフロックを集合させ粗大化した粗大フロックを生成すると共に、このミキシングチャンバ3b内の粗大フロックを含む処理水を、水平且つ放射状に延び回転する分配管3dから槽3a内に均等に分散供給し、槽3a内に均等な上昇流を形成することで、粗大フロックを沈降分離させて槽3a内底部に濃縮汚泥層を形成する一方で、この濃縮汚泥層の上に、凝集フロック層、上澄みである清澄層を順に形成する。
【0023】
汚泥返送ラインL1は、高速凝集沈殿槽3の濃縮汚泥層の凝集汚泥である金属成分含有凝集汚泥の一部を返送汚泥として曝気槽1に返送するためのものであり、余剰汚泥排出ラインL2は、システムで余剰となる余剰汚泥を系外に排出するためのものである。
【0024】
このような凝集沈殿活性汚泥処理システム100によれば、有機性排水が曝気槽1に導入されて活性汚泥処理され、この曝気槽1からの活性汚泥を含む処理水が反応槽2に導入され無機凝集剤が添加されることで、活性汚泥と無機凝集剤の金属成分が電気化学的に反応しフロックである金属成分含有一次凝集汚泥が生成され、この反応槽2からの金属成分含有凝集汚泥を含む処理水が高速凝集沈殿槽3に導入され高分子凝集剤が添加されることで、粗大化した金属成分含有凝集汚泥が生成され、この金属成分含有凝集汚泥が槽3a内に均等に分散供給されることで、底部から上部に向かって濃縮汚泥層、凝集フロック層、清澄層が順に形成され、濃縮汚泥層の金属成分含有凝集汚泥の一部は返送汚泥として汚泥返送ラインL1を通して曝気槽1に返送され当該曝気槽1の汚泥濃度が維持される一方で、余剰汚泥は余剰汚泥排出ラインL2を通して系外に排出される。
【0025】
ここで、凝集沈殿活性汚泥処理システム100の運転開始時について説明する。通常は、凝集沈殿活性汚泥処理システム100の運転を開始した後に、無機凝集剤添加手段4から無機凝集剤を添加していた。この方法によると、運転開始直後は、曝気槽1には無機凝集剤の金属成分が蓄積されていない活性汚泥が投入される。その後、安定運転状態となるまで、曝気槽1には金属成分の含有が不十分な活性汚泥凝集フロックと金属成分を含まない汚泥(未反応分+BOD成分分解による増殖汚泥)とが混在した状態であり、この両者に対して無機凝集剤の金属成分を蓄積させる必要があり、無機凝集剤の添加量を多くする必要がある。そして、安定運転状態になると、曝気槽1、反応槽2、高速凝集沈殿槽3、及び返送ラインL1内の金属成分含有凝集汚泥の比率の変動が少なくなるので、曝気槽1に投入される有機性排水の投入量に応じて無機凝集剤が減らされる。すなわち、運転開始から安定運転までの所要時間が長くなると、余剰汚泥排出ラインL2から排出される余剰汚泥に含まれる金属成分の量も増加することから、無機凝集剤の投入量も増加する。
【0026】
これに対して、本実施形態に係る凝集沈殿活性汚泥処理システム100では、運転開始時に、無機凝集剤を添加することで生成された活性汚泥凝集フロックが含まれる汚泥を種汚泥として曝気槽1に投入した状態で運転が開始される。これにより、金属成分が蓄積されていない汚泥を投入した場合と比較して、汚泥における金属成分の蓄積が促進され、曝気槽1、反応槽2、高速凝集沈殿槽3、及び返送ラインL1内の汚泥の金属成分濃度が安定運転状態へ移行するまでに投入する無機凝集剤を低減すると共に安定運転状態へ移行するまでの所要時間を短縮させる。
【0027】
運転開始時に曝気槽1に投入する活性汚泥凝集フロックを含む汚泥としては、汚泥の表面荷電が中和状態となっていることが好ましい。ここで、コロイド状態の粒子の表面荷電を評価する方法としては、コロイド滴定法、ゼータ電位法があるが、いずれの方法であってもよい。
【0028】
また、無機凝集剤を添加した種汚泥を作成する方法は特に限定されない。例えば、曝気槽内で汚泥と無機凝集剤とを混合することで種汚泥を作成してもよいし、予め無機凝集剤が添加された汚泥を曝気槽に投入してもよい。
【0029】
以下、実施例を説明しながら、本発明の効果について説明をする。
図2は、曝気槽1に活性汚泥凝集フロックを含む汚泥を投入することによる定常状態となるまでの所要時間の短縮効果を検証した結果である。具体的には、Al系の無機凝集剤である硫酸バンドを濃度が5000mg/Lとなるように添加した活性汚泥を種汚泥として曝気槽1に投入し運転を開始した際の曝気液における汚泥沈降性として、汚泥の初期沈降性を測定したものである。無機凝集剤を添加しない汚泥(原汚泥)は、初期沈降速度が0.45m/hr(図内の0日の三角印)であり、硫酸バンドを添加した後の種汚泥の初期沈降速度は1.52m/hr(図内の0日の丸印)であった。ここで初期沈降速度とは、汚泥沈降曲線の初期(0〜5min)の沈降速度を示す。具体的には、
図3に示すような汚泥沈降曲線の初期の直線部分での沈降速度を示す。
図2に示すように、運転開始後徐々に初期沈降速度が上昇し、約15日で初期沈降速度が約5m/hrで平衡となり、安定運転となった。従来のように運転開始時に曝気槽に投入される種汚泥を無機凝集剤が添加されていない汚泥に変更した場合、安定運転となるまでには、1〜2ヶ月かかる。したがって、本実施形態のように無機凝集剤を添加した汚泥を種汚泥として用いることで、運転開始から定常状態となるまでの所要時間を大幅に短縮でき、その間に用いられる無機凝集剤の量が低減されることが確認された。
【0030】
図4は、種汚泥として投入する汚泥に対して添加する無機凝集剤の量についての検討を行った結果を示す図である。具体的には、硫酸バンドの添加率を5000mg/L、10000mg/L、20000mg/Lと変化させた場合の初期沈降速度と表面荷電(コロイド滴定値)とを測定した結果を示す。
図4に示すように、硫酸バンドの投入量(添加率)を増加させることで、初期沈降速度は低下し、コロイド滴定値は上昇することが確認された。
図4の結果によれば、無機凝集剤の濃度を初期沈降速度が最も大きい5000mg/Lとしたときに、コロイド滴定値はほぼゼロとなっている、すなわち、荷電中和状態となっている。つまり、種汚泥の表面荷電が荷電中和状態となるように無機凝集剤を添加することにより、初期沈降速度の上昇を早めることができ、運転開始から定常状態となるまでの所要時間を短縮することができる。なお、本実施形態で言う荷電中和状態とは、コロイド滴定値において−0.1〜+0.1meq/g−MLSSのことを言う。
【0031】
以上、本発明をその実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。
【0032】
例えば、上記実施形態においては、特に好ましいとして高速凝集沈殿槽3を用いているが、通常の重力沈降による沈殿槽(沈殿池)を用いることもできる。
【0033】
また、上記実施形態においては、無機凝集剤の添加後に、さらに高分子凝集剤を添加しフロックを粗大化する凝集沈殿活性汚泥処理システムに対する適用を述べているが、少なくとも金属成分含有の無機凝集剤を添加する凝集沈殿活性汚泥処理システムに対して適用できる。
【0034】
また、上記実施形態においては、生物学的処理する生物反応槽を曝気槽1としているが、例えば硝化・脱窒槽とすることもできる。
【符号の説明】
【0035】
1…曝気槽(生物反応槽)、2…反応槽、3…高速凝集沈殿槽(沈殿槽)、4…無機凝集剤添加手段、100…凝集沈殿活性汚泥処理システム、L1…返送ライン。