(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御手段は、前記第4の状態において前記第1の操作部に対する入力操作がなされた場合には第5の状態に移行し、前記第5の状態において前記補助駆動力を発生させるとともに前記バッテリを充電するための前記モータから前記バッテリへの電力供給を行い且つ前記ライトを点灯または消灯させる請求項4に記載の電動機付自転車。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与している。
【0020】
図1は、本発明の実施形態に係る電動機付自転車1の構成を示す側面図である。電動機付自転車1は、フロントフォーク11、ヘッドパイプ12、ダウンチューブ13、シートチューブ14、シートステー15、チェーンステー16からなるフレームを有している。前輪21はフロントフォーク11に回動自在に取り付けられ、後輪22はシートステー15とチェーンステー16との交点に回動自在に取り付けられている。
【0021】
ヘッドパイプ12には、ハンドルステム23が回動自在に挿通され、ハンドルステム23の上端にはハンドル24が取り付けられている。一方、シートチューブ14には、シートポスト25が嵌合されており、シートポスト25の上端にはサドル26が取り付けられている。
【0022】
ペダル27は、クランク28を介してスプロケット(図示せず)に接続されている。ユーザがペダル27に踏力を加えることによりスプロケットが回転し、スプロケットが回転することによってチェーン29を介して後輪22に駆動力が伝達されるようになっている。
【0023】
ドライブユニット40は、車体の略中央部においてダウンチューブ13、シートチューブ14およびチェーンステー16に支持されている。ドライブユニット40は、ペダル27に加えられる踏力を検知するトルクセンサ200(
図2参照)と、走行スピードを検知する車速センサ210(
図2参照)と、これらのセンサからの検知信号に基づいて走行状況に適したアシスト量を演算によって導出する制御部100(
図2参照)と、導出されたアシスト量に応じた電力をバッテリ110から取り出してモータ160を駆動するモータ駆動回路120(
図2参照)と、モータ駆動回路120から供給された電力によって駆動されるモータ160と、モータ160の駆動に伴って発生した補助駆動力をチェーン29に伝達するための動力伝達機構(図示せず)と、を含んでいる。なお、本実施形態では、モータ160をボトムブラケット付近に搭載してモータ160による補助駆動力をチェーン29に伝達する所謂センターマウント方式の電動機付自転車を例示しているが、駆動方式は、特に限定されるものではなく、前輪21または後輪22にハブモータを組み込む方式のものに本発明を適用することも可能である。
【0024】
モータ160を駆動するための電力は、シートチューブ14に沿って着脱可能に設けられたバッテリ110から供給される。バッテリ110は、例えばリチウムイオン二次電池により構成され、充電を行うことによって繰り返し使用することが可能となっている。
【0025】
フロントフォーク11の先端部には、カゴ30を支持するためのステー31が接続されている。このステー31には、ライト170が取り付けられている。ライト170は、自車両の前方に向けて光を出射する灯具である。ライト170は、バッテリ110から電力の供給を受けて発光するLEDや白熱電球等の光源を含んで構成されている。なお、ライト170は、投光方向が自車両の前方に向くようにハンドル24やフロントフォーク11の適当な位置に設けられていてもよい。
【0026】
ハンドル24には、踏力に対する補助駆動力の比率(以下、アシスト比率ともいう)の設定を選択するための操作入力を受け付けるモード選択ボタン185(
図4(b)、
図5参照)、ライト170を点灯および消灯させるための入力操作を受け付けるライトボタン186(
図4(b)、
図5参照)や自車両の状態を表示する各種表示部181〜184(
図4(a)、
図5参照)を有する操作・表示部180が設けられている。なお、操作・表示部180の設置位置は、ハンドル24に限定されるものではないが、乗車時において操作面180Bおよび表示面180Aをユーザが操作および視認しやすい位置に設けられていることが好ましい。
【0027】
図2は、本発明の実施形態に係る電動機付自転車1の電気系統の構成を示すブロック図である。制御部100は、ユーザによる操作・表示部180に対する操作入力に基づいてライト170およびモータ160の駆動を統括的に制御するものであり、例えば単一の半導体チップにCPU(演算処理装置)、メモリ、入出力回路、タイマー回路などを含むコンピュータシステムを集積したLSI(Large Scale Integration)を含んで構成されている。なお、制御部100は、バッテリ110から供給される電力によって動作する。
【0028】
制御部100は、トルクセンサ200および車速センサ210から供給される検知信号に基づいて走行状況に適したアシスト量を演算によって導出する。例えば、車速が低く且つ入力トルク(踏力)が大きい場合には、発進直後の状態または上り坂を走行している状態等であると推測されるので、このような場合、制御部100は、より大きなアシスト量を導出する。なお、制御部100は、操作・表示部180のモード選択ボタン185(
図4(b)、
図5参照)に対する入力操作によって選択されたアシストモードに応じてアシスト比率を変化させる。本実施形態に係る電動機付自転車1においては、アシスト比率の大きさが互いに異なる3つのアシストモード(エコ、標準、パワー)が予め定められており、これらのいずれかをモード選択ボタン185を押下することによって選択することが可能となっている。制御部100は、導出したアシスト量を示す制御信号(トルク指令値)をモータ駆動回路120に供給する。
【0029】
また、制御部100は、例えば、車速センサ210によって検出される自車両の車速が所定値以上であり、且つトルクセンサ200によって検出されるトルク(踏力)が所定値よりも小さい場合には、モータ160の回転に伴って生ずる電力によってバッテリ110を充電する回生充電モードに移行する。制御部100は、モータ駆動回路120に制御信号を供給することによって、バッテリ110からモータ160に電力を供給してモータ160によって補助駆動力を得る力行モードと、モータ160によって発電された電力を用いてバッテリ110を充電する回生充電モードとの切り替えを行う。なお、回生充電モードに移行するための条件は、上記したものに限定されるものではなく、例えば、制御部100は、ブレーキ操作を検知した場合に回生充電モードに移行してもよい。この場合、ブレーキ操作を検知するためのブレーキセンサが設けられ、制御部100は、ブレーキセンサからの検知信号に基づいて回生充電モードに移行する。また、制御部100は、踏力が印加されていない惰性走行を検知した場合に回生充電モードに移行してもよい。
【0030】
モータ駆動回路120は、電源ラインL1を介してバッテリ110に接続されている。モータ駆動回路120は、力行モード時には、制御部100によって導出されたアシスト量(トルク指令値)に対応した駆動電力をバッテリ110から取り出してモータ160に供給するとともに、回生充電モード時には、モータ160で発電した電力をバッテリ110に供給することによってバッテリ110を充電する。
【0031】
図3は、バッテリ110、モータ駆動回路120およびモータ160の接続関係を詳細に示す図である。モータ駆動回路120は、トランジスタT1〜T6を含むインバータ回路121と、インバータ回路121を構成するトランジスタT1〜T6を個別にオンオフするためのゲート信号を生成するインバータ制御回路122と、を含んでいる。また、モータ駆動回路120は、インバータ回路121に接続されたトランジスタT7を含んでいる。トランジスタT7も、インバータ制御回路122から供給されるゲート信号に応じてオンオフする。各トランジスタT1〜T6は、ドレイン側にカソードが接続され、ソース側にアノードが接続されたダイオードを有するnチャネルMOSFETによって構成されている。すなわち、トランジスタT1〜T6は、オフ状態においても、ダイオードを介して逆方向に電流を流すことが可能となっている。一方、トランジスタT7は、ドレイン側にアノードが接続され、ソース側にカソードが接続されたpチャネルMOSFETによって構成されている。すなわち、トランジスタT7は、オフ状態においても、ダイオードを介して逆方向に電流を流すことが可能となっている。
【0032】
本実施形態において、モータ160は、インナーロータ型のブラシレスモータであり、永久磁石を含むロータと、モータ巻線Cを有するステータと、ロータの回転位置を検出するための3つのホール素子Hと、を含んでいる。
【0033】
バッテリ110の正極側(ハイサイド側)に接続されたトランジスタT1、T3、T5と、バッテリ110の負極側(ローサイド側)に接続されたトランジスタT2、T4、T6との各接続点u、v、wは、3つのモータ巻線Cにそれぞれ接続されている。インバータ制御回路122は、3つのホール素子Hからそれぞれ出力される検知信号によってロータの角度位置を検出し、検出した角度位置に応じてトランジスタT1〜T6を一定の順序でオンさせる。これにより、モータ巻線Cに流れる電流の向きが順次切り替わり、ロータが回転する。
【0034】
インバータ制御回路122は、制御部100から供給されるアシスト量(トルク目標値)を示す制御信号に応じてトランジスタT1〜T6のオンデューティを調整するPWM制御を行うことによりモータ160のトルク制御を行う。また、インバータ制御回路122は、力行モード時にはトランジスタT7をオフさせることにより、モータ160からバッテリ110への電力供給を遮断する。なお、バッテリ110からの電流は、トランジスタT7のダイオードを介してモータ160に供給される。
【0035】
一方、インバータ制御回路122は、回生充電モード時には、ハイサイド側のトランジスタT1、T3およびT5を全てオフ状態に維持しつつローササイド側のトランジスタT2、T4およびT6を互いに同一のタイミングでオンオフするようにPWM制御し、且つトランジスタT7をオンさせる。ローササイド側のトランジスタT2、T4およびT6がオン状態とされている期間においては、モータ巻線Cに短絡電流が流れてモータ巻線Cにエネルギーが蓄えられ、これによってモータ160に制動力が発生する。この状態からローサイド側のトランジスタT2、T4およびT6がオフされるとモータ巻線Cに誘起電圧が発生し、トランジスタT2、T4およびT6のダイオードおよびトランジスタT7を介してバッテリ110に向けて回生電流が流れ、これによってバッテリ110が充電される。
【0036】
ライト駆動回路130は、電源ラインL2を介してバッテリ110に接続されている。ライト駆動回路130は、制御部100から供給される制御信号に基づいて、駆動電力をバッテリ110から取り出してライト170に供給することによってライト170を点灯させる。制御部100は、操作・表示部180に対する操作入力に基づいてライト駆動回路130を制御することによってライト170の点灯および消灯を制御する。また、制御部100は、操作・表示部180に対する入力操作に基づいて、自動点灯モードが選択された場合には、照度センサ220から供給される照度検知信号に基づいてライト170の点灯および消灯を制御する。なお、自動点灯モードとは、ライト170の点灯および消灯を周囲の明るさに応じて自動で行うモードをいう。
【0037】
照度センサ220は、フォトダイオードやフォトトランジスタ等の光電変換素子及びCdsセル等の光導電素子を含んで構成されており、周囲の明るさを検出して検出した明るさに応じた信号レベルを有する照度検知信号を出力する。照度センサ220は、自車両周辺の光が光検出面に照射されるように配置されている。
【0038】
制御部100は、信号線を介して操作・表示部180と接続されており、ユーザによる操作・表示部180に対する操作入力に応じて、モータ駆動回路120およびライト駆動回路130の制御を行う。また制御部100は、バッテリ110の電圧レベルを検出する電圧センサ230からの電圧検知信号に基づいて、操作・表示部180の表示面180A(
図4(a)参照)にバッテリ残量を表示させる。
【0039】
図4(a)は、操作・表示部180の表示面180Aの構成の一例を示す平面図、
図4(b)は、操作・表示部180の操作面180Bの構成の一例を示す平面図、
図5は、操作・表示部180の電気系統の構成を示すブロック図である。
【0040】
本実施形態において、操作・表示部180は、略直方体の形状を有しており、表示面180Aおよび操作面180Bは、上記直方体の互いに隣接する2つの面を構成している。また、本実施形態において、表示面180Aが上方を向き、操作面180Bが乗車しているユーザ側に向くように操作・表示部180がハンドル24に設置されている。
【0041】
操作・表示部180の表示面180Aには、自車両の状態を表示するための各種表示部181〜184が設けられている。また、操作・表示部180の操作面180Bには、ユーザがモータ160によるアシスト比率の設定を選択するためのモード選択ボタン185と、ユーザがライト170の点灯および消灯を選択するためのライトボタン186と、が設けられている。
【0042】
バッテリ残量表示部181は、バッテリ110の現在の電圧レベルを表示する表示部である。バッテリ残量表示部181は、
図4(a)に例示すように、現在のバッテリ電圧のレベルを5段階で表示するための5つの発光部を含んでいる。表示制御部187は、バッテリ110の電圧レベルを示す情報を制御部100から受信すると、当該電圧レベルに応じた数だけ上記発光部を点灯させる。
【0043】
アシストモード表示部182は、モード選択ボタン185の操作によって選択されたアシストモードを表示する表示部である。本実施形態においては、アシスト比率の大きさが互いに異なる3つのアシストモード(エコ、標準、パワー)のいずれかをモード選択ボタン185を押下することによって選択することが可能となっている。なお、モード選択ボタン185を押下する毎に上記3つのアシストモードが順次選択されるようになっている。表示制御部187は、現在選択されているアシストモードを示す情報を制御部100から受信すると、当該選択されているアシストモードに対応する発光部を点灯させる。
【0044】
ライト点灯表示部183は、ライト170が点灯していることを示す表示部である。ライト点灯部183は、ライト170の点灯時に点灯し、ライト170の消灯時に消灯する発光部を含んでいる。表示制御部187は、ライト170が点灯していることを示す情報を制御部100から受信すると、上記発光部を点灯させる。
【0045】
節電モード表示部184は、自車両が現在節電モードにあることを示す表示部である。節電モード表示部184は、節電モード時において点灯する発光部を含んでいる。制御部100は、例えば、トルクセンサ200および車速センサ210から供給される検知信号に基づいて自車両が所定期間(例えば3分間)継続して停止しているものと判定した場合に節電モードに移行する。表示制御部187は、節電モードに移行したことを示す情報を制御部100から受信すると、節電モード表示部184の発光部を点灯させるとともに、バッテリ残量表示部181、アシストモード表示部182およびライト点灯表示部183の発光部を消灯させる。
【0046】
また、制御部100は、節電モードに移行すると、ライト170が消灯状態を維持するようにライト駆動回路130を制御する。制御部100は、節電モードから復帰した場合には、ライト170を節電モード移行前の状態で駆動するようにライト駆動回路130を制御する。なお、節電モードに移行するための条件は、上記した場合に限定されるものではなく、例えば上記の場合に加えて更にライトボタン186およびモード選択ボタン185に対する操作入力が所定期間なされない場合、ブレーキ操作が所定期間なされない場合に節電モードに移行することとしてもよい。なお、操作・表示部180の電気系統はバッテリ110から供給される電力によって動作する。上記した節電モードに移行することにより、発光部の点灯数が減少するので、バッテリ110の消費を低減することができる。
【0047】
表示制御部187は、ライトボタン186およびモード選択ボタン185が押下されると、制御部100にこれらのボタンが押下されたことを示す制御信号を供給する。かかる制御信号を受信した制御部100は、以下のような制御を行う。
【0048】
図6は、ライトボタン186およびモード選択ボタン185の操作によって切り替えられる電動機付自転車1の状態の遷移を示す図である。
【0049】
(第1の状態)
第1の状態は、所謂電源オフ状態に相当し、第1の状態において制御部100は、機能停止している。すなわち、制御部100を構成するCPU(演算処理装置)への電力供給がなされておらず、CPUの機能が停止している状態である。また、第1の状態において、モータ駆動回路120およびライト駆動回路130はオフ状態とされており、バッテリ110からモータ160およびライト170への電力供給がなされないようになっている。すなわち、第1の状態において、モータ160によるアシスト(補助駆動力の発生)および回生充電は停止状態となり、ライト170は消灯状態とされる。
【0050】
(第2の状態)
第1の状態において、ライトボタン186が押下されると、制御部100を構成するCPUが起動され第2の状態に移行する。第2の状態において制御部100は、ライト170を強制的に点灯させるべくライト駆動回路130に制御信号を供給する。これにより、ライト170は、周囲の明るさにかかわらず点灯する。
【0051】
また、第2の状態においてモータ160によるアシスト(補助駆動力の発生)の停止が維持される一方、モータ160による回生充電が有効とされる。すなわち、第2の状態において制御部100は、バッテリ110からモータ160への電力供給を停止するべく制御信号をモータ駆動回路120に供給する。一方、第2の状態において、制御部100は、回生充電モードに移行するための所定の条件が成立した場合には、回生充電を行うべく制御信号をモータ駆動回路120に供給する。これにより、モータ駆動回路120を構成するハイサイド側のトランジスタT1、T3およびT5が全てオフ状態に維持され、ローササイド側のトランジスタT2、T4およびT6が互いに同一のタイミングでオンオフするようにPWM制御され、且つトランジスタT7がオンされる。これにより、モータ160の回転によって生成された電力によってバッテリ110が充電される。
【0052】
(第3の状態)
第2の状態において、ライトボタン186が押下されると第3の状態に移行する。第3の状態において制御部100は、ライト170を強制的に消灯させるべくライト駆動回路130に制御信号を供給する。これにより、ライト170は、周囲の明るさにかかわらず消灯する。第3の状態においてモータ160によるアシスト(補助駆動力の供給)の停止が維持される一方、モータ160による回生充電が有効とされる点は、第2の状態と同様である。このように、第3の状態においては、ライト170およびモータ160による電力消費がなされず、回生充電のみが有効となる。すなわち、バッテリ110の残量が少なくなった場合に第3の状態に移行することにより、バッテリ消費を最大限抑制しつつ充電を行うことができるので、乗車時にバッテリ電圧の回復を行いたい場合に有効である。
【0053】
第3の状態においてライトボタンが押下されると第2の状態に移行する。すなわち、第2の状態に移行された後は、ライトボタン186が押下される毎に第3の状態および第2の状態に順次切り替わり、これによって、アシスト停止および回生充電有効の状態を維持しつつライト170の点灯および消灯が切り替えられる。一方、第2の状態および第3の状態においてモード選択ボタン185が押下されると、後述する第5の状態に移行する。
【0054】
(第4の状態)
第1の状態において、モード選択ボタン185が押下されると、制御部100を構成するCPUが起動され第4の状態に移行する。第4の状態において制御部100は、ライト170を自動点灯モードで駆動する。すなわち、制御部100は、照度センサ220から供給される照度検知信号の信号レベルが所定の閾値以下である場合(すなわち、周囲の明るさが所定の明るさよりも暗い場合)には、ライト170を点灯するべく制御信号をライト駆動回路130に供給し、照度センサ220から供給される照度検知信号の信号レベルが所定の閾値よりも大きい場合(すなわち、周囲の明るさが所定の明るさよりも明るい場合)には、ライト170を消灯するべく制御信号をライト駆動回路130に供給する。このように、第4の状態において、ライト170は、周囲の明るさに応じて点灯または消灯する。なお、ライト170の点灯時には、操作・表示部180のライト点灯表示部183の発光部が点灯状態となるので、ユーザは、ライト170が点灯または消灯していることを認識することができる。
【0055】
また、第4の状態において、モータ160によるアシスト(補助駆動力の発生)が有効とされる。すなわち、第4の状態において制御部100は、トルクセンサ200および車速センサ210から供給される検知信号に基づいて走行状況に適したアシスト量を演算によって算出し、算出したアシスト量に対応した制御信号(トルク指令値)をモータ駆動回路120に供給する。なお、制御部100は、ユーザによって選択された直前のアシストモードを記憶しており、第1の状態から第4の状態に移行した際には、当該記憶したアシストモードに応じたアシスト比率となるように制御信号(トルク指令値)を生成し、これをモータ駆動回路120に供給する。例えば、標準モードが選択された後、第1の状態に移行し(すなわち、電源オフ状態とされ)、その後第4の状態に移行した場合には、当該第4の状態においてモータ160は、標準モードで駆動される。
【0056】
また、第4の状態において、モード選択ボタン185が押下されると、アシストモードの切り替えを行うことが可能である。すなわち、制御部100は、第4の状態においてモード切替ボタン186が押下される毎に、アシストモードを順次「パワー」、「標準」、「エコ」、「パワー」、・・・に切り替える。なお、モード選択ボタン185の押下によるアシストモードの切り替えの順序は適宜変更することが可能である。選択されたアシストモードは、操作・表示部180のアシストモード表示部182において表示されるので、ユーザは、現在選択されているアシストモードがいずれであるかを認識することが可能である。
【0057】
また、第4の状態において、モータ160による回生充電が有効とされる。すなわち、第4の状態において、制御部100は、回生充電モードに移行するための所定の条件が成立した場合には、回生充電を行うべく制御信号をモータ駆動回路120に供給する。これにより、モータ駆動回路120を構成するトランジスタT1〜T6がオフ状態となる一方、トランジスタT7がオン状態となり、モータ160の回転によって生成された電力によってバッテリ110が充電される。
【0058】
(第5の状態)
第4の状態において、ライトボタン186が押下されると第5の状態に移行する。第5の状態において、制御部100は、ライト170を強制的に点灯または消灯させる。すなわち、制御部100は、照度センサ220によって検知される周囲の明るさに関わらず、ユーザによるライトボタン186の操作に応じてライト170の点灯および消灯を切り替える。例えば、第4の状態においてライト170が自動点灯している場合において、ライトボタン186が押下されると、第5の状態に移行し、制御部100は、ライト170が消灯状態となるようにライト駆動回路130を制御する。その後、ライトボタン186が押下される毎にライト170の点灯および消灯が切り替えられる。
【0059】
なお、第5の状態において、アシスト(補助駆動力の発生)および回生充電が有効とされる点は、第4の状態と同様である。第5の状態において、モード選択ボタン185が押下されると、アシストモードの切り替えを行うことが可能である。すなわち、制御部100は、モード選択ボタン185が押下される毎に、アシストモードを順次「パワー」、「標準」、「エコ」、「パワー」、・・・に切り替える。
【0060】
なお、本実施形態においては、第2〜第5の状態において、ライトボタン186またはモード選択ボタン185が所定期間(例えば2秒)継続して押下されることにより、第1の状態(すなわち電源オフ状態)に移行する。また、ライト170が周囲の明るさに応じて自動点灯する第4の状態からライト170が強制的に点灯または消灯する第5の状態に移行した後は、上記の操作によって第1のモード(電源オフ状態)に移行した後に、第4の状態に移行することが可能である。また、アシストが有効となる第4の状態または第5の状態に移行した後は、上記の操作によって第1のモード(電源オフ状態)に移行した後に、アシストが停止される第2の状態または第3の状態に移行することが可能である。
【0061】
また、制御部100は、上記したように、例えば、トルクセンサ200および車速センサ210から供給される検知信号に基づいて自車両が所定期間(例えば3分間)継続して停止しているものと判定した場合に節電モードに移行する。制御部100は、節電モードに移行すると、制御信号を操作・表示部180の表示制御部に187に供給する。表示制御部187は、かかる制御信号を制御部100から受信すると、節電モード表示部184の発光部を点灯させるとともに、バッテリ残量表示部181、アシストモード表示部182およびライト点灯表示部183の発光部を消灯させる。また、制御部100は、節電モードに移行すると、ライト170が消灯状態を維持するようにライト駆動回路130を制御する。
【0062】
制御部100は、節電モード移行後に自車両が停止している状態がさらに所定期間(例えば2分間)継続したものと判定した場合には、第1の状態(すなわち、電源オフ状態)に移行する。これにより、制御部100、モータ駆動回路120、ライト駆動回路130はオフ状態とされ、操作・表示部180における各表示部181〜184を構成する全ての発光部が消灯状態となる。
【0063】
図7は、制御部100が操作・表示部180に対する入力操作に基づいて、上記した第1〜第5の状態に遷移する際の処理の流れを示すフローチャートである。
【0064】
制御部100は、電源オフ状態に相当する第1の状態(ステップS1)において、モード選択ボタン185またはライトボタン186のいずれかが押下されると起動する。制御部100は、ステップS2において押下されたのがモード選択ボタン185であるか否かを判断し、モード選択ボタン185が押下されたものと判断した場合には、処理をステップS3に移行し、モード選択ボタン185が押下されていないものと判断した場合には、処理をステップS8に移行する。
【0065】
制御部100は、ステップS3において、第4の状態に移行し、ステップS4においてライトボタン186が押下されたか否かを判断する。制御部100は、ステップS4において、ライトボタン186が押下されたものと判断した場合には、処理をステップS5に移行し、ライトボタン186が押下されていないものと判断した場合には処理をステップS6に移行する。
【0066】
制御部100は、ステップS5において第5の状態に移行する。一方、制御部100は、ステップS6においてモード選択ボタン185またはライトボタン186が所定期間(例えば2秒以上)継続して押下される所謂長押しがなされたか否かを判断し、長押しがなされたものと判断した場合には、処理をステップS1に移行し(すなわち第1の状態に移行し)、長押しがなされていないものと判断した場合には、処理をステップS4に戻す。
【0067】
制御部100は、ステップS5において第5の状態に移行した後、ステップS7においてモード選択ボタン185またはライトボタン186の長押しがなされたか否かを判断し、長押しがなされたものと判断した場合には処理をステップS1に戻し(すなわち、第1の状態に移行し)、長押しがなされていないものと判断した場合には処理をステップS5に戻し、第5の状態を維持する。
【0068】
制御部100は、ステップS8において、ライトボタン186が押下されたものと判断すると、処理をステップS9に移行し、ライトボタン186が押下されていないものと判断した場合には、処理をステップS2に戻す。制御部100は、ステップS9において、第2の状態に移行し、ステップS10においてモード選択ボタン185が押下されたか否かを判断する。制御部100は、ステップS10において、モード選択ボタン185が押下されたものと判断した場合には処理をステップS5に移行し(すなわち、第5の状態に移行し)、モード選択ボタン185が押下されていないものと判断した場合には処理をステップS11に移行する。
【0069】
制御部100は、ステップS11において、ライトボタン186が押下されたか否かを判断し、ライトボタン186が押下されたものと判断した場合には、処理をステップS12に移行し、ライトボタン186が押下されていないものと判断した場合には処理をステップS14に移行する。制御部100は、ステップS12において、第3の状態に移行し、ステップS14において、モード選択ボタン185またはライトボタン186の長押しがなされたか否かを判断する。制御部100は、ステップS14において、モード選択ボタン185またはライトボタン186の長押しがなされたものと判断した場合には処理をステップS1に戻し(すなわち、第1の状態に移行し)、長押しがなされていないものと判断した場合には処理をステップS10に戻す。
【0070】
制御部100は、ステップS12において、第3の状態に移行した後、ステップS13においてモード選択ボタン185が押下されたか否かを判断する。制御部100は、ステップS13において、モード選択ボタン185が押下されたものと判断した場合には処理をステップS5に移行し(すなわち、第5の状態に移行し)、モード選択ボタン185が押下されていないものと判断した場合には処理をステップS15に移行する。制御部100は、ステップS15において、モード選択ボタン185またはライトボタン186の長押しがなされたものと判断した場合には処理をステップS1に戻し(すなわち、第1の状態に移行し)、長押しがなされていないものと判断した場合には処理をステップS13に戻す。
【0071】
以上の説明から明らかなように、本発明の実施形態に係る電動機付自転車1においては、電源オフ状態に相当する第1の状態において、制御部100、モータ駆動回路120、ライト駆動回路130、モータ160およびライト170への電力供給が遮断される。第1の状態において、操作・表示部180に設けられたモード選択ボタン185およびライトボタン186のいずれかが押下されることにより、制御部100が起動され、第4の状態または第2の状態に移行する。すなわち、本実施形態に係る電動機付自転車1によれば、第4の状態および第2の状態のいずれかの状態で電気系統が起動される。
【0072】
本発明の実施形態に係る電動機付自転車1によれば、第2の状態において、モータ160によるアシスト(補助駆動力の発生)の停止が維持される一方、モータ160による回生充電が有効とされ、且つライト170がオン状態とされる。このように第2の状態においては、消費電力の大きいモータ160の駆動を停止し、回生充電を有効としたので、走行中に回生充電を行って効率的にバッテリ電圧の回復を図ることが可能となる。更に、第2の状態においてライトボタン186を押下することにより、ライト170が消灯となる第3の状態に移行する。このように第3の状態においては、更にライト170での電力消費もなくなるので、バッテリ電圧の回復を更に効率的に行うことが可能となる。
【0073】
また、本発明の実施形態に係る電動機付自転車1によれば、モード選択ボタン185およびライトボタン186のいずれかを1回押下するのみで、ライト170の点灯およびアシスト走行が可能となるので、ユーザによる操作の煩雑性を解消することができる。
【0074】
また、本発明の実施形態に係る電動機付自転車1によれば、ライト170が自動点灯モードで駆動される第4の状態においてライトボタン186を押下することにより、第5の状態に移行してライト170を強制的に点灯または消灯させることが可能である。すなわち、第5の状態に移行することにより、ユーザの操作によってライト170を点灯および消灯させることが可能である。
【0075】
また、本発明の実施形態に係る電動機付自転車においては、ユーザの入力操作を受け付ける操作部として、モード選択ボタン185およびライトボタン186の2つのみが設けられている。一般的な電動機付自転車おいては、これらのボタン以外に電気系統を起動させるための電源ボタンを更に有する。本発明の実施形態に係る電動機付自転車においては、モード選択ボタン185およびライトボタン186のいずれかを押下することで、電気系統が起動されるとともに、これらのボタンのいずれかを長押しすることで電源オフ状態となる。つまり、本発明の実施形態に係る電動機付自転車1によれば、モード選択ボタン185およびライトボタン186が従来の電源ボタンの機能を兼ね備える。本発明の実施形態に係る電動機付自転車においては、従来の電源ボタンを廃止することで、操作・表示部180をコンパクトに構成し、また、ユーザによる操作の煩雑性を解消している。
【0076】
また、本発明の実施形態に係る電動機付自転車によれば、第2の状態に移行することにより、モータ160によるアシスト走行を行わない場合においても、ライト170を点灯させることが可能である。すなわち、バッテリ残量が少ない場合に、電力消費の大きいアシスト走行を中止した場合でも、ライト170を点灯させることが可能であり、夜間等の周囲が暗い状況において、電力消費を抑制しつつ走行安全性を確保すること可能となる。
【0077】
なお、上記した実施形態においては、操作・表示部180において、モード選択ボタン185およびライトボタン186を一体的に設ける場合を例示したが、これらのボタンを別体として構成してもよい。この場合、例えば、右ハンドルにモード選択ボタンを設け、左ハンドルにライトボタンを設けることとしてもよい。
【0078】
また、上記した実施形態では、第2の状態においてライト170を強制的に点灯させる場合を示したが、第2の状態においてライト170を自動点灯モードで駆動することとしてもよい。このように、第2の状態においてライト170を自動点灯モードで駆動する場合には、第3の状態において、ライトボタン186の押下によってライト170の点灯および消灯の切り替えを行うようにしてもよい。すなわち、第3の状態においてライト170は強制的に点灯または消灯される。また、上記した実施形態では、第2の状態および第3の状態においてモード選択ボタン185が押下された場合に第5の状態に移行することとしたが、上記のように第2の状態においてライト170を自動点灯モードで駆動し、第3の状態においてライトボタン186の押下によってライト170の点灯および消灯を切り替える場合には、第2の状態においてモード選択ボタン185が押下された場合に第4の状態に移行し、第3の状態においてモード選択ボタン185が押下された場合に第5の状態に移行してもよい。また、第3の状態においてモード選択ボタン185が押下された場合に第4の状態に移行してもよい。
【0079】
また、上記した実施形態では、ユーザによる入力操作を受け付ける操作部として、ボタンスイッチであるモード選択ボタン185およびライトボタン186を設ける場合を例示したが、モード選択ボタン185およびライトボタン186の機能をボタンスイッチ以外の形態、例えば、トグルスイッチ、ロータリスイッチ等の形態で実現してもよい。
【0080】
また、モード選択ボタン185およびライトボタン186に加えて従来の電源ボタンを更に設けることとしてもよい。この場合、電源オフ状態である第1の状態から、電源ボタンを押下することにより第4の状態に移行してもよい。また、第2の状態および第3の状態から第5の状態への移行を電源ボタンの押下によって行うこととしてもよい。また、上記したように第2の状態においてライト170を自動点灯モードで駆動し、第3の状態においてライトボタン186の押下によってライト170の点灯および消灯を切り替える場合には、第2の状態から第4の状態への移行および第3の状態から第5の状態への移行を電源ボタンの押下によって行うこととしてもよい。