(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ロック部材が可動範囲における前記ロックを解除する側の端部まで移動しても前記ハウジングから突出しない前記突部を備えた、請求項1又は2に記載のリッドロック装置。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を
図1〜
図19に基づいて説明する。
図1に示した車両90の給油口91は、車両90の側面後ろ寄り位置に陥没形成された凹部92の奥側に配置され、通常は給油口キャップ93にて閉塞されている。また、凹部92の開放口92Aは、通常はリッド94にて閉塞されている。そのリッド94は、凹部92の前側内面に回動可能に連結された湾曲アーム94Aの先端に固定されて凹部92の外側へと開くと共に、閉じるとリッド94の外面と車両90の全体の外面とが面一になる。また、リッド94は、図示しない弾性部材によって開くように付勢されている。
【0018】
なお、以下の各部位及び各部品の説明において、車両90の前側を単に「前側」といい、その反対側を単に「後側」というと共に、車両90の横方向を単に「横方向」ということとする。
【0019】
リッド94の内面からは、凹部92内に向かって係合突片95が突出している。
図2に示すように、係合突片95は、リッド94の内面から略垂直に突出したロッド突当部95Aと、ロッド突当部95Aの先端寄り位置を前側に角溝状に屈曲させてなる係合凹部95Bと、ロッド突当部95Aの先端部から斜め前方に延びた先端ガイド部95Cとを備えている。そして、この係合突片95に係合してリッド94を閉状態(
図2に示した状態)にロックするために本発明に係るリッドロック装置10が車両90に備えられている。
【0020】
リッドロック装置10は、ハウジング11に複数の部品を組み付けてなり、凹部92の内部側壁92Wより後側に組み付けられている。そして、内部側壁92Wに形成された貫通孔92Vを通してリッドロック装置10の前端部のみが凹部92の後側内側面から前方に突出している。
【0021】
図3及び
図4に示すように、リッドロック装置10のハウジング11は、横方向に扁平な筐体構造をなしかつ、横方向でメインハウジング12(本発明の「第1ハウジング」に相当する)とサブハウジング30(本発明の「第2ハウジング」に相当する)とに2分割されている。
図5に示すように、メインハウジング12は、メイン板部13の外縁部からメイン側壁14が突出した構造をなしている。一方、サブハウジング30は、メイン板部13に対向するサブ板部31の外縁部からメイン側壁14より低いサブ側壁32が突出した構造をなしている。そして、サブハウジング30が、メインハウジング12のうちメイン側壁14に囲まれた空間を閉塞する蓋として使用されている。また、メイン側壁14の外面の複数位置からは、サブハウジング30に向かって門形の係止片14Kが突出し、これらに対応してサブ側壁32の外面の複数位置には、係止突起32Kが設けられている。そして、
図3に示すように、係止片14Kと係止突起32Kとの係合によってメインハウジング12とサブハウジング30とが合体した状態に保持されている。
【0022】
図6に示すように、メイン板部13における上下方向の略中央には、前後方向に延びた角溝状のガイド溝部15が設けられ、そのガイド溝部15よりメイン板部13が上側メイン板部13Aと下側メイン板部13Bとに区分されている。
【0023】
具体的には、メイン板部13は、上下方向の中間部が段付き状に屈曲していて、その段差部分が、ガイド溝部15において上下方向で対向する1対の溝側壁15A,15B(
図5参照)のうちの下側の溝側壁15Bになっている。そして、溝側壁15Bより下側部分が、上側部分よりサブ板部31側に段付き状にずれた下側メイン板部13Bになっている。また、メイン板部13の内面からは、下側の溝側壁15Bに上方から対向しかつ前後方向に延びた上下区画壁17が突出している。そして、上下区画壁17とその前側延長線上に延びたメイン側壁14の一部の溝構成部14Eとからガイド溝部15の上側の溝側壁15Aが構成されている。
【0024】
上下区画壁17は、下側の溝側壁15Bにおける後端寄り位置から前端寄り位置までの範囲に対向していて、その前方に延びたメイン側壁14の溝構成部14Eが下側の溝側壁15Bにおける前端寄り位置から前端までの範囲に対向している。また、下側の溝側壁15Bは上側の溝側壁15Aより後方に長く延びている。そして、メイン板部13のうち上下区画壁17より上側部分が、上記した上側メイン板部13Aになっていて、その上側メイン板部13Aは、ガイド溝部15の溝底壁15Sより僅かにサブハウジング30から離れる側にずれている。また、上下区画壁17の後端面には、断面半円形をなして横方向に延びた当接突条17Tが形成されている。さらに、上下区画壁17の前側部分からは、サブハウジング30側に向かってモータ対向壁17Wが突出していて、そのモータ対向壁17Wの中間部を分断するようにモータ位置決溝17Mが形成されている。
【0025】
なお、上下区画壁17は、メイン側壁14より肉厚になっていて、その厚さ方向の中間には
図5に示すように、メイン板部13の外面に開放した空洞部17Kが形成されている。
【0026】
図6に示すように、ガイド溝部15の溝底壁15Sは、下側の溝側壁15Bの後端まで連続して延びている。また、上下区画壁17の後側には溝底壁15Sを上方に延長してなる後端平板部15Eが備えられている。その後端平板部15Eの上端部は、上側メイン板部13Aにおける上下方向の中間に位置し、後端平板部15Eと上側メイン板部13Aとの間の段差部15Dが、上下区画壁17の後端部より上方に真っ直ぐ延びてから後方に直角に曲がって、上下区画壁17の上縁部の中間まで延びている。
【0027】
メイン側壁14は、ガイド溝部15より上側部分においては、後端平板部15Eの上縁部に沿ってその後端から中間位置まで前方に延び、そこから上側メイン板部13Aの後縁部、上縁部及び前端縁に沿って上方、前方及び下方に延びて上下区画壁17の前端部に繋がっている。そして、メイン側壁14の溝構成部14Eが、前述したように上下区画壁17の前方に延びて上側の溝側壁15Aの一部を構成し、その溝構成部14Eの前端部が直角に曲がってガイド溝部15の前端を横切っている。
【0028】
ガイド溝部15より下側部分のメイン側壁14には、その後端寄り位置に、下方に膨らんだギヤカバー湾曲部14Wが備えられている。また、メイン側壁14は、ギヤカバー湾曲部14Wの前端部から前方に延びてから鉛直上方に向かい、下側の溝側壁15Bの前端部に連絡されると共に、ギヤカバー湾曲部14Wの後端部から鉛直上方に延びてから下側の溝側壁15Bに沿って後方に延びている。
【0029】
ガイド溝部15及び後端平板部15Eの後側には、メイン側壁14を切除してなるロッド通過口14Aが備えられている。また、
図8に示すように、溝底壁15Sにおける幅方向の中央には、溝底壁15Sの後端から上下区画壁17の手前位置に亘ってガイドスリット15M(本発明の「スリット
」に相当する)が延びている。そして、
図3に示すように、サブハウジング30の後端部からメインハウジング12側に突出した閉塞部33によってロッド通過口14A(
図6参照)とガイドスリット15Mの端部開口15Zとが閉塞される。また、
図6に示すように、メインハウジング12のうちロッド通過口14Aを挟んで上下で対向したメイン側壁14の1対の後端縁と後端平板部15Eの後端縁の一部とには、閉塞部33の縁部がスライド係合する突片係合溝14Bが形成されている。
【0030】
なお、
図3に示すように、メインハウジング12の外面には、ガイドスリット15Mの両側方に前後方向に延びた補強リブ11Lが備えられている。
【0031】
図8に示すように、後端平板部15Eの上方位置には、メイン側壁14の外面から略角筒状の雄コネクタフード23が突出している。また、メイン側壁14のうち雄コネクタフード23に囲まれた部分には、後述する第1〜第3のバスバー68X,68Y,68Zを挿通するための複数のバスバー挿通スリット23Sが形成されている。
【0032】
なお、
図3に示すように、雄コネクタフード23の一側壁には、その幅方向の中間部を外側に隆起させて前後方向に延びた角溝部23Aが形成され、その角溝部23Aの中間部に矩形の係止孔23Bが形成されている。そして、図示しない雌コネクタが雄コネクタフード23内に嵌合し、その雌コネクタに備えた係合アームの突起が係止孔23Bに係止する。
【0033】
図6に示すように、メイン側壁14のうちガイド溝部15の前端を横切った部分の外面からは、先端円筒部16が前方に延びていて、その先端円筒部16の内側空間がガイド溝部15の内側空間に連通している。また、先端円筒部16における軸方向の中間位置からは、円板状のフランジ16Fが張り出している。そして、
図5に示すように、先端円筒部16のうちフランジ16Fより前側部分の外周面には、フランジ16F側に1対ずつの係合突部16Aと係合可撓片16Bが形成されると共に、フランジ16Fから離れた先端側に1対の係合溝16C,16Cが形成されている。なお、
図4に示すように、上側メイン板部13Aの前端部に備えたメイン側壁14と先端円筒部16におけるフランジ16Fより後側部分との間は、補強リブ11Tによって連絡されている。
【0034】
係合突部16Aと係合可撓片16Bは、先端円筒部16の周方向に90度の間隔を空けて交互に並んでいる。また、係合突部16Aは、先端円筒部16の径方向から見ると四角形になっていて、全体が先端円筒部16の外周面から段付き状に突出している。また、係合突部16Aの後端はフランジ16Fに繋がっている(
図7参照)。一方、係合可撓片16Bは、
図7に示すように、後方に向かって徐々に先端円筒部16の外周面から迫り出した突片構造をなしている。また、
図5に示すように1対の係合溝16C,16Cは、先端円筒部16の周方向で180度離れた2位置に軸対称に形成されている。
図7に示すように、各係合溝16Cは、先端円筒部16の先端から軸方向後方に真っ直ぐ延びてから直角に曲がったL字形状をなしている。
【0035】
先端円筒部16の先端部の外側に、
図2に示した抜止スリーブ28が嵌合され、その抜止スリーブ28の内面に形成されている1対の図示しない係合突起が係合溝16C,16Cに係合して抜け止めされている。そして、抜止スリーブ28と先端円筒部16のフランジ16Fとの間に、前記した内部側壁92Wの貫通孔92Vにおける開口縁を挟んだ状態でハウジング11が内部側壁92Wに固定される。すると、先端円筒部16は先端部のみが、抜止スリーブ28の先端面から突出した状態になる。
【0036】
なお、貫通孔92Vの開口縁における2箇所には、図示しない切欠が形成されていて、それら切欠に係合突部16A,16Aを挿通させてからハウジング11が回されることで係合突部16A,16Aが貫通孔92Vの開口縁に係止している。また、係合可撓片16B,16Bは、貫通孔92Vの開口縁に摺接して撓んでから弾性復帰して、貫通孔92Vの開口縁に係止している。さらに、抜止スリーブ28と貫通孔92Vの開口縁との間には、パッキン29が挟まれている。
【0037】
図6に示すように、下側メイン板部13Bの内面からは、ギヤ支持シャフト18が突出している。ギヤ支持シャフト18は、メイン板部13とは別個に成形され、先端部を除いた全体が中実の円柱構造をなし、先端部が、円筒体を複数
の可撓片18Bに縦割り分割した構造をなしている。そして、それら可撓片18Bの先端外面に先端係合突起18Aが備えられている。また、各先端係合突起18Aは、可撓片18Bの基端側に向かうに従って可撓片18Bの外面からの突出量が徐々に大きくなっている。
【0038】
ギヤ支持シャフト18の基端部からは、側方にフランジ18F(
図5参照)が張り出している。そして、
図10に示すように、ギヤ支持シャフト18は、下側メイン板部13Bの上端縁における後端寄りに形成された貫通孔13Uに外側から通されると共に先端側からEリング18Eを圧入され、フランジ18FとEリング18Eとで下側メイン板部13Bが挟まれた状態になって、ギヤ支持シャフト18が下側メイン板部13Bに固定されている。
【0039】
図5に示すように、サブハウジング30には、ギヤ支持シャフト18(
図6参照)の同軸上に円形陥没部31Kが形成されている。円形陥没部31Kは、サブ板部31の内面の一部を円形に陥没させてなり、その円形陥没部31Kの奥面中央を、シャフト支持孔35Aが貫通している。そして、ギヤ支持シャフト18の先端部が、可撓片18Bを撓ませながらシャフト支持孔35A内に押し込まれ、
図10に示すように先端係合突起18A群がシャフト支持孔35Aの開口縁に外側から係止している。
【0040】
なお、
図5に示すように、シャフト支持孔35Aの開口縁からは、メインハウジング12側にセンター突部35が突出している。また、円形陥没部31Kの奥面には、シャフト支持孔35Aより前側部分からシャフト支持孔35Aを中心に湾曲した円弧突片34が突出している。
【0041】
図8に示すように、ギヤ支持シャフト18には、後に詳説するウォームホイール43が回転可能に取り付けられる。また、前記したメイン側壁14のギヤカバー湾曲部14Wは、ギヤ支持シャフト18を中心としかつウォームホイール43より僅かに大きな径の円弧になっている。
【0042】
図6に示すように、下側メイン板部13Bの内面には、ギヤ支持シャフト18を中心とした円弧状の摺接円弧突条13Tが形成され、その摺接円弧突条13Tは、上下区画壁17の後端寄り位置にも延長して形成されている。また、
図5に示すように、サブ板部31の内面にも摺接円弧突条13Tと同様の摺接円弧突条31Tがシャフト支持孔35Aを中心にして形成されている。そして、後述するウォームホイール43がこれら摺接円弧突条13T,31Tに摺接して回動する。
【0043】
下側メイン板部13Bの上縁部のうちギヤ支持シャフト18より前方で、摺接円弧突条13Tの内側部分には、第1及び第2の回動規制突起19A,19Bが設けられている。第1回動規制突起19Aは、ギヤ支持シャフト18の前方に配置され、その断面形状はガイド溝部15の縁部に沿って前後方向に延びた長方形をなしている。一方、第2回動規制突起19Bは、第1回動規制突起19Aの前方に配置され、その断面形状はガイド溝部15の縁部から下方に延びた長方形の両端部を円弧状の丸めた形状をなしている。
【0044】
図11に示すように、第1回動規制突起19Aには、クッションゴム46が取り付けられている。
図6に示すように、クッションゴム46は、外縁形状が略四角形になったゴム片のうち一側面を外側に膨らむように湾曲させた湾曲側面46Cとし、湾曲側面46Cとその反対側の側面との間に装着孔46Aと緩衝孔46Bとを並べて設けた構造をなしている。また、緩衝孔46Bは、湾曲側面46C側に配置されて、湾曲側面46Cと平行に湾曲した長孔形状をなしている。一方、装着孔46Aは、湾曲側面46Cと反対側の側面と平行に延びた長孔形状をなし、その長手方向の両端部は若干幅広になっている。そして、
図11に示すように、装着孔46A内に第1回動規制突起19Aが嵌合され、装着孔46Aよりガイド溝部15から離れた側に緩衝孔46Bが配置されている。また、第2回動規制突起19Bはクッションゴム46のうち湾曲側面46Cの横隣の一側面に対して僅かな隙間を介して隣接している。
【0045】
図6に示すように、下側メイン板部13Bの前後方向の中間位置には、段差部13Dが設けられ、下側メイン板部13Bのうち段差部13Dより前側部分は、後側部分よりサブ板部31側にずれている。そして、下側メイン板部13Bの内面における段差部13Dより前側部分から補強壁20が突出している。補強壁20は、上下に延びてメイン板部13を前後に仕切る板状をなしている。また、補強壁20におけるガイド溝部15側は、メイン側壁14側より下側メイン板部13Bから大きく突出して補強主部20Aになっている。その補強主部20Aの後面には、1対のリブ20L,20Lが形成され、補強主部20Aの前面には、先端側から前方に係止突起20Kが突出している。
【0046】
下側メイン板部13Bのうち補強壁20より前側部分からは円筒柱25が突出している。円筒柱25は、補強主部20Aと同じ高さをなしている。そして、メインハウジング12とサブハウジング30とを合体すると、補強壁20の先端部がサブハウジング30の内面に形成された第1前端凹部37A(
図5参照)内に嵌合すると共に、円筒柱25の先端部がサブハウジング30の内面に形成された第2前端凹部37B(
図5参照)内に嵌合する。また、第2前端凹部37Bの中央に形成された貫通孔37C(
図4参照)を通して、円筒柱25の内側の貫通孔25Aがハウジング11を左右方向に貫通した状態になり、そこに挿通したボルトによりリッドロック装置10が車両90に固定される。
【0047】
図7に示すように、ガイド溝部15には、ロック部材50が直動可能に収容されている。
図6に示すように、ロック部材50は、前後方向に延び、前端から後端に向かって第1〜第6のロッド構成部57〜62を順番に並べて備えている。
【0048】
第2ロッド構成部58は、断面円形をなして前後方向に延び、その外径は先端円筒部16の内径より僅かに小さくなっている。また、
図9に示すように、第2ロッド構成部58の外面には、前端寄り位置にシールリング溝58Aが形成され、その後方に1対の環状溝58B,58Bが形成されている。そして、シールリング溝58Aにシールリング64が装着されている。なお、
図6に示すように、第2ロッド構成部58の後端部のうち溝底壁15Sの反対側(サブ板部31側)は、後方に向かって第2ロッド構成部58の中心に接近するように傾斜面58Cが形成されている。
【0049】
第1ロッド構成部57は、第2ロッド構成部58より小径の断面円形(例えば、第2ロッド構成部58の径の略半分程度の断面円形)をなして前後方向に延び、その長さは、第2ロッド構成部58より短くなっている。また、
図5に示すように、第1ロッド構成部57の中心軸は、第2ロッド構成部58の中心軸に対してずれている。具体的には、
図13に示すように、上下方向においては第1ロッド構成部57の中心軸は、第2ロッド構成部58の中心軸と同じ位置に配置され、
図16(A)に示すように、横方向において第1ロッド構成部57の中心軸は、第2ロッド構成部58の中心軸に対してリッド94から離れた側にずれた配置になっている。また、
図9に示すように、第2ロッド構成部58の先端部は、丸みを帯びた縮径部58Tになっていて、その縮径部58Tは第1ロッド構成部57の基端部全体を囲ん
で閉じたリング状をなしている。さらに、第1ロッド構成部57の先端面は、リッド94側の斜め前方を向くように横方向に傾斜しかつ膨出した先端膨出面57Aになっている。より詳細には、
図2に示すように、先端膨出面57Aは、第1ロッド構成部57の軸方向と直交する架空の基準面K1に対し、リッド94側を後方に下げて30〜45度の角度の範囲で傾けられると共に、先端膨出面57Aの全体が外側に膨出して丸みを帯びている。
【0050】
図5に示すように、第4ロッド構成部60は、第2ロッド構成部58と略同一の外径をなして前後方向
に延びた円柱体のうちサブ板部31側を中心軸寄り位置まで平坦にカットして中間平坦面50A(
図6参照)を形成した構造をなしている。なお、第4ロッド構成部60には、中間平坦面50Aの両側部を僅かにカットして中間平坦面50Aと直交する筋状の側平面60B(
図5参照)も形成されている。また、第4ロッド構成部60のうち中間平坦面50Aと反対側には、軽量化のための複数の矩形孔60C(
図5参照)が形成されている。
【0051】
図5に示すように、第3ロッド構成部59は、全体が直方体状をなして、その断面の四角形は第4ロッド構成部60の円弧状の断面を含む大きさをなしている。また、
図6に示すように、第3ロッド構成部59の一側面は、第4ロッド構成部60から連続して形成された中間平坦面50Aになっていて、その中間平坦面50Aの前端部に、前記した第2ロッド構成部58における傾斜面58Cの後端部が連絡されている。さらに、第3ロッド構成部59には、上下方向に延びた長孔状のバネ係止孔55が貫通形成されている。
【0052】
なお、
図5に示すように、第3ロッド構成部59のうち溝底壁15S側の側面には、上下方向に延びかつ断面が半円弧状の摺接突条56Bが形成されている。
【0053】
図6に示すように、第5ロッド構成部61は、全体が前後方向に延びた角柱状の一部を切除して受容凹部54を備えた構造をなしている。また、第5ロッド構成部61の一側面は、第3及び
第4のロッド構成部59,60から連続して形成された中間平坦面50Aになっている。
【0054】
受容凹部54は、中間平坦面50Aから段付き状に陥没し、サブ板部31側と下側とに開放し、前後方向に延びている。また、
受容凹部54の後端部の内側面は、ロック部材50の軸方向と直交する被加圧面54Aになっている。さらに、係合凹部54の内側面は、被加圧面54Aの上端部から前方に延び、途中から前下がりに傾斜してから更に下方に向かって屈曲した形状をなしている。そして、受容凹部54のうち被加圧面54Aの前方の空間が、干渉回避スペース54S(
図16(B)参照)になっている。
【0055】
なお、第5ロッド構成部61の下面には、前後方向の中間位置に段差面61Dが形成され、その段差面61Dより後側が下方に大きくなっている。また、段差面61Dは、1/4円弧状に湾曲している。さらに、第5ロッド構成部61の上面と下面とには、段差面61Dより前側位置に、1対の摺接突条56A,56Aが形成されている。上側の摺接突条56Aは、横方向に延びかつ半円弧状をなしている。一方、下側の摺接突条56Aは、上側の摺接突条56Aと対称的な形状をなし、上側の摺接突条56Aより
長くなっている。さらに、
図5に示すように、第5ロッド構成部61の前端部には、溝底壁15S側を向いた面に、前記した第3ロッド構成部59の摺接突条56Bと同様の摺接突条56Bが形成されている。
【0056】
図6に示すように、第6ロッド構成部62は、全体が前後に延びた直方体状をなし、サブ板部31側の一側面が中間平坦面50Aより段付き状に低くなっていて、そこには、軽量化のための角孔62Aが形成されている。また、第6ロッド構成部62の上面からはスイッチ当接部53が突出している。スイッチ当接部53は、
図7に示すように上下区画壁17より上方に突出しかつロッド通過口14Aを前後方向に通過可能な大きさをなしている。さらに、スイッチ当接部53の前面はロック部材50の軸方向に直交する当接前面53Aになっている。なお、第6ロッド構成部62の下面には、前記した摺接突条56Aが備えられている。また、
図5に示すように、第6ロッド構成部62における溝底壁15S側の側面には、前端部においてスイッチ当接部53の上端から第6ロッド構成部62の下端部に亘って前記した摺接突条56Bが形成されている。
【0057】
第6ロッド構成部62における溝底壁15S側の側面からは、本発明の「リブ」としてのスリット貫通リブ51が突出している。
図9及び
図14に示すように、スリット貫通リブ51は、第6ロッド構成部62のうち上下方向の中央における後端寄りに配置され、ガイドスリット15Mを貫通している。
【0058】
図6に示すように、スリット貫通リブ51の先端には、本発明の「ヘッド部」としてのサイドヘッド部52が備えられている。そして、スリット貫通リブ51とサイドヘッド部52とから本発明の「突部」としてのロッドサイド突部52Xが構成されている。サイドヘッド部52は、スライド板52A、中継柱52C及び操作ヘッド52Bからなる。スライド板52Aは、スリット貫通リブ51を挟んで第6ロッド構成部62全体に対向する四角形の略板状をなし、そのスライド板52Aにおける第6ロッド構成部62との対向面は、前後方向の中央に向かうに従って第6ロッド構成部62側に接近するように湾曲している。また、スライド板52Aにおける第6ロッド構成部62の反対側の面は、前後方向の中央に向かうに従って操作ヘッド52B側に接近するように山形に屈曲している。さらに、操作ヘッド52Bは、前後の両端部が円弧状に湾曲した長円形の板状をなしている。また、中継柱52Cは、スライド板52Aと操作ヘッド52Bとの間を連絡する扁平の柱状をなし、その断面形状は操作ヘッド52Bより一回り小さい長円形になっている。
【0059】
なお、
図2に示すように、中継柱52Cには、ワイヤーWが取り付けられて、そのワイヤーWの末端部が車両90のトランクルーム96(
図1参照)内に引き出されている。
【0060】
ロック部材50は、
図5に示したトーションコイルバネ26によって前方に付勢されている。トーションコイルバネ26は、コイル部26Cの両端部から張り出した1対の末端アーム部26A,26Bの先端を、互いに相反する方向に直角曲げした構造をなしている。そして、
図15(B)に示すように、コイル部26Cが円筒柱25の外側に挿通され、一方の末端アーム部26Aが補強主部20Aの前面における係止突起20Kより基端側に押し付けられ、さらに他方の末端アーム部26Bの先端部がロック部材50のバネ係止孔55に挿入された状態に組み付けられている。
【0061】
図16(A)に示すようにリッド94が開いていれば、
図16(B)に示すようにロック部材50は、トーションコイルバネ26の弾発力だけで、スイッチ当接部53の当接前面53Aが上下区画壁17の後端の当接突条17Tに当接した原点位置まで移動する。また、
図15(B)に示すように、原点位置に配置されたロック部材50の前端部は先端円筒部16より前方に突出した状態になっている。そして、リッド94を閉じると、リッド94に備えた係合突片95の先端ガイド部95Cと、ロック部材50における第1ロッド構成部57の前端の先端膨出面57Aとの摺接によってロック部材50が後方に押され、
図17(B)に示したロック解除位置まで後退したところでロック部材50の第1ロッド構成部57が先端ガイド部95Cを通過してロッド突当部95Aのうち係合凹部95Bより先端ガイド部95C寄り位置に乗り上がる。
【0062】
そして、
図17(A)に示すようにリッド94が、完全に閉じた全閉状態になると、第1ロッド構成部57が係合凹部95Bと対向し、トーションコイルバネ26の弾発力によりロック部材50が前方に移動し、第1ロッド構成部57が係合凹部95Bに突入する。すると、
図18(A)に示すように、第1ロッド構成部57の先端が係合凹部95Bの奥面に当接して、ロック部材50が、
図18(B)に示すように原点位置とロック解除位置との中間のロック位置に位置決めされる。
【0063】
なお、ロック部材50の第1ロッド構成部57が係合凹部95Bに突入する手前位置より後側は、全てロック解除位置である。また、サイドヘッド部52を操作してロック部材50を後方に引くと、ロック部材50が、ロック解除位置の中でも後端の後端限界位置(
図7のロック部材50がさらに同図の左側に移動して閉塞部33に当接した位置)に至る。
【0064】
ロック部材50の直動動作に基づいてリッド94の開閉状態を監視するために、上側メイン板部13Aには検出スイッチ65が組み付けられている。
図6に示すように、検出スイッチ65は、横方向に扁平な直方体状のスイッチボディ66を有し、そのスイッチボディ66の後面の矩形孔66Bから検出子67が突出した構造になっている。その検出子67は、スイッチボディ66のうち矩形孔66Bの上端部近傍を横方向に貫通する回動軸を中心にしてオフ位置とオン位置との間を回動する。また、検出子67は、回動軸から垂下されて矩形孔66Bから外側に張り出した扇部67Aと、扇部67Aの傾斜側面の下側延長線上に延設された当接片67Bとを一体に備えてなる。そして、図示しない弾性部材により、矩形孔66Bの外側に付勢されて通常は
図7に示したオフ位置に配置されている。
【0065】
図6に示すように、スイッチボディ66には、1対のバスバー接続孔66C,66Cと、1対の
取付孔66A,66Aとが横方向に貫通している。1対のバスバー接続孔66C,66Cは、スイッチボディ66の上端寄り位置で前後に並べられている。そして、これらバスバー接続孔66C,66Cに、後述の第2と第3のバスバー68Y,68Zが挿入接続されている。
【0066】
一方、1対の取付孔66A,66Aは、スイッチボディ66の1対の対角の近傍に配置されると共に、一方の取付孔66Aが丸孔であるのに対し、他方の取付孔66Aは、1対の取付孔66A,66Aの並び方向に延びた長孔形状をなしている。そして、上側メイン板部13Aの内面から突出した1対のセンサ取付支柱21,21を1対の取付孔66A,66Aに嵌合した状態でスイッチボディ66がメイン板部13に取り付けられている。また、
図15(A)に示すように、スイッチボディ66の下面は、上下区画壁17の上面に隣接し、スイッチボディ66の後面は、上下区画壁17の後端面より僅かに前方にずれた位置に配置されている。さらに、検出子67は、オフ位置に位置した状態で当接突条17Tより後方に突出している。そして、
図15(B)に示すように、ロック部材50が原点位置に配置されたときには、スイッチ当接部53が検出子67をオン位置まで前方に押圧し、検出スイッチ65がオンする。また、ロック部材50が、原点位置を離れてロック位置、ロック解除位置側に移動したときには、スイッチ当接部53が検出子67から離れて検出子67がオフ位置に弾性復帰し、検出スイッチ65がオフする。
【0067】
図8に示すように、上側メイン板部13Aの内面には、第1〜第3のバスバー68X,68Y,68Zが上から順番に間隔を空けて敷設されている。具体的には、第1〜第3のバスバー68X,68Y,68Zの後端部は、前後方向に延びかつ平行に並べられ、メイン側壁14のバスバー挿通スリット23Sを貫通して雄コネクタフード23内の奥面から突出した雄端子金具(所謂、舌片)になっている。
【0068】
また、第3のバスバー68Zは、メイン側壁14の内側
で前方に延びてから下方に屈曲した形状をなし、その下端部から図示しない接続片が曲げ起こされてスイッチボディ66における後寄りのバスバー接続孔66Cに挿入接続されている。また、第1及び第2のバスバー68X,68Yは、共にメイン側壁14内を前方に延びてから下方に膨らむように屈曲し、前側部分が上方に向かって平行に延びている。
【0069】
そして、それら第1及び第2のバスバー68X,68Yの上端部における側縁部から
図5に示した接続片68T,68Tが曲げ起こされて、後述するモータ40(本発明の「駆動源」に相当する)のバスバー接続孔41,41に挿入接続されている。また、第2のバスバー68Yには、中間部分からスイッチボディ66と上側メイン板部13Aとの間に潜り込むように分岐片68Jが延びていて、その分岐片68Jの先端を曲げ起こしてなる図示しない接続片がスイッチボディ66における前側のバスバー接続孔66Cに挿入接続されている。そして、検出子67がオン位置に配置されると、第2と第3のバスバー68Y,68Zの間が導通する一方、検出子67がオフ位置に配置されると、第2と第3のバスバー68Y,68Zの間が遮断される。
【0070】
図6に示すように、上側メイン板部13Aの内面には、第1と第2のバスバー68X,68Yの間を隔絶するための仕切壁13Xと、第2と第3のバスバー68Y,68Zの間を隔絶するための仕切壁13Yとが突出している。また、第1〜第3のバスバー68X,68Y,68Zには、位置決孔68Aがそれぞれ形成されていて、上側メイン板部13Aの内面から突出した複数のバスバー位置決突起22が位置決孔68Aに嵌合している。
【0071】
なお、第1〜第3のバスバー68X,68Y,68Zは、架橋壁68Kで一体化されかつ検出スイッチ65に第2及び第3のバスバー68Y,68Zが接続された状態で検出スイッチ65と共にメインハウジング12に組み付けられる。そして、後述するモータ40がメインハウジング12に組み付けられてそのモータ40に第1及び第2のバスバー68X,68Yが接続された後で、架橋壁68Kが切除される。
【0072】
モータ40は、ロック部材50を後退させる駆動源としてハウジング11に組み付けられ、そのモータ40の動力が、ウォームギヤ47とウォームホイール43とを介してロック部材50に伝達される。具体的には、モータ40は、回転軸が上下方向を向けられた状態でメインハウジング12における検出スイッチ65の前側に組み付けられている。また、モータ40の下端面の中心からは出力回転軸40S(
図7参照)が突出していて、そこにウォームギヤ47が一体回転可能に固定されている。さらに、
図5に示すように、モータ40の側部には1対の平行な平坦面が備えられ、その一方の平坦面の上端側に設けられた1対のバスバー接続孔41,41に前記した第1及び第2のバスバー68X,68Yの接続片68T,68Tが挿入接続されている。また、モータ40の基端面の中央からは背面突部40Tが突出していて、それがメイン側壁14とサブ側壁32の内面にそれぞれ形成されたモータ位置決凹部14M,32Mに受容されている。さらに、
図7に示すように、モータ40の先端面のうち出力回転軸40Sの周りから正面突部40Uが突出していて、それが上下区画壁17に形成されたモータ位置決溝17Mに受容されている。
【0073】
ウォームギヤ47は、モータ位置決溝17Mからガイド溝部15を横切って下方に延び、補強壁20の後隣で下側メイン板部13Bの内面に突き合わされている。また、下側メイン板部13Bにおける補強壁20の後隣には、1対のウォーム挟持部24,24がメイン側壁14の内面に沿って前後に並べられている。そして、ウォームギヤ47の先端面の中心から突出したセンターシャフト47Aが、1対のウォーム挟持部24,24の間に挟まれて前後の移動が規制されている。なお、ウォーム挟持部24,24の対向面からは断面半円形の円弧突部24A,24Aが互いに接近するように突出していて、それら円弧突部24A,24Aがセンターシャフト47Aに点接触している。
【0074】
図6に示すように、ウォームホイール43は、円板部43Eから扇板部43Aを延長してなる旋回板43Fを備えている。また、扇板部43Aの表裏の両面には、補強リブ43Lが僅かに突出した状態に形成されている。
【0075】
扇板部43Aの外縁の円弧部には、帯板を円弧状に湾曲してなるメイン円弧側壁43Bが繋がっており、そのメイン円弧側壁43Bの外周面にギヤ部43Gが形成されている。また、円板部43Eの外縁の円弧部には、帯板をメイン円弧側壁43Bより小さい円弧状に湾曲してなるサブ円弧側壁43Mが繋がっている。さらに、扇板部43Aの外縁の両直線部には、サブ円弧側壁43Mとメイン円弧側壁43Bの一端同士の間と他端同士の間を連絡するように延びた連絡側壁43C,43Cが接続されている。
【0076】
また、メイン円弧側壁43B,サブ円弧側壁43M、連絡側壁43C,43Cは、同じ幅をなしかつそれらの幅方向の両側の側面同士は面一になっている。そして、
図10に示すように、メイン円弧側壁43Bの両側面には、摺接円弧突条13T,31Tが接触するか又はし得る状態に隣接していて、これにより、ウォームホイール43の横ずれが防がれている。
【0077】
円板部43Eには、その中心部分に異形筒壁45が貫通した状態に一体形成されている。異形筒壁45は、円筒部45Aの周面の一部から断面扇形の扇形筒部45Bが突出した形状をなし、円筒部45Aの内部と扇形筒部45Bの内部とが連通している。また、
図5に示すように、異形筒壁45の一端面は底壁45Cによって閉塞されており、その底壁45Cにおける円筒部45Aの中心には、貫通孔43Hが貫通形成されている。そして、
図10に示すように、底壁45C側から貫通孔43Hを通してギヤ支持シャフト18が異形筒壁45の円筒部45A内に挿入されると共に、円筒部45Aにおける底壁45Cと反対側の開口内にサブハウジング30のセンター突部35が挿入されている。これにより、ウォームホイール43がハウジング11に回動可能に支持されると共に、ギヤ部43Gがウォームギヤ47に噛合した状態に位置決めされている。なお、サブハウジング30の円弧突片34(
図5参照)は、異形筒壁45における扇形筒部45B(
図6参照)の外周面に重ねられている。
【0078】
図5及び
図6に示すように、旋回板43Fは、メイン円弧側壁43B、連絡側壁43C等の幅方向のうちサブ板部31寄り位置に配置されている。そして、ウォームホイール43のうち旋回板43Fよりメイン板部13側でメイン円弧側壁43B,連絡側壁43C,43Cに囲まれた領域には、1対の連絡側壁43C,43Cの隣に1対の回動規制壁43D,43Dが形成されている。
【0079】
図11に示すように、1対の回動規制壁43D,43Dは、互いに概ね直交するように延び、それらの交点がウォームホイール43の回動中心に対してメイン円弧側壁43Bと反対側に位置するように配置されている。そして、1対の回動規制壁43D,43Dの間に前記した第1及び第2の回動規制突起19A,19Bとクッションゴム46が収容されている。そして、ウォームホイール43がサブ板部31側から見て、時計回りに回動すると、一方の回動規制壁43Dが水平姿勢になってクッションゴム46に上方から当接し、ウォームホイール43が前転限界位置に位置決めされる。一方、ウォームホイール43がサブ板部31側から見て、反時計回りに回動すると、
図12に示すように、他方の回動規制壁43Dが略水平姿勢になってクッションゴム46に下方から当接し、ウォームホイール43が後転限界位置に位置決めされる。
【0080】
図11に示すようにウォームホイール43が前転限界位置でクッションゴム46に当接する回動規制壁43Dと連絡側壁43Cの回転中心寄りの端部は、補完部43Nによって連絡されている。そして、補完部43Nからロック部材50の受容凹部54(
図6参照)内に向かって加圧突部44が突出している。加圧突部44は、円筒体の周面の一部に平坦面を備えてなり、ウォームホイール43が前転限界位置に位置したときに、加圧突部44の平坦面が下側の溝側壁15Bに上方から隣接するか又は当接する。また、このとき、ロック部材50が、
図15(B)及び
図16(B)に示すように、原点位置に配置されていると、加圧突部44は、受容凹部54の後端で被加圧面54Aに隣接した状態になる。
【0081】
本実施形態のリッドロック装置10の構成に関する説明は以上である。次に、このリッドロック装置10の作用効果について説明する。車両90のリッド94は通常閉じている。従って、通常は、
図18(A)に示すように、ロック部材50がリッド94に備えた係合突片95の係合凹部95Bに係合してロック位置に配置され、
図18(B)に示すように検出スイッチ65はオフした状態になっている。また、ウォームホイール43は
図11に示すように前転限界位置に配置され、加圧突部44は
図18(B)に示すように被加圧面54Aから離れた前方に位置している。
【0082】
給油を行うときにはリッド94を開くために、例えば、車両90内に備えたリッドオープンスイッチを操作する。すると、予め定められた第1通電時間だけ、モータ40に後転用の直流電流が流され、ウォームホイール43が後転して前転限界位置から後転限界位置へと回動する。
【0083】
なお、本発明のリッドロック装置10が搭載される車両90は、リッドオープンスイッチの操作直後にモータ40への通電が開始されるものであってもよいし、例えば、エバポ排出ガス基準(evaporativeemissionstandard)を満たす車両のように、リッドオープンスイッチが操作されると、まずは、燃料タンク内の圧力装置が起動し、リッド94を開いたときに規定量以上の気化ガソリンが燃料タンクから排出されないように、燃料タンクの内圧を規定圧力まで下げ、その後、モータ40への通電を開始するものであってもよい。
【0084】
ウォームホイール43が前転限界位置から後転限界位置へと回動すると、これに伴い、加圧突部44が後方に移動して途中でロック部材50の被加圧面54Aに当接し、ロック部材50を後退させる後方推進動力を被加圧面54Aに付与する。つまり、加圧突部44が被加圧面54Aを後方に押してロック部材50が後方に移動する。そして、ウォームホイール43が後転限界位置に到達する前にロック部材50がロック解除位置に到達し、リッド94が図示しない弾性部材の弾発力によって外側に開く。
【0085】
ウォームホイール43は、ロック部材50がロック解除位置に到達してもさらに後転して、
図7に示すように後転限界位置に到達する。これに伴い、ロック部材50は、ロック解除位置のうち後端限界位置の手前まで移動する。そして、
図12に示すように、ウォームホイール43が、クッションゴム46との当接により後転限界位置に停止している間に上記した第1通電時間が経過し、今度は、予め定められた第2通電時間だけ、モータ40に前転用の直流電流が流される。これにより、ウォームホイール43が逆回転して(つまり、前転して)後転限界位置から前転限界位置へと回動し、加圧突部44が前方に移動する。すると、トーションコイルバネ26の弾発力により被加圧面54Aが加圧突部44に追従するようにロック部材50が前進する。このとき、リッド94は開いているので、ロック部材50が原点位置まで移動し、
図15(B)に示すように、ロック部材50のスイッチ当接部53が検出スイッチ65の検出子67を前側に押して、検出スイッチ65がオンする。そして、検出スイッチ65がオンしたことを受けて、例えば車両90内の警告ランプが点灯する。
【0086】
給油を済ませたら、リッド94を手で押して閉位置に移動する。すると、リッド94に備えた係合突片95の先端ガイド部95Cと、ロック部材50の前端の先端膨出面57Aとの摺接によってロック部材50が後方に押されて移動する。これに伴い、加圧突部44は、受容凹部54の干渉回避スペース54S内を前方に相対移動して被加圧面54Aから離間する。これにより、ウォームホイール43が停止したままロック部材50が後方に移動し、検出スイッチ65がオフして、車両90内の警告ランプが消灯する。また、リッド94を閉じるとき、ロック部材50は先端部に軸方向と交差する方向を向いた負荷を受け、その結果、ロック部材50が先端円筒部16の内面との接触位置を支点としたモーメント負荷を受ける。しかしながら、本実施形態のリッドロック装置10では、
図9に示すように、ロック部材50に備えた摺接突条56B群がメインハウジング12のメイン板部13に当接して、ロック部材50の傾動が防がれ、ロック部材50がスムーズに後退する。
【0087】
リッド94が更に凹部92側に押されると、ロック部材50の第1ロッド構成部57が先端ガイド部95Cを通過してロッド突当部95Aのうち係合凹部95Bより先端ガイド部95C寄り位置に乗り上がり、ロック部材50は
図17(B)に示したロック解除位置に至る。そして、
図17(A)に示すようにリッド94が、完全に閉じた全閉状態になると、ロック部材50の第1ロッド構成部57が係合凹部95Bと対向して、トーションコイルバネ26の弾発力によりロック部材50が前方に移動する。すると、
図18(A)に示すように、第1ロッド構成部57の先端が係合凹部95Bの奥面に当接してロック部材50が、
図18(B)に示したロック位置に位置決めされる。これにより、給油を行う前の通常の状態に戻る。
【0088】
さて、モータ40の失陥等により車両90内のスイッチ操作でリッド94のロックを解除することができない場合には、トランクルーム96内でワイヤWを引っ張ればよい。すると、ワイヤWを通してリッドロック装置10のロッドサイド突部52Xが手動操作力を受けて後退する。このとき、ロック部材50が受けるガイド溝部15の内面からの摺動抵抗と、ロッドサイド突部52Xで受ける手動操作力とが逆向きで平行になるので、ロック部材50に偶力が作用する。しかしながら、本実施形態のリッドロック装置10では、ロッドサイド突部52Xのサイドヘッド部52とロック部材50の側面との間でガイドスリット15Mの両側の開口縁を挟んでいるので、ロック部材50の傾動が防がれ、ロック部材50がスムーズに後退する。そして、ロック部材50がロック解除位置に到達してロックが解除され、リッド94が開く。これにより、給油を行うことができ、例えば修理工場まで車両90を走行させることができる。
【0089】
ここで、ワイヤWが大きく引っ張られた場合、リッド94が開いてからもロック部材50が後方に移動する。そして、ロック部材50が後端限界位置に到達する前に、
図19に示すように、受容凹部54の内側の前面下端部と加圧突部44が当接する。このとき、ワイヤWの引っ張り力が弱いとロック部材50は停止し、ワイヤWの引っ張り力が強いと、加圧突部44が受容凹部54内の前面とその上方の傾斜面とに沿って摺接移動し、ロック部材50の後方への移動が許容される。即ち、加圧突部44を有するウォームホイール43が、ロック部材50からの負荷によって破損する前に、加圧突部44によるロック部材50の係止が解除されて、ロック部材50が後方に移動する。そして、ロック部材50が閉塞部33に当接する。その閉塞部33は、両側部と先端部とがガイドスリット15Mに係合しているので、ロッドサイド突部52Xが受ける手動操作力に抗して、ロック部材50を後端限界位置に停止させ、それ以上、ロック部材50が後方が移動することがなくなる。なお、ロック部材50が後端限界位置まで移動しても、ロッドサイド突部52Xがハウジング11より後方に突出することはない。
【0090】
ところで、車両90のうちリッドロック装置10が取り付けられる部分の近傍には、例えば車両90の後輪を上方から覆うカバー壁やトランクルーム96内の備え付け工具等が配置される。このため、リッドロック装置10は、車両90の外側壁に沿った方向、即ち、ロック部材50の移動方向でコンパクトであることが好ましい。これに対し、本実施形態のリッドロック装置10では、ハウジング11のうちロック部材50の側面との対向位置にガイドスリット15Mを形成し、ロック部材50の側面から突出したロッドサイド突部52Xを、ガイドスリット15Mを通してハウジング11の側方に突出させ、そのロッドサイド突部52Xで、ロック部材50をロック解除位置まで後退させる手動操作力を受けるようにしたので、ロック部材の後端のフック部で手動操作力を受けるようにした従来のものに比べ、リッドロック装置10がロック部材50の移動方向でコンパクトになる。これにより、リッドロック装置10の配置の自由度及びリッドロック装置10の近傍に位置した車両90の部品、部位の配置の自由度が高くなる。
【0091】
また、このリッドロック装置10では、ハウジング11をメインハウジング12とサブハウジング30とに分割した状態にして、メインハウジング12のガイドスリット15Mへとロッドサイド突部52Xのスリット貫通リブ51を挿入してロック部材50をメインハウジング12に組み付けることができる。そして、
図3に示すように、メインハウジング12とサブハウジング30とを合体させると、サブハウジング30の閉塞部33により、ロック部材50が後方から覆われると共にガイドスリット15Mの端部開口15Zが閉塞されるので、ロック部材50にロッドサイド突部52Xが一体に形成されているにも拘わらず、容易にハウジング11に組み付けることができる。
【0092】
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0093】
(1)前記実施形態のリッドロック装置10は、給油口91を奥部に備えた凹部92を閉塞するリッド94のロックに使用されていたが、例えば、電気自動車のバッテリを充電するための受電コネクタや、燃料電池車両の水素給油口や、その他のエネルギー取得部を奥側に有した凹部の開口を閉塞するリッドをロックするリッドロック装置に本発明を適用してもよい。また、車両のうちエネルギー取得部以外のリッドをロックするリッドロック装置に本発明を適用してもよい。
【0094】
(2)前記実施形態では、車両90の前方に、リッドロック装置10のロック部材50が前進してリッド94の係合突片95に係合する構成になっていたが、車両90の後方、上方又は下方にリッドロック装置10のロック部材50が前進してリッド94に係合する構成であってもよい。
【0096】
(3)前記実施形態のリッドロック装置10は、ロック部材50がトーションコイルバネ26により原点位置に向けて付勢されていたが、トーションコイルバネ26を設けずに、ロック部材が駆動源の動力によって原点位置とロック解除位置との間を移動する構成のリッドロック装置に本発明を適用してもよい。具体的には、例えば、車両のドアのロック・アンロックの切り替わりに伴い、リッドロック装置の駆動源であるモータが正転・逆転してロック・アンロックが切り替わる、所謂、ロック連動式のリッドロック装置に本発明を適用してもよい。