特許第5940550号(P5940550)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5940550
(24)【登録日】2016年5月27日
(45)【発行日】2016年6月29日
(54)【発明の名称】液圧ユニット
(51)【国際特許分類】
   B60T 8/48 20060101AFI20160616BHJP
【FI】
   B60T8/48
【請求項の数】12
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2013-534315(P2013-534315)
(86)(22)【出願日】2011年10月20日
(65)【公表番号】特表2013-540073(P2013-540073A)
(43)【公表日】2013年10月31日
(86)【国際出願番号】EP2011068285
(87)【国際公開番号】WO2012052488
(87)【国際公開日】20120426
【審査請求日】2014年10月8日
(31)【優先権主張番号】102010042747.0
(32)【優先日】2010年10月21日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】500030596
【氏名又は名称】コンチネンタル・テベス・アーゲー・ウント・コンパニー・オーハーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100088683
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100095441
【弁理士】
【氏名又は名称】白根 俊郎
(74)【代理人】
【識別番号】100075672
【弁理士】
【氏名又は名称】峰 隆司
(74)【代理人】
【識別番号】100119976
【弁理士】
【氏名又は名称】幸長 保次郎
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100140176
【弁理士】
【氏名又は名称】砂川 克
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100124394
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 立志
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(74)【代理人】
【識別番号】100111073
【弁理士】
【氏名又は名称】堀内 美保子
(74)【代理人】
【識別番号】100134290
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 将訓
(72)【発明者】
【氏名】ディンケル、ディーター
(72)【発明者】
【氏名】クレイ、ロナルド
(72)【発明者】
【氏名】ゾネンシャイン、ゲオルグ
【審査官】 中尾 麗
(56)【参考文献】
【文献】 特表2009−539668(JP,A)
【文献】 実開平07−035224(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60T 7/12−8/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレーキ圧力センサ用の液圧ユニットにおけるマスターシリンダ接続部と、
液圧ユニットにおいて少なくとも部分的に存在し、かつ、少なくとも1対のホイールブレーキに液圧ユニットにおけるホイールブレーキ接続部経由して接続可能であるブレーキ回路における入口および出口弁の形をしている圧力調整弁と、
液圧ユニットにおける出口弁の下流に接続され、かつ、ピストン(3)によって限界を定めた低圧アキュムレータの圧力媒体チャンバ内に第1の液圧接続部(1)を経由して開口し、さらに、圧力媒体チャンバ(4)に、およびポンプの吸込側に、そしてさらに、休止位置において閉止される逆洗弁経由ブレーキ圧力センサに通じる前記マスターシリンダ接続部に、第2の液圧接続部(2)を経由して接続可能であるリターンラインと、
前記圧力媒体チャンバの方向に阻止するとともに第2の液圧接続部における領域における前記リターンラインに挿入される逆止弁とを有してなり、
圧力媒体チャンバ(4)と第2の液圧接続部(2)との間の液圧接続は、ピストン(3)の休止位置において接続を断たれる、リターン原理上で作動する自動車両ブレーキ装置用の液圧ユニットであって、
弾性のシーリング要素(6)が、前記ピストン(3)と前記第2の液圧接続部(2)との間に設けられ、前記弾性のシーリング要素(6)は、前記第2の液圧接続部(2)と前記ピストン(3)の休止位置における前記圧力媒体チャンバ(4)との間に機能的に設けられた液圧接続を遮断し、独立して作動することができるバルブ組立体を形成するために、前記弾性のシーリング要素(6)が、前記逆止弁(7)と結合され、この逆止弁は、前記圧力媒体チャンバ(4)の方向に遮断することを特徴とする液圧ユニット。
【請求項2】
ピストン(3)の休止位置においては、前記圧力媒体チャンバ(4)が第1の液圧接続部(1)に液圧で接続されることを特徴とする請求項1記載の液圧ユニット。
【請求項3】
前記圧力媒体チャンバ(4)が前記第1の液圧接続部(1)に液圧で接続される前記ピストン(3)の休止位置において、前記圧力媒体チャンバ(4)が前記ピストン(3)によって前記第2の液圧接続部(2)から液圧で分離されている間に、前記圧力媒体チャンバ(4)の体積容量が最小であることを特徴とする請求項1または2記載の液圧ユニット。
【請求項4】
前記ピストン(3)の休止位置において、前記圧力媒体チャンバ(4)が空になることを特徴とする請求項3記載の液圧ユニット。
【請求項5】
前記圧力媒体チャンバ(4)の空になった状態において、ピストンスプリング(5)の影響の結果、前記ピストン(3)は、前記第2の液圧接続部(2)を閉止するその休止位置に位置することを特徴とする請求項4記載の液圧ユニット。
【請求項6】
前記第1の液圧接続部(1)経由で開始される前記圧力媒体チャンバ(4)の充填プロセスの初めにおいては、前記第2の液圧接続部(2)が前記ピストン(3)によって開放され、その目的のために、前記ピストン(3)は、ピストンストロークの結果として、ピストンスプリング(5)の効力に抗して前記第2の液圧接続部(2)から離れて移動されることを特徴とする請求項5記載の液圧ユニット。
【請求項7】
バルブ組立体が、前記圧力媒体チャンバ(4)の限界を定める端壁(9)の段付孔(8)内に固定され、その端壁(9)内に第2の液圧接続部(2)が開口することを特徴とする請求項記載の液圧ユニット。
【請求項8】
バルブ組立体が、前記第2の液圧接続部(2)に対して向けられたその終端部分におけるほぼ管状のバルブハウジング(10)であって、円錐弁座(11)内に受けられたバルブボール(12)が、前記逆止弁(7)を形成するために設けられるものを有し、さらに、弾性のシーリング要素(6)が、前記第2の液圧接続部(2)から離れて向けられた管状バルブハウジング(10)の終端部に固定されることを特徴とする請求項記載の液圧ユニット。
【請求項9】
前記弾性のシーリング要素(6)が、前記管状のバルブハウジング(10)に、ゴムシールの加硫によって確実に支持されることを特徴とする請求項記載の液圧ユニット。
【請求項10】
バルブボール(12)が、柔軟なスプリング(13)によって弁座(11)の方向に付勢され、その目的のために、前記スプリング(13)が、前記管状のバルブハウジング(10)のカラー(28)に沿う圧着したフランジ(15)によって固定されるかご(14)内に支持されることを特徴とする請求項記載の液圧ユニット。
【請求項11】
前記管状のバルブハウジング(10)のシーリング要素(6)前記ピストン(3)のクラウン内に設けられたカップ形状の凹所(16)に延び、その凹所(16)に対して、前記シーリング要素(6)は、前記圧力媒体チャンバ(4)から前記第2の液圧接続部(2)を液密に分離するために置くことができることを特徴とする請求項記載の液圧ユニット。
【請求項12】
前記ピストン(3)は、シートメタルで形成されており、カップ形状の凹部(16)を含む、請求項1記載の液圧ユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、請求項1の前文による自動車両ブレーキ装置用の液圧ユニット(hydraulic unit)に関する。
【背景技術】
【0002】
記述されたタイプの自動車両ブレーキ装置用の液圧ユニットは、EP0950004B1から理解される。この液圧ユニットは、出口弁の下流に、低圧アキュムレータが接続されるポンプ吸入路を有し;このポンプ吸入路がポンプに接続されるポンプ吸入路経由、ばね負荷された逆止弁(non-return valve)は、低圧アキュムレータの下流に配置される。さらに、ポンプ吸入路は、通常、休止位置において閉止される逆洗弁(reversing valve)によって、ブレーキ圧力センサに通じる圧力媒体接続部から分離され(isolated)、さらに、逆洗弁が開放されるとすぐに、ブレーキ圧力センサの圧力媒体が低圧アキュムレータに流れ込むのを確実に防止するに充分に大きく意図されていることが、逆止弁におけるスプリング閉止力にとって必要である。直線的に移動されたピストンは、圧力媒体を格納するための低圧アキュムレータ内に設けられる貯蔵チャンバ内に液蜜方式で受け入れられ、さらに、それは、ピストン摩擦に加えて低圧アキュムレータの下流に配置された逆止弁スプリングの比較的大きな閉止力に打ち勝つことができるように充分に大きく意図されるピストンスプリングの作動力にとって、低圧アキュムレータの自動流出(self-emptying)を保証するために必要である。アンチロックブレーキ制御中に、ポンプが作動している間、相応して逆止弁の強いスプリング負荷が、低い必要ブレーキ圧力だけによって、ホイールブレーキにおける下位圧力の形成を防止する。
【0003】
堅固なピストンスプリングの比較的に大きなプレローディング力は、アンチロックブレーキ制御中に、高い液圧作動力が低圧アキュムレータによってその量を吸収することができるために必ず必要であるという不利益を有し、その高い液圧作動力は、その結果、ホイールブレーキにおける迅速な減圧を害する。既に言及したように、相応して強い逆止弁のスプリング負荷は、さらなる障害を示す。
【発明の概要】
【0004】
可能な限り少ない構造上および機能上の出費を招く一方で、低圧アキュムレータおよび逆止弁のよりよい応答動作が達成されるという結果に示されたタイプの液圧ユニットを改善することが、したがって、この発明の目的である。車輪が、従来のアンチロックブレーキ制御の間にあらゆる状態においてロックすることを防止すること、および、回生ブレーキ回路の出口弁が開放している回生ブレーキ中に、接続されたホイールブレーキではなく、回生ブレーキ回路の低圧アキュムレータに達するために明らかにドライバーによって生成されたブレーキ圧を可能にすること、の両方のために、可能な限り急速に減少されるべきホイールブレーキの圧力にとって、可能にすることが、この発明の目的である。この発明のさらなる目的は、堅固な逆止弁スプリングの使用に頼る必要なしに、出口弁が開放していて、ポンプが作動している場合に、ホイールブレーキにおける下位圧力の発生を防ぐことにあると考えられる。
【0005】
これらの目的は、請求項1の特徴的な特徴によって、言及されたタイプの液圧ユニットのために、この発明にしたがって達成される。
【0006】
この発明のさらなる特徴は、個々の特許請求項から、さらには、2つの図面に関する代表的な実施例の記述から、明白である:
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】低圧アキュムレータにおいて移動可能に配置されたピストンの概略的に示された閉止機能を備えたブレーキ装置用の液圧回路ブロック線図である。
図2図1に概略的に示された低圧アキュムレータの適切な構造的な装置を通しての縦断面を示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、リターン原理(return principleまたはfeedback principle)に基づいて作動する自動車両ブレーキ装置用の液圧ユニット17内における回路構成の図解的表示である。2系統ブレーキ装置として構成された回路構成のブレーキ回路が示されている。2系統ブレーキ装置のマスターシリンダ接続部18は、ブレーキ圧力センサ19に液圧ユニット17を接続し、さらに、このマスターシリンダ接続部18は、1対のホイールブレーキ21が接続されるブレーキ回路内に配置された複数の圧力調整弁を経由して液圧ユニット17内においてホイールブレーキ接続部20に接続されている。液圧ユニット17内の圧力を調整するために、入口および出口弁、22、23は、各ホイールブレーキ21と関連され、低圧アキュムレータ26の圧力媒体チャンバ4内に第1の接続部1経由開口するリターンラインは、各出口弁23の下流に接続されている。このリターンラインは、一方では、第2の接続部2および圧力媒体チャンバ4の下流にこの第2の接続部2に配置された逆止弁7経由、ポンプ27に接続可能であり、しかし、他方では、休止位置において閉止されている逆洗弁24を経由してブレーキ圧力センサ19から、独立したブレーキの干渉の範囲外に、分離される。
【0009】
図示される電磁的に作動可能な圧力調整弁の弁休止位置によれば、マスターシリンダ接続部18と入口弁22の上流との間のブレーキラインに配置された分離弁25と同様に2つの入口弁22は、休止位置において付勢されていない場合には、開放されている。入口および出口弁、22、23とともに、したがって、ポンプ圧力接続部の上流でブレーキラインに挿入された分離弁25は、各ブレーキ回路にとって、例えば安定制御の目的で、トラクション制御および独立のブレーキ作動の両方を、実際のアンチロックブレーキ制御機能の他に電気的に作動可能な逆洗弁24と協働して、可能にする。
【0010】
既に言及したように、出口弁23の下流に接続したリターンラインは、ピストン3によって限界を定められた、低圧アキュムレータ26の圧力媒体チャンバ4内に第1の液圧接続部1経由で開口し、さらに、圧力媒体チャンバ4は、圧力媒体チャンバ4の方向に閉止する逆止弁7が、第2の接続部の領域におけるリターンライン内に挿入されるというこの発明のさらなる特徴によって、ポンプ27の吸込み側に対してと、休止位置に閉止される逆洗弁24経由ブレーキ圧力センサ19に通じるマスターシリンダ接続部18に対してと、の両方に、第2の液圧接続部2経由で接続可能である。
【0011】
出口弁23が開放され、さらにポンプ27がアンチロックのブレーキ制御の状況において作動される場合に、ホイールブレーキ21における下位圧力の発生を防止するために、今度は、この発明は、しかしながら、圧力媒体チャンバ4が第1の接続部1に液圧で接続され続けている間に、ピストン3の休止位置において、圧力媒体チャンバ4と第2の接続部2との間の液圧接続が分離されることを規定し、したがって、圧力媒体は、いつでも、ホイールブレーキ21から圧力媒体チャンバ4内に放出されることができる。例証されたピストン3の休止位置においては、したがって、低圧アキュムレータは、当初は空であり、または、圧力媒体チャンバ4の体積容量は、最小に制限される。圧力媒体チャンバ4の空き状態においては、ピストン3は、ピストンスプリング5の影響の結果、第2の接続部2を閉止するその休止位置に位置され、その結果、ピストン3は、単純なやり方で、第2の接続部2から圧力媒体チャンバ4を分離する機能を果たす。したがって、出口弁23によって、ポンプ27を開放し、圧力媒体をホイールブレーキ21から取り出すことができない。充分な圧力媒体がホイールブレーキ21から放出される場合に限って、第1の接続部1経由で開始されて、圧力媒体チャンバ4の充填プロセスを開始する、その結果、ピストンスプリング5およびピストン摩擦によって生成される力が、液圧で打ち勝つ場合に限って、第2の接続部2は、ピストン3によって開放される。したがって、圧力媒体チャンバ4の充分な程度の充満が達成される場合に限って、ピストン3は、第2の接続部2から離れて移動される。液体は、その後、実際に抵抗のないポンプ27の方向に、第2の接続部2に挿入されて、逆止弁7を介して流れることができ、ピストン3の分離する影響の結果、逆止弁スプリングの装備はもはや原則として不可欠ではない。
【0012】
図2から明らかであるように、弾性のあるシーリング要素6は、ピストン3と第2の接続部2との間に設けられ、ピストン3の休止位置において、第2の接続部2と圧力媒体チャンバ4との間に構造的に設けられた液圧接続の絶対的に液密の遮断を保証する。シーリング要素6は、独立して動作することができるバルブ組立体を形成するために、低圧アキュムレータ26の方向に遮断し、かつ、圧力媒体チャンバ4の限界を定めて、かつ、第2の接続部2が開放する低圧アキュムレータ26のハウジング端壁9の段付孔8に不確実に固定される逆止弁7を有する、特に簡潔な構造に結合される。逆止弁7の適切な構成を達成するために、バルブ組立体は、円錐形の弁座11に受けられたバルブボール12を第2の接続部2の方に向かわせるそのラッパ状の終端部上に、ほぼ管状のバルブハウジング10を有し、一方、弾性のシーリング要素6は、管状のバルブハウジング10上に、好ましくはゴムシールの加硫によって、不確実に、およびまたは確実に保持される終端部に固定され、第2の接続部2から離れて向かわせた管状のバルブハウジング10の終端部上に固定される。この代表的な実施例において、バルブボール12は、特に柔軟なスプリング13による弁座11上にさらに正確に置かれ、その結果、圧力媒体チャンバ4における小さな液圧力は、非常に低い抵抗を備えたその弁座11からバルブボール12を持ち上げるのに充分である。バルブボール12から離れて向けられたスプリング13の終端は、圧着した(crimped)フランジ15によって管状のハウジング10のカラー28に固定されるかご14内に支持される。同時に、バルブハウジング10は、低圧アキュムレータ26の段付孔8内にカラー28に沿って固定される。この目的のために、コーキングするダイは、外側から圧力媒体チャンバ4内に導入され、さらに、ラッパ状カラー28の斜めの肩部上に圧着したフランジ15を越えて延びる突起部を段領域内に形成するように造形的に変形する。ピストン3は、したがって、バルブ組立体が段付孔8に挿入されてコーキングされた後にのみ、圧力媒体チャンバ4内に嵌め込まれる。このことは、ピストンスプリング5および圧力媒体チャンバ4内にピストン3を密閉するOリング30の挿入によって継続され、このOリング30は、圧力媒体チャンバ4の段29内に置かれ、さらに閉止蓋31のカラーによってカバーされ、この閉止蓋は、同様に、液圧ユニットの端面で低圧アキュムレータ26内にコーキングすることによって固定される。
【0013】
図2から分かるように、管状のバルブハウジング10のシーリング要素6は、ピストン3のクラウン内に設けられたカップ形状の凹部16まで延び、そのピストンに対して、シーリング要素6は、圧力媒体チャンバ4から第2の接続部2を分離するために、例証されたピストン3の休止位置内に液密のやり方で休止する。カップ形状の凹部16と一緒に、ピストン3の輪郭および閉止蓋31のそれは、薄いシートメタルから深絞りによって製造され、その結果、統合の高密度を有するコンパクトな全体的な構造が、特にピストンスプリング5、ピストン3、およびバルブ組立体に関して低圧アキュムレータ26内に製造される。
なお、出願当初の特許請求の範囲の記載事項をそのまま付記しておく。
[1]
ブレーキ圧力センサ用の液圧ユニットにおけるマスターシリンダ接続部と、液圧ユニットにおいて少なくとも部分的に存在し、かつ、少なくとも1対のホイールブレーキに液圧ユニットにおけるホイールブレーキ接続部経由接続可能であるブレーキ回路における入口および出口弁の形をしている圧力調整弁と、液圧ユニットにおける出口弁の下流に接続され、かつ、ピストンによって限界を定めた低圧アキュムレータの圧力媒体チャンバ内に第1の液圧接続部経由開口し、さらに、圧力媒体チャンバに、およびポンプの吸込側に、そしてさらに、休止位置において閉止される逆洗弁経由ブレーキ圧力センサに通じるマスターシリンダ接続部に、第2の液圧接続部経由接続可能であるリターンラインと、圧力媒体チャンバの方向に阻止するとともに第2の接続部における領域におけるリターンラインに挿入される逆止弁とを有してなり、圧力媒体チャンバ(4)と第2の接続部(2)との間の液圧接続は、ピストン(3)の休止位置において接続を断たれることを特徴とするリターン原理上で作動する自動車両ブレーキ装置用の液圧ユニット。
[2]
ピストン(3)の休止位置においては、圧力媒体チャンバ(4)が第1の接続部(1)に液圧で接続されることを特徴とする請求項1記載の液圧ユニット。
[3]
圧力媒体チャンバ(4)が第1の接続部(1)に液圧で接続されるピストン(3)の休止位置において、しかしながら、圧力媒体チャンバ(4)がピストン(3)によって第2の接続部(2)から液圧で分離されている間に、圧力媒体チャンバ(4)の体積容量が最小であることを特徴とする請求項1または2記載の液圧ユニット。
[4]
ピストン(3)の休止位置において、圧力媒体チャンバ(4)が空になることを特徴とする請求項3記載の液圧ユニット。
[5]
圧力媒体チャンバ(4)の空になった状態において、ピストンスプリング(5)の影響の結果、ピストン(3)は、第2の接続部(2)を閉止するその休止位置に位置することを特徴とする請求項4記載の液圧ユニット。
[6]
第1の接続部(1)経由で開始される圧力媒体チャンバ(4)の充填プロセスの初めにおいては、第2の接続部(2)がピストン(3)によって開放され、その目的のために、ピストン(3)は、ピストンストロークの結果として、ピストンスプリング(5)の影響に対する第2の接続部(2)から離れて移動されることを特徴とする請求項5記載の液圧ユニット。
[7]
弾性のシーリング要素(6)は、ピストン(3)と第2の接続部(2)との間に設けられ、その弾性のシーリング要素(6)は、第2の接続部(2)とピストン(3)の休止位置における圧力媒体チャンバ(4)との間に機能的に設けられた液圧接続を遮断することを特徴とする請求項1記載の液圧ユニット。
[8]
独立して作動することができるバルブ組立体を形成するために、シーリング要素(6)は、逆止弁(7)と結合され、この逆止弁は、圧力媒体チャンバ(4)の方向に遮断することを特徴とする請求項7記載の液圧ユニット。
[9]
バルブ組立体は、圧力媒体チャンバ(4)の限界を定める端壁(9)の段付孔(8)内に不確実に固定され、その端壁(9)内に第2の接続部(2)が開口することを特徴とする請求項8記載の液圧ユニット。
[10]
バルブ組立体は、第2の接続部(2)に対して向けられたその終端部分におけるほぼ管状のバルブハウジング(10)であって、円錐弁座(11)内に受けられたバルブボール(12)が、逆止弁(7)を形成するために設けられるものを有し、さらに、弾性のシーリング要素(6)は、第2の接続部(2)から離れて向けられた管状バルブハウジング(10)の終端部に固定されることを特徴とする請求項8記載の液圧ユニット。
[11]
弾性のシーリング要素(6)が、管状バルブハウジング(10)に不確実に、およびまたは確実に、好ましくはゴムシールの加硫によって支持されることを特徴とする請求項10記載の液圧ユニット。
[12]
バルブボール(12)が、柔軟なスプリング(13)によって弁座(11)の方向に付勢され、その目的のために、スプリング(13)が、管状バルブハウジング(10)のカラー(28)に沿う圧着したフランジ(15)によって固定されるかご(14)内に支持されることを特徴とする請求項10記載の液圧ユニット。
[13]
管状バルブハウジング(10)のシーリング要素(6)は、ピストン(3)のクラウン内に設けられたカップ形状の凹所(16)に延び、それに対して、シーリング要素(6)は、液体蜜の方式で圧力媒体チャンバ(4)から第2の接続部(2)を分離するために置くことができることを特徴とする請求項10記載の液圧ユニット。
[14]
ピストン(3)の形状は、カップ状の凹所(16)と一緒に、薄いシートメタルから深絞りによって製造されることを特徴とする請求項13記載の液圧ユニット
【符号の説明】
【0014】
1 接続部
2 接続部
3 ピストン
4 圧力媒体チャンバ
5 ピストンスプリング
6 シーリング要素
7 逆止弁
8 段付孔
9 ハウジング端壁
10 バルブハウジング
11 弁座
12 バルブボール
13 スプリング
14 かご
15 圧着したフランジ
16 凹部
17 液圧ユニット
18 マスターシリンダ接続部
19 ブレーキ圧力センサ
20 ホイールブレーキ接続部
21 ホイールブレーキ
22 入口弁
23 出口弁
24 逆洗弁
25 分離弁
26 低圧アキュムレータ
27 ポンプ
28 カラー
29 段
30 Oリング
31 閉止蓋
図1
図2