【実施例】
【0174】
一般方法。
1H NMR(400MHz)スペクトルおよび
13C NMR(100MHz)スペクトルを、ジュウテリオアセトニトリル(CD
3CN)、クロロホルム−d(CDCl
3)またはジメチルスルホキシド−D
6(DMSO)中の溶液として得た。質量分析(MS)を、Phenomenex 50×4.60mm luna−5μC18カラムを備えるApplied Biosystems API EX LC/MSシステムを使用して得た。LC/MS溶出系は、0.035%v/vのトリフルオロ酢酸または5mMのHClを含む、H
2O中10%から99%のアセトニトリルであり、3分、4分、5分、6分または15分の直線勾配および4.0mL/分の流量を使用した。シリカゲルクロマトグラフィーを、230〜400メッシュの粒子サイズを有するシリカゲル−60を使用して実施した。ピリジン、ジクロロメタン(CH
2Cl
2)、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルムアミド(DMF)、アセトニトリル(ACN)、メタノール(MeOH)、および1,4−ジオキサンは、乾燥窒素下に維持したAldrich Sure−Sealビンから用いた。他に記載されない限り、全ての反応を、磁気で撹拌した。
【0175】
スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン塩化水素
工程1:4−オキソスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル
【0176】
【化47】
[この文献は図面を表示できません]
4−オキソピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(93.67g,470.1mmol)の、ピロリジン(56.2mL,673.3mmol)および無水MeOH(112mL)中の溶液に、1−(2−ヒドロキシフェニル)エタノン(56.36mL,468.2mmol)を添加した。この反応混合物を80℃で2.5時間撹拌した。メタノールを減圧下で除去した。得られた残渣をEtOAc(150mL)に溶解させ、1NのHCl(150mL)およびブライン(2×100mL)で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して、黄色油状物を得た。この油状物をヘキサン(400mL)で希釈し、そしてこの混合物を、溶液になるまで60℃で加熱した。溶解したら、この溶液を周囲温度まで冷却した。その触媒を減圧濾過により集め、そしてヘキサンですすいで、4−オキソスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(105g,70%)を淡黄色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値317.2,実測値318.2(M+1)
+;保持時間:2.54分(4分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ7.87 (dd, J = 7.8, 1.6 Hz, 1H), 7.53 − 7.46 (m, 1H), 7.05 − 6.96 (m, 2H), 3.88 (d, J = 13.2 Hz, 2H), 3.27 − 3.16 (m, 2H), 2.72 (s, 2H), 2.03 (d, J = 13.6 Hz, 2H), 1.66 − 1.56 (m, 2H), 1.46 (s, 9H)。
【0177】
以下の化合物を、上で報告した手順を使用して調製した:
【0178】
【化48】
[この文献は図面を表示できません]
工程2:スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン塩化水素
【0179】
【化49】
[この文献は図面を表示できません]
1Lのフラスコに、4−オキソスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(30.0g,94.5mmol)および1,4−ジオキサン(200mL)を加えた。ジオキサン中のHCl(118mLの4.0M,472mmol)を添加し、そしてこの混合物を周囲温度で一晩撹拌した。この混合物を濃縮して、スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン塩化水素(23.9g,99%)を得た。ESI−MS m/z 計算値217.1,実測値218.2(M+1)
+;保持時間:0.42分(3分間の実行)。
【0180】
以下の化合物を、上で報告した手順を使用して調製した:
6−ブロモスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン。
【0181】
スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン
工程1:4−オキソスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジル
【0182】
【化50】
[この文献は図面を表示できません]
フラスコに、1−(2−ヒドロキシフェニル)エタノン(100g,735mmol)、4−オキソピペリジン−1−カルボン酸ベンジル(145mL,735mmol)、ピロリジン(123mL,1.47mol)およびメタノール(24mL)を入れ、これにより、透明な琥珀色の溶液を得た。この混合物を80℃で20時間加熱した。この暗色溶液を25℃まで冷却し、酢酸エチル(1000mL)で希釈し、そして1MのHCl(800mL)で分配した。その水層を廃液し、そして残った有機層を1MのHCl(2×800mL)、水(800mL)、飽和塩化ナトリウム溶液(800mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、そして濾過した。その濾液を減圧下で濃縮して、琥珀色の油状物を得た。その残渣を、ヘキサン中0%から30%の酢酸エチルの勾配で溶出するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製した。所望の生成物画分を合わせ、そして減圧下でエバポレートして、4−オキソスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジル(207g,80%)を得た。ESI−MS m/z 計算値351.2,実測値352.3(M+1)
+;保持時間:2.41分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ7.86 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.49 (dd, J = 11.3, 4.2 Hz, 1H), 7.40 − 7.27 (m, 5H), 7.00 (dd, J = 15.4, 7.8 Hz, 2H), 5.14 (s, 2H), 3.98 (s, 2H), 3.29 (s, 2H), 2.71 (s, 2H), 2.12 − 1.96 (m, 2H), 1.68 − 1.54 (m, 2H)。
【0183】
以下の化合物を、上で報告した手順を使用して調製した:
【0184】
【化51】
[この文献は図面を表示できません]
工程2:スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン
【0185】
【化52】
[この文献は図面を表示できません]
【0186】
4−オキソスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジル(3.50g,9.96mmol)に、i−PrOH(39mL)および10%のPd/C(530mg,0.498mmol)を添加した。水素バルーンを取り付け、そしてこの反応物を25℃で一晩撹拌した。この混合物を濾過し、そしてその濾液をエバポレートして、スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン(2.11g,98%)を得た。ESI−MS m/z 計算値217.1,実測値218.2(M+1)
+;保持時間:0.41分(3分間の実行)。
【0187】
以下の化合物を、上で報告した手順を使用して調製した:
6−フルオロスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン;
6,8−ジフルオロスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン;
8−フルオロスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン;
7−フルオロスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン。
【0188】
4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]
工程1:4−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジル
【0189】
【化53】
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【0190】
4−オキソスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジル(2.00g,5.69mmol)とMeOH(25mL)との混合物を0℃まで冷却し、その後、NaBH
4(646mg,17.1mmol)を少しずつ添加した。この反応混合物を30分間撹拌し、その後、これを1MのHClでクエンチした。この混合物をCH
2Cl
2で抽出した(3回)。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートして、4−ヒドロキシスピロ−[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジル(1.97g,98%)を得た。ESI−MS m/z 計算値353.2,実測値354.2(M+1)
+;保持時間:2.94分(5分間の実行)。
【0191】
工程2:4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキシレート
【0192】
【化54】
[この文献は図面を表示できません]
【0193】
4−ヒドロキシスピロ−[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジル(160mg,0.453mmol)とTHF(1.5mL)との混合物を0℃まで冷却した。NaH(22mg,0.54mmol)を少しずつ添加し、そしてこの混合物を20分間撹拌した。2−ヨードプロパン(90μL,0.91mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を25℃で一晩撹拌した。この反応混合物を濃縮し、そしてその残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中3%から70%の酢酸エチル)により精製して、4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボキシレート(135mg,75%)を得た。ESI−MS m/z 計算値395.2,実測値396.(M+1)
+;保持時間:2.13分(3分間の実行)。
【0194】
工程3:4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン
【0195】
【化55】
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【0196】
4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジル(247mg,0.6245mmol)に、Pd/C(66mg,0.062mmol)およびイソプロパノール(3mL)を添加した。この反応フラスコにセプタムを備え付け、そして水素バルーンを取り付けた。この反応物を25℃で一晩撹拌し、その後、これを濾過した。その溶媒を除去して、4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン](134mg,82%)を得た。ESI−MS m/z 計算値261.2,実測値262.3(M+1)
+;保持時間: 1.18分(3分間の実行)。
【0197】
以下の化合物を、上で報告された手順を使用して調製した:
4(R)4−エトキシ−6−フルオロ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン。
【0198】
(R)−4−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジル
【0199】
【化56】
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乾燥させた250mLの丸底フラスコに、4−オキソスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジル(6.0g,17.1mmol)およびジクロロメタン(24mL)を加えた。このフラスコを窒素でパージし、そして−20℃まで冷却したイソプロパノール(1.03g,1.31mL,17.1mmol)を添加し、その後、ボラン−DMS錯体(3.2g,3.8mL,42.7mmol)を添加し、そしてこの反応物を−30℃で30分間撹拌した。LCMSによれば、このケトンの還元は観察されなかった。(3αS)−1−メチル−3,3−ジフェニル−3a,4,5,6−テトラヒドロピロロ[1,2−c][1,3,2]オキサザボロール(3.4mLのTHF中1M溶液,3.4mmol)を添加し、そしてこの反応物を−30℃で30分間保持し、次いで、45分間かけてゆっくりと15℃まで温めた。アルコールへの完全な転換が、LCMSにより決定された。この反応をメタノールで15℃でクエンチした。次いで、この反応フラスコをエバポレートして、溶媒および揮発性物質を除去した。その粗製反応物をカラムクロマトグラフィー(DCM:EtOAc、ジクロロメタン中中0%から20%のEtOAc)により精製し、そして白色泡状物として単離した。その生成物は、キラルHPLC(カラム:ChiralPak AD−H(250×4.6mm),5μm;移動相:40%のMeOH(0.1%のDEAを含む)、60%CO
2;流量:3.0mL/分)により、96.3のeeを有することが決定された。ESI−MS m/z 計算値353.2,実測値354.2(M+1)
+;保持時間:2.94分(5分間の実行)。
【0200】
以下の化合物を、上で報告した手順を使用して、触媒の適切なエナンチオマーを使用して調製した:
【0201】
【化57】
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スピロ[3H−ピラノ[2,3−b]ピリジン−2,4’−ピペリジン]−4−オン塩化水素
工程1:1−(1−オキシドピリジン−1−イウム−3−イル)エタノン
【0202】
【化58】
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【0203】
1−(3−ピリジル)エタノン(9.54g,78.8mmol)の氷酢酸(97mL)中の溶液に、メチル(トリオキソ)レニウム(982mg,3.94mmol)を添加した。過酸化水素(16.4mLの30%w/w,161mmol)をゆっくりと添加し、そしてこの混合物を室温で16時間撹拌した。この混合物を濃縮し、その酢酸を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で中和し、そしてこの混合物をジクロロメタン(3×150mL)で抽出した。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてその溶媒を減圧下でエバポレートして、1−(1−オキシドピリジン−1−イウム−3−イル)エタノン(6.00g,56%)を得た。ESI−MS m/z 計算値137.1,実測値138.1(M+1)
+;保持時間:0.23分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ8.65 (s, 1H), 8.43 (d, J = 6.4 Hz, 1H), 7.79 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.65 − 7.48 (m, 1H), 2.61 (s, 3H)。
【0204】
工程2:3−アセチル−1H−ピリジン−2−オンおよび5−アセチル−1H−ピリジン−2−オン
【0205】
【化59】
[この文献は図面を表示できません]
1−(1−オキシドピリジン−1−イウム−3−イル)エタノン(1.93g,14.0mmol)の無水酢酸(21.6mL,229mmol)中の懸濁物を64時間加熱還流した。その溶媒を減圧下でエバポレートし、そしてその粗製残渣を酢酸エチルに溶解させた。シリカゲルを添加し、そしてそのスラリーを撹拌した。そのスラリーを酢酸エチルを使用して濾過し、そしてその濾液を減圧下でエバポレートして、3−アセチルピリジン−2(1H)−オンと5−アセチルピリジン−2(1H)−オンとの混合物を得た。この混合物に、4−オキソピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(2.78g,14.0mmol)、ピロリジン(2.57mL,30.7mmol)およびトルエン(19mL)を添加した。モレキュラーシーブ(1g)を添加し、そしてこの混合物を110℃で17時間加熱した。この混合物を室温まで冷却し、そして酢酸エチルを使用して濾過した。その濾液を水(2×50mL)で洗浄した。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてその溶媒を減圧下でエバポレートした。その粗製残渣を、ヘキサン中0%から100%の酢酸エチルの勾配を利用するシリカゲルで精製して、4−オキソスピロ[3H−ピラノ[2,3−b]ピリジン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(614mg,14%)を得た。ESI−MS m/z 計算値318.2,実測値319.5(M+1)
+;保持時間:1.32分(3分間の実行)。
【0206】
工程3:スピロ[3H−ピラノ[2,3−b]ピリジン−2,4’−ピペリジン]−4−オン二塩酸塩
【0207】
【化60】
[この文献は図面を表示できません]
4−オキソスピロ[3H−ピラノ[2,3−b]ピリジン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(614mg,1.93mmol)をトルエン(4.6mL)に溶解させた。ジオキサン中のHCl(2.4mLの4.0M,9.6mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を室温で40分間撹拌した。その溶媒を減圧下でエバポレートして、スピロ[3H−ピラノ[2,3−b]ピリジン−2,4’−ピペリジン]−4−オン二塩酸塩を得た。ESI−MS m/z 計算値218.1,実測値219.5(M+1)
+;保持時間:0.20分(3分間の実行)。
【0208】
スピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−4’−オン
工程1:1−(2−スルファニルフェニル)エタノン
【0209】
【化61】
[この文献は図面を表示できません]
【0210】
2−スルファニル安息香酸(25.0g,162mmol)のTHF(810mL)中の溶液に、メチルリチウム(334mLの1.6M,535mmol)を0℃で1時間かけて添加した。この混合物を周囲温度で一晩撹拌し、その後、これを水および飽和水性NH
4Clでクエンチした。この混合物を、1NのHClの添加により酸性(pH約2)にした。その層を分離し、そしてその水相を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(0%から100%の酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、1−(2−スルファニルフェニル)エタノン(23.6g,91%)を橙色油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値152.0,実測値153.1(M+1)
+;保持時間:1.10分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ7.88 (d, J = 8.0 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 3.8 Hz, 2H), 7.25 − 7.12 (m, 1H), 4.48 (s, 1H), 2.63 (s, 3H)。
【0211】
工程2:4’−オキソスピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−1−カルボン酸tert−ブチル
【0212】
【化62】
[この文献は図面を表示できません]
4−オキソピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(342mg,1.72mmol)の、ピロリジン(285μL,3.42mmol)および無水MeOH(460μL)中の溶液に、1−(2−スルファニルフェニル)エタノン(260mg,1.71mmol)を添加した。この反応混合物を80℃で2.5時間撹拌した。メタノールを減圧下で除去した。得られた残渣を酢酸エチル(25mL)に溶解させ、1NのHCl(25mL)およびブライン(25mL)で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して、黄色油状物を得た。この油状物をヘキサン(25mL)で希釈し、そして溶液になるまで60℃で加熱した。溶解したら、この溶液を濾過し、そして周囲温度まで冷却した。触媒を減圧濾過により集め、そしてヘキサンですすいで、4’−オキソスピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−1−カルボン酸tert−ブチル(350mg,61%)を淡黄褐色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値333.1,実測値334.2(M+1)
+;保持時間:1.87分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ8.08 (dd, J = 7.9, 1.1 Hz, 1H), 7.46 − 7.36 (m, 1H), 7.30 − 7.23 (m, 1H), 7.23 − 7.14 (m, 1H), 3.85 (s, 2H), 3.23 (t, J = 12.0 Hz, 2H), 2.93 (s, 2H), 1.92 (d, J = 13.6 Hz, 2H), 1.74 − 1.57 (m, 2H), 1.45 (s, 9H)。
【0213】
工程3:スピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−4’−オン塩酸塩
【0214】
【化63】
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4’−オキソスピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−1−カルボン酸tert−ブチル(7.98g,23.9mmol)およびジオキサン中のHCl(18mLの4.0M,72mmol)のiPrOH(120mL)中の混合物を50℃で30分間撹拌した。この混合物を減圧中で濃縮して、スピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−4’−オン塩酸塩(6.4g,99%)を淡褐色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値233.1,実測値234.2(M+1)
+;保持時間:0.74分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ8.98 (s, 1H), 8.84 (s, 1H), 7.97 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.56 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 7.40 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.30 (t, J = 7.5 Hz, 1H), 3.24 − 3.14 (m, 2H), 3.14 − 2.94 (m, 4H), 2.00 (dd, J = 9.0, 4.2 Hz, 4H)。
【0215】
(2−メトキシフェニル)−(4−メトキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
工程1:1’−(2−メトキシベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン
【0216】
【化64】
[この文献は図面を表示できません]
【0217】
2−メトキシ安息香酸(609mg,4.00mmol)、HATU(1.67g,4.40mmol)、DMF(4mL)、およびEt
3N(1.67mL,12.0mmol)の混合物を室温で10分間撹拌した。スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン(869mg,4.00mmol)を添加し、そしてこの混合物を3時間撹拌した。この反応をブラインでクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその溶媒をエバポレートした。その残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(3%から70%の酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、1’−(2−メトキシベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オンを白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値351.2,実測値352.5(M+1)
+;保持時間:1.49分(3分間の実行)。
【0218】
以下の化合物を、上に報告した手順を使用して調製した:
【0219】
【化65】
[この文献は図面を表示できません]
工程2:(4−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(2−メトキシフェニル)メタノン
【0220】
【化66】
[この文献は図面を表示できません]
【0221】
1’−(2−メトキシベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン(351mg,1.00mmol)のMeOH(4mL)中の混合物を0℃まで冷却した。水素化ホウ素ナトリウム(75mg,2.0mmol)を少しずつ添加し、そしてこの混合物を室温まで温めた。この反応物を濃縮し、飽和水性NH
4Clでクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその溶媒をエバポレートした。その残渣をDMFに溶解させ、そして分取HPLC(1%から99%のMeOH:H
2O)により精製して、(4−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(2−メトキシフェニル)メタノンを得た。ESI−MS m/z 計算値353.2,実測値354.3(M+1)
+;保持時間:1.37分(3分間の実行)。
【0222】
以下の化合物を、上に報告した手順を使用して調製した:
【0223】
【化67】
[この文献は図面を表示できません]
工程3:(2−メトキシフェニル)−(4−メトキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0224】
【化68】
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【0225】
(4−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(2−メトキシフェニル)−メタノン(35mg,0.10mmol)のTHF(1mL)中の溶液に、NaH(6mg,0.15mmol,60%)を添加した。MeI(7.5μL,0.12mmol)を添加し、そしてこの混合物を室温で一晩撹拌し、その後、これを濾過し、そして分取HPLC(1%から99%のMeOH:H
2O)により精製して、(2−メトキシフェニル)−(4−メトキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンを得た。ESI−MS m/z 計算値367.2,実測値368.3(M+1)
+;保持時間:1.65分(3分間の実行)。
【0226】
(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0227】
【化69】
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【0228】
4−イソプロポキシ−3−メトキシ安息香酸(21mg,0.10mmol)、HATU(42mg,0.11mmol)、DMF(0.7mL)、およびEt
3N(42μL,0.30mmol)の混合物を室温で10分間撹拌した。4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン](26mg,0.10mmol)を添加し、そしてこの混合物を3時間撹拌した。この反応をブラインでクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその溶媒をエバポレートした。その残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(3%から70%の酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンを白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値453.3,実測値454.7(M+1)
+;保持時間:2.00分(3分間の実行)。
【0229】
以下の化合物を、上で報告した手順を使用して調製した:
【0230】
【化70-1】
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【0231】
【化70-2】
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【0232】
【化70-3】
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【0233】
【化70-4】
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【0234】
【化70-5】
[この文献は図面を表示できません]
【0235】
【化70-6】
[この文献は図面を表示できません]
【0236】
【化70-7】
[この文献は図面を表示できません]
【0237】
【化70-8】
[この文献は図面を表示できません]
【0238】
【化70-9】
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【0239】
【化70-10】
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【0240】
【化70-11】
[この文献は図面を表示できません]
【0241】
【化70-12】
[この文献は図面を表示できません]
【0242】
【化70-13】
[この文献は図面を表示できません]
【0243】
【化70-14】
[この文献は図面を表示できません]
【0244】
【化70-15】
[この文献は図面を表示できません]
【0245】
【化70-16】
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(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−(4−メトキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
工程1:1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン
【0246】
【化71】
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【0247】
スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン(3.26g,12.9mmol)、4−イソプロポキシ−3−メトキシ−安息香酸(2.97g,14.1mmol)、Et
3N(6.50mL,46.6mmol)、およびEDCI(2.71g,14.1mmol)を、CH
2Cl
2(35mL)中で合わせた。この反応混合物を室温で16時間撹拌した。この反応混合物を塩酸の1M溶液で3回洗浄し、その後、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で3回洗浄し、その後、塩化ナトリウムの飽和水溶液で3回洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして乾固させて、1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン(5.14g,97%)を淡黄色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値409.2,実測値410.5(M+1)
+;保持時間:1.61分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ7.73 (dd, J = 7.8, 1.6 Hz, 1H), 7.66 − 7.51 (m, 1H), 7.14 − 6.88 (m, 5H), 4.59 (hept, J = 6.0 Hz, 1H), 4.38 − 3.82 (m, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.32 (s, 3H), 2.87 (s, 2H), 2.06 − 1.62 (m, 4H), 1.26 (d, J = 6.0 Hz, 6H)。
【0248】
工程2:(4−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン
【0249】
【化72】
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【0250】
1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン(1.74g,4.24mmol)をEtOH(10mL)に溶解させた。NaBH
4(80mg,2.1mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を室温で6時間撹拌した。次いで、この反応混合物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液と酢酸エチルとの間で分配した。その層を分離し、そしてその有機層を塩化ナトリウムの飽和水溶液で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして乾固させて、(4−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(1.45g,83%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値411.2,実測値412.5(M+1)
+;保持時間:1.47分(3分間の実行)。
【0251】
以下の化合物を、上に報告した手順を使用して調製した:
【0252】
【化73】
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工程3:(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−(4−メトキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0253】
【化74】
[この文献は図面を表示できません]
【0254】
バイアルに、(4−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(50mg,0.12mmol)およびTHF(1mL)を加えた。このバイアルを0℃まで冷却し、その後、NaH(7.3mg,0.18mmol,60%)を添加した。この混合物を10分間撹拌し、その後、MeI(51mg,0.36mmol)を添加した。この混合物を一晩撹拌し、その後、これを濾過し、そして濃縮した。その残渣をDMFに溶解させ、そして分取HPLC(20%から99%のMeOH:H
2O)により精製して、(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−(4−メトキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンを得た。ESI−MS m/z 計算値425.2,実測値426.3(M+1)
+;保持時間:1.81分(3分間の実行)。
【0255】
以下の化合物を、上で報告した手順を使用して調製した:
【0256】
【化75-1】
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【0257】
【化75-2】
[この文献は図面を表示できません]
(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−[4−(2−メチルスルホニルエトキシ)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]メタノン
【0258】
【化76】
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バイアルに、(4−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(21mg,0.050mmol)、2−(メチルスルホニル)エタノール(19mg,0.15mmol)、ジオキサン(0.5mL)、およびHCl(38μL,0.15mmol,ジオキサン中4.0M)を加えた。この混合物を65℃で6時間加熱し、その後、これを濾過し、そして分取HPLC(20%から99%のMeOH:H
2O)により精製して、(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−[4−(2−メチルスルホニルエトキシ)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]メタノンを得た。ESI−MS m/z 計算値517.2,実測値518.1(M+1)
+;保持時間:1.63分(3分間の実行)。
【0259】
以下の化合物を、上に報告した手順を使用して調製した:
【0260】
【化77】
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(8−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロピルスルホニル−3−メチル−フェニル)メタノン
【0261】
【化78】
[この文献は図面を表示できません]
【0262】
(8−フルオロ−4−ヒドロキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロピルスルホニル−3−メチル−フェニル)メタノン(134mg,0.29mmol)のiPrOH(0.5mL)中の溶液に、トリフルオロメタンスルホン酸トリフルオロメチルスルホニル(8.2mg,4.9μL,0.029mmol)を添加した。この溶液をマイクロ波照射下110℃で30分間加熱した。1時間静置した後に、この反応混合物を濾過して、結晶性白色固体を集めた。これをDMFに溶解させ、そしてUVで誘発されるHPLC(UV−triggered HPLC)により精製して、(8−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロピルスルホニル−3−メチル−フェニル)メタノンを無色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ8.02 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.38 (d, J = 7.4 Hz, 2H), 7.10 (d, J = 7.8 Hz, 1H), 7.03 − 6.95 (m, 1H), 6.86 (td, J = 7.9, 4.9 Hz, 1H), 4.53 (t, J = 14.2 Hz, 2H), 3.91 − 3.80 (m, 1H), 3.67 − 3.20 (m, 4H), 2.71 (s, 3H), 2.32 (d, J = 13.4 Hz, 1H), 2.18 − 1.94 (m, 3H), 1.79 (dd, J = 25.7, 10.1 Hz, 2H), 1.57 (d, J = 10.4 Hz, 2H), 1.31 (d, J = 6.8 Hz, 6H), 1.28 (d, J = 5.9 Hz, 3H), 1.22 (s, 3H)。ESI−MS m/z 計算値503.21417,実測値504.4(M+1)
+ ;保持時間:1.88分間。
【0263】
以下の化合物を、上で報告した手順を使用して調製した:
(8−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン;
(8−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)メタノン。
【0264】
((R)−4−((S)−1−ヒドロキシプロパン−2−イルオキシ)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノンおよび((S)−4−((S)−1−ヒドロキシプロパン−2−イルオキシ)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン
【0265】
【化79】
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【0266】
(2S)−2−[1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ−[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−イル]オキシプロパン酸メチル(20mg,0.040mmol)を含むバイアルに、iPrOH(2mL)およびNaBH
4(4.6mg,0.12mmol)を添加した。この混合物を周囲温度で3時間撹拌した。この混合物を濾過し、そして分取HPLC(20%から99%のMeOH:H
2O)により精製して、((R)−4−((S)−1−ヒドロキシプロパン−2−イルオキシ)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン[ESI−MS m/z 計算値469.3,実測値470.5(M+1)
+;保持時間:1.64分(3分間の実行)]および((S)−4−((S)−1−ヒドロキシプロパン−2−イルオキシ)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン [ESI−MS m/z 計算値469.3,実測値470.5(M+1)
+;保持時間:1.58分(3分間の実行)]を得た。
【0267】
(R)−(4−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−3−メトキシフェニル)(4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0268】
【化80】
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【0269】
水素化ホウ素ナトリウム(26.8mg,0.7mmol)を、(R)−2−(4−(4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−2−メトキシフェニル)−2−メチルプロパナール(110mg,0.24mmol)のメタノール中の溶液に室温で添加した。30分後、この混合物を濾過し、そして濃縮し、そして質量により誘発されるHPLC(mass triggered HPLC)(10%から99%)ACN:H
2Oにより、改質剤を用いずに精製した。ESI−MS m/z 計算値467.4,実測値468.6(M+1)
+;保持時間:5.85分(15分間の実行)。
【0270】
以下の化合物を、上で報告した手順を使用して調製した:
(S)−(4−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−3−メトキシフェニル)(4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン;
(R)−(6−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−(1−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−2−イル)−3−メトキシフェニル)メタノン。
【0271】
(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
工程1:(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル−メタノン
【0272】
【化81】
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(4−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(1.45g,3.52mmol)をジオキサン(10mL)に溶解させた。4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(771mg,4.05mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を90℃で2時間加熱した。次いで、この反応混合物を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液と酢酸エチルとの間で分配した。その酢酸エチルの層を重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で2回洗浄し、塩化ナトリウムの飽和水溶液で1回洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして乾固させて、(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル−メタノン(1.40g,99%)を淡黄色油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値393.2,実測値394.5(M+1)
+;保持時間:1.85分(3分間の実行)。
【0273】
工程2:(1a,7b−ジヒドロスピロ[オキシレノ[2,3−c]クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン
【0274】
【化82】
[この文献は図面を表示できません]
【0275】
(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル−メタノン(180mg,0.458mmol)およびCH
2Cl
2(4mL)にmCPBA(154mg,0.686mmol)を添加し、そしてこの混合物を25℃で2時間撹拌した。この反応混合物を水性亜硫酸ナトリウムでクエンチし、そして30分間撹拌した。この混合物をCH
2Cl
2で抽出した(2回)。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートした。その残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(10%から70%の酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、(1a,7b−ジヒドロスピロ[オキシレノ[2,3−c]クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノンを無色油状物として得た。
【0276】
工程3:(3−ヒドロキシ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン
【0277】
【化83】
[この文献は図面を表示できません]
【0278】
(1a,7b−ジヒドロスピロ[オキシレノ[2,3−c]クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン(27mg,0.066mmol)にiPrOH(720μL,9.40mmol)を添加し、その後、InCl
3(10.1mg,0.0459mmol)を添加した。この混合物を2時間撹拌し、その後、これを濾過し、そして分取HPLC(20%から99%のMeOH:H
2O)により精製して、(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−[(3S,4R)−4−イソプロポキシ−3−メトキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]メタノン(33mg,14%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値469.3,実測値470.5(M+1)
+;保持時間:1.71分(3分間の実行)。
【0279】
工程4:(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0280】
【化84】
[この文献は図面を表示できません]
【0281】
(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−[(3S,4R)−4−イソプロポキシ−3−メトキシ−スピロ−[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]メタノン(33mg,0.07mmol)に、DMF(1mL)、NaH(20mg,0.50mmol)、およびMeI(31μL,0.50mmol)を添加した。この混合物を周囲温度で30分間撹拌し、その後、これを濾過し、そして分取HPLC(20%から99%のMeOH:H
2O)により精製して、(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンを得た。ESI−MS m/z 計算値483.3,実測値484.5(M+1)
+;保持時間:1.92分(3分間の実行)。
【0282】
(4−ヒドロキシ−3−メチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノンおよび(4−ヒドロキシ−3,3−ジメチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン
工程1:1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシベンゾイル)−3−メチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オンおよび1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシベンゾイル)−3,3−ジメチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン
【0283】
【化85】
[この文献は図面を表示できません]
【0284】
1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン(265mg,0.647mmol)およびTHF(3.0mL)の混合物を−78℃まで冷却し、そして10分間撹拌した。LiHMDS(650μL,THF中1.0M,0.65mmol)を滴下により添加し、そしてこの混合物を−78℃30分間撹拌した。0.5mLのTHFに溶解させたMeI(41μL,0.65mmol)を−78℃で添加し、そしてこの反応混合物を室温まで一晩温めた。この反応混合物を飽和NH
4Clでクエンチし、そしてEtOAcで抽出した(3回)。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートして、1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシベンゾイル)−3−メチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オンと1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシベンゾイル)−3,3−ジメチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オンとの混合物を得た。
【0285】
工程2:(4−ヒドロキシ−3−メチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノンおよび(4−ヒドロキシ−3,3−ジメチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン
【0286】
【化86】
[この文献は図面を表示できません]
【0287】
1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシベンゾイル)−3−メチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オンおよび1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシベンゾイル)−3,3−ジメチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オンの、MeOH(5mL)中の、0℃に冷却した混合物に、NaBH
4(50mg,1.3mmol)を添加した。この反応混合物を30分間かけて室温まで温めた。その溶媒をエバポレートし、そしてその残渣を飽和NH
4Clでクエンチした。この混合物を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートした。その残渣を分取HPLC(20%から99%のMeOH:H
2O)により精製して、(4−ヒドロキシ−3−メチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン(ESI−MS m/z 計算値425.2,実測値426.3(M+1)
+;保持時間:1.56分(3分間の実行))、および(4−ヒドロキシ−3,3−ジメチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン(ESI−MS m/z 計算値439.2,実測値440.3(M+1)
+;保持時間:1.63分(3分間の実行))を得た。
【0288】
(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−イソプロポキシ−3−メチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0289】
【化87】
[この文献は図面を表示できません]
【0290】
(4−ヒドロキシ−3−メチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(265mg,0.647mmol)およびiPrOH(495μL,6.47mmol)にHCl(16μL,ジオキサン中4.0M,0.064mmol)を添加した。この反応混合物を65℃で5時間加熱した。この混合物を濾過し、そして分取HPLC(20%から99%のMeOH:H
2O)により精製して、(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−イソプロポキシ−3−メチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンを白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値467.3,実測値468.5(M+1)
+;保持時間:2.06分(3分間の実行)。
【0291】
(4−イソプロポキシ−3,3−ジメチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン
【0292】
【化88】
[この文献は図面を表示できません]
【0293】
(4−ヒドロキシ−3,3−ジメチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン(265mg,0.647mmol)およびiPrOH(495μL,6.47mmol)にHCl(16μL,ジオキサン中4.0M,0.064mmol)を添加した。この反応混合物を65℃で5時間加熱した。この混合物を濾過し、そして分取HPLC(20%から99%のMeOH:H
2O)により精製して、(4−イソプロポキシ−3,3−ジメチルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノンを白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値481.3,実測値482.5(M+1)
+;保持時間:2.13分(3分間の実行)。
【0294】
(4−tert−ブトキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン
【0295】
【化89】
[この文献は図面を表示できません]
【0296】
tBuOH(630μL)中の(4−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−メタノン(65mg,0.16mmol)に、KAuCl
4(1.6mg,0.0079mmol)を添加した。この混合物を密封し、そして70℃で48時間加熱した。この混合物を濾過し、そして分取HPLC(20%から99%のMeOH:H
2O)に供して、(4−tert−ブトキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)−メタノンを得た。ESI−MS m/z 計算値467.3,実測値468.3(M+1)
+;保持時間:2.13分(3分間の実行)。
【0297】
(4’−イソプロポキシ−3’,4’−ジヒドロスピロ[ピペリジン−4,2’−ピラノ[2,3−b]ピリジン]−1−イル)(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)メタノン
工程1:1−(4−イソプロポキシ−3−メチルベンゾイル)スピロ[ピペリジン−4,2’−ピラノ[2,3−b]ピリジン]−4’(3’H)−オン
【0298】
【化90】
[この文献は図面を表示できません]
【0299】
スピロ[3H−ピラノ[2,3−b]ピリジン−2,4’−ピペリジン]−4−オン二塩酸塩(264mg,0.900mmol)、CH
2Cl
2(7mL)およびEt
3N(505μL,3.62mmol)の混合物を室温で10分間撹拌した。4−イソプロポキシ−3−メチル安息香酸(176mg,0.900mmol)を添加し、そしてこの混合物を5分間撹拌した。EDCI(191mg,1.00mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を室温で14時間撹拌した。この反応混合物を塩酸の1M溶液(3×3mL)で3回洗浄し、その後、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液(3×3mL)で3回洗浄し、その後、塩化ナトリウムの飽和水溶液(3×3mL)で3回洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして乾固させた。この粗製生成物を、ヘキサン中0%から100%の酢酸エチルの勾配を利用するシリカゲルで精製して、1−(4−イソプロポキシ−3−メチルベンゾイル)スピロ[ピペリジン−4,2’−ピラノ[2,3−b]ピリジン]−4’(3’H)−オンを黄色粘性固体として得た。ESI−MS m/z 計算値394.2,実測値395.3(M+1)
+;保持時間:1.51分(3分間の実行)。
【0300】
工程2:(4’−ヒドロキシ−3’,4’−ジヒドロスピロ[ピペリジン−4,2’−ピラノ[2,3−b]ピリジン]−1−イル)(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)メタノン
【0301】
【化91】
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【0302】
MeOH(5.8mL)中の1−(4−イソプロポキシ−3−メチルベンゾイル)スピロ[ピペリジン−4,2’−ピラノ[2,3−b]ピリジン]−4’(3’H)−オン(302mg,0.760mmol)に、NaBH
4(51.4mg,1.36mmol)を添加し、そしてこの混合物を室温で35分間撹拌した。この反応混合物をNH
4Clの飽和水溶液(3mL)でクエンチした。水(3mL)をこの混合物に添加し、そしてこれを酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてその溶媒を減圧下でエバポレートして、(4’−ヒドロキシ−3’,4’−ジヒドロスピロ[ピペリジン−4,2’−ピラノ[2,3−b]ピリジン]−1−イル)(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)メタノンを得た。ESI−MS m/z 計算値396.2,実測値397.3(M+1)
+;保持時間:1.17分(3分間の実行)。
【0303】
工程3:(4’−イソプロポキシ−3’,4’−ジヒドロスピロ[ピペリジン−4,2’−ピラノ[2,3−b]ピリジン]−1−イル)(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)メタノン
【0304】
【化92】
[この文献は図面を表示できません]
【0305】
(4’−ヒドロキシ−3’,4’−ジヒドロスピロ[ピペリジン−4,2’−ピラノ[2,3−b]ピリジン]−1−イル)(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)メタノン(280mg,0.71mmol)およびDMF(2mL)の混合物に、N
2雰囲気下で、NaH(85mg,2.13mmol)を添加し、そしてこの混合物を室温で10分間撹拌した。2−ブロモプロパン(638μl,6.79mmol)および4−ジメチルアミノピリジン(0.14mmol)を添加し、そしてこの混合物を35℃で撹拌した。この反応物に、さらに6回、NaHおよび2−ブロモプロパンを再度入れた。MeOHをこの反応物に添加し、そしてこの混合物を濾過した。その溶媒を減圧下でエバポレートし、そしてその残渣を酢酸エチル(10mL)に溶解させ、次いで水(5mL)、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液(5mL)、および塩化ナトリウムの飽和水溶液(5mL)で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてその溶媒を減圧下でエバポレートして混合物を得、これを、ヘキサン中0%から100%の酢酸エチルの勾配を利用するシリカゲルで精製して、(4’−イソプロポキシ−3’,4’−ジヒドロスピロ[ピペリジン−4,2’−ピラノ[2,3−b]ピリジン]−1−イル)(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)メタノン(75mg,23%)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値438.3,実測値439.5(M+1)
+;保持時間:4.01分(15分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ8.14 − 8.03 (m, 1H), 7.70 (d, J = 6.8 Hz, 1H), 7.27 − 7.18 (m, 2H), 7.07 − 6.90 (m, 2H), 4.71 − 4.56 (m, 2H), 4.35 − 3.18 (m, 5H), 2.26 − 2.15 (m, 1H), 2.14 (s, 3H), 1.99 − 1.65 (m, 5H), 1.29 (d, J = 6.0 Hz, 6H), 1.22 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 1.15 (d, J = 6.1 Hz, 3H)。
【0306】
(4’−イソプロポキシ−3’,4’−ジヒドロスピロ[ピペリジン−4,2’−ピラノ[2,3−b]ピリジン]−1−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノンを、上に記載された手順と類似の手順に従って調製した。この粗製生成物を、ヘキサン中0%から100%の酢酸エチルの勾配を利用するシリカゲルで精製して、黄色固体(67mg,7%)を得た。ESI−MS m/z 計算値454.3,実測値455.7(M+1)
+;保持時間:3.05分(15分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ8.15 − 8.04 (m, 1H), 7.70 (d, J = 7.4 Hz, 1H), 7.06 − 6.89 (m, 4H), 4.67 − 4.50 (m, 2H), 4.34 − 3.81 (m, 2H), 3.77 (s, 3H), 3.67 − 3.21 (m, 3H), 2.25 − 2.12 (m, 1H), 2.04 − 1.67 (m, 5H), 1.26 (d, J = 6.0 Hz, 6H), 1.22 (d, J = 6.0 Hz, 3H), 1.15 (d, J = 6.1 Hz, 3H)。
【0307】
(R)−(5−ブロモピリジン−2−イル)(4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0308】
【化93】
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【0309】
250mLの丸底フラスコに、5−ブロモピリジン−2−カルボン酸(2.1g,10.2mmol)、HATU(3.9g,10.2mmol)、DMF(30mL)、およびトリエチルアミン(4.1mL,29.1mmol)を加えた。この反応物を10分間撹拌した。(4R)−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン](2.5g,9.7mmol)(10mLのDMFに溶解させた)を添加し、そしてこの反応物を室温で1時間撹拌した。lcmsにより、この反応が完了したことが分かったので、この反応をブラインでクエンチした。この混合物をEtOAcで3回抽出し、そしてその有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートした。その粗製反応混合物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン中(0%から30%)のEtOAc)により精製してた。(5−ブロモ−2−ピリジル)−[(4R)−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]メタノン(3.3g,77%)が濃厚な黄色油状物として単離され、これは、ジクロロメタン中12%のEtOAcでカラムから溶出した。ESI−MS m/z 計算値444.1,実測値445.1(M+1)
+;保持時間:1.92分(3分間の実行)。
【0310】
(R)−(5−ブロモピリジン−2−イル)(6−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0311】
【化94】
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【0312】
100mLの丸底フラスコに、5−ブロモピリジン−2−カルボン酸(721mg,3.6mmol)、HATU(1.4g,3.6mmol)、DMF(10mL)、およびトリエチルアミン(1.0g,1.4mL,10.2mmol)を加えた。この反応物を10分間撹拌し、次いで(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン](949mg,3.4mmol)のDMF(10mL)中の溶液を添加し、そしてこの反応物を室温で3時間撹拌した。lcmsにより、この反応が完了したことが分かったので、この反応をブラインでクエンチした。この反応物をEtOAcで3回抽出し、そしてその有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートした。その粗製反応混合物をシリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン中(0%から60%)のEtOAc)により精製した。その生成物は、ジクロロメタン中25%のEtOAcで溶出する。(5−ブロモ−2−ピリジル)−[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]メタノン(920mg,58%)を、桃色油状物として単離した。ESI−MS m/z 計算値462.1,実測値465.0(M+1)
+;保持時間:1.95分(3分間の実行)。
【0313】
バッチごとのカップリング手順
【0314】
【化95】
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撹拌棒を備え付けた2mLのマイクロ波バイアルに、Pd
2(dba)
3(3.6mg,0.004mmol)、Xantphos(6.9mg,0.12mmol)、およびナトリウムtert−ブトキシド(19.2mg,0.2mmol)を加えた。この反応バイアルにキャップをし、そして窒素でパージした。(R)−(5−ブロモピリジン−2−イル)(6−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン(46.3mg,0.1mmol)のTHF(0.5mL)中の溶液を添加し、その後、上記アミン(0.2mmol)を添加した。この反応物を予熱した80℃の油浴に入れ、そして一晩撹拌した。この反応物をこの油浴から外し、そして室温まで冷却した。この反応物をDMF(0.5mL)で希釈し、そしてフリットで濾過したその粗製反応混合物を、(10%から99%)のACN:H
2Oでの0.1%のHCl改質剤を用いるHPLCにより精製した。
【0315】
以下の化合物を、上記一般手順によって、適切な臭化物およびアミンを使用して調製した。
【0316】
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(5−モルホリノ−2−ピリジル)メタノン;
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−[5−(プロピルアミノ)−2−ピリジル]メタノン;
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−[5−(イソプロピルアミノ)−2−ピリジル]メタノン;
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−[5−[イソプロピル(メチル)アミノ]−2−ピリジル]メタノン;
[5−(tert−ブチルアミノ)−2−ピリジル]−[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]メタノン;
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−[5−[(2S)−2−メチルピロリジン−1−イル]−2−ピリジル]メタノン;
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−[5−(4−メチルスルホニルピペラジン−1−イル)−2−ピリジル]メタノン;
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−[5−(3−メチルスルホニルアゼチジン−1−イル)−2−ピリジル]メタノン;
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−[5−(4−メトキシ−1−ピペリジル)−2−ピリジル]メタノン;
[5−[2−ジメチルアミノエチル(メチル)アミノ]−2−ピリジル]−[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]メタノン;
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−[5−[(3−メチルオキセタン−3−イル)アミノ]−2−ピリジル]メタノン;
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−[5−[(2R)−2−メチルピロリジン−1−イル]−2−ピリジル]メタノン;
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−[5−(4−メチル−1−ピペリジル)−2−ピリジル]メタノン;
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−[5−[[(1S)−1−メチルプロピル]アミノ]−2−ピリジル]メタノン;
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−[5−[[(1R)−1−メチルプロピル]アミノ]−2−ピリジル]メタノン;
[(4R)−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(5−ピロリジン−1−イル−2−ピリジル)メタノン;
(5−(2,6−ジメチルモルホリノ)ピリジン−2−イル)((4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン;
(5−(3−エチルモルホリノ)ピリジン−2−イル)((4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン;
((4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(5−(2−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−2−イル)メタノン;
(5−(2−オキサ−5−アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン−5−イル)ピリジン−2−イル)((4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン;
((4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(5−(3−メチルピペリジン−1−イル)ピリジン−2−イル)メタノン。
【0317】
(4R)−(3−(アミノメチル)−4−イソプロポキシフェニル)(6−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0318】
【化96】
[この文献は図面を表示できません]
【0319】
100mLのフラスコに、5−[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボニル]−2−イソプロポキシ−ベンゾニトリル(450mg,0.97mmol)、C担持Pd(湿潤、Degussa)(127mg)およびイソプロパノール(10mL)を加えた。この反応物を窒素でパージし、そして水素のバルーンを取り付けた。この反応物を40℃一晩加熱し、そしてlcmsにより生成物が示された。この反応物を濾過し、そしてその溶媒をエバポレートした。その粗製反応混合物を(10%から99%)のACN:H
2Oでの改質剤を用いないhplcにより精製した。ESI−MS m/z 計算値470.2,実測値471.2(M+1)
+;保持時間:1.6分(3分間の実行)。
【0320】
(R)−(6−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−((メチルアミノ)メチル)フェニル)メタノン
【0321】
【化97】
[この文献は図面を表示できません]
【0322】
25mLの丸底フラスコに、[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−[3−(ヒドロキシメチル)−4−イソプロポキシ−フェニル]メタノン(200mg,0.42mmol)およびジクロロメタン(2mL)を加え、そしてこの反応物を0℃まで冷却した。トリエチルアミン(177μL,1.3mmol)を添加し、その後、メタンスルホニルクロリド(36μL,0.47mmol)を添加し、そしてこの反応物を1時間撹拌し、この間に25℃まで温まった。
【0323】
10mLの丸底フラスコに、1mLの上記反応混合物を加え、そしてメチルアミンを添加した。この反応物を室温で1時間撹拌し、そしてlcmsによれば完了した。この反応物を濾過し、そして(10%から99%)の(ACN:H
2O)でのHPLCにより精製した。ESI−MS m/z 計算値484.27374,実測値485.6(M+1)
+;保持時間:1.64分(3分間の実行)。
【0324】
(R)−(3−((ジメチルアミノ)メチル)−4−イソプロポキシフェニル)(6−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0325】
【化98】
[この文献は図面を表示できません]
【0326】
25mLの丸底フラスコに、[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−[3−(ヒドロキシメチル)−4−イソプロポキシ−フェニル]メタノン(200mg,0.42mmol)およびジクロロメタン(2mL)を加え、そしてこの反応物を0℃まで冷却した。トリエチルアミン(177μL,1.27mmol)を添加し、その後、メタンスルホニルクロリド(36μL,0.47mmol)を添加し、そしてこの反応物を1時間撹拌し、この間に25℃まで温まった。
【0327】
10mLの丸底フラスコに、1mLの上記反応混合物を加え、そしてジメチルアミン(318μLのTHF中2Mの溶液,0.64mmol)を添加した。この反応物を室温で1撹拌した。この反応物を濾過し、そして(10%から99%)の(ACN:H
2O)でのHPLCにより精製した。ESI−MS m/z 計算値498.3,実測値499.5(M+1)
+;保持時間:1.63分(3分間の実行)。
【0328】
(R)−(6−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(5−(イソプロピルスルホニル)−6−メチルピリジン−2−イル)メタノン
工程1:5−イソプロピルスルホニルピリジン−2−カルボン酸メチル
【0329】
【化99】
[この文献は図面を表示できません]
【0330】
100mLの丸底フラスコに、5−イソプロピルスルホニルピリジン−2−カルボン酸(300mg,1.3mmol)、炭酸カリウム(360mg,2.6mmol)およびDMF(6mL)を加え、そしてこの反応物を10分間撹拌した。ヨードメタン(89μL,1.4mmol)を添加し、そしてこの反応物を室温で1時間撹拌した。この反応をブラインでクエンチした。この反応物をEtOAcで3回抽出し、そしてその有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートした。5−イソプロピルスルホニルピリジン−2−カルボン酸メチル(310mg)を単離し、これを精製せずに次の工程で使用した。
【0331】
工程2:6−ブロモ−5−イソプロピルスルホニル−ピリジン−2−カルボン酸メチル
【0332】
【化100】
[この文献は図面を表示できません]
【0333】
20mLのマイクロ波バイアルに、5−イソプロピルスルホニルピリジン−2−カルボン酸メチル(310mg)、N−ブロモスクシンイミド(2.3g,13mmol)、クロロホルム(6mL)、およびメタノール(1.5mL)を加え、そしてこの反応容器を密封した。この反応物を80℃で24時間加熱し、そしてこの反応は、ほんの部分的な転換および出発物質を示した。この反応を止め、そして25℃まで温めた。この反応物を濾過し、そして(1%から99%)のACN:H
2Oでの0.1%のTFAを用いるHPLCにより精製した。6−ブロモ−5−イソプロピルスルホニル−ピリジン−2−カルボン酸メチル(131mg,31%)をオフホワイトの固体として単離した。
【0334】
【化101】
[この文献は図面を表示できません]
【0335】
工程3:(R)−(6−ブロモ−5−(イソプロピルスルホニル)ピリジン−2−イル)(6−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
丸底フラスコに、6−ブロモ−5−(イソプロピルスルホニル)ピコリン酸(48mg,0.16mmol)、HATU(60mg,0.16mmol)、DMF(1mL)、およびトリエチルアミン(62μL,0.45mmol)を加え、そしてこの反応物を室温で10分間撹拌した。(R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン](42mg,0.15mmol)を添加し、そしてこの反応物を室温で1時間撹拌した。この反応物を濾過し、そしてこの粗製反応混合物を(10%から99%)のACN:H
2Oでの改質剤を用いないHPLCにより精製した。ESI−MS m/z 計算値569.4,実測値571.2(M+1)
+;保持時間:1.96分(3分間の実行)。
【0336】
【化102】
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【0337】
工程4:[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(5−イソプロピルスルホニル−6−メチル−2−ピリジル)メタノン
マイクロ波バイアルに、Pd
2(dba)
3(6.4mg,0.007mmol)、dppf(7.7mg,0.014mmol)、カリウムトリフルオロ(メチル)ボラヌイド(25mg,0.21mmol)、およびTHF(3mL)を加え、そしてこの反応物を窒素でパージした。THF(0.3mL)に溶解させた(6−ブロモ−5−イソプロピルスルホニル−2−ピリジル)−[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]メタノン(40mg,0.07024mmol)を添加し、その後、炭酸カリウム(210μLの3M,0.63mmol)を添加した。この反応物を80℃で一晩加熱した。LCMSにより、この反応は生成物を示した。この反応物を濾過し、そしてエバポレートした。この粗製反応混合物を、(10%から99%)のACN:H
2Oでの改質剤を用いないHPLCにより精製した。ESI−MS m/z 計算値504.2,実測値505.2(M+1)
+;保持時間:1.84分(3分間の実行)。
【0338】
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(5−イソプロポキシ−2−ピリジル)メタノン
【0339】
【化103】
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【0340】
[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(5−ヒドロキシ−2−ピリジル)メタノン(41mg,0.10mmol)を含むバイアルに、DMF(1mL)を添加し、その後、炭酸カリウム(42mg,0.30mmol)を添加した。この反応物を10分間撹拌し、次いで、2−ブロモプロパン(28μL,0.31mmol)を添加した。この反応物を一晩撹拌した。この反応物を濾過し、そして(10%から99%)のACN:H2Oでの改質剤を用いないhplcにより精製した。[(4R)−6−フルオロ−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(5−イソプロポキシ−2−ピリジル)メタノン(24mg,52%)を黄色油状物として単離した。ESI−MS m/z 計算値442.2,実測値443.4(M+1)+;保持時間:1.96分(3分間の実行)。
【0341】
1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−3−オン
工程1:4−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル
【0342】
【化104】
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【0343】
4−オキソスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(5.00g,15.8mmol)のEtOH(25mL)中の溶液を、NaBH
4(435mg,11.5mmol)のEtOH(7.4mL)中の懸濁物に、45分間かけてゆっくりと添加した。次いで、この反応混合物を75℃で2時間加熱した。この反応混合物をエバポレートして乾固させ、そしてその残渣を酢酸エチルと重炭酸ナトリウムの飽和水溶液との間で分配した。その層を分離し、そしてその有機層を塩化ナトリウムの飽和水溶液で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして乾固させて、4−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチルを白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値319.2,実測値320.5(M+1)
+;保持時間:1.63分(3分間の実行)。
【0344】
工程2:スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル
【0345】
【化105】
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4−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(5.00g,15.8mmol)をジオキサン(30mL)に溶解させた。4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(3.34g,17.6mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を60℃で1時間加熱した。4−メチルベンゼンスルホン酸水和物(3.34g,17.6mmol)のさらなるアリコートを添加し、そしてこの反応混合物を90℃で1時間加熱した。この反応混合物をエバポレートして乾固させ、そしてその残渣を酢酸エチルと1Mの塩酸水溶液との間で分配した。その層を分離し、そしてその有機層を1Mの塩酸水溶液で3回洗浄した。合わせた水層を、水酸化ナトリウムの6Mの水溶液を用いて塩基性にした。次いで、この溶液を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた酢酸エチル層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして乾固させて、赤色油状物を得た。次いで、この油状物をトリエチルアミン(4.40mL,31.5mmol)およびBoc
2O(3.80mL,16.5mmol)を含有するジクロロメタン(30mL)に溶解させ、そしてこの反応混合物を室温で10分間撹拌した。この反応混合物を塩酸の1Mの溶液で3回洗浄し、その後、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で3回洗浄し、その後、塩化ナトリウムの飽和水溶液で3回洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして乾固させた。その粗製物質を、ヘキサン中0%から25%の酢酸エチルの勾配を利用するシリカゲルで精製して、スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(3.73g,78%)を無色油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値301.2,実測値302.5(M+1)
+;保持時間:2.14分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ7.12 (td, J = 7.9, 1.4 Hz, 1H), 7.07 (dd, J = 7.5, 1.5 Hz, 1H), 6.91 − 6.79 (m, 2H), 6.48 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 5.76 (d, J = 9.8 Hz, 1H), 3.75 − 3.63 (m, 2H), 3.30 − 3.11 (m, 2H), 1.86 − 1.76 (m, 2H), 1.68 − 1.53 (m, 2H), 1.41 (s, 9H)。
【0346】
工程3:1a,7b−ジヒドロスピロ[オキシレノ[2,3−c]クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル
【0347】
【化106】
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スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(3.73g,12.4mmol)およびメチル(トリオキソ)レニウム(61.7mg,0.250mmol)を、ジクロロメタン(34mL)中で合わせた。この反応混合物を、窒素の雰囲気下で0℃まで冷却し、そしてピリジン(250μL,3.1mmol)を、この混合物にゆっくりと添加した。次いで、過酸化水素(3.5mLの30%w/v,31mmol)を滴下の様式で添加し、そして得られた混合物を0℃10分間撹拌した。次いで、この反応混合物を室温で16時間撹拌した。次亜塩素酸ナトリウム(2.50mLの6.15%w/v,2.07mmol)(Chloroxブランドの化学漂白剤)を添加し、そしてこの反応混合物を10分間撹拌した。次いで、この反応混合物を氷に注ぎ、そしてジクロロメタンで3回抽出した。合わせた有機物を塩化ナトリウムの飽和水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして乾固させて、スピロ[1a,7b−ジヒドロオキシレノ[2,3−c]クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(4.07g,99%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ7.46 (dd, J = 7.4, 1.3 Hz, 1H), 7.27 (td, J = 7.8, 1.5 Hz, 1H), 6.96 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 6.86 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 4.04 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 3.94 − 3.84 (m, 1H), 3.82 − 3.69 (m, 1H), 3.72 (d, J = 4.5 Hz, 1H), 3.29 − 3.12 (m, 1H), 3.11 − 2.88 (m, 1H), 1.87 − 1.80 (m, 2H), 1.68 − 1.55 (m, 1H), 1.41 (s, 9H), 1.38 − 1.28 (m, 1H)。
【0348】
工程4:スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩
【0349】
【化107】
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【0350】
スピロ[1a,7b−ジヒドロオキシレノ[2,3−c]クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(650mg,2.05mmol)を無水ベンゼン(6.5mL)に溶解させた。ヨウ化亜鉛(275mg,0.860mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を遮光し、そして室温で25時間撹拌した。次いで、この反応混合物を濾過し、エバポレートして乾固させ、そしてその残渣をジオキサン中のHCl(3.0mLの4.0M,12mmol)で処理した。この反応混合物を5分間静置し、その後、これを濃縮して、スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩を得た。ESI−MS m/z 計算値217.1,実測値218.5(M+1)
+;保持時間:0.83分(3分間の実行)。
【0351】
工程5:1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−3−オン
【0352】
【化108】
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【0353】
粗製スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−3−オン塩酸塩(520mg,2.05mmol)、4−イソプロポキシ−3−メトキシ−安息香酸(431mg,2.05mmol)、Et
3N(856μL,6.14mmol)、およびHATU(779mg,2.05mmol)を、ジクロロメタン(5mL)中で合わせた。この反応混合物を室温で1時間撹拌し、次いで、エバポレートして乾固させた。その粗製物質を、ヘキサン中0%から50%の酢酸エチルの勾配を利用するシリカゲルで精製した。この半精製した1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−3−オン(462mg,55%)をさらに精製せずに、次の工程で使用した。ESI−MS m/z 計算値409.2,実測値410.5(M+1)+;保持時間:1.79分(3分間の実行)。
【0354】
工程1:(3−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン
【0355】
【化109】
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【0356】
1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−3−オン(224mg,0.550mmol)をメタノール(5mL)に溶解させた。NaBH
4(10.3mg,0.27mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を室温で5分間撹拌した。この反応混合物をエバポレートして乾固させ、そしてその残渣を、ヘキサン中10%から100%の酢酸エチルの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、(3−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(122mg,54%)を得た。ESI−MS m/z 計算値411.2,実測値412.5(M+1)
+;保持時間:1.54分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ7.12 − 7.04 (m, 2H), 7.01 − 6.91 (m, 3H), 6.87 − 6.76 (m, 2H), 5.19 (d, J = 4.8 Hz, 1H), 4.59 (sept., 1H), 4.51 − 4.10 (m, 1H), 3.77 (s, 3H), 3.73 − 3.64 (m, 1H), 3.54 − 2.98 (m, 3H), 2.92 (dd, J = 17.0, 5.0 Hz, 1H), 2.63 (dd, J = 16.8, 6.8 Hz, 1H), 1.92 − 1.42 (m, 4H), 1.26 (d, J = 6.0 Hz, 6H)。
【0357】
工程2:(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(3−メトキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0358】
【化110】
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【0359】
(3−ヒドロキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(122mg,0.30mmol)を、THF(0.1mL)とDMF(0.9mL)との混合物に溶解させた。NaH(12mg,0.30mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を3分間撹拌した。ヨードメタン(18μL,0.30mmol)を添加し、次いで、この反応混合物を30分間撹拌した。この反応混合物をエバポレートして乾固させた。その粗製物質を、ヘキサン中0%から100%の酢酸エチルの勾配を使用するシリカゲルクロマトグラフィーにより精製して、(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−(3−メトキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン(101mg,78%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値425.2,実測値426.5(M+1)
+;保持時間:1.82分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ7.12 − 7.06 (m, 2H), 7.01 − 6.91 (m, 3H), 6.87 − 6.78 (m, 2H), 4.59 (hept, J = 6.0 Hz, 1H), 4.47 − 4.07 (m, 1H), 3.76 (s, 3H), 3.44 (t, J = 5.0 Hz, 1H), 3.32 (s, 3H), 3.38 − 3.05 (m, 3H), 2.98 (dd, J = 17.1, 4.4 Hz, 1H), 2.78 (dd, J = 17.2, 5.3 Hz, 1H), 1.96 − 1.48 (m, 4H), 1.26 (d, J = 6.0 Hz, 6H)。
【0360】
(3−エトキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノンおよび(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(3−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンを、上で報告された手順と類似の手順を使用して調製した。
【0361】
(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−(メトキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
工程1:4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル
【0362】
【化111】
[この文献は図面を表示できません]
【0363】
4−オキソスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(4.00g,11.5mmol)のTHF(10mL)中の溶液に、−78℃で、リチウムビス(トリメチルシリル)アザニド(14mLの1.0M,14mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を−78℃で1時間撹拌した。THF(7mL)に溶解させた1,1,1−トリフルオロ−N−フェニル−N−(トリフルオロメチルスルホニル)メタンスルホンアミド(4.95g,13.9mmol)の溶液を滴下により添加した。この反応混合物をゆっくりと25℃まで温め、そして一晩撹拌した。この反応を氷水でクエンチし、そして酢酸エチルで3回抽出した。その有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートした。その残渣を、0%から20%の酢酸エチル:ヘキサンの勾配を使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチルを淡黄色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値449.4,実測値450.2(M+1)
+;保持時間:2.37分(3分間の実行)。
【0364】
以下の化合物を、上記手順により調製した:
4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−7−フルオロ−スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル;
4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)−8−フルオロ−スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル。
【0365】
工程2:4−(ベンジルオキシメチル)スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]塩酸塩
【0366】
【化112】
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マイクロ波バイアルに、炭酸セシウム(3.37g,10.4mmol)、(ベンジルオキシメチル)トリフルオロホウ酸カリウム(1.18g,5.17mmol)、酢酸パラジウム(II)(116mg,0.520mmol)、およびジシクロヘキシル−[2−(2,6−ジイソプロポキシフェニル)フェニル]−ホスフェート(483mg,1.03mmol)を加えた。このバイアルにキャップをし、そして窒素で10分間パージした。ジオキサン(12.4mL)に溶解させた4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(1.55g,3.45mmol)を添加し、その後、水(1.38mL)を添加した。この反応混合物を予熱した100℃の油浴に一晩入れた。この反応をブラインでクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した(3回)。その有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートした。その残渣をカラムクロマトグラフィー(5%から40%の酢酸エチル−ヘキサン)により精製して、BOC保護された中間体を透明油状物として得た。次いで、このBoc保護されたアミンをジクロロメタン(5mL)に溶解させ、そしてHCl(4.3mLの4.0M,17mmol)で処理した。この混合物を3時間撹拌した。その溶媒をエバポレートして、4−(ベンジルオキシメチル)スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]塩酸塩を得た。ESI−MS m/z 計算値321.2,実測値322.5(M+1)
+;保持時間:1.41分(3分間の実行)。
【0367】
工程3:(4−(ヒドロキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン
【0368】
【化113】
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【0369】
250mLの丸底フラスコに、4−イソプロポキシ−3−メトキシ−安息香酸(517mg,2.46mmol)、HATU(935mg,2.45mmol)、DMF(5mL)およびEt
3N(1.56mL,11.2mmol)を加えた。この反応混合物を10分間撹拌した。DMF(15mL)に溶解させた4−(ベンジルオキシメチル)スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン](800mg,2.23mmol)をこの反応フラスコに加え、そしてこの混合物を4時間撹拌した。この反応混合物をブラインでクエンチし、酢酸エチルで3回抽出し、そしてその有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートした。その残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(ヘキサン中3%から70%の酢酸エチル)により精製して、(4−(ベンジルオキシメチル)スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン(1.30g,99%)を淡青色油状物として得た。
【0370】
[4−(ベンジルオキシメチル)スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノンを含む250mLの丸底フラスコに、活性炭担持Pd(0.13g,0.12mmol)を加え、そしてこの反応フラスコを窒素で10分間パージした。イソプロパノール(15mL)を添加し、そしてこの反応混合物を5分間撹拌した。水素ガスで満たしたバルーンをこのフラスコの頂部に取り付け、そしてこの混合物を一晩撹拌した。この反応混合物を濾過し、そしてそのフィルターケーキをイソプロパノールで洗浄した。その溶媒をエバポレートして、(4−(ヒドロキシメチル)スピロ−[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン(547mg,99%)を得た。ESI−MS m/z 計算値425.5,実測値426.2(M+1)
+;保持時間:1.51分(3分間の実行)。
【0371】
工程4:(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−(メトキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0372】
【化114】
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【0373】
[4−(ヒドロキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(13mg,0.020mmol)を含むバイアルに、DMF(0.5mL)およびNaH(1.8mg,0.040mmol)を加えた。この反応混合物を5分間撹拌した。ヨウ化メチル(2.1μL,0.030mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を10分間撹拌した。この反応混合物を濾過し、そして分取HPLC(20%から99%のMeOH:H
2O(改質剤なし))により精製して、(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−(メトキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンを白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値439.5,実測値440.5(M+1)
+;保持時間:1.86分(3分間の実行)。
【0374】
(4−(エトキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン
【0375】
【化115】
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【0376】
[4−(ヒドロキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(13mg,0.020mmol)を含むバイアルに、DMF(0.5mL)およびNaH(1.8mg,0.040mmol)を加えた。この反応混合物を5分間撹拌した。ヨウ化エチル(2.6μL,0.030mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を10分間撹拌した。この反応物を濾過し、そして分取HPLC(20%から99%のMeOH:H
2O(改質剤なし))により精製して、(4−(エトキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノンを白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値453.6,実測値454.3(M+1)
+;保持時間:1.96分(3分間の実行)。
【0377】
以下の化合物を、上で報告した手順を使用して調製した:
【0378】
【化116】
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4−(イソプロポキシメチル)スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル
【0379】
【化117】
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20mLのマイクロ波バイアルに、炭酸セシウム(4.431g,13.60mmol)、(イソプロポキシメチル)トリフルオロホウ酸カリウム(1.06g,5.9mmol)、酢酸パラジウム(II)(152mg,0.68mmol)、およびRUPHOS(634mg,1.36mmol)を加え、そしてこの反応容器にキャップをし、そして窒素で10分間パージした。ジオキサン(10mL)を添加し、そしてこの反応物を5分間撹拌した。4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(2.04g,4.53mmol)(6mLのジオキサンに溶解させた)を添加し、その後、水(1.6mL)を添加した。この反応容器を100℃の予熱した油浴に入れ、そして一晩撹拌した。この反応をブラインでクエンチし、そしてEtOAcで抽出した(3回)。その有機層を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその溶媒を除去した。その粗製反応混合物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン中(2%から30%)のEtOAc)により精製した。4−(イソプロポキシメチル)スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(640mg,1.714mmol,38%)がヘキサン中12%のEtOAcで溶出し、これを濃厚な黄色油状物として単離した。ESI−MS m/z 計算値373.4,実測値374.4(M+1)
+;保持時間:2.3分(3分間の実行)。
【0380】
4−(イソプロポキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]塩酸塩
【0381】
【化118】
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4−(イソプロポキシメチル)スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(640mg,1.7mmol)を含む100mLのフラスコに、イソプロパノール(5mL)およびC担持Pd(湿潤,Degussa)(547mg,0.51mmol)を加えた。この反応物を窒素でパージした。水素のバルーンを加え、そしてこの反応物を一晩撹拌した。この反応物をセライトのフリットで即座に濾過し、そしてイソプロパノールで洗浄した。その溶媒をエバポレートして、4−(イソプロポキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチルを得た。ESI−MS m/z 計算値375.2,実測値376.4(M+1)+;保持時間:2.37分(3分間の実行)。
【0382】
4−(イソプロポキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(640mg,1.7mmol)を含む100mLのフラスコに、ジクロロメタン(3mL)およびジオキサン中のHCl(1.28mLの4M,5.14mmol)を加えた。この反応物を25℃で1時間撹拌した。この反応物をエバポレートし、そして4−(イソプロポキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]塩酸塩を粘性黄褐色固体として単離した。ESI−MS m/z 計算値275.2,実測値276.2(M+1)+;保持時間:1.01分(3分間の実行)。
【0383】
(3,4−ジメトキシフェニル)−(4−フェニルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
工程1:4−フェニルスピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル
【0384】
【化119】
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【0385】
4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(300mg,0.613mmol)、フェニルボロン酸(150mg,1.24mmol)、ジクロロ−[ジシクロヘキシル(フェニル)ホスファニウミル]−トリtert−ブチルホスファニウミル−パラジウム(dichloro−[dicyclohexyl(phenyl)phosphaniumyl]−tritert−butylphosphaniumyl−palladium)(20mg,0.031mmol)、水性K
2CO
3(770μLの2.0M,1.5mmol)、およびDMF(3mL)を、シンチレーションバイアル中で合わせた。この混合物を80℃で一晩加熱し、その後、これを25℃まで冷却した。そのDMFを減圧下で除去し、そしてその残渣を酢酸エチルと水との間で分配した。その有機層を分離し、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして濃縮して、4−フェニルスピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチルを得た。ESI−MS m/z 計算値377.2,実測値378.2(M+1)
+;保持時間:2.20分(3分間の実行)。
【0386】
工程2:4−フェニルスピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]塩酸塩
【0387】
【化120】
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【0388】
4−フェニルスピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(300mg,0.795mmol)およびジオキサン中のHCl(600μLの4.0M,2.4mmol)の、iPrOH(4.5mL)中の混合物を50℃で30分間撹拌した。この混合物を減圧中で濃縮して、4−フェニルスピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]塩酸塩(240mg,96%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値277.2,実測値278.2(M+1)
+;保持時間:1.11分(3分間の実行)。
【0389】
工程3:(3,4−ジメトキシフェニル)−(4−フェニルスピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0390】
【化121】
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【0391】
3,4−ジメトキシベンゾイルクロリド(307mg,1.53mmol)を、4−フェニルスピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]塩酸塩(240mg,0.765mmol)、Et
3N(533μL,3.82mmol)、およびCH
2Cl
2(5mL)の混合物に室温で添加した。この混合物を室温で一晩撹拌し、その後、これをCH
2Cl
2(100mL)で希釈し、そして1NのHCl、水、次いでブラインで洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧下で濃縮した。その残渣に対するカラムクロマトグラフィー(10%から50%の酢酸エチル/ヘキサン)により、(3,4−ジメトキシフェニル)−(4−フェニルスピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン(259mg,75%)を得た。ESI−MS m/z 計算値441.2,実測値442.2(M+1)
+;保持時間:1.11分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ7.47 − 7.39 (m, 3H), 7.35 − 7.33 (m, 2H), 7.22 (dd, J = 1.6, 15.2 Hz, 1H), 7.00 − 6.87 (m, 6H), 5.82 (s, 1H), 4.15 (br s, 1H), 3.79 (d, J = 1.8 Hz, 6H), 3.54 − 3.40 (m, 3H), 2.02 − 1.90 (m, 2H), 1.84 − 1.79 (m, 2H)。
【0392】
工程4:(3,4−ジメトキシフェニル)−(4−フェニルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0393】
【化122】
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【0394】
(3,4−ジメトキシフェニル)−(4−フェニルスピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン(30mg,0.066mmol)のMeOH(2mL)およびAcOH(0.2mL)中の懸濁物に、Pd/C(10%,7.1mg,0.066mmol)を添加した。この混合物を水素のバルーン下室温で1時間撹拌した。この混合物を濾過し、そしてその濾液を濃縮した。その残渣を酢酸エチルに溶解させ、そしてその溶液を飽和水性NaHCO
3、次いでブラインで洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そして減圧中で濃縮して、(3,4−ジメトキシフェニル)−(4−フェニルスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンを白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値443.2,実測値444.2(M+1)
+;保持時間:2.83分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ7.27 − 7.16 (m, 2H), 7.12 − 7.04 (m, 4H), 6.94 − 6.92 (m, 2H), 6.81 (dd, J = 8.3, 19.2 Hz, 2H), 6.70 (dd, J = 7.6, 14.3 Hz, 2H), 4.42 − 4.30 (m, 1H), 4.05 (q, J = 7.1 Hz, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.65 − 3.54 (m, 2H), 2.00 − 1.96 (m, 2H), 1.80 (dd, J = 6.8, 13.9 Hz, 1H), 1.70 − 1.52 (m, 2H) and 1.24 − 1.14 (m, 2H)。
【0395】
(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−(1−メトキシエチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0396】
【化123】
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25mLの丸底フラスコに、[4−(ヒドロキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(160mg,0.37mmol)を加え、その後、ジクロロメタン(1mL)およびDess−Martinペルヨージネート(CH
2Cl
2中0.3Mを2.50mL,0.75mmol)を加えた。この反応混合物を3時間撹拌した。この反応物をセライトのプラグで濾過し、そしてその濾液を濃縮した。その粗製残渣をTHF(2mL)に溶解させ、そしてこの混合物を0℃まで冷却した。メチルマグネシウムクロリド(150μLの3.0M,0.45mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を25℃まで温め、そして1時間撹拌した。この反応物を濾過し、そしてその濾液を濃縮した。その残渣を逆相分取HPLC(20%から99%のMeOH H
2O)により精製して、[4−(1−ヒドロキシエチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノンを白色固体(40mg,24%)として得た。ESI−MS m/z 計算値439.5,実測値440.5(M+1)
+;保持時間:1.57分(3分間の実行)。
【0397】
[4−(1−ヒドロキシエチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(30mg,0.070mmol)をバイアルに加え、そしてDMF(1mL)を添加し、その後、NaH(14mg,0.56mmol)を添加した。ヨードメタン(30μL,0.49mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を30分間撹拌した。この反応物を濾過し、そしてMeOH:H
2O(20%から99%)の勾配を使用する逆相分取HPLCにより精製して、(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−(1−メトキシエチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンを得た。ESI−MS m/z 計算値453.6,実測値454.5(M+1)
+;保持時間:1.88分(3分間の実行)。
【0398】
(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−(メチルチオメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
工程1:スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’,4−ジ炭酸1’−tert−ブチル4−メチル
【0399】
【化124】
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【0400】
4−(トリフルオロメチルスルホニルオキシ)スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(13g,28.92mmol)のMeOH(58mL)およびDMF(115mL)中の溶液を脱気し、そしてN
2の雰囲気下に置いた。この混合物をジイソプロピルエチルアミン(17.6mL,101.2mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(2.0g,1.7mmol)で処理した。この混合物を一酸化炭素雰囲気下(1atm,バルーン)に置き、そして50℃で20時間温めた。この反応物を冷却し、そして飽和水性NaClでクエンチした。そのメタノールを減圧下で除去し、そしてこの混合物をDCM(3×50mL)で抽出した。合わせた有機物を飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。この粗製生成物をEtOAcで希釈し、そして形成した固体生成物を減圧濾過により集めた。これをさらに2回繰り返した後に、残った濾液をシリカゲルでのフラッシュカラムクロマトグラフィー(1%から30%のEtOAc/ヘキサン)により精製して、スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’,4−ジ炭酸1’−tert−ブチル4−メチル(9.8g,94%)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値359.4,実測値360.5(M+1)
+;保持時間:2.2分(3分間の実行)。
【0401】
工程2:4−(ヒドロキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル
【0402】
【化125】
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【0403】
スピロ[クロメン−2,4’−ピペリジン]−1’,4−ジ炭酸1’−tert−ブチル4−メチル(3.77g,10.49mmol)とiPrOH(260mL)との混合物を、窒素で10分間パージした。この混合物をPd(炭素担持、10%)(3.5g,3.25mmol)で処理し、そしてH
2雰囲気下(バルーン)に置いた。この反応混合物を48時間撹拌し、そしてセライトで濾過した。その濾液を減圧下で濃縮し、そしてフラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2,1%から30%のEtOAc/ヘキサン)により精製して、スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’,4−ジ炭酸1’−tert−ブチル4−メチル(3.49g,92%)を得た。
【0404】
スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’,4−ジ炭酸1’−tert−ブチル4−メチル(10g,27.67mmol)のTHF(265mL)中の溶液を−78℃まで冷却し、そしてTHF中のLiAlH
4(15.22mLの2M,30.44mmol)で処理した。この混合物を0℃まで温め、そして1時間撹拌し、そしてH
2O(0.7mL)、15%の水性NaOH(0.7mL)およびH
2O(2.1mL)の添加によりクエンチした。この混合物を1時間撹拌し、セライトで濾過し、そしてH
2Oで希釈した。この混合物をEtOAc(3×50mL)で抽出し、そして合わせた有機物を飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2,1%から70%のEtOAc−ヘキサン,ELSD検出)による精製により、4−(ヒドロキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(6.1g,66%)を無色泡状物として得た。ESI−MS m/z 計算値333.4,実測値334.7(M+1)
+;保持時間:1.85 分(3分間の実行)。
【0405】
工程3:スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−イルメタノール
【0406】
【化126】
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4−(ヒドロキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(5g,15mmol)のDCM(37mL)中の溶液を塩化水素(ジオキサン中4M)(15mLの4M,60mmol)で処理した。この反応混合物を1時間撹拌し、そして減圧下で濃縮して、スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−イルメタノール塩化水素(3.33g,95%)を得、これをさらに精製せずに使用した。
【0407】
4−イソプロポキシ−3−メトキシ−安息香酸(693mg,3.3mmol)およびHATU(1.7g,4.5mmol)のDMF(15mL)中の溶液をEt
3N(910mg,1.25mL,9.0mmol)で処理し、そして10分間撹拌した。この反応混合物をスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−イルメタノール塩化水素(0.7g,3.0mmol)で処理し、そして25℃で1時間撹拌した。この反応物をH
2O(60mL)で希釈し、そしてEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機物を飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(シリカ,30%から100%のEtOAc−ヘキサン)による精製により、[4−(ヒドロキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(1.25g,97%)を無色泡状物として得た。ESI−MS m/z 計算値425.2,実測値426.3(M+1)
+;保持時間:1.73分(3分間の実行)。
【0408】
工程4:メタンスルホン酸[1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−イル]メチル
【0409】
【化127】
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【0410】
[4−(ヒドロキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(750mg,1.76mmol)およびTEA(214mg,295μL,2.1mmol)のDCM(35mL)中の溶液を0℃まで冷却し、そしてMsCl(222mg,150μL,1.9mmol)の滴下により処理した。この反応混合物を25℃まで温め、そして2時間撹拌し、そしてH
2Oに注いだ。この混合物をDCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、そして減圧下で濃縮して、メタンスルホン酸[1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−イル]メチル(762mg,mmol,86%)を得、これをさらに精製せずに使用した。ESI−MS m/z 計算値503,実測値504(M+1)
+;保持時間:1.89分(3分間の実行)。
【0411】
工程5:(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−(メチルチオメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0412】
【化128】
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【0413】
メタンスルホン酸[1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−イル]メチル(225mg,0.45mmol)のDMF(2mL)中の溶液をMeSNa(88.6mg,0.54mmol)で処理した。この反応混合物を50℃で12時間加熱し、冷却し、そして冷水に注いだ。この混合物をEtOAc(3×20mL)で抽出し、そして合わせた有機物を飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。その粗製残渣を逆相HPLC(1%から100%のACN/H
2O,改質剤なし)により精製して、(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(4−(メチルチオメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンを無色泡状物として得た。ESI−MS m/z 計算値455.2,実測値456.5(M+1)+;保持時間:0.84分(3分間の実行)。
【0414】
以下の化合物を、上で報告した手順を使用して調製した:
(4−((1H−ピラゾール−1−イル)メチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン。
【0415】
(4−((ジフルオロメトキシ)メチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン
【0416】
【化129】
[この文献は図面を表示できません]
【0417】
[4−(ヒドロキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(123mg,0.29mmol)のアセトニトリル(1.5mL)中の脱気溶液をヨウ化銅(I)(11mg,0.058mmol)で処理した。この反応混合物に2,2−ジフルオロ−2−フルオロスルホニル−酢酸(51.5mg,29μL,0.29mmol)を滴下により添加した。この反応物を45℃で4時間撹拌した。その溶媒を減圧中で除去し、そして酢酸エチル(30mL)を添加した。その有機物を水(30mL)、ブライン(30mL)で洗浄し、乾燥させ(MgSO
4)、濾過し、そしてその溶媒を減圧中で除去した。逆相HPLC(1%から100%のACN/H
2O;改質剤なし)による精製により、所望の生成物である[4−(ジフルオロメトキシメチル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノンを得た。ESI−MS m/z 計算値475.2,実測値476.3(M+1)
+;保持時間:2.11分(3分間の実行)。
【0418】
(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)(スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
工程1:スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジル
【0419】
【化130】
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【0420】
4−オキソスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジル(511mg,1.45mmol)およびZn(951mg,14.5mmol)の酢酸(10mL)中の混合物を100℃で3時間加熱した。この反応混合物をエバポレートして乾固させ、そしてその残渣をジクロロメタンと1NのNaOHとの間で分配した。その有機物を分離し、そしてブラインで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートして、スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジルを得た。ESI−MS m/z 計算値337.4,実測値338.5(M+1)
+;保持時間:2.11分(3分間の実行)。
【0421】
スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸ベンジル(490mg,1.45mmol)およびPd/C(154mg,0.145mmol)をメタノール(5mL)中水素のバルーン下で16時間撹拌した。この反応物を濾過し、そしてその濾液をエバポレートして、スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン](287mg,97%)を得た。ESI−MS m/z 計算値203.3,実測値204.3(M+1)
+;保持時間:0.79分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, MeOD)δ7.07 − 6.98 (m, 2H), 6.82 − 6.72 (m, 2H), 3.08 − 2.94 (m, 2H), 2.91 − 2.71 (m, 4H), 1.84 − 1.73 (m, 4H), 1.65 − 1.52 (m, 2H)。
【0422】
工程2:(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)(スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0423】
【化131】
[この文献は図面を表示できません]
【0424】
スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン](20mg,0.1mmol)、4−イソプロポキシ−3−メチル安息香酸(19mg,0.1mmol)、HATU(38mg,0.1mmol)、およびトリエチルアミン(28μL,0.2mmol)のDMF(1mL)中の混合物を2時間撹拌した。この反応混合物を濾過し、そして逆相分取HPLCにより精製して、(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)(スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンを得た。ESI−MS m/z 計算値379.5,実測値380.5(M+1)
+;保持時間:2.16分(3分間の実行)。
【0425】
(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)(スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンおよび(4−(イソプロピルスルホニル)フェニル)(スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンを、上で報告された手順と類似の手順を使用して調製した。
【0426】
[4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−3−メトキシ−フェニル]−(4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0427】
【化132】
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【0428】
100mLのフラスコに、Pd(t−Bu
3P)
2(103mg,0.202mmol)、ZnF
2(174mg,1.69mmol)、およびDMF(1.5mL)を加えた。この混合物を窒素でパージし、そして10分間撹拌した。DMF(1mL)中の(4−ブロモ−3−メトキシ−フェニル)−(4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン(320mg,0.675mmol)を添加し、その後、トリメチル(2−メチルプロパ−1−エノキシ)シラン(487mg,620μL,3.37mmol)を添加した。この混合物を80℃で3時間加熱した。この混合物をブラインでクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機物を分離し、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。その溶媒をエバポレートし、そしてその粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(3%から70%の酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、2−(4−(4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イルカルボニル)−2−メトキシフェニル)−2−メチルプロパナールを白色固体として得た。この固体に0℃でMeOH(1mL)を添加し、その後、NaBH
4(51mg,1.3mmol)を添加した。30分後、この混合物を濃縮し、そしてその残渣を分取HPLC(20%から99%のMeOH:H
2O(改質剤なし))により精製して、[4−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチル−エチル)−3−メトキシ−フェニル]−(4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンをオフホワイトの固体として得た。ESI−MS m/z 計算値467.3,実測値468.7(M+1)
+;保持時間:1.89分(3分間の実行)。
【0429】
(4−イソプロポキシ−1,1−ジオキソ−スピロ[3,4−ジヒドロチオクロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン
工程1:1−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−4’−オン
【0430】
【化133】
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【0431】
Et
3N(4.13mL,29.7mmol)を、スピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−4’−オン(2.00g,7.41mmol)、4−イソプロポキシ−3−メトキシ−安息香酸(1.56g,7.41mmol)、EDCI(1.42g,7.41mmol)、およびCH
2Cl
2(50mL)の混合物に室温で添加した。この混合物を室温で一晩撹拌し、次いで1NのHCl、およびブラインで洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣に対するカラムクロマトグラフィー(0%から100%の酢酸エチル/ヘキサン)により、1−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−4’−オン(2.31g,73%)を得た。ESI−MS m/z 計算値425.2,実測値426.1(M+1)
+;保持時間:1.72分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ8.08 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.43 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 7.28 (d, J = 8.1 Hz, 1H), 7.20 (t, J = 7.6 Hz, 1H), 6.97 (s, 1H), 6.95 − 6.90 (m, 1H), 6.86 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 4.56 (dt, J = 12.2, 6.1 Hz, 1H), 3.86 (s, 3H), 3.42 (s, 2H), 2.97 (s, 2H), 2.01 (s, J = 26.0 Hz, 2H), 1.75 (s, 2H), 1.61 (s, 2H), 1.37 (d, J = 6.1 Hz, 6H)。
【0432】
工程2:(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−(4’−イソプロポキシスピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−1−イル)メタノン
【0433】
【化134】
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【0434】
1−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−4’−オン(750mg,1.76mmol)およびMeOH(15mL)にNaBH
4(133mg,3.52mmol)を添加した。この混合物を10分間撹拌し、その後、これを飽和NH
4Clでクエンチした。この混合物のpHを、1NのHClを用いて約7に調整し、そしてこの混合物を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮して、(4’−ヒドロキシスピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−1−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノンを得た。ESI−MS m/z 計算値427.2,実測値428.3(M+1)
+;保持時間:1.60分(3分間の実行)。
【0435】
(4’−ヒドロキシスピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−1−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)−メタノンにiPrOH(13.5mL,176mmol)を添加し、その後、HCl(ジオキサン中4.0Mを88μL,0.35mmol)およびジオキサン(15mL)を添加した。この混合物を60℃で5時間加熱した。この混合物を室温まで冷却し、そして飽和水性NaHCO
3で処理した。この混合物を酢酸エチルで抽出した(3回)。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮して、(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−(4’−イソプロポキシスピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−1−イル)メタノン(170mg,20%)[ESI−MS m/z 計算値469.2,実測値470.2(M+1)
+;保持時間:2.02分(3分間の実行)]を得た。これは、1−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−4’−オンおよび脱離反応生成物で汚染されていた。この混合物をさらに操作せずに使用した。
【0436】
工程3:(4−イソプロポキシ−1,1−ジオキソ−スピロ[3,4−ジヒドロチオクロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン
【0437】
【化135】
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【0438】
(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−(4’−イソプロポキシスピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−1−イル)メタノン(150mg,0.319mmol)、mCPBA(251mg,1.12mmol)、およびCH
2Cl
2(3mL)の混合物を室温で1時間撹拌した。この混合物を濃縮し、そしてその残渣をカラムクロマトグラフィー(0%から100%の酢酸エチル/ヘキサン)、次いで分取HPLC(0%から99%のACN/水;改質剤なし)により精製して、(4−イソプロポキシ−1,1−ジオキソ−スピロ[3,4−ジヒドロチオクロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(45mg,28%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値501.2,実測値502.2(M+1)
+;保持時間:1.68分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ7.94 (dd, J = 7.1, 4.1 Hz, 1H), 7.69 − 7.55 (m, 2H), 7.51 (dd, J = 10.8, 7.2 Hz, 1H), 7.05 − 6.93 (m, 2H), 6.87 (dd, J = 8.2, 4.1 Hz, 1H), 4.89 − 4.76 (m, 1H), 4.65 − 4.50 (m, 1H), 3.92 (dd, J = 11.1, 5.1 Hz, 1H), 3.87 (d, J = 4.1 Hz, 3H), 3.40 (dd, J = 13.7, 9.9 Hz, 2H), 2.67 − 2.54 (m, 1H), 2.53 − 2.40 (m, 1H), 2.40 − 2.16 (m, J = 39.2 Hz, 2H), 1.90 (s, 1H), 1.70 (s, 1H), 1.58 (d, J = 5.0 Hz, 2H), 1.38 (dd, J = 6.0, 4.1 Hz, 6H), 1.35 − 1.22 (m, 6H)。
【0439】
(4−イソプロポキシ−1,1−ジオキソ−スピロ[3,4−ジヒドロチオクロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシフェニル)メタノンおよび[(4S)−4−イソプロポキシ−1,1−ジオキソ−スピロ[3,4−ジヒドロチオクロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル]−(4−イソプロポキシ−3−メチル−フェニル)メタノンを、上記手順を使用して調製した。
【0440】
(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−(4−メトキシ−1,1−ジオキソ−スピロ[3,4−ジヒドロチオクロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
工程1:(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−(4’−メトキシスピロ−[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−1−イル)メタノン
【0441】
【化136】
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【0442】
(4’−ヒドロキシスピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−1−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(190mg,0.444mmol)およびDMF(1mL)の混合物に、NaH(53mg,1.3mmol)を添加した。この混合物を室温で10分間撹拌し、その後、MeI(111μL,1.78mmol)を添加した。この反応混合物を室温で14時間撹拌した。メタノールをこの反応物に添加し、そしてこれを濾過した。その濾液を減圧下でエバポレートし、そしてその残渣を酢酸エチル(5mL)に溶解させ、そして水(3mL)、1Mの塩酸(3mL)、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液(3mL)および塩化ナトリウムの飽和水溶液(3mL)で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてその溶媒を減圧下でエバポレートして、(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−(4’−メトキシスピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−1−イル)メタノン(157mg,80%)を得た。ESI−MS m/z 計算値441.2,実測値442.5(M+1)
+;保持時間:1.86分(3分間の実行)。
【0443】
工程2:(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−(4−メトキシ−1,1−ジオキソ−スピロ[3,4−ジヒドロチオクロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン
【0444】
【化137】
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(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−(4’−メトキシスピロ[ピペリジン−4,2’−チオクロマン]−1−イル)メタノン(157mg,0.355mmol)をMeOH(3.9mL)に溶解させ、その後、水(388μL)およびオキソン(437mg,0.711mmol)を添加した。この反応混合物を室温で4時間撹拌した。この混合物を濾過し、そしてその濾液をジクロロメタン(5mL)で希釈した。その溶液を水(2×5mL)および塩化ナトリウムの飽和水溶液(5mL)で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてその溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣をカラムクロマトグラフィー(0%から100%の酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)−(4−メトキシ−1,1−ジオキソ−スピロ[3,4−ジヒドロチオクロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノンを白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値473.2,実測値474.3(M+1)
+;保持時間:3.90分(15分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ7.84 (d, J = 7.9 Hz, 1H), 7.78 − 7.67 (m, 1H), 7.67 − 7.57 (m, 2H), 7.07 − 6.91 (m, 3H), 4.73 − 4.51 (m, 2H), 4.27 − 3.64 (m, 5H), 3.56 − 3.37 (m, 5H), 2.84 − 2.71 (m, 1H), 2.57 − 2.52 (m, 1H), 2.13 − 1.68 (m, 4H), 1.26 (d, J = 6.0 Hz, 6H)。
【0445】
(4−エトキシ−1,1−ジオキソ−スピロ[3,4−ジヒドロチオクロメン−2,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノンもまた、上記手順を使用して調製した。
【0446】
1’−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−3−メチルベンゾイル)−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−6−カルボニトリル
工程1:1’−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−3−メチルベンゾイル)−4−オキソスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−6−カルボニトリル
【0447】
【化138】
[この文献は図面を表示できません]
【0448】
6−ブロモ−1’−[4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−3−メチル−ベンゾイル]スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−4−オン(353mg,0.75mmol)のDMF(1.5mL)中の溶液をジシアノ亜鉛(88mg,47μL,0.75mmol)およびテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(86mg,0.075mmol)で処理した。この反応混合物を90℃まで90分間温め、冷却し、そしてDCMおよび水で希釈した。この混合物をDCM(3×15mL)で抽出し、そして合わせた有機物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(シリカゲル,1%から100%のEtOAc/ヘキサン)による精製により、1’−[4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−3−メチル−ベンゾイル]−4−オキソ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−6−カルボニトリル(303mg,97%)を無色油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値418.2,実測値419.5(M+1)
+;保持時間:1.61分(3分間の実行)。
【0449】
工程2:4−ヒドロキシ−1’−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−3−メチルベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−6−カルボニトリル
【0450】
【化139】
[この文献は図面を表示できません]
【0451】
1’−[4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−3−メチル−ベンゾイル]−4−オキソ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−6−カルボニトリル(289mg,0.69mmol)のMeOH(3.5mL)中の溶液をNaBH
4(52mg,1.38mmol)で処理した。この反応混合物を1時間撹拌し、そして飽和水性NH
4Clの添加によりクエンチした。そのメタノールを減圧下で除去し、そしてこの混合物をDCM(3×30mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、そして減圧下で濃縮して、4−ヒドロキシ−1’−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−3−メチルベンゾイル)スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−6−カルボニトリル(270mg,93%)を得、これをさらに精製せずに使用した。ESI−MS m/z 計算値420.2,実測値421.5(M+1)
+;保持時間:1.52分(3分間の実行)。
【0452】
工程3:1’−(4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−3−メチルベンゾイル)−4−イソプロポキシスピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−6−カルボニトリル
【0453】
【化140】
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【0454】
4−ヒドロキシ−1’−[4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−3−メチル−ベンゾイル]スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−6−カルボニトリル(313mg,0.74mmol)のDMF(4.5mL)中の溶液を0℃まで冷却し、そして水素化ナトリウム(65mg,1.63mmol)を添加した。5分後、2−ブロモプロパン(109mg,84μL,0.89mmol)を添加し、そしてこの反応物を25℃まで温め、そして20分間撹拌した。この反応物を濾過し、そして逆相hplc(10%から99%,改質剤なし)のACN:H
2Oにより精製して、1’−[4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−3−メチル−ベンゾイル]−4−イソプロポキシ−スピロ[クロマン−2,4’−ピペリジン]−6−カルボニトリルを無色油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値462.2,実測値463.5(M+1)
+;保持時間:1.92分(3分間の実行)。
【0455】
(2’−(tert−ブチル)−7’−イソプロポキシ−6’,7’−ジヒドロ−2’H−スピロ[ピペリジン−4,5’−ピラノ[3,2−c]ピラゾール]−1−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン
工程1:2−tert−ブチル−7−オキソ−スピロ[6H−ピラノ[3,2−c]ピラゾール−5,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル
【0456】
【化141】
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250mLのフラスコに、H
2O(55mL)中のtert−ブチルヒドラジン塩酸塩(6.7g,54mmol)を加え、そしてこの溶液を全ての固体が溶解するまで25℃で15分間撹拌した。2−オキソプロパナール(7.5g,42mmol)を添加し、そしてこの混合物を4時間撹拌し、この時間の間に、色が明黄色になった(2つの層を形成した)。この混合物をMTBE(2×40mL)で抽出し、そして合わせた有機物を1NのNaOH(2×50mL)、H
2Oで洗浄し、そして濃縮した。その粗製物質をH
2O(55mL)で希釈し、そしてオキシアルデヒド(oxaldehyde)(13.9g,11.0mLの40%w/w,96mmol)で処理した。この反応混合物を95℃まで1時間温め、25℃まで冷却し、そしてMTBE(2×50mL)で抽出した。合わせた有機物を1NのNaOH(2×50mL)で洗浄し、そして合わせた水層を5℃まで冷却し、HCI(水中33から40wt/wt%)を用いてpH3まで酸性化し、次いでMTBE(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層をH
2Oで洗浄し、そして減圧下で濃縮した。この濃縮物に、MeOH(83mL)、4−オキソピペリジン−1−カルボン酸tert−ブチル(8.46g,42.5mmol)、およびピロリジン(592mg,695μL,8.3mmol)を添加した。この反応混合物を68℃で24時間加熱し、25℃まで冷却し、そして1NのHClで中和した。この混合物を濃縮し、そして飽和水性NaHCO
3で洗浄した。この混合物をEtOAc(3×150mL)で抽出し、そして合わせた有機物を飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。フラッシュカラムクロマトグラフィー(SiO
2,1%から50%のEtOAc−ヘキサン)による精製により、2−tert−ブチル−7−オキソ−スピロ[6H−ピラノ[3,2−c]ピラゾール−5,4’−ピペリジン]−1’−カルボン酸tert−ブチル(9g,59%)を黄色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値363.5,実測値364.5(M+1)
+;保持時間:1.83分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ7.21 (s, 1H), 3.85 (s, 2H), 3.16 (t, J = 11.2 Hz, 2H), 2.65 (s, 2H), 2.08 − 2.00 (m, 2H), 1.69 − 1.54 (m, 11H), 1.45 (s, 9H)。
【0457】
以下の化合物を、上記手順により調製した:
2’−メチル−7’−オキソ−6’,7’−ジヒドロ−2’H−スピロ[ピペリジン−4,5’−ピラノ[3,2−c]ピラゾール]−1−カルボン酸tert−ブチル。
【0458】
工程2:2−tert−ブチルスピロ[6H−ピラノ[3,2−c]ピラゾール−5,4’−ピペリジン]−7−オン
【0459】
【化142】
[この文献は図面を表示できません]
【0460】
2−tert−ブチル−7−オキソ−スピロ[6H−ピラノ[3,2−c]ピラゾール−5,4’−ピペリジン]−1’−カルボキシレート(1.2g,3.30mmol)のMeOH(3.5mL)およびEtOAc(13mL)中の溶液を0℃まで冷却し、そして塩化アセチル(1.8g,1.6mL,22.5mmol)で滴下により30分間にわたって処理した。この反応混合物を25℃まで温め、そして4時間撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮し、そしてDCMで希釈した。この混合物を1NのNaOHで塩基性化し、そしてDCM(3×100mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、そして減圧下で濃縮して、2−tert−ブチルスピロ[6H−ピラノ[3,2−c]ピラゾール−5,4’−ピペリジン]−7−オン(508mg,58%)を黄色固体として得、これをさらに精製せずに使用した。ESI−MS m/z 計算値263.3,実測値264.3(M+1)
+;保持時間:0.75分(3分間の実行)。
【0461】
以下の化合物を、上記手順により調製した:
2’−メチル−2’H−スピロ[ピペリジン−4,5’−ピラノ[3,2−c]ピラゾール]−7’(6’H)−オン。
【0462】
工程3:2−tert−ブチル−1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[6H−ピラノ[3,2−c]ピラゾール−5,4’−ピペリジン]−7−オン
【0463】
【化143】
[この文献は図面を表示できません]
【0464】
4−イソプロポキシ−3−メトキシ−安息香酸(263mg,1.25mmol)およびHATU(650mg,1.7mmol)のDMF(6.4mL)中の溶液をEt
3N(480μL,3.4mmol)で処理し、そして10分間撹拌した。この反応混合物を2−tert−ブチルスピロ[6H−ピラノ[3,2−c]ピラゾール−5,4’−ピペリジン]−7−オン(300mg,1.14mmol)で処理し、そして25℃で1時間撹拌した。この反応混合物をH
2O(60mL)で希釈し、そしてEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機物を飽和水性NaClで洗浄し、乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO
2,30%から100%のEtOAc−ヘキサン)による精製により、2−tert−ブチル−1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[6H−ピラノ[3,2−c]ピラゾール−5,4’−ピペリジン]−7−オン(498mg,96%)を無色泡状物として得た。ESI−MS m/z 計算値455.2,実測値456.1(M+1)
+;保持時間:1.71分(3分間の実行)。
【0465】
以下の化合物を、上記手順により調製した:
1−(4−イソプロポキシ−3−メチルベンゾイル)−2’−メチル−2’H−スピロ[ピペリジン−4,5’−ピラノ[3,2−c]ピラゾール]−7’(6’H)−オン。
【0466】
工程4:(2−tert−ブチル−7−ヒドロキシ−スピロ[6,7−ジヒドロピラノ[3,2−c]ピラゾール−5,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン
【0467】
【化144】
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【0468】
2−tert−ブチル−1’−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−ベンゾイル)スピロ[6H−ピラノ[3,2−c]ピラゾール−5,4’−ピペリジン]−7−オン(518mg,1.14mmol)のMeOH(6.2mL)中の溶液をNaBH
4(86mg,2.27mmol)で処理した。この反応混合物を1時間撹拌し、そして飽和水性NH
4Clの添加によりクエンチした。そのメタノールを減圧下で除去し、そしてこの混合物をCH
2Cl
2(3×30mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。カラムクロマトグラフィー(SiO
2,24g,1%から100%のEtOAc−ヘキサン)による精製により、(2−tert−ブチル−7−ヒドロキシ−スピロ[6,7−ジヒドロピラノ[3,2−c]ピラゾール−5,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(487mg,94%)を得た。ESI−MS m/z 計算値457.3,実測値458.5(M+1)
+;保持時間:1.64分(3分間の実行)。
【0469】
以下の化合物を、上記手順により調製した:
(7’−ヒドロキシ−2’−メチル−6’,7’−ジヒドロ−2’H−スピロ[ピペリジン−4,5’−ピラノ[3,2−c]ピラゾール]−1−イル)(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)メタノン。
【0470】
工程5:(2’−(tert−ブチル)−7’−イソプロポキシ−6’,7’−ジヒドロ−2’H−スピロ[ピペリジン−4,5’−ピラノ[3,2−c]ピラゾール]−1−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン
【0471】
【化145】
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【0472】
(2−tert−ブチル−7−ヒドロキシ−スピロ[6,7−ジヒドロピラノ[3,2−c]ピラゾール−5,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メトキシ−フェニル)メタノン(103mg,0.23mmol)のイソプロピルアルコール(0.86mL,11.3mmol)中の溶液を0℃まで冷却し、そしてトリフルオロメタンスルホン酸無水物(8μL,0.05mmol)で処理した。この反応混合物を25℃まで温め、そして12時間撹拌した。この反応混合物を飽和水性NaHCO
3に注ぎ、そしてEtOAc(3×20mL)で抽出した。合わせた有機物を乾燥させ(Na
2SO
4)、濾過し、そして減圧下で濃縮した。この粗製生成物を逆相HPLC(1%から100%のACN/H
2O,改質剤なし)により精製して、(2’−(tert−ブチル)−7’−イソプロポキシ−6’,7’−ジヒドロ−2’H−スピロ[ピペリジン−4,5’−ピラノ[3,2−c]ピラゾール]−1−イル)(4−イソプロポキシ−3−メトキシフェニル)メタノン(40mg,36%)を無色泡状物として得た。ESI−MS m/z 計算値499.3,実測値500.3(M+1)
+;保持時間:2.07分(3分間の実行)。
【0473】
(7’−イソプロポキシ−2’−メチル−6’,7’−ジヒドロ−2’H−スピロ[ピペリジン−4,5’−ピラノ[3,2−c]ピラゾール]−1−イル)(4−イソプロポキシ−3−メチルフェニル)メタノン
【0474】
【化146】
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【0475】
水素化ナトリウム(54mg,1.4mmol)を、(7−ヒドロキシ−2−メチル−スピロ[6,7−ジヒドロピラノ[3,2−c]ピラゾール−5,4’−ピペリジン]−1’−イル)−(4−イソプロポキシ−3−メチル−フェニル)メタノン(380mg,0.94mmol)、DMAP(11.5mg,0.094mmol)、およびDMF(7.5mL)の混合物に周囲温度で添加し、その後、2−ブロモプロパン(1.16g,884μL,9.4mmol)を添加した。この混合物を35℃で8時間撹拌し、その後、このプロセス(NaHの添加、次いで2−ブロモプロパンの添加)を48時間にわたって7回繰り返した。この混合物をMeOHで0℃でクエンチした。この混合物を酢酸エチルと水との間で分配した。その層を分離し、そしてその水層を酢酸エチルで抽出した(2回)。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(0%から100%の酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、(4−イソプロポキシ−3−メチル−フェニル)−(7−イソプロポキシ−2−メチル−スピロ[6,7−ジヒドロピラノ[3,2−c]ピラゾール−5,4’−ピペリジン]−1’−イル)メタノン(90mg,21%)を得た。ESI−MS m/z 計算値441.3,実測値442.2(M+1)+;保持時間: 1.72分(3分間の実行)。1H NMR (400 MHz, CDCl3)δ7.25 − 7.17 (m, 2H), 6.94 (s, 1H), 6.81 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 4.64 (t, J = 4.6 Hz, 1H), 4.55 (dt, J = 12.1, 6.0 Hz, 1H), 4.38 (s, 1H), 4.04 (dt, J = 12.2, 6.1 Hz, 1H), 3.82 (s, 3H), 3.65 (s, 1H), 3.37 (s, 2H), 2.20 (s, 3H), 2.01 (qd, J = 14.5, 4.6 Hz, 2H), 1.82 (s, 1H), 1.70 (s, 3H), 1.34 (d, J = 6.0 Hz, 6H), 1.21 (t, J = 7.0 Hz, 6H)。
【0476】
4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−3−メチル−安息香酸
【0477】
【化147】
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【0478】
4−ブロモ−3−メチル−安息香酸(3.96g,18.4mmol)をテトラヒドロフラン(100mL)に溶解させ、そしてこの溶液を−78℃まで冷却した。ヘキサン中のn−ブチルリチウム(16.2mLの2.5M,41mmol)を20分間かけて滴下により添加した。この反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、次いでアセトン(1.35mL,18.4mmol)を滴下の様式で添加した。この反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、次いでこれを室温まで温めた。次いで、この反応混合物を100mLの1M水性水酸化ナトリウムで希釈した。その有機層を廃棄し、そしてその水層を4Mの水性塩酸を用いて酸性にした。次いで、その水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いでエバポレートして乾固させた。この粗製物質を、ジクロロメタン中0%から10%のメタノールの勾配を利用してシリカゲルでさらに精製して、4−(1−ヒドロキシ−1−メチル−エチル)−3−メチル−安息香酸(1.51g,42%)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ12.74 (s, 1H), 7.68 (dd, J = 3.9, 2.5 Hz, 2H), 7.55 (d, J = 8.7 Hz, 1H), 5.06 (s, 1H), 2.56 (s, 3H), 1.51 (s, 6H)。
【0479】
5−イソプロポキシ−6−メチルピコリン酸
工程1:4,6−ジブロモ−2−メチルピリジン−3−オール
【0480】
【化148】
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【0481】
2−メチル−3−ピリジノール(8.3g,76.1mmol)をアセトニトリル(125mL)に懸濁させた。NBS(27.7g,155.6mmol,2.05当量)のアセトニトリル(275mL)中の溶液をこの懸濁物に滴下により1時間かけて添加した。この混合物を1.5時間加熱還流した。この混合物を濃縮し、そしてその残渣をカラムクロマトグラフィー(DCM)により精製して、4,6−ジブロモ−2−メチルピリジン−3−オール(15.8g,78%)を黄色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO−d
6) 2.41 (s, 3H), 7.70 (s, 1H), 9.98 (s, 1H)。
【0482】
工程2:6−ブロモ−2−メチルピリジン−3−オール
【0483】
【化149】
[この文献は図面を表示できません]
【0484】
4,6−ジブロモ−2−メチルピリジン−3−オール(15.8g,59.4mmol)をTHF(200mL)に溶解させた。この溶液を−78℃まで冷却し、そしてその温度を−78℃に維持しながら、n−BuLi(50mL,125mmol,ヘキサン中2.5M)を滴下により添加した。この混合物をこの温度で2時間撹拌した。この混合物を水(50mL)でクエンチし、そして2NのHClで中和した。この水性混合物をジクロロメタンで抽出した(2回)。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、そして濃縮して、6−ブロモ−2−メチルピリジン−3−オール(10.5g,95%)を黄色油状物として得た。
1H−NMR (300 MHz, DMSO−d
6) 2.29 (s, 3H), 7.08 (d, 1H), 7.26 (d, 1H), 10.08 (s, 1H)。
【0485】
工程3:6−ブロモ−3−イソプロポキシ−2−メチルピリジン
【0486】
【化150】
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6−ブロモ−2−メチルピリジン−3−オール(10.5g,55.9mmol)をDMF(100mL)に溶解させた。K
2CO
3(19.3g,139.6mmol)および2−ブロモプロパン(13.1ml,139.6mmol)をこの溶液に添加し、そしてこの混合物を100℃で一晩加熱した。この混合物を、水とEtOAcとの混合物(200mL)に注いだ。その層を分離し、そしてその水層をEtOAcで抽出した(2回)。合わせた有機層を乾燥させ(Na
2SO
4)、そして濃縮した。この粗製油状物をカラムクロマトグラフィー(0%から20%の酢酸エチル/ヘプタン)により精製して、6−ブロモ−3−イソプロポキシ−2−メチルピリジン(10.9g,85)を黄色油状物として得た。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) 1.42 (d, 6H), 2.48 (s, 3H), 4.65 (m, 1H), 7.20 (d, 1H), 8.04 (d, 1H)。
【0487】
工程4:5−イソプロポキシ−6−メチルピコリン酸メチル
【0488】
【化151】
[この文献は図面を表示できません]
【0489】
6−ブロモ−3−イソプロポキシ−2−メチルピリジン(2.00g,8.70mmol)、PdCl
2(PPh
3)
2(0.18g,0.26mmol)およびEt
3N(1.8ml,13.04mmol)を、Berghoff反応器内でMeOH(5.2mL)およびアセトニトリル(20mL)に添加した。この反応器に10バールのCO(g)を入れ、そして60℃で一晩加熱した。この混合物を濃縮し、そしてその残渣をDCMと水との間で分配した。その層を分離し、そしてその有機層をブラインで洗浄し、そして乾燥させた(Na
2SO
4)。この混合物を濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィーにより精製して、5−イソプロポキシ−6−メチルピコリン酸メチル(1.3g,71%)を黄色油状物として得た。
1H−NMR (300 MHz, CDCl
3) 1.40 (d, 6H), 2.53 (s, 3H), 3.98 (s, 3H), 4.62 (m, 1H), 7.12 (d, 1H), 7.98 (d, 1H)。
【0490】
工程5:5−イソプロポキシ−6−メチルピコリン酸
【0491】
【化152】
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【0492】
5−イソプロポキシ−6−メチルピコリン酸メチル(1.3g,6.22mmol)をTHF/水2:1(9mL)に溶解させた。LiOH・H
2O(0.26g,6.22mmol)を添加し、そしてこの混合物を室温で一晩撹拌した。この混合物を、水とEtOAcとの混合物に注ぎ、そしてその層を分離した。その水層を2NのHClでpH4まで酸性化し、そしてEtOAcで抽出した(2回)。合わせた有機物を乾燥させ(Na
2SO
4)、そして濃縮して、5−イソプロポキシ−6−メチルピコリン酸(860mg,74%)をベージュ色の固体として得た。
【0493】
4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−3−メトキシ安息香酸
【0494】
【化153】
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4−ブロモ−3−メトキシ−安息香酸(2.00g,8.67mmol)をTHF(50mL)に溶解させ、そしてこの溶液を−78℃まで冷却した。ヘキサン中のn−BuLi(7.6mLの2.5M,19mmol)を15分間かけて滴下により添加した。この反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、次いでアセトン(640μL,8.9mmol)を滴下の様式で添加した。この反応混合物を−78℃で30分間撹拌し、次いでこれを室温まで温めた。次いで、この反応混合物を100mLの1M水性水酸化ナトリウムで希釈した。その有機層を廃棄し、そしてその水層を4Mの水性塩酸を用いて酸性にした。次いで、その水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、エバポレートして乾固させた。この粗製物質を、ジクロロメタン中0%から5%のメタノールの勾配を利用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、4−(2−ヒドロキシプロパン−2−イル)−3−メトキシ安息香酸(618mg,34%)を得た。ESI−MS m/z 計算値210.1,実測値209.1(M−1)
−;保持時間:0.68分(3分間の実行)。
【0495】
4−(イソプロピルスルホニル)−3−メチル安息香酸
工程1:4−(イソプロピルチオ)−3−メチル安息香酸
【0496】
【化154】
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【0497】
ブチルリチウム(16mLの1.6M,26mmol)を、4−ブロモ−3−メチル−安息香酸(2.5g,12mmol)とTHF(63mL)との混合物に−78℃で滴下により添加した。この混合物を−78℃で30分間撹拌し、その後、2−イソプロピルジスルファニルプロパン(1.7g,12mmol)のTHF(2mL)中の溶液を滴下により添加した。この混合物を−78℃で30分間、次いで室温で30分間撹拌した。次いで、この反応混合物を100mLの1M水性水酸化ナトリウムで希釈した。その有機層を廃棄し、そしてその水層を4Mの水性塩酸を用いて酸性にした。次いで、その水層を酢酸エチルで3回抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、次いで、エバポレートして乾固させた。その粗製物質を、ジクロロメタン中0%から5%のMeOHの勾配を使用するカラムクロマトグラフィーにより精製して、4−(イソプロピルチオ)−3−メチル安息香酸(870mg,18%)を得た。MS m/z 計算値210.3,実測値211.2(M+1)
+。保持時間:2.32分(3分間の実行)。
【0498】
工程2:4−(イソプロピルスルホニル)−3−メチル安息香酸
【0499】
【化155】
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【0500】
3−クロロベンゼンペルオキシカルボン酸(chlorobenzenecarboperoxoic acid)(930mg,4.2mmol)を、4−(イソプロピルチオ)−3−メチル安息香酸(250mg,1.2mmol)とジクロロメタン(5.0mL)との混合物に25℃で添加した。この混合物を25℃で2時間撹拌し、その後、これを減圧下で濃縮した。その白色固体物質をジクロロメタンに溶解させ、そしてカラムクロマトグラフィー(0%から2%のMeOH/ジクロロメタン)に供して、4−イソプロピルスルホニル−3−メチル−安息香酸(90mg,31%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値242.3,実測値243.2(M+1)
+。保持時間:1.57分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ13.50 (s, 1H), 8.50 − 7.66 (m, 3H), 3.50 −3.47 (m, 1H), 2.67 (s, 3H), 1.19 (d, J = 1.16 Hz, 6H)。
【0501】
4−(tert−ブチルスルホニル)安息香酸
工程1:4−(tert−ブチルチオ)安息香酸
【0502】
【化156】
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【0503】
4−フルオロ安息香酸エチル(1.5g,8.9mmol)およびtert−ブチルスルファニルナトリウム(2.00g,17.8mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中で合わせた。この反応混合物を80℃で2時間加熱した。多量の沈殿物が形成されたので、さらに15mLのN,N−ジメチルホルムアミドを添加し、そしてこの反応混合物を80℃でさらに20時間撹拌した。この反応混合物を酢酸エチル(100mL)と水(100mL)との間で分配した。その有機層を廃棄し、そしてその水層を4Mの塩酸で酸性にした。その水層を酢酸エチルで2回抽出した。合わせた抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして乾固させて、4−(tert−ブチルチオ)安息香酸を無色油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値210.3,実測値211.1(M+1)
+。保持時間:1.74分(3分間の実行)。
【0504】
工程2:4−(tert−ブチルスルホニル)安息香酸
【0505】
【化157】
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【0506】
4−(tert−ブチルチオ)安息香酸(工程1から)をAcOH(10mL)に溶解させ、そして過酸化水素(5.0mLの30%w/w,52mmol)をこの反応混合物に添加した。この反応混合物を80℃で2時間加熱した。次いで、この反応混合物を室温まで冷却し、そして50mLの水および100mLの酢酸エチルで希釈した。その層を分離し、そしてその水層を酢酸エチルで抽出した。合わせた酢酸ナトリウム抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして乾固させて、白色固体を得た。次いで、この白色固体をジクロロメタンに溶解させ、そしてエバポレートして乾固させた。次いで、この固体を減圧下で16時間乾燥させて、4−tert−ブチルスルホニル安息香酸(2.2g,92%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値242.1,実測値243.1(M+1)
+。保持時間:1.15分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ8.18 (d, J = 8.0 Hz, 2H), 7.94 (d, J = 7.6 Hz, 2H), 1.25 (s, 9H)。
【0507】
4−(エチルスルホニル)安息香酸および4−(2−プロピルスルホニル)安息香酸もまた、上記手順を使用して合成した。
【0508】
3−ホルミル−4−イソプロポキシ安息香酸
工程1:3−ホルミル−4−イソプロポキシ安息香酸メチル
【0509】
【化158】
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【0510】
3−ホルミル−4−ヒドロキシ−安息香酸メチル(10.0g,55.5mmol)、炭酸カリウム(30.7g,222mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド(63mL)に、2−ヨードプロパン(11.1mL,111mmol)を添加した。この混合物を60℃で18時間加熱した。この混合物を酢酸エチル(200mL)を使用して濾過し、そしてその溶媒を減圧下でエバポレートした。その残渣を酢酸エチル(150mL)に溶解させ、そして水(3×75mL)および塩化ナトリウムの飽和水溶液(1×75mL)で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてその溶媒を減圧下でエバポレートして、3−ホルミル−4−イソプロポキシ−安息香酸メチル(98%)を黄色の粘性液体として得た。ESI−MS m/z 計算値222.2,実測値223.3(M+1)+;保持時間:1.51分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ10.35 (s, 1H), 8.23 (d, J = 2.3 Hz, 1H), 8.17 (dd, J = 8.8, 2.3 Hz, 1H), 7.39 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.98 − 4.83 (m, 1H), 3.85 (s, 3H), 1.38 (d, J = 6.0 Hz, 6H)。
【0511】
工程2:3−ホルミル−4−イソプロポキシ安息香酸
【0512】
【化159】
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エステル(前の工程から)のジオキサン(4mL)中の溶液に、2mLの水酸化ナトリウム溶液(5N)を添加した。この反応混合物を65℃で4時間加熱した。この反応混合物を室温まで冷却し、そして20mLの水で希釈した。その水層を20mLずつの酢酸エチルで抽出した(2回)。その有機抽出物を廃棄し、そしてその水層を1MのHClを用いて酸性にした。次いで、得られた生成物を酢酸エチルに抽出し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして乾固させて、3−ホルミル−4−イソプロポキシ−安息香酸(320mg,2工程にわたって55%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ10.36 (s, 1H), 8.23 (d, J = 2.5 Hz, 1H), 8.15 (dd, J = 2.5, 8.9 Hz, 1H), 7.37 (d, J = 8.9 Hz, 1H), 4.96 − 4.87 (m, 1H), 1.37 (d, J = 5.6 Hz, 6H)。
【0513】
3−(ヒドロキシメチル)−4−イソプロポキシ−安息香酸
工程1:3−ホルミル−4−イソプロポキシ−安息香酸メチル
【0514】
【化160】
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【0515】
3−ホルミル−4−イソプロポキシ−安息香酸メチル(180mg,0.81mmol)をテトラヒドロフラン(4.8mL)に溶解させ、そしてLiBH
4(35mg,1.6mmol)を添加した。この反応物を室温で30分間撹拌し、その後、これをメタノール(3mL)でクエンチした。この反応物を、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液(3mL)の添加により中和し、次いで酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機物を塩化ナトリウムの飽和水溶液(1×10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてその溶媒を減圧下でエバポレートして、3−(ヒドロキシメチル)−4−イソプロポキシ−安息香酸メチル(99%)を粘性液体として得た。ESI−MS m/z 計算値224.3,実測値225.3(M+1)+;保持時間:1.26分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ8.09 (s, 1H), 7.89 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 7.13 (d, J = 8.6 Hz, 1H), 5.25 (t, J = 5.6 Hz, 1H), 4.86 − 4.68 (m, 1H), 4.54 (d, J = 5.6 Hz, 2H), 3.87 (s, 3H), 1.35 (d, J = 6.0 Hz, 6H)。
【0516】
工程2:3−(ヒドロキシメチル)−4−イソプロポキシ−安息香酸
【0517】
【化161】
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3−(ヒドロキシメチル)−4−イソプロポキシ−安息香酸メチル(180mg,0.80mmol)および1,4−ジオキサン(1.895mL)に水酸化ナトリウム(2.1mLの1.0M,2.1mmol)を添加し、そしてこの混合物を80℃で50分間加熱した。その溶媒を減圧下でエバポレートした。この粗製混合物を水(10mL)に溶解させ、そして酢酸エチル(3×10mL)で洗浄し、これを廃棄した。その水層を塩酸で酸性化した。その水層を酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてその溶媒を減圧下でエバポレートして、3−(ヒドロキシメチル)−4−イソプロポキシ−安息香酸(89%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値210.2,実測値211.3(M+1)+;保持時間:1.01分(3分間の実行)。
【0518】
3−メチル−4−メチルスルホニル−安息香酸
【0519】
【化162】
[この文献は図面を表示できません]
【0520】
塩化チオニル(3.55mL,48.7mmol)を、4−フルオロ−3−メチル−安息香酸(2.50g,16.2mmol)のメタノール(102mL)中の溶液に滴下により0℃で添加した。この混合物を50℃で2時間撹拌した。この反応混合物をエバポレートして乾固させ、次いで、その粗製エステルをN,N−ジメチルホルムアミド(10mL)に溶解させた。ナトリウムチオメトキシド(2.50g,35.7mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を80℃で15時間加熱した。次いで、この反応混合物を1Mの塩酸と酢酸エチルとの間で分配した。その層を分離し、そしてその有機層を1Mの塩酸で洗浄した。次いで、その酢酸エチルの層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして乾固させた。得られた酸とエステルとの混合物を酢酸(20mL)に懸濁させた。過酸化水素(5.0mLの30%w/w)を添加し、そしてこの反応混合物を80℃で2時間加熱した。この反応混合物を水(20mL)で希釈し、そして得られた混合物を50mLずつの酢酸エチルで3回抽出した。合わせた有機物をエバポレートして乾固させ、そしてその残渣をテトラヒドロフラン(10mL)に溶解させた。次いで、水(10mL)および水酸化リチウム(1.17g,48.7mmol)を添加し、そしてこの反応混合物を65℃で4時間加熱した。この反応混合物を水(20mL)で希釈し、そして得られた混合物を20mLずつの酢酸エチルで3回抽出した。次いで、その水層を水性6M塩酸で酸性にし、そして50mLずつの酢酸エチルで3回抽出した。合わせた酢酸ナトリウム抽出物を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そしてエバポレートして乾固させて、3−メチル−4−メチルスルホニル−安息香酸(2.25g,72%)を白色固体として得た。ESI−MS m/z 計算値214.0,実測値215.0(M+1)+;保持時間:0.97分(3分間の実行)。
1H NMR (400 MHz, DMSO)δ13.48 (s, 1H), 8.07 − 7.94 (m, 3H), 3.27 (s, 3H), 2.70 (s, 3H)。
【0521】
2−(ジフルオロメトキシ)−4−イソプロポキシ−安息香酸
工程1:2−ヒドロキシ−4−イソプロポキシ−安息香酸イソプロピル
【0522】
【化163】
[この文献は図面を表示できません]
【0523】
2,4−ジヒドロキシ安息香酸(5.0g,32.4mmol)のDMF(50mL)中の溶液に、2−ブロモプロパン(7.98g,6.1mL,64.9mmol)を添加し、その後、微細に粉砕した炭酸カリウム(8.97g,64.9mmol)を添加した。かなりの発泡が観察された。この反応混合物を60℃で一晩撹拌した。この反応混合物を減圧下で濃縮して、褐色固体にした。これを、EtOAc(75mL)と水(75mL)との混合物に溶解させた。層を十分に混合し、そしてその有機層を飽和重炭酸ナトリウム(1×75mL)およびブライン(1×75mL)で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮して、4.73グラムの褐色油状物を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(80グラムのシリカゲルカラム,25分間にわたる0%から20%のEtOAc/ヘキサン勾配)により精製した。純粋な画分を合わせ、そして濃縮して、2−ヒドロキシ−4−イソプロポキシ−安息香酸イソプロピル(3.1g,40%)を無色透明の油状物として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ11.12 (s, 1H), 7.72 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.44 − 6.36 (m, 2H), 5.26 (dq, J = 12.5, 6.2 Hz, 1H), 4.58 (dt, J = 12.1, 6.1 Hz, 1H), 1.36 (dd, J = 7.7, 6.2 Hz, 12H)。ESI−MS m/z 計算値238.12051,実測値239.2(M+1)
+;保持時間:2.05分間。
【0524】
工程2:2−(ジフルオロメトキシ)−4−イソプロポキシ−安息香酸イソプロピル
【0525】
【化164】
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【0526】
2−クロロ−2,2−ジフルオロ−酢酸ナトリウム(2.4g,15.7mmol)の水(2.25mL)およびDMF(7.5mL)中の溶液に、2−ヒドロキシ−4−イソプロポキシ−安息香酸イソプロピル(1.5g,6.29mmol)を添加した。この反応混合物を100℃で2日間撹拌した。この反応混合物をEtOAc(75mL)で希釈し、そして水(1×75mL)およびブライン(1×75mL)で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(24グラムのシリカゲルカラム,15分間にわたる0%から5%のEtOAc/ヘキサンの勾配;生成物は5%で溶出)により精製した。純粋な画分を合わせ、そして濃縮して、2−(ジフルオロメトキシ)−4−イソプロポキシ−安息香酸イソプロピル(148mg,8%)を無色透明の油状物として得た。ESI−MS m/z 計算値288.1173,実測値289.1(M+1)
+;保持時間:1.84分。
【0527】
工程3:2−(ジフルオロメトキシ)−4−イソプロポキシ−安息香酸
【0528】
【化165】
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【0529】
2−(ジフルオロメトキシ)−4−イソプロポキシ−安息香酸イソプロピル(148mg,0.51mmol)のメタノール(2.5mL)の溶液に、水酸化ナトリウムの水溶液(2.6mLの1M,2.6mmol)を添加した。この反応混合物を70℃で2時間撹拌した。次いで、この混合物をEtOAc(75mL)で希釈し、そして1NのHCl(2×75mL)で洗浄した。その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、そして減圧下で濃縮した。得られた透明油状物をUVで誘発されるHPLC(1%から99%のACN/水の勾配(改質剤を用いない))により精製して、2−(ジフルオロメトキシ)−4−イソプロポキシ−安息香酸(26mg,21%)を白色固体として得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ8.03 (d, J = 8.8 Hz, 1H), 6.93 − 6.72 (m, 2H), 6.51 (d, J = 74.5 Hz, 1H), 4.64 (dd, J = 12.0, 6.0 Hz, 1H), 1.38 (d, J = 6.1 Hz, 6H)。ESI−MS m/z 計算値246.1,実測値247.5(M+1)
+;保持時間:1.3分。
【0530】
5−(シクロブチルメチルスルホニル)ピリジン−2−カルボン酸
【0531】
【化166】
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【0532】
100mLの丸底フラスコに、5−ブロモピリジン−2−カルボン酸メチル(0.5g,2.3mmol)を加え、その後、DMF(5mL)およびナトリウムスルファニド(sodium sulfanide)(259mg,4.6mmol)を加えた。この反応物を65℃で一晩加熱し、そしてlcmsにより、生成物を含むことが分かった。ブロモメチルシクロブタン(260μL,2.3mmol)を添加し、そしてこの反応物を室温まで冷却しながら30分間撹拌した。この反応は、lcmsにより、チオエーテル生成物を示した。次いで、この反応をブラインでクエンチし、そしてEtOAcで3回抽出した。その有機層を合わせ、そして硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその溶媒をエバポレートした。次いで、この粗製反応混合物を50mLのclorox(登録商標)漂白剤で処理し、そして30分間撹拌した。LiOH(5mLの3M)を添加し、そしてこの反応物を1時間撹拌した。この反応物を酢酸エチルで抽出し、そしてその有機層を廃棄した。その水層をpH2まで酸性化し、そして酢酸エチルで3回抽出した。その有機層を合わせ、そして硫酸ナトリウムで乾燥させた。この粗製生成物を、(1%から99%)のACN:H
2Oでの0.1%のTFA改質剤を用いるHPLCにより精製した。5−(シクロブチルメチルスルホニル)ピリジン−2−カルボン酸(39mg)を白色固体として単離した。
1H NMR (400 MHz, MeOD)δ9.11 (dd, J = 2.2, 0.8 Hz, 1H), 8.47 (dd, J = 8.2, 2.2 Hz, 1H), 8.35 (dd, J = 8.2, 0.8 Hz, 1H), 3.47 (d, J = 7.3 Hz, 2H), 2.80 − 2.66 (m, 1H), 2.11 − 2.00 (m, 2H), 1.97 − 1.75 (m, 4H)。
【0533】
以下の化合物を、上記手順に従って調製した:
5−(シクロプロピルメチルスルホニル)ピリジン−2−カルボン酸。
【0534】
5−イソプロピルスルホニルピリジン−2−カルボン酸
【0535】
【化167】
[この文献は図面を表示できません]
【0536】
250mLの丸底フラスコに、5−ニトロピリジン−2−カルボン酸メチル(2.37g,13.0mmol)およびDMF(20mL)を加え、その後、イソプロピルスルファニルナトリウム(3.2g,32.5mmol)を加え、そしてこの反応物を55℃で一晩加熱した。この反応は、lcmsによれば完了したことがわかった。この反応物を油浴から外し、そしてブラインでクエンチした。酢酸エチルを添加し、そしてこの反応混合物を抽出し、そしてその水層を取っておいた。次いで、その水層を漂白剤(100mL)で処理し、そしてこの反応物を10分間撹拌した。次いで、1NのHClを、この溶液がpH1になるまで添加した。次いで、この反応物をEtOAcで抽出し、そしてその有機層をブラインでさらに3回洗浄した。次いで、その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその溶媒を除去した。5−イソプロピルスルホニルピリジン−2−カルボン酸(1.53g,51%)を白色固体として単離した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ9.14 (s, 1H), 8.46 (s, 2H), 3.31 (dt, J = 13.7, 6.8 Hz, 1H), 1.36 (t, J = 19.0 Hz, 6H)。ESI−MS m/z 計算値229.0,実測値230.2(M+1)
+;保持時間:0.87分(3分間の実行)。
【0537】
3−シアノ−4−イソプロピルスルホニル−安息香酸
工程1:3−シアノ−4−フルオロ−安息香酸メチル
【0538】
【化168】
[この文献は図面を表示できません]
【0539】
100mLの丸底フラスコに、3−シアノ−4−フルオロ−安息香酸(2.6g,15.9mmol)、炭酸カリウム(6.6g,47.6mmol)、およびDMF(30mL)を加え、そしてこの反応物を10分間撹拌した。ヨードメタン(1.1mL,17.5mmol)を滴下により添加し、そしてこの反応物を1時間撹拌した。この反応は、lcmsによれば完了した。この反応をブラインでクエンチし、そして酢酸エチルで抽出した。その有機層をブラインで3回洗浄し、そしてその有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてエバポレートした。3−シアノ−4−フルオロ−安息香酸メチル(2.5g,62%)を白色固体として単離した。ESI−MS m/z 計算値179.0,実測値180.0(M+1)
+;保持時間:1.15分(3分間の実行)。
【0540】
工程2:3−シアノ−4−イソプロピルスルホニル−安息香酸
【0541】
【化169】
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100mLの丸底フラスコに、3−シアノ−4−フルオロ−安息香酸メチル(2.5g,14.0mmol)を加え、その後、DMF(20mL)を加えた。イソプロピルスルファニルナトリウム(3.8g,39.7mmol)を添加し、そしてこの反応物を予熱した65℃の油浴に入れ、そして一晩撹拌した。この反応をブラインでクエンチし、そしてEtOAcで3回抽出した。次いで、その水層を漂白剤(100mL)で処理し、そしてこの反応物を10分間撹拌した。次いで、1NのHClを、pH1になるまで添加した。次いで、この反応物をEtOAcで抽出し、そしてその有機層をブラインでさらに3回洗浄した。次いで、その有機層を硫酸ナトリウムで乾燥させ、そしてその溶媒を除去した。3−シアノ−4−イソプロピルスルホニル−安息香酸(2.24g)を白色固体として単離した。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3)δ8.59 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.47 (dd, J = 8.2, 1.7 Hz, 1H), 8.28 (d, J = 8.2 Hz, 1H), 3.64 (s, 1H), 1.39 (d, J = 6.8 Hz, 6H)。
【0542】
以下の表2は、表1の化合物についての分析データを示す。
【0543】
【表2-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0544】
【表2-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0545】
【表2-3】
[この文献は図面を表示できません]
【0546】
【表2-4】
[この文献は図面を表示できません]
【0547】
【表2-5】
[この文献は図面を表示できません]
【0548】
【表2-6】
[この文献は図面を表示できません]
【0549】
【表2-7】
[この文献は図面を表示できません]
【0550】
【表2-8】
[この文献は図面を表示できません]
【0551】
【表2-9】
[この文献は図面を表示できません]
【0552】
【表2-10】
[この文献は図面を表示できません]
(化合物のNaV阻害特性を検出および測定するためのアッセイ)
(電気刺激を用いたE−VIPR光学膜電位アッセイ法)
ナトリウムチャネルは、電場を適用することによって膜電位(membrane voltage)変化を誘導することにより活性化され得る、電位依存性タンパク質である。電気刺激機器および使用方法は、本明細書中に参考として援用されるIon Channel Assay Methods PCT/US01/21652に記載されており、E−VIPRと呼ばれる。この機器は、マイクロタイタープレートハンドラーと、クマリンおよびオキソノールの放射を記録する間にクマリン色素を励起させるための光学システムと、波形発生器と、電流または電圧制御増幅器と、ウェル内に電極を挿入するための装置とを備える。総合的なコンピュータ制御の下、この機器は、マイクロタイタープレートのウェル内の細胞に、ユーザがプログラムした電気刺激プロトコールを与える。
【0553】
E−VIPRでのアッセイの24時間前に、NaV 1.7のようなヒトNaVサブタイプを発現するHEK細胞を384ウェルのポリリジンコーティングプレート内に1ウェルにつき15,000〜20,000細胞で播種する。他のサブタイプは、関心のあるNaVを発現する細胞株において類似した様式で実施する。HEK細胞を、10% FBS(胎仔ウシ血清,検定済;GibcoBRL #16140−071)および1% Pen−Strep(ペニシリン−ストレプトマイシン;GibcoBRL #15140−122)を補充した培地(正確な組成は、各細胞タイプおよびNaVサブタイプに固有である)中で増殖させる。細胞は、90%湿度および10% CO
2にて、ベントキャップ付フラスコ内で100%のコンフルエンスまで増殖させる。これらを通常、予定される必要性に応じて、トリプシン処理によって1:10または1:20にスプリットし、次回のスプリットの前に2〜3日間増殖させる。
【0554】
(試薬および溶液)
無水DMSO中100mg/mLのPluronic F−127(Sigma #P2443)
化合物用プレート:384ウェルの丸底プレート、例えば、Corning 384ウェルPolypropylene Round Bottom #3656
細胞用プレート:384ウェルの組織培養処理済プレート、例えば、Greiner #781091−1B
無水DMSO中10mMのDiSBAC
6(3)(Aurora #00−100−010)
無水DMSO中10mMのCC2−DMPE(Aurora #00−100−008)
H
20中200mMのABSC1
Bath1バッファー。グルコース10mM(1.8g/L)、塩化マグネシウム(無水物),1mM(0.095g/L)、塩化カルシウム,2mM(0.222g/L)、HEPES 10mM(2.38g/L)、塩化カリウム,4.5mM(0.335g/L)、塩化ナトリウム160mM(9.35g/L)。
【0555】
ヘキシル色素(Hexyl Dye)溶液:Bath1バッファー+0.5% β−シクロデキストリン(使用前にこれを作製する,Sigma #C4767)、8μM CC2−DMPE+2.5μM DiSBAC
6(3)。溶液を作製するために、CC2−DMPE+DiSBAC
6(3)の容量と等しい容量の10% Pluronic F127ストックを加える。調製の順序は、まずPluronicとCC2−DMPEを混合し、次いで、ボルテックスしながらDiSBAC
6(3)を加え、その後、Bath1+β−シクロデキストリンを加える。
【0556】
(アッセイプロトコール)
1)化合物(純(neat)DMSO中)を化合物プレートに事前スポットする。ビヒクルコントロール(純DMSO)、ポジティブコントロール(20mM DMSOストック テトラカイン、アッセイにおいて最終的に125μM)および試験化合物を純DMSO中の所望の最終濃度の160倍で各ウェルに添加する。最終的な化合物プレートの容量は、80μLとなる(1μLのDMSOスポットから80倍の中間希釈;細胞プレートに移した後に、160倍の最終希釈)。アッセイにおける全てのウェルについての最終DMSO濃度は、0.625%である。
【0557】
2)ヘキシル色素溶液を調製する。
【0558】
3)細胞プレートを調製する。アッセイ当日、培地を吸引し、そして細胞を100μLのBath1溶液で3回洗浄し、各ウェル内に25μLの残留容量を維持する。
【0559】
4)1ウェルにつき25μLのヘキシル色素溶液を細胞プレート内に分配する。室温または周囲条件にて20〜35分間インキュベートする。
【0560】
5)1ウェルにつき80μLのBath1を化合物プレート内に分配する。Acid Yellow−17(1mM)を添加する。塩化カリウムは、NaVのサブタイプおよびアッセイの感度に依存して、4.5mMから20mMまで変わり得る。
【0561】
6)細胞プレートを、1ウェルにつき100μLのBath1で3回洗浄し、25μLの残留容量を残す。次いで、1ウェルにつき25μLを化合物プレートから細胞プレートに移す。室温/周囲条件にて、20〜35分間インキュベートする。
【0562】
7)E−VIPR上でプレートを読む。刺激波パルスを代表的には9秒間送達するするために電流制御増幅器と、400Hzのスキャン速度を用いる。刺激前の記録を0.5秒間行い、非刺激強度ベースラインを得る。刺激波形を9秒間加え、その後、0.5秒間の刺激後記録を行い、休止状態への緩和(relaxing)を調べる。電気刺激の刺激波形は、各細胞タイプに対して特異的であり、最適なアッセイシグナルを提供するために、加えられる電流の大きさ、継続期間および周波数を変更し得る。
【0563】
(データ分析)
データを分析し、460nmおよび580nmチャネルで測定されたバックグラウンド強度を減算した放出強度の正規化された比として報告する。次いでバックグラウンド強度を各アッセイチャネルから差し引く。バックグラウンド強度は、細胞が存在しない同一に処理されたアッセイウェルからの、同じ時間での放出強度を測定することによって得られる。次いで時間の関数としての応答を、下式を使用して得られた比として報告する:
【0564】
【数1】
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これらのデータは、初期(R
i)および最終(R
f)比を計算することによって、さらに換算される。これらは、刺激前期間の一部または全ての間、および刺激期間中のサンプル点の間の、平均の比の値である。次いで刺激に対する応答
【0565】
【数2】
[この文献は図面を表示できません]
を計算し、時間の関数として報告する。
【0566】
コントロール応答は、テトラカインのような所望の性質を有する化合物の存在下で(ポジティブコントロール)、および薬理学的薬剤が存在しない状態(ネガティブコントロール)でアッセイを行うことによって得られる。ネガティブ(N)コントロールおよびポジティブ(P)コントロールに対する応答は、上述のように計算される。化合物のアンタゴニスト活性Aは、下記のように定義される:
【0567】
【数3】
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ここで、Rは試験化合物の応答率(ratio response)である。
【0568】
(試験化合物のNaV活性および阻害に関する電気生理学的アッセイ)
パッチクランプ電気生理学を使用して、後根神経節ニューロンでのナトリウムチャネル遮断薬の効力および選択性を評価した。ラットのニューロンを後根神経節から単離し、NGF(50ng/ml)の存在下で培地中に2〜10日間維持した(培養培地は、B27、グルタミン、および抗生物質を補充したNeurobasalAからなるものであった)。小直径のニューロン(侵害受容器、直径8〜12μm)を視覚により確認し、増幅器(Axon Instruments)に接続された微細なチップのガラス電極でプローブを行った。「電位クランプ」モードを使用して、−60mVで細胞を保持する化合物のIC50を評価した。さらに、「電流クランプ」モードを用いて、電流注入に応答した活動電位発生を遮断する化合物の効力を試験した。これらの実験の結果は、化合物の効力プロファイルの定義に寄与した。
【0569】
(IonWorksアッセイ)
ナトリウム電流を、自動化パッチクランプシステムIonWorks(Molecular Devices Corporation,Inc.)を用いて記録した。Navサブタイプを発現する細胞を組織培養物から回収し、そして、Bath1 1mLあたり0.5〜400万細胞で懸濁液中に配置する。IonWorks機器は、384ウェルフォーマットである点を除いて、従来のパッチクランプアッセイと同様に、印加された電位クランプに応答するナトリウム電流の変化を測定する。IonWorksを用い、試験化合物の添加前および添加後に、細胞を、実験特異的な保持電位から約0mVの試験電位まで脱分極させることによって、電位クランプモードにおいて容量−応答の関係性を決定した。電流に対する化合物の影響を、試験電位において測定する。
【0570】
(1−ベンゾアゼピン−2−オン結合アッセイ)
本発明の化合物のナトリウムチャネル阻害特性はまた、Williams,B.S.ら、”Characterization of a New Class of Potent Inhibitors of the Voltage−Gated Sodium Channel NaV 1.7”,Biochemistry,2007,46,14693−14703(この文献の全内容が本明細書中に参考として援用される)に記載されるアッセイ方法によっても決定され得る。
【0571】
本明細書における表1の例示的化合物は、表3に示されるように、本明細書において上記したアッセイを用いて測定した際に、1種以上のナトリウムチャネルに対して活性である。
【0572】
【表3-1】
[この文献は図面を表示できません]
【0573】
【表3-2】
[この文献は図面を表示できません]
【0574】
【表3-3】
[この文献は図面を表示できません]
本明細書中に記載される実施形態の多くの改変およびバリエーションが、当業者に明らかであるように、その範囲から逸脱することなくなされ得る。本明細書中に記載される具体的な実施形態は、例のみとして与えられる。