特許第5940594号(P5940594)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ タケヤ化学工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許5940594-収納容器 図000002
  • 特許5940594-収納容器 図000003
  • 特許5940594-収納容器 図000004
  • 特許5940594-収納容器 図000005
  • 特許5940594-収納容器 図000006
  • 特許5940594-収納容器 図000007
  • 特許5940594-収納容器 図000008
  • 特許5940594-収納容器 図000009
  • 特許5940594-収納容器 図000010
  • 特許5940594-収納容器 図000011
  • 特許5940594-収納容器 図000012
  • 特許5940594-収納容器 図000013
  • 特許5940594-収納容器 図000014
  • 特許5940594-収納容器 図000015
  • 特許5940594-収納容器 図000016
  • 特許5940594-収納容器 図000017
  • 特許5940594-収納容器 図000018
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5940594
(24)【登録日】2016年5月27日
(45)【発行日】2016年6月29日
(54)【発明の名称】収納容器
(51)【国際特許分類】
   B65D 47/06 20060101AFI20160616BHJP
【FI】
   B65D47/06 H
【請求項の数】5
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-128233(P2014-128233)
(22)【出願日】2014年6月23日
(65)【公開番号】特開2016-8054(P2016-8054A)
(43)【公開日】2016年1月18日
【審査請求日】2015年1月30日
(73)【特許権者】
【識別番号】000108731
【氏名又は名称】タケヤ化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080746
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 武嗣
(72)【発明者】
【氏名】福村 俊介
【審査官】 二ッ谷 裕子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−230876(JP,A)
【文献】 特開2011−251695(JP,A)
【文献】 特開2006−136387(JP,A)
【文献】 特開2013−224160(JP,A)
【文献】 特開2009−007066(JP,A)
【文献】 特開2007−176496(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 35/44 − 35/54
B65D 39/00 − 55/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方開口有底状の容器本体(1)と、該容器本体(1)の上方開口部に螺着される蓋取着用リング体(2)と、該リング体(2)の上部を施蓋するとともに中央孔部(33)とエア抜き小孔(3)を有する弾性内蓋(4)と、該弾性内蓋(4)の上記中央孔部(33)に取着される吐出用管状部材(5)と、上記リング体(2)に枢着される外蓋(6)と、を備え、
上記外蓋(6)の上壁中央部に密閉用弾性当接体(7)を取着し、かつ、外蓋(6)が、エア抜き小孔閉塞小突起(8)を有し、
上記外蓋(6)の開状態では、上記管状部材(5)の先端(9)と、上記エア抜き小孔(3)が、開口しており、上記外蓋(6)の閉状態では、上記管状部材(5)の先端(9)が上記密閉用弾性当接体(7)によって閉じられるとともに、上記エア抜き小孔(3)が上記小突起(8)によって閉じられて、密閉収納部(10)を形成するように構成し
上記弾性内蓋(4)が、ラジアル外方向に延設された弾性舌片部(11)を一体に有し、かつ、該舌片部(11)の外端部を上記外蓋(6)に取着し、さらに、上記リング体(2)が、上記外蓋(6)を閉じる際に上記舌片部(11)が巻付可能な巻付用突部(13)を有し、
上記外蓋(6)の開状態では、上記舌片部(11)が上記巻付用突部(13)の下側に水平状に配設されるとともに、上記外蓋(6)を閉める際に上記舌片部(11)が上記巻付用突部(13)に巻付いて弾性引張力(F)を発生して上記外蓋(6)が開く方向に弾発付勢するように構成したことを特徴とする収納容器。
【請求項2】
上方開口有底状の容器本体(1)と、該容器本体(1)の上方開口部に螺着される蓋取着用リング体(2)と、該リング体(2)の上部を施蓋するとともに中央孔部(33)とエア抜き小孔(3)を有する弾性内蓋(4)と、該弾性内蓋(4)の上記中央孔部(33)に取着される吐出用管状部材(5)と、上記リング体(2)に枢着される外蓋(6)と、を備え、
上記外蓋(6)の上壁中央部に密閉用弾性当接体(7)を取着し、かつ、外蓋(6)が、エア抜き小孔閉塞小突起(8)を有し、
上記外蓋(6)の開状態では、上記管状部材(5)の先端(9)と、上記エア抜き小孔(3)が、開口しており、上記外蓋(6)の閉状態では、上記管状部材(5)の先端(9)が上記密閉用弾性当接体(7)によって閉じられるとともに、上記エア抜き小孔(3)が上記小突起(8)によって閉じられて、密閉収納部(10)を形成するように構成し、
上記弾性内蓋(4)が、ラジアル方向に延設された弾性舌片部(11)を一体に有し、かつ、該舌片部(11)の外端部を上記外蓋(6)に取着し、さらに、上記外蓋(6)が巻付用棒部(27)を有し、
上記外蓋(6)の開状態では、上記舌片部(11)が上記巻付用棒部(27)の下側に水平状に配設されるとともに、上記外蓋(6)を閉める際に上記舌片部(11)が上記巻付用棒部(27)に巻付いて弾性引張力(F)を発生して上記外蓋(6)が開く方向に弾発付勢するように構成し
かつ、上記外蓋(6)の開状態において、上記外蓋(6)の回転軸心(X)と上記舌片部(11)の上面(28)との上下距離寸法(L0 )と、上記回転軸心(X)と上記巻付用棒部(27)の内端縁(29)との水平距離寸法(L1 )とを、L0 <L1 に設定したことを特徴とする収納容器。
【請求項3】
上記リング体(2)の上端縁部に内鍔部(15)を形成し、上記弾性内蓋(4)が、上記リング体(2)の上記内鍔部(15)が差し込まれる環状溝部(16)と、上記吐出用管状部材(5)の下端縁部に形成された環状凹溝(17)に弾性的に差し込まれる環状突条部(18)と、上記舌片部(11)と、上記外蓋(6)の閉状態を保持するための係止片(19)と、を有し、かつ、一体成形されている請求項1又は2記載の収納容器。
【請求項4】
上記吐出用管状部材(5)を交換自在とした請求項1,2又は3記載の収納容器。
【請求項5】
上記吐出用管状部材(5)を透明乃至半透明とした請求項1,2,3又は4記載の収納容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、醤油等の液体調味料は、醤油さし等の液体調味料用収納容器に収納される(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかし、注ぎ口が常に開口状態なので、倒れた際に液体調味料がこぼれるという欠点があった。また、液体調味料が空気に触れるので、酸化するという欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−142401号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする課題は、倒れた際に収納された液体等がこぼれる点である。また、内容物が空気に触れて酸化しやすい点である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明に係る収納容器は上方開口有底状の容器本体と、該容器本体の上方開口部に螺着される蓋取着用リング体と、該リング体の上部を施蓋するとともに中央孔部とエア抜き小孔を有する弾性内蓋と、該弾性内蓋の上記中央孔部に取着される吐出用管状部材と、上記リング体に枢着される外蓋と、を備え、上記外蓋の上壁中央部に密閉用弾性当接体を取着し、かつ、外蓋が、エア抜き小孔閉塞小突起を有し、上記外蓋の開状態では、上記管状部材の先端と、上記エア抜き小孔が、開口しており、上記外蓋の閉状態では、上記管状部材の先端が上記密閉用弾性当接体によって閉じられるとともに、上記エア抜き小孔が上記小突起によって閉じられて、密閉収納部を形成するように構成し上記弾性内蓋が、ラジアル外方向に延設された弾性舌片部を一体に有し、かつ、該舌片部の外端部を上記外蓋に取着し、さらに、上記リング体が、上記外蓋を閉じる際に上記舌片部が巻付可能な巻付用突部を有し、上記外蓋の開状態では、上記舌片部が上記巻付用突部の下側に水平状に配設されるとともに、上記外蓋を閉める際に上記舌片部が上記巻付用突部に巻付いて弾性引張力を発生して上記外蓋が開く方向に弾発付勢するように構成したものである。
【0007】
また、上方開口有底状の容器本体と、該容器本体の上方開口部に螺着される蓋取着用リング体と、該リング体の上部を施蓋するとともに中央孔部とエア抜き小孔を有する弾性内蓋と、該弾性内蓋の上記中央孔部に取着される吐出用管状部材と、上記リング体に枢着される外蓋と、を備え、上記外蓋の上壁中央部に密閉用弾性当接体を取着し、かつ、外蓋が、エア抜き小孔閉塞小突起を有し、上記外蓋の開状態では、上記管状部材の先端と、上記エア抜き小孔が、開口しており、上記外蓋の閉状態では、上記管状部材の先端が上記密閉用弾性当接体によって閉じられるとともに、上記エア抜き小孔が上記小突起によって閉じられて、密閉収納部を形成するように構成し、上記弾性内蓋が、ラジアル方向に延設された弾性舌片部を一体に有し、かつ、該舌片部の外端部を上記外蓋に取着し、さらに、上記外蓋が巻付用棒部を有し、上記外蓋の開状態では、上記舌片部が上記巻付用棒部の下側に水平状に配設されるとともに、上記外蓋を閉める際に上記舌片部が上記巻付用棒部に巻付いて弾性引張力を発生して上記外蓋が開く方向に弾発付勢するように構成し、かつ、上記外蓋の開状態において、上記外蓋の回転軸心と上記舌片部の上面との上下距離寸法L0 と、上記回転軸心と上記巻付用棒部の内端縁との水平距離寸法L1 とを、L0 <L1 に設定したものである。
【0008】
また、上記リング体の上端縁部に内鍔部を形成し、上記弾性内蓋が、上記リング体の上記内鍔部が差し込まれる環状溝部と、上記吐出用管状部材の下端縁部に形成された環状凹溝に弾性的に差し込まれる環状突条部と、上記舌片部と、上記外蓋の閉状態を保持するための係止片と、を有し、かつ、一体成形されているものである。
また、上記吐出用管状部材を交換自在としたものである。
また、上記吐出用管状部材を透明乃至半透明としたものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の収納容器によれば、倒れても収納された液体等がこぼれることを防止することができる。また、内容物が空気に触れて酸化することを抑止することができる。さらに、乾燥させておきたい内容物(例えば、砂糖、塩、こしょう、ハーブ、ココアパウダー、フレーバー等)については湿気を帯びたり品質が劣化(酸化)することを防止することができる。外蓋の開閉によって、吐出用管状部材の先端と、エア抜き小孔とが、ほぼ同時に開閉できて好都合である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の第1の実施の形態の外蓋の閉状態を示す断面正面図である。
図2】外蓋の開状態を示す断面正面図である。
図3】外蓋を示す平面図である。
図4図3のA−A断面図である。
図5】弾性内蓋を示す平面図である。
図6】弾性内蓋の断面図であって、(A)は図5のB−B断面図を示し、(B)は舌片部を折曲げた状態を示す要部断面図である。
図7】リング体を示す平面図である。
図8図7のC−C断面図である。
図9図7のD−D断面図である。
図10】説明図である。
図11】第2の実施の形態の外蓋を示す要部平面図である。
図12】要部断面正面図である。
図13】リング体を示す平面図である。
図14図13のE−E断面図である。
図15】作用説明図である。
図16】作用説明図である。
図17】作用説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図示の実施の形態に基づいて本発明を詳説する。
図1図10に於て、本発明の第1の実施の形態を示す。この収納容器は、醤油、ソース、酢、オリーブ油、砂糖、塩、こしょう、ハーブ、ココアパウダー、フレーバー等の調味料、又は、お茶、ジュース等の飲料を収納して、使用される。上方開口有底状のプラスチック製容器本体1と、容器本体1の上方開口部に螺着されるプラスチック製蓋取着用リング体2と、リング体2の上部を施蓋するとともに中央孔部33とエア抜き小孔3を有する弾性内蓋4と、弾性内蓋4の中央孔部33に取着されるプラスチック製吐出用管状部材5と、リング体2に枢着されるプラスチック製外蓋6と、を備える。弾性内蓋4は、例えば、シリコンゴムから成る。吐出用管状部材5が透明乃至半透明とされる。
【0012】
外蓋6の上壁中央部にシリコンゴム製等の密閉用弾性当接体7が取着される。外蓋6が、エア抜き小孔閉塞小突起8を有する。外蓋6の開状態(図2)では、管状部材5の先端9と、エア抜き小孔3が、開口しており、外蓋6の閉状態(図1)では、管状部材5の先端9が密閉用弾性当接体7によって閉じられるとともに、エア抜き小孔3が小突起8によって閉じられて、密閉収納部10を形成するように構成する。管状部材5の先端9は、密閉用弾性当接体7の弾性力にて圧接されて密閉される。
【0013】
弾性内蓋4が、ラジアル外方向に延設された弾性舌片部11を一体に有する。舌片部11の外端部が外蓋6に取着される。具体的には、舌片部11の外端部に、外蓋6の小突起8が挿込まれて弾性的に係止する係止小孔12を形成する。係止小孔12に小突起8が挿込まれて、舌片部11が外蓋6と連結され、舌片部11の外端乃至中間部は、外蓋6と一体状となって、揺動する。
【0014】
リング体2が、外蓋6を閉じる際に舌片部11が巻付可能な巻付用突部13を有する。リング体2は、舌片部11を(ラジアル水平方向に)差込む差込孔部14を有する。外蓋6の開状態では、舌片部11が巻付用突部13の下側に水平状に配設されるとともに、外蓋6を閉める際に舌片部11が巻付用突部13に(約180°にわたって)巻付いて弾性引張力F(図1参照)を発生して外蓋6が開く方向に弾発付勢するように構成する。そして、リング体2の上端縁部に内鍔部15を形成する。
【0015】
弾性内蓋4が、リング体2の内鍔部15が差し込まれる環状溝部16と、吐出用管状部材5の下端縁部に形成された環状凹溝17に弾性的に差し込まれる環状突条部18と、舌片部11と、外蓋6の閉状態を保持するための係止片19と、を有し、かつ、一体成形されている。リング体2の内鍔部15と弾性内蓋4の環状溝部16との間、及び、環状凹溝17と環状突条部18との間を、密閉状とすることができる。すなわち、弾性内蓋4が、リング体2及び管状部材5に圧接する。
【0016】
外蓋6が、下端の(リング体2と外蓋6との)枢着部20と対向する位置に小係止片21を有する。係止片19が、ラジアル方向内側に、小係止片21が係止する凹窪部22を有する。外蓋6の閉状態で係止片19を外方へ変形させて小係止片21と凹窪部22の係止を外すと、舌片部11の弾性引張力F(図1参照)によって、外蓋6が自動的に開状態となる。
【0017】
リング体2が、上端の枢着部20(図1図2参照)と対向する位置に突起23を有し、弾性内蓋4が突起23に外嵌される凹部24を有する。突起23と凹部24が嵌合することにより、係止片19を操作する際に係止片19が上方へ伸びることを防止することができる。
【0018】
枢着部20は、リング体2の鍵穴型枢着溝25の上部に外蓋6の短軸部26(図3参照)が回転自在に係止している。
【0019】
図10に示すように、ベース盤部35を同一形状・寸法とした一揃えの吐出用管状部材5を備えることによって、吐出用管状部材5が交換自在とされる。すなわち、細い径の管状部材5aと太い径の管状部材5bの環状凹溝17の形状・寸法を同一としたベース盤部35を備えている。
【0020】
図11図14は、第2の実施の形態を示す。図11図12に示すように、外蓋6が巻付用棒部27を有する。外蓋6の開状態(図15参照)では、舌片部11が巻付用棒部27の下側に水平状に配設されるとともに、外蓋6を閉める際(図16図17参照)に舌片部11が巻付用棒部27に巻付いて弾性引張力Fを発生して外蓋6が開く方向に弾発付勢するように構成する。
【0021】
外蓋6の開状態において、外蓋6の回転軸心Xと舌片部11の上面28との上下距離寸法L0 と、回転軸心Xと巻付用棒部27の内端縁29との水平距離寸法L1 とを、L0 <L1 に設定する。L0 <L1 の場合、外蓋6が開く方向への弾性引張力Fを十分に大きくすることができる。L0 ≧L1 の場合、外蓋6が開く方向への弾性引張力Fが小さいか、発生しない。
【0022】
この第2の実施形態では、既述の図7図8に示した巻付用突部13をリング体2が有さず、代わりに巻付用棒部27を備えている、と言える。その他の構成は、第1の実施の形態と同様である。
【0023】
なお、本発明は、設計変更可能であって、例えば、管状部材5はベース盤部35の形状が同一であれば、図示以外のものも、交換用として、付加するも自由であり、例えば、太い径の管状部材5bの先端に、複数の小孔を有する網部(ふるい部)を設けるも良い。
【0024】
以上のように、本発明は、上方開口有底状の容器本体1と、該容器本体1の上方開口部に螺着される蓋取着用リング体2と、該リング体2の上部を施蓋するとともに中央孔部33とエア抜き小孔3を有する弾性内蓋4と、該弾性内蓋4の上記中央孔部33に取着される吐出用管状部材5と、上記リング体2に枢着される外蓋6と、を備え、上記外蓋6の上壁中央部に密閉用弾性当接体7を取着し、かつ、外蓋6が、エア抜き小孔閉塞小突起8を有し、上記外蓋6の開状態では、上記管状部材5の先端9と、上記エア抜き小孔3が、開口しており、上記外蓋6の閉状態では、上記管状部材5の先端9が上記密閉用弾性当接体7によって閉じられるとともに、上記エア抜き小孔3が上記小突起8によって閉じられて、密閉収納部10を形成するように構成したので、倒れても収納された液体等がこぼれることを防止することができる。また、内容物が空気に触れて酸化したり、劣化することを抑止することができる点である。さらに、乾燥させておきたい内容物(例えば、砂糖、塩、こしょう、ハーブ、ココアパウダー、フレーバー等)については湿気を帯びることを防止することができる。また、外蓋6を落としたり、紛失することを防止できる。また、外蓋6の開閉作動によって、吐出用管状部材5及びエア抜き小孔3をほぼ同時に開閉することができる。
【0025】
また、上記弾性内蓋4が、ラジアル外方向に延設された弾性舌片部11を一体に有し、かつ、該舌片部11の外端部を上記外蓋6に取着し、さらに、上記リング体2が、上記外蓋6を閉じる際に上記舌片部11が巻付可能な巻付用突部13を有し、上記外蓋6の開状態では、上記舌片部11が上記巻付用突部13の下側に水平状に配設されるとともに、上記外蓋6を閉める際に上記舌片部11が上記巻付用突部13に巻付いて弾性引張力Fを発生して上記外蓋6が開く方向に弾発付勢するように構成したので、外蓋6を容易に開くことができて至便である。しかも、弾性内蓋4に一体として弾性舌片部11が形成されているので、弾性舌片部11の紛失も防止できる。
【0026】
また、上記弾性内蓋4が、ラジアル方向に延設された弾性舌片部11を一体に有し、かつ、該舌片部11の外端部を上記外蓋6に取着し、さらに、上記外蓋6が巻付用棒部27を有し、上記外蓋6の開状態では、上記舌片部11が上記巻付用棒部27の下側に水平状に配設されるとともに、上記外蓋6を閉める際に上記舌片部11が上記巻付用棒部27に巻付いて弾性引張力Fを発生して上記外蓋6が開く方向に弾発付勢するように構成し、かつ、上記外蓋6の開状態において、上記外蓋6の回転軸心Xと上記舌片部11の上面28との上下距離寸法L0 と、上記回転軸心Xと上記巻付用棒部27の内端縁29との水平距離寸法L1 とを、L0 <L1 に設定したので、外蓋6を容易に開くことができて至便である。特に、外蓋6が開く方向への弾性引張力Fを十分に大きくすることができて、素早くかつ確実に外蓋6を開くことができる。しかも、弾性内蓋4に一体として弾性舌片部11が形成されているので、弾性舌片部11の紛失も防止できる。
【0027】
また、上記リング体2の上端縁部に内鍔部15を形成し、上記弾性内蓋4が、上記リング体2の上記内鍔部15が差し込まれる環状溝部16と、上記吐出用管状部材5の下端縁部に形成された環状凹溝17に弾性的に差し込まれる環状突条部18と、上記舌片部11と、上記外蓋6の閉状態を保持するための係止片19と、を有し、かつ、一体成形されているので、内鍔部15と環状溝部16との間、及び、環状凹溝17と環状突条部18との間を、密閉状とすることができる。すなわち、弾性内蓋4が、リング体2及び管状部材5に圧接する。また、部品点数を少なくすることができ、容易に製造することができる。また、係止片19を外方へ変形させるワンタッチで容易に外蓋6を開くことができる。
【0028】
また、上記吐出用管状部材5を交換自在としたので、内容物に適した吐出用管状部材5を用いることができて至便である。例えば、内容物が、醤油、ソース、酢、砂糖等の場合、細い径の管状部材5aを用い、内容物が、オリーブ油、お茶、ジュース、塩、こしょう、ハーブ、ココアパウダー、フレーバー等の場合、太い径の管状部材5bを用いる。
また、上記吐出用管状部材5を透明乃至半透明としたので、内容物が吐出する状態を見ることができ、適切に内容物を吐出させることができる。すなわち、内容物を過分に吐出し過ぎることを防止できる。
【符号の説明】
【0029】
1 容器本体
2 (蓋取着用)リング体
3 エア抜き小孔
4 弾性内蓋
5 (吐出用)管状部材
6 外蓋
7 密閉用弾性当接体
8 (エア抜き小孔閉塞)小突起
9 先端
10 密閉収納部
11 (弾性)舌片部
13 巻付用突部
15 内鍔部
16 環状溝部
17 環状凹部
18 環状突条部
19 係止片
27 巻付用棒部
33 中央孔部
F 弾性引張力
0 上下距離寸法
1 水平距離寸法
X 回転軸心
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17