【文献】
Samsung,Analysis of per code block CRC and per transport block CRC,3GPP R1-073108,2007年 6月29日
【文献】
Ericsson et al.,Way forward for CRC attachment for turbo-coded transport channels,3GPP TSG-RAN WG1 #50 R1-073843,2007年 8月24日
【文献】
Samsung,Code block CRC for DL-SCH and UL-SCH,3GPP R1-073558,2007年 8月24日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記複数の情報ビットの前記第1のサブセットと前記複数の情報ビットの前記第2のサブセットとは、相互に離隔されていることを特徴とする請求項10に記載の無線送信装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するために提案されたものであり、その目的は、通信システムにおける多重コードブロックに対するCRCを生成するための向上した方法及び装置を提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、通信システムにおけるエラー検出のための向上した方法及び装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記のような目的を達成するために、本発明の実施形態の一態様によれば、通信のための方法が提供される。転送ブロックCRCは、複数の情報ビットを含む転送ブロックに対して計算される。転送ブロックCRCが含まれている転送ブロックは、複数のサブセットに区分され、複数のCRCは、複数のサブセットに対して計算される。
【0010】
複数のCRC及び複数の情報ビットは、第1のノードから第2のノードに送信される。
【0011】
受信された複数のCRC及び複数の情報ビットに応じて、複数のCRC及び複数の情報ビットは、第2のノードで処理される。
【0012】
情報ビットのサブセットは、ターボコードのような特定の種類の順方向エラー訂正コードにより一緒に符号化されることができる。
【0013】
情報ビットのサブセット及び上記情報ビットのサブセットに基づいて計算された少なくとも1つのCRCは、一緒に符号化されることができる。
【0014】
1番目のCRCは、情報ビットの1番目のサブセットに対して計算されることができ、2番目のCRCは、情報ビットの2番目のサブセットに対して計算されることができる。
【0015】
上記情報ビットの1番目のサブセット及び上記情報ビットの2番目のサブセットは、相互に重なることができる。
【0016】
選択的に、上記情報ビットの1番目のサブセット及び上記情報ビットの2番目のサブセットは、相互に分離されることができる。
【0017】
また選択的に、上記情報ビットの2番目のサブセットは、上記情報ビットの1番目のサブセットを含むことができる。
【0018】
複数のCRCの中で少なくとも1つのCRCは、すべての情報ビットに基づいて計算されることができる。
【0019】
本発明の他の態様によれば、通信のための方法が提供される。情報ビットの少なくとも1つの転送ブロックは、複数のコードブロックに分割される。複数のコードブロックCRCは、対応するコードブロックに基づいて計算された少なくとも1つのコードブロックCRCを有する複数のコードブロックに対して計算される。複数のコードブロック及び複数のコードブロックCRCは、第1のノードから第2のノードに送信される。
【0020】
複数のコードブロックから選択された1つのコードブロック内のビットは、特定の種類の順方向エラー訂正コードを使用して一緒に符号化されることができる。この場合に、1つのコードブロックCRCは、上記一緒に符号化されたコードブロックに基づいて計算される。
【0021】
複数のコードブロックCRCの各々は、複数のコードブロックの中の対応する1つのコードブロックに基づいて計算されることができる。
【0022】
複数のコードブロックCRCの各々は、複数のコードブロックの中の対応する少なくとも1つのコードブロックに基づいて計算されることができる。
【0023】
転送ブロックCRCは、上記転送ブロックを分割する前の転送ブロックに基づいて計算されることができる。
【0024】
複数のコードブロックは、コードブロックCRCが生成されない少なくとも1つのコードブロックを含むことができる。
【0025】
少なくとも1つのコードブロックCRCは、複数のコードブロックのすべてに基づいて計算されることができる。
【0026】
本発明のさらに他の態様によれば、データ通信におけるCRCを生成するための装置を提供する。上記装置は、情報データを受信するための入力ポートと、上記情報データ及びCRCを出力するための出力ポートと、上記入力ポートと上記出力ポートとの間に通信的に接続され、L−1の次数を有するCRC生成多項式g(x)で上記情報データを変換するためのL個のシフトレジスタを具備する線形フィードバックシフトレジスタ部と、上記入力ポートと上記線形フィードバックシフトレジスタ部との間に通信的に接続され、L個のCRCレジスタを具備するCRCレジスタ部と、上記入力ポートと上記CRCレジスタ部との間に通信的に接続された第1のスイッチと、上記線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループに通信的に接続された第2のスイッチと、上記線形フィードバックシフトレジスタ部と上記CRCレジスタ部との間に通信的に接続された第3のスイッチと、上記入力ポート及び上記線形フィードバックシフトレジスタ部と上記出力ポートとの間に通信的に接続され、上記入力ポート及び上記出力ポートを接続するための第1の位置と上記線形フィードバックシフトレジスタ部及び上記出力ポートを接続するための第2の位置とを有する第4のスイッチとを具備する。
【0027】
上記線形フィードバックシフトレジスタ部及び上記CRCレジスタ部は、すべてゼロ状態に初期化することができる。上記第1のスイッチは、上記入力ポートを上記線形フィードバックシフトレジスタ部に接続するために設置されることができる。上記第2のスイッチは、上記線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループを接続するために設置されることができる。上記第3のスイッチは、上記線形フィードバックシフトレジスタ部と上記CRCレジスタ部との間の接続を解除するために設置されることができる。上記第4のスイッチは、上記入力ポートを上記出力ポートと接続するために第1の位置に設置されることができる。情報データのコードブロックは、上記入力ポートを介して受信されることができる。上記第1のスイッチは、上記入力ポートと上記線形フィードバックシフトレジスタ部との間の接続を解除するために設置されることができる。上記第2のスイッチは、上記線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループの接続を解除するために設置されることができる。上記第3のスイッチは、上記線形フィードバックシフトレジスタ部と上記CRCレジスタ部とを接続するために設置されることができる。上記第4のスイッチは、上記線形フィードバックシフトレジスタ部を上記出力ポートと接続するために第2の位置に設置されることができる。上記線形フィードバックシフトレジスタ部は、上記コードブロックに対するCRCを得るためにL回シフトされることができる。
【0028】
本発明のさらなる他の態様によれば、データ通信におけるCRCを生成するための装置を提供する。上記装置は、情報データを受信するための入力ポートと、上記情報データ及び上記CRCを出力するための出力ポートと、上記入力ポートと上記出力ポートとの間に通信的に接続され、L−1の次数を有するCRC生成多項式g(x)で上記情報データを変換するためのL個のシフトレジスタを具備する線形フィードバックシフトレジスタ部と、上記L個のシフトレジスタから/にデータ値を読み書きするために上記L個のシフトレジスタの中の対応するレジスタに通信的に接続されたL個の状態レジスタと、上記入力ポートと上記線形フィードバックシフトレジスタ部との間に通信的に接続された第1のスイッチと、上記線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループに通信的に接続された第2のスイッチと、上記入力ポート及び上記線形フィードバックシフトレジスタ部と上記出力ポートとの間に通信的に接続され、上記入力ポート及び上記出力ポートを接続するための第1の位置と上記線形フィードバックシフトレジスタ部及び上記出力ポートを接続するための第2の位置とを有する第3のスイッチとを具備する。
【0029】
上記線形フィードバックシフトレジスタ部及び上記状態レジスタは、すべてゼロ状態に初期化することができる。上記第1のスイッチは、上記入力ポートを上記線形フィードバックシフトレジスタ部に接続するために設置されることができる。上記第2のスイッチは、上記線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループを接続するために設置されることができる。上記第3のスイッチは、上記入力ポートを上記出力ポートと接続するために第1の位置に設置されることができる。情報データのコードブロックは、上記入力ポートを介して受信されることができる。上記線形フィードバックシフトレジスタ部における上記L個のシフトレジスタ内のデータ値は、それぞれ対応する状態レジスタに記録される。上記第1のスイッチは、上記入力ポート及び上記線形フィードバックシフトレジスタ部の接続を解除するために設置されることができる。上記第2のスイッチは、上記線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループの接続を解除するために設置されることができる。上記第3のスイッチは、上記線形フィードバックシフトレジスタ部を上記出力ポートと接続するために第2の位置に設置されることができる。上記線形フィードバックシフトレジスタ部は、コードブロックに対するCRCを得るためにL回シフトされることができる。この際に、上記第1のスイッチは、上記入力ポートを上記線形フィードバックシフトレジスタ部に接続するように設置されることができる。上記第2のスイッチは、上記線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループを接続するように設置されることができる。上記第3のスイッチは、上記入力ポートを上記出力ポートと接続するように第1の位置に設置されることができる。上記状態レジスタ内のデータ値は、上記線形フィードバックシフトレジスタ部内でそれぞれ対応するシフトレジスタに記録される。
【0030】
本発明のさらなる他の1つの態様によれば、データ通信におけるCRCを生成するための装置を提供する。上記装置は、情報データを受信するための入力ポートと、上記情報データ及び上記CRCを出力するための出力ポートと、上記入力ポートと上記出力ポートとの間に通信的に接続され、L−1の次数を有するCRC生成多項式g(x)で上記情報データを変換するためのL個のシフトレジスタを具備する第1の線形フィードバックシフトレジスタ部と、上記第1の線形フィードバックシフトレジスタ部と並列に上記入力ポートと上記出力ポートとの間に通信的に接続され、L−1の次数を有するCRC生成多項式g(x)で上記情報データを変換するためのL個のシフトレジスタを具備する第2の線形フィードバックシフトレジスタ部と、上記第1の線形フィードバックシフトレジスタ部及び上記第2の線形フィードバックシフトレジスタ部の間の共通ノードと上記入力ポートとの間に通信的に接続された第1のスイッチと、上記第1の線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループに通信的に接続された第2のスイッチと、上記入力ポートと、上記第1の線形フィードバックシフトレジスタ部と上記第2の線形フィードバックシフトレジスタ部との間の共通ノードと、上記出力ポートとの間に通信的に接続され、上記入力ポートを上記出力ポートと接続するための第1の位置と、上記第1の線形フィードバックシフトレジスタ部及び上記出力ポートを接続するための第2の位置と、上記第2の線形フィードバックシフトレジスタ部及び上記出力ポートを接続するための第3の位置とを有する第3のスイッチと、上記第2の線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループに通信的に接続された第4のスイッチとを具備する。
【0031】
上記第1の線形フィードバックシフトレジスタ部と上記第2の線形フィードバックシフトレジスタ部と上記CRCレジスタ部とは、すべてゼロ状態に初期化することができる。上記第1のスイッチは、上記第1の線形フィードバックシフトレジスタ部と上記第2の線形フィードバックシフトレジスタ部との間の共通ノードに上記入力ポートを接続するために設置されることができる。上記第2のスイッチは、上記第1の線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループを接続するために設置されることができる。上記第3のスイッチは、上記入力ポートを上記出力ポートと接続するために第1の位置に設置されることができる。そして、上記第4のスイッチは、上記第2の線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループを接続するために設置されることができる。情報データのコードブロックは、上記入力ポートを介して受信されることができる。上記受信されたコードブロックが上記情報データの最後のコードブロックであるか否かに関する決定がなされる。上記受信されたコードブロックが上記情報データの最後のコードブロックでない場合に、上記第1のスイッチは、上記入力ポート及び上記線形フィードバックシフトレジスタ部の接続を解除するように設置されることができる。上記第2のスイッチは、上記線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループの接続を解除するように設置されることができる。上記第3のスイッチは、上記第1の線形フィードバックシフトレジスタ部を上記出力ポートと接続するように第2の位置に設置されることができる。上記第1の線形フィードバックシフトレジスタ部は、上記コードブロックに対するCRCを得るためにL回シフトされることができる。
【0032】
上記受信された情報データのコードブロックが上記情報データの最後のコードブロックである場合に、上記第3のスイッチは、上記第2の線形フィードバックシフトレジスタ部を上記出力ポートと接続するように第3の位置に設置されることができる。上記第4のスイッチは、上記線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループの接続を解除するように設置されることができる。上記第2の線形フィードバックシフトレジスタ部は、上記コードブロックに対するCRCを得るためにL回シフトされることができる。
【0033】
本発明のさらにまた他の態様によれば、データ通信におけるCRCを生成するための装置が提供される。上記装置は、情報データを受信するための入力ポートと、上記情報データ及び上記CRCを出力するための出力ポートと、上記入力ポートと上記出力ポートとの間に通信的に接続され、L−1の次数を有するCRC生成多項式g(x)で上記情報データを変換するためのL個のシフトレジスタを具備する線形フィードバックシフトレジスタ部と、上記入力ポートと上記線形フィードバックシフトレジスタ部との間に通信的に接続された第1のスイッチと、上記線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループに通信的に接続された第2のスイッチと、上記入力ポート及び上記線形フィードバックシフトレジスタ部と上記出力ポートとの間に通信的に接続され、上記入力ポート及び上記出力ポートを接続するための第1の位置と上記線形フィードバックシフトレジスタ部及び上記出力ポートを接続するための第2の位置とを有する第3のスイッチとを具備する。
【0034】
上記線形フィードバックシフトレジスタ部は、すべてゼロ状態に初期化することができる。上記第1のスイッチは、上記入力ポートを上記線形フィードバックシフトレジスタ部に接続するために設置されることができる。上記第2のスイッチは、上記線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループを接続するために設置されることができる。上記第3のスイッチは、上記入力ポートを上記出力ポートと接続するために第1の位置に設置されることができる。情報データのコードブロックは、上記入力ポートを介して受信されることができる。上記第1のスイッチは、上記入力ポート及び上記線形フィードバックシフトレジスタ部の接続を解除するために設置されることができる。上記第2のスイッチは、上記線形フィードバックシフトレジスタ部のフィードバックループの接続を解除するために設置されることができる。第3のスイッチは、上記線形フィードバックシフトレジスタ部を上記出力ポートと接続するために第2の位置に設置されることができる。上記線形フィードバックシフトレジスタ部は、上記コードブロックに対するCRCを得るためにL回シフトされることができる。
【発明の効果】
【0035】
本発明は、多重コードブロックに対するCRCを計算するための向上した方法及び装置を提供することにより、転送信頼度を向上させ、送受信器の複雑度を減少させることができる。
【0036】
また、本発明は、多重コードブロックに対するCRCを計算するための向上した方法及び装置を提供することにより、エラー検出失敗確率を減少させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0038】
直交周波数分割多重化(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:以下、“OFDM”と称する。)は、周波数ドメインでデータを多重化するための技術である。変調シンボルは、周波数サブキャリアに乗せて運搬される。
【0039】
図1は、直交周波数分割多重化(OFDM)送受信器回路を示す。OFDM技術を使用する通信システムにおいて、送信器回路110で、制御信号又はデータ111は、変調器112により一連の変調シンボルに変調され、直列/並列(S/P)変調器113により直列信号から並列信号に変換される。逆高速フーリエ変換(Inverse Fast Fourier Transform:以下、“IFFT”と称する。)部114は、この信号を周波数ドメインから時間ドメインに変換して複数のOFDMシンボルに変換するために使用される。サイクリックプレフィックス(Cyclic Prefix:以下、“CP”と称する。)又はゼロプレフィックス(Zero Prefix:以下、“ZP”と称する。)は、多重経路フェージングによる影響を除去するか又は減少させるためにCP挿入部116により各OFDMシンボルに付加される。その結果、この信号は、アンテナ(図示せず)のような送信器(Tx)フロントエンド処理部117により、又は選択的に有線又はケーブルにより送信される。受信器回路120で、完璧な時間及び周波数同期がなされると仮定すると、受信器(Rx)フロントエンド処理部121により受信された信号は、CP除去部122により処理される。高速フーリエ変換(Fast Fourier Transform:以下、“FFT”と称する。)部124は、後の処理のためにこの受信された信号を時間ドメインから周波数ドメインに変換する。
【0040】
OFDMシステムにおいて、各OFDMシンボルは、複数のサブキャリアで構成される。OFDMシンボル内の各サブキャリアは、変調シンボルを運搬する。
図2は、サブキャリア1、サブキャリア2、及びサブキャリア3を使用するOFDM送信方式を示す。各OFDMシンボルが時間ドメインで限定された持続期間を有しているために、このサブキャリアは、周波数ドメインで相互に重なる。しかしながら、
図2に示すように、この送受信器で完全な周波数同期化を取得すると、サンプリング周波数で直交性が保持されることができる。不完全な周波数同期又は高速の移動性による周波数オフセットが発生する場合には、このサンプリング周波数でのサブキャリアの直交性が破壊され、その結果、キャリア間干渉(Inter-Carrier-Interference:以下、“ICI”と称する。)が発生する。
【0041】
図3は、時間ドメインで送受信されたOFDMシンボルを示す。
図3に示すように、多重経路フェージングのために、この受信信号のCP部分(CP1、CP2)は、前のOFDMシンボルにより頻繁に損傷される。しかしながら、CPが十分に長いと、CPを含まない受信されたOFDMシンボルは、多重経路フェージングチャネルによりコンボリュートされた自身の信号だけを含まなければならない。一般的に、後の周波数ドメインでの処理のために、受信器側は、高速フーリエ変換(FFT)を実行する。他の送信方式に比べてOFDM方式の長所は、多重経路フェージングにロバストであるという点である。時間ドメインでの多重経路フェージングは、周波数ドメインでの周波数選択性フェージングに解釈される。このサイクリックプレフィックス(CP)又はゼロプレフィックス(ZP)が付加されることにより、隣接したOFDMシンボル間のシンボル間干渉は除去されるか又は大きく軽減する。さらに、各変調シンボルが狭い帯域幅を介して運搬されるために、この変調シンボルは、単一経路フェージングを経験する。周波数選択性フェージングを解決するために簡素な等化方式が使用されることができる。
【0042】
単一キャリア変調及び周波数ドメイン等化を使用する単一キャリア周波数分割多重接続(以下、“SC−FDMA”と称する。)は、OFDMAシステムと類似した性能及び複雑度を有する技術である。SC−FDMAの1つの長所は、SC−FDMA信号が固有の単一キャリア構成を有するためにさらに低い最大電力対平均電力比(以下、“PAPR”と称する。)を有する点である。一般的に、低いPAPRは、電力増幅器の高い効率性が得られ、これは、アップリンク送信で端末機に特に重要である。SC−FDMAは、3GPPロングタームエボルーション(LTE)においてアップリンク多重接続方式として選択される。
図4は、SC−FDMAに対する送受信器回路の一例を示す。送信器側で、データ又は制御信号は、直列/並列(S/P)変換器401により直列信号から並列信号に変換される。離散フーリエ変換(DFT)部402は、時間ドメインデータ又は制御信号にDFTを適用し、この時間ドメインデータがサブキャリアマッピング部403により一連のサブキャリアにマッピングされる。低いPAPRを保証するために、通常、周波数ドメインでのDFT出力は、一連の隣接するサブキャリアにマッピングされることになる。この際に、IFFT変換部404は、この信号を時間ドメインにさらに変換するために、DFTよりさらに大きいサイズを有するIFFTを適用することになる。並列/直列(P/S)変換器405により並列信号から直列信号に変換された後に、CP挿入部406は、CPをデータ又は制御信号に付加する。その後に、このデータ又は制御信号は、Txフロントエンド処理部407に送信される。付加されたCPを有するこの処理信号は、頻繁にSC−FDMAブロックと呼ばれる。無線通信システムにおいて、信号が、通信チャネル408、例えば、多重経路フェージングチャネルを通過した後に、受信器は、Rxフロントエンド処理部409により受信器フロントエンド処理を実行し、CP除去部410によりCPを除去し、FFT変換部412及び周波数ドメイン等化器413によりFFTを適用することになる。逆離散フーリエ変換(IDFT)部414は、この等化した信号が周波数ドメインでデマッピングされた後にIDFTが実行されることになる。IDFT部の出力は、P/S変換器415により並列信号に変換された後に、復調及び復号のような後の時間ドメイン処理に対して渡されることになる。
【0043】
パケット基盤無線データ通信システムにおいて、制御チャネル、すなわち、制御チャネル送信を介して送信された制御信号は、一般的に、データチャネル、すなわち、データ送信を介して送信されたデータ信号を伴う。制御チャネルフォーマット指示子(以下、“CCFI”と称する。)、応答信号(以下、“ACK”と称する。)、及びパケットデータ制御チャネル(以下、“PDCCH”と称する。)を含む制御チャネル情報は、ユーザID、リソース割当情報、ペイロードサイズ、変調、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)情報、及びMIMO関連情報のようなデータ信号のための送信フォーマット情報を運搬する。
【0044】
ハイブリッド自動再送要求(HARQ)は、復号失敗を防止し、信頼性を向上させるために通信システムで幅広く使用される。
図5は、符号化器501、サブパケット生成器502、送受信器回路503、及び復号器504を含む一般的なHARQ送受信器回路を概略的に示す。各データパケットは、特定の順方向エラー訂正(forward error correction:以下、“FEC”と称する。)方式を使用して符号化される。サブパケット生成器502で生成した各サブパケットは、この符号化されたビットの一部分だけを含んでもよい。フィードバック応答チャネル505を介してNAK(Non-Acknowledgement)で示すように、サブパケットkに対する送信が失敗すると、受信器がパケットを復号することを助けるために再送信サブパケットk+1を送信する。この再送信サブパケットは、従来のサブパケットと異なる符号化されたビットを含んでもよい。この受信器は、復号の機会を向上させるためにこの受信されたサブパケットのすべてを柔軟に結合するか又は一緒に復号する。通常、最大送信回数は、信頼性、パケット遅延、及び実現複雑度を考慮して決定される。
【0045】
頻繁に、多入力多出力(MIMO)と呼ばれる多重アンテナ通信システムが、システム性能を向上させるために無線通信で幅広く使用される。
図6に示すMIMOシステムにおいて、送信器601は、独立した信号を送信することができる複数のアンテナ602を有しており、受信器603は、複数の受信アンテナ604を有している。1本の送信アンテナだけが存在するか又は1つの送信データストリームだけが存在する場合には、MIMOシステムは、単一入力多重出力(single input multiple output:SIMO)となる。1本の受信アンテナだけが存在すると、MIMOシステムは、多重入力単一出力(multiple input single output:MISO)となる。1本の送信アンテナ及び1本の受信アンテナだけが存在すると、MIMOシステムは、単一入力単一出力(single input single output:SISO)となる。MIMO技術は、帯域幅又は全送信電力の増加なしにシステムのスループット及び範囲を相当に増加させることができる。一般的に、MIMO技術は、多重アンテナにより空間ドメインで追加の自由度(dimension of freedom)を使用することにより無線通信システムのスペクトル効率を増加させる。多くの種類のMIMO技術が存在する。例えば、空間多重化方式は、多重アンテナを介して送信された複数のデータストリーミングを許容することにより送信率を増加させる。時空間符号化のような送信ダイバーシティ方法は、複数の送信アンテナによる空間ダイバーシティを使用する。受信ダイバーシティ方法は、複数の受信アンテナによる空間ダイバーシティを使用する。ビームフォーミング技術は、受信された信号利得を向上させ、他のユーザに対する干渉を減少させる。空間分割多重接続(Spatial division multiple access:SDMA)は、同一の時間-周波数リソースを介してマルチユーザから又はマルチユーザに信号ストリームが伝送されることを可能にする。受信器は、これらデータストリームの空間的なシグネチャー(spatial signature)により複数のデータストリームを分離することができる。このようなMIMO送信技術は、相互に排他的でないことに留意する。実際に、多くのMIMO方式が、進歩した無線システムで頻繁に使用される。
【0046】
チャネル状態が良好である場合に、例えば、端末の速度が低速である場合に、システム性能を向上させるために閉ループMIMO方式を使用することができる。閉ループMIMOシステムにおいて、受信器は、チャネル状態及び/又は選好するTx MIMO処理方式をフィードバックする。送信器は、送信方式を一緒に最適化するためにスケジューリング優先順位、データ、及びリソース使用可能性のような他の考慮事項とともにこのフィードバック情報を使用する。幅広く使用される閉ループMIMO方式は、MIMOプリコーディングと呼ぶ。プリコーディングとともに、送信データストリームは、複数の送信アンテナに伝達される前に行列が予め乗じられる。
図7に示すように、Nt本の送信アンテナ702とNr本の受信アンテナ704とが存在すると仮定する。Nt本の送信アンテナ702とNr本の受信アンテナ704との間のチャネルをHとして示す。したがって、Hは、Nt×Nr行列である。送信器がHに関する情報を有していると、送信器701は、Hに従ってもっとも有利な送信方式を選択することができる。例えば、スループットを最大化することが目標であり、送信器でHに関する情報を使用することができると、プリコーディング行列は、Hの右側特異行列になるように選択されることができる。そのようにすることにより、受信器703側で複数のデータストリームのための効率的なチャネルを対角化することができ、この複数のデータストリーム間の干渉を除去することができる。しかしながら、Hの正確な値をフィードバックするために要求されるオーバーヘッドは、頻繁に制限される。フィードバックオーバーヘッドを減少させるために、一連のプリコーディング行列は、Hが具体化することができる可能な値の空間を量子化するために定義される。この量子化とともに、受信器は、選好するプリコーディング方式を、通常選好するプリコーディング行列のインデックス、ランク、及び選好するプリコーディングベクトルのインデックスの形態でフィードバックする。また、受信器は、選好するプリコーディング方式のための関連CQI値をフィードバックすることができる。
【0047】
MIMOシステムのもう1つの観点は、送信のための複数のデータストリームが個別に符号化されるか又はともに符号化されるかである。送信のためのすべてのレイヤーがともに符号化されると、単一コードワード(SCW)MIMOシステムであると呼ぶ。
【0048】
LTEシステムにおいて、転送ブロックが大きい際に、この転送ブロックは、多重コードパケットが生成されることができるように多重コードブロックに分割され、これは、並列処理、パイプライン方式の実現、及び電力消費とハードウェア複雑度との間の柔軟なトレードオフ(trade-off)を可能にするような長所があるために有利である。例として、高速ダウンリンクパケットアクセス(HSDPA)システムにおける高速データ共通チャネル(HS−DSCH)の符号化過程を
図8に示す。現在のHS−DSCH設計において、1つの24ビットサイクリックリダンダンシーチェック(Cyclic Redundancy Check:CRC)のみが転送ブロックのためのエラー検出目的のために生成される。多重コードブロックが1つの送信時間間隔(TTI)で生成され送信されると、受信器は、符号ブロックの一部を正確に復号するが、残りは復号することができない。この場合に、受信器は、その転送ブロックに対するCRCが検査されないため、NAKを送信器にフィードバックすることになる。
図9において、参照符号901乃至905は、転送ブロック、転送ブロックCRC(TB CRC)、及びコードブロック分割間の関係を示す。
【0049】
コードブロックCRCを生成するためにLビットのCRC多項式を使用すると仮定する。CRC生成多項式は、次の通りに表示される。
【0051】
一般的に、メッセージは、次の通りに表示される。
【0053】
CRC符号化は、システマティック形態で実行される。このメッセージのCRCパリティビットは、p
0、p
1、...、p
L−1として表現され、また、次のような多項式で表現されることができる。
【0055】
多項式、
【数4】
は、g(x)により割られる際に余りが0である値を算出する。
【0056】
このメッセージ内の各ビットが2進である場合に、このメッセージは、バイナリガロア域(binary Galois field:以下、“GF(2)”と称する。)上に定義された多項式として表現されることができる。その場合に、‘+’及び‘−’の演算は、同一である。すなわち、このメッセージビットがバイナリである場合に、CRCが付加されたメッセージは、
【数5】
又は
【数6】
の中のいずれか1つで表現されることができる。
【0057】
以下、本発明において、説明の便宜のために、このメッセージビットをバイナリであると仮定する。しかしながら、本発明に開示された技術思想は、このメッセージビットがバイナリでない場合にも確実に適用可能である。
【0058】
CRCが普遍的に使用される理由の中の1つは、実現するのに単純であるためである。CRC計算は、線形フィードバックシフトレジスタ(LFSR)により容易に実現されることができる。LFSRは、多項式の割り算のための装置として使用されることができる。
図10に示すように、LビットのCRCが使用され、LFSR1000がL個のシフトレジスタ(R
0〜R
L−1)を有すると仮定する。スイッチ1001、1003、及び1005は、初期に位置Xに置かれる。メッセージビットm
0、m
1、...、及びm
M−1は、インデックスが増加する順序で一度に1つずつLFSR1000に供給される。最後のビット(m
M−1)がLFSR1000に供給された後に、スイッチ1001、1003、及び1005は、位置Yに移動する。LFSR1000は、最右のレジスタの出力でCRCを出力するために他のL回シフトされる。
図10でのLFSRは、一例であるだけである。多項式の割り算及びCRC計算のためのLFSRの他の実現が間違いなく存在する。
【0059】
ハイブリッドARQ機能は、チャネル符号化器の出力ビット数を、高速データ共通チャネル(HS−DSCH)がマッピングされた高速物理ダウンリンク共通チャネル(High Speed Physical Downlink Shared Channel:以下、“HS−PDSCH”と称する。)セットの総ビット数にマッチングさせる。ハイブリッドARQの機能は、リダンダンシーバージョン(redundancy version:以下、“RV”と称する。)パラメータにより制御される。ハイブリッドARQ機能の出力での正確なビットのセットは、入力ビットの数、出力ビットの数、及びRVパラメータに基づく。
図11に示すように、ハイブリッドARQ機能は、レートマッチング段1101及び1103と仮想バッファ1105とを含む。チャネル符号化器の出力ビットは、ビット分離段1107によりシステマティックビット、パリティビット1、及びパリティビット2に分離され、レートマッチング段に入力される。第1のレートマッチング段1101は、入力ビットの数を仮想IRバッファ1105にマッチングさせる。入力ビットの数が仮想IRバッファリング容量を超過しない場合には、第1のレートマッチング段1101は、透過的であることに留意する。第2のレートマッチング段1103は、TTIの間に第1のレートマッチング段1101の出力でのビットの数をHS−PDSCHセットで使用可能な物理チャネルビットの数にマッチングさせる。第2のレートマッチング段1103の出力ビットは、ビット収集段1109により収集された後に無線網に送信される。
【0060】
図12は、LTEシステムのダウンリンクサブフレーム構成を示す。典型的な構成において、各サブフレームは、例えば、縦軸に示すように14個のOFDMシンボルを含み、1msの長さである。サブフレーム内のOFDMシンボルは、0から13までインデキシングされると仮定する。アンテナ0及びアンテナ1に対する基準シンボル(reference symbols:以下、“RS”と称する。)は、OFDMシンボル0(1201)、4(1203)、7(1205)、及び11(1207)に位置する。存在する場合には、アンテナ2及びアンテナ3に対する基準シンボルは、OFDMシンボル1(1211)及び8(1213)に位置する。制御チャネルフォーマット指示子(Control Channel Format Indicator:CCFI)、応答信号(acknowledgement signal:ACK)、及びパケットデータ制御チャネル(packet data control channel:PDCCH)信号を含む制御チャネルは、1番目の1つ、又は2つ、又は3つのOFDMシンボルで送信される。制御チャネルのために使用されたOFDMシンボルの個数は、CCFIにより示される。例えば、この制御チャネルは、1番目の1つのOFDMシンボル又は1番目の2つのOFDMシンボル又は1番目の3つのOFDMシンボルを占有することができる。データチャネル、すなわち、物理ダウンリンク共通チャネル(Physical Downlink Shared Channel:以下、“PDSCH”と称する。)は、他のOFDMシンボルで送信される。
【0061】
図13は、データ送信のためのアップリンクサブフレーム構成を示す。LTEアップリンクは、SC−FDMA基盤システムであり、幾つかの差を有するOFDMAシステムと非常に類似している。OFDMシンボルと類似して、各SC−FDMAブロックは、CPを有する。データ送信のために、基準信号は、4番目のSC−FDMAブロック1301及び11番目のSC−FDMAブロック1303に位置する一方、SC−FDMAブロックの残りは、データを運搬する。
図13は、アップリンクサブフレームの時間ドメイン構成だけを示す。各個々のUEに対して、その送信は、周波数ドメインで全帯域幅の一部分だけを占有してもよい。そして、異なるユーザ及び制御信号は、SC−FDMAを介して周波数ドメインで多重化される。
【0062】
本発明では、送信の信頼度を向上させ、送受信器の複雑度を減少させるために送信のための複数のCRCを計算するための方法及び装置を提案する。
【0063】
本発明の態様、特徴、及び長所は、下記の発明の詳細な説明で開示している様々な実施形態を介して容易に理解することができる。また、本発明の範囲及び精神を逸脱することなく、本発明は、実施形態及び様々な変形及び変更が可能である。したがって、図面及び図面に関する説明は、本質的に本発明の内容を説明するだけであり、本発明の内容を限定しない。また、添付された図面の参照符号は、本発明の一例として説明されるだけであり、本発明を限定しないことに留意すべきである。以下の説明では、主に3GPP LTEシステムにおけるダウンリンクOFDMAを一例として使用する。しかしながら、ここに説明される技術は、明確に、LTEシステムでの他のチャネル、他のデータ、制御、又は応用可能な他のシステムでの他のチャネルにも使用されることができる。
【0064】
まず、転送ブロック、コードブロック、及びコードブロックCRCの概念について説明する。
図14は、送信器側での符号化処理回路の一部分を示す。必要であれば、1つのTTI内の多重転送ブロックは、連続的に連結されることができる。転送ブロック連結の後のビットの数がZより大きい場合には、これは、問題のコードブロックの最大サイズであり、この際に、転送ブロックの連結後にコードブロック分割がなされる。本発明において、この転送ブロックは、この分割前に転送ブロックCRCを含んでもよく、又は含まなくてもよい。このコードブロック分割後に、CRCは、このコードブロックの中の幾つか又は全部のために生成されることができる。コードブロックCRCが対応するコードブロックに付加された後に、チャネル符号化器を介してチャネル符号化を実行し、ハイブリッドARQ機能は、上述したように、チャネル符号化器から出力されたビット数を、高速データ共通チャネル(HS−DSCH)がマッピングされた高速物理ダウンリンク共通チャネル(HS−PDSCH)セットの総ビット数にマッチングさせる。本発明が開示する技術思想が明確に異なるものを適用しても、説明の便宜のために、コードブロックCRCは、すべてのコードブロックのために生成されると仮定する。容易に説明できるように、1つの転送ブロックのみが存在すると仮定する。しかしながら、本発明でのすべての実施形態は、複数の転送ブロック及び転送ブロック連結を有する場合に適用する。また、本発明の概念を説明するために送信器の処理を頻繁に使用しても、本発明でのすべての実施形態は、送信器及び受信器のすべてにCRC計算を適用する。
【0065】
CRC計算において、この入力ビットは、a
0、a
1、...、a
A−1で表現され、ここで、Aは、転送ブロックのサイズである。この入力ビットを情報ビットと呼ぶ。本発明で説明される方法は、1つ又は複数の転送ブロックが存在するか否か又は転送ブロックが転送ブロックCRCを含むか否かに関係なく適用する。コードブロックCRCを生成するためにLビットのCRC多項式を使用すると仮定する。CRC生成多項式は、次のように表現される。
【0067】
この転送ブロックは、次のような多項式で表現されることができる。
【0069】
コードブロック分割とともに仮定すると、この転送ブロックメッセージは、C個のコードブロックに分割される。コードブロックi内のビットは、
【数9】
で表現され、ここで、B
iは、コードブロックi(i=0,1,...,C−1)のサイズである。コードブロックiの多項式表現は、次のように表現される。
【0072】
一般性を失わずに、
図15に示すように、転送ブロック1501内の情報ビットからコードブロック1503、...、1505までマッピングする自然順序(natural order)を仮定する。
【0075】
この転送ブロックは、Cコードブロックに分割される。i番目のコードブロック内の情報ビットは、次のようである。
【0077】
このような方法で、この転送ブロックとこのコードブロックとの間の関係は、次のように成立することができる。
【0081】
ここで、a
k(x)は、前のコードブロック内の情報ビットを含み、k番目のコードブロックまでの、この情報ビットの多項式表現である。a
0(x)=b
0(x)及びa
C−1(x)=a(x)が成立することが容易に分かる。簡単にするために、本発明の残りの部分では、このような表記は、反復された定義なしに使用される。
【0082】
本発明の原理による第1の実施形態において、複数の第2のCRCを有する複数の第1のビットの送信処理又はこのような送信の受信処理で、複数の第1のビットの中の少なくとも1つのビットがサブセットに存在しないように、少なくとも1つのCRCが複数の第1のビットのこのサブセットのビットに基づいて計算される。
図16に示す例において、転送ブロックCRCは、転送ブロックから生成され、転送ブロックCRCを含む転送ブロック1601は、コードブロック0 1603、コードブロック1 1605、コードブロック2 1607に分割される。CB0_CRC1609は、コードブロック1 1605又はコードブロック2 1607内の情報ビットに基づかず、コードブロック0 1603内の情報ビットに基づいて計算される。このようにすることにより、UEは、コードブロック1 1605及びコードブロック2 1607に対する受信器の処理が終了する前にコードブロック0 1603内の情報ビットが正確に受信されたか否かを確認するためにCB0_CRC1609を使用することができる。このような特徴は、UEの複雑度の減少及び電力減少の観点で特に有利である。コードブロックCRCは、対応するコードブロック又はコードブロックのためのエラー検出の提供、電力減少及びコードブロックの中で復号容量の統計的多重化を達成することができる反復的なターボデコーディングの早期中止、1つのコードブロックのデコーディングエラーの場合に他のコードブロックの不必要なデコーディングを避けることができる1つのコードブロックのデコーディングエラー検出などのような目的のために使用されることができる。
【0083】
本発明の原理による第2の実施形態において、複数の第2のCRCを有する複数の第1のビットの送信処理又はこのような送信の受信処理で、少なくとも1つのCRCは、複数の第1のビットのサブセットに基づいて計算され、この複数の第1のビットは、順方向エラー訂正コードの幾つかのタイプにより一緒に符号化される。例えば、
図16に示すように、CB0_CRC1609は、この転送ブロック内のすべてのビットのサブセットであるコードブロック0 1603内のビットに基づいて計算される。コードブロック0 1603内のビットは、ターボコードのような幾つかの順方向エラー訂正(FEC)コードにより一緒に符号化される。FEC符号化は、時には、チャネル符号化とも呼ばれる。また、CB0_CRC1609がこの情報ビット及びCRCビットの両方に関するエラー防止を達成するためにコードブロック0 1603内の情報ビットと一緒に符号化されることに留意する。CRC計算のための情報ビットのブロック及びFECチャネル符号化のための情報ビットのブロックを同期化することにより、UEは、この復号化過程の間にコードブロックCRCを使用することができ、対応するコードブロックが正確に復号されるか否かを決定することができる。そして、この過程は、並列又はパイプライン形態及び直列形態でコードブロックCRCを有する各コードブロックに対して個別に行われることができる。
【0084】
本発明の原理による第3の実施形態において、複数の第2のCRCを有する複数の第1のビットの送信又はこのような送信の受信処理で、第1のCRCは、第1のサブセットのビットに基づいて計算され、第2のCRCは、第2のサブセットのビットに基づいて計算される。
図16は、一例を示す。この例において、この“ビットのサブセット”は、コードブロックと呼ばれる。転送ブロックCRCを含む転送ブロック1601は、転送ブロックに対して計算される。この転送ブロックは、3つのコードブロックに分割される。CRCは、各コードブロックに対して計算される。コードブロック0 1603に付加されたコードブロックCRCであるCB0_CRC1609は、コードブロック0内のビットに基づいて得られる。コードブロック1 1605に付加されたコードブロックCRCであるCB1_CRC1611は、コードブロック1内のビットに基づいて得られる。コードブロック2 1607に付加されたコードブロックCRCであるCB2_CRC1613は、転送ブロックCRCを含むコードブロック2内のビットに基づいて得られる。また、この例において、第1のCRCが得られるビットの第1のサブセットは、第2のCRCが得られるビットの第2のサブセットと重ならない。しかしながら、このビットのサブセットは、本発明の範囲を逸脱することなく、間違いなく重なることができる。また、送信する間に幾つかのサブセットがすべてのビットを含んでもよい。また、本発明を使用するためにすべてのコードブロックに対するCRCを計算する必要がない。幾つかのコードブロックは、コードブロックCRCを有していなくてもよい。また、1つのサブセットは、複数のコードブロック内のビットを含むことができる。例えば、
図17に示すように、CB0_CRC1709は、コードブロック0 1703内のビットを含むビットのサブセットに基づいて得られる。CB1_CRC1711は、コードブロック0 1703内のビット及びコードブロック1 1705内のビットのすべてを含むビットのサブセットに基づいて得られる。CB2_CRC1713は、コードブロック0 1703内のビット、コードブロック1 1705内のビット、及びコードブロック2 1707内のビットのすべてを含むビットのサブセットに基づいて得られる。
【0085】
本発明の原理による第4の実施形態において、複数の第2のCRCを有する複数の第1のビットの送信又はこのような送信の受信処理で、第1のCRCが誘導されたビットは、第2のCRCが誘導されたビットのサブセットである。
図17は、一例を示す。説明の便宜のために、3つのコードブロックのみを示す。転送ブロックCRCは、この転送ブロックに対して計算される。この際に、この転送ブロックCRCを含む転送ブロック1701は、3つのコードブロックに分割される。CRCは、各コードブロックに対して計算される。コードブロック0 1703に付加されたコードブロックCRCであるCB0_CRC1709は、コードブロック0内のビットに基づいて得られる。コードブロック1 1705に付加されたコードブロックCRCであるCB1_CRC1711は、コードブロック0及びコードブロック1内のビットに基づいて得られる。コードブロック2 1707に付加されたコードブロックCRCであるCB2_CRC1713は、コードブロック0 1703、コードブロック1 1705、及びコードブロック2 1707内のビットに基づいて得られる。このようにすることにより、1つのコードブロックに基づいて得られたCRCと比較してこれらのCRCの検出失敗性能を向上させる。
【0086】
この転送ブロックが
【数17】
であると仮定し、ここで、Aは、この転送ブロックサイズである。
【0087】
転送ブロックCRC(TB CRC)が使用されると、TB CRCは、メッセージ内に含まれる。上述したように、この転送ブロックa(x)は、b
i(x)により表現されるコードブロックiを有するC個のコードブロックに分割される。1つのCRC、すなわち、CB0_CRCを計算し、これを1番目のコードブロックに付加する。CB0_CRCは、1番目のコードブロック内の幾つか又はすべてのビットから得られることができる。CB0_CRCは、下記の数式のように表現される。
【0089】
CB0_CRCを計算する一例は、
【数19】
をCRC生成多項式g(x)で割った余りを探すものであり、ここで、p
0(x)は、次の数式のように表現される。
【0091】
ここで、q
0(x)は、
【数21】
をg(x)で割った商である。
【0092】
他のCRC、すなわち、CB1_CRCを計算し、これを2番目のコードブロックに付加する。CB1_CRCは、1番目のコードブロック内の幾つか又はすべてのビット及び2番目のコードブロック内の幾つか又はすべてのビットから得られることができる。CB1_CRCは、下記の数式のように表現される。
【0094】
CB1_CRCを計算する一例は、
【数23】
をCRC生成多項式g(x)で割った余りを探すものであり、ここで、p
1(x)は、次の数式のように表現されることができる。
【0096】
ここで、q
1(x)は、
【数25】
をg(x)で割った商である。
【0097】
1番目のコードブロック内の情報ビット及び2番目のコードブロック内の情報ビットのすべてに基づいてCB1_CRCを得ることにより、CB1_CRCが1番目のコードブロック及び2番目のコードブロック内の情報ビットのエラーを検出するために使用されることができるので、検出失敗確率が減少する。
【0098】
明確に、2つのコードブロック以上が存在する場合には、類似した方法でこの演算を拡張することができる。例えば、コードブロック2に付加されたCRCは、コードブロック0、コードブロック1、及びコードブロック2内のビットから得られることができる。選択的に、1つのコードブロックに付加されたCRCは、現在のコードブロックを含む前のすべてのコードブロックからのビットに基づいて得られる必要はない。例えば、コードブロック2に付加されたCRCは、コードブロック1及びコードブロック2内のビットから得られることができるが、コードブロック0内のビットから得られることはできない。
図18に示すように、転送ブロックCRCが存在しない場合にも、本実施形態が適用されることができる。CB CRCのエラー検出を十分に信頼できる場合には、TB CRCは要求されない。
【0099】
本発明の原理による第5の実施形態において、複数の第2のCRCを有する複数の第1のビットの送信又はこのような送信の受信処理で、転送ブロックCRCは、コードブロック分割の前に、コードブロックCRCが計算されない少なくとも1つのサブセットのビットが存在する1つの転送ブロック内のすべてのビットから誘導される。
図19に示すように、転送ブロックCRCは、この転送ブロック内のビットに基づいて計算される。この際に、この転送ブロックCRCを含む転送ブロック1901は、3つのコードブロックに分割される。この例において、CB0_CRC1909は、コードブロック0 1903内のビットに基づいて計算される。CB1_CRC1911は、コードブロック0 1903及びコードブロック1 1905内のビットに基づいて計算される。この転送ブロック内のすべてのビットを含む転送ブロックCRCが存在するために、コードブロック2に対するコードブロックCRCは必要でない。CB0_CRC1909は、コードブロック0 1903に対するターボデコーディング反復を中止させるために使用されることができる。CB1_CRC1911は、コードブロック1 1905に対するターボデコーディング反復を中止させるために使用されることができる。TB_CRCは、コードブロック2 1907に対するターボデコーディング反復を中止させるために使用されることができる。同時に、TB_CRCは、全転送ブロックのためのエラー検出を提供する。
【0100】
本発明の原理による第6の実施形態において、複数の第2のCRCを有する複数の第1の情報ビットの送信又はこのような送信の受信処理で、第1のCRCは、すべての情報ビットから誘導される一方、第2のCRCは、この情報ビットのサブセットから誘導される。
図20に示すように、コードブロック分割の前に何の転送ブロックCRCも計算されない。転送ブロック2001は、3つのコードブロックに分割される。コードブロックCRCは、3つのコードブロックの各々に対して計算される。CB0_CRC2009は、コードブロック0 2003内のビットから得られる。CB1_CRC2011は、コードブロック1 2005内のビットから得られる。CB2_CRC2013は、コードブロック0 2003、コードブロック1 2005、及びコードブロック2 2007内のビットから得られる。CB0_CRC2009は、コードブロック0 2003に対するターボデコーディング反復の中止又はエラー検出のために使用されることができる。CB1_CRC2011は、コードブロック1 2005に対するターボデコーディング反復の中止又はエラー検出のために使用されることができる。そして、CB2_CRC2013は、コードブロック2 2007に対するターボデコーディング反復の中止又はエラー検出のために使用されることができる。同時に、CB2_CRC2013は、全転送ブロックのためにエラー検出を提供する。
【0101】
下記の実施形態では、線形フィードバックシフトレジスタ(LFSR)基盤装置が複数の情報ビットのための複数のCRCを効率的に計算するために使用されることができる。説明の便宜上、送信器側のCRC生成を使用しても、当該技術分野における通常の知識を有するものであれば、この方法を受信器処理にも適用することができる。説明の便宜上、CRC計算装置は、すべてゼロ状態に初期化されると仮定する。しかしながら、本発明で開示した技術思想は、LFSRの初期状態が非ゼロ状態に設定される際にも適用することができる。
【0102】
本発明の原理による第7の実施形態において、複数の第2の情報ビットのための複数の第1のCRCは、1つのCRC計算装置で反復的に計算されることができる。1つのCRC、すなわち、CB0_CRCを計算し、これを1番目のコードブロックに付加する。CB0_CRCは、1番目のコードブロック内のビットの幾つか又はすべてから得られることができる。CB0_CRCは、下記の数式のように表現される。
【0104】
CB0_CRCを計算する一例は、
【数27】
をCRC生成多項式g(x)で割った余りを探すものであり、ここで、p
0(x)は、次の数式のように表現される。
【0106】
ここで、q
0(x)は、
【数29】
をg(x)で割った商である。
【0107】
他のCRC、すなわち、CB1_CRCを計算し、これを2番目のコードブロックに付加する。CB1_CRCは、1番目のコードブロック内のビット及び2番目のコードブロック内のビットから得られることができる。CB1_CRCは、下記の数式のように表現される。
【0109】
すなわち、CB1_CRCは、
【数31】
をCRC生成多項式g(x)で割った余りであり、ここで、p
1(x)は、次のように表現される。
【0111】
ここで、q
1(x)は、
【数33】
をg(x)で割った商である。
【0112】
1番目のコードブロック内の情報ビット及び2番目のコードブロック内の情報ビットのすべてに基づいてCB1_CRCを得ることにより、CB1_CRCが1番目のコードブロック及び2番目のコードブロック内のエラーを検出するために使用されることができるので、検出失敗確率が減少する。同様に、k番目のコードブロックに対するCRCは、a
k(x)・x
Lをg(x)で割った余りとして計算されることができる。すなわち、次のように表現される。
【0114】
ここで、q
k(x)は、a
k(x)・x
Lをg(x)で割った商である。
【0116】
CRCを計算するこの方法は、簡素なCRC計算方法に適当である。k番目のコードブロックに対するCRCは、下記の数式のように表現される。
【0118】
言い換えれば、CRC a
k(x)は、このCRC
【数37】
と同一である。
【0119】
図21は、i=0,1,...,C−1である際に、CRC p
i(x)を反復的に計算するための回路の一例を示す。
図21に示すように、CRCを計算するための装置は、情報データを受信するための入力ポート2109と、この情報データ及びCRCを出力するための出力ポート2111と、入力ポート2109と出力ポート2111との間に通信的に接続された線形フィードバックシフトレジスタ(LFSR)部2100とから構成される。LFSR部2100は、L個のシフトレジスタ2115と、L個のANDゲート2113と、L個のXORゲート2117とを含む。CRCレジスタ部2119は、入力ポート2109とLFSR部2100との間に接続される。CRCレジスタ部2119は、L個のCRCレジスタを含む。第1のスイッチ2101は、入力ポート2109とCRCレジスタ部2119との間に位置する。第1のスイッチ2101は、入力ポート2109とCRCレジスタ部2119とを接続するための位置Xと、入力ポート2109とCRCレジスタ部2119との接続を解除するための位置Yとを有する。第2のスイッチ2103は、LFSR部2100のフィードバックループに位置する。第2のスイッチ2103は、LFSR部2100のフィードバックループに接続するための位置Xと、LFSR部2100のフィードバックループへの接続を解除するための位置Yとを有する。第3のスイッチ2105は、LFSR部2100とCRCレジスタ部2119との間に位置する。第3のスイッチ2105は、LFSR部2100とCRCレジスタ部2119との接続を解除するための位置Xと、LFSR部2100とCRCレジスタ部2119とを接続するための位置Yとを有する。第4のスイッチ2107は、入力ポート2109及びLFSR部2100と、出力ポート2111との間に位置する。第4のスイッチ2107は、入力ポート2109と出力ポート2111とを接続するための位置Xと、LFSR部2100と出力ポート2111とを接続するための位置Yとを有する。例えば、このスイッチは、電界効果トランジスタ(FET)のような現在の電気的スイッチであることができる。
図21に示す装置を動作させるための対応する手続きは、概略的に次の通りである。
【0120】
1.LFSR部2100をすべてゼロ状態に初期化する。k=0に設定する。CRCレジスタをゼロに初期化する。すべてのスイッチ2101、2103、2105、及び2107を位置Xで設定する。
2.1度に1つのビットずつb
k(x)をこの回路に入力する。また、LFSRがビット入力ごとに1回シフトされる。
3.すべてのスイッチ2101、2103、2105、及び2107を位置Yに変更する。
4.LFSR部2100及びCRCレジスタを出力p
k(x)にL回シフトし、これがLビットCRCになる。
5.LFSR部2100をすべてゼロ状態にリセットする。すべてのスイッチを位置Xに変更する。
6.kを増加させる。
7.k<Cである場合に、ステップ2に進む。
【0121】
k番目のコードブロックに付加されたCRCは、上述した数式(20)により表現されることができる。言い換えれば、k番目のコードブロックのCRCは、k番目のコードブロックの情報ビット及び前のすべてのコードブロックに基づいて計算される。理解することができるように、各コードブロックをこの回路に入力した後に、CRCが格納されると共に、ある時点で次のコードブロックのためのCRC計算に組み入れられるべきであることを除いては、このコードブロックCRCの計算は、転送ブロックCRCの計算と同一である。このような方法で、回路を区分し、コードブロックCRC及び転送ブロックCRCを計算するための余分の計算複雑度を避ける。実際に、最後のコードブロックCRCは、転送ブロックCRCと同一である。この構成は、多重コードブロックのパイプライン方式の構成にぴったり合う。また、この転送ブロックの検出失敗性能が最小に保証される。上述した数式(20)は、k番目のコードブロックCRCがk番目のコードブロック及び前のすべてのコードブロックの情報ビットに基づいて計算されることに留意する。
【0122】
選択的に、本発明の原理による第8の実施形態によると、i=0,1,...,C−1である際に、CRC p
i(x)を反復的に計算するための装置のもう1つの例は、
図22に示されている。
図22に示すように、この回路は、情報データを受信するための入力ポート2215と、この情報データ及びCRCを出力するための出力ポート2217と、入力ポート2215と出力ポート2217との間に接続されたLFSR部2200とから構成される。LFSR部2200は、L個のシフトレジスタを含む。この回路は、L個のシフトレジスタから/にデータ値を読み書きするためのL個のシフトレジスタの中で対応するレジスタに接続されたL個の状態レジスタ2213をさらに含む。第1のスイッチ2201は、入力ポート2215とLFSR部2200との間に位置する。第1のスイッチ2201は、入力ポート2215とLFSR部2200とを接続するための位置Xと、入力ポート2215とLFSR部2200との接続を解除するための位置Yとを有する。第2のスイッチ2203は、LFSR部2200のフィードバックループに位置する。第2のスイッチ2203は、LFSR部2200のフィードバックループを接続するための位置Xと、LFSR部2200のフィードバックループへの接続を解除するための位置Yとを有する。第3のスイッチ2205は、入力ポート2215及びLFSR部2200と、出力ポート2217との間に位置する。第3のスイッチ2205は、入力ポート2215と出力ポート2217とを接続するための位置Xと、LFSR部2200と出力ポート2217とを接続するための位置Yとを有する。この装置は、
図21に示す装置と同一のCRC計算を達成する。対応する手順は、概略的に次の通りである。
【0123】
1.LFSR部2200をすべてゼロ状態に初期化する。k=0に設定する。状態レジスタ2213を0に初期化する。すべてのスイッチ2201、2203、及び2205を位置Xで設定する。
2.1度に1つのビットずつb
k(x)をこの回路に入力する。また、LFSRがビット入力ごとに1回シフトされる。
3.LFSR部2200内のシフトレジスタの値を対応する状態レジスタ2213に記録する。すべてのスイッチ2201、2203、及び2205を位置Yに変更する。
4.p
k(x)を得るためにLFSR部2200をL回シフトし、これがLビットCRCになる。
5.すべてのスイッチ2201、2203、及び2205を位置Xに変更する。状態レジスタ2213の値をLFSR部2200内の対応するシフトレジスタに記録する。
6.kを増加させる。
7.k<Cである場合に、ステップ2に進む。
【0124】
本発明の原理の第9の実施形態によると、多重コードブロックに対するCRCを計算するための他の方法は、2つのLFSRを使用するものである。
図23に示すように、この回路は、情報データを受信するための入力ポート2311と、この情報データ及びCRCを出力するための出力ポート2313と、入力ポート2311と出力ポート2313との間に接続され、L個のシフトレジスタを含む第1のLFSR部2300と、入力ポート2311と出力ポート2313との間に接続され、第1のLFSR部2300と並列に位置し、L個のシフトレジスタを含む第2のLFSR部2301とから構成される。第1のスイッチ2303は、入力ポート2311と、第1のLFSR部2300及び第2のLFSR部2301の間の共通ノード2317との間に位置する。第1のスイッチ2303は、入力ポート2311と共通ノード2317とを接続するための位置Xと、入力ポート2311と共通ノード2317との接続を解除するための位置Yとを有する。第2のスイッチ2305は、第1のLFSR部2300のフィードバックループに位置する。第2のスイッチ2305は、第1のLFSR部2300のフィードバックループを接続するための位置Xと、第1のLFSR部2300のフィードバックループの接続解除のための位置Yとを有する。第3のスイッチ2307は、入力ポート2311と、第1のLFSR部2300と第2のLFSR部2301との間の共通ノード2317と、出力ポート2313との間に位置する。第3のスイッチ2307は、入力ポート2311と出力ポート2313とを接続するための位置Xと、第1のLFSR部2300と出力ポート2313とを接続するための位置Yと、第2のLFSR部2301と出力ポート2313とを接続するための位置Zとを有する。第4のスイッチ2309は、第2のLFSR部2301のフィードバックループに位置する。第4のスイッチ2309は、第2のLFSR部2301のフィードバックループを接続するための位置Xと、第2のLFSR部2301のフィードバックループの接続を解除するための位置Zとを有する。この方法は、概略的に次の通りである。
【0125】
1.第1のLFSR部2300及び第2のLFSR部2301をすべてゼロ状態に初期化する。k=0に設定する。すべてのスイッチ2303、2305、2307、及び2309を位置Xで設定する。
2.1度に1つのビットずつ入力ポート2311を介してb
k(x)をこの回路に入力する。また、第1のLFSR部2300及び第2のLFSR部2301がビット入力ごとに1回シフトされる。
3.第1のスイッチ2303を位置Yに変更する。
4.k=C−1である場合に、ステップ8に進む。そうでなければ、スイッチ2305及び2307を位置Yに変更する。
5.p
k(x)を得るために第1のLFSR部2300をL回シフトし、これがk番目のコードブロックのためのLビットCRCになる。
6.すべてのスイッチ2303、2305、及び2307を位置Xに変更する。第1のLFSR部2300をリセットする。
7.kを増加させ、ステップ2に進む。
8.スイッチ2305及び2307を位置Zに変更する。
9.p
C−1(x)を得るために第2のLFSR部2301をL回シフトし、これが最後のコードブロックのためのLビットCRCになる。
【0126】
この方法は、最後のコードブロックを除いたk番目のコードブロック内の情報ビットのみに基づいてk番目のコードブロックCRCを計算する。したがって、最後のコードブロックCRCを除いたk番目のコードブロックCRCは、次のように表現されることができる。
【0128】
ここで、Cは、コードブロックの総数である。最後のコードブロックCRCは、第2のLFSRにより計算され、すべてのコードブロック内の情報ビットから得られる。したがって、最後のコードブロックCRCは、次のように表現されることができる。
【0130】
本発明の原理による第10の実施形態によれば、もう1つの方法は、メッセージa(x)をCRC計算回路に入力する前に、メッセージa(x)ですべてのコードブロックCRCに対するビット位置にL個の0を挿入することである。
図24は、本実施形態について説明している。この回路は、情報データを受信するための入力ポート2407と、このデータ情報及びCRCを出力するための出力ポート2409と、入力ポート2407と出力ポート2409との間に接続され、L−1の次数を有するCRC生成多項式g(x)でこの情報データを変換するためのL個のシフトレジスタを含むLFSR部2400とから構成される。第1のスイッチ2401は、入力ポート2407とLFSR部2400との間に位置する。第1のスイッチ2401は、入力ポート2407とLFSR部2400とを接続するための位置Xと、入力ポート2407とLFSR部2400との接続を解除するための位置Yとを有する。第2のスイッチ2403は、LFSR部2400のフィードバックループに位置する。第2のスイッチ2403は、LFSR部2400のフィードバックループを接続するための位置Xと、LFSR部2400のフィードバックループの接続を解除するための位置Yとを有する。第3のスイッチ2405は、入力ポート2407及びLFSR部2400と、出力ポート2409との間に位置する。第3のスイッチ2405は、入力ポート2407と出力ポート2409とを接続するための位置Xと、LFSR部2400と出力ポート2409とを接続するための位置Yとを有する。L個のシフトのためにXからYへのスイッチの位置を変更することによりL個の0が付加されることに留意する。本質的に、この場合に、LFSRの初期状態を前のコードブロックに依存するように許容することにより、現在のCRCが現在のコードブロック及び前のコードブロック内のビットを保護することができるようにする。この方法は、概略的に次の通りである。
【0131】
1.LFSR部2400をすべてゼロ状態に初期化する。k=0に設定する。すべてのスイッチ2401、2403、及び2405を位置Xで設定する。
2.1度に1つのビットずつ入力ポート2407を介してb
k(x)をこの回路に入力する。また、このLFSRがビット入力ごとに1回シフトされる。
3.すべてのスイッチ2401、2403、及び2405を位置Yに変更する。
4.p
k(x)を得るためにLFSR部2400をL回シフトし、これがk番目のコードブロックのためのLビットCRCになる。
5.すべてのスイッチ2401、2403、及び2405を位置Xに変更する。
6.kを増加させる。
7.k<Cである場合に、ステップ2に進む。
【0132】
以上、本発明を具体的な実施形態を参照して詳細に説明してきたが、本発明の範囲及び趣旨を逸脱することなく様々な変更が可能であるということは、当業者には明らかであり、本発明の範囲は、上述の実施形態に限定されるべきではなく、特許請求の範囲の記載及びこれと均等なものの範囲内で定められるべきである。