特許第5940742号(P5940742)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5940742積層金属酸化物半導体(MOS)トランジスタを用いて伝送路特性を整合させるための方法及びデバイス
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5940742
(24)【登録日】2016年5月27日
(45)【発行日】2016年6月29日
(54)【発明の名称】積層金属酸化物半導体(MOS)トランジスタを用いて伝送路特性を整合させるための方法及びデバイス
(51)【国際特許分類】
   H03K 19/0175 20060101AFI20160616BHJP
   H03F 1/52 20060101ALI20160616BHJP
   H01L 21/822 20060101ALI20160616BHJP
   H01L 27/04 20060101ALI20160616BHJP
【FI】
   H03K19/00 101Q
   H03F1/52 A
   H01L27/04 E
   H01L27/04 H
【請求項の数】21
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2015-538047(P2015-538047)
(86)(22)【出願日】2013年10月18日
(65)【公表番号】特表2016-502307(P2016-502307A)
(43)【公表日】2016年1月21日
(86)【国際出願番号】US2013065592
(87)【国際公開番号】WO2014066152
(87)【国際公開日】20140501
【審査請求日】2015年8月27日
(31)【優先権主張番号】13/658,778
(32)【優先日】2012年10月23日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100194814
【弁理士】
【氏名又は名称】奥村 元宏
(72)【発明者】
【氏名】リ、ミャオ
(72)【発明者】
【氏名】ジュアン、ジンチェン
(72)【発明者】
【氏名】フ、ヤン
(72)【発明者】
【氏名】バイ、シャオリアン
(72)【発明者】
【氏名】カン、ジン
【審査官】 白井 亮
(56)【参考文献】
【文献】 特開平06−125266(JP,A)
【文献】 特開2000−059202(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03K 19/0175
H01L 21/822
H01L 27/04
H03F 1/52
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力ドライバであって、
第1のレプリカデバイス及び第2のレプリカデバイスをバイアスするための第1のバイアス電圧を生成することと、ここで、前記第1のバイアス電圧は、前記第1のレプリカデバイスに対して規定のインピーダンスを設定する、
第3のレプリカデバイスをバイアスするための第2のバイアス電圧を生成することと、ここで、前記第1のバイアス電圧及び前記第2のバイアス電圧は、前記第2のレプリカデバイス及び前記第3のレプリカデバイスに対して規定の合成インピーダンスを設定し、前記規定の合成インピーダンスは、前記第2のレプリカデバイスの第1のインピーダンスと、前記第3のレプリカデバイスの第2のインピーダンスの合計である、
を行うように構成されたレプリカ回路と、
電力端子と第1の差動出力端子及び第2の差動出力端子との間にそれぞれ結合された第1のペアの金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOS)デバイスと、ここで、前記第1のペアのMOSデバイスのうちの一方の第3のインピーダンスは、前記第1のペアのMOSデバイスのうちの前記一方が前記第1のバイアス電圧に基づいた電圧を受信することに応答して、前記第1のレプリカデバイスの前記規定のインピーダンスに基づく、
MOSデバイスを経由して前記第1の差動出力端子及び前記第2の差動出力端子と接地端子との間にそれぞれ結合された第2のペアのMOSデバイスと、ここで、前記第2のペアのMOSデバイスのうちの一方の第4のインピーダンスと、前記MOSデバイスの第5のインピーダンスの合計である合成インピーダンスは、前記第2のペアのMOSデバイスのうちの前記一方が前記電圧を受信することと、前記MOSデバイスが前記第2のバイアス電圧でバイアスされることに応答して、前記規定の合成インピーダンスに基づく、
を備える、出力ドライバ。
【請求項2】
前記第1のペアのMOSデバイス又は前記第2のペアのMOSデバイスのうちの少なくとも1つがNMOSデバイスを備える、請求項1に記載の出力ドライバ。
【請求項3】
入力差動信号に基づいて、前記電圧を前記第1のペアのMOSデバイスのうちの前記一方と前記第2のペアのMOSデバイスのうちの前記一方とに供給するように動作可能な電流モードプリドライバをさらに備える、請求項1に記載の出力ドライバ。
【請求項4】
前記レプリカ回路は、前記第1の差動出力端子及び前記第2の差動出力端子にまたがる出力電圧スイングを設定するために電源電圧を供給するように構成される、請求項1に記載の出力ドライバ。
【請求項5】
前記レプリカ回路から前記電源電圧を受け取るように構成された電圧レール回路をさらに備える、請求項4に記載の出力ドライバ。
【請求項6】
モバイル電話、セットトップボックス、ミュージックプレーヤ、ビデオプレーヤ、エンタテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、コンピュータ、ハンドヘルドパーソナル通信システム(PCS)ユニット、携帯用データユニット、及び/又は固定ロケーションのデータユニットに統合される、請求項1に記載の出力ドライバ。
【請求項7】
前記規定のインピーダンス及び前記規定の合成インピーダンスは、前記第1の差動出力端子及び前記第2の差動出力端子の結合された伝送路の特性インピーダンスに基づく、請求項1に記載の出力ドライバ。
【請求項8】
前記第3のインピーダンスは、規定のインピーダンス比に前記規定のインピーダンスが乗じられたものに基づき、前記合成インピーダンスは、前記規定のインピーダンス比に前記規定の合成インピーダンスが乗じられたものに基づく、請求項1に記載の出力ドライバ。
【請求項9】
出力ドライバを動作する方法であって、
第1のレプリカデバイス及び第2のレプリカデバイスをバイアスするための第1のバイアス電圧を生成することと、ここで、前記第1のバイアス電圧は、前記第1のレプリカデバイスに対して規定のインピーダンスを設定する、
第3のレプリカデバイスをバイアスするための第2のバイアス電圧を生成することと、ここで、前記第1のバイアス電圧及び前記第2のバイアス電圧は、前記第2のレプリカデバイス及び前記第3のレプリカデバイスに対して規定の合成インピーダンスを設定し、前記規定の合成インピーダンスは、前記第2のレプリカデバイスの第1のインピーダンスと、前記第3のレプリカデバイスの第2のインピーダンスの合計である、
電力端子と第1の差動出力端子及び第2の差動出力端子との間にそれぞれ結合された第1のペアの金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOS)デバイスのうちの一方に、前記第1のバイアス電圧に基づい電圧を印加することと、ここで、前記第1のペアのMOSデバイスのうちの前記一方の第3のインピーダンスは、前記第1のレプリカデバイスの前記規定のインピーダンスに基づく、
MOSデバイスを経由して前記第1の差動出力端子及び前記第2の差動出力端子と接地端子との間に結合された第2のペアのMOSデバイスのうちの一方に、前記電圧を印加することと、
前記MOSデバイスに前記第2のバイアス電圧を印加することと、ここで、前記第2のペアのMOSデバイスのうちの前記一方の第4のインピーダンスと、前記MOSデバイスの第5のインピーダンスの合計である合成インピーダンスは、前記規定の合成インピーダンスに基づく、
を備える方法。
【請求項10】
前記第1のペアのMOSデバイスのうちの前記一方及び前記第2のペアのMOSデバイスのうちの前記一方に前記電圧を印加することは、入力差動信号に基づく、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の差動出力端子及び前記第2の差動出力端子にまたがって出力電圧スイングを設定するための電源電圧を供給することをさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第1のバイアス電圧及び前記第2のバイアス電圧を生成するために前記電源電圧を使用することをさらに備える、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記出力ドライバを、モバイル電話、セットトップボックス、ミュージックプレーヤ、ビデオプレーヤ、エンタテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、コンピュータ、ハンドヘルドパーソナル通信システム(PCS)ユニット、携帯用データユニット、及び/又は固定ロケーションのデータユニットに統合することをさらに備える、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記規定のインピーダンス及び前記規定の合成インピーダンスは、前記第1の差動出力端子及び前記第2の差動出力端子の結合された伝送路の特性インピーダンスに基づく、請求項9に記載の方法。
【請求項15】
前記第3のインピーダンスは、規定のインピーダンス比に前記規定のインピーダンスが乗じられたものに基づき、前記合成インピーダンスは、前記規定のインピーダンス比に前記規定の合成インピーダンスが乗じられたものに基づく、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
出力ドライバであって、
第1のレプリカデバイス及び第2のレプリカデバイスをバイアスするための第1のバイアス電圧を生成するための手段と、ここで、前記第1のバイアス電圧は、前記第1のレプリカデバイスに対して規定のインピーダンスを設定する、
第3のレプリカデバイスをバイアスするための第2のバイアス電圧を生成するための手段と、ここで、前記第1のバイアス電圧及び前記第2のバイアス電圧は、前記第2のレプリカデバイス及び前記第3のレプリカデバイスに対して規定の合成インピーダンスを設定し、前記規定の合成インピーダンスは、前記第2のレプリカデバイスの第1のインピーダンスと、前記第3のレプリカデバイスの第2のインピーダンスの合計である、
電力端子と第1の差動出力端子及び第2の差動出力端子との間にそれぞれ結合された第1の切り替え手段及び第2の切り替え手段と、ここで、前記第1の切り替え手段及び前記第2の切り替え手段のうちの一方の第3のインピーダンスは、前記第1の切り替え手段及び前記第2の切り替え手段のうちの前記一方が前記第1のバイアス電圧に基づいた電圧を受信することに応答して、前記第1のレプリカデバイスの前記規定のインピーダンスに基づく、
MOSデバイスを経由して前記第1の差動出力端子及び前記第2の差動出力端子と接地端子との間にそれぞれ結合された第3の切り替え手段及び第4の切り替え手段と、ここで、前記第3の切り替え手段及び前記第4の切り替え手段のうちの一方の第4のインピーダンスと、前記MOSデバイスの第5のインピーダンスの合計である合成インピーダンスは、前記第3の切り替え手段及び前記第4の切り替え手段のうちの前記一方が、前記電圧を受信することと、前記MOSデバイスが前記第2のバイアス電圧でバイアスされることに応答して、前記規定の合成インピーダンスに基づく、
を備える、出力ドライバ。
【請求項17】
入力差動信号に基づいて、前記電圧を前記第1の切り替え手段及び前記第2の切り替え手段のうちの前記一方と前記第3の切り替え手段及び前記第4の切り替え手段のうちの前記一方に供給するための手段をさらに備える、請求項16に記載の出力ドライバ。
【請求項18】
前記第1の差動出力端子及び前記第2の差動出力端子にまたがる出力電圧スイングを設定するために電源電圧を供給するための手段をさらに備える、請求項16に記載の出力ドライバ。
【請求項19】
モバイル電話、セットトップボックス、ミュージックプレーヤ、ビデオプレーヤ、エンタテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、コンピュータ、ハンドヘルドパーソナル通信システム(PCS)ユニット、携帯用データユニット、及び/又は固定ロケーションのデータユニットに統合される、請求項16に記載の出力ドライバ。
【請求項20】
前記規定のインピーダンス及び前記規定の合成インピーダンスは、前記第1の差動出力端子及び前記第2の差動出力端子の結合された伝送路の特性インピーダンスに基づく、請求項16に記載の出力ドライバ。
【請求項21】
前記第3のインピーダンスは、規定のインピーダンス比に前記規定のインピーダンスが乗じられたものに基づき、前記合成インピーダンスは、前記規定のインピーダンス比に前記規定の合成インピーダンスが乗じられたものに基づく、請求項16に記載の出力ドライバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[0001] 本開示は一般に、電圧モードドライバに関する。より具体的には、本開示は、積層MOSトランジスタを使用して伝送路特性を整合させるための方法及びデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 静電気放電(ESD)が集積半導体チップに流入する(flow into)とき、この半導体チップの内部回路は、損傷を受けたり、誤作動を起こしたりしうる。ESDは主に、入力/出力ドライバ段に流入する。従来、静電気放電の流れに対応するために、入力ドライバ段において入力保護回路が用いられうる。しかしながら、設計制約が出力バッファとインターフェース端子との間での抵抗の使用を認めないため、出力ドライバ段には同様の入力保護回路が用いられない可能性がある。さらに、出力ドライバ設計は、特定の最小ESD規格を満たすように指定される。
【発明の概要】
【0003】
[0003] 本開示の一態様にしたがって、出力ドライバが説明される。出力ドライバは、電力端子と第1の差動出力端子との間に結合された第1のペアの積層金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOS)デバイスを含む。出力ドライバは、第2の差動出力端子と接地端子との間に結合された第2のペアの積層MOSデバイスをさらに含む。
【0004】
[0004] 本開示の別の態様にしたがって、出力ドライバを動作する方法が説明される。方法は、第1の伝送路特性を整合させるために、電力端子と第1の差動出力端子との間に結合された第1のペアの積層MOSデバイスのための第1のバイアス電圧を生成することを含む。方法はまた、第2の伝送路特性を整合させるために、第2の差動出力端子と接地端子の間に結合された第2のペアの積層MOSデバイスのための第2のバイアス電圧を生成することを含む。
【0005】
[0005] 本開示のさらなる態様にしたがって、出力ドライバが説明される。出力ドライバは、電子信号を切り替えるための第2の手段上に積層された、電子信号を切り替えるための第1の手段を含む。第1の切り替え手段及び第2の切り替え手段は、電力端子と第1の差動出力端子との間に結合される。出力ドライバはまた、電子信号を切り替えるための第4の手段上に積層された、電子信号を切り替えるための第3の手段を含む。第3の切り替え手段及び第4の切り替え手段は、第2の差動出力端子と接地端子との間に結合される。
【0006】
[0006] これは、以下の詳細な説明がより良く理解されうるように、本開示の特徴及び技術的利点を、どちらかといえば幅広く概説している。本開示の追加の特徴及び利点が以下に説明されるだろう。本開示が、本開示と同じ目的を実行するための他の構造を設計するためまたは改良するための基礎として容易に利用されうることは、当業者によって認識されるべきである。そのような等価の構造が、添付された特許請求の範囲に示される本開示の教示から逸脱しないことも当業者によって認知されるべきである。本開示の特性であると考えられる新規な特徴は、その編成及び動作の方法の両方について、さらなる目的及び利点とともに、添付の図と関連して考慮されるとき、以下の説明からより良く理解されるであろう。しかしながら、これらの図の各々が例示及び説明のためだけに提供されており、本開示の限定の定義を意図するものではないことは明白に理解されるべきである。
【0007】
[0007] 本開示の特徴、性質、及び利点は、図面と併せて考慮されるとき、以下に示される詳細な説明からより明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、本開示のある態様に係る、電圧モードドライバの例示的なレプリカ回路を例示する。
図2図2は、本開示のある態様に係る、積層NMOSトランジスタを含む例示的な電圧モードドライバを例示する概略図である。
図3図3は、本開示のある態様に係る、積層NMOSトランジスタを含む電圧モードドライバを動作するための方法を例示する。
図4図4は、本開示のある態様が有利に用いられうる例示的なワイヤレス通信システムを示す。
図5図5は、半導体素子の回路、レイアウト、論理設計に対して使用される設計ワークステーションを例示するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[00013] 添付の図面に関連して以下に示される詳細な説明は、様々な構成の説明を意図したものであり、本明細書において説明される概念が実施されうる唯一の構成を表すことを意図したものではない。この詳細な説明は、様々な概念の徹底した理解を提供することを目的として、具体的な詳細を含む。しかしながら、これらの概念がこれらの具体的な詳細なしで実施されうることは、当業者には明らかであろう。いくつかの事例では、そのような概念をあいまいにしないために、周知の構造及び構成要素はブロック図の形式で示される。本明細書で説明される場合、「及び/又は」という用語の使用は、「包括的な又は」を表すことを意図しており、「又は」という用語の使用は、「排他的な又は」を表すことが意図される。
【0010】
[00014] 本開示の態様は、改善された出力ドライバと、その出力ドライバのためのESD保護の改善された方法とを含みうる。
【0011】
[00015] 具体的には、本開示のいくつかの態様は、出力バッファ設計に対する静電気放電規格を満たしつつ、伝送路のインピーダンス特性にほぼ等しいオン抵抗(Ron)を生成する。本開示の一態様は、トランジスタ(例えば、N型金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(NMOSトランジスタ))の積層によって、伝送路のインピーダンス特性に整合する50オームのオン抵抗を生成する。積層NMOSトランジスタは、電圧モードドライバの差動出力端子と、出力バッファの電源との間に配列された1つよりも多くのトランジスタを含む。積層NMOSトランジスタはまた、電圧モードドライバの差動出力端子と、出力バッファの接地端子との間に配列された1つよりも多くのトランジスタを含む。
【0012】
[00016] 図1及び2を参照すると、本開示の一態様に係る、電圧モードドライバ200のレプリカ回路100が例示されている。電圧モードドライバ200は、レプリカ回路100によって供給される電流/電圧/インピーダンス(又は、それらのスケーリング(基準化)されたバージョン)をレプリカする。レプリカ回路100によって供給される電流/電圧/インピーダンス(又は、それらのスケーリングされたバージョン)に基づいて、電圧モードドライバ200は、出力ドライバ段240の出力ドライバ回路260に関連付けられた出力インピーダンスを制御するように構成される。
【0013】
[00017] この構成では、レプリカ回路100は、第1の回路部、第2の回路部、および第3の回路部を含む。第1の回路部は、第1の電流源I1と、抵抗器R1、R2、R3、R4とを含む。第2の回路部は、第2の電流源I2と、演算増幅器102と、トランジスタT1と、抵抗器R5とを含む。第3の回路部は、第3の電流源I3と、演算増幅器104と、第2のドライバトランジスタT2と、第3のドライバトランジスタT3と、抵抗器R6とを含む。第3の回路部では、トランジスタT2及びT3が積層構成で配列される。トランジスタT1、T2、及び/又はT3は、NMOSトランジスタでありうる。
【0014】
[00018] 図1に示されている構成では、電流源の各々は、電圧源VDDに結合されており、プログラマブル電流制御源Icrtrlによって制御される。具体的には、電流源I1、I2、I3の各入力は、電源VDDに結合される。一構成では、電流源I1、I2、I3は、ほぼ同じ出力電流を生成する。第1、第2、及び第3の回路部の各々は、接地端子106に結合される。演算増幅器102及び104は、レプリカ回路100のための電圧(例えば、Vr又はVb)を出力しうる。この構成では、レプリカ回路100の所望の抵抗は、この電圧に基づいて達成される。
【0015】
[00019] 図1では、トランジスタT1のドレインD1での電圧は、第2の電流源I2からの出力電流と、トランジスタT1でのインピーダンス及び抵抗器R5の抵抗の組み合わせとの積によって定められる。述べたように、第2の電流源I2は、電流源I1、I2、I3を制御するために、プログラマブル電流制御源Ictrlに結合される。トランジスタT1のゲートG1は、端子110で、演算増幅器102の出力に結合される。端子110の電圧は、演算増幅器102の出力電圧Vrに等価でありうる。トランジスタT1のソースS1は、抵抗器R5の端子112に結合される。抵抗器R5の端子114は、接地端子106に結合される。演算増幅器102の第2の入力端子120は、第1の回路部の端子128に結合されうる。端子128での電圧はVsである。演算増幅器102の第1の入力端子108は、第2の電流源I2の出力に結合される。
【0016】
[00020] 図1にさらに示されているように、トランジスタT2のドレインD2は、抵抗器R6の端子116に結合される。抵抗器R6の端子124での電圧は、第3の電流源I3からの出力電流と、トランジスタT2及びT3でのインピーダンスの組み合わせと、抵抗器R6の抵抗との積によって定められる。トランジスタT2のゲートG2は、端子110で、演算増幅器102の出力に結合される。端子110での電圧は、演算増幅器102の出力電圧Vrに等価でありうる。トランジスタT2のソースS2は、トランジスタT3のドレイン(D3)に結合される。トランジスタT3のゲートG3は、端子118で、演算増幅器104の出力に結合される。演算増幅器の出力での電圧はVbである。トランジスタT3のソースS3は接地端子106に結合される。演算増幅器104の第2の入力端子126は、演算増幅器102の第2の入力端子120を通して第1の回路部の端子128に結合される。第2の入力端子126での電圧Vsは、端子128及び第2の入力端子120で定められる電圧に等しい。演算増幅器104の第1の入力端子122は、第3の電流源I3の出力に結合される。
【0017】
[00021] 図1の構成では、電源電圧(supply voltage)Vsは、演算増幅器102及び104のそれぞれの第2の入力端子120と第2の入力端子126の両方のための電源電圧である。具体的には、第1の電流源I1と、抵抗器R1、R2、R3、及びR4とによって生成される電流は、端子128での電源電圧Vsを定める。抵抗器R2、R3、及びR4に関連付けられた端子130での電圧はVsに等しい。本開示の一態様では、抵抗器R2、R3、及びR4が、並列構成で配列される。抵抗器R1は、並列の抵抗器R2、R3、及びR4と直列に結合されうる。第1の電流源I1は端子128に結合される。端子132は、抵抗器R1、R2、R3、及びR4の共用端子である。抵抗器R1の端子134は、接地端子106に結合される。
【0018】
[00022] 一構成では、抵抗器R1、R2、R3、及びR4は規定値に(例えば、R1は1.5キロ(1.5K)オームに等しく)較正され、並列の抵抗器R2、R3、及びR4の組み合わせの抵抗は500オームに較正される。抵抗器R1、R2、R3、及びR4の較正は、温度、電力、及び電圧の変化にわたり、抵抗器R1、R2、R3、及びR4にまたがって一貫した抵抗を維持する。
【0019】
[00023] 本開示の一態様では、抵抗器R5は、較正された抵抗R1に対応し、トランジスタT1にまたがるインピーダンスは、並列の抵抗器R2、R3、及びR4にまたがる抵抗に対応する。具体的には、抵抗器R5は、1.5Kオームに等しいか、又はR1の抵抗にほぼ等しく、トランジスタT1のインピーダンスは500オームであるか、又は並列の抵抗器R2、R3、及びR4にまたがる抵抗にほぼ等しい。したがって、端子128から接地端子106への総抵抗は、第1の入力端子108から接地端子106への総抵抗に等しいか又はほぼ等しい。第1の入力端子108及び端子128を通る電流もまた等しい(即ち、I1からの電流がI2からの電流に等しい)ため、第1の入力端子108及び端子128の電圧も等しい。トランジスタT1がオンのとき端子128で定められる電圧が第2の入力端子120での電圧と同じであるため、トランジスタT1がアクティブであるとき、演算増幅器102の第1の入力端子108及び第2の入力端子120での入力電圧もまた同じである。何らかの差分が生じる場合、この回路は、入力電圧を同じにするように機能する。
【0020】
[00024] 同様に、抵抗器R6は、較正された抵抗R1に対応し、トランジスタT2及びT3にまたがるインピーダンスの合計は、並列の抵抗器R2、R3、及びR4にまたがる抵抗に対応する。具体的には、抵抗器R6は、1.5Kオームに等しいか、又はR1の抵抗にほぼ等しく、トランジスタT2及びT3のインピーダンスの合計は500オームであるか、又は並列の抵抗器R2、R3、及びR4にまたがる抵抗にほぼ等しい。したがって、端子128から接地端子106への総抵抗は、第1の入力端子122から接地端子106への総抵抗に等しいか、又はほぼ等しい。端子128及び第1の入力端子122を通る電流が等しい(即ち、電流源I1からの電流が電流源I3からの電流に等しい)ため、端子128及び第1の入力端子122での電圧も等しい。端子128で定められる電圧が第1の入力端子122で定められる電圧と同じであるため、演算増幅器104の第1の入力端子122及び第1の入力端子122の入力電圧は同じである。
【0021】
[00025] トランジスタT1、T2、及びT3は、演算増幅器102及び104によって生成されたバイアス電圧Vr及びVbによって、それらのそれぞれのインピーダンスにバイアスされうる。具体的には、出力電圧Vrは、トランジスタT1及びT2をそれらのそれぞれのインピーダンスにバイアスするために、演算増幅器102の出力からループバックし、演算増幅器104からの出力は、トランジスタT3をバイアスする。加えて、バイアス電圧Vr及びVbは、トランジスタT1、T2、及びT3のインピーダンスが第1の回路構成のそれぞれの較正済み抵抗に対応するように変動しうる。
【0022】
[00026] 図2は、本開示のある態様に係る、積層NMOSトランジスタを含む電圧モードドライバ200を例示する概略図である。述べたように、図2の電圧モードドライバ200は、図1のレプリカ回路100によって供給される電流/電圧/インピーダンス(又は、それらのスケーリングされたバージョン)をレプリカする。レプリカ回路100のトランジスタT1、T2、及びT3は、図2の電圧モードドライバ200のそれぞれのトランジスタT4、T5、T6、T7、及びT9のインピーダンス特性に関して、1:10の比を有する。例えば、図1のレプリカ回路100は、トランジスタT1にまたがって、及び、トランジスタT2とT3の組み合わせにまたがって500オームのインピーダンスを生成するが、図2の出力ドライバ段240での対応するトランジスタT4又はT6若しくはトランジスタT5及びT9又はT7及びT9の対応する組み合わせにまたがって生成される総インピーダンスは50オームである。即ち、出力ドライバ段240での50オームのインピーダンスは、レプリカ回路100のトランジスタと、電圧モードドライバ200のトランジスタとの間の1:10のインピーダンス比に起因する。
【0023】
[00027] この構成では、レプリカ回路100のそれぞれのトランジスタT1、T2、及びT3のインピーダンス特性に関して10:1の比を有するトランジスタT4、T5、T6、T7、及びT9を用いて電圧モードドライバ200の出力ドライバ段240が実現されるため、出力ドライバ段240の総インピーダンスは50オームである。結果として、図2の電圧モードドライバ200のシングルエンド出力抵抗は50オームである(例えば、10:1の比により500/10オームである)。この構成では、総インピーダンス(例えば、50オーム)は、電圧モードドライバ200に関連付けられた伝送路のインピーダンスを整合させる。
【0024】
[00028] 図2に示されるように、電圧モードドライバ200は、差動出力端子、outp 270及びoutn 272を介して伝送路に選択的に結合する。伝送路は、50オームの特性インピーダンスを有しうる。この構成では、電圧モードドライバ200は、プリドライバ段210と出力ドライバ段240とを含む。プリドライバ段210は、第1の電力レール回路220とプリドライバ回路230とを含む。出力ドライバ段240は、第2の電力レール回路250と出力ドライバ回路260とを含む。
【0025】
[00029] 本開示の一態様では、図1のレプリカ回路100が、プリドライバ段210を制御し、プリドライバ段が、出力ドライバ段240の出力インピーダンスを制御する。この構成では、レプリカ回路100は、プリドライバ段210のための電圧Vrを生成する。プリドライバ段210の出力電圧スイングは、電源電圧Vrによって設定される。具体的には、プリドライバ段210は、例えば、0ボルトと、電圧Vrのような実電圧との間で切り替える。プリドライバ段出力のアッパレールは、Vrに等しいVr1(即ち、第2の入力端子214で及びトランジスタT10のドレインD10で定められる電圧)である。具体的には、出力電圧Vr1は、トランジスタT10のドレインD10から、演算増幅器222の第2の入力端子214にループバックする。出力電圧スイングを制御するために、プリドライバ段210からのテール電流が電流源I4により調整されうる。
【0026】
[00030] この構成では、第1の電力レール回路220は、演算増幅器222、電源VDD、及びトランジスタT10を含む。トランジスタT10のソースS10は電源VDDに結合され、ゲートG10は演算増幅器222の出力に結合され、ドレインD10は端子234に結合される。キャパシタCrの第1の端子226は端子234に結合され、キャパシタCrの第2の端子228は、直流接地端子216に結合される。演算増幅器222の第1の入力端子212は、最初に、レプリカ回路100によって生成された電圧Vrを受け取る。この構成では、プリドライバ回路230の出力スイングは、レプリカ回路100によって生成された電源電圧Vrによって設定される。演算増幅器222の第2の入力端子214は、ドレインD10で定められる電圧を受け取るためにドレインD10に結合される。
【0027】
[00031] プリドライバ回路230は、電流モード論理構造に基づきうる。代表的に、プリドライバ回路230は、トランジスタT11及びT12、抵抗器R7及びR8、接地端子218、及び電流源I4を含みうる。トランジスタT11のソースS11は電流源I4の端子238に結合され、ゲートG11は差動入力端子inp 202に結合され、ドレインD11は、抵抗器R7とドレインD11との間の端子232に結合される。電流源I4の端子239は、接地端子218に結合される。トランジスタT12のソースS12は電流源I4の端子238に結合され、ゲートG12は差動入力端子inn 204に結合され、ドレインD12は端子236に結合される。抵抗器R7及びR8の各々は、端子234に結合されうる。抵抗器R7及びR8の抵抗値は、略200オームでありうる。差動入力端子(inp 202及びinn 204)は、差動入力信号を受け取る。本開示の一態様では、トランジスタT10は、P型金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(PMOSトランジスタ)であり、トランジスタT11及びT12は、NMOSトランジスタである。動作中、トランジスタT10、T11、及びT12は、飽和状態で動作した結果として、増加したインピーダンスを有しうる。
【0028】
[00032] 図2に示されるように、電圧モードドライバ200はまた、第2の電力レール回路250と出力ドライバ回路260とを含む。本開示の一態様では、第2の電力レール回路250は、演算増幅器252、電源VDD、及びトランジスタT8を含む。トランジスタT8のソースS8は電源VDDに結合され、ゲートG8は演算増幅器252の出力に結合され、ドレインD8は、端子262を通ってキャパシタCsの第1の端子264に結合され、Csの第2の端子269は、直流電流接地を供給するために接地端子246に結合される。この構成では、演算増幅器252の第1の入力端子242は、レプリカ回路100によって生成された電圧Vsを受け取る。演算増幅器252の第2の入力端子244は、ドレインD8で生成された電圧を受け取るために、ドレインD8に結合されうる。具体的には、出力ドライバ段240の出力スイングは、電源電圧Vsによって設定される。出力ドライバ段240の第2の電力レール回路250は、出力ドライバ回路260の端子262で、アッパレール出力電圧Vs1を供給する。具体的には、第2の入力端子244及びドレインD8で定められる電圧はVsに等しい。この構成では、出力電圧Vs1は、トランジスタT8のドレインD8から、演算増幅器252の第2の入力端子244にループバックする。
【0029】
[00033] 出力ドライバ回路260は、トランジスタT4、T5、T6、T7、及びT9を含みうる。トランジスタT4、T5、T6、及びT7は、出力ドライバ回路260を通る電流の流れを容易にするために、図2に例示されるように、交差した構成で配列される。トランジスタT4のソースS4はトランジスタT5のドレインD5に結合され、トランジスタT4のゲートG4は端子232を通してトランジスタT11のドレインD11に結合される。トランジスタT5のソースS5はトランジスタT9のドレインD9に結合され、トランジスタT5のゲートG5は、端子236を通してトランジスタT12のドレインD12に結合される。トランジスタT9のソースS9は接地端子248に結合され、トランジスタT9のゲートG9は、レプリカ回路100から電圧Vbを受け取る。トランジスタT6のソースS6は、トランジスタT7のドレインD7に結合され、トランジスタT6のゲートG6は、ドレインD12に及びゲートG5に結合される。トランジスタT7のソースS7はドレインD9に結合され、トランジスタT7のゲートG7は、ドレインD11に及びゲートG4に結合される。本開示の一態様では、トランジスタT8はPMOSトランジスタであり、トランジスタT4、T5、T6、T7、及びT9はNMOSトランジスタである。
【0030】
[00034] この構成では、出力ドライバ段240のトランジスタT5及びT9又はT7及びT9は、レプリカ回路100のトランジスタT2及びT3に対応する。出力ドライバ段240のトランジスタT4又はT6はまた、レプリカ回路100のトランジスタT1に対応する。電圧モードドライバ200は、通常動作中にレプリカ回路100のトランジスタ及び電圧モードドライバ200の対応するトランジスタのインピーダンスが等しく又はほぼ等しくなるように、レプリカ回路100によって駆動される。具体的には、レプリカ回路100のトランジスタT1は、電圧モードドライバ200のトランジスタT4又はT6の複製である。同様に、レプリカ回路100のトランジスタT2及びT3は、電圧モードドライバ200のトランジスタT5及びT9又はT7及びT9の複製である。整合した出力インピーダンスが望ましいため、出力ドライバ段240は、伝送路の特性インピーダンスに等しいインピーダンスを出力する。
【0031】
[00035] 差動信号は、差動入力端子inp 202及びinn 204を介してプリドライバ回路230へと入力され、トランジスタT11及びT12は、プリドライバ段210の切り替え実施にしたがってバイアスされる。例えば、特定の論理状態における、論理lowレベルの差動入力端子は、トランジスタT11及びT12をオフにするのに十分低くなるように設計される。プリドライバ段210のトランジスタT11がオンのとき、出力ドライバ段240のトランジスタT4もオンとなるように、トランジスタT4は、レプリカ回路100(図1参照)のトランジスタT1と同じ方法でバイアスされる。通常動作中、トランジスタT4のインピーダンスは、レプリカ回路100のトランジスタT1のインピーダンスと同じである。プリドライバ段210のトランジスタT12がオンのとき、出力ドライバ段240のトランジスタT5及びT6もオンとなるように、トランジスタT6は、レプリカ回路100のトランジスタT1と同じ方法でバイアスされる。通常動作中、トランジスタT6のインピーダンスもまた、レプリカ回路100のトランジスタT1のインピーダンスと同じである。
【0032】
[00036] いくつかのアプリケーション(例えば、メモリ物理層(M−PHY))では、出力ドライバ段240の第2の電力レール回路250は、200ミリボルト(mv)又は400mvに指定されうる。200mvのアプリケーションでは、例えば、レプリカ回路100の電流源I1、I2、及びI3によって生成される電流は、100マイクロアンペアに設定される。この構成では、レプリカ回路100の端子128、第2の入力端子120、及び第2の入力端子126での電圧Vsは、200mv(即ち、100マイクロアンペアに端子128での抵抗(2キロオーム)が乗じられたもの)である。この構成では、演算増幅器252の第1の入力端子242は、レプリカ回路100によって生成された電圧Vs(即ち、200mv)を受け取る。VsがVs1に等しいため、演算増幅器252の第2の入力端子244での電圧もまた200mvである。
【0033】
[00037] 図2に示されるように、出力ドライバ回路260を通る電流は、出力ドライバ回路のトランジスタのインピーダンスと共同してこの電圧Vsによって定められる。例えば、トランジスタT4のインピーダンス(即ち、50オーム)、トランジスタT5及びT9のインピーダンス(即ち、50オーム)、並びに伝送路のインピーダンス(即ち、100オーム、このうち50オームは出力インピーダンスであり、50オームは入力インピーダンスである)は、電圧Vsと共同して出力ドライバ回路260を通る電流を決定する。出力ドライバ電流はまた、トランジスタT6のインピーダンス、トランジスタT7及びT9のインピーダンス、及び伝送路のインピーダンス電圧Vsと共同して電圧Vsによって決定されうる。トランジスタT4又はT6は、分圧器として実現されうる。
【0034】
[00038] 動作中、プリドライバ段のプリドライバ回路230の入力端子202及び204は、オン状態とオフ状態との間で切り替わる。結果として、プリドライバ回路のトランジスタT11及びT12は、オン状態とオフ状態との間で切り替わる。トランジスタT11がオン状態であるとき、電圧は、トランジスタT4のゲートG4及びトランジスタT7のゲートG4で、これらのトランジスタT4及びT7がオンになるように生成される。結果として、電流は、第2の電力レール回路250から、トランジスタT4を通って、差動出力端子outn 272に、及び、伝送路に流れる。電流は、伝送路から、差動出力端子パッドoutp 270を介し、第2の出力端子266を通り、トランジスタT7及びT9を通って、接地端子248へと逆流する。トランジスタT12がオン状態にあるとき、電圧は、トランジスタT5のゲートG5及びトランジスタT6のゲートG6で、これらのトランジスタT5及びT6がオンになるように生成される。結果として、電流は、第2の電力レール回路250から、トランジスタT6を通って出力端子パッドoutp 270に流れ、第1の出力端子266を通って伝送路に流れる。電流は、伝送路から、出力端子パッドoutp 272を介し、第2の出力端子268を通り、トランジスタT5及びT9を通って、接地端子248へと逆流する。
【0035】
[00039] 本開示の一態様では、電圧モードドライバ200の出力端子と、電源(例えば、VDD)、及び/又は接地端子248との間に配置された多数の積層トランジスタは、出力ドライバ回路260の出力端子を駆動する。積層トランジスタは、積層NMOSトランジスタを含みうる。積層NMOSトランジスタのインピーダンスは、伝送路のインピーダンス特性を整合させるために、50オーム(この例では)にバイアスされる。例えば、第1の出力端子266から接地端子248への出力ドライバ段240を検討すると、2つの積層NMOSトランジスタ、即ち、トランジスタT7及びT9が存在する。同様に、2つの積層NMOSトランジスタT5及びT9が、第2の出力端子268と接地端子248との間に示される。積層トランジスタT5及びT9又はT7及びT9のインピーダンスの合計は50オーム(この例では)であり、これは、伝送路のインピーダンス特性を整合させる。
【0036】
[00040] 同様に、第1の出力端子266から電源VDDへの出力ドライバ段240を検討すると、2つの積層トランジスタ、即ち、NMOSトランジスタT6及びPMOSトランジスタT8が存在する。加えて、積層NMOSトランジスタT4及びPMOSトランジスタT8は、電源VDDと第2の出力端子268との間に配置される。キャパシタCsは、端子262に結合された第1の端子264と、接地端子246に結合された第2の端子269とを含む。結果として、トランジスタT4又はT6は、伝送路のインピーダンス特性を整合させるために、例えば、50オームにバイアスされる。したがって、トランジスタT4又はT6のインピーダンスは、レプリカ回路100のトランジスタT1のインピーダンスに対応する。同様に、トランジスタT4は、伝送路のインピーダンス特性を整合させるために、50オームにバイアスされる。
【0037】
[00041] 接地端子248と出力端子との間に積層トランジスタT5及びT9又はT7及びT9を有することは、出力端子と接地端子248との間に1つよりも多くのトランジスタを設けることによって静電気放電(ESD)仕様を満たす。例えば、積層トランジスタT2及びT3のインピーダンスの合計が50オームである場合、積層トランジスタT5及びT9のインピーダンスもまた50オームである。積層トランジスタT5及びT9のこの特徴はまた、プリドライバ段210での切り替え実現に基づいて、積層トランジスタT7及びT9にも適用される。
【0038】
[00042] 同様に、電源VDDと出力端子との間に積層トランジスタT6及びT8又はトランジスタT4及びT8を有することは、出力端子と電源VDDとの間に1つよりも多くのトランジスタを設けることによって静電気放電(ESD)仕様を満たす。例えば、トランジスタT1のインピーダンスが50オームである場合には、トランジスタT4のインピーダンスもまた50オームである。トランジスタT4のこの特徴は、プリドライバ段210での切り替え実施に基づいて、トランジスタT6にも適用される。
【0039】
[00043] 図3は、本開示のある態様に係る、積層NMOSトランジスタを含む電圧モードドライバを実現するための方法300を例示する。ブロック302において、方法は、第1の伝送路特性を整合させるために、電力端子と第1の差動出力端子との間に結合された第1のペアの積層MOSデバイスのための第1のバイアス電圧を生成することから始める。図2の例示では、第1のペアの積層MOSデバイスは、トランジスタT6及びT8又はT4及びT8を含む。ブロック304では、方法は、第2の伝送路特性を整合させるために第2の差動出力端子と接地端子の間に結合された第2のペアの積層MOSデバイスのための第2のバイアス電圧を生成することを含む。図2の例示では、第2のペアの積層MOSデバイスは、トランジスタT5及びT9又はT7及びT9を含む。
【0040】
[00044] 一構成では、出力ドライバは、第1のバイアス電圧を生成するための手段と、第2のバイアス電圧を生成するための手段とを含む。本開示の一構成では、第1及び/又は第2のバイアス電圧手段は、第1の電力レール回路220、第2の電力レール回路250、及び/又は、第1及び/又は第2のバイアス電圧手段によって示された機能を実行するように構成されたプリドライバ回路230でありうる。
【0041】
[00045] 一構成では、出力ドライバは、電子信号を切り替えるための第1、第2、第3、及び第4の手段を含む。本開示の一態様では、第1、第2、第3、及び第4の切り替え手段は、図2の電圧モードドライバ200の出力ドライバ段240のトランジスタT4、T5、T6、T7、T8、及び/又はT9のようなトランジスタでありうる。
【0042】
[00046] 図4は、積層NMOSトランジスタを含む電圧モードドライバの実施形態が有利に用いられうる例示的なワイヤレス通信システム400を示す。例示目的のために、図4は、3つの遠隔ユニット420、430、及び450と、2つの基地局440とを示す。ワイヤレス通信システムがさらに多くの遠隔ユニット及び基地局を有しうることは認識されるであろう。遠隔ユニット420、430、及び450は、積層NMOSトランジスタ425A、425B、及び425Cを含む電圧モードドライバを含む。図4は、基地局440及び遠隔ユニット420、430並びに450からの順方向リンク信号480と、遠隔ユニット420、430、及び450から基地局440への逆方向リンク信号490とを示す。
【0043】
[00047] 図4において、遠隔ユニット420はモバイル電話として示され、遠隔ユニット430は携帯用コンピュータとして示され、遠隔ユニット450は、無線ローカルループシステムにおける固定ロケーションの遠隔ユニットとして示される。例えば、これら遠隔ユニットは、携帯電話、ハンドヘルドパーソナル通信システム(PCS)ユニット、パーソナルデータアシスタントのような携帯用データユニット、及び/又は検針機器のような固定ロケーションのデータユニットでありうる。図4は、本開示の教示に係る、積層NMOSトランジスタ425A、425B、及び425Cを含む電圧モードドライバを用いうる遠隔ユニットを例示するが、本開示は、これらの例示的な例示されるユニットに限られるわけではない。例えば、本開示の実施形態に係る、積層N型金属酸化物半導体電界効果トランジスタを含む電圧モードドライバは、あらゆるデバイスで適切に用いられうる。
【0044】
[00048] 図5は、上に開示された積層NMOSトランジスタを含む電圧モードドライバのような、半導体素子の論理設計、レイアウト、及び回路に対して使用される設計ワークステーションを例示するブロック図である。設計ワークステーション500は、オペレーティングシステムソフトウェア、サポートファイル、及びCadence又はOrCADのような設計ソフトウェアを含むハードディスク501を含む。設定ワークステーション500はまた、積層NMOSトランジスタを含む電圧モードドライバのような回路510又は半導体素子512の設計を容易にするために、ディスプレイ502を含む。記憶媒体504は、回路設計510又は半導体素子512を具体的に記憶するために提供される。回路設計510又は半導体素子512は、GDSII又はGERBERのようなファイル形式で記憶媒体504に記憶されうる。記憶媒体504は、CD−ROM、DVD、ハードディスク、フラッシュメモリ、又は他の適切なデバイスでありうる。さらに、設計ワークステーション500は、記憶媒体504から入力を受け入れるための又はそこへの出力を書き込むためのドライブ装置503を含む。
【0045】
[00049] 記憶媒体504に記録されているデータは、論理回路構成、フォトリソグラフィマスクのためのパターンデータ、又は、電子ビームリソグラフィのようなシリアル書込ツールのためのマスクパターンデータを指定しうる。データは、論理シミュレーションに関連付けられたネット回路又はタイミング図のような論理検証データをさらに含みうる。データを記憶媒体504上に提供することは、半導体ウェハを設計するためのプロセスの数を減らすことで、回路設計510又は半導体素子512の設計を容易にする。
【0046】
[00050] 特定の回路が示さているが、開示された回路のすべてが、開示された実施形態を実施するために必要とされるわけではないことは、当業者によって認識されるであろう。さらに、本開示に焦点を置くために、特定の周知の回路は説明されていない。
【0047】
[00051] 本明細書で説明された方法は、アプリケーションに依存して、様々な手段によって実現されうる。例えば、これらの方法は、ハードウェアで、ファームウェアで、ソフトウェアで、又はこれらの任意の組み合わせで実現されうる。ハードウェアの実現の場合、処理ユニットは、1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、本明細書で説明された機能を実行するように設計された他の電子ユニット、又はこれらの組み合わせ内で実現されうる。
【0048】
[00052] ファームウェア及び/又はソフトウェア実現の場合、これら方法は、本明細書で説明された機能を実行するモジュール(例えば、プロシージャ、関数、等)で実現されうる。命令を有形に具現化する任意の機械又はコンピュータ可読媒体が、本明細書で説明された方法を実現する際に使用されうる。例えば、ソフトウェアコードは、メモリ内に記憶され、プロセッサによって実行されうる。プロセッサによって実行される場合、ソフトウェアコードの実行は、本明細書で示された教示の異なる態様の様々な方法及び機能を実現する動作環境を生成する。メモリは、プロセッサ内で又はプロセッサ外で実現されうる。本明細書で使用される場合、「メモリ」という用語は、あらゆるタイプの長期、短期、揮発性、不揮発性、又はその他のメモリを指し、任意の特定のタイプのメモリ又はメモリの数、或いはメモリが記憶される媒体のタイプに限定されるべきでない。
【0049】
[00053] 本明細書で説明された方法及び機能を定義するソフトウェアコードを記憶する機械又はコンピュータ可読媒体は、物理的なコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の入手可能な媒体でありうる。限定ではなく例として、このようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROM又は他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置又は他の磁気記憶デバイス、或いは、データ構造又は命令の形式で所望のプログラムコードを記憶するために使用可能であり、かつコンピュータによってアクセス可能なその他媒体を備えうる。本明細書で使用される場合、ディスク(disk)及び/又はディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、及びブルーレイ(blu-ray(登録商標))ディスクを含み、ここでディスク(disk)は、通常磁気的にデータを再生し、一方ディスク(disc)は、レーザーを用いて光学的にデータを再生する。上記の組み合わせもまた、コンピュータ可読媒体の適用範囲内に含まれるべきである。
【0050】
[00054] コンピュータ可読媒体への記憶に加えて、命令及び/又はデータは、通信装置に含まれる伝送媒体上の信号として、提供されうる。例えば、通信装置は、命令及びデータを示す信号を有するトランシーバを含みうる。これら命令及びデータは、1つ又は複数のプロセッサに、特許請求の範囲において概説される機能を実現させるように構成される。
【0051】
[00055] 本教示及びそれらの利点が詳細に説明されているが、添付の特許請求の範囲によって定義される本教示の技術から逸脱することなく、様々な変更、並び替え、及び代替が本明細書で行われうることが理解されるべきである。さらに、本願の適用範囲は、本明細書で説明されたプロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法及びステップの特定の態様に限定されることが意図されない。当業者が本開示から容易に理解することとなるように、本明細書で説明された対応する態様とほぼ同じ結果を達成する、又はほぼ同じ機能を実行する、既存の、又は後に開発されるプロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法、又はステップは、本教示にしたがって利用されうる。したがって、添付の特許請求の範囲は、このようなプロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法、又はステップを、その適用範囲内に含むことが意図される。
以下に本願発明の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
出力ドライバであって、
電力端子と第1の差動出力端子との間に結合された第1のペアの積層金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOS)デバイスと、
第2の差動出力端子と接地端子との間に結合された第2のペアの積層MOSデバイスと
を備える出力ドライバ。
[C2]
前記第1のペアの積層MOSデバイス又は前記第2のペアの積層MOSデバイスのうちの少なくとも1つがNMOSデバイスを備える、C1に記載の出力ドライバ。
[C3]
前記出力ドライバは、差動信号を電圧モード出力ドライバに供給するように動作可能な電流モードプリドライバをさらに備える前記電圧モード出力ドライバとしてさらに構成される、C1に記載の出力ドライバ。
[C4]
前記出力ドライバは、レプリカ回路の電流、電圧、及び/又はインピーダンスのスケーリングされたバージョンをレプリカするようにさらに構成され、前記出力ドライバの出力スイングは、前記レプリカ回路によって供給される電源電圧によって設定される、C1に記載の出力ドライバ。
[C5]
前記レプリカ回路から前記電源電圧を受け取るように構成された電圧レール回路をさらに備える、C4に記載の出力ドライバ。
[C6]
前記電力端子と前記第2の差動出力端子との間に結合された第3のペアの積層MOSデバイスをさらに備え、前記第1のペアの積層MOSデバイスの1つのMOSデバイスは、前記第3のペアの積層MOSデバイスにも属する、C1に記載の出力ドライバ。
[C7]
前記接地端子と前記第1の差動出力端子との間に結合された第4のペアの積層MOSデバイスをさらに備え、前記第2のペアの積層MOSデバイスの1つのMOSデバイスは、前記第4のペアの積層MOSデバイスにも属する、C6に記載の出力ドライバ。
[C8]
モバイル電話、セットトップボックス、ミュージックプレーヤ、ビデオプレーヤ、エンタテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、コンピュータ、ハンドヘルドパーソナル通信システム(PCS)ユニット、携帯用データユニット、及び/又は固定ロケーションのデータユニットに統合される、C1に記載の出力ドライバ。
[C9]
出力ドライバを動作する方法であって、
第1の伝送路特性を整合させるために、電力端子と第1の差動出力端子との間に結合された第1のペアの積層金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOS)デバイスのための第1のセットのバイアス電圧を生成することと、
第2の伝送路特性を整合させるために、第2の差動出力端子と接地端子との間に結合された第2のペアの積層MOSデバイスのための第2のセットのバイアス電圧を生成することと
を備える方法。
[C10]
前記第1の伝送路特性又は前記第2の伝送路特性を整合したオン抵抗(Ron)を生成するために、前記出力ドライバに差動信号を供給することをさらに備える、C9に記載の方法。
[C11]
レプリカ回路からの電源電圧による前記出力ドライバの出力スイングを設定することをさらに備え、前記出力ドライバは、前記レプリカ回路の電流、電圧、及び/又はインピーダンスのスケーリングされたバージョンをレプリカするように構成される、C9に記載の方法。
[C12]
電圧レール回路で、前記レプリカ回路から前記電源電圧を受け取ることをさらに備える、C11に記載の方法。
[C13]
前記電力端子と前記第2の差動出力端子との間に結合された第3のペアの積層MOSデバイスのための第3のセットのバイアス電圧を生成することをさらに備え、前記第1のペアの積層MOSデバイスの1つのMOSデバイスは、前記第3のペアの積層MOSデバイスにも属する、C9に記載の方法。
[C14]
前記接地端子と前記第1の差動出力端子との間に結合された第4のペアの積層MOSデバイスのための第4のセットのバイアス電圧を生成することをさらに備え、前記第2のペアの積層MOSデバイスの1つのMOSデバイスは、前記第4のペアの積層MOSデバイスにも属する、C13に記載の方法。
[C15]
前記出力ドライバを、モバイル電話、セットトップボックス、ミュージックプレーヤ、ビデオプレーヤ、エンタテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、コンピュータ、ハンドヘルドパーソナル通信システム(PCS)ユニット、携帯用データユニット、及び/又は固定ロケーションのデータユニットに統合することをさらに備える、C9に記載の方法。
[C16]
出力ドライバであって、
電子信号を切り替えるための第2の手段上に積層された、電子信号を切り替えるための第1の手段と、ここで、前記第1の切り替え手段及び前記第2の切り替え手段は、電力端子と第1の差動出力端子との間に結合される、
電子信号を切り替えるための第4の手段上に積層された、電子信号を切り替えるための第3の手段と、ここで、前記第3の切り替え手段及び前記第4の切り替え手段は、第2の差動出力端子と接地端子との間に結合される、
を備える、出力ドライバ。
[C17]
前記出力ドライバは、差動信号を電圧モード出力ドライバに供給するための手段をさらに備える前記電圧モード出力ドライバとしてさらに構成される、C16に記載の出力ドライバ。
[C18]
前記出力ドライバは、レプリカ回路の電流、電圧、及び/又はインピーダンスのスケーリングされたバージョンをレプリカするようにさらに構成され、前記出力ドライバの出力スイングは、前記レプリカ回路からの電源電圧によって設定される、C16に記載の出力ドライバ。
[C19]
電子信号を切り替えるための第6の手段上に積層された、電子信号を切り替えるための第5の手段をさらに備え、ここで、前記第5の切り替え手段および前記第6の切り替え手段は、前記電力端子と前記第2の差動出力端子との間に結合され、前記第1の切り替え手段及び前記第2の切り替え手段のうちの1つは、前記第5の切り替え手段及び前記第6の切り替え手段のうちの1つでもある、C16に記載の出力ドライバ。
[C20]
電子信号を切り替えるための第8の手段上に積層された、電子信号を切り替えるための第7の手段をさらに備え、前記第7の切り替え手段及び前記第8の切り替え手段は、前記接地端子と前記第1の差動出力端子との間に結合され、前記第3の切り替え手段及び前記第4の切り替え手段のうちの1つは、前記第7の切り替え手段及び前記第8の切り替え手段のうちの1つでもある、C19に記載の出力ドライバ。
[C21]
モバイル電話、セットトップボックス、ミュージックプレーヤ、ビデオプレーヤ、エンタテインメントユニット、ナビゲーションデバイス、コンピュータ、ハンドヘルドパーソナル通信システム(PCS)ユニット、携帯用データユニット、及び/又は固定ロケーションのデータユニットに統合される、C16に記載の出力ドライバ。
図1
図2
図3
図4
図5