【文献】
Journal of the American Chemical Society,2000年,Vol.122, No.45,p.11090-11097
【文献】
Journal of the American Chemical Society,2006年,Vol.128, No.23,p.7428-7429
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
それぞれのRが独立して、水素または、30個までの炭素原子の直鎖の、分岐のもしくは環状のアルキル基、または一つもしくはそれ以上の炭素−炭素二重結合を含有する30個までの炭素原子の直鎖の、分岐のもしくは環状のアルケニル基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のハロ官能性シラン。
それぞれのRが独立して、水素または、6個までの炭素原子の直鎖の、分岐のもしくは環状のアルキル基、または一つもしくはそれ以上の炭素−炭素二重結合を含有する6個までの炭素原子の直鎖の、分岐のもしくは環状のアルケニル基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のハロ官能性シラン。
それぞれのRが独立して、水素または、3個までの炭素原子の直鎖の、分岐のもしくは環状のアルキル基、または一つもしくはそれ以上の炭素−炭素二重結合を含有する3個までの炭素原子の直鎖の、分岐のもしくは環状のアルケニル基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載のハロ官能性シラン。
それぞれのa、b、cおよびdが独立して、整数であり、ここでaが1であり、bが1もしくは2であり、cが1もしくは2であり、dが0もしくは1であり、そしてeが1もしくは2である、請求項1〜10のいずれか1項に記載のハロ官能性シラン。
2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2,5−ジメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−メトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−ブロモメチル−フェニル)−エチル]2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−エトキシ−2−[2−(4−イオドメチル−フェニル)−エチル]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−プロピル]−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−{2−[4−(1−クロロ−エチル)−フェニル]−プロピル}−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−{2−[4−(1−クロロ−エチル)−フェニル]−プロピル}−2−エトキシ−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−[1,3,2]ジオキサシリナン、3−{2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ}−2−メチル−プロパン−1−オール、3−{2−[2−(3,4−ビス−クロロメチル−フェニル)−エチル]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ}−2−メチル−プロパン−1−オール、3−[2−(3−クロロ−プロペニル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロパン−1−オール、2−(3−クロロ−プロペニル)−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−(3−クロロ−プロプ−1−イニル)−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−(3−クロロ−プロプ−1−イニル)−2−エトキシ−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−(3−クロロ−ブト−1−イニル)−2−エトキシ−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−シクロヘキシ−3−エニル)−エチル]−2−エトキシ−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−(6−クロロ−ヘキシ−4−エニル)−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−(6−クロロ−4−メチル−ヘキシ−4−エニル)−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、{2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−[1,3,2]ジオキサシリナン−5−イル}−メタノール、および{2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−5−エチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−5−イル}−メタノールからなる群より選択される式(1)の請求項1に記載のハロ官能性シラン。
前記シラン反応性充填剤(b)が、シリカ、二酸化チタン、アルミノシリカート、アルミナおよびシリカ含有物質、ならびにそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも一つである、請求項16に記載の組成物。
前記シラン反応性充填剤(b)が、シリカ、二酸化チタン、アルミノシリカート、アルミナおよびシリカ含有物質、ならびにそれらの混合物からなる群より選択される少なくとも一つである、請求項19に記載の組成物。
【発明を実施するための形態】
【0015】
上述の通り、本発明の少なくとも一つのアルカンジオキシシリル基を含有するハロ官能性シランは、シラン反応性充填剤とゴム組成物との間の独創的な結合の相互作用をもたらし、揮発性有機化合物の発生を減ずるかもしくは消失させる。
【0016】
本発明のハロ官能性シランの以下に続く実施態様によると、シランは一般式(1)および/もしくは(2)の一つもしくはそれ以上より選択しても良く、
Y
1(−SiZ
θX
1)
a (1)
および
[Y
1(−SiZ
θZ
β)
a]
m[Y
1(−SiZ
β3)
a]
n[Y
1(−SiZ
β2X
1)
a]
o[[Y
1(−SiZ
βX
12)]
p (2)
ここで、
Y
1のそれぞれは、一般式(3)
[(Z
eCR
3−e)
bY
2]
cG
1d
の30個までの炭素原子の一価のもしくは多価のハロ含有炭化水素基であり、
ここで、G
1のそれぞれは、独立して、18個までの炭素原子の二価のもしくは多価の炭化水素基であり、任意選択で、酸素、硫黄、リンおよびケイ素からなる群より選択される少なくとも一つのヘテロ原子を含有し;Y
2のそれぞれは、独立して、不飽和基であり;Zのそれぞれは、独立して、F−、Cl−、Br−およびI−からなる群より選択されるハロゲン原子であり;Rのそれぞれは独立して、水素、アルキル、アルケニル、アリールもしくはアラルキルからなる群より選択され、ここで水素以外のRは30個までの炭素原子を含有し;
X
1のそれぞれは、独立して、水素、アルキル基および加水分解性基からなる群より選択され;
二つの異なるケイ素原子の間に架橋構造を形成するZ
βのそれぞれは、[−OG
2(OH)
f−2O−]
0.5であり、ここで、G
2のそれぞれは独立して、2から15個の炭素原子のヒドロカルビレン基、もしくは一つもしくはそれ以上のエーテル性酸素原子を含有する、4から15個の炭素原子の二価のヘテロカルビレン基からなる群より選択され;
ケイ素原子と環状構造を形成するそれぞれのZ
θは、−OG
2(OH)
f−2O−であり、ここでG
2は独立して2から15個の炭素原子のヒドロカルビレン基もしくは、一つもしくはそれ以上のエーテル性酸素原子を含有する4から15個の炭素原子の二価のヘテロカルビレン基からなる群より選択され;
下付文字a、b、c、d、e、f、m、n、oおよびpのそれぞれは、独立して整数であり、ここで、aは1から5であり;bは1から5であり;cは1から3であり;そしてdがゼロのときcが1でありそしてdが1のときcが1から3であるという条件であり;dは0もしくは1であり;eは1から3であり;fは2から6であり;mは0から20であり;nは0から18であり;oは0から20であり;そしてpは0から20であり;そしてm+n+o+pが2と等しいかもしくはそれより大きいという条件である。
【0017】
式(1)および(2)のシランに関連して、用語「アルキル」は、直鎖の、分岐のおよび環状のアルキル基を含み;用語「アルケニル」は、一つもしくはそれ以上の炭素−炭素二重結合を含有する任意の直鎖の、分岐のもしくは環状のアルケニル基であって、ここで置換の位置が炭素−炭素二重結合においてもしくは基内のどこかのいずれでもあり得るものを含み;用語「アルキニル」は、一つもしくはそれ以上の炭素−炭素三重結合を含有する任意の直鎖の、分岐のもしくは環状のアルキニル基であって、置換の位置が炭素−炭素三重結合においてもしくは基内のどこかのいずれでもあり得るものを含み;用語「アリール」は、そこから一つの水素原子が取り除かれた任意の芳香族炭化水素の非限定的群を含み;用語「アラルキル」は、その中で一つもしくはそれ以上の水素原子が同じ数の類似のおよび/もしくは異なった(ここで定義されるような)アリール置換基によって置換されている、上述のアルキル基の任意のものを含むがそれらに限定されない。アルキルの具体例は、メチル、エチル、プロピルおよびイソブチルを含むがそれらには限定されない。アルケニルの具体例は、ビニル、プロペニル、アリル、メタリル、エチリデニルノルボルナン、エチリデンノルボルニルおよびエチリデンノルボルネニルを含むがそれらには限定されない。アリールの具体例はトリル、キシリル、フェニルおよびナフタレニルを含むがそれらには限定されない。アラルキルの具体例はベンジルおよびフェネチルを含むがそれらには限定されない。
【0018】
シラン式(1)および式(2)に関連して、基X
1は、水素、アルキル基および加水分解性基からなる群より選択される。X
1の非限定的ないくらかの代表例は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、Ssec−ブチル、シクロヘキシル;ブチル、ヘキシル、オクチル、ラウリルおよびオクタデシルのような高級直鎖アルキル;ビニル、アリル、メタリルおよび3−ブテニルの非限定的例のようなアルケニル基;フェニルおよびトリルの非限定的例のようなアリール基;ベンジルおよびフェネチルの非限定的例のようなアラルキル基;メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、フェノキシおよびベンジルオキシの非限定的例のようなアルコキシ基;ヒドロキシル基;クロロ、ブロモおよびイオドの非限定的例のようなハロ基;メチルエチルオキシマト、フェニルメチルオキシマトおよびジメチルオキシマトの非限定的例のようなオキシマト基;ジメチルアミンオキシ、ジエチルアミンオキシおよびメチルエチルアミンオキシの非限定的例のようなアミンオキシ基を含む
【0019】
式(3)の構造フラグメントに関連して、基G
1は、任意の二価もしくは多価の炭化
水素であり得、任意選択で、酸素、
硫黄、リン、ケイ素原子からなる群より選択されるヘテロ原子を少なくとも一つ含有する。基G
1は、18個までの、好ましくは12個までの、より好ましくは8個までの、そしてもっとも好ましくは4個までの炭素原子を含有できる。
【0020】
基G
1の代表例は、ジエチレンシクロヘキサン;1,2,4−トリエチレンシクロヘキサン;ジエチレンベンゼン;フェニレン;−(CH2)
j−〔式中、jは1から18の整数であり、これは−CH
2−、−CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH
2−および−CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2CH
2−
のような末端直鎖アルキルを表わす〕およびそれらのベータ置換類似体である−CH
2(CH
2)
iCH(CH
3)−〔式中、iは好ましくは0から15の整数である〕;−CH
2CH
2C(CH
3)
2CH
2−;メタリルクロリドより誘導可能な構造である−CH
2CH(CH
3)CH
2−;−CH
2CH
2(C
6H
4)CH
2CH
2−および−CH
2CH
2(C
6H
4)CH(CH
3)−のようなジビニルベンゼンより誘導可能な任意の構造〔ここで表記C
6H
4は二置換のベンゼン環を示す〕;−CH
2CH
2CH
2CH
2−、−CH
2CH
2CH(CH
3)−および−CH
2CH(CH
2CH
3)−のようなブタジエンより誘導可能な任意の構造;−CH
2CH
2CH
2CH(CH
3)−、−CH
2CH
2CH(CH
2CH
3)−および−CH
2CH(CH
2CH
2CH
3)−のようなピペリレンより誘導可能な任意の構造;−CH
2CH(CH
3)CH
2CH
2−、−CH
2CH(CH
3)CH(CH
3)−、−CH
2CH(CH
3)(CH
2CH
3)−、CH
2CH
2CH(CH
3)CH
2−、−CH
2CH
2C(CH
3)
2−および−CH
2CH[CH(CH
3)
2]−のようなイソプレンより誘導可能な任意の構造;−CH
2CH
2−ノルボルニル−、−CH
2CH
2−シクロヘキシル−の異性体の任意のもの;ノルボルナン、シクロヘキサン、シクロペンタン、テトラヒドロジシクロペンタジエンもしくはシクロドデセンから二つの水素原子の消失により得られるジラジカルの任意のもの;リモネンより誘導可能な構造−CH
2CH(4−CH
3−1−C
6H
9−)CH
3〔ここで表記C
6H
9は2位での置換を欠いた三置換のシクロヘキサン環を示す〕;−CH
2CH
2(ビニルC
6H
9)CH
2CH
2−および−CH
2CH
2(ビニルC
6H
9)CH(CH
3)−〔ここで表記C
6H
9は三置換のシクロヘキサン環の異性体の任意のものを示す〕のようなトリビニルシクロヘキサンより誘導可能なモノビニル含有構造の任意のもの;−CH
2CH[CH
2CH
2CH=C(CH
3)
2]CH
2CH
2−、CH
2CH[CH
2CH
2CH=C(CH
3)
2]CH(CH
3)−、−CH
2C[CH
2CH
2CH=C(CH
3)
2](CH
2CH
3)−、−CH
2CH
2CH[CH
2CH
2CH=C(CH
3)
2]CH
2−、−CH
2CH
2(C−)(CH
3)[CH
2CH
2CH=C(CH
3)
2]および−CH
2CH[CH(CH
3)(CH
2CH
2CH=C(CH
3)
2)−のような三置換の−C=C−を持つミルセンより誘導可能な単不飽和構造の任意のもの;−CH
2CH(CH=CH
2)CH
2CH
2CH
2C(CH
3)
2−、−CH
2CH(CH=CH
2)CH
2CH
2CH[CH(CH
3)
2]−、−CH
2C(=CH−CH
3)CH
2CH
2CH
2C(CH
3)
2−、−CH
2C(=CH−CH
3)CH
2CH
2CH[CH(CH
3)
2]−、−CH
2CH
2C(=CH
2)CH
2CH
2CH
2C(CH
3)
2−、−CH
2CH
2C(=CH
2)CH
2CH
2CH[CH(CH
3)
2]−、−CH
2CH=C(CH
3)
2CH
2CH
2CH
2C(CH
3)
2−および−CH
2CH=(C(CH
3)
2CH
2CH
2CH[CH(CH
3)
2]−のような三置換の−C=C−を欠いたミルセンより誘導可能な単不飽和構造の任意のもの;−CH
2CH
2OCH
2−、−CH
2CH
2OCH
2CH
2OCH
2CH
2−、−CH
2CH
2SCH
2CH
2SCH
2CH
2−、−CH
2CH
2Si(CH
3)
2CH
2CH
2−のような少なくとも一つのヘテロ原子で置換された直鎖もしくは分岐アルキレンの任意のものを含むがそれらには限定されない。
【0021】
式(3)の構造フラグメントに関連して、ここでの基Y
2は、少なくとも一つの炭素−炭素二重結合もしくは少なくとも一つの炭素−炭素三重結合を持つ2から12個の炭素原子の二価もしくは多価の不飽和の炭化水素基である、式(3)のものである。炭素−炭素二重結合もしくは炭素−炭素三重結合は、他の炭素−炭素二重結合および/もしくは炭素−炭素三重結合と結合することができ、芳香族の環状構造を含み得る。式(3)のbが少なくとも2であるとき、−CR
3−eZ
eフラグメントは、炭素−炭素二重結合上の同じ炭素原子へと、炭素−炭素二重の近接する炭素原子へともしくは異なる炭素−炭素二重の炭素原子へと結合できる。Y
2の非限定的な代表例は、−CH=CH−、−CH
2CH=CH−、−CH
2CH
2CH=CH−および−CH
2CH=CH−CH=CH−ならびに−CH=C(−)
2のようなアルケニレン基;−C≡C−、−CH
2C≡C−および−CH
2CH
2C≡C−のようなアルキレン基;ならびにフェニレンおよび2−メチルフェニレンのような芳香族基である。
【0022】
構造フラグメント(3)において、Zの各々は好ましくはハロゲン原子Cl−である。
【0023】
構造フラグメント(3)において、Rは水素;30個までの、好ましくは10個までの、より好ましくは6個までの、そしてもっとも好ましくは3個までの炭素原子の、直鎖の、分岐のもしくは環状のアルキル基;一つもしくはそれ以上の炭素−炭素二重結合を含有する、直鎖の、分岐のもしくは過剰のアルケニル基であって、ここで置換の位置が炭素−炭素二重結合においてもしくは基内のどこかのいずれでもあり得、そしてアルケニル基は、30個までの、より好ましくは10個までの、より好ましくは6個までの、そしてもっとも好ましくは3個までの炭素原子を含有するもの;ならびに30個までの、より好ましくは20個までの、より好ましくは12個までの、そしてもっとも好ましくは8個までの炭素原子を含有するアリール基である。
【0024】
Rの非限定的な代表例は、メチル、エチル、プロピルおよびイソブチルのようなアルキル基;ビニル、プロペニル、アリル、メタリル、エチリデニルノルボルナン、エチリデンノルボルニル、エチリデニルノルボルネンおよびエチリデンノルボルネリルのようなアルケニル基;フェニルおよびナフタレニル基のようなアリール基;ならびに、ベンジルおよびフェネチルのようなアラルキル基を含む。「環状アルキル」および「環状アルケニル」の非限定的ないくつかの代表例は、ノルボルニル、ノルボルネニル、エチルノルボルニル、エチルノルボルネニル、エチルシクロヘキシル、エチルシクロヘキセニル、シクロヘキシルシクロヘキシルおよびシクロドデカトリエニルを含む。
【0025】
式(3)の構造フラグメントの
[(CR3−e−Ze)bY2]部分の非限定的な代表例は、−CH=CH−CH
2−Cl、−CH=CH−CH(CH
3)−Cl、−CH=C(CH
3)−CH
2−Cl、−C≡CCH
2−Clおよび−C
6H
4CH
2−Cl〔ここでC
6H
4は二置換のベンゼン環を示す〕、−C
6H
4CH(CH
3)−Cl、−C
6H
4CH
2−Br−、−C
6H
4CHCl
2および−C
6H
4CCl
3を含む。
【0026】
式(1)および(2)のシランにおいて、X
1の各々は、R
1O−〔ここでR
1は独立して、水素、6個までの、より好ましくは3個までの、より好ましくは2個までの炭素原子のアルキル基である〕またはR
2〔水素、ならびに6個までの、より好ましくは1もしくは2のそしてもっとも好ましくは1個の炭素原子のアルキル基〕であり;G
1は独立して10個までの、より好ましくは3個までの、そしてもっとも好ましくは1個の単層原子の炭化水素であり;Rの各々は独立して10個までの、好ましくは3個までの、そしてもっとも好ましくは1個の炭素原子であり;Y
2の各々は独立して、好ましくは−CH=CH−、−C≡C−および−C
6H
4−から、より好ましくは−CH=CH−および−C
6H
4−から、そしてもっとも好ましくは−C
6H
4−から選択される不飽和の基であり;Zの各々は、Cl−もしくはBr−であり、そして好ましくはCl−であり;a、b、cおよびdは整数であり、ここでaは1であり;bは1もしくは2であり;cは1もしくは2であり;dは0もしくは1であり;そしてeは1もしくは2であり、そして好ましくは、aは1であり;bは1であり;cは1であり;dは1であり;そしてeは1である。
【0027】
式(1)のハロ官能性シランの非限定的な代表例は:2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2,5−ジメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−メトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−ブロモメチル−フェニル)−エチル]2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−エトキシ−2−[2−(4−イオドメチル−フェニル)−エチル]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−プロピル]−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−{2−[4−(1−クロロ−エチル)−フェニル]−プロピル}−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−{2−[4−(1−クロロ−エチル)−フェニル]−プロピル}−2−エトキシ−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−[1,3,2]ジオキサシリナン、3−{2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ}−2−メチル−プロパン−1−オール、3−{2−[2−(3,4−ビス−クロロメチル−フェニル)−エチル]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ}−2−メチル−プロパン−1−オール、3−[2−(3−クロロ−プロペニル)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ]−2−メチル−プロパン−1−オール、2−(3−クロロ−プロペニル)−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−(3−クロロ−プロプ−1−イニル)−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−(3−クロロ−プロプ−1−イニル)−2−エトキシ−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−(3−クロロ−ブト−1−イニル)−2−エトキシ−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−シクロヘキシル)−エチル]−2−エトキシ−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−シクロヘキシ−3−エニル)−エチル]−2−エトキシ−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−(6−クロロ−ヘキシ−4−エニル)−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−(6−クロロ−4−メチル−ヘキシ−3−エニル)−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、{2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−[1,3,2]ジオキサシリナン−5−イル}−メタノール、{2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−5−エチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−5−イル}−メタノールおよびそれらの混合物を含む。
【0028】
式(2)のハロ官能性シランの非限定的な代表例は:2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−(3−{2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ}−2−メチル−プロポキシ)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−(3−{2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ}−2−メチル−プロポキシ)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−(3−{2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−4,4,6−トリエチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ}−1,3−ジメチル−ブトキシ)−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−(3−{2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ}−1,3−ジメチル−ブトキシ)−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−(3−{2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ}−1−メチル−プロポキシ)−4−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−ブロモメチル−フェニル)−エチル]−2−(3−{2−[2−(4−ブロモメチル−フェニル)−エチル]−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ}−2−メチル−プロポキシ)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−{2−[4−(1−クロロ−エチル)−フェニル]−プロピル}−2−[3−(2−{2−[4−(1−クロロ−エチル)−フェニル]−プロピル}−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ)−2−メチル−プロポキシ]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−{2−[4−(1−クロロ−エチル)−フェニル]−プロピル}−2−[3−({2−[4−(1−クロロ−エチル)−フェニル]−プロピル}−エトキシ−メチル−シラニルオキシ)−2−メチル−プロポキシ]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−{2−[4−(1−クロロ−エチル)フェニル]−プロピル}−2−[3−({2−[4−(1−クロロ−エチル)−フェニル]−プロピル}−ジエトキシ−シラニルオキシ)−2−メチル−プロポキシ]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、1−[2−({3−[(7−クロロ−ヘプト−5−エニル)−ジエトキシ−シラニルオキシ]−プロポキシ}−ジエトキシ−シラニル)−エチル]−4−クロロメチル−ベンゼン、1−[2−({3−[(7−クロロ−ヘプト−5−エニル)−エトキシ−メチル−シラニルオキシ]−プロポキシ}−エトキシ−メチル−シラニル)−エチル]−4−クロロメチル−ベンゼン、1−クロロ−7−({3−[(7−クロロ−ヘプト−5−エニル)−エトキシ−メチル−シラニルオキシ]−プロポキシ}−エトキシ−メチル−シラニル)−ヘプト−2−エン、3−クロロ−1−({3−[(3−クロロ−プロペニル)−エトキシ−メチル−シラニルオキシ]−プロポキシ}−エトキシ−メチル−シラニル)−プロペン、3−クロロ−1−({3−[(3−クロロ−プロペニル)−ジエトキシ−シラニルオキシ]−プロポキシ}−ジエトキシ−シラニル)−プロペン、2−(3−クロロ−プロペニル)−2−{3−[(3−クロロ−プロペニル)−エトキシ−メチル−シラニルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−(3−クロロ−プロペニル)−2−{3−[(3−クロロ−プロペニル)−ジエトキシ−シラニルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−(3−クロロ−プロペニル)−2−[3−((3−クロロ−プロペニル)−{3−[(3−クロロ−プロペニル)−エトキシ−メチル−シラニルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−メチル−シラニルオキシ)−2−メチル−プロポキシ]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−(3−クロロ−プロペニル)−2−[3−((3−クロロ−プロペニル)−{3−[(3−クロロ−プロペニル)−ジエトキシ−シラニルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−エトキシ−シラニルオキシ)−2−メチル−プロポキシ]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−{3−[[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−(3−{[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−エトキシ−メチル−シラニルオキシ}2−メチル−プロポキシ)−メチル−シラニルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−{3−[[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−(3−{[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−ジヒドロキシ−シラニルオキシ}−2−メチル−プロポキシ)−エトキシ−シラニルオキシ]−2−メチル−プロポキシ}−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン、2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−{3−[[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−(3―{[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−エトキシ−メチル−シラニルオキシ}−1,3−ジメチル−ブトキシ)−メチル−シラニルオキシ]プロポキシ}−4,4,6−トリメチル−[1,3,2]ジオキサシリナンおよびそれらの混合物を含む。
【0029】
本発明のハロ官能性シランはその部分加水分解物を含む。それらの部分加水分解物は、ハロ官能性シランが水と反応するとき、シラノールを生じる結果をもたらし、それはその後、縮合してシロキサン結合を形成する。シラン加水分解物は二つの異なるケイ素原子間の架橋構造を形成する少なくとも一つのZ
β基、もしくはケイ素原子と環状構造を形成する少なくとも一つのZ
θ基を含有する。
【0030】
本発明のハロ官能性シランは、モノアルコールより誘導されるハロ官能性シランを少なくとも一つのポリヒドロキシル含有化合物と反応させるステップと、副産物のモノアルコールを除去するステップとを含有するプロセスによって調製できる。
【0031】
式(1)および(2)のハロ官能性シランの場合、上述のプロセスは:
a)一般式(4):
[X
2X
3X
4Si−]
a(G)
d[−Y
2−(CR
3−e−Z
e)
b]
c (4)
〔ここで、
X
2の各々は独立してCl−、Br−、I−、R
1O−、R
1(=O)O−、R
12C=NO−およびR
12NO−からなる加水分解性基より選択され、ここでR
1は独立して水素、アルキル、アルケニル、アリールおよびアラルキル基からなる群より選択され、ここで水素以外のそれぞれのR
1は、18個までの炭素原子と任意選択で、酸素および硫黄からなる群より選択される一つもしくはそれ以上のヘテロ原子とを含有し;
X
3およびX
4の各々は独立してX
2およびR
2基より選択され、ここでR
2は、水素、直鎖の、環状のもしくは分岐のアルキル、アルケニル、アリールおよびアラルキル基からなる群より選択され、ここで水素以外のそれぞれのR
2は18個までの炭素原子と任意選択で、酸素および硫黄からなる群より選択される一つもしくはそれ以上のヘテロ原子とを含有し;
G
1の各々は、独立して、18個の炭素原子までの二価のもしくは多価の炭化水素基と、任意選択で、酸素、硫黄、リンおよびケイ素からなる群より選択される一つもしくはそれ以上のヘテロ原子とを含有し;
Y
2の各々は、独立して不飽和基であり;
Zの各々は、独立してF−、Cl−、Br−およびI−からなる群より選択されるハロゲン原子であり;
Rの各々は、独立して水素、アルキル、アルケニル、アリールもしくはアラルキルからなる群より選択され、水素以外のそれぞれのRは30個までの炭素原子を含有し;そして
下付文字a、b、cおよびdの各々は独立して、整数であり、ここでaは1もしくは5であり;bは1から5であり;cは1から3であり;ただしdがゼロのときcが1でありそしてdが1のときcが1から3であるという条件であり;dは0もしくは1であり、そしてeは1から3である〕
からなる群より選択される少なくとも一つのハロ官能性シランと、
b)一般式(5):
G
2(OH)
f (5)
〔ここでG2は2から15個の炭素原子のヒドロカルビル基もしくは一つもしくはそれ以上のエーテル性酸素原子を含有する4から15個の炭素原子のヘテロカルビル基であり、そしてfが2から6の整数である〕
の一つもしくはそれ以上のポリヒドロキシル含有化合物とをエステル交換反応条件において反応させ、それによってハロ官能性シランを産生し、副産物のモノアルコールの除去を伴うステップを含有する。
【0032】
一般式(4)のX
2は加水分解性基である。X
2の非限定的ないくつかの代表例は、エトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、フェノキシおよびベンジルオキシのようなアルコキシ基;クロロ、ブロモおよびイオドのようなハロ基;メチルエチルオキシマト、フェニルメチルオキシマトおよびジメチルオキシマトのようなオキシマト基;ジメチルアミンオキシ、ジメチルアミンオキシおよびメチルフェニルアミンオキシのようなアミンオキシ基;ならびにホルミルオキシ、アセトキシおよびプロパノイルオキシのようなアシルオキシ基を含む。
【0033】
式(4)におけるX
3およびX
4の非限定的ないくつかの代表例は、上でX
2に対して列挙した例、ならびに水素;メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、sec−ブチルおよびシクロヘキシルのようなアルキル基;ブチル、ヘキシル、オクチル、ラウリルおよびオクタデシルのような高級直鎖アルキル;ビニル、アリル、メタリルおよび3−ブテニルのようなアルケニル基;フェニルおよびトリルのようなアリール基;ならびにベンジルおよびフェネチルのようなアラルキル基を含む。
【0034】
一般式(4)のシランを、例えば以下のものの中から選択できる:
3−クロロプロプ−1−イニルトリエトキシシラン、3−クロロプロプ−1−エニルトリエトキシシラン、3−クロロプロプ−1−エニルトリメトキシシラン、3−クロロプロプ−1−エニルメチルジエトキシシラン、3−クロロプロプ−1−エニルジメチルエトキシシラン、3−クロロプロプ−1−エニルトリブトキシシラン、3−ブロモプロプ−1−エニルトリエトキシシラン、3−ブロモプロプ−1−エニルトリメトキシシラン、3−ブロモプロプ−1−エニルトリブトキシシラン、3−イオドプロプ−1−エニルトリエトキシシラン、3−イオドプロプ−1−エニルトリメトキシシラン、3−イオドプロプ−1−エニルブトキシシラン、(p−クロロメチルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(p−ジクロロメチルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(p−トリクロロメチルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(p−クロロメチルフェニルエチル)メチルジエトキシシラン、(p−クロロメチルフェニルエチル)ジメチルエトキシシラン、(p−α−クロロエチルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(p−α−クロロプロピルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(p−クロロメチルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(p−α−クロロエチルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(p−α−クロロプロピルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(p−クロロメチルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(p−α−クロロエチルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(p−α−クロロプロピルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(p−ブロモメチルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(p−α−ブロモエチルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(p−α−ブロモプロピルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(p−ブロモメチルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(p−α−ブロモエチルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(p−α−ブロモプロピルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(p−ブロモメチルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(p−α−ブロモエチルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(p−α−ブロモプロピルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(p−イオドメチルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(p−α−イオドエチルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(p−α−イオドプロピルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(p−イオドメチルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(p−α−イオドエチルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(p−α−イオドプロピルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(p−イオドメチルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(p−α−イオドエチルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(p−α−イオドプロピルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(m−クロロメチルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(m−α−クロロエチルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(m−α−クロロプロピルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(m−クロロメチルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(m−α−クロロエチルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(m−α−クロロプロピルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(m−クロロメチルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(m−α−クロロエチルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(m−α−クロロプロピルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(m−ブロモメチルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(m−α−ブロモエチルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(m−α−ブロモプロピルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(m−ブロモメチルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(m−α−ブロモエチルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(m−α−ブロモプロピルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(m−ブロモメチルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(m−α−ブロモエチルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(m−α−ブロモプロピルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(m−イオドメチルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(m−α−イオドエチルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(m−α−イオドプロピルフェニルエチル)トリエトキシシラン、(m−イオドメチルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(m−α−イオドエチルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(m−α−イオドプロピルフェニルエチル)トリメトキシシラン、(m−イオドメチルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(m−α−イオドエチルフェニルエチル)トリブトキシシラン、(m−α−イオドプロピルフェニルエチル)トリブトキシシラン、2,2−ビス−(トリエトキシシリル)−1−(p−クロロメチルフェニル)エタン、2,3−ビス−(トリエトキシシリル)−1−(p−クロロメチルフェニル)プロパン、(CH
3CH
2O)
3SiCH
2CH
2CH
2OCH
2CH=CHCH
2Clおよびそれらの混合物。
【0035】
シランがダイマー、オリゴマーもしくはポリマーであるとき、それのそれぞれのシリル単位は、選択されるシランモノマーと上述の一般式(5)の一つもしくはそれ以上のポリヒドロキシル含有化合物との反応によって生じる架橋基を介して近接するシリル単位へと結合する。
【0036】
ここでの一実施態様において、式(5)の選択されるポリヒドロキシル含有化合物は、一般式(6)および(7):
HO(R
0CR
0)
gOH (6)
HO(CR
02CR
02O)
hH (7)
〔ここでR
0は独立してRに対して列挙された要素の一つによってあたえられ、gは2から15であり、そしてhは2から7である〕の少なくとも一つのジオール(グリコール)である。
【0037】
そのようなジオールの非限定的ないくつかの代表例は、HOCH
2CH
2OH、HOCH
2CH
2CH
2OH、HOCH
2CH
2CH
2CH
2OH、HOCH
2CH(CH
3)CH
2OH、(CH
3)
2C(OH)CH
2CH(OH)CH
3、CH
3CH(OH)CH
2CH
2OH;HOCH
2CH
2OCH
2CH
2OH、HOCH
2CH
2CH
2OCH
2CH
2CH
2OH、HOCH
2CH(CH
3)OCH
2CH(CH
3)OHのようなエーテル性酸素含有基を持つジオール;HOCH
2CH
2OCH
2CH
2OCH
2CH
2OHのようなポリエーテル骨格を持つジオール;ならびに式(6)のようなジオールであってR
0が水素もしくはメチルでかつeが3もしくは4であるものである。
【0038】
式(5)のポリヒドロキシル含有化合物は、トリオールおよびテトロールのような高級ヒドロキシル官能性を持ち得る。そのような高級ヒドロキシル官能性化合物の非限定的な代表例は、グリセロール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、マンニトール、ガラクチコール、ソルビトールおよびそれらの組み合わせを含む。式(5)−(7)のポリヒドロキシル含有化合物の混合物もまたここで用いられ得る。
【0039】
本発明によると:
(a) 少なくとも一つのゴム成分;
(b) 少なくとも一つのシラン反応性充填剤;
(c) 少なくとも一つのアルカンジオキシシリル基を含有する少なくとも一つのハロ官能性シラン;および
(d) 任意選択で少なくとも一つの活性化剤
を含有するゴム組成物が提供される。
【0040】
前述のゴム組成物中のハロ官能性シラン成分(c)は、有利にも式(1)および/もしくは(2)の一つもしくはそれ以上である。
【0041】
ここでのゴム組成物は、シラン反応性充填剤(b)を疎水化して分散を助ける一つもしくはそれ以上の加水分解性オルガノシランを含有できる。これらの加水分解性オルガノシランは、好ましくは18個までの、そしてより好ましくは10個までの炭素原子の少なくとも一つのアルキル基と、少なくとも一つのR
3O−加水分解性基〔ここでR
3は水素、または10個までの炭素原子のアルキル、アルケニル、アリールもしくはアラルキルである〕とを含有する。これらの加水分解性オルガノシランは、例えば0.5から10、そして好ましくは1から5phrの量において用いられ得る。
【0042】
具体的な一実施態様において、ここでのゴム組成物は成分(a)、(b)、(c)および任意選択での(d)の混合物ならびに/または反応産物である。
【0043】
ここでのゴム組成物のさらなる実施態様において、ハロ官能性シラン(c)はシラン反応性充填剤(b)と一つの官能性を介して結合し、そして他の官能性を介して、ゴム成分(a)、例えばジエンポリマーへと結合する。
【0044】
一実施態様において、ゴム成分(a)とハロ官能性シラン(c)との間の結合反応を促進するように、少なくとも一つの活性化剤(d)をゴム配合プロセスにおいて用いても良い。活性化剤は遷移金属塩の中から選択できる。有用な遷移金属塩は、金属オキシド、金属ハライド、金属カルボキシラート、金属ヒドロキシドおよび他の好適な金属錯体を含む。有用な金属塩の非限定的な代表例は、亜鉛オキシド、アルミニウムオキシドおよびチタンオキシドのような金属オキシド;亜鉛クロリド、亜鉛ブロミド、アルミニウムクロリド、アルミニウムブロミド、チタンクロリド、チタンブロミドおよびスズクロリドのような金属ハライド;亜鉛ステアラート、亜鉛アセタートおよびスズオクタノアートのような金属カルボキシラートを含む。
【0045】
ゴム成分(a)は、一つもしくはそれ以上のジエン系エラストマーおよび/もしくはゴムであり得、当分野に周知されているものの任意のものであり得、それらの多くはR.F.Ohm編集、R.T.Vanderbilt Company, Inc.、Norwalk、CT、1990年の「The Vanderbilt Rubber Handbook」およびt。Kempermann、S.Koch、J.Sumner編集、BayerAG、Leverkusen、Germany、1993年の「Manual For The Rubber Industry」に記載される。
【0046】
ゴム成分(a)(有機ポリマー)の非限定的な代表例は、天然ゴム(NR)、合成ポリイソプレン(IR)、ポリブタジエン(BR)、ブタジエンの様々なコポリマー、イソプレンの様々なコポリマーおよびそれらのエラストマーの混合物;液体スチレン−ブタジエンゴム(SSBR)、エマルションスチレン−ブタジエンゴム(ESBR)、エチレン−プロピレンターポリマー(EPDM)およびアクリロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)を含む。ゴム成分(a)は好ましくは天然ゴムおよび/もしくは合成ポリイソプレンである。
【0047】
ゴム成分(a)を調製するのに好適なモノマーは、イソプレンおよび1,3−ブタジエンのような共役ジエン、スチレンおよびアルファメチルスチレンのようなビニル芳香族化合物、およびそれらの組み合わせを含む。特定の実施態様において、ゴム成分(a)は硫黄硬化性ゴムである。
【0048】
ゴム成分(a)は、シス−1,4−ポリイソプレンゴム(天然および/もしくは合成)、そして好ましくは天然ゴム、エマルション重合調製のスチレン/ブタジエンコポリマーゴム、有機溶液重合調製のスチレン/ブタジエンゴム、3,4−ポリイソプレンゴム、イソプレン/ブタジエンゴム、スチレン/イソプレン/ブタジエンターポリマーゴム、シス−1,4−ポリブタジエン、中程度のビニルポリブタジエンゴム(約35−50パーセントのビニル)、高ビニルのポリブタジエンゴム(約50−75パーセントのビニル)、スチレン/イソプレンコポリマー、エマルション重合調製のスチレン/ブタジエン/アクリロニトリルターポリマーゴムおよびブタジエン/アクリロニトリルコポリマーゴムの少なくとも一つの非限定的な例より選択できる。エマルション重合調製由来のスチレン/ブタジエン(ESBR)はまた、比較的低いものから中程度のスチレン含量(例えば20から29パーセント結合スチレン)または、ある用途においては、中程度から比較的高い結合スチレン含量(例えば30から45パーセント結合スチレン)を持つもののようなここでの使用のためのジエン系ゴムとして意図されても良い。他の実施態様において、ゴム成分(a)はエマルション重合調製のスチレン/ブタジエン/アクリロニトリルターポリマーゴム(例えば2から40重量パーセント結合アクリロニトリル)であってよい。
【0049】
好適な溶液重合調製SBR(SSBR)ゴムは5から50、好ましくは9から36、そしてより好ましくは20から30重量パーセント結合スチレンを含有する。
【0050】
他の実施態様において、有用なポリブタジエンエラストマーは、少なくとも90重量パーセントのシス−1,4−含量を持つ。
【0051】
本発明のゴム組成物の他の実施態様において、ゴム成分(a)はアルコキシシラン誘導体によって官能化されるかもしくは修飾される、ジエンポリマーである。従って、シラン官能化有機溶液重合調製のスチレン−ブタジエンゴムおよびシラン官能性の有機溶液重合調製の1,4−ポリブタジエンゴムが用いられ得る。これらのゴム組成物は、例えば、ここでの参照によりその全ての内容を組み入れる米国特許第5,821,290号により公知である。
【0052】
本発明のゴム組成物のさらに他の実施態様において、ゴム成分(a)は、スズ誘導体によって官能化されるかもしくは修飾されるジエンポリマーである。スチレンおよびブタジエンのスズ結合のコポリマーは、例えば、有機溶媒溶液におけるスチレンおよび1,3−ブタジエンモノマー共重合化反応の間に、通常は反応の最後もしくは最後近くにおいて、スズ結合剤を導入することによって調製できる。そのようなスズ結合スチレン−ブタジエンゴムは、例えばここでの参照によりその全ての内容をここに組み入れる米国特許第5,268,439号により当分野に周知である。実施において、少なくとも50パーセント、そして好ましくは60から85パーセントのスズが、スチレンブタジエンゴムのブタジエン単位へと結合し、スズジエニル結合を作り出す。
【0053】
シラン反応性充填剤(b)は、シラン(c)と反応して安定なSi−O−充填剤結合を形成できる物質である。シラン反応性充填剤(b)は、ゴム成分(a)に添加され、硬化ゴム組成物を強化できる物質である。強化充填剤は、そのモジュラスがゴム組成物のゴム成分(a)よりも高く、ゴム成分が歪められたときにそこから応力を吸収できる物質である。好適なシラン反応性充填剤(b)は線維、微粒子およびシート状構造を含み、無機鉱物、シリカート、シリカ、粘土、セラミック、カーボン、有機ポリマーおよび珪藻土から作製される。一実施態様において、シラン反応性充填剤(a)は、個別の粒子または凝集体および/もしくは集塊の形の粒子の群であり得る。シラン反応性充填剤(b)は、シラン(c)と反応しない他の充填剤と混合できる。これらの充填剤はゴム成分(a)を引き伸ばすか、またはエラストマーネットワークを強化するのに用いられ得る。
【0054】
好適なシラン反応性充填剤(c)の非限定的ないくつかの代表例は、シリカ(焼成および/もしくは沈降)、二酸化チタン、アルミノシリカート、アルミナならびに、粘土及び滑石のようなシリカ含有物質のような金属オキシドを含む。一実施態様において、微粒子沈降し理科がシランとの結合に用いられる。好ましくは、シラン反応性充填剤(b)は、単独で用いられるかもしくは一つもしくはそれ以上の他の充填剤と用いられるシリカである。一実施態様において、シリカとカーボンブラックとの組み合わせは、例えばタイヤのトレッドのような様々なゴム製品に対して用いられる。アルミナは単独でもしくはシリカと組み合わせて用いられ得る。用語「アルミナ」は、ここでは酸化アルミニウムまたはAl
2O
3を指す。さらに具体的な実施態様において、充填剤は水和されていても、無水の形でもよい。例えば、ここでの参照によりその両方のすべての内容を組み入れる米国特許第5,116,886号および欧州特許第631982号により、ゴム組成物中でアルミナを使用することは公知である。
【0055】
以下に用いる用語「担体」は、高い吸着または吸収の能力を有し、その自由流動性および乾性を維持する一方で、75パーセントまでの液体のシランを担持することができる、多孔性または大表面積の充填剤をここでは意味する。ここでの担体充填剤もしくは担体ポリマーは、シランに対し本質的に不活性であり、エラストマー組成物に添加されるとき、液体シランを放出するか、脱離することができる。
【0056】
ここでのシラン反応性充填剤(b)は、そこでハロ官能性シラン(c)が表面と反応するか結合できる、液体シランに対する担体およびエラストマーに対する強化充填剤として使用できる。担体として使用する充填剤はシラン(c)と非反応性である。充填剤の非反応性の性質は担持したハロ官能性シラン(c)の50パーセント以上のハロ官能性シラン(c)が有機溶媒を用いて抽出される能力によって説明される。抽出手順は、参照によりその全ての内容をここに組み入れる米国特許第6,005,027号に記載されている。
【0057】
担体の非限定的な代表例は、多孔性の有機ポリマー、カーボンブラック、珪藻土およびシリカを含み、これらは、上述の米国特許第6,005,027号で記載されるように、105℃で測定された時および500℃で測定された時の、シリカの3502cm
−2における赤外線吸光度の差が1.3未満と比較的小さいことによって特徴づけられる。一つの実施態様において、担体に担持させることができるハロ官能性シラン(c)の量は、0.1と70パーセントの間である。他の実施態様において、ハロ官能性シラン(c)は、約10と約50パーセントの間の濃度で担体上に担持される。
【0058】
シラン反応性充填剤(b)は、ハロ官能性シラン(c)が充填剤表面と反応性である充填剤を含む。微粒子沈降シリカは、特にシリカが反応性表面シラノールを持つとき、シラン反応性充填剤(b)として有用である。シラン反応性充填剤(b)は水和物の形で提供できる。
【0059】
シラン反応性充填剤(b)と混合できる他の充填剤は、ハロ官能性シラン(c)に対して本質的に不活性であるものを含み、それらはカーボンブラックと有機ポリマー充填剤とのケースのように混合できる。
【0060】
少なくとも二つの異なるシラン反応性充填剤は一緒に混合でき、そしてその後シラン(c)と反応させることが出来る。このように、一つもしくはそれ以上のシリカのような金属ヒドロキシル表面官能性を含有する担体および表面シラノール官能性を持つ他のシリカ含有微粒子とを、一つもしくはそれ以上の例えば、アルミナ、アルミノシリカート、粘土、滑石、水酸化マグネシウムおよび酸化鉄のような金属ヒドロキシル表面官能性を単有する強化充填剤と混合することが出来、そしてその後に、選択されるシラン(c)と反応させることが出来る。
【0061】
沈降シリカは、有利にもシラン反応性充填剤(b)として用いることが出来る。沈降シリカは、40から600m
2/gまでの範囲の、好ましくは50から300m
2/gまでの範囲の、そしてより好ましくは100から150m
2/gまでの範囲の、窒素ガスを使用して測定されるBrunauer、EmmettおよびTeller(BET)表面積を持つものとして特徴付けられる。表面積を測定するBET法は、Journal of the American Chemical Society, Volume 60, page 304(1930)に記載されており、これがここで用いた方法である。
【0062】
沈降シリカはまた、100から350まで、好ましくは150から300まで、そしてより好ましくは200から250までの範囲でフタル酸ジブチル(DBP)吸収値を持つものとして特徴付けられる。シラン反応性充填剤(b)ならびに前述のアルミナおよびアルミノシリカートの充填剤は、典型的には100から220m
2/gまでの範囲のCTAB表面積を持つ。CTAB表面積は、pH9を持つ臭化セチルトリメチルアンモニウムによって測定される外部表面積である。CTAB表面積の測定のための方法はASTM D 3849に記載されている。
【0063】
シラン反応性充填剤(b)の表面積は、水銀ポロシメトリーによって測定される水銀細孔度比表面積(mercury porosity surface area)として表現される。この方法では水銀は、揮発性物質を除去するための熱処理の後に試料の細孔に浸透される。より詳細には、測定条件は、充填剤100mgの試料を使用し、105℃および周囲の大気圧で2時間にわたって揮発物質を除去し、そして大気圧から2000barの圧力の測定範囲を使用する。そのような測定は、Winslow, et al., ASTM bulletin, p.39(1959)に記載される方法、またはDIN 66133によって行ってよい。そのような測定に、CARLO−ERBAポロシメーター2000を使用してよい。選択されるシラン反応性充填剤(b)(例えばシリカ)の平均水銀細孔度比表面積は、通常、100から300m
2/gまで、好ましくは150から275m
2/gまで、そしてより好ましくは200から250m
2/gまでの範囲である。
【0064】
そのような水銀ポロシメトリーによる、たとえば非限定的な例としてのシリカ、アルミナおよびアルミノシリカートのようなシラン反応性充填剤(b)にとっての好適な細孔径分布は以下のようであり得る:細孔の5パーセントもしくはそれ以下が10nm以下の直径を有し;細孔の60から90パーセントまでが10から100nmまでの直径を有し;細孔の10から30パーセントまでが100から1,000nmまでの直径を有し;そして細孔の5から20パーセントまでが1,000nmを超える直径を有する。電子顕微鏡によって測定される、例えば0.01から0.05μmまでの範囲で平均究極粒径を例えばシリカのようなシラン反応性充填剤(b)は持つと予想されるが、粒子はサイズにおいてより小さいかより大きくてもよい。HI−SIL、特にHI−SIL 210および243の商標でPPG Industriesから入手できるもの;例えばZEOSIL 1165MPのRhone−Poulencから入手可能なシリカ;例えばVN2およびVN3などのDegussaから入手可能なシリカ、そして、例えばHUBERSIL−8745のHuberから入手可能なシリカのような種々の市販のシリカをここで使用することができる。
【0065】
一実施態様において、シリカ、アルミナおよび/またはアルミノシリカートのようなシリカの充填剤と、さらにカーボンブラック補強顔料との両方を含むゴム組成物が、シリカの充填剤によって主として強化されることが望まれる場合、カーボンブラックに対するシリカの充填剤の重量比は、30/1までであり得、そして有利には3/1から10/1の範囲である。
【0066】
シラン反応性充填剤(b)は、15から95重量パーセンの沈降シリカ、アルミナおよび/またはアルミノシリカートと、これに対応して5から85重量パーセントまでのCTAB値が80から150までの範囲であるカーボンブラックを含有してよい。代替的に、シラン反応性充填剤(b)は、60から95重量パーセントまでの前記シリカ、アルミナおよび/またはアルミノシリカートと、これに対応して40から5重量パーセントまでのカーボンブラックを含有してよい。シリカの充填剤およびカーボンブラックは、共に用いられる際、加硫ゴムの製造の中に、前もって混合するか、一緒に混合してよい。
【0067】
さらに他の実施態様において、(a)、(b)、(c)、および任意選択で(d)の有効量を混合することを含有するゴム組成物を調製するプロセスが提供される。ハロ官能性シラン(c)の有効量は、ゴム組成物の全重量に基づいて、0.2から20、好ましくは0.5から15まで、そしてより好ましくは、2から10重量パーセントの範囲であってよい。シラン反応性充填剤(b)の有効量は、ゴム組成物の全重量に基づいて、2から70まで、好ましくは5から50まで、そしてより好ましくは20から40重量パーセントまでの範囲であってよい。ゴム成分(a)の有効量は、ゴム組成物の全重量に基づいて、30から90重量パーセントまで、好ましくは、50から95重量パーセントまで、そしてより好ましくは60から80重量パーセントの範囲であってよい。ゴム組成物の調製のためのプロセスは、ゴム組成物を成型の前、その最中および/もしくはその後にゴム組成物を硬化するステップをさらに含有してもよい。加硫ゴム組成物は、それらの妥当な高さのモジュラスおよび高い引き裂き抵抗を達成するのに充分な量のシラン反応性充填剤(b)を含むべきである。具体的には、シラン反応性充填剤(b)の有効量は、ゴム成分(a)100部当たり5から100部(phr)と少なくてよいが、しかしより好ましくは25から85phrまで、そしてより好ましくは50から70phrまでである。
【0068】
一実施態様において、ハロ官能性シラン(c)は、シラン反応性充填剤(b)の粒子、凝集体、および/もしくは集塊体と前もって混合または前もって反応させてもよいし、またはゴム(a)とシラン反応性充填剤(b)との加工中もしくは混合中にゴム混合物に対して添加してもよい。ハロ官能性シラン(c)とシラン反応性充填剤(b)とが、ゴム成分(a)とシラン反応性充填剤(b)との混合中に加工混合物に対して別々に添加されるなら、シラン(c)はシラン反応性充填剤(b)とその場で結合すると考えられる。
【0069】
実際上、硫黄加硫ゴム産物は、典型的にはゴムと様々な成分とを連続的で段階的な方法によって熱機械的に混合し、続いて配合ゴムを成形し、硬化して加硫産物を生成させることによって作製される。より具体的には、最初に、ゴム成分(a)および種々の成分の前述の混合のために、硫黄および硫黄加硫促進剤(まとめて「加硫剤」)を典型的には除外したゴムおよび種々のゴム配合成分が、適切なミキサー中における、少なくとも一つの、そして、任意選択で二つもしくはそれ以上の予備の熱機械的な混合段階で通常は混合される。そのような予備の混合は、非生産的な混合(non−productive mixing)、または非生産的な混合の工程もしくは段階と呼ばれる。そのような予備混合は、130℃から180℃まで、そしてより好ましくは140℃から160℃までの範囲の温度で、典型的には行われる。
【0070】
予備の混合段階の後に続いて、しばしば生産的な混合段階と呼ばれる最終混合段階において、加硫剤と、任意選択で一つもしくはそれ以上の追加的な成分とが、典型的には50℃から130℃の範囲の温度でゴム化合物または組成物と混合され、この温度は、しばしばゴム組成物のスコーチ(scorching)と呼ばれる硫黄硬化性ゴムの時期尚早の硬化を防ぐかまたは遅らせるために、予備の混合段階の温度より低い。
【0071】
ゴム組成物は、しばしば中間的なミル混合のプロセスの後でもしくはプロセスの途中で、前述の種々の混合工程の間に、例えば50℃もしくはそれ以下の温度に典型的には冷却される。
【0072】
ゴム組成物の成型および硬化が望まれる場合、ゴム組成物は所望の鋳型に入れられ、少なくとも130℃、そして200℃にまで加熱され、ゴムの加硫をもたらす。
【0073】
熱機械的な混合によって意味することは、ゴム化合物またはゴムとゴム配合成分との組成物がゴムミキサーにおいて高い煎断条件下で混合され、ここでそれらが、主としてせん断および関連する摩擦が原因で、自発的に発熱することである。
【0074】
混合と硬化のプロセスにおける種々のステップで、幾つかの化学反応が起り得る。例えば硫黄源の独立した添加は、ゴム混合物への、それの添加量によって、および他の成分の添加と比較した添加の順序によってコントロールされる。
【0075】
本発明のゴム組成物は:
(A)少なくとも一つの予備的混合操作における
(a) 少なくとも一つのゴム組成物(a);
(b) 少なくとも一つのシラン反応性充填剤(b);
(c) 少なくとも一つのハロ官能性シラン(c);および
(d) 任意選択で少なくとも一つの活性化剤(d);
を熱力学的に混合するステップ、
(B) ステップ(A)で生じる混合物を最終的な熱力学混合ステップにおいて、任意選択で少なくとも一つの硬化剤とともに混合して実質的に均一な混合物をもたらすするステップ;そして、
(C) 任意選択でステップ(B)から生じる混合物を硬化して硬化したゴム組成物をもたらすステップ
を含有するプロセスによって有利にも調製される。
【0076】
上述の二つの段階のプロセスの好ましい実施態様において:予備的な混合ステップ(A)は、140℃から180℃までの温度で1から20分間、そして好ましくは150℃から170℃までの温度で4から15分間、4から15分までの、合計の混合時間で、100重量部の共役ジエン単独ポリマー、および少なくとも一つの共役ジエンと芳香族ビニル化合物とのコポリマーからなる群より選択される硫黄硬化性ゴム成分(a)、5から100重量部の、好ましくは25から80重量部の、0から85重量パーセントのカーボンブラックを含むシラン反応性充填剤(b)、0.05から20の、そして好ましくは2から10重量部のハロ官能性シラン(c)、そして任意選択で、0.01から15の、そして好ましくは1から5重量部の少なくとも一つの活性剤によって実施され;最終的な混合ステップ(B)は、0から5重量部の少なくとも一つの硬化剤によって、50℃から130℃の温度において1から30分間、そして好ましくは1から5分間実施され、そして任意選択の硬化ステップ(C)は、130℃から200度の温度で、5から600、そして好ましくは10から60分間実施される。
【0077】
ここでのゴム組成物は、成分(a)(様々な硫黄加硫成分ゴム)を、例えば硫黄、活性剤、遅延剤および促進剤のような硬化助剤、油、例えば粘着付与樹脂などの樹脂、シリカ、可塑剤、充填剤、顔料、脂肪酸、酸化亜鉛、ワックス、酸化防止剤、およびオゾン劣化防止剤のような加工添加物、素練り促進剤、そして例えばカーボンブラックのような強化材などのような種々の一般に使用される添加物物質と混合するようなゴム配合分野において公知の方法によって配合され得る。前述の添加物は、(硫黄加硫性)ゴム組成物および硬化ゴム組成物(硫黄加硫物)の意図される用途に応じて、選択され、そして公知で汎用の量で一般に使用される。
【0078】
加硫は、追加的な硫黄加硫剤の存在下で行ってよい。一実施態様において、好適な硫黄加硫剤の幾つかの非限定的な説明的な例は、例えば元素硫黄(遊離の硫黄)、またはアミノジスルフィド、重合性ポリスルフィドもしくは硫黄オレフィン付加物のような硫黄供与加硫剤を含み、それらは汎用的には、最終の、すなわち生産的なゴム組成物混合ステップにおいて添加される。他の具体的な実施態様において、硫黄加硫剤(それらは当分野に一般的である)は、約8phrまでの量で、好ましくは0.4から5phrまで、そしてより好ましくは約1.5から約4.0phrまで、そして、ある状況においては約2から約2.5phrまでが、生産的な混合段においてで使用されるか、または添加され、これが、一般的に適切である。
【0079】
所望なら、加硫促進剤、すなわち追加的な硫黄供与体も使用してよい。加硫促進剤の非限定的な説明的な例は、ベンゾチアゾール、アルキルチウラムジスルフィド、グアニジン誘導体、およびチオカルバマートを含む。そのようなタイプの具体的な促進剤は、メルカプトベンゾチアゾール、テトラメチルチウラムジスルフィド、ベンゾチアゾールジスルフィド、ジフェニルグアニジン、ジチオカルバミン酸亜鉛、アルキルフェノールジスルフィド、ブチルキサントゲン酸亜鉛、N−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−オキシジエチレンベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、N,N−ジフェニルチオ尿素、ジチオカルバミルスルフェンアミド、N,N−ジイソプロピルベンゾチアゾール−2−スルフェンアミド、亜鉛−2−メルカプトールイミダゾール、ジチオビス(N−メチルピペラジン)、ジチオビス(N−ベータ−ヒドロキシエチルピペラジン)、ジチオビス(ジベンジルアミン)、およびそれらの組み合わせである。他の具体的な実施態様において、他の添加される硫黄供与体は、用いられ得る例えばチウラムおよびモルホリン誘導体を含む。そのような供与体の代表例は、例えばジモルホリンジスルフィド、ジモルホリンテトラスルフィド、テトラメチルチウラムテトラスルフィド、ベンゾチアジル−2,N−ジチオモルホリド、チオプラスト、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド、ジスルフィドカプロラクタム、およびそれらの組み合わせである。
【0080】
促進剤は、加硫に必要な時間および/または温度を制御するために添加され、そして加硫物の性能を改善する。単一の促進剤系、すなわち一次促進剤を使用してよい。汎用的には、一次促進剤を0.5から4phrまで、好ましくは0.8から1.5phrまでの範囲の量で使用する。一次および二次の促進剤の組合せを、加硫物を活性化し、その特性を改善する目的で、より少ない量(例えば、0.05から3phrまで)の二次促進剤と一緒に使用してよい。遅延作用促進剤もおよび/もしくは加硫遅延剤も使用してよい。
【0081】
適切なタイプの促進剤は、アミン、ジスルフィド、グアニジン、チオ尿素、チアゾール、チウラム、スルフェンアミド、ジチオカルバマート、キサントゲン酸塩、およびそれらの組合せを含む。一次促進剤はスルフェンアミドであってよい。二次促進剤を使用するならば、それはグアニジン、ジチオカルバマートまたはチウラム化合物であってよい。
【0082】
粘着付与剤樹脂を、0.5から10phrまで、そして好ましくは1から5phrの量で使用してよい。加工助剤の典型的な量は、1から50phrまでの範囲である。好適な加工助剤は、芳香族、ナフテン酸および/またはパラフィンの加工オイル、およびそれらの組合せを含んでよい。酸化防止剤の典型的な量は、1から5phrまでである。代表的な酸化防止剤は、ジフェニル−p−フェニレンジアミン、その他に、例えばVanderbilt Rubber Handbook (1978)、344〜346ページに開示されるものを含む。オゾン劣化防止剤の典型的な量は、1から5phrまでである。例えばステアリン酸のような任意選択での脂肪酸の典型的な量は、0.5から3phrまでである。酸化亜鉛の典型的な量は、2から5phrである。例えばマイクロクリスタリンワックスのようなワックスの典型的な量は、1から5phrまでである。例えばペンタクロロチオフェノール、ジベンズアミドジフェニルジスルフィドおよびそれらの組合せのような素練り促進剤の典型的な量は、0.1から1phrまでである。
【0083】
ここでのゴム組成物は、さまざまな目的に使用できる。具体的な一実施態様において、少なくとも一つの構成要素がここに記載された硬化ゴム組成物である製品が提供される。他の具体的な一実施態様において、その少なくとも一つの要素、例えばその接地面がここに記載された硬化ゴム組成物を含むタイヤが提供される。さらに他の実施態様においてここでのゴム組成物は、たとえば、靴底部、ホース、シール、ケーブル外被、ガスケット、および他の工業製品のような製品の製造に用いられ得る。そのような製品は、当業者に容易に明白である種々の既知のそして汎用の方法によって形成され、成形され、成型され、そして硬化され得る。
【0084】
本発明は、以下の実施例を参照することによって一層よく理解されよう。ここでは、部とパーセントは特に示されない限り、重量に基づく。
【実施例】
【0085】
比較例1
3−クロロプロペニルトリエトキシシラン(シランA)の調製
250mlの3口丸底フラスコは、還流冷却器、添加ロートおよびスターゴムを備えられた。塩化プロパルギル(50g、0.671モル)および、0.15gの白金(0)−1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン錯体(キシレン中3重量%)がフラスコに添加された。トリエトキシシラン(115.6g、0.705mol)が添加ロートより反応混合物へと液滴で添加された。フラスコは素早く温められた。添加の完了後、フラスコは1時間100℃で保持された。最終産物の103gは蒸留(108℃/49mmHg)によって異性体の混合物として精製された。NMRは1:0.13の二つの異性体の比率を示した。
【0086】
比較例2
(p−クロロメチルフェニルエチル)トリエトキシシラン(シランB)の調製
2リットルの3口丸底フラスコは、還流冷却器、添加ロートおよびスターゴムを備えられた。塩化ビニルベンジル(458g、3.0モル)、触媒としての白金−テトラビニル−テトラメチル−シクロテトラシロキサン錯体(0.15g、50ppm Pt)および促進剤としてのフェノチアジン(0.86g、0.1重量%)がフラスコに添加された。フラスコを70℃に加熱した後、トリクロロシラン(406.2g、3.0mol)が添加ロートより反応混合物へと液滴で添加された。添加の完了後、フラスコは3時間80℃付近で保持された。蒸留(108℃/49mmHg)の後、予想されたヒドロシリル化産物、(p−クロロメチルフェニルエチル)トリクロロシシランが得られ、その後、エタノールによるエステル交換によって、シランBとしての(p−クロロメチルフェニルエチル)トリエトキシシランを産生した(92%収量)。
【0087】
実施例1
2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−(3−{2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−
エチル]−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン−2−イルオキシ}−2−メチル−プロポキシ)−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナンおよび高級オリゴマー(シランC)の調製
マグネチックスターラー、添加ロート、分留ヘッド、2つのサーモカップル、受器およびドライアイストラップを備える1リットル丸底フラスコへと100グラム(0.36モル)の1−クロロメチル−4−(2−トリメトキシシリルエチル)ベンゼンが、0.099グラム(0.00052モル)のp−トルエンスルホン酸モノヒドラートと共に充填された。添加ロートへと98.3グラム(1.09モル)の2−メチル−1,3−プロパンジオールが充填された。バキュームポンプが接続され、反応ポットがゆるやかに加熱(86℃)される一方で真空度が下げられた。この混合物へ2−メチル−1,3−プロパンジオールが添加された。混合物は3時間15分のあいだ、加熱され、反応中に産生するメタノールが下げられた圧のもと除去され、透明の液体産物がシランCとして生じる。GPCは、産物が700の数平均分子量(もしくは重量平均重量として800)を持つことを示した。
【0088】
実施例2
2−[2−(4−クロロメチル−フェニル)−エチル]−2−エトキシ−5−メチル−[1,3,2]ジオキサシリナン(シランD)の調製
マグネチックスターラー、分留ヘッド、2つのサーモカップル、受器、ドライアイストラップおよび真空ポンプを備える250ミリリットルの3口丸底フラスコへと1−クロロメチル−4−(2−トリ
エトキシシリルエチル)ベンゼン70.12グラム(0.22モル)および19.92グラムの2−メチル−1,3−プロパンジオール(0.22モル)が充填された。減圧下において、反応ポットがゆるやかに最大温度80℃まで加熱された。放出されるエタノールが後に透明の液体産物をシランDとして残して除去された。
【0089】
実施例3
2−(3−クロロ−プロペニル)−2−エトキシ−5−メチル[1,3,2]ジオキサシリナン(シランE)の調製
マグネチックスターラー、分留ヘッド、2つのサーモカップル、受器、ドライアイストラップおよび真空ポンプを備える250ミリリットルの3口丸底フラスコへと47.6グラム(0.20モル)の3−クロロ−1−プロペニルトリエトキシシランおよび17.8グラム(0.20モル)の2−メチル−1,3−プロパンジオールが充填された。混合物は55℃で2時間30分のあいだ、ゆるやかに加熱された。反応中に形成されるエタノールは、減圧下に除去され、シランEとして透明の液体産物を生じた。
【0090】
比較例3、4および5、実施例4および5
ゴム組成物の調製
以下の実施例において、反応物の量は他に指定がない限り、ゴム100当たりの部(phr)である。以下のゴム組成物は天然ゴムに基づいて調製され、もっとも望ましい沈降シリカによって強化されるが、前記組成物はトラックタイヤのトレッド構成要素として意図される。これらの実施例におけるゴム組成物の配合は表1に記載される。比較例3(Com(parative)Ex(ample)3)のゴム組成物は強化充填剤としてカーボンブラックを含む。残りのゴム組成物(比較例4および5ならびに実施例4および5)は充填剤としてシリカを含む。試験されるシラン結合剤はケイ素の等モル量において用いられる。比較例4ならびに実施例4および5のゴム組成物はシラン成分を除いて同じ配合である。
【0091】
【表1】
【0092】
表1における表記は以下のように定義される:NR:天然ゴム(SMR−L);シリカ:RhodiaからのZeosil 1165MP;CB:カーボンブラック(N−220);プロセスオイル:Sun OilからのSundex 8125;ZnO:ZincCorpからのKadox 720C;ステアリン酸:Witco、CromptonからのIndustrene R;6PPD:(UniroyalからのFlexzone 7P);ワックス:Uniroyal、CromptonからのSunproof Improved;Nauguard Q:Uniroyalからのもの;硫黄:HarwickからのRubbermakers Sulfur104;TBBS:Uniroyal、CromptonからのDelac S;DPG:Uniroyal、Cromptonからのもの。
【0093】
ゴムのマスターバッチの混合は、1550平方センチメーター(cc)のチャンバー容量のKruppミキサーを用いて、以下に記載されるような2パスの手順によってなされた。第一のパスにおいて、ミキサーは、ミキサーを30rpmにして、冷却水をフルにして稼動された。ゴムポリマーはミキサーへと添加され60秒間、ラムダウン混合された。シリカの半分およびシランの全ては、エチルビニルアセタート(EVA)バッグ中のおおよそ35〜40グラムのこの部分のシリカとともに添加されそして60秒間ラムダウン混合された。EVAバッグ中の残りのシリカおよびプロセスオイルは次に添加され、60秒間ラムダウン混合された。混合口はゴミを落とされ、ミキサーの混合スピードは、ゴムのマスターバッチの温度を140℃へと上昇させるにに必要なように90rpmへと増加された。マスターバッチはダンプされ(ミキサーから取り出され)、約60から65℃に設定されるロールミル上でシートが形成され、シートは周囲温度へと冷やされた。
【0094】
第二のパスにおいて、第一のパスからのシートは、ミキサーへと添加され、60秒間ラムダウン混合された。硬化剤以外の成分の残りが一緒に添加され、60秒間ラムダウン混合された。ミキサーの口はゴミが落とされ、ミキサーの混合速度は、ゴムのマスターバッチの温度を135℃と140℃の間へと上昇させるのに必要な90rpmへと上昇された。ゴムのマスターバッチは5分間混合され、Kruppミキサーの速度は温度を135℃と140℃の間に維持するのに調整された。
【0095】
ゴムのマスターバッチおよび硬化剤は60度と65℃の間に加熱されたロールミル上で混合された。硫黄および促進剤はゴムのマスターバッチへと添加され、ロールミル上で完全に混合され、シートを形成するようにされた。シートは抗構えに周囲温度へと冷やされた。
【0096】
ゴム組成物の特性評価のために用いられる測定および試験は以下に記載される。以下に示されるようにゴム組成物は硬化前と後に特性評価された。
【0097】
組成物のレオロジー的性質は、Monsanto R−100Oscilating Disk RheometerおよびMonsanto M1400Mooney Viscometer上で測定された。機械的性質の測定のためのサンプルは、(t90+1)分間149℃で硬化された6mmのプラークより切り取られた。プラークの形状の硬化および硬化ゴム組成物の試験は、ASTM標準によって実施された。さらに、動的小歪テストはRheometrics Dynamic Analyzer(ARES−Rheometrics Inc.)上で実施された。Payne硬化歪スウィープは、0.01%の動的歪み度数から約25%せん断歪み度数まで、10Hzおよび60℃で実施された。動的パラメーターG’
initial、ΔG’、G’’
maxおよびtanδ
maxは、小歪でのゴム組成物の非線形反応より抽出された。いくつかの例では、安定状態のtanδ値は、歪み度数35%(60℃で)の15分の動的振動の後に測定された。動的性質の温度依存性はまた、約−80℃から+80℃で、小歪度数(1もしくは2%)で、10Hzの周波数で測定された。
【0098】
具体的な効果手順および測定手順は以下のようであった:
硬化手順/測定 試験規格
ムーニー粘度およびスコーチ ASTM D1646
振動ディスクレオメトリー ASTM D2084
試験プラークの硬化 ASTM D3182
応力−歪み特性 ASTM D412
発熱性 ASTM D623
【0099】
具体的な効果手順および測定手順は以下のようであった:
硬化手順/測定 試験規格
ムーニー粘度およびスコーチ ASTM D1646
振動ディスクレオメトリー ASTM D2084
試験プラークの硬化 ASTM D3182
応力−歪み特性 ASTM D412
発熱性 ASTM D623
【0100】
これらの実験的試験は、本発明のゴム組成物において、カーボンブラック充填剤(比較例3)もしくはA1289のような従来のシラン結合剤(比較例4)を用いるものような公知のゴム組成物と比較して向上した(充填剤/ポリマー)結合性能を示す。
【0101】
表1のゴム配合物の硬化の前と後で測定された様々な性質のデータは以下の表2、3および4に示される。
【0102】
【表2】
【0103】
【表3】
【0104】
【表4】
【0105】
ここでの本発明によるシラン(c)によって得られる強化パウダーの利点は、当業者には明確であろう。
【0106】
表2、3および4に示されるデータの検討は以下の見解を導く:硬化してない状態で加工される組成物の優れた性能を示すムーニー粘度値は全て低く、スコーチ時間が優れた安全マージンをもたらすのに十分長い。
【0107】
比較例3および4(それぞれカーボンブラックとSilquest A−1289シランであるコントロール組成物)と比較して、実施例5のものは有意により良い全体の性質を持つ。特に高歪み下でのモジュラス値(M300)および(M300/M100)比率は両方とも、実施例5で比較例3および4よりも十分に高く、前者の後者と比較してのより優れた強化を示す。