【実施例】
【0064】
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0065】
[実施例1]
(A)方法
(1)γ線照射
担体としてポリプロピレンからなる不織布(平均繊維径3.8μm、目付80g/m
2)0.108m
2を脱酸素剤とともに酸素低透過性袋に封入し十分に酸素を除いた後、−78℃にて25kGyのγ線を照射した。
【0066】
(2)グラフト反応
N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン(CMB)68.9g、及びグリシジルメタクリレート(GMA)21.1mLを400mLのメタノールに溶解し、40℃にて60分間窒素を通気した。
耐圧ガラス容器に上記の不織布をすばやく入れ、減圧後、上記の溶液を引き込み40℃にて1時間反応させた。反応後、取り出した不織布をジメチルホルムアミド及びメタノールにより洗浄し、40℃にて真空乾燥することでリガンド固定化用不織布(リガンド固定化用基材)を得た。
【0067】
(3)細胞吸着フィルター(選択的分離材)の作製
上記で得られたリガンド固定化用不織布を直径0.68cmの円形に切断した(以下、「円形不織布状基材A」という。)。次に、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及び硫酸アンモニウム(105.7mg)を溶解したクエン酸リン酸緩衝液(pH4.0)400μL(以下、「抗CD4溶液」という。)に、得られた円形不織布状基材A4枚を37℃にて16時間浸し、該モノクローナル抗体を円形不織布状基材Aに固定した。その後、このモノクローナル抗体を固定化した円形不織布状基材A(以下、「抗体固定化円形不織布A」という。)をカルシウム及びマグネシウムを含まないリン酸緩衝生理食塩液(以下、「PBS(−)」という。)で洗浄した。次に、0.2%ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート/PBS(−)溶液(以下、「Tween20溶液」という。)に該抗体固定化円形不織布Aを常温で2.5時間浸し、ブロッキングを行った。その後、該抗体固定化円形不織布AをPBS(−)2mlで洗浄することで、細胞吸着フィルターを作製した。
【0068】
(4)細胞吸着フィルターの洗浄
2%ドデシル硫酸ナトリウム/PBS(−)(以下、「SDS溶液」という。)により細胞吸着フィルター4枚を95℃で5分間浸した。これを2回繰り返した後、該細胞吸着フィルターをPBS(−)2mlで洗浄した。
【0069】
(5)細胞吸着器の作製
入口と出口を有する容量1mlの容器に、上記で得られた細胞吸着フィルター4枚と充填液としてPBS(−)溶液とを充填し、細胞吸着器を作成した。
【0070】
(6)細胞吸着器の細胞吸着性
上記で得られた細胞吸着器の入口から、ACD−A添加ヒト新鮮血液8ml(血液:ACD−A=8:1)をシリンジポンプにて流速0.2ml/分で送液した。細胞吸着器の出口から回収される細胞吸着後溶液を8mLずつ分取した。その後、細胞吸着器の出口から細胞吸着後の溶液を回収した。
【0071】
(7)配向評価用基材の作製
上記リガンド固定化用不織布を直径0.48cmの円形に切断した(以下、「円形不織布状基材B」という。)。次に、ヒトIgG(16μg)及び硫酸アンモニウム(105.7mg)を溶解したクエン酸リン酸緩衝液(pH4.0)400μL(以下、「IgG溶液」という。)に、得られた円形不織布状基材B8枚を37℃にて16時間浸し、該ヒトIgGを円形不織布状基材Bに固定した。その後、このヒトIgGを固定化した円形不織布状基材B(以下、「抗体固定化円形不織布B」という。)をPBS(−)で洗浄した。次に、0.2%Tween20溶液に該抗体固定化円形不織布Bを常温で2.5時間浸し、ブロッキングを行った。その後、該抗体固定化円形不織布BをPBS(−)2mlで洗浄することで、配向評価用基材を作製した。
【0072】
(B)結果
(1)X線光電子分光法(XPS)による表面解析
上記で得られたリガンド固定化用不織布の表面をX線光電子分光法(XPS ESCA)により解析した。XPSより得られる炭素、酸素及び窒素の各相対元素濃度をそれぞれC
1、C
2、C
3とすると、基材表面に存在するCMB相対モル濃度(X)、GMA相対モル濃度(Y)、担体構成ポリマー相対モル濃度(Z)はそれぞれ下記式(1)から(3)で表される。
X=x/(x+y+z) (1)
Y=y/(x+y+z) (2)
Z=z/(x+y+z) (3)
ただし、x=C
3、y=(C
2−4x)/3、z={C
1−(10x+7y)}/Aであって、Aは担体構成ポリマーの単位炭素組成であり、例えば、ポリエチレンの場合A=2、ポリプロピレンの場合A=3である。
上記で得られる相対モル濃度より共重合ポリマー中のCMBのモル組成比Rは次式(4)で表される。
R=m/(n+m)=X/(X+Y) (4)
これらの計算式に基づき、CMBモル組成比Rを算出した結果、CMBのモル組成比Rは0.48であった。
【0073】
(2)比表面積測定
上記で得られたリガンド固定化用不織布の比表面積は自動比表面積/細孔分布測定装置(SHIMADZU社製 MICRIMERITICS TRISTAR 3000)を用いてBET法による多点法比表面積を測定した。その結果、比表面積は0.40m
2/gであった。
【0074】
(3)細胞吸着フィルターの抗体固定化量の定量
上記で得られた細胞吸着フィルターにおける抗ヒトCD4モノクローナル抗体の固定化量はBCAタンパク質定量試薬(PIERCE社製 Micro BCA(登録商標) Protein Assay Reagent Kit 23235)を用い、マイクロプレート分光光度計(Molecular Devices社製 SPECTRA MAX340PC、解析ソフトSOFT max PRO)によって吸光度測定を行い、定量した。その結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには1.85mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには1.65mg/m
2が固定化されており、化学固定率89.1%であった。
【0075】
(4)CD4陽性細胞除去率
フローサイトメーター(BECTON DICKINSON社製 FACSCALIBUR)を用いたフローサイトメトリー法によって、細胞吸着前のACD−A添加ヒト新鮮血液及び細胞吸着後の溶液中のCD4陽性細胞数を測定し、細胞吸着器への細胞の吸着率を計算した。その結果、CD4陽性細胞の吸着率は98.3%であった。また血小板の回収率は94.7%であった。
【0076】
(5)配向評価用基材の抗体固定化量の定量
上記で得られた配向評価用基材におけるヒトIgGの固定化量の定量を、(3)細胞吸着フィルターの抗体固定化量の定量と同様に行った。その結果、洗浄前の配向評価用基材には1.63mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には1.57mg/m
2が固定化されており、化学固定率96.5%であった。
【0077】
(6)配向評価
上記配向評価用基材1枚にmonoclonal Antibody to IgG (Fab)(PE)conjufgated(Sigma社製)(以下、「抗Fab抗体」という。)0.1mg/ml溶液を、もう1枚にMonoclonal Antibody to Human IgG (Fc)−PE(sigma社製)(以下、「抗Fc抗体」という。)0.1mg/ml溶液を50μlずつ添加し、1時間遮光反応させた。その後、0.2%Tween20溶液にて1回、PBS(−)で3回洗浄した。二次抗体(抗PE抗体)を結合させ、二次抗体結合量を蛍光プレートリーダー(Biosearch社製 CytoFluor II)を用いた蛍光測定により定量した。その結果、配向評価基材へ固定化されたヒトIgGへの抗Fc抗体結合量に対する抗Fab抗体結合量の比率(抗Fab/抗Fc比率)は7.35であった。抗Fab/抗Fc比率が高い程、抗原と結合可能な配向で固定化されたヒトIgGの比率が高いことを意味している。
【0078】
[実施例2]
抗CD4溶液を、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及び硫酸アンモニウム(52.9mg)を溶解したクエン酸リン酸緩衝液(pH3.0)400μlに代えたこと、及び抗IgG溶液を、IgG(16μg)及び硫酸アンモニウム(52.9mg)を溶解したクエン酸リン酸緩衝液(pH3.0)400μlに代えたこと以外は実施例1と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには2.21mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには2.17mg/m
2が固定化されており、化学固定率98.1%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は96.9%であり、血小板の回収率は96.3%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には2.01mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には1.82mg/m
2が固定化されており、化学固定率90.4%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は7.23であった。
【0079】
[実施例3]
抗CD4溶液を、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及び硫酸アンモニウム(105.7mg)を溶解したクエン酸リン酸緩衝液(pH3.0)400μlに代えたこと、及び抗IgG溶液を、IgG(16μg)及び硫酸アンモニウム(105.7mg)を溶解したクエン酸リン酸緩衝液(pH3.0)400μlに代えたこと以外は実施例1と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには1.99mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには1.64mg/m
2が固定化されており、化学固定率82.4%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は93.1%であり、血小板の回収率は93.9%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には1.75mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には1.56mg/m
2が固定化されており、化学固定率89.2%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は7.10であった。
【0080】
[実施例4]
抗CD4溶液を、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及びリン酸二水素カリウム(54.4mg)を溶解したクエン酸緩衝液(pH3.5)400μlに代えたこと、及び抗IgG溶液を、IgG(16μg)及びリン酸二水素カリウム(54.4mg)を溶解したクエン酸緩衝液(pH3.5)400μlに代えたこと以外は実施例1と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには1.75mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには1.74mg/m
2が固定化されており、化学固定率99.5%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は98.5%であり、血小板の回収率は93.7%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には1.62mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には1.61mg/m
2が固定化されており、化学固定率99.2%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は8.21であった。
【0081】
[実施例5]
抗CD4溶液を、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及びリン酸二水素カリウム(81.7mg)を溶解したクエン酸緩衝液(pH3.5)400μlに代えたこと、及び抗IgG溶液を、IgG(16μg)及びリン酸二水素カリウム(81.7mg)を溶解したクエン酸緩衝液(pH3.5)400μlに代えたこと以外は実施例1と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには2.01mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには1.90mg/m
2が固定化されており、化学固定率94.7%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は96.3%であり、血小板の回収率は95.3%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には1.89mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には1.80mg/m
2が固定化されており、化学固定率95.1%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は7.24であった。
【0082】
[実施例6]
グラフト反応を下記方法により行ったこと、XPSによる表面解析を下記方法により行ったこと以外は実施例3と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
(グラフト反応)
スルホベタイン(SB)145.4g、及びグリシジルメタクリレート(GMA)26.3mLをメタノールに溶解し、500mLの反応液を得た。この反応液を用いて実施例1と同様の方法により、リガンド固定化用不織布(リガンド固定化用基材)を得た。
(XPSによる表面解析)
上記で得られたリガンド固定化用不織布の表面をXPS法により解析した。XPSより得られる炭素、酸素及び窒素の各相対元素濃度をそれぞれC
1、C
2、C
3とすると、基材表面に存在するSB相対モル濃度(X)、GMA相対モル濃度(Y)、担体構成ポリマー相対モル濃度(Z)はそれぞれ下記式(5)から(7)で表される。
X=x/(x+y+z) (5)
Y=y/(x+y+z) (6)
Z=z/(x+y+z) (7)
ただし、x=C
3、y=(C
2−5x)/3、z={C
1−(11x+7y)}/Aであって、Aは担体構成ポリマーの単位炭素組成であり、例えば、ポリエチレンの場合A=2、ポリプロピレンの場合A=3である。
上記で得られる相対モル濃度より共重合ポリマー中のSBのモル組成比Rは次式(8)で表される。
R=m/(n+m)=X/(X+Y) (8)
これらの計算式に基づき、SBモル組成比Rを算出した結果、SBのモル組成比Rは0.40であった。
(細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価)
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには2.05mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには1.95mg/m
2が固定化されており、化学固定率95.0%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は90.2%であり、血小板の回収率は96.8%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には1.99mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には1.90mg/m
2が固定化されており、化学固定率95.3%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は6.12であった。
【0083】
[実施例7]
グラフト反応を下記方法により行ったこと、XPSによる表面解析を下記方法により行ったこと以外は実施例3と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
(グラフト反応)
ポリエチレングリコールモノメタクリレート(PEGMM)152.8g、及びグリシジルメタクリレート(GMA)26.3mLを500mLのメタノールに溶解し、反応液を得た。この反応液を用いて実施例1と同様の方法により、リガンド固定化用不織布(リガンド固定化用基材)を得た。
(XPSによる表面解析)
上記で得られたリガンド固定化用不織布の表面をXPS法により解析した。XPS解析では、まず、リガンド固定化用不織布表面のエポキシ基を開環させるため、リガンド固定化用不織布を2規定(2N)硫酸にて、50℃で10時間処理した後、エポキシ基開環前リガンド固定化用不織布とエポキシ基開環後リガンド固定化用不織布の表面を解析した。XPSより得られる炭素及び酸素の各相対元素濃度を測定し、エポキシ基開環前リガンド固定化用不織布の炭素及び酸素の各相対元素濃度をそれぞれC
4及びC
5、エポキシ基開環後リガンド固定化用不織布基材の炭素及び酸素の各相対元素濃度をそれぞれC
6及びC
7とすると、C
4+C
5=1、C
6+C
7=1である。また、基材表面に存在するPEGMM相対モル濃度(X)、GMA相対モル濃度(Y)はそれぞれ下記式(9)及び(10)で表される。
X=x/12 (9)
Y=C
7−C
5 (10)
ただし、x=C
5−y、y=3(C
7−C
5)で表される。上記で得られる相対モル濃度より共重合ポリマー中のPEGMMのモル組成比Rは次式(11)で表される。
R=m/(n+m)=X/(X+Y) (11)
これらの計算式に基づき、PEGMMモル組成比Rを算出した結果、PEGMMのモル組成比Rは0.35であった。
(細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価)
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには2.20mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには2.05mg/m
2が固定化されており、化学固定率93.3%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は98.7%であり、血小板の回収率は92.1%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には1.81mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には1.79mg/m
2が固定化されており、化学固定率99.0%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は6.53であった。
【0084】
[実施例8]
グラフト反応を下記方法により行ったこと以外は実施例3と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
(グラフト反応)
N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン28.3g、及びグリシジルメタクリレート26.3mLを500mLのメタノールに溶解し、反応液を得た。この反応液を用いて実施例1と同様の方法により、リガンド固定化用不織布(リガンド固定化用基材)を得た。XPSによる表面解析の結果、CMBのモル組成比Rは0.30であった。また比表面積を測定したところ0.47m
2/gであった。
(細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価)
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには2.20mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには2.16mg/m
2が固定化されており、化学固定率98.0%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は98.1%であり、血小板の回収率は93.2%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には2.13mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には1.84mg/m
2が固定化されており、化学固定率86.3%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は6.51であった。
【0085】
[実施例9]
グラフト反応を下記方法により行ったこと以外は実施例3と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
(グラフト反応)
N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン43.1g、及びグリシジルメタクリレート26.3mLを500mLのメタノールに溶解し、反応液を得た。この反応液を用いて実施例1と同様の方法により、リガンド固定化用不織布(リガンド固定化用基材)を得た。XPSによる表面解析の結果、CMBのモル組成比Rは0.33であった。また比表面積を測定したところ0.53m
2/gであった。
(細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価)
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには2.22mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには2.14mg/m
2が固定化されており、化学固定率96.2%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は99.5%であり、血小板の回収率は98.3%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には2.07mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には1.84mg/m
2が固定化されており、化学固定率88.8%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は7.92であった。
【0086】
[実施例10]
グラフト反応を下記方法により行ったこと以外は実施例3と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
(グラフト反応)
N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン103.3g、及びグリシジルメタクリレート15.8mLを350mLのメタノールに溶解し、反応液を得た。この反応液を用いて実施例1と同様の方法により、リガンド固定化用不織布(リガンド固定化用基材)を得た。XPSによる表面解析の結果、CMBのモル組成比Rは0.56であった。また比表面積を測定したところ0.36m
2/gであった。
(細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価)
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには1.50mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには1.21mg/m
2が固定化されており、化学固定率80.4%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は99.3%であり、血小板の回収率は92.6%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を測定した結果、洗浄前の配向評価用基材には1.52mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には1.25mg/m
2が固定化されており、化学固定率82.3%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は8.37であった。
【0087】
[比較例1]
グラフト反応を下記方法により行ったこと、抗CD4溶液を、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及び硫酸アンモニウム(26.4mg)を溶解したPBS(−)(pH7.4)400μlに代えたこと、及び抗IgG溶液を、IgG(16μg)及び硫酸アンモニウム(26.4mg)を溶解したPBS(−)(pH7.4)400μlに代えたこと以外は実施例1と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
(グラフト反応)
グリシジルメタクリレート26.3mLを500mLのメタノールに溶解し、反応液を得た。この反応液を用いて実施例1と同様の方法により、リガンド固定化用不織布(リガンド固定化用基材)を得た。XPSによる表面解析の結果、CMBのモル組成比Rは0であった。また比表面積を測定したところ0.51m
2/gであった。
(細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価)
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには2.32mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには2.24mg/m
2が固定化されており、化学固定率96.4%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は69.7%であり、血小板の回収率は8.7%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には2.01mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には1.85mg/m
2が固定化されており、化学固定率92.0%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は3.17であった。
【0088】
[比較例2]
グラフト反応を下記方法により行ったこと以外は比較例1と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
(グラフト反応)
N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン21.5g、及びグリシジルメタクリレート26.3mLを500mLのメタノールに溶解し、反応液を得た。この反応液を用いて実施例1と同様の方法により、リガンド固定化用不織布(リガンド固定化用基材)を得た。XPSによる表面解析の結果、CMBのモル組成比Rは0.26であった。また比表面積を測定したところ0.50m
2/gであった。
(細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価)
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには1.43mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには1.26mg/m
2が固定化されており、化学固定率87.6%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は78.2%であり、血小板の回収率は50.5%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を測定した結果、洗浄前の配向評価用基材には2.03mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には1.72mg/m
2が固定化されており、化学固定率84.6%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は3.15であった。
【0089】
[比較例3]
グラフト反応を下記方法により行ったこと以外は実施例3と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
(グラフト反応)
N−メタクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム−α−N−メチルカルボキシベタイン207.14g、及びグリシジルメタクリレート15.8mLを300mLのメタノールに溶解し、反応液を得た。この反応液を用いて実施例1と同様の方法により、リガンド固定化用不織布(リガンド固定化用基材)を得た。XPSによる表面解析の結果、CMBのモル組成比Rは0.63であった。また比表面積を測定したところ0.32m
2/gであった。
(細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価)
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには1.25mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには0.85mg/m
2が固定化されており、化学固定率68.0%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は75.8%であり、血小板の回収率は99.8%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を測定した結果、洗浄前の配向評価用基材には1.37mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には0.79mg/m
2が固定化されており、化学固定率57.7%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は8.52であった。
【0090】
[比較例4]
抗CD4溶液を、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及び硫酸アンモニウム(26.4mg)を溶解したPBS(−)(pH7.4)400μlに代えたこと、及び抗IgG溶液を、IgG(16μg)及び硫酸アンモニウム(26.4mg)を溶解したPBS(−)(pH7.4)400μlに代えたこと以外は実施例1と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには0.95mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには0.66mg/m
2が固定化されており、化学固定率69.5%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は49.5%であり、血小板の回収率は95.4%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には0.87mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には0.63mg/m
2が固定化されており、化学固定率72.4%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は4.01であった。
【0091】
[比較例5]
抗CD4溶液を、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及び硫酸アンモニウム(26.4mg)を溶解したクエン酸リン酸緩衝液(pH3.0)400μlに代えたこと、及び抗IgG溶液を、IgG(16μg)及び硫酸アンモニウム(26.4mg)を溶解したクエン酸リン酸緩衝液(pH3.0)400μlに代えたこと以外は実施例1と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには1.33mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには0.52mg/m
2が固定化されており、化学固定率38.8%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は50.1%であり、血小板の回収率は100.0%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には1.15mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には6.58mg/m
2が固定化されており、化学固定率57.2%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は5.03であった。
【0092】
[比較例6]
抗CD4溶液を、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及び硫酸アンモニウム(105.7mg)を溶解したPBS(−)(pH7.4)400μlに代えたこと、及び抗IgG溶液を、IgG(16μg)及び硫酸アンモニウム(105.7mg)を溶解したPBS(−)(pH7.4)400μlに代えたこと以外は実施例1と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには1.05mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには0.83mg/m
2が固定化されており、化学固定率79.0%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は64.2%であり、血小板の回収率は100.0%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には0.93mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には0.85mg/m
2が固定化されており、化学固定率91.4%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は4.92であった。
【0093】
[比較例7]
抗CD4溶液を、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及び硫酸アンモニウム(26.4mg)を溶解したPBS(−)(pH7.4)400μlに代えたこと、及び抗IgG溶液を、IgG(16μg)及び硫酸アンモニウム(26.4mg)を溶解したPBS(−)(pH7.4)400μlに代えたこと以外は実施例9と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには1.13mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには0.81mg/m
2が固定化されており、化学固定率71.7%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は72.0%であり、血小板の回収率は76.5%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には1.05mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には0.94mg/m
2が固定化されており、化学固定率89.5%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は2.81であった。
【0094】
[比較例8]
抗CD4溶液を、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及び硫酸アンモニウム(26.4mg)を溶解したPBS(−)(pH7.4)400μlに代えたこと、及び抗IgG溶液を、IgG(16μg)及び硫酸アンモニウム(26.4mg)を溶解したPBS(−)(pH7.4)400μlに代えたこと以外は実施例8と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには1.25mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには0.98mg/m
2が固定化されており、化学固定率78.4%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は78.2%であり、血小板の回収率は68.4%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には1.13mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には0.92mg/m
2が固定化されており、化学固定率81.4%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は2.20であった。
【0095】
[比較例9]
抗CD4溶液を、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及び硫酸アンモニウム(26.4mg)を溶解したPBS(−)(pH7.4)400μlに代えたこと、及び抗IgG溶液を、IgG(16μg)及び硫酸アンモニウム(26.4mg)を溶解したPBS(−)(pH7.4)400μlに代えたこと以外は実施例6と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには0.72mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには0.62mg/m
2が固定化されており、化学固定率86.0%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は15.0%であり、血小板の回収率は85.2%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には0.35mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には0.14mg/m
2が固定化されており、化学固定率39.5%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は3.15であった。
【0096】
[比較例10]
抗CD4溶液を、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及び硫酸アンモニウム(26.4mg)を溶解したPBS(−)(pH7.4)400μlに代えたこと、及び抗IgG溶液を、IgG(16μg)及び硫酸アンモニウム(26.4mg)を溶解したPBS(−)(pH7.4)400μlに代えたこと以外は実施例7と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには0.28mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには0.28mg/m
2が固定化されており、化学固定率99.1%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は75.5%であり、血小板の回収率は98.4%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には0.50mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には0.30mg/m
2が固定化されており、化学固定率60.4%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は3.68であった。
【0097】
[比較例11]
抗CD4溶液を、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及び塩化ナトリウム(23.4mg)を溶解したクエン酸リン酸緩衝液(pH3.0)400μlに代えたこと、及び抗IgG溶液を、IgG(16μg)及び塩化ナトリウム(23.4mg)を溶解したクエン酸リン酸緩衝液(pH3.0)400μlに代えたこと以外は実施例1と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには2.11mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには1.51mg/m
2が固定化されており、化学固定率71.3%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は95.1%であり、血小板の回収率は94.9%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の配向評価用基材には2.06mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には1.35mg/m
2が固定化されており、化学固定率65.3%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は5.61であった。
【0098】
[比較例12]
抗CD4溶液を、抗ヒトCD4モノクローナル抗体(16μg)及び塩化ナトリウム(46.7mg)を溶解したクエン酸リン酸緩衝液(pH3.0)400μlに代えたこと、及び抗IgG溶液を、IgG(16μg)及び塩化ナトリウム(46.7mg)を溶解したクエン酸リン酸緩衝液(pH3.0)400μlに代えたこと以外は実施例1と同様の方法で、細胞吸着フィルター及び配向評価用基材の作製及び評価を行った。
細胞吸着フィルターの抗体固定化量を定量した結果、洗浄前の細胞吸着フィルターには2.15mg/m
2、SDS洗浄後の細胞吸着フィルターには1.42mg/m
2が固定化されており、化学固定率66.1%であった。
細胞吸着器への細胞の吸着率を測定した結果、CD4陽性細胞の吸着率は98.4%であり、血小板の回収率は95.9%であった。
配向評価用基材の抗体固定化量を測定した結果、洗浄前の配向評価用基材には1.94mg/m
2、SDS洗浄後の配向評価用基材には1.13mg/m
2が固定化されており、化学固定率58.2%であった。
配向評価用基材の配向評価の結果、抗Fab/抗Fc比率は5.79であった。
【0099】
実施例1〜10及び比較例1〜12の評価結果を下記表1にまとめた。
【表1】