特許第5940907号(P5940907)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5940907
(24)【登録日】2016年5月27日
(45)【発行日】2016年6月29日
(54)【発明の名称】ベントナイト系材料の吹付け装置
(51)【国際特許分類】
   B28C 5/14 20060101AFI20160616BHJP
   E02D 17/20 20060101ALN20160616BHJP
【FI】
   B28C5/14
   !E02D17/20 104B
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2012-138626(P2012-138626)
(22)【出願日】2012年6月20日
(65)【公開番号】特開2014-763(P2014-763A)
(43)【公開日】2014年1月9日
【審査請求日】2015年4月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】303057365
【氏名又は名称】株式会社安藤・間
(73)【特許権者】
【識別番号】000230788
【氏名又は名称】日本基礎技術株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100081514
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 一
(74)【代理人】
【識別番号】100082692
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵合 正博
(72)【発明者】
【氏名】石濱 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】荻原 績
(72)【発明者】
【氏名】中越 章雄
(72)【発明者】
【氏名】千々松 正和
(72)【発明者】
【氏名】開 真
(72)【発明者】
【氏名】新井 英夫
(72)【発明者】
【氏名】箕輪 英中
【審査官】 末松 佳記
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−273842(JP,A)
【文献】 実開平04−040908(JP,U)
【文献】 特開2000−015621(JP,A)
【文献】 特開2001−321650(JP,A)
【文献】 特表2009−513399(JP,A)
【文献】 特開2000−317289(JP,A)
【文献】 特開2004−316345(JP,A)
【文献】 実開平05−031914(JP,U)
【文献】 特表昭63−500080(JP,A)
【文献】 国際公開第86/006651(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B28C 1/00−9/04
E02D 17/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上部に仕切り弁により開閉される材料入口、下部に仕切り弁により開閉される材料出口を有する釜からなり、内部を加圧、減圧する手段、回転軸と複数の羽根とからなる回転羽根機構を有し、材料を収容する上釜、及び上部に前記上釜の材料出口と連通される材料入口、下部に材料出口を有する釜からなり、内部を加圧、減圧する手段、回転軸と複数の羽根とからなる回転羽根機構を有し、材料を収容し、圧送する下釜とを具備する吹付機と、
前記吹付機の前記内部を加圧する各手段に連結され、エアを供給するコンプレッサと、
前記下釜の材料出口にホースを介して接続され、材料を吹き出すノズルと、
を備え、
前記回転羽根機構は、
前記複数の羽根がそれぞれ、全体として略弓形で、外側の湾曲縁と内側の湾曲縁との間に所定の幅を有し、前記回転軸に取り付けられる基端部から略中間部までの基端側の両面を略直線状に延びる平面状に、略中間部から先端部までの先端側の両面を当該略中間部から先端部にかけて漸次前記先端側の一方の面側で湾曲するように曲面状に形成され、
これらの羽根が、材料の前記出口への送り用と、前記出口を通過した材料の押し戻し用とに分けられて、
前記送り用の複数の羽根が、先端側を前記吹付機の出口側に向けられて、前記出口の片側一方で前記回転軸の周面に、順次、前記各羽根の前記基端側の一方の面から直角方向への前記先端側の突き出し距離に相当する寸法又はこれよりも小さい寸法の間隔で、所定の角度位相を変えて取り付けられ、
前記押し戻し用の複数の羽根が、先端部を前記吹付機の出口側に向けられて、前記出口の片側他方で前記回転軸の周面に、順次、前記各羽根の前記基端側の一方の面から直角方向への前記先端側の突き出し距離に相当する寸法又はこれよりも小さい寸法の間隔で、所定の角度位相を変えて取り付けられ、
調整済みの粘性を有するベントナイト系材料を前記上釜内及び前記下釜内で前記回転羽根機構によりほぐして前記下釜の材料出口へ送り、前記ホースを通じて圧送し、前記ノズルより吹付ける、
ことを特徴とするベントナイト系材料の吹付け装置。
【請求項2】
下釜の釜は、水平方向に長い筒形の圧力釜からなり、上部に材料入口が、下部に材料出口が、相互に、同一鉛直線上にない水平方向に離れた位置に設けられる請求項1に記載のベントナイト系材料の吹付け装置。
【請求項3】
上釜の釜は、下釜と同じ又は異なる構造の圧力釜からなる請求項1又は2に記載のベントナイト系材料の吹付け装置。
【請求項4】
送り用の複数の羽根又は押し戻し用の複数の羽根のうち、同じ取付角度で取り付けられる羽根同士の間に、材料の付着性に応じて定められた一定の間隔が確保される請求項1乃至3のいずれかに記載のベントナイト系材料の吹付け装置。
【請求項5】
回転軸の材料出口付近の所定の位置に羽根が取り付けられない区間が設けられて、前記材料出口上に材料の付着性に応じて定められた所定の空間が確保される請求項1乃至4のいずれかにベントナイト系材料の吹付け装置。
【請求項6】
押し戻し用の複数の羽根のうち、材料出口に近接する羽根につき先端側が前記材料出口上を通過可能に配置される請求項1乃至5のいずれかに記載のベントナイト系材料の吹付け装置。
【請求項7】
送り用の複数の羽根の中に、必要に応じて、羽根が先端側を材料出口側とは反対方向に向けて取り付けられ、先端側が反転された羽根が混在される請求項1乃至6のいずれかに記載のベントナイト系材料の吹付け装置。
【請求項8】
各羽根の基端部にねじ挿通部を有し、回転軸の周面にねじ挿通部を有する取付部材が固着され、前記各羽根は前記回転軸に前記取付部材を介してボルト及びナットにより締結され、前記回転軸の周面に任意の取付角度に調整可能に又は前記回転軸に取り付ける羽根の数若しくは羽根の間隔を変更可能に取り付けられる請求項1乃至7のいずれかに記載のベントナイト系材料の吹付け装置。
【請求項9】
各取付部材又は各羽根のねじ挿通部は前記各取付部材又は前記各羽根の長さ方向に長い長穴状に形成され、前記各羽根は回転軸の取付部材に外周方向に向けて伸縮可能に取り付けられる請求項8に記載のベントナイト系材料の吹付け装置。
【請求項10】
各羽根の基端部が嵌合可能なストッパーが前記各羽根の周面又は取付部材に固着され、前記ストッパーにより前記各羽根の回転方向の動きを規制する請求項8又は9に記載のベントナイト系材料の吹付け装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射性廃棄物の処分施設その他遮水が必要な施工面にベントナイト系材料を吹き付けるのに使用するベントナイト系材料の吹付け装置に関する。
【背景技術】
【0002】
放射性廃棄物処分場を地下に構築する際に、地下水の浸入などを防止する目的で施工面にベントナイトを含有する止水層が形成される。このような止水層を形成する方法として、ベントナイト系材料を施工面に吹き付ける工法が知られており、これに用いる従来の吹付け装置が特許文献1、2などに開示されている。
【0003】
特許文献1は、乾式の吹付け装置に関するもので、この吹付け装置は、水などの液体を含むことなくベントナイト系材料を空練りするミキサ、圧縮空気を供給するコンプレッサ、水を供給するポンプ及びタンク、ベントナイト系材料と水とを混合するノズルを備え、ミキサ、コンプレッサ及びノズルが三又ホースにより接続され、ノズルとポンプ及びタンクが他のホースにより接続されて構成され、ミキサで空練りしたベントナイト系材料をコンプレッサによってノズルへ圧送するとともに、ポンプによりタンク内の水をノズルに供給し、ノズルでベントナイト系材料と水とを混合して吹き出すようになっている。
【0004】
特許文献2は、湿式の吹付け装置に関するもので、この吹付け装置は、内部を加圧、減圧する手段、回転軸と複数の羽根とからなる撹拌機を有し、粘性土を撹拌する上釜、及び内部を加圧、減圧する手段、回転軸と複数の羽根とからなる材料送り機構を有し、粘性土を送る下釜を具備する吹付機、吹付機にエアを供給するコンプレッサ、吹付機の出口側に接続されるホース、及びホースに接続され、粘性土を吹き出すノズルなどを備えて構成され、上釜で粘性土(土質材料としての砂と低透水性材料としてベントナイトとを混合して成る人工粘性土)を撹拌混合し、下釜で粘性土を送り、この粘性土をコンプレッサからのエアの圧力により下釜の出口から勢い良く吹き出し、ノズルの先端より吹付けるようになっている。
【0005】
この他に、ベントナイト系材料を凍結混合して吹付ける形式の専用練混ぜ装置などが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2007−31214公報
【特許文献2】特開2000−273842公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来のベントナイト系材料の吹付け装置では、次のような問題がある。
(1)特許文献1の吹付け装置の場合、乾式のため、ベントナイト系材料に加水が必要である。この場合、材料と水とをノズルで混合して吹き付けるため、材料をノズルから均一に連続して吹き出す必要があり、品質(含水比)の維持が難しい。
(2)特許文献2の吹付け装置の場合、この装置の構造形式から、吸水材が必要である。この装置の場合、下釜内の材料送り機構が、回転軸と複数の羽根とからなり、複数の羽根がそれぞれ回転軸にこの回転軸の回転方向に対して斜めに取り付けられて連続的に配列されるため、この下釜内で、ベントナイト系材料に送る方向の力と押しつぶす方向の力が常に作用して、材料が羽根に付着しやすく、材料が羽根に付着して羽根と羽根の間に詰まると、材料の撹拌性能や掻き取り能力が低下して、施工性が悪くなる。
(3)ベントナイト系材料を凍結混合して吹付ける形式の装置の場合、吹付機、コンプレッサの他に、さらに凍結装置やこれに付随する各種の設備を必要とし、コストが大幅に増大する。
【0008】
本願発明者らは、このような問題に鑑み、ベントナイト系材料の吹付け施工において、ベントナイト系材料を加水したり副材料を添加したり冷却したりする必要がなく、別途調整済みの粘性を有するベントナイト系材料をほぐしながらそのまま吹き付ける湿式の吹付け形式が材料品質(含水比)及び材料コストの維持の点で有利であり、また、汎用性の高い圧力釜式の吹付け装置を使用することが施工コストを低く抑えることができる点で好ましく、これらの点に着目して、一般的に用いられる従来の湿式の機械設備を一部改良して対応することにした。
そこで、本発明は、この種の従来の湿式のベントナイト系材料の吹付け装置において、釜の内壁や羽根に材料を付着しにくくし、施工性の向上を図ること、を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、上部に仕切り弁により開閉される材料入口、下部に仕切り弁により開閉される材料出口を有する釜からなり、内部を加圧、減圧する手段、回転軸と複数の羽根とからなる回転羽根機構を有し、材料を収容する上釜、及び上部に前記上釜の材料出口と連通される材料入口、下部に材料出口を有する釜からなり、内部を加圧、減圧する手段、回転軸と複数の羽根とからなる回転羽根機構を有し、材料を収容し、圧送する下釜とを具備する吹付機と、前記吹付機の前記内部を加圧する各手段に連結され、エアを供給するコンプレッサと、前記下釜の材料出口にホースを介して接続され、材料を吹き出すノズルとを備え、前記回転羽根機構は、前記複数の羽根がそれぞれ、全体として略弓形で、外側の湾曲縁と内側の湾曲縁との間に所定の幅を有し、前記回転軸に取り付けられる基端部から略中間部までの基端側の両面を略直線状に延びる平面状に、略中間部から先端部までの先端側の両面を当該略中間部から先端部にかけて漸次前記先端側の一方の面側で湾曲するように曲面状に形成され、これらの羽根が、材料の前記出口への送り用と、前記出口を通過した材料の押し戻し用とに分けられて、前記送り用の複数の羽根が、先端側を前記吹付機の出口側に向けられて、前記出口の片側一方で前記回転軸の周面に、順次、前記各羽根の前記基端側の一方の面から直角方向への前記先端側の突き出し距離に相当する寸法又はこれよりも小さい寸法の間隔で、所定の角度位相を変えて取り付けられ、前記押し戻し用の複数の羽根が、先端部を前記吹付機の出口側に向けられて、前記出口の片側他方で前記回転軸の周面に、順次、前記各羽根の前記基端側の一方の面から直角方向への前記先端側の突き出し距離に相当する寸法又はこれよりも小さい寸法の間隔で、所定の角度位相を変えて取り付けられ、調整済みの粘性を有するベントナイト系材料を前記上釜内及び前記下釜内で前記回転羽根機構によりほぐして前記下釜の材料出口へ送り、前記ホースを通じて圧送し、前記ノズルより吹付ける、ことを要旨とする。
また、この吹付け装置は、各部が次のように構成されることが好ましい。
(1)下釜の釜は、水平方向に長い筒形の圧力釜からなり、上部に材料入口が、下部に材料出口が、相互に、同一鉛直線上にない水平方向に離れた位置に設けられる。
(2)上釜の釜は、下釜と同じ又は異なる構造の圧力釜からなる。
(3)送り用の複数の羽根又は押し戻し用の複数の羽根のうち、同じ取付角度で取り付けられる羽根同士の間に、材料の付着性に応じて定められた一定の間隔が確保される。
(4)回転軸の材料出口付近の所定の位置に羽根が取り付けられない区間が設けられて、前記材料出口上に材料の付着性に応じて定められた所定の空間が確保される。
(5)押し戻し用の複数の羽根のうち、材料出口に近接する羽根につき先端側が前記材料出口上を通過可能に配置される。
(6)送り用の複数の羽根の中に、必要に応じて、羽根が先端側を材料出口側とは反対方向に向けて取り付けられ、先端側が反転された羽根が混在される。
(7)各羽根の基端部にねじ挿通部を有し、回転軸の周面にねじ挿通部を有する取付部材が固着され、前記各羽根は前記回転軸に前記取付部材を介してボルト及びナットにより締結され、前記回転軸の周面に任意の取付角度に調整可能に又は前記回転軸に取り付ける羽根の数若しくは羽根の間隔を変更可能に取り付けられる。
(8)上記(7)において、各取付部材又は各羽根のねじ挿通部は前記各取付部材又は前記各羽根の長さ方向に長い長穴状に形成され、前記各羽根は回転軸の取付部材に外周方向に向けて伸縮可能に取り付けられる。
(9)上記(7)又は(8)において、各羽根の基端部が嵌合可能なストッパーが前記各羽根の周面又は取付部材に固着され、前記ストッパーにより前記各羽根の回転方向の動きを規制する。
【発明の効果】
【0010】
本発明の吹付け装置によれば、上釜、下釜の回転羽根機構は、複数の羽根が上記のとおりの所定の形状に形成され、回転軸に上記のとおりの所定の配列に取り付けられるので、上釜、下釜の各釜内で、回転軸に対して直角に延びる各羽根の基端側の両面で別途調整済みの粘性を有するベントナイト系材料に切り込みを入れて十分にほぐし、各羽根の材料出口に向けて湾曲する先端側で当該材料を上釜、下釜の内壁全面から掻き取りながら材料出口方向に向けて確実に送り出すことができ、したがって、調整済みの粘性を有する材料を上釜や下釜の内壁や羽根に付着しにくくして、材料のほぐし性能や掻き取り能力を良好に維持し、十分にほぐされた調整済みの粘性を有する材料を直接、ホースを通じて圧送し、ノズルから吹付けることができ、従来に比べて材料吹付けの施工性を大幅に向上させることができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施の形態におけるベントナイト系材料の吹付け装置を示す図((a)は一部断面正面図(b)は一部断面側面図)
図2】同吹付け装置の特に回転軸と羽根の取付構造を示す図
図3】同吹付け装置の特に下釜を示す図((a)は側面断面図(b)は正面断面図)
【発明を実施するための形態】
【0012】
次に、この発明を実施するための形態について図を用いて説明する。
図1にベントナイト系材料の吹付け装置を示している。
図1に示すように、この吹付け装置Mは、材料を撹拌する上釜1、及び材料を撹拌し、圧送する下釜3とを具備する吹付機M1と、吹付機M1に連結され、エアを供給するコンプレッサ(図示省略)と、下釜3の材料出口32にホース(図示省略)を介して接続され、材料を吹き出すノズル(図示省略)とを備えて構成される。
この装置Mでは、特に、吹付機M1の上釜1内に設置される回転羽根機構2を構成する回転軸21及び複数の羽根22の構造、及び下釜3内に設置される回転羽根機構4を構成する回転軸41及び複数の羽根42の構造が本発明に特有のもので、上釜1本体、下釜3本体、コンプレッサ、ホース、ノズルなど、この種の吹付け装置として必要な各部に、通常使用されるものが採用されており、全体として、一般的な湿式の圧力釜式の吹付け装置になっている。
以下の説明では、本発明固有の吹付機M1について詳しく説明し、コンプレッサ、ホース、ノズルなど吹付機以外の設備については周知なので、詳しい説明を省略する。
【0013】
吹付機M1は上釜1及び下釜3が駆動部5とともに台車6上に組み立てられて構成される。
上釜1は、上部に仕切り弁により開閉される材料入口11、下部に仕切り弁により開閉される材料出口12を有する釜形の圧力釜10からなり、この圧力釜10の外部に、釜内部を加圧する手段として加圧パイプ、減圧する手段として減圧パイプがそれぞれ配管され、この圧力釜10の内部に、回転羽根機構2が設置される。この上釜1上部の材料入口11に、材料投入用のホッパー13が設けられる。
下釜3は、上部の一端側に上釜1の材料出口12に連通される材料入口31、下部の他端側に材料出口32を有する水平方向に長い円筒形の圧力釜30からなり、この圧力釜30の外部に、釜内部を加圧する手段として加圧パイプ、減圧する手段として減圧パイプがそれぞれ配管され、この圧力釜30の内部に、回転羽根機構4が設置される。
【0014】
上釜1,下釜3の回転羽根機構2,4はそれぞれ、回転軸21,41と、複数の羽根22,42とからなり、駆動部5により回転駆動されるようになっている。
これら回転羽根機構2,4に使用される複数の羽根22,42は共通で、図2に示すように、それぞれ、全体として略弓形で、外側の湾曲縁221,421と内側の湾曲縁222,422との間に、回転軸21,41に取り付けられる基端部223,423から先端部226,426に向けて漸次拡大される所定寸法の幅を有し、基端部223,423から略中間部225,425までの基端側224,424の両面を略直線状に延びる平面状に、略中間部225,425から先端部226,426までの先端側227,427の両面を略中間部225,425から先端部226,426にかけて漸次先端側227,427の一方の面側で(圧力釜10,30内の回転軸21,41に取付時、先端部226,426が圧力釜10,30の材料出口12,32側に向けて)湾曲するように曲面状に形成される。
これらの羽根22,42は基端部223,423近傍にねじ挿通部(ねじ穴)220,420を有し、回転軸21,41の周面にねじ挿通部210,410を有する取付部材としてステー211,411が固着されて、各羽根22,42が回転軸21,41にステー211,411を介してボルト及びナットにより締結され、回転軸21,41の周面に任意の取付角度に調整可能に、また、回転軸21,41に取り付ける羽根22,42の数若しくは羽根22,42の間隔が変更可能に取り付けられる。
この場合、各ステー211,411のねじ挿通部210,410又は各羽根22,42のねじ挿通部220,420は各ステー211,411又は各羽根22,42の長さ方向に長い長穴状に形成され、各羽根22,42は回転軸21,41のステー211,411に外周方向に向けて伸縮可能に取り付けられる。なお、ここでは、各ステー211,411のねじ挿通部210,410が各ステー211,411の長さ方向に長い長穴状に形成されて、各羽根22,42が回転軸21,41のステー211,411に外周方向に向けて伸縮可能に取り付けられる。
また、この場合、各回転軸21,41の周面又はステー211,411に各羽根22,42の基端部223,423が嵌合可能な鋼材からなるストッパー212,412が固着され、このストッパー212,412により各羽根22,42の回転方向の動きを規制する。ここでは、ストッパー212,412はL形鋼からなり、羽根22,42の基端縁部223,423からその片側一方の側縁部にかけて係合可能な断面L形に形成される。このストッパー212,412は、羽根22,42の回転軸21,41に対する取付角度の調整を行った後、回転軸21,41又はステー211,411に当該取付角度に溶接により固着される。
【0015】
上釜1の回転羽根機構2にあっては、図1及び図2に示すように、複数の羽根22が、基本的に、先端側227を材料出口12の直上に向けて、回転軸21の周面に、順次所定の間隔で取り付けられ、選択的に、回転軸21の適宜の位置に羽根22が先端側227を材料出口12とは反対方向に向けて取り付けられ、先端側227が反転された羽根22が混在される。
この場合、複数の羽根22は、上釜1の上下の材料入口11及び材料出口12の間で、回転軸21の軸方向中央を境に両側に分けられ、各側で各羽根22の先端側227を材料出口12の直上に向けて、回転軸21の周面に回転軸21の回転方向と平行に配設される。すなわち、回転軸21の片側一方では、略半数の羽根22が、先端側227を材料出口12側に向けられて、回転軸21の軸方向中央付近から片側一方に向けて、順次、回転軸21と直角に、各羽根22の基端側224の一方の面から直角方向(言い換えれば、回転軸21の軸方向。以下、同じ。)への先端側227の突き出し距離に相当する寸法又はこれよりも小さい寸法の間隔で、所定の角度(例えば90度)位相を変えて取り付けられ、回転軸21の片側他方では、略半数の羽根22が、先端側227を材料出口12側に向けられて、回転軸21の軸方向中央付近から片側他方に向けて、順次、回転軸21と直角に、各羽根22の基端側224の一方の面から直角方向への先端側227の突き出し距離に相当する寸法又はこれよりも小さい寸法の間隔で、所定の角度(例えば90度)位相を変えて取り付けられる。なお、この吹付機M1の場合、上釜1に先端側227が反転された羽根22は混在されていない。
また、これらの羽根22は回転軸21に回転軸21の周面に固着されたステー211にボルト及びナットにより取り付けられる。
この場合、上釜1の大きさ及び形状に応じて、各羽根22の先端側227が上釜1の内壁に近接して回転するように、各羽根22の回転軸21の各ステー211からの突出長さ及び各ステー211上での取付角度を決めて、各羽根22の基端部223近傍のねじ挿通部220をステー211のねじ挿通部(長穴)210の適宜の位置に合わせ、各羽根22を所定の取付角度に向けた状態で、各ねじ挿通部220,210にボルトを通しナットに締結することにより、各羽根22を各ステー211に取り付ける。そして、この状態の各羽根22の基端部223にストッパー212を係合させ、この状態でストッパー212を回転軸21又はステー211に溶接により固着することにより、各羽根22を回り止めする(すなわち、各羽根22のボルトを回転中心とする回転方向の動きを規制する)。このようにして上釜1内部で各羽根22により材料を上釜1の内壁に沿って掻き取りながらほぐすことができるようにする。なお、この上釜1では、例えば、材料の質(付着性)や量など必要に応じて、回転軸21から羽根22を取り外したり追加的に取り付けたりして、羽根22の数、羽根22の間隔が増減され、材料のほぐし状態が調整される。例えば、材料の付着性が特に高い場合、羽根22の数を減らし、羽根22の間隔を増やすことで対応することができる。但し、この場合は、羽根22の数を減らした分だけ材料を送る能力が低減するため、その分だけ施工能力は低下せざるを得ない。
【0016】
下釜3においては、複数の羽根42は、図2及び図3に示すように、材料出口32への送り用と、材料出口32を通過した材料の押し戻し用とに分けられて、送り用の複数の羽根42が、先端側427を材料出口32に向けられて、材料出口32の片側一方で回転軸41の周面に回転軸41の回転方向と平行に配設され、押し戻し用の複数の羽根42が、先端部427を材料出口32に向けられて、材料出口32の片側他方で回転軸41の周面に回転軸41の回転方向と平行に配設される。
ここで、送り用の複数(この場合、3枚1組が複数組)の羽根42は、材料出口32に近接する羽根42につき先端側427が材料出口32上を通過しない位置に規制して配置されて回転軸41と直角に取り付けられ、この羽根42の次の羽根42から、順次、回転軸41と直角に、各羽根42の基端側424の一方の面から直角方向(言い換えれば、回転軸41の軸方向。以下、同じ。)への先端側427の突き出し距離に相当する寸法又はこれよりも小さい寸法の間隔で、所定の角度(例えば120度)位相を変えて、かつ同じ角度の羽根42同士間は材料の付着を防止するのに必要な予め定められた一定の間隔(例えば60mm以上)を取って取り付けられる。
ここで、押し戻し用の複数(この場合、3枚1組が1組)の羽根42は、材料出口32に近接する羽根42につき先端側427が材料出口32上を通過可能に配置されて回転軸41と直角に取り付けられ、この羽根42の次の羽根42から、順次、回転軸41と直角に、各羽根42の基端側424の一方の面から直角方向への先端側427の突き出し距離に相当する寸法又はこれよりも小さい寸法の間隔で、所定の角度(例えば120度)位相を変えて取り付けられる。
また、これらの羽根42は回転軸41に回転軸41の周面に固着されたステー411にボルト及びナットにより取り付けられる。
この場合、下釜3の大きさ及び形状に応じて、各羽根42の先端側427が下釜3の内壁に近接して回転するように、各羽根42の回転軸41の各ステー411からの突出長さ及び各ステー411上での取付角度を決めて、各羽根42の基端部423近傍のねじ挿通部420をステー411のねじ挿通部(長穴)410の適宜の位置に合わせ、各羽根42を所定の取付角度に向けた状態で、各ねじ挿通部420,410にボルトを通しナットに締結することにより、各羽根42を各ステー411に取り付ける。そして、この状態の各羽根42の基端部423にストッパー412を係合させ、この状態でストッパー412を回転軸41又はステー411に溶接により固着することにより、各羽根42を回り止めする(すなわち、各羽根42のボルトを回転中心とする回転方向の動きを規制する)。このようにして下釜3内部で各羽根42が材料出口32の片側一方では材料を下釜3の内壁に沿って材料を掻き取りながらほぐしつつ材料出口32に向けて送り出し、材料出口32の片側他方では材料出口32を通過する材料を材料出口32側へ押し戻すようにする。
このように下釜3の回転軸41の材料出口32付近の所定の位置に羽根42が取り付けられない区間が設けられて、材料出口32上に材料の付着性に応じて定められた所定の空間が確保される
【0017】
この吹付け装置Mはかかる構成を備え、調整済みの粘性を有するベントナイト系材料を上釜1、下釜3でほぐして、ホースに圧送し、ノズルより吹付けるようになっている。具体的な動作は次のとおりである。
図1において、まず、上釜1下部の仕切り弁を閉じて材料出口12を閉状態にし、コンプレッサを駆動して、コンプレッサからレシーバタンクを介して圧縮空気を下釜3の加圧パイプに供給し、下釜3内部を加圧する。この状態から、上釜1上部の仕切り弁を開いて、調整済みの粘性を有するベントナイト系材料を、ホッパー13を通じて、上釜1上部の材料入口11から上釜1内部に投入する。そして、この上釜1内の回転羽根機構2を駆動して、ベントナイト系材料を撹拌する。この場合、上釜1の上下の材料入口11及び材料出口12の間で、複数の羽根22が、回転軸21の軸方向中央を境に両側に分けられ、各側で各羽根22の先端側227を材料出口12側に向けて、回転軸21の周面に配列されているので、各羽根22の回転駆動により、各羽根22の基端側224の各面が材料に切り込みを入れて細かくほぐし、各羽根22の先端側227の曲面で材料を材料出口12の周囲から材料出口12に向けて送る動作を繰り返す。また、この場合、各羽根22の長さ及び角度を上釜1の内壁に合わせて調整してあるので、上釜1内部で各羽根22が材料を上釜1の内壁に沿って掻き取りながら撹拌し、上釜1の内壁への材料の付着が低減される。なお、必要により、回転軸21の適宜の位置に、先端側227を反転された羽根22が混在された場合、この羽根22で、材料が材料出口12とは反対方向に押し戻されて、材料出口12側に集中しすぎることがなく、特に、材料が締め固まりやすい場合に効果がある。
釜の容量に適切な量の材料を投入し終えたら、直ちに、上釜1上部の仕切り弁を閉じて材料入口11を閉状態にし、コンプレッサからレシーバタンクを介して圧縮空気を上釜1の加圧パイプに供給し、上釜1内部を加圧する。上釜1内で材料をほぐしつつ、上下の釜内の圧力が均等になるのを待つ。上釜1内部の圧力が下釜3内部の圧力と略等しくなったところで、上釜1下部の仕切り弁を開いて、上釜1内の材料を下釜2の材料入口31を通じて、下釜3内部に落下させる。材料が下釜3に落下したら、上釜1への加圧を停止し、上釜1下部の仕切り弁を閉じ、上釜1内部の空気を減圧パイプから外部に抜いて、上釜1内部の圧力を大気圧に戻す。そして、上釜1上部の仕切り弁を開き、材料入口11を開状態にして、材料を上釜1に投入し、同様の動作を繰り返す。一方、下釜3では、回転羽根機構4を駆動して、材料をほぐしながら、材料出口32に向けて送り出す。すなわち、下釜3内で、回転軸41に対して直角に延びる各羽根42の基端側424の両面により材料に切り込みを入れて細かくほぐし、各羽根42の材料出口32に向けて湾曲する先端側427により材料を下釜3の内壁全体から掻き取りながら材料出口32に向けて送り出す。この場合、各羽根42の長さ及び角度を下釜3の内壁に合わせて調整してあるので、下釜3内部で各羽根42が材料を下釜3の内壁に沿って掻き取りながらほぐし、下釜3の内壁に材料が付着することがない。また、この場合、同じ位相で同じ取付角度に取り付けられた羽根42同士間に材料の付着を防止するのに必要な予め定められた一定の間隔(例えば60mm以上)が置かれているので、羽根42と羽根42の間に材料が付着して詰まるのを防止される。このようにして材料は材料出口32に向けて送られる。この下釜3では、既述のとおり、回転軸41の材料出口32付近の所定の位置に羽根42が取り付けられない区間が設けられて、材料出口32上に材料の付着性に応じて定められた所定の空間が確保され、また、材料出口32の片側一方で材料出口32に近接する羽根42の先端が材料出口32上を通過しないので、材料は材料出口32側に送る力によって過剰に締め固められることなしに、材料出口32に向けて投下される。またここで、材料出口32の片側他方に配列された押し戻し用の羽根42のうち、材料出口32に近接する羽根42の先端側427が材料出口32上を通過するので、材料出口32に向かって材料が集中し、材料出口32上に、さらにはこの材料出口32を通過して材料出口32の片側他方まで、過剰な材料が生じ、材料出口32を完全に塞いで詰まりが発生するような場合、これら押し戻し用の羽根42の回転により、材料出口32上の余分な材料を押し戻して詰まりを防ぎ、この押し戻された材料は送り側の羽根42によって材料出口32に向けて送り投下される。以降、このような材料の供給サイクルが繰り返される。
そして、この材料は材料出口32に投下されると、ホースを通じてノズルへ圧送され、ノズルの先端から外部に吹き出されて、施工面に吹き付けられる。
【0018】
なお、回転軸42の回転数は材料の付着性が強まるほど、低回転(1600rpm未満)とすることで、ノズルやホースでの詰まりが低減される。但し、コンクリート細骨材用砂50%をベースとしてフェロニッケルスラグ(例えば、パムコクラストン)を35%添加したベントナイト(例えば、クニゲルV1)15%混合土を、締め固め試験A法での最適含水比+4%付近に調整した程度の付着性では、高回転(1600rpm以上)のままでも、問題なく吹付け可能である。
【0019】
以上説明したように、このベントナイト系材料の吹付け装置Mでは、上釜1,下釜3の回転羽根機構2,4は、複数の羽根22,42が既述のとおりの所定の形状に形成され、回転軸21,41に既述のとおりの所定の配列で取り付けられるので、上釜1,下釜3の各釜内で、回転軸21,41に対して直角に延びる各羽根22,42の基端側の224,424両面で別途調整済みの粘性を有するベントナイト系材料に切り込みを入れて細かく十分にほぐし、各羽根22,42の材料出口12,32に向けて湾曲する先端側227,427で当該材料を上釜1,下釜3の内壁全面から掻き取りながら材料出口12,32方向に向けて確実に送り出すことができる。
すなわち、この吹付け装置Mにおいては、従来のようにベントナイト系材料を加水したり副材料を添加したり冷却したりすることなく、別途調整済みの粘性を有するベントナイト系材料をそのまま細かくほぐしながら、ホースを通じて圧送し、ノズルから吹付けることができ、従来に比べて、材料品質(含水比)の維持、材料コストの維持のいずれの点においても極めて有利となる。
したがって、この吹付け装置Mによれば、調整済みの粘性を有する材料を上釜1や下釜3の内壁や羽根22、42に付着しにくくして、材料のほぐし性能や掻き取り能力を良好に維持し、別途調整済みの粘性を有するベントナイト系材料をそのまま細かくほぐしながら吹き付けることができ、従来に比べて材料吹付けの施工性を大幅に向上させることができる。
【0020】
さらに、この吹付け装置Mは、次のような利点を有する。
(1)上釜1,下釜3の各回転羽根機構2,4は、送り用の複数の羽根22,42又は押し戻し用の複数の羽根22,42のうち、同じ取付角度で取り付けられる羽根22同士,42同士の間に、材料の付着性に応じて定められた一定の間隔が確保されるので、各羽根22,42の基端側224,424の各面で材料に切り込みを入れ、各羽根22,42の先端側227,427の曲面で材料を材料出口12,32の周囲から材料出口12,32に向けて送る動作を繰り返す間に、同じ取付角度で取り付けられる羽根22同士、42同士の間に材料が付着して詰まるのを防止することができる。
(2)特に、下釜3の回転羽根機構4は、回転軸41の材料出口32付近の所定の位置に羽根42が取り付けられない区間が設けられて、材料出口32上に材料の付着性に応じて定められた所定の空間が確保されるので、材料が材料出口32側に送る力によって、過剰に締め固められるのを防止することができる。
(3)特に、下釜3の各回転羽根機構4は、押し戻し用の複数の羽根42のうち、材料出口32に近接する羽根42につき先端側427が材料出口32上を通過可能に配置されるので、材料が材料出口32に向けて集中し材料出口32を完全に塞いで詰まりが生じる恐れがある場合に、材料出口32に近接する羽根42の回転で、材料出口32上の余分な材料を除去して、材料出口32の詰まりを防止することができる。
(4)上釜1,下釜3の各回転羽根機構2,4は、必要に応じて、送り用の複数の羽根22,42の中に、羽根22,42が先端側227,427を材料出口12,32側とは反対方向に向けて取り付けられ、先端側227,427が反転された羽根22,42が混在されるようにしたので、先端側227,427が反転された羽根22,42で、材料を材料出口12,32とは反対方向に押し戻すことで、材料が材料出口12,32側に集中しすぎるのを防止することができ、特に、材料が締め固まりやすい場合に効果が大きい。
(5)上釜1,下釜3の各回転羽根機構2,4は、各羽根22,42の基端部223,423近傍にねじ挿通部220,420を有し、回転軸21,41の周面にねじ挿通部210,410を有するステー211,411が固着され、各羽根22,42は回転軸21,41にステー211,411を介してボルト及びナットにより締結され、回転軸21,41の周面に任意の取付角度に調整可能に、また、回転軸21,41に取り付ける羽根の数22,42若しくは羽根22,42の間隔を変更可能に取り付けられるので、上釜1、下釜3の大きさ及び形状に応じて、各羽根22,42を先端側227,427が上釜1、下釜3の内壁に近接して回転するように回転軸21,41の各ステー211,411に取り付けて、上釜1、下釜3の内部で各羽根22,42により材料を内壁に沿って掻き取りながら撹拌又はほぐして、材料出口12,32に向けて送ることができ、また、材料の質(付着性)や量など必要に応じて、羽根22,42の数、羽根22,42の間隔を増減して、材料の撹拌又はほぐし状態を調整することができる。
(6)上釜1,下釜3の各回転羽根機構2,4は、各ステー211,411のねじ挿通部210,410が各ステー211,411の長さ方向に長い長穴状に形成されて、各羽根22,42が回転軸21,41のステー211,411に外周方向に向けて伸縮可能に取り付けられるので、上記と同様に、上釜1、下釜3の大きさ及び形状に応じて、各羽根22,42を先端側227,427が上釜1、下釜3の内壁に近接して回転するように回転軸21,41の各ステー211,411に取り付けて、上釜1、下釜3の内部で各羽根22,42により材料を内壁に沿って掻き取りながら撹拌又はほぐして、材料出口12,32に向けて送ることができる。なお、各羽根22,42のねじ挿通部220,420が各羽根22,42の長さ方向に長い長穴状に形成されて、各羽根各羽根22,42が回転軸21,41のステー211,411に外周方向に向けて伸縮可能に取り付けられるようにしても、同様である。
(7)上釜1,下釜3の各回転羽根機構2,4は、各羽根22,42の基端部223,423が嵌合可能なストッパー212,412が各回転軸21,41の周面又はステー211,411に固着され、このストッパー212,412により各羽根22,42の回転方向の動きを規制するので、各羽根22,42の取付角度を確実に保持して、各羽根22,42による材料の撹拌又はほぐし、及び材料の送りを確実に行うことができる。
【0021】
なお、この実施の形態では、下釜に水平方向に長い(円)筒形の圧力釜を採用し、上部の一端側に材料入口、下部の他端側に材料出口を設けたものとしたが、この材料入口、材料出口は、相互に、同一鉛直線上にない水平方向に離れた位置に設けられていればよく、その位置は任意に変更可能である。例えば、上部の他端側に材料入口、下部の一端側に材料出口を設けてもよく、上部の中央付近に材料入口、下部の一端側又は他端側に材料出口を設けてもよく、上部の一端側又は他端側に材料入口、下部の中央付近に材料出口を設けてもよい。材料出口を下部の中央付近に設けた場合、送り用、押し戻し用の複数の羽根はそれぞれ、材料出口の両側に、複数枚(例えば3枚)1組が複数組ずつ配列される。
また、この実施の形態では、上釜の釜に釜形の圧力釜を採用し、下釜と異なる構造の釜としたが、これは、(円)筒形の釜に比べて変則的になる釜形の釜内での羽根の取り付けを例示するためで、上釜と下釜は同じ構造の圧力釜としてもよい。すなわち、上釜に、上部に材料入口、下部に材料出口を有する水平方向に長い(円)筒形の圧力釜を採用し、材料出口に向けた羽根、材料が締め固まるのを防止する羽根のない空間、材料出口の材料の閉塞を防止する材料出口上を通過する羽根など、下釜と同様の構成を備えたものとしてもよい。このようにすることで、下釜と同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0022】
M ベントナイト系材料の吹付け装置
M1 吹付機
1 上釜
10 圧力釜
11 材料入口
12 材料出口
13 ホッパー
2 回転羽根機構
21 回転軸
210 ねじ挿通部
211 ステー(取付部材)
212 ストッパー
22 羽根
220 ねじ挿通部(ねじ穴)
221 外側の湾曲縁
222 内側の湾曲縁
223 基端部
224 基端側
225 略中間部
226 先端部
227 先端側
3 下釜
30 圧力釜
31 材料入口
32 材料出口
4 回転羽根機構
41 回転軸
410 ねじ挿通部
411 ステー(取付部材)
412 ストッパー
42 羽根
420 ねじ挿通部(ねじ穴)
421 外側の湾曲縁
422 内側の湾曲縁
423 基端部
424 基端側
425 略中間部
426 先端部
427 先端側
5 駆動部
6 台車
図1
図2
図3