(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記信頼度判定手段は、前記第1検出手段の検出に必要なデータの単位時間当たりの有効取得量を、前記第1検出手段で検出される眠気レベルL1の信頼度R1として判定し、前記第2検出手段の検出に必要なデータの単位時間当たりの有効取得量を、前記第2検出手段で検出される眠気レベルL2の信頼度R2として判定する、
前記一致度判定手段は、前記第1検出手段で検出される眠気レベルL1と前記第2検出手段で検出される眠気レベルL2との差を、その眠気レベルL1,L2の一致度Mとして判定する、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の居眠り運転警報装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
車両の走行速度がそれほど高くない場合、車両は街中の一般道を走行している可能性が高い。一般道の路面には、交通規制の文字表示が数多く存在し、その文字表示がノイズとなって白線の認識に誤りを生じることがある。また、一般道を走行すると、しばしば交差点や横断歩道が現われて白線が途切れることから、白線の認識そのものが困難なこともある。
【0007】
このため、車両の走行状態である蛇行量から居眠り運転を検出するものでは、一般道を走行している場合に検出漏れを生じることがある。
【0008】
また、運転者の生体情報である目の瞬きから居眠り運転を検出するものでは、撮った画像が暗かったり逆に白くなったり、運転者の目が細かったり、運転者がサングラスや眼鏡をかけていたり、運転者が帽子を深く被っている場合など、目を認識できないことがある。目を認識できないと、居眠り運転を検出できない。
【0009】
このように、車両の走行状態から居眠り運転を検出する方式、運転者の生体情報から居眠り運転を検出する方式のいずれも、万能ではない。
【0010】
本発明の目的は、居眠り運転を確実に捕らえて警報を発することができる信頼性にすぐれた居眠り運転警報装置および居眠り運転警報方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願に係る発明の居眠り運転警報装置は、第1検出手段、第2検出手段、および制御手段を備える。第1検出手段は、車両の走行状態から運転者の眠気レベルL1を検出する。第2検出手段は、運転者の生体情報から運転者の眠気レベルL2を検出する。制御手段は、
運転者の眠気レベルを選定し、選定した眠気レベルに応じて警報を発するに応じて警報を発する。
【0012】
請求項
1に係る発明は
、制御手段は、信頼度判定手段、一致度判定手段、選定手段、および警報手段を含む。信頼度判定手段は、前記第1検出手段で検出される眠気レベルL1の信頼度R1および前記第2検出手段で検出される眠気レベルL2の信頼度R2を判定する。一致度判定手段は、前記第1検出手段で検出される眠気レベルL1と前記第2検出手段で検出される眠気レベルL2との一致度Mを判定する。選定手段は、前記第1検出手段で検出される眠気レベルL1、前記第2検出手段で検出される眠気レベルL2、これら眠気レベルL1,L2の平均値である平均眠気レベルLx、当該選定手段が前回選定した前回眠気レベルLyのいずれかを、前記信頼度判定手段で判定される信頼度R1,R2および前記一致度判定手段で判定される一致度Mに応じて選定する。警報手段は、前記選定手段で選定される眠気レベルが設定値Ls以上のときに警報を発する。
【0013】
請求項
2に係る発明は
、制御手段は、第1有効判定手段、第2有効判定手段、信頼度判定手段、一致度判定手段、選定手段、および警報手段を含む。第1有効判定手段は、前記第1検出手段の検出に必要なデータの単位時間当たりの有効取得量が一定量以上の場合に、前記第1検出手段の検出結果が有効であると判定する。第2有効判定手段は、前記第2検出手段の検出に必要なデータの単位時間当たりの有効取得量が一定量以上の場合に、前記第2検出手段の検出結果が有効であると判定する。信頼度判定手段は、前記各有効判定手段の判定結果が共に有効である場合に、前記第1検出手段で検出される眠気レベルL1の信頼度R1および前記第2検出手段で検出される眠気レベルL2の信頼度R2を判定する。一致度判定手段は、前記第1検出手段で検出される眠気レベルL1と前記第2検出手段で検出される眠気レベルL2との一致度Mを判定する。選定手段は、前記第1検出手段で検出される眠気レベルL1、前記第2検出手段で検出される眠気レベルL2、これら眠気レベルL1,L2の平均値である平均眠気レベルLx、当該選定手段が前回選定した前回眠気レベルLyのいずれかを、前記各有効判定手段の判定結果、前記信頼度判定手段で判定される信頼度R1,R2、および前記一致度判定手段で判定される一致度Mに応じて選定する。警報手段は、前記選定手段で選定される眠気レベルが設定値Ls以上のときに警報を発する。
【0014】
請求項
3に係る発明は、請求項
2の選定手段について限定している。選定手段は、前記第1有効判定手段の判定結果が有効であり前記第2有効判定手段の判定結果が有効でない場合に、前記第1検出手段で検出される眠気レベルL1を選定する手段と、前記第1有効判定手段の判定結果が有効でなく前記第2有効判定手段の判定結果が有効である場合に、前記第2検出手段で検出される眠気レベルL2を選定する手段と、前記各有効判定手段の判定結果が共に有効である場合に、前記第1検出手段で検出される眠気レベルL1、前記第2検出手段で検出される眠気レベルL2、これら眠気レベルL1,L2の平均値である平均眠気レベルLx、当該選定手段が前回選定した前回眠気レベルLyのいずれかを、前記信頼度判定手段で判定される信頼度R1,R2および前記一致度判定手段で判定される一致度Mに応じて選定する手段と、を含む。
【0015】
請求項
4に係る発明は、請求項
1乃至請求項
3のいずれかの信頼度判定手段および一致度判定手段について限定している。信頼度判定手段は、前記第1検出手段の検出に必要なデータの単位時間当たりの有効取得量を、前記第1検出手段で検出される眠気レベルL1の信頼度R1として判定し、前記第2検出手段の検出に必要なデータの単位時間当たりの有効取得量を、前記第2検出手段で検出される眠気レベルL2の信頼度R2として判定する。一致度判定手段は、前記第1検出手段で検出される眠気レベルL1と前記第2検出手段で検出される眠気レベルL2との差を、その眠気レベルL1,L2の一致度Mとして判定する。
【0016】
請求項
5に係る発明は、請求項
1乃至請求項
3のいずれかの警報手段について限定している。警報手段は、前記第1検出手段で検出される眠気レベルL1が設定値Ls以上、かつ前記第2検出手段で検出される眠気レベルL2が設定値Ls以上、かつ前記信頼度判定手段で判定される信頼度R1が最高信頼度R1a以上、かつ同信頼度判定手段で判定される信頼度R2が最高信頼度R2a以上という条件が成立した場合に警報を発し、その条件が成立しない場合は前記選定手段で選定される眠気レベルが設定値Ls以上のときに警報を発する。
【発明の効果】
【0018】
本発明の居眠り運転警報装置および居眠り運転警報方法によれば、互いに異なる方式の居眠り運転検出を適切に統合することができ、これにより居眠り運転を確実に捕らえて警報を発することができる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に示すように、制御ユニット(制御手段)1に、車両の走行状態から運転者の眠気レベルL1を検出する居眠り運転検出ユニット(第1検出手段)10、運転者の生体情報から運転者の眠気レベルL2を検出する居眠り運転検出ユニット(第2検出手段)20、および警報ユニット30が接続される。
【0021】
そして、居眠り運転検出ユニット10に、車速センサ11、ブレーキスイッチ12、補助ブレーキ検知手段13、シフト操作検知手段14、ウィンカ操作検知手段15、ワイパー操作検知手段16、照明操作検知手段17、操舵角センサ18、およびCCDカメラ19が接続される。
【0022】
車速センサ11は、当該装置が搭載された車両の走行速度を検知する。ブレーキスイッチ12は、運転者によるブレーキ操作を検知する。補助ブレーキ検知手段13は、運転者による補助ブレーキスイッチの操作を検知する。シフト操作検知手段14は、運転者によるシフトレバー操作を検知する。ウィンカ操作検知手段15は、運転者によるウィンカレバー操作を検知する。ワイパー操作検知手段16は、運転者によるワイパー操作を検知する。照明操作検知手段17は、運転者による照明スイッチの操作を検知する。操舵角センサ18は、運転者によるステアリングの操舵角を検知する。CCDカメラ19は、走行路面の画像を車両の前部で撮る。
【0023】
居眠り運転検出ユニット10は、CCDカメラ19が撮った画像から車線規制用の白線を認識し、認識した白線の揺れ動きを車両の蛇行として捕らえるとともに、ステアリングやシフトノブなど運転席周りの操作状況を検出し、その蛇行量および操作状況から眠気レベル(覚醒度ともいう)L1を一定時間たとえば1分ごとに検出する。この検出方法については、特許第2830475号公報に記載されているので、その詳細な説明は省略する。
【0024】
この場合、眠気レベルL1を、高い方から順に、『ほとんど居眠りをしている』という眠気レベル“5”、『周期的に居眠りをしている』という眠気レベル“4”、『明らかに眠いのが分かる』という眠気レベル“3”、『やや眠気を催している』という眠気レベル“2”、『完全に目が覚めている』という眠気レベル“1”の“1”から“5”までの数値として検出する。
【0025】
居眠り運転検出ユニット20には、運転者の顔の画像を撮るCCDカメラ21が接続される。CCDカメラ21は、運転者の顔の画像を撮り得る位置に設置される。
【0026】
居眠り運転検出ユニット20は、CCDカメラ21が撮った画像から運転者の顔の中の目を認識し、認識した目の瞬き(まばたき)つまり瞼の動きから運転者の眠気レベル(覚醒度ともいう)L2を一定時間たとえば1分ごとに検出する。この検出には、例えば自動車技術会発行“自動車技術”Vol.46,No.9,1992『大型トラックの長時間運転時の覚醒度評価の検討』に記載の技術を利用する。
【0027】
瞼の動きを正確に記録するには、
図2に示すように、顔面の目の瞼より上方の位置に電極41を取付け、その目より下方の位置に電極42を取付け、これら電極41,42の相互間に生じる電圧の波形を
図3・
図4・
図5のような瞬き検出データとして捕らえることができるが、実際のシステムではドライバに電極を貼り付ける事はできないので、画像処理によって同様に瞼の動きを検出する。
図3は覚醒時の瞬き検出データ、
図4は眠気レベル小・中の時の瞬き検出データ、
図5は眠気レベル大の時の瞬き検出データである。
【0028】
電極41,42間の電圧は、瞼が下がるときに上昇し、瞼が上がるときに下降する。瞼が下がるときの加速度のピークとなる点を瞬きの開始点、瞼が上がるときの加速度のピークとなる点を瞬きの終了点としたとき、その開始点と終了点との間の時間間隔(duration)tが眠気レベルとの間に正の相関を有することが分かる。眠気レベルが高くなるに従い、時間間隔tが長くなる。
【0029】
例えば、検出システム起動後の15分間で時間間隔tのデータを収集し、収集したデータの平均値Aveと標準偏差Sdを求める。そして、平均値Aveの値をd1とし、その値d1を眠気レベル1.5の時間間隔tとして定める。さらに、“Ave+α×Sd”の値d2を求め、その値d2を眠気レベル4.0の時間間隔tとして定める。αの値は、検出システムによりチューニングして決定する。
【0030】
この2つの点(d1, 1.5)(d2, 4.0)を通る1本の直線を定義し、1分間において時間間隔tを逐次に測定しながらその各時間間隔tの平均値dxを上記定義した直線に当て嵌めることにより、眠気レベルL2を1分ごとに検出することができる。
【0031】
なお、システム起動後の15分間のデータ収集中は、予め定めた基準値(例えばd1=0.22, d2=0.35)を用いて眠気レベルL2を検出する。
【0032】
d1より小さい平均値dxやd2より大きい平均値dxが得られた場合は、検出結果の信頼度を1ランク下げる、あるいはd1, d2を更新して直線を再定義する、などの補正を行ってもよい。検出システムが最終的に検出した眠気レベルL2とデータの組合せを蓄積し、その蓄積に基づいて直線を再定義してもよい。
【0033】
こうして、居眠り運転検出ユニット20は、眠気レベルL2を、高い方から順に、『ほとんど居眠りをしている』という眠気レベル“5”、『周期的に居眠りをしている』という眠気レベル“4”、『明らかに眠いのが分かる』という眠気レベル“3”、『やや眠気を催している』という眠気レベル“2”、『完全に目が覚めている』という眠気レベル“1”の“1”から“5”までの数値として検出する。
【0034】
警報ユニット30は、制御ユニット1からの指示に応じた内容および音量レベルの警報たとえば音声案内・ブザー音・電子音・音楽などを発する。なお、警報としては、運転者の気付きにつながるものがよく、臭いや液体の噴出でもよく、ロボットの手が運転者の身体を叩く方式でもよい。
【0035】
そして、制御ユニット1は、主要な機能として次の(1)〜(6)の手段を有する。
(1)居眠り運転検出ユニット10の検出に必要なデータの単位時間当たりの有効取得量が一定量以上の場合に、居眠り運転検出ユニット10の検出結果が有効であると判定する第1有効判定手段。
【0036】
(2)居眠り運転検出ユニット20の検出に必要なデータの単位時間当たりの有効取得量が一定量たとえば50%以上の場合に、居眠り運転検出ユニット20の検出結果が有効であると判定する第2有効判定手段。
【0037】
(3)上記第1有効判定手段の判定結果が有効で、かつ上記第2有効判定手段の判定結果が有効である場合に、居眠り運転検出ユニット10で検出される眠気レベルL1の信頼度R1および居眠り運転検出ユニット20で検出される眠気レベルL2の信頼度R2を判定する信頼度判定手段。具体的には、居眠り運転検出ユニット10の検出に必要なデータの単位時間当たりの有効取得量(上記一定量以上)を信頼度R1として判定するとともに、居眠り運転検出ユニット20の検出に必要なデータの単位時間当たりの有効取得量(上記一定量以上)を信頼度R2として判定する。
【0038】
(4)居眠り運転検出ユニット10で検出される眠気レベルL1と居眠り運転検出ユニット20で検出される眠気レベルL2との一致度Mを判定する一致度判定手段。具体的には、眠気レベルL1と眠気レベルL2との差の絶対値を、その眠気レベルL1,L2の一致度Mとして判定する。
【0039】
(5)居眠り運転検出ユニット10で検出される眠気レベルL1、居眠り運転検出ユニット20で検出される眠気レベルL2、これら眠気レベルL1,L2の平均値である平均眠気レベルLx、当該選定手段が前回選定した前回眠気レベルLyのいずれかを、上記各有効判定手段の判定結果、上記信頼度判定手段で判定される信頼度R1,R2、および上記一致度判定手段で判定される一致度Mに応じて選定する選定手段。
【0040】
(6)居眠り運転検出ユニット10で検出される眠気レベルL1が設定値Ls(例えば“3”)以上、かつ居眠り運転検出ユニット20で検出される眠気レベルL2が設定値Ls以上、かつ前記信頼度判定手段で判定される信頼度R1が最高信頼度R1a以上、かつ同信頼度判定手段で判定される信頼度R2が最高信頼度R2a以上という条件が成立した場合に警報ユニット30から警報を発し、その条件が成立しない場合は上記選定手段で選定される眠気レベルが設定値Ls以上のときに警報ユニット30から警報を発する警報手段。
【0041】
つぎに、制御ユニット1が実行する制御を
図6のフローチャートを参照しながら説明する。
制御ユニット1は、居眠り運転検出ユニット10で検出される眠気レベルL1(“5”〜“1”)および居眠り運転検出ユニット20で検出される眠気レベルL2(“5”〜“1”)を取込むとともに(ステップ101)、取込んだ眠気レベルL1,L2の有効性を判定する(ステップ102)。
【0042】
居眠り運転検出ユニット10の検出に必要なデータは、白線を認識するべくCCDカメラ19が撮った画像、およびステアリングやシフトノブなどの操作状況である。車両の走行速度がそれほど高くない60km/h程度またはそれ未満であれば、車両は街中の一般道を走行している可能性が高い。一般道の路面には、交通規制の文字表示が数多く存在し、その文字表示がノイズとなって白線の認識に誤りを生じることがある。また、一般道を走行すると、しばしば交差点や横断歩道が現われて白線が途切れることから、白線の認識そのものが困難なこともある。このような場合、白線を捕らえるのに必要な画像データの単位時間(1分間)当たりの有効取得量が一定量たとえば50%に満たない状態となる。
【0043】
制御ユニット1は、白線を捕らえるのに必要な画像データの有効取得量を居眠り運転検出ユニット10を通して監視しており、有効取得量が50%以上であれば眠気レベルL1が有効と判定し(ステップ103のYES)、有効取得量が50%未満であれば眠気レベルL1が無効と判定する(ステップ103のNO)。
【0044】
居眠り運転検出ユニット20の検出に必要なデータは、運転者の目の瞬きを認識するべくCCDカメラ21が撮った画像である。この画像が暗かったり逆に白くなったり、運転者の目が細かったり、運転者がサングラスや眼鏡をかけていたり、運転者が帽子を深く被っている場合など、目を認識できないことがある。このような場合、目の瞬きを捕らえるのに必要な画像データの単位時間(1分間)当たりの有効取得量が一定量たとえば50%に満たない状態となる。
【0045】
制御ユニット1は、目の瞬きを捕らえるのに必要な画像データの有効取得量を居眠り運転検出ユニット20を通して監視しており、有効取得量が50%以上であれば眠気レベルL2が有効と判定し(ステップ104のYES)、有効取得量が50%未満であれば眠気レベルL2が無効と判定する(ステップ104のNO)。
【0046】
制御ユニット1は、眠気レベルL1が有効で(ステップ103のYES)、かつ眠気レベルL2が有効である場合に(ステップ104のYES)、眠気レベルL1の信頼度R1および眠気レベルL2の信頼度R2を判定する(ステップ105)。すなわち、居眠り運転検出ユニット10の検出に必要な画像データの単位時間当たりの有効取得量(上記50%以上)を3つの最高信頼度R1a,高信頼度R1b,中信頼度R1cとして判定する。最高信頼度R1aは例えば90%、高信頼度R1bは例えば70%、中信頼度R1cは例えば50%である。また、居眠り運転検出ユニット20の検出に必要な画像データの単位時間当たりの有効取得量(上記50%以上)を3つの最高信頼度R2a,高信頼度R2b,中信頼度R2cとして判定する。最高信頼度R2aは例えば90%、高信頼度R2bは例えば70%、中信頼度R2cは例えば50%である。
【0047】
続いて、制御ユニット1は、居眠り運転検出ユニット10で検出される眠気レベルL1と居眠り運転検出ユニット20で検出される眠気レベルL2との差を、眠気レベルL1,L2の一致度Mとして判定する。例えば、眠気レベルL1が眠気レベル“5”、眠気レベルL2が眠気レベル“1”であれば、差の絶対値が“4”と大きく、一致度Mが低い。差の絶対値が“3”の場合も、一致度Mが低い。差の絶対値が“2”の場合は、一致度Mが中程度である。差の絶対値が“1”の場合は、一致度Mが高い。差の絶対値が“0”の場合も、一致度Mが高い。この一致度Mに対する設定値として、高い方から順にMa,Mbが用意されている。設定値Maは、差の絶対値たとえば“1”に対応する。設定値Mbは、差の絶対値たとえば“2”に対応する。
【0048】
制御ユニット1は、眠気レベルL1が設定値Ls(=“3”)以上、かつ眠気レベルL2が設定値Ls以上(ステップ107のYES)、かつ眠気レベルL1の信頼度R1が最高信頼度R1a(=90%)以上、かつ眠気レベルL2の信頼度R2が最高信頼度R2a(=90%)以上という条件が成立したとき(ステップ108のYES)、警報ユニット30から警報を発生する(ステップ109)。
【0049】
その条件が成立しない場合(ステップ107のNOまたはステップ108のNO)、制御ユニット1は、上記判定した一致度Mと設定値Ma,Mbとを比較する(ステップ110,111)。
【0050】
制御ユニット1は、一致度Mが設定値Ma以上と高い場合(ステップ110のYES)、
図7に示す眠気レベル選定条件に基づき、信頼度R1,R2がどのような値であってもそれにかかわらず眠気レベルL1,L2の平均値を算出し、算出した平均値を平均眠気レベルLxとして選定する(ステップ112)。例えば、眠気レベルL1が“3”、眠気レベルL2が“2”であれば、平均眠気レベルLxは“2.5”となる。眠気レベルL1が“4”、眠気レベルL2が“2”であれば、平均眠気レベルLxは“3”となる。眠気レベルL1が“4”、眠気レベルL2が“3”であれば、平均眠気レベルLxは“3.5”となる。
【0051】
制御ユニット1は、選定した平均眠気レベルLxが設定値Ls(=“3”)以上であれば(ステップ113のYES)、警報ユニット30から警報を発生する(ステップ109)。
【0052】
制御ユニット1は、一致度Mが設定値Ma未満かつ設定値Mb以上の中程度である場合(ステップ111のYES)、
図8に示す眠気レベル選定条件に基づき、眠気レベルL1,L2および平均眠気レベルLxのいずれかを信頼度R1,R2の大小関係に応じて選定する(ステップ114)。すなわち、信頼度R1と信頼度R2が同じであれば、平均眠気レベルLxを算出して選定する。信頼度R1が最高信頼度R1aで、信頼度R2が高信頼度R2bまたは中信頼度R2cであれば、信頼度が高い方の眠気レベルL1を選定する。信頼度R1が高信頼度R1aで、信頼度R2が中信頼度R2cであれば、信頼度が高い方の眠気レベルL1を選定する。信頼度R1が中信頼度R1cで、信頼度R2が最高信頼度R2aまたは高信頼度R2bであれば、信頼度が高い方の眠気レベルL2を選定する。
【0053】
制御ユニット1は、選定した眠気レベルが設定値Ls(=“3”)以上であれば(ステップ113のYES)、警報ユニット30から警報を発生する(ステップ109)。
【0054】
制御ユニット1は、一致度Mがあまり高くなくて設定値Mb未満の場合(ステップ111のNO)、
図9に示す眠気レベル選定条件に基づき、眠気レベルL1,L2、平均眠気レベルLx、および前回選定した眠気レベルLyのいずれかを信頼度R1,R2の大小関係に応じて選定する(ステップ114)。前回選定した眠気レベルLyは、当該制御ユニット1が前回の選定処理において選定した眠気レベル(眠気レベルL1,L2および平均眠気レベルLxのいずれか)である。すなわち、信頼度R1が最高信頼度R1aで、信頼度R2も最高信頼度R2aであれば、平均眠気レベルLxを算出して選定する。信頼度R1が高信頼度R1bまたは中信頼度R1cで、信頼度R2も高信頼度R2bまたは中信頼度R2cであれば、前回眠気レベルLyを選定する。信頼度R1が最高信頼度R1aで、眠気レベルL2の信頼度R2が高信頼度R2bまたは中信頼度R2cであれば、信頼度が高い方の眠気レベルL1を選定する。眠気レベルL1の信頼度R1が高信頼度R1aまたは中信頼度R1cで、眠気レベルL2の信頼度R2が最高信頼度R2aであれば、信頼度が高い方の眠気レベルL2を選定する。
【0055】
制御ユニット1は、選定した眠気レベルが設定値Ls(=“3”)以上であれば(ステップ113のYES)、警報ユニット30から警報を発生する(ステップ109)。
【0056】
一方、制御ユニット1は、眠気レベルL1が有効で(ステップ103のYES)、眠気レベルL2が有効でない場合(ステップ104のNO)、眠気レベルL1を選定する(ステップ116)。そして、選定した眠気レベルL1が設定値Ls(=“3”)以上であれば(ステップ117のYES)、警報ユニット30から警報を発生する(ステップ109)。
【0057】
制御ユニット1は、眠気レベルL1が有効でなく(ステップ103のNO)、眠気レベルL2が有効である場合(ステップ118のYES)、眠気レベルL2を選定する(ステップ119)。そして、選定した眠気レベルL2が設定値Ls(=“3”)以上であれば(ステップ120のYES)、警報ユニット30から警報を発生する(ステップ109)。
【0058】
以上のように、車両の走行状態に基づいて居眠り運転検出ユニット10で検出される眠気レベルL1、運転者の生体情報に基づいて居眠り運転検出ユニット20で検出される眠気レベルL2、およびこれら眠気レベルL1,L2の平均値である平均眠気レベルLxのいずれかを選定し、選定した眠気レベルに応じて警報を発するので、車両の走行状態を適切に捕らえることができない場合でも運転者の生体情報に基づいて居眠り運転を確実に検出して警報を発することができ、逆に運転者の生体情報を適切に捕らえることができない場合でも運転者の生体情報に基づいて居眠り運転を確実に検出して警報を発することができる。
居眠り運転検出ユニット10,20の居眠り運転検出を適切に統合することができ、これにより居眠り運転の検出漏れがなくなって安全性が大幅に向上する。
【0059】
[変形例]
上記実施形態では、眠気レベルが設定値以上の場合に警報を発する構成としたが、複数段の設定値を用意しておき、これら設定値と眠気レベルとの比較により、強さが段階的に異なる警報を順に発する構成としてもよい。
【0060】
眠気レベルL1,L2が5段階の数値“5”〜“1”である場合を例に説明したが、その段階数について限定はなく、適宜に選定可能である。眠気レベルL1,L2の段階数が互いに異なる場合は、一方の段階数を正規化して他方の段階数に合せればよい。
【0061】
信頼度R1,R2として最高信頼度,高信頼度,中信頼度を定めたが、その段数および値について限定はなく、適宜に選定可能である。
【0062】
一致度Mに対する設定値として2段階の設定値Ma,Mbを定めたが、その段数および値についても限定はなく、適宜に選定可能である。
【0063】
その他、上記実施形態および変形例は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態および変形例は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、書き換え、変更を行うことができる。これら実施形態や変形例は、発明の範囲は要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。