特許第5941007号(P5941007)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5941007
(24)【登録日】2016年5月27日
(45)【発行日】2016年6月29日
(54)【発明の名称】5−アミノレブリン酸類含有固形肥料
(51)【国際特許分類】
   C05F 11/10 20060101AFI20160616BHJP
   C05G 3/00 20060101ALI20160616BHJP
【FI】
   C05F11/10
   C05G3/00 Z
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2013-68346(P2013-68346)
(22)【出願日】2013年3月28日
(65)【公開番号】特開2014-189469(P2014-189469A)
(43)【公開日】2014年10月6日
【審査請求日】2015年3月17日
(73)【特許権者】
【識別番号】315016882
【氏名又は名称】コスモALA株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100077562
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 登志雄
(74)【代理人】
【識別番号】100096736
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100117156
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 正樹
(74)【代理人】
【識別番号】100111028
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 博人
(72)【発明者】
【氏名】李 潤
(72)【発明者】
【氏名】西川 誠司
【審査官】 中野 孝一
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2012/043470(WO,A1)
【文献】 特開2008−037839(JP,A)
【文献】 特開2013−209241(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C05B1/00−21/00、
C05C1/00−13/00、
C05D1/00−11/00、
C05F1/00−17/02、
C05G1/00−5/00、
A01N1/00−65/48、
A01P1/00−23/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の成分(A)及び(B)
(A)下記一般式(1)
R2R1NCH2COCH2CH2COR3 (1)
(式中、R1及びR2は各々独立に、水素原子、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリール基又はアラルキル基を示し;R3はヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基又はアミノ基を示す。)で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩及び
(B)植物油脂、植物ロウ、合成ロウ及び石油ロウから選ばれる少なくとも1種
を固形肥料中に均一に分布した状態で含有することを特徴とする固形肥料。
【請求項2】
(A)下記一般式(1)
R2R1NCH2COCH2CH2COR3 (1)
(式中、R1及びR2は各々独立に、水素原子、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリール基又はアラルキル基を示し;R3はヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基又はアミノ基を示す。)で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩に、
(B)植物油脂、植物ロウ、合成ロウ及び石油ロウから選ばれる少なくとも1種を添加し、両者が均一に分布するように混合することを特徴とする、請求項1記載の固形肥料の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、5−アミノレブリン酸類を含有する固形肥料、詳しくは5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩の保存安定性を向上させた固形肥料に関する。
【背景技術】
【0002】
5−アミノレブリン酸は、テトラピロール化合物(ビタミンB12、ヘム、クロロフィルなど)を生合成する色素生合成経路の代謝中間体として広く生物圈に存在し、生体内で重要な役割を果たしている。5−アミノレブリン酸は、グリシンとスクシニルCoAから、又はグルタミン酸から生合成され、5−アミノレブリン酸デヒドラターゼにより代謝される。5−アミノレブリン酸は、ヒトの癌の光力学診断法の投与物質として優れ、植物の成長促進作用や光合成促進作用に優れており、また、ヒトや動物に対して毒性を示さず、分解性が高いため環境への残留性もないなどの優れた性質を示す(特許文献1〜3)ことから、固体薬品(特許文献4)、固形肥料(特許文献5)等への応用が図られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭61−502814号公報
【特許文献2】特開平2−138201号公報
【特許文献3】特開平4−338305号公報
【特許文献4】特表2012−529451号公報
【特許文献5】国際公開第2012/043470号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
5−アミノレブリン酸の分解性が高いことはメリットである一方で、保存中の安定性が低いというデメリットにもなり得る。5−アミノレブリン酸の分解が進行すると、5−アミノレブリン酸の有用な作用が失われてしまう。
【0005】
特に、固形肥料は、流通過程や消費者による保管過程において、比較的高い温度下に置かれることがあることから、5−アミノレブリン酸の保存安定性に優れることが望まれる。
【0006】
従って、本発明は、5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩を含有する安定性の向上した固形肥料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、かかる現状に鑑み鋭意研究を行ったところ、5−アミノレブリン酸含有固形肥料において、5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩と油脂類とを均一になるように含有させれば、当該固形肥料中では、5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩の保存安定性が向上することにより、保存安定性に優れた固形肥料が得られるとの知見を得て、本発明を完成した。
【0008】
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔4〕を提供するものである。
【0009】
〔1〕次の成分(A)及び(B)
(A)下記一般式(1)
R2R1NCH2COCH2CH2COR3 (1)
(式中、R1及びR2は各々独立に、水素原子、アルキル基、アシル基、アルコキシ力ルボニル基、アリール基又はアラルキル基を示し;R3はヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基又はアミノ基を示す。)で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩及び
(B)油脂類
を固形肥料中に実質的に均一に含有することを特徴とする固形肥料。
〔2〕油脂類が、植物油脂、植物ロウ、合成ロウ及び石油ロウから選ばれる少なくとも1種である〔1〕記載の固形肥料。
〔3〕(A)下記一般式(1)
R2R1NCH2COCH2CH2COR3 (1)
(式中、R1及びR2は各々独立に、水素原子、アルキル基、アシル基、アルコキシ力ルボニル基、アリール基又はアラルキル基を示し;R3はヒドロキシ基、アルコキシ基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基又はアミノ基を示す。)で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩に、(B)油脂類を添加し、両者が実質的に均一になるように混合することを特徴とする、〔1〕記載の固形肥料の製造方法。
〔4〕油脂類が、植物油脂、植物ロウ、合成ロウ及び石油ロウから選ばれる少なくとも1種である〔3〕記載の固形肥料の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、組成物中の5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩の保存安定性を十分に確保することができ、これによって5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩を安定に含有し、かつ安定に効果を発揮する固形肥料を供給することができる。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の固形肥料は、(A)一般式(1)で表される5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩と、(B)油脂類とを実質的に均一に含有する。
【0012】
一般式(1)中、R1及びR2が水素原子、R3がヒドロキシ基である化合物が5−アミノレブリン酸であり、それ以外の一般式(1)で表わされる化合物が5−アミノレブリン酸誘導体である。
【0013】
一般式(1)中、R1及びR2で示されるアルキル基としては、炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数1〜18のアルキル基、特に炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。炭素数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基等が挙げられる。アシル基としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルカノイル基、アルケニルカルボニル基又はアロイル基が好ましく、特に炭素数1〜6のアルカノイル基が好ましい。当該アシル基としては、ホルミル基、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙げられる。アルコキシカルボニル基としては、総炭素数2〜13のアルコキシカルボニル基が好ましく、特に炭素数2〜7のアルコキシカルボニル基が好ましい。当該アルコキシカルボニル基としては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、n−プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基等が挙げられる。アリール基としては、炭素数6〜16のアリール基が好ましく、例えば、フェニル基、ナフチル基等が挙げられる。アラルキル基としては、炭素数6〜16のアリール基と上記炭素数1〜6のアルキル基とからなる基が好ましく、例えば、ベンジル基等が挙げられる。
【0014】
1及びR2としては、いずれも水素原子であるのが特に好ましい。
【0015】
3で示されるアルコキシ基としては、炭素数1〜24の直鎖又は分岐鎖のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜16のアルコキシ基がより好ましく、炭素数1〜12のアルコキシ基がさらに好ましい。当該アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、デシルオキシ基、ドデシルオキシ基等が挙げられる。アシルオキシ基としては、炭素数1〜12の直鎖又は分岐鎖のアルカノイルオキシ基が好ましく、特に炭素数1〜6のアルカノイルオキシ基が好ましい。当該アシルオキシ基としては、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリルオキシ基等が挙げられる。アルコキシカルボニルオキシ基としては、総炭素数2〜13のアルコキシカルボニルオキシ基が好ましく、特に総炭素数2〜7のアルコキシカルボニルオキシ基が好ましい。当該アルコキシカルボニルオキシ基としては、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、n−プロポキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基等が挙げられる。アリールオキシ基としては、炭素数6〜16のアリールオキシ基が好ましく、例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等が挙げられる。アラルキルオキシ基としては、前記アラルキル基を有するものが好ましく、例えば、ベンジルオキシ基等が挙げられる。
【0016】
3としては、ヒドロキシ基又は炭素数1〜6のアルコキシ基が特に好ましい。
【0017】
5−アミノレブリン酸誘導体としては、5−アミノレブリン酸メチルエステル、5−アミノレブリン酸エチルエステル、5−アミノレブリン酸プロピルエステル、5−アミノレブリン酸ブチルエステル、5−アミノレブリン酸ペンチルエステル、5−アミノレブリン酸ヘキシルエステル等の5−アミノレブリン酸C1−C6アルキルエステルが好ましく、特に5−アミノレブリン酸メチルエステル又は5−アミノレブリン酸ヘキシルエステルが好ましい。
【0018】
5−アミノレブリン酸又はその誘導体の塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、リン酸塩、メチルリン酸、エチルリン酸、亜リン酸塩、次亜リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、トルエンスルホン酸塩、コハク酸塩、シュウ酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、グリコール酸塩、メタンスルホン酸塩、酪酸塩、吉草酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、リンゴ酸塩等の酸付加塩、及びナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩等の金属塩、アンモニウム塩、アルキルアンモニウム塩等が挙げられる。
以上詳述した5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩は、水和物又は溶媒和物を形成していてもよく、また、いずれか単独又は2種以上が組み合わせられていてもよい。
【0019】
上記の5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩のうち、本発明の固形肥料においては、油脂類添加による安定性の向上効果が顕著である点から、5−アミノレブリン酸又はその塩を用いるのが特に好ましい。
【0020】
(A)5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩は、化学合成、微生物による生産、酵素による生産のいずれの方法によっても製造することができる。その生産物は、植物に対して有害な物質を含まない限り分離精製することなく、そのまま用いることができる。また、有害な物質を含む場合は、その有害物質を適宜、有害とされないレベルまで除去した後、用いることができる。
【0021】
本発明の固形肥料において、(B)油脂類は5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩の安定化の目的で使用される。
【0022】
本発明の固形肥料において、(B)油脂類としては、例えば、植物油脂、動物油脂、植物ロウ、動物ロウ、鉱物ロウ、石油ロウ、合成ロウ等が挙げられ、特に植物油脂が好ましい。また、2種以上を用いてもよい。
【0023】
植物油脂としては、例えば、パーム油、ヤシ油、パーム核油、菜種油、大豆油、米油、ヌカ油、綿実油、ゴマ油、コーン油、べに花油、オリーブ油、ヒマワリ油、ヒマシ油、ラッカセイ油、グレープシードオイル、カポック油、茶油、アマニ油、エノ油、キリ油、椿油、麻実油等が挙げられ、特にパーム油、ヤシ油が好ましい。
【0024】
動物油脂としては、例えば、牛脂、豚脂、鶏脂、馬油、羊油、魚油、鯨油、バター、肝油等が挙げられ、特に牛脂が好ましい。
【0025】
植物ロウとしては、例えば、ヌカロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、砂とうロウ、木ロウ、雪ロウ、オウリキュリーロウ等が挙げられ、特にヌカロウが好ましい。
【0026】
動物ロウとしては、例えば、ミツロウ、セラックロウ、鯨ロウ、昆虫ロウ、ラノリン等が挙げられ、特にミツロウが好ましい。
【0027】
鉱物ロウとしては、例えば、モンタンロウ、オゾケライト等が挙げられ、特にモンタンロウが好ましい。
【0028】
石油ロウとしては、例えば、パラフィン、ミクロクリスタリンロウ等が挙げられ、特にパラフィンが好ましい。
【0029】
合成ロウとしては、例えば、IGロウ、ポリエチレン、ポリオキシエチレン、塩素化ナフタレン、脂肪酸アミドロウ、イミドロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられ、特にポリエチレンが好ましい。
【0030】
本発明の固形肥料においては(A)成分の保存安定性を確保する点から(A)成分と(B)成分の含有質量比が(A)成分1質量部に対し(B)成分1〜100質量部含有することが好ましい。(B)成分が1質量部未満では十分な(A)成分安定化効果が得られず、(B)成分が100質量部を超えると固形肥料中の(A)成分の含有量が十分でなくなる。より好ましくは(A)成分1質量部に対し(B)成分1〜50質量部であり、さらに好ましくは(B)成分1〜20質量部であり、さらに好ましくは(B)成分1〜5質量部である。
【0031】
また、本発明の固形肥料においては、(B)成分による(A)成分の安定化効果を得る点から、(A)成分と(B)成分とは、固形肥料中に実質的に均一に含有していることも重要である。ここで実質的に均一とは、(A)成分と(B)成分とが均一に分布するように混合されている状態をいう。
【0032】
また、本発明の固形肥料は、(B)成分による(A)成分の安定化効果を十分ならしめる点から、界面活性剤を実質的に含有しないのが好ましい。ここで界面活性剤の含有量は、油性組成物中0〜5質量%が好ましく、0〜3質量%がより好ましく、0〜1質量%がさらに好ましい。
【0033】
本発明の固形肥料は、前記成分以外に、必要により有機物、無機物、植物生長調節剤、糖類、含窒素化合物、酸類、アルコール類、ビタミン類、微量要素、金属塩、キレート剤、防腐剤、防黴剤等を配合することができる。
【0034】
ここで用いられる有機物としては、肥料に用いられる有機物、例えば、菜種油粕、大豆油粕、米ぬか油粕、棉実油粕、アマニ油油粕、カポック油粕、ゴマ油粕、落花生油粕、ヒマシ油油粕、ヒマワリ油粕、乾燥菌体、魚粕、肉粕、骨粉、グアノ、乾血等が挙げられる。
【0035】
無機物としては、肥料に用いられる無機物、例えば、硫安、塩安、硝安、硝酸ソーダ、硝酸石灰、腐植酸アンモニア、尿素、石灰チッソ、過リン酸石灰、重過リン酸石灰、熔リン、腐植酸リン、焼リン、重焼リン、リンスター、苦土過リン酸、混合リン酸、副産リン酸、高濃度リン酸、塩化カリ、硫酸カリ、硫酸カリ苦土、炭酸カリ、重炭酸カリ、腐植酸カリ、ケイ酸カリ等が挙げられる。
【0036】
植物生長調節剤としては、例えば、エピブラシノライド等のブラシノライド類、塩化コリン、硝酸コリン等のコリン剤、インドール酪酸、インドール酢酸、エチクロゼート剤、1−ナフチルアセトアミド剤、イソプロチオラン剤、ニコチン酸アミド剤、ヒドロキシイソキサゾール剤、過酸化カルシウム剤、ベンジルアミノプリン剤、メタスルホカンブ剤、オキシエチレンドコサノール剤、エテホン剤、クロキンホナック剤、ジベレリン、ストレプトマイシン剤、ダミノジット剤、ベンジルアミノプリン剤、4−CPA剤、アンシミドール剤、イナベンフィド剤、ウニコナゾール剤、クロルメコート剤、ジケグラック剤、メフルイジド剤、炭酸カルシウム剤、ピペロニルブトキシド剤等が挙げられる。
【0037】
糖類としては、例えばグルコース、シュクロース、キシリトール、ソルビトール、ガラクトース、キシロース、マンノース、アラビノース、マジュロース、スクロース、リボース、ラムノース、フラクトース、マルトース、ラクトース、マルトトリオース等が挙げられる。
【0038】
含窒素化合物としては、例えばアミノ酸(アスパラギン、グルタミン、ヒスチジン、チロシン、グリシン、アルギニン、アラニン、トリプトファン、メチオニン、バリン、プロリン、ロイシン、リジン、グルタミン酸、アスパラギン酸、イソロイシン等)、尿素、アンモニア等が挙げられる。
【0039】
酸類としては、例えば有機酸(ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、シュウ酸、フタル酸、安息香酸、乳酸、クエン酸、酒石酸、マロン酸、リンゴ酸、コハク酸、グリコール酸、マレイン酸、カプロン酸、カプリル酸、ミリスチン酸、ステアリン酸、パルミチン酸、ピルビン酸、α−ケトグルタル酸、レブリン酸等)、亜硫酸、硫酸、硝酸、亜リン酸、リン酸、ポリリン酸等が挙げられる。
【0040】
アルコール類としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、グリセロール等が挙げられる。
【0041】
ビタミン類としては、例えばニコチン酸アミド、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンB5、ビタミンC、ビタミンB13、ビタミンB1、ビタミンB3、ビタミンB2、ビタミンK3、ビタミンA、ビタミンD2、ビタミンD3、ビタミンK1、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、σ−トコフェロール、p−ヒドロキシ安息香酸、ビオチン、葉酸、ニコチン酸、パントテン酸、α−リポニック酸等が挙げられる。
【0042】
微量要素としては、例えばホウ素、マンガン、亜鉛、銅、鉄、モリブデン、塩素等が挙げられる。
【0043】
金属塩としては、例えばカルシウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩等が挙げられる。
【0044】
キレート剤としては、例えば、アミノカルボン酸系キレート剤(エチレンジアミンテトラ酢酸、ニトリロトリ酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミントリ酢酸、ジエチレントリアミンペンタ酢酸、トリエチレンテトラアミンヘキサ酢酸、ジカルボキシメチルグルタミン酸、ジヒドロキシエチルグリシン、1,3−プロパンジアミンテトラ酢酸、1,3−ジアミノ−2−ヒドロキシプロパンテトラ酢酸など)やホスホン酸系キレート剤(ヒドロキシエチリデンジホスホン酸、メチレンホスホン酸、ホスホノブタントリカルボン酸など)等が挙げられる。これらキレート剤は金属塩として用いても良い。
【0045】
本発明の固形肥料は、5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩に油脂類を添加して混合、又は油脂類に5−アミノレブリン酸、その誘導体又はそれらの塩を添加して混合することにより製造することができる。油脂類の添加方法としては、常温で、加熱又は冷却して、固体又は半固体のものを適当な大きさにして添加する方法、液体のものを滴下する方法等が挙げられる。ここで、添加する油脂類の量は、前記と同じとするのが好ましい。
【0046】
本発明の固形肥料は、公知の条件で使用すればよく、具体的には、特開平4−338305号、国際公開公報WO2012/043470に開示されている方法で植物に対して使用すればよい。
【実施例】
【0047】
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、これらは単に例示の目的で掲げられるものであって、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0048】
<安定性評価>
安定性評価は、組成物中の5−アミノレブリン酸含有量を測定することで行った。
【0049】
〔実施例1〕パーム油配合固形肥料の安定性評価
5−アミノレブリン酸リン酸塩0.05g、油脂類(パーム油)0.1g、混合物(硫安、塩化カリ、蒸製骨粉、菜種油粕、米ぬか油粕、乾燥菌体を含む)10gを容器に入れて混合した。得られた5−アミノレブリン酸リン酸塩組成物を、温度25℃で静置した。対照には、油脂類を添加しなかった。1週間後、組成物に水を加えて抽出し、岡山らの方法(Clinical Chemistry, Vol.36, No.8, p.1494-1497, 1990)で5−アミノレブリン酸量を定量し、残存率(=残存量/配合量(%))を算出した。
結果を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】
表1に示した通り、油脂類を添加した場合、組成物中の5−アミノレブリン酸リン酸塩の残存率は、油脂類を添加しなかった場合に比べて9%高く、5−アミノレブリン酸の安定化効果が認められた。