特許第5941128号(P5941128)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5941128バッテリ逆接続防止装置及びその動作方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5941128
(24)【登録日】2016年5月27日
(45)【発行日】2016年6月29日
(54)【発明の名称】バッテリ逆接続防止装置及びその動作方法
(51)【国際特許分類】
   H02J 1/00 20060101AFI20160616BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20160616BHJP
   H02H 7/18 20060101ALI20160616BHJP
   H02H 11/00 20060101ALI20160616BHJP
【FI】
   H02J1/00 309G
   H02J7/00 T
   H02H7/18
   H02H11/00 120
【請求項の数】9
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2014-246832(P2014-246832)
(22)【出願日】2014年12月5日
(65)【公開番号】特開2015-142505(P2015-142505A)
(43)【公開日】2015年8月3日
【審査請求日】2014年12月5日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0009700
(32)【優先日】2014年1月27日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】593121379
【氏名又は名称】エルエス産電株式会社
【氏名又は名称原語表記】LSIS CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100193622
【弁理士】
【氏名又は名称】尹 辰薫
(72)【発明者】
【氏名】パク スン シク
(72)【発明者】
【氏名】キム ウ スプ
【審査官】 竹下 翔平
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−082374(JP,A)
【文献】 特開平07−184318(JP,A)
【文献】 特開2013−099069(JP,A)
【文献】 特開2004−135478(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0134576(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60L 1/00−3/12
7/00−13/00
15/00−15/42
H02H 7/00
7/10−7/20
11/00
H02J 1/00−1/16
7/00−7/12
7/34−7/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリ逆接続防止装置において、
バッテリの電圧を測定し、前記測定したバッテリの電圧が基準電圧以上であればパルス幅変調信号である電気信号を発生する信号発生部と、
前記発生した電気信号を直流電圧に変換するセンタータップ型電波整流回路を含む信号変換部と、
前記変換された直流電圧を受信すると、バッテリとコンバータとの間に電流が流れるようにスイッチングするスイッチ部と、を含む
バッテリ逆接続防止装置。
【請求項2】
前記電気信号は前記スイッチ部が前記バッテリに電流が流れるようにスイッチングするための動作信号である、請求項1に記載のバッテリ逆接続防止装置。
【請求項3】
前記信号変換部は、前記受信した電気信号を一定の大きさの直流電圧に変換する、請求項1に記載のバッテリ逆接続防止装置。
【請求項4】
前記基準電圧は、前記バッテリが正方向に前記バッテリ逆接続防止装置に連結される場合に測定される範囲内の電圧である
請求項1に記載のバッテリ逆接続防止装置。
【請求項5】
前記スイッチ部は電界効果トランジスタを含み、
前記信号変換部は前記電界効果トランジスタのゲート端子に前記変換された直流電圧を伝達する、請求項1に記載のバッテリ逆接続防止装置。
【請求項6】
前記コンバータは、低電圧直流変換装置を含む、請求項1に記載のバッテリ逆接続防止装置。
【請求項7】
バッテリ逆接続防止装置の動作方法において、
バッテリの電圧を測定するステップと、
前記測定したバッテリの電圧を基準電圧と比較するステップと、
比較結果に基づいて電気信号を発生するステップと、
前記電気信号に基づいて前記バッテリと前記バッテリを充電するコンバータとの間の接続動作を行うステップと、を含
前記比較結果に基づいて電気信号を発生するステップは、
前記測定されたバッテリの電圧が前記基準電圧以上であれば前記バッテリと前記コンバータが接続するパルス幅変調信号である電気信号を発生するステップを含み、
前記接続動作を行うステップは、
前記電気信号をセンタータップ型電波整流回路によって直流電圧に変換するステップと、
前記変換された直流電圧に基づいて前記バッテリと前記コンバータが接続するスイッチング動作を行うステップを含む、バッテリ逆接続防止装置の動作方法。
【請求項8】
前記比較結果に基づいて電気信号を発生するステップは、
前記測定されたバッテリの電圧が前記基準電圧未満であれば前記バッテリと前記コンバータの接続を遮断する電気信号を発生するステップを含む、請求項に記載のバッテリ逆接続防止装置の動作方法。
【請求項9】
前記接続動作を行うステップは、
前記遮断する電気信号に基づいて前記バッテリと前記コンバータ間の接続を遮断するスイッチング動作を行うステップを含む、請求項に記載のバッテリ逆接続防止装置の動作方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はバッテリ逆接続防止装置及びその動作方法に関するものであり、低い電圧でも正常的に低電圧直流変換装置(Low volatge DC/DC Converter)が動作可能なバッテリ逆接続防止装置及びその動作方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に電気自動車又はハイブリッド自動車には駆動モータに高電圧を供給する高電圧バッテリと電装装置に低電圧を供給する低電圧バッテリが一緒に使用される。
【0003】
そして、電気自動車又はハイブリッド自動車のバッテリ充電は外部電源や車両内部の発電機を介して高電圧バッテリを充電し、高電圧バッテリの高電圧を変換して低電圧バッテリを充電する方式が利用される。
【0004】
高電圧を低電圧に変換する装置が低電圧直流変換装置(Low volatge DC/DC Converter、以下、「LDC」と称する)であり、高電圧バッテリを低電圧に変換して低電圧バッテリを充電するか付加装置に電力を伝達する役割をする。
【0005】
一方、電装システムはバッテリ逆接続によるバッテリ及びシステムの損傷を防止するためにバッテリ逆接続防止装置と連結されている。
【0006】
ここで、バッテリの逆接続とは回路に連結されたバッテリが正方向ではなく逆方向に連結されたことを意味する。
【0007】
例えば、バッテリ及び電装システムと連結されたLDCの場合、バッテリ充電動作とバッテリ逆接続防止動作を同時に行うバッテリ逆接続防止装置が必要であり、一般に金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(Metal Oxide Silicon Field Effect Trasistor、以下、「MOS FET」と称する)をスイッチング素子として使用する。
【0008】
詳しくは、MOS FETをスイッチング素子として使用するバッテリ逆接続防止装置はMOS FET内部のダイオードを介してバッテリ逆接続を防止し、MOS FETのソースとドレインの間にチャネル電流が流れてバッテリを充電する。
【0009】
MOS FETをスイッチング素子として使用する一般的なバッテリ逆接続防止装置を図1及び図2を参照して説明する。
【0010】
まず図1を参照すると、図1はPチャネルMOS FETを使用するバッテリ逆接続防止装置である。
【0011】
図1に示した回路でバッテリが正方向に回路に連結されると、MOS FET内部のダイオードを介して流れる電流がLDCの出力キャパシタを充電する。
【0012】
そして、LDCの出力キャパシタが充電されるとLDCに電流が流れるようになり、それによってバッテリ逆接続防止装置に電流が流れるようになってMOS FETのゲートに電圧が印加される。
【0013】
MOS FETのゲートに電圧が印加されることでPチャネルが形成され、形成されたチャネルを介して電流が流れるようになってダイオードに流れていた電流はMOS FETのチャネルを介して流れながらバッテリを充電する。
【0014】
一方、バッテリが逆方向に連結されるとMOS FET内部のダイオードを介して電流が流れないためにLDCの出力キャパシタが充電されず、MOS FETのゲートに電圧が印加されないために電流が流れない。
【0015】
一方、図2はNチャネルMOS FETを使用するバッテリ逆接続防止装置である。
【0016】
図2に示した回路でバッテリが回路に正方向に連結されると、MOS FET内部のダイオードを介して流れる電流がLDCの出力キャパシタを充電する。
【0017】
そして、LDCの出力キャパシタが充電されるとLDCに電流が流れるようになり、それによってバッテリ逆接続防止装置に電流が流れるようになってMOS FETのゲートに電圧が印加される。
【0018】
MOS FETのゲートに電圧が印加されてNチャネルが形成され、形成されたチャネルを介して電流が流れるようになってダイオードに流れていた電流はMOS FETのチャネルを介して流れながらバッテリを充電する。
【0019】
一方、バッテリが逆方向に連結されるとMOS FET内部のダイオードを介して電流が流れないためにLDCの出力キャパシタが充電されず、MOS FETのゲートに電圧が印加されないために電流が流れない。
【0020】
このように、図1図2のバッテリ逆接続防止装置はMOS FETの種類に差があるだけで基本動作は同じであるため、図1図2のバッテリ逆接続防止装置はバッテリの逆接続を防止しバッテリを充電する動作をする。
【0021】
上述したように、MOS FETをスイッチング素子として使用する従来の技術は電源回路に電流が流れながらバッテリの電圧がMOS FETのゲートに印加される方式を使用する。
【0022】
それによってMOS FETのゲート電圧はバッテリの電圧によって決定され、バッテリの電圧変動に応じてMOS FETのゲート電圧も影響を受ける。
【0023】
そのため、連結されたバッテリが満充電状態であれば正常的な電圧がMOS FETのゲートに印加されるが、バッテリの放電、低い温度によるコールドクランク(Cold Crank)現象などによってバッテリの電圧が低くなるとMOS FETのゲート電圧も低くなる問題がある。
【0024】
そして、MOS FETのゲート電圧が低くなるとMOS FETの正常動作範囲で動作することができなくなり、MOS FETのドレインとソースの間の抵抗(Rds)の大きさも大きくなってMOS FETに流れる電流の損失が大きくなる問題点がある。
【0025】
また、バッテリの電圧が低くなるとバッテリ逆接続防止装置に正常的に電流が流れなくなって不安定な状態で動作する問題点もある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
本発明は、バッテリ充電動作とバッテリ逆接続防止動作を同時に行うことができるバッテリ逆接続防止装置を提供することにその目的がある。
【0027】
また、本発明は連結されたバッテリの電圧の大きさの変動に影響を受けずに安定的なバッテリ充電動作が可能なバッテリ逆接続防止装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0028】
本発明の一実施例によるバッテリ逆接続防止装置は、バッテリの電圧を測定し、測定したバッテリの電圧が基準電圧の以上であれば電気信号を発生する信号発生部と、発生した電気信号を直流電圧に変換する信号変換部と、変換された直流電圧を受信するとバッテリとコンバータとの間に電流が流れるようにスイッチングするスイッチ部と、を含む。
【0029】
本発明の一実施例による電気信号は、スイッチ部がバッテリに電流が流れるようにスイッチングするための動作信号である。
【0030】
本発明の一実施例による信号変換部は、受信した電気信号を一定の大きさの直流電圧に変換する。
【0031】
本発明の一実施例による基準電圧は、バッテリが正方向にバッテリ逆接続防止装置に連結される場合に測定される範囲内の電圧である。
【0032】
本発明の一実施例によるスイッチ部はトランジスタを含み、信号変換部は電界効果トランジスタのゲート端子に変換された直流電圧を伝達する。
【0033】
本発明の一実施例による信号変換部は、センタータップ型電波整流回路を含む。
【0034】
本発明の一実施例によるコンバータは、低電圧直流変換装置を含む。
【0035】
本発明の一実施例による電気信号は、パルス幅変調信号である。
【0036】
本発明の他の実施例によるバッテリ逆接続防止装置の動作方法は、バッテリの電圧を測定するステップと、前記測定したバッテリの電圧を基準電圧と比較するステップと、比較結果に基づいて電気信号を発生するステップと、前記電気信号に基づいて前記バッテリと前記バッテリを充電するコンバータとの間の接続動作を行うステップと、を含む。
【0037】
本発明の他の実施例によるバッテリ逆接続防止装置の動作方法において、前記比較結果に基づいて電気信号を発生するステップは、前記測定したバッテリの電圧が前記基準電圧の以上であれば前記バッテリと前記コンバータが接続する電気信号を発生するステップを含む。
【0038】
本発明の他の実施例によるバッテリ逆接続防止装置の動作方法において、接続動作を行うステップは、前記電気信号を直流電圧に変換するステップと、前記変換された直流電圧に基づいて前記バッテリと前記コンバータが接続するスイッチング動作を行うステップを含む。
【0039】
本発明の他の実施例によるバッテリ逆接続防止装置の動作方法において、比較結果に基づいて電気信号を発生するステップは、前記測定したバッテリの電圧が前記基準電圧未満であれば前記バッテリと前記コンバータの接続を遮断する電気信号を発生するステップを含む。
【0040】
本発明の他の実施例によるバッテリ逆接続防止装置の動作方法において、接続動作を行うステップは、前記電気信号に基づいて前記バッテリと前記コンバータ間の接続を遮断するスイッチング動作を行うステップを含む。
【発明の効果】
【0041】
本発明によると、バッテリ逆接続防止装置に連結されたバッテリの電圧の大きさの変化に影響を受けずにバッテリ充電動作とバッテリ逆接続防止動作を行うバッテリ逆接続防止装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
図1】PチャネルMOS FETを使用する一般的なバッテリ逆接続防止装置示す図である。
図2】NチャネルMOS FETを使用する一般的なバッテリ逆接続防止装置示す図である。
図3】本発明の一実施例によるバッテリ逆接続防止装置の連結構成を示す図である。
図4】本発明の一実施例によるバッテリ逆接続防止装置の構成を示すブロック図である。
図5】本発明の一実施例によるバッテリ逆接続防止方法を説明するためのフローチャートである。
図6】本発明の一実施例によるバッテリ逆接続防止装置の連結構成に対する例示図である。
図7】本発明の一実施例によるPWM信号の変換を示す図である。
図8】本発明の一実施例による変換された直流電圧の印加によるスイッチングを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、添付した図面を参照して本発明の実施例に対して本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が容易に実施し得るように詳しく説明する。しかし、本発明は様々な相異なる形態に具現されてもよく、ここで説明する実施例に限定されない。そして、本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は図面から省略しており、明細書全体を通して類似な部分に対しては類似な部面符号を付けて説明する。
【0044】
また、あの部分があの構成要素を「含む」という際、これは特に反対する記載がない限り、ある構成要素を除くことではなく他の構成要素を更に含むことを意味する。
【0045】
図3は、バッテリ逆接続防止装置100の連結構成を示す図である。
【0046】
バッテリ逆接続防止装置100はバッテリ200、低電圧直流変換装置300とそれぞれ連結される。
【0047】
よって、バッテリ逆接続防止装置100はバッテリ200と低電圧直流変換装置300の間でバッテリ充電動作とバッテリ逆接続防止動作を同時に行う。
【0048】
以下、図4を参照してバッテリ逆接続防止装置100の構成を説明する。
図4は、バッテリ逆接続防止装置の構成を示すブロック図である。
バッテリ電力変換部100は信号発生部110、信号変換部120、スイッチ部130を含む。
【0049】
信号発生部110は連結されたバッテリ200の電圧を測定し、測定されたバッテリ200の電圧が基準電圧の以上であれば電気信号を発生する。
【0050】
電気信号は後述するスイッチ部130がバッテリ200に電流が流れるようにスイッチングするための動作信号である。
【0051】
そして、電気信号はPWM(Pulse Width Modulation)信号である。
【0052】
PWM信号はパルス幅変調ともいい、ノイズに容易に損傷されるアナログ信号をノイズに強いデジタル信号に変換する方式のうち一つである。
【0053】
PWM信号とPWM信号を介した制御方式は公知の技術であるため、詳細な説明は省略する。
【0054】
一方、信号発生部110は測定されたバッテリ200の電圧が基準電圧以下であれば一定な電気信号を発生する。
【0055】
よって、信号発生部110は測定されたバッテリ200の電圧が基準電圧の以上であれば測定されるバッテリ電圧の大きさの変動に影響を受けずに一定な電気信号を発生する。
【0056】
そして、信号発生部110が発生した電気信号は信号変換部120に伝達される。
一方、基準電圧は回路の構成、連結されるバッテリ200の仕様、バッテリ逆接続の判断方式など多様な条件に応じて設定されるため、バッテリ200が正方向に接続された場合に測定可能な範囲内でユーザ又は設計者の選択に応じて多様に選択される。
【0057】
信号変換部120は信号発生部110が発生した電気信号を受信して直流電圧に変換させる。
【0058】
信号変換部120は入力された電気信号に対応して一定な直流電圧を出力する。
信号変換部120センタータップ型電波整流回路を含み、入力された電気信号を一定の大きさの直流電圧に変換する。
【0059】
ここて、センタータップ型電波整流回路とは交流(AC)を直流(DC)に変換する回路であり、公知の内容であるため、詳細な説明は省略する。
【0060】
信号変換部120は変換した直流電圧をスイッチ部130に伝達する。
【0061】
スイッチ部130は信号変換部120が変換した直流電圧を受信し、連結されたバッテリ200とコンバータ300との間に電流が流れるようにスイッチングする。
【0062】
スイッチ部130は電界効果トランジスタを含み、信号変換部120が電界効果トランジスタのゲート端子に変換された直流電圧を伝達する。
【0063】
ここで、コンバータ300は信号又はエネルギーの形態を変える装置であって、電力分野における交流と直流の変換、交流の周波数相互変換、常数の変換などを行う装置をいう。
【0064】
そして、コンバータ300は上述したLDCを含む。
スイッチ部130はバッテリ200とコンバータ300の間に位置する。
スイッチ部130はスイッチング動作範囲内の直流電圧を受信すると、スイッチ部130に連結されたバッテリ200とコンバータ300との間に電流が流れるようにスイッチング動作を行う。
【0065】
よって、スイッチ部130はスイッチング動作範囲内の直流電圧を受信することができない場合、スイッチ部130は連結されたバッテリ200とコンバータ300との間に電流が流れないようにスイッチング動作を行う。
【0066】
以下、図5及び図6を参照してバッテリ逆接続防止方法を説明する。
図5は、バッテリ逆接続防止方法を説明するためのフローチャートである。
【0067】
図6は、バッテリ逆接続防止装置100の連結構成に対する例示図である。
まず、図6を参照すると、バッテリ逆接続防止装置100は信号発生部110がバッテリ200に並列に接続してバッテリ200の電圧を測定する。
【0068】
信号発生部110は測定したバッテリ200の電圧に対応して電気信号を発生し、発生した電気信号は信号変換部120に伝達される。
【0069】
信号変換部120は伝達された電気信号を一定の大きさの直流電圧に変換し、変換された直流電圧はスイッチ部130に伝達される。
【0070】
スイッチ部130は伝達された直流電圧に対応してスイッチング動作を行い、それによってバッテリ200とコンバータ300との間に電流が流れるようになる。
【0071】
以下、上述した図6の例示図と図5のフローチャートに基づいてバッテリ逆接続防止方法を説明する。
【0072】
信号発生部110が連結されたバッテリ200の電圧を測定する(S100)。
信号発生部110は測定したバッテリ200の電圧が基準電圧の以上であるのかを判断する(S110)。
【0073】
信号発生部110は測定したバッテリ200の電圧が基準電圧の以上であればPWM信号を発生する(S120)。
【0074】
一方、信号発生部110は測定したバッテリ200の電圧が基準電圧未満であればバッテリ逆接続防止装置100に連結されたバッテリ200の接続を遮断する(S160)。
【0075】
これは、信号発生部110は測定したバッテリ200の電圧が基準電圧未満であればバッテリ200が正方向ではなく逆方向に接続されたと判断されるためである。
【0076】
例えば、基準電圧が0Vである際、信号発生部110が測定したバッテリ200の電圧が12Vであればバッテリ200が正方向に接続されたと判断してPWM信号を発生する。
【0077】
しかし、信号発生部110は測定したバッテリ200の電圧が−12Vであれば、信号発生部110は測定したバッテリ200の電圧が基準電圧である0Vより低い−12Vであるためにバッテリ200が逆接続されたと判断し、PWM信号を発生しない。
【0078】
そして、信号発生部110はバッテリ逆接続防止装置100に連結されたバッテリ200の接続を遮断する。
【0079】
信号発生部110はバッテリ200が逆接続するとPWM信号を発生しないため、それによって信号板幹部120が直流電圧をスイッチ部130に印加することができない。
【0080】
例えば、信号変換部120はスイッチ部130のMOS FETのゲートに直流電圧を印加することができない。
【0081】
それによってスイッチ部130が回路に電流が流れる方向にスイッチング動作を行わないため、逆接続防止装置100の回路に電流が流れなくなってバッテリ200の接続を遮断することができる。
【0082】
信号変換部120は発生したPWM信号を伝達されて直流電圧に変換する(S130)。
信号変換部120は信号発生部110からPWM信号を伝達され、伝達されたPWM信号を一定の大きさの直流電圧に変換する。
【0083】
信号変換部120のPWM信号変換については図7を参照して説明する。
図7は、PWM信号の変換を示す図である。
信号発生部110は測定したバッテリ200の電圧が基準電圧の以上であれば信号発生部110はPWM信号を発生し、発生したPWM信号はA端を介して信号変換部120に伝達される。
【0084】
信号変換部120はPWM信号を伝達されて一定の大きさの直流電圧に変換する。
図8に示したように、A端に入力されたPWM信号は変圧器を経るようになり、変圧器の変圧割合に応じてPWM信号の大きさが一定割合に変換される。
【0085】
そして、大きさが変換されたPWM信号はダイオードを経ながら整流作用によって交流形態の入力が直流形態に出力される。
【0086】
よって、A端に入力されたPWM信号は信号変換部120を経ながら一定の大きさの直流電圧がB端に出力される。
【0087】
例えば、A端にPWM信号が入力されると信号変換部120は入力されたPWM信号を12Vの直流電圧に変換し、変換した直流電圧12VをB端を介して出力する。
【0088】
ここで、信号変換部120はセンタータップ型電波整流回路を含み、信号変換部120のセンタータップ型電波整流回路を介して入力されたPWM信号が一定の大きさの直流電圧に変換される。
【0089】
一方、信号発生部110は測定されたバッテリ200の電圧が基準電圧の以上であれば一定なPWM信号を発生するため、信号変換部120にも一定なPWM信号が入力される。
【0090】
よって、信号変換部120は一定なPWM信号を受信するために一定の大きさの直流電圧を出力する。
【0091】
よって、信号変換部120を介して一定の大きさの直流電圧が出力される。
更に図5を参照する。
スイッチ部130は変換された直流電圧を伝達され、連結されたバッテリ200とコンバータ300との間に電流が流れるようにスイッチング動作を行う(S140)。
【0092】
スイッチ部130は信号変換部120から伝達された直流電圧に対応してスイッチング動作を行う。
【0093】
スイッチ部130はMOS FETを含み、それによって伝達される直流電圧がMOS FETのしきい値電圧(threshold voltage)以上であれば動作を行うことができる。
【0094】
以下、図8を参照してスイッチ部130のスイッチング動作を説明する。
図8は、信号変換部120で変換された直流電圧がスイッチ部130に印加されてスイッチ部130がスイッチング動作を行うことを示す。
【0095】
スイッチ部130は信号変換部120から変換された直流電圧を伝達される。
例えば、図8のB端から出力された12Vの直流電圧がスイッチ部130のNチャネルMOS FETのゲート端に入力され、MOS FETにしきい値電圧以上のゲート電圧が印加される。
【0096】
それによってNチャネルMOS FETにNチャネルが形成されてソース(Source)とドレイン(Drain)との間に電流が流れるようになる。
【0097】
それによってバッテリ逆接続防止装置100の回路に電流が流れるようになり、それによってバッテリ200とLDCとの間にも電流が流れるようになる。
【0098】
しかし、図8のB端から12Vの直流電圧がスイッチ部130のNチャネルMOS FETのゲート端に入力されなければ、MOS FETにしきい値電圧以上のゲート電圧が印加されないため、NチャネルMOS FETのゲート端子にNチャネルが形成されず、ソースとドレインとの間に電流が流れない。
【0099】
それによってバッテリ逆接続防止装置100の回路に電流が流れなくなり、それによってバッテリ200とLDCとの間にも電流が流れなくなる。
【0100】
一方、スイッチ部130は信号変換部120によって変換された一定の大きさの直流電圧を受信するためにバッテリ200の電圧の大きさの変動に影響を受けない。
【0101】
よって、スイッチ部130のスイッチング動作は信号変換部120によって変換された一定の大きさの直流電圧によって動作されるだけであって、連結されたバッテリ200の影響を受けない。
【0102】
よって、スイッチ部130は連結されたバッテリ200の電圧変化に影響を受けずに安定的にスイッチング動作を行う。
【0103】
例えば、スイッチ部130に含まれたMOS FETは信号変換部120から一定の大きさのゲート電圧を受信するため、常に正常動作範囲で動作することができ、MOS FETのドレインとソースの間の抵抗も常に一定の大きさを維持するためにMOS FETに流れる電流の損失も減らすことができる。
【0104】
更に図5を参照する。
スイッチ部130のスイッチ動作に応じてバッテリ200とコンバータ300との間に電流が流れてバッテリ200が充電される(S150)。
【0105】
スイッチ部130がバッテリ逆接続防止装置100と連結されたバッテリ200とコンバータ300との間に電流が流れるようにスイッチング動作を行い、バッテリ200とコンバータ300との間に電流が流れるようになる。
【0106】
それによってバッテリ200は流れる電流によって充電される。
このように、本発明であるバッテリ逆接続防止装置100及びその動作方法は連結されたバッテリ200の電圧の大きさの変化に影響を受けずに一定の大きさの直流電圧をスイッチング部130に伝達することができるため、バッテリ電圧の大きさの変動に影響を受けずに動作可能なバッテリ逆接続防止装置100を提供することができる。
【0107】
それによってバッテリ200とコンバータ300との間のスイッチが安定的に動作し、バッテリ200に流れる電流の損失を減らすことができる。
【0108】
これまで実施例に説明された特徴、構造、効果などは本発明の少なくとも一つの実施例に含まれるものであって、必ずしも一つの実施例にのみ限定されるものではない。なお、各実施例にて例示された特徴、構造、効果などは、実施例が属する分野の通常の知識を有する者によって他の実施例に対しても組み合わせ又は変形されて実施可能である。よって、このような組み合わせと変形に関する内容は本発明の範囲に含まれると解析されるべきである。
【0109】
これまで実施例を中心に説明したがこれは単なる例示であって本発明を限定するものでなく、本発明が属する分野の通常の知識を有する者であれば本実施形態の本質的な特性を逸脱しない範囲で前記に例示されていない多様な変形と応用が可能であることを理解できるはずである。例えば、実施例に具体的に示した各構成要素は変形して実施することができる。そして、このような変形と応用にかかる差は添付した特許請求の範囲で規定する本発明の範囲に含まれると解析されるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8