特許第5941367号(P5941367)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5941367
(24)【登録日】2016年5月27日
(45)【発行日】2016年6月29日
(54)【発明の名称】重量物の転倒防止架台
(51)【国際特許分類】
   G21F 9/36 20060101AFI20160616BHJP
   G21C 19/06 20060101ALI20160616BHJP
   G21C 19/32 20060101ALI20160616BHJP
   G21F 5/14 20060101ALI20160616BHJP
【FI】
   G21F9/36 531C
   G21C19/06 S
   G21C19/32 R
   G21F9/36 541A
   G21F5/00 T
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2012-174793(P2012-174793)
(22)【出願日】2012年8月7日
(65)【公開番号】特開2014-35194(P2014-35194A)
(43)【公開日】2014年2月24日
【審査請求日】2015年2月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】507250427
【氏名又は名称】日立GEニュークリア・エナジー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000350
【氏名又は名称】ポレール特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】西川 潤
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 智
(72)【発明者】
【氏名】清水 仁
【審査官】 藤原 伸二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−064681(JP,A)
【文献】 特開2012−047547(JP,A)
【文献】 特開2009−213652(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G21F 9/36
G21C 19/32
G21C 19/06−19/07
G21F 5/00−5/14
B65D 19/00−19/44
F16M 13/00
F16F 15/00−15/36
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射性物質収納容器を搭載する架台と、この架台の底面の四隅に設けられた支持脚と、この支持脚によって前記架台の底面から床面までに形成された所定間隔の空間とを有し、
前記放射性物質収納容器の直下で前記架台の底面に、前記床面との接地面が前記支持脚の接地面より高摩擦係数となった高摩擦部材を設け、
前記支持脚は前記架台に対する加振方向の前部支持脚と後部支持脚となり、前記後部支持脚の摩擦係数は前記前部支持脚の摩擦係数よりも高いことを特徴とする重量物の転倒防止架台。
【請求項2】
請求項1記載の重量物の転倒防止架台において、
前記前部支持脚は接地面に対して前記重量物と前記架台を滑動させるための球状体を有することを特徴とする重量物の転倒防止架台。
【請求項3】
請求項1記載の重量物の転倒防止架台において、
前記前部支持脚は接地面に対して前記重量物と前記架台を滑動させるためのキャスターを有することを特徴とする重量物の転倒防止架台。
【請求項4】
請求項1記載の重量物の転倒防止架台において、
前記後部支持脚は接地面に対してゴム材や木材等によって鋼製の摩擦係数より高い摩擦係数の材質で形成されていることを特徴とする重量物の転倒防止架台。
【請求項5】
請求項1記載の重量物の転倒防止架台において、
前記後部支持脚は接地面に対してスリットや突起等による荒い面を有することを特徴とする重量物の転倒防止架台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は重量物の転倒防止架台に関する。
【背景技術】
【0002】
原子力発電所の原子炉で一定期間使用された後、炉心より取り出された使用済燃料は発電所内の使用済燃料貯蔵プールに所定期間保管される。そして、所定の冷却期間が終了した使用済燃料はウラン、プルトニウム等の再利用可能な核燃料物質を回収するため放射線の遮蔽性能を有した放射性物質収納容器(以下、キャスクという)に収納され、トレーラ、船舶等で燃料再処理施設や放射性物質貯蔵施設に輸送される。
【0003】
放射性物質貯蔵施設へ輸送されたキャスクは、使用済燃料が再利用されるまでの一定期間、放射性物質貯蔵施設内に貯蔵される。
【0004】
この使用済燃料は使用済みとは言え、放射性が高いばかりでなく、相当の熱を発生するため、キャスクは放射線遮蔽機能、密閉機能、冷却機能を備えた円筒形で強靭な大型金属容器となっている。そのため、この大型金属容器のサイズと重量は直径が約2.5m、高さが約6m、重さが約100tという、極めて大きくて重い重量物である。
【0005】
一般的に放射性物質貯蔵施設内においてキャスクは貯蔵用の架台に搭載され、施設内に設けられた貯蔵場所の床面の所定の位置に架台を固定することで貯蔵される。また、放射性物質貯蔵施設においてキャスクを架台に搭載された状態で移送及び貯蔵を行うとともに、移送時にはキャスクを搭載した架台を移送装置(以下、エアパレットという)により持ち上げて運搬し、貯蔵時には架台を床面にボルトで固縛している。
【0006】
このようなキャスクに使用される架台の従来構造として特許文献1〜3がある。またキャスクではないが精密機器等の転倒防止構造として特許文献4がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001-228286号公報
【特許文献2】特開2003-255079号公報
【特許文献3】特開2007-64681号公報
【特許文献4】特開平6−33583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
例えば、キャスクを保管する放射性物質貯蔵施設が建設された地域で巨大地震が発生したとする。その場合、キャスクに対して上下左右或いは回転方向の振動(以下、ロッキング振動という)などの揺れが生じるため、このような巨大地震に対してもキャスクの転倒を防止可能な架台が必要となる。
【0009】
つまり、巨大地震による加振時には、架台に設置された支持脚と接地面との摩擦により、重量物の重心を慣性力の作用点、接触面を中心とした回転振動が生じるものである。
【0010】
またキャスクのような重量物を安全に移動させる場合には、上述したエアパレットが使用される。このエアパレットはドーナツ型のトラスバックにエアーを供給してトラスバックを膨らませることで、重量物を持ち上げることができるものである。持ち上げられた状態であれば僅かな力で重量物を移動させることができるため、エアパレットは重量物の移動に適している。
【0011】
しかながらエアパレットであっても、上述したように巨大地震によって電源の供給が停止してしまった場合にはエアーの供給ができなくなってしまう。そのためキャスクを地面に直接置くことになりロッキング振動による転倒の可能性が高くなる。
【0012】
これに対して、上記特許文献1は、キャスクの転倒防止として床面とキャスクとの間に摺動性の良好な滑りパッドを介在させることで地震による振動を緩和させる構成となっている。しかしながら、特許文献1はキャスクの過度な滑り防止のためにキャスク間にダンパを設置しており、キャスク移送時に対応した構造ではない。
【0013】
また特許文献2では、キャスクの転倒防止としてスライドプレートと薄板との組み合わせにより、地震による振動を緩和させる構成となっている。しかしながら、特許文献2はキャスク移送時に対応した構造ではない。
【0014】
また特許文献3では、キャスクを搭載した架台の四隅に支持脚を設け、この支持脚を貫通し、床面内にまで達する固定用ボルトで架台を床面に直接固定する構成となっている。しかしながら特許文献3はキャスク移送時のロッキング振動に対しては考慮していない。
【0015】
さらに特許文献4では、キャスクの転倒防止ではないが精密機器等の免振装置として、滑りタイプの免振機構と転がりタイプの免振機構を対角線上で対向させる構成となっている。
【0016】
このように各特許文献では、良好な滑り性や大きな摩擦抵抗を組み合わせることによって巨大地震によるキャスク或いは精密機器の転倒を防止している。
【0017】
しかしながら、各特許文献に記載されているような地震対策は、貯蔵時を想定した構造であり、移送時のロッキング振動を考慮していない。
【0018】
そこで本発明の目的は、貯蔵及び移送状態のキャスク等の重量物に対し、架台全体の大きな構造変更をすることなく地震等の加振に対して重量物の転倒を回避し得る重量物の転倒防止架台を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
上記課題を解決するために本発明の重量物の転倒防止架台は、放射性物質収納容器を搭載する架台と、この架台の底面の四隅に設けられた支持脚と、この支持脚によって前記架台の底面から床面までに形成された所定間隔の空間とを有し、前記放射性物質収納容器の直下で前記架台の底面に、前記床面との接地面が前記支持脚の接地面より高摩擦係数となった高摩擦部材を設け、前記支持脚は前記架台に対する加振方向の前部支持脚と後部支持脚となり、前記後部支持脚の摩擦係数は前記前部支持脚の摩擦係数よりも高いことを特徴とする。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、キャスク等の重量物に対し、架台全体の大きな構造変更をすることなく地震等の加振に対して重量物の転倒を回避し得る重量物の転倒防止架台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本発明の実施例1に係るキャスクと架台の斜視図である。
図2】本発明の実施例1に係る架台の平面図である。
図3】本発明の実施例1に係る架台の底面図である。
図4】本発明の実施例2に係る架台の底面図である。
図5】本発明の実施例3に係るキャスクと架台の側面図である。
図6】本発明の実施例4に係るキャスクと架台の側面図である。
図7】本発明の実施例5に係るキャスクと架台の側面図である。
図8】本発明の実施例6に係るキャスクと架台の側面図である。
図9】本発明の実施例7に係るキャスクと架台の側面図である。
図10】本発明の実施例8に係るキャスクと架台の側面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施例を図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0023】
図1は本発明の実施例に係るキャスクと架台の斜視図である。
【0024】
図1において、架台1はキャスク2が搭載される架台基部3と、この架台基部3の下部に設けられた固定用の支持脚4が四隅に取り付けられている。この支持脚4によって架台基部3の上面にはキャスク2が搭載される搭載部位3aとキャスク2の貯蔵場所等の床面5との間に空間部6が形成される。
【0025】
搭載部位3aの周辺部3bには押圧ボルト7が取り付けられている。この押圧用ボルト7によって架台1は周辺部3bを床面5方向に押し付けながら放射性物質貯蔵施設の床面5(又は地面)に固定されている。周辺部3bには支持脚取り付けボルト8が取り付けられている。また周辺部3bにはキャスク2を架台1に固定するための固定具9が取り付けられている。
【0026】
図に示すように、エアパレット10は矢印で示すように空間部6内に差し込まれて、キャスク2を架台1ごと移動するときに使用される。
【0027】
図2は本発明の実施例に係る架台の平面図である。
【0028】
図3は本発明の実施例に係る架台の底面図である。
【0029】
図2において、本図はキャスク2と架台1を上面から見た図であり、キャスク2の中心点Oを示した。なお、図1と同一番号は同一物であるため、その説明は省略する。
【0030】
図3において、本図は架台1を床面5側から見た図であり、図2に示したキャスク2の重心位置O点と対向する架台2に高摩擦部材11を取り付けたものである。架台2の四隅にある支持脚4は低摩擦部材となっている。なお、図2と同様に図1と同一番号は同一物であるため、その説明は省略する。
【0031】
このように、本実施例ではキャスク2の直下に位置する架台1の中心部に床面5と接触する高摩擦部材11が取り付けられ、四隅の支持脚4は低摩擦部材となっている。そのため、巨大地震時には高摩擦部材11と床面5の接触点がキャスクの回転中心となる。その時、キャスクの重心位置O点に作用する慣性力による回転モーメントが支持脚4によって相殺され、ロッキング振動が低減することになり、キャスクの転倒を防止することができる。
【0032】
高摩擦部材11の材料としてはゴム材であったり、樹脂材であったりしても構わない。或いはこれらの材料を使って、床面との接触面を粗く表面加工することで高摩擦面としても構わない。
【0033】
ところで、本実施例では架台1の底面には四隅(端部)の支持脚と中央部の高摩擦部材との組み合わせで説明したが、この実施例に限定されるものではない。例えば中央部に四隅の支持脚と同じ支持脚を取り付け、この中央部の支持脚の摩擦係数を四隅の支持脚より大きいものにしても構わない。
【実施例2】
【0034】
図4は本発明の実施例2に係る架台の底面図である。
【0035】
本実施例は、実施例1で説明したキャスク2と架台1が矢印方向(加振方向)に荷重が加わった場合を想定して配慮したものである。
【0036】
なお、本実施例を説明する上で、加振方向の支持脚2本を前部支持脚4aとし、反対側の支持脚2本を後部支持脚4bとする。
【0037】
図4において、例えばキャスク2を搭載した架台1をトラックで輸送する場合、トラックの発進時や急ブレーキをかけたとき矢印方向(加振方向)に荷重が加わった場合を考慮して後部支持脚4bを高摩擦部材としたものである。
【0038】
これにより、加振方向の前部支持脚4aは滑ろうとするが後部支持脚4bは滑りを阻止するように作用するとともに、高摩擦部材11によって回転方向のモーメントも抑えることができる。
【0039】
このように本実施例によればキャスクに対する加振方向と回転方向のモーメントを防止することができるためキャスクの転倒を防止できるものである。
【実施例3】
【0040】
図5は本発明の実施例3に係るキャスクと架台の側面図である。
【0041】
図5において、架台1の上部にはキャスク2が搭載されている。このキャスク2の直下で、架台1の床面5と対向する面には高摩擦部材11が取り付けられている。本実施例の架台1は前部支持脚4aに半球面部材12が取り付けられている。この半球面部材12は低摩擦状態で床面5に接地している。
【0042】
このように本実施例によれば、半球面部材12によって前部支持脚4aと床面との摩擦が小さくなるため、加振方向の滑り挙動促進によりロッキング振動を防止することができる。
【実施例4】
【0043】
図6は本発明の実施例4に係るキャスクと架台の側面図である。
【0044】
図6において、架台1の上部にはキャスク2が搭載されている。このキャスク2の直下で、架台1の床面5と対向する面には高摩擦部材11が取り付けられている。本実施例の架台1は前部支持脚4aにキャスター13が取り付けられている。このキャスター13は低摩擦状態で床面5に接地している。
【0045】
このように本実施例によれば、キャスター13によって前部支持脚4aと床面との摩擦が小さくなるため、加振方向の滑り挙動促進によりロッキング振動を防止することができる。
【実施例5】
【0046】
図7は本発明の実施例5に係るキャスクと架台の側面図である。
【0047】
図7において、架台1の上部にはキャスク2が搭載されている。このキャスク2の直下で、架台1の床面5と対向する面には高摩擦部材11が取り付けられている。本実施例の架台1は後部支持脚4に高摩擦部材となる別部材のゴム材14が取り付けられている。このゴム材14は高摩擦状態で床面5に接地している。
【0048】
このように本実施例によれば、ゴム材14によって後部支持脚4bと床面5との摩擦が大きくなるため、加振方向の滑り挙動促進によりロッキング振動を防止することができる。
【実施例6】
【0049】
図8は本発明の実施例6に係るキャスクと架台の側面図である。
【0050】
図8において、架台1の上部にはキャスク2が搭載されている。このキャスク2の直下で、架台1の床面5と対向する面には高摩擦部材11が取り付けられている。本実施例の架台1は後部支持脚4に高摩擦部材となる別部材の木材15が取り付けられている。この木材15は高摩擦状態で床面5に接地している。
【0051】
このように本実施例によれば、木材15によって後部支持脚4bと床面5との摩擦が大きくなるため、加振方向の滑り挙動促進によりロッキング振動を防止することができる。
【実施例7】
【0052】
図9は本発明の実施例7に係るキャスクと架台の側面図である。
【0053】
図9において、架台1の上部にはキャスク2が搭載されている。このキャスク2の直下で、架台1の床面5と対向する面には高摩擦部材11が取り付けられている。本実施例の架台1は後部支持脚4に高摩擦部材となる別部材の凹凸部材16(本実施例では直線状の凹凸を複数本設けたもの)が取り付けられている。この凹凸部材16は高摩擦状態で床面5に接地している。
【0054】
このように本実施例によれば、凹凸部材16によって後部支持脚4bと床面5との摩擦が大きくなるため、加振方向の滑り挙動促進によりロッキング振動を防止することができる。
【実施例8】
【0055】
図10は本発明の実施例に係るキャスクと架台の側面図である。
【0056】
図10において、架台1の上部にはキャスク2が搭載されている。このキャスク2の直下で、架台1の床面5と対向する面には高摩擦部材11が取り付けられている。本実施例の架台1は後部支持脚4に高摩擦部材となる別部材の凹凸部材17(本実施例では円柱状の凹凸を複数個設けたもの)が取り付けられている。この凹凸部材17は高摩擦状態で床面5に接地している。
【0057】
このように本実施例によれば、凹凸部材17によって後部支持脚4bと床面5との摩擦が大きくなるため、加振方向の滑り挙動促進によりロッキング振動を防止することができる。
【0058】
また、後部支持脚の底面に支持脚の材質より摩擦係数の大きな材質の部材を装着することによって、支持脚の材質より大きな摩擦力を得ることができる。
【0059】
また、後部支持脚の底面に荒い形状を有する部材を装着することによって、支持脚の形状より大きな摩擦力を得ることができる。
【0060】
また、高い摩擦を得るためにゴム材を支持脚に取付け方法としてはめ込み方式が考えられるが、この方式であれば取り付け作業に工具を必要とせず作業の低減化を図ることができる。
【0061】
以上のごとく本発明の重量物の転倒防止架台は、支持脚ごとに接地面との摩擦係数が異なる装置を設置することにより、ロッキング振動の回転中心を、前部支持脚から後部支持脚へ移行させる。一方向加振の場合、前部支持脚を加振方向に対し架台の前端、後部支持脚を加振方向に対し架台の後端に配置する。多方向または交番加振の場合、前部支持脚を加振方向に対し架台の前端、後部支持脚を架台の中央部に配置する。この時、重量物の重心位置に作用する慣性力による回転モーメントと前部支持脚の垂直抗力による回転モーメントの相殺により、ロッキング振動の低減を可能とする。本発明の重量物の転倒防止架台は、上記効果を利用するものである。
【符号の説明】
【0062】
1…架台、
2…キャスク、
3…架台基部、
3a…搭載部位、
3b…周辺部、
4…支持脚、
4a…前部支持脚、
4b…後部支持脚、
5…床面、
6…空間、
7…押圧用ボルト、
8…支持脚取り付けボルト、
9…固定具、
10…エアパレット、
11…高摩擦部材、
12…半球面部材、
13…キャスター、
14…ゴム材、
15…木材、
16、17…凹凸部材。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
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図8
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