特許第5941518号(P5941518)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5941518ウレタン吹付システムおよび断熱工事専用車両
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  • 特許5941518-ウレタン吹付システムおよび断熱工事専用車両 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5941518
(24)【登録日】2016年5月27日
(45)【発行日】2016年6月29日
(54)【発明の名称】ウレタン吹付システムおよび断熱工事専用車両
(51)【国際特許分類】
   B05B 7/26 20060101AFI20160616BHJP
   B05B 7/16 20060101ALI20160616BHJP
   E04B 1/76 20060101ALI20160616BHJP
   B60P 3/00 20060101ALN20160616BHJP
【FI】
   B05B7/26
   B05B7/16
   E04B1/76 400H
   !B60P3/00 K
【請求項の数】6
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2014-226023(P2014-226023)
(22)【出願日】2014年11月6日
(65)【公開番号】特開2016-87555(P2016-87555A)
(43)【公開日】2016年5月23日
【審査請求日】2015年7月1日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成26年10月02日、奈良県天理市豊田町819付近 平成26年10月22日、東京都府中市押立町1−35−1 平成26年10月31日、神奈川県横浜市南区大岡1−51 平成26年10月05日、タカダビルテック株式会社 平成26年10月08日、ヨドプレ株式会社 平成26年10月09日、株式会社ライフラボ 平成26年10月09日、株式会社リビングデザイン 平成26年10月10日、株式会社CONY JAPAN/リフォーる 平成26年10月14日、株式会社共和/水戸建親センター 平成26年10月15日、群馬日成住機株式会社 平成26年10月15日、株式会社丸泰 平成26年10月15日、後藤木材株式会社 平成26年10月16日、株式会社コムテックス/スマイチ 平成26年10月16日、株式会社吉田工務店 平成26年10月17日、有限会社本多建設 平成26年10月21日、株式会社ケンセイ 平成26年10月22日、八尾トーヨー住器株式会社 平成26年10月28日、株式会社大松 平成26年10月30日、株式会社桧家リフォーミング 平成26年10月30日、オーヤシマ株式会社 平成26年10月30日、有限会社すまいる工房 平成26年10月31日、株式会社スマートホーム 平成26年10月31日、株式会社アルト 平成26年10月31日、株式会社アイ・ビルド 平成26年11月01日、有限会社太田建材
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】505015587
【氏名又は名称】株式会社日本アクア
(74)【代理人】
【識別番号】100082418
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 朔生
(72)【発明者】
【氏名】中村 文隆
【審査官】 平井 裕彰
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−029995(JP,A)
【文献】 特開2011−247323(JP,A)
【文献】 特開2012−024682(JP,A)
【文献】 特開2012−112503(JP,A)
【文献】 特開2001−038255(JP,A)
【文献】 実開平06−070852(JP,U)
【文献】 特開2016−32791(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B05B 7/00〜7/32
E04G21/16
E04B 1/62〜1/99
JSTPlus/JST7580/JSTChina(JDreamIII)
Japio−GPG/FX
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
断熱工事において現場発泡ウレタンを吹き付けるための、ウレタン吹付システムであって、
複数の原料をそれぞれ収容する、タンクと、
前記タンクから原料を吸引する、単相100Vで動作可能に構成したウレタン供給装置と、
前記ウレタン供給装置から吐き出した各原料を混合する、ヘッドガンと、
前記ウレタン供給装置およびヘッドガンにエアーを供給する、コンプレッサーと、
を少なくとも備え、
前記ウレタン供給装置は、
前記コンプレッサーからのエアーで動作するドラムポンプ式のポンプと、
一端を前記ポンプに接続し、他端を前記タンクに接続する、吸引ホースと、
を少なくとも備えたことを特徴とする、ウレタン吹付システム。
【請求項2】
前記ウレタン供給装置に電力を供給するための、発電機を更に設けたことを特徴とする、請求項に記載のウレタン吹付システム。
【請求項3】
前記コンプレッサーをエンジンで駆動するよう構成したことを特徴とする、請求項1または2に記載のウレタン吹付システム。
【請求項4】
前記原料を加熱するヒーターをさらに備えたことを特徴とする、請求項1乃至3のうち何れか1項に記載のウレタン吹付システム。
【請求項5】
前記ヒーターが、前記タンク内の原料を加熱する態様、前記タンクと前記ポンプとを繋ぐ吸引ホースで原料を加熱する態様、前記タンクから前記ポンプで汲み上げた原料を加熱する態様、および、前記原料を前記ヘッドガンに供給する吐出ホースで原料を加熱する態様、のうち少なくとも何れか1つの態様を含むことを特徴とする、請求項4に記載のウレタン吹付システム。
【請求項6】
請求項乃至5のうち何れか1項に記載のウレタン吹付システムを、ワンボックスカー、ワゴンカー、バン、ライトバン、ミニバンまたは軽自動車に搭載したことを特徴とする、断熱工事専用車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、戸建て住宅やマンションなどの建築物の断熱工事に用いる、ウレタン吹付システムおよび断熱工事専用車両に関する。
【背景技術】
【0002】
戸建て住宅などの建築物の断熱工事として、現場発泡ウレタンを、天井、屋根裏、壁、床下などに吹き付けて断熱層を形成する方法が知られている。
【0003】
この断熱工事は、主として新築物件について実施することが一般的であるが、この場合(i)吹付面積が広くなること、(ii)原料の温度管理をシビアに行う必要があること、(iii)三層200Vの供給電源を要すること、などの理由から、吹付装置一式は、大がかりなものとなる。
【0004】
例えば、吹付面積の広い現場で用いるウレタン供給装置として、非特許文献1に記載の製品がある。この製品は、原料が収容されたドラム缶にドラムポンプを差しこんで吸引した各原料を配合および加熱して、スプレーガンにより発泡ウレタンを吹き付け可能な構造を呈している。
【0005】
他方、吹付面積の狭い現場では、小規模なウレタン供給装置として、非特許文献2に記載の製品がある。この製品は、ウレタン供給装置内に各原料を収容しておく小型タンクを内蔵しておくことで、吹付の際にドラム缶からの吸引工程を省略可能な構造を呈している。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】http://www.graco.com/jp/ja/products/coatings-and-foam/reactor-e-20-and-e-30.html
【非特許文献2】http://www.graco.com/jp/ja/products/coatings-and-foam/reactor-e-10.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記した非特許文献に記載の製品には、以下に記載する問題のうち、少なくとも何れか1つの問題がある。
(1)狭小地での施工が困難。
非特許文献1に記載の製品を用いた吹付システムの場合、システム一式を搭載するには、最低でも2tトラック程度の車両を用意する必要がある。そうすると、狭小地では車両の乗り入れができずに施工ができない場合がある。
(2)小型化に起因する問題。
前記(1)の問題の解消案として、非特許文献2に記載の製品を用い、吹付システム一式を小型化することで、狭小地にも乗り入れ可能な車両に搭載可能なとする方法が考えられる。
しかし、小型化した吹付装置は、原料タンクの容量も必然的に低減するため、吹付面積の多い新築現場では原料が足りなくなることも懸念される。
(3)原料の品質保証の観点。
非特許文献2の記載の製品では、内蔵した小型タンクの原料切れのたびに、ドラム缶などの大型の原料タンクから小型タンクへ原料の移し変えを行う作業が生ずる。
この移し変え作業の際には、原料を気中にさらすこととなるため、密封状態と比較して、品質保証に疑義が生じうる懸念がある。
(4)利便性の観点。
非特許文献1に記載の製品では、ドラムポンプをドラム缶に直接差しこんで原料を吸引する。この使用方法を採用する場合、ドラムポンプ内に原料が残留した状態で気中に放置しておくと、目詰まりなどによってドラムポンプの故障が発生する恐れがある。この故障を未然に防止するために、ドラムポンプをドラム缶から引き抜いた後には、原料が残留しないよう清掃作業を注意深く行う必要がある。
(5)電源供給の問題。
非特許文献1に記載の製品は、供給電源に三相200Vを要するものであり、家庭用電源(単相100V)を用いることができないため、別途電源を用意する必要がある。
【0008】
以上説明した通り、本発明は、容積上の問題、施工品質の問題、利便性の問題および電源供給の問題をバランス良く解消することが可能な、ウレタン吹付システムおよび断熱工事専用車両の提供を目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決すべくなされた本願の第1発明は、断熱工事において現場発泡ウレタンを吹き付けるための、ウレタン吹付システムであって、複数の原料をそれぞれ収容する、タンクと、前記タンクから原料を吸引する、単相100Vで動作可能に構成したウレタン供給装置と、前記ウレタン供給装置から吐き出した各原料を混合する、ヘッドガンと、前記ウレタン供給装置およびヘッドガンにエアーを供給する、コンプレッサーと、を少なくとも備え、前記ウレタン供給装置は、前記コンプレッサーからのエアーで動作するドラムポンプ式のポンプと、一端を前記ポンプに接続し、他端を前記タンクに接続する、吸引ホースと、を少なくとも備えたことを特徴とする、ウレタン吹付システムを提供する。
また、本願の第発明は、前記第発明において、前記ウレタン供給装置に電力を供給するための、発電機を更に設けたことを特徴とする。
また、本願の第発明は、前記第発明または明において、前記コンプレッサーをエンジンで駆動するよう構成したことを特徴とする。
また、本願の第4発明は、前記第1発明乃至第3発明のうち何れか1つの発明において、前記原料を加熱するヒーターをさらに備えたことを特徴とする。
また、本願の第5発明は、前記第4発明において、前記ヒーターが、前記タンク内の原料を加熱する態様、前記タンクと前記ポンプとを繋ぐ吸引ホースで原料を加熱する態様、前記タンクから前記ポンプで汲み上げた原料を加熱する態様、および、前記原料を前記ヘッドガンに供給する吐出ホースで原料を加熱する態様、のうち少なくとも何れか1つの態様を含むことを特徴とする。
また、本願の第6発明は、前記第発明乃至第5発明のうち何れか1つの発明に記載のウレタン吹付システムを、ワンボックスカー、ワゴンカー、バン、ライトバン、ミニバンまたは軽自動車に搭載したことを特徴とする、断熱工事専用車両を提供する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、以下に記載する効果のうち、少なくとも何れか1つの効果を得ることができる。
(1)小型化と吹付性能の両立が可能。
小型の発泡装置でありながら、ドラム缶などの外部の原料タンクからの原料吸引を可能としたため、吹付面積を確保することができる。
(2)狭小地での施工が可能。
前記(1)の通り、高い吹付性能と小型化を両立した発泡装置を開発したことで、該発泡装置を含んだウレタン吹付システム一式を、2tトラック未満の車両に搭載することができ、従来乗り入れることが難しかった狭小地での施工が可能となる。
(3)原料の品質確保に寄与しうる。
小型化したまま、ドラム缶などの外部の原料タンクからの原料吸引を可能としたため、非特許文献2に記載の製品のように、原料を移し変える作業が不要であり、原料の品質劣化のおそれを未然に回避することができる。
(4)利便性の観点。
非特許文献1に記載の製品のように、ドラムポンプをドラム缶から引き抜く作業が無い為、ドラムポンプの念入りな清掃作業が不要となる。
(5)家庭用電源での施工が可能。
家庭用電源だけでも本格的な現場発泡ウレタン吹付け施工が可能となる。
また、別途発電機を用意することで、現場で電源が確保できない場合や、電力不足の場合にも、施工を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明に係るウレタン吹付システムの構成を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施例について説明する。
【実施例1】
【0013】
<1>全体構成。
図1に、本発明に係るウレタン吹付システムの構成を示す概略図を示す。
本発明に係るウレタン吹付システムAは、発泡ウレタンの原料を収容するタンク10と、前記タンク10から原料の供給を受けて発泡ウレタンを生成する、ウレタン供給装置20と、前記ウレタン供給装置20から吐き出した各原料を混合する、ヘッドガン30と、前記ウレタン供給装置20およびヘッドガン30にエアーを供給する、コンプレッサー40と、を少なくとも備えて構成する。
以下、各部材の詳細について説明する。
【0014】
<2>タンク。
タンク10は、原料を収容しておくための部材である。
タンク10の例としては、ドラム缶(200リットル)、鋼製タイトヘッドドラム(100リットル、60リットル、20リットル)、鋼製ペール缶(20リットル)、鋼製一灯缶などがある。
本実施例におけるタンク10は、60リットル程度の収容容積を想定している。
現場発泡ウレタンを生成するための原料は、大別してポリオールなどの主剤とイソシアネートなどの硬化剤に分かれており、各原料は、それぞれ独立したタンク10に収容しておく。
【0015】
<3>ウレタン供給装置。
ウレタン供給装置20は、前記タンク10から原料の供給を受けて発泡ウレタンを生成するための装置である。
本実施例に係るウレタン供給装置20は、まず、ドラムポンプ式のポンプ21と、吸引ホース22と、を少なくとも備える。
その他、本実施例に係るウレタン供給装置20は、前記原料を加熱するヒーター23、前記原料の配合割合を制御するリアクター24、および前記リアクター24と接続する吐出ホース25を更に含んで構成することができる。
ウレタン供給装置20を構成するこれらの各部材の全部或いは一部を、車輪26を設けた可搬式のフレーム27に搭載することで、ウレタン供給装置20を運搬自在に構成している。
以下、ウレタン供給装置20を構成する各部材の詳細について説明する。
【0016】
<3.1>ポンプ。
ポンプ21は、前記タンク10から原料を汲み上げるための部材である。
本発明に係るポンプ21は、ドラムポンプ式のポンプを採用する。
前記ポンプ21には、前記した非特許製品1の使用の際に、ドラム缶に直接差し込んで原料を汲み上げるドラムポンプを採用することができる。
前記ポンプ21は、前記コンプレッサー40からのエアーで動作可能に構成することができる。
【0017】
<3.2>吸引ホース。
吸引ホース22は、前記ポンプ21と前記タンク10とを繋ぐ部材である。
すなわち、前記吸引ホース22は、その一端を前記ポンプ21に接続し、他端を原料が収容されたタンク10へと接続可能に構成した部材である。
本実施例に係る吸引ホース22は、公知のホースを用いることができるため、詳細な説明を省略する。
なお、吸引ホース22は長尺状のホースを用いても良いし、加温機構を具備した構成としても良い。
【0018】
<3.>ヒーター。
ヒーター23は、原料を加熱して温度管理するための部材である。
本実施例に係るヒーター23は公知の部材を用いることができ、詳細な説明は省略する。
本実施例では、ヒーター23は、タンク10から前記ポンプ21で汲み上げた原料を加熱する態様としている。
その他、本発明に係るヒーター23は、前記タンク10から前記ポンプ21で汲み上げた原料を加熱する態様や、前記タンク10の外周にまきつけて、該タンク10内にある原料を加熱する態様など、種々の方法を採用することができる。
また、ヒーター23は、単相100Vで動作可能な公知の部材を用いるものとする。
【0019】
<3.4>リアクター。
リアクター24は、前記各原料の配合割合を制御するための部材である。
本実施例に係るリアクター24は、単相100Vで動作可能な公知の部材を用いるものとする。
【0020】
<3.5>吐出ホース。
吐出ホース25は、前記リアクター24からの各原料を前記ヘッドガン30へ供給するための部材である。
吐出ホース25は、単相100Vで動作可能な公知の部材を用いることが好ましい。
なお、吐出ホース25は、ホースの内部を通る原料を加熱可能な構成とすることができる。この加熱機構は、ホースの外周にバンドヒータを巻き付ける態様など、種々の公知機構を採用することができる。
吐出ホース25に加熱機構を設けておくことで、前記ヘッドガン30で吹き付ける直前まで、各原料の温度を制御することができる。よって、吐出ホース25が長尺となっても、施工品質が低下することはない。
【0021】
<4>ヘッドガン。
ヘッドガン30は、各原料を混合する部材であり、公知の部材を用いれば良い。
【0022】
<5>コンプレッサー。
コンプレッサー40は、ポンプ21およびヘッドガン20にエアーを供給するための部材である。
コンプレッサー40は、ガソリンエンジンなどのエンジン駆動タイプのものを使用することが好ましい。
【0023】
<6>その他の部材。
本発明に係るウレタン吹付システムAは、前記ウレタン供給装置20に電力を供給するための発電機50を設けてもよい。
この発電機は、施工現場で電源が確保出来ない場合や、確保電力が不足する場合の補助電源として使用することができる。
発電機50は、単相100Vの電力を供給可能な公知の部材を用いるものとする。
【0024】
その他、本発明に係るウレタン吹付システムAは、前記ヒーター23や、各ホース22,25の加熱温度を制御する機能を備えた制御部を別途具備しても良い。
【0025】
また、本発明に係るウレタン吹付システムAは、該構成要素毎に独立した部材で構成した態様に限られない。
たとえば、ヒーター23とリアクター24とを一体化した態様などが考えられる。
【0026】
<7>使用例。
次に、本発明に係るウレタン吹付システムAの使用イメージについて説明する。
【0027】
<7.1>車内搭載時の態様。
本発明に係るウレタン吹付システムAは、ワンボックスカー、ワゴンカー、バン、ライトバン、ミニバンまたは軽自動車などの車両に全て搭載して、断熱工事専用車両とすることができる。
これは、本発明に係るウレタン吹付システムAを構成する部材を小型化したことに起因するものである。
特に、レタン供給装置20を、単相100Vで動作可能とすることで、従来の吹付装置よりも小型化に寄与する結果となった。
一方、単相100Vで動作可能な部材とすることで懸念される原料の温度管理性能の低下を、吐出ホース25に加熱機構を設けることで補うことができた。
【0028】
その他にも、前記断熱工事専用車両には、住宅地での施工を想定し、車両への侵入防止策としての現場の周辺に設置するためのネットや柵を搭載しておいてもよい。
また、ウレタン吹付システムAを構成する各部材を、車内に搭載または取り出し容易とするためのスロープ板を車両内に搭載しておいてもよい。
また、前記コンプレッサー40や発電機50を駆動するためのガソリン缶を車両内に搭載しておいてもよい。
【0029】
<7.2>使用時の態様。
前記断熱工事専用車両が現場に到着したのち、車両からウレタン吹付システムAを取り出し、実際の施工現場までウレタン吹付システムAを運搬する。
このとき、駐車等の関係で、前記断熱工事専用車両からウレタン吹付システムAが離れている場合であっても、ウレタン供給装置20は小型で軽量であるため、施工現場までウレタン供給装置20を容易に運搬できるため、大きな影響は無い。
また、吸引ホース22を長尺にしておけば、タンク10を車両内に置いたまま、施工を行うことも可能となる。
【符号の説明】
【0030】
A ウレタン吹付システム
10 タンク
20 レタン供給装置
21 ポンプ
22 吸引ホース
23 ヒーター
24 リアクター
25 吐出ホース
30 ヘッドガン
40 コンプレッサー
50 発電機
図1