(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5941520
(24)【登録日】2016年5月27日
(45)【発行日】2016年6月29日
(54)【発明の名称】画素アレイ、表示装置及び画像表示方法
(51)【国際特許分類】
G09F 9/302 20060101AFI20160616BHJP
G09G 3/30 20060101ALI20160616BHJP
G09G 3/20 20060101ALI20160616BHJP
H04N 5/66 20060101ALI20160616BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20160616BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20160616BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20160616BHJP
H05B 33/12 20060101ALI20160616BHJP
【FI】
G09F9/302 C
G09G3/30 J
G09G3/20 642K
H04N5/66 103
G09F9/30 365
H05B33/14 A
H05B33/12 B
【請求項の数】28
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2014-229747(P2014-229747)
(22)【出願日】2014年11月12日
(65)【公開番号】特開2015-94953(P2015-94953A)
(43)【公開日】2015年5月18日
【審査請求日】2014年11月12日
(31)【優先権主張番号】201310566932.8
(32)【優先日】2013年11月13日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514016599
【氏名又は名称】上海和輝光電有限公司
【氏名又は名称原語表記】EVERDISPLAY OPTRONICS (SHANGHAI) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】特許業務法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】馮 佑 雄
【審査官】
田辺 正樹
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2013/0021328(US,A1)
【文献】
特開2013−097371(JP,A)
【文献】
特開2009−300748(JP,A)
【文献】
特開2008−209902(JP,A)
【文献】
特開2010−262920(JP,A)
【文献】
特開2013−058323(JP,A)
【文献】
特開2012−028170(JP,A)
【文献】
特開平03−269567(JP,A)
【文献】
特開2011−187441(JP,A)
【文献】
特開2004−117431(JP,A)
【文献】
特開昭60−120398(JP,A)
【文献】
特開2005−345766(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02F1/13−1/141
G09F9/00−9/46
G09G3/00−3/38
H01L27/32、51/50
H05B33/00−33/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
行方向と列方向に沿って複数の基本画素ユニットが配置されることにより構成される画素アレイであって、
各基本画素ユニットは、1つの第1サブ画素群、1つの第2サブ画素群、及び2つの第3サブ画素群を含み、
上記第1サブ画素群は、行方向或いは列方向における距離が第1所定値より小さい2つの隣り合う第1類サブ画素から構成され、当該2つの隣り合う第1類サブ画素のそれぞれが第1色を有し、
上記第2サブ画素群は、行方向或いは列方向における距離が第1所定値より小さい2つの隣り合う第2類サブ画素から構成され、当該2つの隣り合う第2類サブ画素のそれぞれが第2色を有し、
上記第3サブ画素群は、行方向或いは列方向における距離が第1所定値より小さい2つの隣り合う第3類サブ画素から構成され、当該2つの隣り合う第3類サブ画素のそれぞれが第3色を有し、
上記基本画素ユニットは、
上から、2つの隣り合う第3サブ画素群から構成された第1行と、
1つの第1サブ画素群と1つの第2サブ画素群から構成された第2行とを含み、
上記第1行は、2つの隣り合う第3サブ画素群の1つ目が上記第1行の第1列に位置し、2つの隣り合う第3サブ画素群の2つ目が上記第1行の第2列に位置し、
上記第2行は、その第1サブ画素群が上記第2行の第1列に位置し、第2サブ画素群が上記第2行の第2列に位置し、
上記第1行と上記第2行はずれて、ずれた距離が第3類サブ画素の幅以下であり、
上記2つの第3サブ画素群がお互いに行方向において揃って、上記第1サブ画素群と上記第2サブ画素群が行方向において揃って、上記2つの第3サブ画素群の1つ目の第3サブ画素群が第1サブ画素群との列方向における間隔が0以上である
ことを特徴とする、画素アレイ。
【請求項2】
上記第1行の2つの第3サブ画素群の間の距離は、第1類サブ画素の幅以下であり、
上記第2行の第1サブ画素群と第2サブ画素群との間の距離は、第3類サブ画素の幅以下である
ことを特徴とする請求項1に記載の画素アレイ。
【請求項3】
複数の上記基本画素ユニットを行方向と列方向に沿って揃えるように配列することにより構成される
ことを特徴とする請求項2に記載の画素アレイ。
【請求項4】
行方向において隣り合う2つの基本画素ユニットの2つの対応する第3サブ画素群の間の間隔は、第1類サブ画素、第2類サブ画素及び第3類サブ画素の幅の和以下である
ことを特徴とする請求項3に記載の画素アレイ。
【請求項5】
列方向において隣り合う2つの基本画素ユニットの2つの対応する第3サブ画素群の間の間隔は、第1類サブ画素、第2類サブ画素のいずれかの高さ以上である
ことを特徴とする請求項4に記載の画素アレイ。
【請求項6】
行方向と列方向に沿って複数の基本画素ユニットが配置されることにより構成される画素アレイであって、
各基本画素ユニットは、1つの第1サブ画素群、1つの第2サブ画素群、及び2つの第3サブ画素群を含み、
上記第1サブ画素群は、行方向或いは列方向における距離が第1所定値より小さい2つの隣り合う第1類サブ画素から構成され、当該2つの隣り合う第1類サブ画素のそれぞれが第1色を有し、
上記第2サブ画素群は、行方向或いは列方向における距離が第1所定値より小さい2つの隣り合う第2類サブ画素から構成され、当該2つの隣り合う第2類サブ画素のそれぞれが第2色を有し、
上記第3サブ画素群は、行方向或いは列方向における距離が第1所定値より小さい2つの隣り合う第3類サブ画素から構成され、当該2つの隣り合う第3類サブ画素のそれぞれが第3色を有し、
上記基本画素ユニットは、1つの第1サブ画素群、1つの第3サブ画素群、1つの第2サブ画素群、1つの第3サブ画素群を左から右の順に配置することにより構成された一行を含み、
第1類サブ画素と第2類サブ画素との形および大きさが同じであり、第3類サブ画素の高さが第1類サブ画素と第2類サブ画素との高さより大きく、第3類サブ画素の幅が第1類サブ画素と第2類サブ画素との幅より小さい
ことを特徴とする、画素アレイ。
【請求項7】
行方向における隣り合うサブ画素群の間の間隔は、0以上である
ことを特徴とする請求項6に記載の画素アレイ。
【請求項8】
行方向における隣り合う基本画素ユニットを揃えるように配列し、かつ列方向における隣り合う基本画素ユニットの幅の半分にずれさせる
ことを特徴とする請求項7に記載の画素アレイ。
【請求項9】
行方向における隣り合う2つの基本画素ユニットの2つの対応する第3サブ画素群の間の間隔は、第1類サブ画素、第2類サブ画素及び第3類サブ画素の幅の和以上である
ことを特徴とする請求項8に記載の画素アレイ。
【請求項10】
列方向において揃う2つのサブ画素群の間の間隔は、0以上である
ことを特徴とする請求項9に記載の画素アレイ。
【請求項11】
上記第1所定値は、10μmである
ことを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の画素アレイ。
【請求項12】
上記第1サブ画素群を構成する2つの第1類サブ画素は、列方向において揃い、
上記第2サブ画素群を構成する2つの第2類サブ画素は、列方向において揃い、
上記第3サブ画素群を構成する2つの第3類サブ画素は、列方向において揃う
ことを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の画素アレイ。
【請求項13】
上記第1類サブ画素、上記第2類サブ画素、上記第3類サブ画素の形状は、長方形、円形、菱形、或いは正六角形の何れか1種類である
ことを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の画素アレイ。
【請求項14】
第1色、第2色、及び第3色は、それぞれ青、赤、緑である
ことを特徴とする請求項1〜10の何れか1項に記載の画素アレイ。
【請求項15】
請求項1〜14の何れか1項に記載の画素アレイを有する画素領域、及び非画素領域を備える基板と、
第1電極、有機薄層、及び第2電極を含む有機発光ダイオードと、
有機発光ダイオードを駆動するドライバーとを備え、
上記ドライバーは、
表示装置に表示するカラー画像を示す画像信号を入力するための入力ユニットと、
上記表示装置の各第1類サブ画素、第2類サブ画素、及び第3類サブ画素の強度値を含む強度分布図を生成するためのサブ画素ペインティングユニットと、
上記強度分布図に基づいて生成された複数の電気信号を上記表示装置に出力するための出力ユニットとを含む
ことを特徴とする表示装置。
【請求項16】
上記ドライバーは、さらに、
上記入力ユニットから上記カラー画像を受信するとともに、上記カラー画像の輝度分布図を生成するための輝度マッピングユニットと、
上記輝度マッピングユニットと上記サブ画素ペインティングユニットとの間に電気的に接続され、上記輝度分布図を分析して上記カラー画像の少なくとも1つのパターンを推定するとともに、各パターンに対して少なくとも1つの色サンプルを生成するためのパターン推定ユニットと、を含み、
上記輝度分布図は、各第1類サブ画素、第2類サブ画素、及び第3類サブ画素の輝度値を含む
ことを特徴とする請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
上記ドライバーは、さらに、
上記サブ画素ペインティングユニットと上記出力ユニットとの間に電気的に接続され、上記サブ画素ペインティングユニットから出力された強度分布図を受信してバッファリングするための輝度バッファを含む
ことを特徴とする請求項15又は16に記載の表示装置。
【請求項18】
上記少なくとも1つのパターンは、ドットパターンを含み、
上記ドットパターンに対応する上記色サンプルは、
第1輝度値を有し、上記ドットパターンの色サンプルの中心に位置する第1類サブ画素と、
第2輝度値を有し、行方向において上記第1類サブ画素と隣り合うように位置する第2類サブ画素と、
第3輝度値を有し、列方向において上記第1類サブ画素と隣り合うように位置する第3類サブ画素と、を含む
ことを特徴とする請求項16に記載の表示装置。
【請求項19】
上記少なくとも1つのパターンは、ドットパターンを含み、
上記ドットパターンに対応する上記色サンプルは、
第1輝度値を有し、上記ドットパターンの色サンプルの中心に位置する第1類サブ画素と、
第3輝度値を有し、行方向において上記第1類サブ画素と隣り合うように位置する第3類サブ画素と、
第2輝度値を有し、行方向において上記第2類サブ画素と隣り合うように位置する第2類サブ画素と、を含む
ことを特徴とする請求項16に記載の表示装置。
【請求項20】
上記少なくとも1つのパターンは、ドットパターンを含み、
上記ドットパターンに対応する上記色サンプルは、
第1輝度値を有し、上記ドットパターンの色サンプルの中心に位置する第1類サブ画素と、
第3輝度値を有し、列方向において上記第1類サブ画素と隣り合うように位置する第3類サブ画素と、
第2輝度値を有し、行方向において上記第2類サブ画素と隣り合うように位置する第2類サブ画素と、を含む
ことを特徴とする請求項16に記載の表示装置。
【請求項21】
上記第1類サブ画素及び上記第3類サブ画素は、1つの画素点を構成する
ことを特徴とする請求項18〜20の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項22】
画像を表示装置に表示するための方法であって、
上記表示装置は、請求項1〜14の何れか1項に記載の画素アレイを含み、
上記方法は、
上記表示装置に表示するカラー画像を示す画像信号を入力するステップa)と、
上記表示装置の各第1類サブ画素、第2類サブ画素、第3類サブ画素の強度値を含む強度分布図を生成するステップb)と、
上記強度分布図に基づいて生成された複数の電気信号を上記表示装置に出力するステップc)とを含む
ことを特徴とする画像表示方法。
【請求項23】
ステップa)の後、ステップb)の前に、さらに、
上記カラー画像の、各第1類サブ画素、第2類サブ画素、第3類サブ画素の輝度値を含む輝度分布図を生成するステップと、
上記輝度分布図を分析して上記カラー画像の少なくとも1つのパターンを推定するとともに、各パターンに対して上記強度分布図を生成するための少なくとも1つの色サンプルを生成するステップとを含む
ことを特徴とする請求項22に記載の画像表示方法。
【請求項24】
ステップb)の後、ステップc)の前に、さらに、
上記強度分布図を受信してバッファリングするステップを含む
ことを特徴とする請求項22又は23に記載の画像表示方法。
【請求項25】
上記少なくとも1つのパターンは、ドットパターンを含み、
上記ドットパターンに対応する上記色サンプルは、
第1輝度値を有し、上記ドットパターンの色サンプルの中心に位置する第1類サブ画素と、
第2輝度値を有し、行方向において上記第1類サブ画素と隣り合うように位置する第2類サブ画素と、
第3輝度値を有し、列方向において上記第1類サブ画素と隣り合うように位置する第3類サブ画素と、を含む
ことを特徴とする請求項23に記載の画像表示方法。
【請求項26】
上記少なくとも1つのパターンは、ドットパターンを含み、
上記ドットパターンに対応する上記色サンプルは、
第1輝度値を有し、上記ドットパターンの色サンプルの中心に位置する第1類サブ画素と、
第3輝度値を有し、行方向において上記第1類サブ画素の右に隣り合うように位置する第3類サブ画素と、
第2輝度値を有し、行方向において上記第2類サブ画素の右に隣り合うように位置する第2類サブ画素と、を含む
ことを特徴とする請求項23に記載の画像表示方法。
【請求項27】
上記少なくとも1つのパターンは、ドットパターンを含み、
上記ドットパターンに対応する上記色サンプルは、
第1輝度値を有し、上記ドットパターンの色サンプルの中心に位置する第1類サブ画素と、
第3輝度値を有し、列方向において上記第1類サブ画素と隣り合うように位置する第3類サブ画素と、
第2輝度値を有し、行方向において上記第2類サブ画素と隣り合うように位置する第2類サブ画素と、を含む
ことを特徴とする請求項23に記載の画像表示方法。
【請求項28】
上記第1サブ画素及び上記第3サブ画素は、1つの画素点を構成する
ことを特徴とする請求項25〜27の何れか1項に記載の画像表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示技術分野に関し、特に、画素アレイ、当該画素アレイを備える表示装置、及び表示装置に画像を表示する画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アクティブマトリクス有機発光素子(以下、AMOLED(Active Matrics Organic Light Emitting Diode)と略称する)は、新世代の表示装置である。
図1(a)〜
図1(e)は、従来技術におけるAMOLED表示装置の様々な画素アレイを模式的に示す図である。
【0003】
従来、AMOLEDの画素アレイ設計は、PenTile技術に類似する配列方式を使用している。しかしながら、PenTile或いは非典型的なPenTileの画素アレイ方式は、画面のエッジが粗くなってしまうことを招来する恐れがある。
【0004】
従来の画素アレイの画素ユニットは、赤、緑、青の3つのサブ画素からなるが、PenTile画素アレイの単独な画素点(或いは画素ユニットと称する)は異なり、一種類が赤緑で、もう一種類が青緑である。周知のように、三原色で全ての色を構成できるが、2つの色では全ての色を構成できない。よって、実際に画像を表示する際に、PenTileの1つの画素ユニットは、隣の画素ユニットから他の色を「借用」して三原色を構成するしかない。行方向において、各画素ユニットと隣の画素ユニットは、自分の有しない色に対応するサブ画素を共有することにより、両者がともに白を表示する効果を得る。
図1(b)に示すように、各サブ画素行において隣り合う2つのサブ画素により1つの画素点が構成され、画素を借用する際に、
図1(b)の破線に示されるように、最も近くにある必要なサブ画素を借用することができる。
【0005】
現在、AMOLEDを高解像度の製品に適用する技術は、あんまり進展せず、それは、現在にメインとなるAMOLED蒸着技術がFMM(Fine Metal Mask)であり、正常の画素アレイ方式(帯状配列、stripe)である場合に、FMMの蒸着精度が200PPI(Pixels Per Inch)を超える製品であれば混色しやすい問題が起こるからである(良品率が低い問題)。
【0006】
そこで、非典型的なPenTile画素アレイ等のようなレンダリング(rendering)画素アレイ方式が現れ、サブ画素数を1/3節約でき、FMMの蒸着精度が不足の問題を解決できる。但し、PenTile配列は、本当のRGBサブ画素と異なり、サブ画素の共用に起因して、画面の非連続的な箇所の境界がぼやけてしまうことがある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
従来技術に存在する問題に対して、本発明は、行方向と列方向に沿って複数の基本画素ユニットが配置されることにより構成される画素アレイであって、各基本画素ユニットは、1つの第1サブ画素群、1つの第2サブ画素群、及び2つの第3サブ画素群を含み、上記第1サブ画素群は、行方向或いは列方向における距離が第1所定値より小さい2つの隣り合う第1類サブ画素から構成され、当該2つの隣り合う第1類サブ画素のそれぞれが第1色を有し、上記第2サブ画素群は、行方向或いは列方向における距離が第1所定値より小さい2つの隣り合う第2類サブ画素から構成され、当該2つの隣り合う第2類サブ画素のそれぞれが第2色を有し、上記第3サブ画素群は、行方向或いは列方向における距離が第1所定値より小さい2つの隣り合う第3類サブ画素から構成され、当該2つの隣り合う第3類サブ画素のそれぞれが第3色を有する。
【0008】
一実施例において、上記基本画素ユニットは、上から、2つの隣り合う第3サブ画素群から構成された第1行と、1つの第1サブ画素群と1つの第2サブ画素群から構成された第2行とを含み、上記第1行は、2つの隣り合う第3サブ画素群の1つ目が上記第1行の第1列に位置し、2つの隣り合う第3サブ画素群の2つ目が上記第1行の第2列に位置し、上記第2行は、その第1サブ画素群が上記第2行の第1列に位置し、第2サブ画素群が上記第2行の第2列に位置し、上記第1行と上記第2行はずれて、ずれた距離が第3類サブ画素の幅以下であり、上記2つの第3サブ画素群がお互いに行方向において揃って、上記第1サブ画素群と上記第2サブ画素群が行方向において揃って、上記2つの第3サブ画素群の1つ目の第3サブ画素群が第1サブ画素群との列方向における間隔が0以上である。
【0009】
一実施例において、上記第1行の2つの第3サブ画素群の間の距離は、第1類サブ画素の幅以下であり、上記第2行の第1サブ画素群と第2サブ画素群との間の距離は、第3類サブ画素の幅以下である。
【0010】
一実施例において、複数の上記基本画素ユニットを行方向と列方向に沿って揃えるように配列することにより構成される。
【0011】
一実施例において、行方向において隣り合う2つの基本画素ユニットの2つの対応する第3サブ画素群の間の間隔は、第1類サブ画素、第2類サブ画素及び第3類サブ画素の幅の和以下である。
【0012】
一実施例において、列方向において隣り合う2つの基本画素ユニットの2つの対応する第3サブ画素群の間の間隔は、第1サブ画素、第2サブ画素のいずれかの高さ以上である。
【0013】
一実施例において、上記基本画素ユニットは、1つの第1サブ画素群、1つの第3サブ画素群、1つの第2サブ画素群、1つの第3サブ画素群を左から右の順に配置することにより構成された一行を含む。
【0014】
一実施例において、行方向における隣り合うサブ画素群の間の間隔は、0以上である。
一実施例において、行方向における隣り合う基本画素ユニットを揃えるように配列し、かつ列方向における隣り合う基本画素ユニットの幅の半分にずれさせる。
【0015】
一実施例において、行方向における隣り合う2つの基本画素ユニットの2つの対応する第3サブ画素群の間の間隔は、第1類サブ画素、第2類サブ画素及び第3類サブ画素の幅の和以上である。
【0016】
一実施例において、列方向において揃う2つのサブ画素群の間の間隔は、0以上である。
【0017】
一実施例において、上記基本画素ユニットは、上から、1つの上記第1サブ画素群と1つの上記第3サブ画素群を左から右の順に配置することにより構成された第1行と、もう1つの上記第3サブ画素群と1つの上記第2サブ画素群を順に配置することにより構成された第2行とを含み、上記第1行は、その第1サブ画素群が上記第1行の第1列に位置し、第3サブ画素群が上記第1行の第2列に位置し、上記第2行は、もう1つの第3サブ画素群が上記第2行の第1列に位置し、第2サブ画素群が上記第2行の第2列に位置し、第1行は、列方向において第2行と揃い、第1行の第1列は、行方向において第1行の第2列と揃い、第2行の第1列は、行方向において第2行の第2列と揃う。
【0018】
一実施例において、基本画素ユニットの行方向又は列方向において隣り合う2つのサブ画素群の間の間隔は、0以上である。
【0019】
一実施例において、隣り合う上記基本画素ユニットは、お互いに行方向又は列方向において揃う。
【0020】
一実施例において、行方向における隣り合う2つの基本画素ユニットの2つの対応する第3サブ画素群の間の行間隔は、第3類サブ画素の幅以上である。
【0021】
一実施例において、列方向における隣り合う2つの基本画素ユニットの2つの対応する第3サブ画素群の間の間隔は、第1サブ画素、第3サブ画素のいずれかの高さ以上である。
【0022】
一実施例において、上記第1所定値は、10μmである。
一実施例において、上記第1サブ画素群を構成する2つの第1類サブ画素は、列方向において揃い、上記第2サブ画素群を構成する2つの第2類サブ画素は、列方向において揃い、上記第3サブ画素群を構成する2つの第3類サブ画素は、列方向において揃う。
【0023】
一実施例において、上記第1類サブ画素、上記第2類サブ画素、上記第3類サブ画素の形状は、長方形、円形、菱形、或いは正六角形の何れか1種類である。
【0024】
一実施例において、第1色、第2色、及び第3色は、それぞれ青、赤、緑である。
一実施例において、上記画素アレイにおける各同じ色のサブ画素行は、走査ドライバーにより信号が提供され、上記画素アレイにおける各異なる色のサブ画素列は、データドライバーにより信号が提供される。
【0025】
本発明のもう1つの方面によれば、表示装置を提供し、上記表示装置は、上記画素アレイを有する画素領域、及び非画素領域を備える基板を備え、各上記サブ画素は、第1電極、有機薄層、及び第2電極を含む有機発光ダイオードと、有機発光ダイオードを駆動するドライバーとを含み、上記ドライバーは、上記表示装置に表示するカラー画像を示す画像信号を入力するための入力ユニットと、上記表示装置の各第1類サブ画素、第2類サブ画素、及び第3類サブ画素の強度値を含む強度分布図を生成するためのサブ画素ペインティングユニットと、上記強度分布図に基づいて生成された複数の電気信号を上記表示装置に出力するための出力ユニットとを含む。
【0026】
一実施例において、上記ドライバーは、さらに、上記入力ユニットから上記カラー画像を受信するとともに、上記カラー画像の輝度分布図を生成するための輝度マッピングユニットと、上記輝度マッピングユニットと上記サブ画素ペインティングユニットとの間に電気的に接続され、上記輝度分布図を分析して上記カラー画像の少なくとも1つのパターンを推定するとともに、各パターンに対して少なくとも1つの色サンプルを生成するためのパターン推定ユニットと、を含み、上記輝度分布図は、各第1類サブ画素、第2類サブ画素、及び第3類サブ画素の輝度値を含む。
【0027】
一実施例において、上記ドライバーは、さらに、上記サブ画素ペインティングユニットと上記出力ユニットとの間に電気的に接続され、上記サブ画素ペインティングユニットから出力された強度分布図を受信してバッファリングするための輝度バッファを含む。
【0028】
一実施例において、上記少なくとも1つのパターンは、ドットパターンを含み、上記ドットパターンに対応する上記色サンプルは、第1輝度値を有し、上記ドットパターンの色サンプルの中心に位置する第1類サブ画素と、第2輝度値を有し、行方向において上記第1類サブ画素と隣り合うように位置する第2類サブ画素と、第3輝度値を有し、列方向において上記第1類サブ画素と隣り合うように位置する第3類サブ画素と、を含む。
【0029】
一実施例において、上記少なくとも1つのパターンは、ドットパターンを含み、上記ドットパターンに対応する上記色サンプルは、第1輝度値を有し、上記ドットパターンの色サンプルの中心に位置する第1類サブ画素と、第3輝度値を有し、行方向において上記第1類サブ画素と隣り合うように位置する第3類サブ画素と、第2輝度値を有し、行方向において上記第2類サブ画素と隣り合うように位置する第2類サブ画素と、を含む。
【0030】
一実施例において、上記少なくとも1つのパターンは、ドットパターンを含み、上記ドットパターンに対応する上記色サンプルは、第1輝度値を有し、上記ドットパターンの色サンプルの中心に位置する第1類サブ画素と、第3輝度値を有し、行方向において上記第1類サブ画素と隣り合うように位置する第3類サブ画素と、第2輝度値を有し、行方向において上記第2類サブ画素と隣り合うように位置する第2類サブ画素と、を含む。
【0031】
一実施例において、上記第1サブ画素及び上記第3サブ画素は、1つの画素点を構成する。
【0032】
本発明のもう1つの方面によれば、画像を表示装置に表示するための方法を提供し、上記表示装置は、上記画素アレイを含み、上記方法は、上記表示装置に表示するカラー画像を示す画像信号を入力するステップa)と、上記表示装置の各第1類サブ画素、第2類サブ画素、第3類サブ画素の強度値を含む強度分布図を生成するステップb)と、上記強度分布図に基づいて生成された複数の電気信号を上記表示装置に出力するステップc)とを含む。
【0033】
一実施例において、ステップa)の後、ステップb)の前に、さらに、上記カラー画像の、各第1類サブ画素、第2類サブ画素、第3類サブ画素の輝度値を含む輝度分布図を生成するステップと、上記輝度分布図を分析して上記カラー画像の少なくとも1つのパターンを推定するとともに、各パターンに対して上記強度分布図を生成するための少なくとも1つの色サンプルを生成するステップとを含む。
【0034】
一実施例において、ステップb)の後、ステップc)の前に、さらに、上記強度分布図を受信してバッファリングするステップを含む。
【0035】
一実施例において、上記少なくとも1つのパターンは、ドットパターンを含み、上記ドットパターンに対応する上記色サンプルは、第1輝度値を有し、上記ドットパターンの色サンプルの中心に位置する第1類サブ画素と、第2輝度値を有し、行方向において上記第1類サブ画素と隣り合うように位置する第2類サブ画素と、第3輝度値を有し、列方向において上記第1類サブ画素と隣り合うように位置する第3類サブ画素と、を含む。
【0036】
一実施例において、上記少なくとも1つのパターンは、ドットパターンを含み、上記ドットパターンに対応する上記色サンプルは、第1輝度値を有し、上記ドットパターンの色サンプルの中心に位置する第1類サブ画素と、第3輝度値を有し、行方向において上記第1類サブ画素の右に隣り合うように位置する第3類サブ画素と、第2輝度値を有し、行方向において上記第2類サブ画素の右に隣り合うように位置する第2類サブ画素と、を含む。
【0037】
一実施例において、上記少なくとも1つのパターンは、ドットパターンを含み、上記ドットパターンに対応する上記色サンプルは、第1輝度値を有し、上記ドットパターンの色サンプルの中心に位置する第1類サブ画素と、第3輝度値を有し、列方向において上記第1類サブ画素と隣り合うように位置する第3類サブ画素と、第2輝度値を有し、行方向において上記第2類サブ画素と隣り合うように位置する第2類サブ画素と、を含む。
【0038】
一実施例において、上記第1サブ画素及び上記第3サブ画素は、1つの画素点を構成する。
【0039】
本発明の3つの主な実施例の三種類の画素アレイの基本設計原理は同様であり、隣り合う2つの群(2つのサブ画素行)を180度の鏡像化することで、隣り合う画素が同色で10μmより小さくなって、蒸着問題及び混色問題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1(a)】従来技術における各種の画素アレイを模式的に示す図である。
【
図1(b)】従来技術における各種の画素アレイを模式的に示す図である。
【
図1(c)】従来技術における各種の画素アレイを模式的に示す図である。
【
図1(d)】従来技術における各種の画素アレイを模式的に示す図である。
【
図1(e)】従来技術における各種の画素アレイを模式的に示す図である。
【
図3(a)】本発明の第1実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
【
図3(b)】本発明の第2実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
【
図3(c)】本発明の第3実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
【
図4(a)】本発明の第4実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
【
図4(b)】本発明の第5実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
【
図4(c)】本発明の第6実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
【
図5(a)】本発明の第7実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
【
図5(b)】本発明の第8実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
【
図5(c)】本発明の第9実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
【
図6】本発明に係るカラー画像を表示装置に表示するドライバーを示す図である。
【
図7】本発明に係る画像を表示装置に表示するための方法を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
以下、本発明の特徴及び長所を表す典型的な実施例を詳細に説明する。本発明は、異なる実施例において様々に変化でき、その様々な変化が全て本発明の範囲を逸脱せず、かつ、異なる実施例に対する説明及び図面が実質上説明するためのものであり、本発明の範囲を制限するためのものではないと理解すべきである。
【0042】
本発明に係る実施例の画素アレイは、本発明に係る実施例の表示装置に適用されることができる。本発明に係る実施例の表示装置は、本発明に係る実施例の画素アレイを備える。本発明に係る実施例の表示方法(或いはレンダリング方法と称する)は、本発明に係る実施例の表示装置に適用されることができる。本発明の表示装置は、携帯電話の表示装置であることが好ましく、携帯電話に用いるAMOLED表示装置であることがより好ましい。
【0043】
図2は、本発明の表示装置を模式的に示す図である。表示装置は、OLED表示装置20である。
図2を参照し、OLED表示装置20は、少なくとも、表示ユニット200、走査ドライバー220、データドライバー230を含む。OLED表示装置20は、他の装置及び/又は素子を含んでもよい。
【0044】
表示ユニット200は、走査線(S1ないしSn)、発光制御線(EM1ないしEMn)、及びデータ線(D1ないしDm)に接続する複数の画素点210を含む。また、1つの画素点210は、例えば、1つのOLEDを備え、且つ、異なる色の光を射出するための2つのサブ画素から構成され、例えば、赤と緑、赤と青、緑と青から構成される。
【0045】
表示ユニット200は、外部から提供された第1電源240(ELVdd)及び外部から提供された第2電源250(ELVss)に基づいて、画像を表示することができる。表示ユニット200は、走査ドライバー220により生成された、走査線S1ないしSnと発光制御線EM1ないしEMnのそれぞれに提供される走査信号と発光制御信号、及びデータドライバー230により生成されたデータ線D1ないしDmが提供するデータ信号に対応する画像を表示できる。
【0046】
走査ドライバー220は、走査信号と発光制御信号を生成することができる。走査ドライバー220により生成された走査信号は、順に走査線(S1ないしSn)に提供され、発光制御信号は、順に各発光制御線(EM1ないしEMn)に提供される。走査信号と発光制御信号は、順序に従わずに走査線S1ないしSn及び発光制御線EM1ないしEMnに提供されることもできる。他の実施例において、発光制御信号は、発光制御ドライバーにより生成されてもよい。
【0047】
データドライバー230は、例えばRGB信号のような入力信号を受信するとともに、受信した入力信号に対応するデータ信号を生成することができる。データドライバー230により生成されたデータ信号は、走査信号と同期するように、データ線(D1ないしDm)を介して画素点210に提供される。データ信号は、走査信号と同期しないようにデータ線D1ないしDmに提供されていもよい。
【0048】
本発明に係る実施例の画素アレイは、実質上、2つのサブ画素が1つの画素点210を表す。画素アレイは、
図3(a)〜
図5(c)を参照して、さらに詳細に示される。
【0049】
図3(a)は、本発明の第1実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
図3(a)に示すように、画素アレイは、行と列方向に沿って複数の基本画素ユニット30が繰り返されることにより構成される。各基本画素ユニット30は、1つの第1サブ画素群31、1つの第2サブ画素群32、及び2つの第3サブ画素群33を含む。
【0050】
第1サブ画素群31は、2つの第1類サブ画素P1から構成される。2つの第1類サブ画素P1は、第1色を有する。2つの第1類サブ画素P1が行方向或いは列方向における距離は、第1所定値より小さい。具体的には、第1サブ画素群31を構成する2つの隣り合う第1類サブ画素P1の外周輪郭線の間の距離が第1所定値より小さい。第1サブ画素群31を構成する2つの第1類サブ画素P1が列方向において揃っていることが好ましい。
【0051】
第2サブ画素群32は、2つの第2類サブ画素P2から構成される。2つの第2類サブ画素P2は、第2色を有する。2つの第2類サブ画素P2が行方向或いは列方向における距離は第1所定値より小さい。具体的には、第2サブ画素群32を構成する2つの隣り合う第2類サブ画素P2の外周輪郭線の間の距離が第1所定値より小さい。第2サブ画素群32を構成する2つの第2類サブ画素P2が列方向において揃っていることが好ましい。
【0052】
各第3サブ画素群33は、2つの第3類サブ画素P3から構成される。2つの第3類サブ画素P3は、第3色を有する。2つの第3類サブ画素P3が行方向或いは列方向における距離は第1所定値より小さい。具体的には、第3サブ画素群33を構成する2つの隣り合う第3類サブ画素P3の外周輪郭線の間の距離が第1所定値より小さい。第3サブ画素群33を構成する2つの第3類サブ画素P3が列方向において揃っていることが好ましい。
【0053】
なお、本実施例において、第1所定値は、10μmであり、現在のプロセス精度であれば、同色の間の距離が56μmで、異なる色の間の距離が26μmである。第1色、第2色、第3色は、それぞれ青、赤、緑のいずれか一種である。
【0054】
基本画素ユニット30は、上から、2つの上記第3サブ画素群33が左から右に構成される第1行と、1つの第1サブ画素群31と1つの第2サブ画素群32が左から右の順に構成される第2行とを含み、左から1つ目の第3サブ画素群33が基本画素ユニット30の第1列に位置し、左から2つ目の第3サブ画素群33が基本画素ユニット30の第3列に位置し、第1サブ画素群31が基本画素ユニット30の第2列に位置し、第2サブ画素群32が基本画素ユニット30の第4列に位置する。なお、列方向において、第1行と第2行とがずれて、図示において、ずれた距離が1つのサブ画素の行方向における幅より大きいが、実際に、ずれた距離が1つのサブ画素の行方向における幅より小さい。第1列は、行方向において第3列と揃っている。第2列は、行方向において第4列と揃っている。第2列と第4列は、行方向において第1列と第3列とずれて、ずれた距離が2つのサブ画素の列における高さより大きい。具体的には、上記行及び列は、サブ画素群を単位とする。
【0055】
行方向において隣り合う2つの第3サブ画素群33の間、及び行方向において隣り合う1つの第1サブ画素群31と1つの第2サブ画素群32との間の距離は、1つのサブ画素の幅以下であることが好ましい。
【0056】
基本画素ユニット30が行方向と列方向に沿って揃えるように配列されることで、画素アレイを構成することが好ましい。画素アレイの行方向において隣り合う2つの基本画素ユニット30は、それぞれの対応位置にある2つのサブ画素群の間の行間隔が3つのサブ画素の幅以下であることが好ましい。画素アレイの列方向において隣り合う2つの基本画素ユニット30は、それぞれの対応位置にある2つのサブ画素群の間の列間隔が2つのサブ画素の高さ以上である。
【0057】
より具体的には、第1行の左から2つ目の第3サブ画素群33における第2行に近い第3類サブ画素P3と、第2行の左から1つ目の第1サブ画素群31における第1行に近い第1類サブ画素P1とが第1画素点34を構成する。第1行の左から3つ目の第3サブ画素群33における第2行に近い第3類サブ画素P3と、第2行の左から1つ目の第2サブ画素群32における第1行に近い第2類サブ画素P2とが第2画素点35を構成し、これによって類推する。また、第1行の左から1つ目の第3サブ画素群33における第2行に近い第3類サブ画素P3と、第2行の左から1つ目の第1サブ画素群31における第1行に近い第1類サブ画素P1とが第1画素点を構成してもよい。第1行の左から2つ目の第3サブ画素群33における第2行に近い第3類サブ画素P3と、第2行の左から1つ目の第2サブ画素群32における第1行に近い第2類サブ画素P2が第2画素点を構成してもよく、これによって類推する。上記画素点は、
図2に示した画素点210に相当する。三原色により全ての色を構成できることに対して、二色では全ての色を構成できないため、実際に画像を表示する際に、1つの画素点は、隣の画素ユニットから他の色を「借用」して三原色を構成する。行に沿って走査し、かつ上から走査する場合、第1画素点34は、第2類サブ画素が足りないため、行方向上の隣の第2画素点35における第2類サブ画素P2を借用することができる。よって、各画素点は、行方向において隣り合う画素点と自分の有しない色のサブ画素を共有し、ともに白を表示する効果を奏する。
【0058】
図3(b)は、本発明の第2実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
図3(b)に示すように、画素アレイは、行と列方向に沿って複数の基本画素ユニット30’が繰り返されることにより構成される。各基本画素ユニット30’は、1つの第1サブ画素群31’、1つの第2サブ画素群32’、及び2つの第3サブ画素群33’を含む。
【0059】
第1サブ画素群31’は、2つの青サブ画素Bから構成され、2つの青サブ画素Bが行方向或いは列方向における距離は第1所定値より小さい。具体的には、第1サブ画素群31’を構成する2つの隣り合う青サブ画素B21iとB21jの外周輪郭線の間の距離が第1所定値より小さい。第1サブ画素群31’を構成する2つの青サブ画素Bが列方向において揃っていることが好ましい。
【0060】
第2サブ画素群32’は、2つの赤サブ画素Rから構成され、2つの赤サブ画素Rが行方向或いは列方向における距離は第1所定値より小さい。具体的には、第2サブ画素群32’を構成する2つの隣り合う赤サブ画素R22iとR22jの外周輪郭線の間の距離が第1所定値より小さい。第2サブ画素群32’を構成する2つの赤サブ画素Rが列方向において揃っていることが好ましい。
【0061】
各第3サブ画素群33’は、2つの緑サブ画素Gから構成され、2つの緑サブ画素Gが行方向或いは列方向における距離は第1所定値より小さい。具体的には、第3サブ画素群33’を構成する2つの隣り合う緑サブ画素G11iとG11jの外周輪郭線の間の距離が第1所定値より小さい。第3サブ画素群33’を構成する2つの緑サブ画素Gが列方向において揃っていることが好ましい。
【0062】
なお、本実施例において、第1所定値は、10μmであり、現在のプロセス精度であれば、同色の間の距離が56μmで、異なる色の間の距離が26μmである。
【0063】
なお、青サブ画素Bは、第1色を有する第1類サブ画素として第1サブ画素群31’を構成し、赤サブ画素Rは、第2色を有する第2類サブ画素として第2サブ画素群32’を構成し、緑サブ画素Gは、第3色を有する第3類サブ画素として第3サブ画素群33’を構成する。
図3(b)に示した画素アレイと
図3(a)に示した画素アレイは、配列方式が同様で、ここでは詳細に説明しない。
【0064】
より具体的には、第1行の左から2つ目の第3サブ画素群33’における第2行に近い緑サブ画素G12jと、第2行の左から1つ目の第1サブ画素群31’における第1行に近い青サブ画素B21iとが第1画素点34’を構成する。第1行の左から3つ目の第3サブ画素群33’における第2行に近い緑サブ画素G13jと、第2行の左から1つ目の第2サブ画素群32’における第1行に近い赤サブ画素R22iとが第2画素点35’を構成する。また、青サブ画素B21j及び赤サブ画素R22jは、それぞれその下の行の右に隣り合う緑サブ画素Gと画素点を構成し、これによって類推する。上記画素点は、
図2に示した画素点210に相当する。三原色により全ての色を構成できることに対して、二色では全ての色を構成できないため、実際に画像を表示する際に、1つの画素点は、隣の画素ユニットから他の色を「借用」して三原色を構成する。列に沿って走査し、かつ左から走査する場合、第1画素点34’は、赤サブ画素が足りないため、行方向上の隣の第2画素点35’における赤サブ画素R22iを借用することができる。よって、各画素点は、行方向において隣り合う画素点と自分の有しない色のサブ画素を共有し、ともに白を表示する効果を奏する。
【0065】
図3(b)において、各画素点における2つのサブ画素が形成する直線と行方向となす角度は、例えば45度である。行方向において隣り合う2つの画素点におけるサブ画素が構成する直線は、互いに平行である。列方向において隣り合う2つの画素点におけるサブ画素が構成する直線は、互いに列である。この場合、各サブ画素群は、列方向において、その上の一行のサブ画素群と下の一行のサブ画素群との中点に位置する。ここで、上記行は、サブ画素群を単位とする。
【0066】
図3(b)に示す実施例において、各サブ画素の形状は何れも長方形であり、且つ各サブ画素の大きさも同じである。しかし、本発明において、各サブ画素の形状及び大きさは、これに限定されない。例えば、各上記サブ画素の形状は、円形、長方形、菱形の他に、正六角形等の形状であってもよい。緑サブ画素Gの面積は、青サブ画素Bの面積の75%〜85%であることが好ましい。これは、緑サブ画素は、特性上、他のサブ画素と同じ大きさを有しなくても、同じ作用を発揮できるからである。
【0067】
図3(c)は、本発明の第3実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
図3(c)に示した実施例と
図3(b)に示した実施例の区別は、青サブ画素、赤サブ画素、及び緑サブ画素の形状が菱形であることにある。
【0068】
図4(a)は、本発明の第4実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
図4(a)に示すように、画素アレイは、行と列方向に沿って複数の基本画素ユニット40が繰り返されることにより構成される。各基本画素ユニット40は、1つの第1サブ画素群41、1つの第2サブ画素群42、及び2つの第3サブ画素群43を含む。
図3(a)に示した実施例と同じように、2つの隣り合う、列方向における距離が第1所定値より小さく、かつ第1色を有する第1類サブ画素P1が第1サブ画素群41を構成し、2つの隣り合う、列方向における距離が第1所定値より小さく、かつ第2色を有する第2類サブ画素P2が第2サブ画素群42を構成し、2つの隣り合う、列方向における距離が第1所定値より小さく、かつ第3色を有する第3類サブ画素P3が第3サブ画素群43を構成する。なお、第1所定値は、本実施例において、10μmであり、現在のプロセス精度であれば、同色の間の距離が56μmで、異なる色の間の距離が26μmである。
【0069】
図3(a)に示した実施例の相違点として、基本画素ユニット40は、1つの第1サブ画素群41、1つの第3サブ画素群43、1つの第2サブ画素群42、及び1つの第3サブ画素群43を左から右の順に配置するように構成された1行を含む。なお、行方向において、各画素群の間の行間隔は、0以上である。具体的には、上記行は、サブ画素群を単位とする。
【0070】
具体的には、基本画素ユニット40は、行方向において揃って配列される。基本画素ユニット40は、列方向にずれて配列され、ずれた距離は基本画素ユニット40の幅である。なお、1つの基本画素ユニット40の第1サブ画素群41と列方向において隣り合う基本画素ユニットの第2サブ画素群42とが列方向において揃っている。
【0071】
画素アレイの行方向において隣り合う2つの基本画素ユニット40は、それぞれの対応位置にある2つのサブ画素群の間の行間隔が3つのサブ画素の幅以上であることが好ましい。画素アレイの列方向において揃う2つのサブ画素群の間の列間隔が0以上である。
【0072】
より具体的には、第1行の左から1つ目の第1サブ画素群41における上の方の第1類サブ画素P1と、第1行の左から1つ目の第3サブ画素群43における上の方の第3類サブ画素P3とが1つの第1画素点44を構成する。第1行の左から1つ目の第2サブ画素群42における上の方の第2類サブ画素P2と、第1行の左から2つ目の第3サブ画素群43における上の方の第3類サブ画素P3とが1つの第2画素点45を構成する。また、第1行の左から1つ目の第1サブ画素群41における下の方の第1類サブ画素P1と、第1行の左から1つ目の第2サブ画素群42における下の方の第2類サブ画素P2とがそれぞれ両者の右に隣り合う第3サブ画素群43における下の方の第3類サブ画素P3とが画素点を構成し、これによって類推する。上記画素点は、
図2に示した画素点210に相当する。三原色により全ての色を構成できることに対して、二色では全ての色を構成できないため、実際に画像を表示する際に、1つの画素点は、隣の画素ユニットから他の色を「借用」して三原色を構成する。列に沿って走査し、かつ左から右に走査する場合、第1画素点44は、第2類サブ画素が足りないため、行方向上の隣の第2画素点45における第2類サブ画素P2を借用することができる。よって、各画素点は、行方向において隣り合う画素点と自分の有しない色のサブ画素を共有し、ともに白を表示する効果を奏する。
【0073】
図4(b)は、本発明の第5実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
図4(b)に示すように、画素アレイは、行と列方向に沿って複数の基本画素ユニット40が繰り返されることにより構成される。各基本画素ユニット40’は、1つの第1サブ画素群41’、1つの第2サブ画素群42’、及び2つの第3サブ画素群43’を含む。
図3(b)に示した実施例と同じように、2つの隣り合い、かつ列方向における距離が第1所定値より小さい青サブ画素Bが第1サブ画素群41’を構成し、2つの隣り合い、且つ列方向における距離が第1所定値より小さい赤サブ画素Rが第2サブ画素群42’を構成し、2つの隣り合い、且つ列方向における距離が第1所定値より小さい緑サブ画素Gが第3サブ画素群43’を構成する。なお、第1所定値は、本実施例において、10μmであり、現在のプロセス精度であれば、同色の間の距離が56μmで、異なる色の間の距離が26μmである。
【0074】
図3(b)に示した実施例との相違点は、画素アレイの配列方式である。なお、青サブ画素は、第1色を有する第1類サブ画素として第1サブ画素群41’を構成し、赤サブ画素は、第2色を有する第2類サブ画素として第2サブ画素群42’を構成し、緑サブ画素は、第3色を有する第3類サブ画素として第3サブ画素群43’を構成する。
図4(b)に示した画素アレイと
図4(a)に示した画素アレイは、配列方式が同様であり、ここで、詳細に説明しない。
【0075】
より具体的には、第1行の左から1つ目の第1サブ画素群41’における上の方の青サブ画素B11iと、第1行の左から1つ目の第3サブ画素群43’における上の方の緑サブ画素G12iとが1つの第1画素点44’を構成する。第1行の左から1つ目の第2サブ画素群42’における上の方の赤サブ画素R13iと、第1行の左から2つ目の第3サブ画素群43’における上の方の緑サブ画素G14iとが1つの第2画素点45’を構成する。また、第1行の左から1つ目の第1サブ画素群41’における下の方の青サブ画素B11jと、第1行の左から1つ目の第2サブ画素群42’における下の方の赤サブ画素R13jがそれぞれ両者の右に隣り合う第3サブ画素群43’における下の方の緑サブ画素G12j、G14jと画素点を構成し、これによって類推する。上記画素点は、
図2に示した画素点210に相当する。三原色により全ての色を構成できることに対して、二色では全ての色を構成できないため、実際に画像を表示する際に、1つの画素点は、隣の画素ユニットから他の色を「借用」して三原色を構成する。列に沿って走査し、かつ左から右に走査する場合、第1画素点44’は、赤サブ画素が足りないため、行方向上の隣の第2画素点45’における赤サブ画素R13iを借用することができる。よって、各画素点は、行方向において隣り合う画素点と自分の有しない色のサブ画素を共有し、ともに白を表示する効果を奏する。
【0076】
図4(b)において、各画素点における2つのサブ画素が形成する直線と行方向となす角度は例えば0度である。行方向において隣り合う2つの画素点におけるサブ画素が同一の直線に位置する。列方向において隣り合う2つの画素点におけるサブ画素が構成する直線は平行である。
【0077】
図4(b)に示した実施例において、各サブ画素の形状は何れも長方形である。なお、青サブ画素Bと赤サブ画素Rの大きさは同じであり、緑サブ画素Gの高さは、青サブ画素B及び赤サブ画素Rの高さより大きく、緑サブ画素Gの幅は、青サブ画素B及び赤サブ画素Rの幅より小さい。具体的には、緑サブ画素Gの面積は、青サブ画素Bの面積の75%〜85%である。しかし、本発明において、各サブ画素の形状と大きさはこれに限定されない。例えば、各上記サブ画素の形状は、円形、長方形、菱形の他に、正六角形等の形状であってもよい。
【0078】
図4(c)は、本発明の第6実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
図4(b)に示した実施例との区別は、青サブ画素と赤サブ画素の形状が菱形であり、緑サブ画素の形状が長方形である。
【0079】
図5(a)は、本発明の第7実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
図5(a)に示すように、画素アレイは、行と列方向に沿って複数の基本画素ユニット50が繰り返されることにより構成される。各基本画素ユニット50は、1つの第1サブ画素群51、1つの第2サブ画素群52、及び2つの第3サブ画素群53を含む。
図3(a)に示した実施例と同じように、2つの隣り合う、列方向における距離が第1所定値より小さく、かつ第1色を有する第1類サブ画素P1が第1サブ画素群51を構成し、2つの隣り合う、列方向における距離が第1所定値より小さく、かつ第2色を有する第2類サブ画素P2が第2サブ画素群52を構成し、2つの隣り合う、列方向における距離が第1所定値より小さく、かつ第3色を有する第3類サブ画素P3が第3サブ画素群53を構成する。なお、第1所定値は、本実施例において、10μmであり、現在のプロセス精度であれば、同色の間の距離が56μmで、異なる色の間の距離が26μmである。
【0080】
図3(a)に示した実施例との相違点として、基本画素ユニット50は、上から下まで、1つの第1サブ画素群51及び1つの第3サブ画素群53を左から右へ配列することにより構成された第1行と、1つの第3サブ画素群53及び1つの第2サブ画素群52を順に配列することにより構成された第2行とを含み、ここで、第1サブ画素群51が基本画素ユニット50の第1列に位置し、第3サブ画素群53が基本画素ユニット50の第2列に位置し、第3サブ画素群53が基本画素ユニット50の第1列に位置し、第2サブ画素群52が基本画素ユニット50の第2列に位置する。なお、第1行は列方向において第2行と揃って、第1列は行方向において第2列と揃っている。具体的には、上記行と列はサブ画素群を単位とする。
【0081】
なお、行方向と列方向において、隣り合う2つのサブ画素群の間の間隔は、0以上である。
【0082】
行方向及び列方向に沿って隣り合う基本画素ユニット50が揃っていることが好ましい。画素アレイの行方向において隣り合う2つの基本画素ユニット50は、それぞれの対応位置にある2つサブ画素群の間の行間隔が1つのサブ画素の幅以上である。画素アレイの列方向において隣り合う2つの基本画素ユニット50は、それぞれの対応位置にある2つサブ画素群の間の列間隔が1つのサブ画素の高さ以上である。
【0083】
より具体的には、第1行の左から1つ目の第1サブ画素群51における下の方の第1類サブ画素P1と、第2行の左から1つ目の第3サブ画素群53における上の方の第3類サブ画素P3とが1つの第1画素点54を構成する。第1行の左から1つ目の第3サブ画素群53における下の方の第3類サブ画素P3と、第2行の左から1つ目の第2サブ画素群52における上の方の第2類サブ画素P2とが1つの第2画素点55を構成する。上記画素点は、
図2に示した画素点210に相当する。三原色により全ての色を構成できることに対して、二色では全ての色を構成できないため、実際に画像を表示する際に、1つの画素点は、隣の画素ユニットから他の色を「借用」して三原色を構成する。列に沿って走査し、左から右に走査する場合、第1画素点54は第2類サブ画素が足りないため、行方向上の隣の第2画素点55における第2類サブ画素P2を借用することができる。よって、各画素点は、行方向において隣り合う画素点と自分の有しない色のサブ画素を共有し、ともに白を表示する効果を奏する。
【0084】
図5(b)は、本発明の第8実施例に係る画素アレイを模式的に示す図である。
図5(b)に示すように、画素アレイは、行と列方向に沿って複数の基本画素ユニット50が繰り返されることにより構成される。各基本画素ユニット50’は、1つの第1サブ画素群51’、1つの第2サブ画素群52’、及び2つの第3サブ画素群53’を含む。
図3(b)に示す実施例と同じように、2つの隣り合い、かつ列方向における距離が第1所定値より小さい青サブ画素Bが第1サブ画素群51’を構成し、2つの隣り合い、且つ列方向における距離が第1所定値より小さい赤サブ画素Rが第2サブ画素群52’を構成し、2つの隣り合い、且つ列方向における距離が第1所定値より小さい緑サブ画素Gが第3サブ画素群53’を構成する。なお、第1所定値は、本実施例において、10μmであり、現在のプロセス精度であれば、同色の間の距離が56μmで、異なる色の間の距離が26μmである。
【0085】
図3(b)に示す実施例との相違点は、画素アレイの配列方式である。なお、青サブ画素は、第1色を有する第1類サブ画素として第1サブ画素群51’を構成し、赤サブ画素は、第2色を有する第2類サブ画素として第2サブ画素群52’を構成し、緑サブ画素は、第3色を有する第3類サブ画素として第3サブ画素群53’を構成する。
図5(b)に示した画素アレイと
図5(a)に示した画素アレイは配列方式が同様であり、ここで、詳細に説明しない。
【0086】
より具体的には、第1行の左から1つ目の第1サブ画素群51’における下の方の青サブ画素B11jと、第2行の左から1つ目の第3類サブ画素群53’における上の方の緑サブ画素G21iとが1つの第1画素点54’を構成する。第1行の左から1つ目の第3サブ画素群53’における下の方の緑サブ画素G21jと、第2行の左から1つ目の第2サブ画素群52’における上の方の赤サブ画素R22iとが1つの第2画素点55’を構成し、これによって類推する。上記画素点は、
図2に示した画素点210に相当する。三原色により全ての色を構成できることに対して、二色では全ての色を構成できないため、実際に画像を表示する際に、1つの画素点は、隣の画素ユニットから他の色を「借用」して三原色を構成する。列に沿って走査し、かつ左から右に走査する場合、第1画素点54’は、第2類サブ画素が足りないため、行方向上の隣の第2画素点55’における赤サブ画素R22iを借用することができる。よって、各画素点は、行方向において隣り合う画素点と自分の有しない色のサブ画素を共有し、ともに白を表示する効果を奏する。
【0087】
図5(b)において、各画素点における2つのサブ画素が形成する直線と行方向となす角度は例えば90度である。行方向において隣り合う2つの画素点におけるサブ画素が構成する直線は、平行である。列方向において隣り合う2つの画素点におけるサブ画素が同一の直線に位置する。
【0088】
図5(b)に示した実施例において、各サブ画素の形状は、何れも長方形である。なお、青サブ画素B、赤サブ画素R、緑サブ画素Gの大きさは同じである。しかし、本発明において、各サブ画素の形状と大きさは、これに限定されない。例えば、各上記サブ画素の形状は、円形、長方形、菱形の他に、正六角形等の形状であってもよい。具体的には、緑サブ画素Gの面積は、青サブ画素Bの面積の75%〜85%であることが好ましい。これは、緑サブ画素は、特性上、他のサブ画素と同じ大きさでなくても、同じ作用を発揮できるからである。
【0089】
図5(c)は、本発明の実施例に係る第9実施例の画素アレイを模式的に示す図である。
図5(b)に示した実施例との区別は、青サブ画素、赤サブ画素、緑サブ画素の形状が菱形である。
【0090】
本発明に係る実施例の表示装置は、基板、有機発光ダイオード、ドライバーを含む。なお、基板は、画素領域と非画素領域を備え、有機発光ダイオードは、画素領域に位置し、第1電極、有機薄層、及び第2電極を含み、ドライバーは、有機発光ダイオードを駆動する。本発明に係る実施例の表示装置の画素領域の画素アレイは、
図3(a)〜
図5(c)に示した本発明の各実施例の画素アレイである。
【0091】
図6は、本発明に係るカラー画像を表示装置に表示するドライバー600を示す。ドライバー600は、入力ユニット602、輝度マッピングユニット604、パターン推定ユニット606、サブ画素ペインティングユニット(Painting Unit)608、輝度バッファー610、及び出力ユニット612を含む。入力ユニット602は、表示装置に表示するカラー画像を示す画像信号を入力する。輝度マッピングユニット604は、このカラー画像について輝度分布図を生成する。輝度分布図は、各赤、緑、及び青の輝度値を含む。パターン推定ユニット606は、輝度分布図を分析して、当該カラー画像の少なくとも1つのパターンを推定する。このカラー画像の少なくとも1つのパターンは、ドットパターン、列線、行線、対角線の少なくとも1種類を含む。パターン推定ユニット606は、各パターンについて少なくとも1つの色サンプルを生成する。画素ペインティングユニット608は、少なくとも1つの色サンプルに基づいて、強度分布図を生成するとともに、この強度分布図を輝度バッファー610に出力する。強度分布図は、表示装置の各第1類サブ画素、第2類サブ画素、及び第3類サブ画素の強度値を含む。出力ユニット612は、強度分布図に基づいて生成した複数の電圧信号を表示装置に出力する。
【0092】
ドライバー600は、輝度マッピングユニット604とパターン推定ユニット606を使用せずに、直接に入力画像信号から強度分布図を生成するように配置されてもよい。
【0093】
本発明に係る各実施例の画素アレイは、各種色サンプルを生成でき、色サンプルがドットパターンの色によって決定され、画像における各種のパターンを表示する。各第1輝度値、第2輝度値、及び第3輝度値は、各色の階調値(輝度)それぞれが最大階調値に対する比であり、0%〜100%のパーセンテージで示される。例えば、ある色のnビットで表す階調値の場合、この階調の数値は、この色がないことを表す0からフルカラーを表す2
n−1までである。0は、0%の輝度値を有し、2
n−1は、100%のこの色の輝度値を有する。輝度値は、8ビットの階調値であってもよく、その場合、階調値の数値が0、1、2、…、254、255の数値となる。理解すべきことは、その他のビットの階調値を使用して本発明を実施することもできる。なお、階調値は、1つの画像の複数の階調、或いは肉眼がこの画像から受け取れる光量を示す。カラー画像の輝度がnビットの階調式で示されると、nが0より大きい整数であり、階調値が黒色を代表する「0」から白色を代表する「2
n−1」までの数値であり、その間の数値が増える階調を表す。
【0094】
色サンプルは、白色のドットパターンを表示するために、例えば、約100%の緑輝度値、範囲が約50%ないし約100%の青輝度値、及び範囲が約50%ないし約100%の赤輝度値を含む。色サンプルは、赤色のドットパターンを表示するために、範囲が約1%ないし約20%の緑輝度値、範囲が約0%ないし約50%の青輝度値、及び範囲が約50%ないし約100%の赤輝度値を含む。色サンプルは、緑色のドットパターンを表示するために、約100%の緑輝度値、範囲が約0%ないし約50%の青輝度値、及び範囲が約1%ないし約30%の赤輝度値を含む。色サンプルは、青色のドットパターンを表示するために、範囲が約1%ないし約20%の緑輝度値、範囲が約50%ないし約100%の青輝度値、及び範囲が約0%ないし約30%の赤輝度値を含む。
【0095】
図7は、本発明に係る画像を表示装置に表示するための方法700を示す。方法700は、以下のステップを含む。
【0096】
ステップ702において、画像信号を入力する。画像信号は、例えば、あるカラー画像を示す画像信号であってもよい。
【0097】
ステップ704において、入力された画像信号に基づいて、輝度分布図を生成する。輝度分布図は、各赤、緑、青サブ画素の輝度値を含む。
【0098】
ステップ706において、輝度分布図を分析してカラー画像の少なくとも1つのパターンを推定するとともに、各パターンに基づいて、少なくとも1つの色サンプルを生成する。上記色サンプルは、複数のサブ画素を備え、上記少なくとも1つの色サンプルは、それぞれ上記カラー画像の上記少なくとも1つのパターンに対応する。
【0099】
ステップ708において、少なくとも1つの色サンプルに基づいて、強度分布図を生成する。強度分布図は、表示装置の各第1類サブ画素、第2類サブ画素、及び第3類サブ画素の強度値を含む。
【0100】
ステップ710において、強度分布図を輝度バッファーに出力する。
ステップ712において、強度分布図に基づいて生成された複数の電気信号を表示装置に出力する。
【0101】
方法700は、ステップ704とステップ706を設定せず、入力画像信号から直接に少なくとも1つの色サンプルを生成するように配置されてもよい。当業者は、本発明の請求の範囲に記載された本発明の範囲及び主旨を逸脱しない場合に行った修正及び追加は、本発明の請求の範囲に属することを理解すべきである。