特許第5941566号(P5941566)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5941566非ライセンス無線周波数帯域におけるWLAN及びLTEの共存
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5941566
(24)【登録日】2016年5月27日
(45)【発行日】2016年6月29日
(54)【発明の名称】非ライセンス無線周波数帯域におけるWLAN及びLTEの共存
(51)【国際特許分類】
   H04W 88/02 20090101AFI20160616BHJP
   H04W 16/14 20090101ALI20160616BHJP
   H04W 88/06 20090101ALI20160616BHJP
   H04W 84/12 20090101ALI20160616BHJP
【FI】
   H04W88/02 151
   H04W16/14
   H04W88/06
   H04W84/12
【請求項の数】20
【外国語出願】
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2015-7984(P2015-7984)
(22)【出願日】2015年1月19日
(65)【公開番号】特開2015-207991(P2015-207991A)
(43)【公開日】2015年11月19日
【審査請求日】2015年1月19日
(31)【優先権主張番号】61/929,333
(32)【優先日】2014年1月20日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/502,790
(32)【優先日】2014年9月30日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】503260918
【氏名又は名称】アップル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(72)【発明者】
【氏名】キム, ジュンスク
(72)【発明者】
【氏名】リウ, ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ラママーシー, ハリシュ
【審査官】 野元 久道
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−521868(JP,A)
【文献】 国際公開第2009/145326(WO,A1)
【文献】 特開2003−060553(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/140930(WO,A1)
【文献】 特開2006−157928(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0111385(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 88/02
H04W 16/14
H04W 84/12
H04W 88/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線通信装置が、無線周波数チャネルにおける無線周波数干渉を検出する方法であって、
前記無線通信装置において、
前記無線周波数チャネルにおいて、サンプリング時間ウィンドウにわたって時間領域のサンプルの第1のセットを収集し、
前記無線周波数チャネルで受信された、前記サンプリング時間ウィンドウより大きな相関時間期間にわたる、時間領域のサンプルの第2のセットとの、時間領域のサンプルの前記第1のセットの相互相関を実行し、
(i)前記相互相関の第1の相関ピークと第2の相関ピークとが電力閾値を超え、(ii)前記相互相関の前記第2の相関ピークの前記第1の相関ピークに対する比が比の閾値を超え、かつ、(iii)前記相互相関における前記第2の相関ピークと前記第1の相関ピークとの間の時間が、シンボル周期に対応する場合に、前記無線周波数干渉を検出し、
前記無線周波数干渉が検出されるまで又は時間シフトされた相関時間期間の累積時間シフトが最大相関時間期間を超えるまで、前記時間シフトされた相関時間期間にわたって前記収集と前記相互相関とを繰り返す、
ことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記サンプリング時間ウィンドウは、直交周波数分割多重(OFDM)シンボルのサイクリックプリフィックスに対応する時間期間にわたる、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記相関時間期間は、ロングタームエボリューション(LTE)又はLTEアドバンスドの無線通信システムのOFDMシンボルのためのシンボル期間に対応する、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記無線通信装置は、802.11Wi−Fi(登録商標)無線通信プロトコルにしたがって動作し、検出される前記無線周波数干渉は、セルラ無線通信システムから受信される、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記セルラ無線通信システムは、ロングタームエボリューション(LTE)又はLTEアドバンスドの無線通信プロトコルにしたがって動作する、
ことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
時間領域のサンプルが収集される連続するサンプリング時間ウィンドウのそれぞれは、当該サンプリング時間ウィンドウの長さより短い長さだけ、前のサンプリング時間ウィンドウから時間シフトされる、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
さらに、特定のサンプリング時間ウィンドウにおいて前記無線周波数干渉が検出された場合に、前記相関時間期間の長さの1つ以上の整数倍数だけ時間シフトされた少なくとも1つの追加の相関時間期間にわたって、前記収集と前記相互相関とを繰り返して、前記無線周波数干渉を確認する、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項8】
さらに、前記無線周波数干渉が検出された場合に、少なくとも第1の時間期間の間、前記無線周波数チャネルを介した通信を抑制する、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
さらに、無線周波数干渉が検出されず、前記無線通信装置が以前に前記無線周波数チャネルにおける通信を抑制した場合に、少なくとも第2の時間期間の間、前記無線周波数チャネルを介した通信を許可する、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記無線周波数チャネルは、非ライセンス無線周波数帯域の複数の無線周波数チャネルのうちの1つである、
ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項11】
無線周波数チャネルにおいて無線周波数干渉を検出するように設定可能な無線通信装置であって、
非ライセンス無線周波数帯域の1つ以上の無線周波数チャネルを用いて通信するように設定可能な少なくとも1つの通信インタフェースと、
記憶媒体と通信に関して接続される少なくとも1つのプロセッサを有する処理回路と、
干渉検出モジュールであって、
前記無線周波数チャネルから、サンプリング時間ウィンドウにわたって時間領域のサンプルの第1のセットを収集し、
前記無線周波数チャネルで受信された、前記サンプリング時間ウィンドウより大きな相関時間期間にわたる、時間領域のサンプルの第2のセットとの、時間領域のサンプルの前記第1のセットの相互相関を実行し、
(i)前記相互相関の第1の相関ピークと第2の相関ピークとが電力閾値を超え、(ii)前記相互相関の前記第2の相関ピークと前記第1の相関ピークとの間の時間が、シンボル周期に対応することを含む相関の条件のセットが満たされる場合に、前記無線周波数干渉を検出する、
ことによって、前記無線通信装置に前記無線周波数干渉を検出させるように設定可能な干渉検出モジュールと、
を有する無線通信装置。
【請求項12】
前記相関の条件のセットは、さらに、前記相互相関の前記第2の相関ピークの前記第1の相関ピークに対する比が比の閾値を超えることを含む、
を特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
【請求項13】
前記干渉検出モジュールは、さらに、無線周波数干渉が前記サンプリング時間ウィンドウにわたって検出されない場合、前記無線周波数干渉が検出されるまで又は時間シフトされた相関時間期間の累積時間シフトが最大相関時間期間を超えるまで、前記時間シフトされた相関時間期間にわたって前記収集と前記相互相関とを繰り返すことによって、前記無線通信装置に前記無線周波数干渉を検出させる、
ことを特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
【請求項14】
前記サンプリング時間ウィンドウは、ロングタームエボリューション(LTE)又はLTEアドバンスドの無線通信システムのためのOFDMシンボルのサイクリックプリフィックスに対応する時間期間にわたる、
ことを特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
【請求項15】
前記相関時間期間は、ロングタームエボリューション(LTE)又はLTEアドバンスドの無線通信システムのOFDMシンボルのためのシンボル期間に対応する、
ことを特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
【請求項16】
前記無線通信装置は、802.11Wi−Fi(登録商標)無線通信プロトコルにしたがって動作し、検出される前記無線周波数干渉は、ロングタームエボリューション(LTE)又はLTEアドバンスドの無線通信プロトコルにしたがって動作する、セルラ無線通信システムから受信される、
ことを特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
【請求項17】
前記干渉検出モジュールは、さらに、特定のサンプリング時間ウィンドウにおいて前記無線周波数干渉が検出された場合に、前記相関時間期間の長さの1つ以上の整数倍数だけ時間シフトされた少なくとも1つの追加の相関時間期間にわたって、前記収集と前記相互相関とを繰り返して、前記無線周波数干渉を確認することによって、前記無線通信装置に前記無線周波数干渉を検出させる、
ことを特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
【請求項18】
前記記憶媒体は、前記処理回路によって実行されるときに、前記無線通信装置に、前記無線周波数干渉が検出された場合、少なくとも第1の時間期間の間、前記無線周波数チャネルを介した通信を抑制させる命令を記憶する、
ことを特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
【請求項19】
前記記憶媒体は、前記処理回路によって実行されるときに、前記無線通信装置に、無線周波数干渉が検出されず、前記無線通信装置が以前に前記無線周波数チャネルにおける通信を抑制した場合、少なくとも第2の時間期間の間、前記無線周波数チャネルを介した通信を許可させる命令を記憶する、
ことを特徴とする請求項11に記載の無線通信装置。
【請求項20】
無線通信装置の1つ以上のプロセッサによって実行されるときに、前記無線通信装置に、
非ライセンス無線周波数帯域の無線周波数チャネルにおいて、サンプリング時間ウィンドウにわたって時間領域のサンプルの第1のセットを収集させ、
前記無線周波数チャネルで受信された、前記サンプリング時間ウィンドウより大きな相関時間期間にわたる、サンプルの第2のセットとの、時間領域のサンプルの前記第1のセットの相互相関を実行させ、
(i)前記相互相関の第1の相関ピークと第2の相関ピークとが電力閾値を超え、(ii)前記相互相関の前記第2の相関ピークと前記第1の相関ピークとの間の時間が、セルラ無線通信プロトコルにしたがった通信のためのシンボル周期に対応することを含む相関の条件のセットが満たされる場合に、前記非ライセンス無線周波数帯域の前記無線周波数チャネルに無線周波数干渉が存在すると判定させる、
命令を記憶するコンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明される実施形態は、一般に無線通信技術に関し、より具体的には、セルラのロングタームエボリューション(LTE)によって生成され、無線ローカルエリアネットワーク装置によって受信される干渉の検出とその軽減に関する。
【背景技術】
【0002】
無線ネットワークは、インターネットを介して運ばれうるビデオトラフィック、ウェブブラウンジングトラフィック、及び他のデータトラフィックなどの、インターネットトラフィックの指数的な増加に直面している。インターネットトラフィックの継続的な増加は、より広い帯域幅、より大きい無線周波数の範囲、及びより高いスループットデータレートに対応できる新しい無線通信プロトコルの開発を加速させている。セルラネットワークを介した通信に対するコストとデータトラフィックとの少なくともいずれかの限界を考えると、ユーザは、「無料の」無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、加入に基づくWLAN、オペレータが提供するWLANの少なくともいずれかを介して通信することを希望し得る。WLANアクセスは、通常、使用に基づく課金を前提としておらず、したがって、ユーザは、一般に、データトラフィックの上限を超えることについて心配することなしに、WLANを使用することができる。通常WLANが動作する非ライセンス無線周波数帯域では、現在のところセルラ無線通信装置は動作しないが、現在WLANによって占められている非ライセンス無線周波数帯域内の無線周波数チャネルを用いることにより、セルラ伝送のための帯域幅を追加しようとする標準化の取り組み及び調査が開始されている。特に、5GHzの無線周波数帯域が、キャリアアグリゲーションモードにおけるセカンダリキャリアLTE伝送を提供するための対象とされている。WLANの性能を維持するためには、WLANシステムは、WLAN信号と重畳し得るセルラ通信システムからの無線周波数の干渉の効果を検出して軽減することができる必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
セルラネットワーク及びWLANの両方で動作できる無線通信装置は、通常、WLAN無線及びセルラ無線が同時にアクティブな場合であっても、利用可能であればWLANを介してデータトラフィックを通信するように構成される。無線アクセスポイント及び無線クライアント(移動局)装置は、「非ライセンス」無線周波数帯域を含む様々な無線周波数帯域における使用可能な周波数帯域幅が変動する複数の異なる無線周波数チャネルを用いて、異なる無線周波数帯域を並行して使用する複数の無線ローカルエリアネットワーク通信プロトコルを介した通信に対応することができる。WLAN装置による並行しての様々な無線周波数帯域における様々な無線周波数チャネルのフレキシブルな使用は、無線周波数の重畳する信号を送信し得るLTE又は他のセルラシステムを含む様々な外部通信システムからの無線周波数干渉の効果的な検出を要求する。無線周波数の重畳する信号が検出されない場合又は最小限の無線周波数の重畳する信号が検出された場合、無線通信装置は、通信用の無線周波数チャネルを選択することができるが、WLANであろうと、セルラであろうと、マルチモード装置であろうと、他の無線通信装置が、同一の周波数帯域における同一の周波数チャネルを用いて通信する場合、無線通信装置は、その共有された無線周波数チャネルにおいて現れうる無線周波数干渉を回避し、補償し、又は回避しながら補償するための、共存干渉軽減技術を適用することができる。
【0004】
WLAN装置は、LTEシステムが同一の無線周波数チャネルを占めているかを判定するため、無線周波数チャネルにおける受信無線周波数信号の時間ウィンドウ(セグメント)の相関を実行する。WLAN装置は、例えば、アクセスポイントに関連付けられるための無線周波数チャネルを決定するために、又は、共有された無線周波数チャネルでの同時の送信と受信との少なくともいずれかを避けるためのCSMA機構への拡張の一部として、無線周波数スキャニング手順の間その相関を実行する。LTEセルラシステムが無線周波数帯域内の無線周波数チャネルのサブセットを使用する場合、WLAN装置は、LTEセルラシステムの存在を検出して、LTEセルラシステムからの無線周波数干渉のない可能性がある、その無線周波数帯域における他の無線周波数チャネルへ切り替える。LTEセルラシステムがその無線周波数帯域の無線周波数チャネルのいずれをも占めている場合、WLAN装置は、その無線周波数チャネルにおけるアクティブなセルラ伝送の存在を検出し、占められていない又は占められている度合が低いかもしれない他の無線周波数チャネルへ切り替えるか、ある期間待ってその現在占められている無線周波数チャネルを用いた通信を試行する前に再び観測を行う。いくつかの実施形態では、WLAN装置は、非ライセンス無線周波数帯域における1つ以上の無線周波数チャネルを共有する任意の無線システムからの、比較的高いレベルの、例えば、−62dBm以上の電力レベルの無線周波数干渉を検出するための電力検出機構を使用する。WLAN装置は、LTEセルラシステムからの、比較的低いレベルの、例えば、WLAN装置によって観測される雑音及び干渉レベルより約5−10dB又はそれ以上だけ超えるレベルの、例えば、約−85dBmから−65dBmまたはそれ以上に広がる電力レベルの無線周波数干渉を検出するための、相関機構を使用する。相関機構は、その存在を検出するのに、WLAN装置がLTE信号を復号することを要求せずに、LTEセルラシステムの伝送の構造を利用する。電力検出機構と相関機構との組み合わせを用いて、WLAN装置は、LTE信号とWLANパケットとの間の衝突の発生を削減することができ、それにより、LTEシステム及びWLANシステムの両方のためのよりクリアな伝送を提供することができる。
【0005】
本要約は、ここで説明される題材のいくつかの態様の基礎的な理解を与えるために、いくつかの例の実施形態をまとめる目的でのみ与えられている。したがって、上述の特徴は例に過ぎず、決してここで説明される題材の範囲又は精神を狭めるように解釈されるべきでないことが理解されるだろう。ここで説明される題材の他の特徴、態様、及び利点は、以下の詳細な説明、図面及び特許請求の範囲から明らかになるだろう。
【0006】
説明される実施形態及びその利点は、添付の図面と併せて以下の説明を参照することにより、最も良く理解されうる。これらの図面は、説明される実施形態の精神及び範囲から離れることのない、当業者によって説明される実施形態に対してなされうる、形式又は詳細の変更を何ら制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1A】、
図1B】、
図1C】、
図1D】、
図1E】いくつかの実施形態に従う無線通信システムによる使用のための、異なる非ライセンス無線周波数帯域における並列的な無線周波数チャネルの典型的なセットを示す図。
図2A】、
図2B】いくつかの実施形態に従う無線周波数共存干渉を含む典型的な無線通信システムを示す図。
図3】いくつかの実施形態に従う無線通信プロトコルフレーム構造及び相関プロファイルを示す図。
図4】いくつかの実施形態に従う無線周波数干渉検出のための典型的な相関手法を示す図。
図5】いくつかの実施形態に従う無線周波数干渉を検出するための典型的な方法のフローチャート。
図6】いくつかの実施形態に従う無線周波数干渉を検出するための無線通信装置に含まれる要素の典型的なセットを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
無線ローカルエリアネットワークは、クライアント装置の集合とアクセスポイントとの間の(又は、「アドホック」ピアツーピアモードでは、専用のアクセスポイントなしで互いの)通信を提供して、ベーシックサービスセット(BSS)を形成する。BSSでは、802.11無線ローカルエリアネットワーク、例えばWi−Fi(登録商標)ネットワークに対して定義されるように、固有のBSS識別子(BSSID)を用いることができ、そのアクセスポイントに関連付けられた全てのクライアント装置は、共通の無線周波数チャネルを用いてアクセスポイントと(又は互いに)通信することができる。アクセスポイント及びクライアント装置によって使用される無線周波数チャネルは、例えば、信号強度及び無線周波数干渉を含む無線周波数チャネルの状態における変化を考慮するために、時間によって変更することができる。クライアント装置とアクセスポイントとの少なくともいずれかは、通信するのに適切な無線周波数チャネルを決定するために、1つ以上の無線周波数帯域における1つ以上の無線周波数チャネルを監視することができる。クライアント装置は、ある無線周波数チャネルにおいてアクセスポイントと関連付けられることができ、その無線周波数チャネルにおいて送信を試みる前に、アクセスポイントとクライアント装置との少なくともいずれかは、「キャリアセンス多元接続」として知られる手順を用いて、その無線周波数チャネルを既に占めている場合がある他の近傍の無線通信装置を観測する(listen for)ことができる。用語「キャリアセンス」は、WLAN装置によって「センスされる」又は「スキャンされる」無線周波数で送信されるWLANパケットのプリアンブルの検出と復号との少なくともいずれかを行う、そのWLAN装置(クライアントまたはAP)を参照することができる。他のクライアント装置又はアクセスポイントが既にその無線周波数チャネルを使用している場合、無線通信装置の観測は、その無線周波数チャネルがその無線通信装置による通信に利用可能であるかを判定するための再度の観測の前に、ランダムな時間間隔の間、「バックオフ」することができる。セルラ通信システムは、ネットワークエレメント、例えばエボルブドノードB(又は他の同等の基地局システム)によって割り当てられた無線リソースのスケジュールに基づいて動作し、無線周波数チャネルのセットを、多くの無線通信装置の間で、非常に効率的に共有することができる。並列的な無線リソースがスケジューリングされない無線通信装置、例えば、セルラ通信システムと重なる無線周波数チャネルを使用するWLANクライアント装置とアクセスポイントとの少なくともいずれか、は、無線周波数干渉が低い(例えば、ノイズフロアレベル以下である)か、無線周波数干渉がない(例えばセルラ通信の間の時間区間の間)か、の少なくともいずれかの場合に、有効に送信することができる。近年、LTE及びLTEアドバンスド無線通信プロトコルを含む、無線セルラ通信プロトコルをドラフトし、承認し、発行する無線通信標準化の主体、例えば第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP)標準化グループ、は、LTE技術の使用を、非ライセンス無線周波数帯域、具体的には、5GHzの非ライセンス帯域、へ拡張することを研究するスタディグループを承認した。多くの世代のWLANシステム及び無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)システムは、通信に2.4GHz及び5GHzの非ライセンス無線周波数帯域を使用しており、既存のWLANとWPANとの少なくともいずれかの無線周波数チャネルと重なる10MHz幅と20MHz幅の無線周波数チャネルを占めうる、提案されたLTE信号によって生成された無線周波数干渉によって著しく影響を受けうる。
【0009】
いくつかの実施形態では、WLANクライアント装置とWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかは、LTEシステムが同一の無線周波数チャネルを占めているかを判定するために、無線周波数チャネルにおける受信無線周波数信号の時間ウィンドウ(セグメント)の相関を実行することができる。WLANクライアント装置は、例えば、アクセスポイントと関連付けられる無線周波数チャネルを決定するために、又はLTEシステムと共有される無線周波数チャネルにおける同時の送信と受信との少なくともいずれかを避けるためのCSMA機構に対する拡張の一部として、無線周波数スキャニング手順と併せてその相関を実行することができる。LTEセルラシステムが無線周波数帯域内の無線周波数チャネルのサブセットを使用している場合、WLANクライアント装置とWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかは、LTEセルラシステムの存在を検出し、LTEセルラシステムからの無線周波数干渉がない可能性がある、その無線周波数帯域内の他の無線周波数チャネルへ切り替えることができる。LTEセルラシステムは、その無線周波数帯域の無線周波数チャネルのいずれをも占めている場合、WLANクライアント装置とWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかは、その無線周波数チャネルにおけるアクティブなセルラ伝送の存在を検出することができ、占められていない又は占められている度合の低い可能性がある他の無線周波数チャネルへ切り替えること、又は、ある時間期間だけ待って、現在占められている無線周波数チャネルを用いた通信を試行する前に観測を行うことができる。
【0010】
WLANクライアントとWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかは、評価される1つ以上の無線周波数チャネルに存在する無線周波数干渉のレベルに基づいて、例えば、より高いレベルの無線周波数干渉を特定するための電力検出機構を用いると共に、より低いレベルの、例えば、雑音閾値レベルよりは高いが電力検出機構のためのレベルよりは低い、無線周波数干渉を特定するための、相関機構を用いて、干渉するシステムの存在を検出するための様々な機構を用いることができる。いくつかの実施形態では、WLANクライアントとWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかは、LTEセルラシステムを含む、非ライセンス無線周波数帯域において無線周波数チャネルを共有する任意の無線システムからの、相対的に高いレベルの、例えば、−62dBm以上の電力レベルの無線周波数干渉を検出するために電力検出機構を用いることができる。いくつかの実施形態では、WLANクライアントとWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかは、相対的に低いレベルの、例えば、約5−10dBまたはそれ以上だけ、WLAN装置によって観測される雑音プラス干渉レベルより上の、LTEセルラシステムからの無線周波数干渉を検出するために、相関機構を用いることができる。WLANクライアント装置とWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかにおける典型的なノイズフロアは、約−90から−95dBmの電力レベルでありえ、WLANクライアント装置とWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかは、約−85から−65dBmまたはそれ以上の範囲の電力レベルで、無線周波数チャネルにおけるセルラLTEシステムの存在を検出することができる。相関機構は、WLANクライアントとWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかがLTE信号を復号することを要求せずに、LTEセルラシステムの送信の構造をその存在の検出に利用することができる。説明される検出機構を用いて、WLANクライアントとWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかは、重畳する無線周波数チャネルにおけるLTE信号の存在を検出することができると共に、LTE信号とWLANパケットとの間の衝突の発生を低減することができ、それにより、共有される無線周波数帯域において、LTEシステムとWLANシステムとの両方のためのよりクリアな伝送を提供することができる。1つ以上の無線周波数チャネルにおいてLTE信号の存在を検出するWLANアクセスポイントは、例えば拡張された時間期間とランダム時間期間との少なくともいずれかの間、又は、無線周波数チャネルに1つ以上のLTEシステムからの無線周波数干渉が「ない」と判定するまで、そのような無線周波数チャネルの使用を避けることができる。
【0011】
ここで説明される様々な実施形態によれば、用語「無線通信装置」「無線装置」「移動体装置」「移動局」「ユーザ端末」(UE)は、ここでは、本開示の様々な実施形態に関連付けられた手順を実行することができうる、1つ以上の共通のコンシューマ電子機器を説明するのに交換可能に用いられうる。様々な実装によれば、これらのコンシューマ電子機器のいずれもが、携帯電話若しくはスマートフォン、タブレットコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、パーソナルコンピュータ、ネットブックコンピュータ、メディアプレイヤ装置、電子ブック装置、MiFi(商標)装置、ウェアラブルコンピューティング装置、及び、無線ワイドエリアネットワーク(WWAN)、無線メトロエリアネットワーク(WMAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)、近距離通信(NFC)、セルラ無線ネットワーク、第4世代(4G)LTE、LTEアドバンスド(LTE−A)、又は5G若しくは他の既存の若しくは将来開発されるアドバンスドセルラ無線ネットワークの少なくともいずれかの通信に使用されるような、1つ以上の無線通信プロトコルを介した通信含みうる無線通信能力を有する任意の他の種別の電子計算装置に関連し得る。いくつかの実施形態では、ステーション、クライアント無線装置、クライアント無線通信装置とも呼ばれうるクライアント装置であって、例えばWLANの一部としてアクセスポイント(AP)に相互接続されるか、又は、例えばWPANの一部として若しくは「アドホック」無線ネットワークの一部としての少なくともいずれかにおいて互いに相互接続されるかの少なくともいずれかである、クライアント装置のセットを含むことができる、無線通信システムの一部としても、無線通信装置は動作し得る。いくつかの実施形態では、クライアント装置は、WLAN技術を介して、例えば、無線ローカルエリアネットワーク通信プロトコルに従って通信することができる任意の無線通信装置でありうる。いくつかの実施形態では、WLAN技術は、Wi−Fi(登録商標)(又はより一般的にWLAN)無線通信サブシステム又は無線機を含んでもよく、Wi−Fi(登録商標)無線機は、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11−2007、IEEE802.11n、IEEE802.11−2012、IEEE802.11ac、又は他の既存の又は将来開発されるIEEE802.11技術の1つ以上などの、米国電気電子学会(IEEE)802.11技術を実装し得る。
【0012】
図1Aから1Eは、いくつかの実施形態による無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)システムによって使用可能な無線周波数チャネルのセットを図解している。無線通信システムは、アクセスポイント(AP)に相互接続されるステーション、クライアント無線装置又はクライアント無線通信装置とも呼ばれうるクライアント装置のセットを含みうる。クライアント装置は、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)技術を介して、例えば、無線ローカルエリアネットワーク通信プロトコルに従って、通信することができる任意の無線通信装置でありうる。いくつかの実施形態では、WLAN技術は、Wi−Fi(登録商標)(又はより一般的にWLAN)無線通信サブシステム又は無線機を含んでもよく、Wi−Fi(登録商標)無線機は、IEEE802.11a、IEEE802.11b、IEEE802.11g、IEEE802.11−2007、IEEE802.11n、IEEE802.11−2012、IEEE802.11ac、又は他の既存の又は将来開発されるIEEE802.11技術の1つ以上などの、米国電気電子学会(IEEE)802.11技術を実装し得る。802.11Wi−Fi(登録商標)通信プロトコルは、産業科学医療用(ISM)無線周波数帯域、例えば2.4から2.5GHz及び例えば約4.9から5.8GHzに及ぶ「5GHz」の無線周波数帯域における無線周波数スペクトルを利用する。「より高い」無線周波数帯域は、より多くの帯域幅とより高いデータレートとを提供する、より広い無線周波数チャネルを与えうる。「より低い」無線周波数帯域は、より低いパスロスに起因するより広いカバレッジエリア、したがってより大きい範囲を与えうる。通常、WLANクライアント装置およびWLANアクセスポイントは、1つ又は両方の無線周波数帯域において動作する能力を提供する。追加の無線周波数帯域が将来の使用のために啓作されており、例えば、超短波(VHF)及び極超短波(UHF)帯域、すなわち、600MHz付近及び3.5GHzに近い周波数における、テレビの「ホワイトスペース」のものを含む、追加の無線周波数帯域を使用するための無線通信プロトコル標準が開発されている。WLANクライアント装置およびWLANアクセスポイントが使用する無線周波数チャネルは、(例えば、図1A図1B図1D、及び図1Eに示されるように)約20−22MHzの無線周波数帯域幅から、(例えば、図1C及び図1Eに示されるように)40MHzの無線周波数帯域幅に、(例えば、図1Eに示されるように)80MHz及び160MHzの無線周波数帯域幅に及びうる。より高い帯域幅の無線周波数チャネルは、より高いデータレートのスループットを与えうるが、他の無線システムから、WLAN無線周波数チャネルの全て又は一部と重なり得る送信からのより多くの無線周波数干渉の影響を受けやすくもなりうる。
【0013】
図2Aは、無線通信装置202Aがセルラ無線通信プロトコルを用いて同時に通信し、例えば、WLANアクセスポイント204から受信もしながらセルタワー(基地局)206へ送信することができる無線通信システム200を図解している。WLANアクセスポイント204及び無線装置202A並びに202Bは、特定の無線周波数チャネルを使用するWLANを形成することができる。無線装置202Aが同一の無線周波数チャネルで又はWLAN無線周波数チャネルと重なる無線周波数チャネルで送信する場合、無線装置202Aの受信器は、「装置内」共存無線周波数干渉に直面し得る。いくつかの実施形態ではセルラの送信器及びWLAN受信器が無線装置202A内に配置されるため、WLAN受信器とセルラ送信器との少なくともいずれかは、例えば、削減されたセルラ送信器からWLAN受信器への無線周波数干渉を与えるために重なる時間を最小化することにより、「装置内」共存無線周波数干渉の影響を軽減するための作用を行い得る。しかしながら、無線周波数干渉は、図2Bの無線通信システム210によって示されるように、2つの異なる無線装置の間又は(例えば、WLAN204と同一の無線装置202Bと通信する)セルラ無線ネットワークのアクセスネットワーク機器からも生じうる。近傍の無線装置202Aのセルラ送信器は、それ自身のWLAN受信器にのみならず、他の無線装置、例えば無線装置202Aのセルラ送信器によって占められるのと同一の又は重なる無線周波数チャネルとの少なくともいずれかを用いて、WLANアクセスポイント204と通信をしようとしうる無線装置202BのWLAN受信器にも干渉しうる。同様に、例えば無線装置202Bを含む1つ以上の無線装置と通信するセルタワー(基地局)206のセルラ送信器は、セルタワー(基地局)206のセルラ送信器によって使用されるのと同一の若しくは重なる又はその両方の無線周波数チャネルを用いてWLANアクセスポイント204と通信しようとする、無線装置202Bにおける共存干渉を引き起こし得る。いくつかの実施形態では、無線装置202Bは、WLANアクセスポイント204及びセルラ無線ネットワークのセルタワー(基地局)206の両方から信号を受信しようとし得る。WLANアクセスポイント204及びセルタワー(基地局)206の両方が、例えば非ライセンス無線周波数帯域において、同一の無線周波数チャネルと1つ以上の重なる無線周波数チャネルを用いる場合、(例えば、別個の並列の無線回路を用いた)WLANアクセスポイント204とセルタワー206との少なくともいずれかからの信号の無線装置202Bによる受信は、互いに干渉し得る。ここでさらに説明するように、無線装置202Bの受信器は、WLAN通信に用いられる同一の無線周波数チャネルにオーバーラップするか使用するかの少なくともいずれかであるセルタワー(基地局)206からなどの、近傍のセルラ送信器から無線周波数信号を観測して検出することができ、並列の重なるセルラ送信からの検出された無線周波数干渉の効果を最小化と軽減との少なくともいずれかをしようとすることができる。
【0014】
例えば、キャリアセンス多元接続(CSMA)プロトコルに基づく典型的なWLAN通信システムでは、無線クライアント装置、例えば202A又は202Bは、到来したWLANパケットを復号して、その宛先を判定することができる。WLAN通信システムにおける通信は「スケジューリングされな」くてもよいため、任意の到来したWLANパケットは、無線クライアント装置202A/Bに宛てられうる。いくつかの実施形態では、無線クライアント装置202A/Bは、WLANパケットのプリアンブルを検出して復号することができ、それをすることにより、無線クライアント装置202A/Bは、(「媒体」とも呼ばれうる)無線周波数チャネルが他のWLANクライアント装置による通信のために占められているかを判定することができる。WLAN通信プロトコルは、CSMA機構を適切に実行するために、−82dBm以上のレベルの信号が、WLANクライアント装置202A/B及びWLANアクセスポイント204によって検出可能であると共に復号可能であることを要求しうる。典型的なWLANクライアント装置202A/Bでは、−90dBm以上のレベルのWLAN信号が検出されうると共に復号されうる。しかしながら、検出及び復号は、検出のためのWLANパケットの最初のプリアンブルの存在に依存する可能性があり、プリアンブルなしでは、WLANクライアント装置202A/Bは、代わりに、無線周波数干渉源の存在を判定するのに、単純な電力検出機構に依存し得る。
【0015】
WLAN通信プロトコルは、WLANクライアント装置202A/Bによって−62dBm以上のレベルの電力を有する無線信号を検出可能であることを要求し得る。この検出可能な電力レベルは、復号可能でありうるか又は復号可能ではないかもしれない、検出のためのプリアンブルを含むフォーマットされたパケットに対する復号可能なレベルより十分に高い、無線周波数信号のためのものである。−62dBm以上の受信信号強度表示(RSSI)レベルの測定とも呼ばれうる、干渉する無線信号の電力を検出すると、WLANクライアント装置202A/Bは、無線周波数チャネルが「ビジー」であることを認識することができ、それ以外では「占められており」、将来の「クリア」な送信時間を待つことができる。WLANクライアント装置202A/Bは、このように、無線周波数チャネルにおける「キャリア」の存在を「センス」することができ、その無線周波数チャネルを用いて他のWLAN装置へ「フェアな」アクセスを与えることができる。しかしながら、電力検出機構は、プリアンブル検出機構が非常に低い受信信号電力レベルで良好に動作するのに対して、相対的に高い受信信号電力レベルを要求する。
【0016】
WLANシステムが用いるようには、パケット構造においてLTEセルラシステムはプリアンブルを用いないため、WLANクライアント装置202A/Bは、WLANクライアント装置202A/Bが使おうとしている無線周波数チャネルにおいて又は重なって送信される、LTE信号の検出と復号との少なくともいずれかを行うことができない場合がある。−82dBmと−62dBmとの間の無線周波数信号電力レベルを有するLTEパケットは、標準技術を用いて、例えば、電力検出機構を用いることにより、WLANクライアント装置202A/Bによって検出不能でありえ、LTE通信システムとWLAN通信システムとの両方は、同一の無線周波数チャネルを同時に占めようとする場合、無線周波数干渉の影響を受けやすい可能性がある。LTE通信システムとWLAN通信システムとの少なくともいずれかのための無線パケットは、適切な検出及び「バックオフ」が採用されない限り、無線周波数干渉によって破損されうる。
【0017】
いくつかの実施形態では、WLANクライアント装置202A又は202BとWLAN AP204との少なくともいずれかは、LTEセルラシステムの存在を検出するために、ある無線周波数帯域における(又は複数の無線周波数帯域における)1つ以上の無線周波数チャネルをスキャンすることができる。WLAN装置は、LTEセルラシステムの送信と非同期でありうる、受信無線周波数時間領域信号のサンプルのセットを収集することができる、いくつかの実施形態では、WLAN装置は、LTEセルラシステムによる送信に使用されるサンプリングレートと比べて、少なくとも2から4の係数で、受信無線周波数信号を「オーバーサンプル」することができる。WLAN装置は、無線周波数信号の時間領域サンプルの第1のセットを、ある実施形態では、LTEセルラシステムにおける直交周波数分割多重(OFDM)シンボルのサイクリックプリフィックスに用いられる時間期間に亘り得る、サンプリング時間ウィンドウにわたって収集することができる。いくつかの実施形態では、無線周波数信号サンプルの第1のセットは、LTEセルラシステムのOFDMシンボルに使われるサイクリックプリフィックスの長さに対応し得る、少なくとも4.7マイクロ秒と5.2マイクロ秒との少なくともいずれかの時間期間にわたる。WLAN装置は、無線周波数信号サンプルの第1のセットの、サンプリング時間ウィンドウより長い相関時間期間にわたる無線周波数信号サンプルの第2のセットとの相互相関を実行することができる。いくつかの実施形態では、相関時間期間は、(サイクリックプリフィックスを除く)OFDMシンボルに用いられる時間期間にわたる。OFDMシンボルの、この、より長い時間期間は、「有用な」OFDMシンボル時間期間とも呼ばれうる。WLAN装置は、無線周波数信号サンプルの第1のセットの、無線周波数信号サンプルの第2のセットとの相互相関が2つ(以上)の十分に高い、例えば閾値レベルを超える大きさの相関ピークを形成するかを判定することができる。WLAN装置は、相関ピークのペアがOFDMシンボルの時間期間だけ離れているかを判定することもできる。WLAN装置は、例えば、第2の相関ピークの大きさが第1の相関ピークの大きさの90%に等しいか又はそれを超えるかを判定するために、第2の相関ピークの第1の相関ピークに対する比が比の閾値を超えるかを判定することができる。いくつかの実施形態では、WLAN装置は、無線周波数干渉の検出が生じるまで又はその時間シフトされた相関時間期間の累積時間シフトが最大相関時間期間を超えるまで、時間領域のサンプルの収集と、時間シフトされた相関時間期間にわたる相互相関の実行とを繰り返してもよい。
【0018】
典型的な実施形態では、2つの相関ピークは、OFDMシンボルの時間期間に対応する66.7マイクロ秒だけ離れる(当業者には理解されるだろうように、いくつかの実施形態では、測定された実際の相関ピークの間隔は、時間領域サンプリング、タイミングループなどによって、上で示した66.7マイクロ秒から若干変動し得る)。十分な大きさかつ適切な時間間隔の2つの相関ピークが検出されると、WLAN装置は、無線周波数信号サンプルが収集された無線周波数チャネルを、LTEセルラシステムが使用していると判定することができる。いくつかの実施形態では、WLAN装置は、WLAN通信に対する無線周波数干渉を制限するために、LTEセルラ伝送が予定されていないか、生じることが知られていないかの少なくともいずれかの他の無線周波数チャネルを選択すること、又は、ある時間期間の間、WLANパケットの送信若しくは受信またはその両方を遅延させること、の少なくともいずれかによって、無線周波数干渉軽減技術を行うことができる。WLAN装置は、LTEセルラシステム干渉源の存在を検出するために、クリアチャネルの評価又は、例えば多元接続に対応するためにCSMA機構又は他の干渉と衝突との少なくともいずれかを検出するWLAN装置によって使用される機構の一部として、1つ以上の無線周波数チャネルがWLAN装置によって送信時間期間と受信時間期間との少なくともいずれかの前に評価される、他の同様の手順の一部として、受信無線周波数信号サンプルの相関を行うことができる。
【0019】
十分な大きさの2つの相関ピーク又は必要な時間間隔が測定されない場合、WLAN装置は、例えば、第1の無線周波数信号のセットのサンプリング時間ウィンドウをいくつかの時間サンプルからサイクリックプリフィックスの長さまでに分布し得るある時間オフセットだけスライドして、相互相関を繰り返すことによって、無線周波数信号サンプルの新しいセットを用いて相互相関を繰り返すことができる。ある実施形態では、時間オフセットは、サイクリックプリフィックスの長さの半分を超えない時間期間に対応する。いくつかの実施形態では、連続する各サンプリング時間ウィンドウの前のサンプリング時間ウィンドウに対する時間オフセットは、サンプリング時間ウィンドウの長さより小さい。いくつかの実施形態では、時間オフセットは、サンプリング時間ウィンドウの長さの半分より小さい。ある実施形態では、サンプルセットの時間ウィンドウのそれぞれは、サイクリックプリフィックスに対して予期される時間期間、例えばLTEセルラ伝送で用いられるOFDMシンボルに関連付けられた4.7マイクロ秒と5.2マイクロ秒との少なくともいずれか、にわたりうる。WLAN装置は、LTEセルラ伝送のサイクリックプリフィックスがいつ生じうるかを知らないかもしれないため、WLAN装置は、サイクリックプリフィックス長にわたる無線周波数信号サンプルを繰り返し収集して、サイクリックプリフィックスを探索しようとするために相互相関を繰り返すことができる。少なくとも1つのLTEのOFDMシンボルに対応する時間期間にわたる無線周波数信号サンプルの複数のセットを用いて相互相関を行った後に十分な大きさ及び時間間隔の空きを有する2つのピークが発見されない場合、WLAN装置は、無線周波数チャネルはLTEセルラシステムによって現在占められていない(若しくは、LTEセルラシステムが、例えばWLAN装置のノイズフロアに対して、検出できないレベルで通信している、又はその両方である)と判定することができる。ここで上述したように、WLAN装置は、ある無線周波数チャネルに対して受信無線周波数信号をサンプリングし、受信サンプルにおける繰り返されるパターンの存在(すなわち、OFDMシンボルのサイクリックプリフィックスの存在、サイクリックプリフィックスはそのOFDMシンボルの一部を繰り返す)を検出するために、その受信無線周波数信号サンプルの相互相関を実行するが、WLAN装置は、LTEのOFDMシンボルの存在と、共通して共有されたか、重なっているかの少なくともいずれかの無線周波数チャネルにおける潜在的な干渉を検出するために、そのLTEのOFDMシンボルを復号することは要求されない。
【0020】
いくつかの実施形態では、無線周波数干渉が検出されると、WLAN装置は、少なくともある時間の期間、例えば、ランダム長又は固定長のバックオフ時間期間の間、又は、無線周波数チャネルに無線周波数干渉がないと判定するまで、無線周波数干渉が検出されている無線周波数チャネルでの通信を抑制することができる。いくつかの実施形態では、WLAN装置は、例えば、無線周波数チャネルにおける無線周波数干渉の存在と不存在との少なくともいずれかの指標を記憶することにより、1つ以上の無線周波数帯域の無線周波数チャネルに対する無線周波数干渉検出の記録を保持することができる。いくつかの実施形態では、WLAN装置は、無線周波数干渉が検出されない場合、無線周波数干渉を有すると前に示された無線周波数チャネルでの通信を許可し得る。
【0021】
図3は、LTEセルラシステムのための典型的なフレーム構造300を図解している。LTEフレームは、1ms長のサブフレームを形成するタイムスロットのペアを伴って、全体で10ミリ秒(ms)にわたる、それぞれが0.5msにわたる20個の連続したタイムスロットに編成されうる。各500マイクロ秒のタイムスロットは、送信時にその対応するOFDMシンボルの前に繰り返されて各OFDMシンボルの尾部を有し、それによりOFDMシンボルの最初に付加されるサイクリックプリフィックスを形成する、7個のOFDMシンボルを含みうる。そのタイムスロットの2番目から7番目のOFDMシンボルに対しては、4.7マイクロ秒にわたるサイクリックプリフィックスが用いられうる一方で、タイムスロットの最初のOFDMシンボルに対しては、5.2マイクロ秒にわたるサイクリックプリフィックスが用いられうる。図3に図解するように、あるOFDMシンボルのサイクリックプリフィックスの、例えば、最初のOFDMシンボルのCP1の、サイクリックプリフィックスの前と後との少なくともいずれかの時間期間のサンプルとの相互相関は、繰り返されるサイクリックプリフィックスパターンの存在を検出するのに用いられうる。サイクリックプリフィックスは、2つのサイクリックプリフィックスの繰り返されるバージョンのそれぞれ、すなわち、OFDMシンボルを開始するサイクリックプリフィックスとそのOFDMシンボルを終えるOFDMシンボルの同一の繰り返された部分、と相関し、そのOFDMシンボルの残り(ランダムデータ)のサンプル(又は、そのOFDMシンボルに先行する又は続くそのサイクリックプリフィックス部分を含むOFDMシンボルのサンプル)とは無相関でありうる。サイクリックプリフィックスとそれ自身の相関が相互相関におけるピーク値を与えうる一方で、無相関の結果は「ランダムノイズ」として現れうる(サイクリックプリフィックスとそれ自身との相関は、自己相関作用に対するピークと考えることもできるが、サイクリックプリフィックス長でありうるサンプリング時間ウィンドウのOFDMシンボル長でありうるより広いシンボル時間ウィンドウとの相関を参照するために、ここではより一般的な用語である相互相関を用いている)。
【0022】
サイクリックプリフィックスは、OFDMシンボルの「有用な」部分に対応する時間期間だけ、例えば、図3に示されるように66.7マイクロ秒だけ離れている、OFDMシンボルの最初と最後とに現れるため、相互相関の最初と2番目のピークは、66.7マイクロ秒だけ(すなわち、OFDMシンボルの「有用な」部分の長さに等しい時間期間だけ)離れて出現し得る。WLAN装置は、少なくともサイクリックプリフィックスの長さに等しい時間期間にわたる無線周波数信号サンプルのセットを収集し、収集されたサンプルのセットの、その収集されたセットに先行するか続くかの少なくともいずれかの無線周波数信号サンプルとの相互相関を実行することができる。WLAN装置は、相互相関結果においてピークを探索することができ、発見されたピークが、例えばピーク閾値と比して、十分な大きさと、それらの間の特定の時間間隔とを有する場合、WLAN装置は、無線周波数信号サンプルが収集された無線周波数チャネルをLTE通信システムが共有していると判定することができる。WLAN装置は、LTE信号を復号する必要なく、LTE通信システムの存在を判定することができる。
【0023】
WLAN装置は、OFDMシンボルの間の境界の正確なタイミングを知らない場合があるため、WLAN装置は、LTE通信システムの存在を示す相互相関の2つのピークを検出するか、LTE通信システムが現在サンプリングされる無線周波数チャネルを占めていないか、重なっていないかの少なくともいずれかであることを判定するまで、サイクリックプリフィックス長にわたるサンプル時間期間を繰り返し収集し、繰り返し相互相関を実行することができる。WLAN装置は、いくつかの実施形態では、少なくともOFDMシンボルの長さまで広がる時間期間の間、又は、少なくとも1つのOFDMシンボルとその「繰り返された」サイクリックプリフィックスとが、存在するのであれば検出されることを確実とするのに十分な時間の間、相互相関を実行することができる。ピーク閾値を超えておりOFDMシンボルの時間期間だけ相隔たっている相互相関ピークのペアを検出すると、WLAN装置は、OFDMシンボルの境界の位置を確認するために、例えば、1つ以上の追加のOFDMシンボルの時間期間のそれぞれにおけるサイクリックプリフィックスの繰り返される存在の検出により、続く時間期間において相互相関を繰り返すことができる。いくつかの実施形態では、WLAN装置は、第1及び第2のピーク値の比が比の閾値を超えるかを判定するために、第2のピーク値を第1のピーク値と比較する。典型的な実施形態では、比の閾値は、0.8以上となるように選択される。いくつかの実施形態では、例えば平均値(average)、平均(mean)、又は相関ピーク値を除く相関値の値域によるものなどの相関ピーク値以外の相関値により示される、「バックグラウンドの」平均「無相関」雑音/干渉レベルを相関が超えるかを判定するために、その相関のピークが、正規化されうる電力閾値レベルと比較される。
【0024】
図4は、WLAN装置が、その受信器を通じて、WLAN装置が通信を行い得る無線周波数チャネルを占めるか、重なるかとの少なくともいずれかであるかを判定するために、無線周波数信号サンプルを収集及び処理するために「起動」する図400を図解している。WLAN装置は、LTE通信システムに対して「非同期で」動作することができ、このため、WLAN装置は、起動すると、LTE通信システムの伝送のOFDMシンボルのサイクリックプリフィックスと部分的に、完全に重畳し得るし、又は全く重畳しないかもしれない、長さTintの時間間隔にわたる無線周波数信号サンプルウィンドウを収集することができる。WLAN装置は、LTEのOFDMシンボルが開始して終了する時を知らない可能性があり、したがって、無線周波数信号サンプルウィンドウは、1つ以上のOFDMシンボル内のどこからか一連のデータを収集することができる。時間間隔Tintは、少なくとも、LTE通信システムのOFDMシンボルのためのサイクリックプリフィックスに対応する時間期間にわたりうる。WLAN装置がサイクリックプリフィックスを含まない無線周波数信号サンプルウィンドウのデータを収集すると、第2の相互相関ピークが現れないかもしれない(無線周波数信号サンプルの「サイクリックプリフィックス長」のセットが相関する無線周波数信号サンプルのセットが「サイクリックプリフィックス長」のセットを含む場合、少なくとも1つの相互相関ピークは、すなわち、無線周波数信号サンプルの「サイクリックプリフィックス長」のセットそれ自身に対して、必ず生じる)。
【0025】
図4に示されるように、相互相関#1は、十分な大きさの、そして、要求された時間期間だけ分離された2つのピークが相互相関結果において現れないかもしれない、サイクリックプリフィックスを含まない長さTintの無線周波数信号サンプルウィンドウを用いることによって実行されうる。WLAN装置は、続いて、無線周波数信号サンプルウィンドウを、Toffsetのオフセット時間期間だけオフセットして、相互相関を繰り返すことができる。いくつかの実施形態では、オフセット時間期間Toffsetは、サンプリングウィンドウ長Tint以下である。相互相関#2は、WLAN装置が起動する前のOFDMシンボルの最初のサイクリックプリフィックスに用いられるデータのセットに部分的にわたる、無線周波数信号サンプルウィンドウを用いて行われうる。このように、相互相関#2も、対応する繰り返されるサイクリックプリフィックスが過去において(すなわち、WLAN装置が無線周波数信号サンプルウィンドウを収集するために起動する前の時点において)生じているため、2つのピークを検出する結果とはなりえない。相互相関#3は、サイクリックプリフィックスに用いられるデータのセットに完全にわたる無線周波数信号サンプルウィンドウを用いて実行されうるが、(OFDMシンボルの最初における)その対応するサイクリックプリフィックスの受信がより早い時間期間からでありうるため、相互相関#3も、2つの相互相関ピークを検出することとはならない。相互相関#4は、第1のOFDMシンボルの立下り部分と第2のOFDMシンボルの立ち上がり部分とにわたるデータのセットを用いて行われうる。相互相関#4は、無線周波数信号サンプルウィンドウの別の一部が前のOFDMシンボルからのデータをカバーする一方で、無線周波数信号サンプルウィンドウの一部のみがOFDMシンボルの1つのサイクリックプリフィックスで用いられるデータをカバーするため、第1のピークに比して不十分な大きさの第2のピークをもたらしうる。相互相関#5は、OFDMシンボルのサイクリックプリフィックスに対するデータのセットに完全に重なる時間ウィンドウを描いており、相互相関結果において2つのピークを与えうる。LTE信号の受信信号強度がノイズフロアに比して(又は、WLAN装置によって受信される他のノイズに対して、又は、「オフピーク」の相互相関結果を用いて決定される「基礎」レベルに対して、の少なくともいずれかに対して)十分に高い場合、十分な大きさを有し(サイクリックプリフィックスのために付加された時間を除く)OFDMシンボル長に対応する、例えばOFDMシンボル長に等しい、時間期間だけ離れた2つの相互相関ピークが検出されうる。OFDMシンボルの2つの相互相関ピークが検出される場合、WLAN装置は、要求される大きさ(閾値レベルより上)および時間間隔の相互相関ピークの同じパターンが生じることを確認するために、1つ以上の追加の続くOFDMシンボルに対する相互相関を繰り返すことができる。少なくとも2つの異なる無線周波数信号サンプルウィンドウを用いた繰り返しの相互相関の試行の後に相互相関においてピークのペアが検出されない場合、WLAN装置は、スリープに戻るか、サンプリングされた無線周波数チャネルがLTEシステムからの干渉を含まないと判定するか、の少なくともいずれかを行い得る。
【0026】
無線通信システムは、大きく可変なチャネル特性の影響を受けやすい場合があり、いくつかの実施形態では、WLAN装置は、LTEシステムからの無線周波数干渉の存在を判定する際に、チャネル変動を考慮することができる。無線周波数チャネルは、LTEシステムのサイクリックプリフィックスを含む無線周波数信号の「ばらつき」をもたらす遅延電力プロファイルを含みうる。このように、いくつかの例では、LTEシステムのサイクリックプリフィックスのサンプルは、WLAN装置によって受信されるときに、サイクリックプリフィックス長の幅より大きい時間間隔にわたって広がり得る、すなわち無線周波数チャネルの状態によって導かれる遅延スプレッドによって拡張されうる。「広がった」サイクリックプリフィックスの相互相関は、互いに隣接する1つ以上の時間シフトにわたって、ピークのペアの多数のインスタンスをもたらし得る。いくつかの実施形態では、WLAN装置は、相互相関作用におけるピークの2つのセットがOFDMシンボルに対応する時間期間だけ、例えば66.7マイクロ秒の分離だけ離れて現れるかを判定することができる。雑音と(LTE信号以外からの)干渉との少なくともいずれかが非常に高い場合、相互相関により与えられる処理利得は、サイクリックプリフィックスの相関のピークを検出可能とするには不十分たりえる。典型的なWLANシステムに対して、平均信号対干渉及び雑音比(SINR)が、約−85dBmのLTE受信信号電力レベルに対応し得る約10dB以上である場合、相互相関の2つのピークが、約20−22MHzの帯域幅にわたる無線周波数チャネルに対して検出されうる。
【0027】
典型的なLTEシステムでは、OFDMサブキャリア周波数間隔は15kHzにわたる一方で、典型的なWLANシステムでは、OFDMサブキャリア周波数間隔は、約312.5kHzにわたり、したがって、LTEのOFDMシンボルのそれぞれは、20個のWLAN OFDMシンボルに略等しい時間期間にわたる。WLANシステムの受信器フロントエンドにおける約2から4のオーバーサンプリングレートを用いることは、LTEサンプルの相互相関に対して十分な分解能を与えうる。WLANシステムによるLTEシステムの検出は、少なくとも1つのLTEのOFDMシンボル期間にわたる時間期間を要求する場合があり、LTEシステムの存在を確認するために、例えば複数のLTEのOFDMシンボルにわたる1つのLTEタイムスロットまでの、複数のLTEのOFDMシンボル期間を要求する場合がある。ここで説明される方法及び装置は、WLAN装置がLTE信号を復号することを要求せず、むしろ、特定の長さの、そして、LTEシステムにおけるOFDMシンボルによって用いられるような、サイクリックプリフィックスのコピーの間の間隔を有するサイクリックプリフィックスの存在を検出することを要求する。WLAN信号を受信するのに用いられる同一の無線回路は、LTE信号をサンプリングするのにも用いられてもよく、受信された無線周波数信号サンプルの相互相関は、デジタルハードウェアにおいて実行されてもよい。いくつかの実施形態では、相互相関は、少なくとも部分的に、無線ベースバンド回路によって実行される。いくつかの実施形態では、相互相関は、少なくとも部分的に、デジタルハードウェアブロックによって実行される。いくつかの実施形態では、無線周波数信号サンプルウィンドウの異なる時間シフトに対する無線周波数信号サンプルの相互相関は、少なくとも部分的に、並列に実行される。いくつかの実施形態では、無線周波数サンプルウィンドウの異なる時間シフトに対する無線周波数信号サンプルの相互相関は、例えば相関フィルタバンクを用いて、少なくとも一部において並列で実行される。
【0028】
図5は、いくつかの実施形態による、LTE無線通信システムからの無線周波数干渉を検出する、WLAN無線通信システムによる典型的な方法のフローチャート500を図解している。第1のステップ508では、WLAN装置、例えば、WLANクライアント装置とWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかは、変数nを、ゼロオフセット値を有する初期サンプルウィンドウに対応し得る、ゼロの値に初期化する。続くステップ510では、WLAN装置の受信器は、時間間隔Tintにわたる時間ウィンドウで、時間領域の無線周波数信号サンプルの第1のセットを収集しうる。いくつかの実施形態では、時間領域の無線周波数信号サンプルの第1のセットは、例えば、WLAN装置が他のWLAN装置に関連付けられている場合、無線周波数チャネルを用いて、WLAN装置が使用する通信に関連付けられた無線周波数チャネルに対して収集される。いくつかの実施形態では、時間領域の無線周波数信号サンプルの第1のセットは、例えば、将来の通信のためと、通信する無線周波数チャネルを探索する際と、の少なくともいずれかにおいて、WLAN装置による通信が生じることが予期される無線周波数チャネルに対して収集される。いくつかの実施形態では、時間領域の無線周波数信号サンプルの第1のセットは、無線周波数スキャニング処理の一部として、無線周波数チャネルに対して収集される。典型的な実施形態では、WLANの時間ウィンドウの時間間隔Tintは、LTE無線通信システムのOFDMシンボルのためのサイクリックプリフィックスに対応する時間期間にわたる。いくつかの実施形態では、時間間隔Tintに対する値は、4.5から5.5マイクロ秒に分布する。いくつかの実施形態では、時間間隔Tintに対する値は、約4.7マイクロ秒と5.4マイクロ秒との少なくともいずれかである。いくつかの実施形態では、時間間隔Tintに対する値は、少なくとも、LTE無線通信システムのOFDMシンボルのためのサイクリックプリフィックス長に等しい。ステップ512では、WLAN装置は、時間ウィンドウの収集された無線周波数信号サンプルの第1のセットの、LTE無線通信システムのための少なくとも1つのOFDMシンボルにわたる時間期間Tsymにおいて受信された第2のセットの無線周波数信号サンプルとの相互相関を実行する。いくつかの実施形態では、時間期間Tsymに対する値は、66.7マイクロ秒以上である。いくつかの実施形態では、無線周波数信号サンプルの第2のセットは、無線周波数信号サンプルの第1のセットの少なくとも一部を含む。いくつかの実施形態では、無線周波数信号サンプルの第2のセットは、無線周波数信号サンプルの第1のセットの少なくとも全てを含む。ステップ514では、WLAN装置は、電力閾値レベルを超える第2の相互相関ピークが生じるかを判定するために、相互相関値を比較する(第1の相互相関ピークは、無線周波数信号サンプルの第1のセットと、無線周波数信号サンプルの第1のセットと重なり得るより広い時間期間Tsymにわたる無線周波数信号サンプルの第2のセットの一部としてのそれ自身とが相関する時に、必ず生じうる)。第2の相互相関ピークが生じない場合、WLAN装置は、ステップ524へ進めて、完了した相互相関のセットLTE無線通信システムのための少なくとも1つのOFDMシンボルにわたる時間期間Tsymを超えるかを判定する。ステップ524では、WLAN装置は、少なくとも1つのOFDMシンボルの全体の時間期間にわたるサンプルウィンドウが相互相関に用いられているかを判定する。WLAN装置が、少なくともOFDMシンボルの全体の時間期間が確認され、相互相関ピークのペアが検出されなかったと判定した場合、ステップ530において、WLAN装置は、LTE無線通信システムが、現在、サンプリングされた無線周波数チャネルを占めていないと判定することができる。1つのOFDMシンボルの全体の時間期間より短い期間が相互相関に用いられている場合、WLAN装置は、ステップ526で変数nをインクリメントし、ステップ528でWLAN装置は、無線周波数信号サンプルウィンドウを、Toffsetの時間期間だけシフトする。いくつかの実施形態では、時間期間Toffsetは、少なくとも1つのLTEサンプルの時間期間に対応する。いくつかの実施形態では、時間期間Toffsetは、LTEシステムのサイクリックプリフィックスだけにわたる時間期間以下の長さである。いくつかの実施形態では、Toffset≦Tintである。WLAN装置は、第2の相互相関ピークが電力閾値を超えない場合、相互相関に使用される無線周波数信号サンプルのセットの無線周波数信号サンプルウィンドウを、オフセット時間期間だけ「スライド」し、相互相関を繰り返すことにより、ステップ510から514を繰り返す。第2の相互相関ピークが電力閾値を超える場合、ステップ514で判定されるように、WLAN装置は、ステップ516において、第1の相互相関ピークに対する相互相関の電力レベルに対する第2の相互相関ピークに対する相互相関の電力レベルの比が比の閾値を超えるかを判定する。いくつかの実施形態では、第2の相互相関ピークの電力レベル値は、第1の相互相関ピークの測定された電力レベル値の少なくとも80%以上でなければならない。比が比の閾値を超えない場合、WLAN装置は、ステップ524へ進める。比が比の閾値を超える場合、WLAN装置は、ステップ518において、第1の相互相関ピークと第2の相互相関ピークとの間の時間間隔がLTE無線通信システムのためのOFDMシンボルの時間期間に対応するかを判定することができる。相互相関ピークの間の時間期間がOFDMシンボル時間、例えばTsym=66.7マイクロ秒に等しくない場合、WLAN装置は、ステップ524へ進むことができる。相互相関ピーク間の時間期間がOFDMシンボル時間に等しい場合、WLAN装置は、ステップ520において、LTE無線通信システムがサンプリングされた無線周波数チャネルにおいて送信したことを検出することができる。ステップ522において、WLAN装置は、LTE無線通信システムからの無線周波数共存干渉の存在を補償することができる。いくつかの実施形態では、WLAN装置は、LTE無線通信システムが検出された無線周波数チャネルを、例えば、ランダムの又は固定の時間期間の間、又は、将来のスキャニング動作が無線周波数チャネルにLTE無線通信システムからの周波数共存干渉がないことを検出するまで、避ける。例えば、いくつかの実施形態では、図5に図解されている方法は、WLAN装置によって実行されるキャリアセンス多元接続(CSMA)プロトコルの中での「クリアな」無線周波数チャネルの評価(CCA)の一部として実行されうる。いくつかの実施形態では、WLAN装置が送信すべき1つ以上のデータパケットを有する場合、WLAN装置は、図5に概説されているステップを含みうるCCAを実行してもよい。例えば、WLAN装置によって評価された無線周波数チャネルが占められていない場合、図5のステップ530に示されるように、WLAN装置は、1つ以上のデータパケットの全て又は一部を送信することができる。WLAN装置によって評価された無線周波数チャネルが占められている場合、図5のステップ520に示されるように、WLAN装置は、1つ以上のパケットの伝送を、例えば、CSMAプロトコルとクリアチャネル評価(CCA)手順との少なくともいずれかに従って、(例えばランダム又は固定の時間期間の間)延期することができる。いくつかの実施形態では、WLAN装置は、無線周波数チャネルに占められているとマークし、同一の無線周波数帯域において又は他のWLAN装置との通信のための異なる無線周波数帯域の中で別の無線周波数チャネルを選択する。いくつかの実施形態では、これは、WLAN装置が移動しようとしている選択された無線周波数チャネルを示す、チャネル切り替えアナウンス(CSA)アクションフレームを送信するWLAN装置を含みうる。
【0029】
図6は、いくつかの実施形態にしたがう、WLANクライアント装置とアクセスポイントとの少なくともいずれかに実装されうる装置600のブロック図を図解している。図6に図解されると共に図6に関して説明されるコンポーネント、装置、又はエレメントは、必須ではなく、ある実施形態ではいくつかが省略されうることが理解されるだろう。さらに、いくつかの実施形態は、図6に図解され、図6に関して説明されるものを超える、さらなる、又は異なるコンポーネント、装置又はエレメントを含みうる。さらに、いくつかの実施形態では、装置600の1つ以上のコンポーネントは、無線周波数帯域の、例えば複数の無線通信装置間で共有されうる非ライセンス帯域で、無線周波数チャネルにおけるLTEシステムの存在を検出するためのWLANクライアントとWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかの機能を集団で提供し得る、複数の計算装置にわたって分散されうることが理解されるだろう。
【0030】
いくつかの実施形態では、装置600は、ここで開示された1つ以上の実施形態に従った動作を実行するように設定可能な処理回路610を含みうる。この点で、処理回路610は、様々な実施形態に従って装置600の1つ以上の機能を実行するように、若しくはその実行を制御するように、又はその両方を行うように構成されることができ、したがって、様々な実施形態に従って装置600の機能を実行する手段を提供し得る。処理回路610は、1つ以上の実施形態に従って、データ処理と、アプリケーションの実行と、処理及び管理サービスとの少なくともいずれかを実行するように構成されうる。
【0031】
いくつかの実施形態では、装置600又は、処理回路610などの、装置600の一部またはコンポーネントは、それぞれが1つ以上のチップを含みうる1つ以上のチップセットを含んでもよい。したがって、処理回路610と装置600の1つ以上のさらなるコンポーネントとの少なくともいずれかは、いくつかの例では、1つ以上のチップを含むチップセットでの具体物を実装するように構成されうる。装置600の1つ以上のコンポーネントがチップセットとして具現化されるいくつかの実施形態では、チップセットは、計算装置に実装時、又はそうでなければ動作可能に計算装置に接続されるときに、WLANクライアントとWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかとして、計算装置が動作することを可能とすることができるものでありうる。
【0032】
いくつかの実施形態では、処理回路610は、プロセッサ612を含むことができ、いくつかの実施形態では、図6に示されるもののように、さらに、メモリ614を含んでもよい。処理回路610は、通信インタフェース616と干渉検出モジュール618との少なくともいずれかに接続され、又はそうでなければ制御し得る。
【0033】
プロセッサ612は、様々な形態で実現されうる。例えば、プロセッサ612は、マイクロプロセッサ、コプロセッサ、コントローラ、又は、例えばASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、そのいくつかの組み合わせなどのような集積回路を含む、様々な他の計算若しくは処理装置などの、様々な処理ハードウェアベースの手段として実装されうる。単一のプロセッサとして図解されているが、プロセッサ612は、複数のプロセッサを含みうることが理解されるだろう。複数のプロセッサは、互いに動作して通信しうると共に、ここで説明される装置600の1つ以上の機能を実行するように、集合で構成されうる。複数のプロセッサを含む実施形態では、複数のプロセッサは、単一の計算装置として実装されてもよく、または、LTE通信システムの無線周波数干渉検出を含むWLANクライアント装置とWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかの機能を集合として提供し得る複数の計算装置に分散されてもよい。いくつかの実施形態では、プロセッサ612は、メモリ614に記憶されうる又はそうでなければプロセッサ612にアクセス可能でありうる命令を実行するように構成されうる。このように、ハードウェアによって構成されようと、ハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって構成されようと、プロセッサ612は、しかるべく構成されている間は、様々な実施形態に従って動作を実行可能でありうる。
【0034】
いくつかの実施形態では、メモリ614は、1つ以上のメモリデバイスを含みうる。メモリ614は、固定とリムーバブルとの少なくともいずれかのメモリデバイスを含みうる。いくつかの実施形態では、メモリ614は、プロセッサ612によって実行されうるコンピュータプログラム命令を記憶することができる非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供し得る。この点で、メモリ614は、装置600が1つ以上の例示の実施形態に従う様々な機能を実行することを可能とするための、情報、データ、アプリケーション、命令又は同様のものの少なくともいずれかを記憶するように構成されうる。複数のメモリデバイスを含む実施形態では、その複数のメモリデバイスは、単一の計算装置に実装されてもよいし、WLANクライアント装置又はWLANアクセスポイントの、無線周波数干渉検出と軽減との少なくともいずれかを実行する機能を集合で提供し得る複数の計算装置に分散されてもよい。いくつかの実施形態では、装置600のコンポーネント間で情報を受け渡すための1つ以上のバスを介して、メモリ614は、プロセッサ612、通信インタフェース616又は干渉検出モジュール618の1つ以上と通信し得る。
【0035】
装置600は、さらに、通信インタフェース616を含みうる。通信インタフェース616は、他の装置とネットワークとの少なくともいずれかとの通信を可能とする1つ以上のインタフェース機構を含みうる。例えば、通信インタフェース616は、装置600がWLANを介して通信することを可能とするように構成されうる。装置600は、それぞれが、通信プロトコル、例えば、無線通信プロトコルにしたがって通信を提供し得る複数の通信インタフェース616を含みうる。様々な例示の実施形態では、通信インタフェース616は、例えば、アンテナ(又は複数のアンテナ)、及び、セルラネットワークなどの1つ以上の無線通信ネットワークとの通信を可能とするための対応ハードウェア若しくはソフトウェアまたはその両方、及び、ケーブル、デジタル加入者線(DSL)、USB、FireWire、イーサネット(登録商標)又は他の有線ネットワーク手法を介した通信に対応するための通信モデム又は他のハードウェア/ソフトウェアの、少なくともいずれかを含みうる。
【0036】
装置600は、さらに、干渉検出モジュール618を含みうる。干渉検出モジュール618は、回路、ハードウェア、非一時的コンピュータ可読媒体(例えばメモリ614)に記憶され、処理装置(例えばプロセッサ612)によって実行されるコンピュータ可読プログラム命令を含むコンピュータプログラム製品、又はそれらのいくつかの組み合わせなど、様々な手段として実現されうる。いくつかの実施形態では、プロセッサ612(又は処理回路610)は、干渉検出モジュール618を含むことができ、そうでなければ制御することができる。干渉検出モジュール618は、ここで説明されたLTE通信システムからの無線周波数干渉の検出と、1つ以上の例示の実施形態の指示により、WLANクライアントとWLANアクセスポイントとの少なくともいずれかによって実行されうる他の機能との少なくともいずれかに対応するように構成されうる。
【0037】
説明された実施形態の様々な態様、実施形態、実装又は特徴は、別個に又は任意の組み合わせで用いることができる。説明された実施形態の様々な態様は、ソフトウェア、ハードウェア又はハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって実装されうる。説明された実施形態は、非一時的コンピュータ可読媒体上のコンピュータ可読コードとしても実現されうる。非一時的コンピュータ可読媒体は、データを記憶することができ、その後コンピュータシステムによって読み出されうる任意のデータ記憶装置である。コンピュータ可読媒体の例は、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、CD−ROM、HDD、DVD、磁気テープ、及び光データ記憶装置を含む。
【0038】
説明のための前述の説明は、特定の用語を、説明される実施形態の完全な理解を提供するために用いた。しかしながら、当業者には、説明された実施形態を実行するためにはその特定の詳細は必要でないことが理解されるだろう。したがって、特定の実施形態の前述の説明は、実例及び説明の目的で提示されている。それらは、排他的であること、又は、説明された実施形態を、開示された厳密な形式に限定することを意図していない。当業者には、多くの変更及び変形が、上述の教示を考慮して可能であることが理解されるだろう。
【0039】
本開示にしたがう、システム、方法、装置およびコンピュータプログラム製品の典型的なアプリケーションがここで説明された。これらの例は、説明された実施形態の理解の状況及び補助を加えるためだけに提供されている。したがって、当業者には、説明された実施形態が、これらの特定の詳細のいくつか又は全てを用いずに実行されうることが、理解されるだろう。他の例では、よく知られた処理ステップについては、不必要に開示の実施形態を曖昧にすることを防ぐため、詳細には説明されていない。以下の例が限定として受け止められるべきでないように、他のアプリケーションも可能である。
【0040】
ここで与えられた詳細な説明において、説明の一部を形成し、説明された実施形態にしたがった特定の実施形態が例示の目的で示される、添付の図面が参照されている。当業者が説明された実施形態を実行することができるように、これらの実施形態が十分詳細に説明されているが、他の実施形態が使われうるように、そして、説明された実施形態の精神及び範囲から離れることなく変更がなされうるように、これらの例は限定的ではないことが理解される。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図2A
図2B
図3
図4
図5
図6