(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
モジュールが第一の方向でモジュール固定要素に係合されていると判断された場合、作動させる工程がモジュールを作動させるか、またはモジュールの第一の機能の作動を可能にする、請求項2記載の方法。
モジュールが第一の方向以外の方向でモジュール固定要素に係合されていると判断された場合、モジュールまたはモジュールの少なくとも第一の機能を作動していない状態に維持する工程
をさらに含む、請求項2記載の方法。
モジュールおよび履物品が互いとの動作について認可されないと判断された場合、モジュールまたはモジュールの少なくとも第一の機能を作動していない状態に維持する工程
をさらに含む、請求項1記載の方法。
第一の相互作用システムが、第一のモジュール固定要素に隣接している上部部材または靴底部材の少なくとも一つに係合された第一の磁石、および第一モジュール固定要素に隣接している上部部材または靴底部材の少なくとも一つに係合された第二の磁石を少なくとも含む、請求項26記載の方法。
上部部材または靴底部材の少なくとも一つの中またはその上に第二のモジュール固定要素を備える工程であって、第二のモジュール固定要素が、第一のモジュール固定要素から独立し、モジュールを履物品に取り外し可能に係合するための構造を含む、工程
をさらに含む、請求項26記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0005】
詳細な説明
本発明の様々な実施例に関する次の記述において、本明細書の一部を形成する添付図面が参照され、例示により本発明の局面が実行されうる様々な構造、態様、および実施例が示される。本発明の範囲から外れることなしにその他の態様が利用され、構造および機能の変更が行われても良いことを理解するべきである。
【0006】
I. 本発明の局面の一般的な記述
本発明の局面は、一般に履物に関する。本発明の実施例およびそれを用いることができる実施例環境を一般的に図示する
図1において示されるように、一つまたは複数の個々の履物品100(運動靴のような)には、能力測定モジュール102、他の測定モジュール102、あるいは他の目的(例えばデータ送信、受信、RFID、無線または他のオーディオ/ビデオ送受信等)のためのモジュール102のような電子モジュールを装備することができる。モジュール102は、実行中に(例えば、競技イベント中または運動中もしくは他の実行中に)情報を検出または収集し、履物ユーザまたはその他(例えば、送信装置、RFID装置など)へ情報を提供し、および/または別の装置(例えば、履物衝撃減衰システムなど)を制御するための電子装置を含むことができる。任意の所望のまたは適切なタイプの情報を検出し、ユーザまたはその他に提供し、および/または使用または生成することができ、情報のタイプのより具体的な例は、ユーザ移動速度情報、移動距離情報、GPS情報、高度情報、ユーザの生理学的情報、GPS、速度、距離、生理学上の、あるいは他の情報から導き出した情報(例えば、警告情報、ルート情報、地理情報など)、RFID生成情報、および同種のものを含む。さらにまたはあるいは、モジュール102は、アクティブな衝撃減衰要素、表示装置、データ受信装置などのように、履物品の一部として、ユーザの身体上で、ユーザによって運ばれ、あるいは他の位置に存在する装置を含む他の装置または機能を制御するために、および/または他の装置にデータを提供するために使用されてもよい。
【0007】
図1の実施例において示されるように、ユーザ104が動くと、履物100に装着されるかまた含まれるモジュール102に備えられた装置は、運動および/または履物の使用に関連した一つまたは複数の物理的または生理学的特性(例えば、類似の速度および距離情報、GPS情報、脈搏数、心拍数、および/または上に記述された情報のタイプ)を測定し、あるいは他の所望の機能を実行する。望ましい場合、例えば、後の使用および/または分析のために、データは、メモリ(例えば、モジュール102に含まれ、履物100に備えられ、周辺装置などを備えたメモリ)に格納されることができ、および/または例えばモジュール102あるいは履物100の一部として任意に含まれる無線送信装置106を介してユーザまたは他のものへ送信されることができる。任意で、望ましい場合、モジュール102および/または履物100は、ユーザ104または他のものにデータまたは他の情報を送信する前に集めたデータの処理を可能にするために、一つまたは複数のマイクロプロセッサあるいは他のデータ処理能力を含むことができる。
【0008】
データまたは所望の情報を、本発明から外れることのない任意の所望の様式で、ユーザ104または他のものに、例えば表示装置110を備えた無線受信器108に伝えることができる。任意で、望ましい場合、モジュール102または履物100などによって送られたデータおよび/または情報のさらなる処理を可能にするために、表示装置110は、モジュール102または履物100によって送られた生データの最初の処理を可能にするマイクロプロセッサを装備してもよい。より具体的な例として、表示装置110は、携帯型の、ユーザ持ち運び型装置、例えば時計、PDA型装置、携帯電話、MP3または他のオーディオプレイヤー、頭部着用型表示装置、ポケットベル型装置、ヘッドホンまたはイヤホンなどの様々な電子装置を含むことができる。オーディオ装置、ビデオ装置、オーディオ/ビデオ装置、英数字表示装置などのような任意のタイプの「表示装置」を設けることもできる。
【0009】
この一般的な実施例の一般的な記述および実施例の使用環境に照らして、本発明の様々な実施例局面が以下により詳細に記述され、履物構造にモジュールを係合させることができる様式、モジュールおよび/またはモジュールに含まれる電子装置を作動させることができる様式、特定のユーザによるあるいは特定の履物品によるモジュールの使用を認証することができる様式、データ処理アルゴリズムを選択することができる様式、入力データを入力することができる様式、および/または同種のものに関する様々な実施例特徴を含む。
【0010】
A. 自動オン/オフ
本発明の一つの局面は、履物品の使用に関連したおよび/または履物品を着用している間の着用者の動作に関連した物理的または生理学的情報のような情報を、履物着用者または他のものへ提供する装置等の電子装置を含む履物システムに関する。本発明の少なくともいくつかの実施例では、履物システムは、(a) モジュール固定要素を有する履物品、(b) モジュール固定要素に移動可能に係合され、電子装置(例えば、履物品の使用に関連した少なくとも一つの物理的または生理学的特性(例えば、速度および/または距離情報、ジャンプ高さ情報、GPS情報、高度情報、ユーザの物理的または生理学的情報、中底圧縮情報、ゲーミング情報など)を検出する検出要素)を含むモジュール、および (c) モジュールがモジュール固定要素と係合しているかを検出し、モジュールがモジュール固定要素と係合されていると決定された場合、モジュールまたはモジュールの少なくとも第一の機能(例えば電子装置またはいくつかのの部分あるいはその機能など)を作動させる作動システムを含む。望ましい場合、作動システムの少なくとも第一の部分は、履物品におよび/または履物品の一部として含まれてもよく、作動システムの第二の部分は、モジュールにおよび/またはモジュールの一部として含まれてもよい。作動システムの第一の部分は、少なくとも履物品が使用される場合に、モジュール固定要素に隣接して配置されるような位置に、履物品中あるいは履物品上に備えられる。
【0011】
本発明の少なくともいくつかの実施例において、モジュール、またはモジュールの少なくともいくつかの機能は、例えば、モジュールがモジュール固定要素と係合するたびに、および/またはモジュールがモジュール固定要素に配置されたとして検出されるたびに、自動的に開始することができるかまたは有効化することができる。モジュールがモジュール固定要素に配置されたかどうかに関する決定、および/またはモジュール固定要素におけるモジュールの検出は、本発明から外れることなく、任意の適切なまたは所望の様式で行うことができる。例えば、作動システムは、モジュールがモジュール固定要素に含まれるかまたはモジュール固定要素と係合している場合に出力を発生させる磁気センサシステム、圧電気システム、加速度計、光センサ、または同種のものを含むことができる。作動システムがホールセンサシステムのような磁気センサを含む場合、磁気センサシステムの第一の部分(例えば、磁石、磁気センサなど)は履物品に含まれてもよく、磁気センサシステムの第二の部分(例えば、磁気センサ、磁石など)は、モジュールに含まれてもよい。他の実施例において、望ましい場合、モジュールまたは履物品のどちらかがソースおよびセンサの両方を含むことができるが、その場合は、モジュールがモジュール固定要素と係合している場合、検出された磁気特性の変化を検出することができる。そのようなシステムの少なくともいくつかの例において、履物品およびモジュールの各々が、作動システムの対応部分を含まない、および/または検出された特性において所定の変化を引き起こさない場合に、モジュールは作動しないおよび/または無効化され、および/またはモジュールの様々な機能が作動しないおよび/または無効化される。モジュールおよび/またはモジュールの機能の作動の実施例は、様々な図に関連して以下により詳細に記述される。
【0012】
モジュールは、本発明から外れることなく、任意の所望の様式において履物品に固定することができ、例えば、モジュール固定要素は、本発明から外れることなく、任意の所望の形状を取ることができる。本発明の少なくともいくつかの実施例において、モジュールは、望ましい場合、例えば容易にそこから除去することができるように、着脱可能に履物品に固定される。さらに幾つかの具体的な例として、モジュール固定要素は、モジュールを受けることができる履物上部部材または靴底部材の中あるいはその上に形成されたポケット、溝、またはスロットの形態をとってもよい。モジュールは、ひも、フラップ、フックおよびループ型ファスナ、スナップ、フック、他の機械的ファスナ、保持壁または要素、張力取り付け器具、つめ、ばね留めなどのような機械的接続部を介して、本発明から外れることなく任意の所望の様式で履物に固定することもできる。
【0013】
本発明の少なくともいくつかの実施例において、モジュール、またはモジュールの少なくともいくつかの機能は、例えば、モジュールがモジュール固定要素に係合されるたびに、および/またはモジュールがモジュール固定要素において検知されるたびに、自動的に開始されるかまたは作動される。しかしながら、本発明の他の局面では、モジュールおよび/またはモジュールの様々な機能の作動は、いくぶん選択的なものでもよい。本発明の別の実施例局面は、履物システムに関し、それは、(a) モジュール固定要素を有する履物品、(b) モジュール固定要素に取り外し可能に係合され、電子装置(例えば、履物品の使用に関連した少なくとも一つの物理的または生理学的特性を検出するセンサ要素)を含むモジュール、および (c) モジュールがモジュール固定要素に第一の方向で係合しているかどうかを検出し、モジュールがモジュール固定要素と第一の方向で係合している場合、モジュールまたはモジュールの少なくとも第一の機能(例えば、電子装置または電子装置のある部分または機能など)を作動させる作動システムを含む。そのようなシステムの少なくともいくつかの例において、モジュールが、第一の方向以外(例えば、所定の作動方向以外)の様式でモジュール固定要素と係合している場合、モジュールは、シャットダウンされ、作動停止され、無効化され、始動せず、および/もしくは作動しない、ならびに/またはモジュールの様々な機能は、シャットダウンされ、作動停止され、無効化され、始動せず、および/もしくは作動しない。
【0014】
本発明におけるこれらの実施例の特徴は、モジュールおよび/またはモジュールの様々な機能をオンおよびオフに切り替えるために使用することができる。さらにいくつかの具体的な実施例として、モジュールがモジュール固定要素と第一の方向で係合すると、これによりモジュールを始動させ、および/またはモジュールの様々な機能を作動させる。モジュール固定要素からモジュールを除去し、ひっくり返し、回転させる等行い、その後、モジュール固定要素と再度係合することは、上に記述されたような、例えば磁気センサまたは他の検知器システムによって検出することができ、これらの変化により、モジュールが所定の作動方向以外の方向に位置付けられる。これらの方向変化に応じて(および/または、モジュールが所定の作動方向以外の方向でモジュール固定要素と係合するたびに)、モジュールをシャットダウンすることができ、および/またはモジュールの様々な機能をシャットダウン、無効化等することができる。この特徴は、電池寿命を延長するために使用することができ、飛行機の運行、病院での使用、および/または他の送受信に影響されやすい場所での使用などのために、モジュールの送受信能力(有する場合)をシャットダウンする。そのようなシステムの少なくともいくつかの例において、履物品およびモジュールが作動システムの対応する部分を各々含まない場合、ならびに/または予想される相互作用および/もしくは相互作用の変化を引き起こさない場合、モジュールは、作動せずおよび/もしくは無効化され、ならびに/またはモジュールの様々な機能は、作動せずおよび/もしくは無効化される。
【0015】
上に記述されたように、作動システムの様々な部分は、履物品および/またはモジュールに含まれることができ、および上に記述されたような様々なタイプの作動システム、センサシステム、固定要素、固定方法などを、本発明のこの局面から外れずに使用することができる。履物システムの部分の様々な構成(例えば、モジュール、作動システム、検出要素など)も、例えば、上に記述されたように、本発明のこの局面から外れずに使用することができる。
【0016】
本発明のさらなる局面は、例えば運動中、練習中、競技実行中等に、例えば物理的または生理学的データを集めるための電子モジュールを作動させる方法に関する。そのような方法は、例えば、(a) 履物品の中または履物品の上に備えられた(例えば、容易に着脱可能な任意の様式で)モジュール固定要素と電子モジュールを係合する工程であって、モジュールが電子装置(例えば、履物品の使用に関連した少なくとも一つの物理的生理学的特性を検出する検出要素)を含む工程、(b) 係合する工程に応じてモジュールまたはモジュールの少なくとも第一の機能を自動的に作動させる工程を含むことができる。任意に、作動手順の一部として、モジュールがモジュール固定要素に対して所定の作動方向に方向付けられる場合かつその場合にのみ、作動が起こる。
【0017】
そのような方法において、上に記述されたように、作動システムは、モジュールおよび/または履物品の少なくとも一つに関連することができ、この作動システムは、いつモジュールがモジュール固定要素と係合されたか、および/またはモジュールが所定の作動方向に方向付けられたかどうかを検出することができる。モジュールがモジュール固定要素と係合した(任意で正しい作動方向に)場合に、モジュールを始動させおよび/もしくは作動させることができ、ならびに/またはモジュールの様々な機能を、始動させおよび/もしくは作動させることができる。モジュールが、モジュール固定要素と係合していない場合、モジュール固定要素から除去される場合、および/または所定の作動方向以外の方向に方向付けられる場合、モジュールを、停止させるかまたは作動停止させることができ、および/またはモジュールの様々な機能は、停止させるかまたは作動停止させることができる(任意で所定の時間が経過した後に)。
【0018】
本発明の実施例による方法において、作動システムの様々な部分は、履物品および/またはモジュールに含まれてもよく、および上に記述されたような様々なタイプの作動システム、センサシステム、固定要素、固定方法などが使用されてもよい。上に記述したような要素の様々な構成(例えば、モジュール、作動システム、検出要素など)が、本発明によるこれらの実施例の方法の局面を実行するために使用されてもよい。望ましい場合、モジュール固定要素に対してモジュールを再度方向付けること(例えば、ひっくり返す、回転させるなど)が、本発明の少なくともいくつかの実施例の方法に従って、モジュールおよび/またはモジュールの様々な機能を停止させるかまたは作動停止させるために使用されてもよい。
【0019】
B. 認証特徴
本発明のさらなる局面は、それに関連するモジュールが動作する前のいくつかのタイプの認証システムを含む履物システムに関する。そのような履物システムは、例えば、(a) モジュール固定要素を有する履物品、(b) モジュール固定要素に取り外し可能に係合し、電子装置(例えば、履物品の使用に関連した少なくとも一つの物理的および生理学的特性を検出する検出要素)を含むモジュール、および(c) 履物品およびモジュールが互いとの動作について認可されるかどうかを判断する認証システムを含むことができる。電子装置は、いったん作動すると、無線または他のオーディオ/ビデオ通信機能、データ送受信機能、物理的および/または生理学的能力測定および/または監視機能(例えば、速度および/または距離検出、ジャンプ高さ検出など)、GPS情報提供機能、高度測定機能、中底圧縮検出機能、RFIDまたは他のデータ送受信機能などのような任意の所望の機能も行なうことができる。
【0020】
任意のタイプの認証システムが、本発明から外れることなしに使用されてもよい。例えば、本発明のこの局面の少なくともいくつかの実施例において、認証システムの第一の部分が履物品に含まれてもよく、認証システムの第二の部分がモジュールに含まれてもよい。さらにいくつかの具体的な実施例として、上の段落に記述されたシステムの少なくともいくつかが、基本的な認証システムを提供するものとして考慮される場合がある。例えば、上に記述されたように、いくつかの実施例のシステムは、モジュールが動作する前に、および/またはモジュールが所望のデータを提供する前に、モジュールがモジュール固定要素に対して所定の様式で方向付けられることを必要とする場合がある。他の実施例において、モジュールおよび履物品の両方は、作動システムの一部を含む必要があり、および/またはモジュールおよび/またはその機能の少なくともいくつかが作動する前に、検出状態において所定の相互作用または変化を引き起こす。したがって、これらの実施例において、モジュールは、任意のタイプの靴では作用しないで、要求された作動(または認証)システムの少なくとも一つの部分を含む靴でのみ作用し、および/または検出された相互作用またはパラメータにおいて所定の相互作用および/または変化を引き起こす靴でのみ作用する。
【0021】
磁気センサシステム、圧電気センサシステム、加速度計、光(または他の放射線)センサシステム、および同種のもののような様々なタイプのシステムを、本発明から外れることなく、認証のために使用することができる。より具体的な実施例として、光または磁気センサシステムの第一の部分(例えば、磁石、磁気センサ、光源、光検知器など)が履物品に含まれてもよく、センサシステムの第二の部分(例えば、磁気センサ、磁石、光センサ、光源など)がモジュールに含まれてもよく、これらの要素間の特定方向が、モジュールが使用のために始動され、作動し、および/または有効化される前に必要とされてもよい。さらなる実施例として、磁極方向、磁気センサの磁界強度(例えば、少なくとも限界強度、所定の範囲内の強度など)、磁気センサの磁界方向、検知された光波長、検知された光パターン、検知された光方向、検知された光強度、および同種のものは、モジュール/履物の組み合わせを認証するために(例えば、履物品およびモジュールが互いとの動作について認可されるかどうか判断するために)必要な情報の一部として使用することができる。さらなる実施例として、履物またはモジュールは複数の磁石または光源を含んでもよく、全体の磁極方向情報、磁石位置情報、磁気センサの合成磁界強度(例えば、少なくとも合成限界強度、所定の範囲内の合成強度など)、磁気センサの合成磁界方向、検知された光波長、パターン、方向、輝度および同種のものは、モジュール/履物の組み合わせを認証するために(例えば、履物品およびモジュールが互いとの動作について認可されるかどうかを判断するために)必要な情報の一部として使用されてもよい。異なるタイプの認証システムの組み合わせも、本発明から外れることなく使用することができる。
【0022】
本発明のさらなる局面は、(例えば運動中、練習中または競技中に、物理的もしくは生理学的データを集めるために、または他の機能もしくは目的のために)認証ステップおよび/または認証システムの使用を含む電子モジュールを作動させるための方法に関する。そのような方法は、例えば、(a) 履物品の中またはその上に備えられたモジュール固定要素にモジュールを係合する工程であって、モジュールが電子装置(例えば、履物品の使用に関連した、少なくとも一つの物理的または生理学的特性を検出する検出要素)を含む工程、(b) モジュールおよび履物品が互いとの動作について認可されるかどうか検出する工程、および (c) モジュールおよび履物品が互いとの動作について認可されると判断された場合、モジュールまたはモジュールの少なくとも第一の機能を作動させる工程を含むことができる。もちろん、モジュールおよび/またはモジュールの少なくともいくつかの機能(例えば、電子装置またはその部分もしくは機能)は、モジュールおよび履物が互いとの使用について認可されないことが分かった場合、および/またはモジュールがモジュール固定要素から外される場合に、停止し、中断され、作動停止し、無効化され、作動停止状態のままにされ、無効化状態のままにされることができる。例えば、上に記述されたように、一つまたは複数の磁石および磁気センサの使用、相対的な磁石/センサ位置決めおよび方向、磁界強度、磁界方向、一つまたは複数の光源およびセンサ、光パターン、光度、光波長などを含む認証情報を提供する様々な方法が、本発明のこの局面から外れることなく使用されてもよい。
【0023】
C. アルゴリズム選択特徴
モジュールとその作動システムとの間の相互作用は、他の目的のために同様に使用されてもよい。例えば、本発明の少なくともいくつかの実施例局面によれば、モジュールとその作動システムとの間の相互作用に関する特徴は、どのデータ処理アルゴリズムを使用して、例えばモジュールに含まれたセンサによって検出され、集められ、および/または生成されたデータを処理するべきかに関する情報を提供するために使用することができる。本発明のこれらの実施例局面の少なくともいくつかによる履物システムは、(a) モジュール固定要素を含む履物品、(b) モジュール作動システムの少なくとも一部が履物品に含まれるモジュール作動システム、および (c) モジュール固定要素に取り外し可能に係合され、電子装置(例えば、履物品の使用に関連した少なくとも一つの物理的または生理学的特性を検出する検出要素)を含み、モジュール作動システムとモジュールとの間の相互作用が、モジュールにデータ処理アルゴリズム選択情報を提供するモジュールを含むことができる。
【0024】
モジュールとモジュール作動システムとの間の相互作用を変更または制御する様々なやり方を、本発明から外れることなく使用することができる。例えば、モジュール作動システムが、磁石ベースのセンサシステムを含む場合に、モジュールとモジュール作動システムとの間の相互作用の局面は、例えば磁気センサ要素に対して一つまたは複数の磁石の方向、位置、配置、磁界方向、および/または磁極方向を変更することによって、一つまたは複数の磁石の強度を変更すること等によって、変更または制御することができる。異なる方向、位置、配置、磁界方向磁極方向、強度、合成磁界強度、合成磁界方向、および同種のものは、本発明の実施例によるシステムおよび方法によって検出され、データが収集されるときに使用されるデータ処理アルゴリズムを制御および/または選択するための情報として使用されることができる。もちろん、光源および光センサ(または他の検知システム)が使用されてもよく、検知された光に関する様々な異なる特性(または他のパラメータ)が、使用するデータ処理アルゴリズムを制御および/または選択するために使用されてもよい。様々な異なるセンサの組み合わせ、および/または検出されたパラメータが、本発明から外れることなく使用されてもよい。
【0025】
より具体的な実施例として、異なる方向、位置、配置、磁界方向、磁極方向、磁気強度、合成磁界強度、合成磁界方向、光位置、光波長、伝達/反射された光および/またはパターン、光度、および同種のものは、本発明の実施例によるシステムおよび方法によって検出され、例えば、モジュールが係合される履物のタイプ、モジュールが係合される履物上の位置などを示すために使用することができる。その後、いったん履物のタイプまたは履物上の位置の情報が判断されると、モジュールは、示された履物のタイプまたは履物上の位置に関連した特定タイプのデータ処理アルゴリズムを開始するように制御される(例えば、マイクロプロセッサによって)ことができる。
【0026】
よりさらに具体的な実施例として、ある特定のメーカーによって製造された各履物品は、モジュール作動システムの一部として磁石または光源(または他の作動システム要素)を含んでいてもよく、モジュールに含まれる異なるセンサを作動させることができ、異なるデータアルゴリズムを起動することができ、および/または異なる情報を、モジュールが係合される靴のタイプに依存して、ユーザに提示することができる。ランニングシューズ用に、この磁石を、N極を上にして配設することができ、または波長Aの光を靴に取り入れることができ、この磁極方向または光波長がモジュールに含まれた適切なセンサによって検出されたとき、モジュールを、GPSに基づいた速度、距離および高度情報を収集し、この情報をユーザの表示装置に提供するように制御することができる。一方、ゴルフシューズ用に、この同じメーカーは、磁石を配設して、S極を常時上向きにするか、または異なる波長光源を使用することができる。したがって、この磁極方向または光波長が、モジュールに含まれるセンサによって検出される場合に、モジュールは、単に歩数計に基づいた速度および/または距離情報を生成し、この情報をユーザの表示装置に提供するように制御されることができる。多様な異なる検出要素およびアルゴリズムは、本発明から外れることなく、多様な異なる靴(例えばランニングシューズ、サイクリングシューズ、スケートボードシューズ、ウォーキングシューズ、ゴルフシューズ、バスケットボールシューズ、電子ゲーム、ビデオゲームまたは他のゲームなどのために使用される履物等)と使用するために作動させることができる。
【0027】
さらなるより具体的な実施例として、ある特定のメーカーによって製造された履物品は、複数のモジュール固定要素(例えば後ろかかとにあるもの、舌革にあるもの、横側面にあるもの、中央側面にあるもの、上部部材にあるもの、つま先領域にあるものなど)を含んでいてもよい。異なる磁石構成(または光源もしくは他の作動システム要素)は、これらの異なるモジュール固定要素の各々に関連させることができ、モジュールが装着される靴上の位置をセンサが判断することが可能になる(例えば、かかと領域における二つの磁石、上部領域で上向きのN極、舌革領域で上向きのS極、つま先領域における光源など)。任意で、各モジュール固定要素は、それ自身の独立した関連する磁石、または他のモジュール作動システムを有してもよく、あるいは、望ましい場合、(例えば、様々なモジュール固定要素位置に対して距離、方向、強度を変えることによって)一つの作動システムの部分が、一つ以上のモジュール固定要素によって共有されてもよい。異なるセンサがモジュールにおいて作動することができ、異なるデータアルゴリズムを起動することができ、および/またはどのモジュール固定要素がユーザによって利用されているとして検出されるかに依存して、異なる情報をユーザに提示することができる。
【0028】
本発明のこの局面の実施例は、例えば上に記述したようなデータアルゴリズム選択情報能力を備えたシステムを使用して、作動のためのデータ処理アルゴリズムを選択するための方法にも関する。そのような方法は、例えば、(a) 履物品の中でまたはその上に備えられたモジュール固定要素に、モジュールが電子装置(例えば、履物品の使用に関連した少なくとも一つの物理的または生理学的特性を検出する検出要素)を含むモジュールを係合する工程、(b) 履物品における位置またはモジュールが係合している履物のタイプを判断する工程、および (c) 履物品の判断された位置またはタイプに基づいて、データ処理アルゴリズムを選択する工程および/または開始する工程を含むことができる。上に記述されたように、モジュール作動システムの機能および/またはモジュールとの相互作用は、磁石または光源方向、磁石または光源位置、磁石または光源配置、磁極方向、磁石または光の強度または輝度等のような方法において、履物タイプまたはモジュール位置情報を提供するために使用することができる。
【0029】
D. データ入力特徴
本発明のまたさらなる局面は、例えば履物品と使用するための、物理的または生理学的能力監視システムに関連したモジュールのような電子モジュールのためのデータ入力特徴に関する。そのようなシステムは、例えば、(a) ハウジング、(b) 例えば、運動能力に関連した少なくとも一つの物理的または生理学的特性を示す情報(例えば、速度および/または距離情報、GPS情報、高度情報、ジャンプ高さ情報、ユーザの物理的または生理学的情報、中底圧縮情報など)を検出するために、ハウジング内またはその上に少なくとも部分的に備えられた検出要素または他の電子モジュール、および (c) ワイヤレス様式で入力データを受信するために、ハウジング内またはその上に少なくとも部分的に備えられたデータ入力システムを含むことができる。任意で、ハウジング(およびその関連要素)は、履物品と係合されてもよい(任意で、履物品と容易に取り外し可能なように)。データ入力システムは、検出要素が運動能力に関連した物理的または生理学的特性を検出していない場合のような、少なくとも電子モジュールが他の機能を行なっていない場合に(例えば、履物品に装着された状態で、店頭位置で、レースまたはイベント登録位置で等)、入力データを受信することができる。データ入力システムは、本発明の少なくともいくつかの実施例により、入力データを受信するために検出要素を利用してもよい。
【0030】
データ入力システムは、本発明から外れることなく、様々なやり方で入力データを受信することができる。本発明の少なくともいくつかの実施例では、データ入力システムは、少なくとも一部分において、例えば電磁パルス、光パルス等を介して、ワイヤレス様式で入力データを受信することができる。そのようなデータ入力システムは、例えば上に記述した、任意の様々な履物システムおよび方法において備えることができる。
【0031】
本発明のこの局面のまたさらなる実施例は、例えば上に記述されたようなデータ入力システムを任意に使用する、データ取り扱い方法に関する。そのような方法は、例えば、(a) モジュール中にまたはその上に検出要素または他の電子装置を備える工程(例えば、望ましい場合、検出要素または他の電子装置は、運動能力に関連した少なくとも一つの物理的または生理学的特性を検出するか、または他の所望の機能を行なってもよい)、および (b) ワイヤレス様式で行われる、モジュールに備えられたメモリにデータを入力する工程を含むことができる。入力する工程は、例えば少なくとも検出要素が、運動能力に関連した物理的または生理学的特性を検出していない間に(例えば履物品に装着された状態で、店頭位置で、レースまたはイベント登録位置で等)行うことができる。本発明の少なくともいくつかの実施例において、検出要素は、入力データを受信するために使用されてもよい。本発明のこの局面による方法の実施例は、さらに、履物品にモジュールを係合する(任意で容易に取り外し可能な様式で)工程を含んでもよい。データを入力する工程は、履物品にモジュールを係合する工程に先立って、モジュールが履物品に少なくとも一回係合された後に、モジュールが履物品と係合されている間に、および/または任意の他の所望のときに行うことができる。データは、上に記述されたように、電磁パルスまたは光パルスを介して入力されてもよい。
【0032】
E. 履物の局面
本発明のまたさらなる局面は、上に記述したようなシステムおよび方法において使用するために、履物構造およびそのような履物構造を製造する方法に関する。本発明の少なくともいくつかの実施例による履物構造は、(a) 上部部材、(b) 上部部材と係合される靴底部材、(c) 上部部材または靴底部材の少なくとも一つに含まれ、少なくとも一つの電子装置(例えば、履物品の使用に関連した少なくとも一つの物理的または生理学的特性を検出するためのセンサ)を含むモジュールに取り外し可能に係合する構造を含む第一のモジュール固定要素、および (d) 上部部材または靴底部材の少なくとも一つに含まれ、モジュールが第一のモジュール固定要素に存在する場合に、モジュールと相互作用する相互作用システムを含むことができる。相互作用システムの部分は、上部部材および/または靴底部材のいずれかまたは両方に含まれてもよい。本発明の少なくともいくつかの実施例では、相互作用システムの少なくとも一部分は、少なくとも履物品が使用される場合に、モジュール固定要素に隣接して配置されるように備えられることができる。
【0033】
履物品に備えられた相互作用システムは、上に記述されたように、磁石および/または磁気センサを含むことができる。もちろん、光または他の放射線源、光または放射線検知器、圧力生成要素、圧力センサなどのような多様な他の作動システムが、本発明から外れることなく使用されてもよい。本発明の少なくともいくつかの実施例において、相互作用システムは、測定されたパラメータにおける変化を引き起こし、および/またはそうでなければ、モジュールがモジュール固定要素に装着される場合、モジュールに含まれるセンサによって検知することができるいくつかの特性における相互作用または変化を引き起こす。
【0034】
さらに、上に記述されたように、履物品は、本発明から外れることなく、複数のモジュール固定要素および/または複数の相互作用システムを含んでもよい。実施例として、個別の履物品は、例えば、上部および/または靴底部材の両方における一つまたは複数の位置、すなわち後ろのかかと、かかと側面、かかと中間、土踏まず側面、土踏まず中間、つま先側面、およびつま先中間において、複数のモジュール固定要素を含むことができる。さらにまたはあるいは、足の甲領域、舌革部材、および/または履物固定システム(例えば、靴ひも、ストラップ、バックルなど)は、本発明から外れることなく、一つまたは複数のモジュール固定要素および/またはモジュール相互作用システムを含むことができる。望ましい場合、本発明から外れることなく、個々の個別モジュール固定要素が、別個の相互作用システムを有してもよく、複数のモジュール固定要素が、単一の相互作用システムおよび/またはその一部を共有してもよく、および/または個別の履物品上のすべてのモジュール固定要素が、単一の相互作用システムを共有してもよい。
【0035】
本発明のこの実施例の局面による方法は、履物品を製造するための方法を含む。そのような方法は、例えば、(a) 上部部材を靴底部材と係合する工程、(b) 上部部材または靴底部材の少なくとも一つの中またはその上に、履物とモジュールを取り外し可能に係合するための構造を含む第一のモジュール固定要素を備える工程、および (c) 上部部材または靴底部材の少なくとも一つの中またはその上に、モジュールが第一のモジュール固定要素と係合された場合に、モジュールにおいて検知可能な変化を引き起こすために、少なくとも部分的に動作する第一の相互作用システムを備える工程を含むことができる。望ましい場合、さらなるモジュール固定要素および/または相互作用システムを、上に記述されたように、備えてもよい。
【0036】
II. 本発明の具体的な実施例
本発明の局面を、上に概略的に記述してきたが、下記は、本発明によるシステムおよび方法のより詳細で具体的な実施例を提供する。当業者は、もちろん、次の記述が本発明の実施例の記述を構成し、いかなるやり方においても本発明を制限するものとして解釈されるべきでないことを理解するべきである。
【0037】
上に記述されたように、
図1は、履物品100(運動靴のような)が能力測定または他の電子モジュール102を装備している、本発明の実施例および使用の実施例環境を概略的に図示する。モジュール102は、実行中(例えば練習、競技イベント中、または他の実行活動中)に情報を検出または収集するための検知器または検出装置を含むことができる。さらに、モジュール102または履物品100は、履物ユーザ104に情報を提供するために、処理性能および/または転送性能を含んでもよい。任意の所望のタイプの情報を検出し、および/またはユーザに提供することができる一方で、情報のタイプのより具体的な例は、ユーザ移動速度情報、移動距離情報、GPS情報、高度情報、ジャンプ高さ情報、ユーザの物理的および生理学的情報(例えば脈拍、心拍数、体温など)、GPS、速度、距離、または他の情報から導き出した情報(例えば警告情報、経路情報、地理情報など)、ミッドソール圧縮情報、および同種のものを含む。さらなる実施例として、センサではなく、電子モジュール102が、RFID、無線、オーディオ、ビデオまたは他のデータあるいは情報の送受信のような任意の所望の機能を行なってもよい。データまたは情報は、時計、PDA型装置、携帯電話、MP3または他のオーディオプレイヤー、ヘッド着用型表示装置、ポケットベル型装置などのような表示装置108を介してユーザに提示されてもよい。代わりにまたはさらに、望ましい場合、検出された情報を使用して、ユーザ104に情報を提供するかまたは提供しないで、履物自体の特徴を変更または制御するために(例えば履物の衝撃減衰特性を制御するために)、または他の装置を変更あるいは制御することができる。
【0038】
図2は、
図1に示されるような、履物品において使用するためのモジュール102に含まれることができる実施例要素を概略的に図示する。
図2は、一般に、モジュール102が電源を含むことができることを示し、これは、バッテリー(例えば充電式電池など)、太陽電池、および/または別のタイプの電源を構成することができる。電源は、より詳細に下に記述されるように、本発明によるシステムおよび方法の少なくともいくつかの実施例における作動または認証システムの一部として使用することができる磁気センサ要素のような、モジュール102に含まれることができる他の要素を動作させるために、電力を供給する。もちろん、上に言及されたように、光源/センサ、圧電気要素などのような他のタイプの作動および認証システムが、本発明から外れることなしで使用されてもよい。
【0039】
磁気センサはマイクロプロセッサ装置に、信号情報、例えば磁界強度、磁界方向、磁極方向、磁石位置、磁極方向、磁気源の数、磁気源の位置決めなどのような、磁気センサによって検出された磁界の一つまたは複数の特性を示す情報を提供してもよい。認証システムの一部として使用された時、または作動システムの一部として使用された時でも、マイクロプロセッサは、磁気センサから入ってくるデータを処理し、モジュール102が履物品に、および/または使用のために適したもしくは認可された位置もしくは方向に配置されているかどうを判断し、そうするのが適切な場合、電子装置(例えば検出装置など)を選択的に動作させる(例えば、モジュール102が正しく方向付けられ、および/またはモジュールが取り付けられた靴と使用するために認証されているとマイクロプロセッサが判断した場合、電子装置を始動させ、動作を有効化し、および/またはそれを作動し、および/またはモジュール102が使用のために正しく方向付けられていない、および/またはモジュールが取り付けられた靴と使用するために認可されていないとマイクロプロセッサが判断した場合、電子装置を停止させ、動作を無効化し、および/またはそれを作動させない)。電子装置は、上で言及したように、履物品の使用に関連した物理的および生理学的データのような、任意の所望のタイプの情報を検出および/または収集することができ、データ、オーディオ信号、無線信号、ビデオ信号、送信RFID情報、または他のデータなどを送受信することができる。任意で、少なくともいくつかの実施例のシステムにおいて、磁気センサはさらに、本発明から外れることなく、物理的および/または生理学的データ検出装置として機能しても(例えば、ホールセンサ要素として使用されても)よい。一つまたは複数のLED 112 (または他のインジケータ)が、モジュール102が正しく方向付けられ、始動し、データを受信し、シャットダウンするなどの場合を示すために使用されてもよい。
【0040】
データ、例えば電子装置によって収集されたデータを格納するために、メモリを備えることができる。収集された(および任意で格納された)データは、任意でマイクロプロセッサにおいてさらなる処理を受け、および/または、例えばモジュール102に備えられた送信要素106を介して、上に記述されたような周辺表示装置に送信されてもよい。もちろん、本発明から外れることなしで、有線およびワイヤレス接続を含む任意の所望のタイプのデータ送信機構およびシステムが使用されてもよい。さらにまたはあるいは、望ましい場合、電子装置からのデータ、またはマイクロプロセッサによってさらに処理されたデータも、周辺装置へ送信することができ、そこで、情報がユーザに示される前にさらなる処理が行われる(例えば、ユーザに情報を示す前に、任意で、他の外部データまたは情報とともに組み合わせるかまたは使用した後、表示装置110を、データをさらに処理する別個の外部処理システムと共に動作させることができる)。任意の適したまたは所望の処理は、本発明から外れることなしで、モジュール102、表示装置110、および/または他の所望の処理装置(図示せず)で行うことができる。
【0041】
もちろん、
図2は、靴と係合させるためのモジュール102に含むことができる装置の実施例を示すだけである。電源、メモリ、マイクロプロセッサ、送信システム106、磁気センサの少なくとも一部および/または電子装置などのような、
図2に示された一つまたは複数の要素は、本発明から外れることなしで、モジュール102ではなく靴構造の一部として含まれてもよい。様々な要素が、モジュール102以外の場所で提供される場合に、必要ならば、モジュール102との電気的接続および/または他の通信を、ワイヤ、接触パッド、接続ピン、ワイヤレス接続などを介するような任意の所望の様式で行うことができる。
【0042】
図3Aから3Cは、一般に、履物品100にモジュール102を固定する場合に含まれる実施例のステップを示す。従来例として、
図3Aに示されるように、履物品100 (例えば運動靴または他の履物)は、例えば接着剤、セメント、融着または接着技術、機械的コネクタ、縫製、とじ付け、および/または同種のものを介するような任意の従来の様式で互いに係合された上部部材120および靴底部材122を含むことができる。上部部材120は、足を受けるための開口124、および靴ひも、ストラップ、バックル、フックおよびループ型ファスナ、フックファスナ、磁気ファスナなどのような固定機構(
図3Aから3Cに図示せず)を含むことができる。靴底部材122は、外底部分126(通常使用する場合に地面に接触する)、中底部分128(通常衝撃反応力を減衰させるために使用される)、および靴の内底部分(通常図示されないユーザの足に係合する)を含むことができる。
【0043】
図3Aに示されるように、この実施例構造100において、中底128は、例えば履物品100の使用に関連した物理的および生理学的特性を測定するための電子装置を含むモジュール、例えば
図2に図示されたタイプのモジュール102を受けて固定するためにその中に画定されたモジュール固定要素130を有する。モジュール固定要素130は、本発明から外れることなく、様々な異なるサイズ、形状、および形態をとることができる一方、この実施例構造100において、モジュール固定要素130は、
図3Aにおいて矢印132によって図示されたように、モジュール102を滑り込ませることができる中底128に画定されたスロットまたは開口の形態をとる。
【0044】
いったん、モジュール固定要素130に挿入されると、
図3Bに示されたように、モジュール102は、必要ならば、さらに履物品100に固定されてもよい。例えば、
図3Aおよび3Bに図示されたように、開口130は、折り重ねて開口130を覆うことができ、それによってモジュール102を開口130および履物品100に固定する、関連するカバーまたはフラップ構造134を含むことができる。
図3Aおよび3Bは、開口130上の適所にカバー134を保持するための、フックおよびループ型ファスナの構造を概略的に図示しているが、本発明から外れることなく、スナップ、バックル、フックおよびその他同種のもののような他のファスナ構造が使用されてもよい。もちろん、保持壁および要素、つめ、糸状構造、ばね留め構造、機械的接続部、接着剤、および同種のもののような、開口130内および/または靴100にモジュール102を固定する他のやり方が、本発明から外れずに使用されてもよい。さらなる実施例として、望ましい場合、メモリカードが挿入され、それぞれのスロット内に取り付けられるような様式で(例えばディジタルカメラなどにおいて)、直接(および任意で着脱可能に)これらの部材を互いに取り付けるための構造が、開口130の中および/またはモジュール102上に備えられてもよい。任意で、望ましい場合、例えば、含まれる他の構造がモジュール102を適所に適当に保持することができる場合、外部デブリおよび/または要素からのモジュール102の保護が問題とならない場合等では、カバー部材134は必要ではない。
図3Cは、この実施例構造における、(例えば内部にモジュール102を固定している開口130上にカバー134を備える)履物100に完全に固定されたモジュール102を図示する。
【0045】
図3Cは、モジュール102および/またはモジュールの一つまたは複数の機能(例えば、物理的および/または生理学的データの収集、検出、検知などの作動)を作動するために使用することができる履物システムの実施例特徴をさらに示す。特に、
図3Cは、履物構造の一部分(この実施例構造における中底128)が、その中に磁石136を含むことができることを示す。磁気センサを含むモジュール102(
図2を参照)は、この実施例構造の開口130に挿入され、磁気センサは、磁石136によって生成された磁界を検出し、その後、磁気センサは、モジュール102に搭載されたマイクロプロセッサに信号を送ることができ、さらに信号を送って、モジュールの様々な要素および/または機能を作動させる(例えば、検出装置または他の電子モジュールを作動させ、送受信システム106を作動させ、RFIDシステムを作動させる)ことができる。
【0046】
別の具体的な実施例として、望ましい場合、磁石136および磁気センサは、ホールセンサシステムを構成することができ、モジュール102上の磁石136と、磁気センサとの間の相対運動 (例えば、ユーザの足が、ステップ、ジャンプ中に、中底部材128を圧縮する場合など)を検知することができる。ステップなどの間に、中底部材128の圧縮をそれぞれ検知することによって、磁気センサ/磁石システムは、例えば歩数計型の速度、および/または距離情報、ジャンプ高さ検出情報などを提供するために、物理的および/または生理学的検出装置の少なくとも一部としても使用することができる。開口130へのモジュール102の挿入中に、モジュール102上の磁気センサと磁石136との間の相対運動を検出して、例えばモジュール102に最初に電源を入れ、および/またはモジュール102の様々な機能を作動させることもできる。この様式において、モジュール102は、履物品100に挿入されるとき、ユーザによるさらなる操作の必要なしで、およびモジュール102と靴100との間の電気的接触の必要なしで、自動的に直ちに電源を入れることができる。あるいは、望ましい場合、最初にモジュール102をオンにする際に他のステップ(例えばオン/オフスイッチによるユーザの相互作用等)が含まれてもよい。
【0047】
図3Aから3Cにおいて示される実施例構造100は、他の可能で有用な機能を有する。例えば、磁石136および磁気センサは、自動シャットオフ要素として使用されてもよい。より具体的には、磁気センサシステムが、所定期間に動きを検出しない (例えば、モジュール102上の磁石136とセンサとの間で5分間、中底128の圧縮または他の相対運動がない)場合、モジュール102 (または他の場所)に搭載されたマイクロプロセッサは、例えば電池寿命を節約するために、モジュール102上の様々な装置および/または要素をシャットダウンするための信号を送るようにプログラムされ適応されることができる。もちろん、履物の使用が継続しているかどうかを判断するために、動き検知器、光検知器(例えば中断または動いている光ビームなど)、加速度計、および同種のもののような他のタイプの検知システムが使用されてもよい。望ましい場合、マイクロプロセッサを、モジュール102が開口134から除去される場合、例えば磁気センサシステムまたは他の検知システムによって生成された信号に応じて、モジュール102および/またはモジュール102の少なくともいくつかの機能を自動的にシャットダウンするようにプログラムすることもできる。
【0048】
モジュール102および/またはモジュール102の様々な機能を始動および停止させる様々なやり方を、本発明から外れることなしで提供することができる。例えば、
図4に示されるように、モジュール102は、例えば上に記述されるようなホールセンサシステムまたは他の所望の「オン/オフ」スイッチング機構を使用して、履物の第一の方向(例えば、
図4の左手側に示されるような、この実施例における「上」方向)に方向付けられたとき、始動および/または動作することができるように設計されてもよい。しかしながら、ユーザが開口130からモジュール102を除去する場合、および当初の「作動」方向に対応しない別の様式で再度方向付ける(
図4の右手側に示されるような、図示された実施例における「逆さま」方向)場合、モジュール102またはその少なくともいくつかの機能を停止させるかまたは停止させるマイクロプロセッサに表示器を設けてもよい。磁極方向の切り替え(例えば、N極が上からS極が上へ等)を使用して、モジュール102の再方向付けを示してもよい(例えば、磁石がモジュール102などに搭載されている場合など)。モジュール102のそのような再方向付けに応じて、次に、マイクロプロセッサは、モジュール102またはその様々な機能をシャットダウンするために適した信号を送ることができる(例えば、LED 112を、モジュール102がシャットダウンしていることを示すために数回明滅させ、その後、シャットダウン手順が完了したときに停止させてもよい)。この実施例特徴により、ユーザはモジュール102のオン/オフ機能を容易かつ選択的に制御するための能力を与えられ、電池寿命を保存するために、航空機の運行時、病院、および/または送信および/または受信能力が禁止されているかまたは危険である可能性があるその他の場所で、例えば、ユーザがモジュール102 (または少なくともその送信および/または受信能力または他の能力)を容易にシャットダウンすることが可能になる。もちろん、水平軸の周りを回したり、別の開口またはモジュール固定要素に位置付けたりするなどのように、モジュール102を再度方向付ける他のやり方が、本発明から外れることなしで使用されてもよい。この特徴は、簡単で便利なオン/オフ切替を提供し、ユーザがモジュール102を紛失しないようにすること、および/または使用する必要がないかまたは所望しない場合に、その電源を止めることを支援する。代わりにまたはさらに、望ましい場合、オン/オフスイッチを含むこと、電源がモジュール102から独立している場合(履物の一部として含まれる場合など)は、その電源からモジュール102を分離すること(例えば電気的接続を外すこと)によって等、モジュール102をオンおよびオフに切り替える他のやり方が、本発明から外れることなしで使用されてもよい。
【0049】
図2〜4に関連して、上に記述された様々な実施例の履物システムは、モジュール102および/またはモジュール機能の少なくともいくつか(例えば、靴100の磁石136、およびモジュール102の磁気センサまたはその逆)を作動させるために、履物品100およびモジュール102の両方が相互作用要素を有する、および/またはいくつかの様式で相互作用する必要があるので、基本的な「認証システム」を含むと考えることができる。もちろん、本発明から外れることなしで、より高度な「認証システム」を備えることができる。例えば、望ましい場合、モジュール102上の磁気センサは、磁石136によって作り出された磁界に関するさらなる情報を検知するために使用することができ、モジュール102上のマイクロプロセッサは、検知された磁界情報が所定のパラメータと一致する場合およびその場合のみ、モジュール102および/またはその様々な機能を作動させるようにプログラムおよび適応されることができる。例えば、磁気センサが磁界強度を測定または判断することができる場合、マイクロプロセッサは、磁界強度が所定のしきい値レベルに一致する場合およびその場合のみ、および/または磁界強度が所定の範囲以内にある場合およびその場合のみ、モジュール102および/またはモジュール102の様々な機能を作動させるように適応させることができる。このように、モジュール102は、任意のタイプの靴、すなわち中に単純な磁石が装着された任意のタイプの靴と共に使用することができないのではなく、モジュールのマイクロプロセッサにおいて設定された認証パラメータに一致する作動または認証システムを有する靴のみと共に使用することができる。もちろん、磁界の方向付け、磁界方向、磁極の方向付け、磁石の数、磁石とセンサとの間の距離などのような多様な他のパラメータが、作動および/または認証目的のために、本発明から外れることなしで、しきい値または所定の認可された範囲値に対して測定および比較されてもよい。さらにまたはあるいは、光源および光検知器のような他のソースおよびセンサの組み合わせを、本発明から外れずに使用することができ、「認証」情報は、例えば、光方向、光源の数、光源と検知器との間の距離、光源波長、ブロック化されて伝達された光の所定のパターン(例えば、モジュールによってブロック化された、および/またはモジュールを通して伝達された光など)、入射光線角度などの形式にすることができる。望ましい場合、ソースおよびセンサの両方(例えば磁石、光、放射線など)が、モジュールまたは履物の一方に装着されてもよく、例えば、モジュールと履物との間で提供された相互作用は、検出された情報を(例えば光のブロック化により、光の伝達により、磁界のブロック化により、磁界の変更により、光ビームの分割により、光ビーム方向の変更により)変更するために使用されてもよい。
【0050】
任意で、望ましい場合、特定の履物品と共にモジュール102を作動させ、および/または使用を可能にするために必要な認証情報は、工場でメーカによって、販売場所で小売り業者によって、家庭で消費者によって、および/または供給チェーンにおいておよび/または履物の使用中に任意の他の適したまたは所望の場所で、設定されてもよい。
【0051】
図5は、
図3Aから3Cに関連して、上に記述した一般的な様式において、内部に装着されたモジュールを有するモジュール固定要素502を備えた実施例の履物品500を図示する(もちろん任意の所望のタイプのモジュール固定要素およびモジュールが、本発明から外れることなしで使用されてもよい)。この実施例構造500において、モジュール固定要素502のまわりで二つの磁石504および506が配設され、これらの磁石504および506は、使用されている間、モジュールをアクティブ状態に維持するために、モジュール(例えばモジュールに含まれる電子装置または検出要素)を作動させるために、上記の様式で使用することができる。
図5に示されるような二つの(または複数の)磁石504および506の使用はまた、例えば、磁気センサで測定された合成磁気強度、磁気センサで測定された合成磁界方向、磁極方向、磁石の数、センサに対する磁石位置、互いに対する磁石位置、および同種のものを含む、認証の目的のために利用可能な情報に影響を与え、それを増加させることができる。さらに、モジュール(または別の適切な場所)に含まれるマイクロプロセッサは、モジュールが、所定のしきい値、パラメータまたは特性に一致する磁石、または他の認証要素(例えば光または他の放射線源など)を有するモジュール固定要素に配置されると、モジュール(例えば能力検出要素(例えば履物の物理的性能および/または使用に関連した物理的または生理学的な検出特性)またはモジュールに含まれる他の電子装置)の作動を制限することができる。
【0052】
望ましい場合、認証の目的のために所定の範囲内に入るか、または所定のしきい値を満たす一つまたは複数の特性を有するソースのどちらかまたは両方を任意で備えた、磁気源と、光源を有するセンサ要素と、センサ要素との組み合わせのような、異なるタイプのセンサおよび組み合わせられた様々な異なるタイプのセンサも、本発明から外れることなしで、認証目的のために使用されることができる。上の記述から容易に理解することができるように、任意の数のセンサおよび異なるタイプのセンサの任意の組み合わせが、本発明から外れることなしで、認証目的のために使用されてもよい。
【0053】
図6は、本発明の少なくともいくつかの実施例によるシステムおよび方法に含まれることができる、さらなる実施例の特徴を示す。
図6は、履物品602と、例えば履物品602の使用および/または履物品602を着用している間に行われた活動に関連した物理的および生理学的特性を測定するための少なくとも一つのモジュール102とを含む履物システム600を示す。この実施例構造600において、履物品602は、三つの独立したモジュール固定要素606(a)、606(b)および606(c)を含み、一つ(606(a))は、上に概略的に記述されたように履物品602の靴底部材608のかかと領域に配置され、一つ(606(b))は、履物品602の上部部材610の中またはその上に画定されたポケット要素として備えられ、および一つ(606(c))は、足の甲領域において(例えば靴の舌靴に画定されたポケット部材として)備えられる。別個の作動/認証システム610(a)、610(b)および610(c)は、この実施例構造600において、それぞれ各モジュール固定要素606(a)、606(b)および606(c)のために備えられる。この図示する実施例において、作動/認証システム610(a)、610(b)および610(c)は、磁石の形態をとる。しかし、上に記述されたように、様々な異なるタイプの作動システムおよび/または認証システムが提供されてもよく、様々な異なるパラメータが、認証および作動の目的のために、本発明から外れることなしで、測定および使用されてもよい。
【0054】
もちろん、望ましい場合、単一の作動/認証システムが、本発明から外れることなしで、所与の履物品上に、すべてのモジュール固定要素との使用のために提供されてもよい。さらに別の選択肢として、望ましい場合、単一の履物品上における二つ以上のモジュール固定要素が、本発明から外れることなしで、単一の作動/認証システムの少なくともいくつかの部分を共有(例えば、磁石、光源などを共有する)してもよい。
【0055】
図6の実施例の履物システム600はまた、本発明の少なくともいくつかの実施例によって利用可能にすることができる別の可能な特徴を例示することを助ける。より具体的には、履物品602上に備えられた個別の作動/認証システムに、異なるタイプおよび/または特性を備えることによって、マイクロプロセッサ(任意でモジュール102に搭載される)は、作動/認証システムによって生成された信号に基づいて、履物品602上の、モジュール102が配置される場所を判断することができる。例えば、モジュール固定要素606(a)に関連した磁石610(a)は、第一の強度、磁極方向、またはモジュール102 (および/またはモジュール102に搭載された磁気センサ)に対する他の方向付け特徴を有することができる一方で、モジュール固定要素606(b)に関連した磁石610(b)は、異なる強度、磁極方向、またはモジュール102に対する他の方向付け特徴を有することができ、さらに、モジュール固定要素606(c)に関連した磁石610(c)は、異なる強度、磁極方向、またはモジュール102に対する他の方向付け特徴を有してもよい。磁気センサ(または他の作動/認証システム要素)が、マイクロプロセッサにこのデータを提供する場合、マイクロプロセッサは、この情報を使用して、モジュール102が配置される特定のモジュール固定要素(例えばこの実施例において606(a)、606(b)または606(c))を決定することができる。さらなる選択肢として、望ましい場合、マイクロプロセッサは、履物品602内の、判断されたモジュール102位置(例えばモジュール固定位置606(a)、606(b)または606(c))に基づいて、特定のタイプのセンサを作動させ、および/またはそうでなければ特定のタイプのデータ処理アルゴリズムを作動させ、開始させるかまたは利用することができる。
【0056】
さらに幾つかの具体的な実施例が続く。例えば、履物品602および/またはモジュール102は、長距離走またはジョギング中に使用するために、モジュール102がかかとをベースとしたモジュール固定要素606(a)内に配置されるように設計されるよう、設計およびプログラムすることができる。このモジュール102の配置情報(例えば、検知された磁気強度、磁極方向、光ビーム妨害、光ビーム波長などに基づいて判断することができる)を、マイクロプロセッサによって使用して、ユーザに(例えば、
図1と関連して上に記述されたように、ワイヤレス送信を介して表示装置に) GPSに基づく速度、距離、経過時間、高度、および/または他の所望の情報を提供するために、例えば、GPSベースのセンサ要素および/またはデータ処理アルゴリズムを作動させることができる。他方、履物品602および/またはモジュール102は、モジュール102をウォーキングまたは類似したタイプの運動中(例えば、ゴルフをプレーするとき、海岸に沿ってウォーキングするとき、トレッドミル上でウォーキングするとき等)に使用するために、上部をベースとするモジュール固定要素606(b)に位置付けられるように設計およびプログラムされてもよく、および(例えば、磁気強度、磁極方向、光ビーム妨害、光ビーム波長などに基づく)この配置情報をマイクロプロセッサによって使用して、例えば、歩数計ベースの速度および距離監視システムおよび/またはデータ処理アルゴリズムを作動させて、ユーザに、歩数計ベースの速度および距離情報を(例えば
図1に関連して上に記述されたような表示装置へワイヤレス送信を介して)供給することができる。別の実施例として、履物品602および/またはモジュール102は、バスケットボールをする場合に使用するために、モジュール102が足の甲または舌靴に設置されたモジュール固定要素606(c)に位置付けられるように設計およびプログラムされてもよく、またこの配置情報(例えば磁気強度、磁極方向、光ビーム妨害、光ビーム波長などに基づく)を、マイクロプロセッサによて使用して、例えば、ジャンプ高さセンサ、スピードセンサ、加速度計などを作動させるために、および/またはこの種のデータを検出し、および/または(例えばワイヤレス送信などを介して)ユーザにデータを送るためのデータ処理アルゴリズムを作動させてもよい。
【0057】
任意で、望ましい場合、ユーザは、本発明から外れることなしで、複数のモジュール固定要素(例えば606(a)、606(b)など)に同時に装着された複数のモジュール102を備えた履物品600を使用することができる。そのような状況において、物理的および/または生理学的データ、もしくは検出装置またはモジュール102に関連した他の電子装置によって生成された他のデータを、任意の所望の様式で、一つまたは複数の表示装置上で例えば各モジュール102専用の個別の表示装置上や、所定の(例えば繰り返され変化するような)アルゴリズムに応じた単一の表示装置上、ユーザの要求に基づいた単一の表示装置上などで、ユーザに示すことができる。あるいは、望ましい場合、履物システム600は、所定の時間に一つのモジュール102だけの動作を可能にするように設計されてもよい。
【0058】
選択的な電子装置作動および/またはデータ処理アルゴリズム選択の上記の原理は、異なるタイプの履物を含むような場合に拡大適用することができる。
図7Aおよび7Bは、一例を図示する。履物メーカは、一つのタイプの作動/認証特性を備えた一つのタイプの靴、および異なる作動/認証特性を備えた別のタイプの靴を設計することができる。より具体的な実施例として、履物メーカは、すべてのランニングシューズまたはジョギングシューズ700が、(
図7Aに示されたような)一つの強度を有する単一の磁石702 (または他の作動システム)を備えた作動/認証システムを有するように、およびすべてのゴルフシューズまたはウォーキングシューズ750が、(
図7Bに示されたような)異なる合成強度を有する複数の磁石752 (または他の作動システム)を備えた作動/認証システムを有するように製造することができる。第三のタイプの靴(例えばバスケットボール靴)は、第三の独立した一連の磁気または他の特性を有してもよい。もちろん、上に記述された様々な実施例の特性のいずれかが、本発明から外れることなしで、作動および/または認証目的のために、および/または他のものから一つのモジュール固定要素位置を識別するために使用されてもよい(例えば磁界方向、磁極方向、センサに対する磁石位置、磁石の数、互いに対する磁石位置、光波長、光度、光源の数、光伝達/反射/ブロック化特性、光ビーム分割特性、入射光角度など)。このように、単に靴の内にモジュール102を位置付けることによって、モジュール102 (または他の適切な位置)に搭載されたセンサは、作動/認証情報および特性を検知することができ、マイクロプロセッサに情報を与えることができ、モジュール102に関連したマイクロプロセッサは、モジュール102が装着される履物のタイプ(例えば図示する実施例において700または750)を判断することができる。履物のタイプの情報を、マイクロプロセッサによって使用して、例えば
図6に関連して上に記述された様式で、どのセンサまたは他の電子装置を作動させるべきかを判断し、および/またはそうでなければどのデータ処理アルゴリズムを実行するかを判断することもできる(例えば、ランニングシューズで使用するためのGPSベースの情報を収集して示すこと、ゴルフシューズまたはウォーキングシューズ用の歩数計ベースの情報を収集して示すこと、バスケットボール靴用のジャンプ高さ情報を収集して示すこと、サイクリング方向の情報を収集して示すこと、アルゴリズムを実行し、ゲーム(例えばコンピュータゲーム、ビデオゲーム、身体活動を含むゲームなど)のための情報を収集して示すことなど)。
【0059】
上に記述されたようなモジュール102は、本発明から外れることなしで(例えば従来の有線またはワイヤレス接続を介して、もしあれば送受信機構106などを介して)入力データを受信することもできる。例えば、モジュール102は、使用のために認可される作動および/または検出特性を示す情報、所有者情報、トラックまたはルート情報などを受信することができる。望ましい場合、磁気センサ、光センサまたはモジュール102に搭載された、作動および/または認証目的のための入力を受信するために使用される他の装置は、入力データを受信するためにも(例えばマイクロプロセッサにおけるストレージ、モジュール102に搭載されたメモリ、外部メモリなどとして)使用することもできる。
図8は、モジュール102に(例えばマイクロプロセッサレジスタ、オンボードメモリなどに)データを入力するための実施例システム800の一例を図示する。システム800は、電磁石802と、電磁石802にパルスをオンおよびオフさせる(またはそうでなければパルス信号を送り、例えばコイル状ワイヤおよびAC電源が使用される場合がある)装置804を含む。電磁パルスは(装置804によって制御され)、モジュール102に搭載された磁気センサを作動させるために使用することができ(
図2を参照)、これにより出力を生成させる(実施例の作動および認証手順に関連して上に記述されたように)。パルスを制御することによって(例えばパルスなし=論理回路0ビット、1パルス=論理回路1ビット)、マイクロプロセッサ、メモリまたはモジュールに搭載された他の装置において、入力データを生成および格納することができる。例えば、販売場所で(例えば購入者の識別情報、作動/認証情報、および/または他の所望の情報を入力するために)、競技会場で(例えばスポーツ選手の識別情報、トラックまたはルート情報などを入力するために)、その他の使用ポイント(例えばスポーツジム、スパなど)または同種の場所で、この特徴を使用することができる。もちろん、任意の所望のデータを、このように入力することができ、本発明から外れることなしで、任意のタイプの入力源情報を使用することができる(例えば磁気源/センサではなく、パルス光源および検知器等)。
【0060】
さらに、
図9に図示されるように、入力データを受信する場合に、履物品からモジュール102を除去する必要がない。むしろ、
図9に示されるように、モジュール102は、履物品900と係合され、
図8に関連して上に記述された様式において入力データを受信することができる。実際、履物品900は、入力データが電磁石802 (またはパルス光源などのような他の入力データ源)を介して送信されるときに、ユーザ902の足に実際に固定することができる。例えば、競技会場またはその他の使用ポイントで、そのようなシステムは、データを入力したり、および/またはモジュールのいくつかの機能を開始させるために特に役立つかもしれない。
【0061】
図8および9に関連して上に記述したデータ入力システムおよび方法は、モジュール102にデータを入力するために、外部パルス磁石、光源、または他のソースを使用することを可能にする。この構成の一つの利点は、データ入力システムが接点なしで、無線またはIR入力を使用せず、簡単に使用できることである。望ましい場合、モジュールを防水、密封になるように製造することもできる。
【0062】
この様式でのデータ入力は、多様な目的のために使用することができる。一つの実施例は、ユーザ(またはその他)が様々な動作「モード」を設定することを可能にする。一つの実施例として、メモリにデータを実際に入力するのではなく、入力されてくる信号の周波数を検知して、様々な動作モードを設定するために使用してもよい(例えば10Hzの入力でモジュール102が「テスト」モードになり、20Hzでは「サイレント」すなわち作動停止モードになり、60Hzではフル動作モードになるなど(例えば表示装置などへのFMデータ送信を含む))。「テストモード」は、例えば工場で、モジュールを試験ジグに位置付け、その機能(例えば所定の試験バッテリーの実行、診断の実行など)を試験することに使用されてもよい。小売店または他の店頭位置で、モジュール102は、
図8または9に示されるように電磁石上に位置付けられ、購入後最初の使用時に作動させる(例えば、以前の、店内での試着からモジュールおよび/または履物に記録された任意の使用量を消去にする)ためのデータ入力(例えば特定の所定の周波数)を与えられてもよい。競技大会で、靴着用者は、電磁マット(または他の適切なデータ入力装置)上に立つことができ、入力データを使用して、モジュールを特別な「報酬モード」にすることができる(例えば、合計走行使用量、その靴での合計マイル、一定期間にわたる合計マイルなどを示すデータを送るよう促し、着用者は、予め指定した目標に対する自分の上達度をチェックし、記録された使用量データに基づいて賞または報酬を受けることができる)。これらのデータ入力方法は、例えば特定の使用のために、モジュールを、歩数計モード、走行モード、バスケットボールジャンプ高さ記録モード、ゲームモードなどのような様々な所定のまたは特定の動作モードにするために使用することもできる。
【0063】
もちろん、多様な異なるモードおよび用途を、例えば、
図8および9に関連して記述したシステムおよび方法によって導入された入力に基づいて利用することができる。より具体的な実施例として、(a)「機内スリープモード」を作動させる(例えば、例えば空港内の売店または他の場所などで、データ送信および/または受信能を停止させて、モジュールを所定の期間停止させる)、(b) ビデオゲーム、運動系ゲーム、または他のゲームまたは報酬プログラムなどで使用されたデータを収集するためにモジュールを「ゲームモード」にする、(c) 新しいファームウェアまたはソフトウェアをアップグレードするかまたは追加する、(d) 例えば配送中または他の不使用期間中、「電力セーブモード」を作動させる(例えば貯蔵寿命などを節約する非常に低い電力)、(e) システム(例えば使用量カウンタ、ゲームスコアなど)をリセットする、(f) モジュールに、合計使用量、識別情報、他の所望の情報などを出力するように合図する、(g) 個人情報(例えば名前、住所、身長、体重、ランニングクラブ、識別情報など)を入力するなどのために、このようなシステムおよび方法を使用することができる。例えば、
図8および/または9に示されたようなデータ入力システムを、以下のように使用することもできる。(a)「低電力」または「アンチデッド(anti-dead)」動作オーバーライドを提供する(ユーザが電池寿命のすべてを使い果たしても、格納された情報を獲得することを可能にする)、(b) メーカーで「パートナコード」をセットアップする(例えばモジュールで使用するための認証パラメータを設定する)、(c) データスクランブルおよび暗号化のために使用されるセキュリティキーを変更する(所望であるかまたはシステムによって使用される場合)、(d) モジュールの検知器が、速度連続体のより遅い端でより良好に動作することを可能にし、高速または広範囲の速度にわたって使用するように設定を最適化しないように使用することができる性能限界を設定する(例えばモジュールが典型的に低速などで使用されることを示す)、(e) ユーザのモデルと一致するように、受信器(例えばラジオ、ビデオ、MP3プレーヤー、他の表示装置)の性能特性を変更する、(f) 出力を変更するかまたは変更周波数を示す(例えば1秒に二度、10秒ごとに一度、示された情報をアップデートまたは変更する)、(g) 動作/電力消費量モードを変更する(例えば、非常に精度が高い歩数計算または他のデータを提供するための高い電力、数ステップまたはデータポイントを見落とすかもしれないが(例えば単に歩き回る場合に適切)、電池寿命を節約する低い電力)。広範囲の他の入力が、本発明から外れることなしで、例えば
図8および9に示されたシステムを介して、モジュール102に提供されてもよい。
【0064】
上記の実施例の多くは、履物に装着された装置と、作動/認証目的のためのモジュールに含まれた装置との間の相互作用について記述している。しかし、本発明は、このような特定の環境または構造的構成において使用することに制限されていない。むしろ、望ましい場合、ソースおよびセンサの両方は、ただ一つの部材に含まれてもよく(例えば両方がモジュール上にあるか、または両方が履物品上にある)、モジュールが履物品に挿入される場合(そうでなければ履物品と相互作用する場合)に検出されたパラメータの変化は、作動/認証目的のために使用することができる。例えば、検出された磁界の変化、光ビーム妨害、光ビーム伝達/反射/角度/光度の変化、物理的相互作用および同種のものは、モジュールが履物品に挿入されるときに引き起こされ、そのような変化は、本発明から外れることなしで、作動/認証目的のために使用することができる。
【0065】
上記の記述の多くは、磁石または他のソースが靴に配置され、作動および/または認証目的のために使用されるシステムにも関する。これは、本発明のすべての実施例における要件ではない。例えば、望ましい場合、磁石または他の作動/認証イニシエータソースは、時計、指輪、腕輪、衣類、周辺機器、および同種のもののような別の装置に備えられてもよく、そのとき、この他の装置を、靴のモジュールの近くに移動させて、(例えば作動および/または認証目的のために)データ収集を開始させてもよい。
【0066】
さらに、上の記述および特定の実施例の多くは、履物品に装着された電子モジュールが、履物品の使用に関する情報(例えば履物品の使用と関連した物理的または生理学的データ)を提供するかまたは検出するシステムおよび方法に関する。本発明の少なくともいくつかの実施例によるシステムおよび方法は、これらのタイプの用途に制限されていない。むしろ、望ましい場合、電子装置またはモジュールは、本発明から外れることなしで、任意の所望の機能を行ない、および/または任意のタイプのデータを検出または監視することができる。可能な機能または動作のさらなる実施例は、データ送信および/または受信機能、RFID送信および/または受信機能の有効化、他のシステムの制御(例えばアクティブ衝撃減衰制御システムなど)、無線または他のオーディオ/ビデオ送信装置または表示装置の制御などを含むが、これに制限されない。
【0067】
III. 結論
本発明を実施する、現在好ましい形態を含む特定の実施例に関連して、本発明を記述してきたが、当業者においては、上に記述されたシステムおよび方法の多数の変形および置換が存在することが理解されよう。例えば、本発明の様々な局面が、異なる組み合わせにおいて使用されてもよく、本発明の局面の様々な異なる下位の組み合わせが、本発明から外れることなしで、単一のシステムまたは方法においてともに使用されてもよい。上に記述された様々な方法ステップは、変更され、順序変更され、省略されてもよく、および/またはさらなるステップが、本発明から外れることなしで加えられてもよい。したがって、本発明は、添付された請求項において述べられているように広く解釈されるべきである。