(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記アクチュエータは、前記機能部としてバケットを動作させるバケットシリンダーと、前記バケット以外のアタッチメントを前記機能部として動作させるアタッチメントシリンダーと、を備え、
前記流量変化弁は、前記バケットシリンダーが対応する前記アクチュエータとなるバケット制御弁であり、
前記未使用弁は、前記アタッチメントシリンダーが対応する前記アクチュエータとなる予備弁である、
請求項1の油圧回路。
一端が前記第1の弁ブロックに着脱可能に取付けられ、他端が前記第2の弁ブロックに着脱可能に取付けられる管状部材であって、内部に前記増速流路を規定する管状部材を、さらに具備する請求項1の油圧回路。
【発明の概要】
【0004】
前記特許文献1の掘削機の油圧回路では、油圧シリンダーのロッド側の油室から流出した油が、再生回路を通して、ポンプからの油に合流する。油室から流出される油は、ポンプから供給される油に比べて、流量が小さい。流量が小さい再生回路からの油がポンプからの油に合流するため、油圧シリンダーの伸長速度(作動速度)を大きくする場合に、適切な流量の油がアクチュエータである油圧シリンダーに供給されない可能性がある。したがって、油圧シリンダーの作動速度が適切に制御されない可能性がある。
前記特許文献2の掘削機の油圧回路では、第2のポンプからの油が予備弁を通って、第1のポンプからの油に合流する。このため、第1のポンプからの油に合流する前において、予備弁の抵抗によって第2のポンプからの油に圧力損失が発生し、圧力損失によって第2のポンプからの油の流量が減少する。流量が減少した状態で第2のポンプからの油が第1のポンプからの油に合流するため、バケットシリンダーの作動速度を大きくする場合に、適切な流量の油がアクチュエータであるバケットシリンダーに供給されない可能性がある。したがって、バケットシリンダーの作動速度が適切に制御されない可能性がある。
本発明は前記課題に着目してなされたものであり、その目的とするところは、作動速度が変化可能なアクチュエータの作動速度が適切に制御される掘削機の油圧回路を提供することにある。
【0005】
前記目的を達成するために、本発明のある態様の掘削機の油圧回路は、それぞれが油圧によって作動され、作動されることによりそれぞれが掘削機において対応する機能部を動作させる複数のアクチュエータと、第1のポンプと、前記第1のポンプから油が供給される第1のセンターバイパス流路と、それぞれを前記第1のセンターバイパス流路が通過する複数の第1の制御弁と、それぞれが対応する前記第1の制御弁に向かって延設され、いずれかの前記第1の制御弁で前記第1のセンターバイパス流路が閉じられた状態で、前記第1のポンプからの前記油が流入する複数の第1の弁供給流路と、対応する前記第1の制御弁の切換え操作によってそれぞれが対応する前記第1の制御弁で対応する前記第1の弁供給流路と連通可能な第1のアクチュエータ供給流路と、を備え、それぞれの前記第1の制御弁は、前記第1のセンターバイパス流路を開く中立状態、及び、前記第1のセンターバイパス流路を閉じ、対応する前記第1の弁供給流路から対応する前記第1のアクチュエータ供給流路に前記油を流入させる供給状態に、切換る、第1の弁ブロックと、前記第1のポンプとは異なる第2のポンプと、前記第2のポンプから油が供給される第2のセンターバイパス流路と、それぞれを前記第2のセンターバイパス流路が通過する複数の第2の制御弁と、それぞれが対応する前記第2の制御弁に向かって延設され、いずれかの前記第2の制御弁で前記第2のセンターバイパス流路が閉じられた状態で、前記第2のポンプからの前記油が流入する複数の第2の弁供給流路と、対応する前記第2の制御弁の切換え操作によってそれぞれが対応する前記第2の制御弁で対応する前記第2の弁供給流路と連通可能な第2のアクチュエータ供給流路と、を備え、それぞれの前記第2の制御弁は、前記第2のセンターバイパス流路を開く中立状態、及び、前記第2のセンターバイパス流路を閉じ、対応する前記第2の弁供給流路から対応する前記第2のアクチュエータ供給流路に前記油を流入させる供給状態に、切換る、第2の弁ブロックと、複数の前記第1の制御弁の中の1つであり、前記供給状態において、対応する前記アクチュエータを第1の作動速度で作動させる第1の作動速度モードと、対応する前記アクチュエータを前記第1の作動速度より大きい第2の作動速度で作動させる第2の作動速度モードと、の間で、下流側の対応する前記第1のアクチュエータ供給流路に流入する前記油の流量が変化する流量変化弁と、複数の
前記第2の制御弁の中の1つであり、前記流量変化弁の前記第2の作動速度モードにおいて対応する前記アクチュエータが作動されない未使用弁であって、前記流量変化弁の前記第2の作動速度モードにおいて対応する前記第2のアクチュエータ供給流路に前記油を流入させる前記供給状態となる未使用弁と、前記流量変化弁の前記第2の作動速度モードにおいて、前記未使用弁に対応する前記第2のアクチュエータ供給流路を閉じ、前記未使用弁に対応する前記アクチュエータに供給される前記油を前記未使用弁の上流側の前記未使用弁に対応する前記第2の弁供給流路で止める流路開閉部と、前記流量変化弁の上流側の前記流量変化弁に対応する前記第1の弁供給流路に一端が接続され、前記未使用弁の前記上流側の前記未使用弁に対応する前記第2の弁供給流路に他端が接続される増速流路であって、
前記流量変化弁の前記第2の作動速度モードにおいて、前記流路開閉部によって止められた前記油を前記未使用弁に対応する前記第2の弁供給流路から前記流量変化弁に対応する前記第1の弁供給流路に導く増速流路と、を備える。
【発明を実施するための形態】
【0007】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について
図1及び
図2を参照して説明する。
図1は、掘削機1の構成を示す図である。掘削機1は、例えばパワーショベルである。
図1に示すように、掘削機1は、車体2と、車体2に旋回可能に連結される旋回体3と、を備える。旋回体3は、運転部5と、原動部6とを備える。旋回体3には、ブーム7の基端部が連結されている。ブームシリンダー8が伸縮することにより、ブーム7が旋回体3に対して起伏動作する。ブーム7の先端部には、アーム9の基端部が連結されている。アームシリンダー11が伸縮することにより、アーム9がブーム7に対して起伏動作する。また、アーム9の先端部には、アタッチメントの1つであるバケット13が連結されている。バケットシリンダー15を伸縮することにより、バケット13が掘削動作する。アーム9の先端部には、クラッシャー17、ブレーカー18等のバケット13以外のアタッチメントを連結可能である。また、車体2には、左右の走行クローラ19A,19Bが設けられている。
【0008】
図2は、掘削機1の油圧回路20を示す図である。
図2に示すように、掘削機1は、作動されることにより旋回体3を旋回動作させる旋回モータ21を備える。また、掘削機1は、作動されることにより走行クローラ19Aを走行動作させる走行モータ22Aと、作動されることにより走行クローラ19Bを走行動作させる走行モータ22Bと、を備える。さらに、掘削機1は、作動されることによりバケット13以外のアタッチメント(17,18)を動作させるアタッチメントシリンダー23を備える。掘削機1では、旋回体3、ブーム7、アーム9、バケット13、走行クローラ19A,19B、及び、バケット13以外のアタッチメント(17,18)が動作可能な機能部となっている。そして、ブームシリンダー8、アームシリンダー11、バケットシリンダー15、旋回モータ21、走行モータ22A,22B、及び、アタッチメントシリンダー23が、作動されることによりそれぞれが掘削機1において対応する機能部(3,7,9,13,17,18,19A,19B)を動作させるアクチュエータとなっている。それぞれのアクチュエータ(8,11,15,21,22A,22B,23)は、油圧により作動される。
【0009】
原動部6の内部には、タンク25と、第1のポンプ26と、第1のポンプ26とは異なる第2のポンプ27と、が設けられている。また、原動部6の内部には、第1の弁ブロック31と、第1の弁ブロック31に固定状態で連結される第2の弁ブロック32と、が設けられている。第1の弁ブロック31は、第1のセンターバイパス流路33を備える。運転部5での操作によって第1のポンプ26が駆動されることにより、タンク25の油が第1のポンプ26から第1のセンターバイパス流路33に供給される。第2の弁ブロック32は、第2のセンターバイパス流路35を備える。運転部5での操作によって第2のポンプ27が駆動されることにより、タンク25の油が第2のポンプ27から第2のセンターバイパス流路35に供給される。
【0010】
第1の弁ブロック31には、複数の第1の制御弁36A〜36Dが設けられている。それぞれの第1の制御弁36A〜36Dを第1のセンターバイパス流路33は通過している。第2の弁ブロック32には、複数の第2の制御弁37A〜37Eが設けられている。それぞれの第2の制御弁37A〜37Eを第2のセンターバイパス流路35は通過している。ここで、第1の制御弁36A及び第2の制御弁37Aは、対応するアクチュエータがアームシリンダー11となるアーム制御弁であり、第1の制御弁36B及び第2の制御弁37Bは、対応するアクチュエータがブームシリンダー8となるブーム制御弁である。また、第1の制御弁36Cは、対応するアクチュエータがバケットシリンダー15となるバケット制御弁であり、第2の制御弁37Cは、対応するアクチュエータが旋回モータ21となる旋回制御弁である。第2の制御弁37Dは、対応するアクチュエータがアタッチメントシリンダー23となる予備弁である。そして、第1の制御弁36Aは、対応するアクチュエータが走行モータ22Aとなる走行制御弁であり、第2の制御弁37Eは、対応するアクチュエータが走行モータ22Bとなる走行制御弁である。
【0011】
第1の弁ブロック31には第1のメイン供給流路41が設けられ、第2の弁ブロック32には第2のメイン供給流路42が設けられている。また、第1の弁ブロック31には第1のメイン流出流路43が設けられ、第2の弁ブロック32には第2のメイン流出流路45が設けられている。第1のメイン供給流路41からは、第1の制御弁36A〜36Dに対応させて第1の弁供給流路46A〜46Dが、第1の制御弁36A〜36Dと同一の数だけ設けられている。それぞれの第1の弁供給流路46A〜46Dは、第1のメイン供給流路41から対応する第1の制御弁36A〜36Dに向かって延設されている。第2のメイン供給流路42からは、第2の制御弁37A〜37Eに対応させて第2の弁供給流路47A〜47Eが、第2の制御弁37A〜37Eと同一の数だけ設けられている。それぞれの第2の弁供給流路47A〜47Eは、第2のメイン供給流路42から対応する第2の制御弁37A〜37Eに向かって延設されている。第1のメイン流出流路43からは、第1の制御弁36A〜36Dに対応させて第1の弁流出流路48A〜48Dが、第1の制御弁36A〜36Dと同一の数だけ設けられている。それぞれの第1の弁流出流路48A〜48Dは、第1のメイン流出流路43から対応する第1の制御弁36A〜36Dに向かって延設されている。第2のメイン流出流路45からは、第2の制御弁37A〜37Eに対応させて第2の弁流出流路49A〜49Eが、第2の制御弁37A〜37Eと同一の数だけ設けられている。それぞれの第2の弁流出流路49A〜49Eは、第2のメイン流出流路45から対応する第2の制御弁37A〜37Eに向かって延設されている。
【0012】
第1の弁ブロック31には、第1の制御弁36A〜36Dに対応させて第1のアクチュエータ供給流路51A〜51Dが、第1の制御弁36A〜36Dと同一の数だけ設けられている。それぞれの第1のアクチュエータ供給流路51A〜51Dは、対応する第1の制御弁36A〜36Dから対応するアクチュエータ(8,11,15,22A)に向かって延設されている。第2の弁ブロック32には、第2の制御弁37A〜37Eに対応させて第2のアクチュエータ供給流路52A〜52Eが、第2の制御弁37A〜37Eと同一の数だけ設けられている。それぞれの第2のアクチュエータ供給流路52A〜52Eは、対応する第2の制御弁37A〜37Eから対応するアクチュエータ(8,11,21,22B,23)に向かって延設されている。また、第1の弁ブロック31には、第1の制御弁36A〜36Dに対応させて第3のアクチュエータ供給流路53A〜53Dが、第1の制御弁36A〜36Dと同一の数だけ設けられている。それぞれの第3のアクチュエータ供給流路53A〜53Dは、対応する第1の制御弁36A〜36Dから対応するアクチュエータ(8,11,15,22A)に向かって延設されている。さらに、第2の弁ブロック32には、第2の制御弁37A〜37Eに対応させて第4のアクチュエータ供給流路55A〜55Eが、第2の制御弁37A〜37Eと同一の数だけ設けられている。それぞれの第4のアクチュエータ供給流路55A〜55Eは、対応する第2の制御弁37A〜37Eから対応するアクチュエータ(8,11,21,22B,23)に向かって延設されている。
【0013】
それぞれの第1の制御弁36A〜36Dは、運転部5での操作によって、中立状態、第1の供給状態(供給状態)、及び、第2の供給状態に切換わる。中立状態では、それぞれの第1の制御弁36A〜36Dにおいて、第1のセンターバイパス流路33が開かれる。全ての第1の制御弁36A〜36Dが中立状態となる場合、全ての第1の制御弁36A〜36Dにおいて第1のポンプ26からの油が第1のセンターバイパス流路33を通過し、第1のメイン供給流路41に油が流入しない。また、中立状態では、それぞれの第1の制御弁36A〜36Dに対応する第1の弁供給流路46A〜46Dは、対応する第1のアクチュエータ供給流路51A〜51D及び対応する第3のアクチュエータ供給流路53A〜53Dのいずれとも連通しない。同様に、中立状態では、それぞれの第1の制御弁36A〜36Dに対応する第1の弁流出流路48A〜48Dは、対応する第1のアクチュエータ供給流路51A〜51D及び対応する第3のアクチュエータ供給流路53A〜53Dのいずれとも連通しない。
【0014】
第1の供給状態及び第2の供給状態では、それぞれの第1の制御弁36A〜36Dにおいて、第1のセンターバイパス流路33は閉じられる。いずれかの第1の制御弁36A〜36Dで第1のセンターバイパス流路33が閉じられることにより、第1のメイン供給流路41を通って第1の弁供給流路46A〜46Dに油が流入する。第1の供給状態では、それぞれの第1の弁供給流路46A〜46Dが、対応する第1の制御弁36A〜36Dで対応する第1のアクチュエータ供給流路51A〜51Dと連通する。これにより、それぞれの第1の弁供給流路46A〜46Dから対応する第1のアクチュエータ供給流路51A〜51Dに油が流入する。したがって、それぞれの第1の制御弁36A〜36Dに対応するアクチュエータに、油を供給可能となる。また、第1の供給状態では、それぞれの第1の弁流出流路48A〜48Dが、対応する第1の制御弁36A〜36Dで対応する第3のアクチュエータ供給流路53A〜53Dと連通する。これにより、それぞれの第1の制御弁36A〜36Dに対応するアクチュエータから、対応する第3のアクチュエータ供給流路53A〜53Dを通して、対応する第1の弁流出流路48A〜48Dに油を流出可能となる。第1の弁流出流路48A〜48Dに流出された油は、第1のメイン流出流路43に流出される。第2の供給状態では、それぞれの第1の弁供給流路46A〜46Dが、対応する第1の制御弁36A〜36Dで対応する第3のアクチュエータ供給流路53A〜53Dと連通する。これにより、それぞれの第1の弁供給流路46A〜46Dから対応する第3のアクチュエータ供給流路53A〜53Dに油が流入する。したがって、それぞれの第1の制御弁36A〜36Dに対応するアクチュエータに、油を供給可能となる。また、第2の供給状態では、それぞれの第1の弁流出流路48A〜48Dが、対応する第1の制御弁36A〜36Dで対応する第1のアクチュエータ供給流路51A〜51Dと連通する。これにより、それぞれの第1の制御弁36A〜36Dに対応するアクチュエータから、対応する第1のアクチュエータ供給流路51A〜51Dを通して、対応する第1の弁流出流路48A〜48Dに油を流出可能となる。第1の弁流出流路48A〜48Dに流出された油は、第1のメイン流出流路43に流出される。
【0015】
それぞれの第2の制御弁37A〜37Eは、運転部5での操作によって、中立状態、第1の供給状態(供給状態)、及び、第2の供給状態に切換わる。中立状態では、それぞれの第2の制御弁37A〜37Eにおいて、第2のセンターバイパス流路35が開かれる。全ての第2の制御弁37A〜37Eが中立状態となる場合、全ての第2の制御弁37A〜37Eにおいて第2のポンプ27からの油が第2のセンターバイパス流路35を通過し、第2のメイン供給流路42に油が流入しない。また、中立状態では、それぞれの第2の制御弁37A〜37Eに対応する第2の弁供給流路47A〜47Eは、対応する第2のアクチュエータ供給流路52A〜52E及び対応する第4のアクチュエータ供給流路55A〜55Eのいずれとも連通しない。同様に、中立状態では、それぞれの第2の制御弁37A〜37Eに対応する第2の弁流出流路49A〜49Eは、対応する第2のアクチュエータ供給流路52A〜52E及び対応する第4のアクチュエータ供給流路55A〜55Eのいずれとも連通しない。
【0016】
第1の供給状態及び第2の供給状態では、それぞれの第2の制御弁37A〜37Eにおいて、第2のセンターバイパス流路35は閉じられる。いずれかの第2の制御弁37A〜37Eで第2のセンターバイパス流路35が閉じられることにより、第2のメイン供給流路42を通って第2の弁供給流路47A〜47Eに油が流入する。第1の供給状態では、それぞれの第2の弁供給流路47A〜47Eが、対応する第2の制御弁37A〜37Eで対応する第2のアクチュエータ供給流路52A〜52Eと連通する。これにより、それぞれの第2の弁供給流路47A〜47Eから対応する第2のアクチュエータ供給流路52A〜52Eに油が流入する。したがって、それぞれの第2の制御弁37A〜37Eに対応するアクチュエータに、油を供給可能となる。また、第1の供給状態では、それぞれの第2の弁流出流路49A〜49Eが、対応する第2の制御弁37A〜37Eで対応する第4のアクチュエータ供給流路55A〜55Eと連通する。これにより、それぞれの第2の制御弁37A〜37Eに対応するアクチュエータから、対応する第4のアクチュエータ供給流路55A〜55Eを通して、対応する第2の弁流出流路49A〜49Eに油を流出可能となる。第2の弁流出流路49A〜49Eに流出された油は、第2のメイン流出流路45に流出される。第2の供給状態では、それぞれの第2の弁供給流路47A〜47Eが、対応する第2の制御弁37A〜37Eで対応する第4のアクチュエータ供給流路55A〜55Eと連通する。これにより、それぞれの第2の弁供給流路47A〜47Eから対応する第4のアクチュエータ供給流路55A〜55Eに油が流入する。したがって、それぞれの第2の制御弁37A〜37Eに対応するアクチュエータに、油を供給可能となる。また、第2の供給状態では、それぞれの第2の弁流出流路49A〜49Eが、対応する第2の制御弁37A〜37Eで対応する第2のアクチュエータ供給流路52A〜52Eと連通する。これにより、それぞれの第2の制御弁37A〜37Eに対応するアクチュエータから、対応する第2のアクチュエータ供給流路52A〜52Eを通して、対応する第2の弁流出流路49A〜49Eに油を流出可能となる。第2の弁流出流路49A〜49Eに流出された油は、第2のメイン流出流路45に流出される。
【0017】
なお、アクチュエータがバケットシリンダー15等のシリンダーの場合、第1の供給状態において対応する制御弁(36A〜36D,37A〜37E)を通して油が供給されることにより、シリンダーは伸長作動及び収縮作動の一方を行う。第2の供給状態において対応する制御弁(36A〜36D,37A〜37E)を通して油が供給されることにより、シリンダーは伸長作動及び収縮作動の中で第1の供給状態とは逆の一方を行う。また、アクチュエータが旋回モータ21等のモータの場合、第1の供給状態において対応する制御弁(36A〜36D,37A〜37E)を通して油が供給されることにより、モータは回転方向の一方に回転作動される。第2の供給状態において対応する制御弁(36A〜36D,37A〜37E)を通して油が供給されることにより、モータは第1の供給状態とは逆方向に回転作動される。
【0018】
第1の制御弁36A及び第2の制御弁37Aの下流側では、第1の制御弁36Aに対応する第1のアクチュエータ供給流路51Aと第2の制御弁37Aに対応する第2のアクチュエータ供給流路52Aとが合流する。このため、第1の制御弁36A及び第2の制御弁37Aを第1の供給状態にすることにより、アームシリンダー11に第1のアクチュエータ供給流路51A及び第2のアクチュエータ供給流路52Aの両方を通して油が供給することが可能となる。第1のアクチュエータ供給流路51A及び第2のアクチュエータ供給流路52Aの両方を通して油が供給される状態では、第1のアクチュエータ供給流路51A及び第2のアクチュエータ供給流路52Aの一方を通して油が供給される状態に比べ、アームシリンダー11の作動速度が大きくなる。また、第1の制御弁36A及び第2の制御弁37Aの下流側では、第1の制御弁36Aに対応する第3のアクチュエータ供給流路53Aと第2の制御弁37Aに対応する第4のアクチュエータ供給流路55Aとが合流する。このため、第1の制御弁36A及び第2の制御弁37Aを第2の供給状態にすることにより、アームシリンダー11に第3のアクチュエータ供給流路53A及び第4のアクチュエータ供給流路55Aの両方を通して油が供給することが可能となる。第3のアクチュエータ供給流路53A及び第4のアクチュエータ供給流路55Aの両方を通して油が供給される状態では、第3のアクチュエータ供給流路53A及び第4のアクチュエータ供給流路55Aの一方を通して油が供給される状態に比べ、アームシリンダー11の作動速度が大きくなる。第1の制御弁36B及び第2の制御弁37Bを通してのブームシリンダー8への油を供給についても、第1の制御弁36A及び第2の制御弁37Aを通してのアームシリンダー11への油の供給と同様である。したがって、アームシリンダー11の作動速度の変化と同様に、第1の制御弁36B及び第2の制御弁37Bの切換に対応して、ブームシリンダー8の作動速度は変化する。
【0019】
第1のセンターバイパス流路33、第2のセンターバイパス流路35、第1のメイン流出流路43及び第2のメイン流出流路45は、帰還流路57に連通している。帰還流路57は、第1の弁ブロック31及び第2の弁ブロック32の外部を通って、延設されている。第1のセンターバイパス流路33を通過した油、第2のセンターバイパス流路35を通過した油、及び、それぞれのアクチュエータから流出された油は、帰還流路57を通って、タンク25に帰還する。また、第1の弁ブロック31には、第1のポンプ26からの油の供給量を制御する供給量制御部(図示しない)に制御信号を発信する検出部58が設けられている。同様に、第2の弁ブロック32には、第2のポンプ27からの油の供給量を制御する供給量制御部(図示しない)に制御信号を発信する検出部59が設けられている。
【0020】
バケット制御弁である第1の制御弁36Cの第1の供給状態では、バケットシリンダー15は、第1の作動速度モード又は第2の作動速度モードで、作動される。第1の作動速度モードではバケットシリンダー15は第1の作動速度で作動され、第2の作動速度モードではバケットシリンダー15は第1の作動速度より大きい第2の作動速度で作動される。第1の作動速度モードと第2の作動速度モードとの間では、第1の弁供給流路46Cから第1の制御弁36Cを通過して、下流側の第1のアクチュエータ供給流路51Cに流入する油の流量が変化する。すなわち、第1の制御弁36Cは、第1の供給状態において、第1の作動速度モードと第2の作動速度モードとの間で、下流側の第1のアクチュエータ供給流路51Cに流入する油の流量が変化する流量変化弁となっている。第2の作動速度モードでは、第1の作動速度モードに比べて、第1の制御弁36Cを通過して第1のアクチュエータ供給流路51Cに流入する油の流量が大きくなる。また、予備弁である第2の制御弁37Dは、流量変化弁である第1の制御弁36Cが第1の供給状態の第2の作動速度モードとなる場合に、アタッチメントシリンダー23が作動されない未使用弁である。
【0021】
第1の制御弁36A〜36D及び第2の制御弁37A〜37Eの切換えは、油圧により行われる。第1の弁ブロック31には、それぞれの第1の制御弁36A〜36Dに対応させて、第1のパイロット流路61A〜61D及び第2のパイロット流路62A〜62Dが設けられている。例えば、バケット制御弁である第1の制御弁36Cでは、バケットパイロット流路である第1のパイロット流路61Cに油を供給する。これにより、油圧によって、第1の制御弁36Cが第1の供給状態に切換えられる。一方、第2のパイロット流路62Cに油を供給する。これにより、油圧によって、第1の制御弁36Cが第2の供給状態に切換えられる。また、第1のパイロット流路61C及び第2のパイロット流路62Cのいずれにも油を供給しない場合、第1の制御弁36Cは、中立状態に切換えられる。その他の第1の制御弁36A,36B,36Dの切換えについても、第1の制御弁36Cの切換えと同様である。
【0022】
第2の弁ブロック32には、それぞれの第2の制御弁37A〜37Eに対応させて、第3のパイロット流路63A〜63E及び第4のパイロット流路65A〜65Eが設けられている。例えば、予備制御弁である第2の制御弁37Dでは、アタッチメントパイロット流路である第3のパイロット流路63Dに油を供給する。これにより、油圧によって、第2の制御弁37Dが第1の供給状態に切換えられる。一方、第4のパイロット流路65Dに油を供給する。これにより、油圧によって、第2の制御弁37Dが第2の供給状態に切換えられる。また、第3のパイロット流路63D及び第4のパイロット流路65Dのいずれにも油を供給しない場合、第2の制御弁37Dは、中立状態に切換えられる。その他の第2の制御弁37A〜37C,37Eの切換えについても、第2の制御弁37Dの切換えと同様である。
【0023】
流動変化弁である第1の制御弁36Cが第1の供給状態の第2の作動速度モードとなる場合、増速パイロット流路67が内部に規定される管状部材68が、第1の弁ブロック31及び第2の弁ブロック32に着脱可能に取付けられる。第1の制御弁36Cの第2の作動速度モードでは、増速パイロット流路67の一端がバケットパイロット流路である第1のパイロット流路61Cに接続され、増速パイロット流路67の他端がアタッチメントパイロット流路である第3のパイロット流路63Dに接続される。第2の作動速度モードでバケットシリンダー15を作動する場合には、第1のパイロット流路61Cに油を供給する。これにより、流量変化弁である第1の制御弁36Cが第1の供給状態となる。また、第2の作動速度モードでは、増速パイロット流路67を介して、第1のパイロット流路61Cと第3のパイロット流路63Dとが連通する。このため、第1のパイロット流路61Cに油を供給することにより、増速パイロット流路67を通って、第3のパイロット流路63Dに油が流入する。したがって、流量変化弁である第1の制御弁36Cの第2の作動速度モードでは、未使用弁である第2の制御弁37Dが第1の供給状態となる。すなわち、第1の制御弁36C(流量変化弁)の第2の作動速度モードにおいて、第2の制御弁37D(未使用弁)は第2のアクチュエータ供給流路52Dに油を流入させる第1の供給状態(供給状態)となる。なお、第4のパイロット流路65Dは、中継流路70を通して、帰還流路57に連通している。
【0024】
また、未使用弁である第2の制御弁37Dに対応する第2のアクチュエータ供給流路52D及び第4のアクチュエータ供給流路55Dには、流路開閉部71が設けられている。流路開閉部71は、第2の制御弁37Dより下流側(アクチュエータ側)に位置している。流量変化弁である第1の制御弁36Cの第2の作動速度モードでは、流路開閉部71により第2のアクチュエータ供給流路52D及び第4のアクチュエータ供給流路55Dが閉じられる。このため、第2の制御弁37Dが第1の供給状態に切換えられても、流路開閉部71によってアタッチメントシリンダー23に油が供給されない。したがって、第2の制御弁37Dの上流側(アクチュエータ反対側)の第2の弁供給流路47Dで油が止められる。
【0025】
流動変化弁である第1の制御弁36Cが第1の供給状態の第2の作動速度モードとなる場合、増速流路72が内部に規定される管状部材73が、第1の弁ブロック31及び第2の弁ブロック32に着脱可能に取付けられる。管状部材73は、一端が第1の弁ブロック31に取付けられ、他端が第2の弁ブロック32に取付けられる。第1の制御弁36Cの第2の作動速度モードでは、増速流路72の一端が第1の制御弁36Cの上流側の第1の弁供給流路46Cに接続され、増速流路72の他端が第2の制御弁37Dの上流側の第2の弁供給流路47Dに接続される。第1の制御弁36Cの第2の作動速度モードでは、流路開閉部71によって、第2のポンプ27からの油が第2の弁供給流路47Dで止められている。このため、増速流路72によって、第2の弁供給流路47Dで止められた油が、第2の弁供給流路47Dから第1の制御弁36Cの上流側の第1の弁供給流路46Cに導かれる。第1の弁供給流路46Cに導かれた油は、第1のポンプ26からの油と合流した後に、流量変化弁である第1の制御弁36Cを通過し、第1のアクチュエータ供給流路51Cに流入する。第2の作動速度モードでは、増速流路72によって導かれた油が第1のポンプ26からの油とともにバケットシリンダー15に供給されるため、第1の作動速度モードに比べて、バケットシリンダー15の作動速度が大きくなる。なお、
図2は、流量変化弁である第1の制御弁36Cが第1の供給状態の第2の作動速度モードとなる場合を示している。
【0026】
バケット13以外のアタッチメント(17,18)を使用する場合は、管状部材68及び管状部材73を第1の弁ブロック31及び第2の弁ブロック32から取り外す。そして、第2の弁供給流路47Dの増速流路72との接続部を閉じ、第3のパイロット流路63Dの増速パイロット流路67との接続部を閉じる。また、流路開閉部71で第2のアクチュエータ供給流路52D及び第4のアクチュエータ供給流路55Dを開き、アタッチメントシリンダー23を第2のアクチュエータ供給流路52D及び第4のアクチュエータ供給流路55Dに連結する。これにより、アタッチメントシリンダー23に油を供給可能となる。
【0027】
前記構成の掘削機1の油圧回路20では、流量変化弁である第1の制御弁36Cの第2の作動速度モードにおいて、第2のポンプ27から未使用弁である第2の制御弁37Dの上流側の第2の弁供給流路47Dに油が供給される。そして、第2の弁供給流路47Dで、第2のポンプ27から油が止められる。そして、増速流路72に導かれて、第1の制御弁36Cの上流側の第1の弁供給流路46Cで、第1のポンプ26からの油に合流する。すなわち、第2のポンプ27からの油が第2の制御弁37Dを通過することなく、第1のポンプ26からの油に合流する。第2のポンプ27から油が供給されるため、第2の弁供給流路47Dに供給される油の流量は、十分に大きい。また、第2のポンプ27からの油は第2の制御弁37Dを通過することなく第1のポンプ26からの油に合流するため、第1のポンプ26からの油に合流する前において、流路の抵抗によって第2のポンプ27からの油に圧力損失が発生することが有効に防止される。したがって、圧力損失によって流量が減少することなく、第2のポンプ27からの油が第1のポンプ26からの油に合流する。このため、第1の制御弁36Cにおいて、第1の作動速度モードと第2の作動速度モードとの間で、第1のアクチュエータ供給流路51Cに流入する油の流量が適切に制御される。したがって、第1の作動速度モードと第2の作動速度モードとの間で、バケットシリンダー15に供給される油の流量が適切に制御され、バケットシリンダー15の作動速度を適切に制御することができる。また、第1の弁ブロック31及び第2の弁ブロック32に、管状部材68及び管状部材73を着脱可能に取付けることにより、増速流路72及び増速パイロット流路67が形成される。したがって、第1の弁ブロック31及び第2の弁ブロック32の構成が複雑化することなく、バケットシリンダー15の第2の作動速度モードを実現することができる。
【0028】
また、アタッチメントシリンダー23を全く使用しない場合は、管状部材73が第1の弁ブロック31及び第2の弁ブロックに取付けられたままでもよい。この場合、流路開閉部71で、第2のアクチュエータ供給流路52D及び第4のアクチュエータ供給流路55Dは、閉じられたままである。
【0029】
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について
図3を示す図である。なお、第1の実施形態と同一の部分及び同一の機能を有する部分については同一の符号を付して、その説明は省略する。
【0030】
図3は、掘削機1の油圧回路20を示す図である。
図3に示すように、本実施形態の油圧回路20には、増速パイロット流路67及び増速流路72が設けられている。第1の制御弁36Cの第2の作動速度モードでは、第1の実施形態と同様に、流路開閉部71によって、第2のポンプ27からの油が第2の弁供給流路47Dで止められている。そして、増速流路72によって、第2の弁供給流路47Dで止められた油が、第2の弁供給流路47Dから第1の制御弁36Cの上流側の第1の弁供給流路46Cに導かれる。
【0031】
本実施形態では、油圧により切換えられ、切換えによって増速パイロット流路67及び増速流路72を開閉可能な増速流路開閉弁81が設けられている。アタッチメントパイロット流路である第3のパイロット流路63Dからは、増速流路開閉弁81に向かって第1の分岐流路82が設けられている。また、アタッチメントパイロット流路である第4のパイロット流路65Dからは、増速流路開閉弁81に向かって第2の分岐流路83が設けられている。第1の分岐流路82及び第2の分岐流路83は合流し、第1の分岐流路82と第2の分岐流路83の合流位置にシャトル弁85が設けられている。シャトル弁85からは、増速流路開閉弁81まで第1の弁パイロット流路87が設けられている。シャトル弁85を設けることにより、第1の分岐流路82及び第2の分岐流路83のいずれからも第1の弁パイロット流路87に油が流入可能となる。また、本実施形態では、油圧により切換えられ、切換えによって中継流路70を開閉可能な中継流路開閉弁91が設けられている。アタッチメントパイロット流路である第4のパイロット流路65Dからは、中継流路開閉弁91に向かって第2の弁パイロット流路92が設けられている。
【0032】
バケット13以外のアタッチメント(17,18)を使用する場合は、流路開閉部71で第2のアクチュエータ供給流路52D及び第4のアクチュエータ供給流路55Dを開き、アタッチメントシリンダー23を第2のアクチュエータ供給流路52D及び第4のアクチュエータ供給流路55Dに連結する。この状態、増速パイロット流路67を通過させることなく、予備弁である第2の制御弁37Dに対応する第3のパイロット流路63Dに油を供給する。これにより、第3のパイロット流路63Dから第1の分岐流路82を通して、第1の弁パイロット流路87に油が供給される。そして、増速流路開閉弁81によって増速パイロット流路67及び増速流路72が閉じられる。この際、中継流路開閉弁91では中継流路70が開かれているため、第4のパイロット流路65Dから中継流路70を通って油が流出される。これにより、油圧によって、第2の制御弁37Dが第1の供給状態に切換えられ、第2のアクチュエータ供給流路52Dに油が流入する。ここで、増速流路72が閉じられているため、第2の制御弁37Dの上流側の第2の弁供給流路47Dから増速流路72に油は供給されない。また、増速パイロット流路67が閉じられているため、増速パイロット流路67から第3のパイロット流路63Dに油は供給されない。
【0033】
一方、予備弁である第2の制御弁37Dに対応する第4のパイロット流路65Dに油を供給する。これにより、第4のパイロット流路65Dから第2の分岐流路83を通して、第1の弁パイロット流路87に油が供給される。そして、増速流路開閉弁81によって増速パイロット流路67及び増速流路72が閉じられる。また、第4のパイロット流路65Dから第2の弁パイロット流路92に油が流入し、中継流路開閉弁91によって中継流路70が閉じられる。これにより、第4のパイロット流路65Dに油が供給される。この際、増速パイロット流路67が閉じられているため、第3のパイロット流路63Dに油は供給されない。したがって、油圧によって、第2の制御弁37Dが第2の供給状態に切換えられ、第4のアクチュエータ供給流路55Dに油が流入する。ここで、増速流路72が閉じられているため、第2の制御弁37Dの上流側の第2の弁供給流路47Dから増速流路72に油は供給されない。
【0034】
前述のように本実施形態では、増速流路72を規定する管状部材73及び増速パイロット流路67を規定する管状部材68を第1の弁ブロック31及び第2の弁ブロック32から取外すことなく、バケット13以外のアタッチメント(17,18)を使用可能である。したがって、アタッチメントシリンダー23を作動させる状態とバケットシリンダー15を第2の作動速度モードで作動させる状態との間での変更を、効率的に行うことができる。
【0035】
(変形例)
前述の実施形態では、バケット制御弁である第1の制御弁36Cが流量変化弁であり、予備弁である第2の制御弁37Dが未使用弁であるが、これに限るものではない。すなわち、第1の制御弁36A〜36Dのいずれか1つが流量変化弁であり、第2の制御弁37A〜37Eのいずれか1つが未使用弁であればよい。また、第1の制御弁36A〜36Dの数、第2の制御弁37A〜37Eの数は、前述の実施形態に限るものではない。
【0036】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変形ができることは勿論である。