(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
対価の支払いにより得た遊技価値を消費して遊技を行い、遊技で入賞が発生したときは遊技価値が付与される遊技機が設置された遊技場における遊技場用管理システムにおいて、
会員として登録した遊技者のみが使用可能で、会員IDが記録されている会員記録媒体と、
会員・非会員に関わらず全ての遊技者が使用可能で、一般IDが記録されている一般記録媒体と、
遊技者が所有し、前記会員IDと対応付けることが可能な携帯IDが記録されている携帯端末装置と、
貨幣を受付けて、その金額を記憶する貨幣処理手段と、
前記貨幣処理手段により記憶された金額の範囲内で遊技に使用可能な遊技価値を遊技者に付与する遊技価値付与手段と、
遊技者が遊技により獲得した遊技価値を特定し、記憶する遊技価値記憶手段と、
遊技者によって返却操作が行われたときに、前記貨幣処理手段により記憶されている金額の残高及び前記遊技価値記憶手段により記憶されている遊技価値を、前記会員記録媒体の会員ID又は前記一般記録媒体の一般IDと対応付けて記録する第1記録手段と、
前記携帯端末装置の携帯IDを読取った状態で遊技者による終了操作が行われたときに、前記遊技価値記憶手段が記憶している遊技価値を当該携帯IDと対応付けられている会員IDと対応付けて記録する第2記録手段と、
前記第2記録手段が前記遊技価値を記録したときは、前記貨幣処理手段が記憶している金額の残高を前記一般記録媒体又は会員記録媒体に対応付けて記録すべき旨を遊技者に報知する報知手段と、
を備えたことを特徴とする遊技場用管理システム。
前記第2記録手段が前記遊技価値を記録したときは、遊技者による返却操作の有無に関わらず前記貨幣処理手段が記憶している金額の残高を前記一般記録媒体又は会員記録媒体に対応付けて記録する第3記録手段を、前記報知手段に代えて備えたことを特徴とする請求項1記載の遊技場用管理システム。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、遊技場用管理システムの全体構成を示す概略図である。遊技場内には多数の遊技機1が設置されており、各遊技機1に対応して計数貸出ユニット2(貨幣処理手段、遊技価値付与手段、報知手段、遊技用端末装置に相当)が設置されている。これら遊技機1及び計数貸出ユニット2は、中継端末3及びLAN4を介して管理装置5(遊技価値記憶手段、第1記録手段、第2記録手段に相当)と接続されている。管理装置5は、遊技機側(遊技機1、計数貸出ユニット2等)から送信される遊技信号を受信することにより遊技機1毎の遊技データを管理する共に、会員登録された会員毎の個人データも管理する。
【0011】
遊技場には、景品交換装置(POS)6、携帯登録端末7、精算機8も設置されており、LAN4を介して管理装置5と接続されている。景品交換装置6は、付属するカードリーダライタ9により読取った一般カード10(一般記録媒体に相当)或いは会員カード11(会員記録媒体に相当)(
図3参照)により特定される遊技価値(持玉数・貯玉数(会員の場合))、又は遊技者の貯玉口座から読出した貯玉数に基づいて景品交換処理を実行すると共に、後述するように一般カード10及び会員カード11の両方を受付けたときは両カード10,11により特定される遊技価値を合算して景品交換を行う。携帯登録端末7は、会員カード11を挿入した状態でフェリカ(登録商標)携帯12(
図3参照)に記憶されている携帯IDを読取ることにより、携帯IDと会員IDとを対応付けて管理装置5に記憶させ、対応付け完了後は、フェリカ携帯12(携帯端末装置に相当)を使用して計数貸出ユニット2にて遊技価値を取扱うことが可能となる。精算機8は、一般カード10又は会員カード11がカード挿入口13に挿入されると、挿入されたカード10,11に記録されている入金残高をカードリーダ(図示せず)により読取り、その読取った入金残高に対応する紙幣や硬貨を返却口14から返却する。
尚、景品交換装置6及び精算機8においてカード10,11に記録されている遊技価値を取扱うときは、管理装置5がカード10,11に対応して予め記憶している遊技価値と照合し、真であると判定したことを条件として遊技価値の取扱いを有効とする。
【0012】
管理装置5は、遊技場内の例えば事務室等に設置されており、遊技場の管理者が操作するキーボード15、モニタ16、図示しないプリンタ等が接続されている。尚、
図1では図示を省略したが、実際には例えば数百台の遊技機1が管理装置5の管理対象となっている。管理装置5は、遊技場内に設置された遊技機1、計数貸出ユニット2、景品交換装置6等の稼動状況を管理すると共に、遊技機側からの信号に基づいて遊技者毎の遊技価値(持玉数・貯玉数(会員の場合))と、入金残高とを記憶管理する。
【0013】
図1で示す遊技機1はCR(カードリーダ)パチンコ機であり、盤面17に玉を発射する発射装置を構成する操作ハンドル18、上部受皿19、下部受皿20を有すると共に、盤面17に、液晶表示部21、始動口22、大入賞口23を有する。遊技機1は以下に示す動作を行う。
(1)操作ハンドル18が操作されたことにより盤面17に発射された玉が始動口22に入賞(始動入賞)することに応じて大当たり抽選を行い、抽選結果に基づいて所謂特別図柄(特図)による図柄変動を液晶表示部21にて実行し、その結果に応じて大当たりを発生させる。尚、所謂保留玉の上限は各4個ずつであり、保留中に始動入賞した場合は上限まで保留し、図柄変動終了後に順次保留した図柄変動を実行する。
(2)大当たり抽選の当選確率(大当たり確率)は1/300であり、大当たりのうち大当たり後に確変状態(確変)となる大当たりの割合は66.6%(2/3)である。大当たりが発生すると対応するラウンド数(R)に応じた分だけ大入賞口23を開放する。尚、1Rの上限入賞数(上限数)は8個、上限開放時間は30秒であり、上限数又は上限開放時間の何れかが満たされた場合に1Rを終了する。
(3)大当たりに対応するラウンド数は5Rと16Rとがあり、その振分割合は5Rが25%であり、16Rが75%である。
(4)確変中は大当たり確率が1/30に向上する。確変は次回大当たりまで継続するため、大当たり後に通常状態(通常)となる大当たり(通常大当たり)が発生するまで継続し、通常大当たりが発生した場合は通常状態へと戻る。
【0014】
遊技機1及び当該遊技機1に付設された周辺機器は、遊技者による玉の打込みや始動口22への始動入賞等の遊技の進行に伴って、以下に示す遊技信号を出力する。
・アウト信号:使用玉を回収するアウトBOX(図示せず)から出力される使用遊技価値(使用媒体数、アウト)を特定可能な信号である。回収玉(使用玉、打込玉)10玉に対して1パルスが出力されるので、アウト信号数×10をアウトとして特定する。尚、遊技機1から直接出力される信号であってもよい。アウト信号により特定されるアウトは、遊技に使用された遊技価値の量に相当する。
・セーフ信号:遊技機1から出力される払出遊技価値(払出媒体数、セーフ)を特定可能な信号である。払出玉10玉に対して1パルスが出力されるので、セーフ信号数×10をセーフとして特定する。尚、補給装置(図示せす)から出力される補給信号をセーフ信号としてもよい。セーフ信号により特定されるセーフは、入賞により付与された遊技価値の量に相当する。
・始動入賞信号:遊技機1から出力される始動口22への入賞(始動入賞)を特定可能な信号である。始動口22への入賞1回につき1パルスが出力されるので、始動入賞信号の受信に応じて始動入賞を特定する。
・図柄変動信号(スタート信号):遊技機1から出力される始動口22への始動入賞により変動(作動)を開始する図柄変動(役物作動)を特定可能な信号である。図柄変動の確定時(終了時)に出力されるので、図柄変動信号の受信に応じて図柄変動(スタート)を特定する。尚、図柄変動の開始時に出力される信号であってもよい。
・大当たり信号:遊技機1から出力される大当たり状態である期間を特定可能な信号である。大当たり状態中にレベル出力されるので、大当たり信号受信中を大当たり状態中として特定する。
・確率変動信号:遊技機1から出力される大当たりの当選確率が高い確変状態中である期間を特定可能な信号である。確変状態中にレベル出力されるので、確率変動信号受信中を確変状態中として特定する。
【0015】
計数貸出ユニット2は、投入された紙幣の金額の範囲内で玉(遊技媒体)の貸出処理を行うと共に、遊技機1から払出される玉(遊技価値)を受入れて計数する。また、カード10,11を受付けたときは、入金残高及び計数玉数の範内で貸出・持玉返却処理を行うと共に、カード発行時に入金残高及び計数玉数(持玉数)を一般カード10に記録したり、会員カード11に対応して管理装置5に記録したりする。
【0016】
図2は計数貸出ユニット2の正面図である。計数貸出ユニット2は、遊技機1の遊技状態を示す状態表示部24、紙幣が投入される紙幣投入口25、遊技者からの操作入力を受付けると共に遊技の進行に伴って図柄変動回数(スタート回数)や大当たり確率等の遊技データを表示するタッチパネル式の液晶表示部26、1単位分(500円相当)の玉を払出すための払出ボタン27、払出された玉が通過する払出ノズル28、従業員が携帯するリモコンからの光信号を受信するリモコン受光部29、フェリカ(登録商標)携帯に記憶されている携帯IDを読取る非接触ICリーダ30、一般カード10或いは会員カード11が挿入されるカード挿入口31、遊技機1の下部受皿20の下方に位置する着脱可能な計数受皿32、この計数受皿32から流入する玉数を計数する計数部33等を備えている。
【0017】
図3は、計数貸出ユニット2の構成を示す機能ブロック図である。計数貸出ユニット2は、CPU34a、ROM34b、RAM34c、I/O34dを有するマイクロコンピュータにより構成される制御部34(遊技価値処理手段に相当)、当該制御部34と接続された周辺部を備えて構成されている。周辺部としては、管理装置5及び遊技機1との間で各種信号や各種情報を送受信するI/F部35、状態表示部24、紙幣投入口25に投入された紙幣の真贋を判定する紙幣処理部36、液晶表示部26、当該液晶表示部26上に設けられたタッチパネル37、カード挿入口31に挿入されたカード10,11に記録されている各種情報を読取ったり、書込んだりするカードリーダライタ38、最大5枚の一般カード10をストック可能なカードストック部39、非接触ICリーダ30、リモコン受光部29、カード挿入口31に挿入されているカード10,11を排出する排出ボタン27、払出ボタン27が操作されたときに、1単位分(例えば500円分)の玉を払出ノズル28から払出す払出部40、計数部33を備えている。
【0018】
一般カード10及び会員カード11にはICチップ10a,11aが内蔵されており、ICチップ10a,11aには一般ID、会員IDがそれぞれ記憶されている。これらのカード10,11は、計数貸出ユニット2に入金された入金金額(残高情報)や持玉数を特定するための持玉情報を記録(会員カード11の場合は管理装置5に記憶)するための記録媒体である。一般カード10は当日限り有効である。会員カード11は、貯玉や再プレイを利用するための会員特有の機能を有しており、予め設定されている有効期限まで有効である。
【0019】
計数貸出ユニット2は、以下に示す機能を備えている。
(1)紙幣投入口25に投入された紙幣の金額(1000円単位)を記憶すると共に、投入金額(入金残高)を液晶表示部26に表示する。
(2)遊技機1に設けられた貸出ボタン41(
図3参照)の操作に応じて入金残高の範囲内で1度数(500円)に相当する数の玉(125玉)を遊技機1内部の払出機構から払出す。このとき、遊技機1から計数貸出ユニット2に1度数分の玉を払出したことを示す信号が出力されるので、液晶表示部26に表示されている入金残高から1度数に相当する金額(500円)を減額すると共に売上信号を出力する。この売上信号は1度数の玉の払出し毎に1パルスが出力されるので、1パルスを500円分の売上額として特定する。
(3)遊技機1の下部受皿20から落下して計数受皿32で受けられた玉が計数部33に流入することで玉数を計数して液晶表示部26に表示する。
(4)払出ボタン27の操作に応じて計数玉数(持玉数)又は貯玉数(会員の場合)の範囲内で1度数(125玉)ずつ払出す。尚、貯玉を払出すときは、その貯玉が後述の前日貯玉であるときは、125玉に対して25玉を手数料に相当する遊技価値として徴収する一方、当日貯玉であるときは計数玉数(持玉数)と同様に手数料を徴収しない。
【0020】
(5)遊技機1に設けられた返却ボタン42(
図3参照)の操作に応じて入金残高及び持玉数をカード挿入口31に挿入されている一般カード10に記録して発行する。会員カード11が挿入されている場合は、入金残高を会員カード11に記録すると共に暗証番号の入力を条件として持玉数を管理装置5に送信してから会員カード11を発行する。カード10,11を発行する場合は、発行情報を管理装置5へ送信し、管理装置5側にも記憶する。尚、カード挿入口31に一般カード10も会員カード11も挿入されていない場合は、カードストック部39にストックしている一般カード10をカードリーダライタ38に繰出して入金残高及び持玉数を記録して発行する。
【0021】
(6)一般カード10がカード挿入口31に挿入された場合は、一般カード10に記録されている入金残高及び持玉数を読出して液晶表示部26に表示する。会員カード11が挿入された場合は、会員カード11に記録されている入金残高を読出して液晶表示部26に表示すると共に暗証番号の入力を条件として管理装置5の会員口座に記憶されている貯玉数(当日貯玉数・前日貯玉数)も表示する。当日貯玉数とは当日貯玉された貯玉数であり、前日貯玉数とは前日までの貯玉数である。営業終了後は、当日貯玉数は前日貯玉数に合算して記憶される。遊技者による払出操作に応じて貯玉数の範囲内で1度数分の玉を払出ノズル28から払出す。
【0022】
(7)計数玉数(持玉数)がある状態で非接触ICリーダ30にフェリカ携帯12にタッチされた場合は、フェリカ携帯12から携帯IDを読取り、持玉数を携帯IDと対応付けて管理装置5へ送信する。管理装置5では、携帯IDと対応付けられている会員IDの当日貯玉数に受信した持玉数を合算して記憶する。このように当日貯玉したフェリカ携帯12が非接触ICリーダ30に再度タッチされた場合は、フェリカ携帯12の携帯IDを読取り、その携帯IDと対応付けられている会員IDの貯玉数(当日貯玉数・前日貯玉数)を管理装置5から受信して液晶表示部26に表示する。携帯IDとは、フェリカ携帯12に内蔵された例えばフェリカICチップに付与されているIDmで、フェリカ携帯12を識別するための携帯端末固有のIDである。フェリカ携帯12自体には携帯IDが記憶されているだけであり、入金残高・持玉数・貯玉数が記憶されることはないが、別途記憶手段を設けて会員カード11と同様に入金残高を記憶するようにしてもよい。
【0023】
(8)液晶表示部26に対する操作入力に応じて対応する遊技機1或いは指定された他の遊技機1の遊技データを表示したり、遊技場からのメッセージを表示したり、遊技者が会員であることが特定された場合は遊技機1の遊技データを表示する。
(9)一般カード10の挿入状態で会員カード11が挿入されたときは、一般カード10に記録されている持玉数を会員の貯玉口座の当日貯玉数に合算して記憶する。このように一般カード10の挿入状態で会員カード11が挿入されたときは、一般カード10の記録情報を初期化してからカードストック部39に回収する。
【0024】
管理装置5は、記憶しているコンピュータプログラムにしたがって作動し、遊技機1の稼動状況を示す遊技データを表示する遊技情報表示サービス、並びに遊技者が遊技により獲得した遊技媒体を一旦貯蓄し、当日或いは後日遊技に再利用できるようにする貯玉サービスを実行可能となっている。これらのサービスを実行するために、遊技機1や計数貸出ユニット2等から入出力部に入力される遊技信号に基づいて、遊技機1の稼動状態を特定して遊技機1毎に遊技データを管理するようになっている。
【0025】
遊技機1毎に管理する遊技データは次の通りである。
・アウト
・セーフ
・差玉=セーフ−アウト
・出玉率=セーフ÷アウト
・大当たり確率=大当たり回数÷スタート回数
【0026】
次に、上記構成の作用について説明する。
遊技機1で獲得した玉を計数する場合は、遊技機1の下部受皿20から玉を落下させる。落下した玉は計数貸出ユニット2の計数受皿32で受けられて計数貸出ユニット2内に流入し、計数部33にて計数される。計数貸出ユニット2は、計数部33で玉を計数すると、計数玉数を持玉数として液晶表示部26に表示する。払出ボタン27により持玉の払出操作が行われると、持玉数の範囲内で1度数(125玉)の玉が払出ノズル28から遊技機1に払出されると共に、液晶表示部26に表示されている持玉数が更新される。尚、持玉数が1度数未満の場合には全ての持玉数が払出される。カード発行操作が行われると、その時点の入金残高・持玉数が記録された一般カード10が発行される(予め会員カード11がカード挿入口31に挿入されている場合は、その会員カード11に入金残高だけが記録されて発行される。持玉数は管理装置5の会員口座の当日貯玉に合算して記憶される)。そして、発行された一般カード10(会員カード11)を移動先の計数貸出ユニット2に挿入することにより当該一般カード10に記録(会員カード11の場合は当該会員カード11に対応して管理装置5に記憶)されている入金残高・持玉数(貯玉数)が表示されるので、その範囲内で玉の貸出、或いは払戻しを受けて遊技することができる。つまり、カード10,11は玉箱として機能する。
【0027】
さて、フェリカ携帯12を所持している会員は会員カード11を使用することなくフェリカ携帯12でも持玉を貯玉可能であることから、フェリカ携帯12で貯玉した際に貯玉と一緒に入金残高も記憶されるものと勘違いする遊技者が少なからず存在し、そのような遊技者は、遊技終了時に入金残高があるにも関わらずその残高をカードに記録して返却することを忘れてしまうという問題があった。
このような事情から、本実施形態では、会員の遊技者がフェリカ携帯12で貯玉した際に入金残高が存在するような場面では、遊技者に対して入金残高を取出すことを促すようにした。
【0028】
図4は、1000円の入金残高がある状態でフェリカ携帯12を使用して一般カード10に記録されている500玉の持玉を貯玉することにより総貯玉数が2500玉となる場合を示している。
計数貸出ユニット2は、持玉500玉の一般カード10が挿入されると、
図4(a)に示すようにカード種別表示部26bに一般カード10が挿入されていることを表示すると共に、持玉数表示部26eに持玉が500玉であることを表示する。液晶表示部26にタッチされると、
図4(b)に示すように複数のメニューボタン26f〜26iを表示し、「次」ボタン26jにタッチされると、
図4(c)に示すように次のメニューボタン26k〜26mを表示する。「ケータイ貯玉」ボタン26kにタッチされると、
図4(d)に示すようにケータイ貯玉画面に持玉を貯玉するかを確認するメッセージを表示する。「OK」ボタン26nにタッチされると、
図4(e)に示すようにケータイ貯玉画面にフェリカ携帯12をタッチすることを指示するメッセージを表示する。非接触ICリーダ30にフェリカ携帯12にタッチされると、
図4(f)に示すように貯玉完了画面を表示し、500玉が当日分として貯玉された結果、総貯玉数が2500玉で、その内の当日分が500玉であることを表示する。
【0029】
計数貸出ユニット2は、上述したように非接触ICリーダ30にフェリカ携帯12がタッチされると、フェリカ携帯12から読取った携帯IDを管理装置5に送信すると共に、一般カード10の記録情報を初期化してカードストック部39に回収する。つまり、一般カード10は、持玉数がゼロになった時点で回収される。管理装置5は、受信した携帯IDから会員を特定し、該当する会員口座の当日貯玉数に持玉数を合算して記憶する。
上述のようにして管理装置5の会員口座に記憶された当日貯玉は貯玉の際に使用したフェリカ携帯12を計数貸出ユニット2にタッチして持玉に移行することで再プレイすることができる。従って、会員は、フェリカ携帯12を使用することにより会員カード11を使用することなく貯玉を持玉として再プレイすることができるので、使用勝手に優れている。
【0030】
そして、会員が貯玉を持玉に移行して再プレイした結果、遊技終了時に持玉が残った場合、遊技者が返却ボタン42を押すと、計数貸出ユニット2にはカード10,11の何れも挿入されていないので、計数貸出ユニット2は、本来ならカードストック部39からカードリーダライタ38に一般カード10を繰出し持玉を記憶して発行するが、それに代えて、フェリカ携帯をタッチするか、会員カードを挿入することを案内するメッセージを表示する(図示せず)。フェリカ携帯12がタッチされたときは、当該フェリカ携帯12から読取った携帯IDを持玉数と対応付けて管理装置5に送信する。会員カード11が挿入されたときは、当該会員カード11から読取った会員IDを持玉数と対応付けて送信する。管理装置5は、携帯IDを受信した場合は当該携帯IDと対応付けられた会員IDの会員口座(当日貯玉数・前日貯玉数)の当日貯玉数に持玉数を合算して記憶し、会員IDを受信した場合は当該会員IDの会員口座に持玉数を記憶する。従って、管理装置5は、会員の遊技終了時の持玉を会員の遊技データとして収集することができる。
【0031】
このとき1000円の入金残高があることから、遊技者が「OK」ボタン26nをタッチすると、
図4(g)に示すように貯玉完了の情報として、「入金残高が残っています 入金残高を取出して下さい」というメッセージが表示される。
遊技者が「OK」ボタン26nをタッチすると、
図4(h)に示すようにメニュー画面が表示されるので、「入金残高 取出」ボタン26gをタッチ操作する。すると、
図4(i)に示すように入金残高取出の情報として、「一般カードか会員カードを挿入して下さい ないときは「OK」をタッチして下さい」というメッセージを表示する。従って、遊技者が一般カード10か会員カード11を携帯している場合は、そのカードを計数貸出ユニット2に挿入すると、計数貸出ユニット2は、挿入されたカードに入金残高を記憶して当該カードを発行する。一方、遊技者がいずれのカードも携帯していないことから「OK」ボタン26nをタッチすると、計数貸出ユニット2は、カードストック部39にストックされている一般カード10をカードリーダライタ38に繰出し、当該一般カード10に入金残高を記録して発行する。
【0032】
このような実施形態によれば、次のような効果を奏することができる。
会員の遊技者が計数貸出ユニット2においてフェリカ携帯12を使用して持玉を貯玉した際に入金残高がある場合は、入金残高をカードに記録することを促すメッセージを表示するようにしたので、入金残高の返却忘れを防止することができる。
【0033】
(その他の実施形態)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、次のように変形または拡張できる。
上記実施形態では、会員が入金残高を残した状態でフェリカ携帯12を使用して持玉を貯玉した際に入金残高がある場合は、入金残高をカードに記録することを促すメッセージを表示するようにしたが、それに代えて、カードストック部39にストックされている一般カード10をカードリーダライタ38に繰出し、当該一般カード10に入金残高を強制的に記録して発行するようにしてもよい。
一般カード10には持玉数を記録するようにしたが、一般カード10を識別するためのカードID(識別情報)のみを記録し、そのカードIDに基づいて管理装置5が記憶している持玉数を特定するようにしてもよい。このような構成によれば、一般カード10を紛失しても遊技価値を特定することができると共に一般カード10に記録された遊技価値の改ざんを防止することができる。
【0034】
一般記録媒体、会員記録媒体としてICカードを例示したが、記録媒体の形態はこれに限定されない。例えば、コイン状やスティック状の記録媒体であってもよい。
会員カード11には識別情報のみを記録し、持玉数(当日貯玉数)・貯玉数を記録しないようにしたが、持玉数・貯玉数を会員カード11にも記録し、管理装置5側が記憶している持玉数・貯玉数と照合した上で景品交換するようにしてもよい。
前日貯玉を払出すときに手数料を徴収するようにしたが、徴収しなくてもよい。また、手数料を徴収しない場合は、前日貯玉の払出数に上限(例えば、1日2000玉まで)を設けるようにしてもよい。
遊技機は、遊技媒体を払出さず、電子データとして加算記憶する封入式遊技機であってもよいし、パチンコ遊技機に限定されず、例えばスロットマシンであってもよい。