(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記入力部は、第2のユーザに対しては、本送信装置が技術基準適合証明を取得している設定から、本送信装置が技術基準適合証明を未取得である設定への変更を受けつけ可能とする一方、第1のユーザに対しては、本送信装置が技術基準適合証明を取得している設定から、本送信装置が技術基準適合証明を未取得である設定への変更を受けつけ不可能とすることを特徴とする請求項1に記載の送信装置。
前記入力部は、第2のユーザに対しては、本送信装置が技術基準適合証明を未取得である設定から、本送信装置が技術基準適合証明を取得している設定への変更を受けつけ不可能とする一方、第2のユーザよりも設定自由度が上位の第3のユーザに対しては、本送信装置が技術基準適合証明を未取得である設定から、本送信装置が技術基準適合証明を取得している設定への変更を受けつけ可能とすることを特徴とする請求項2に記載の送信装置。
【背景技術】
【0002】
技術基準適合証明(以下、「技適」ともいう)とは、特定無線設備(小規模な無線局に使用するための無線設備)が電波法令の技術基準に適合していることを証明することである。これは、総務省令の特定無線設備の技術基準適合証明等に関する規則により実施される。そのため、技適によって、ある限られた状態で届出などの手続きを行わずに、当該特定無線設備の使用が可能になる。特定無線設備がエリア放送の送信装置である場合、出力レベル、チャンネルなどの設定を特定の状態にして、技適が取得される。技適を取得すると、技適の番号を書いたシールが送信装置に貼られる。そうすると技適を取得したチャンネル、出力レベル、アンテナでしか送信装置を使えない。一方、技適にて許可された出力レベル以外の出力レベルや、他のアンテナによって送信装置を使用することも可能である。その場合は、技適のシールをはがして、その出力レベルで予備免許を取得し、登録点検を行い、免許を取得することが必要である。
【0003】
技適には技術適合認証と工事設計認証の2つがある。前者は、1台1台についての認証であり、そのセットにのみ適用される。後者は、ひとつの機種全体に対しての認証であり、同一機種ならば全てのセットに対して技適が適用される。工事設計認証では、なるべく広い条件(チャンネル、出力レベル、アンテナ)で技適を取ることが有利であり、これらを取得した状態で工場から出荷される。その際、技適の番号を書いたシールが貼られる。なお、出力レベル、チャンネル等のパラメータの設定を簡易にするために、質問のダイアログボックスが表示され、ユーザがこれに回答する(例えば、特許文献1)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述のごとく、技適を取得している場合と未取得である場合とに応じて、設定や使い勝手を変える必要がある。例えば、送信装置において技適を取得したときには、物理的に技適を取得したパラメータしか使えないようにされる。しかしながら、設定の複雑化に伴い、ユーザ操作環境もGUI(Graphical User Interface)を使ったものになり、技適を取得している場合、未取得である場合での操作環境の違いが複雑になり、間違えやすくなる。
【0006】
本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その目的は、パラメータの設定を確実にするとともに簡易にする技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の送信装置は、ユーザからの送信パラメータの設定を受けつける入力部と、入力部において受けつけた送信パラメータの設定にしたがって信号を送信する送信部とを備える。入力部は、本送信装置が技術基準適合証明を取得している場合、技術基準適合証明にて許可された第1の送信パラメータの設定を受けつけ、本送信装置が技術基準適合証明を未取得である場合、第1の送信パラメータに加えて、技術基準適合証明にて未許可である第2の送信パラメータのいずれかの設定を受けつけ、本送信装置が技術基準適合証明を未取得である場合、第1のユーザにて設定可能な第2の送信パラメータは固定値であり、第1のユーザよりも設定自由度が上位の第2のユーザにて設定可能な第2の送信パラメータは可変値である。
【0008】
本発明の別の態様は、送信方法である。この方法は、ユーザから送信パラメータの設定を受けつけるステップと、受けつけた送信パラメータにしたがって信号を送信するステップとを備える。受けつけるステップは、本送信装置が技術基準適合証明を取得している場合、技術基準適合証明にて許可された第1の送信パラメータの設定を受けつけ、本送信装置が技術基準適合証明を未取得である場合、第1の送信パラメータに加えて、技術基準適合証明にて未許可である第2の送信パラメータのいずれかの設定を受けつけ、本送信装置が技術基準適合証明を未取得である場合、第1のユーザにて設定可能な第2の送信パラメータは固定値であり、第1のユーザよりも設定自由度が上位の第2のユーザにて設定可能な第2の送信パラメータは可変値である。
【0009】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、記録媒体、コンピュータプログラムなどの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、パラメータの設定を確実にするとともに簡易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の実施例に係る送信装置の構成を示す図である。
【
図2】
図1の送信装置に運用者権限でログインした場合のメニューのデータ構造を示す図である。
【
図3】
図1の送信装置に設定者権限でログインした場合のメニューのデータ構造を示す図である。
【
図4】
図1の表示部によって表示される技適対応設定メニューを示す図である。
【
図5】
図1の表示部によって表示される技適対応設定メニューを示す図である。
【
図6】
図1の表示部によって表示される出力設定メニューを示す図である。
【
図7】
図1の表示部によって表示される技適対応時の出力設定メニューを示す図である。
【
図8】
図1の表示部によって表示される技適非対応時の出力設定メニューを示す図である。
【
図9】
図1の表示部によって表示される任意レベル設定メニューを示す図である。
【
図10】
図10(a)−(c)は、
図1の送信装置における状態遷移を示す図である。
【
図11】
図1の送信装置による表示手順を示すフローチャートである。
【
図12】
図1の送信装置による設定手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明を具体的に説明する前に、まず概要を述べる。本発明の実施例は、例えば、エリア放送用の送信装置のごとく、技適を取得することによって信号の送信が可能になる送信装置に関する。このような送信装置では、一般的に工場から出荷される際に技適が取得されており、それを証明するためのシール(以下、「技適シール」という)が貼り付けられている。運用者は、送信装置をそのまま使用できる。しかしながら、送信装置の設定環境によっては、技適で許可されたアンテナ、出力レベル、周波数を変更する必要が発生する。その際は、無線従事者などの管理者(以下、「設定者」という)が、技適シールを外したうえで、技適で許可された組合せを変更することによって、送信装置が使用される。このような状況下において、出力レベル等の送信パラメータの設定を確実にするとともに簡易にするために、本実施例は次の処理を実行する。なお、ここでは、送信装置の使用者であって、かつ設定者以外の使用者であって設定可能パラメータが無線従事者より制限される、すなわち設定自由度が下位の使用者を「運用者」という。
【0013】
送信パラメータを設定するために、設定者、運用者は、送信装置にログインする。その際、設定者と運用者とではパスワードが異なる。設定者としてログインした場合、送信装置が、技適に適合しているかあるいは技適に適合していないかを選択するための画面が表示される。設定者は、この画面をみながら、技適に適合しているか否かを設定する。技適に適合する場合、技適にて許可された出力レベル等の送信パラメータのみが設定可能になる。一方、技適に適合していない場合、技適にて許可されていない出力レベルが自由に設定可能になる。運用者としてログインした場合、技適に適合しているか否かが設定不可能である。技適に適合する場合、設定者の場合と同様に、技適にて許可された出力レベル等の送信パラメータのみが設定可能になる。一方、技適に適合していない場合、技適にて許可されていない出力レベルであって、かつ設定者によって設定された出力レベルが設定可能になる。
【0014】
図1は、本発明の実施例に係る送信装置100の構成を示す。送信装置100は、送信部10、設定部12、入力部14、表示部16を示す。送信部10は、アンテナから信号を送信する。ここで、送信装置100は、エリア放送に対応するとする。エリア放送とは、地上デジタル放送の送信電力よりも小さい送信電力によって、狭いエリアに限定的にコンテンツデータを送信するサービスである。エリア放送では、その放送エリアが一般の地上デジタル放送に比べてはるかに狭いので、いろいろな分野や様々な場所で運用されることが期待されている。また、地上デジタル放送は、放送事業者によって設置されており、エリア放送は、前述の運用者あるいは設定者によって設置されている。
【0015】
送信部10は、地上デジタル放送と同様に、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)処理を実行することによって、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)変調波を生成する。送信部10には、設定部12によって送信パラメータが設定される。送信パラメータは、前述のごとく、アンテナ、出力レベル、周波数である。ここでは、説明を明瞭にするために、送信パラメータが出力レベルであるとするが、その他の送信パラメータに対して同様の処理がなされればよい。その結果、送信部10は、設定部12からの設定に応じた出力レベルにて信号を送信する。
【0016】
設定部12は、送信部10に対する設定を実行する。設定はさまざまなものでかまわないが、ここでは設定を送信パラメータであるとする。送信パラメータ以外の設定は、例えば、送信スケジュールの設定である。設定部12は、入力部14を介して運用者、設定者からの設定の入力等を受けつけるが、そのような入力を容易にするために、設定の画面を表示部16に表示させる。このような設定の画面は、ユーザインターフェイスに相当する。設定の画面に関しては後述する。入力部14は、ボタン、マウス等によって構成されており、運用者、設定者等のユーザからの入力を受けつける。入力には、例えば、ID、パスワード、送信パラメータの設定が含まれる。なお、入力はこれらに限定されない。入力部14は、受けつけた入力を設定部12に出力する。
【0017】
設定部12は、初期の段階において、入力部14からID、パスワードを受けつける。設定部12は、運用者に対するIDとパスワードとの組合せ(以下、「第1の組合せ」という)と、設定者に対するIDとパスワードとの組合せ(以下、「第2の組合せ」という)とを予め記憶する。ここで、前述のごとく、設定者に対するIDとパスワードは、無線従事者のみに知らされている。設定部12は、受けつけたID、パスワードが、第1の組合せに該当すれば、運用者権限によるログインを許可し、第2の組合せに該当すれば、設定者権限によるログインを許可する。
【0018】
なお、ユーザインターフェイスに最初ログオンする際に、設定部12は、ログオンする権限を選択肢の中から選択させ、その権限に応じてパスワード等による認証方法を変える。この認証方法は運用者権限で最初ログオン後に設定者権限に入るにはさらに別の認証方法を採るなど別の方法であってもよいが、ユーザインターフェイス上で現在どの権限で操作しているのかがひとつに決まっていればよい。このように、ユーザインターフェイスを操作するための権限には、少なくとも2段階が規定される。一番低い権限が運用者権限が低い方の権限であり、運用者権限よりも高い権限が設定者権限である。
【0019】
設定部12は、運用者権限であるかあるいは設定者権限であるかに応じて、表示部16に表示させる画面の内容、画面のディレクトリ構造が異なる。
図2は、送信装置100に運用者権限でログインした場合のメニューのデータ構造を示す。トップメニューの下に、送信スケジュール設定メニュー、出力設定メニュー等が配置される。
図3は、送信装置100に設定者権限でログインした場合のメニューのデータ構造を示す。トップメニューの下に、送信スケジュールメニュー、出力設定メニュー、技適対応設定メニュー、任意レベル設定メニュー等が配置される。つまり、設定者権限の構造では、運用者権限の構造と比較して、技適対応設定メニュー、任意レベル設定メニューが追加されている。なお、追加になるメニューがこれら以外であってもよい。
【0020】
ここでは、設定者権限における技適対応設定メニューを説明する。設定部12は、技適対応設定メニューを表示部16に表示させる。前述のごとく、技適対応設定メニューを表示できるか否かはログインした権限によって決まる。つまり、運用者権限では、技適対応設定メニューを表示できず、設定者権限では、技適対応設定メニューを表示できる。
図4は、表示部16によって表示される技適対応設定メニューを示す。図示のごとく、このメニューの中に、チェックボックスが含まれている。チェックボックスにチェックがなされていれば、設定部12は、技適対応の設定を実行しており、チェックがなされていなければ、設定部12は、技適対応の設定を実行していない。チェックボックスの設定は、入力部14のマウスでチェックボックスをクリックするなどして変更される。
【0021】
図5は、表示部16によって表示される技適対応設定メニューを示す。これは、チェックがなされていない場合に相当する。つまり、設定部12は、設定者に対して、本送信装置100が技術基準適合証明を取得している設定から、本送信装置100が技術基準適合証明を未取得である設定への変更を受けつけ可能である。一方、設定部12は、運用者に対して、本送信装置100が技術基準適合証明を取得している設定から、本送信装置100が技術基準適合証明を未取得である設定への変更を受けつけ不可能である。
図1に戻る。
【0022】
次に、出力設定メニューを説明する。本送信装置100が技適を取得している場合、設定部12は、設定者権限であるか、あるいは運用者権限であるかに関係なく、共通の出力設定メニューを表示部16に表示させる。
図6は、表示部16によって表示される出力設定メニューを示す。ここでは、現在の出力設置が1mWになっているとする。入力部14を使用することによって、プルダウンボックスが選択されると、選択肢が表示される。
図7は、表示部16によって表示される技適対応時の出力設定メニューを示す。これは、選択肢が表示された場合に相当する。図示のごとく、技適にて許可された5種類の出力設定が表示される。このような表示をもとにして、入力部14は、技適にて許可された出力レベルの設定を受けつける。つまり、技適に対応している場合には、技適以外の設定ができるようになっていると違法な送信になる危険性があるので、技適を取得した設定のみが可能にされる。
【0023】
本送信装置100が技適を未取得である場合も、設定部12は、設定者権限であるか、あるいは運用者権限であるかに関係なく、共通の出力設定メニューを表示部16に表示させる。
図8は、表示部16によって表示される技適非対応時の出力設定メニューを示す。これは、
図7に対応した表示に相当する。ここでは、技適で取得された5種類の出力に加えて任意レベルという1種類が追加されている。つまり、技適に非対応である場合、技適にて許可された出力レベルとは異なった任意の出力レベルにて送信したいということが考えられる。したがって、この場合には、任意の出力の設定が可能なる。このような表示をもとにして、入力部14は、技適にて許可された出力レベルに加えて、技適にて未許可である出力レベル、つまり任意レベルのいずれかの設定を受けつける。
【0024】
次に、任意レベル設定メニューを説明する。本送信装置100が技適を未取得である場合、設定部12は、設定者権限である場合に、任意レベル設定メニューを表示部16に表示させる。
図9は、表示部16によって表示される任意レベル設定メニューを示す。前述のごとく、この画面は、運用者権限の際には表示されない。図示のごとく、出力レベルの設定は数値と単位からなっており、数値は1〜999の任意の数値を設定できる。一方単位は、プルダウンボックスからmW、μW、nWのいずれかが設定される。ここで、設定された出力レベルは、
図8の任意レベルとして使用される。つまり、本送信装置100が技術基準適合証明を未取得である場合、運用者にて設定可能な任意レベルは固定値であり、設定者にて設定可能な任意レベルは可変値である。
図1に戻る。送信部10は、設定部12において設定された出力レベル、つまり入力部14において受けつけた出力レベルの設定にしたがって信号を送信する。
【0025】
図10(a)−(c)は、送信装置100における状態遷移を示す。これは、ユーザ権限の段階に応じて許可された操作に相当する。また、送信装置100は、技適を取得した状態において工場から出荷されることを前提とする。
図10(a)は、運用者権限に対して許可された操作を示す。運用者権限には、技適を取得した送信装置100を使用することだけが許可される。運用者権限では、技適対応状態から技適非対応状態への変更が許可されていない。そのため、
図4、
図5の画面が表示されない。
【0026】
図10(b)は、設定者権限に対して許可された操作を示す。図示のごとく、技適対応状態から技適非対応状態にしか変更できない。つまり、入力部14は、管理者に対して、本送信装置100が技適を未取得である設定から、本送信装置100が技適を取得している設定への変更を受けつけ不可能である。管理者は、技適シールをはがすこと、つまり技適対応状態から技適非対応状態へ変更することを許可されている。一方、逆への変更は禁止されている。
【0027】
図10(c)は、工場権限に対して許可された操作を示す。工場権限とは、管理者権限よりも設定自由度が上位のユーザ権限である。工場権限では、技適対応状態から技適非対応状態への変更に加えて、技適非対応状態から技適対応状態への変更も許可されている。つまり、入力部14は、工場権限に対して、本送信装置100が技適を未取得である設定から、本送信装置100が技適を取得している設定への変更を受けつけ可能である。なお、工場権限でも、設定者権限と同様のメニューのデータ構造を有する。なお、
図10の(c)での最初と最後の技適対応状態は同じでも、異なっていてもいずれでもよい。
【0028】
この構成は、ハードウエア的には、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現でき、ソフトウエア的にはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0029】
以上の構成による送信装置100の動作を説明する。
図11は、送信装置100による表示手順を示すフローチャートである。ログインがされる(S10)と、設定者権限であれば(S12のY)、表示部16は、技適対応設定メニュー、任意レベル設定メニューを表示する(S14)。設定者権限でなければ(S12のN)、表示部16は、技適対応設定メニュー、任意レベル設定メニューを非表示とする(S16)。
【0030】
図12は、送信装置100による設定手順を示すフローチャートである。技適対応でなければ(S30のN)、設定部12は、技適で許可された出力レベル、任意レベルを選択可能である(S32)。設定者権限であれば(S34のY)、設定部12は、任意レベルを設定可能である(S36)。設定者権限でなければ(S34のN)、ステップ36はスキップされる。技適対応であれば(S30のY)、設定部12は、技適で許可された出力レベルを選択可能である(S38)。
【0031】
本発明の実施例によれば、技適を取得している場合、技適にて許可された出力レベルの設定を受けつけ、技適を未取得である場合、出力レベルに加えて、技適にて未許可である任意レベルのいずれかの設定を受けつけるので、技適の取得と未取得に適した設定を実行できる。また、技適を取得している場合、技適にて許可された出力レベルの設定を受けつけるので、技適にて許可されていない出力レベルでの送信を回避できる。また、技適を未取得である場合、運用者権限にて設定可能な任意レベルは固定値であり、設定者権限にて設定可能な任意レベルは可変値であるので、権限に応じて任意レベルを使用できる。また、技適を未取得である場合、運用者権限にて設定可能な任意レベルは固定値であるので、無線従事者によって設定された任意レベルのみを使用できる。
【0032】
また、設定者権限に対して、技適を取得している設定から、技適を未取得である設定への変更を受けつけ可能であるので、技適を未取得である設定にて送信装置を使用できる。また、運用者権限に対して、技適を取得している設定から、技適を未取得である設定への変更を受けつけ不可能であるので、技適にて許可されていない設定の自由な使用を禁止できる。また、設定者権限に対して、技適を未取得である設定から、技適を取得している設定への変更を受けつけ不可能であるので、偽造を抑制できる。また、工場権限に対して、技適を未取得である設定から、技適を取得している設定への変更を受けつけ可能であるので、出荷時の状態に戻すことができる。
【0033】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
【0034】
本発明の実施例において、送信装置100には、入力部14と表示部16とが備えられている。しかしながらこれに限らず例えば、入力部14と表示部16は、送信装置100に備えられずに、PCに備えられ、かつ送信装置100とPCがネットワークにて接続されてもよい。本変形例によれば、構成の自由度を向上できる。