(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記未登録の加入者用端末は、未登録状態では前記所定のディスカバリ用波長で受信待機状態となり、前記加入者端末検出用の前記光信号を受信すると、前記登録リクエスト用の前記光信号を前記所定のディスカバリ用波長で前記局側装置に対して送信することを特徴とする請求項2記載の局側装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0017】
図1は本発明の光通信ネットワークシステムを示している。このシステムは4台のOLT11
1〜11
4を備えた局側装置1と、1PONブランチ当たりに2台のONUが備えられている。なお、局側装置1におけるOLTの数は4に限定されない。
【0018】
局側装置1はOLT11
1〜11
4の他に、切替スイッチ回路12、光送受信部13
1〜13
4、AWGルータ14、及びOLTコントローラ15を備えている。
【0019】
切替スイッチ回路12は4ブランチに対応して4×4端子を有している。切替スイッチ回路12の一方の4端子にはOLT11
1〜11
4が各々接続され、他方の4端子には光送受信部13
1〜13
4が双方向で通信可能に接続されている。切替スイッチ回路12はOLT11
1〜11
4各々を光送受信部13
1〜13
4のいずれか1と接続することができる。
【0020】
光送受信部13
1〜13
4各々は、図示しないが、光送信用の波長可変レーザーダイオード、光受信用のフォトダイオード、及びWDMフィルタを有している。その波長可変レーザーダイオードの発光波長(送信波長)及びフォトダイオードの受光波長(受信波長)は予め定めた波長範囲で任意の波長に調整可能にされている。WDMフィルタは受光信号と発光信号とを分波及び合成する。光送受信部13
1〜13
4各々はAWGルータ14の4つの内部ポート16
1〜16
4に接続されている。
【0021】
OLT11
1〜11
4各々は送信時には切替スイッチ回路12を介してその波長可変レーザーダイオードを駆動し、受信時にはフォトダイオードの出力信号を切替スイッチ回路12を介して受信する。
【0022】
AWGルータ14は、波長周回性の4×4AWGルータであり、入力ポート毎に異なる同一波長間隔の4波長λ
1〜λ
4の光信号を入力し、それに対して
図2に示す如きルーティングテーブルに従って出力ポートから光信号を出力することができる。例えば、入力ポート1〜4(内部ポート16
1〜16
4に対応)各々に波長λ
1の光信号が入力されるとその光信号はそのまま対応する出力ポート1〜4(外部ポート17
1〜17
4に対応)から出力される。また、入力ポート1に波長λ
2の光信号が入力されるとその光信号は出力ポート2から出力され、入力ポート1に波長λ
3の光信号が入力されるとその光信号は出力ポート3から出力され、入力ポート1に波長λ
4の光信号が入力されるとその光信号は出力ポート4から出力される。他の入力ポート2〜4についても同様に波長に応じて光信号を出力ポートに出力することが行われる。また、周回性をもつAWGルータを利用することで、λ
1〜λ
4を下り通信波長とし、周回波長λ
5〜λ
8を上り通信波長とすることで、上り下りで異なる波長を利用した場合でも、上り下りで同じ入出力ポートの関係をもって波長ルーティングされる。
【0023】
AWGルータ14の4つの外部ポート17
1〜17
4はPONブランチ2
1〜2
4各々と光伝送路である光ファイバ20
1〜20
4で接続されている。
【0024】
OLTコントローラ15はOLT11
1〜11
4各々の送受信の動作制御、光送受信部13
1〜13
4各々の発光波長及び受光波長、並びに切替スイッチ回路12の切替制御を行う。
【0025】
PONブランチ2
1〜2
4は複数のONU22
1,22
2を有している。本実施例では理解し易いようにPONブランチ2
1〜2
4各々が2つのONU22
1,22
2を有していることにしたが、ONUの数は限定されない。
【0026】
光カプラ21はPONブランチ2
1〜2
4毎に対応する光ファイバ20
1〜20
4に接続され、また、2つのONU22
1,22
2に接続され、光信号を分波及び合波する。すなわち、光カプラ21は光ファイバ20
1〜20
4各々で供給された光信号を分波して光ファイバ23
1,23
2を介してONU22
1,22
2に供給し、逆にONU22
1,22
2各々から光ファイバ23
1,23
2を介して供給された光信号を合成して対応する光ファイバ20
1〜20
4に出力する。なお、ONU22
1,22
2各々からの上りの光信号にはTDMA方式の制御が施されている。
【0027】
ONU22
1,22
2各々は
図3に示すように、WDMフィルタ31、光送信部32、TF(Tunable Filter)33、光受信部34、ドライバ35、クロックデータリカバリ(CDR;clock data recovery )36、ONU用MAC−LSI37及びユーザネットワークインターフェース(UNI)38を備えている。WDMフィルタ31は光カプラ21からの光ファイバ23
1又は23
2を介して供給された光信号から受光帯域の光信号を分波してTF33に供給し、光送信部32からの発光信号を光ファイバ23
1又は23
2の光信号に合成してそれを光カプラ21に供給する。光送信部32は光送信用の波長可変レーザーダイオードからなり、WDMフィルタ31と光学的に接続され、ドライバ35とは電気的に接続されている。光送信用の波長可変レーザーダイオードは発光信号の波長を予め定められた波長範囲で調整可能にされている。ドライバ35は光送信部32を送信データに従って発光駆動する。
【0028】
TF33はWDMフィルタ31に光学的に接続されてWDMフィルタ31から供給される光信号のうちの特定の波長の光信号を受光信号として抽出する。光受信部34はTF33と光学的に接続され、CDR36と電気的に接続されている。光受信部34はTF33から供給される受光信号を電気信号に変換するフォトダイオードである。CDR36は光受信部34の出力電気信号から同期用のクロック信号を抽出する。
【0029】
また、ONU22
1,22
2各々にはONU用MAC−LSI37が内蔵されており、MAC−LSI37はOLTからの指示信号に従って、光送信部32の発光信号の波長を制御し、また、TF33が抽出する受光信号の特定の波長を制御する。
【0030】
UNI38はユーザネットワーク(図示せず)側の通信フォーマットに合わせるためデータのフォーマット変換を行う。
【0031】
なお、OLT11
1〜11
4、切替スイッチ回路12、及びOLTコントローラ15を1つのOLTチップとして形成しても良い。
【0032】
次に、このような構造の光通信ネットワークシステムにおけるディスカバリ処理について
図4のシーケンス図を参照して説明する。なお、ここではPONブランチ2
1,2
2各々の各ONUに対してディスカバリ処理が行われる。
【0033】
ディスカバリ処理の全体的な管理は局側装置1のOLTコントローラ15が実行する。先ず、ディスカバリ処理の開始に当たってOLTコントローラ15は全てのOLT11
1〜11
4に対してデータ送信の停止を指令する(ステップS1)。OLT11
1〜11
4各々はデータ送信の停止を完了したならば、その完了を返答としてOLTコントローラ15に通知する(ステップS2)。
【0034】
OLTコントローラ15はデータ送信の停止完了の通知を受信すると、光送受信部13
1〜13
4各々に対して送受信波長をλ
1(所定のディスカバリ用波長)に指定する(ステップS3)。これによりディスカバリ処理で光送受信部13
1〜13
4各々から送受信される光信号の波長がλ
1に設定される。また、OLTコントローラ15は切替スイッチ回路12に対して経路切替を指令する(ステップS4)。切替スイッチ回路12は経路切替指令に応じて
図5に実線A1で示すようにOLT11
1と光送受信部13
1とを双方向に通信可能に電気的に接続する。
【0035】
OLTコントローラ15はOLT11
1に対してPONブランチ2
1のディスカバリ指示を行う(ステップS5)。ディスカバリ指示にはPONブランチ2
1を表す番号が含まれる。そのディスカバリ指示に応じてOLT11
1は電気信号であるディスカバリ駆動信号を出力する(ステップS6)。ディスカバリ駆動信号は切替スイッチ回路12を介して光送受信部13
1の上記した光送信用の波長可変レーザーダイオードに供給され、光送信用の波長可変レーザーダイオードはディスカバリ駆動信号に応じて駆動されて波長λ
1で発光する。その波長λ
1のdiscovery gateメッセージが、
図5に実線A2で示したAWGルータ14のポート16
1,17
1間を介して光ファイバ20
1に送出され、そのdiscovery gateメッセージはPONブランチ2
1に供給される(ステップS7)。また、光送受信部13
1では受光波長をλ
5(λ
1の周回波長)としてdiscoveryウインドウを開けることにdiscovery gateメッセージに対するRegisterリクエストでの応答の光信号を受信可能にする。
【0036】
PONブランチ2
1では、discovery gateメッセージが光カブラ21、そして光ケーブル23
1を介してONU22
1に供給され、また、光ケーブル23
2を介してONU22
2に供給される。ここで、ONU22
1が未登録とすると、ONU22
1は、そのTF33が波長λ
1に設定されてディスカバリ処理のために待機中にある。よって、ONU22
1において、光信号としてのdiscovery gateメッセージはWDMフィルタ31、そしてTF33を介して光受信部34に受信される。光受信部34はdiscovery gateメッセージを電気信号に変換する。変換後、CDR36にて同期用のクロックが抽出されて、クロックと受信データはONU用MAC−LSI37に供給される。MAC−LSI37では受信データの種類を判断する。discovery gateメッセージの場合には、ONU自身がまだOLTに登録されていない場合、登録を要求するRegisterリクエスト信号をOLT11
1に送信するためにRegisterリクエストの送信データをドライバ35に供給する。ドライバ35はその送信データに応じて光送信部32を駆動するので、光送信部32からRegisterリクエストの光信号が波長λ
5にてWDMフィルタ31を介してOLT11
1に向けて送出される。Registerリクエストの光信号はPONブランチ2
1の光ケーブル23
1及び光カプラ21、そして光ケーブル20
1を介して局側装置1に転送される(ステップS8)。
【0037】
局側装置1では、そのRegisterリクエストの光信号はAWGルータ14のポート17
1,16
1間を介して光送受信部13
1に供給される。光送受信部13
1では上記したようにRegisterリクエストでの応答の光信号を受信可能にしているので、ONU22
1から発せられたRegisterリクエストの光信号が受信される。光送受信部13
1はRegisterリクエストの光信号を電気信号に変換し、Registerリクエストの受信データが切替スイッチ回路12を介して時間帯のディスカバリウインドウ(discovery window)を有するOLT11
1に供給される。OLT11
1へRegisterリクエストが供給されることにより、OLT11
1とONU22
1との間で登録処理が実行される(ステップS10)。登録処理でのOLT11
1とONU22
1との間の信号経路はdiscovery gateメッセージ及びRegisterリクエストの場合と同じである。
【0038】
OLT11
1は登録処理を完了すると、ONU22
1についてのディスカバリ処理の完了をOLTコントローラ15に通知する(ステップS11)。なお、かかるONU22
1と同一のPONブランチ2
1内のONU22
2が未登録のONUであったならば、ONU22
1からのRegisterリクエストとは別のフレームでONU22
2からRegisterリクエストが発せられるのでそのONU22
2からRegisterリクエストに応じてONU22
2についてもOLT11
1とONU22
2との間で登録処理が実行される。
【0039】
次いで、OLTコントローラ15は切替スイッチ回路12に対して経路切替を指令する(ステップS12)。切替スイッチ回路12は経路切替指令に応じて
図6に実線B1で示すようにOLT11
1と光送受信部13
2とを双方向に通信可能に電気的に接続する。
【0040】
OLTコントローラ15はOLT11
1に対してPONブランチ2
2のディスカバリ指示を行う(ステップS13)。ディスカバリ指示にはPONブランチ2
2を表す番号が含まれる。そのディスカバリ指示に応じてOLT11
1は電気信号であるディスカバリ駆動信号を出力する(ステップS14)。ディスカバリ駆動信号は切替スイッチ回路12を介して光送受信部13
2の上記した光送信用の波長可変レーザーダイオードに供給され、光送信用の波長可変レーザーダイオードはディスカバリ駆動信号に応じて駆動されて波長λ
1で発光する。その波長λ
1の発光信号がdiscovery gateメッセージとして
図6に実線B2で示したAWGルータ14のポート16
2,17
2間を介して光ファイバ20
2に送出され、そのdiscovery gateメッセージはPONブランチ2
2に供給される(ステップS15)。また、光送受信部13
2では受光波長をλ
5としてdiscoveryウインドウを開けることにdiscovery gateメッセージに対するRegisterリクエストでの応答の光信号を受信可能にする。
【0041】
PONブランチ2
2では、discovery gateメッセージが光カブラ21、そして光ケーブル23
1を介してONU22
1に供給され、また、光ケーブル23
2を介してONU22
2に供給される。ここで、PONブランチ2
2のONU22
1,ONU22
2が未登録とすると、ONU22
11,ONU22
2各々は、そのTF33が波長λ
1に設定されてディスカバリ処理のために待機中にある。よって、ONU22
1,ONU22
2各々において、光信号としてのdiscovery gateメッセージはWDMフィルタ31、そしてTF33を介して光受信部34に受信される。これ以後の受信動作は、PONブランチ2
1で説明した動作と同様である。
【0042】
また、ONU用MAC−LSI37でdiscovery gateメッセージを受信後も同様である。未登録のONUは登録を要求する信号であるRegisterリクエストをOLT11
1に送信するためにRegisterリクエストの送信データをドライバ35に供給する。ドライバ35はその送信データに応じて光送信部32を駆動するので、光送信部32からRegisterリクエストの光信号が波長λ
1にてWDMフィルタ31を介してOLT11
1に向けて送出される。Registerリクエストの光信号はPONブランチ2
2の光ケーブル23
1,23
2及び光カプラ21、そして光ケーブル20
2を介して局側装置1に転送される(ステップS16)。
【0043】
局側装置1では、そのRegisterリクエストの光信号はAWGルータ14のポート17
2,16
2間を介して光送受信部13
2に供給される。光送受信部13
2では上記したようにRegisterリクエストでの応答の光信号を受信可能にしているので、ONU22
1,ONU22
2から発せられたRegisterリクエストの光信号が受信される。光送受信部13
2はRegisterリクエストの光信号を電気信号に変換し、Registerリクエストの受信データが切替スイッチ回路12を介してOLT11
1に供給される。OLT11
1へRegisterリクエストが供給されることにより、OLT11
1とPONブランチ2
2のONU22
1,ONU22
2各々との間で登録処理が実行される(ステップS18)。
【0044】
OLT11
1はPONブランチ2
2のONU22
1,ONU22
2各々の登録処理を完了すると、ディスカバリ処理の完了をOLTコントローラ15に通知する(ステップS19)。
【0045】
なお、図には示していないが、PONブランチ2
3,2
4についても上記したPONブランチ2
1又は2
2と同様の方法でディスカバリ処理を実行することができる。
【0046】
このように、かかるディスカバリ処理においては、各ONUでは予め決められた波長λ
1にTFを設定して待機するので、確実にdiscovery gateメッセージを受信することができる。これにより、未登録のONUはOLTへの登録処理を早急に開始できる。また、複数のブランチ分のOLTを備えていてもOLT1台で全てのPONブランチのONUに対してディスカバリ処理を実行することができるため、他のスリープ状態(駆動停止状態)のOLTをそのままの状態で維持することもできる。よって、局側装置の消費電力を抑えつつディスカバリ処理を実行することができる。
【0047】
なお、帯域アップグレード時は、1つのPONブランチ内の複数のONUが複数のOLTで個別に管理される。例えば、上記したONU22
1,ONU22
2の送受信波長が互いに異なり、ONU22
1に例えばλ
1が割り当てられ、ONU22
2に例えば、λ
2が割り当てられる。このように帯域アップグレード時には割当帯域の公平性から、その複数のOLTのうちの管理ONUの数が少ない方のOLTがそのPONブランチのディスカバリ処理を実行することが望ましい。また、局側装置内で低消費電力動作のため上記したスリー
プ状態のOLTが存在している場合には、スリー
プ状態のOLTに代わってPONブランチを管理しているOLTがそのPONブランチのディスカバリ処理を実行することができる。
【0048】
図7は他のディスカバリ処理のシーケンス図を示している。
図7のディスカバリ処理では、OLT11
1がPONブランチ2
1を担当し、OLT11
2がPONブランチ2
2を担当し、OLT11
3がPONブランチ2
3を担当し、OLT11
4がPONブランチ2
4を担当する。
【0049】
図7のディスカバリ処理では、局側装置1のOLTコントローラ15は、先ず、全てのOLT11
1〜11
4に対してデータ送信の停止を指令する(ステップS31)。OLT11
1〜11
4各々はデータ送信の停止を完了したならば、その完了を返答としてOLTコントローラ15に通知する(ステップS32)。
【0050】
OLTコントローラ15はデータ送信の停止完了の通知をOLT11
1〜11
4各々から受信すると、光送受信部13
1〜13
4各々に対して送信波長をλ
1に指定する(ステップS33)。これによりディスカバリ処理で光送受信部13
1〜13
4各々から出力される光信号の波長がλ
1となる。また、OLTコントローラ15は切替スイッチ回路12に対して経路切替を指令する(ステップS34)。切替スイッチ回路12は経路切替指令に応じて
図8に実線C1〜C4で示すようにOLT11
1と光送受信部13
1とを、OLT11
2と光送受信部13
2とを、OLT11
3と光送受信部13
3とを、OLT11
4と光送受信部13
4とを各々双方向に個別に通信可能に電気的に接続する。
【0051】
OLTコントローラ15はOLT11
1〜11
4に対して対応するPONブランチ2
1〜2
4のディスカバリ指示を行う(ステップS35)。そのディスカバリ指示に応じてOLT11
1〜11
4各々は電気信号であるディスカバリ駆動信号を出力する(ステップS36)。OLT11
1〜11
4各々からのディスカバリ駆動信号は切替スイッチ回路12を個別に介して光送受信部13
1〜13
4各々の上記した光送信用の波長可変レーザーダイオードに供給され、光送信用の波長可変レーザーダイオードはディスカバリ駆動信号に応じて駆動されて波長λ
1で発光する。その波長λ
1の発光信号がdiscovery gateメッセージとして
図8に実線D1〜D4で示したAWGルータ14のポート16
1,17
1間、ポート16
2,17
2間、ポート16
3,17
3間、ポート16
4,17
4間を個別に介して対応する光ファイバ20
1〜20
4に各々送出され、そのdiscovery gateメッセージはPONブランチ2
1〜2
4に各々供給される(ステップS37)。また、光送受信部13
1〜13
4各々では受信波長をλ
5としてdiscoveryウインドウを開けることにdiscovery gateメッセージに対するRegisterリクエストでの応答の光信号を受信可能にする。
【0052】
PONブランチ2
1〜2
4では、discovery gateメッセージが光カブラ21、そして光ケーブル23
1を介してONU22
1に供給され、また、光ケーブル23
2を介してONU22
2に供給される。ここで、PONブランチ2
2のONU22
1,ONU22
2が未登録とすると、ONU22
11,ONU22
2各々は、そのTF33が波長λ
1に設定されてディスカバリ処理のために待機中にある。よって、ONU22
1,ONU22
2各々において、光信号としてのdiscovery gateメッセージはWDMフィルタ31、そしてTF33を介して光受信部34に受信される。光受信部34はdiscovery gateメッセージを電気信号に変換する。discovery gateメッセージはCDRにてクロック抽出をされて、クロックと受信データはONU用MAC−LSI37に供給される。ONU用MAC−LSI37はdiscovery gateメッセージの受信データに応答してRegisterリクエストを対応するOLT11
1〜11
4のいずれか1つに送信するためにRegisterリクエストの送信データをドライバ35に供給する。ドライバ35はその送信データに応じて光送信部32を駆動するので、光送信部32からRegisterリクエストの光信号が波長λ
5にてWDMフィルタ31を介して対応するOLT11
1〜11
4のいずれか1つに向けて送出される。Registerリクエストの光信号はPONブランチ2
1〜2
4各々の光ケーブル23
1,23
2及び光カプラ21、そして光ケーブル20
1〜20
4を個別に介して局側装置1に転送される(ステップS38)。
【0053】
局側装置1では、そのRegisterリクエストの光信号各々はAWGルータ14のポート17
1,16
1間、ポート17
2,16
2間、ポート17
3,16
3間、ポート17
4,16
4間を個別に介して光送受信部13
1〜13
4に供給される。光送受信部13
1〜13
4では上記したようにRegisterリクエストでの応答の光信号を受信可能にしているので、ONU22
1,ONU22
2から発せられたRegisterリクエストの光信号が受信される。光送受信部13
1〜13
4各々はRegisterリクエストの光信号を受信すると、それを電気信号に変換し、Registerリクエストの受信データが切替スイッチ回路12を介してOLT11
1〜11
4に各々供給される。OLT11
1〜11
4各々へRegisterリクエストが供給されることにより、OLT11
1とPONブランチ2
1のONU22
1,ONU22
2各々との間で登録処理が実行され、OLT11
2とPONブランチ2
2のONU22
1,ONU22
2各々との間で登録処理が実行され、OLT11
3とPONブランチ2
3のONU22
1,ONU22
2各々との間で登録処理が実行され、OLT11
4とPONブランチ2
4のONU22
1,ONU22
2各々との間で登録処理が実行される(ステップS40)。
【0054】
OLT11
1〜11
4各々はPONブランチ2
1〜2
4のONU22
1,ONU22
2各々の登録処理を完了すると、ディスカバリ処理の完了をOLTコントローラ15に通知する(ステップS41)。
【0055】
このように、
図7のディスカバリ処理においては、複数のONUでは予め決められた波長λ
1にTFを設定して待機するので、確実にdiscovery gateメッセージを受信することができる。また、複数のOLTが対応するPONブランチの各ONUに対して並列にディスカバリ処理を実行するので、未登録のONUに対してOLTへの登録処理を早急に完了することができる。
【0056】
また、
図7のディスカバリ処理はシステムの電源投入後の初期段階に実行される場合に特に適しており、そのような場合には未登録のONUが多く存在するため、より早急にそれらのONUの登録を完了することができる。
【0057】
なお、上記した実施例においては、所定のディスカバリ用波長を通常の通信で用いる波長λ
1〜λ
4のうちのλ
1にしているが、所定のディスカバリ用波長は波長λ
1〜λ
4のうちの別の波長であっても良く、また、波長λ
1〜λ
4以外の波長であっても良い。