特許第5943172号(P5943172)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】5943172
(24)【登録日】2016年6月3日
(45)【発行日】2016年6月29日
(54)【発明の名称】再利用支援システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20120101AFI20160616BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20160616BHJP
【FI】
   G06Q50/06
   G06Q50/10 130
【請求項の数】7
【全頁数】21
(21)【出願番号】特願2016-513922(P2016-513922)
(86)(22)【出願日】2014年12月1日
(86)【国際出願番号】JP2014081754
【審査請求日】2016年3月11日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003687
【氏名又は名称】東京電力ホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(72)【発明者】
【氏名】平井 崇夫
(72)【発明者】
【氏名】小川 保
(72)【発明者】
【氏名】諸岡 力
(72)【発明者】
【氏名】榎本 澄夫
(72)【発明者】
【氏名】松岡 ゆうき
【審査官】 塩田 徳彦
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−15206(JP,A)
【文献】 特開2003−50885(JP,A)
【文献】 特開2012−7985(JP,A)
【文献】 特開2011−59824(JP,A)
【文献】 特開2002−304460(JP,A)
【文献】 特開2004−337813(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 50/34
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業員のスキルデータを取得する取得部と、
取得した前記作業員のスキルデータに基づいて、前記作業員に作業ライセンスを付与し、付与した前記作業ライセンスを前記作業員ごとに記憶部に記憶させる付与部と、
前記作業員の認証操作に応じて前記作業ライセンスを前記記憶部から読み出し、読み出した前記作業ライセンスに応じて画像を提供する提供部と、
を備え、
前記作業ライセンスは、電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能とするか否かを決定するための情報を含み、
前記提供部は、前記電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能である場合には、前記電力設備の再利用態様の選択を受け付ける画像を提供し、前記電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能でない場合には、前記電力設備の再利用態様の選択を受け付ける画像を含まない画像であって前記電力設備の再利用の基準となる限度見本の画像を前記電力設備の傷又は変形のレベルごとに並べた画像を提供する再利用支援システム。
【請求項2】
前記作業ライセンスに応じて前記電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能である場合には、前記電力設備の再利用態様の選択を受け付ける受付部を更に備える、請求項1に記載の再利用支援システム。
【請求項5】
前記作業ライセンスは、前記電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能とするか否かを前記電力設備ごとに決定するための情報を含み、
前記提供部は、前記電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能である場合には、前記電力設備の再利用態様の選択を前記電力設備ごとに受け付ける画像を提供する、請求項1に記載の再利用支援システム。
【請求項6】
前記受付部は、再利用可能であるか否かの選択を、前記電力設備の再利用態様の選択として受け付ける、請求項2に記載の再利用支援システム。
【請求項7】
前記受付部は、修理を施して再利用するか否かの選択を、前記電力設備の再利用態様の選択として受け付ける、請求項2に記載の再利用支援システム。
【請求項8】
前記受付部は、前記修理の程度の判定結果を表す選択を、前記電力設備の再利用態様の選択として受け付ける、請求項7に記載の再利用支援システム。
【請求項9】
前記受付部を介して選択された前記電力設備の再利用態様に基づいて、前記電力設備の配送先を管理する管理部を更に備える、請求項2に記載の再利用支援システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、再利用支援システムに関する。
【背景技術】
【0002】
道路等に敷設又は埋設等される設備は、その状態に応じて、新品と交換せずに再利用することが可能である。電力会社等の作業員は、設備の状態に基づいて、その設備の再利用態様を判定する場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014−6191号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
設備の再利用態様の判定には、スキル(技能)が要求される。従来では、スキルを有しない作業者が設備の再利用態様を判定してしまう場合があった。
【0005】
本発明は、スキルを有しない作業者が設備の再利用態様を判定することを防止することができる再利用支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様は、作業員のスキルデータを取得する取得部と、取得した前記作業員のスキルデータに基づいて、前記作業員に作業ライセンスを付与し、付与した前記作業ライセンスを前記作業員ごとに記憶部に記憶させる付与部と、前記作業員の認証操作に応じて前記作業ライセンスを前記記憶部から読み出し、読み出した前記作業ライセンスに応じて画像を提供する提供部と、を備える再利用支援システムである。
【0007】
本発明の一態様は、前記作業ライセンスに応じて設備の再利用態様の選択を受け付け可能である場合には、前記設備の再利用態様の選択を受け付ける受付部を更に備える再利用支援システムである。
【0008】
本発明の一態様は、前記提供部が、設備の再利用の基準となる限度見本の画像を含む画像を提供する再利用支援システムである。
【0009】
本発明の一態様は、前記作業ライセンスが、前記設備の再利用態様の選択を受け付け可能とするか否かを決定するための情報を含み、前記提供部は、前記設備の再利用態様の選択を受け付け可能である場合には、前記設備の再利用態様の選択を受け付ける画像を提供する再利用支援システムである。
【0010】
本発明の一態様は、前記作業ライセンスが、前記設備の再利用態様の選択を受け付け可能とするか否かを前記設備ごとに決定するための情報を含み、前記提供部が、前記設備の再利用態様の選択を受け付け可能である場合には、前記設備の再利用態様の選択を前記設備ごとに受け付ける画像を提供する再利用支援システムである。
【0011】
本発明の一態様は、前記受付部が、再利用可能であるか否かの選択を、前記設備の再利用態様の選択として受け付ける再利用支援システムである。
【0012】
本発明の一態様は、前記受付部が、修理を施して再利用するか否かの選択を、前記設備の再利用態様の選択として受け付ける再利用支援システムである。
【0013】
本発明の一態様は、前記受付部が、前記修理の程度の判定結果を表す選択を、前記設備の再利用態様の選択として受け付ける再利用支援システムである。
【0014】
本発明の一態様は、前記受付部を介して選択された前記設備の再利用態様に基づいて、前記設備の配送先を管理する管理部を更に備える再利用支援システムである。
【0015】
本発明の一態様は、設備が電力設備である再利用支援システムである。
【発明の効果】
【0016】
本発明により、受付部は、電力設備の再利用態様の選択を受け付ける。これにより、再利用支援システムは、スキルを有しない作業者が設備の再利用態様を判定することを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】第1の実施形態における、再利用支援システムの構成図である。
図2】第1の実施形態における、スキルデータを入力するための画像の例を示す図である。
図3】第1の実施形態における、スキルデータを含むデータテーブルを示す図である。
図4】第1の実施形態における、スキルデータと作業ライセンスとを含むデータテーブルを示す図である。
図5】第1の実施形態における、スキルデータを表す画像の例を示す図である。
図6】第1の実施形態における、作業員を認証するための画像を示す図である。
図7】第1の実施形態における、限度見本画像を含む画像の第1例を示す図である。
図8】第1の実施形態における、限度見本画像を含む画像の第2例を示す図である。
図9】第1の実施形態における、限度見本画像を含む画像の第3例を示す図である。
図10】第1の実施形態における、限度見本画像を含む画像の第4例を示す図である。
図11】第1の実施形態における、再利用支援装置の動作を示すフローチャートである。
図12】第1の実施形態における、再利用支援端末の動作を示すフローチャートである。
図13】第1の実施形態における、再利用支援システムの動作を示すシーケンス図である。
図14】第2の実施形態における、作業ライセンスと、再利用態様を選択可能とする電力設備の情報とを含むデータテーブルを示す図である。
図15】第2の実施形態における、限度見本画像を含む画像の第4例を示す図である。
図16】第2の実施形態における、限度見本画像を含む画像の第5例を示す図である。
図17】第2の実施形態における、再利用支援装置の動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、実施形態の再利用支援システム及び再利用支援装置について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、再利用支援システム1の構成図である。再利用支援システム1は、再利用支援装置10を備える。再利用支援システム1は、再利用支援端末20や管理装置30を更に備えてもよい。再利用支援装置10と再利用支援端末20とは、通信回線40を介して互いに通信可能である。また、再利用支援端末20と管理装置30とは、通信回線40を介して互いに通信可能である。
【0019】
再利用支援装置10の構成を説明する。
再利用支援装置10は、設備の再利用態様の判定を支援するための画像を再利用支援端末20に提供する装置である。この設備は、どのような設備でもよく、特定の設備に限定されない。設備は、例えば、生産設備、修理設備、ガス設備、水道設備、通信設備、又は電力設備である。以下、設備は、一例として電力設備であるものとして説明する。
【0020】
再利用支援装置10は、例えば、サーバ装置である。再利用支援装置10は、限度見本の画像(以下、「限度見本画像」という。)を、再利用支援端末20に提供する。電力設備の限度見本画像は、電力設備の再利用の基準とされ、電力設備の状態に基づいて作業員が電力設備の再利用態様を判定するために用いられる。
【0021】
電力設備の再利用態様には、例えば、「良品」と、「小修理」と、「準良品(重修理)」と、「不用品」とがある。再利用態様「良品」は、修理が不要であるため修理することなく電力設備を再利用する態様である。また、再利用態様「小修理」は、簡易な修理(小修理、軽修理)をして電力設備を再利用する態様である。この簡易な修理とは、例えば、錆落としを含む再塗装等の修理である。
【0022】
再利用態様「準良品」は、簡易でない修理(重修理)をして電力設備を再利用する態様である。この簡易でない修理とは、例えば、部品交換を施す等の修理である。この簡易でない修理は、電力設備の作業員のほか、電力設備の修理を専門とする技術者や、電力設備の製造メーカの技術者によって、電力設備に施されてもよい。また、再利用態様「不用品」は、再利用せずに電力設備を廃棄する態様である。
【0023】
限度見本画像は、例えば、再利用態様「良品」と判定される状態と、再利用態様「小修理」と判定される状態との閾値に相当する電力設備の画像を含む。限度見本画像は、例えば、再利用態様「小修理」と判定される状態と、再利用態様「準良品」と判定される状態との閾値に相当する電力設備の画像を含む。限度見本画像は、例えば、再利用態様「準良品」と判定される状態と、再利用態様「不用品」と判定される状態との閾値に相当する電力設備の画像を含む。限度見本画像は、例えば、再利用態様「不用品」と判定される状態に相当する電力設備の画像を含む。限度見本画像は、再利用態様の判定を支援するための解説を表す文字列や数字を含んでもよい。
【0024】
再利用支援装置10は、取得部11と、データ処理部12と、記憶部13と、付与部14と、表示制御部15と、表示部16と、提供部17と、通信部18と、バス19とを備える。取得部11と、データ処理部12と、記憶部13と、付与部14と、表示制御部15と、表示部16と、提供部17と、通信部18とは、バス19を介して互いに通信可能である。
【0025】
取得部11と、データ処理部12と、付与部14と、表示制御部15と、提供部17と、通信部18とのうち一部または全部は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、記憶部13に記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSI(Large Scale Integration)やASIC(Application Specific Integrated Circuit)等のハードウェア機能部であってもよい。
【0026】
取得部11は、操作部11aを備える。操作部11aは、キーボード、マウス、タッチパネル、メモリスロット等のインタフェースであり、再利用支援装置10のユーザによって操作される。取得部11は、操作部11aを介して入力された作業員のスキルデータと、作業員番号と、作業員の氏名と、コメント等とを取得する。
【0027】
図2は、スキルデータを入力するための画像200の例を示す図である。表示部16は、画像200を表示する。画像200は、作業員番号入力領域100と、スキルデータ入力領域101と、氏名入力領域102と、コメント入力領域103とを含む。作業員番号入力領域100は、作業員番号を入力するための領域である。
【0028】
スキルデータ入力領域101は、電力設備の種類に応じた項目ごとにスキルデータを入力するための領域である。図2では、電力設備の種類に応じた項目は、「錆の色の説明」と、「再めっき区分」と、「選別基準説明」と、「変形の許容」と、「錆びやすい箇所」と、「ザラツキ触手」と、「破損不可部位」と、「塗装不可部位」と、「汚損限度」と、「破損しやすい部位」と、「損傷部位触手」と、「人工破損」とである。
【0029】
電力設備は、電力に関する設備であればどのような設備でもよく、特定の設備に限定されない。例えば、電力設備は、電線と、ケーブルと、柱上変圧器と、高圧開閉器と、高圧カットアウトと、低圧引込ヒューズと、避雷器と、高圧結合器と、制御器類と、低圧引込箱と、地上用の変圧器と、地上用の開閉装置と、密閉型等の断路器(Disconnector)と、銅帯母線と、地中線用地上機器類と、コンクリート柱と、高圧碍子と、低圧碍子と、地中線用防護管と、金物類と、カバー等とである。また、スキルデータは、電力設備の再利用態様を判定するスキル(技能)を表すデータであり、例えば、点数を用いて表される。
【0030】
氏名入力領域102は、作業員の氏名を入力するための領域である。コメント入力領域103は、コメントに応じた文字列を入力するための領域である。
【0031】
データ処理部12は、上限が100点となるようにスキルデータを換算した点数(以下、「換算点」という。)を算出し、算出した換算点を記憶部13のデータテーブルに登録する。また、データ処理部12は、このデータテーブルに基づいて、電力設備の種類に応じた項目ごとに換算点を表すレーダチャートの画像を生成し、生成した画像を表示制御部15に出力する。
【0032】
記憶部13は、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)などの不揮発性の記憶媒体(非一時的な記憶媒体)を有する。記憶部13は、例えば、RAM(Random Access Memory)やレジスタなどの揮発性の記憶媒体を有していてもよい。記憶部13は、ソフトウェア機能部を動作させるためのプログラムを記憶してもよい。記憶部13は、スキルデータをデータテーブルに含めて記憶してもよい。
【0033】
図3は、スキルデータを含むデータテーブルを示す図である。図3に示すデータテーブルでは、電力設備である柱上変圧器に定められた項目ごとのスキルデータと、換算点と、作業ライセンスと、コメントとが、作業員番号に対応付けられている。これらのスキルデータは、画像200のスキルデータ入力領域101に入力されたデータである。柱上変圧器に定められた項目には、例えば、錆の色を説明する技能に関する項目がある。なお、図3に示すデータテーブルでは、作業ライセンスは未付与である。
【0034】
付与部14は、取得部11が取得した作業員のスキルデータに基づいて、作業員に作業ライセンスを付与する。付与部14は、データ処理部12が算出した換算点に応じて、作業員に作業ライセンスを付与する。例えば、付与部14は、換算点が高くなるに従って、相対的にレベルの高い作業ライセンスを付与する。また、例えば、付与部14は、スキルデータの項目のうち、合格点を満たしていない項目が一項目でも存在する場合には、電力設備の再利用態様を選択不可とする作業ライセンスを付与する。付与部14は、付与した作業ライセンスを、作業員ごとに記憶部13に記憶させる。
【0035】
図4は、スキルデータと作業ライセンスとを含むデータテーブルを示す図である。作業ライセンスは、例えば、作業ライセンスAからDまでのいずれかで表される。作業ライセンスAからDまでのうち、作業ライセンスAは最も高いレベルの作業ライセンスである。また、作業ライセンスB、作業ライセンスCの順に、作業ライセンスのレベルは低くなる。さらに、作業ライセンスDは、最も低いレベルの作業ライセンスである。付与部14は、付与した作業ライセンスに応じて、AからDのいずれかを、図3に示したテーブルデータの項目「作業ライセンス」に登録する。
【0036】
第1の実施形態では、作業員は、作業ライセンスA、B又はCのいずれかを付与された場合に、すなわち、作業ライセンスC以上を付与された場合に、所定の全ての電力設備の再利用態様を選択することができる。したがって、図4では、作業員番号「0004」の作業員は、作業ライセンスDを付与されているため、いずれの電力設備の再利用態様も選択することができない。
【0037】
表示制御部15は、表示部16に画像を表示させる。この画像は、例えば、データ処理部12が生成した画像である。
表示部16は、表示制御部15による制御に応じて、表示画面に画像を表示する。この画像は、例えば、スキルデータを表す画像である。表示部16は、タッチパネルを更に有してもよい。表示部16は、このタッチパネルに対する操作に応じた信号を、取得部11に出力する。
【0038】
図5は、スキルデータを表す画像210の例を示す図である。画像210は、作業員番号入力領域110と、氏名入力領域111と、コメント入力領域112と、作業ライセンス表示領域113と、レーダチャート114とを含む。作業員番号入力領域110は、作業員番号を入力するための領域である。氏名入力領域111は、作業員番号に対応付けられた作業員の氏名を入力するための領域である。作業ライセンス表示領域113は、作業員に付与された作業ライセンスを表示する領域である。レーダチャート114は、電力設備である柱上変圧器に定められた項目ごとに換算点を表すレーダチャートの画像である。
【0039】
提供部17は、通信部18を介して、再利用支援端末20から認証操作情報を取得する。認証操作情報とは、再利用支援端末20を操作する作業員による認証操作を表す情報である。提供部17は、取得した認証操作情報に含まれている作業者番号に対応付けられた作業ライセンスを、記憶部13に記憶されているデータテーブルから読み出す。
【0040】
提供部17は、記憶部13から読み出した作業ライセンスがAからCのいずれかである場合には、電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能であると判定する。提供部17は、電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能である場合には、選択操作キー画像と限度見本画像との両方を含む画像を、再利用支援端末20に提供する。
【0041】
選択操作キー画像とは、電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能とする操作キーの画像である。選択操作キー画像は、例えば、プルダウンメニュー形式の画像である。作業員は、選択操作キー画像が再利用支援端末20に表示された場合、その選択操作キー画像を操作することによって、電力設備の再利用態様を選択することができる。
【0042】
提供部17は、記憶部13から読み出した作業ライセンスがDである場合には、電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能でないと判定する。提供部17は、電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能でない場合には、特定の選択操作キー画像を含まない画像であって限度見本画像を含む画像を、再利用支援端末20に提供する。この場合、特定の選択操作キー画像が再利用支援端末20に表示されないので、作業員は、電力設備の再利用態様を選択することができない。
【0043】
通信部18は、通信回線40を介して、再利用支援端末20と通信する。通信部18は、提供部17から取得した画像を、再利用支援端末20に送信する。提供部17から取得した画像は、作業ライセンスAからDのいずれかを表す文字列を含む画像を含んでいてもよい。通信部18は、再利用支援端末20から受信した認証操作情報を、提供部17に転送する。
【0044】
再利用支援端末20の構成を説明する。
再利用支援端末20は、再利用支援装置10から提供された画像を表示する装置である。この提供された画像は、電力設備の再利用態様の判定を支援するための画像であり、例えば、限度見本画像である。再利用支援端末20は、例えば、タブレット、スマートフォン、パーソナルコンピュータ等の情報端末である。
【0045】
再利用支援端末20は、受付部25と、表示制御部23と、表示部24と、データ処理部21と、記憶部26と、通信部22と、バス27とを備える。受付部25と、表示制御部23と、表示部24と、データ処理部21と、記憶部26と、通信部22とは、バス27を介して互いに通信可能である。
【0046】
受付部25と、表示制御部23と、データ処理部21と、通信部22とのうち一部または全部は、例えば、CPU等のプロセッサが、記憶部26に記憶されたプログラムを実行することにより機能するソフトウェア機能部である。また、これらの機能部のうち一部または全部は、LSIやASIC等のハードウェア機能部であってもよい。
【0047】
データ処理部21は、作業員を認証するための画像を生成し、生成した画像を表示制御部23に出力する。また、データ処理部21は、受付部25から取得した信号に応じて画像を生成し、生成した画像を表示制御部23に出力する。受付部25から取得した信号は、例えば、作業者による操作に応じた信号である。
【0048】
通信部22は、受付部25が受け付けた作業員番号の入力等の認証操作を表す認証操作情報を、再利用支援装置10に送信する。通信部22は、選択操作キー画像を介して選択された電力設備の再利用態様の情報(以下、「再利用態様情報」という。)を、管理装置30(管理部)に送信する。通信部22は、再利用支援装置10から画像を受信し、受信した画像を表示制御部23に転送する。
【0049】
表示制御部23は、例えば、ウェブブラウザを用いて、表示部24に画像を表示させる。この画像は、例えば、データ処理部12が生成した画像や、通信部22を介して取得した画像である。データ処理部12が生成した画像は、例えば、作業員を認証するための画像である。また、通信部22を介して取得した画像は、例えば、選択操作キー画像と限度見本画像との両方を含む画像や、特定の選択操作キー画像を含まない画像であって限度見本画像を含む画像である。
【0050】
表示部24は、表示制御部23による制御に応じて、表示画面に画像を表示する。表示部24は、タッチパネルを更に有してもよい。表示部24は、このタッチパネルに対する操作に応じた信号を、受付部25に出力する。
【0051】
図6は、作業員を認証するための画像220を示す図である。画像220は、作業員番号入力領域120と、氏名入力領域121と、認証操作キー画像122とを含む。作業員番号入力領域120は、作業員番号を入力するための領域である。氏名入力領域121は、作業員番号に対応付けられた作業員の氏名を入力するための領域である。認証操作キー画像122は、作業員番号入力領域120に入力された作業員番号が確定した場合に操作される操作キーの画像である。
【0052】
受付部25は、認証操作キー画像122が操作された場合、画像220の作業員番号入力領域120に入力された作業員番号を取得し、取得した作業員番号を含む認証操作情報を、通信部22に出力する。受付部25は、認証操作キー画像122が操作された場合、画像220の氏名入力領域121に入力された作業員の氏名を取得し、取得した作業員の氏名を含む認証操作情報を、通信部22に出力してもよい。
【0053】
図7は、限度見本画像140を含む画像230の例を示す図である。表示制御部23は、再利用支援装置10の提供部17から提供された画像230を、通信部22から取得する。表示部24は、表示制御部23による制御に応じて、画像230を表示する。画像230は、電力設備メニュー操作キー画像130aと、作業ライセンス表示領域131と、限度見本画像140とを含む。
【0054】
電力設備メニュー操作キー画像130aは、電力設備の種類を選択するための操作キーである。受付部25は、電力設備メニュー操作キー画像130aに対する操作に応じた信号を、データ処理部21に出力する。作業ライセンス表示領域131は、再利用支援端末20を操作している作業員に付与された作業ライセンスを表示するための領域である。
【0055】
図7では、作業員による電力設備メニュー操作キー画像130aを介した操作によって、電力設備「柱上変圧器」が選択されている。図7では、作業員は、プルダウンメニュー形式の電力設備メニュー操作キー画像130aを操作して、電力設備を選択することができる。
【0056】
限度見本画像140は、電力設備メニュー操作キー画像130aを介して選択された電力設備「柱上変圧器」の限度見本画像である。限度見本画像140は、柱上変圧器の再利用の基準とされ、柱上変圧器の状態に基づいて作業員が柱上変圧器の再利用態様を判定するために用いられる。
【0057】
図7では、限度見本画像140は、電力設備である柱上変圧器の状態のレベルごとの画像を含む。柱上変圧器の状態のレベルは、柱上変圧器の傷又は錆の発生の程度や、柱上変圧器の変形の程度を表す。柱上変圧器の状態については、一例として、レベル1からレベル5までの5段階が定められている。レベル1は、修理することなく再利用することが適切である電力設備の状態のレベルである。また、レベル5は、廃棄することが適切である電力設備の状態のレベルである。
【0058】
以下、レベル1と判定される状態の電力設備は、再利用態様「良品」と判定される。レベル2と判定される状態の電力設備は、再利用態様「小修理」と判定される。レベル3と判定される状態の電力設備は、再利用態様「準良品(例えば、全塗装)」と判定される。レベル4と判定される状態の電力設備は、再利用態様「準良品(例えば、外箱交換)」と判定される。レベル5と判定される状態の電力設備は、再利用態様「不用品」と判定される。
【0059】
図7では、限度見本画像140は、レベル1と判定される状態の柱上変圧器の画像と、レベル2と判定される状態の柱上変圧器の画像と、レベル3と判定される状態の柱上変圧器の画像と、レベル4と判定される状態の柱上変圧器の画像と、レベル5と判定される状態の柱上変圧器の画像とを含んでいる。さらに、限度見本画像140は、柱上変圧器の部品ごとの画像を含んでもよい。
【0060】
図8は、限度見本画像141を含む画像240の例を示す図である。表示制御部23は、再利用支援装置10の提供部17から提供された画像240を、通信部22から取得する。表示部24は、表示制御部23による制御に応じて、画像240を表示する。画像240は、電力設備メニュー操作キー画像130aと、作業ライセンス表示領域131と、限度見本画像141とを含む。
【0061】
図8では、作業員による電力設備メニュー操作キー画像130aを介した操作によって、電力設備「コンクリート柱」が選択されている。作業員は、この選択状態から、プルダウンメニュー形式の電力設備メニュー操作キー画像130aを操作することによって、選択する電力設備を「柱上変圧器」に変更することができる。
【0062】
限度見本画像141は、電力設備メニュー操作キー画像130aを介して選択された電力設備「コンクリート柱」の限度見本画像である。限度見本画像141は、コンクリート柱の再利用の基準とされ、コンクリート柱の状態に基づいて作業員がコンクリート柱の再利用態様を判定するために用いられる。
【0063】
図8では、限度見本画像141は、電力設備であるコンクリート柱の状態のレベルごとの画像を含む。コンクリート柱の状態のレベルは、コンクリート柱の傷又は破損の発生の程度や、コンクリート柱の鉄筋の露出の程度を表す。コンクリート柱の状態については、一例として、中程度(レベル2からレベル4まで)の段階が無く、レベル1とレベル5との2段階が定められている。なお、柱上変圧器と同様にコンクリート柱の状態にも、中程度(レベル2からレベル4まで)の段階が定められていてもよい。
【0064】
図8では、限度見本画像141は、再利用態様「レベル1」と判定される状態のコンクリート柱の画像と、再利用態様「レベル5」と判定される状態のコンクリート柱の画像とを含んでいる。さらに、限度見本画像141は、コンクリート柱の表面の状態ごとの画像を含んでもよい。また、限度見本画像141は、再利用態様の判定を支援するための解説を表す文字列を含んでもよい。
【0065】
図9は、限度見本画像140を含む画像250の例を示す図である。図7図9との相違点についてのみ説明する。表示制御部23は、再利用支援装置10の提供部17から提供された画像250を、通信部22から取得する。表示部24は、表示制御部23による制御に応じて、画像250を表示する。
【0066】
図9では、作業ライセンス表示領域131には、作業員に付与された作業ライセンス「作業ライセンスA」が、認証操作情報に基づいて表示されている。作業ライセンスAを付与された作業員は、電力設備の再利用態様を選択することができる。このため、画像250は、図7に示す画像230と比較して、電力設備番号領域132と、選択操作キー画像133と、決定操作キー画像134とを更に含む。
【0067】
電力設備番号領域132は、作業員が電力設備番号を入力するための領域である。電力設備番号は、選択操作キー画像133を介して選択された電力設備の再利用態様情報に含められてもよい。
【0068】
選択操作キー画像133は、例えば、プルダウンメニュー形式で操作可能に表示される。図9では、作業員は、選択操作キー画像133を操作することによって、電力設備「柱上変圧器」の状態について、レベル1からレベル5までのいずれかを選択することができる。すなわち、作業員は、選択操作キー画像133を操作することによって、電力設備「柱上変圧器」の再利用態様「良品」、「小修理」、「準良品」又は「不用品」を選択することができる。
決定操作キー画像134は、入力された再利用態様が確定した場合に操作される操作キーの画像である。
【0069】
受付部25は、表示制御部23が通信部22から取得した画像250に含まれている選択操作キー画像133を介して、電力設備の再利用態様の選択を受け付ける。
【0070】
受付部25は、再利用態様が「良品」であるか否かの選択を、選択操作キー画像133を介して、電力設備の再利用態様の選択として受け付ける。また、受付部25は、再利用可能であるか否かの選択を、すなわち、再利用態様が「不用品」であるか否かの選択を、選択操作キー画像133を介して、電力設備の再利用態様の選択として受け付けてもよい。
【0071】
受付部25は、修理を施して再利用するか否かの選択を、すなわち、再利用態様が「小修理」又は「準良品」のいずれかであるか否かの選択を、選択操作キー画像133を介して、電力設備の再利用態様の選択として受け付けてもよい。また、受付部25は、修理の程度の判定結果を表す「小修理」又は「準良品」の選択を、選択操作キー画像133を介して、電力設備の再利用態様の選択として受け付けてもよい。
【0072】
図10は、限度見本画像141を含む画像260の例を示す図である。図10図8図9と相違する点についてのみ説明する。表示制御部23は、再利用支援装置10の提供部17から提供された画像260を、通信部22から取得する。表示部24は、表示制御部23による制御に応じて、画像260を表示する。
【0073】
図10では、作業ライセンス表示領域131には、作業員に付与された作業ライセンス「作業ライセンスA」が表示されている。このため、画像260は、図8に示す画像240と比較して、電力設備番号領域132と、選択操作キー画像133と、決定操作キー画像134とを更に含む。
【0074】
図10では、作業員は、選択操作キー画像133を操作することによって、電力設備「コンクリート柱」の状態について、レベル1又はレベル5を選択することができる。すなわち、作業員は、選択操作キー画像133を操作することによって、電力設備「コンクリート柱」の再利用態様「良品」又は「不用品」を選択することができる。
【0075】
記憶部26は、例えば、ROM、フラッシュメモリ、HDDなどの不揮発性の記憶媒体(非一時的な記憶媒体)を有する。記憶部26は、例えば、RAMやレジスタなどの揮発性の記憶媒体を有していてもよい。記憶部26は、ソフトウェア機能部を動作させるためのプログラムを記憶してもよい。
【0076】
記憶部26は、受付部25が受け付けた認証操作情報を、作業員ごとに記憶してもよい。記憶部26は、選択操作キー画像133を介して選択された電力設備の再利用態様情報を、電力設備ごとに記憶してもよい。
【0077】
管理装置30の構成を説明する。
管理装置30は、電力設備の再利用態様情報を、再利用支援端末20の通信部22から受信する。管理装置30は、再利用支援端末20の受付部25を介して選択された電力設備の再利用態様に基づいて、電力設備の配送先を管理する。管理装置30は、車両等を用いて、再利用態様情報に基づく配送先に向けて電力設備を配送する。再利用態様情報に基づく配送先には、例えば、電力設備の修理を専門とする技術者が属している設備、電力設備の製造メーカの設備や、電力設備を廃棄する設備がある。
【0078】
再利用支援システム1の動作を説明する。
図11は、再利用支援装置10の動作を示すフローチャートである。
取得部11は、作業員のスキルデータを取得する(ステップS101)。
次に、付与部14は、取得した作業員のスキルデータに基づいて、作業員に作業ライセンスを付与する(ステップS102)。
次に、付与部14は、付与した作業ライセンスを、作業員ごとに記憶部13に記憶させる(ステップS103)。
【0079】
次に、付与部14は、認証操作情報を通信部18が受信したか否かを判定する(ステップS104)。付与部14は、認証操作情報を通信部18が受信していない場合(ステップS104:NO)、ステップS104の処理を繰り返す。
次に、提供部17は、認証操作情報を通信部18が受信した場合(ステップS104:YES)、作業員の認証操作に応じた認証操作情報に基づいて、その作業員の作業ライセンスを記憶部13から読み出す(ステップS105)。
【0080】
次に、提供部17は、読み出した作業ライセンスでは再利用態様(良品、小修理、準良品、不用品)を選択することが可能であるか否かを判定する(ステップS106)。
次に、提供部17は、再利用態様を選択することが可能である場合(ステップS106:YES)、全ての電力設備の再利用態様を選択可として、画像250と画像260を、通信部18を介して再利用支援端末20に提供する。画像250と画像260は、電力設備メニュー操作キー画像130aと、作業ライセンス表示領域131と、電力設備番号領域132と、選択操作キー画像133と、決定操作キー画像134と、限度見本画像140を含む画像である(ステップS107)。再利用支援装置10は、図11に示す処理を終了する。
【0081】
次に、提供部17は、再利用態様を選択することが可能でない場合(ステップS106:NO)、電力設備の再利用態様を選択不可として、画像230又は画像240を、通信部18を介して再利用支援端末20に提供する。画像230と画像240は、選択操作キー画像133を含まない画像であって、電力設備メニュー操作キー画像130aと、作業ライセンス表示領域131と、限度見本画像140を含む画像である(ステップS108)。再利用支援装置10は、図11に示す処理を終了する。
【0082】
図12は、再利用支援端末20の動作を示すフローチャートである。
受付部25は、作業員の認証操作を受け付け、通信部22を介して認証操作情報を再利用支援装置10に送信する(ステップS201)。
次に、表示制御部23は、通信部22が再利用支援装置10から画像を受信したか否かを判定する(ステップS202)。表示制御部23は、通信部22が再利用支援装置10から画像を受信していない場合(ステップS202:NO)、ステップS202の処理を繰り返す。
【0083】
次に、表示制御部23は、通信部22が再利用支援装置10から画像を受信した場合(ステップS202:NO)、受信した画像を表示部24に表示させる(ステップS203)。
【0084】
次に、受付部25は、通信部22を介して受信した画像に選択操作キー画像133が含まれているか否かに基づいて、電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能であるか否かを判定する(ステップS204)。再利用支援端末20は、電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能でない場合(ステップS204:NO)、図12に示す処理を終了する。
【0085】
次に、受付部25は、電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能である場合(ステップS204:YES)、選択操作キー画像133を介した操作に応じて、電力設備の再利用態様の選択を受け付ける(ステップS205)。
次に、受付部25は、選択された再利用態様を表す再利用態様情報を、通信部22を介して管理装置30に送信する(ステップS206)。再利用支援端末20は、図12に示す処理を終了する。
【0086】
図13は、再利用支援システム1の動作を示すシーケンス図である。
図13に示すステップS101〜S107の処理は、図11に示すステップS101〜S107として前述した処理である。また、図13に示すステップS201〜S206の処理は、図11に示すステップS201〜S206として前述した処理である。
【0087】
例えば、ステップS104では、再利用支援装置10は、ステップS201を実行した再利用支援端末20から、認証操作情報を受信する。また、例えば、ステップS202では、再利用支援端末20は、ステップS106又はS107を実行した再利用支援端末20から、画像250と画像260を受信する。
【0088】
以上のように、第1の実施形態の再利用支援システム1は、作業員のスキルデータを取得する取得部11と、取得した作業員のスキルデータに基づいて、作業員に作業ライセンスを付与し、付与した作業ライセンスを作業員ごとに記憶部13に記憶させる付与部14と、作業員の認証操作に応じて作業ライセンスを記憶部13から読み出し、読み出した作業ライセンスに応じて選択操作キー画像133を含む画像を提供する提供部17とを備える。
【0089】
この構成によって、提供部17は、作業員の認証操作に応じて作業ライセンスを記憶部13から読み出し、読み出した作業ライセンスに応じて選択操作キー画像133を含む画像を提供する。これにより、第1の実施形態の再利用支援システム1は、スキルを有しない作業者が設備の再利用態様を判定することを防止することができる。また、第1の実施形態の再利用支援システム1は、設備の再利用態様を適確かつ効率的に作業員に判定させることができる。また、第1の実施形態の再利用支援システム1は、設備の再利用態様の判定を支援することが可能である。また、第1の実施形態の再利用支援システム1は、新品の設備を購入する費用を抑えることができる。
【0090】
第1の実施形態の再利用支援システム1は、提供部17から提供された選択操作キー画像133を含む画像に応じて設備の再利用態様の選択を受け付け可能である場合には、設備の再利用態様の選択を受け付ける受付部25を備える。
【0091】
この構成によって、受付部25は、提供された画像に応じて設備の再利用態様の選択を受け付け可能である場合には、設備の再利用態様の選択を受け付ける。これにより、第1の実施形態の再利用支援システム1は、設備の再利用態様の判定を支援することが可能である。また、第1の実施形態の再利用支援システム1は、新品の設備を購入する費用を抑えることができる。
【0092】
第1の実施形態の再利用支援装置10は、作業員のスキルデータを取得する取得部11と、取得した作業員のスキルデータに基づいて、作業員に作業ライセンスを付与し、付与した作業ライセンスを作業員ごとに記憶部13に記憶させる付与部14と、作業員の認証操作に応じて作業ライセンスを記憶部13から読み出し、読み出した作業ライセンスに応じて画像を提供する提供部17とを備える。
【0093】
この構成によって、提供部17は、作業員の認証操作に応じて作業ライセンスを記憶部13から読み出し、読み出した作業ライセンスに応じて画像を提供する。これにより、第1の実施形態の再利用支援装置10は、スキルを有しない作業者が設備の再利用態様を判定することを防止することができる。また、第1の実施形態の再利用支援装置10は、設備の再利用態様を適確かつ効率的に作業員に判定させることができる。また、第1の実施形態の再利用支援装置10は、設備の再利用態様の判定を支援することが可能である。
【0094】
第1の実施形態の再利用支援システム1は、作業員の操作に応じて、設備の再利用の基準となる限度見本の画像を含む画像を表示部24に表示させる表示制御部23と、設備の再利用態様の選択を受け付ける受付部25と、受付部25を介して選択された設備の再利用態様に基づいて、設備の配送先を管理する管理装置30とを備える。
【0095】
これにより、第1の実施形態の再利用支援システム1は、設備の再利用態様の判定を支援することが可能である。また、第1の実施形態の再利用支援システム1は、新品の設備を購入する費用を抑えることができる。
【0096】
第1の実施形態の再利用支援端末20は、作業員の操作に応じて、設備の再利用の基準となる限度見本の画像を含む画像を表示部24に表示させる表示制御部23と、設備の再利用態様の選択を受け付ける受付部25と、受付部25が受け付けた設備の再利用態様の選択に応じて、設備の配送先を管理する管理装置30に、配送先を特定するための再利用態様情報を送信する通信部22を備える。
【0097】
これにより、第1の実施形態の再利用支援端末20は、設備の再利用態様の判定を支援することが可能である。また、第1の実施形態の再利用支援端末20は、新品の設備を購入する費用を抑えることができる。
【0098】
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、一定レベル以上(作業ライセンスC以上)の作業ライセンスが付与された作業者は、所定の全ての電力設備について、再利用態様を選択することが可能であった。これに対し、第2の実施形態では、付与された作業ライセンスに対応付けられた電力設備についてのみ、作業者は再利用態様を選択することが可能である点が、第1の実施形態と相違する。第2の実施形態では、第1の実施形態との相違点についてのみ説明する。
【0099】
図14は、作業ライセンスと、再利用態様を選択可能とする電力設備の情報とを含むデータテーブルを示す図である。このデータテーブルは、再利用支援装置10の記憶部13に記憶されている。第2の実施形態では、作業ライセンスは、電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能とするか否かを電力設備ごとに決定するための情報として、レベルAからDのいずれかの情報を含む。
【0100】
図14では、作業ライセンスAは、一例として、柱上変圧器と、コンクリート柱と、高圧開閉器とに対応付けられている。作業ライセンスBは、一例として、柱上変圧器と、コンクリート柱とに対応付けられている。作業ライセンスCは、一例として、柱上変圧器に対応付けられている。作業ライセンスDは、いずれの電力設備にも対応付けられていない。
【0101】
提供部17は、図4に示すテーブルデータから読み出した作業ライセンスがAからCのいずれかである場合には、電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能であると判定する。提供部17は、電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能である場合には、作業ライセンスに応じた電力設備メニュー操作キー画像130bを含む画像を、再利用支援端末20に提供する。
【0102】
図15は、限度見本画像140を含む画像270の例を示す図である。図9図15との相違点についてのみ説明する。表示制御部23は、再利用支援装置10の提供部17から提供された画像270を、通信部22から取得する。表示部24は、表示制御部23による制御に応じて、画像270を表示する。
【0103】
図15では、作業ライセンス表示領域131には、作業員に付与された作業ライセンス「作業ライセンスB」が、認証操作情報に基づいて表示されている。作業ライセンスBを付与された作業員は、図14に示すように、電力設備「柱上変圧器」と「コンクリート柱」の再利用態様を選択することができる。このため、画像270は、図9に示す画像250と異なり、電力設備メニュー操作キー画像130aの代わりに、付与された作業ライセンスBに対応付けられた電力設備メニュー操作キー画像130bを含む。
【0104】
電力設備メニュー操作キー画像130bは、作業ライセンスBに対応付けられた電力設備「柱上変圧器」と「コンクリート柱」とを、プルダウンメニュー形式で表示する。これによって、作業員は、電力設備「柱上変圧器」と「コンクリート柱」とについて、再利用態様をそれぞれ選択することができる。
【0105】
図16は、限度見本画像140を含む画像280の例を示す図である。図15図16との相違点についてのみ説明する。表示制御部23は、再利用支援装置10の提供部17から提供された画像280を、通信部22から取得する。表示部24は、表示制御部23による制御に応じて、画像280を表示する。
【0106】
図16では、作業ライセンス表示領域131には、作業員に付与された作業ライセンス「作業ライセンスA」が、認証操作情報に基づいて表示されている。作業ライセンスAを付与された作業員は、図14に示すように、電力設備「柱上変圧器」と「コンクリート柱」と「高圧開閉器」との再利用態様を選択することができる。このため、画像280は、図15に示す画像270と異なり、付与された作業ライセンスAに対応付けられた電力設備メニュー操作キー画像130bを含む。
【0107】
電力設備メニュー操作キー画像130bは、作業ライセンスAに対応付けられた電力設備「柱上変圧器」と「コンクリート柱」と「高圧開閉器」とを、プルダウンメニュー形式で表示する。これによって、作業員は、電力設備「柱上変圧器」と「コンクリート柱」と「高圧開閉器」とについて、再利用態様をそれぞれ選択することができる。
【0108】
再利用支援システム1の動作を説明する。
図17は、再利用支援装置10の動作を示すフローチャートである。図17に示すステップS301〜S306の処理は、図11に示すステップS101〜S106として前述した処理と同様である。また、図17に示すステップS308の処理は、図11に示すステップS108として前述した処理と同様である。
【0109】
提供部17は、再利用態様を選択することが可能である場合(ステップS306:YES)、作業ライセンスに対応付けられた電力設備の再利用態様を選択可として、画像250と画像260を、通信部18を介して再利用支援端末20に提供する(ステップS307)。再利用支援装置10は、図17に示す処理を終了する。
【0110】
以上のように、作業ライセンスは、図14に示すように、電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能とするか否かを電力設備ごとに決定するための情報として、レベルAからDのいずれかの情報を含む。提供部17は、電力設備の再利用態様の選択を受け付け可能である場合には、電力設備の再利用態様の選択を電力設備ごとに受け付け可能とする電力設備メニュー操作キー画像130bを含む画像250と画像260を提供する。
【0111】
これにより、第2の実施形態の再利用支援システム1は、再利用態様を選択することが可能な電力設備を、作業ライセンスごとに定めることが可能である。
【0112】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0113】
例えば、再利用支援端末20の表示制御部23は、提供部17が提供する画像を、ウェブブラウザによらずに表示部24に表示させてもよい。この場合、表示制御部23は、例えば、記憶部26に記憶されたアプリケーションソフトウェアを実行することによって、提供部17が提供する画像を、提供部17の代わりに生成してもよい。表示制御部23は、提供部17の代わりに生成した画像を、表示部24に表示させてもよい。
【0114】
なお、以上に説明した再利用支援システムを実現するためのプログラムを、コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、そのプログラムをコンピュータシステムに読み込ませて実行するようにしてもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0115】
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
【0116】
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。
【0117】
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【符号の説明】
【0118】
1…再利用支援システム、10…再利用支援装置、11…取得部、11a…操作部、12…データ処理部、13…記憶部、14…付与部、15…表示制御部、16…表示部、17…画像提供部、18…通信部、19…バス、20…再利用支援端末、21…データ処理部、22…通信部、23…表示制御部、24…表示部、25…受付部、26…記憶部、27…バス、30…管理装置、30…通信回線、100…作業員番号入力領域、101…スキルデータ入力領域、102…氏名入力領域、103…コメント入力領域、110…作業員番号入力領域、111…氏名入力領域、112…コメント入力領域、113…作業ライセンス表示領域、114…レーダチャート、120…作業員番号入力領域、121…氏名入力領域、122…認証操作キー画像、130a…電力設備メニュー操作キー画像、130b…電力設備メニュー操作キー画像、131…作業ライセンス表示領域、132…電力設備番号領域、133…選択操作キー画像、134…決定操作キー画像、140…限度見本画像、141…限度見本画像、200…画像、210…画像、220…画像、230…画像、240…画像、250…画像、260…画像、270…画像、280…画像
【要約】
実施形態の再利用支援システムは、作業員のスキルデータを取得する取得部と、取得した作業員のスキルデータに基づいて、作業員に作業ライセンスを付与し、付与した作業ライセンスを作業員ごとに記憶部に記憶させる付与部と、作業員の認証操作に応じて作業ライセンスを記憶部から読み出し、読み出した作業ライセンスに応じて画像を提供する提供部とを備える。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図11
図12
図13
図14
図17
図7
図8
図9
図10
図15
図16