特許第5943197号(P5943197)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許5943197-リモコン装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5943197
(24)【登録日】2016年6月3日
(45)【発行日】2016年6月29日
(54)【発明の名称】リモコン装置
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20160616BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20160616BHJP
   H05K 5/03 20060101ALI20160616BHJP
   F24H 1/00 20060101ALI20160616BHJP
【FI】
   H04Q9/00 371A
   H05K5/02 L
   H05K5/03 C
   F24H1/00 H
【請求項の数】1
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2012-194061(P2012-194061)
(22)【出願日】2012年9月4日
(65)【公開番号】特開2014-50075(P2014-50075A)
(43)【公開日】2014年3月17日
【審査請求日】2015年8月28日
(73)【特許権者】
【識別番号】000100562
【氏名又は名称】アール・ビー・コントロールズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106105
【弁理士】
【氏名又は名称】打揚 洋次
(72)【発明者】
【氏名】藤田 喜彦
【審査官】 吉村 伊佐雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−162106(JP,A)
【文献】 実開平06−083881(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16C11/00−11/12
F24H1/00
1/18−1/20
4/00−4/06
H03J9/00−9/06
H04M1/02−1/23
H04Q9/00−9/16
H05K5/00−5/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下方に開口する凹部を前面に設け、その凹部内に操作ボタン類を配設し、この操作ボタン類を隠す蓋板を、後部の下部の両内側面から内側に突出する円柱状のボスに対して上下方向に揺動自在に係合させたリモコン装置において、上記ボスに係合する円筒状の係合穴を上記蓋板に形成すると共に、係合穴の内周面に凸部を形成し、上記ボスの表面に対して凸部を接触させることにより、蓋板が開いた状態でボスに吊り下がった状態で前後に揺動した際に、ボスに対する係合部分で擦れ音が発生しないようにしたことを特徴とするリモコン装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯装置等の機器を遠隔操作するためのリモコン装置に関する。
【背景技術】
【0002】
上述のリモコン装置には操作するための複数の操作ボタン類が前面に配列されている。但し、全ての操作ボタン類について常時操作する必要はなく、使用頻度の高い操作ボタン類と使用頻度の低い操作ボタン類とが混在する。そこで、使用頻度の高い操作ボタン類は操作しやすいように常にリモコン装置の前面に露出させておくが、使用頻度の低い操作ボタン類はリモコン装置の前面に凹部を形成してその凹部内に配列し、通常はその凹部を蓋板により閉鎖して外部から見えないようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このものでは、下方に開口する凹部を前面に設け、その凹部内に操作ボタン類を配設し、この操作ボタン類を隠す蓋板を、凹部の下部の両内側面から内側に突出する円柱状のボスに対して上下方向に揺動自在に係合させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−162106号公報(図3
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
蓋板は磁石の磁力などによって閉鎖状態を維持するように構成されており、蓋板を開ける際には蓋板の上部を指で手前に少し引き、その後は蓋板の自重によって手前から下方にほぼ180度揺動させる。すると蓋板は開ききった状態で前後に少しの振幅ではあるが数回揺動することがある。その揺動の際、本体側のボスと蓋板との間で擦れが生じ、擦れ音が発生する。
【0006】
蓋板を開く度に擦れ音が発生すると、リモコン装置の高級感が損なわれるという不具合が生じる。
【0007】
そこで本発明は、上記の問題点に鑑み、蓋板が揺動しても擦れ音が発生しないリモコン装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明によるリモコン装置は、下方に開口する凹部を前面に設け、その凹部内に操作ボタン類を配設し、この操作ボタン類を隠す蓋板を、後部の下部の両内側面から内側に突出する円柱状のボスに対して上下方向に揺動自在に係合させたリモコン装置において、上記ボスに係合する円筒状の係合穴を上記蓋板に形成すると共に、係合穴の内周面に凸部を形成し、上記ボスの表面に対して凸部を接触させることにより、蓋板が開いた状態でボスに吊り下がった状態で前後に揺動した際に、ボスに対する係合部分で擦れ音が発生しないようにしたことを特徴とする。
【0009】
従来はボスに係合する部分は円筒状の係合穴であった。このため、ボスの外周面と係合穴の内周面とが広い範囲で擦れ、そのため擦れ音が発生していた。上記構成では係合穴の内周面に凸部を形成し、上記ボスの外周面に対して凸部を接触させるので接触面積が狭くなり、擦れ音の発生が抑制される。
【発明の効果】
【0010】
以上の説明から明らかなように、本発明は、蓋板を下方に揺動させて凹部を開放した際、蓋板が下方で揺動しても擦れ音が発生しないので、リモコン装置の高級感が擦れ音によって損なわれることがない。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】リモコン装置の正面図
図2】リモコン装置の前カバーと蓋板との形状を示す図
図3】係合穴の形状を示す切断面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1を参照して、1は本発明によるリモコン装置の一例である。本実施の形態では、このリモコン装置1は屋外に設置された給湯装置(図示せず)を浴室内から操作するためのもので有り、従って、浴室の壁面に固定されるものである。
【0013】
給湯装置の制御を行うのに必要な操作ボタンのうち、使用頻度の高い操作ボタン12を前面に露出させて配置した。一方、これらの操作ボタン12より使用頻度の低い操作ボタンは蓋板2で隠すようにした。なお、11は表示部である。
【0014】
図2を参照して、上記リモコン装置1の前カバー3の中央下部に下方に開口する凹部が形成される窓31を形成し、その窓31の下部両内側面に1対の円柱状のボス32を形成した。そして、上記蓋板2をこのボス32に揺動自在に係合させるようにした。そのために、蓋板2の両側に円円筒状の係合穴21を形成し、この係合穴21内にボス32が挿入されることによって蓋板2を係合するように構成した。
【0015】
図3を参照して、上記係合穴21の内周面に、本実施の形態では5個の凸部22を形成し、ボス32の外周面にはこれら凸部22の先端が接触するようにした。なお、これら凸部22は係合穴21の中心線に沿って長手の畝状に形成しているが、中心線方向の長さを短くして山状の突起にしてもよい。
【0016】
いずれにせよ、ボス32の外周面と接触する面積が凸部22の先端に限られるため、凸部22を形成せず円円筒状の係合穴21の内周面に直接接触させる場合より接触面積が狭くなり、蓋板2がボス32に吊り下がった状態で前後に揺動しても擦れ音が発生しない。
【0017】
なお、本発明は上記した形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えてもかまわない。
【符号の説明】
【0018】
1 リモコン装置
2 蓋板
3 前カバー
12 操作ボタン
21 係合穴
22 凸部
31 窓
32 ボス
図1
図2
図3