【実施例1】
【0017】
まず、
図1〜
図3を用いて、実施例1に係るリードフレームを用いた半導体パッケージについて説明する。
【0018】
なお、図中、1は導体端子、1aはボンディング部、1bは外部接続部、1cはボンディング部側端子、1dは外部接続部側端子、1eは配線部、1fは切り欠き(貫通孔)、2は半導体素子、3はボンディングワイヤ、4は封止樹脂、5a、5a’はドライフィルムレジスト、5bはめっき用レジストマスク、5cはエッチング用レジストマスク、6はめっき層である。
【0019】
まず、
図1及び
図2を用いて、このリードフレームを用いた半導体パッケージの構成について説明する。
【0020】
図1及び
図2に示すように、このリードフレームを用いた半導体パッケージでは、二点鎖線で示すように上面側の略中央に半導体素子2を載置するように形成されている。そして、その領域の周囲には、エリアアレイ状に複数の導体端子1が形成されている。そして、半導体素子2の電極は、それぞれに対応する導体端子1とボンディングワイヤ3を介してワイヤボンディングされ、電気的に接続されている。なお、このリードフレームを用いた半導体パッケージは、リードフレームに半導体素子2を搭載し、ワイヤボンディングを行った後、封止樹脂4により樹脂封止をすることによって形成されている。
【0021】
導体端子1は、上面側にボンディング部1aを有していて半導体素子2を載置する領域の周囲に形成されているボンディング部側端子1cと、下面側に外部接続部1bを有していて半導体素子2を載置する領域内に形成されている外部接続部側端子1dと、ボンディング部側端子1cと外部接続部側端子1dとを接続するようにそれらの間に形成されている配線部1eとにより構成されている。なお、ボンディング部側端子1c及び外部接続部側端子1dの形状は略柱状であり、ボンディング部側端子1cの垂直方向の長さは、外部接続部側端子1dの垂直方向の長さよりも短く形成されている。また、配線部1eの形状は、水平方向の幅がボンディング部側端子1c及び外部接続部側端子1dの幅よりも狭くなるように形成された略板状である。
【0022】
導体端子1がこのような形状であるため、このリードフレームは、半導体素子を載置する領域の下側のスペースを有効に活用することができる。そのため、このリードフレームを用いれば、半導体パッケージの小型化、ひいては、その半導体パッケージを用いる装置全体の小型化を達成することができる。
【0023】
また、このリードフレームでは、導体端子1は、その配線部1eの
長手方向略中央に、配線部1eを略水平方向に貫くように切り欠き(貫通孔)1fが形成されている。そして、その切り欠き(貫通孔)1fには、樹脂封止を施した際に、封止樹脂4が充填される。
【0024】
このような切り欠き(貫通孔)1fが形成されているため、このリードフレームを用いた半導体パッケージでは、導体端子1が抜け落ちることを防止することができる。
【0025】
次に、
図3を用いて、このリードフレームの製造工程及びそのリードフレームを用いた半導体パッケージの製造工程について説明する。
【0026】
まず、
図3(a)に示すように、金属板の両面に、ドライフィルムレジスト5aをラミネートする。
【0027】
なお、この金属板には、板厚100μm〜200μmの銅合金からなる金属板、例えば、板厚125μmのCu合金材料からなる金属板等を用いることが好ましい。また、ドライフィルムレジスト5aの厚さは、15〜40μm程度とすることが好ましい。
【0028】
次に、
図3(b)に示すように、所望のパターンが形成されたガラスマスクを用いて露光処理を施して、導体端子1のボンディング部側端子1cの上面側、及び、外部接続部側端子1d下面側となる領域以外の領域に、めっき用レジストマスク5bを形成する。
【0029】
なお、このようなめっき用レジストマスク5bや後述するエッチング用レジストマスク5cは、ドライフィルムレジスト5aのような感光部が硬化するネガタイプのドライフィルムレジストをラミネートして形成するのが一般的である。しかし、ポジタイプのドライフィルムレジストを用いて形成しても良いし、液状レジストを塗布することによって形成しても良い。
【0030】
また、露光処理を施すに際しては、所望のパターンが描かれた露光用マスクを密着させ、紫外線を照射することによって、露光用マスクのパターンをレジストマスク5aに露光する。このときの紫外線の照射量は20〜100mJ/cm
2程度である。また、現像においては、アルカリ現像型のレジストを用いる場合は通常1%程度の濃度の炭酸ナトリウムを用いる。
【0031】
次に、
図3(c)に示すように、導体端子1のボンディング部側端子1cとなる突出部の上面側となる領域、外部接続部側端子1dとなる突出部の下面側となる領域にめっきを施し、めっき層6を形成する。
【0032】
なお、このめっき層6を形成する材料は、ワイヤボンディング性やプリント基板実装時の半田ぬれ性などで適宜選択して構わない。通常は電気めっきによって、Ni、Pd、Au、Agなどが選択される。
【0033】
次に、
図3(d)に示すように、金属板の両面から、めっき用レジストマスク5bを剥離する。
【0034】
なお、レジストマスクの剥離には、アルカリ現像型のレジストマスクを用いている場合は、通常1%程度の濃度の水酸化ナトリウムが用いられる。
【0035】
次に、
図3(e)に示すように、金属板の両面に、ドライフィルムレジスト5a’をラミネートする。
【0036】
次に、
図3(f)に示すように、所望のパターンが形成されたガラスマスクを用いて露光処理を施して、金属板の上面側では導体端子1の形成される領域を覆うように、エッチング用レジストマスク5cを形成する。同様に、下面側では全領域を覆うように、エッチング用レジストマスク5cを形成する。
【0037】
なお、上面側においては、エッチング用レジストマスク5cを、めっき層6を覆うように形成することが好ましい。これは、エッチング量や露光の位置ズレを考慮して、この後に行われるハーフエッチング加工を施した際に、めっき層6がバリとならないようにするためである。
【0038】
例えば、ボンディング部側端子1c及び外部接続部側端子1dが形成される領域の幅が0.4mm、配線部1eが形成される領域の幅が0.1mmである場合には、エッチング用レジストマスク5cを、少なくともめっき層6の端部から50μm程度離れた位置を覆うような大きさに形成することが好ましい。
【0039】
次に、
図3(g)に示すように、金属板の上面側から所定の深さまでハーフエッチング加工を施して、半導体パッケージを形成した際に導体端子1となる端子部を形成すると同時に、端子部のうち導体素子の1の配線部1eとなる突出部に切り欠き(貫通孔)1fを形成する。
【0040】
なお、この切り欠き(貫通孔)1fの形成方法としては、ハーフエッチング加工を施す際に、エッチング抑制剤として銅と親和性のある窒素や硫黄を含有する有機化合物を含有するエッチング液を用いるという方法がある。
【0041】
上面側からハーフエッチング加工を施す場合、通常のエッチング液を用いると、上面側から下面側に向けて、順次、エッチング処理が施されることになるため、切り欠き(貫通孔)1fのような貫通孔を形成することはできない。
しかし、エッチング抑制剤を含有するエッチング液を用いると、エッチング処理後に残すべき部分の上面側の部分にエッチング抑制剤が吸着されることによって、その部分のエッチング処理が抑制されるため、幅の狭い部分、例えば、配線部1eとなる突出部長手方向の略中央近傍に、貫通孔を形成することができる。
すなわち、配線部1e形成用のレジストマスクの両サイドは金属板の上面が露出しておりレジストマスクで覆われていないため、このレジストマスクがない両サイドからレジストマスク下方に向かってエッチングが進行し、上面側のレジストマスクと接する金属板側面およびその近傍はエッチング抑制剤の効果によりエッチングが抑制され配線部1eが形成されるとともにその下に貫通孔が形成されることとなる。
一方、ボンディング部側端子1c及び外部接続部側端子1dの幅は、配線部1e水平方向の幅に比べて広いため、配線部1eに貫通孔が形成されるまでエッチングを進めてもボンディング部側端子1c及び外部接続部側端子1dには貫通孔が形成されない。
【0042】
具体的には、例えば、ハーフエッチング加工を施す深さを、50μm〜100μm程度にし、液温40℃のアゾール系のエッチング抑制剤を含んだエッチング液を用いて、スプレー圧0.20MPaで4分間エッチング加工を行い、表面側から約80μmの深さまでハーフエッチング加工を行うと良い。このようにして形成された配線部1eは、中央付近で、幅が約0.02mm、厚さが約0.015mmとなり、その下から金属板の約80μm(0.08mm)の深さまで貫通孔が形成される。
【0043】
次に、
図3(h)に示すように、金属板の
上面からエッチング用レジストマスク5cを剥離する。これにより、リードフレームが得られる。
【0044】
次に、
図3(i)に示すように、上面側の所定の位置に、ダイペースト等(図示せず)を用いて複数の電極を有する半導体素子2を載置する。そして、半導体素子2の電極の各々と、対応する導体端子1のボンディング部1a、すなわち、導体端子1となる端子部の上面側に形成されためっき層6とを、ボンディングワイヤ3を介してワイヤボンディングする。
【0045】
なお、ダイペーストとしては、銀ペーストが用いることが好ましい。また、ボンディングワイヤとしては、Auワイヤ、Agワイヤ、Cuワイヤなどを用いることが好ましく、線径は20〜40μm程度であることが好ましい。
【0046】
次に、
図3(j)に示すように、エポキシ樹脂等の封止樹脂4を用いて上面側から樹脂封止を施す。このとき、切り欠き(貫通孔)1fにも、封止樹脂4が充填される。
【0047】
次に、
図3(k)に示すように、金属板の下面側から、エッチング用レジストマスク5cを剥離する。
【0048】
最後に、
図3(l)に示すように、金属板の下面側にエッチング加工を施して、導体端子1の下面側の半分を形成して、半導体パッケージが完成する。この際、めっき層6がこのエッチング加工に対するレジストマスクの役割を果たす。
【0049】
この後、このようにして製造された半導体パッケージは、ダイシングなどの方法によって切断され、個々の半導体パッケージとなる。
【0050】
この切断の際に、リードフレーム(金属板)の不要部分がエッチング加工によって除去されているため、樹脂部分のみを切断加工することになる。そのため、この半導体パッケージは、リードフレーム(金属板)と樹脂を同時に切断する必要のある半導体パッケージに比べ切断が容易であり、用いられる切断工具の寿命も長くなる。