特許第5943889号(P5943889)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5943889画像形成装置のアプリケーション画面テストシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5943889
(24)【登録日】2016年6月3日
(45)【発行日】2016年7月5日
(54)【発明の名称】画像形成装置のアプリケーション画面テストシステム
(51)【国際特許分類】
   G06F 11/28 20060101AFI20160621BHJP
【FI】
   G06F11/28 340A
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2013-180039(P2013-180039)
(22)【出願日】2013年8月30日
(65)【公開番号】特開2015-49630(P2015-49630A)
(43)【公開日】2015年3月16日
【審査請求日】2015年6月23日
(73)【特許権者】
【識別番号】000006150
【氏名又は名称】京セラドキュメントソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100097113
【弁理士】
【氏名又は名称】堀 城之
(74)【代理人】
【識別番号】100162363
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 幸彦
(72)【発明者】
【氏名】岡 陽介
【審査官】 多賀 実
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−143044(JP,A)
【文献】 特開2001−356928(JP,A)
【文献】 特開2012−038162(JP,A)
【文献】 特開2009−015363(JP,A)
【文献】 特開2010−152429(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F11/28−11/36
G06F3/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作端末と画像形成装置を有するアプリケーション画面テストシステムにおいて、
前記操作端末は、
アプリケーション画面テストコマンドを前記画像形成装置に送信するアプリケーション画面テストコマンド送信手段と、
キャプチャー画像を受信するキャプチャー画像受信手段と
を備え、
前記画像形成装置は、
アプリケーション画面テストコマンドを受信するアプリケーション画面テストコマンド受信手段と、
前記アプリケーション画面テストコマンドの解析によりコマンドリストを作成するコマンド解析手段と、
前記コマンドリストのコマンドを実行するコマンド実行手段と、
前記コマンドの実行により作成される画像を採取するキャプチャー手段と、
前記キャプチャー画像を送信するキャプチャー画像送信手段と
を備え、
前記アプリケーション画面テストコマンドによりアプリケーション画面をテストすることを特徴とする画像形成装置のアプリケーション画面テストシステム。
【請求項2】
前記アプリケーション画面は、HTMLにより作成されるGUIとアプリケーションを有することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置のアプリケーション画面テストシステム。
【請求項3】
前記GUIの実行が可能なブラウザー処理手段を備えることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置のアプリケーション画面テストシステム。
【請求項4】
前記アプリケーションの実行が可能なアプリケーション処理手段を備えることを特徴とする請求項または請求項に記載の画像形成装置のアプリケーション画面テストシステム。
【請求項5】
前記アプリケーション画面テストコマンドは、前記アプリケーション画面をテストするときに行う操作や前記操作に対する前記画像の採取を行う一連のコマンドを有することを特徴とする請求項から請求項のいずれか1項に記載の画像形成装置のアプリケーション画面テストシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置のアプリケーション画面におけるユーザーのテスト時間の削減に関する。
【背景技術】
【0002】
最近の技術によれば、プリンター、多機能プリンター、多機能周辺装置、又は複合機(Multifunction Peripheral)である画像形成装置は、Webブラウザー(以下、「ブラウザー」という)の実行環境を備えている。これにより、ユーザーは、アプリケーション画面のGUI(Graphical User interface)をHTML(HyperText Markup Language)で作成することで、ブラウザーによりアプリケーション画面の表示及び操作を行うことができる。また、ユーザーは、作成したアプリケーション画面が正常に動作するかを確認するテストを行う必要がある。このため、ユーザーは画像形成装置の操作パネルにアプリケーション画面を表示し、全ての操作項目をポイントして、正しく動作するかを確認する作業を行う。しかし、このようなアプリケーション画面の確認作業を行っている間は、ユーザーは画像形成装置を占有しなければならない。この対策として、ハードウエアなどの装置がなくても試験できる環境を構築して、試験が実施できる方法が提供されている。例えば、特許文献1の仮想システムテスト方法およびそれに用いる仮想ユニットでは、ハードウェアユニットが全く無くても、アプリケーションプログラムを動作させることができ、かつアプリケーションプログラムの動作を視覚的に確認することを可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−233513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1の仮想システムテスト方法およびそれに用いる仮想ユニットでは、ハードウェアユニットが無くてもハードウェアユニットのアプリケーションプログラムを動作させることができるソフトウェア部品である仮想ユニットを作成するので、この仮想ユニットを作成するためのコストがかかるという問題があった。
【0005】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、上記課題を解決できる画像形成装置及び画像形成装置のアプリケーション画面テストシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
発明の画像形成装置のアプリケーション画面テストシステムは、操作端末と画像形成装置を有するアプリケーション画面テストシステムにおいて、前記操作端末は、アプリケーション画面テストコマンドを前記画像形成装置に送信するアプリケーション画面テストコマンド送信手段と、キャプチャー画像を受信するキャプチャー画像受信手段とを備え、前記画像形成装置は、アプリケーション画面テストコマンドを受信するアプリケーション画面テストコマンド受信手段と、前記アプリケーション画面テストコマンドの解析によりコマンドリストを作成するコマンド解析手段と、前記コマンドリストのコマンドを実行するコマンド実行手段と、前記コマンドの実行により作成される画像を採取するキャプチャー手段と、前記キャプチャー画像を送信するキャプチャー画像送信手段とを備え、前記アプリケーション画面テストコマンドによりアプリケーション画面をテストすることを特徴としている。
また、本発明の画像形成装置のアプリケーション画面テストシステムは、前記アプリケーション画面は、HTMLにより作成されるGUIとアプリケーションを有することを特徴としている。
また、本発明の画像形成装置のアプリケーション画面テストシステムは、前記GUIの実行が可能なブラウザー処理手段を備えることを特徴としている。
また、本発明の画像形成装置のアプリケーション画面テストシステムは、前記アプリケーションの実行が可能なアプリケーション処理手段を備えることを特徴としている。
また、本発明の画像形成装置のアプリケーション画面テストシステムの前記アプリケーション画面テストコマンドは、前記アプリケーション画面をテストするときに行う操作や前記操作に対する前記画像の採取を行う一連のコマンドを有することを特徴としている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の画像形成装置及び画像形成装置のアプリケーション画面テストシステムは、ユーザーが画像形成装置を占有することなく実際の画像形成装置を用いてアプリケーション画面のテストを容易に行うことができるので、画像形成装置のアプリケーション画面のテストを低コストで実施することができ、またユーザーのテスト時間を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の実施形態に係るアプリケーション画面テストシステムの機能構成を示す図である。
図2】本発明の実施形態に係るアプリケーション画面テスト実行手順を示す図である。
図3】本発明の実施形態に係るアプリケーション画面の操作に対するアプリケーションの実行結果の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
まず、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という)を、図面を参照して説明する。実施形態のブラウザーの実行環境を備えている画像形成装置において、HTMLのアプリケーション画面(以下、「AP画面」という)のGUI、及びアプリケーションプログラム(以下、「アプリケーション」という)が実行する各々の操作と、それらの操作が実行された結果のAP画面データを採取するAP画面テストコマンドを実行することで、自動的にAP画面のテストと結果の採取を行うものである。
【0010】
実施形態におけるAP画面テストシステム10の機能構成について、図1を用いて説明する。図1に示すAP画面テストシステム10は、PC(パソコン)100と画像形成装置200で構成され、PC100と画像形成装置200は、ネットワーク300で接続されている。PC100は、AP画面テストコマンドを画像形成装置200に送信し、また画像形成装置200からAP画面テストコマンドを実行した結果得られたAP画面の画像(以下、「キャプチャー画像」という)を受信することができる操作端末である。画像形成装置200は、プリンター、多機能プリンター、多機能周辺装置、又は複合機であり、PC100からAP画面テストコマンドを受信すると、AP画面テストコマンドを実行することでAP画面の操作及びこの操作により得られたキャプチャー画像を採取し、PC100に送信する。
【0011】
まず、PC100の機能構成について図1を用いて説明する。図1に示すようにPC100は、制御部101、補助記憶部102、操作表示部103、及びネットワーク通信部104を備え、これら各部はバスなどにより接続される構成となっている。
【0012】
制御部101は、RAMやROM等の主記憶手段、及びCPU(Central Processing Unit)等の制御手段を備えている。また、制御部101は、各種I/Oや、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)等のインターフェース、バスコントローラー等を含む総合的なPC100のコントロールを行う。制御部101には、画像形成装置200に対してAP画面テストコマンドを送信するAP画面テストコマンド送信処理部101a、及び画像形成装置200からキャプチャー画像を受信するキャプチャー画像受信処理部101bが設けられている。AP画面テスト実行手順におけるAP画面テストコマンド送信処理部101aとキャプチャー画像受信処理部101bの処理手順については、後述する。
【0013】
補助記憶部102は、フラッシュメモリー等からなる補助記憶装置で、制御部101が実行する処理のプログラムやデータを記憶する。補助記憶部102には、画像形成装置200に送信するAP画面テストコマンドを保存するAP画面テストコマンド保存エリア102a、及び画像形成装置200から受信するキャプチャー画像を保存するキャプチャー画像保存エリア102bが設けられている。
【0014】
操作表示部103は、操作パネルを備え、ユーザーの操作を入力し、また操作結果や通知を表示する。
【0015】
ネットワーク通信部104は、ネットワーク300に接続するための着脱可能なLANインターフェースを備えている。LANインターフェースには、TCP/IP、AppleTalk、SMB等の各種ネットワークプロトコルのインテリジェントな送受信を行うネットワーク部を含んでいる。
【0016】
次に、画像形成装置200の機能構成について説明する。図1に示すように画像形成装置200は、制御部201、補助記憶部202、記憶部203、ネットワーク通信部204、操作パネル205、操作パネル処理部206、原稿読取部207、画像形成部208、及び印刷部209を備えている。これらの各部は、バスなどにより接続されている。
【0017】
制御部201は、MPU(Micro Processing Unit)やCPU(Central Processing Unit)等による制御手段を備え、各種I/Oや、USB(ユニバーサル・シリアル・バス)等のインターフェース、バスコントローラー等を含む総合的な画像形成装置200のコントロールを行う。制御部201には、AP画面テスト実行処理部201a、コマンド解析処理部201b、コマンド実行処理部201c、キャプチャー処理部201d、ブラウザー処理部201e、及びアプリケーション処理部201fの機能が設けられている。
【0018】
AP画面テスト実行処理部201aは、PC100からAP画面テストコマンドを受信するとAP画面テストコマンドを実行し、採取したキャプチャー画像をPC100に送信する。コマンド解析処理部201bは、AP画面テスト実行処理部201aから出力されるAP画面テストコマンドを解析してコマンドリストを作成する。コマンド実行処理部201cは、コマンドリストからコマンドを取り出し実行する。キャプチャー処理部201dは、テストされるAP画面の操作により作成されたAP画面の画像をコマンドの実行により採取する。ブラウザー処理部201eは、HTMLにより作成されたAP画面のGUIを実行する。アプリケーション処理部201fは、AP画面のアプリケーションを実行する。AP画面テスト実行手順におけるこれらの処理部の処理手順については、後述する。
【0019】
補助記憶部202は、フラッシュメモリー等からなる補助記憶装置で、制御部201が実行する処理のプログラムやデータが記憶される。補助記憶部202には、テストされるAP画面のGUI及びアプリケーションなどのデータ(以下、「AP画面処理データ」という)が保存されるAP画面処理データ保存エリア202aが設けられている。AP画面処理データは、AP画面テストを行う前にユーザーにより事前に保存しておく。また、補助記憶部202には、キャプチャー画像を保存するキャプチャー画像保存エリア202bが設けられている。
【0020】
記憶部203は、データやプログラムを保存するハードディスクドライブまたは画像形成装置200とケーブルで接続する取り外しが可能なUSBメモリーなどである。記憶部203には、AP画面テストコマンドを保存するAP画面テストコマンド保存エリア203aを設けることができる。
【0021】
ネットワーク通信部204は、ネットワーク300に接続するための着脱可能なLANインターフェースを備えている。LANインターフェースには、TCP/IP、AppleTalk、SMB等の各種ネットワークプロトコルのインテリジェントな送受信を行うネットワーク部を含んでいる。
【0022】
操作パネル205は、操作メニューの表示、ユーザーの指による操作を受け付ける。また、ユーザーは操作パネル205から画像形成装置200に設定する各種情報を入力することができる。
【0023】
操作パネル処理部206は、画像形成装置200が備えている機能の操作項目を操作パネル205に表示する処理、及び操作パネル205からユーザーが行う操作に対する操作データを入力する処理を行う。
【0024】
原稿読取部207は、画像形成装置200の原稿台にセットされた原稿の読み取りを行うもので、ユーザーが操作パネル205から読み取り要求を行うことにより、原稿台にセットされた原稿の読み取りを行うことができる。
【0025】
画像形成部208は、ユーザーからの読み取り要求により原稿読取部207で読み取った原稿を、印刷部209で印刷可能またはFAXやメールで送信可能なイメージの画像データに変換する。
【0026】
印刷部209は、ユーザーから印刷要求のあった画像データをコピー用紙などに印刷する。
【0027】
次に、本発明の実施形態に係るAP画面テスト実行手順について、図2図3を用いて説明する。例えば、ユーザーが図3に示すAP画面である「自動設定画面」のテストを行うときには、「自動設定画面」のGUI及びアプリケーションなどのAP画面処理データを画像形成装置200の補助記憶部202のAP画面処理保存エリア202aに保存する。また、ユーザーは、「自動設定画面」の「A設定」、「B設定」、・・・「M設定」、「N設定」のエリアを押下指示するAP画面テストコマンドを作成し、PC100の補助記憶部102のAP画面テストコマンド保存エリア102aに保存する。以下、AP画面テスト実行手順について、図2のステップ順に説明する。
【0028】
(ステップS101)
まず、ユーザーがPC100の操作表示部103からAP画面テストコマンドの送信要求を行うと、操作表示部103からAP画面テストコマンド送信処理部101aにAP画面テストコマンド送信要求が出力される。
【0029】
(ステップS102)
次いで、AP画面テストコマンド送信処理部101aは、補助記憶部102のAP画面テストコマンド保存エリア102aからAP画面テストコマンドを取り出し、ネットワーク通信部104を経由して画像形成装置200に送信する。
【0030】
(ステップS103)
次いで、画像形成装置200のAP画面テスト実行処理部201aは、PC100のAP画面テストコマンド送信処理部101aから送信されたAP画面テストコマンドを受信すると、コマンド解析処理部201bに出力する。
【0031】
(ステップS104)
次いで、コマンド解析処理部201bは、AP画面テストコマンドを入力すると、AP画面テストコマンドを解析して複数の実行形式のコマンドに変換し、これらのコマンドからコマンドリストを作成する。また、コマンド解析処理部201bは、作成したコマンドリストをAP画面テスト実行処理部201aに出力する。
【0032】
(ステップS105)
次いで、AP画面テスト実行処理部201aは、コマンドリストを入力すると、コマンドリストから一連の処理を実行するコマンドを取り出し、コマンド実行処理部201cに出力する。
【0033】
(ステップS106)
次いで、コマンド実行処理部201cは、コマンドを入力すると、補助記憶部202aのAP画面処理データ保存エリア202aからAP画面処理データを取り出し、このAP画面処理データに対してコマンドを実行する。つまり、コマンドは、AP画面処理に対するテスト手順のデータであるので、コマンドを実行することで、AP画面処理データのAP画面に対する操作が行われる。また、コマンド実行処理部201cは、コマンドの実行においてブラウザーを実行するときには、ブラウザー処理部201eにブラウザー実行要求を出力する。例えば、コマンドが図3に示すX座標(x1、x2)、Y座標(y1、y2)の押下指示であれば、X座標(x1、x2)、Y座標(y1、y2)に対応する「B設定」が押下指示されたときの処理が実行される。
【0034】
(ステップS107)
次いで、ブラウザー処理部201eは、ブラウザー実行要求を入力すると、ブラウザーを実行する。また、ブラウザーがアプリケーションを実行するときには、アプリケーション処理部201fにアプリケーション実行要求を出力する。
【0035】
(ステップS108)
次いで、アプリケーション処理部201fは、アプリケーション実行要求を入力すると、アプリケーションを実行する。そして、アプリケーション処理部201fは、アプリケーションの実行を終了すると、アプリケーション実行終了をブラウザー処理部201eに出力する。
【0036】
(ステップS109)
次いで、ブラウザー処理部201eは、アプリケーション実行終了を入力し、また、ブラウザーの実行を終了すると、ブラウザー実行終了をコマンド実行処理部201cに出力する。
【0037】
(ステップS110)
次いで、コマンド実行処理部201cは、ブラウザー実行終了を入力すると、キャプチャー処理部201dにAP画面キャプチャー要求を出力する。なお、ブラウザーの実行が終了した場合でも、キャプチャー画像が完全に作成されていない場合があるので、AP画面キャプチャー要求については、予め決められた時間(インターバル)の経過後にAP画面キャプチャー要求を出力することも可能である。
【0038】
(ステップS111)
次いで、キャプチャー処理部201dは、AP画面キャプチャー要求のAP画面のキャプチャー画像を採取すると、コマンド実行処理部201cに出力する。例えば、図3に示す「自動設定画面」の「B設定」を押下指示することで「B設定の実行結果」が表示されるときには、この表示された「B設定の実行結果」のキャプチャー画像が採取される。
【0039】
(ステップS112)
次いで、コマンド実行処理部201cは、キャプチャー画像を入力すると、AP画面テスト実行処理部201aに出力する。
【0040】
(ステップS113)
次いで、AP画面テスト実行処理部201aは、キャプチャー画像を入力すると、補助記憶部202のキャプチャー画像保存エリア202bに保存する。また、AP画面テスト実行処理部201aは、コマンドリストから次の一連の処理を実行するコマンドを取り出し、コマンド実行処理部201cに出力し、コマンド実行処理部201cからキャプチャー画像を入力すると補助記憶部202のキャプチャー画像保存エリア202bに保存する。このように、ステップS105からステップS112が行われ、コマンドリストにおいて全てのコマンドの実行が終了すると、AP画面テスト実行処理部201aは、補助記憶部202のキャプチャー画像保存エリア202bからキャプチャー画像を取り出し、ネットワーク通信部204を経由してPC100に送信する。
【0041】
(ステップS114)
次いで、PC100のキャプチャー画像受信処理部101bは、画像形成装置200のAP画面テスト実行処理部201aから送信されたキャプチャー画像を入力すると、補助記憶部102のキャプチャー画像保存エリア102bに保存する。また、キャプチャー画像受信処理部101bは、キャプチャー画像の受信通知を操作表示部103に出力する。
【0042】
(ステップS115)
次いで、操作表示部103は、キャプチャー画像の受信通知を入力すると操作パネルに表示し、ユーザーがキャプチャー画像の受信通知を確認する。次いで、ユーザーが操作表示部103からキャプチャー画像を表示させる操作を行うと、操作表示部103は、キャプチャー画像保存エリア102bからキャプチャー画像取り出し、操作パネルに表示する。
【0043】
以上のような実施形態のAP画面テストシステム10において、まずユーザーが画像形成装置200のAP画面を作成して、AP画面のGUI及びアプリケーションなどのAP画面処理データを画像形成装置200に保存する。次にユーザーは、AP画面をテストするときに行う操作やその操作に対するキャプチャー画像を採取する操作を実行する一連の処理を実行するコマンドを有するAP画面テストコマンドを作成し、PC100に保存する。次に、ユーザーがPC100からAP画面テストコマンドの送信要求を行うと、AP画面テストコマンドが画像形成装置200に送信され、画像形成装置200でAP画面テストコマンドが実行される。画像形成装置200は、AP画面テストコマンドの実行により採取したキャプチャー画像をPC100に送信すると、ユーザーはPC100からキャプチャー画像を確認することができる。このように、ユーザーは1つ1つAP画面の操作を自分で行いながら操作の結果を確認するのでなく、画像形成装置200のAP画面のAP画面テストコマンドを作成して画像形成装置200で実行させることで、AP画面のテスト結果をPC100で容易に確認することができる。従って、AP画面のテストにおいてユーザーの作業効率が向上し、またユーザーが画像形成装置200の操作パネル205を占有しないので、画像形成装置200の仮想ユニットなどを作成することなく低コストでユーザーはAP画面テストを行うことができる。
【0044】
なお、実施形態においては、作成したAP画面テストコマンドをPC100に保存するようにしたが、記憶部203にAP画面テストコマンドを保存するAP画面テストコマンド保存エリア203aを設け、このAP画面テストコマンド保存エリア203aにAP画面テストコマンドを保存しておき、PC100からのAP画面テストコマンドを実行させることも可能である。
また、AP画面処理データ保存エリア202aに複数のAP画面のAP画面処理データを保存し、この複数のAP画面処理データに対応するAP画面テストコマンドをAP画面テストコマンド保存エリア102aに保存しておくことで、複数のAP画面のテストを実施することも可能である。
また、PC100から画像形成装置200にAP画面テストコマンドを送信するようにしたが、PC100に限定されず、ネッワーク300により画像形成装置100と接続可能な携帯電話、携帯端末、または他の画像形成装置であっても、AP画面テストコマンドを画像形成装置200に送信し、キャプチャー画像を確認することが可能である。
【0045】
このような本発明の画像形成装置及び画像形成装置のアプリケーション画面テストシステムは、ユーザーが画像形成装置を占有することなく実際の画像形成装置を用いてアプリケーション画面のテストを容易に行うことができるので、画像形成装置のアプリケーション画面のテストを低コストで実施することができ、またユーザーのテスト時間を削減することができる。
【0046】
以上、具体的な実施の形態により本発明を説明したが、上記実施の形態は本発明の例示であり、この実施の形態に限定されないことは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、画像形成装置に好適であるが、画像形成装置に限られるものではなく、コマンドを実行できる装置一般に適用できる。
【符号の説明】
【0048】
10・・・・・AP画面テストシステム
100・・・・・PC
101・・・・・制御部
101a・・・・AP画面テストコマンド送信処理部
101b・・・・キャプチャー画像受信処理部
102・・・・・補助記憶部
102a・・・・AP画面テストコマンド保存エリア
102b・・・・キャプチャー画像保存エリア
103・・・・・操作表示部
104・・・・・ネットワーク通信部
200・・・・・画像形成装置
201・・・・・制御部
201a・・・・AP画面テスト実行処理部
201b・・・・コマンド解析処理部
201c・・・・コマンド実行処理部
201d・・・・キャプチャー処理部
201e・・・・ブラウザー処理部
201f・・・・アプリケーション処理部
202・・・・・補助記憶部
202a・・・・AP画面処理データ保存エリア
202b・・・・キャプチャー画像保存エリア
203・・・・・記憶部
203a・・・・AP画面テストコマンド保存エリア
204・・・・・ネットワーク通信部
205・・・・・操作パネル
206・・・・・操作パネル処理部
207・・・・・原稿読取部
208・・・・・画像形成部
209・・・・・印刷部
300・・・・・ネットワーク
図1
図2
図3