特許第5943903号(P5943903)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5943903
(24)【登録日】2016年6月3日
(45)【発行日】2016年7月5日
(54)【発明の名称】内部空洞光学素子を製造する方法
(51)【国際特許分類】
   G02B 5/02 20060101AFI20160621BHJP
   G02B 5/00 20060101ALI20160621BHJP
【FI】
   G02B5/02 B
   G02B5/00 Z
【請求項の数】7
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2013-503917(P2013-503917)
(86)(22)【出願日】2011年4月6日
(65)【公表番号】特表2013-524288(P2013-524288A)
(43)【公表日】2013年6月17日
(86)【国際出願番号】US2011031440
(87)【国際公開番号】WO2011127187
(87)【国際公開日】20111013
【審査請求日】2012年12月5日
【審判番号】不服2014-23428(P2014-23428/J1)
【審判請求日】2014年11月17日
(31)【優先権主張番号】13/080,581
(32)【優先日】2011年4月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/282,818
(32)【優先日】2010年4月6日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512259570
【氏名又は名称】モディリス ホールディングス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(74)【復代理人】
【識別番号】100124604
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 勝久
(74)【復代理人】
【識別番号】100173509
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 泰彦
(72)【発明者】
【氏名】カーリ ジェイ.リンコ
【合議体】
【審判長】 樋口 信宏
【審判官】 道祖土 新吾
【審判官】 西村 仁志
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2008/137299(WO,A1)
【文献】 特開2007−112129(JP,A)
【文献】 特開2007−98742(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 5/00-5/136
G02F 1/1335-1/13363
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部空洞光学素子を製造する方法であって、
光源からの光が光学空洞に指向されるときに、光を再指向させるように、前記光学空洞を、キャリア媒体である第1の透明膜の表面上に、エンボス加工によって作製することと、
前記第1の透明膜を、接合媒体である第2の透明膜に積層して、前記第1の透明膜と前記第2の透明膜との間に前記光学空洞を封入することと、
前記第1および第2の透明膜を、融合膜として融合させるために、前記積層された第1および第2の透明膜を硬化させることと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記光学空洞に、および電子ディスプレイ上に光を再指向させることによって、フロントライティングまたはバックライティングを提供するために、前記融合膜を、光導体または前記電子ディスプレイに取り付けることをさらに含む、請求項に記載の方法。
【請求項3】
前記光学空洞は、前記第1の透明膜と前記第2の透明膜との間に封入されると、低屈折率特性を提供する空気で充填される、請求項に記載の方法。
【請求項4】
前記第1および第2の透明膜を融合させるために、前記積層された第1および第2の透明膜を硬化させることは、前記光学空洞を含む単一片の材料として、前記積層膜を作製することを含む、請求項に記載の方法。
【請求項5】
前記光学空洞を作製することは、前記第1の透明膜の前記表面に塗布される硬化性ラッカー上に、パターンをエンボス加工することを含む、請求項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の透明膜は、ポリマー、エラストマー、ガラス、またはセラミックのうちの少なくとも1つから形成され、かつ前記第2の透明膜の厚さを超える厚さを含む、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記融合膜は、タッチスクリーン使用可能なディスプレイを有する前方の光導体として配備される、請求項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本出願は、本明細書と同一の発明者による、2010年4月6日出願の米国特許仮出願第61/282,818号、表題「Integral Micro−/Nano−Cavity Solution」、ならびに2011年4月5日出願の米国特許出願第13/080,581号、表題「Internal Cavity Optics」に対する利益および優先権を主張し、これらの全開示が、参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
電子ディスプレイは、多くの場合、ディスプレイ上に光を照らして、ディスプレイ上のコンテンツの可視性を向上させるために、光源を使用する。例えば、多くの電子デバイスは、視認者が、バックライトなしでは見ることが困難だったディスプレイ上のコンテンツを見ることを可能にするために、ディスプレイを明るくするバックライトを使用する。その一方で、反射型ディスプレイは、特に低光状況において、ディスプレイ上のコンテンツの可視性を向上させるために、フロントライトを使用する場合がある。
【0003】
一般的に、バックライトおよびフロントライトは、光源からの光を、ディスプレイ上に、またはディスプレイを通して指向させるために、光導体の光学的特性を使用する。光学的特性は、一般的には、プラスチックまたはガラス板等の材料の一片の側面上に製作される。反射特性を作成する溝は、要素に曝露したままであり、粉塵または他の異物の粒子を収集する場合があり、あるいは別の表面もしくは物体(ユーザの指等)との接触時に損傷される場合がある。
【図面の簡単な説明】
【0004】
詳細記述は、添付図を参照して説明される。図において、参照番号の最左の桁(複数を含む)は、参照番号が最初に現れる図を特定する。異なる図における同一の参照番号は、同様または同一の品目を示す。
【0005】
図1】電子ディスプレイとともに使用するための内部空洞光学素子を製造するエンドツーエンドプロセスを示す例示的な環境の概略図である。
図2】ともに積層される材料の複数の層を含む内部空洞光学膜を作製する例示的な製造装置の概略図である。
図3】膜内に光学空洞を封入するように膜の複数の層をともに積層する例示的なプロセスのフローダイヤグラムである。
図4図2および図3に示され、かつ説明される製造装置を用いて作製され得る、例示的な内部空洞光学素子の概略図である。
図5】内部空洞光学膜を作製するために、2つ以上の膜をともに積層する例示的なプロセスのフローダイヤグラムである。
図6a】電子ディスプレイのために、フロントライトおよび/またはバックライト内に実装されてもよい種々の内部空洞光学素子ソリューションの概略図である。
図6b】電子ディスプレイのために、フロントライトおよび/またはバックライト内に実装されてもよい種々の内部空洞光学素子ソリューションの概略図である。
図6c】電子ディスプレイのために、フロントライトおよび/またはバックライト内に実装されてもよい種々の内部空洞光学素子ソリューションの概略図である。
図7】内部空洞光学素子を製造する例示的なエンドツーエンドプロセスのフローダイヤグラムである。
図8】内部空洞光学素子の例示的な実装の概略図である。
図9a】内部空洞光学素子を採用する例示的なバックライトの概略図である。
図9b】内部空洞光学素子を採用する例示的なバックライトの概略図である。
図9c】内部空洞光学素子を採用する例示的なバックライトの概略図である。
図9d】内部空洞光学素子を採用する例示的なバックライトの概略図である。
図9e】内部空洞光学素子を採用する例示的なバックライトの概略図である。
図10a】内部空洞光学素子を使用する例示的なフロントライトの概略図である。
図10b】内部空洞光学素子を使用する例示的なフロントライトの概略図である。
図11a】ともに積層される2つ以上の層上に実装される内部空洞光学素子の例示的な構成の概略図である。
図11b】ともに積層される2つ以上の層上に実装される内部空洞光学素子の例示的な構成の概略図である。
図11c】ともに積層される2つ以上の層上に実装される内部空洞光学素子の例示的な構成の概略図である。
図11d】ともに積層される2つ以上の層上に実装される内部空洞光学素子の例示的な構成の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
概説
本開示は、内部空洞光学パターンを製造する技術および本製造技術を用いて製造される装置を対象とする。内部空洞光学パターンは、薄い材料(例えば、透明箔等)の表面にわたって小さい空洞(例えば、マイクロ空洞、ナノ空洞等)を作製するロールツーロール製造等の製造プロセスを用いて製造されてもよい。薄い材料は、いったん空洞を作製するように処理された後、空洞を有する表面を第2の材料と接合するために、第2の材料に積層されてもよく、それによって、結果として生じる組み合わせ内に空洞を封入する。積層プロセスは、合わせた材料が、一枚の材料から形成されるように見えるように、材料をともに融合させて、接合された表面を効果的に除去してもよい。内部空洞は、空洞が、設計要件に従って光を再指向させることを可能にする空気または別の媒体(例えば、流体、ゲル、気体、固体等)で充填されてもよい。この様式で内部空洞光学素子を製造することによって、空洞は、他の部品による接触に対して保護され、したがって、光学素子の機能性または有効性を減少させる場合があるほこり、残骸、または他の汚染物を含まないままであり続ける場合がある。一部の例では、追加の材料の層が、内部空洞光学素子の追加の層を作製するために、ともに積層されてもよい。例えば、1つの層は、偏光子を作製する空洞を含んでもよく、一方で、別の層は、他の光管理回折格子を含んでもよい。
【0007】
内部空洞光学パターンは、光源からの光を再指向させる(光のコリメート、光の分布等)ために、一部の実装例では、フロントライティングまたはバックライティングを電子デバイスに提供するために使用されてもよい。本明細書で議論されるように、内部空洞光学パターンはまた、他の可能性のある用途の中でも、レンズとして実装されるときに集光し、コリメート膜としてコリメート光を投影し、偏光子の役目を果たし、かつ/あるいは光インカップリングを提供するために使用されてもよい。
【0008】
本明細書に記載される技術および装置は、いくつかの方法で実装されてもよい。例示的な実装例は、以下の図を参照して以下に提供される。図1図7が、概して、内部空洞光学素子の製造を対象とする一方で、図8図11dは、製造技術を用いて作製される装置を対象とする。
【0009】
例示的な製造
図1は、電子ディスプレイとともに使用するための内部空洞光学素子を製造するエンドツーエンドプロセスを示す例示的な環境100の概略図である。製造装置102は、媒体キャリア(例えば、薄い膜)上に小さい光学空洞を作製するために使用されてもよい。小さい空洞は、マイクロメートルからナノメートルの範囲であってもよく、製造装置102を用いて作製される光学素子の設計要件および所望の実用性に応じて、種々のパターンで作製されてもよい。いくつかの実施形態では、製造装置102は、ロールツーロール加工機(またはアセンブリ)であってもよいが、他の製造技術および装置が、媒体キャリア上でリソグラフィー、マイクロ成形、または鋳造を行うために使用されてもよい。
【0010】
種々の実施形態では、製造プロセスは、媒体キャリアの表面上の空洞が、結果として生じる積層材料104内に内的に封入されるように、材料の2つ以上の層をともに積層することを含んでもよい。結果として生じる積層材料104は、ディスプレイ106の前方もしくは後方に重ね合わせるような寸法に切断またはトリミングされてもよい。結果として生じる積層材料104は、ディスプレイ106に隣接して配置されるとき、フロントライトまたはバックライトのいくつかもしくは全ての機能を行う場合がある。
【0011】
結果として生じる積層材料104は、図1の詳細図において例示的な形状によって示される、内部空洞光学素子108を含んでもよい。内部空洞光学素子108は、製造装置102(例えば、ロールツーロールエンボス加工/インプリンティング等)によって形成されてもよい。いくつかの実施形態では、内部空洞光学素子108は、空洞が、意図される設計要件に従って、光を再指向させるか、またさもなければ光線を変更することを可能にする空気もしくは別の気体、流体、または固体で充填されてもよい。空洞中での空気の使用は、光学素子の生産において有用であるかもしれない、低屈折率性能の形成を可能にする場合がある。内部空洞光学素子108は、キャリア媒体110内に形成されてもよく、積層によって接合媒体112に接合されて、結果として生じる積層材料104を形成してもよい。キャリア媒体110と接合媒体112との間の継ぎ目または表面は、結果として生じる積層材料104が、内部空洞光学素子108を含む単一片の材料として見えるように、積層中にともに融合してもよい。本明細書に記載される積層プロセスを用いることによって、さもなければ、空洞(例えば、反転した「V」形状)から工具を除去することができないため、または別の様式で製造中に材料の除去を制御することができないため、インプリンティング、リソグラフィー、または他の同様の技術を用いて作製することが不可能であるかもしれない、ディスプレイ側から見たときに反転した形状を含む内部空洞光学素子(例えば、小さい開口を有する空洞または開口を有しない空洞)を作製してもよい。しかしながら、これらの特徴は、結果として生じる積層材料のいずれかの側面が、要素(例えば、ユーザの指等)への曝露に好適である場合があるという理由から、結果として生じる積層材料104が、裏返され(反転し)、次いで、ディスプレイ106に適用されてもよいため、材料の2つ以上の層の積層後に、実行可能な選択肢となる。
【0012】
加えて、結果として生じる積層材料104は、滑らかで耐久性のある表面を含んでもよく、これは内部空洞光学素子108内でのほこりまたは他の残骸の蓄積を阻止する場合がある。結果として生じる積層材料104は、フロントライトとして実装されるときに、タッチセンサコマンドの入力を可能にする場合があり、または別の様式で、ユーザによる相互作用中に、内部空洞光学素子を保護する場合がある。
【0013】
図2は、ともに積層される材料の複数の層を含む内部空洞光学膜を作製する例示的な製造装置200の概略図である。内部空洞光学素子108を作製するために他の技術および装置が用いられてもよいが、製造装置200は、材料(例えば、キャリア媒体110および接合媒体112)の少なくとも2つの層を合わせるロールツーロール製造装置として検討されている。
【0014】
製造装置200は、製造プロセス中に供給源ローラ202から巻きをほどかれる一巻のキャリア媒体110のロールを含んでもよい。種々の実施形態に従って、キャリア媒体110は、所望の用途に応じて、数ナノメートルの厚さから最大数ミリメートルの厚さであってもよい。キャリア媒体110は、可塑性もしくは可曲性であってもよく、ポリマー、エラストマー、ガラス、セラミック、または透明、半透明、もしくは場合によって半透明であってもよい他の可塑性材料から形成されてもよい。
【0015】
キャリア媒体110は、空洞を受容するキャリア媒体の少なくとも表面上にラッカーを分与する塗装機204を通過してもよい。ラッカーは、紫外線(UV)光(紫外線硬化性ラッカー)、熱曝露(熱硬化性ラッカー)、湿気(湿気硬化性ラッカー)、電子ビーム(電子硬化性ラッカー)への曝露、または他の技術によって、硬化可能であってもよい。キャリア媒体110は、次いで、キャリア媒体が、複製円筒の上(または下)を通るときに、空洞を作製するために、キャリア媒体を形成(エンボス加工)するパターン(隆起、形状等)を含有する複製円筒206(または他のタイプの成形スタンプ)を通過してもよい。いくつかの実施形態に従って、複製円筒206は、数ナノメートルから数マイクロメートルの幅および/または高さの規模のパターンを含んでもよく、これはキャリア媒体110との相互作用後に、同様の寸法の空洞を作製する。
【0016】
エンボス加工中および/またはエンボス加工後、キャリア媒体110は、ラッカーを硬化させるための硬化プロセス208を用いて硬化してもよく、これはこの時に、複製円筒206のパターンを用いて形成された空洞を含有してもよい。硬化プロセスは、ラッカーを、順にもしくは同時にのいずれかで、紫外線光、熱波、湿気、電子ビーム、またはそれらの任意の組み合わせに曝露させることを含んでもよい。キャリア媒体110は、次いで、供給源ローラ202からキャリア媒体を引っ張る主駆動部210を通過してもよい。
【0017】
その間、接合媒体112は、別のローラ212から分与されてもよく、かつ空洞上を被覆するために、キャリア媒体と接合(重複)されてもよい。いくつかの実施形態では、接合媒体112は、キャリア媒体110よりも厚い媒体であってもよい。例えば、接合媒体は、プラスチックまたは他の材料から形成されてもよい。種々の実施形態では、接合媒体112は、キャリア媒体110と同一の材料から形成されてもよいが、異なる厚さを有してもよい。接合媒体112は、別の硬化プロセス214によって、キャリア媒体110に積層されてもよい。上述のように、積層は、材料間の継ぎ目を効果的に除去するために、材料をともに融合してもよい。結果として生じる積層材料104は、別の組の駆動ローラ216を通過してもよく、次いで、堆積ローラ218で収集されてもよい。
【0018】
製造装置200は、単一のキャリア媒体上での内部空洞光学素子の作製のみを示すが、製造デバイスは、複製円筒を通して加工されるときに空洞を含む他の層を作製するために、追加の供給源ロールおよび複製円筒/スタンプを含んでもよい。これらの追加の層は、次いで、複数の層から形成される結果として生じる積層材料を作製するために、ともに積層されてもよく、これは内部空洞光学素子の種々の層を含んでもよい。例えば、内部空洞光学素子の1つの層が、偏光子の役目を果たしてもよい一方で、別の層は、ディスプレイ上に光を再指向させる、表面レリーフパターンまたは光管理回折格子として、内部空洞光学素子を含んでもよい。
【0019】
図3は、膜の複数の層を積層して、光学空洞を膜内に封入する、例示的なプロセス300のフローダイヤグラムである。プロセスは、302での空洞の形成前のキャリア膜110を示す。キャリア膜110が、複製円筒206を通過し、硬化前プロセス中に硬化プロセス208に曝露された後、キャリア媒体は、空洞を伴って304で出現する。
【0020】
キャリア媒体110は、次いで、積層円筒306で接合媒体112と接合されてもよく、これはキャリア媒体110を308で接合媒体112に積層してもよい。最後に、結果として生じる積層材料は、硬化後プロセス中に、310で他の硬化プロセス214に曝露されてもよい。
【0021】
プロセス300は、比較的堅い接合媒体112上でのキャリア媒体110の用途を可能にするように配列されてもよく、比較的平らまたは平面のままの状態で加工されてもよい(図3に示される)。しかしながら、設計要件と一致する結果として生じる積層材料104を作製するために、製造装置200および/またはプロセス300の他の構成を使用して、製造前もしくは製造中に、原材料を配向、処理、取扱い、または別の様式で操作してもよい。
【0022】
図4は、図2および図3に示され、かつ説明される、製造装置およびプロセスを用いて作製され得る例示的な内部空洞光学素子400の概略図を示す。例示的な空洞光学素子400は、幾何学的形状(第1の実例402および第2の実例404に示される)、陥没形状(第3の実例406、第4の実例408、および第5の実例410に示される)、または多重パターン実例412等の他の変形を含んでもよい。それぞれの構成または実例は、設計要件に従って、光源からの光の伝送を再指向させるか、または別の様式で変更するために、特別に成形および配向された空洞を含んでもよい。
【0023】
種々の実施形態に従って、格子形状、二成分形状、ブレーズド形状、傾斜形状、および台形形状等の小さいパターンは、これらのパターンのうちの1つ以上を有する内部空洞光学素子を作製するために、製造装置によって形成されてもよい。パターンは、格子画素、小さい凹所もしくは連続パターン形態、細長い凹所および溝、ならびに/または任意の種類の二次元または三次元(2D、3D)形状等の分離したパターンであってもよい。パターンは、接合媒体への適切な接着および光伝搬を可能にするために積層される接触面上に、少なくとも少量の平面を含んでもよい。接触面が存在しない場合、実際の空気空洞は、一部の例では、維持可能ではないかもしれない。例えば、円形のマイクロレンズ表面は、反復使用に耐えることができる空洞を形成しないかもしれない。しかしながら、特に空洞が長い溝として作製されるとき、それらの空洞は、加圧気体、流体、または固体で充填されてもよい。
【0024】
図5は、2つ以上の膜をともに積層して、内部空洞光学膜を作製する例示的なプロセス500のフローダイヤグラムである。プロセス500において説明される操作は、製造装置200を用いて行われてもよい。プロセス500は、第1のサブプロセス502および第2のサブプロセス504を含む。第1および第2のサブプロセスは、単独で、または並行して(同時もしくはほぼ同時に)行われてもよい。いくつかの実施形態では、プロセス500は、サブプロセス502のみを含んでもよく、第2のサブプロセス504における操作のうちのいくつかまたは全てを行うことを差し控えてもよい。追加のサブプロセスは、プロセス500に含まれてもよく、第1または第2のサブプロセスに関して説明される操作と同一または同様の操作を行ってもよい。
【0025】
第1のサブプロセス502において、506で、供給源ロール202は、キャリア媒体110(例えば、薄箔等)を分与するか、あるいは巻きをほどかれてもよい。508で、キャリア媒体110は、ラッカーでコーティングされてもよい。例えば、塗装機204は、キャリア媒体110をラッカーで噴霧してもよく、キャリア媒体110は、ラッカーに浸されてもよく、または部分的に浸されてもよく、あるいはラッカーは、他の技術によって、キャリア媒体に塗布されてもよい。
【0026】
510で、複製円筒206は、偏光子の光学パターン、インカップリング/アウトカップリングパターン、光管理回折格子パターン、表面レリーフパターン、レンズパターン、または別のタイプの光学的形状もしくはパターンであってもよいパターン「A」を作製するために、キャリア媒体110をエンボス加工し得る。
【0027】
512で、硬化プロセス208は、複製円筒206を介して、エンボス加工によって作製されるパターン「A」の予備硬化を行ってもよい。
【0028】
514で、パターンを含むキャリア媒体110の側面は、接合媒体112と接合されてもよい。キャリア媒体110は、次いで、514で接合媒体112に積層されてもよい。
【0029】
516で、他の硬化プロセス214は、キャリア媒体110および接合媒体112上に紫外線光(または他の硬化プロセス)を放射し得、これは、集合的に積層体「A」(すなわち、結果として生じる積層材料104)と称される。
【0030】
プロセス500は、結果として生じる積層材料104が2つの層のみを含む実施形態において、516で終了してもよい。しかしながら、追加の層、したがって、内部空洞光学素子の追加の光学パターンは、以下で説明される第2のサブプロセス504を介して、積層体「A」に追加されてもよい。第2のサブプロセス504は、第1のサブプロセス502の操作前、操作後、または操作と同時に行われてもよい。
【0031】
518で、別の供給源ローラ(例えば、ローラ212)は、サブプロセス502において使用されるキャリア媒体110と同一であってもよく、または別の材料および/もしくは厚さから形成されてもよい、別のキャリア媒体を分与するか、あるいは巻きをほどいてもよい。520で、塗装機(例えば、塗装機204)は、キャリア媒体をラッカーでコーティングしてもよい。522で、複製円筒(例えば、複製円筒206)は、パターン「A」とは異なる光学パターンであり得るパターン「B」を作製するために、キャリア媒体をエンボス加工してもよい。524で、硬化プロセス208は、エンボス加工によって作製されたパターン「B」の予備硬化を行ってもよい。
【0032】
いくつかの実施形態では、第2のサブプロセス504における操作のうちのいくつかは、第1のサブプロセス502の操作を行う同一または同様の構成要素によって行われてもよい。種々の実施形態では、製造装置は、第1および第2のサブプロセス502、504を同時に行うために、専用ハードウェアを含んでもよい。
【0033】
526で、パターン「B」を有するキャリア媒体は、パターン「B」を形成する空洞を被覆するように、パターン「B」を有するキャリア媒体の側面が、積層「A」の側面と接合され、かつ積層体「A」の側面に隣接するように、積層体「A」と接合されてもよい。したがって、その中でパターン「A」およびパターン「B」の両方を形成する空洞は、積層後の内部空洞である。キャリア媒体は、単一の材料(例えば、内部空洞光学素子の複数の層を有する、結果として生じる積層材料104)を作製するように、516で、ともに積層されてもよい。528で、結果として生じる積層材料104は、積層体を硬化させるために、硬化後プロセスを受けてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、第2のサブプロセス504と同様の追加のサブプロセスは、追加の層、したがって、内部空洞光学素子の追加の層を、結果として生じる積層材料104に追加するために行われてもよい。
【0035】
図6a〜図6cは、電子ディスプレイに対して、フロントライトおよび/またはバックライトに実装されてもよい種々の内部空洞光学素子ソリューションの概略図を示す。図6aは、ディスプレイの前面に適用される内部空洞光学素子の単一の層を有する、結果として生じる積層材料104を有するディスプレイ106を含むアセンブリ600を示す。例えば、結果として生じる積層材料104は、この構成において、フロントライトとして使用されてもよい。フロントライト構成のさらなる詳細は、図10aおよび図10bを参照して、以下で議論される。結果として生じる積層材料は、この構成において、バックライトとして代替的に使用されてもよく、図9a〜9eを参照して、さらなる詳細を伴って説明される。
【0036】
図6bは、ディスプレイ106の前面に適用される内部空洞光学素子の層を有する第1の結果として生じる積層材料604、およびディスプレイ106の背面に適用される内部空洞光学素子の層を有する第2の結果として生じる積層材料606を有する、ディスプレイ106を含むアセンブリ602を示す。
【0037】
図6cは、ディスプレイ106の一側面に適用される内部空洞光学素子612の複数の層を有する多重層の結果として生じる積層材料610を有するディスプレイ106を含むアセンブリ608を示す。
【0038】
図7は、内部空洞光学素子の製造の例示的なエンドツーエンドプロセス700のフローダイヤグラムである。プロセス700は、3つのサブプロセスを含む。第1のサブプロセス702は、少なくとも一部の製造装置102を作製するための成形を説明し、第2のサブプロセス704は、製造装置102の使用を説明し、第3のサブプロセス706は、材料加工および結果として生じる積層材料104の品質管理プロセスを説明する。サブプロセスのそれぞれは、順に説明される。
【0039】
種々の実施形態に従って、第1のサブプロセス702は、708で光学設計、および710でマスタ製作を含んでもよい。ニッケルシムは、712で作製されてもよく、714で生産工具に使用されるか、あるいは生産工具として実装されてもよい。ニッケルシムは、キャリア媒体110のエンボス加工を可能にするために、716で製造装置に取り付けられてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、プレマスタリングパターンは、マイクロマシニング、リソグラフィー、インプリンティング、エンボス加工、または他の好適な技術によって完成されてもよい。プレマスタリングパターンは、電鋳、鋳造、または成形によって複製することができる。形成されたニッケル、プラスチックマスタ板、鋳込材料板、または成形板は、板の表面上にパターンを作製する複数のマイクロレリーフを含有するように形成されてもよい。パターンは、小さい溝、凹所、点、画素等のうちの1つ以上を含んでもよい。いくつかの実施形態では、マイクロレリーフ(または非レリーフ)は、インクジェット印刷調節プロセスに好適であってもよい陰画のレリーフパターンである。本調節プロセスは、既存の溝、凹所、点、画素等が、インクジェット印刷された材料で完全に充填される形状充填技術に基づいてもよい。この材料は、既存のパターンを充填かつ「隠蔽」するために、小さいピコ(10-12)液滴を形成することによって、マスタ板に分与されてもよい。この技術は、(例えば、光導体用途等において)表面上で充填率の調節を完了するのに適切である場合がある。しかしながら、これらの技術は、充填率の完了のみならず、多くの他の用途にも適切である場合がある。これはまた、異なる分離した形、アイコン、形態、および形状を設計するのに使用されてもよく、これは比較的迅速で、柔軟性があり、使い勝手の良い、低費用の光学設計プロセスの作製を可能にする。これらの技術は、大きな表面積(例えば、大きなスクリーンモニタまたはテレビ等)に特によく適応される場合がある。
【0041】
充填材(例えば、インク等)は、透明(transparent)であり、かつ光学的に透明(clear)であってもよく、板材と同一または同様の屈折率を有してもよい。これは、実機能試験を可能にする。いくつかの実施形態では、有色インクが使用されてもよい。しかしながら、有色インクの使用は、完成部品の光学機能試験を得るために、複製プロセスを必要とする場合がある。
【0042】
滴径および材料の粘度もまた、制御され、かつ上質の充填の観点では、重要な考慮すべき事柄である。粘度が低すぎる場合、液滴は、広い面積を流動する場合があり、溝の底面に沿って移動する場合があり、したがって、構造を完全に充填することを困難にする。粘度が高すぎる場合、滴径はより大きくなる場合があるが、形態はより小型であってもよく、所望するほど溝上で流動しないかもしれない。
【0043】
小さい滴径を保証する低粘度の材料は、良好なトレードオフである場合がある。小さいパターン、分離した溝、凹所、点、または画素を利用するとき、液滴は、好ましい位置で、好ましいパターンのみを充填するために使用されてもよい。したがって、予備マスタ構造は、小さい画素または分離した形状で、好ましくパターン化される。
【0044】
いくつかの実施形態に従って、第2のサブプロセス704は、718で、キャリア媒体110および接合媒体112を装填することを含んでもよい。720で、製造装置102は、722でウェブ洗浄および脱イオン化を受けてもよいキャリア媒体110の巻きをほどいてもよい。724で、キャリア媒体は、ラッカーで処理されてもよい。726で、キャリア媒体110は、複製円筒206によってエンボス加工され、光で予備硬化されてもよい。728で、一旦エンボス加工されたキャリア媒体は、品質管理(QC)目的のために検査され、再度巻き取られ(保管用に巻かれ)てもよい。730で、エンボス加工されたキャリア媒体は、製造装置102から取り出されてもよい。いくつかの実施形態では、第2のサブプロセス704は、図5に示される第1のサブプロセス502の操作514および516において説明される積層を含んでもよい。
【0045】
種々の実施形態に従って、第3のサブプロセス706は、732で内部空洞光学素子を含む結果として生じる積層材料の巻きをほどくことを含んでもよい。734で、結果として生じる積層材料は、ディスプレイ、光導体、または他の形状の側面に積層されてもよい。736で、結果として生じる積層材料は、レーザ切断、ダイ切断、または他の切断技術を用いて切断されてもよい。例えば、余分な材料は、材料がディスプレイに取り付けられた後、ディスプレイまたは光導体の縁部から切断されてもよい。738で、操作736において切断される材料等の余分な材料は除去されてもよい。740で、余分な材料は、再度巻き取られ、後の使用のために保管されてもよい。
【0046】
742で、材料は、品質管理目的のために試験されてもよい。例えば、材料は、電子ディスプレイとともにフロントライトまたはバックライトとして配備されてもよく、その後、材料がさらなる配備に適切かを決断するための測定が行われてもよい。744で、トレイが組み立てられてもよい。
【0047】
例示的な光学素子
図8は、階層構造で配列される変形を含む内部空洞光学素子800の例示的な実装例の概略図である。内部空洞光学素子800は、光指向膜802および光導体板804にさらに分割されてもよい。光指向膜802は、設計要件に従って、光源からの光を指向させるように、ディスプレイもしくは光導体に隣接して積層されるか、あるいは別の様式で取り付けられるか、または構成される薄膜であってもよい。例えば、光源からの光は、表面レリーフ形態、光管理回折格子、偏光子、もしくは光を操作し、かつ/あるいはディスプレイの個々の画素上に、またはそれを通して光を再指向させる他の光学的特性を含む膜を通して指向されてもよい。図8に示されるように、光指向膜802は、光指向膜802の異なる構成として、前方ディスプレイ照明806および後方ディスプレイ照明808を含んでもよい。
【0048】
内部空洞光学素子800はまた、光導体板804として配備されてもよい。光導体板804は、ディスプレイの表面にわたって光を分散させるように、光源からの光を指向してもよい。例えば、光導体板804は、内部空洞光学素子として配備される表面レリーフ形態を含んでもよい。光導体板804は、ディスプレイフロントライト810および/またはディスプレイバックライト812として構成されてもよい。内部空洞光学素子800の構成のそれぞれは、以下の図を参照して、より詳細に説明される。
【0049】
例示的なバックライト構成
図9a〜図9eは、内部空洞光学素子を使用する例示的なバックライトの概略図である。光導体は、表面(一側面または両側面)上に積層された膜を有してもよいバルク板または膜から生産されてもよい。膜は、分布のために光をアウトカップリングする光学パターンを含んでもよい。予備形成された膜は、積層されてもよく、これは積層された表面上に内部空洞を含む。これらの形成された空洞は、空気(または別の気体)を備えてもよく、したがって、低屈折率特性ならびに非常に効果的なアウトカップリングおよび光管理特性を提供してもよい。
【0050】
図9aは、積層されたカップリング光学素子を有する例示的な透明な光導体900を示す。結果として生じる積層材料902は、カップリングパターン904を含んでもよい。結果として生じる積層材料902は、圧延プロセスまたは他の好適なプロセス(接着剤等)を介して、光導体に積層されてもよい。
【0051】
図9bは、内部空洞光学素子を含む例示的な透明な光導体908を示す。結果として生じる積層材料910は、内部マイクロ空洞カップリング光学素子またはナノ空洞カップリング光学素子の形状で、内部空洞光学素子912を含んでもよい。いくつかの実施形態では、内部空洞光学素子912は、空気で充填されてもよい。しかしながら、他の流体、気体、または固体は、空洞を充填するために使用されてもよい。いくつかの実施形態では、結果として生じる積層材料910は、接合媒体112であってもよく、かつ内部空洞光学素子912を有する結果として生じる積層材料910を形成するために、媒体の積層前に、空洞光学素子でエンボス加工されるキャリア媒体110よりも剛性であってもよい、ガラスまたはプラスチックから形成される少なくとも1つの層を含んでもよい。
【0052】
図9cは、内部空洞光学素子を含む、例示的な透明な光導体914を示す。結果として生じる積層材料916は、光線をカップリングおよび/またはコリメートする内部空洞光学素子の第1の層918、ならびに偏光子の役目を果たす空洞光学素子の第2の層920を含んでもよい。いくつかの実施形態では、偏光子は、ワイヤグリッド形状を使用してもよい。偏光子は、第2の層920の中に、または結果として生じる積層材料の表面上に、内部空洞光学素子として実装されてもよい。
【0053】
種々の実施形態では、上部の積層された膜(第2の層920)は、膜の上面に、統合光アウトカップリング光学素子および偏光回折格子(ワイヤグリッドまたは他の新しい回折格子ソリューション)を含有してもよい。これは、狭い光アウトカップリングおよび軸上での分布が、上部の偏光回折格子に最も適切な方向である場合があるため、液晶ディスプレイ(LCD)技術にとって有益なソリューションであるかもしれず、かつ光循環に基づかないかもしれない高度の偏光を提供する。これは、より高効率の偏光を提供する場合がある。この膜ソリューションは、光導体板とともに、ディスプレイ背板に直接さらに積層することができる。
【0054】
図9dは、内部空洞カップリング光学素子(例えば、統合されたワイヤグリッド偏光子等)で中空バックライトを作製するように構成される内部空洞光学素子を含む、例示的なディスプレイ922を示す。結果として生じる積層材料924は、ディスプレイ922の背板928上に接着剤層926を含んでもよい。統合されたワイヤグリッド偏光子930、コーティングされた二成分形状は、接着剤層926に隣接して適用されてもよい。カップリング光学素子の形状を有する積層された膜932は、統合されたワイヤグリッド偏光子930に隣接して適用されてもよい。反射体934は、空気、別の気体、流体、または固体で充填された空洞936によって、積層された膜932から分離されてもよい。
【0055】
図9eは、内部空洞光学素子を含む例示的な光導体938を示す。結果として生じる積層材料940は、垂直接触型グリッドを有するカップリングパターン942を含んでもよい一方で、光導体938は、水平接触型グリッド944を含んでもよい。結果として生じる積層材料940を有する光導体938は、カップリングパターン942および水平接触型グリッド944と形成されるパッシブマトリックスグリッドによって、アクティブ空洞カップリング光学素子として構成されてもよい。
【0056】
図9eに示されるように、バックライトは、中空タイプの光導体によって形成されてもよく、その中で、空気は、媒体キャリアであり、回折格子パターン(正のレリーフ)は、光を直接カップリングする。このタイプの回折格子膜を、プラスチックまたはガラス板等の別の媒体キャリア上に積層することができる。いくつかの実施形態では、回折格子膜は、ディスプレイの背板上に直接積層されてもよい。この統合されたソリューションは、以前の光導体よりも薄い光導体の生産を可能にする場合がある。
【0057】
いくつかの実施形態では、偏光子回折格子は、ディスプレイの背板の接触面であり得る膜の側面に適用されてもよい。層の順序は、1)光指向カップリング、2)偏光、および3)ディスプレイ伝送またはこの組み合わせの他の変形として配列されてもよい。
【0058】
このソリューションは、異なる色階層が存在する場合、発光ダイオード(LED)光を効果的に混合する場合がある。より大量の光導体ソリューションについて、(プラスチックが有するような)媒体キャリアの光吸収がわずかしか、または全く存在せず、白色光の色座標の変更が存在する場合がある。カップリングパターンが線形配向に基づく場合、LED源の予備コリメート光学素子が有益である場合がある。
【0059】
上の議論は、主にエッジ照明ソリューションに基づいている。しかしながら、説明された中空光導体を、膜下のいくつかのLEDの列で作製することもできる。次いで、LEDは、均一性を達成するために、三次元反射体によってコリメートまたは反射される。このタイプのカップリングは、光インカップリングにも利用することができる。
【0060】
いくつかの実施形態では、光導体を、表面の接触制御のためにアクティブ/パッシブマトリックス(TFT技術等の電気的な)を有する上述の光学膜で作製することができ、空洞光学素子にも基づいてもよい。この電気的に制御されたシステムは、(ソフトウェアを介して)指定された位置に、好ましい時点でアウトカップリングを提供してもよい。ソフトウェアは、均一性および明るさを制御するために、カップリング接触因子の均一性および密度を制御してもよい。電気的接触は、静電気または他の実行可能なソリューションに基づく可能性がある。このソリューションは、LEDディスプレイ(例えば、テレビ等)および/または光パネルに適切である。
【0061】
いくつかの実施形態に従って、赤外線(IR)に基づいたカップリングは、可視光を有する内部空洞光学素子を用いて達成されてもよい。可視光カップリング用の内層およびIR光カップリング(空隙)用の外層等の二重層が利用されてもよい。IR光よりも薄い厚さを有するIRカップリング用の低屈折率コーティング/膜が利用されてもよい。したがって、層の厚さの理由から、可視光は、IRパターンを「見る」ことができない場合もあり、IR光のみが、それらを見ることができる。これは、IRに基づいたタッチスクリーンのための1つの適切なソリューションである。(例えば、ITOまたはカーボンナノチューブを有する)タッチスクリーン回路は、上面に印刷されてもよく、これはより統合されたソリューションを作製してもよい。これは、バックライトおよび/またはフロントライト用途に使用されてもよい。
【0062】
例示的なフロントライト構成
図10aおよび図10bは、内部空洞光学素子を使用する例示的なフロントライトの概略図である。フロントライトは、ディスプレイ上部の別個の要素であり得る。フロントライトソリューションは、多くの場合、迷光によって引き起こされる表面間のコントラストおよび反射に問題がある。光導体とディスプレイ基材との間で積層フロントライトを低屈折率材料とともに使用することは、コントラストを向上させ、かつ表面間の反射を減少させる場合がある。
【0063】
図10aは、内部空洞光学素子を含む例示的なディスプレイ1000を示す。結果として生じる積層材料1002は、内部空洞光学素子1006を結果として生じる積層材料1002の光学的品質を低下させ得る汚染物、残骸、または他の物体から保護する、平面1004を含んでもよい。結果として生じる積層材料1002は、ディスプレイ1000の一番上の板上の接着剤層1008を介して、ディスプレイ1000に取り付けられてもよい。接着剤層1008は、内部空洞光学素子1006を含むキャリア媒体110に隣接してもよい一方で、平面1004は、接合媒体112の一部であってもよく、これはプラスチックもしくはガラス材料、または損傷に抵抗し、かつ内部空洞光学素子1006を保護する他の比較的頑丈な材料から形成されてもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、光学的カップリングパターンが、背板上に設置されてもよい。通常、これらのパターンは、ディスプレイの上面にあり、特に大量の迷光が存在する場合に、コントラストを低下させる可能性がある。パターンが実際のディスプレイ画像に近接して設置される場合、パターンの可視性は減少し、これは可視性を犠牲にすることなく、より高密度の構造ならびにさらにはより大きい構造および形状の利用を可能にする。底面のパターンは、ディスプレイまたは画像表面上の積層によって統合されてもよい。底面のパターンは、反射防止パターン、透過防止パターン、タッチスクリーン要素(回路、層)、他の光学パターン/膜(偏光子回折格子)等の、フロントライトの上部での他の機能的なパターンまたは層の使用を可能にしながら、迷光を最小限に抑える場合がある。平らな上面は、ユーザが、タッチコマンドを用いてディスプレイと相互作用する「オープン」ソリューションに適切である場合がある。
【0065】
フロントライトの光学パターンは、回折格子等の小さい光学パターン(ナノ/マイクロ規模)を用いて作製されてもよい。二成分回折格子は、より広い視角に効果的であり、ブレーズド回折格子は、多くの場合、より狭い視角に効果的である。これらのソリューションを合わせるハイブリッド回折格子ソリューションも利用される場合がある。
【0066】
電子ペーパーディスプレイは、とりわけ、適切なフロントライティングの使用に依存し、これは内部空洞光学素子を含むフロントライトによって提供されてもよい。画像表面が一番上の板/膜に非常に近接しているこれらのタイプのディスプレイは、二成分回折格子または他の不可視パターンフロントライトとうまく機能する。膜/接着膜の積層によって、実質的にヒトの目に見えないが、回折格子形状内を完全に貫通する光学パターンが作製されてもよい。
【0067】
積層フロントライトが使用されるとき、光インカップリングは考慮すべき事柄である。通常、積層は、光源に近接した領域において、より明るいスポット(ホットスポット)を形成する。これは、光源の前面上でテープストリップまたは印刷ストリップを用いることによって回避する、または最小限に抑えることができる。いくつかの拡散光学素子パターンを利用することもできる。これらのソリューションは、ホットスポットを回避し、かつ1つの光源または複数の光源からのより均一の照明を提供する。
【0068】
図10bは、内部空洞光学素子を含む例示的なディスプレイ1010を示す。結果として生じる積層材料1012は、内部空洞光学素子1006および接着剤層1008を含んでもよい。加えて、結果として生じる積層材料1012は、フロントライトを接触を統合されたフロントライトソリューションとして構成するために、表面に積層されたタッチパネル1114を含んでもよい。フロントライト構造は、同一の光導体において、光アウトカップリング構造およびタッチスクリーン回路またはIRカップリング構造とともに形成されてもよい。構造体は、光導体の同一の側面に設置されてもよく、または異なる側面上に設置されてもよい。可視光は、独自のアウトカップリングパターンおよびIRカップリングパターンを有してもよく、かつ/またはタッチ回路は、個別に設置された層によって分離または単離されてもよく、これは側面に積層された層または2つの異なる積層された層(一側面または両側面)を用いて実装されてもよい。いくつかの実施形態では、白色光が、タッチスクリーンソリューションのために利用されてもよい。これは、カップリング光学素子を用いる光信号強化に基づいている。タッチスクリーンソリューションは、電子ブックリーダーデバイス、携帯電話、および/またはディスプレイを含む他の家庭用電化製品に適切である場合がある。
【0069】
図11a〜11dは、ともに積層されて、結果として生じる積層材料を作製する2つ以上の層上に実装される内部空洞光学素子の例示的な構成の概略図である。
【0070】
図11aは、内部空洞光学素子1104によって再指向された例となる光線1102を含む、例示的な結果として生じる積層材料1100の側面図を示し、ここで光線は、結果として生じる積層材料の単一の側面からの光源によって放射される。内部空洞光学素子1104は、光をコリメート光または別のタイプの光として再指向させる表面レリーフパターンであってもよい。
【0071】
図11bは、内部空洞光学素子1110によって再指向された例となる光線1108を含む、別の例示的な結果として生じる積層材料1106の側面図を示す。内部空洞光学素子1110は、光を着色光として再指向させるか、または別の様式で光を隣接面(例えば、ディスプレイ)上に分散させる回折格子であってもよい。内部空洞光学素子1110はまた、偏光子または他の光学的特性もしくはパターンであってもよい。
【0072】
図11cは、内部空洞光学素子1116によって再指向された例となる光線1114を含む、さらに別の例示的な結果として生じる積層材料1112の側面図を示し、光線は、結果として生じる積層材料104のいずれかの側面からの複数の光源によって放射される。内部空洞光学素子は、光をコリメート光または別のタイプの光として再指向させる表面レリーフパターンであってもよい。
【0073】
図11dは、複数の層を有する例示的な結果として生じる積層材料1118の側面図を示す。第1の層1120は、偏光子を提供する内部空洞光学素子を含んでもよく、第2の層1122は、光導体を形成する光の再指向を提供する内部空洞光学素子を含んでもよく、内部空洞光学素子の第3の層1124は、他の光学的効果(例えば、レンズ、インカップリング等)を提供してもよい。より多いまたはより少ない層も、結果として生じる積層材料1118に含まれてもよく、これは図5を参照して説明されるプロセスを用いて作製されてもよい。
【0074】
他の例示的な実装
いくつかの実施形態では、内部空洞光学素子は、レンズを作製するために使用されてもよい。積層レンズ膜は、マイクロメートルからナノメートルの規模の空洞カップリング構造を形成してもよい。エンボス加工/インプリンティング膜は、複数の層パターンを有するレンズ構造体を生産するために、キャリア媒体上に積層することができる。光学パターンは、完全に統合され/組み込まれてもよく、したがって、残骸または損傷から保護される。ハロゲン置換、太陽電池集光装置、および一般的な照明実装等において、これらのレンズに対する多くの用途が存在する。
【0075】
別の照明レンズは、間接的伝送要素であり、光を所定の角度で指向させる空気媒体からのカップリング光である。いくつかの実施形態では、いくつかの表面は、反射体(二次元または三次元)を有し、他の表面は、カップリングパターン(二次元または三次元)を有する。LEDバーは、少なくとも二次元水平方向で光をコリメートするために使用され得る。別の用途は、光バー、ロッド、または管であり、カップリング構造もしくは膜は、光をカップリングおよび指向させるための外面もしくは内面である。管ソリューションにおいて、反射体ロッドを、中央(内側部)で利用することができる。このタイプのカップリング膜は、積層することができ、光を種々の角度(内側または外側)に指向することができる。構造は、体積統合されてもよく、パターンを欠陥のない状態に保つ場合がある。回折格子レンズは、従来のより大きいパターンよりもはるかに少ない後方反射を有する、より小さい特性を有するため、また、底面側のパターンの位置のため、従来のフレネルレンズに勝る効率性の向上も提供する場合がある。パターンが底面側にあるとき、媒体キャリアが上面側にあるため、より少ない直接後方反射が存在する。
【0076】
いくつかの実施形態に従って、内部空洞光学素子は、コリメート光を提供する膜、または別の様式で「コリメーション膜」と称される膜内で使用されてもよい。積層された空洞カップリング膜は、より狭い照明を提供してもよい。より大きい入射角は、狭い角度にコリメートすることができ、小さい角度は、効率性の顕著な低下なしで、この膜を通って伝送することができる。光学パターンは、ディスプレイソリューションにおいて、ほぼ不可視とすることができる。これらのパターンはまた、積層によって統合されまたは組み込まれてもよい。さらに、LCDは、このタイプの膜を上面側に有することができ、より狭い光分布をもたらす場合がある。LCDは、通常、プリズムシートがバックライトで利用されるときでさえ、分布を少々大きくする。内部空洞を有する透明膜は、上面側で利用され、最終的な光分布を提供してもよい。
【0077】
種々の実施形態では、内部空洞光学素子は、偏光子としても使用されてもよい。回折格子偏光子またはワイヤグリッドは、上述のロールツーロール技術または他の製造技術によって生産することができる。いくつかの実施形態では、基本的な形状は、硬化によって製造されてもよく、次いで、堆積コーティングは、レーザ支援堆積、自動層堆積(ALD)、または他の同様の技術を用いて、より高い屈折率によって行われてもよい。レーザは、多くの異なる材料を堆積することができる。配向された指向性堆積(側面上堆積、非対称)が使用されてもよい。回折格子形状は、二成分、傾斜、異なる斜面を有する四辺形等であってもよい。
【0078】
いくつかの実施形態では、内部空洞光学素子はまた、光インカップリングのために使用されてもよい。特に列上の平らな球状レンズバーは、独特のソリューションであり、コリメーション軸に応じて、二次元表面または三次元表面を含有してもよい。主に、1軸コリメーションが適当である。この光学ソリューションは、個別に、または光導体とともに生産されてもよい。製造技術は、射出成形、鋳造、レーザ切断等を含んでもよい。
【0079】
結論
主題は、構造的特性および/または方法論的行為に特有の言語で説明されてきたが、添付の特許請求の範囲に定義される主題が、説明される特定の特性または行為に必ずしも限定されないことを理解されたい。むしろ、特定の特性および行為は、特許請求の範囲を実装する例示的な形態として開示される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6a
図6b
図6c
図7
図8
図9a
図9b
図9c
図9d
図9e
図10a
図10b
図11a
図11b
図11c
図11d