(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ユーザに対して第1ないし第n(n≧2)の事業者がそれぞれ独自に発行した第1ないし第nのポイントを管理する第1ないし第nのポイント管理システムおよび前記ユーザの端末装置と通信回線を介して接続することができる貴金属地金管理システムであって、
前記第1ないし第nのポイントそれぞれの単位点数当たりの価値を示す第1ないし第nのポイント価値データを記憶するポイント価値データ記憶手段と、
貴金属地金の単位量当たりの価格を示す貴金属地金価格データを記憶する貴金属地金価格データ記憶手段と、
前記第1ないし前記第nのポイント管理システムそれぞれから、前記第1ないし第nのポイントそれぞれの、前記ユーザの有効な点数である有効点数を示す第1ないし第nの有効点数データを、当該ポイントと前記貴金属地金との交換のためのサイトへ前記端末装置がアクセスした後に取得する、有効点数データ取得手段と、
前記第1ないし第nの有効点数データにそれぞれ示される前記有効点数の前記第1ないし第nのポイントと交換することができる前記貴金属地金の量である交換可能量を、前記第1ないし第nのポイント価値データおよび前記貴金属地金価格データに基づいて算出する、交換可能量算出手段と、
前記第1ないし第nのポイントそれぞれの前記交換可能量を纏めて表示するための表示用データを前記端末装置へ送信する表示用データ送信手段と、
前記第1ないし第nのポイントごとの前記貴金属地金と交換する量である交換希望量を示す交換希望量データを前記端末装置から一括して受信する交換希望量データ受信手段と、
前記貴金属地金との交換に伴い前記有効点数を消費させるために、前記第1ないし第nのポイント管理システムのそれぞれに対して、前記第1ないし第nのポイントそれぞれの前記交換希望量に相当する点数である交換点数を示す第1ないし第nの交換点数データを送信する、交換点数送信手段と、
前記第1ないし第nのポイントそれぞれの前記交換希望量の合計分の前記貴金属地金を前記ユーザに対して与えるための処理を行う貴金属地金付与手段と、
を有することを特徴とする貴金属地金管理システム。
前記第1ないし第nのポイント管理システムのそれぞれに前記ユーザがログインするためのログイン用情報をそれぞれ示す第1ないし第nのログイン用データを記憶するログイン用データ記憶手段、を有し、
前記有効点数データ取得手段は、前記第1ないし第nのポイント管理システムに前記第1ないし第nのログイン用データをそれぞれ用いてアクセスしてから、前記有効点数データを取得する、
請求項1に記載の貴金属地金管理システム。
前記第1ないし第nのポイント管理システムのそれぞれに対して、前記第1ないし第nのポイントそれぞれの前記交換点数を前記貴金属地金に交換した代金の支払を要求するため処理を行う、支払要求手段、を有する、
請求項1または請求項2に記載の貴金属地金管理システム。
前記表示用データ送信手段は、前記表示用データとして、前記第1ないし第nのポイントそれぞれの前記交換可能量とともに、当該第1ないし第nのポイントそれぞれの前記有効点数と、当該第1ないし第nのポイントごとの前記交換希望量を入力するためのオブジェクトとを表示するためのデータを送信する、
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の貴金属地金管理システム。
前記貴金属地金価格データ記憶手段は、前記貴金属地金価格データとして、前記第1ないし第nのポイントそれぞれを前記貴金属地金に交換する際の単位量当たりの価格を示す第1ないし第nの貴金属地金価格データを記憶し、
前記交換可能量算出手段は、前記第1ないし第nのポイントそれぞれの前記交換可能量を、前記第1ないし第nの貴金属地金価格データに基づいて算出する、
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の貴金属地金管理システム。
ユーザに対して第1ないし第n(n≧2)の事業者がそれぞれ独自に発行した第1ないし第nのポイントを管理する第1ないし第nのポイント管理システムおよび前記ユーザの端末装置と通信回線を介して接続することができる貴金属地金管理システムに、
前記第1ないし第nのポイントそれぞれの単位点数当たりの価値を示す第1ないし第nのポイント価値データを記憶するポイント価値データ記憶手段を設けておき、
貴金属地金の単位量当たりの価格を示す貴金属地金価格データを記憶する貴金属地金価格データ記憶手段を設けておき、
前記第1ないし前記第nのポイント管理システムそれぞれから、前記第1ないし第nのポイントそれぞれの、前記ユーザの有効な点数である有効点数を示す第1ないし第nの有効点数データを、当該ポイントと前記貴金属地金との交換のためのサイトへ前記端末装置がアクセスした後に取得する処理を実行させ、
前記第1ないし第nの有効点数データにそれぞれ示される前記有効点数の前記第1ないし第nのポイントと交換することができる前記貴金属地金の量である交換可能量を、前記第1ないし第nのポイント価値データおよび前記貴金属地金価格データに基づいて算出する処理を実行させ、
前記第1ないし第nのポイントそれぞれの前記交換可能量を纏めて表示するための表示用データを前記端末装置へ送信する処理を実行させ、
前記第1ないし第nのポイントごとの前記貴金属地金と交換する量である交換希望量を示す交換希望量データを前記端末装置から一括して受信する処理を実行させ、
前記貴金属地金との交換に伴い前記有効点数を消費させるために、前記第1ないし第nのポイント管理システムのそれぞれに対して、前記第1ないし第nのポイントそれぞれの前記交換希望量に相当する点数である交換点数を示す第1ないし第nの交換点数データを送信する処理を実行させ、
前記第1ないし第nのポイントそれぞれの前記交換希望量の合計分の前記貴金属地金を前記ユーザに対して与えるための処理を実行させる、
ことを特徴とするコンピュータシステム連携方法。
ユーザに対して第1ないし第n(n≧2)の事業者がそれぞれ独自に発行した第1ないし第nのポイントを管理する第1ないし第nのポイント管理システムおよび前記ユーザの端末装置と通信回線を介して接続することができ、前記第1ないし第nのポイントそれぞれの単位点数当たりの価値を示す第1ないし第nのポイント価値データを記憶するポイント価値データ記憶手段と、貴金属地金の単位量当たりの価格を示す貴金属地金価格データを記憶する貴金属地金価格データ記憶手段と、にアクセス可能なコンピュータに、
前記第1ないし前記第nのポイント管理システムそれぞれから、前記第1ないし第nのポイントそれぞれの、前記ユーザの有効な点数である有効点数を示す第1ないし第nの有効点数データを、当該ポイントと前記貴金属地金との交換のためのサイトへ前記端末装置がアクセスした後に取得する処理を実行させ、
前記第1ないし第nの有効点数データにそれぞれ示される前記有効点数の前記第1ないし第nのポイントと交換することができる前記貴金属地金の量である交換可能量を、前記第1ないし第nのポイント価値データおよび前記貴金属地金価格データに基づいて算出する処理を実行させ、
前記第1ないし第nのポイントそれぞれの前記交換可能量を纏めて表示するための表示用データを前記端末装置へ送信する処理を実行させ、
前記第1ないし第nのポイントごとの前記貴金属地金と交換する量である交換希望量を示す交換希望量データを前記端末装置から一括して受信する処理を実行させ、
前記貴金属地金との交換に伴い前記有効点数を消費させるために、前記第1ないし第nのポイント管理システムのそれぞれに対して、前記第1ないし第nのポイントそれぞれの前記交換希望量に相当する点数である交換点数を示す第1ないし第nの交換点数データを送信する処理を実行させ、
前記第1ないし第nのポイントそれぞれの前記交換希望量の合計分の前記貴金属地金を前記ユーザに対して与えるための処理を実行させる、
ことを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、交換処理システム5の全体的な構成の例を示す図である。
図2は、貴金属地金管理システム1のハードウェア構成の例を示す図である。
図3は、貴金属地金管理システム1の機能的構成の例を示す図である。
【0019】
図1に示す交換処理システム5は、「サービスポイント」または「マイル」などと呼ばれるポイントを、ゴールド(金)、プラチナ(白金)、およびシルバー(銀)などの貴金属地金に交換するための処理を行う。
【0020】
交換処理システム5は、貴金属地金管理システム1、複数のポイント管理システム2、複数の端末装置3、および通信回線4などによって構成される。
【0021】
貴金属地金管理システム1、ポイント管理システム2、および端末装置3は、通信回線4を介して通信を行うことができる。通信回線4として、公衆回線、専用線、またはインターネットなどが用いられる。
【0022】
貴金属地金管理システム1は、貴金属地金を顧客から預かって保護する企業において用いられる。以下、貴金属地金管理システム1が貴金属商社Xにおいて用いられる場合を例に、説明する。貴金属商社Xは、顧客との間で貴金属地金をオンラインで取引している。取引のために、顧客ごとにユーザアカウントを発行している。以下、このユーザアカウントを「貴金属地金用アカウント」と記載する。また、顧客は端末装置3を使用して取引を行う。そこで、以下、顧客を「ユーザ」と記載する。
【0023】
貴金属地金管理システム1は、1台または複数台のコンピュータ(例えば、いわゆるサーバ機)などによって構成される。以下、1台のサーバ機によって貴金属地金管理システム1が実現される場合を例に説明する。
【0024】
貴金属地金管理システム1は、
図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、大容量記憶装置10d、通信装置10e、およびUPS(Uninterrupted Power Supply)10fなどによって構成される。
【0025】
通信装置10eは、ポイント管理システム2および端末装置3などとTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などのプロトコルで通信を行うための装置である。通信装置10eとして、NIC(Network Interface Card)が用いられる。
【0026】
UPS10fは、商用電源の停電および瞬断による貴金属地金管理システム1の停止を防止するための予備電源装置である。
【0027】
ROM10cまたは大容量記憶装置10dには、
図3に示すログイン処理部101、取引選択受付処理部102、ポイント選択受付処理部103、ポイント数データ取得部104、交換可能量算出部105、交換量受付処理部106、ポイント引受処理部107、保有量加算部108、交換実績通知部109、会員登録処理部121、ポイント登録処理部122、売却量受付処理部126、貴金属地金売却処理部127、会員データ記憶部131、提携先データ記憶部132、レートデータ記憶部133、および実績データ記憶部134などの機能を実現するためのソフトウェアが記憶されている。
【0028】
このソフトウェアを構成する各モジュールは、必要に応じてRAM10bにロードされ、CPU10aによって実行される。これらのモジュールの機能の全部または一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはFPGA(Field Programmable Gate Array)などの回路によって実現してもよい。
【0029】
ポイント管理システム2は、自社のサービスを利用しまたは商品を購入してくれたユーザに対して取引金額などに応じてポイントを付与する企業において用いられる。ユーザは、自分が獲得したポイントを景品と交換することができる。クレジットカード会社、航空会社、百貨店、およびオンラインショップなどの企業が、ポイントを付与している。これらの企業を「ポイント発行企業」と記載する。
【0030】
以下、ポイント管理システム2がポイント発行企業A、ポイント発行企業B、およびポイント発行企業Cそれぞれによって用いられる場合を例に説明する。ポイント発行企業A、ポイント発行企業B、およびポイント発行企業Cそれぞれのポイント管理システム2を、「ポイント管理システム2A」、「ポイント管理システム2B」、および「ポイント管理システム2C」と区別して記載することがある。
【0031】
ポイント発行企業A、ポイント発行企業B、およびポイント発行企業Cは、ポイントと景品との交換をオンラインで行っている。交換のために、それぞれ独自に、自社の顧客(ユーザ)ごとにユーザアカウントを発行している。以下、このユーザアカウントを「ポイント用アカウント」と記載する。
【0032】
ポイント管理システム2も、貴金属地金管理システム1と同様に、1台または複数台のコンピュータなどによって構成される。
【0033】
端末装置3は、主に、貴金属地金用アカウントを有しかつポイント発行企業A〜Cのうちの少なくとも1つのポイント発行企業のポイント用アカウントを有するユーザが自分のポイントを貴金属地金と交換するために用いる通信端末である。以下、各端末装置3を「端末装置3A」、「端末装置3B」、…と区別して記載することがある。端末装置3として、ウェブブラウザがインストールされた通信端末、例えば、パーソナルコンピュータ、携帯電話端末、スマートフォン、またはPDA(Personal Digital Assistant)などが用いられる。
【0034】
次に、
図3に示す各部の機能を、データを管理するための機能、ポイントを貴金属地金に交換する機能、および貴金属地金を売買する機能に大別して説明する。また、ユーザが貴金属地金としてゴールドを貴金属商社Xに預かってもらう場合を例に説明する。
【0035】
〔データを管理するための機能〕
図4は、会員データ6Kの例を示す図である。
図5は、提携先データ6Tの例を示す図である。
図6は、ログイン用ページWN1の例を示す図である。
図7は、登録用ページWN2の例を示す図である。
図8は、交換レートデータ6Rおよびゴールド価格データ6Lの例を示す図である。
【0036】
会員データ記憶部131には、
図4に示すように、貴金属地金用アカウントを有するユーザごとの会員データ6Kが記憶されている。
【0037】
会員データ6Kには、会員コード、氏名、パスワード、ゴールド保有量、および振込先口座番号などの項目のデータが含まれている。
【0038】
「会員コード」は、ユーザの貴金属地金用アカウントのID(identification)である。「氏名」は、ユーザの氏名である。「パスワード」は、ユーザが貴金属地金管理システム1へログインする際に用いられるパスワードである。「ゴールド保有量」は、ユーザが貴金属商社Xに現在預かってもらっているゴールドの量(グラム数)である。「振込先口座番号」は、預かってもらっているゴールドをユーザが貴金属商社Xへ売却した際の代金の振込先の銀行口座の番号である。
【0039】
会員データ6Kは、次のように会員登録処理部121によって生成され会員データ記憶部131に記憶される。
【0040】
ユーザは、貴金属商社Xに対して貴金属地金用アカウントを要求する。この際に、自分の氏名、貴金属地金を売却した際の代金の振込先とする銀行口座の番号(口座番号)、および希望のパスワードを通知する。
【0041】
すると、貴金属商社Xの社員は、貴金属地金管理システム1に対して、通知された氏名、口座番号、およびパスワードを入力する。また、このユーザから既にゴールドを預かっている場合は、その預かっている量をゴールド保有量として入力する。
【0042】
会員登録処理部121は、氏名、口座番号、およびパスワードが入力されると、ユニークな会員コードを発行し、これらの氏名、口座番号、パスワード、および会員コードを示す会員データ6Kを生成する。ただし、ゴールド保有量が入力された場合は、さらにこれをも示す会員データ6Kを生成する。そして、生成した会員データ6Kを会員データ記憶部131に記憶させる。
【0043】
提携先データ記憶部132には、ユーザごとの提携先データ6Tが記憶されている。提携先データ6Tには、
図5に示すように、ユーザが有するポイント用アカウントごとのアカウントデータ6Tuが含まれている。したがって、ユーザがポイント発行企業A〜Cすべてのポイント用アカウントを有する場合は、3つのポイント用アカウントそれぞれのアカウントデータ6Tuが提携先データ6Tに含まれている。
【0044】
アカウントデータ6Tuには、ユーザがポイント管理システム2のへログインするために必要な情報が示されている。例えば、ポイント発行企業Aのアカウントデータ6Tuには、ユーザがポイント管理システム2Aへログインするために必要な情報が含まれている。一般に、必要な情報の種類は、ポイント発行企業ごとに異なることがある。したがって、アカウントデータ6Tuごとに、示される情報の種類が異なることがある。ただし、情報の種類の名称は様々であるものの、ユーザを識別するための識別子およびパスワードが少なくとも示されるのが、一般的である。
【0045】
提携先データ6Tは、ポイント登録処理部122によって生成され提携先データ記憶部132に記憶される。以下、ユーザPが端末装置3Aを使用する場合を例に、ポイント登録処理部122による提携先データ6Tの生成の処理を説明する。
【0046】
ユーザPは、ウェブブラウザを端末装置3Aに起動させ、貴金属地金管理システム1のウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)を入力する。
【0047】
端末装置3Aは、このURLに基づいて貴金属地金管理システム1のウェブサイトにアクセスする。
【0048】
すると、貴金属地金管理システム1において、ログイン処理部101は、ユーザPを貴金属地金管理システム1のウェブサイトにログインさせるための処理を、次のように実行する。
【0049】
ログイン処理部101は、
図6のようなログイン用ページWN1を表示するための画面データ6W1を端末装置3Aへ送信する。端末装置3Aは、画面データ6W1を受信すると、ウェブブラウザによってログイン用ページWN1を表示する。なお、画面データ6W1は、HTML(Hypertext Markup Language)またはJava(登録商標)スクリプトなどによって記述されている。後述する他のページの画面データについても、同様である。また、端末装置3Aの後述する各処理(例えば、データを送信する処理)は、画面データに基づいて行われる。
【0050】
ここで、ユーザPは、自分の貴金属地金用アカウントの会員コードおよびパスワードをそれぞれテキストボックスTX11およびTX12に入力し、ログインボタンBN11を押す。すると、端末装置3Aは、入力された会員コードおよびパスワードを示すアカウントデータ6Uを貴金属地金管理システム1へ送信する。
【0051】
ログイン処理部101は、アカウントデータ6Uを受信すると、アカウントデータ6Uを、会員データ記憶部131に記憶されている会員データ6Kと照合することによって、ユーザ認証を行う。そして、いずれかの会員データ6Kに示される会員コードおよびパスワードとアカウントデータ6Uに示される会員コードおよびパスワードとが一致する場合は、ユーザPの正当性を認め、ユーザPを貴金属地金管理システム1のウェブサイトにログインさせる。
【0052】
ログインの後、ユーザPが所定の操作を行うと、ポイント登録処理部122は、
図7(A)のような登録用ページWN2を表示するための画面データ6W2を端末装置3Aへ送信する。端末装置3Aは、画面データ6W2を受信すると、登録用ページWN2を表示する。なお、所定の操作の一例は、後述するポイント選択用ページWN4(
図12参照)において新規登録ボタンBN42を押す操作である。
【0053】
登録用ページWN2には、ポイント発行企業A〜CごとのラジオボタンRB21〜RB23および入力領域RY2などが設けられている。ユーザPは、自分がポイント用アカウントを有するポイント発行企業に対応するラジオボタンを押す。
【0054】
すると、入力領域RY2には、そのポイント発行企業のポイント管理システム2へログインするために必要な情報を入力するためのテキストボックスが現れる。例えば、ラジオボタンRB21が押されると、
図7(A)のように、ポイント発行企業Aのポイント管理システム2(つまり、ポイント管理システム2A)へログインするために必要な情報を入力するためのテキストボックスTX21〜TX23が現れる。または、ラジオボタンRB22が押されると、
図7(B)のように、ポイント発行企業Bのポイント管理システム2(つまり、ポイント管理システム2B)へログインするために必要な情報を入力するためのテキストボックスTX24、TX25が現れる。
【0055】
ここで、ユーザPは、自分が有するポイント用アカウントごとにログインに必要な情報を入力し、登録ボタンBN21を押す。すると、端末装置3Aは、入力された情報と選択されたラジオボタンに対応するポイント発行企業の識別子とを示すデータをアカウントデータ6Tuとして貴金属地金管理システム1へ送信する。例えば、ポイント発行企業A〜Cそれぞれのポイント用アカウントについてログインに必要な情報を入力した場合は、3つのポイント用アカウントそれぞれのアカウントデータ6Tuを送信する。
【0056】
ポイント登録処理部122は、1つまたは複数のアカウントデータ6Tuを受信すると、これらのアカウントデータ6Tuを含むデータを提携先データ6Tとして生成する。そして、提携先データ記憶部132に記憶させる。
【0057】
レートデータ記憶部133には、交換レートデータ6R、交換ゴールド価格データ6LE、および買取ゴールド価格データ6LTが記憶されている。
【0058】
交換レートデータ6Rは、ポイント発行企業A〜Cのポイントごとの、景品との交換の際の1点当たりの価値を示している。本実施形態では、
図8(A)のように、ポイント1点当たりの価値を日本円で示している。
【0059】
交換ゴールド価格データ6LEは、ポイントをゴールドと交換する際に適用する単位量当たりのゴールドの価格を示している。以下、この価格を「交換ゴールド価格」と記載する。
【0060】
買取ゴールド価格データ6LTは、ゴールドを貴金属商社Xがユーザから買い取る際に適用する単位量当たりのゴールドの価格を示している。以下、この価格を「買取ゴールド価格」と記載する。
【0061】
交換レートデータ6Rは、ポイントの価値が変わるたびに更新される。また、ゴールド価格データ6LEは、交換ゴールド価格が変わるたびに更新され、買取ゴールド価格データ6LTは、買取ゴールド価格が変わるたびに更新される。しかし、ポイントの価値が変わることは稀なので、交換レートデータ6Rは、ほぼ、固定的である。一方、交換ゴールド価格データ6LEおよび買取ゴールド価格データ6LTは、交換ゴールド価格および買取ゴールド価格が金相場に応じて変わるので、流動的である。交換レートデータ6R交換ゴールド価格データ6LE、および買取ゴールド価格データ6LTは、貴金属商社Xの社員による貴金属地金管理システム1の操作によって、適宜、更新される。交換ゴールド価格データ6LEおよび買取ゴールド価格データ6LTは、インターネット上のウェブサイトなどから発信される金相場の情報に応じて自動的に更新されるようにしてもよい。
【0062】
実績データ記憶部134には、ユーザがポイントをゴールドと交換した実績およびユーザがゴールドを貴金属商社Xに売却した実績を示す実績データが記憶される。これについては、後述する。
【0063】
〔ポイントを貴金属地金に交換する機能〕
図9および
図10は、ポイントを貴金属地金に交換する際の処理の流れの例を示すシーケンス図である。
図11は、取引選択ページWN3の例を示す図である。
図12は、ポイント選択用ページWN4の例を示す図である。
図13は、交換量指定ページWN5の例を示す図である。
図14は、交換完了通知ページWN6の例を示す図である。
【0064】
ユーザは、自分が獲得したポイントをゴールドに交換することができる。しかも、複数のポイント発行企業のポイントを纏めてゴールドに交換することができる。以下、この仕組みを、ユーザPが端末装置3Aを使用する場合を例に、
図9および
図10のシーケンス図などを参照しながら説明する。
【0065】
ユーザPは、端末装置3Aのウェブブラウザによって貴金属地金管理システム1のウェブサイトにアクセスする(#701)。
【0066】
すると、貴金属地金管理システム1において、ログイン処理部101は、ユーザPを貴金属地金管理システム1のウェブサイトにログインさせるための処理を、端末装置3Aと連携して行う。この処理の手順は、前に説明した通りである。つまり、ログイン処理部101は、画面データ6W1を端末装置3Aへ送信する(#721)。端末装置3Aは、画面データ6W1を受信すると(#702)、
図6のようなログイン用ページWN1を表示し(#703)、ユーザPが入力した会員コードおよびパスワードを示すデータをアカウントデータ6Uとして送信する(#704)。ログイン処理部101は、アカウントデータ6Uを受信し(#722)、ユーザ認証を行う(#723)。
【0067】
なお、ログイン用ページWN1のレート提示領域RY1には、単位量当たりのゴールドの価格が示されている。これは、交換ゴールド価格データ6LE(
図8(B)参照)に示される交換ゴールド価格である。
図6の例では、1グラム当たりの交換ゴールド価格を示しているが、0.1グラム当たりの交換ゴールド価格を示してもよい。後述する取引選択ページWN3のレート提示領域RY3(
図11参照)についても、同様である。
【0068】
取引選択受付処理部102は、ユーザPのログインの完了の後、ユーザPが所望する取引の種類の選択を受け付ける処理を次のように実行する。
【0069】
取引選択受付処理部102は、
図11のような取引選択ページWN3を表示するための画面データ6W3を端末装置3Aへ送信する(#724)。端末装置3Aは、画面データ6W3を受信すると(#705)、取引選択ページWN3を表示する(#706)。
【0070】
取引選択ページWN3には、取引の3つの種類それぞれに対応する選択ボタンBN31〜BN33が設けられている。ユーザPは、自分が所望する取引の種類に対応する選択ボタンを押す。すると、端末装置3Aは、選択された種類を示す取引選択データ6Hを貴金属地金管理システム1へ送信する(#707)。ここでは、ユーザPは、選択ボタンBN31を押して交換を選択する。
【0071】
取引選択受付処理部102は、取引選択データ6Hを端末装置3Aから受信することによって、ユーザPが選択した種類を受け付ける(#725)。
【0072】
ポイント選択受付処理部103は、取引の種類として「交換」が取引選択データ6Hに示されていることを認識すると(#726)、ゴールドに交換するポイントの発行元であるポイント発行企業の選択を受け付ける処理を次のように実行する。
【0073】
ポイント選択受付処理部103は、
図12のようなポイント選択用ページWN4を表示するための画面データ6W4を端末装置3Aへ送信する(#727)。端末装置3Aは、画面データ6W4を受信すると(#708)、ポイント選択用ページWN4を表示する(#709)。
【0074】
ポイント選択用ページWN4には、ユーザPにポイント用アカウントを与えているポイント発行企業ごとのチェックボックスが設けられている。さらに、チェックボックスの横には、ユーザPのポイント用アカウントの識別用の情報が記されている。これらは、ユーザPの提携先データ6T(
図5参照)に基づいている。ユーザPがポイント発行企業A〜Cのポイントサービスに加入している場合は、ポイント選択用ページWN4には、チェックボックスCB41〜CB43が設けられている。ユーザPは、ゴールドに交換したいポイントを発行するポイント発行企業に対応するチェックボックスにチェックを入れる。複数のチェックボックスにチェックを入れてもよい。そして、ユーザPは、決定ボタンBN41を押す。
【0075】
すると、端末装置3Aは、選択されたポイント発行企業を示す発行元選択データ6Eを貴金属地金管理システム1へ送信する(#710)。
【0076】
ポイント選択受付処理部103は、発行元選択データ6Eを端末装置3Aから受信することによって、ユーザPが選択したポイント発行企業を受け付ける(#728)。
【0077】
ポイント数データ取得部104は、ユーザPが選択したポイント発行企業がユーザPに対して現在発行しているポイントの数を示すポイント数データを取得する処理を次のように行う。
【0078】
ポイント数データ取得部104は、ユーザPの提携先データ6Tを提携先データ記憶部132から読み出す。そして、発行元選択データ6Eに示されるポイント発行企業のポイント管理システム2にアクセスし、ポイント管理システム2Aにおけるポイントの数の問合せのプロトコルまたはAPI(Application Program Interface)などに従って、このポイント発行企業のアカウントデータ6Tuをこのポイント管理システム2へ送信する(#729)。
【0079】
例えば、発行元選択データ6Eにポイント発行企業Aが示される場合は、ポイント管理システム2Aにアクセスし、ポイント管理システム2Aおける問合せのプロトコルに従って、この提携先データ6Tに含まれるポイント発行企業Aのアカウントデータ6Tuをポイント管理システム2Aへ送信する。
【0080】
各ポイント発行企業のポイント管理システム2は、アカウントデータ6Tuを受信すると(#741)、これに基づいてユーザPが現在有するポイントの数を検索し(#742)、この数を示すポイント数データ6Mを貴金属地金管理システム1へ送信する(
図10の#743)。
【0081】
そして、ポイント数データ取得部104は、ポイント管理システム2Aからポイント数データ6Mを受信する(#730)。
【0082】
例えば、発行元選択データ6Eにポイント発行企業A〜Cの3つのポイント発行企業が示される場合は、ポイント数データ取得部104は、上述の処理によって、3つのポイント数データ6Mを取得する。
【0083】
交換可能量算出部105は、各ポイント発行企業のポイントと交換することができるゴールドの量(以下、「交換可能量MP」と記載する。)を、次の(1)式によって算出する(#731)。
MP=UT・RT/SP …… (1)
なお、「UT」は、ポイント数データ取得部104が取得したポイント数データ6Mに示されるポイントの数である。「RT」は、レートデータ記憶部133に記憶されている交換レートデータ6R(
図8(A)参照)に示される、ポイント1点当たりの価値である。「SP」は、レートデータ記憶部133に記憶されている交換ゴールド価格データ6LEに示される交換ゴールド価格である。
【0084】
例えば、ユーザPが有するポイント発行企業Aのポイントと交換することができるゴールドの量(交換可能量MP)は、ポイント管理システム2Aから取得されたポイント数データ6Mに示されるポイントの数と、交換レートデータ6Rに示されるポイント発行企業Aのポイント1点当たりの価値と、交換ゴールド価格データ6LE(
図8(B)参照)に示される交換ゴールド価格とを、(1)式に代入することによって、算出することができる。ポイント発行企業Bのポイントの交換可能量MPおよびポイント発行企業Cのポイントの交換可能量MPも、同様の方法によって算出することができる。
【0085】
交換量受付処理部106は、ユーザPがポイントと交換したいゴールドの量の指定を受け付ける処理を次のように実行する。
【0086】
交換量受付処理部106は、
図13のような交換量指定ページWN5を表示するための画面データ6W5を端末装置3Aへ送信する(#732)。端末装置3Aは、画面データ6W5を受信すると(#711)、交換量指定ページWN5を表示する(#712)。
【0087】
交換量指定ページWN5には、ユーザPが現在有する、ポイント発行企業ごとのポイントの数と、各ポイントの交換可能量MPとが、示されている。ポイントの数は、各ポイント発行企業のポイント管理システム2から取得されたポイント数データ6Mに示されているものである。交換可能量MPは、交換可能量算出部105によって算出されたものである。さらに、交換量指定ページWN5には、各ポイント発行企業のポイントと交換するゴールドの量を入力するためのテキストボックスTX51〜TX53が設けられている。
【0088】
ユーザPは、それぞれのポイントと交換したいゴールドの量(以下、「希望交換量」と記載する。)を、テキストボックスTX51〜TX53に入力する。そして、一部交換ボタンBN51を押す。ただし、ユーザPは、それぞれのポイントの希望交換量は、それぞれのポイントの交換可能量MPを超えてはならない。
【0089】
すると、端末装置3Aは、各ポイントについて入力された希望交換量を示す交換指示データ6Yを貴金属地金管理システム1へ送信する(#713)。
【0090】
交換量受付処理部106は、交換指示データ6Yを端末装置3Aから受信することによって、ユーザPがポイントと交換したいゴールドの量(希望交換量)の指定を受け付ける(#733)。
【0091】
または、ユーザPは、すべてのポイントをゴールドに交換したい場合は、全部選択ボタンBN52を押す。すると、端末装置3Aは、各ポイントの交換可能量MPを希望交換量として示すデータを、交換指示データ6Yとして貴金属地金管理システム1へ送信する。例えば、
図13の交換量指定ページWN5において全部選択ボタンBN52が押された場合は、端末装置3Aは、ポイント発行企業A〜Cそれぞれのポイントの希望交換量として2.0グラム、1.5グラム、および5.0グラムを示す交換指示データ6Yを貴金属地金管理システム1へ送信する。
【0092】
ポイント引受処理部107、保有量加算部108、および交換実績通知部109は、ユーザPが指定した通りにポイントをゴールドに交換するための処理を次のように実行する。
【0093】
ポイント引受処理部107は、ポイント引受データ6Fを生成する(#734)。そして、交換指示データ6Yに示されるポイント発行企業のポイント管理システム2にアクセスし、このポイント管理システム2におけるポイントと景品との交換の要求のプロトコルまたはAPIなどに従ってポイント引受データ6Fをこのポイント管理システム2へ送信する(#735)。
【0094】
ポイント引受データ6Fには、ユーザPがそのポイント発行企業のポイント管理システム2にログインするために必要な情報と、ユーザPがゴールドに交換したいポイントの数(以下、「交換希望ポイント数」と記載する。)とが、示される。
【0095】
ログインするために必要な情報は、ユーザPの提携先データ6T(
図5参照)の中の、そのポイント発行企業のポイント用アカウントに対応するアカウントデータ6Tuに示されているものである。
【0096】
一方、交換希望ポイント数は、交換指示データ6Yに示されている、このポイント発行企業のポイントについての希望交換量、および、次の(2)式とに基づいて、算出することができる。
DT=DP・SP/RT …… (2)
ただし、「DT」は、交換希望ポイント数である。「DP」は、希望交換量である。
【0097】
例えば、交換指示データ6Yにポイント発行企業Aが示されている場合は、ポイント引受処理部107は、ユーザPがポイント管理システム2Aにログインするために必要な情報とポイント発行企業Aの交換希望ポイント数とを示すポイント引受データ6Fを生成する。そして、ポイント管理システム2Aへ送信する。交換指示データ6Yに示されるポイント発行企業が複数ある場合は、ポイント発行企業ごとにポイント引受データ6Fに示される内容が異なる。
【0098】
各ポイント発行企業のポイント管理システム2は、ポイント引受データ6Fを受信すると(#744)、ユーザPが有するポイントの数を、ポイント引受データ6Fに示されるポイントの数だけ減らす処理を実行する(#745)。つまり、ユーザPのポイントを、ゴールドに交換する分だけ消費させる。
【0099】
一方、保有量加算部108は、ユーザPの会員データ6Kを、交換指示データ6Yに示される希望交換量をゴールド保有量に加算されるように更新する(#736)。なお、複数のポイント発行企業のポイントについて希望交換量が示されている場合は、すべての希望交換量が加算されるように更新する。
【0100】
ポイント引受処理部107および保有量加算部108による処理が完了したら、各ポイント発行企業へ送信されたポイント引受データ6Fが、現在の日付および送信先のポイント発行企業と対応付けられて実績データ記憶部134に記憶される(#737)。さらに、
図14のような交換完了通知ページWN6を表示するための画面データ6W6が端末装置3Aへ送信される(#738)。端末装置3Aは、画面データ6W6を受信すると(#714)、交換完了通知ページWN6を表示する(#715)。
【0101】
交換実績通知部109は、所定の期間(例えば、ひと月の初日から末日まで)に実績データ記憶部134に記憶されたポイント引受データ6Fに示される交換希望ポイント数をポイント発行企業A〜Cごとに集計し、集計結果を示す交換集計データ6Qをそれぞれのポイント管理システム2A〜2Cへ送信する(#739)。これにより、所定の期間におけるポイントとゴールドとの交換の実績が各ポイント発行企業のポイント管理システム2へ通知される。また、この際に、交換希望ポイント数の対価を貴金属商社Xへ支払うように要求する。
【0102】
各ポイント発行企業のポイント管理システム2は、交換集計データ6Qを受信すると(#746)、ポイント引受データ6Fに示される交換希望ポイント数の対価を貴金属商社Xへ支払うための処理を実行する(#747)。
【0103】
なお、ステップ#739および#746〜#747の処理は、貴金属地金管理システム1およびポイント管理システム2とは別のシステムによって行ってもよい。
【0104】
〔貴金属地金を売却する機能〕
図15は、貴金属地金を売却する際の処理の流れの例を示すシーケンス図である。
図16は、売却用ページWN7の例を示す図である。
【0105】
ユーザは、貴金属商社Xに預かってもらっているゴールドをオンラインで売却することができる。以下、この仕組みを、ユーザPが端末装置3Aを使用する場合を例に、
図15のシーケンス図などを参照しながら説明する。
【0106】
ユーザPは、端末装置3Aのウェブブラウザによって貴金属地金管理システム1のウェブサイトにアクセスする(#751)。
【0107】
すると、貴金属地金管理システム1において、ログイン処理部101は、ユーザPを貴金属地金管理システム1のウェブサイトにログインさせるための処理を、端末装置3Aと連携して実行する(#752〜#754、#771〜#773)。この処理の内容は、
図9のステップ#702〜#704および#721〜#723で説明した通りである。
【0108】
取引選択受付処理部102は、ユーザPのログインの完了の後、ユーザPが所望する取引の種類の選択を受け付ける処理を、端末装置3Aと連携して実行する(#755〜#757、#774〜#775)。この処理の手順は、
図9のステップ#705〜#707、#724〜#725の手順と同様である。ただし、ユーザPは、取引選択ページWN3(
図11参照)において、取引の種類として「売却」を選択するために、選択ボタンBN32を押す。したがって、端末装置3Aは、ステップ#757において、「売却」を示すデータを取引選択データ6Hとして貴金属地金管理システム1へ送信する。
【0109】
売却量受付処理部126および貴金属地金売却処理部127は、取引の種類として「売却」が取引選択データ6Hに示される場合に、貴金属商社XがユーザPからゴールドを買い取る処理を次のように実行する。
【0110】
売却量受付処理部126は、取引の種類として「売却」が取引選択データ6Hに示されていることを認識すると(#776)、
図16(A)のような売却用ページWN7を表示するための画面データ6W7を端末装置3Aへ送信する(#777)。端末装置3Aは、画面データ6W7を受信すると(#758)、売却用ページWN7を表示する(#759)。
【0111】
売却用ページWN7には、売却するゴールドの量を決める3つの方法それぞれに対応する方法選択ボタンBN71〜BN73などが設けられている。ユーザPは、決め方に対応する方法選択ボタンを押す。すると、売却用ページWN7の入力領域RY7に、この決め方に応じたオブジェクトが現れる。
【0112】
方法選択ボタンBN71が押された場合は、
図16(A)に示すように、テキストボックスTX71および売却ボタンBN74のほか、ユーザPが現在預かってもらっているゴールドの量およびその売却の金額が現れる。ゴールドの量は、会員データ記憶部131に記憶されているユーザPの会員データ6Kに示されるゴールド保有量である。売却の金額は、このゴールド保有量とレートデータ記憶部133に記憶されている買取ゴールド価格データ6LT(
図8(C)参照)に示される買取ゴールド価格とを乗算することによって、求められる。
【0113】
ユーザPは、売却するゴールドの量(以下、「売却希望量」と記載する。)をグラム数でテキストボックスTX71に入力する。すると、売却希望量に単位買取価格を掛けた値が今回の買取の金額として現れる。そして、ユーザPが売却ボタンBN74を押すと、端末装置3Aは、入力された売却希望量を示すデータを売却量データ6Jとして貴金属地金管理システム1へ送信する(#760)。
【0114】
または、方法選択ボタンBN72が押された場合は、
図16(B)に示すように、テキストボックスTX72および売却ボタンBN74のほか、ユーザPが現在預かってもらっているゴールドの量およびその売却の金額が現れる。
【0115】
ユーザPは、売却するゴールドの量を金額でテキストボックスTX72に入力する。すると、売却希望量が現れる。売却希望量は、入力された金額を買取ゴールド価格で割ることによって求められる。そして、ユーザPが売却ボタンBN74を押すと、端末装置3Aは、売却希望量を示すデータを売却量データ6Jとして貴金属地金管理システム1へ送信する(#760)。
【0116】
または、方法選択ボタンBN73が押された場合は、売却ボタンBN74、ユーザPが現在預かってもらっているゴールドの量、およびその売却の金額が現れる。そして、ユーザPが売却ボタンBN74を押すと、端末装置3Aは、このゴールドの量を売却希望量として示すデータを売却量データ6Jとして貴金属地金管理システム1へ送信する(#760)。
【0117】
そして、売却量受付処理部126は、端末装置3Aから売却量データ6Jを受信することによって、売却するゴールドの量の指定を受け付ける(#778)。
【0118】
貴金属地金売却処理部127は、ユーザPの会員データ6Kを、売却量データ6Jに示される売却希望量だけゴールド保有量を減らすことによって更新する(#779)。そして、売却希望量に買取ゴールド価格を掛けた額の金銭を、この会員データ6Kに示される口座番号の銀行口座に振り込むように、銀行のオンラインシステムに対して要求する(#780)。なお、売却量データ6Jを実績データ記憶部134に記憶させておき、振込の処理を、所定の期間(例えば、一日の午前0時から午後12時まで)に受信した売却量データ6Jの分、纏めて行ってもよい。
【0119】
図17は、貴金属地金管理システム1の全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
【0120】
次に、
図17のフローチャートを参照しながら、貴金属地金管理システム1の全体的な処理の流れについて説明する。
【0121】
図17において、貴金属地金管理システム1は、端末装置3からのアクセスがあると、この端末装置3のユーザのユーザ認証の処理を実行する(#11)。この処理の内容は、前に
図9のステップ#721〜#723で説明した通りである。
【0122】
このユーザの正当性が確認できれば(#12でYes)、貴金属地金管理システム1は、この端末装置3へ画面データ6W3を送信することによって、取引選択ページWN3(図をこの端末装置3に表示させる(#13)。
【0123】
取引選択ページWN3において「交換」が選択された場合は(#14でYes)、貴金属地金管理システム1は、ポイントを貴金属地金に交換するための処理を実行する(#15)。この処理の内容は、前に
図9〜
図10のステップ#726〜#738で説明した通りである。なお、この処理の過程で、ユーザがポイント用アカウントの登録の操作を行った場合は(
図7参照)、貴金属地金管理システム1は、このポイント用アカウントのアカウントデータ6Tuを生成しこのユーザの提携先データ6Tに追加する処理を行う。
【0124】
または、取引選択ページWN3において「売却」が選択された場合は(#14でNo、#16でYes)、貴金属地金管理システム1は、ユーザから貴金属地金を買い取る処理を実行する(#17)。この処理の内容は、前に
図15の#776〜#780で説明した通りである。
【0125】
そのほか、所定のタイミング(例えば、1ヶ月が終了したタイミング)になったら、貴金属地金管理システム1は、貴金属地金と交換したポイントの対価を貴金属商社Xへ支払うようにポイント発行企業A〜Cに対して要求する処理を実行する。
【0126】
本実施形態によると、ポイント発行企業のポイント管理システム2と貴金属商Xの貴金属地金管理システム1とを連携させることができる。
【0127】
そして、ユーザの獲得したポイントを貴金属地金に交換することができる。しかも、複数のポイント発行企業がそれぞれ独自に発行するポイントを一度に纏めて貴金属地金に交換することができる。よって、ポイントの利便性を高め、ポイント発行企業のサービスへの加入を促進することができる。
【0128】
図18は、ポイント発行企業A〜CのウェブページWN8の例を示す図である。ユーザがポイント発行企業A〜Cのいずれかのウェブサイトにログインした後に端末装置3に表示するウェブページWN8に、
図18に示すように、ログイン用ページWN1(
図6参照)へリンクするオブジェクトを設けておいてもよい。そして、このオブジェクトが選択されると、このポイント管理システム2へこのユーザがアクセスするためのデータが貴金属地金管理システム1へ自動的に登録されるようにしてもよい。オブジェクトは、ボタンBN81のようなボタンであってもよいし、バナーであってもよい。以下、この仕組みの一例を、ユーザPが端末装置3Aを操作してポイント管理システム2Aにログインしている場合を例に説明する。
【0129】
ユーザPがボタンBN81を選択すると、ポイント管理システム2Aは、ポイント管理システム2Aにログインするのに必要な情報(例えば、クレジットカード番号、有効期限、およびパスワード)を示すログイン用データ6Z(図示しない)を貴金属地金管理システム1へ送信する。また、端末装置3Aは、ログイン用ページWN1を貴金属地金管理システム1に対して要求する。
【0130】
貴金属地金管理システム1は、ログイン用データ6Zを受信するとともに、端末装置3Aへ画面データ6W1を送信することによって、端末装置3Aにログイン用ページWN1を表示させる。
【0131】
そして、ユーザPが貴金属地金管理システム1へログインしたら、貴金属地金管理システム1は、受信したログイン用データ6ZをユーザPのアカウントデータ6Tuとして、ユーザPの提携先データ6T(
図5参照)に追加する。ユーザPの提携先データ6Tが未だ生成されていない場合は、この際に生成すればよい。
【0132】
その後、ユーザPが取引選択ページWN3において選択ボタンBN31を押した場合は、ポイント選択用ページWN4に、少なくともポイント発行企業Aが選択肢として現れる。つまり、ユーザPは、
図7に示した登録用ページWN2によるポイント発行企業Aのポイント用アカウントの登録の操作を行うことなく、ポイント発行企業Aを選択することができる。
【0133】
本実施形態では、貴金属地金としてゴールド(金)を取り扱う場合を例に説明したが、プラチナ(白金)およびシルバー(銀)を取り扱う場合にも、本発明を適用することができる。
【0134】
本実施形態では、ポイントの価値および貴金属地金の価格を表わす通貨の単位として円を用いたが、他の国の通貨の単位を用いてもよい。
【0135】
本実施形態では、交換ゴールド価格データ6LEをポイント発行企業A〜Cで共通に使用したが、ポイント発行企業ごとに異なる交換ゴールド価格データ6LEを用意し使用してもよい。そして、各交換ゴールド価格データ6LEに示される交換ゴールド価格を、貴金属商社Xと各ポイント発行企業との間での契約(例えば、手数料に関する契約)に応じて個別に設定してもよい。
【0136】
本実施形態では、
図13などで説明したように、交換する貴金属地金の量は、貴金属地金のグラム数で指定されたが、貴金属地金に交換するポイントの数で指定されるようにしてもよい。
【0137】
本実施形態では、ポイント発行企業が3社である場合を例に説明したが、2社である場合も4社以上である場合も、本発明を適用することができる。
【0138】
その他、交換処理システム5、貴金属地金管理システム1、ポイント管理システム2の全体または各部の構成、処理内容、処理順序、データの構成、および画面の構成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。