(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
喫煙品用フィルターであって、フィルターを通る第1流路と、フィルターを通り、第1流路の周囲に配された第2流路と、第1および第2流路を選択的に流れるようにするセレクターと、添加剤を選択的に放出するための添加剤放出部材とを含み、円筒状の第1フィルター部分およびその周囲にある中空の円筒状の第2フィルター部分は、それぞれ対応する第1および第2流路を形成し、第1フィルター部分の延長部分が、セレクター内の凹部に受けられ、この凹部は、凹部の端壁に向かって狭くなるまたは第2フィルター部分の延長部分がセレクターの管状部分を収容する凹部を形成し、この管状部分は、凹部の開口部で端部に向かって広がっているフィルター。
セレクターは、第1フィルター部分内に延び、これと係合する突起および/または凹部の側壁に少なくとも1つの別の突起を凹部の端壁に含み、この別の突起は、組み立て作業中に第1フィルター部分が凹部の端壁の方に移動しないようにするものであり、その後反対方向に移動するのを妨げることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載のフィルター。
セレクターは、第1および第2フィルター部分に対して実質的に固定された第1セレクター部分および第1セレクター部分に対して回転可能でありおよび/または軸方向に変位可能な第2セレクター部分を含んでいることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項に記載のフィルター。
第1セレクター部分は、第1フィルター部分によって形成された第1流路と連通する第1流路および第2フィルター部分によって形成された第2流路と連通する第2流路を有し、
第2セレクター部分は、第1セレクター部分に対して軸方向に変位可能であり、軸方向の変位に応じて第1セレクター部分の第1流路の一部を開閉するようになっている部分を有することを特徴とする請求項7記載のフィルター。
【発明を実施するための形態】
【0019】
第1実施態様
図1および2は、本発明の第1の実施態様によるフィルター11を含む喫煙品10を示している。喫煙品10は、円筒状のタバコロッド12の形状の喫煙材源、好ましくはタバコを含んでいる。フィルター11は、タバコロッド12に同軸に装着されている。
【0020】
フィルター11は、内方および外方フィルター部分13、14を含み、これらはそれぞれ主フィルター部分15を通る内方および外方流路を形成する。内方フィルター部分13は、添加剤、例えば、風味剤(図示せず)を含む。主フィルター部分15の端部でセレクター16が第1および第2セレクター部分17、18を含んでおり、これらは流路の内の1つを選択するまたは両方の流路の調節可能な割合を選択するために互いに対して回転可能である。バリアー層19、内方および外方ラッパー層20、21およびカバー層22も含まれている。
【0021】
外方フィルター部分14は、中空の円筒状の管を形成し、その外径は、タバコロッド12の外径と実質的に同じである。内方フィルター部分13は、筒状であり、その直径および長さは、外方フィルター部分14の対応する内径および長さと実質的に同じである。内方フィルター部分13は、外方フィルター部分14の内側に同軸かつ同延に配されており、これにより円筒状の主フィルター部分15を形成している。好ましくは内方および外方フィルター部分13、14は、これらが実質的に同じ断面積になるような外径および内径をそれぞれ有する。例えば、外方フィルター部分14は、7.8mmの直径を有し、内方フィルター部分13は、約5.4mmの直径を有してもよい。しかしながら、異なる断面積を採用して異なる特徴を有するフィルター11を提供してもよい。
【0022】
内方および外方フィルター部分13、14は、それぞれろ過材を含んでいる。各フィルター部分のろ過材は、好ましくは同質のろ過材、例えば、従来のセルロースアセテートトウを含む。「同質」なる用語は、ろ過材が各フィルター部分13、14全体に亘って実質的に均一であり、特に各フィルター部分13、14を通して半径方向に均一であることを意味するために使用されている。内方および外方フィルター部分13、14は、異なるろ過材または異なる物性、例えば密度および/または硬度を有するろ過材を含んでもよい。
【0023】
内方フィルター部分13は、好ましくは風味剤である添加剤を含むが、これは異なる種類の添加剤であってもよい。例えば添加剤は、風味剤(例えば、メンソール、ペパーミント)、冷たい感覚を与える冷却剤(例えば、メンソール)または煙変性剤(例えば水、チャコール)から選択される1種以上であってもよい。添加剤は、好ましくは添加剤放出部材(図示せず)に含まれ、そこから添加剤が喫煙者によって放出される。添加剤放出部材は、好ましくは流体、好ましくは液体の添加剤を含む。添加剤放出部材内の添加剤は、風味剤、例えばメンソールであってもよく、または水であってもよい。添加剤放出部材は、好ましくはゼラチンからなる外方壁および流体添加剤で満たされる内部空間を含むカプセルからなる。添加剤放出部材は、添加剤を放出する圧縮によってつぶすまたは壊してもよい。添加剤放出部材は、それが配置されているフィルター部分に添加剤を選択的に放出するために設けられている。添加剤を放出する前にフィルター部分は、添加剤が煙に影響を与えない不作動状態で添加剤を含む。「放出する」なる用語は、カプセル化された状態から物理的に放出および外に出ることに加えて、大気に添加剤を晒すことを含むことを意図している。「放出する」なる用語は、添加剤が活性であり、喫煙品10に影響を与えることができることを示す。カプセル化されている間、添加剤は不活性であり、影響を与えない。
【0024】
風味剤は、好ましくはカプセル化され、貯蔵中、フィルター11または喫煙品10の他の部分に移行するのを妨げられる。風味剤が比較的高揮発性のメンソールである場合、カプセル化は特に重要になる。しかしながら、いくつかの例では風味剤は、ろ過材全体に亘って分散された粉状であってもよく、または基材、例えばろ過材に埋め込まれた糸に塗布してもよい。
【0025】
バリアー層19は、内方および外方フィルター部分13、14の間に配される。バリアー層19は、例えば液体および気体流に対して実質的に不透過性の紙などの材料で形成されるのが好ましい。液体に対して不透過性になるように紙にコーティングしてもよい。バリアー層19は、内方フィルター部分13の実質的に全ての外面を覆う。バリアー層19は、好ましくは内方フィルター部分13に添付されるおよび/または対向縁部を接合する接着剤の長手方向の継ぎ目によって固定される。従ってバリアー層19によって喫煙品10の使用中、風味付けされたまたは風味付けされていない煙がフィルター部分13から外方フィルター部分14へとまたはその逆に通過するのを妨げられ、また風味剤が、例えば放出された後、内方フィルター部分13から外方フィルター部分14へと通過するのを妨げられる。風味剤が比較的高揮発性のメンソールである場合、バリアー層19を設けることは、特に重要になる。
【0026】
第1セレクター部分17は、筒状であり、これはその全長を通して軸方向に延びた複数の開口部または窓23
1、23
2、24
1、24
2を有する。窓は、2つの外方の窓23
1、23
2と2つの内方の窓24
1、24
2からなる。第1セレクター部分17は、主フィルター部分15の直径と実質的に同じ直径を有する。第1セレクター部分17は、主フィルター部分15と同軸で、タバコロッド12から離れた方の主フィルター部分15の端部に隣接している。第1セレクター部分17は、プラスチック材で作製されるのが好ましい。
【0027】
第1セレクター部分17の外方窓23
1、23
2は、それぞれ環状の扇形状の断面、即ち2つの弧とこれらの弧を結ぶ2つの半径線の間の環の一部である。外方の窓23
1、23
2の環は、第2セレクター部分18の回転軸にその中心がある。この環は、第1セレクター部分17が窓の周囲で比較的薄い円筒状壁を有するような外径および外方フィルター部分14の内径と実質的に同じ内径を有する。外方の窓23
1、23
2は、それぞれ約90°の角度で広がり、約180°互いに回転方向でオフセットしている、即ちこれらは対角線上で対向している。
【0028】
第1セレクター部分17の内方窓24
1、24
2は、それぞれ環状の扇形状の断面を有する。内方の窓24
1、24
2の環もまた第2セレクター部分18の回転軸にその中心がある。この環は、内方フィルター部分13の外径と実質的に同じ外径および第1セレクター部分17が比較的小さい中央の円筒状セクションを有するような内径を有する。内方の窓24
1、24
2は、それぞれ約90°の角度で広がり、約180°互いに回転方向でオフセットし、外方の窓23
1、23
2から回転方向に約90°オフセットしている。
【0029】
第2セレクター部分18は、筒状であり、これはその全長を通して軸方向に延びた2つの窓25
1、25
2を有する。第2セレクター部分18は、第1セレクター部分17の直径と実質的に同じ直径を有する。第2セレクター部分18は、第1セレクター部分17と同軸で、主フィルター部分15から離れた方の第1セレクター部分17の端部に隣接している。第2セレクター部分18は、プラスチック材で作製されるのが好ましい。第2セレクター部分18の窓25
1、25
2は、環状の扇形状の断面を有する。窓25
1、25
2の環は、第2セレクター部分18の回転軸にその中心がある。この環は、第1セレクター部分17の外方の窓23
1、23
2の外径と実質的に同じ外径および第1セレクター部分17内方の窓24
1、24
2の内径と実質的に同じ内径を有する。窓25
1、25
2は、それぞれ約90°の角度で広がり、約180°互いに回転方向でオフセットしている。窓25
1、25
2の間の第2セレクター部分18の部分は、シャッター26
1、26
2を形成している。
【0030】
第1および第2セレクター部分17、18は、これらを互いに連結するための手段27を含む。好ましくは第1セレクター部分17に向いた第2セレクター部分18の端面は、中央に位置し軸方向に延びたピン28を含む。第1セレクター部分17の対向して面した端部面は、中央にソケット29を有する。ピン28およびソケット29は、これらを一度互いに係合させたら、第1および第2セレクター部分17、18を相対回転させている間、これらの相対的な軸方向または半径方向の変位を実質的に妨げる接続部を形成するような形になっている。例えば、ピン28は、その遠位端に拡大された端部セクションを有してもよく、ソケット29は、ピン28がスナップ式にソケット29に嵌るように該セクションの補足的な形状に形成してもよい。
【0031】
内方ラッパー層20は、主フィルター部分15を囲み、また第1セレクター部分17も囲む。内方ラッパー層20、例えばプラグラッパーは、多孔性の紙であることが好ましいが、非孔性紙であってもよい。内方ラッパー層20は、主フィルター部分15および第1セレクター部分17に添付されるおよび/または対向する縁部を接合する接着剤の長手方向の継ぎ目によってこれらの周りに固定される。従ってラッパー層は、例えば製造時に主フィルター部分15と第1セレクター部分17を1つにまとめる役割を果たす。いくつかの例では内方ラッパー層20は省略してもよい。
【0032】
外方ラッパー層21は、内方ラッパー層20および隣接するタバコロッド12のある程度の長さまで囲む。外方ラッパー層21、例えばプラグラッパーは、多孔性の紙であることが好ましいが、非孔性紙であってもよい。外方ラッパー層21は、内方ラッパー層20および上記長さまでのタバコロッド12に添付されるおよび/または対向する縁部を接合する接着剤の長手方向の継ぎ目によってこれらの周りに固定される。従って外方ラッパー層21は、主フィルター部分15をタバコロッド12に接合し、使用中、即ち、喫煙者が喫煙品10を喫煙しているとき、主フィルター部分15とタバコロッド12との間に空気の進入に対する封止部を形成する。
【0033】
カバー層22は、第2セレクター部分18を囲み、また外方ラッパー層21も囲む。カバー層22は、好ましくは紙材料、例えばチッピング紙から形成される。カバー層22は、第2セレクター部分18の外面の少なくとも一部に添付される。カバー層22は、対向する縁部を接合する接着剤の長手方向の継ぎ目によって固定され、これにより円筒状スリーブを形成する。カバー層22と外方ラッパー層21の間にスライド式のはめ込みが生じ、使用中にカバー層22と外方ラッパー層21の間に空気の進入に対する封止部を形成する。またフィルター11は、カバー層22と外方ラッパー層21との間および第1および第2セレクター部分17、18の間の摩擦によって、喫煙者がカバー層22と添付された第2セレクター部分18を容易に回転することができ、そうでなければこれらを所定の位置に保持できるようになっている。
【0034】
第1の実施態様の使用
使用の際に喫煙者は、煙の風味付けを調整するためにフィルター11を操作することができる。
【0035】
初期の非作動状態において風味剤は、カプセル化されており、従ってフィルター11から吸引された煙は、第1および第2セレクター部分が相対的に回転していても風味付けされない。
【0036】
喫煙者は、主フィルター部分15および添加剤放出部材またはこれに含まれるカプセルに半径方向内方に圧力を加え、これらを変形させることによってフィルター11を操作することができる。これによりカプセルがつぶされ、風味剤を放出させる。
【0037】
図3aは、第1の作動状態に対応する2つの位置の内の1つにあるフィルター11を示している。この2つの位置のもう一方は、第1セレクター部分17に対して第2セレクター部分18を180°回転させることによって得られる。この状態において第2セレクター部分18のシャッター26
1、26
2は、第1セレクター部分17の外方の窓23
1、23
2と位置合わせされ、第2セレクター部分18の窓25
1、25
2は、第1セレクター部分17の内方の窓24
1、24
2と位置合わせされる。言い換えれば、外方の窓23
1、23
2は、閉じており、内方の窓24
1、24
2は、開いている。従って喫煙者が喫煙品10を喫煙すると、煙は放出された風味剤を含む内方フィルター部分13を通って案内され、外方フィルター部分14を通って案内されない。従ってセレクター16から吸引される煙は、最も強い風味を有することになり、その風味強度は、内方フィルター部分13の特徴により変わる。
【0038】
製造時、フィルター11は、喫煙者がフィルター11を作動させた後、フィルターが第1の作動状態にあり、セレクター16から吸引される煙が最も強い風味を有するような位置に配されるのが好ましい。
【0039】
喫煙者は、カバー層22を保持し、これをタバコロッド12に対して回転させることができ、これにより第2セレクター部分18を第1セレクター部分17に対して回転させる。これによりフィルター11は、最も強く風味付けされた、調節可能に風味付けされたまたは風味付けされていない煙にそれぞれ対応する第1の作動状態および第2および第3の状態の間で変化する。従って風味剤を放出した後、喫煙者は、まだ煙の風味の強度を調節することができ、風味付けされていない煙に戻すことさえできる。
【0040】
図3bは、第2の作動状態に対応する位置にあるフィルター11を示す。この状態において第2セレクター部分18のシャッター26
1、26
2は、第1セレクター部分17の内方の窓24
1、24
2と部分的に位置合わせされ、第2セレクター部分18の窓25
1、25
2は、第1セレクター部分17の外方の窓23
1、23
2と部分的に位置合わせされる。言い換えれば、外方および内方の窓23
1、23
2、24
1、24
2は、両方とも部分的に開いている。従って喫煙者が喫煙品10を喫煙すると、煙が内方および外方フィルター部分13、14の両方を通って案内される。従ってセレクター16から吸引される煙は、風味付けされた煙と風味付けされていない煙を含むことになる。煙の風味の強度は、風味付けされたまたは風味付けされていない煙の割合に依存する。これは外方および内方の窓23
1、23
2、24
1、24
2の相対的な開き度合い、よって第1および第2セレクター部分17、18の相対回転角度に依存する。
【0041】
図3cは、第3の作動状態に対応する2つの位置の内の1つの位置にあるフィルター11を示している。2つの位置の内のもう一方の位置は、第2セレクター部分18を第1セレクター部分17に対して180°回転させることによって得られる。第1の作動状態において第2セレクター部分18のシャッター26
1、26
2は、1セレクター部分17の内方の窓24
1、24
2と位置合わせされ、第2セレクター部分18の窓25
1、25
2は、第1セレクター部分17外方の窓23
1、23
2と位置合わせされる。言い換えれば、内方の窓24
1、24
2が閉じられ、外方の窓23
1、23
2は開いている。従って喫煙者が喫煙品10を喫煙すると、煙は、風味付けされていない外方フィルター部分14を通して案内されることになり、内方フィルター部分13を通って案内されない。従ってセレクター16から吸引される煙は、風味付けされない。
【0042】
喫煙者が第1の最も強く風味付けされた状態に対応する位置から離れるようにタバコロッド12に対してカバー層22を回転させると、煙の風味強度は、時計回りまたは反時計回りに90°回転、即ち、第3の状態に対応する位置に回転させた後、煙が風味付けされなくなるまで、徐々に減少する。逆に喫煙者がカバー層22を第3の風味付けされていない状態に対応する位置から離れるようにタバコロッド12に対して回転させると、煙の風味強度は、時計回りまたは反時計回りに90°回転させた後、即ち第1の状態に対応する位置で最も強くなるまで徐々に増加する。
【0043】
カバー層22およびカバー層22の端部に隣接するある程度の長さのタバコロッド12には、マーク(図示せず)が付されているのが好ましく、これらのマークは、フィルター11の種々の状態を示す。これらのマークは、煙の風味強度を表すスケールを含んでもよい。
【0044】
当然のことながら、風味剤以外の添加剤を使用する場合、フィルター11の種々の状態は、種々の煙の風味強度ではなく、種々の煙の変性量に対応する。
【0045】
第1の実施態様の変更
フィルター11のいくつかの変更および変形例について説明する。当然のことながら、任意の実施態様で説明された任意の特徴は、他の任意の実施態様の他の任意の特徴と組み合わせて使用してもよい。
【0046】
図4は、本発明のさらに別の実施態様によるフィルター11’を含む喫煙品10’を示している。フィルター11’は、フィルター11(
図1)に類似している。しかしながら、この実施態様では変形された第2セレクター部分18’が主要部分30およびスリーブ部31を含む。主要部分30は、第1の実施態様の第2セレクター部分18(
図1)と同じ断面を有するが、長さは短く、即ち比較的薄くなっている。スリーブ31は、主要部分30と実質的に同じ外径を有する薄壁の円筒状管である。スリーブ31は、第1セレクター部分17’の方に向いた主要部分30の端面から同軸に延びている。スリーブ31は、ある程度の長さで第1セレクター部分17’を囲み、これの周囲にスライド式のはめ込み部を形成している。これによりセレクター16’の機械的強度が増し、また使用中の第1および第2セレクター部分17’、18’間の空気の進入に対する封止部を形成する。
【0047】
図4に示す実施態様では変形された第1セレクター部分17’が主要部分32および2つのスリーブ部分33、34を含む。主要部分32は、第1の実施態様の第2セレクター部分17(
図1)と同じ断面を有するが、長さは短く、即ち比較的薄くなっている。スリーブ部分33、34は、薄壁の円筒状管であり、これらは主フィルター部分15’の方に向いた主要部分32の端面から同軸に延びている。第1スリーブ部分33は、主要部分30と実質的に同じ外径を有し、第2スリーブ部分34は、これが第1セレクター部分17’に2つの同心のチェンバーを形成するように構成され、その内の1つは内方フィルター部分13’を内方の窓24’
1、24’
2に接続し、もう一方は、外方フィルター部分14’を外方の窓23’
1、23’
2に接続する。第1および第2スリーブ部分33、34は、主フィルター部分15’に最も近いそれらの端部で薄い環状縁部をそれぞれが有するようにテーパーしているのが好ましい。従って第1および第2スリーブ部分33、34は、対応する外方および内方フィルター部分14’、13’をある程度の長さで囲んでもよい。この構成は、第1セレクター部分17’と主フィルター部分15’との間の封止を向上させるのに役立つ。特に第1スリーブ部分33は、第1セレクター部分17’内への空気の進入を妨げるのに役立ち、第2スリーブ部分34は、内方フィルター部分13’から外方の窓24’
1、24'
2に煙が到達するのを妨げるのに役立ち、または外方フィルター部分14’から内方の窓23’
1、23’
2に煙が到達するのを妨げるのに役立つ。変形された第1および第2セレクター部分17’、18’によって軽量かつ小型のセレクターを供することができる。
【0048】
図4に示す実施態様では変更されたカバー層22’は、第2セレクター部分18’を囲んではいないが、主フィルター部分15’をタバコロッド12’に接合するために使用されている。従って外方ラッパー層21(
図1)は、省略してもよい。その場合、カバー層22’は、第1セレクター部分17’をある程度の長さまで、そして主フィルター部分15’さらにタバコロッド12’をある程度の長さまで囲み、これらの周囲に添付および/または固定される。従って第1の実施態様のようにタバコロッド12(
図1)に対してカバー層22(
図1)を保持し、回転させるのではなく、喫煙者は、例えば第2セレクター部分18’自体を保持し、回転させることができる。
【0049】
変更されたカバー層22’によって、第1および第2セレクター部分17’、18’の間の封止は、使用中に実質的にこれらの間に空気が進入するのを妨げなければならない。従って変更されたカバー層層22’は、変更された第2セレクター部分18’と組み合わせるのが好ましい。しかしながら、変更されたカバー層層22’は、第1の実施態様の第2セレクター部分18(
図1)と共に使用してもよい。変更された第2セレクター部分18’は、第1の実施態様のカバー層22(
図1)と共に使用してもよい。
【0050】
図5は、本発明のさらに別の実施態様によるフィルター11’’を含む喫煙品10’’を示している。フィルター11’’は、変更されたカバー層22’’が第2セレクター部分18’’を囲むおよびこれらの周囲に添付および/または固定された延長部分22’’aを有する以外はフィルター11に類似している。延長部分22’’aは、カバー層22’’の他の部分から一連のパーフォレーション35によって好ましくは第1および第2セレクター部分17’’、18’’が合わさる箇所の周囲で分けられている。従ってカバー層22’’、22’’aは、第1および第2セレクター部分17’’、18’’を弱く接合している。このことは、例えば第1の最も強く風味付けされた状態に対応する位置におけるこれらの初期の相対的な向きを維持するのに役立つ。喫煙者が最初に第1セレクター部分17’’に対して第2セレクター部分18’’を回転させると、カバー層22’’、22’’aがパーフォレーション35の線に沿って裂け、これにより喫煙者に触覚的または音によるフィードバックを与えることができる。
【0051】
これとは別に例えば第1実施態様(
図1参照)において、内方および/または外方ラッパー層20、21、カバー層22ではなく、第1および第2セレクター部分17、18を弱く接合するための延長部分を有してもよい。
【0052】
図5に示した実施態様では第1セレクター部分17’’は、栓36、即ち中空の円筒状管を含み、これは主フィルター部分15’’に面した第1セレクター部分17’’の端面の中央から軸方向に延びている。栓36は、内方フィルター部分13’’の反対の方に向いた端面の中央に設けられた凹部に係合する。栓36は、好ましくは内方フィルター部分13’’の外径と実質的に同じ外径および第1セレクター部分17’’の内方の窓23’’
1、23’’
2の外径と実質的に同じ内径を有する。栓36は、内方フィルター部分13’’からの煙が外方の窓24’’
1、24’’
2に入るのを妨げる、または外方フィルター部分14’’から煙が内方の窓23’’
1、23’’
2に入るのを妨げる。
【0053】
図5示した実施態様は、2つの「後部−後部」接続したフィルター11’’を2本のタバコロッド12’’と同時に包装し、その後横方向に切断して2つの喫煙品10’’を形成する方法を用いて容易に製造することができる。
【0054】
図6は、本発明のさらに別の実施態様によるフィルター11’’’を含む喫煙品10’’’を示す。フィルター11’’’は、フィルター11’(
図4)に類似している。この実施態様では第1セレクター部分17’’’は、外方窓23’’’を1つおよび内方窓24’’’を1つだけ有する。外方窓23’’’および 内方窓24’’’は、これらが約180°の角度で広がっているおよび互いに回転方向に約180°オフセットしていることを除いて、それぞれ上述の外方の窓23’(
図4)の1つおよび内方の窓24’(
図4)の1つに対応している。第2セレクター部分18’’’は、これが約180°の角度で広がっていることを除いて上述の窓25’(
図4)に対応する窓25’’’を1つだけ有する。
【0055】
図7は、第1、第2および第3の作動状態に対応する位置にあるフィルター11’’’を示す。時計回りまたは反時計回りに180°回転させることによって、フィルター11’’’を第1の状態から第2の状態を介して第3の状態へまたはその逆に変える。これにより喫煙者は、より正確に風味強度を調整することができる。
【0056】
第1および第2セレクター部分に上述の実施態様とは異なる数の窓があってもよく、または異なる大きさまたは形の窓を配置してもよい。例えば
図1を参照すると第2セレクター部分18の窓25は、第1セレクター部分17の窓23、24より小さい角度で延びてもよい。従ってフィルター11が第1の最も強く風味付けされた状態または第3の風味付けされていない状態になる際に角度の範囲があってもよい。これにより喫煙者がこれらの状態を選択することが簡単になる。
【0057】
フィルターは、第1および第2セレクター部分の相対的な回転を表す、回転を制限する、および/または回転させる際に触覚的および/または音によるフィードバックを喫煙者に供する手段を含んでもよい。
【0058】
例えば
図1を参照すると第1および第2セレクター部分17、18の対向する端面にはそれぞれ第1および第2インデックスセクションが設けられている。第1インデックスセクションは、好ましくは実質的に半径方向に延びた尾根によって隔てられている複数の長尺の溝を有する。隣接する凹みの間にある尾根は、湾曲した外形を有してもよく、または先の尖った、しわのよったまたはテーパーした外形を有してもよい。第2インデックスセクションは、第1インデックスセクションと係合可能な1つ以上の特徴部を有する。第2インデックスセクションは、第1インデックスセクションと実質的に同じ外形および構成を有してもよく、この場合第1および第2インデックスセクションの一方は、他方の第1および第2インデックスセクションの窪みに係合する突起を供する。第1および第2セレクター部分17,18を連結するための手段27は、弾性変形可能であり、これにより各部分の突出部分を解除自在に係合させることができる。
【0059】
従って表示された次の位置に回転させるための充分な力が加わらない限り、第1および第2セレクター部分17、18の相対的な回転は、抵抗を受ける。このことは、初期のまたは喫煙者が選択した位置から離れるような予期しない回転を妨げるのに役立つ。表示手段は、好ましくはフィルターの種々の状態に対応する複数の位置を定める。例えば5つの位置があってもよく、その内の1つが第1の最も強く風味付けされた状態(「100%」)に対応する位置であり、3つが第2のある程度風味付けされた状態(「75%」、「50%」および「25%」)に対応する異なる位置であり、1つが第3の風味付けされていない状態(「風味付け0%」)に対応する位置である。また表示手段は、所定の範囲の角度に回転を制限するようにしてもよく、例えば第1の最も強く風味付けされた状態に対応する位置および第3の風味付けされていない状態に対応する位置の間で90°の範囲で回転を制限するようにしてもよい。また回転させる際に表示手段は、喫煙者に触れるおよび/または音で各表示位置に係合した際のクリック音などのフィードバックを供する。
【0060】
これとは別に第1および第2表示手段は、外方ラッパー層21およびカバー層22の内方および外面それぞれまたは変形された第1および第2接続部分17’、18’(
図4)それぞれに設けてもよい。
【0061】
セレクター16(
図1)の代わりに別の種類のセレクターを使用してもよく、例えば内方および外方流路間を選択するための機械的な虹彩を使用してもよい。
【0062】
回転可能である代わりにセレクターの部分は、スライド可能であってもよく、またはそうでなければ互いに対して可動であってもよい。
【0063】
例えば
図1を参照すると第1セレクター部分17のソケット29は、第2セレクター部分18のピン28がソケットに沿ってスライドできるように半径方向に延びてもよい。またピン28は、ソケット29内で回転できないように方形または矩形の断面を有してもよい。この場合第1および第2セレクター部分17、18の窓23、24、25は、内方フィルター部分13を通してのみ、外方フィルター部分14を通してのみ、または内方および調整可能な割合の外方フィルター部分13、14を通してのみ案内されるようになっている。
【0064】
これとは別にセレクター部分17、18は、半径方向ではなく、軸方向に互いにスライド可能であってあってもよい。例えばセレクター部分17、18は、それぞれ中空の円筒状部分を含んでもよく、その内の1つはもう一方の内側に嵌り、これらはセレクター部分17、18を互いに対して軸方向にスライドさせることによって開閉可能な窓を1つ以上をその円周に有する。
【0065】
セレクター部分17、18は、また例えば相補的なねじを設けることによって互いに対して螺旋状に可動であってもよい。
【0066】
添加剤放出部材、例えばカプセル化されている風味剤は、フィルター11を何らかの方法で例えばその初期の位置から離れるように第2セレクターピース18を移動させることによって作動させることができるように配置してもよい。例えば第2セレクターピース18をカバー層22に添付し、カバー層22は、その内面に1つ以上の突起を含んでもよい。これらの突起は、カバー層22を主フィルター部分15に対して回転させたときに、突起がカプセルを含むフィルター部分またはカプセル自体に対して押しつけられるように配置してもよく、これによりカプセルを変形させるまたはカプセルを壊して風味剤を放出する。
【0067】
第2実施態様
図8a、8bおよび8cは、本発明の第2の実施態様よるフィルター51の一部を種々示した図である。フィルター51は、主フィルター部分52を含み、その一端は、第1の実施態様のタバコロッド12に類似するタバコロッド(図示せず)の一端に取り付けられ、もう一方の端部は、セレクター53に取り付けられる。セレクター53は、第1および第2セレクターピース54、55を含む。以下に詳しく説明するように第2セレクターピース55は、主フィルター部分52に取り付けられ、第1セレクターピース54は、第2セレクターピース55に可動式に取り付けられる。タバコロッド、主フィルター部分52および第1および第2セレクターピース54、55は、一般的に円筒状であり、同じような外径を有し、同軸に配置され、これにより軸56を形成する。
【0068】
フィルター51のいくつかの部分の相対的な軸方向位置をタバコロッドがフィルター51の遠端に位置するようにフィルター51が配向されていると想定して以下に説明する。「近い」および「遠い」なる言葉は、従ってそのように理解されるべきである。これは単に便宜上のことである。当然のことながらフィルター51は、あらゆる方向に配向することができる。
【0069】
主フィルター部分52は、それぞれ内方および外方流路を形成する内方および外方フィルター部分57、58を含む。内方および外方フィルター部分57、58は、以下により詳しく説明するように長さが異なるということを除いて、第1の実施態様の内方および外方フィルター部分13、14と同じである。第1実施態様と同じように内方フィルター部分57は、好ましくは添加剤放出部材(図示せず)に含まれる風味剤などの添加剤を含む。
【0070】
中間層59が内方および外方フィルター部分57、58の間に配されている。中間層59は、第1の実施態様のバリアー層19と同じである。
【0071】
内方フィルター部分57は、さらにプラグラッパー(図示せず)で包装されてもよい。外方フィルター部分58もまたプラグラッパー(図示せず)で包装されてもよい。
【0072】
第1および第2セレクターピース54、55は、プラスチック材または他の好適な材料で作製することができる。
【0073】
後述するように第1および第2セレクターピース54、55は、互いに対して可動であり、これにより第2セレクターピース54の内方流路の開閉を調節することができ、この動作中外方流路は開いている。
【0074】
第1セレクターピース54は、外方の一般的に円筒状の管状部分54aおよび内方の一般的に円筒状の部分54bを含む。これらの部分54a、54bの軸は、両方とも軸56と一致する。これらの54a、54bは、大まかに言って同延である。円筒状部分54bは、以下に詳しく説明する凹部54cを含むことを除いて中実である。これらの部分54a、54bの間の環状のスペース54dは、第1セレクターピース54を通る流路を形成している。これらの部分54a、54bは、複数の放射状に延びた構造体(「スポーク」)54eによって互いに接続されている。スポーク54eは、それぞれ軸56と位置合わせされる長尺の矩形断面を有する。スポーク54eは、第1セレクターピース54の近端からその長さの一部が延びている。
【0075】
第2セレクターピース55は、外方の一般的に円筒状の管状部分55a、中間の一般的に円筒状の管状部分55bおよび内方の一般的に円筒状の中実の部分55cを含む。これらの部分55a、55b、55cの軸は、全て軸56と一致する。外方および中間部分55a、55bは、実質的に同延であり、内方部分55c(以下に詳しく説明する突起55dおよび鋲55eを含まない)は、短く、他の部分55a、55bに対して中心に配されている。中間部分55bは、第2セレクターピース55をそれぞれ内方および外方流路を形成する内方および外方のスペース55f、55gに分割している。中間および内方部分55b、55cは、複数の内方スポーク55hによって互いに接続されている。外方および中間部分55a、55bは、複数の外方スポーク55iによって互いに接続されている。スポーク55h、55iは、第1セレクターピース54のスポーク54eと類似している。
【0076】
第1および第2セレクターピース54、55は、ねじ式接続によって互いに装着されている。第2セレクターピース55の内方部分55cは、ねじ山が設けられた円筒状の突起55dを含み、これは第1セレクターピース54の内方部分54cのねじ山が設けられた円筒状の凹部54dと協働する。従って喫煙者は、第1および第2セレクターピース54、55の相対的な軸方向位置を一方を他方に対して回転させることによって調整することができる。突起55dおよび凹部54dは、回転、従って軸方向の変位を表示するおよび/または第1および第2セレクターピース54、55の軸方向の最大限の分離に対応する停止位置を定めるための協働部分(図示せず)を含んでもよい。これとは別にこのような表示および/または停止位置を他の方法で定めることができ、または定めなくてもよい。
【0077】
第2セレクターピース55の外方部分55aの近端にあるセクションは、小さい外径を有する。このセクションは、第1セレクターピース54の外方部分54aの近端にセクションの内側に嵌る。図に示すように外方部分54aは、その内方壁に外方部分55aの外方壁と係合する環状の尾根54fを有してもよく、外方部分55aは、その外方壁に外方部分54aの内方壁と係合する環状の尾根55jを有してもよい。尾根54f、55jは、第1および第2セレクターピース54、55の間に比較的低摩擦の封止部を形成するためのものである。この封止部は、空気が第1セレクターピース54に吸引されるのを防ぐためのものである(またはそのような空気の量を制限するためのものである)。これとは別に尾根54f、55jを省略して、このような封止部を対応する外方部分54a、55aの内方および外方壁の間に直接形成してもよい。
【0078】
内方フィルター部分57は、外方フィルター部分58より長く、その近端で主フィルター部分52から突出している。中間層59は、内方フィルター部分57と同延である。内方フィルター部分57の突出部分は、第2セレクターピース55の遠端で内方スペース55fに受けられる。内方スペース55fは、その遠端でテーパーした(円錐状)セクションを有する。このテーパーは、その遠端で内方スペース55fが内方フィルター部分52の幅(変形されていないときの)より広く、近端で狭くなるようになっている。従って組み立てたとき(図に示すように)、内方フィルター部分57は、中間部分55bによって変形し、これと強く係合する。この構成は、第2セレクターピース55および主フィルター部分52を結合させるためおよび添加剤が内方および外方流路の間を通過するのを妨げるための封止部を形成する。さらにこの構成は、組み立て作業中にフィルター51の組み立てを容易にし、中間層59の損傷のリスクを軽減する。
【0079】
従って内方フィルター部分57によって形成された内方流路は、第2セレクターピース55の内方スペース55fによって形成された内方流路に接続され、外方フィルター部分58によって形成された外方流路は、第2セレクターピース55は、外方スペース55gによって形成された外方流路に接続される。
【0080】
長尺の鋲55eが第2セレクターピース55の内方部分55cの遠端壁に設けられている。鋲55eの長手方向軸は、軸56と一致する。鋲55eは、第2セレクターピース55の遠端に向かって(または越えて)軸方向に延びている。鋲55eは、内方フィルター部分57の穴に受けられ、その間の摩擦によって第2セレクターピース55および主フィルター部分52が結合される。穴は、予め形成することができる、または組み立て作業中に鋲55eによって形成することができる。図に示すように鋲55eは、その遠端に向かって小さくなる十字形の断面を有する。これとは別に鋲(または複数の鋲)は、異なる形状を有してもよい。
【0081】
第1セレクターピース54の内方部分54bおよび第2セレクターピースの中間部分55bは、互いに協働して、第1および第2セレクターピース54、55の相対的な軸方向位置に応じて、第2セレクターピース55の内方流路を開閉することができる。第2セレクターピース55の内方スペース55fは、その近端に向かってテーパーした(円錐状)セクションを有し、このテーパーは、スペース55fがその近端で広くなるようになっている。また第1セレクターピース54の内方部分54bは、その遠端に向かってテーパーした(円錐状)セクションを有し、このテーパーは、内方部分54bがその遠端で狭くなるようになっている。中間部分55bのテーパーは、スペース55fのテーパーより僅かに狭くなっている。
【0082】
閉じた位置(図に示すように)において第1セレクターピース54の内方部分54bの一部の領域は、第2セレクターピース55の中間部分55bの内方壁の一部の領域に押しつけられる。従ってスペース55fのあるセクションは、封止され、第2セレクターピース55の内方流路から第1セレクターピース54の流路への流れが生じない。喫煙品は、閉じた位置でセレクター51によって通常供給されることになる。
【0083】
第1および第2セレクターピース54、55がさらに離れた開いた位置において、第1セレクターピース54の内方部分54bおよび第2セレクターピース55の中間部分55bの間に隙間が生じる。この隙間によって第2セレクターピース55の内方流路から第1セレクターピース54の流路に流れが生じる。隙間の大きさは、第1および第2セレクターピース54、55の軸方向に離れる度合いが大きくなるにつれて大きくなる。従って隙間の流れ抵抗は、小さくなり、従って外方流路を通る流れに対する内方流路を通る流れの割合は、増加する(外方流路の抵抗が一定なので)。例えば内方フィルター部分57が風味剤を含む場合(第1実施態様に関して上述したように添加剤放出部材から放出された)、その割合は、特定の風味強度に対応する。従って風味強度は、第1および第2セレクターピース54、55の離れ度合いを大きくするまたは小さくすることによって増減させることができる。
【0084】
上述したように第1および第2セレクターピース54、55の相対移動を表示することができる。表示位置は、例えば閉じた位置および1つ以上の種々の開いた位置に対応させることができる。
【0085】
フィルター51は、カバー層(図示せず)によってタバコロッドに取り付けることができる。カバー層60は、チッピング紙または他の好適な材料で作製することができる。いくつかの実施態様ではカバー層を第1および第2セレクターピース54、55、主フィルター部分52および タバコロッドの1つのセクションの周囲に固定することができ、第1および第2セレクターピース54、55が合わさる箇所に穿孔されたまたはそうでなければ弱化された線を有してもよい。穿孔された線は、第1セレクターピース54を最初に第2セレクターピース55に対して回転させたときに破かれる。これとは別にカバー層は、2つの部分に分けてもよく、第1の部分は、第1セレクターピース54の周囲に固定され、第2の部分は、第2セレクターピース55、主フィルター部分52およびタバコロッドの1つのセクションの周囲に固定される。このような実施態様においてカバー層の第1部分は、カバー層の第2部分を覆ってもよく(固定せずに)、これにより第1セレクターピース54を第2セレクターピース55に対して回転させるときに喫煙者掴むための領域を大きくすることができる。カバー層に種々の異なる位置または例えば風味強度を表すためのマーク(図示せず)を設けてもよい。
【0086】
第3の実施態様
図9aおよび9bは、本発明の第3の実施態様によるフィルターに含まれるセレクター53’の異なる図である。セレクター53’は、まず鋲53e’がその「近い」端部(タバコロッドから遠い方の端部)で第1の実施態様の鋲53eより広いおよび/またはかなり広げられていることを除いて第2の実施態様のセレクター53と同じである。第2に内方フィルター部分(図示せず)を受けるためのスペース55f’がテーパー(円錐状)状である必要が無く、真っ直ぐな円筒形状であってもよいということである。これは、この実施態様では鋲53e’が内方フィルター部分を変形させ、その外面が半径方向外方に強制的に移動させられ、中間部分55bの内方壁と強く係合するからである。上述したようにこの係合は、第2セレクターピース55および主フィルター部分52を結合させ、添加剤が内方および外方流路の間を通過するのを妨げるための封止部を形成するためのものである。これとは別に鋲53e’が充分な幅を有する場合、スペース55f’をその近端に向かって広くなるようにテーパーさせることも可能である。また鋲53e’は、図に示した形状を必ずしも有する必要はなく、上述の方法で内方フィルター部分を変形させることができるあらゆる好適な形状であればよい。
【0087】
第4の実施態様
図10aおよび10bは、本発明の第4の実施態様によるフィルターに含まれるセレクター53’’の異なる図である。セレクター53’’は、第2セレクターピース55’’および主フィルター部分(図示せず)をより強く保持するために設けられた追加の特徴以外は、第2の実施態様のセレクター53と同じである。これらの追加の特徴は、第2セレクターピース55’’’の中間部分55b’’の内方壁に設けられた複数の返しのような構造体(「返し」)101である。図に示すように中間部分55b’’の内方壁に4つの返し101が均等に配置されている。これとは別に異なる数の返し101を設けることができる。また返しは、これとは違った位置に配置してもよく、いくつかの実施態様では鋲55e’’に配置することもできる。図に示すように各返し101は、第2セレクターピース55’’の「遠い」端部(即ちタバコロッドの方の端部)の方に向いてゆるやかに傾斜した側101aおよび急角度で傾斜した側101bを有する楔形状にすることができる。ゆるやかに傾斜した側101aは、第2セレクターピース55’’の遠端に向かって狭くなってもよい。これとは別に返し101は、異なる形状であってもよい。いずれの場合において返し101は、内方フィルター部分 (図示せず)が組み立て作業中に第2セレクターピース55’’内に比較的簡単に移動することができるが、返し101によって第2セレクターピース55’’が外れないようになっている。
【0088】
第5の実施態様
図11a、11bおよび11cは、本発明の第5の実施態様によるフィルター151の一部の異なる図である。フィルター151は、主フィルター部分152を含み、その一端は、第1の実施態様のタバコロッド12と同じようなタバコロッド(図示せず)の端部に取り付けられ、もう一方の端部は、セレクター153に取り付けられる。セレクター153は、第1および第2セレクターピース154、155を含む。以下に詳しく説明するように第2セレクターピース155は、主フィルター部分152に取り付けられ、第1セレクターピース154は、第2セレクターピース155に可動式に取り付けられる。タバコロッド、主フィルター部分152および第1および第2セレクターピース154、155は、一般的に円筒状であり、同じような外径を有し、同軸に配置されており、これにより軸156を形成する。
【0089】
「近い」および 「遠い」なる言葉は、第2の実施態様と同じように理解されたい。
【0090】
主フィルター部分152は、内方および外方フィルター部分157、158を含み、これらはそれぞれ内方および外方流路を形成する。内方および外方フィルター部分157、158は、以下により詳しく説明するようにこれらが異なる長さを有することを除いて、第1の実施態様の内方および外方フィルター部分13、14と同じである。第1の実施態様と同じように内方フィルター部分157は、好ましくは添加剤放出部材(図示せず)に含まれる風味剤などの添加剤を含む。
【0091】
中間層159が内方および外方フィルター部分157、158の間に配されている。中間層159は、第1の実施態様のバリアー層19と同じである。
【0092】
内方フィルター部分157は、追加のプラグラッパー包装材包装材(図示せず)を有してもよい。また外方フィルター部分158もプラグラッパー包装材(図示せず)を有してもよい。
【0093】
第1および第2セレクターピース154、155は、プラスチック材または他の好適な材料で作製することができる。
【0094】
第2の実施態様と同様に第1および第2セレクターピース154、155は、第2セレクターピース155の内方流路を調節自在に開閉するために互いに対して可動である。しかしながらこの実施態様では内方流路において複数の個別の開いた状態が生じる。
【0095】
第1セレクターピース154は、外方の一般的に円筒状の管状部分154aおよび内方の一般的に円筒状の部分154bを含む。管状部分154aおよび円筒状部分154bの軸は、両方とも軸156と一致する。これらの部分154a、154bは、大まかに言って同延である。円筒状の部分154bは、凹部154cを含むことを除いて中実である。これらの部分154a、154bの間の環状のスペース154dが第1セレクターピース154を通る流路を形成する。これらの部分154a、154bは、第2実施態様のスポーク54eと類似した複数のスポーク154eによって互いに接続されている。
【0096】
第2セレクターピース155は、外方の一般的に円筒状の管状部分155a、中間の一般的に円筒状の管状部分155bおよび内方の一般的に円筒状の中実の部分155cを含む。これらの部分155a、155b、155cの軸は、全て軸156と一致する。外方および中間部分155a、155bは、互いから軸方向にオフセットしており、外方部分155aは、近い端部の方に位置し、中間部分155bは、第2セレクターピース155の遠い端部に位置している。内方部分155cは、中間部分155bと大まかに言って同延である。中間部分155bは、第2セレクターピース155をそれぞれ内方および外方流路を形成している内方および外方の空間155f、155gに分割している。中間および内方部分155b、155cは、複数の内方スポーク155hによって互いに接続されている。外方および中間部分155a、155bは、複数の外方スポーク155iによって互いに接続されている。スポーク155h、155iは、第1セレクターピース154のスポーク154eに類似している。
【0097】
第1および第2セレクターピース154、155は、ねじ式接続によって互いに取り付けられている。第1セレクターピース154の遠端のセクションは、小さい外形を有し、および第2セレクターピース155の外方部分155aの近端の内側に嵌る。第2セレクターピース155の第1セレクターピース154の外方壁および外方部分155aの内方壁は、協働するねじ山が設けられたセクション154f、155kを含んでいる。従って喫煙者は、第1および第2セレクターピース154、155の相対的な軸方向位置をこれらの1つをもう一方に対して回転させることによって調整することができる。ねじ山が設けられたセクション154f、155kは、回転、従って軸方向の変位を表示するおよび/または第1および第2セレクターピース154、155の軸方向の最大限の分離に対応する停止位置を定めるための協働部分(図示せず)を含んでもよい。これとは別にこのような表示および/または停止位置を他の方法で定めることができ、または定めなくてもよい。このねじ式接続は、空気が第1セレクターピース154内に吸引されるのを防ぐためのものである(またはそのような空気の量を制限するためのものである)。図に示すようにピース154の外方壁および部分155aの内方壁の間に接触領域も生じ得る。この接触領域もまた封止部を形成することができる。
【0098】
第2セレクターピース155の内方部分155cの近端は、第1セレクターピース154の内方部分154cの凹部154dによって受けられる。この構成は、第1および第2セレクターピース154、155の同軸方向の位置合わせの維持に役立つ。
【0099】
内方フィルター部分157は、外方フィルター部分158より短く、その近端で主フィルター部分152の円筒状凹部を残している。中間層159は、外方フィルター部分158と同延である。第2セレクターピース155から突出する第2セレクターピース155の中間および内方部分155b、155cは、主フィルター部分152の凹部に受けられる。第2セレクターピース155の中間部分155bは、その遠端でテーパーした(円錐状)セクションを有する。このテーパーは、テーパーの遠端で中間部分155bが主フィルター部分152の円筒状凹部より幅が狭く(変形されてないとき)およびテーパーの近端で幅が広くなるようになっている。従って組み立てられたとき(図に示すように)、外方フィルター部分157は、中間部分155bによって変形され、これと強く係合する。この構成は、第2セレクターピース155および主フィルター部分152を共に保持し、添加剤が内方および外方流路の間を通過するのを妨げるための封止部を形成するためのものである。さらにこの構成は、組み立て作業中にフィルター51の組み立てを容易にし、中間層59の損傷のリスクを軽減する。
【0100】
従って内方フィルター部分157によって形成された内方流路は、第2セレクターピース155の内方スペース155fによって形成された内方流路に接続され、外方フィルター部分158によって形成された外方流路は、第2セレクターピース155の外方の空間155gによって形成された外方流路に接続される。
【0101】
第1セレクターピース154の内方部分154bおよび第2セレクターピースの中間部分155bは、互いに協働し、第1および第2セレクターピース154、155の相対的な軸方向位置に応じて、第2セレクターピース155内方流路を開閉できるようになっている。上述したようにこの実施態様では個別の開いた状態が複数ある。
【0102】
図12a、12b、12cおよび12dは、それぞれ以下に説明する閉じた位置および3つの異なる開いた位置にあるフィルター151を示している。
【0103】
第2セレクターピース155の中間部分155bは、その内方壁に環状の尾根155mを有する。
【0104】
閉じた位置で(
図11aおよび12aに示すように)、第1セレクターピース154の内方部分154bの遠端壁は、尾根155mの近い側に押しつけられる。従って第2セレクターピース155のスペース155fのセクションが封止され、第2セレクターピース155の内方流路から第1セレクターピース154の流路への流れが生じ得る。喫煙品は、通常セレクター151が閉じた位置にある状態で供給される。
【0105】
尾根155mと中間部分155bの近端の間で中間部分155bの内径が変わっているところに複数の段155nがある。各段155nで内径が第2セレクターピース155の近端に向かう方向に大きくなっている。図に示すように2つのこのような段155nが設けられている。これとは別に異なる数の段を設けることも可能であり、また段を設けなくてもよい。2つの段によって第1の内径を有する部分155bの第1セクション、第1の内径より大きい第2内径を有する第2の近いセクションおよび第2の内径より大きい第3の内径を有する第3のさらに近いセクションが形成される。段155nの間のセクションの長さは、段155nの高さより長い。
【0106】
第1および第2セレクターピース154、155がさらに離れた開いた位置において、内方部分154bおよび尾根155mの間に隙間ができる。この隙間によって第2セレクターピース155の内方流路から第1セレクターピース154の流路内への流れが生じる。
【0107】
第1の開いた位置(
図12bに示すように)において、内方部分154bは、それが第1の内径を有する中間部分155bの第1セクション内へ約半分まで延びるように位置する。内方部分154bの外方壁と中間部分155bの内方壁の間の隙間の流れ抵抗は、この隙間の大きさによって変わる。
【0108】
第2の開いた位置(
図12cに示すように)において、内方部分154bは、それが中間部分155bの第2セクション内へ約半分まで延びるように位置する。中間部分155bは、第1セクションより第2セクションで大きい内径を有するので、内方部分154bの外方壁と中間部分155bの内方壁との間の隙間が第1の開いた位置より第2の開いた位置にあるときの方が大きくなる。従って隙間を通る流れの抵抗は、より小さくなる。
【0109】
第3の開いた位置(
図12dに示すような)において、内方部分154bは、それが中間部分155bの第3セクション内へ約半分まで延びるように位置する。中間部分155bは、第2セクションより第3セクションで大きい内径を有するので、内方部分154bの外方壁と中間部分155bの内方壁との間の隙間が第2の開いた位置より第3の開いた位置にあるときの方が大きくなる。従って隙間を通る流れの抵抗は、より小さくなる。
【0110】
それぞれの場合、隙間の流れの抵抗が小さくなることは、外方流路の流れの増加に対する内方流路の流れの増加の割合が高くなることに対応する(外方流路の抵抗は一定であるので)またはその逆に対応する。例えば内方フィルター部分157が風味剤(第1実施態様で上述したように添加剤放出部材から放出されている場合もある)を含む場合、その割合は特定の風味強度に対応する。従って風味は、3つの異なる開いた位置の1つにセレクター153をセットすることによって3つの異なる強度の内の1つに設定することができる。
【0111】
第2実施態様のテーパーした構造に対するこの実施態様の段を付けた構造の利点は、好ましい隙間の大きさを製造中に形成することができ、比較的簡単にユーザーが選択することができる、即ち第1および第2セレクターピース154、155の相対的な軸方向位置を正確に調整する必要がないということである。好ましい隙間の大きさは、もし段が設けられていなかったらユーザーが選択するのが難しい極めて小さい隙間であってもよい。
【0112】
上述したように第1および第2セレクターピース154、155の相対移動は、表示するおよび/または制限できる。表示および停止位置は、例えば閉じた位置および3つの異なる開いた位置に対応させることができる。
【0113】
フィルター150は、第2実施態様と同様にカバー層(図示せず)によってタバコロッドに取り付けられる。
【0114】
第6の実施態様
図13aおよび13bは、本発明の第6の実施態様によるフィルター201の一部を示している。フィルター201は、主フィルター部分202を含み、その一端は、第1の実施態様のタバコロッド12に類似したタバコロッド(図示せず)の一端に取り付けられ、もう一方の端部は、セレクター203に取り付けられている。セレクター203は、第1および第2セレクターピース204、205を含む。以下に詳しく説明するように第2セレクターピース205は、主フィルター部分202に取り付けられ、第1セレクターピース204は、第2セレクターピース205に可動式に取り付けられている。タバコロッド、主フィルター部分202および第1セレクターピース204および第2セレクターピース205は、一般的な円筒状であり、同じような外径を有し、同軸に配され、これにより軸206を形成している。
【0115】
「近い」および「遠い」なる言葉は、第2の実施態様と同じように理解されたい。
【0116】
主フィルター部分202は、内方および外方フィルター部分207、208を含み、これらはそれぞれ内方および外方流路を形成する。内方および外方フィルター部分207、208は、これらが添加剤を含む必要がないことを除いて、第1の実施態様の内方および外方フィルター部分13、14と同じである。添加剤放出部材209は、以下により詳しく説明するように第2セレクターピース204内に設けられている。
【0117】
中間層210が内方および外方フィルター部分207、208の間に配されている。中間層210は、第1の実施態様のバリアー層19と同じである。
【0118】
内方フィルター部分57は、追加のプラグラッパー包装材包装材(図示せず)を有してもよい。外方フィルター部分58もまたプラグラッパー包装材(図示せず)を有してもよい。
【0119】
第1および第2セレクターピース204、205は、プラスチック材または他の好適な材料で作製することができる。
【0120】
後述するように第1および第2セレクターピース204、205は、互いに対して可動であり、最初に添加剤放出部材209から添加剤を放出し、次に内方流路を調節自在に開閉するようになっている。
【0121】
第1セレクターピース204は、外方の一般的に円筒状の管状部分204aおよび内方の一般的に円筒状の中実の部分204b含む。これらの部分204a、204bの軸は、両方とも軸206と一致する。これらの部分204a、204bは、大まかに言って同延である。これらの部分204a、204bの間の環状のスペース204cが第1セレクターピース204を通る流路を形成する。これらの部分204a、204bは、それらの近い端部の方で第2の実施態様のスポーク54eに類似するスポーク(図示せず)によって互いに接続されている。
【0122】
第2セレクターピース205は、外方の一般的に円筒状の管状部分205aおよび内方の一般的に円筒状の管状部分205b含む。これらの部分205a、205bの軸は、両方とも軸206と一致する。外方部分205aは、内方部分205bより短く、内方部分205bに対して中央に配置されている。内方部分205bは、第2セレクターピース205をそれぞれ内方および外方流路を形成する内方および外方の空間205c、205dに分割している。内方および外方部分205a、205bは、外方部分205aの遠端でディスク状の構造体205eによって互いに接続されている。ディスク205eは、軸206に対して垂直に配向されている。以下により詳しく説明するようにディスク205eは、軸方向に複数の穴205fが開けられている。
【0123】
第1および第2セレクターピース204、205は、ねじ式接続によって互いに取り付けられている。第1セレクターピース204の外方部分204aの内方壁および第2セレクターピース205の内方部分205bの外方壁は、協働するねじ山が設けられたセクション204d、205gを含んでいる。セクション204dは、外方部分204aの中央の方にあり、セクション205gは、内方部分205bの近端の方にある。従って喫煙者は、第1および第2セレクターピース204、205の相対的な軸方向位置を一方を他方に対して回転させることによって調整することができる。ねじ式接続は、それを通って流れが生じるようになっている。これは、中に軸方向に延びる隙間(図示せず)を有するセクション204d、205gの1つまたは両方によって行われる。セクション204d、205gは、回転、従って軸方向の変位を表示するおよび/または第1および第2セレクターピース204、205の軸方向の最大限の分離に対応する停止位置を定めるための協働部分(図示せず)を含んでもよい。これとは別にこのような表示および/または停止位置を他の方法で定めることができ、または定めなくてもよい。
【0124】
第1セレクターピース204の外方部分204aの遠端にあるセクションは、小さい外形を有する。このセクションは、第2セレクターピース205の管状部分205aの近端でセクションの内側に嵌る。図に示すように管状部分205aは、その内方壁に外方部分204aの外方壁と係合する環状の尾根205hを有してもよく、外方部分204aは、その外方壁に管状部分205aの内方壁と係合する環状の尾根204eを有してもよい。尾根204e、205hは、第1および第2セレクターピース204、205間に比較的低摩擦の封止部を形成するためのものである。封止部は、空気が第1セレクターピース204内に吸引されるのを防ぐためのものである(またはそのような空気の量を制限するためのものである)。これとは別に尾根204e、205hを省略して、このような封止部を対応する外方部分204a、205aの内方および外方壁の間に直接形成してもよい。
【0125】
第2セレクターピース205の内方部分205bは、薄い円筒状の管状セクション形状のディスク205の遠い側から軸方向に延びている。図に示すようにこのセクションにおいて、内方部分205bの内径は、一定であってもよく、内方部分205bの外径、従って壁の厚みは、その遠端に向かって小さくなっている。内方部分205bは、内方および外方フィルター部分207、208の間に位置し、中間層209は、内方部分205bの外側に位置する。これとは別に内方部分205bの外径は、一定であってもよく、この場合内径がその遠端に向かって小さくなり、中間層209は、内方部分205bの内側に位置してもよい。いずれの場合においてもこの構成は、第2セレクターピース155および主フィルター部分152を結合させ、添加剤が内方および外方流路の間を通過するのを妨げるための封止部を形成するためのものである。
【0126】
ディスク205eの穴205fのいくつかは、第2セレクターピース205の外方フィルター部分208によって形成された外方流路を外方の空間205dによって形成された外方流路に接続し、他の穴205fは、第2セレクターピース205の内方フィルター部分207によって形成された内方流路を内方スペース205cによって形成された内方流路に接続する。
【0127】
第1および第2セレクターピース204、205は、互いに協働し、最初に添加剤放出部材209から添加剤を放出し、次に内方流路を調節自在に開閉するようになっている。
【0128】
第2セレクターピース205の内方部分205bおよびディスク205eは、添加剤放出部材209用のホルダーを形成する。図に示すように部材209が、液状の風味剤209bを含む壊れやすいカプセル209aの形体であってもよい。これとは別に他で説明したような他の種類の添加剤放出部材を設けることも可能である。図に示すように一対の環状の尾根205iを部材209を所定の位置に保持するために内方部分205bの内方壁に設けてもよい。複数の鋲状の構造体205jがディスク205eの近い側から軸方向に延び、部材209と接触している。
【0129】
図14a、14b、14cおよび14dは、それぞれ初期の位置、いわゆる放出する位置、閉じた位置および開いた位置にあるフィルター201を示している。
【0130】
初期の位置(
図13aおよび14aに示すような)において、第1セレクターピース204の内方部分204bの遠端壁は、部材209と接触していない、または部材209を壊ささない程度に充分軽く接触している。
【0131】
第1および第2セレクターピース154、155は、共に近づくように移動させることができ、内方部分204bの遠端壁は、部材209を鋲205jに押しつけることができる。放出する位置(
図14bに示すような)において、壊されていないカプセル209aは、鋲205jによって壊され、風味剤209bを放出する。ディスク205jの穴205fの少なくとも1つのは、放出された風味剤209bを内方フィルター部分207内に流れるように部材209と位置合わせされる。
【0132】
第2セレクターピース205の内方スペース205cは、その中央に向かってテーパーした(円錐状)セクションを有し、このテーパーは、スペース205cがその近端で広くなっている。第1セレクターピース204の内方部分204bは、円筒状である。
【0133】
閉じた位置(
図14cに示すような)において、第1セレクターピース204の内方部分204bの領域が第2セレクターピース205の中間部分205bの内方壁の領域に押しつけられる。従ってスペース205cのセクションが封止され、第2セレクターピース205の内方流路から第1セレクターピース204の流路への流れは生じない。閉じた位置を放出する位置と同じにすることができ、または第1および第2セレクターピース204、205を放出する位置でなく、閉じた位置で接近させることも可能である。
【0134】
第1および第2セレクターピース204、205がさらに離れる開いた位置において、第1セレクターピース204の内方部分204bと第2セレクターピース205の中間部分205bとの間に隙間が生じる。この隙間によって第2セレクターピース205内方流路から第1セレクターピース204の流路内に流れが生じる。隙間の大きさは、第1および第2セレクターピース204、205の離れる度合いが大きくなるにつれて大きくなる。従って隙間の流れ抵抗が小さくなり、従って外方流路の流れの増加に対する内方流路の流れの増加の割合は増加する(外方流路の抵抗が一定であるので)。風味剤209bが放出された後、その割合は特定の風味強度に対応する。
【0135】
従って喫煙者は、風味剤の放出を調整することができ、同じ動作、即ち第1および第2セレクターピース204、205を互いに対して回転させることによって風味強度を調整することができる。
【0136】
上述したように第1および第2セレクターピース204、205の相対移動を表示することができる。その表示された位置は、初期の位置、放出する位置、閉じた位置および1つ以上の異なる開いた位置に対応する。
【0137】
フィルター200は、第2の実施態様のものと類似したカバー層(図示せず)によってタバコロッドに取り付けることができる。
【0138】
第2、第3、第4、第5および第6の実施態様の変形例
第2、第3、第4、第5および第6の実施態によるフィルターのいくつかの変形例について説明する。
【0139】
これらの実施態様は、別の実施態様のいずれかの特徴を含んでもよい。例えばいくつかの実施態様において、第2セレクターピースおよび主フィルター部分を結合させるための上述の構造のいずれかを使用してもよい。また第2、第3、第4および第6の実施態様のいずれかは、内方煙経路を開閉するためのテーパー構造ではなく、第5の実施態様の段を付けた構造を使用してもよく、またその逆も可である。
【0140】
スポーク(例えば、第2実施態様のスポーク54e)の代わりに第1および第2セレクターピースの種々の部材をこれらを通して流を生じさせる他の構造体で互いに接続することができる。そのような構造体の例としては、第6の実施態様の穴があけられたディスク205eがある。
【0141】
ねじ式接続(例えば第5の実施態様のねじ山が設けられたセクション154f、155k)の代わりに第1および第2セレクターピースを他の好適な方法で互いに可動式に接続することができる。さらに第1セレクターピースは、必ずしも第2セレクターピースに対して回転されるようにする必要はない。代わりに例えば第1セレクターピースを単に第2セレクターピースから進退自在にスライドできるようにしてもよい。この場合第1および第2セレクターピースを好適なスライド接続によって互いに接続することができる。さらにこの場合第1および第2セレクターピースの円筒状部分のいくつかまたはすべては、方形などの異なる形状の端面を有してもよい。
【0142】
上述の協働部分(例えば第2実施態様のテーパーした(円錐状)セクション)の代わりに第2セレクターピースの内方流路を開閉するための他の好適な部分を使用することができる。このような部分としては、テーパーセクション、円筒状セクション、環状の尾根などの種々の組み合わせが考えられる。
【0143】
第1および第2セレクターピースが重なる領域の(例えば第6の実施態様の尾根204e、205hを有するセクション)の代わりに第1セレクターピース内に空気が吸引されるのを妨げるための封止部を形成する他の好適な方法を使用することができる。
【0144】
上述の構成の代わりに第2セレクターピースおよび主フィルター部分を共に保持するためのおよび添加剤が内方および外方流路の間を通過するのを妨げるための他の好適な方法を使用することができる。
【0145】
上述の実施態様は、特に第1および第2セレクターピースに設けられる協働という特徴および/またはその特定の配向に関する特徴を含む。しかしながら、好適であれば、協働という特徴を第1および第2セレクターピースの異なる部分に設けてもよくおよび/または異なる配向であってもよい。
【0146】
さらなる変形例
当然のことながら上述の例示的実施態様は、本発明を限定するものではない。他の変形例および変更例は、本願を一読した当業者には明らかになるはずである。
【0147】
例えば第6の実施態様以外の実施態様では、添加剤が主フィルター部分の内方流路に含まれている。これとは別にまたは加えて、添加剤を外方流路に含ませることも可能である。第5の実施態様では、追加の添加剤を主フィルター部分202に含ませることができる。1つの添加剤を含む1つの流路および別の異なる添加剤を含む1つの流路があってもよい。1つの流路が好ましくは2つ以上の添加剤放出部材に2つ以上の異なる添加剤を含んでもよい。これらの添加剤は、相補的な効果または風味を有してもよい。これとは別にいずれの流路も添加剤を含まなくてもよく、代わりに流路は、例えば、煙のろ過の種類または導入される換気空気の量などの異なる特徴を有してもよい。
【0148】
添加剤または添加剤の1つがチャコールを含む場合、外方フィルター部分にその内側にチャコールパッチの形体で含まれる。
【0149】
煙の流れ用の流路である代わりに流路の1つまたは両方を風味剤だけ、換気空気だけまたは風味剤および換気空気だけの流れ用の流路としてもよい。これらの流路は、ろ過材含むフィルター部分を通る必要はない。
【0150】
3つ以上の流路を設けてもよい。例えば、溝が設けられた複数の流路を風味付けされていないフィルター部分の外周囲に設けてもよい。これらの流路は、波形のバリアー層によって風味付けされていないフィルター部分から仕切ってもよい。またこれらの流路は、例えば、メンソール風味剤などの添加剤を含んでもよい。タバコロッドから遠いフィルターの端部の回転部分を溝を開閉し、例えばメンソールを通る煙用の流路を開閉するために設けてもよい。
【0151】
これら3つ以上の流路は、異なる添加剤を含んでもよくまたは異なる特性を有してもよく、個々に選択可能であってもよい。
【0152】
添加剤は必ずしも添加剤放出部材に含有させる必要はない。この場合、喫煙者は、最初に添加剤を放出する必要がなく、単にセレクターを使用して変性された煙の割合を変えるだけでよい。
【0153】
セレクターは、流れを選択的に第1および第2流路に通すためのあらゆる選択手段であってもよい。
【0154】
本明細書で使用されているように、「風味料」および「風味剤」は、各国の規制が認可し所望の味または風味を作り出すために製品に使用してよい材料を意味する。これらには抽出物を含み例えば:カンゾウ、アジサイ、ホウノキ、カモミール、コロハ、クローブ、メントール、和種ハッカ、アニシード、シナモン、ハーブ、イチヤクソウ、桜、ベリー、桃、リンゴ、ドランブイ(Dramboui)、バーボン、スコッチ、ウイスキー、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、カルダモン、セルリー、カスカリラ、ナツメグ、ビャクダン、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エキス、ローズ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、桂皮、キャラウェー、コニャック、ジャスミン、イランイラン、セージ、ウイキョウ、ピメント、ジンジャー、アニス、コリアンダー、コーヒー、または何らかの種のハッカ属のミント油)、風味向上剤、苦み受容体部位ブロッカー、受容体部位活性剤または促進剤、甘味料および/または甘味料代替品、(例えば、スクラロース、カリウムアセサルフェーム、アスパルテーム、サッカリン、チクロ、ラクトース、サクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、またはマンニトール)、および他の添加物例えばクロロフィル、無機物、植物、または息清涼剤である。これらは模倣品、合成物または自然材料、またはその混合物でもよい。これらは、例えば油、液体または粉などのあらゆる好適な形体であってもよい。
【0155】
添加剤放出部材は、内部キャビティーに添加剤流体(液体または粉)を含む外方シェルを有するカプセルであってもよい。各添加剤放出部材の外方シェルは、圧力を加えることによって全ての添加剤を放出する脆弱なものである。
【0156】
フィルターは、添加剤の放出を促進するために添加剤放出部材を押しつけることができる反応面を含んでもよい。特に添加剤放出部材は、フィルターの外面に配置してもよい。半径方向に隣接するろ過材が添加剤放出部材を押しつけることができる反応面を供してもよい。好ましくはろ過材は、反応面を形成するために比較的硬くてもよく(例えば、可塑剤を多く含むことによって)、フィルトローナスケールの90%超の硬度を有してもよい。添加剤放出部材は、ろ過材内に配置してもよく、またはろ過材に隣接するキャビティーに配置してもよい。キャビティーは、ろ過材からなる長尺の内方ロッドによって形成してもよく、これは1つまたは2つろ過材の環状の外方セクションに囲まれる。フィルターの外面を形成するカバー層は、ろ過材からなる外方セクションの1つまたは両方に取り付けられ、キャビティーを形成する内方ロッドから離れている。内方ロッドは、任意に可塑剤を多く含むことによって環状の外方セクションより硬いことが好ましい。
【0157】
これとは別に各添加剤放出部材は、複数の個別の量の添加剤内容物を好ましくは複数の個別の加圧によって作動させて放出させてもよい。この種の添加剤放出部材は、弾性的にまたは塑性的に変形可能な外方シェルを含んでもよく、好ましくは所定の領域に形成されたスリットを介して添加剤を放出するように構成される。これとは別にこの種の添加剤放出部材は、添加剤が含まれるオープンセル構造を有する多孔性の吸収基材(例えば、オープンセル発泡体)を含んでもよい。この基材は、少なくとも部分的に弾性変形可能であってもよい。この基材は、添加剤を保持するために外方シェルによって囲まれ、脆弱、弾性変形可能、塑性変形可能または薄いコーティングであってもよい。この基材は、個別の添加剤放出部材を形成してもよく、または第1フィルターセクションに設けられた環の形体であってもよい。これとは別にこの種の添加剤放出部材は、個々のキャビティーに添加剤を含み、添加剤を放出するために塑性変形可能であるクローズセル構造(例えばクローズセル発泡体)を有する多孔性マトリックスを含んでもよい。
【0158】
これら添加剤放出部材は、フィルターまたは基材に個別に取り付けてもよい。これとは別にこれら添加剤放出部材は、ウェブで接続してもよく、積層されたシート材のストリップで接続してもよい。これとは別にシート材のストリップは、添加剤放出部材が別の外方シェルを有さず、シート材のストリップが添加剤を含むように添加剤放出部材を形成してもよい。
【0159】
添加剤放出部材は、手動で操作して添加剤を放出するようにしてもよく、または可動部分を喫煙品の周囲で可動部分を移動させることによって少なくとも1つの添加剤放出部材から添加剤を放出するように構成してもよい。この移動は、フィルターの外面上をリングまたはC字形状のクリップによってスライドまたは回転させることであることが好ましい。フィルターは、この可動部分によって添加剤放出部材が押しつけられる反応面を供してもよい。添加剤放出部材は、円周方向、長手方向または螺旋状に延びた1つ以上の溝に位置してもよい。これとは別に可動部分は、2つの隣接する表面を形成するカバー層を含んでもよく、添加剤放出部材は、これら隣接する表面の間に位置し、これによりカバー層の隣接する表面の移動が添加剤を少なくとも1つの添加剤放出部材から放出させる。
【0160】
添加剤放出部材は、好ましくは球体である。これとは別に添加剤放出部材は、フィルターの長手方向軸に対して平行に延びている長尺のものであってもよい。この長尺の添加剤放出部材は、好ましくは環状または楕円状の断面を有し、同じ直径の添加剤放出部材より多く添加剤を含む。この長尺の添加剤放出部材は、 好ましくは3.5mm未満または3mm未満、または2mm〜3mmの最大横幅を有する。これとは別にまたは加えて、この長尺の添加剤放出部材は、喫煙品の半径方向断面領域の50%未満、そして選択的に40%未満または30%未満の半径方向断面領域を有する。
【0161】
これらの添加剤放出部材は、好ましくは個別に喫煙品に位置する。これとは別に複数の添加剤放出部材を外方壁または外方カプセルによって囲んでもよい。外方カプセルは、多孔性であってもよく、または圧縮によって添加剤を放出させるために壊れるまたは変形するように構成してもよい。外方カプセルは、それ自体をさらにカプセル化してもよい。添加剤は、オープンセル基材またはクローズセル基材内の複数の個別のキャビティー内に含ませてもよい。オープンセル基材および任意のクローズセル基材は、外方カプセルを有する。1つ以上の添加剤放出部材は、実質的にこれより大きい添加剤放出部材の外面に添付してもよい。これとは別に複数の同じまたは異なる大きさの添加剤放出部材を併せて添付してもよい。これらの実施態様のいずれも単一の構造に関連づけられる複数の部材として考慮してもよい。
【0162】
本発明の実施態様は、適用され得る法律および/または規制、例えば非限定的な例による風味剤、添加剤、排出、成分などに関連する規制に適合するように構成されている。例えば本発明は、本発明を実施する喫煙品は、喫煙者が調整する前後において適用される得る規制に適合するように構成されている。このように実施することは、喫煙者によって選択可能な全ての位置において適用され得る規制に適合するような構成になっている。いくつかの実施態様ではこの構成は、本発明を実行する喫煙品が喫煙者によって選択可能な全ての位置において非限定的な例による紙巻きタバコの排出および/または煙成分の検査閾値/上限などの要求される規制試験を満たすまたは越えるようなものである。
【0163】
様々な事項に対処し本技術を向上させるために、本開示の全体は説明によって種々の実施形態を示した。これら実施形態の中で、特許請求の範囲に規定された本発明が実施され、優れた喫煙品用フィルターが提供される。本開示の利点および特徴は実施形態の代表的実施例のものでしかなく、全てを包括するものでもこれらに限定されるものでもない。これらは単に理解を助け、特許請求の範囲に規定された特徴を教示するために提示される。当然のことながら、本開示の利点、実施形態、実施例、機能、特徴、構造、および/または他の態様は、特許請求の範囲によって規定された本開示に制限されるまたは特許請求の範囲の均等物に制限されると考えるのではなく、他の実施形態を利用しても改良しても本開示の概念の範囲から逸脱することはない。種々の実施形態が、本開示の要素、構成要素、特徴、部品、工程、手段その他の種々の組み合せを備えても、またはそれらから構成されても、または基本的にそれらから構成されてもよい。さらに本開示には、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明も含まれる。