(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
測定対象体を取り囲むように配置された状態において当該測定対象体についての物理量を検出するセンサケーブルと、当該センサケーブルにおける両端部同士の連結および連結解除を行うための連結機構とを備えて当該両端部同士の連結状態において環状体を構成するフレキシブルセンサであって、
前記連結機構は、前記センサケーブルにおける前記両端部のいずれか一方が固定される第1連結部と、前記両端部の他方が固定されて前記第1連結部との連結および連結解除が可能な第2連結部とを備え、
前記第1連結部は、前記一方の端部が固定される第1連結部本体と、当該第1連結部および前記第2連結部の連結および連結解除を許容する第1位置と当該連結および当該連結解除を規制する第2位置との間で回動可能に前記第1連結部本体に取り付けられて当該連結および当該連結解除の操作を行うための筒状の操作部とを備え、
前記第1連結部本体には、前記操作部が前記第1位置および前記第2位置のいずれに位置するかを示す第1表示部および第2表示部と、前記操作部の回動方向に沿った当該第1連結部本体に対する相対位置を指し示す指示部とのいずれか一方が当該第1連結部本体の外周面における前記環状体の外側を向く部位に設けられ、
前記操作部には、当該操作部の中心軸を挟んで対向する2つの位置に一対の凹部が設けられると共に、前記第1表示部および前記第2表示部と前記指示部との他方が当該操作部の外周面における前記環状体の外側を向く部位に設けられ、
前記指示部は、前記操作部が前記第1位置に位置しているときに前記第1表示部に対向し、当該操作部が前記第2位置に位置しているときに前記第2表示部に対向し、
前記第1連結部本体は、前記一方の端部が基端部側に固定されると共に前記操作部が接続される筒状の本体部と、当該本体部に接続可能に構成されて接続状態において当該本体部を覆う筒状のカバーとを備え、
前記操作部には、前記本体部との接続時に当該本体部の内側に挿入されると共に当該操作部の径方向に沿って弾性変形可能に構成されかつ当該径方向の外側に向けて突出する凸部を有する弾性片が形成され、
前記本体部には、挿入された前記弾性片の前記凸部が嵌合して当該本体部および前記操作部の接続状態を維持する嵌合孔が形成され、
前記カバーには、前記嵌合孔に嵌合している前記凸部を押圧して当該凸部と当該嵌合孔との嵌合状態を解除させる部材を挿通させるための解除孔が形成されているフレキシブルセンサ。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、フレキシブルセンサの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
【0016】
最初に、フレキシブルセンサの一例としての
図1に示すフレキシブルセンサ1の構成について説明する。フレキシブルセンサ1は、同図に示すように、センサケーブル2、連結機構3およびケーブル4を備えて、測定対象体100を取り囲むように配置した状態(センサケーブル2の端部2a,2b同士を連結させた状態)において環状体を構成して、測定対象体100を流れる電流(測定対象体100についての物理量の一例)を検出可能に構成されている。
【0017】
センサケーブル2は、コイル支持体の周囲に絶縁導線(いずれも図示せず)を巻回して形成したロゴスキーコイルであって、その絶縁導線がケーブル4を介して図外の測定器に接続される。
【0018】
連結機構3は、センサケーブル2における端部2a,2b同士の連結および連結解除を行うための機構であって、
図1に示すように、第1連結部3aおよび第2連結部3bを備えて構成されている。
【0019】
第1連結部3aは、
図1に示すように、本体部11、カバー12および操作部13を備えて構成されている。この場合、本体部11およびカバー12によって第1連結部本体60が構成される。
【0020】
本体部11は、
図2,3に示すように、基端部11a側が小径の円筒状(筒状の一例)に形成され、先端部11b側が大径の円筒状(筒状の一例)に形成されている。この本体部11の基端部11aには、センサケーブル2における両端部2a,2b(
図1参照)のいずれか一方(この例では、端部2a)が挿入されて固定される。また、センサケーブル2を構成する絶縁導線とケーブル4との接続部分が基端部11aの内部に収容される。
【0021】
また、本体部11の基端部11aには、
図2,3に示すように、基端部11aの外側(接続状態のカバー12)に向けて突出する突出部21が形成されている。この突出部21は、本体部11とカバー12との接続状態(本体部11をカバー12に挿入した状態)においてカバー12の後述する爪部31と係合する。
【0022】
また、本体部11は、先端部11bに操作部13を接続させる(取り付ける)ことが可能に構成されている。この場合、操作部13は、後述する第1弾性片41および第2弾性片42を先端部11bに挿入させて先端部11bに接続される。また、
図2,4に示すように、本体部11の先端部11bには、スリット23が形成されている。このスリット23は、挿入された操作部13における第2弾性片42の第2凸部42aが嵌合することにより、本体部11と操作部13との接続状態を維持する機能を有している。
【0023】
また、
図2に示すように、本体部11における先端部11bの外周面には、溝22が形成されている。この溝22は、本体部11をカバー12に挿入して両者を接続する際にカバー12の後述するリブ32を係合させることで本体部11とカバー12とを位置決めする機能を有している。
【0024】
また、
図2,3に示すように、本体部11における先端部11bの縁部24は、肉厚に形成され、その縁部24には、切り欠き25が形成されている。この切り欠き25は、操作部13を本体部11の先端部11bに接続する際に操作部13の後述する指示部43を係合させることにより、本体部11および操作部13を位置決めする機能を有している。
【0025】
また、
図4に示すように、本体部11の先端部11bの内部におけるスリット23の形成部位よりも基端部11a側の位置には、本体部11の中心軸側に向かって突出する当接部26が形成されている。この当接部26は、第1連結部3aと第2連結部3bとの連結および連結解除を許容するアンロック位置(第1位置に相当する)に操作部13が位置しているときに、第1弾性片41の外向きの弾性変形を許容し、第1連結部3aと第2連結部3bとの連結および連結解除を規制するロック位置(第2位置に相当する)に操作部13が位置しているときに、操作部13の第1弾性片41に当接して、第1弾性片41の外向きの弾性変形を規制する機能を有している。
【0026】
カバー12は、
図5に示すように、本体部11を挿入可能な円筒状(筒状の一例)に形成されて、本体部11に接続された(取り付けられた)状態において本体部11を覆うことが可能に構成されている。また、
図5,6に示すように、カバー12の内周面には、本体部11の溝22に係合するリブ32が形成されている。
【0027】
また、
図6に示すように、カバー12の基端部12aには、爪部31(この例では、2つの爪部31)が形成されている。この爪部31は、
図13に示すように、本体部11をカバー12に挿入した状態において本体部11の突出部21における先端部11b側の縁部(同図における右側の縁部)に係合して、本体部11およびカバー12を接続させる。この場合、このフレキシブルセンサ1では、同図に示すように、爪部31がカバー12の内側に形成されており、本体部11とカバー12との接続状態において爪部31に対する押圧や変形などの操作が不能となる。このため、このフレキシブルセンサ1では、本体部11をカバー12に挿入して本体部11およびカバー12を接続した後には、突出部21と爪部31との係合状態の解除が不能となっている。つまり、このフレキシブルセンサ1では、本体部11をカバー12に挿入して本体部11とカバー12とを一旦接続した後には、本体部11やカバー12を破壊しない限り本体部11とカバー12との接続状態の解除(両者の分離)ができない構造(いわゆる、はめごろし構造)となっている。
【0028】
また、
図5,6に示すように、カバー12の先端部12bには、解除孔33が形成されている。この解除孔33は、本体部11のスリット23に嵌合している操作部13における第2弾性片42の第2凸部42aを解除用の部材(例えば、棒状部材)で押圧する際に、その部材を挿通するのに用いられる。このため、解除孔33は、本体部11とカバー12との接続状態において本体部11のスリット23に対向する位置に形成されている。
【0029】
また、
図7に示すように、カバー12(第1連結部本体60)の外周面には、操作部13が上記したロック位置(第1位置)および上記したアンロック位置(第2位置)のいずれに位置するかを示す第1表示部34aおよび第2表示部34b(以下、第1表示部34aおよび第2表示部34bを区別しないときには「表示部34」ともいう)が設けられている。この場合、第1表示部34aおよび第2表示部34bは、
図15に示すように、センサケーブル2の端部2a,2b同士を連結させたときに構成される環状体(
図1参照:以下、「フレキシブルセンサ1によって構成される環状体」ともいう)の外側を向く部位に設けられている。より詳しくは、第1表示部34aおよび第2表示部34bは、
図15に示すように、フレキシブルセンサ1によって構成される環状体におけるセンサケーブル2の中心軸2cを通る平面(同図において破線で示す中心軸2cを通る水平面)を挟んで上側に位置する部位および下側に位置する部位に、互いに接した状態でそれぞれ1つずつ設けられている。なお、この例では、同図に示すように、中心軸2cを通る平面の下側に位置する部位に第1表示部34aが設けられ、上側に位置する部位に第2表示部34bが設けられている。
【0030】
操作部13は、第1連結部3aと第2連結部3bとの連結および連結解除の操作を行うための部材であって、
図8,9に示すように、略円筒状(筒状の一例)に形成されている。また、操作部13は、
図14に示すように、先端部13bを本体部11の先端部11bに挿入することによって本体部11に接続(取り付け)可能に構成されている。また、操作部13には、
図8,9に示すように、操作部13の径方向に沿って弾性変形可能に構成された片持ち状の第1弾性片41および第2弾性片42が形成されている。
【0031】
この場合、
図8,9に示すように、各第1弾性片41における長さ方向の中間部位には、操作部13の中心軸側に向かって突出して、第1連結部3a(操作部13)に挿入されている状態における第2連結部3bの溝部54(
図11参照)に係合可能な第1凸部41aが形成されている。また、
図8,9に示すように、各第2弾性片42の先端部には、操作部13の外部に向けて突出する(つまり、本体部11に接続された状態において本体部11に向けて突出する)第2凸部42aが形成されている。
【0032】
このフレキシブルセンサ1では、
図14に示すように、本体部11の先端部11bに形成されているスリット23に第2弾性片42の第2凸部42aを係合させることにより、本体部11に対して相対的に回動可能な状態で操作部13が本体部11に接続される。
【0033】
また、このフレキシブルセンサ1では、第2凸部42aがスリット23の一方の端部23a(
図2における右側の端部であって、上記したアンロック位置)に位置しているときには、本体部11の当接部26が第1弾性片41に当接しない。このため、このときには、本体部11に向けての(外向きの)第1弾性片41の弾性変形が許容される。一方、第2凸部42aがスリット23の他方の端部23b(
図2における左側の端部であって、上記したロック位置)に位置しているときには、
図18に示すように、本体部11の当接部26が第1弾性片41に当接する。このため、このときには、本体部11に向けての(外向きの)第1弾性片41の弾性変形が規制される。
【0034】
また、操作部13の基端部13aには、
図8〜
図10に示すように、操作部13の中心軸を挟んで対向する2つの位置に一対の凹部44a,44bが設けられている。この場合、基端部13aに凹部44a,44bが設けられていない(つまり、基端部13aが円筒状に形成されている)操作部13を使用者が掴んだ(摘んだ)ときには、操作部13を視認しない限り、操作部13のどの部分が使用者から見た手前側に位置するかを把握するのは困難である。これに対して、凹部44a,44bが設けられているこの操作部13では、使用者が操作部13を視認することなく掴んだとしても、この凹部44a,44bの存在によって操作部13のどの部分が使用者から見た手前側に位置するかを把握することができる。つまり、凹部44a,44bは、操作部13(操作部13が接続されている第1連結部本体60)の向きを使用者に把握させる機能を有している。
【0035】
また、操作部13の基端部13aには、
図8に示すように、指示部43が形成されている。この場合、指示部43は、フレキシブルセンサ1によって構成される環状体の外側を向く部位に設けられている。より詳しくは、指示部43は、操作部13の外周面に沿って各凹部44a,44bから同じ距離だけ離間した部位(外周面に沿って凹部44a,44bを結んだ曲線の中心に位置する部位)に設けられている。この指示部43は、操作部13が上記したアンロック位置(第1位置)に位置しているときに第1表示部34aに対向すると共に(
図15参照)、操作部13がロック位置(第2位置)に位置しているときに第2表示部34bに対向して(
図19参照)、操作部13の回動方向に沿った第1連結部本体60に対する相対位置(操作部13がアンロック位置およびロック位置のいずれに位置しているか)を指し示す機能を有している。また、この指示部43は、本体部11の先端部11bに形成されている切り欠き25(
図2,3参照)に係合して操作部13を本体部11に対して位置決めする機能も有している。
【0036】
第2連結部3bは、
図11に示すように、先端部51が閉塞された略円筒状に構成されている。また、第2連結部3bには、
図1に示すように、センサケーブル2における両端部2a,2bの他方(この例では、端部2b)が基端部52の開口部53(
図11参照)から挿入された状態で固定される。また、第2連結部3bには、操作部13における第1弾性片41の第1凸部41aと係合する溝部54が外周に沿って形成されている。
【0037】
次に、フレキシブルセンサ1の組立て方法を説明する。まず、センサケーブル2をカバー12に通し(挿通させ)、次いで、センサケーブル2の端部2b(
図1参照)を第2連結部3bに固定する。具体的には、センサケーブル2の端部2bに接着剤を塗布し、続いて、第2連結部3bの開口部53(
図11参照)から端部2bを挿入する。これにより、端部2bが第2連結部3bに固定される。
【0038】
次いで、センサケーブル2の端部2a(
図1参照)を本体部11に固定する。具体的には、センサケーブル2を構成する絶縁導線とケーブル4とを接続し、続いて、センサケーブル2の端部2aに接着剤を塗布し、次いで、絶縁導線とケーブル4との接続部分を本体部11の基端部11aに挿入する。これにより、本体部11にセンサケーブル2の端部2aが固定される。
【0039】
続いて、本体部11とカバー12とを接続する(本体部11をカバー12で覆う)。具体的には、
図12に示すように、カバー12における先端部12b側の開口部から本体部11の基端部11aを挿入する。この際に、カバー12に形成されているリブ32を本体部11に形成されている溝22(
図2参照)に係合させつつ挿入する。このように挿入することで、本体部11とカバー12とが位置決めされる。
【0040】
次いで、本体部11をカバー12にさらに挿入する。この際に、
図13に示すように、本体部11の突出部21における先端部11b側の縁部(同図における右側の縁部)にカバー12の爪部31が係合し、これによって本体部11とカバー12とが接続される。ここで、このフレキシブルセンサ1では、同図に示すように、爪部31がカバー12の内側に形成されているため、この状態(接続状態)では、突出部21および爪部31に対する押圧や変形などの操作をカバー12の外部から行うことができないようになっている。このため、このフレキシブルセンサ1では、本体部11をカバー12に挿入して本体部11とカバー12とを一旦接続した後には、突出部21と爪部31との係合状態の解除が不能となり、本体部11とカバー12とが接続状態(分離しない状態)に維持される。
【0041】
続いて、本体部11および操作部13を接続する(本体部11に操作部13を取り付ける)。具体的には、
図14に示すように、本体部11の先端部11bの内側に操作部13の第1弾性片41および第2弾性片42を挿入する。この際に、操作部13の基端部13aに形成されている指示部43(
図8参照)を本体部11の先端部11bに形成されている切り欠き25(
図2,3参照)に係合させつつ挿入する。このように挿入することで、本体部11と操作部13とが位置決めされる。
【0042】
次いで、操作部13を本体部11にさらに挿入する。この際に、
図14に示すように、第2弾性片42に形成されている第2凸部42aが本体部11の先端部11bに形成されているスリット23に嵌合する。これにより、操作部13が、上記したアンロック位置とロック位置との間で回動可能に本体部11の先端部11bに接続される。以上で、フレキシブルセンサ1の組立てが完了する。
【0043】
次に、フレキシブルセンサ1の使用方法について、図面を参照して説明する。
【0044】
このフレキシブルセンサ1を用いて、例えば、
図1に示す測定対象体100に流れる電流(測定対象体100についての物理量の一例)を測定する際には、測定対象体100の周囲をセンサケーブル2で取り囲んで、連結機構3の第2連結部3bを第1連結部3aに挿入して両者を連結させる。この場合、このフレキシブルセンサ1では、第2連結部3bを第1連結部3aに挿入する際には、操作部13をアンロック位置に位置させておく必要がある。このため、測定対象体100の周囲をセンサケーブル2で取り囲むのに先立ち、操作部13がアンロック位置およびロック位置のいずれに位置しているかを確認する。
【0045】
具体的には、まず、第1連結部3aを掴む。この場合、基端部13aに凹部44a,44bが設けられていない操作部13を掴んだときには、第1連結部3aを視認しない限り、カバー12の表示部34や操作部13の指示部43が手前側(使用者から見た手前側)に位置するか否かを把握するのは困難である。これに対して、この操作部13では、凹部44a,44bが設けられているため、例えば、凹部44a,44bと指示部43との位置関係(この例では、外周面に沿って凹部44a,44bを結んだ曲線の中心に指示部43が位置する位置関係)を使用者が予め認識しているときには、連結機構3を視認せずに第1連結部3aの操作部13を掴んだ使用者は、この凹部44a,44bの存在によって表示部34や指示部43が手前側に位置するか否かを手の感触で把握することが可能となっている。このため、例えば、測定対象体100から視線をそらさずに(第1連結部3aを視認することなく)第1連結部3aを掴むような状況においても、操作部13がアンロック位置およびロック位置のいずれに位置しているかを確認可能な向きとなるように第1連結部3aを掴むことが可能となる。
【0046】
次に、掴んだ第1連結部3aの表示部34および指示部43を視認した結果、例えば、操作部13がアンロック位置に位置していない(ロック位置に位置している)ことを確認したときには、
図15に示すように、操作部13の指示部43がカバー12の第1表示部34aに対向するように操作部13を第1連結部本体60(本体部11)に対して回動させて、操作部13をアンロック位置(第1位置)に位置させる。次いで、
図16に示すように、測定対象体100の周囲をセンサケーブル2で取り囲む。
【0047】
次いで、
図17に示すように、第2連結部3bを操作部13の基端部13a側から先端部13b側(第1連結部3aの奥側)に向けて挿入させる。この場合、第2弾性片42の第2凸部42aをアンロック位置に位置させているときには、第1弾性片41に本体部11の当接部26が当接していないため、本体部11に向けての第1弾性片41の弾性変形が許容される。このため、第2連結部3bの押し込みによって第2連結部3bの先端部が第1凸部41aに当接し、これによって第1弾性片41が本体部11に向けて弾性変形する。この結果、カバー12および操作部13に第2連結部3bが挿入される。
【0048】
続いて、第2連結部3bがさらに挿入されたときには、
図18に示すように、第1弾性片41の弾性力によって第1凸部41aが溝部54に係合する。これにより、第1連結部3aと第2連結部3bとが(センサケーブル2の端部2a,2b同士が)連結される。
【0049】
次いで、
図19に示すように、操作部13の指示部43がカバー12の第2表示部34bに対向するように操作部13を第1連結部本体60に対して回動させて、操作部13をロック位置(第2位置)に位置させる。この際に、
図18に示すように、本体部11の当接部26が第1弾性片41の外周部に当接して、本体部11に向けての第1弾性片41の弾性変形が規制される。このため、第1弾性片41の第1凸部41aが溝部54に係合した状態が維持され、第1連結部3aと第2連結部3bとが(センサケーブル2の端部2a,2b同士が)連結状態に維持される。
【0050】
続いて、ケーブル4を図外の測定器に接続して、測定を開始する。この場合、測定器が、センサケーブル2に誘起した電圧をケーブル4を介して入力して測定する。次いで、測定が終了して、フレキシブルセンサ1を測定対象体100から取り外す(測定対象体100を取り囲んだ状態を解除する)ときには、
図15に示すように、操作部13の指示部43がカバー12の第1表示部34aに対向するように連結機構3の操作部13を第1連結部本体60に対して回動させて、操作部13をアンロック位置(第1位置)に位置させる。
【0051】
この際に、第1弾性片41に対する当接部26の当接が解除されて、本体部11に向けての第1弾性片41の弾性変形の規制が解除される。続いて、第1連結部3aから引き抜く向きに第2連結部3bを引っ張る。この際に、第2連結部3bの溝部54の縁部が第1弾性片41の第1凸部41aに当接して第1弾性片41がカバー12に向けて弾性変形して、第1凸部41aと溝部54との係合状態が解除される。これによって第1連結部3aから第2連結部3bが引き抜かれて、第1連結部3aと第2連結部3bとの連結状態(センサケーブル2の端部2a,2b同士の連結状態)が解除される。
【0052】
このフレキシブルセンサ1では、ロック位置(第2位置)に位置している操作部13がアンロック位置(第1位置)に位置するように操作部13を回動させるだけで、第2連結部3bを第1連結部3aから引き抜くことが可能な状態となる。このため、カバーを本体部の基端部側にスライドさせて第1連結部と第2連結部との連結状態を解除する構成とは異なり、本体部とカバーとを強引に引き離すような誤操作を確実に防止することが可能となっている。また、このフレキシブルセンサ1では、カバー12の外部から操作ができない突出部21と爪部31との係合によって本体部11およびカバー12が接続されて、本体部11およびカバー12の接続状態が維持される構造となっている。このため、このフレキシブルセンサ1では、仮に本体部11とカバー12とを引き離すような操作がされたとしても、接続されている本体部11とカバー12との分離が確実に防止される。
【0053】
次いで、測定対象体100からセンサケーブル2を取り外す。以上により、測定対象体100に流れる電流の測定が終了する。続いて、他の測定対象体100に流れる電流を測定する際には、上記した手順を繰り返して行う。
【0054】
ここで、操作部13に形成されている第1弾性片41および第2弾性片42は、弾性変形を可能とするために比較的薄手に構成されている。このため、第1弾性片41および第2弾性片42は、他の部分(厚手の部分)に比べて繰り返して使用されることによる破損が発生する可能性が高い。この場合、繰り返しの使用によって操作部13の第1弾性片41や第2弾性片42が破損したときには、操作部13を本体部11から取り外して交換する。
【0055】
操作部13を本体部11から取り外す際には、まず、カバー12に形成されている解除孔33に棒状部材を挿入し、次いで、本体部11のスリット23に嵌合している操作部13における第2弾性片42の第2凸部42aを棒状部材の先端部で押圧する。この際に、押圧によって第2弾性片42が弾性変形して第2凸部42aとスリット23との嵌合状態が解除される。続いて、操作部13を本体部11から引き抜く。これにより、操作部13が本体部11から取り外される。
【0056】
上記したように、このフレキシブルセンサ1では、カバー12の解除孔33に解除用の棒状部材を挿入しなければ第2凸部42aとスリット23との嵌合状態が解除されない構造となっている。このため、このフレキシブルセンサ1では、操作部13の交換(本体部11からの取り外し)を可能としつつ、第1連結部3aと第2連結部3bとの連結を解除するための通常の操作によって操作部13が本体部11から容易に外れる事態を確実に防止することが可能となっている。
【0057】
このように、このフレキシブルセンサ1によれば、操作部13の基端部13aにおける中心軸を挟んで対向する2つの位置に一対の凹部44a,44bを設けたことにより、例えば、凹部44a,44bと指示部43との位置関係を使用者が予め認識しているときには、使用者が連結機構3を視認することなく第1連結部3aの操作部13を掴んだ場合においても、この凹部44a,44bの存在によって第1連結部本体60(カバー12)に設けられている表示部34や操作部13に設けられている指示部43が手前側に位置しているか否かを手の感触で把握することができる。このため、例えば、測定対象体100から視線をそらさずに(第1連結部3aを視認することなく)第1連結部3aを掴むような状況においても、操作部13がアンロック位置およびロック位置のいずれに位置しているかを確認可能な向き(表示部34や指示部43が使用者から見て手前側となる向き)となるように第1連結部3aを掴むことができる。したがってこのフレキシブルセンサ1によれば、第1連結部3aを掴み直したり、手を捻るなどの無理な体勢をとることなく、操作部13がアンロック位置およびロック位置のいずれに位置しているかを確実かつ容易に確認することができる結果、センサケーブル2の端部2a,2b同士を連結する作業の効率を十分に向上させることができる。また、第1連結部3aを掴む際に第1連結部3aを視認した使用者は、表示部34および指示部43を手前側に位置させるには、操作部13における凹部44a,44bの形成位置を掴むべきことを一目で認識することができる。また、このように認識して操作部13を掴んだ使用者は、凹部44a,44bの存在によってその形成位置を掴んだことを手の感触によって把握することができる。したがって、このフレキシブルセンサ1によれば、使用者が第1連結部3aを視認しつつ第1連結部3aを掴んだときには、表示部34および指示部43が手前側となるように第1連結部3aを掴んだか否かを視覚および手の感触の双方によって確実に認識することができるため、表示部34および指示部43を確実に視認可能な状態で操作部13の操作を行うことができる。
【0058】
また、このフレキシブルセンサ1では、フレキシブルセンサ1によって構成される環状体におけるセンサケーブル2の中心軸2cを通る平面を挟んで第1連結部本体60の外周面における上側に位置する部位および下側に位置する部位に第1表示部34aおよび第2表示部34bがそれぞれ1つずつ設けられ、操作部13の外周面に沿って各凹部44a,44bから同じ距離だけ離間した部位に指示部43が設けられている。このため、このフレキシブルセンサ1によれば、例えば、上記の平面が水平となるようにセンサケーブル2で測定対象体100を取り囲んだときに、指示部43、第1表示部34aおよび第2表示部34bが使用者から見た正面(または、ほぼ正面)に水平な状態で位置するため、操作部13がアンロック位置およびロック位置のいずれに位置しているかをより確実かつ容易に確認することができる。したがって、このフレキシブルセンサ1によれば、センサケーブル2の端部2a,2b同士を連結する作業の効率を一層向上させることができる。
【0059】
また、このフレキシブルセンサ1によれば、第1連結部本体60のカバー12側に突出するように指示部43を構成し、第1連結部本体60の本体部11に切り欠き25を形成したことにより、第1連結部本体60の本体部11に操作部13を接続する(取り付ける)際に、切り欠き25と指示部43とを係合させることで、第1連結部本体60(本体部11)と操作部13とを確実に位置決めすることができる。
【0060】
また、このフレキシブルセンサ1によれば、第1表示部34aおよび第2表示部34bを互いに接するように設けたことにより、第1表示部34aおよび第2表示部34bの双方を一度に視認することができるため、操作部13がアンロック位置およびロック位置のいずれに位置しているかをさらに確実かつ容易に確認することができる。
【0061】
なお、フレキシブルセンサの構成は、上記した構成に限定されず、適宜変更が可能である。例えば、操作部13に指示部43を設け、第1連結部本体60(カバー12)に表示部34を設けた例について上記したが、第1連結部本体60に指示部43を設け、操作部13に表示部34を設ける構成を採用することもできる。
【0062】
また、フレキシブルセンサ1によって構成される環状体におけるセンサケーブル2の中心軸2cを通る平面を挟んで上側に位置する部位および下側に位置する部位に第1表示部34aおよび第2表示部34bをそれぞれ1つずつ設けた例について上記したが、フレキシブルセンサ1によって構成される環状体の外側を向く任意の部位に第1表示部34aおよび第2表示部34bを設けることができる。具体的には、平面を挟んで上側に位置する部位および下側のいずれか一方に第1表示部34aおよび第2表示部34bの双方を設けることができる。また、上記の例では、第1表示部34aおよび第2表示部34bを互いに接した状態で設けているが、両者を離間させた状態で設ける構成を採用することもできる。
【0063】
また、操作部13の外周面に沿って各凹部44a,44bから同じ距離だけ離間した部位に指示部43を設けた例について上記したが、フレキシブルセンサ1によって構成される環状体の外側を向く任意の部位(つまり、各凹部44a,44bから異なる距離だけ離間した部位)に指示部43を設けることができる。
【0064】
また、センサケーブル2としてロゴスキーコイルを採用した例について説明したが、本発明におけるセンサケーブルはこれに限定されず、各種センシング用のコイルおよび導線を採用することができる。