【実施例1】
【0009】
図1は、本発明の歯科技工机の外観斜視図である。
1は歯科技工机、2は机、3は棚、4はメインスイッチ、5はバキュームスイッチ、7はライト、11は技工用モータ、12はモータ制御部で内部に前記技工用モータのモータ制御回路(図示せず)が設けられている。12aは前記モータ制御部に設けられたスイッチで前記モータ制御部のON、OFFを制御する。13はフットスイッチ、21は集塵装置、22は
机2の下方に設けられた引き出し、23はバキュームマウス、24は防塵カバー、25はバキュームホースである。
36は、前記集塵装置21に設けられている電動弁35(詳細は後記)の動作を制御する集塵制御部であり前記モータ制御部と電気的に接続されている。前記集塵制御部36の内部には、集塵制御回路36a(詳細は後記)、遅延回路37(詳細は後記)が設けられている。
前記フットスイッチ13は、前記モータ制御部に回転の開始・回転数調整・回転停止の信号を送り、技工用モータ11の回転開始13a、回転数調整13b、回転停止13cを制御するものである。
技工士は、歯科技工机1の前に置かれた椅子に座り、メインスイッチ4をオンにし、必要に応じてライト7を点灯させて作業を行う。技工用モータ11を使用する際は、モータ制御部12に設けられたスイッチ12aを操作してスタンバイ状態とし、フットスイッチ13を足で操作して前記技工用
モータ11の回転開始、回転数調整、及び停止を行う。
本実施例では、技工用モータ
11と集塵装置21(詳細は後記)の連動と非連動を切り替える切り替えスイッチ(詳細は後記)と、前記
切り替えスイッチ6が非連動のとき集塵装置21を単独で制御するバキュームスイッチ5を備えている。
切り替えスイッチ
6で「連動」にしたときは、フットスイッチ13を操作することにより、技工用モータ
11と集塵装置21が連動して作動する。
また、切り替えスイッチ
6を「非連動」にしたときは、フットスイッチ13を操作しても技工用モータ
11のみが作動し、集塵装置21は作動しない。
この
切り替えスイッチ6が「非連動」の状態の時に、集塵装置21を作動させたいときは、手動でバキュームスイッチ5をONにする。これにより、粉塵が多く発生する作業等において集塵装置21を作動させたままにすることができる。
さらに本実施例では、技工用モータ
11の電源投入時に
前記切り替えスイッチ6の連動又は非連動の違いを告知する告知手段が設けられている。前記告知手段は、例えば、ブザーを用いて連動のときはブザーを鳴らすことで技工士が即座にどちらの状態か判断できる。
【0010】
図2は、本発明の集塵装置の外観斜視図である。
6は、前記モータ制御部12と前記集塵制御部の間に配設されて、前記モータ制御部と前記集塵制御部とを接続して連動させ、又は切り離して非連動とする切り替えスイッチ、26は吸込み口、31はエアシャッタ、32はエアシリンダ、35は電磁弁である。
切り替えスイッチ6は、集塵装置21と技工用モータ11の連動、非連動の違いを告知する告知手段の操作を兼ねている。
前記告知手段は、例えば、ブザーを用いて連動のときはブザーを鳴らすことで連動、非連動を告知するものである。
本図は、集塵装置21を机2から取り出した状態である。吸込み口26又はエアシャッタ31が見やすいように、
図1とは反対方向から見た図である。切り替えスイッチ6は、本実施例では使用頻度が少ないことを想定し、引き出し22の奥に設置されており、使用する際は引き出しを開けて操作する。
集塵装置21は、引き出し22内にバキュームホース25を通し、バキュームホース25の端部に吸込み口26の付いたバキュームマウス23が付き、バキュームマウス23を粉塵が発生する手元付近に配置して使用する。この引き出しの反対側にはエアシャッタ31を備え、その先にはさらにバキュームホース25が接続され、外部の集塵機38に接続されている。集塵機のスイッチは外部に設けられており、作業中は作動させたままとする。
集塵装置21を技工用モータと連動させて作動させるときはフットスイッチ13、集塵装置21を技工用モータと非連動させて作動させるときはバキュームスイッチ5からの信号が、机2の幕板43の裏側に装着されている集塵制御部36(点線で図示している)に入る。
集塵制御部36には集塵制御回路36aが設けられていて、前記フットスイッチ13又は前記バキュームスイッチ5からの信号により電磁弁35を作動させてエアシャッタ31(詳細は後記)を開の状態とする。また集塵制御回路36aは、遅延回路37に後記する時間設定を行う。
エアシャッタ31が開きの状態では、吸込み口から吸われたエアがバキュームホース25の中を通り外部の集塵機まで流れる。また、集塵装置21を停止させるときは、同様に、連動のときはフットスイッチ13、非連動のときはバキュームスイッチ5からの信号が、集塵制御部36に入り、内部に設けられている集塵制御回路36からの信号により電磁弁35を作動させエアシャッタ31を閉の状態とする。そのときは、外部の集塵機までのエアの流れが遮断されるので、吸込み口からエアが吸われることはない。
本実施例では、技工用モータ11が回転を開始すると集塵制御部に設けられている遅延回路37により第1の所定時間(例えば、0.5〜3秒程度)遅れて集塵装置21が作動するため、誤って足がフットスイッチ13に触れて瞬間的に技工用モータ11が回ったとき等に集塵装置が無駄に作動することがなく、粉塵がある程度たまって集塵が必要になってから集塵装置を作動させることができる。第1の所定時間(例えば、0.5〜3秒程度)は、その範囲で集塵制御回路においてあらかじめ設定できる。
また、技工用モータ11が回転を停止すると集塵制御部に設けられている遅延回路37により第2の所定時間(例えば、1〜10秒程度)遅れて集塵装置21が停止するため、残さず集塵することができる。また、集塵装置21が停止するまでに、技工士が飛び散った粉塵を吸引することもできる。第2の所定時間(例えば、1〜10秒程度)は、その範囲で集塵制御部においてあらかじめ設定できる。
前記集塵制御部の36の内部には、集塵制御回路36a、遅延回路37が設けられている。
そして前記集塵制御回路36aは、遅延回路37を制御し、第1の所定時間(例えば、0.5〜3秒程度)および前記第2の所定時間(例えば、1〜10秒程度)前記集塵装置21の作動・停止を制御する。
なお前記第1の所定時間は、前記技工用モータ11の回転で粉塵が発生するまでの時間である。また、前記第2の所定時間は、前記吸引装置21が前記技工用モータ11の回転で発生した粉塵を残らず吸引するまでの時間である。
【0011】
図3は、本発明のエアシャッタの外観斜視図である。
33はシャッタ、34はホース接続口である。電磁弁35は本図では裏側になるため見えない。
前記シャッタ33は、集塵装置21を技工用モータと連動させて作動させるときはフットスイッチ13からの信号を受けて、技工用モータと非連動させて作動させるときはバキュームスイッチ5からの信号を受けて、集塵制御部から電磁弁35へ信号が送られる。
その信号により電磁弁35が作動し、エアシリンダ32へ送るエアのオンオフを行い、それに合わせてエアシリンダ32が作動する。
エアシリンダ32が作動すると同時に、それに接続された長方形の板状でホース接続口34の内径と同じ径の穴(図示せず)が開けられたシャッタ33が左右に動き、ホース接続口34の開閉を行う。前記穴が、ホース接続口34と重なったときがシャッタ33が開で、完全にずれたときがシャッタ33が閉である。シャッタ33が開のときは、ホース接続口34に接続されるバキュームホース25内に吸込み口26からエアが吸われ、外部の集塵機まで流れていくので集塵装置21が作動状態となり、閉のときはエアの流れが遮断されるのでエアが吸込み口26から吸われなくなり、集塵装置21は停止状態となる。
【0012】
図4は、本発明の歯科技工机の概略説明ブロック図の一例である。
38は集塵装置21の排出側に設けられたバキュームホース25に接続された外部の集塵機、42は電源である。
【0013】
図5は、本発明の歯科技工机の概略説明ブロック図の他の例である。
6は、前記モータ制御部11と電気的に接続されている集塵制御部との間に設けられた切り替えスイッチであり、該切り替えスイッチ6を連動側、非連動側に切り替えることで前記フットスイッチによる前記技工用モータと前記集塵装置を連動制御する。
37は、集塵制御部36に設けられている遅延回路で、技工用モータ11の回転開始から所定時間遅れて集塵装置21を作動し、技工用モータ11の回転停止から所定時間遅れて集塵装置21の作動を停止させるための回路である。
39は集塵装置21と技工用モータ11の連動、非連動を告知する告知手段、40は告知手段の例を示すブザーである。