【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記の課題を解決するために、以下の事項を提案している。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
【0011】
(1)本発明は、利用者と各アイテムの評価値とを関連付けて格納するデータベースを備え、利用者に対して、アイテムの推薦を行う情報受領サーバ(例えば、
図1の情報受領サーバ200に相当)と、該利用者に対して、アイテムの推薦を行うための情報を前記情報受領サーバに提供する1つ以上の情報提供サーバ(例えば、
図1の情報提供サーバ100に相当)とからなるアイテム推薦システムであって、前記情報提供サーバが、保有する前記データベース内の前記利用者の各アイテムに対する評価値を復元不能に加工した統計情報を生成する統計情報生成手段と、該生成した統計情報を前記情報受領サーバに送信する統計情報送信手段(例えば、
図2の統計情報送信部120に相当)と、を備え、前記情報受領サーバが、前記統計情報を受信する統計情報受信手段(例えば、
図3の統計情報受信部210に相当)と、保有する前記データベース内の前記利用者の各アイテムに対する評価値と該受信した統計情報とに基づいて、データベース内の欠損値を補完する補完手段と、該補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定する判定手段(例えば、
図3の判定部230に相当)と、該判定したアイテムの情報を利用者に提示する提示手段(例えば、
図3の提示部240に相当)と、を備えたことを特徴とするアイテム推薦システムを提案している。
【0012】
この発明によれば、情報提供サーバの統計情報生成手段は、保有するデータベース内の利用者の各アイテムに対する評価値を復元不能に加工した統計情報を生成する。統計情報送信手段は、生成した統計情報を情報受領サーバに送信する。情報受領サーバの統計情報受信手段は、統計情報を受信する。補完手段は、保有するデータベース内の利用者の各アイテムに対する評価値と受信した統計情報とに基づいて、データベース内の欠損値を補完する。判定手段は、補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定する。提示手段は、該判定したアイテムの情報を利用者に提示する。したがって、情報提供サーバが、保有するデータベース内の利用者の各アイテムに対する評価値を復元不能に加工した統計情報として、情報受領サーバに送信し、この情報を用いて、利用者にアイテムの推薦を行うため、利用者のプライバシを保護しつつ、適切なアイテムを利用者に推薦することができる。
【0013】
(2)本発明は、(1)のアイテム推薦システムについて、前記データベースが、利用者とアイテムとからなり、アイテムが共通するデータベースであって、前記統計情報生成手段(例えば、
図2の統計情報生成部110に相当)が、すべてのアイテムのペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と該総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として生成し、前記補完手段(例えば、
図3の補完部220に相当)が、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応する利用者の他のすべてのアイテムの評価値の平均値と、各情報提供サーバから受信した該統計情報内の欠損値に対応するアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和と、保有するデータベースにおいて前記アイテムのペアの評価値の差分の総和を全て加算したものを、各情報提供サーバから受信した前記サンプル数の総和に前記保有するデータベースにおいて対応するアイテムのペアの評価値の差分の総和を算出したときのサンプル数を全て加算した値で除したものを、対応するアイテムと他の全てのアイテムとのペアについて総和を計算し、さらに、これを前記対応するアイテムと他の全てのアイテムとのペア数で除したものとを加算して、前記欠損値を補完することを特徴とするアイテム推薦システムを提案している。
【0014】
この発明によれば、統計情報生成手段は、すべてのアイテムのペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として生成し、補完手段は、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応する利用者の他のすべてのアイテムの評価値の平均値と、各情報提供サーバから受信した該統計情報内の欠損値に対応するアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和と、保有するデータベースにおいて前記アイテムのペアの評価値の差分の総和を全て加算したものを、各情報提供サーバから受信した前記サンプル数の総和に前記保有するデータベースにおいて対応するアイテムのペアの評価値の差分の総和を算出したときのサンプル数を全て加算した値で除したものを、対応するアイテムと他の全てのアイテムとのペアについて総和を計算し、さらに、これを前記対応するアイテムと他の全てのアイテムとのペア数で除したものとを加算して、前記欠損値を補完する。したがって、情報提供サーバが、すべてのアイテムのペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として、情報受領サーバに送信し、この情報を用いて、利用者にアイテムの推薦を行うため、利用者のプライバシを保護しつつ、適切なアイテムを利用者に推薦することができる。また、従来の技術のように、暗号化処理を行わないため、処理速度を向上させることができる。
【0015】
(3)本発明は、(1)のアイテム推薦システムについて、前記データベースが、利用者とアイテムとからなり、利用者が共通するデータベースであって、前記統計情報生成手段(例えば、
図7の統計情報生成部111に相当)が、すべての利用者のペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と該総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として生成し、前記補完手段(例えば、
図8の補完部221に相当)が、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応するアイテムの他のすべての利用者の評価値の平均値と、各情報提供サーバから受信した該統計情報内の欠損値に対応する利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和と、保有するデータベースにおいて前記利用者のペアの評価値の差分の総和を全て加算したものを、各情報提供サーバから受信した前記サンプル数の総和に前記保有するデータベースにおいて対応する利用者のペアの評価値の差分の総和を算出したときのサンプル数を全て加算した値で除したものを、対応する利用者と他の全ての利用者とのペアについて総和を計算し、さらに、これを前記対応する利用者と他の全ての利用者とのペア数で除したものとを加算して、前記欠損値を補完することを特徴とするアイテム推薦システムを提案している。
【0016】
この発明によれば、統計情報生成手段は、すべての利用者のペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として生成し、補完手段は、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応するアイテムの他のすべての利用者の評価値の平均値と、各情報提供サーバから受信した統計情報内の欠損値に対応する利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和と、保有するデータベースにおいて利用者のペアの評価値の差分の総和を全て加算したものを、各情報提供サーバから受信したサンプル数の総和に保有するデータベースにおいて対応する利用者のペアの評価値の差分の総和を算出したときのサンプル数を全て加算した値で除したものを、対応する利用者と他の全ての利用者とのペアについて総和を計算し、さらに、これを対応する利用者と他の全ての利用者とのペア数で除したものとを加算して、欠損値を補完する。したがって、情報提供サーバが、すべての利用者のペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として、情報受領サーバに送信し、この情報を用いて、利用者にアイテムの推薦を行うため、利用者のプライバシを保護しつつ、適切なアイテムを利用者に推薦することができる。また、従来の技術のように、暗号化処理を行わないため、処理速度を向上させることができる。
【0017】
(4)本発明は、(1)のアイテム推薦システムについて、前記データベースが、利用者とアイテムとからなり、アイテムが共通するデータベースであって、前記統計情報生成手段(例えば、
図12の統計情報生成部112に相当)が、各アイテムについて、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として生成し、前記補完手段(例えば、
図13の補完部222に相当)が、前記保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応する利用者の他のすべてのアイテムの評価値の平均値と、前記保有するデータベースにおいて対応する前記特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、各情報提供サーバから受信した前記特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値とを加算したものを分子に、前記特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和と、各情報提供サーバから受信した前記サンプル数の総和とを加算したものを分母としたときの値を用いて、前記欠損値を補完することを特徴とするアイテム推薦システムを提案している。
【0018】
この発明によれば、統計情報生成手段は、各アイテムについて、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として生成し、補完手段は、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応する利用者の他のすべてのアイテムの評価値の平均値と、保有するデータベースにおいて対応する特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、各情報提供サーバから受信した特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値とを加算したものを分子に、特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和と、各情報提供サーバから受信したサンプル数の総和とを加算したものを分母としたときの値を用いて、欠損値を補完する。したがって、情報提供サーバが、各アイテムについて、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として、情報受領サーバに送信し、この情報を用いて、利用者にアイテムの推薦を行うため、利用者のプライバシを保護しつつ、適切なアイテムを利用者に推薦することができる。また、情報提供サーバが、情報受領サーバに送信する統計情報が、各アイテムについて、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和をすべて足し合わせた値と、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工したものであり、また、暗号化処理を行っていないため、処理速度を向上させることができる。
【0019】
(5)本発明は、(1)のアイテム推薦システムについて、前記データベースが、利用者とアイテムとからなり、利用者が共通するデータベースであって、前記統計情報生成手段(例えば、
図17の統計情報生成部113に相当)が、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として生成し、前記補完手段(例えば、
図18の補完部223に相当)が、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応するアイテムの他のすべての利用者の評価値の平均値と、前記保有するデータベースにおいて対応する前記特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、各情報提供サーバから受信した前記特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値とを加算したものを分子に、前記特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和と、各情報提供サーバから受信した前記サンプル数の総和とを加算したものを分母としたときの値を用いて、前記欠損値を補完することを特徴とするアイテム推薦システムを提案している。
【0020】
この発明によれば、統計情報生成手段は、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として生成し、補完手段は、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応するアイテムの他のすべての利用者の評価値の平均値と、保有するデータベースにおいて対応する特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、各情報提供サーバから受信した特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値とを加算したものを分子に、特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和と、各情報提供サーバから受信したサンプル数の総和とを加算したものを分母としたときの値を用いて、欠損値を補完する。したがって、情報提供サーバが、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として、情報受領サーバに送信し、この情報を用いて、利用者にアイテムの推薦を行うため、利用者のプライバシを保護しつつ、適切なアイテムを利用者に推薦することができる。また、情報提供サーバが、情報受領サーバに送信する統計情報が、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和をすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工したものであり、また、暗号化処理を行っていないため、処理速度を向上させることができる。
【0021】
(6)本発明は、利用者と各アイテムの評価値とを関連付けて格納し、アイテムが共通するデータベースを備え、利用者に対して、アイテムの推薦を行う情報受領サーバと、該利用者に対して、アイテムの推薦を行うための情報を前記情報受領サーバに提供する1つ以上の情報提供サーバとからなるアイテム推薦システムにおけるアイテム推薦方法であって、前記各情報提供サーバが、保有する前記データベース内のすべてのアイテムのペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と、該総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として生成する第1のステップ(例えば、
図6のステップS101に相当)と、前記各情報提供サーバが、該生成した統計情報を前記情報受領サーバに送信する第2のステップ(例えば、
図6のステップS102に相当)と、前記情報受領サーバが、前記各統計情報を受信する第3のステップ(例えば、
図6のステップS103に相当)と、前記情報受領サーバが、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応する利用者の他のすべてのアイテムの評価値の平均値と、各情報提供サーバから受信した該統計情報内の欠損値に対応するアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和と、保有するデータベースにおいて前記アイテムのペアの評価値の差分の総和を全て加算したものを、各情報提供サーバから受信した前記サンプル数の総和に前記保有するデータベースにおいて対応するアイテムのペアの評価値の差分の総和を算出したときのサンプル数を全て加算した値で除したものを、対応するアイテムと他の全てのアイテムとのペアについて総和を計算し、さらに、これを前記対応するアイテムと他の全てのアイテムとのペア数で除したものとを加算して、前記欠損値を補完する第4のステップ(例えば、
図6のステップS104に相当)と、前記情報受領サーバが、該補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定する第5のステップ(例えば、
図6のステップS105に相当)と、前記情報受領サーバが、該判定したアイテムの情報を利用者に提示する第6のステップ(例えば、
図6のステップS106に相当)と、を備えたことを特徴とするアイテム推薦方法を提案している。
【0022】
この発明によれば、各情報提供サーバは、保有するデータベース内のすべてのアイテムのペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として生成し、生成した統計情報を情報受領サーバに送信する。情報受領サーバは、各統計情報を受信し、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応する利用者の他のすべてのアイテムの評価値の平均値と、各情報提供サーバから受信した統計情報内の欠損値に対応するアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和と、保有するデータベースにおいてアイテムのペアの評価値の差分の総和を全て加算したものを、各情報提供サーバから受信したサンプル数の総和に保有するデータベースにおいて対応するアイテムのペアの評価値の差分の総和を算出したときのサンプル数を全て加算した値で除したものを、対応するアイテムと他の全てのアイテムとのペアについて総和を計算し、さらに、これを対応するアイテムと他の全てのアイテムとのペア数で除したものとを加算して、欠損値を補完する。そして、補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定し、判定したアイテムの情報を利用者に提示する。したがって、情報提供サーバが、すべてのアイテムのペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として、情報受領サーバに送信し、この情報を用いて、利用者にアイテムの推薦を行うため、利用者のプライバシを保護しつつ、適切なアイテムを利用者に推薦することができる。また、従来の技術のように、暗号化処理を行わないため、処理速度を向上させることができる。
【0023】
(7)本発明は、利用者と各アイテムの評価値とを関連付けて格納し、利用者が共通するデータベースを備え、利用者に対して、アイテムの推薦を行う情報受領サーバと、該利用者に対して、アイテムの推薦を行うための情報を前記情報受領サーバに提供する1つ以上の情報提供サーバとからなるアイテム推薦システムにおけるアイテム推薦方法であって、前記各情報提供サーバが、保有する前記データベース内のすべての利用者のペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と、該総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として生成する第1のステップ(例えば、
図11のステップS201に相当)と、前記各情報提供サーバが、該生成した統計情報を前記情報受領サーバに送信する第2のステップ(例えば、
図11のステップS202に相当)と、前記情報受領サーバが、前記各統計情報を受信する第3のステップ(例えば、
図11のステップS203に相当)と、前記情報受領サーバが、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応するアイテムの他のすべての利用者の評価値の平均値と、各情報提供サーバから受信した該統計情報内の欠損値に対応する利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和と、保有するデータベースにおいて前記利用者のペアの評価値の差分の総和を全て加算したものを、各情報提供サーバから受信した前記サンプル数の総和に前記保有するデータベースにおいて対応する利用者のペアの評価値の差分の総和を算出したときのサンプル数を全て加算した値で除したものを、対応する利用者と他の全ての利用者とのペアについて総和を計算し、さらに、これを前記対応する利用者と他の全ての利用者とのペア数で除したものとを加算して、前記欠損値を補完する第4のステップ(例えば、
図11のステップS204に相当)と、前記情報受領サーバが、該補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定する第5のステップ(例えば、
図11のステップS205に相当)と、前記情報受領サーバが、該判定したアイテムの情報を利用者に提示する第6のステップ(例えば、
図11のステップS206に相当)と、を備えたことを特徴とするアイテム推薦方法を提案している。
【0024】
この発明によれば、各情報提供サーバは、保有するデータベース内のすべての利用者のペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と、総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として生成し、生成した統計情報を情報受領サーバに送信する。情報受領サーバは、各統計情報を受信し、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応するアイテムの他のすべての利用者の評価値の平均値と、各情報提供サーバから受信した統計情報内の欠損値に対応する利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和と、保有するデータベースにおいて利用者のペアの評価値の差分の総和を全て加算したものを、各情報提供サーバから受信したサンプル数の総和に保有するデータベースにおいて対応する利用者のペアの評価値の差分の総和を算出したときのサンプル数を全て加算した値で除したものを、対応する利用者と他の全ての利用者とのペアについて総和を計算し、さらに、これを対応する利用者と他の全ての利用者とのペア数で除したものとを加算して、欠損値を補完する。そして、補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定し、判定したアイテムの情報を利用者に提示する。したがって、情報提供サーバが、すべての利用者のペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として、情報受領サーバに送信し、この情報を用いて、利用者にアイテムの推薦を行うため、利用者のプライバシを保護しつつ、適切なアイテムを利用者に推薦することができる。また、従来の技術のように、暗号化処理を行わないため、処理速度を向上させることができる。
【0025】
(8)本発明は、利用者と各アイテムの評価値とを関連付けて格納し、アイテムが共通するデータベースを備え、利用者に対して、アイテムの推薦を行う情報受領サーバと、該利用者に対して、アイテムの推薦を行うための情報を前記情報受領サーバに提供する1つ以上の情報提供サーバとからなるアイテム推薦システムにおけるアイテム推薦方法であって、前記各情報提供サーバが、保有する前記データベースにおいて、各アイテムについて、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として生成する第1のステップ(例えば、
図16のステップS301に相当)と、前記各情報提供サーバが、該生成した統計情報を前記情報受領サーバに送信する第2のステップ(例えば、
図16のステップS302に相当)と、前記情報受領サーバが、前記統計情報を受信する第3のステップ(例えば、
図16のステップS303に相当)と、前記情報受領サーバが、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応する利用者の他のすべてのアイテムの評価値の平均値と、前記保有するデータベースにおいて対応する前記特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、各情報提供サーバから受信した前記特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値とを加算したものを分子に、前記特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和と、各情報提供サーバから受信した前記サンプル数の総和とを加算したものを分母としたときの値を用いて、前記欠損値を補完する第4のステップ(例えば、
図16のステップS304に相当)と、前記情報受領サーバが、該補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定する第5のステップ(例えば、
図16のステップS305に相当)と、前記情報受領サーバが、該判定したアイテムの情報を利用者に提示する第6のステップ(例えば、
図16のステップS306に相当)と、を備えたことを特徴とするアイテム推薦方法を提案している。
【0026】
この発明によれば、各情報提供サーバが、保有するデータベースにおいて、各アイテムについて、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として生成し、生成した統計情報を情報受領サーバに送信する。情報受領サーバが、統計情報を受信し、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応する利用者の他のすべてのアイテムの評価値の平均値と、保有するデータベースにおいて対応する特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、各情報提供サーバから受信した特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値とを加算したものを分子に、特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和と、各情報提供サーバから受信したサンプル数の総和とを加算したものを分母としたときの値を用いて、欠損値を補完する。そして、情報受領サーバが、補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定し、判定したアイテムの情報を利用者に提示する。したがって、情報提供サーバが、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として、情報受領サーバに送信し、この情報を用いて、利用者にアイテムの推薦を行うため、利用者のプライバシを保護しつつ、適切なアイテムを利用者に推薦することができる。また、情報提供サーバが、情報受領サーバに送信する統計情報が、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和をすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工したものであり、また、暗号化処理を行っていないため、処理速度を向上させることができる。
【0027】
(9)本発明は、利用者と各アイテムの評価値とを関連付けて格納し、利用者が共通するデータベースを備え、利用者に対して、アイテムの推薦を行う情報受領サーバと、該利用者に対して、アイテムの推薦を行うための情報を前記情報受領サーバに提供する1つ以上の情報提供サーバとからなるアイテム推薦システムにおけるアイテム推薦方法であって、前記各情報提供サーバが、保有するデータベースにおいて、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として生成する第1のステップ(例えば、
図21のステップS401に相当)と、前記各情報提供サーバが、該生成した統計情報を前記情報受領サーバに送信する第2のステップ(例えば、
図21のステップS402に相当)と、前記情報受領サーバが、前記統計情報を受信する第3のステップ(例えば、
図21のステップS403に相当)と、前記情報受領サーバが、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応するアイテムの他のすべての利用者の評価値の平均値と、前記保有するデータベースにおいて対応する前記特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、各情報提供サーバから受信した前記特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値とを加算したものを分子に、前記特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和と、各情報提供サーバから受信した前記サンプル数の総和(例えば、
図21のステップS404に相当)とを加算したものを分母としたときの値を用いて、前記欠損値を補完する第4のステップと、前記情報受領サーバが、該補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定する第5のステップ(例えば、
図21のステップS405に相当)と、前記情報受領サーバが、該判定したアイテムの情報を利用者に提示する第6のステップ(例えば、
図21のステップS406に相当)と、を備えたことを特徴とするアイテム推薦方法を提案している。
【0028】
この発明によれば、各情報提供サーバが、保有するデータベースにおいて、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として生成し、生成した統計情報を情報受領サーバに送信する。情報受領サーバは、統計情報を受信し、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応するアイテムの他のすべての利用者の評価値の平均値と、保有するデータベースにおいて対応する特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、各情報提供サーバから受信した特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値とを加算したものを分子に、特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和と、各情報提供サーバから受信したサンプル数の総和とを加算したものを分母としたときの値を用いて、欠損値を補完する。そして、補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定し、判定したアイテムの情報を利用者に提示する。したがって、情報提供サーバが、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として、情報受領サーバに送信し、この情報を用いて、利用者にアイテムの推薦を行うため、利用者のプライバシを保護しつつ、適切なアイテムを利用者に推薦することができる。また、情報提供サーバが、情報受領サーバに送信する統計情報が、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和をすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工したものであり、また、暗号化処理を行っていないため、処理速度を向上させることができる。
【0029】
(10)本発明は、利用者と各アイテムの評価値とを関連付けて格納し、アイテムが共通するデータベースを備え、利用者に対して、アイテムの推薦を行う情報受領サーバと、該利用者に対して、アイテムの推薦を行うための情報を前記情報受領サーバに提供する情報提供サーバとからなるアイテム推薦システムにおけるアイテム推薦方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記各情報提供サーバが、保有する前記データベース内のすべてのアイテムのペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と、該総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として生成する第1のステップ(例えば、
図6のステップS101に相当)と、前記各情報提供サーバが、該生成した統計情報を前記情報受領サーバに送信する第2のステップ(例えば、
図6のステップS102に相当)と、前記情報受領サーバが、前記各統計情報を受信する第3のステップ(例えば、
図6のステップS103に相当)と、前記情報受領サーバが、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応する利用者の他のすべてのアイテムの評価値の平均値と、各情報提供サーバから受信した該統計情報内の欠損値に対応するアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和と、保有するデータベースにおいて前記アイテムのペアの評価値の差分の総和を全て加算したものを、各情報提供サーバから受信した前記サンプル数の総和に前記保有するデータベースにおいて対応するアイテムのペアの評価値の差分の総和を算出したときのサンプル数を全て加算した値で除したものを、対応するアイテムと他の全てのアイテムとのペアについて総和を計算し、さらに、これを前記対応するアイテムと他の全てのアイテムとのペア数で除したものとを加算して、前記欠損値を補完する第4のステップ(例えば、
図6のステップS104に相当)と、前記情報受領サーバが、該補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定する第5のステップ(例えば、
図6のステップS105に相当)と、前記情報受領サーバが、該判定したアイテムの情報を利用者に提示する第6のステップ(例えば、
図6のステップS106に相当)と、をコンピュータに実行させるためのプログラを提案している。
【0030】
この発明によれば、各情報提供サーバは、保有するデータベース内のすべてのアイテムのペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として生成し、生成した統計情報を情報受領サーバに送信する。情報受領サーバは、各統計情報を受信し、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応する利用者の他のすべてのアイテムの評価値の平均値と、各情報提供サーバから受信した統計情報内の欠損値に対応するアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和と、保有するデータベースにおいてアイテムのペアの評価値の差分の総和を全て加算したものを、各情報提供サーバから受信したサンプル数の総和に保有するデータベースにおいて対応するアイテムのペアの評価値の差分の総和を算出したときのサンプル数を全て加算した値で除したものを、対応するアイテムと他の全てのアイテムとのペアについて総和を計算し、さらに、これを対応するアイテムと他の全てのアイテムとのペア数で除したものとを加算して、欠損値を補完する。そして、補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定し、判定したアイテムの情報を利用者に提示する。したがって、情報提供サーバが、すべてのアイテムのペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として、情報受領サーバに送信し、この情報を用いて、利用者にアイテムの推薦を行うため、利用者のプライバシを保護しつつ、適切なアイテムを利用者に推薦することができる。また、従来の技術のように、暗号化処理を行わないため、処理速度を向上させることができる。従来の技術のように、暗号化処理を行わないため、処理速度を向上させることができる。
【0031】
(11)本発明は、利用者と各アイテムの評価値とを関連付けて格納し、利用者が共通するデータベースを備え、利用者に対して、アイテムの推薦を行う情報受領サーバと、該利用者に対して、アイテムの推薦を行うための情報を前記情報受領サーバに提供する情報提供サーバとからなるアイテム推薦システムにおけるアイテム推薦方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記各情報提供サーバが、保有する前記データベース内のすべての利用者のペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と、該総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として生成する第1のステップ(例えば、
図11のステップS201に相当)と、前記各情報提供サーバが、該生成した統計情報を前記情報受領サーバに送信する第2のステップ(例えば、
図11のステップS202に相当)と、前記情報受領サーバが、前記各統計情報を受信する第3のステップ(例えば、
図11のステップS203に相当)と、前記情報受領サーバが、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応するアイテムの他のすべての利用者の評価値の平均値と、各情報提供サーバから受信した該統計情報内の欠損値に対応する利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和と、保有するデータベースにおいて前記利用者のペアの評価値の差分の総和を全て加算したものを、各情報提供サーバから受信した前記サンプル数の総和に前記保有するデータベースにおいて対応する利用者のペアの評価値の差分の総和を算出したときのサンプル数を全て加算した値で除したものを、対応する利用者と他の全ての利用者とのペアについて総和を計算し、さらに、これを前記対応する利用者と他の全ての利用者とのペア数で除したものとを加算して、前記欠損値を補完する第4のステップ(例えば、
図11のステップS204に相当)と、前記情報受領サーバが、該補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定する第5のステップ(例えば、
図11のステップS205に相当)と、前記情報受領サーバが、該判定したアイテムの情報を利用者に提示する第6のステップ(例えば、
図11のステップS206に相当)と、をコンピュータに実行させるためのプログラムを提案している。
【0032】
この発明によれば、各情報提供サーバは、保有するデータベース内のすべての利用者のペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と、総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として生成し、生成した統計情報を情報受領サーバに送信する。情報受領サーバは、各統計情報を受信し、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応するアイテムの他のすべての利用者の評価値の平均値と、各情報提供サーバから受信した統計情報内の欠損値に対応する利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和と、保有するデータベースにおいて利用者のペアの評価値の差分の総和を全て加算したものを、各情報提供サーバから受信したサンプル数の総和に保有するデータベースにおいて対応する利用者のペアの評価値の差分の総和を算出したときのサンプル数を全て加算した値で除したものを、対応する利用者と他の全ての利用者とのペアについて総和を計算し、さらに、これを対応する利用者と他の全ての利用者とのペア数で除したものとを加算して、欠損値を補完する。そして、補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定し、判定したアイテムの情報を利用者に提示する。したがって、情報提供サーバが、すべての利用者のペアについて、各ペアの評価値の差分の総和と総和を算出したときの各サンプル数とを復元不能に加工した統計情報として、情報受領サーバに送信し、この情報を用いて、利用者にアイテムの推薦を行うため、利用者のプライバシを保護しつつ、適切なアイテムを利用者に推薦することができる。また、従来の技術のように、暗号化処理を行わないため、処理速度を向上させることができる。
【0033】
(12)本発明は、利用者と各アイテムの評価値とを関連付けて格納し、アイテムが共通するデータベースを備え、利用者に対して、アイテムの推薦を行う情報受領サーバと、該利用者に対して、アイテムの推薦を行うための情報を前記情報受領サーバに提供する情報提供サーバとからなるアイテム推薦システムにおけるアイテム推薦方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記各情報提供サーバが、保有する前記データベースにおいて、各アイテムについて、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として生成する第1のステップ(例えば、
図16のステップS301に相当)と、前記各情報提供サーバが、該生成した統計情報を前記情報受領サーバに送信する第2のステップ(例えば、
図16のステップS302に相当)と、前記情報受領サーバが、前記統計情報を受信する第3のステップ(例えば、
図16のステップS303に相当)と、前記情報受領サーバが、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応する利用者の他のすべてのアイテムの評価値の平均値と、前記保有するデータベースにおいて対応する前記特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、各情報提供サーバから受信した前記特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値とを加算したものを分子に、前記特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和と、各情報提供サーバから受信した前記サンプル数の総和とを加算したものを分母としたときの値を用いて、前記欠損値を補完する第4のステップ(例えば、
図16のステップS304に相当)と、前記情報受領サーバが、該補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定する第5のステップ(例えば、
図16のステップS305に相当)と、前記情報受領サーバが、該判定したアイテムの情報を利用者に提示する第6のステップ(例えば、
図16のステップS306に相当)と、をコンピュータに実行させるためのプログラムを提案している。
【0034】
この発明によれば、各情報提供サーバが、保有するデータベースにおいて、各アイテムについて、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全てのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として生成し、生成した統計情報を情報受領サーバに送信する。情報受領サーバが、統計情報を受信し、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応する利用者の他のすべてのアイテムの評価値の平均値と、保有するデータベースにおいて対応する特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、各情報提供サーバから受信した特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値とを加算したものを分子に、特定のアイテムと他のすべてのアイテムとのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和と、各情報提供サーバから受信したサンプル数の総和とを加算したものを分母としたときの値を用いて、欠損値を補完する。そして、情報受領サーバが、補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定し、判定したアイテムの情報を利用者に提示する。したがって、情報提供サーバが、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として、情報受領サーバに送信し、この情報を用いて、利用者にアイテムの推薦を行うため、利用者のプライバシを保護しつつ、適切なアイテムを利用者に推薦することができる。また、情報提供サーバが、情報受領サーバに送信する統計情報が、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和をすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工したものであり、また、暗号化処理を行っていないため、処理速度を向上させることができる。
【0035】
(13)本発明は、利用者と各アイテムの評価値とを関連付けて格納し、利用者が共通するデータベースを備え、利用者に対して、アイテムの推薦を行う情報受領サーバと、該利用者に対して、アイテムの推薦を行うための情報を前記情報受領サーバに提供する情報提供サーバとからなるアイテム推薦システムにおけるアイテム推薦方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記各情報提供サーバが、保有するデータベースにおいて、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として生成する第1のステップ(例えば、
図21のステップS401に相当)と、前記各情報提供サーバが、該生成した統計情報を前記情報受領サーバに送信する第2のステップ(例えば、
図21のステップS402に相当)と、前記情報受領サーバが、前記統計情報を受信する第3のステップ(例えば、
図21のステップS403に相当)と、前記情報受領サーバが、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応するアイテムの他のすべての利用者の評価値の平均値と、前記保有するデータベースにおいて対応する前記特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、各情報提供サーバから受信した前記特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値とを加算したものを分子に、前記特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和と、各情報提供サーバから受信した前記サンプル数の総和(例えば、
図21のステップS404に相当)とを加算したものを分母としたときの値を用いて、前記欠損値を補完する第4のステップと、前記情報受領サーバが、該補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定する第5のステップ(例えば、
図21のステップS405に相当)と、前記情報受領サーバが、該判定したアイテムの情報を利用者に提示する第6のステップ(例えば、
図21のステップS406に相当)と、をコンピュータに実行させるためのプログラムを提案している。
【0036】
この発明によれば、各情報提供サーバが、保有するデータベースにおいて、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として生成し、生成した統計情報を情報受領サーバに送信する。情報受領サーバは、統計情報を受信し、保有するデータベースにおいて、補完する欠損値に対応するアイテムの他のすべての利用者の評価値の平均値と、保有するデータベースにおいて対応する特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、各情報提供サーバから受信した特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値とを加算したものを分子に、特定の利用者と他のすべての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和と、各情報提供サーバから受信したサンプル数の総和とを加算したものを分母としたときの値を用いて、欠損値を補完する。そして、補完されたデータベースを用いて、各利用者に対して、有用と推測されるアイテムを判定し、判定したアイテムの情報を利用者に提示する。したがって、情報提供サーバが、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求め、これらをすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工した統計情報として、情報受領サーバに送信し、この情報を用いて、利用者にアイテムの推薦を行うため、利用者のプライバシを保護しつつ、適切なアイテムを利用者に推薦することができる。また、情報提供サーバが、情報受領サーバに送信する統計情報が、各利用者について、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和をすべて足し合わせた値と、他の全ての利用者とのペアの評価値の差分の総和を求めたときのサンプル数の総和とを復元不能に加工したものであり、また、暗号化処理を行っていないため、処理速度を向上させることができる。