(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)に接続するように構成されるユーザ機器(UE)とワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとの間でデータを交換する方法であって、
前記UEにおいて前記UEのローカル環境を監視するステップと、
前記監視に基づいて、ローカル環境情報を前記WWANを通じて前記UEから前記アプリケーションサーバに送信するステップと、
前記UEにおいて、前記ローカル環境情報の前記送信に応答して、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のリストと、それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報との少なくとも1つを含む、WLANアクセスポイント(AP)選択支援情報(SAI)を、前記WWANを通じて前記アプリケーションサーバから受信するステップと、
前記UEにおいて、前記受信されたSAIに基づいて、前記リスト中のWLAN APのうちの1つの選択を決定するステップと、
前記選択されたWLAN APの関連するナビゲーション情報に基づいて、前記UEのユーザに前記選択されたWLAN APへの道順を提供するステップと、
を含み、
前記リスト中のWLAN APが、バックホール性能の予測に基づいて順位付けられることを特徴とする方法。
前記UEにおいて、閾値を超えるサイズまたはデータレートを有するモバイル機器で終了するデータが前記UEへの送信に利用可能であるという指示を受信するステップをさらに含み、
前記監視するステップが、前記モバイル機器で終了するデータが前記WLANを通じて受信され得るように前記WLANへの前記UEの移行を支援するために、前記受信された指示によって引き起こされる、請求項1に記載の方法。
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)に接続するように構成されるユーザ機器(UE)とワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとの間でデータを交換する方法であって、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記UEのローカル環境を示すローカル環境情報を前記UEから受信するステップと、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記ローカル環境情報に基づいて、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のセットを決定するステップと、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記決定されたWLAN APのセットに基づいて、前記UEに送信されるべきWLAN APのリストを生成するステップと、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記WLAN APのリストと、それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報とを少なくとも含む、WLAN AP選択支援情報を生成するステップと、
前記アプリケーションサーバから、前記WLAN AP選択支援情報を前記UEに送信するステップと、
を含み、
前記WLAN APのリストの前記生成が、前記WLAN APのセットのバックホール性能の予測に基づいて前記WLAN APのセットを順位付けるステップを含むことを特徴とする方法。
前記WLAN APのリストの前記生成が、前記WLAN APのセットの1つまたは複数のWLAN APのバックホール性能の予測に基づいて、前記WLAN APのセットの前記1つまたは複数のWLAN APを前記WLAN APのリストから除外するステップを含む、請求項7に記載の方法。
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)に接続するように構成されるユーザ機器(UE)とワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとの間でデータを交換する方法であって、
前記UEが所与のWLANアクセスポイント(AP)に接続されているという通知を、前記アプリケーションサーバにおいて前記UEから受信するステップであって、前記接続が、前記アプリケーションサーバにおいて前記UEから受信される送信されたローカル環境情報に基づいて生成される選択支援情報(SAI)に基づいて選択され、前記SAIが、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のリストと、それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報との少なくとも1つを含み、前記リスト中のWLAN APが、バックホール性能の予測に基づいて順位付けられる、ステップと、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記UEが前記所与のWLAN APに接続されたままになると予測される推定継続時間を計算するステップと、
前記アプリケーションサーバによって、前記所与のWLAN APへの前記UEの接続と、前記推定継続時間と関連付けられる情報とを通信エンティティに通知して、前記推定継続時間に基づくある量のデータを前記UEと交換するように前記通信エンティティに促すステップと、を含むことを特徴とする方法。
前記推定継続時間と前記所与のWLAN APのための帯域幅の推定値とに基づいて、前記UEが前記所与のWLAN APに接続される間に前記UEと交換され得るデータの量を計算するステップをさらに含み、
前記通知される情報が、前記計算されたデータの量を含む、請求項9に記載の方法。
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)に接続するように構成されるユーザ機器(UE)とワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとの間でデータを交換する方法であって、
通信エンティティにおいて、(i)前記UEが所与のWLAN APに接続されることと、(ii)前記UEが前記所与のWLAN APに接続されたままであると予測される推定継続時間に関連する情報とを示す、通知を前記アプリケーションサーバから受信するステップであって、前記通知が、前記UEが所与のWLANアクセスポイント(AP)に接続されるという、前記UEから前記アプリケーションサーバにおいて受信された通知に応答して、前記UEが所与のWLAN APに接続されたままであると予測される推定継続時間の前記アプリケーションサーバにおける計算に基づき、前記接続が、前記UEから前記アプリケーションサーバにおいて受信される送信されたローカル環境情報に基づいて生成される選択支援情報(SAI)に基づいて選択され、前記SAIが、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のリストと、それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報との少なくとも1つを含み、前記リスト中のWLAN APが、バックホール性能の予測に基づいて順位付けられる、ステップと、
前記通信エンティティにおいて、前記受信された通知に基づいて、閾値を超えるサイズを有する1つまたは複数のファイルを送信するかどうか判定するステップと、を含むことを特徴とする方法。
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)に接続し、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとデータを交換するように構成されるユーザ機器(UE)であって、
前記UEにおいて前記UEのローカル環境を監視するための手段と、
前記監視に基づいて、ローカル環境情報を前記UEから前記アプリケーションサーバに送信するための手段と、
前記UEにおいて、前記ローカル環境情報の前記送信に応答して、(i)前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のリストと(ii)それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報とを少なくとも含む、アクセスポイント(AP)選択支援情報(SAI)を受信するための手段と、
前記UEにおいて、前記リスト中のWLAN APのうちの1つの選択を決定するための手段と、
前記選択されたWLAN APの関連するナビゲーション情報に基づいて、前記UEのユーザに前記選択されたWLAN APへの道順を提供するための手段と、
を含み、
前記リスト中のWLAN APが、バックホール性能の予測に基づいて順位付けられることを特徴とするユーザ機器。
ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)中に位置し、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)に接続するように構成されるユーザ機器(UE)とデータを交換するように構成される、アプリケーションサーバであって、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記UEのローカル環境を示すローカル環境情報を前記UEから受信するための手段と、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記ローカル環境情報に基づいて、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のセットを決定するための手段と、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記決定されたWLAN APのセットに基づいて、前記UEに送信されるべきWLAN APのリストを生成するための手段と、
前記アプリケーションサーバにおいて、(i)前記WLAN APのリストと、(ii)それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報とを少なくとも含む、WLAN AP選択支援情報を生成するための手段と、
前記アプリケーションサーバから、前記WLAN AP選択支援情報を前記UEに送信するための手段と、
を含み、
前記WLAN APのリストの前記生成が、前記WLAN APのセットのバックホール性能の予測に基づいて前記WLAN APのセットを順位付ける手段を含むことを特徴とするアプリケーションサーバ。
ユーザ機器(UE)と、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとの間で、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を通じてデータを交換するように構成される、通信エンティティであって、
前記UEが所与のWLANアクセスポイント(AP)に接続されているという通知を、前記アプリケーションサーバにおいて前記UEから受信するための手段であって、前記接続が、前記アプリケーションサーバにおいて前記UEから受信される送信されたローカル環境情報に基づいて生成される選択支援情報(SAI)に基づいて選択され、前記SAIが、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のリストと、それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報との少なくとも1つを含み、前記リスト中のWLAN APが、バックホール性能の予測に基づいて順位付けられる、手段と、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記UEが前記所与のWLAN APに接続されたままになると予測される推定継続時間を計算するための手段と、
前記アプリケーションサーバによって、前記所与のWLAN APへの前記UEの接続と、前記推定継続時間と関連付けられる情報とを通知して、前記推定継続時間に基づくある量のデータを前記UEと交換するように1つまたは複数の外部エンティティに促すための手段と、を含むことを特徴とする通信エンティティ。
ユーザ機器(UE)と、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとの間で、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を通じてデータを交換するように構成される、通信エンティティであって、
前記通信エンティティにおいて、(i)前記UEが所与のWLAN APに接続されることと、(ii)前記UEが前記所与のWLAN APに接続されたままであると予測される推定継続時間に関連する情報とを示す、通知を前記アプリケーションサーバから受信するための手段であって、前記通知が、前記UEが所与のWLANアクセスポイント(AP)に接続されるという、前記UEから前記アプリケーションサーバにおいて受信された通知に応答して、前記UEが所与のWLAN APに接続されたままであると予測される推定継続時間の前記アプリケーションサーバにおける計算に基づき、前記接続が、前記UEから前記アプリケーションサーバにおいて受信される送信されたローカル環境情報に基づいて生成される選択支援情報(SAI)に基づいて選択され、前記SAIが、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のリストと、それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報との少なくとも1つを含み、前記リスト中のWLAN APが、バックホール性能の予測に基づいて順位付けられる、手段と、
前記通信エンティティにおいて、前記受信された通知に基づいて、閾値を超えるサイズを有する1つまたは複数のファイルを送信するかどうか判定するための手段と、を含むことを特徴とする通信エンティティ。
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)に接続し、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとデータを交換するように構成されるユーザ機器(UE)であって、
前記UEのローカル環境を監視するように構成される論理と、
前記監視に基づいて、ローカル環境情報を前記アプリケーションサーバに送信するように構成される論理と、
前記ローカル環境情報の前記送信に応答して、(i)前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のリストと(ii)それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報とを少なくとも含む、WLANアクセスポイント(AP)選択支援情報(SAI)を受信するように構成される論理と、
前記受信されたSAIに基づいて、前記リスト中のWLAN APのうちの1つの選択を決定するように構成される論理と、
前記選択されたWLAN APの関連するナビゲーション情報に基づいて、前記UEのユーザに前記選択されたWLAN APへの道順を提供するように構成される論理と、
を含み、
前記リスト中のWLAN APが、バックホール性能の予測に基づいて順位付けられることを特徴とするユーザ機器。
ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)中に位置し、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)に接続するように構成されるユーザ機器(UE)とデータを交換するように構成される、アプリケーションサーバであって、
前記UEのローカル環境を示すローカル環境情報を受信するように構成される論理と、
前記ローカル環境情報に基づいて、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のセットを決定するように構成される論理と、
前記決定されたWLAN APのセットに基づいて、前記UEに送信されるべきWLAN APのリストを生成するように構成される論理と、
(i)前記WLAN APのリストと、(ii)それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報とを少なくとも含む、WLAN AP選択支援情報を生成するように構成される論理と、
前記WLAN AP選択支援情報を前記UEに送信するように構成される論理と、
を含み、
前記WLAN APのリストの前記生成が、前記WLAN APのセットのバックホール性能の予測に基づいて前記WLAN APのセットを順位付けるように構成される論理を含むことを特徴とするアプリケーションサーバ。
ユーザ機器(UE)と、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとの間で、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を通じてデータを交換するように構成される、通信エンティティであって、
前記UEが所与のWLANアクセスポイント(AP)に接続されているという通知を、前記UEから受信するように構成される論理であって、前記接続が、前記アプリケーションサーバにおいて前記UEから受信される送信されたローカル環境情報に基づいて生成される選択支援情報(SAI)に基づいて選択され、前記SAIが、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のリストと、それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報との少なくとも1つを含み、前記リスト中のWLAN APが、バックホール性能の予測に基づいて順位付けられる、論理と、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記UEが前記所与のWLAN APに接続されたままになると予測される推定継続時間を計算するように構成される論理と、
前記アプリケーションサーバから、前記所与のWLAN APへの前記UEの接続と、前記推定継続時間と関連付けられる情報とを通知して、前記推定継続時間に基づくある量のデータを前記UEと交換するように1つまたは複数の外部エンティティに促すように構成される論理と、を含むことを特徴とする通信エンティティ。
ユーザ機器(UE)と、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとの間で、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を通じてデータを交換するように構成される、通信エンティティであって、
前記通信エンティティにおいて、(i)前記UEが所与のWLAN APに接続されることと、(ii)前記UEが前記所与のWLAN APに接続されたままであると予測される推定継続時間に関連する情報とを示す、通知を前記アプリケーションサーバから受信するように構成される論理であって、前記通知が、前記UEが所与のWLANアクセスポイント(AP)に接続されるという、前記UEから前記アプリケーションサーバにおいて受信された通知に応答して、前記UEが所与のWLAN APに接続されたままであると予測される推定継続時間の前記アプリケーションサーバにおける計算に基づき、前記接続が、前記UEから前記アプリケーションサーバにおいて受信される送信されたローカル環境情報に基づいて生成される選択支援情報(SAI)に基づいて選択され、前記SAIが、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のリストと、それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報との少なくとも1つを含み、前記リスト中のWLAN APが、バックホール性能の予測に基づいて順位付けられる、論理と、
前記受信された通知に基づいて、閾値を超えるサイズを有する1つまたは複数のファイルを送信するかどうか判定するように構成される論理と、を含むことを特徴とする通信エンティティ。
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)に接続し、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとデータを交換するように構成されるユーザ機器(UE)によって実行されると、前記UEに動作を実行させる命令を記憶したコンピュータ可読記録媒体であって、前記命令が、
前記UEのローカル環境を監視するためのプログラムコードと、
前記監視に基づいて、ローカル環境情報を前記アプリケーションサーバに送信するためのプログラムコードと、
前記ローカル環境情報の前記送信に応答して、(i)前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のリストと(ii)それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報とを少なくとも含む、WLANアクセスポイント(AP)選択支援情報(SAI)を受信するためのプログラムコードと、
前記リスト中のWLAN APのうちの1つの選択を決定するためのプログラムコードと、
前記選択されたWLAN APの関連するナビゲーション情報に基づいて、前記UEのユーザに前記選択されたWLAN APへの道順を提供するためのプログラムコードと、
を含み、
前記リスト中のWLAN APが、バックホール性能の予測に基づいて順位付けられることを特徴とするコンピュータ可読記録媒体。
ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)中に位置し、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)に接続するように構成されるユーザ機器(UE)とデータを交換するように構成されるアプリケーションサーバによって実行されると、前記アプリケーションサーバに動作を実行させる命令を記憶したコンピュータ可読記録媒体であって、前記命令が、
前記UEのローカル環境を示すローカル環境情報を前記UEから受信するためのプログラムコードと、
前記ローカル環境情報に基づいて、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のセットを決定するためのプログラムコードと、
前記決定されたWLAN APのセットに基づいて、前記UEに送信されるべきWLAN APのリストを生成するためのプログラムコードと、
(i)前記WLAN APのリストと、(ii)それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報とを少なくとも含む、WLAN AP選択支援情報を生成するためのプログラムコードと、
前記WLAN AP選択支援情報を前記UEに送信するためのプログラムコードと、
を含み、
前記WLAN APのリストの前記生成が、前記WLAN APのセットのバックホール性能の予測に基づいて前記WLAN APのセットを順位付けるためのプログラムコードを含むことを特徴とするコンピュータ可読記録媒体。
ユーザ機器(UE)とワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとの間でワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を通じてデータを交換するように構成される通信エンティティによって実行されると、前記通信エンティティに動作を実行させる命令を記憶したコンピュータ可読記録媒体であって、前記命令が、
前記UEが所与のWLANアクセスポイント(AP)に接続されているという通知を、前記アプリケーションサーバにおいて前記UEから受信するためのプログラムコードであって、前記接続が、前記アプリケーションサーバにおいて前記UEから受信される送信されたローカル環境情報に基づいて生成される選択支援情報(SAI)に基づいて選択され、前記SAIが、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のリストと、それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報との少なくとも1つを含み、前記リスト中のWLAN APが、バックホール性能の予測に基づいて順位付けられるプログラムコードと、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記UEが前記所与のWLAN APに接続されたままになると予測される推定継続時間を計算するためのプログラムコードと、
前記アプリケーションサーバから、前記所与のWLAN APへの前記UEの接続と、前記推定継続時間と関連付けられる情報とを通知して、前記推定継続時間に基づくある量のデータを前記UEと交換するように1つまたは複数の外部エンティティに促すためのプログラムコードと、を含むことを特徴とするコンピュータ可読記録媒体。
ユーザ機器(UE)とワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとの間でワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)を通じてデータを交換するように構成される通信エンティティによって実行されると、前記通信エンティティに動作を実行させる命令を記憶したコンピュータ可読記録媒体であって、前記命令が、
前記通信エンティティにおいて、(i)前記UEが所与のWLAN APに接続されることと、(ii)前記UEが前記所与のWLAN APに接続されたままであると予測される推定継続時間に関連する情報とを示す、通知を前記アプリケーションサーバから受信するためのプログラムコードであって、前記通知が、前記UEが所与のWLANアクセスポイント(AP)に接続されるという、前記UEから前記アプリケーションサーバにおいて受信された通知に応答して、前記UEが所与のWLAN APに接続されたままであると予測される推定継続時間の前記アプリケーションサーバにおける計算に基づき、前記接続が、前記UEから前記アプリケーションサーバにおいて受信される送信されたローカル環境情報に基づいて生成される選択支援情報(SAI)に基づいて選択され、前記SAIが、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のリストと、それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報との少なくとも1つを含み、前記リスト中のWLAN APが、バックホール性能の予測に基づいて順位付けられる、プログラムコードと、
前記受信された通知に基づいて、閾値を超えるサイズを有する1つまたは複数のファイルを送信するかどうか判定するためのプログラムコードと、を含むことを特徴とするコンピュータ可読記録媒体。
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)に接続するように構成されるユーザ機器(UE)とワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとの間でデータを交換する方法であって、
前記UEにおいて前記UEのローカル環境を監視するステップと、
前記UEからの前記監視に基づいて、ローカル環境情報を前記WWANを通じて前記UEから前記アプリケーションサーバに送信するステップと、
前記UEにおいて、前記ローカル環境情報の前記送信に応答して、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のリストと、それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報との少なくとも1つを含む、WLANアクセスポイント(AP)選択支援情報(SAI)を、前記WWANを通じて前記アプリケーションサーバから受信するステップと、
前記UEにおいて、前記受信されたSAIに基づいて、前記リスト中のWLAN APのうちの1つの選択を決定するステップと、
前記選択されたWLAN APの関連するナビゲーション情報に基づいて、前記UEのユーザに前記選択されたWLAN APへの道順を提供するステップと、
前記UEにおいて、閾値を超えるサイズまたはデータレートを有するモバイル機器で終了するデータが前記UEへの送信に利用可能であるという指示を受信するステップとを含み、
前記監視するステップが、前記モバイル機器で終了するデータが前記WLANを通じて受信され得るように前記WLANへの前記UEの移行を支援するために、前記受信された指示によって引き起こされることを特徴とする方法。
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)に接続するように構成されるユーザ機器(UE)とワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとの間でデータを交換する方法であって、
前記UEにおいて前記UEのローカル環境を監視するステップと、
前記UEからの前記監視に基づいて、ローカル環境情報を前記WWANを通じて前記UEから前記アプリケーションサーバに送信するステップと、
前記UEにおいて、前記ローカル環境情報の前記送信に応答して、前記UEの近傍にあるWLAN APのリストと、それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報との少なくとも1つを含む、WLANアクセスポイント(AP)選択支援情報(SAI)を、前記WWANを通じて前記アプリケーションサーバから受信するステップと、
前記UEにおいて、前記受信されたSAIに基づいて、前記リスト中のWLAN APのうちの1つの選択を決定するステップと、
前記選択されたWLAN APの関連するナビゲーション情報に基づいて、前記UEのユーザに前記選択されたWLAN APへの道順を提供するステップと、
前記選択されたWLAN APへの前記接続を、1つまたは複数の他のUEに通知するステップと、を含むことを特徴とする方法。
ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)に接続するように構成されるユーザ機器(UE)とワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)ベースのアプリケーションサーバとの間でデータを交換する方法であって、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記UEのローカル環境を示すローカル環境情報を前記UEから受信するステップと、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記ローカル環境情報に基づいて、前記UEの近傍にあるWLANアクセスポイント(AP)のセットを決定するステップと、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記決定されたWLAN APのセットに基づいて、前記UEに送信されるべきWLAN APのリストを生成するステップと、
前記アプリケーションサーバにおいて、前記WLAN APのリストと、それによって前記UEが前記リスト中のWLAN APへと進むことができるナビゲーション情報とを少なくとも含む、WLAN AP選択支援情報を生成するステップと、
前記アプリケーションサーバから、前記WLAN AP選択支援情報を前記UEに送信するステップと、
前記WLAN APのリストの前記生成が、前記WLAN APのセットの1つまたは複数のWLAN APのバックホール性能の予測に基づいて、前記WLAN APのセットの前記1つまたは複数のWLAN APを前記WLAN APのリストから除外するステップを含むことを特徴とする方法。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の特定の実施形態を対象とする以下の説明および関連する図面で、本発明の態様が開示される。本発明の範囲から逸脱することなく、代替の実施形態が考案され得る。さらに、本発明の関連する詳細を不明瞭にしないように、本発明のよく知られている要素は詳細に説明されず、または省略される。
【0010】
「例示的」および/または「例」という用語は、本明細書では「例、事例、または例示として機能すること」を意味するために使用される。本明細書で「例示的」および/または「例」として説明されるいかなる実施形態も、必ずしも他の実施形態よりも好ましいまたは有利であると解釈されるべきではない。同様に、「本発明の実施形態」という用語は、本発明のすべての実施形態が、論じられた特徴、利点または動作モードを含むことを必要としない。
【0011】
さらに、多くの実施形態が、たとえばコンピューティングデバイスの要素によって実行されるべき、一連の動作に関して説明される。本明細書で説明される様々な動作は、特定の回路(たとえば、特定用途向け集積回路(ASIC))によって、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって、あるいは両方の組合せによって実行され得ることを認識されよう。加えて、本明細書で説明されるこれらの一連の動作は、実行時に、関連するプロセッサに本明細書で説明される機能を実行させるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した、任意の形式のコンピュータ可読記憶媒体内で全体として具現化されるものと見なされ得る。したがって、本発明の様々な態様は、請求する主題の範囲内にすべて入ることが企図されているいくつかの異なる形式で具現化され得る。加えて、本明細書で説明される実施形態ごとに、任意のそのような実施形態の対応する形式が、たとえば、説明される動作を実行する「ように構成された論理」として本明細書で説明されることがある。
【0012】
本明細書ではユーザ機器(UE)と呼ばれるHigh Data Rate(HDR)加入者局は、モバイルでも固定でもよく、Node Bと呼ばれ得る1つまたは複数のアクセスポイント(AP)と通信することができる。UEは、Node Bのうちの1つまたは複数を通じて、無線ネットワークコントローラ(RNC)との間でデータパケットを送受信する。Node BおよびRNCは、無線アクセスネットワーク(RAN)と呼ばれるネットワークの部分である。無線アクセスネットワークは、複数のアクセス端末間で音声パケットおよびデータパケットを運ぶことができる。
【0013】
無線アクセスネットワークは、無線アクセスネットワークの外部の追加のネットワークにさらに接続されていてもよく、そのようなコアネットワークは、特定のキャリア関連のサーバおよびデバイス、ならびに企業内イントラネット、インターネット、公衆交換電話網(PSTN)、サービング汎用パケット無線サービス(GPRS)サポートノード(SGSN)、ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN)のような他のネットワークへの接続を含んでおり、各UEとそのようなネットワークとの間で音声パケットおよびデータパケットを運ぶことができる。1つまたは複数のNode Bとのアクティブなトラフィックチャネル接続を確立したUEは、アクティブなUEと呼ばれることがあり、トラフィック状態にあると呼ばれ得る。1つまたは複数のNode Bとのアクティブなトラフィックチャネル(TCH)接続を確立する過程にあるUEは、接続セットアップ状態にあると呼ばれ得る。UEは、ワイヤレスチャネルまたは有線チャネルを介して通信する任意のデータデバイスであり得る。UEは、さらに、限定はされないが、PCカード、コンパクトフラッシュ(登録商標)デバイス、外付けまたは内蔵のモデム、またはワイヤレスもしくは有線の電話を含むいくつかのタイプのデバイスのうちのいずれであってもよい。UEが信号をNode Bに送る通信リンクは、アップリンクチャネル(たとえば、逆方向トラフィックチャネル、制御チャネル、アクセスチャネルなど)と呼ばれる。Node Bが信号をUEに送る通信リンクは、ダウンリンクチャネル(たとえば、ページングチャネル、制御チャネル、ブロードキャストチャネル、順方向トラフィックチャネルなど)と呼ばれる。本明細書で使用される場合、トラフィックチャネル(TCH)という用語は、アップリンク/逆方向トラフィックチャネル、またはダウンリンク/順方向トラフィックチャネルのいずれかを指し得る。
【0014】
図1は、本発明の少なくとも1つの実施形態による、ワイヤレス通信システム100の1つの例示的な実施形態のブロック図を示す。システム100は、パケット交換データネットワーク(たとえばイントラネット、インターネット、および/またはコアネットワーク126)とUE102、108、110、112との間にデータ接続を提供するネットワーク機器にUE102を接続することができるアクセスネットワークまたは無線アクセスネットワーク(RAN)120と、エアインターフェース104を介して通信している、携帯電話102のようなUEを含み得る。本明細書で示されるように、UEは、携帯電話102、携帯情報端末108、本明細書では双方向テキストページャとして示されるページャ110、さらにはワイヤレス通信ポータルを有する個別のコンピュータプラットフォーム112であってよい。したがって、本発明の実施形態は、ワイヤレスモデム、PCMCIAカード、パーソナルコンピュータ、電話、またはそれらの任意の組合せもしくは部分的な組合せを限定することなく含む、ワイヤレス通信ポータルを含みまたはワイヤレス通信機能を有する、任意の形態のUE上で実現され得る。さらに、本明細書で使用される場合、他の通信プロトコル(すなわちW-CDMA以外)における「UE」という用語は、互換的に「アクセス端末」、「AT」、「ワイヤレスデバイス」、「クライアントデバイス」、「モバイル端末」、「移動局」、およびそれらの変形として呼ばれ得る。
【0015】
再び
図1を参照すると、ワイヤレス通信システム100のコンポーネント、および本発明の例示的な実施形態の要素の相互関係は、図示の構成に限定されない。システム100は、例にすぎず、ワイヤレスクライアントコンピューティングデバイス102、108、110、112などのリモートUEが、無線で互いの間で、かつ/または、限定はされないが、コアネットワーク126、インターネット、PSTN、SGSN、GGSN、および/もしくは他のリモートサーバを含む、エアインターフェース104およびRAN120を介して接続されるコンポーネントの間で通信することを可能にする、任意のシステムを含み得る。
【0016】
RAN120は、RNC122に送信される(一般的にデータパケットとして送信される)メッセージを制御する。RNC122は、Serving General Packet Radio Services(GPRS)Support Node(SGSN)とUE102/108/110/112との間のベアラチャネル(すなわち、データチャネル)のシグナリング、確立、および切断を担う。また、リンクレイヤ暗号化が可能な場合、RNC122は、エアインターフェース104を介してコンテンツを転送する前に、コンテンツを暗号化する。RNC122の機能は、当技術分野でよく知られており、簡潔のためにこれ以上は論じられない。コアネットワーク126は、ネットワーク、インターネット、および/または公衆交換電話網(PSTN)によってRNC122と通信することができる。あるいは、RNC122は、インターネットまたは外部ネットワークに直接接続することができる。一般的に、コアネットワーク126とRNC122との間のネットワークまたはインターネット接続は、データを転送し、PSTNは、音声情報を転送する。RNC122は、複数のNode B124に接続することができる。コアネットワーク126と同様の方法で、RNC122は通常、データ転送および/または音声情報のために、ネットワーク、インターネット、および/またはPSTNによってNode B124に接続される。Node B124は、データメッセージを、携帯電話102のようなUEへワイヤレスにブロードキャストすることができる。当技術分野で知られているように、Node B124、RNC122、および他のコンポーネントが、RAN120を形成することができる。しかしながら、代替構成が使用されてもよく、本発明は、図示の構成に限定されない。たとえば、別の実施形態では、RNC122、およびNode B124のうちの1つまたは複数の機能は、RNC122とNode B124の両方の機能を有する単一の「ハイブリッド」モジュールに収められてよい。
【0017】
図2Aは、本発明のある実施形態によるコアネットワーク126を示す。特に、
図2Aは、W-CDMAシステム内で実装されるGeneral Packet Radio Services(GPRS)コアネットワークのコンポーネントを示す。
図2Aの実施形態では、コアネットワーク126は、Serving GPRS Support Node(SGSN)160、Gateway GPRS Support Node(GGSN)165、およびインターネット175を含む。しかしながら、代替的な実施形態では、インターネット175および/または他のコンポーネントの部分がコアネットワークの外部に配置されていてもよいことを諒解されたい。
【0018】
一般に、GPRSは、インターネットプロトコル(IP)パケットを送信するために、Global System for Mobile communications(GSM(登録商標))電話によって使用されるプロトコルである。GPRSコアネットワーク(たとえば、GGSN165および1つまたは複数のSGSN160)は、GPRSシステムの中心部分であり、W-CDMAベースの3Gネットワークのサポートも提供する。GPRSコアネットワークは、GSM(登録商標)コアネットワークの一体化された部分であり、GSM(登録商標)およびW-CDMAネットワークにおけるIPパケットサービスのモビリティ管理、セッション管理、およびトランスポートを提供する。
【0019】
GPRSトンネリングプロトコル(GTP)は、GPRSコアネットワークを特徴付けるIPプロトコルである。GTPは、GGSN165において、1つの位置からインターネットに接続し続けているかのようにしながら、GSM(登録商標)またはW-CDMAネットワークのエンドユーザ(たとえば、UE)が方々に移動することを可能にするプロトコルである。これは、加入者の現在のSGSN160から、加入者のセッションを処理しているGGSN165に加入者のデータを転送することによって達成される。
【0020】
GTPの3つの形態、すなわち(i)GTP-U、(ii)GTP-C、および(iii)GTP'(GTP Prime)がGPRSコアネットワークによって使用される。GTP-Uは、パケットデータプロトコル(PDP)コンテキストごとに分離されたトンネルでのユーザデータの転送に使用される。GTP-Cは、制御シグナリング(たとえば、PDPコンテキストのセットアップおよび削除、GSN到達可能性の検証、加入者があるSGSNから別のSGSNに移動した場合のような更新または変更)に使用される。GTP'は、GSNから課金機能への課金データの転送のために使用される。
【0021】
図2Aを参照すると、GGSN165は、GPRSバックボーンネットワーク(図示せず)と外部パケットデータネットワーク175との間のインターフェースとして働く。GGSN165は、関連するパケットデータプロトコル(PDP)形式(たとえば、IPまたはPPP)のパケットデータを、SGSN160から来るGPRSパケットから抽出し、対応するパケットデータネットワーク上でパケットを送出する。反対方向において、着信データパケットは、GGSN165によってSGSN160に向けられ、SGSN160は、RAN120によってサービスされる宛先のUEの無線アクセスベアラ(RAB)を管理および制御する。それによって、GGSN165は、ターゲットUEの現在のSGSNアドレスおよびそのユーザのプロファイルを、そのロケーションレジスタ(たとえば、PDPコンテキスト内)に記憶する。GGSNは、IPアドレス割当てを担い、接続されたUEのデフォルトのルータである。また、GGSNは、認証および課金機能を実行する。
【0022】
ある例では、SGSN160は、コアネットワーク126内の多くのSGSNのうちの1つの代表である。各SGSNは、関連する地理的サービスエリア内で、UEとの間でのデータパケットの配信を担う。SGSN160のタスクには、パケットルーティングおよび転送、モビリティ管理(たとえば、接続/切断および位置管理)、論理リンク管理、ならびに認証および課金機能などがある。SGSNのロケーションレジスタは、位置情報(たとえば、現在のセル、現在のVLR)、および、SGSN160に登録されたすべてのGPRSユーザのユーザプロファイル(たとえば、パケットデータネットワークで使用されるIMSI、PDPアドレス)を、たとえばユーザまたはUEごとに1つまたは複数のPDPコンテキスト内に記憶する。したがって、SGSNは、(i)GGSN165からのダウンリンクGTPパケットの逆トンネリング、(ii)GGSN165に向かうIPパケットのアップリンクトンネリング、(iii)UEがSGSNサービスエリアの間を移動するときのモビリティ管理の実行、(iv)モバイル加入者の支払い請求を担う。当業者が諒解するように、(i)〜(iv)の他に、GSM(登録商標)/EDGEネットワークのために構成されたSGSNは、W-CDMAネットワークのために構成されたSGSNと比較して、わずかに異なる機能を有する。
【0023】
RAN120(たとえば、またはUniversal Mobile Telecommunications System(UMTS)システムアーキテクチャにおけるUTRANなど)は、Radio Access Network Application Part(RANAP)プロトコルを介して、SGSN160と通信する。RANAPは、Iuインターフェース(Iu-ps)を通じて、フレームリレーまたはIPなどの伝送プロトコルによって動作する。SGSN160は、SGSN160および他のSGSN(図示せず)と内部のGGSNとの間のIPベースのインターフェースであり上で定義されたGTPプロトコル(たとえば、GTP-U、GTP-C、GTP'など)を使用する、Gnインターフェースを介してGGSN165と通信する。
図2Aの実施形態では、SGSN160とGGSN165との間のGnは、GTP-CとGTP-Uの両方を搬送する。
図2Aには示されないが、Gnインターフェースは、ドメイン名システム(DNS)によっても使用される。GGSN165は、公衆データネットワーク(PDN)(図示せず)に、次にインターネット175に、IPプロトコルによるGiインターフェースを介して直接、またはワイヤレスアプリケーションプロトコル(WAP)ゲートウェイを通じて接続される。
【0024】
図2Bは、本発明の別の実施形態によるコアネットワーク126を示す。
図2Bは、
図2Bがダイレクトトンネル機能の実装形態を示すことを除いて、
図2Aと同様である。
【0025】
ダイレクトトンネルは、SGSN160が、パケット交換(PS)ドメイン内のRANとGGSNとの間のダイレクトユーザプレーントンネル、GTP-Uを確立することを可能にする、Iuモードにおける任意選択の機能である。ダイレクトトンネル対応SGSN、たとえば
図2BのSGSN160は、SGSNがダイレクトユーザプレーン接続を使用できるかどうかにかかわらず、GGSN単位およびRNC単位で構成され得る。
図2BのSGSN160は、制御プレーンシグナリングを処理し、ダイレクトトンネルをいつ確立するべきか決定を行う。PDPコンテキストに割り当てられた無線ベアラ(RAB)が解放される(すなわち、PDPコンテキストが保たれる)と、ダウンリンクパケットの処理を可能にするために、GGSN165とSGSN160との間にGTP-Uトンネルが確立される。
【0026】
SGSN160とGGSN165との間の任意選択のダイレクトトンネルは通常、(i)ローミングの場合において(たとえば、GGSNが同じPLMNにあるか、異なるPLMNにあるかを、SGSNが知る必要があるので)、(ii)SGSNが加入者プロファイル中のCustomized Applications for Mobile Enhanced Logic(CAMEL)加入情報をホームロケーションレジスタ(HLR)から受信済みである場合、および/または(iii)GGSN165がGTPプロトコルバージョン1をサポートしない場合は、許可されない。CAMEL制約に関して、ダイレクトトンネルが確立されている場合、SGSN160はユーザプレーンをもはや見ることができないので、SGSN160からのボリューム報告は可能ではない。したがって、CAMELサーバは、PDPコンテキストの存続期間中はいつでもボリューム報告を呼び出すことができるので、ダイレクトトンネルの使用は、CAMEL加入情報を含むプロファイルをもつ加入者に対して禁止される。
【0027】
SGSN160は、Packet Mobility Management(PMM)切断状態、PMMアイドル状態またはPMM接続状態で動作中であり得る。ある例では、ダイレクトトンネル機能のための、
図2Bに示されるGTP接続を確立することができ、そうすることにより、SGSN160はPMM接続状態になり、UEからIu接続確立要求を受信する。SGSN160は、新たなIu接続と既存のIu接続が同じUE向けになることを確実にし、同じUE向けである場合、SGSN160は、新たな要求を処理し、既存のIu接続と、それに関連付けられたすべてのRABとを解放する。新たなIu接続と既存の接続が同じUE向けになることを確実にするために、SGSN160は、セキュリティ機能を実行することができる。Iu接続確立要求がシグナリングのみについてであるケースでは、ダイレクトトンネルがUE用に確立された場合、SGSN160は、Update PDP Context Requestを、関連付けられたGGSN165に送り、SGSN160とGGSN165との間のGTPトンネルを確立する。Iu接続確立要求がデータ転送についてであるケースでは、SGSN160は、直ちに新たなダイレクトトンネルを確立し、関連付けられたGGSN165にUpdate PDP Context Requestを送信し、ユーザプレーンについてのRNCのアドレス、データについてのダウンリンクTunnel Endpoint Identifier(TEID)を含めることができる。
【0028】
原因が「指示されたシグナリング接続再確立(Directed Signaling connection re-establishment)」であるRRC Connection ReleaseメッセージをUEが受信済みであるとき、ルーティングエリアが最終更新以来変化していない場合であっても、UEは、PMMアイドル状態に入ると直ちに、ルーティングエリア更新(RAU)手順も実行する。ある例では、RNCが、Iur接続の欠如により、UEを検証するためにサービングRNCに連絡することができないとき、RNCは、「指示されたシグナリング接続再確立」が原因であるRRC Connection Releaseメッセージを送信する(たとえば、TS25.331[52]参照)。UEがユーザデータを送信するのを保留しているとき、UEは、RAU手順の完了成功の後、後に続くサービス要求手順を実行して、無線アクセスベアラを再確立する。
【0029】
PDPコンテキストは、UEがアクティブなGPRSセッションを有するとき、特定のUEの通信セッション情報を含む、SGSN160とGGSN165の両方に存在するデータ構造である。UEは、GPRS通信セッションを開始することを望むとき、まず、SGSN160に接続し、次いで、GGSN165によってPDPコンテキストをアクティブ化しなければならない。これによって、加入者が現在訪問しているSGSN160、およびUEのアクセスポイントにサービスしているGGSN165において、PDPコンテキストデータ構造が割り振られる。
【0030】
図2Cは、
図1のワイヤレス通信システム100の一例をより詳細に示す。具体的には、
図2Cを参照すると、UE1...Nは、異なるパケットデータネットワークのエンドポイントによってサービスされる位置でRAN120に接続するものとして示されている。
図2Cの例は、W-CDMAシステムおよび用語に固有のものであるが、1xEV-DOシステムに適合するために
図2Cをどのように変更することができるかが諒解されよう。したがって、UE1およびUE3は、第1のパケットデータネットワークエンドポイント162(たとえば、SGSN、GGSN、PDSN、ホームエージェント(HA)、外部エージェント(FA)などに対応し得る)によってサービスされる部分でRAN120に接続する。第1のパケットデータネットワークエンドポイント162は、次に、ルーティングユニット188を介して、インターネット175、ならびに/または、認証、認可およびアカウンティング(AAA)サーバ182、プロビジョニングサーバ184、インターネットプロトコル(IP)マルチメディアサブシステム(IMS)/セッション開始プロトコル(SIP)登録サーバ186、および/もしくはアプリケーションサーバ170のうちの1つもしくは複数に接続する。UE2およびUE5...Nは、第2のパケットデータネットワークエンドポイント164(たとえば、SGSN、GGSN、PDSN、FA、HAなどに対応し得る)によってサービスされる部分でRAN120に接続する。第1のパケットデータネットワークエンドポイント162と同様に、第2のパケットデータネットワークエンドポイント164は、次に、ルーティングユニット188を介して、インターネット175、ならびに/またはAAAサーバ182、プロビジョニングサーバ184、IMS/SIP登録サーバ186、および/もしくはアプリケーションサーバ170のうちの1つもしくは複数に接続する。UE4は、直接インターネット175に接続し、次いでインターネット175を通じて、上記のシステムコンポーネントのうちのいずれかに接続することができる。
【0031】
図2Cを参照すると、UE1、UE3、およびUE5...Nは、ワイヤレス携帯電話として示され、UE2は、ワイヤレスタブレット型PCとして示され、UE4は、有線のデスクトップステーションとして示されている。しかしながら、他の実施形態では、ワイヤレス通信システム100は任意のタイプのUEに接続することができ、
図2Cに示される例は、システム内で実装され得るUEのタイプを制限するものではないことが諒解されよう。また、AAA182、プロビジョニングサーバ184、IMS/SIP登録サーバ186、およびアプリケーションサーバ170はそれぞれ、構造的に別のサーバとして示されているが、本発明の少なくとも1つの実施形態において、これらのサーバのうちの1つまたは複数は、統合されていてもよい。
【0032】
さらに、
図2Cを参照すると、アプリケーションサーバ170は、複数のメディア制御複合体(MCC)1...N170Bと複数の地域ディスパッチャ1...N170Aとを含むものとして示されている。集合的に、地域ディスパッチャ170AおよびMCC170Bは、少なくとも1つの実施形態では、ワイヤレス通信システム100内の通信セッション(たとえば、IPユニキャストプロトコルおよび/またはIPマルチキャストプロトコルを介した半二重グループ通信セッション)を調停するように集合的に機能するサーバの分散型ネットワークに対応し得る、アプリケーションサーバ170内に含まれる。たとえば、アプリケーションサーバ170によって調停される通信セッションは、理論上、システム100内のどこかに位置するUE間で行われ得るので、調停された通信セッションの待ち時間を減らすように(たとえば、北米のMCCが中国に位置するセッション参加者間で媒体を方々に中継しないように)、複数の地域ディスパッチャ170AおよびMCCが分布する。したがって、アプリケーションサーバ170を参照すると、関連する機能は、地域ディスパッチャ170Aのうちの1つもしくは複数、および/またはMCC170Bのうちの1つもしくは複数によって実施され得ることが諒解されよう。地域ディスパッチャ170Aは、全般的に、通信セッションを確立することに関連する任意の機能(たとえば、UE間のシグナリングメッセージの処理、告知メッセージのスケジューリングおよび/または送信など)を担い、MCC170Bは、通話中シグナリングおよび調停された通信セッション中の媒体の実際の交換を行うことを含めて、呼インスタンスの間の通信セッションをホストすることを担う。
【0033】
図3を参照すると、たとえば携帯電話などのUE200(ここではワイヤレスデバイス)は、プラットフォーム202を有し、プラットフォーム202は、RAN120から送信され、最終的にはコアネットワーク126、インターネット、および/または他のリモートサーバおよびネットワークから来る可能性がある、ソフトウェアアプリケーション、データ、および/またはコマンドを受信し、実行することができる。プラットフォーム202は、特定用途向け集積回路(「ASIC」208)または他のプロセッサ、マイクロプロセッサ、論理回路、または他のデータ処理デバイスに動作可能に結合された送受信機206を含み得る。ASIC208または他のプロセッサは、ワイヤレスデバイスのメモリ212中の任意の常駐プログラムとインターフェースするアプリケーションプログラミングインターフェース(API)210レイヤを実行する。メモリ212は、読取り専用メモリまたはランダムアクセスメモリ(RAMおよびROM)、EEPROM、フラッシュカード、またはコンピュータプラットフォームに共通の任意のメモリから構成され得る。プラットフォーム202は、メモリ212中でアクティブに使用されないアプリケーションを保持することができるローカルデータベース214も含み得る。ローカルデータベース214は、一般にフラッシュメモリセルであるが、磁気媒体、EEPROM、光学媒体、テープ、ソフトまたはハードディスクなど、当技術分野で知られている任意の二次記憶デバイスであってもよい。内部プラットフォーム202のコンポーネントはまた、当技術分野で知られていているように、コンポーネントの中でもとりわけ、アンテナ222、ディスプレイ224、プッシュツートークボタン228およびキーパッド226のような外部デバイスに動作可能に結合され得る。
【0034】
したがって、本発明のある実施形態は、本明細書で説明された機能を実行する能力を含むUEを含み得る。当業者が諒解するように、様々な論理要素は、本明細書で開示される機能を達成するために、個別の要素、プロセッサ上で実行されるソフトウェアモジュール、またはソフトウェアとハードウェアとの任意の組合せで具現化され得る。たとえば、ASIC208、メモリ212、API210およびローカルデータベース214をすべて協働的に使用して、本明細書で開示される様々な機能をロード、記憶および実行することができ、したがってこれらの機能を実行するための論理は様々な要素に分散され得る。代替的に、機能は1つの個別コンポーネントに組み込まれてよい。したがって、
図3のUE200の特徴は、単に例示にすぎないものと見なされ、本発明は、示された特徴または構成に限定されない。
【0035】
UE102またはUE200とRAN120との間のワイヤレス通信は、たとえば符号分割多元接続(CDMA)、W-CDMA、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交周波数分割多元(OFDM)、Global System for Mobile Communications(GSM(登録商標))、またはワイヤレス通信ネットワークもしくはデータ通信ネットワークで使用され得る他のプロトコルのような、様々な技術に基づき得る。たとえば、W-CDMAでは、データ通信は、一般的に、クライアントデバイス102、Node B124、およびRNC122の間で行われる。RNC122は、コアネットワーク126、PSTN、インターネット、仮想専用ネットワーク、SGSN、GGSNなどのような複数のデータネットワークに接続することができ、したがって、UE102またはUE200は、より広い通信ネットワークにアクセスすることができる。上で論じられ、当技術分野で知られているように、音声送信、および/またはデータは、様々なネットワークおよび構成を使用してRANからUEに送信され得る。したがって、本明細書で提供される例は、本発明の実施形態を限定するためのものではなく、単に本発明の実施形態の態様の説明を助けるためのものにすぎない。
【0036】
図4は、本発明の別の実施形態による、
図1のワイヤレス通信システムを示す。
図4に示されるように、UE200は、RAN120内のNode B124を介してワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)400に、かつ、WLANアクセスポイント(AP)425Aまたは425B(たとえば、WiFiホットスポットまたはルータ)を介してワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)420Aまたは420Bに、同時に接続するように構成される。サービスプロバイダネットワークに対応し得るWWAN400のネットワークコンポーネントは、
図1、
図2A、
図2B、および
図2Cに関して上で論じられたように、RAN120、SGSN160、GGSN165、およびアプリケーションサーバ170を含む。
図4では、WWAN400は、サービスプロバイダファイアウォールとも呼ばれ得るWWANファイアウォール405およびネットワークアドレス変換(NAT)コンポーネント408をさらに含む。NAT408およびWWANファイアウォール405は、
図4では個別のエンティティまたはコンポーネントとして示されているが、本発明の他の実施形態では、それらのそれぞれの機能は、(たとえば
図2Cのルーティングユニット188のような)単一のサーバまたはスイッチに統合され得ることを諒解されよう。NAT408の機能が、WLAN420A内に配置されるNAT430に関して、以下でより詳細に説明される。
【0037】
当業者が諒解するように、ファイアウォールは、ハードウェア、ソフトウェア、またはその両方の組合せで実装され得る。ファイアウォールは、無許可のインターネットユーザが、インターネット175に接続されるプライベートネットワーク、この場合は、サービスプロバイダネットワークまたはWWAN400にアクセスするのを防止するために、頻繁に使用される。WWANファイアウォール405は、1組のルールおよび他の基準に基づいて、ネットワーク送信を許可または拒否するように構成される。インターネット175を介してWWAN400に入る、またはWWAN400から出るすべてのメッセージは、WWANファイアウォール405を通過し、ファイアウォールは各メッセージを検査し、指定されたセキュリティ基準を満たさないものをブロックする。
【0038】
WWANファイアウォール405に穴を開けることによって、アプリケーションサーバ170は、インターネット175にアクセスすることができる。
図4に示されるように、インターネット175は、WLAN420Aおよび420Bとファイルサーバ410の両方に接続されており、ファイルサーバ410は、WWANファイアウォール405とWLANファイアウォール435(
図9Aおよび
図9Bに関してより詳細に論じられる)の両方の外に位置する。インターネット175を通じて、WWAN400のアプリケーションサーバ170は、理論上、WLAN420Aに接続されているが、アクセスをブロックすることができる固有のセキュリティ(たとえば、NAT/ファイアウォール)をWLAN420Aが有することを諒解されよう。
【0039】
WLAN420Aを参照すると、WLAN420Aは、上述のWLAN AP425A(たとえば、WiFiルータまたはホットスポットなど)を含み、ネットワークアドレス変換(NAT)430、および代替的にインターネットサービスプロバイダ(ISP)ファイアウォールとも呼ばれ得るWLANファイアウォール435をさらに含む。NAT430およびWLANファイアウォール435は、
図4には個別のエンティティまたはコンポーネントとして示されているが、本発明の他の実施形態では、それらのそれぞれの機能は、(たとえば、
図2Bのルーティングユニット188のような)単一のサーバまたはスイッチに統合され得ることが諒解されよう。
【0040】
図4では、別個のWLAN420Aおよび420Bは、WLANホットスポットが比較的互いに地理的に近くても、すべてのWLANホットスポットまたはAP425Aまたは425Bが必ずしも同じNATおよび/またはファイアウォールの背後にあるとは限らないことを示す。
図4には明示的に示されないが、WLAN420Bはさらに、固有のNAT(たとえば、WLAN420A中のNAT430と同様の)およびファイアウォール(たとえば、WLAN420AまたはWLAN420Aと関連付けられるISPにおけるWLANファイアウォール435と同様の)を含み得る。
【0041】
図4を参照すると、NAT430およびWLANファイアウォール435は、WLAN420Aをインターネット175および/または他のコアネットワークもしくはWLANから切り離す。たとえば、NAT430は、WLAN420Aからの発信インターネットプロトコル(IP)パケットがIPパケットの発信者(たとえば、UE200)の代わりにNAT430で発生しているように見え、入来IPパケットがNAT430で終了するように見えるように、データグラム(IP)パケットヘッダにおけるネットワークアドレス情報を修正するように構成され得る。NAT430は、アドレスおよび/またはポート番号を変換する様々な方式のいずれかに従って実装されてよく、各タイプのNAT方式はアプリケーション通信プロトコルに様々に影響を及ぼす。たとえば、NATタイプは、フルコーンNAT(1対1のNATとしても知られる)、アドレス制限付きコーンNAT、ポート制限付きコーンNAT、および対称NATを含む。
【0042】
WLANファイアウォール435に関して、WLANファイアウォール435は、ハードウェア、ソフトウェア、またはその両方の組合せで実装され得る。ファイアウォールは、無許可のインターネットユーザがインターネット175に接続されるイントラネットなどのプライベートネットワークにアクセスするのを防止するために、頻繁に使用される。WLANファイアウォール435は、1組のルールおよび他の基準に基づいて、ネットワーク送信を許可または拒否するように構成される。WLAN420Aに入る、またはWLAN420Aから出るすべてのメッセージは、WLANファイアウォール435を通過し、ファイアウォールは各メッセージを検査し、指定されたセキュリティ基準を満たさないものをブロックする。さらに、WLANファイアウォール435は、WLANファイアウォール435の背後で保護されているホストに、RFC1918において定義されているプライベートアドレスを提供する。ひとたびWLANファイアウォール435を通じてパススルー接続が開かれると、データセッションのNAT変換の関連付けは、NAT430によって、セッションのデータが非活動である数秒の間に解放されることが多い。したがって、NAT430およびWLANファイアウォール435は、特定のイントラネット、この場合はWLAN420AのためのファイアウォールおよびNAT機能を実行するハードウェアおよび/またはソフトウェアを集合的に指すために使用される。
【0043】
UEは、一般的には、WWAN400(たとえば、セルラー通信システムなど)と比較して、WLAN420Aまたは420B(たとえば、WiFiホットスポットなど)を介して、より高い帯域幅を取得することができる。したがって、WWANが大きいファイルの転送(アップロードまたはダウンロード)のために使用される場合、代わりにWLANを使用できたとすると、または、大きいファイルの転送を開始するまでUEがWLAN接続を待つことができたとすると、貴重なWWAN帯域幅が消費され得る。しかしながら、NAT430、WLANファイアウォール435、およびWWANファイアウォール405のセキュリティ設定により、WLAN420Aまたは420Bを通じて、UE200からWWAN400内のアプリケーションサーバ170にデータを送信することは困難であり得る。
【0044】
従来、WLANが利用可能であるとき、UEは、媒体を送信するためにWWAN接続からWLAN接続に切り替えることを試みる。WLAN420Aまたは420Bを通じて行われるデータ転送は一般により安価であり、WWAN400と比較してより高速でもあり得る。
【0045】
UEは通常、WLAN APからのビーコン信号またはパイロット信号の信号強度に基づいて、様々なWLAN APの中から選択する。しかしながら、いくつかのWLANは混雑しており、バックホール性能が低い。また、いくつかのWLANに存在するNATおよび/またはファイアウォールは、プッシュアプリケーションのようないくつかのサービスを遮断し得る。したがって、WLAN APパイロット信号が強いことは、良好なWLAN性能を保証しない。さらに、UE上の大半のWiFi無線は「常にオン」であるので、UEは新たなWLANを継続的に探している。これは、UEの範囲に入るWLANの迅速な検出を可能にするが、UEのバッテリ寿命は短くなる。
【0046】
したがって、本発明の実施形態は、所与のUEと関連付けられるローカル環境情報(local environment localisetion)に基づいて、WLAN AP選択支援情報を提供することを対象とする。所与のUEがWLAN AP選択支援情報に基づいてAPに接続すると、所与のUEがAPに接続することが予測される推定継続時間が計算される。次いで、APへの所与のUEの接続が、推定継続時間に基づいて通知される。たとえば、所与のUEによって交換され得る推定ファイルサイズは、推定継続時間に基づいて計算され、次いでアプリケーションサーバ170および/または1つもしくは複数の他のUEに通知されて、所与のUEとの大きいファイルの転送を開始するかどうかに関する決定を支援することができる。さらに、WLAN AP選択支援情報は、外部エンティティ(たとえば、アプリケーションサーバ170)から受信され得るので、所与のUE上のWLAN無線は、WLAN AP選択支援情報に基づいてWLANを見つけようとするときを除き、オフのままであり得る。
【0047】
図5Aは、本発明のある実施形態による、WLAN AP選択支援情報に基づいて、所与のWLAN APへの接続を確立し、次いでその接続を通知するプロセスを示す。具体的には、
図5Aは、WLAN APへの所与のUE(「UE1」)の接続の推定継続時間がアプリケーションサーバ170において計算される実施形態に関する。
【0048】
図5Aを参照すると、500Aにおいて、UE1はローカル環境情報を監視する。500Aにおいて行われる監視するステップは、(i)UE1の地理的位置を監視するステップ(たとえば、GPSなどに基づいて)、(ii)UE1の速さを監視するステップ(たとえば、加速度計などを介して)、(iii)ローカルの固定局(たとえば、WWAN基地局、WLAN APなど)からのローカルのビーコン信号を監視するステップ、(iv)UE1の速度方向(アクセスポイントに向かう、アクセスポイントから離れる)、および/または(v)これらの任意の組合せを含み得る。一般に、500Aにおいて監視されるローカル環境情報は、UE1の近傍のWLAN APが特定され次いでUE1に対して選択的に推奨され得るように、アプリケーションサーバ170がUE1の位置を推定するのに十分な任意の情報を含み得る。
図5Aには明示的に示されないが、500Aにおいて行われるローカル環境情報を監視して、アプリケーションサーバ170がWLAN AP選択支援情報を生成することを可能にするステップは、(i)モバイル機器で開始した大きいファイルの転送(たとえば、
図7Aに関して以下でより詳細に論じられる)、(ii)別のUEで開始しモバイル機器で終了した大きいファイルの転送(たとえば、
図7Bに関して以下でより詳細に論じられる)、または(iii)サーバで開始した大きいファイルの転送(たとえば、
図7Cに関して以下でより詳細に論じられる)に応答して引き起こされ得る。
【0049】
500Aにおいてローカル環境情報を監視した後、505Aで、UE1は、WWAN400を通じて、ローカル環境情報をアプリケーションサーバ170に送信する。505Aにおいて、UE1は、WWAN400への接続をセットアップして送信に対応することができ、または代替的に、UE1は、WWAN400への既存の接続を利用して送信に対応することができる。
【0050】
図5Aを参照すると、510Aで、アプリケーションサーバ170は、WWAN400を通じてUE1からローカル環境情報を受信し、ローカル環境情報を使用して、WLAN AP選択支援情報を生成する。たとえば、アプリケーションサーバ170は、1つまたは複数のWLANおよび/またはWLAN APと関連付けられる性能履歴を記録することができる。アプリケーションサーバ170は次いで、ローカル環境情報を使用して、どのWLAN APがUE1に近いかを判定することができる。アプリケーションサーバ170は次いで、性能履歴および/またはローカル環境情報に一部基づいて、近くのWLAN APの現在の性能レベルを予測することができる。UE1がローカルWLAN APのパイロット強度のみに依存する必要がないように、予測された現在の性能レベルは、近くのWLAN APを順位付けるために使用され得る。別の例では、アプリケーションサーバ170は、UE1が高帯域幅のフェムトセルに向かってローカルの道を移動しており、間近に起きる停止(交通信号)がファイル転送をスケジューリングするのに最適な機会であろうと、推測することができる。この場合、UE1が範囲内に入るとフェムトAPに切り替えることができるように、アプリケーションサーバ170は、フェムトAPに最高の順位を与えて、高速なファイル転送を支援する。WLAN AP選択支援情報を生成するためにローカル環境情報がどのように使用され得るかということの他の例が、以下でさらに詳細に説明される。
【0051】
510AにおいてWLAN AP選択支援情報を生成した後、515Aで、アプリケーションサーバ170は、WWAN400を通じてWLAN AP選択支援情報をUE1に送信する。520Aで、UE1は、WLAN AP選択支援情報を受信し、次いでWLAN AP選択支援情報を使用してAP(「AP1」)を選択する。525Aで、何らかの後の時点において、UE1は選択されたWLAN APに接続する。たとえば、選択されたWLAN APはUE1の現在の位置の範囲外にあり得るので、520Aにおける選択によって、選択されたWLAN APのより近くにユーザが移動できるようなナビゲーション情報が、UE1により提示される。したがって、525Aにおいて行われる接続は、ユーザが選択されたWLAN APの範囲へと進むのに成功した後で行われ得る。
【0052】
525Aで選択されたWLAN AP(WLAN420Aの一部として以下で説明される「AP1」)に接続した後、530Aで、UE1は、その接続状態をアプリケーションサーバ170に通知する。ある例として、
図9Aおよび
図9Bに関してより詳細に以下で説明されるように、UE1は、530Aの通知を送信するために、WLAN420AのWLANファイアウォール435および/またはWLAN NAT430に穴を開けることができる。
【0053】
535Aで、アプリケーションサーバ170がAP1へのUE1の接続を通知されると、アプリケーションサーバ170は、(i)505Aからのローカル環境情報および/または(ii)履歴情報に基づいて、UE1がAP1に接続されたままになると予測される継続時間を推定する。たとえば、UE1がWLAN APを時速20マイルで自動車により通過し、次いで赤信号で停止したことを、ローカル環境情報が示す場合、推定継続時間は、青信号に変わるまでの予測される時間と、UE1の予測される速さ(たとえば、時速20マイル)でUE1がWLAN APの範囲外に移動するまでの時間の推定値とを足したものに相当し得る。所与のWLAN APへのUE1の接続の継続時間を推定する他の例が、以下でより詳細に論じられる。
【0054】
図5Aを参照すると、535Aで推定継続時間を計算した後、540Aで、アプリケーションサーバ170は次いで、推定継続時間に基づいて、AP1へのUE1の接続を1つまたは複数のUE2...Nに通知する。たとえば、UE2...Nは、アプリケーションサーバ170に登録し、UE1がWLANに接続されたときに通知を受信することまたはUE1との大きいファイルの転送を開始することのいずれかを望むことを示した、UEに対応し得る。UE2...NがUE1の接続通知にどのように対応し得るかの例が、
図6Aおよび
図6Bに関して以下でより詳細に論じられる。
【0055】
図5Bは、本発明のある実施形態による、
図5Aのプロセスのより詳細な実施の例を示す。具体的には、
図5BにおいてUE1によって監視されるローカル環境情報は、UE1の速度(すなわち、速さおよび方向)と位置とに対応し、UE1のAP接続は、UE1がAPに接続されている間に受信することが可能であると予測されるファイルサイズ(たとえば、推定接続継続時間およびAPを通じた帯域幅予測に基づく)を示すものとともに、通知される。本明細書で使用される場合、「サイズ」または「ファイルサイズ」という用語は、データファイルの長さ(たとえば、2メガバイト、1.5ギガバイト、180キロバイトなど)を指すために使用されることがあり、または代替的に、ストリーミングタイプのデータのためのデータレートおよび/または時間に基づいてよい。
【0056】
図5Bを参照すると、500Bで、UE1はUE1の速度および位置を監視する。たとえば、UE1は、加速度計および/またはGPSを使用してその速さを監視することができ、次いで、その位置が監視された速さでどのように移動しているかに基づいて、その速度(すなわち、速さおよび方向)を導出することができる。さらに、UE1は、地理的な測位手順(たとえば、GPS、ハイブリッドセルラー/GPSなど)を使用して、または代替的に、二次的な要因(たとえば、WWAN基地局、WLAN APなどのようなローカルの固定局からローカルのビーコン信号を監視すること)に基づいて、位置を監視することができる。諒解されるように、500Bは
図5Aの500Aの実施の例に対応する。
【0057】
図5Bを参照すると、500BでUE1の速度および位置を監視した後、505Bで(たとえば、505Aのように)、UE1は、WWAN400を通じて、UE1の速度および位置の情報をアプリケーションサーバ170に送信する。505Bにおいて、UE1は、WWAN400への接続をセットアップして送信に対応することができ、または代替的に、UE1は、WWAN400への既存の接続を利用して送信に対応することができる。
【0058】
図5Bを参照すると、510Bで、アプリケーションサーバ170は、WWAN400を通じてUE1から速度および位置の情報を受信し、速度および位置の情報を使用して、WLAN AP選択支援情報を生成する。たとえば、アプリケーションサーバ170は、UE1の位置を使用して、UE1の1マイル以内にあるWLAN APのような、近くのWLAN APのリストを埋めることができる。近くのWLAN APのリストは次いで、UE1の現在の速度に基づいて、UE1が移動している方向にないWLAN APをWLAN APのリストから除外するように、フィルタリングされ得る。また、UE1がかなり高速に移動している場合、まもなくUE1の範囲外に出るWLAN APも、WLAN APのリストから除外され得る。次に、リストから除外されないWLAN APから、アプリケーションサーバは、(たとえば、
図8Bに関して以下でより詳細に論じられる、以前に報告された性能の統計に基づいて)WLAN APと関連付けられる性能履歴情報をロードすることができる。アプリケーションサーバ170は、性能履歴情報を使用して、UE1に対するWLAN APの性能を予測することができる。アプリケーションサーバ170は次いで、予測される性能が低いWLAN APを除外することができる。最後に、WLAN APの位置、UE1の速度、および/または性能予測に基づいて除外されないあらゆる残りのWLAN APが、(たとえば、現在UE1にどの程度近いか、または、UE1の速度に基づいてある閾値の期間中にUE1にどの程度近づくと予測されるか、性能予測などに基づいて)アプリケーションサーバ170によって順位付けられる。アプリケーションサーバ170は次いで、残りのWLAN APの順位付けられたリストを含めるようにWLAN AP選択支援情報を生成することができ、さらに、必要であれば、選択されたWLAN APに向かって進むようにUE1がユーザに促すことができるように、WLAN APと関連付けられるナビゲーション情報(たとえば、選択されたWLAN APの地理的な位置または住所、選択されたWLAN APへのターンバイターンの道順など)を含めるように、WLAN AP選択支援情報を構成することができる。諒解されるように、510Bは
図5Aの510Aの実施の例に対応する。
【0059】
510BにおいてWLAN AP選択支援情報を生成した後、515Bで(たとえば、515Aのように)、アプリケーションサーバ170は、WWAN400を通じてWLAN AP選択支援情報をUE1に送信する。520Bで(たとえば、520Aのように)、UE1は、WLAN AP選択支援情報を受信し、次いでWLAN AP選択支援情報を使用してAP(「AP1」)を選択する。525Bで(たとえば、525Aのように)、何らかの後の時点において、UE1は選択されたWLAN APに接続する。
【0060】
525Bで選択されたWLAN AP(WLAN420Aの一部として以下で説明される「AP1」)に接続した後、530Bで(たとえば、530Aのように)、UE1は、その接続状態をアプリケーションサーバ170に通知する。535Bで(たとえば、535Aのように)、アプリケーションサーバ170がAP1へのUE1の接続を通知されると、アプリケーションサーバ170は、(i)505Bからの速度および/または速さの情報および/または(ii)履歴情報に基づいて、UE1がAP1に接続されたままになると予測される継続時間を推定する。たとえば、UE1があるAPを選択し静止している(たとえば、UE1によって以前選択されたことのあるコーヒー店にあり、UE1のユーザが長い期間とどまっているAP)場合、アプリケーションサーバ170は、UE1がこのAPを長い期間使用するであろうと推測し、一方、UE1が移動中にあるAPを選択する(すなわち、非静的または動的AP)場合、アプリケーションサーバ170は、UE1がそのAPに長い期間接続されるとは限らない可能性があると推測する。
【0061】
図5Bを参照すると、535Bで推定継続時間を計算した後、540Bで、アプリケーションサーバ170はさらに、AP1へのUE1の接続と関連付けられるファイル転送閾値を推定する。たとえば、アプリケーションサーバ170は、AP1と関連付けられる性能履歴情報(たとえば、
図8Bに関して以下でより詳細に論じられる、UE1および/またはAP1を通じた他のUEの、以前に報告された性能の統計に基づき得る)をロードして、UE1がAP1を通じて得ることが可能であろう帯域幅を予測することができる。アプリケーションサーバ170は次いで、AP1への接続の推定継続時間の間にUE1がAP1を通じて送信および/または受信すると合理的に予測され得るデータの量を決定することができる。ファイル転送閾値は次いで、決定された量のデータに基づいて設定され得る。たとえば、ファイル転送閾値は、決定された量のデータと等しく設定されてよく、または代替的に、UE1がAP1から切断される前に、ファイル転送閾値以下のファイルを交換するファイル転送セッションが完了する確率を高めるために、決定された量のデータよりもいくらか下方にオフセットされてよい。
【0062】
540Bでファイル転送閾値を計算した後、545Bで、アプリケーションサーバ170は、ファイル転送閾値に少なくとも等しいファイル転送をUE1が現在受信できることを示すことによって、AP1へのUE1の接続をUE2...Nに通知する。UE2...NがUE1の接続通知にどのように対応し得るかの例が、
図6Aおよび
図6Bに関して以下でより詳細に論じられる。
【0063】
図5Cは、本発明のある実施形態による、
図5Aの510Aから525Aの例示的な実装形態を示す。
図5Cを参照すると、ローカル環境情報は、UE1が現在見ることができるビーコン信号のリストを含むと仮定する。したがって、500Cで、アプリケーションサーバ170は、ローカル環境情報に基づいて、UE1のサービング範囲中のWLAN APのセットを決定する。たとえば、500Cにおいて、アプリケーションサーバ170は、可視のWLAN APからのパイロット信号またはビーコン信号内でUE1において受信された、UE1によって報告されたSSIDに基づいて、WLAN APのセットを探すことができる。505Cで、アプリケーションサーバ170は次いで、WLAN APのセットと関連付けられるバックホール性能(たとえば、帯域幅、RTT遅延など)の予測されるレベルに少なくとも基づいて、WLAN APのセットを順位付ける。たとえば、特定のWLAN APがこれまで、週末にはバックホール性能が高かったが、平日には性能が低かった(たとえば、商業上の利用またはオフィスでの利用が多いことにより)場合、その特定のWLAN APは、週末にはより高く、平日にはより低く順位付けられ得る。したがって、性能履歴データは、可視のWLAN APがどの程度良好に動作するかを予測するために、現在のローカル環境情報(さらには現在の時間)とともに使用され得る。ある例として、
図8Bに関して以下でより詳細に論じられるように、性能履歴情報は、WLAN APのセットの1つまたは複数のWLAN APにアクセスしたUEからの、以前に報告された性能の統計に基づき得る。可視のWLAN APからのUE1の選択は、可視のWLAN APのパイロット信号強度の評価に限定される必要はない。可視のWLAN APを順位付けた後、510Cで、アプリケーションサーバ170は、可視のWLAN APの順位情報をUE1に送信する。ある例では、
図5Cの500Cから510Cは、
図5Aの510Aおよび515Aの例示的な実装形態に対応する。
【0064】
図5Cを参照すると、515Cで、UE1は、順位情報(すなわち、WLAN選択支援情報)を受信し、順位が最高のAPに接続を試みる。520Cで、UE1は次いで、接続の試みが成功したかどうかを判定する。520Cで、順位が最高のAPへの接続の試みが成功しなかったとUE1が判定すると(たとえば、これはいくつかの接続の試みの失敗の後にのみ判定され得る)、プロセスは515Cに戻り、次に順位の高いAPに対して繰り返される。それ以外の場合、
図5Cのプロセスは終了し、
図5Aの530Aに進む。諒解されるように、515Cおよび520Cは、AP接続の成功がUE1によって達成されるまで、または、順位付けられた各WLAN APに接続することをUE1が試み失敗するまで、繰り返され得る。ある例では、
図5Cの515Cおよび520Cは、
図5Aの520Aおよび525Aの例示的な実装形態に対応する。
【0065】
図5Dは、本発明のある実施形態による、
図5Aの510Aから525Aの例示的な実装形態を示す。
図5Dを参照すると、ローカル環境情報はUE1の位置を示すが、UE1が現在見ることができるビーコン信号のリストを必ずしも含まない(ただし含むことも可能である)と仮定する。
【0066】
図5Dを参照すると、500Dで、アプリケーションサーバ170は、ローカル環境情報に基づいて、UE1の近傍(たとえば、500メートル、1マイルなど)にあるWLAN APのセットを決定する。500Dで決定されたWLAN APのセットは、UE1の範囲内にあるとは限らないが、UE1にかなり近い。
図5Cの505Cに関して論じられるWLAN APの順位は任意選択なので、500Dで決定された近くのWLAN APのセットは順位付けられても順位付けられなくてもよい。
【0067】
500DでWLAN APのセットを決定した後、505Dで、アプリケーションサーバ170は、UE1のユーザがWLAN APのセットのいずれかへと進むことを可能にするのに十分な、ナビゲーション情報を決定する。たとえば、UE1が固有のターンバイターンのナビゲーションアプリケーションを有する場合、505Dで決定されたナビゲーション情報は、各WLAN APに対する住所または地理的座標に対応し得る。別の例では、505Dで決定されたナビゲーション情報は、UE1のユーザがそれによってWLAN APへとどのように移動すべきかを理解できる、地図またはターンバイターンの道順に相当し得る。505Dでナビゲーション情報を決定した後、510Dで、アプリケーションサーバ170は、関連するナビゲーション情報とともに、近くのWLAN APのリストをUE1に送信する。ある例では、
図5Dの500Dから510Dは、
図5Aの510Aおよび515Aの例示的な実装形態に対応する。
【0068】
図5Dを参照すると、515Dで、UE1は、関連するナビゲーション情報(すなわち、WLAN選択支援情報)とともに近くのWLAN APのリストを受信し、UE1は、近くのWLAN APの1つを選択するようにユーザに促し、その後、ユーザは近くのWLAN APの1つを選択する。たとえば、WLAN APの各々は、距離または移動時間、WLAN APに到達する費用、WLAN APにおける利用可能な帯域幅または待機時間などとともに、ユーザに提示され得る。近くのWLAN APの1つのユーザの選択を受信した後、520Dで、UE1は、関連するナビゲーション情報に基づいて、選択されたWLAN APへの道順をユーザに提供する(たとえば、選択されたWLAN APの住所または座標がUE1上のターンバイターンのナビゲーションアプリケーションに入力されてよく、UE1の現在の位置および選択されたWLAN APを示す地図がUE1に表示されてよい、など)。ある例では、
図5Dの515Dおよび520Dは、
図5Aの520Aの例示的な実装形態に対応する。
【0069】
次に、UE1のユーザが、ナビゲーション情報に基づいて選択されたWLAN APに向かって移動していると仮定する(たとえば、代替的に、選択されたWLAN APがすでに範囲内にあり、移動は不要であるということがあり得る)。525Dで、最終的にUE1は選択されたWLAN APを検出し、次いで530Dで、選択されたWLAN APに接続する。ある例では、
図5Dの525Dおよび530Dは、
図5Aの525Aの例示的な実装形態に対応する。
【0070】
図5Aおよび
図5Bでは、UE1は、ローカル環境情報を監視し、次いで、監視されたローカル環境情報をアプリケーションサーバ170に報告することを担い、アプリケーションサーバ170は次いで、UE1のローカル環境情報を使用して、UE1が所与のWLAN APに接続されたままになるであろう推測継続時間を計算する。推定継続時間に基づく情報(たとえば、UE1が現在のWLAN AP接続を介してどの程度の量のデータを受信できるかを示すファイルサイズ閾値)が次いで、UE2...Nに通知され得る。しかしながら、別の実施形態では、
図5Eに関して以下で説明されるように、所与のWLAN APへのUE1の接続の推定継続時間は、アプリケーションサーバ170の代わりに、UE1自体において計算され得る。
【0071】
図5Eは、本発明の別の実施形態による、WLAN AP選択支援情報に基づいて、所与のWLAN APへの接続を確立し、次いでその接続を通知するプロセスを示す。具体的には、
図5Eは、WLAN APへの所与のUE(「UE1」)の接続の推定継続時間が(
図5Aのように)アプリケーションサーバ170ではなくUE1において計算される実施形態に関する。また、
図5Eでは、UE1は、アプリケーションサーバ170から受信されたWLAN選択支援情報を伴わずに、ローカル環境情報を使用して、接続のためのWLAN APを自分で選択する。
【0072】
図5Eを参照すると、500Eで(たとえば、
図5Aの500Aのように)、UE1はローカル環境情報を監視する。500Eでローカル環境情報を監視した後、または代わりに、アプリケーションサーバ170にローカル環境情報を報告してWLAN選択支援情報を要求した後、505Eで、UE1は、ローカル環境情報に基づいて所与のWLAN AP(「AP1」)を選択し、次いでAP1に接続する。
図5Eには明示的に示されないが、AP1は、505EでUE1のユーザによって選択されるときに可視であることがあり、または代替的に、AP1は、選択されるとき範囲外にあることがあり、UE1はAP1に向かって進むようにユーザに促すことができる。また、AP1は、アプリケーションサーバ170から受信されるWLAN選択支援情報に基づいて選択されてよく、または代替的に、何らかの他の機構を介してUE1によって独立に選択され得る。510Eにおいて、UE1は、(i)500Eからのローカル環境情報および/または(ii)履歴情報に基づいて、UE1がAP1に接続されたままであると予測される継続時間を推定する。諒解されるように、
図5Eの510Eは、アプリケーションサーバ170ではなくUE1において実行されるということを除き、
図5Aの535Aと同様である。
【0073】
図5Eを参照すると、510Eで推定継続時間を計算した後、515Eで、UE1は、推定継続時間に基づくAP1へのUE1の接続を、1つまたは複数のUE2...Nに通知する。言い換えると、515Eにおいて、UE1は、AP1に対するUE1の接続、さらには、推定継続時間(たとえば、推定継続時間自体、AP1に接続されている間にUE1が送信および/または受信すると合理的に予測され得るデータの量など)に基づく情報を、アプリケーションサーバ170に通知する。
図5Aの540Aに関して上で論じられたように、520Eで、アプリケーションサーバ170はまた、UE1のAP接続についてUE2...Nに通知することができる。
【0074】
図6A、
図6Bおよび
図6Cは各々、AP1へのUE1の接続の通知に応答する、アプリケーションサーバ170および/またはUE2...Nの異なる例を示す。具体的には、
図6Aは、単一のUE(「UE2」)がUE1のWLAN AP接続通知に応答した大きいファイル転送セッションを開始することをそれにより決定する、通知応答の例を示し、
図6Bは、複数のUE(たとえば、UE2...N、ただしN>2)がUE1のWLAN AP接続通知に応答した大きいファイル転送セッションを開始することをそれにより決定する、通知応答の例を示し、
図6Cは、アプリケーションサーバ170自体がUE1のWLAN AP接続通知に応答した大きいファイル転送セッションを開始することをそれにより決定する、通知応答の例を示す。
【0075】
図6Aを参照すると、UE2が、
図5Aの540A、
図5Bの545B、または
図5Eの520Eにおいて、AP1に対するUE1の接続の通知を受信した後、600Aで、UE2は、閾値(たとえば、10MB、200MB、1GBなど)を超えるサイズを単独でかつ/または集合的に有する、UE1に送信すべき1つまたは複数のファイルをUE2が有するかどうかを、確認する。本明細書で使用される場合、「サイズ」または「ファイルサイズ」という用語は、データファイルの長さ(たとえば、2メガバイト、1.5ギガバイト、180キロバイトなど)を指すために使用されることがあり、または代替的に、ストリーミングタイプのデータのためのデータレートおよび/または時間に基づいてよい。ある例では、600Aの判定のために使用される閾値は、ある例では、WWAN400を通じたファイル転送のサイズ制限(たとえば、1つのファイル転送セッションで2GB、ストリーミングコンテンツでは毎秒1.5メガビットなど)に対応し得る。さらなる例では、UE1がWLANに接続される後続の時点で、UE2がUE1への送信のために1つまたは複数のファイルを事前に待ち行列に入れていた場合、または代替的に、閾値を超えるファイルが現在UE1に送信され得るとUE2のユーザに通知するようにユーザに促すことによって、UE2は、閾値を超える1つまたは複数のファイルが存在すると判定することができる。605Aで、UE1に送信すべき大きいファイルをUE2が有さない場合、UE2によってUE1に送信される大きいファイルはない。それ以外の場合、すなわちUE1に送信すべき1つまたは複数の大きいファイルをUE2が有する場合、プロセスは610Aに進む。
【0076】
610Aにおいて、UE1は、閾値を超えるサイズを有する1つまたは複数のファイルが、UE1がAP1に接続されたままである間にUE1への送信を完了できるかどうかを判定する。たとえば、610Aの判定は、1つまたはフック数のファイルのサイズを、たとえば、
図5Bの545BにおいてUE2に搬送されたファイル転送閾値と比較することができる。別の例では、UE2は、AP1を通じたUE1への接続の帯域幅を推定し、UE1がAP1に接続されたままであると予測される推定継続時間に基づいて、閾値を超えるサイズを有する1つまたは複数のファイルが、UE1がAP1に接続されたままである間にUEへの送信を完了できるかどうかを判定することができる。610Aで、UE1がAP1に接続されたままである間に1つまたは複数のファイルがUE1への送信を完了できる可能性が低いと、UE1が判定すると、605Aで、1つまたは複数のファイルは、UE2によってUE1に送信されない。それ以外の場合、すなわち、610Aで、UE1がAP1に接続されたままである間に1つまたは複数のファイルがUE1への送信を完了できる可能性が高いと、UE1が判定すると、615Aで、1つまたは複数のファイルは、UE2によってUE1に送信される。
【0077】
図6Bを参照すると、600Bから610Bは、UE2...N(ただしN>2)の各々において実行されるということを除き、それぞれ
図6Aの600Aから610Aに対応する。610Bの後、UE2...Nのうちの少なくとも2つはUE1にそれぞれのファイルを送信すると決定し、一方UE1はAP1に接続されたままであると仮定する。したがって、615Bで、少なくとも2つのUEは各々、それぞれのファイルをUE1に送信するための要求を、アプリケーションサーバ170に送信する。
図6Aには明示的に示されないが、UE2は、615Aの送信の前に、UE1へ送信するための同じ許可を要求していた(かつ受信していた)可能性がある。
【0078】
620Bで、アプリケーションサーバ170は、少なくとも2つのUEから複数の送信要求を受信し、少なくとも2つのUEからの送信を優先順位付ける。たとえば、620Bの優先順位付けは、要求しているUEの1つを、他の要求しているUEよりも優先するように構成され得る。別の例では、620Bの優先順位付けは、大きいファイル転送セッションよりも小さいファイル転送セッションを優先する(またはその逆を行う)ように構成され得る。また620Bにおいて、アプリケーションサーバ170は、送信のための関連する優先順位付けに従って、UE1にそれぞれのファイルを送信するように、少なくとも2つのUEに指示する。ある例では、このことは、要求しているUEの1つがファイル送信の開始を遅らせ、またはファイルをすべて送信するのを控える一方で、別のUEがUE1とのファイル転送セッションを直ちに開始する、ということを意味し得る。アプリケーションサーバ170から優先順位付けの指示を受信した後、625Bで、少なくとも2つのUEは、送信のそれぞれの優先順位に基づいて、WLAN420AおよびAP1を通じてUE1にファイルを選択的に送信する。
【0079】
図6Cを参照すると、
図5Aの535Aでアプリケーションサーバ170がAP1へのUE1の接続の推定継続時間を計算した後、または、
図5Bの540Bでアプリケーションサーバ170がファイル転送閾値を計算した後、または
図5Eの515Eでアプリケーションサーバ170がAP1へのUE1の接続の通知を受信した後、600Cで、アプリケーションサーバ170は、閾値(たとえば、10MB、200MB、1GBなど)を超えるサイズを単独でかつ/または集合的に有する、UE1へ送信すべき1つまたは複数のファイルをアプリケーションサーバ170が有するかどうかを、確認する。たとえば、600Cの判定に使用される閾値は、ある例では、UE1がWLANに接続される後続の時点でアプリケーションサーバ170がUE1への送信のために1つまたは複数のファイルを事前に待ち行列に並べているような、WWAN400を通じたファイル転送のサイズ制限に対応し得る。600C、また605Cおよび610Cも、600Cから610CがUE1ではなくアプリケーションサーバ170において実行されるということを除き、それぞれ
図6Aの600Aから610Aに対応する。
【0080】
UE1に少なくとも1つの「大きい」ファイル(すなわち、600Cからの閾値を超えるサイズを有するファイル)を送信すると決定した後、615Cで、アプリケーションサーバ170は、必要であれば、送信のためにファイルの送信を優先順位付ける(たとえば、優先順位の高いファイルが優先順位の低いファイルより前にスケジューリングされるように、ファイルのいくつかの送信が完了することを確実にするために小さいファイルが大きいファイルより前に送信されるように、など)。UE1への送信のためにファイルを任意選択で優先順位付けた後、620Cで、アプリケーションサーバ170は、AP1を介してWLAN420Aを通じてファイルをUE1に送信する。
【0081】
当業者が諒解するように、
図5Aから
図5Eは、WLAN APがそれによって選択され、接続され、次いで通知され得る情報を決定するために、UE1がローカル環境を監視するという仮定のもとで説明され、
図6Aから
図6Cは、これらのプロセスの例示的な続きを示す。次に説明される
図7Aから
図7Cは、
図5Aから
図5Eを引き起こす機構の様々な例を対象とする。具体的には、
図5Aから
図5Eの手順は、(i)モバイル機器で開始した大きいファイルの転送(たとえば、
図7Aに関して以下でより詳細に論じられる)、(ii)別のUEで開始しモバイル機器で終了した大きいファイルの転送(たとえば、
図7Bに関して以下でより詳細に論じられる)、または(iii)サーバで開始した大きいファイルの転送(たとえば、
図7Cに関して以下でより詳細に論じられる)のいずれかによって引き起こされ得る。
【0082】
図7Aを参照すると、UE1はWLAN420Aまたは420Bに接続されないが、700Aで、UE1は、閾値を超えるサイズを有するファイルを、アプリケーションサーバ170および/またはUE2の1つまたは複数に送信すると決定する。705Aにおいて、700Aの判定は、
図5Aまたは
図5Eの実行をUE1に開始させる。705Aにおいて
図5Aまたは
図5Eの実行が完了した後、アプリケーションサーバ170および/またはUE2...NがUE1からの可能性のある大きいファイルの転送について通告された状態となるように、AP1へのUE1の接続が通知されていることが諒解されるだろう。したがって、710Aにおいて、UE1は、WLAN420AのAP1を通じて、アプリケーションサーバ170および/またはUE2...Nにファイルを送信する。諒解されるように、
図7Aにおける
図5Aまたは
図5Eの実行の引き金は、UE1によって送信されることになるデータであるので、
図7Aは、モバイル機器で開始される大きいファイル転送の例に対応する。
【0083】
図7Bを参照すると、UE1はWLAN420Aまたは420Bに接続されないが、700Bで、UE2は、閾値を超えるサイズを有するファイルをUE1に送信すると決定する。705Bで、UE2は、UE1への1つまたは複数の大きいファイルの送信を望むことを示すものを、アプリケーションサーバ170に送信する。710Bで、アプリケーションサーバ170は、要求を受信し、UE1が適切なWLAN APに移行され得るように、ローカル環境情報を監視するようにUE1に促す。この促しは、WWAN接続を通じたものであり得る。アプリケーションサーバ170からの促しに応答して、715Bにおいて、UE1は、
図5Aまたは
図5Eの実行を開始する。715Bにおいて
図5Aまたは
図5Eの実行が完了した後、UE1が現在大きいファイルを受信するようにセットアップされていることをアプリケーションサーバ170および/またはUE2が知るように、AP1へのUE1の接続が通知されていることが諒解されるだろう。したがって、715Bの後、
図7Bのプロセスは
図6Aまたは
図6Bに進むことができ、これによって、UE2は大きいファイルのUE1への送信を試みることができる。諒解されるように、
図7Bにおける
図5Aまたは
図5Eの実行の引き金は、別のUEによってUE1に送信されることになるデータであるので、
図7Bは、モバイル機器で終了する大きいファイル転送の例に対応する。
【0084】
図7Cを参照すると、UE1はWLAN420Aまたは420Bに接続されないが、700Cで、アプリケーションサーバ170は、閾値を超えるサイズを有するファイルをUE1に送信すると決定する。705Cで、アプリケーションサーバ170は、UE1が適切なWLAN APに移行され得るように、ローカル環境情報を監視するようにUE1に促す。アプリケーションサーバ170からの促しに応答して、710Cにおいて、UE1は、
図5Aまたは
図5Eの実行を開始する。710Cにおいて
図5Aまたは
図5Eの実行が完了した後、UE1が現在大きいファイルを受信するようにセットアップされていることをアプリケーションサーバ170が知るように、AP1へのUE1の接続が通知されていることが諒解されるだろう。したがって、710Cの後、
図7Cのプロセスは
図6Cに進むことができ、これによって、アプリケーションサーバ170は大きいファイルのUE1への送信を試みることができる。諒解されるように、
図7Cにおける
図5Aまたは
図5Eの実行の引き金は、アプリケーションサーバ170によってUE1に送信されることになるデータであるので、
図7Cは、モバイル機器で終了する大きいファイル転送の例に対応する。
【0085】
上で説明された実施形態は一般に、UE1がWLAN APから切断される前に完了され得るUE1とのファイル転送セッションを開始することを試みるが、ファイル転送セッションの完了を保証することは可能ではないことが諒解されるだろう。したがって、
図8Aは、UE1におけるWLANカバレッジの喪失からの回復の一例を示す実施形態を対象とする。
【0086】
図8Aを参照すると、800で、UE1は、WLAN420AのAP1を通じたアプリケーションサーバ170および/またはUE2...Nとのファイル転送セッションに関与していると仮定する。たとえば、800のファイル転送セッションは、UE1がアプリケーションサーバ170および/またはUE2...Nにデータを送信している(たとえば、
図7Aのような)モバイル機器で開始するファイル転送セッション、別のUEがUE1にデータを送信している(たとえば、
図7Bのような)モバイル機器で終了するファイル転送セッション、または、アプリケーションサーバ170がUE1にデータを送信している(たとえば、
図7Cのような)モバイル機器で終了するファイル転送セッションに対応し得る。
【0087】
800のファイル転送セッションの間、805で、UE1は、AP1およびWLAN420Aに関する実際のまたは差し迫ったカバレッジの喪失を検出する。810で、UE1は、WWAN400を通じて、実際のまたは差し迫ったカバレッジの喪失をアプリケーションサーバ170に通知する。こうして、815で、アプリケーションサーバ170は、WLAN420Aを通じてファイル転送セッションを中断または中止する。
図8Aには示されないが、UE1に送信されるべきデータが少量しか残っていない場合、アプリケーションサーバ170は単に、WWAN400を通じて残りのデータを送信することができる。また、アプリケーションサーバ170は815でファイル転送セッションを中断するものとして示されるが、その中断は、UE1がWLAN420Aを通じた追加のデータの送信を控えること(たとえば、モバイル機器で開始する状況において)、または、UE2...NがUE1へのデータの送信を控えること(たとえば、UE2...Nがソースデータを提供する、モバイル機器で終了する状況において)も伴い得ることが諒解されるだろう。
【0088】
何らかの後の時点において、820で、UE1は、WLAN420B中のAP2...Nの1つへの接続を伴うWLAN接続を回復する。
図8Aには示されないが、820の再接続は、ある例では、WLANカバレッジの喪失の後のローカル環境の監視に基づく、アプリケーションサーバ170からのWLAN選択支援情報の結果であり得る。825で、UE1は、新たなWLAN接続を通じて、WLAN接続再確立についてアプリケーションサーバ170に通知し、830で、アプリケーションサーバ170はファイル転送セッションを再開すると決定する。したがって、835においてファイル転送セッションが再開される。
【0089】
図8Aは、WLAN APへの接続がすべて失われる状況から回復する例を示すが、
図8Bは、WLAN APへの接続は維持されるが性能が不適切である状況を対象とする。
【0090】
図8Bを参照すると、800Bで、UE1は、WLAN420AのAP1を通じたアプリケーションサーバ170および/またはUE2...Nとのファイル転送セッションに関与していると仮定する。たとえば、800Bのファイル転送セッションは、UE1がアプリケーションサーバ170および/またはUE2...Nにデータを送信している(たとえば、
図7Aのような)モバイル機器で開始するファイル転送セッション、別のUEがUE1にデータを送信している(たとえば、
図7Bのような)モバイル機器で終了するファイル転送セッション、または、アプリケーションサーバ170がUE1にデータを送信している(たとえば、
図7Cのような)モバイル機器で終了するファイル転送セッションに対応し得る。
【0091】
800Bのファイル転送セッションの間、805Bで、UE1は、AP1への接続と関連付けられる性能の統計(たとえば、データレート、レイテンシなど)を監視し、UE1は、性能の統計をアプリケーションサーバ170に定期的に報告する。810Bで、アプリケーションサーバ170は、性能の統計を受信し、AP1のバックホール性能の記録を更新し、また、AP1によってUE1に提供される性能の現在のレベルが十分かどうかを判定する。810BにおいてAP1の性能が十分であると判定されると、ファイル転送セッションはAP1を通じて継続する。それ以外の場合、すなわち810BでAP1の性能が不十分であると判定されると、815Bで、アプリケーションサーバ170は、(たとえば、
図5Aの510Aと同様に)AP1の性能が低いことを考慮する、更新されたWLAN AP選択支援情報を生成する。820Bで、アプリケーションサーバ170は、(たとえば、AP1を通じて、または代替的にWWAN400を通じて)更新されたWLAN AP選択支援情報をUE1に送信する。825Bで、UE1は、(たとえば、場合によっては何らかのナビゲーションの後に)更新されたWLAN AP選択支援情報に基づいて、新たなWLAN APを選択し、次いでそれに接続する。830Bで、UE1は、新たなWLAN AP接続をアプリケーションサーバ170に通知し、その後835Bで、新たなWLAN APを通じたファイル転送セッションが継続する。ファイル転送セッションが終わった後、840Bで、UE1は、ファイル転送セッションと関連付けられる「最終的な」性能の統計を報告することができる。性能の統計の報告は、今後のWLAN AP選択支援情報が生成される方式をアプリケーションサーバ170がそれによって精緻化できる、フィードバックとして機能する。また、
図5Aから
図7Cの一部としては示されないが、性能の統計の報告は、上述の実施形態のいずれかとともに実行され得る。
【0092】
当業者が諒解するように、
図5Aから
図8Bは、WLAN NATおよび/またはファイアウォール、さらにはWWAN NATおよび/またはファイアウォールが、WLANを通じたアプリケーションサーバ170とUE1との間のファイル転送セッションを許可するように通過させられ得るという仮定のもとで、説明される。たとえば、
図6Aの615Aに示されるような、WLAN420Aを通じた、アプリケーションサーバ170を通るUE2からUE1へのファイル送信は、ファイル送信に対応するために通過させられるNATおよび/またはファイアウォールについて特に言及することなく説明される。
図9Aおよび
図9Bは、必要があれば上述のNATおよび/またはファイアウォールを通過させ、それによって上で説明されたファイル転送セッションを支援するように実行され得る、例示的なNATおよび/またはファイアウォール通過手順を示す。より具体的には、
図9Aは、WLAN420AまたはWWAN400中のNATおよび/またはファイアウォールと無関係にモバイル機器で発信されたデータがUE1によって送信され得るプロセスを示し、
図9Bは、WLAN420AまたはWWAN400中のNATおよび/またはファイアウォールと無関係にモバイル機器で終了するデータがUE1に送信され得るプロセスを示す。
【0093】
図9Aを参照すると、905Aで(たとえば、
図7の700Aのように)、UE1は、閾値を超えるサイズを有するファイルをアプリケーションサーバ170に送信するかどうか判定する。910Aで、UE1は、AP1への接続を確立し(たとえば、
図5Aの525A、
図5Eの505Eなどのように)、プライベートIPアドレスを取得する。
図9Aの残りは、NAT430、WLANファイアウォール435、およびWWANファイアウォール405がWLAN420を介してファイルをアプリケーションサーバ170に送信する直接の試みに対する障害として機能する可能性が高いことにUE1が気づいている、または少なくとも判断しているという仮定の下で動作する。したがって、以下で論じられるNAT/ファイアウォールバイパス手順は、この仮定に基づく。
【0094】
図9Aを参照すると、910AでUE1がWLAN420AのAP1に接続した後、UE1は、たとえばSession Traversal Utilities for NAT(STUN)などのプロトコルを使用して、ファイルサーバ410にそのパブリックIPアドレスを要求する。STUNは、RFC5389において定義されており、エンドポイントがそのプライベートIPアドレスおよびポートに対応するNATによって割り振られたIPアドレスおよびポートを決定するための手段を提供する。STUNは、何らかの拡張とともに、NATバインディングなどを保つため、および2つのエンドポイント間の接続検査を実行するために使用され得る。915Aで、UE1は、そのパブリックIPアドレスを要求し、さらにそのIPアドレスおよびポートの関連付けを維持するために、バイナリシグナリングプロトコルを使用してプロトコル(たとえば、STUN)を実装する。次いで、920Aで、ファイルサーバ410は、パブリックIPアドレスをUE1に送信する。諒解されるように、パブリックIPアドレスは、WLAN420Aへ/からデータを送信するためにWLAN420Aの外部のエンティティによって使用されるIPアドレスに対応し、一方、プライベートIPアドレスは、WLAN420A自体の中のエンティティのために使用されるIPアドレスである。WLAN420AのためのパブリックIPアドレスを取得することに加えて、925Aで、UE1は、追加のWLAN接続情報を決定するために、NAT430の挙動を監視する。たとえば、925Aで、UE1は、IPデータパケットのソースポートおよび/または宛先ポートを変えながら、ファイルサーバ410とIPデータパケットを交換することができる。このようにして、UE1は、WLAN420AのパブリックIPアドレスおよびポート番号に対する、WLAN420A内のUE1の内部またはプライベートIPアドレスとポート番号の関係を決定することができる。たとえば、UE1は、2つ以上のフォローアップクエリをファイルサーバ410に送信し、その特定のプライベートIPのためのファイルサーバ410のパブリックIPおよびポートを決定し、NATの挙動をテストすることができる。クエリの各々において、UE1は、UDPヘッダ中のソースポートを変更することができる。UE1は、その要求と、ファイルサーバ410から受信された応答とを比較して、4タプル(たとえば、UE1のプライベートIPアドレス、UE1のポート番号、ファイルサーバ410のIPアドレス、およびファイルサーバ410のポート番号)をNATによって割り当てられたUE1のパブリックIPアドレスおよびポート番号にマッピングするためにNATによって使用される関係を、決定することができる。たとえば、925AにおけるUE1の決定は、上述したように交換されるメッセージに基づいて、ポート番号が許容限度内である限り、NAT430が単に選択されたポートに定数(たとえば、10000など)を追加しているだけであることを解明することに対応し得る。
【0095】
UE1が、パブリックIPアドレス(915Aおよび920A)と、さらに、UE1のプライベートIPアドレスおよびポート番号とパブリックIPアドレスおよびポート番号との間の対応(925A)に関連したNAT挙動とを決定した後、930Aで、UE1は、この情報を使用し、ファイルをアプリケーションサーバ170に送信しようとする中でNAT430およびWLAN420AのWLANファイアウォール435に穴を開ける。930Aで、UE1がWLAN420Aの外、およびインターネット175にファイルをエクスポートすることに成功し、しかし、WWANファイアウォール405がファイル転送をブロックすると仮定する。したがって、935Aで、UE1は、WLAN420Aを通じてファイルをアプリケーションサーバ170に送信する試みが、WWANファイアウォール405のために失敗したと判定する。
【0096】
したがって、940Aで、UE1は、そのWWAN接続を通じて、アプリケーションサーバ170にそのWLAN接続情報を送信する。たとえば、940Aで、アプリケーションサーバ170に送信されたWLAN接続情報は、WLANの速度もしくは帯域幅、WLANのレイテンシ、WLANのパケットドロップレート、および/またはWLAN420AへのWLAN接続と関連付けられた他の性能情報を含み得る。
【0097】
945Aで、アプリケーションサーバ170は、WLAN接続情報を受信し、次いで、940AからのUE1のメッセージにACKを送信するように、WWAN400内の固有のWWANファイアウォール405に穴を開ける。ACKがファイアウォールを備えたWWAN400内で生成されるので、950Aで、ACKは、WWANファイアウォール405を通過し、次いで、WLAN420Aを通じてUE1に送信される。また、945Aで、WWANファイアウォール405に穴を開けるとともに、アプリケーションサーバ170は、所与のWWANファイアウォールタイマの満了まで、双方向トラフィックがUE1とアプリケーションサーバ170との間のWWANファイアウォール405を通過できるようにするために、WWANファイアウォール405を開く。したがって、UE1とアプリケーションサーバ170との間の双方向トラフィックを可能にするために、WWANファイアウォール405を開いた後、UE1に送り返されるACKは、WWANファイアウォール405を通ってアプリケーションサーバ170にデータを送信する別の試みが成功するであろうことをUE1に通知するように機能する。
【0098】
したがって、955Aで、UE1は、WLAN420Aを介してファイルをアプリケーションサーバ170に送信する別の試みを行う。UE1とアプリケーションサーバ170との間で交換されているトラフィックに対して、WLANファイアウォール435とWWANファイアウォール405の両方が現在開いているので、955Aの試みは成功している。諒解されるように、
図9Aは、モバイル機器で発信されたデータがどのようにUE1によってアプリケーションサーバ170(および/またはアプリケーションサーバ170を通ってUE2...N)に送信され得るかを示す。したがって、955AでUE1から送信されるファイルは、ある例では
図5Aの530Aの通知に相当することがあり、別の例では
図7Aの710Aの大きいファイル送信に相当することがある。
【0099】
図9Bは、本発明の別の実施形態による、
図4のワイヤレス通信システム内でアプリケーションサーバ170(またはアプリケーションサーバ170を通じてUE2...N)からUE1にデータを送信するプロセスを示す。
図9AがUE1からアプリケーションサーバ170にファイルをアップロードするプロセスを示し、一方
図9Bは、アプリケーションサーバ170からUE1にファイルをダウンロードするプロセスを示すことを除いて、
図9Bは、いくつかの点で
図9Aと類似している。
【0100】
したがって、
図9Bを参照すると、905Bで、アプリケーションサーバ170は、(たとえば、
図6Cの600Cまたは
図7Cの700Cに示されるような自己判定に応答して、または、
図6Aの615A、
図6Bの615Bから625B、ならびに/または
図7Bの705Bおよび710Bに示されるような何らかの他のエンティティを代表して)WLAN420Aを通じてファイルをUE1に送信するかどうかを判定する。
図9Bの実施形態では、アプリケーションサーバ170がWLAN420Aを通じてファイルを送信することを決定するので、910Bで、アプリケーションサーバ170は、比較的大きいファイルをUE1に送信しようとするアプリケーションサーバ170の意図をWWAN400を通じてUE1に通知すると仮定する。たとえば、910Bの通知は、
図7Bの710Bの促しまたは
図7Cの705Cの促しに対応し得る。
【0101】
図9Bを参照すると、UE1はアプリケーションサーバ170から通知を受信し、その後の920Bから935Bは、それぞれ、
図9Aの910Aから925Aに実質的に対応しており、したがって、簡潔のためにさらに説明されない。940Bで、アプリケーションサーバ170からのファイルがWLANファイアウォール435を通過できるようにするために、UE1は、WLAN NAT430およびファイアウォール435に穴を開ける。945Bで、UE1は、
図9Bの940Bのように、アプリケーションサーバ170にWLAN接続情報を送信する。950Bで、アプリケーションサーバ170は、UE1からWLAN接続情報を受信し、次いで、WLAN420Aを通じて、UE1にファイルを送信またはダウンロードする。諒解されるように、
図9Bは、モバイル機器で発信されるデータがどのようにUE1に送信され得るかを示す。したがって、950BでUE1に送信されるファイルは、615A、625B、または620Cの大きいファイル送信、または代替的に、710Bまたは705Cの促しに対応し得る。
【0102】
図10は、本発明のある実施形態による、機能を実行するように構成された論理を含む通信デバイス1000を示す。通信デバイス1000は、限定はされないが、UE102、108、110、112または200、Node Bまたは基地局120、RNCまたは基地局コントローラ122、パケットデータネットワークエンドポイント(たとえば、SGSN160、GGSN165など)、サーバ170から186のうちいずれかなどを含む、上述の通信デバイスのいずれかに対応し得る。したがって、通信デバイス1000は、ネットワークを通じて1つまたは複数の他のエンティティと通信する(または通信を容易にする)ように構成された任意の電子デバイスに対応し得る。
【0103】
図10を参照すると、通信デバイス1000は、情報を受信および/または送信するように構成された論理1005を含む。ある例では、通信デバイス1000がワイヤレス通信デバイス(たとえば、UE200、Node B124など)に対応する場合、情報を受信および/または送信するように構成された論理1005は、ワイヤレス送受信機および関連するハードウェア(たとえば、RFアンテナ、モデム、変調器および/または復調器など)のようなワイヤレス通信インターフェース(たとえば、Bluetooth(登録商標)、WiFi(登録商標)、2G、3Gなど)を含み得る。別の例では、情報を受信および/または送信するように構成された論理1005は、有線通信インターフェース(たとえば、インターネット175にアクセスする手段となり得るシリアル接続、USBまたはFirewire(登録商標)接続、イーサネット(登録商標)接続など)に対応し得る。したがって、通信デバイス1000が何らかのタイプのネットワークベースのサーバ(たとえば、SGSN160、GGSN165、アプリケーションサーバ170など)に対応する場合、情報を受信および/または送信するように構成された論理1005は、一例では、ネットワークベースのサーバをイーサネット(登録商標)プロトコルを介して他の通信エンティティに接続するイーサネット(登録商標)カードに対応し得る。さらなる一例では、情報を受信および/または送信するように構成された論理1005は、通信デバイス1000がそのローカル環境を監視する手段となり得る感知または測定ハードウェア(たとえば、加速度計、温度センサ、光センサ、ローカルRF信号を監視するためのアンテナなど)を含み得る。情報を受信および/または送信するように構成された論理1005は、実行されると、情報を受信および/または送信するように構成された論理1005の関連ハードウェアが、受信および/または送信機能を実行することを可能にする、ソフトウェアも含み得る。しかしながら、情報を受信および/または送信するように構成された論理1005は、ソフトウェア単体に対応するのではなく、情報を受信および/または送信するように構成された論理1005は、その機能を実現するためのハードウェアに少なくとも部分的に依拠する。
【0104】
図10を参照すると、通信デバイス1000は、情報を処理するように構成された論理1010をさらに含む。ある例では、情報を処理するように構成された論理1010は、少なくともプロセッサを含み得る。情報を処理するように構成された論理1010によって実行され得る処理のタイプの例示的な実装形態は、判定すること、接続を確立すること、異なる情報選択肢の間での選択を行うこと、データに関連した評価を実行すること、測定動作を実行するために通信デバイス1000に結合されたセンサと対話すること、ある形式から別の形式に(たとえば、.wmvから.aviなど、異なるプロトコルの間で)情報を変換することなどを含むが、それらに限定されない。たとえば、情報を処理するように構成された論理1010に含まれるプロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)または他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートまたはトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、あるいは本明細書で説明される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せに相当し得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。情報を処理するように構成された論理1010は、実行されると、情報を処理するように構成された論理1010の関連ハードウェアが処理機能を実行することを可能にする、ソフトウェアも含み得る。しかしながら、情報を処理するように構成された論理1010は、ソフトウェア単体に対応するのではなく、情報を処理するように構成された論理1010は、その機能を実現するためのハードウェアに少なくとも部分的に依拠する。
【0105】
図10を参照すると、通信デバイス1000は、情報を記憶するように構成された論理1015をさらに含む。ある例では、情報を記憶するように構成された論理1015は、少なくとも非一時的メモリおよび関連ハードウェア(たとえば、メモリコントローラなど)を含み得る。たとえば、情報を記憶するように構成された論理1015に含まれる非一時的メモリは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体に相当し得る。情報を記憶するように構成された論理1015はまた、実行されると、情報を記憶するように構成された論理1015の関連ハードウェアが記憶機能を実行することを可能にする、ソフトウェアを含み得る。しかしながら、情報を記憶するように構成された論理1015は、ソフトウェアのみに対応するものではなく、情報を記憶するように構成された論理1015は、その機能を実現するためのハードウェアに少なくとも部分的に依拠する。
【0106】
図10を参照すると、通信デバイス1000はさらに、情報を提示するように構成された論理1020を任意選択で含む。一例では、情報を提示するように構成された論理1020は、少なくとも出力デバイスおよび関連ハードウェアを含み得る。たとえば、出力デバイスは、ビデオ出力デバイス(たとえば、ディスプレイスクリーン、USB、HDMI(登録商標)など、ビデオ情報を搬送することができるポートなど)、オーディオ出力デバイス(たとえば、スピーカ、マイクロフォンジャック、USB、HDMI(登録商標)のようなオーディオ情報を搬送することができるポートなど)、振動デバイス、および/または、情報がそれによって出力のためにフォーマットされ、または通信デバイス1000のユーザもしくはオペレータによって実際に出力され得る、任意の他のデバイスを含み得る。たとえば、通信デバイス1000が、
図3に示されるようなUE200に対応する場合、情報を提示するように構成された論理1020は、ディスプレイ224を含み得る。さらなる例では、情報を提示するように構成された論理1020は、ローカルユーザをもたないネットワーク通信デバイス(たとえば、ネットワークスイッチやルータ、リモートサーバなど)のような、いくつかの通信デバイスでは省略され得る。情報を提示するように構成された論理1020は、実行されると、情報を提示するように構成された論理1020の関連ハードウェアが提示機能を実行することを可能にする、ソフトウェアも含み得る。しかしながら、情報を提示するように構成された論理1020は、ソフトウェア単体に対応するのではなく、情報を提示するように構成された論理1020は、その機能を実現するためのハードウェアに少なくとも部分的に依拠する。
【0107】
図10を参照すると、通信デバイス1000はさらに、ローカルユーザ入力を受け取るように構成された論理1025を任意選択で含む。一例では、ローカルユーザ入力を受け取るように構成された論理1025は、少なくともユーザ入力デバイスおよび関連ハードウェアを含み得る。たとえば、ユーザ入力デバイスは、ボタン、タッチスクリーンディスプレイ、キーボード、カメラ、オーディオ入力デバイス(たとえば、マイクロフォン、またはマイクロフォンジャックのようなオーディオ情報を搬送することができるポートなど)、および/または、情報がそれによって通信デバイス1000のユーザもしくはオペレータから受信され得る任意の他のデバイスを含み得る。たとえば、通信デバイス1000が、
図3に示されるようなUE200に対応する場合、ローカルユーザ入力を受け取るように構成された論理1025は、ディスプレイ224(タッチスクリーンを実装した場合)、キーパッド226などを含み得る。さらに別の例では、ローカルユーザ入力を受け取るように構成された論理1025は、ローカルユーザをもたないネットワーク通信デバイス(たとえば、ネットワークスイッチやルータ、リモートサーバなど)のような、いくつかの通信デバイスでは省略され得る。ローカルユーザ入力を受信するように構成された論理1025は、実行されると、ローカルユーザ入力を受け取るように構成された論理1025の関連ハードウェアが入力受け取り機能を実行することを可能にする、ソフトウェアも含み得る。しかしながら、ローカルユーザ入力を受け取るように構成された論理1025は、ソフトウェア単体に対応するのではなく、ローカルユーザ入力を受信するように構成された論理1025は、その機能を実現するためのハードウェアに少なくとも部分的に依拠する。
【0108】
図10を参照すると、1005から1025の構成された論理は、
図10では別個のまたは相異なるブロックとして示されているが、それぞれの構成された論理がそれによって機能を実行するハードウェアおよび/またはソフトウェアは、部分的に重複し得ることが諒解されよう。たとえば、1005から1025の構成された論理の機能を支援にするのに使用されるいずれのソフトウェアも、情報を記憶するように構成された論理1015と関連付けられた非一時的メモリに記憶され得るので、1005から1025の構成された論理は各々、その機能(すなわち、この場合、ソフトウェア実行)を、情報を記憶するように構成された論理1005によって記憶されたソフトウェアの動作に部分的に基づいて実行する。同様に、構成された論理のうちの1つに直接関連付けられたハードウェアは、他の構成された論理によって時々借用または使用され得る。たとえば、情報を処理するように構成された論理1010のプロセッサは、データを、情報を受信および/または送信するように構成された論理1005によって送信される前に、適切な形式にフォーマットすることができるので、情報を受信および/または送信するように構成された論理1005は、その機能(すなわち、この場合、データの送信)を、情報を処理するように構成された論理1010と関連付けられたハードウェア(すなわち、プロセッサ)の動作に部分的に基づいて実行する。さらに、1005から1025の構成された論理または「ように構成された論理」は、特定の論理ゲートまたは論理要素に限定されるのではなく、一般に、本明細書で説明された機能を、(ハードウェアまたはハードウェアとソフトウェアの組合せのいずれかを介して)実行するための能力を指す。したがって、1005から1025の構成された論理または「ように構成された論理」は、「論理」という言葉を共有するにもかかわらず、必ずしも論理ゲートまたは論理要素として実装されるとは限らない。構成された論理1005から1025の間の他の対話または協働が、上で説明された実施形態の検討から、当業者には明らかになるであろう。
【0109】
上の実施形態は、2GネットワークまたはW-CDMAベースの3GネットワークにおけるGPRSアーキテクチャに関して説明されてきたが、他の実施形態は、他のタイプのネットワークのアーキテクチャおよび/またはプロトコルを対象とし得ることが諒解されるであろう。たとえば、上で説明された実施形態は、Long-Term Evolution(LTE)ネットワークを通じて搬送されてよく、LTEネットワークでは、RNCおよびSGSNの組合せが、LTEにおける制御プレーンのためのモバイル管理エンティティ(MME)およびユーザプレーントラフィックのためのサービングゲートウェイ(S-GW)に対応し、Activate PDP Context Requestメッセージが、LTEにおけるActivate default Bearer RequestまたはPublic Data Network(PDN)Connectivity Requestメッセージに対応し、PDPコンテキストが、LTEにおけるEvolved Packet System(EPS)Bearerに対応し、Home Location Register(HLR)設定が、LTEにおけるHome Subscriber Service(HSS)設定に対応し、GGSNが、Packet Data Network(PDN)Gatewayに対応し、以下同様である。APNは、パケットデータネットワーク(PDN)およびPDN内のサービスを特定するために、UMTS/HSPAネットワークとLTEネットワークの両方で使用される。
【0110】
情報および信号は、多種多様な技術および技法のいずれかを使用して表され得ることを当業者は諒解されよう。たとえば、上記の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁界または磁性粒子、光場または光学粒子、あるいはそれらの任意の組合せによって表され得る。
【0111】
さらに、本明細書で開示された実施形態に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、または両方の組合せとして実装され得ることが、当業者には諒解されよう。ハードウェアとソフトウェアのこの互換性を明確に示すために、様々な例示的なコンポーネント、ブロック、モジュール、回路、およびステップは、上では概してそれらの機能に関して説明された。そのような機能をハードウェアとして実装するか、ソフトウェアとして実装するかは、具体的な適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。当業者は、説明された機能を具体的な適用例ごとに様々な方法で実装することができるが、そのような実装の決定は、本発明の範囲からの逸脱を生じるものと解釈すべきではない。
【0112】
本明細書で開示された実施形態に関連して説明された様々な例示的な論理ブロック、モジュール、および回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別ハードウェアコンポーネント、または、本明細書で説明する機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せで、実装または実行され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替として、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえば、DSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つまたは複数のマイクロプロセッサ、あるいは任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0113】
本明細書で開示された実施形態と関連して説明された方法、シーケンス、および/またはアルゴリズムは、ハードウェアで、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールで、またはその2つの組合せで直接具現化され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体中に常駐し得る。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であり得る。プロセッサおよび記憶媒体はASIC中に常駐し得る。ASICはユーザ端末(たとえば、UE)中に常駐し得る。代替として、プロセッサおよび記憶媒体は、ユーザ端末中に個別コンポーネントとして常駐し得る。
【0114】
1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明された機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、1つまたは複数の命令またはコードとしてコンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体を介して送信され得る。コンピュータ可読媒体は、ある場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を可能にする任意の媒体を含む、コンピュータ記憶媒体とコンピュータ通信媒体の両方を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD-ROMもしくは他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、または、命令もしくはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送もしくは記憶するために使用できコンピュータによってアクセスできる、任意の他の媒体を含み得る。また、いかなる接続もコンピュータ可読媒体と適切に呼ばれる。たとえば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(「DSL」)、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、DSL、または赤外線、無線、およびマイクロ波などのワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。本明細書で使用される場合、ディスク(disk)およびディスク(disc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザーディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、およびブルーレイディスクを含み、ディスク(disk)は、通常、磁気的にデータを再生し、ディスク(disc)は、レーザーで光学的にデータを再生する。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含めるべきである。
【0115】
上記の開示は本発明の例示的な実施形態を示すが、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更および修正を行えることに留意されたい。本明細書で説明された本発明の実施形態による方法クレームの機能、ステップおよび/または動作は、特定の順序で実行されなくてもよい。さらに、本発明の要素は、単数形で説明または特許請求されていることがあるが、単数形に限定することが明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。