【文献】
Nokia Siemens Networks, Nokia,3GPP TSG RAN WG1 Meeting #59bis R1-100337,3GPP R1-100337,3GPP,2010年 1月18日
【文献】
Mitsubishi Electric Research Laboratories,UL SRS Control Signaling for Closed Loop Antenna Selection (AS),3GPP R1-080803,3GPP,2008年 2月11日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
4ビット指示子を含むセル特定SRS設定を受信するステップであって、前記4ビット指示子は複数のサブフレーム集合のうち一つを示すために用いられる、ステップを更に有し、
前記送信が可能なサブフレームは、前記複数のサブフレーム集合のうち、前記の示された一つの中に設定される、請求項1に記載の方法。
前記SRSは、前記のPDCCH信号の受信から所定の時間が経過した後に、前記送信が可能なサブフレームのうち直近のサブフレームを用いて送信される、請求項1に記載の方法。
前記SRSは、前記のPDCCH信号の受信から所定の時間が経過した後に、前記送信が可能なサブフレームのうち直近のサブフレームを用いて送信される、請求項5に記載の装置。
4ビット指示子を含むセル特定SRS設定を送信するステップであって、前記4ビット指示子は複数のサブフレーム集合のうち一つを示すために用いられる、ステップを更に有し、
前記送信が可能なサブフレームは、前記複数のサブフレーム集合のうち、前記の示された一つの中に設定される、請求項9に記載の方法。
前記SRSは、前記のPDCCH信号の送信から所定の時間が経過した後に、前記送信が可能なサブフレームのうち直近のサブフレームを用いて送信される、請求項9に記載の方法。
前記SRSは、前記のPDCCH信号の送信から所定の時間が経過した後に、前記送信が可能なサブフレームのうち直近のサブフレームを用いて送信される、請求項13に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以降、添付図面を参照して説明される本発明の実施例から、本発明の構成、作用及び他の特徴は容易に理解されるであろう。本発明の実施例は、CDMA、FDMA、TDMA、OFDMA、SC−FDMA、MC−FDMAのような様々な無線接続技術において用いることができる。CDMAは、はん用地上無線接続(UTRA)又はCDMA2000のような無線技術によって実現することができる。TDMAは、世界移動体通信システム(GSM(登録商標))/一般パケット無線サービス(GPRS)/GSM(登録商標)進化用強化データ速度(EDGE)のような無線技術によって実現することができる。OFDMAは、IEEE 802.11(Wi−Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、進化UTRA(E−UTRA)などのような無線技術によって実現することができる。UTRAは、はん用移動体通信システム(UMTS)の一部である。第3世代パートナシッププロジェクト(3GPP)長期進化システム(LTE)は、E−UTRAを用いる進化UMTS(E−UMTS)の一部である。高度LTE(LTE−A)は、3GPP LTEの進展したバージョンである。
【0016】
以下の実施例は、本発明の技術的特徴が3GPPシステムに適用される場合を中心に説明するが、これは例示に過ぎず、本発明を制限するためのものではない。
図1は、E−UMTSのネットワーク構造を示す図である。E−UMTSは、LTEシステムと呼ぶこともできる。通信ネットワークは、広範囲に配置されて、音声及びパケットデータのような様々な通信サービスを提供する。
【0017】
図1を参照すると、E−UMTSネットワークは、進化はん用地上無線接続ネットワーク(E−UTRAN)、進化パケットコア(EPC)、及び端末(User Equipment、UE)を含む。E−UTRANは、一つ以上の基地局(進化ノードB、eNB)20を含み、一つのセルに一つ以上の端末10を配置することができる。移動性管理エンティティ/システム体系進化(MME/SAE)ゲートウェイ30は、ネットワークの末端に位置して外部ネットワークと接続することができる。ダウンリンクは、基地局20から端末10への通信を指し、アップリンクは、端末から基地局への通信を指す。
【0018】
端末10は、ユーザが携帯する通信装置であり、基地局20は、一般的に端末10と通信する固定局である。基地局20は、ユーザ面及び制御面の端点を端末10に提供する。一つの基地局20をセルごとに配置することができる。ユーザ情報又は制御情報を送信するためのインタフェースを、基地局20同士の間に用いることができる。MME/SAEゲートウェイ30は、セッション及び移動性管理機能の端点を端末10に提供する。基地局20とMME/SAEゲートウェイ30とはS1インタフェースを介して接続することができる。
【0019】
MMEは、呼出しメッセージの基地局20への配信、セキュリティ制御、休止状態移動性制御、SAEベアラ制御、及び非接続層(NAS)信号通知の暗号化及び完全性保護を含む様々な機能を提供する。SAEゲートウェイホストは、面パケットの完結のためのユーザ面切替え及び端末10の移動性支援を含む様々な機能を提供する。MME/SAEゲートウェイ30を本明細書では簡単にゲートウェイと呼ぶ。しかし、MME/SAEゲートウェイ30は、MME及びSAEゲートウェイの両方を含む。
【0020】
基地局20とゲートウェイ30との間に、複数のノードをS1インタフェースを介して接続することができる。基地局20同士は、X2インタフェースを介して相互接続され、隣接する基地局は、X2インタフェースを有するメッシュネットワーク構造を有することができる。
【0021】
図2は、3GPPシステムにおいて用いられる無線フレームの構造を例示する図である。
【0022】
図2を参照すると、無線フレームは、10ms(307200・T
s)の長さを有し、10個の均等なサイズのサブフレームによって構成されている。それぞれのサブフレームは、1msの長さを有し、2個のスロットによって構成されている。それぞれのスロットは、0.5ms(15360・T
s)の長さを有する。ここで、T
sは、サンプリング時間を表し、T
s=1/(15kHz×2048)=3.2552×10
-8(約33ns)によって表される。スロットは、時間領域において複数の直交周波数分割多重化(OFDM)シンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(RB)を含む。LTEシステムにおいて、1つのリソースブロックは12個の副搬送波×7(6)個のOFDMシンボルを含む。データの送信される単位時間である送信時間間隔(TTI)は、1以上のサブフレーム単位とすることができる。上述した無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームにおいてサブフレームの数、サブスロットの数、又はOFDM/SC−FDMAシンボルの数は様々に変更可能である。
【0023】
図3は、ダウンリンクスロットのリソースグリッドを例示する図である。
【0024】
図3を参照すると、ダウンリンクスロットは、時間領域において複数(例えば、7個)のOFDMシンボルを含み、周波数領域においてN
DLRB個のリソースブロックを含む。それぞれのリソースブロックが12個の副搬送波を含むため、ダウンリンクスロットは周波数領域においてN
DLRB×12個の副搬送波を含む。
図3は、ダウンリンクスロットが7個のOFDMシンボルを含み、リソースブロックが12個の副搬送波を含む場合を示しているが、これに制限されるものではない。例えば、ダウンリンクスロットに含まれるOFDMシンボルの個数は、巡回プレフィクス(CP)の長さによって変化する。リソースグリッド上の各要素を、リソース要素(RE)という。REは、物理チャネルで定義される最小の時間/周波数リソースであり、1つのOFDMシンボルインデクス及び1つの副搬送波インデクスで指示される。1つのリソースブロックは、N
DLsymb×N
RBsc個のREによって構成されている。N
DLsymbは、ダウンリンクスロットに含まれたOFDMシンボルの個数であり、N
RBscは、リソースブロックに含まれた副搬送波の個数である。ダウンリンクスロットに含まれるリソースブロックの数(N
DLRB)は、セルで設定されるダウンリンク送信帯域幅に依存する。
【0025】
図4は、3GPPシステムで用いられるダウンリンクサブフレームの構造を例示する図である。
図4を参照すると、サブフレームの先頭から一つ以上のOFDMシンボルが制御領域として用いられ、残りのOFDMシンボルはデータ領域として用いられる。制御領域のサイズは、サブフレームごとに独立して設定してもよい。制御領域は、スケジュール情報及びその他の第1階層/第2階層(L1/L2)制御情報を送信するために用いられる。データ領域は、情報を送信するために用いられる。制御チャネルは、物理制御フォーマット指示子チャネル(PCFICH)、物理ハイブリッド自動再送要求(HARQ)指示子チャネル(PHICH)、物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)を含む。情報チャネルは、物理ダウンリンク共有チャネル(PDSCH)を含む。
【0026】
PDCCHは、送信チャネルである呼出しチャネル(PCH)及びダウンリンク共有チャネル(DL−SCH)のリソース割当と関連する情報、アップリンクスケジュール許可、HARQ情報などを各端末又は端末グループに知らせる。PCH及びDL−SCHは、PDSCHを通じて送信される。そのため、基地局及び端末は、特定の制御情報又は特定のサービスデータ以外は、主にPDSCHを通じてデータをそれぞれ送信及び受信する。PDCCHを通じて送信される制御情報をダウンリンク制御情報(DCI)という。DCIは、アップリンクリソース割当情報、ダウンリンクリソース割当情報及び任意の端末グループに対するアップリンク送信電力制御命令などを指示する。基地局は、端末に送信しようとするDCIに基づいてPDCCHフォーマットを決定し、制御情報に巡回冗長検査ビット(CRC)を付加する。CRCは、PDCCHの所有者又は用途に応じて固有の識別子(例えば、無線ネットワーク一時識別子(RNTI))によってマスクされる。
【0027】
図5は、3GPPシステムにおいて用いられるアップリンクサブフレームの構造を例示する図である。
【0028】
図5を参照すると、LTEアップリンク送信の基本単位である1ms長のサブフレーム500は、2つの0.5msスロット501によって構成される。正規(Normal)巡回プレフィクスの長さを仮定すると、各スロットは7個のシンボル502によって構成され、一つのシンボルは1つのSC−FDMAシンボルに対応する。リソースブロック(RB)503は、周波数領域において12個の副搬送波、そして時間領域において1スロットに該当するリソース割当単位である。LTEのアップリンクサブフレームの構造は、データ領域504と、制御領域505とに大別される。データ領域は、各端末に送信される音声、パケットなどのデータを送信するために用いられる通信リソースを意味し、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)を含む。制御領域は、アップリンク制御信号、例えば、各端末からのダウンリンクチャネル品質報告、ダウンリンク信号に対する受信肯定応答/否定応答(ACK/NACK)、アップリンクスケジュール要求などを送信するために用いられる通信リソースを意味し、物理アップリンク制御チャネル(PUCCH)を含む。測定参照信号(SRS)は、一つのサブフレームにおいて時間軸上で最後に配置されるSC−FDMAシンボルを通じて送信される。同じサブフレームの最後のSC−FDMAシンボルによって送信される多数の端末のSRSは、周波数位置/シーケンスによって区別することができる。
【0029】
既存の3GPP Rel−9(LTE)において、SRSは周期的に送信されるに過ぎない。SRSの周期的送信のための設定(configuration)は、セル特定SRSパラメータ及び端末特定SRSパラメータによって設定(configure)される。セル特定SRSパラメータ(すなわち、セル特定SRS設定)及び端末特定SRSパラメータ(すなわち、端末特定SRS設定)は、上位層(例、RRC)信号通知を通じて端末に送信される。
【0030】
セル特定SRSパラメータは、srs−BandwidthConfig、srs−SubframeConfigを含む。srs−BandwidthConfigは、SRSを送信することができる周波数帯域に関する情報を指示し、srs−SubframeConfigは、SRSを送信することができるサブフレームに関する情報を指示する。セル内においてSRSを送信することができるサブフレームは、フレーム内において周期的に設定される。表1に、セル特定SRSパラメータのうち、srs−SubframeConfigを示す。
【0032】
T
SFCは、セル特定サブフレーム構成(configuration)を表し、△
SFCは、セル特定サブフレームオフセットを表す。srs−SubframeConfigは、上位層によって提供される。
【0033】
SRSは、floor(n
s/2)modT
SFC∈△
SFCを満たすサブフレームを通じて送信される。n
sはスロットインデクスを表す。floor()は、床関数を表し、modは、モジュロ演算を表す。
【0034】
端末特定SRSパラメータは、srs−Bandwidth、srs−HoppingBandwidth、freqDomainPosition、srs−ConfigIndex、transmissionComb、cyclicShiftを含む。srs−Bandwidthは、当該端末がSRSを送信すべき周波数帯域を設定するために用いられる値を表す。srs−HoppingBandwidthは、SRSの周波数ホップを設定するために用いられる値を指示する。FreqDomainPositionは、SRSが送信される周波数位置を決定するのに用いられる値を指示する。srs−ConfigIndexは、当該端末がSRSを送信すべきサブフレームを設定するために用いられる値を指示する。transmissionCombは、SRS送信combを設定するのに用いられる値を指示する。cyclicShiftは、SRSシーケンスに適用される巡回シフト値を設定するために用いられる値を指示する。
【0035】
表2及び表3は、srs−ConfigIndexによるSRS送信周期及びサブフレームオフセットを表す。SRS送信周期は、端末がSRSを周期的に送信すべき時間間隔(単位、サブフレーム又はms)を表す。表2は周波数分割2重通信の場合を示し、表3は時分割2重通信(TDD)の場合を示している。SRS設定インデクス(I
SRS)は端末別に信号通知され、各端末は、SRS設定インデクス(I
SRS)を用いてSRS送信周期(T
SRS)及びSRSサブフレームオフセット(T
offset)を確認する。
【0038】
要するに、既存の3GPP Rel−9(LTE)においてセル特定SRSパラメータは、セル内でSRS送信のために占有されたサブフレームを端末に知らせ、端末特定SRSパラメータは、SRSのために占有されたサブフレームのうち、該当の端末が実際に用いるサブフレームを知らせる。端末は、端末特定SRSパラメータで指定されたサブフレームの特定シンボル(例、最後のシンボル)を通じてSRSを周期的に送信する。具体的には、SRSは、式1を満たすサブフレームにおいて周期的に送信される。
【0039】
(式1)
【数1】
(FDDの場合、及びT
SRS>2であるTDDの場合)
【数2】
(T
SRS = 2であるTDDの場合)
【0040】
ここで、n
fは、フレームインデクスを表す。T
SRSは、SRS送信周期を表し、T
offsetは、SRS送信のための(サブフレーム)オフセットを表す。k
SRSは、フレームn
f内のサブフレームインデクスを表す。FDDの場合、k
SRS={0,1,…,9}である。TDDの場合、k
SRSは、下記の表4の通りである。
【0042】
一方、セル特定SRSパラメータを通じて占有されたサブフレームにおいてSRS送信を保護するために、端末は、当該サブフレームにおいて実際にSRSを送信するか否かによらず、サブフレームの最後のシンボルを通じてアップリンク信号を送信しないことが必要である。
【0043】
図6は、中継器を含む無線通信システムを例示する図である。中継器は、基地局のサービス領域を拡張し、又は陰影地域に設けられてサービスを円滑にする機能を担う。
図6を参照すると、無線通信システムは、基地局、中継器及び端末を含む。端末は、基地局又は中継器と通信を行う。便宜上、基地局と通信を行う端末をマクロ端末(macro UE)と呼び、中継器と通信を行う端末を中継器端末(relay UE)と呼ぶ。基地局とマクロ端末との間の通信リンクをマクロアクセスリンクと呼び、中継器と中継器端末との間の通信リンクを中継器アクセスリンクと呼ぶ。また、基地局と中継器との間の通信リンクをバックホールリンクと呼ぶ。
【0044】
中継器は、多段ホップ送信においてどれだけの機能を果たすかによって、第1階層(L1)中継器、第2階層(L2)中継器、及び第3階層(L3)中継器に区別することができる。それぞれの簡略な特徴は、次の通りである。L1中継器は、通常、リピータの機能を果たし、基地局/端末からの信号を単純に増幅して端末/基地局に送信する。中継器において復号を行わないため、送信遅延が短いというメリットがあるが、信号とノイズとを区別できず、ノイズまで増幅してしまうという欠点がある。このような欠点を補完するために、UL電力制御又は自己干渉除去のような機能を有する高度リピータ又はスマートリピータを用いることもできる。L2中継器の動作は、復号及び転送(decode−and−forward)と表現することができ、ユーザ面情報をL2に送信することができる。ノイズが増幅されないという長所があるが、復号による遅延が増加するという短所がある。L3中継器は、自己バックホールと呼ぶこともでき、IPパケットをL3に送信することができる。RRC機能をも含んでおり、小規模の基地局のような役割を果たす。
【0045】
L1、L2中継器は、中継器が、該当の基地局がカバーするドナーセルの一部の場合であると説明することができる。中継器がドナーセルの一部である場合は、中継器が中継器自体のセル及び当該セルの端末を制御できないため、中継器は自身のセルIDを有することができない。しかし、中継器の識別情報(ID)である中継器IDを有することはできる。また、この場合は、無線リソース管理(RRM)の一部機能は該当のドナーセルの基地局によって制御され、RRMの一部分は中継器に配置してもよい。L3中継器は、中継器が自身のセルを制御できる場合に相当する。この場合は、中継器が一つ以上のセルを管理することができ、中継器が管理する各セルは、固有の物理層セルIDを有することができる。L3中継器は、基地局と同じRRM機構を有することができる。端末にとっては、中継器が管理するセルに接続することと、一般基地局が管理するセルに接続することとに差異はない。
【0046】
なお、中継器は移動性によって下記のように分類される。
・固定中継器(Fixed RN):永続的に固定されて、陰影地域又はセルカバレッジ増大のために用いられる。単純リピータとしても機能する。
・遊動中継器(Nomadic RN):ユーザが突然に増加したときに臨時に設置したり、建物内で任意に移したりできる中継器である。
・移動中継器(Mobile RN):バス又は地下鉄のような公共輸送手段に装着可能な中継器であり、中継器の移動性を提供しなければならない。
【0047】
なお、中継器とネットワークとのリンクによって次の分類も可能である。
・帯域内接続:ドナーセル内でネットワーク対中継器リンクとネットワーク対端末リンクとが同じ周波数帯域を共有する。
・帯域外接続:ドナーセル内でネットワーク対中継器リンクとネットワーク対端末リンクとが別個の周波数帯域を用いる。
【0048】
また、端末が中継器の存在を認識するか否かによって下記の分類が可能である。
・透過中継器:端末は、ネットワークとの通信が中継器を介して行われるということがわからない。
・非透過中継器:端末は、ネットワークとの通信が中継器を介して行われるということがわかる。
【0049】
図7は、MBSFNサブフレームを用いてバックホール送信を行う例を示す図である。帯域内中継モードにおいて、基地局−中継器リンク(すなわち、バックホールリンク)は、中継器−端末リンク(すなわち、中継器アクセスリンク)と同じ周波数帯域で動作する。中継器が基地局から信号を受信しながら端末に信号を送信する場合、又はその逆の場合に、中継器の送信器と受信器とは互いに干渉を誘発するため、中継器が同時に送信及び受信をすることには制限がある。そのために、バックホールリンク及び中継器アクセスリンクは、TDM方式で区分(partitioning)される。LTE−Aシステムにおいては、中継器ゾーンに存在する旧式LTE端末の測定動作を支援するために、MBSFNサブフレームにおいてバックホールリンクを設定する(偽MBSFN方法)。任意のサブフレームがMBSFNサブフレームとして信号通知された場合に、端末は当該サブフレームの制御領域だけを受信するため、中継器は、当該サブフレームのデータ領域を用いてバックホールリンクを設定することができる。例えば、中継器PDCCH(R−PDCCH)は、MBSFNサブフレームの3番目のOFDMシンボルから最後のOFDMシンボルまでの特定リソース領域を用いて送信される。
【0050】
本発明の一実施例として、中継器が基地局に信号を送信するアップリンクバックホールサブフレームにおいてSRS送信と関連した設定方式を提案する。
【0051】
一般に、中継器がバックホールサブフレームにおいてアップリンク送信に用いうるSC−FDMAシンボルの個数及び位置は、基地局と中継器との間のサブフレーム境界を調節する方法、及び中継器が送受信動作を切り替えるために掛かる時間によって決定される。
【0052】
図8乃至
図11に、アクセスサブフレームとバックホールサブフレームとの境界を調節する方法を例示する。同図では正規巡回プレフィクスの場合を例示する。各図面において、G1及びG2はそれぞれ、中継器のRX/TX切替え及びTX/RX切替えに必要な時間を表し、Tpは、基地局と中継器間の伝ぱ(播)遅延を意味する。下記の場合が可能である。
【0053】
・ケース1:アクセスULサブフレームの境界とバックホールULサブフレームの境界とが、一定ギャップだけずれた場合を示す。具体的には、アクセスULサブフレームに対し、既存の伝ぱ遅延(Tp)に加えて、固定遅延(To)が与えられた場合を例示する(
図8)。
図8を参照すると、中継器は、アクセスULサブフレームの受信が終わると、保護時間(G1)の後にバックホールULサブフレームを送信することができる。アクセスULサブフレームの最後のシンボルとバックホールULサブフレームの最初のシンボルとが重なるため、バックホールULサブフレームは、SC−FDMAシンボル1から13まで送信可能である。その後、バックホールULサブフレームの送信が終わったとき、中継器は、保護時間(G2)の後にアクセスULサブフレームを受信することができる。
【0054】
・ケース2:中継器がSC−FDMAシンボル0からバックホールULサブフレームの最後(SC−FDMAシンボル13)まで送信する場合を示す(
図9及び
図10)。
【0055】
ケース2−1は、アクセスULサブフレームの境界がバックホールULサブフレームの境界と整列し、RN切替え時間が非常に短い場合(<巡回プレフィクス)を示す(
図9)。RX/TX切替え及びTX/RX切替えに必要な時間が巡回プレフィクス区間内に含まれるため、中継器は、バックホールサブフレームを損失なく送信することができる。
【0056】
ケース2−2は、アクセスULサブフレームの境界とバックホールULサブフレームの境界とが、一定ギャップだけずれた場合を示す。具体的には、アクセスULサブフレームに対し、既存の伝ぱ遅延(Tp)に加えて固定遅延(To)が与えられ、RN切替えのためにアクセスULサブフレームの最後のSC−FDMAシンボルがパンクチャされた場合を例示する(
図10)。
図10を参照すると、アクセスULサブフレームにおいてパンクチャされた最後のSC−FDMAシンボルが保護時間G1,G2として用いられる。そのため、中継器は、バックホールサブフレームを損失なく送信することができる。
【0057】
・ケース3:アクセスULサブフレームの境界とバックホールULサブフレームの境界とが、一定ギャップだけずれた場合を示す。具体的には、アクセスULサブフレームに対し、既存の伝ぱ遅延(Tp)に加えて固定アドバンス(To)が与えられた場合を例示する(
図11)。
図11を参照すると、中継器は、アクセスULサブフレームの受信が終わったとき、保護時間G1の後にバックホールULサブフレームを送信することができる。アクセスULサブフレームの最後のシンボルとバックホールULサブフレームの最初のシンボルとが、保護時間G1だけずれているため、バックホールULサブフレームは、SC−FDMAシンボル0から12まで送信可能である(正規CPの場合)。その後、バックホールULサブフレームの送信が終わったとき、中継器は、保護時間G2の後にアクセスULサブフレームを受信することができる。
【0058】
ケース1、ケース2−1、ケース2−2の場合に、中継器は、最後のシンボル(正規CPの場合にSC−FDMAシンボル13)を送信することができる。そのため、中継器は、最後のSC−FDMAシンボルを用いてマクロ端末と同じ方式によってSRSを送信することが可能である。
【0059】
図12乃至
図14は、バックホールサブフレームにおいて中継器の動作を例示する。中継器の動作は、SRS送信設定によって下記の3動作に分類することができる。便宜上、
図10に例示したケース2−2状況を中心に説明する。
【0060】
・動作1:中継器は、バックホールサブフレームの最後のSC−FDMAシンボルにおいて正規の動作を行う。中継器は、正規フォーマットのPUCCHを送信することができ、PUSCHをバックホールサブフレームの最後のSC−FDMAシンボルまで送信することができる(
図12)。
【0061】
・動作2:中継器は、バックホールサブフレームの最後のSC−FDMAシンボルにおいてSRSを送信する。そのため、中継器は、短縮フォーマットのPUCCHを用いなければならず、PUSCH送信を最後のSC−FDMAシンボルの直前のシンボルで終了しなければならない(
図13)。
【0062】
・動作3:中継器は、マクロ端末のSRS送信を保護するために、バックホールサブフレームの最後のSC−FDMAシンボルにおいて何らの信号も送信しない。そのため、中継器は、短縮フォーマットのPUCCHを用いなければならず、PUSCH送信を最後のSC−FDMAシンボルの直前のシンボルで終了しなければならない。この場合、SRSは送信しない(
図14)。
【0063】
中継器は、TX/RX切替え時間が経過するまでは、中継器端末から信号を受信することができず、よって、TX/RX切替えがバックホールサブフレームの末尾に存在する場合に、中継器はバックホールサブフレームが終わるまで中継器端末から信号を受信することができない。そのため、何らかの理由で、中継器が最後のSC−FDMAシンボルで信号を送信しない場合は、最後のSC−FDMAシンボルが信号の送信及び受信のいずれにも用いられず、浪費されてしまう。
【0064】
そこで、本発明は、中継器がバックホールサブフレームの最後のSC−FDMAシンボルでいずれの信号も送信しない場合(例、
図14の動作3)に、TX/RX切替え位置を一定時間だけ(例、1シンボル)操り上げることを提案する。この場合、中継器は、バックホールサブフレームと重なるアクセスサブフレームの最後のSC−FDMAシンボルの全部又は一部を用いて中継器端末の信号を受信することができる。この場合、最後のSC−FDMAシンボルは中継器端末のSRS送信に用いることができる。
【0065】
図15は、本発明の一実施例に係る中継器の動作例を示す図である。
【0066】
図15を参照すると、
図14に例示した動作3の場合に、中継器は、SC−FDMAシンボル13で何らの信号も送信しない。そのため、中継器は、SC−FDMAシンボル12まで信号を送信し、TX/RX切替えを1 SC−FDMAシンボルだけ早めて開始することができる。その結果、中継器は、バックホールサブフレームの最後のSC−FDMAシンボルにおいて中継器端末が送信する信号を受信することができるため、無線リソースの効率性が向上する。好ましくは、最後のSC−FDMAシンボルは、中継器端末のSRS送信のために活用してもよい。
【0067】
上述した動作のために、中継器は、例えば、動作3の行われるバックホールサブフレームに対応するアクセスサブフレームを、中継器セルのセル特定SRS設定に含めることができる。又は、SRS設定の便宜のために、中継器は、バックホールサブフレームで行われる動作を考慮せず、バックホールサブフレームに対応するすべてのアクセスサブフレームを中継器セルのセル特定SRS設定に含めることもできる。又は、より簡単なSRS設定のために、中継器は、バックホールサブフレームと重なるすべてのアクセスサブフレームを中継器セルのセル特定SRS設定に含めることもできる。最後の方法は、ケース2−2のように、バックホールサブフレームに先立つアクセスサブフレームが短縮PUCCHフォーマットを用いるべき場合に有効である。
【0068】
本発明の他の実施例として、バックホールサブフレームにおいて中継器の動作区別に対する設定方式を説明する。3GPP Rel−9(LTE)までのバージョンにおいて、SRSの送信は半静的に設定されてきた。すなわち、基地局は、全体サブフレームを、SRS送信の起きうるサブフレームとそうでないサブフレームとに区別し、SRS送信の起きうるサブフレームを半静的なセル特定SRS設定によって知らせる。セル特定SRS設定に含まれたサブフレームにおいて、すべての端末は、最後のSC−FDMAシンボルにおいてPUCCH及びPUSCHを送信しない。一方、基地局は、個別端末に端末特定SRS設定を半静的に知らせるが、端末は、端末特定SRS設定に含まれるサブフレームでは、指定されたリソースを用いて周期的にSRS送信を行う。このような半静的なSRS設定が中継器に適用されるとき、動作1のサブフレームは、セル特定SRS設定に含まれないサブフレームとして、動作2のサブフレームは、セル特定SRS設定に含まれると同時に、該当の中継器に対する端末特定SRS設定に含まれるサブフレームとして、動作3のサブフレームは、セル特定SRS設定に含まれるが、該当の中継器に対する端末特定SRS設定には含まれないサブフレームとして、区別することができる。その結果、
図12乃至
図14で例示したバックホールサブフレーム動作は、LTE Rel−9に存在する半静的なSRS設定信号通知だけでも区別可能になる。
【0069】
一方、3GPP Rel−10(LTE−A)以降のバージョンでは、動的にSRSを設定する方式を導入することができる。この動的SRS設定とは、基地局が動的な方式(すなわち、非周期的な方式)でスケジュール信号を送信することによって、端末(あるいは中継器)が特定時点においてだけSRSを送信することを指示する動作を意味する。SRS送信は、物理制御チャネル信号通知(例、PDCCH、R−PDCCH)を通じて動的にスケジュールしてもよい。中継器が基地局から動的SRS設定を受けたときは、それ以上バックホールサブフレーム動作を半静的に区別することができなくなる。そのため、変形された形態のSRSサブフレーム区別方式が必要とされる。
【0070】
そこで、本発明の更に他の実施例として、上述した動的SRS設定のために、アップリンクバックホールサブフレームを下記の3タイプに区別することを提案する。
【0071】
・サブフレームタイプ1:中継器は、最後のSC−FDMAシンボルにおいて正規動作を行う。すなわち、正規フォーマットのPUCCHを送信でき、PUSCHも最後のSC−FDMAシンボルまで送信することができる。
【0072】
・サブフレームタイプ2:中継器は、短縮フォーマットのPUCCHを送信し、PUSCHについては、最後のSC−FDMAシンボルよりも1シンボル前に送信を終了するが、最後のSC−FDMAシンボル時点の前にはTX/RX切替えを行わない。
【0073】
・サブフレームタイプ3:中継器は、短縮フォーマットのPUCCHを送信し、PUSCHについては、最後のSC−FDMAシンボルよりも1シンボル前に送信を終了する。なお、最後のSC−FDMAシンボルよりも1シンボル前にTX/RX切替えを行う。その結果、当該バックホールサブフレームと重なるアクセスサブフレームの最後のSC−FDMAシンボルにおいて、中継器端末の信号を受信することができる。
【0074】
このサブフレームタイプの区別と前述の中継器動作の区別との相違点は、サブフレームタイプの区別においてバックホールサブフレームでのSRS送信有無が基準になっていないという点である。サブフレームタイプ1は、動作1を行うサブフレームと同じ属性を有するが、サブフレームタイプ2では動作2及び動作3の両方も可能である。より具体的に、動作2を行うサブフレームはいずれも、サブフレームタイプ2となる。しかし、動作3を行うサブフレームは、一部がサブフレームタイプ2となりうるが、これらは潜在的に基地局が動的SRSをスケジュールできるサブフレームに該当する。動作3を行うサブフレームのうち、基地局が動的SRSをスケジュールする可能性のないサブフレームがサブフレームタイプ3に該当する。すなわち、動作3を行うサブフレームが動的SRSをスケジュールする可能性によって、サブフレームタイプ2又はタイプ3になるという点が最大の相違点である。例えば、中継器は、タイプ2のバックホールサブフレームでは
図14の動作を行わなければならず、タイプ3のバックホールサブフレームでは
図15の動作を行わなければならない。
【0075】
本発明の更に他の実施例として、セル特定SRS設定に含まれるサブフレームのうち、動的SRSのスケジュールの可能性があるサブフレームを知らせる信号を、基地局が中継器に送信することができる。例えば、動作3を行うサブフレーム(すなわち、セル特定SRS設定には含まれるが、当該中継器に対する端末特定SRS設定には含まれないサブフレーム)のうち、動的SRSのスケジュールの可能性があるサブフレームを知らせる信号を、基地局が中継器に送信することも可能である。そのために、動的SRSのスケジュール可能性を知らせる端末特定SRS設定(すなわち、端末特定SRSパラメータ)信号を、基地局が中継器に送信することも可能である。具体的には、SRSの非周期的な送信に利用可能なリソースを指示する端末特定SRS設定を、基地局が中継器に送信することができる。そのために、基地局が中継器に送信する端末特定SRS設定に1ビット指示子を含めることによって、当該端末特定SRS設定に含まれたサブフレームにおいて常にSRSを送信するか、又は当該サブフレームで動的SRSをスケジュールされる場合にだけSRSを送信するか、を知らせることが可能である。例えば、指示子が0のとき、3GPP Rel−9と同様に、端末特定に設定されたサブフレームで常に周期的にSRSを送信し、1のとき、動的SRSスケジュール時にだけSRSを送信することができる。逆に、中継器が自身に接続している端末の信号を受信するために、1シンボル早めにTX/RX切替えを行うサブフレームを知らせる信号を基地局に送信してもよい。
【0076】
上述した方式によって特定バックホールサブフレームがタイプ2に設定されたとき(旗は、動的SRSのスケジュール可能性があるサブフレームに設定されたとき)、中継器は、当該サブフレームでは最後のSC−FDMAシンボルの前にTX/RX切替えを行ってはならず、最後のシンボルまでTXモードで動作しなければならない。これは、潜在的な動的SRSスケジュールを待たなければならないためである。また、このようなサブフレームと重なるアクセスサブフレームでは、中継器端末がSRSを送信しないように動作することが好ましい。
【0077】
図16及び
図17は、本発明の一実施例によってSRSを動的(非周期的)に送信する方法を例示する図である。
【0078】
図16を参照すると、中継器は、基地局からSRS設定のためのセル特定パラメータを受信する(S1610)。セル特定パラメータは、srs−BandwidthConfig及びsrs−SubframeConfigを含む。srs−BandwidthConfigは、SRSが送信されうる周波数帯域に関する情報を指示し、srs−SubframeConfigは、SRSが送信されうるサブフレームに関する情報を指示する。また、中継器は基地局からSRSの非周期的な送信に用いられうるリソースを指示する端末特定パラメータを受信する(S1620)。SRSの非周期的な送信のための端末特定パラメータは、これに制限されるものではないが、srs−Bandwidth、srs−HoppingBandwidth、freqDomainPosition、srs−ConfigIndex、transmissionComb、cyclicShiftのうち少なくとも一つを含む。段階S1610のセル特定パラメータ及び段階S1620の端末特定パラメータは、上位層信号通知(例、RRC信号通知)を通じて基地局からリレーに伝達可能である。段階S1610及び段階S1620は、個別に信号通知してもよいし、同じメッセージを通じて共に信号通知してもよい。
【0079】
その後、中継器は、基地局からSRS送信を要求する要求情報を受信する(S1630)。中継器は、物理ダウンリンク制御チャネル(例、R−PDCCH)を通じてSRS要求情報を受信することができる。SRS要求情報は、R−PDCCHのDCI(Downlink Control Information)に明示的に含まれてもよいし、マスク又はスクランブルを通じてR−PDCCHに暗黙的に含まれてもよい。中継器は、SRS要求情報を受信すると、段階S1620の端末特定パラメータによって割り当てられたリソースを用いてSRSを基地局に送信する(S1640)。このとき、SRSは、段階S1610のセル特定パラメータによって指示されたサブフレーム内において送信される。
【0080】
SRSが非周期的に送信されうるサブフレームは、段階S1610のセル特定パラメータによって指示されたサブフレーム内に周期的に配置することができる。例えば、SRSが非周期的に送信されうるサブフレームを、SRS送信周期(T
SRS)及びSRSサブフレームオフセット(T
offset)によって与えることができる。この場合、式1を満たすサブフレームにおいてSRSを送信することができる。参照として、式1を下記に示す。
【0081】
(式1)
FDDの場合、及びT
SRS>2であるTDDの場合
【数3】
T
SRS = 2であるTDDの場合
【数4】
ここで、n
f、k
SRSは、式1において定義した通りである。
【0082】
一方、基地局の要求に応じてSRSを送信する場合に、式1に更なる制限がありうる。中継器が段階S1630のSRS要求情報を受信した場合に、これを処理(例、復号、復調など)するための基本的な時間が必要である。例えば、HARQ ACK/NACKの場合に、ダウンリンクデータを受信したサブフレームから4サブフレームの後に、HARQ ACK/NACKが送信されるようになっている。そのため、段階S1640のSRS送信は、段階S1630のSRS要求情報を受信してNサブフレームの後に可能になる(例、N=4)。したがって、段階S1640のSRS送信は、段階S1630のSRS要求情報を受信してNサブフレームが経過した後に、式1に該当するサブフレームで送信することができる。
【0083】
図17を参照すると、セル特定SRSサブフレームは、2サブフレームごとに設定される。一方、端末特定SRSサブフレームは、10サブフレームごとに設定される。すなわち、端末特定SRSサブフレームは、SRS送信周期(T
SRS)が10サブフレーム(又は、ms)であり、SRSサブフレームオフセット(T
offset)は0サブフレーム(又は、ms)である。ここで、端末特定SRSサブフレームは、非周期的なSRSを送信することができるサブフレームを意味する。同図に示すように、1番目のフレームのサブフレーム#2においてSRS送信要求が受信されると、中継器は、近接する端末特定SRSサブフレーム(ここでは、2番目のフレームのサブフレーム#0)を通じてSRSを基地局に送信する。一方、図示してはいないが、1番目のフレームのサブフレーム#8においてSRS送信要求が受信された場合は、SRS送信要求を受信したサブフレームと2番目のフレームのサブフレーム#0との間に充分な信号処理時間が保証されないことがある。この場合、中継器は、SRS送信要求を処理するための時間の後(例、4サブフレーム)に、直近の端末特定SRSサブフレーム(ここでは、3番目のフレームのサブフレーム#0)を通じてSRSを基地局に送信する。
【0084】
便宜上、上記の説明(例、
図16及び
図17)は中継器の立場で記述したが、上記の説明に対応する動作が基地局においても同一/類似に行われる。例えば、基地局は、中継器にSRS設定のためのセル特定パラメータを送信する。また、基地局は中継器にSRSの非周期的な送信に用いることができるリソースを指示する端末特定パラメータを送信する。その後、基地局は中継器にSRS送信を要求する要求情報を送信する。続いて、基地局は中継器からSRSを受信する。このとき、SRSはセル特定パラメータによって指示されたサブフレーム内で送信される。
【0085】
上ではSRS設定を中継器を中心に説明したが、同一/類似の方式を端末にも適用することができる。例えば、
図16及び
図17、及びこれらに関連する説明において、基地局−中継器の関係は、基地局−マクロ端末、中継器−中継器端末の関係に置き換えてもよい。特に、端末が、特定サブフレームにおいて動的SRSがスケジュールされないことを知っているときは、当該サブフレームにおいて送信回路を停止し、電力消耗を減らすなどの動作が可能になる。
【0086】
図18は、本発明に適用することができる基地局、中継器及び端末を例示する。
【0087】
図18を参照すると、無線通信システムは、基地局(BS)110、中継器(RN)120及び端末(UE)130を含む。便宜上、中継器に接続している端末を図示したが、端末は基地局に接続してもよい。
【0088】
基地局110は、プロセッサ112、メモリ114及び無線周波(RF)ユニット116を含む。プロセッサ112は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ114は、プロセッサ112に接続し、プロセッサ112の動作と関連した種々の情報を記憶する。RFユニット116は、プロセッサ112に接続し、無線信号を送信及び/又は受信する。中継器120は、プロセッサ122、メモリ124及び無線周波ユニット126を含む。プロセッサ122は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ124は、プロセッサ122に接続し、プロセッサ122の動作と関連した種々の情報を記憶する。RFユニット126は、プロセッサ122に接続し、無線信号を送信及び/又は受信する。端末130は、プロセッサ132、メモリ134及びRFユニット136を含む。プロセッサ132は、本発明で提案した手順及び/又は方法を具現するように構成することができる。メモリ134は、プロセッサ132に接続し、プロセッサ132の動作と関連した種々の情報を記憶する。RFユニット136は、プロセッサ132に接続し、無線信号を送信及び/又は受信する。基地局110、中継器120及び/又は端末130は、単一アンテナ又は複数アンテナを有することができる。
【0089】
以上説明してきた実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、別の明示的な言及がない限り、選択的なものとして考慮しなければならない。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施することもでき、一部の構成要素及び/又は特徴を結合して本発明の実施例を構成することもできる。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更可能である。ある実施例の一部の構成や特徴は、別の実施例に含まれることもでき、別の実施例の対応する構成又は特徴に置き換えることもできる。特許請求の範囲において明示的な引用関係を有しない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正によって新しい請求項として含めたりすることができることは明らかである。
【0090】
本明細書において、本発明の実施例は主に、端末、中継器、及び基地局間のデータ送受信関係を中心に説明された。本明細書において基地局によって行われるとした特定動作は、場合によっては、その上位ノードによって行ってもよい。すなわち、基地局を含む多数のネットワークノードからなるネットワークにおいて端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局又は基地局以外の別のネットワークノードによって行われることは明らかである。基地局は、固定局、ノードB、進化ノードB(eNB)、アクセスポイントなどの用語に代替可能である。また、端末は、ユーザ装置(UE)、移動機(MS)、移動加入者局(MSS)などの用語に代替可能である。
【0091】
本発明による実施例は様々な手段、例えば、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア又はそれらの組合せなどによって具現することができる。ハードウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、一つ又はそれ以上の特定用途集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理デバイス(PLD)、フィールドプログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現することができる。
【0092】
ファームウェア又はソフトウェアによる具現の場合、本発明の一実施例は、以上で説明された機能又は動作を行うモジュール、手順、関数などの形態に具現することができる。ソフトウェアコードは、メモリユニットに記憶されて、プロセッサによって駆動されるものであってよい。メモリユニットは、プロセッサの内部又は外部に設けられ、既に公知の様々な手段によってプロセッサとデータを授受することができる。
【0093】
本発明は、本発明の特徴から逸脱しない範囲で別の特定の形態で具体化できるということは、当業者にとっては自明である。そのため、上記の詳細な説明は、いずれの面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的な解釈によって決定すべきであり、本発明の均等範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。