【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、電子カメラで記録した風景の画像又はフィルムにおける背景と前景とを区別して、背景と前景のデザインが自由にできるようにする方法を示すことである。さらに、本発明の目的は風景の画像又はフィルムにおいて背景を置き換え、背景と前景を自由にデザインできる方法を示すことである。
【0004】
この目的は、請求項1に記載する電子カメラによって記録した風景の画像において背景と前景とを区別する方法、請求項28に記載する風景の画像において背景を置き換える方法、及び請求項29に記載する電光表示システムによって達成される。従属請求項は、本発明による方法の有利な発展形を示す。
【0005】
本発明によれば、電子カメラによって記録した風景の画像において背景と前景を互いに区別することのできる方法が提供される。カメラから遠い風景の部分は背景とみなし、カメラに近い風景の部分を前景とする。風景は背景と前景の物体全体である。画像についていえば、画像は静止画像、又は好ましくはフィルムのコマとすることができる。背景も前景も画像を完全に埋める必要はなく、画像中に部分的にのみ現れても、全く現れなくてもよい。また、本発明による方法を画像の部分的な領域に使用してもよい。よって、例えばスポーツイベントを記録する際に、ピッチ周囲の広告を、その前に立っているプレーヤから区別することができる。一般に、前景はカメラの視点から所定の領域において背景を覆うものであるとする。
【0006】
本発明による方法は、電子カメラ、すなわち例えばCCD又はCMOS画像センサ付きのカメラで記録した風景の静止画及びフィルムの両方において実施することができる。原則として、本方法は、アナログ電気カメラで記録した画像信号に基づいて実施することもできるが、デジタルカメラによる実施が好ましい。
【0007】
本発明によれば、背景は任意の画像を表示することができる。例えば、背景は複数の色及び/又は複数の輝度段階を有する画像であり得る。特に、モノクロで輝度の均一な面は、本明細書でいう画像と理解しないことが好ましい。
【0008】
風景を直接見る人に対して画像の可視状態を維持する、或いは風景を見る人に対して完全に不可視状態とさえするコーディングを用いて、背景の画像を示す。風景を直接見る人物に対して可視のコーディングされた画像とは、少なくとも人がその位置で風景を直接見ていて、画像の内容を認識できる程度に背景から離れている場合に、可視状態がもたらされることを意味する。従って画像のコーディングは、十分に距離がある状態でも構造化を行わずに見る人が画像を認識する程度に鮮明である場合に画像又は背景を構造化することによって、かく乱効果を生む又は認識可能とすることを含むことができる。
【0009】
背景とコーディングを有すると共に、背景の前に前景が位置する風景の画像又はフィルムを、電子カメラで記録する。風景の画像を記録するカメラの画像センサは、信号を生成する。この信号において、コーディングによって背景を前景と区別する。背景がコーディングを有するのに対し、前景はコーディングを有さないことを利用する。
【0010】
その後の表示又は更なる処理や送信のために風景の画像又はフィルムを記録する画像センサの信号において、前景と背景の区別を行うため、本発明の方法は、画像センサを1つのみ有するカメラ、即ち、複数の画像センサを要することなく画像を記録するカメラで実施可能である。好ましくは、本発明の方法はまさに1つの画像センサで実行される。本発明によれば、必要であるのはこの1つの画像センサのまさに1つの画像信号のみである。
【0011】
一部の実施形態では、コーディングによって背景を認識するために、カメラあるいは画像センサによって記録される画像を適切に修正することが必要となる場合がある。風景の記録画像を修正して記憶、更なる処理、又は送信を行う場合には、最終的に生成された画像中の少なくとも前景については、未修正画像のように処理を施していない状態に見えるよう、画像を記録する直前にその修正を取り消すことが好ましい。
【0012】
本発明の有利な実施形態では、画像又は背景のコーディングは、背景が周期的に入れ替わる画像の異なる成分を表示することを含み、1つの周期における成分それぞれが完全な画像を構成する。周期の持続期間、すなわち画像の成分全てが一度示される時間の長さは、風景を直接見る人が完全な画像を見ることができる程度に短い時間となるよう選択される。好ましくは例えばクロマキー等の色に基づいたキーイングであるキーイング方法によって、前景と背景とを区別できるように選択した画像の成分を1つのみカメラが常に記録するように、成分の表示とカメラの露出時間を同期させる。分割した画像の成分の数をmとし、カメラが1周期毎に正確に1つの成分を記録した場合、有利には成分が示される際に変更される周波数はカメラの露出周波数のm倍となる。
【0013】
このような成分を示す過程において、画像の表示に影響を与える少なくとも1つの撮像パラメータを1周期の間に変更することができる。撮像パラメータによって、例えば個々の画素、画素グループ(パターン)、若しくは完全な画像のカラーチャネル、コントラスト、輝度、及び/又は彩度を調整するのに適した重みづけ係数若しくは倍率の値、又はそれら値のグループが理解できる。
【0014】
キーイングのために、カメラの露出の間に記録された背景の成分は、背景を前景と区別可能にするマスクを提供する。従って、例えば露出された成分は、増幅した背景の画像の特定の色成分を表示することができ、この色成分はもっぱら前景には存在しないか或いは存在してもわずかとなるように選択されることが好ましい。この場合、前景は例えば色に基づくキーイング、特にクロマキーによって、背景と区別することができる。
【0015】
本発明によれば、背景を前景と区別できるマスクの生成を可能とするいかなる方法も、本発明の全ての実施形態におけるキーイング処理と解釈することを意図している。一般に「キーイング」とは、画像又は映像の成分を検出する処理を表わす。これらの成分は認識又はフィルタリングされ(画像分析)、その他の画像ソースで置き換えることができる(画像合成)。画像分析では、画像中の特定の特徴又はコーディングを検出し、そこから画像成分に対応するマスクを生成する。マスクは画像合成においてテンプレートとして作用することができる。特徴又はコーディングに基づいたマスクの計算を必ずしも完全に行う必要はなく、更なる処理によって補完してもよい。更なる処理としては、例えばオプティカルフロー、色、エッジ等による画像分割、又はヒューリスティクス(即ち、シーン中の物体に関する仮定)等の画像分析処理がある。詳細には、カメラのトラッキングから情報を得ることができ、この情報をもとにシーンにおけるカメラの視野角を把握することによって、背景の位置及びサイズ、又は前景の位置及びサイズをも事前に決定することができる。
【0016】
従って一般的には、背景にはない又はわずかしかない特性をコーディングとして背景に追加することにより、この特性に基づいたマスクにおいて背景を前景と区別することができる。
【0017】
上記実施形態では、露出に用いる成分によって、キーイングに用いられるマスクが利用可能となる。1周期のうちのその他の1つ又は複数の成分が画像を完全なものとすることで、風景を直接見る人物に対して完全な画像が形成される。これらその他の成分を示す間は、カメラは好適には記録を行わない。
【0018】
例えば、露出中に示される成分が、増幅又は減少された画像の特定の色成分を表示することで、この色成分によって前景を背景と区別することができる。前景がこの色成分を減少した状態で示す場合には、露出される成分はこの色成分を増大させた状態で示し、前景がこの色成分を増大させた状態で示す場合には、露出される成分はこの色成分を減少した状態で示す。1周期において背景が示す成分またはその他の成分は、対応して減少又は増大した補完関係にある色成分を示すことができるため、風景を直接見る人物は画像の実際の色を把握することができる。
【0019】
本発明の有利な実施形態では、背景の画像をそれぞれちょうど2つの成分に分割して、これらを特定の周波数で交互に示すようにすることができる。カメラはこの入れ替えの周波数の半分に同期して記録を行うことができる。従って、カメラの1つのサイクルの間に常に画像の2つの成分が示される。よって、示される成分を変更する周波数はカメラの露出周波数の2倍である。
【0020】
例えば上記実施形態の別の形態では、色を3つの成分に分けて、露出を3分の1のみで行うようにすることもできる。従ってカメラは3つの成分のうちの1つのみを露出する。この場合には、成分を変更する周波数はカメラの露出周波数の3倍となるよう選択されることになる。
【0021】
本発明による方法の更なる実施形態では、画像又は背景のコーディングは、背景が経時的に入れ替わるパターンを表示することを含み、これらパターンは1周期内で互いに補完し合うことで完全な画像を形成する。この周期的に入れ替わるパターンによって、画像センサの信号において背景を前景と区別することができる。
【0022】
本発明の有利な実施形態では、例えばフーリエ変換及び/又はフーリエフィルタリングに基づくパターン検出を、画像センサの信号において実行することができる。従って、パターンが交互に示される周波数によって背景を前景と区別することができる。フーリエ変換では、背景領域は前景が示さない入れ替わり周波数の成分を示す。
【0023】
有利には、背景が示すパターンは画像センサの走査方向において周期性があり、詳細には例えばチェス盤パターンであり得る。パターンの個々の領域、すなわち例えばチェス盤の個々の正方形は、様々な色成分同士のように明領域と暗領域との間を振動することができる。
【0024】
振動するパターンを生成するために、とりわけ背景を自己発光型のもの、例えばLEDディスプレイとしてもよく、又は、パターンに対応する制御可能なフィルタを背景の画像の前に配置して、このフィルタで周期的に画像の異なる部分を交互にブロックするようにしてもよい。
【0025】
チェス盤パターンの場合には、振動パターンはチェス盤パターンとその逆のチェス盤パターンで交互に示すことができる。
【0026】
好ましくは、パターンはバイナリパターン、すなわち2つの状態を正確に切り替えるものである。一方の状態では、パターンの所与の領域は画像の光を完全に通す、即ち最大輝度で照射し、他方の状態では、画像の光を抑制する、即ち低下した輝度で照射する。抑制は、完全に抑制する、即ち完全に暗くすることとしてもよい。
【0027】
本発明の更なる実施形態では、画像又は背景のコーディングは背景上の色付きドットの形態でグリッド状に表された画像を含み得る。色付きドットはそれらを囲む背景と共に、色付きドットの位置における画像の色を構成する。よって、画像の背景を黒として、色付きドットの色によって画像の色を正確に得るようにすることも可能である。
【0028】
カラーフィルタを画像センサの前又はカメラの前に配置して、このカラーフィルタで色付きドットの色を正確に抑制或いは除去し、背景の色を抑制せずに通過させる。実際には背景は完全には黒でないため、カラーフィルタは、背景が黒であっても、色付きドットの色ではないそれらの色を抑制することなく通過させる。
【0029】
画像センサによって記録された画像において、画像の背景の色はフィルタリングの結果、色付きドットの色に対して増大された状態となる。ここで本発明のすべての色に基づく実施形態のように、前景には存在しない又はわずかしか存在しない色が背景に選択された場合、色に基づくキーイングによって前景と背景を区別することができる。色付きドットの色を除く風景の色全てが、カラーフィルタを通る色で構成されることができるように、カラーフィルタを選択してもよい。
【0030】
最終的に生成された画像において色ずれを起こすことなく前景を表示するために、画像センサの前に置いたカラーフィルタの効果を算出することができる。
【0031】
特に好適な実施形態では、画像センサの前のカラーフィルタを、可視範囲全体に分布した可視スペクトルの特定範囲を除去するスペクトルフィルタ、詳細には干渉フィルタとしてもよい。色付きドットそれぞれの前に、カメラの前に置いたフィルタと補完関係にあるスペクトルフィルタ又は干渉フィルタを配置し、この干渉フィルタが、可視スペクトル上に均一に分布する色を通過させ、その結果、これらから画像の表示に必要な全ての色を表示することができる。色付きドットのカラーフィルタとカメラのカラーフィルタが補完関係にあるということは、それらフィルタが可視範囲内で通過させる可視スペクトルの範囲が、実質的に重複しない異なる範囲であることを意味する。干渉フィルタの代わりに、例えばノッチフィルタを使用してもよい。
【0032】
色付きドットのために、背景はグリッド状の画像を表す。グリッドの解像度は、風景を観る人が特定の距離から画像を認識できるよう選択することが好ましい。
【0033】
背景の色付きドットは、反射型又は自己発光型であるよう構成してもよい。自己発光型の色付きドットは、例えば電球又は発光ダイオード(LED)によって生成することができる。発光ダイオードはまさにモノクロの光で実現することができるため、背景の色付きドットを発光ダイオードで構成し、画像センサ又はカメラ前の例えば干渉フィルタ等のフィルタによって、発光ダイオードの出す周波数を正確に除去する又は抑制させるようにしてもよい。発光ダイオードの出さない周波数を、カメラ前のフィルタが抑制することなく通過させる場合、画像の背景と前景もこれらの色で表示することができる。
【0034】
本発明の更なる実施形態では、画像のコーディングは、少なくとも1つの可視スペクトル範囲、好適にはスペクトルにおいて互いに離間した少なくとも2つの可視スペクトル範囲から選択した色のみを背景が放射又は反射することを含むことができる。ここでは、風景から発する光が画像センサに衝突する前に通るカラーフィルタを、画像センサ又はカメラの前に配置する。前記カラーフィルタは、画像の色を選択した範囲の可視スペクトルについては抑制するが、これらの範囲同士間の範囲の可視スペクトルについては抑制することなく通過させるよう選択する。このようにして、背景は抑制された又は暗い状態で画像センサ上に表わされるのに対し、前景はカラーフィルタを通過した色を含む状態で現れる。除去するスペクトル範囲又はフィルタを通過させるスペクトル範囲を適切に選択すれば、前景の全ての色を表示することができる。詳細には、フィルタを通過する範囲の選択は、前景に生じる色に適応したものとしてよい。
【0035】
画像センサで記録した画像では、抑制した領域へのキーイングによって、前景が背景と区別される。従ってこの場合、抑制によってキーイングマスクが生成される。画像センサ前のフィルタによる抑制が完全ではない場合、必要であれば、抑制された領域、詳細には前景を、最終の画像を表示するために計算によって再構成することができる。
【0036】
有利には、背景のコーディングは、この場合には対応するカラーフィルタ、すなわち例えば干渉フィルタを、背景の前でかつ前景の後方、即ち背景と前景の間に配置することによって達成することができる。このように、背景から発する光がこのカラーフィルタを通過することにより、背景からは、本質的には背景と前景との間に配置したフィルタによって取り出された光のみがカメラの前のカラーフィルタに衝突する。カメラ前のフィルタによって除去又は抑制されない色成分は、前景のみから出たものである。
【0037】
本発明の更に可能な実施形態では、背景のコーディングは、背景の発する少なくとも1つの不可視スペクトル範囲の電磁放射を含み得る。この場合、画像センサ前又はカメラ前に変換装置を配置することができる。該変換装置は、画像センサに実質的に平行、かつ/又はカメラの入光面に平行に配した表面を有する平面形状を有することができる。
【0038】
変換装置は一方で、可視光線が障害なく装置を通過することができる領域を有する。他の領域では、変換装置は不可視放射を可視光に変換し、背景から発する光のビーム路に変換した光を含ませる要素を有する。例えばカメラレンズシステムのビーム路に光変換要素を含む1つ以上の適切なレンズを備えることによって、変換光をビーム路に含ませるようにして、それが背景の一部としてカメラに現れるようにすることができる。有利には、このタイプのレンズを個別に各光変換要素に割り当てる。
【0039】
好ましくは、変換要素は変換装置の表面にグリッド状に配置する。従って、変換要素は変換装置の表面上に等間隔で存在することになる。可視光は変換要素同士の間で変換装置を通過することができる。
【0040】
不可視の電磁放射線はUV放射又は赤外放射であり得る。
【0041】
画像センサによって記録された画像において、変換装置はマスクを生成し、これによって背景はキーイング処理を通して、対応する不可視放射を発しない又は発してもその程度が低い前景と区別される。有利には、変換装置は不可視光を、前景にはない又はあってもわずかである色に変換する。
【0042】
蛍光性又はリン光性材料のドットを光変換要素としてもよい。そして、好ましくはカメラのビーム路において対応するドットを背景に統合する装置を、各ドットに設ける。蛍光性又はリン光性材料による光の変換は、特定の色の無向性可視光を生成する。従って、後に配置してフィルタに一体化されるレンズを使用して、この散光を光路に対応するよう束ねることが好ましい。補助的に、レンズの機能を補完する障壁もフィルタにおいて用いてもよい。例えば散光の一部がビーム路を横断するように延在するために、レンズによる方向付けの結果としてカメラのビーム路において束ねることができない場合、障壁によりこの散光の一部を吸収又は反射させることができる。障壁はビーム路に逆らう散光に対して半反射性としてもよい(即ち、入射する不可視電磁放射は通過させるのに対して、材料によって変換された散光は逆方向に反射して再びビーム路に戻すようにする)。
【0043】
本発明の更に可能な実施形態では、画像のコーディングは、背景又は画像が1つの特定の偏光方向又は回転偏光方向のみに偏向された光を放射及び/又は反射することを含み得る。ここでは直線偏光又は回転偏光を使用できる。カラーフィルタと偏光フィルタをカメラ前又は画像センサ前に配置して、風景から発する光が画像センサにあたる前にこれらフィルタを通過するようにする。好ましくは、風景から発する光がまずカラーフィルタを通り、その後画像センサにあたる前に偏向フィルタを通るように、カラーフィルタを偏光フィルタの前に配置する。カラーフィルタが1つの色成分を抑制、増大、又は増幅することができるのが好ましい。
【0044】
画像センサの前の偏光フィルタは、画像によって放射あるいは反射された偏光を除去するように配向される。その結果、画像センサの生成した画像中の暗画像成分にキーイングを行うことによって、背景を前景と区別することができる。カラーフィルタのカラートーンを有さない暗画像成分は、キーイングのためのマスクとして作用する。
【0045】
カラーフィルタが好ましくは対応する色成分を抑制するのみであって、完全には除去しないことを言及しておく。これによって、偏光フィルタが背景の偏向された光を除去した結果生成される黒色領域は、前景に黒色領域がある場合でも、前景が有する黒色領域はカラーフィルタのカラートーンを有する、より明るめの黒であることから、区別されることができる。自然の風景において記録される黒は、完全に黒ではなく暗いグレーである。また、カラーフィルタにより、物体は、知覚はできないが測定可能なカラートーンを得る。しかし、偏光フィルタによって減少される光は、色とは無関係に最も広範囲に吸収される。
【0046】
本発明の更に可能な実施形態では、画像又は背景のコーディングは、背景の発するUV又は赤外線等の少なくとも1つの不可視スペクトル範囲の電磁放射を含む。この場合、風景から発する光が画像センサにあたる前に通過する変換装置を、画像センサの前に配置する。この変換装置は風景から発する不可視電磁放射を可視光に変換し、この可視光をカメラの視点からの風景に混合する。
【0047】
有利には、変換装置は、光が画像センサに衝突する前に通過するビームスプリッタを備え、このビームスプリッタは不可視放射を少なくとも部分的に変換装置の方へ偏向し、変換装置は不可視放射を検出して、背景に正確に対応する可視光の対応するパターンを生成する。この可視光を、例えば半透過性ミラーによってビーム路に混合して画像センサ方向に送るため、画像センサは半透過性ミラーとビームスプリッタを介した風景を見ることになる。
【0048】
よって本実施形態では、まずビームスプリッタによって不可視放射を少なくとも部分的にビーム路を外れるように偏向し、半透過性ミラーによって背景に対応する画像を混合する。
【0049】
変換装置が画像センサと結像レンズシステムを備え、結像レンズシステムを介して不可視放射から背景の画像が画像センサ上に生成されるようにしてもよい。変換装置は、例えば上述のようにカメラのビーム路に画像を混合させる画像表示によって、対応する可視放射を生成することができる。混合された表示の画像は、カメラの画像センサによって生成される画像の背景領域において追加的なカラートーン又はパターンを形成する。その後のキーイングによってマスクが生成され、これにより背景を前景と区別することができる。
【0050】
すべての実施形態において、カメラ又は画像センサの前に要素を配置するということは、画像センサと風景の前景との間に要素を配置することを意味する。よって、カメラレンズシステムの前、カメラレンズシステム中、又はカメラレンズシステムと画像センサとの間に要素を配置することができる。背景の前にフィルタを配置してもよいとは、画像又は背景と前景との間にフィルタを配置するということである。
【0051】
背景又は背景の画像の成分を周期的に入れ替えて示す本発明の全ての実施形態では、入れ替える周波数は、知覚できる最大の入れ替え周波数である25ヘルツより高いことが好ましく、これを超える周波数であれば、入れ替わり示される成分は、画像を見る人によって、これら成分から構成される1つの画像として認識される。入れ替えの周波数は、好ましくは50ヘルツ以上である。
【0052】
以下本発明を、幾つかの図面を参照して例を用いて説明する。同一又は対応する特徴には同一の参考番号を付す。これらの例で示す特徴は、多様な実施例において組み合わせてもよく、また具体例とは関係なく特徴を生み出してもよい。