特許第5944915号(P5944915)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許5944915対向する側枝入口部を有するステントグラフト
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5944915
(24)【登録日】2016年6月3日
(45)【発行日】2016年7月5日
(54)【発明の名称】対向する側枝入口部を有するステントグラフト
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/07 20130101AFI20160621BHJP
   A61F 2/856 20130101ALI20160621BHJP
   A61F 2/962 20130101ALI20160621BHJP
【FI】
   A61F2/07
   A61F2/856
   A61F2/962
【請求項の数】23
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-538784(P2013-538784)
(86)(22)【出願日】2011年11月2日
(65)【公表番号】特表2014-500752(P2014-500752A)
(43)【公表日】2014年1月16日
(86)【国際出願番号】US2011058938
(87)【国際公開番号】WO2012067821
(87)【国際公開日】20120524
【審査請求日】2014年11月4日
(31)【優先権主張番号】13/287,003
(32)【優先日】2011年11月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】61/413,855
(32)【優先日】2010年11月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】391028362
【氏名又は名称】ダブリュ.エル.ゴア アンド アソシエイツ,インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】W.L. GORE & ASSOCIATES, INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100102819
【弁理士】
【氏名又は名称】島田 哲郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100112357
【弁理士】
【氏名又は名称】廣瀬 繁樹
(74)【代理人】
【識別番号】100159684
【弁理士】
【氏名又は名称】田原 正宏
(74)【代理人】
【識別番号】100157211
【弁理士】
【氏名又は名称】前島 一夫
(72)【発明者】
【氏名】エドワード イー.ショー
【審査官】 石田 宏之
(56)【参考文献】
【文献】 特表2010−535580(JP,A)
【文献】 特表2010−524629(JP,A)
【文献】 特表2005−521471(JP,A)
【文献】 特表2011−526802(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0184228(US,A1)
【文献】 特表2011−507659(JP,A)
【文献】 特表2010−501207(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/07
A61F 2/856
A61F 2/962
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脈管の疾病を治療する治療デバイスであって、
外面を有するステントグラフトと、
各々が近位端部及び遠位端部を有する少なくとも2つの側枝入口部と、を有しており、
各々の前記遠位端部は、前記ステントグラフトの前記外面に隣接しており、
前記遠位端部どうしは、軸線方向において、前記近位端部どうしよりもさらに離間されてなると共に、
少なくとも1つの前記側枝入口部が、二叉状に分岐した二叉構成部を有する、治療デバイス。
【請求項2】
脈管の疾病を治療する治療デバイスであって、
外面を有するステントグラフトと、
各々が近位端部及び遠位端部を有する少なくとも2つの側枝入口部と、を有しており、
各々の前記遠位端部は、前記ステントグラフトの前記外面に隣接しており、
前記遠位端部どうしは、軸線方向において、前記近位端部どうしよりもさらに離間されてなると共に、
前記治療デバイスが、T字形状を有する構成部を備え、前記少なくとも2つの側枝入口部の前記近位端部どうしの間に配置される、第3の側枝入口部を含む、治療デバイス。
【請求項3】
各々の前記側枝入口部は、それぞれの前記近位端部の中心点を通過する長軸線を含む、請求項1又は2に記載の治療デバイス。
【請求項4】
前記側枝入口部の前記長軸線どうしは、非同心である、請求項に記載の治療デバイス。
【請求項5】
前記側枝入口部の前記長軸線どうしは、平行である、請求項に記載の治療デバイス。
【請求項6】
前記側枝入口部の前記長軸線どうしは、共通の平面に沿って整列されている、請求項に記載の治療デバイス。
【請求項7】
少なくとも1つの前記近位端部が順方向を向いている、請求項1又は2に記載の治療デバイス。
【請求項8】
少なくとも1つの前記近位端部が逆方向を向いている、請求項1又は2に記載の治療デバイス。
【請求項9】
前記近位端部のうちの1つが順方向を向いており、前記近位端部のうちの別の1つが逆方向を向いている、請求項1又は2に記載の治療デバイス。
【請求項10】
前記二叉構成部を有する前記側枝入口部は、T字形状を有する、請求項に記載の治療デバイス。
【請求項11】
前記少なくとも2つの側枝入口部は、エルボー形状を有する、請求項に記載の治療デバイス。
【請求項12】
少なくとも1つの前記側枝入口部は、エルボー形状を有する、請求項1又は2に記載の治療デバイス。
【請求項13】
脈管系の疾病を治療する治療システムであって、
カテーテルと、
各々が近位端部及び遠位端部を有する少なくとも2つの側枝入口部を備えたステントグラフトと、を具備しており、
各々の前記遠位端部は、前記ステントグラフトの外面に隣接しており、
前記遠位端部どうしは、軸線方向において、前記近位端部どうしよりもさらに離間されており、
少なくとも1つの前記側枝入口部は、二叉状に分岐した二叉構成部を有し、
さらに、
前記ステントグラフトが管腔内送達されるように、前記ステントグラフトを前記カテーテルの端部において拘束する拘束スリーブと、
前記少なくとも2つの側枝入口部を貫通するガイドワイヤ管と、を具備しており
前記ガイドワイヤ管は、前記ステントグラフトが前記拘束スリーブによって拘束されている間において、前記2つの側枝入口部に通してガイドワイヤを案内する内腔を保持するようになっている治療システム。
【請求項14】
脈管系の疾病を治療する治療システムであって、
カテーテルと、
各々が近位端部及び遠位端部を有する少なくとも2つの側枝入口部を備えたステントグラフトと、を具備しており、
各々の前記遠位端部は、前記ステントグラフトの外面に隣接しており、
前記遠位端部どうしは、軸線方向において、前記近位端部どうしよりもさらに離間されており、
前記ステントグラフトは、T字形状を有する構成部を備えるとともに、前記少なくとも2つの側枝入口部の前記近位端部どうしの間に配置される、第3の側枝入口部を含み、
さらに、
前記ステントグラフトが管腔内送達されるように、前記ステントグラフトを前記カテーテルの端部において拘束する拘束スリーブと、
前記少なくとも2つの側枝入口部を貫通するガイドワイヤ管と、を具備しており
前記ガイドワイヤ管は、前記ステントグラフトが前記拘束スリーブによって拘束されている間において、前記2つの側枝入口部に通してガイドワイヤを案内する内腔を保持するようになっている治療システム。
【請求項15】
前記ガイドワイヤ管は、前記ガイドワイヤが前記ガイドワイヤ管を通って受容された後に取り外し可能である、請求項13又は14に記載の治療システム。
【請求項16】
前記ガイドワイヤ管の両端部は、前記拘束スリーブにおける別個のスリットを通って前記ステントグラフトから離間して延在する、請求項13又は14に記載の治療システム。
【請求項17】
拘束された状態の前記ステントグラフトから前記ガイドワイヤ管を取り外すことなく、前記側枝入口部に通される前記ガイドワイヤの前進運動を制限できるように、前記ガイドワイヤ管の端部が閉塞されている、請求項13又は14に記載の治療システム。
【請求項18】
前記少なくとも2つの側枝入口部に装着された1つ又は2つ以上の側枝ステントグラフトをさらに有する、請求項13又は14に記載の治療システム。
【請求項19】
分枝脈管の治療に用いられる、少なくとも1つの前記側枝入口部を貫通する少なくとも1つの側枝ステントグラフトをさらに有する、請求項13又は14に記載の治療システム。
【請求項20】
前記少なくとも2つの側枝入口部をそれぞれ貫通する少なくとも2つの側枝ステントグラフトをさらに有する、請求項13又は14に記載の治療システム。
【請求項21】
前記少なくとも2つの側枝ステントグラフトのうちの2つは、相互に連結されている、請求項20に記載の治療システム。
【請求項22】
前記ステントグラフトの近位端部に装着されるエクステンダをさらに有する、請求項13又は14に記載の治療システム。
【請求項23】
前記側枝入口部の長軸線は、前記ステントグラフトの長軸線に対して平行である、請求項に記載の治療デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、表題が「対向する側枝入口部を有するステントグラフト」である2010年11月15日出願の米国仮出願第61/413855号の優先権を主張する非仮出願である。その米国仮出願の内容は、参照することにより本明細書の記載に代える。
【0002】
本発明は、脈管構造部の疾病を治療するステントグラフトに関する。
【背景技術】
【0003】
脈管構造部(vasculature)の疾病は、ますます一般的になっている。脈管構造部の蛇行性及び複雑性が原因で、脈管構造部の疾病の治療は医師にとって困難である。一例として、大動脈解離は、通常、大動脈弁の基部又はその近傍から開始して上行大動脈及び大動脈弓に進行するとともに、下行大動脈の上部にも影響を及ぼしうる。大動脈から分岐する3つの分枝脈管、すなわち、腕頭動脈、左総頸動脈、及び左鎖骨下動脈は、アクセスすること及び最終的に効果的に治療することが医師にとって解剖学的に困難である。
【0004】
現在、脈管構造部の疾病は、外科的に治療されている(例えば、開放修復法(open repair)、脈管内修復法(endovascular repair)、又はそれら2つを混成した修復法)。大動脈弓の修復に対する従来技術において公知の外科的アプローチには、エレファントトランク修復法(elephant trunk repair)及び三叉グラフト技法(trifurcated graft technique)が含まれる。しかしながら、既存のアプローチは、高侵襲であるとともに特別に形成されたグラフトを必要とするか、又は高侵襲であるか若しくは特別に形成されたグラフトを必要とすることが多い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、脈管構造部の疾病を治療することを目的とする、低侵襲であり簡易化されている改良型の治療デバイス、治療システム、及び治療方法が当該技術分野において必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
種々の実施形態において、脈管構造部、例えば、上行大動脈、大動脈弓、及び下行大動脈の疾病を治療する治療デバイス、治療システム、及び治療方法が開示されている。種々の実施形態において、ステントグラフトは、少なくとも2つの側枝入口部を有しており、各々の側枝入口部は、近位端部及び遠位端部を有している。側枝入口部の遠位端部は、ステントグラフトの外面に隣接している。種々の実施形態において、側枝入口部は、エルボー構成部を備えているので、側枝入口部の近位端部は、ステントグラフト内で順方向(antegrade)ないし逆方向(retrograde)に方向付けされうる。さらに他の種々の実施形態において、側枝入口部は、T字形状を有するT字構成部を備えているので、側枝入口部の近位端部は、分割されるとともに順方向ないし逆方向に方向付けられうる。種々の実施形態において、T字構成部を備えた1つ又は2つ以上の側枝入口部は、エルボー構成部を備えた外側の側枝入口部どうしの間に位置している。種々の実施形態において、ステントグラフトは、エルボー構成部を備えた側枝入口部を有しており、それら側枝入口部の近位端部は、相互に対向している(例えば、順方向ないし逆方向)。種々の実施形態において、それら側枝入口部の遠位端部どうしは、概ね軸線方向において、近位端部どうしよりもさらに離間されている。
【0007】
例示的なシステムは、上述したように、少なくとも2つの側枝入口部を備えたステントグラフトを有する。それら側枝入口部に管状要素が貫通された状態で、ステントグラフトが圧縮されるとともにスリーブによって拘束され或いはスリーブ内に収容される。それにより分枝ワイヤ用の通路が保持される。実施形態において、管状要素の近位端部及び遠位端部は、スリーブにおける別個のスリットを通ってステントグラフトから離間して延在する。実施形態の或る態様によると、管状要素の近位端部は閉塞されている。
【0008】
別の例示的なシステムは、上述したように、少なくとも2つの側枝入口部を備えたステントグラフトを有するとともに、1つ又は2つ以上の側枝ステントグラフト、及びステントグラフトの近位端部に装着された1つ又は2つ以上のエクステンダ(extender)を有する。
【0009】
例示的な実施形態によると、少なくとも2つの側枝入口部を有するステントグラフトは、圧縮されるとともに、スリーブによって保持され或いはスリーブ内に収容され、また、ガイドワイヤに沿って治療箇所まで送達される。一旦所定の位置に配置されると、ステントグラフトが展開されうるとともに、側枝ステントグラフトが側枝入口部に装着されうる。
【0010】
エルボー構成部を備えていて近位端部が相互に対向している側枝入口部を有するステントグラフトを使用する例示的な実施形態において、それら側枝入口部に管状要素が貫通された状態で、ステントグラフトが圧縮されうる。それにより、分枝ワイヤ用の経路が保持される。その後、ステント(スリーブ内に圧縮されている)がガイドワイヤに沿って治療箇所に送達されて展開される。そして、側枝ステントグラフトが分枝ワイヤに沿って通されうるとともに側枝入口部に装着されうる。必要に応じて、1つ又は2つ以上のエクステンダがステントグラフトの近位端部に装着されうる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1a】エルボー構成部を備えた側枝入口部を有する例示的なステントグラフトの上面図である。それら側枝入口部の近位端部は、相互に対向しているとともに、単一の又は平行な平面において整列されている。
図1b図1aを正面から見た断面図である。
図1c】T字形状を有するT字構成部を備えた側枝入口部を有する例示的なステントグラフトの上面図である。その側枝入口部は、エルボー構成部を備えた外側の側枝入口部どうしの間に位置している。
図1d図1cを正面から見た断面図である。
図2a】エルボー構成部を備えた例示的な側枝入口部に挿通された分枝ワイヤを示す図である。それら側枝入口部の近位端部は、相互に対向している。
図2b】側枝入口部に管状要素が貫通された状態でステントグラフトが圧縮されている例示的な送達構成部を示す図である。
図3】例示的な大動脈弓バイパス構成部を示す図である。
図4】例示的な実施形態に従ってガイドワイヤ及び分枝ワイヤを有する方法を示す図である。
図5a】例示的な実施形態に従って治療箇所において圧縮された状態にあるステントグラフトを示す図である。
図5b】例示的な実施形態に従って治療箇所において展開された状態にあるステントグラフトを側枝ステントグラフトとともに示す図である。
図6a】例示的な単枝部(mono−branch)を示す図である。
図6b】例示的な動脈瘤のエクステンダを示す図である。
図6c】例示的な冠状動脈のエクステンダを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に記載される詳細な説明を図面と一緒に参照することによって、本発明の特徴及び利点がより明らかになるであろう。
【0013】
当業者は、意図された機能を発揮するようにされた多数の方法及び装置によって本発明の種々の態様が実現されうることを、容易に認識するであろう。換言すると、意図された機能を発揮する他の方法及び装置が、本明細書に組み込まれうる。本明細書において参照される添付図面が必ずしも原寸に比例して描画されておらず、本発明の種々の態様を説明する目的で誇張されている場合があることにも留意されたい。その点において、図面が限定的であると解釈されるべきではない。最後に、本発明は種々の原理及び思想に関連して説明されうるものの、本発明は理論によって制約されるべきでない。
【0014】
例示的な実施形態によると、本発明は、脈管構造部の疾病を治療することを目的とする、より低侵襲であり簡易化されている改良型の治療デバイス、治療システム、及び治療方法を提供する。例示的な実施形態により分枝ワイヤを個々の分枝部に配置することが可能になるので、より大型のステントグラフトを側枝入口部に装着することを目的とする側枝ステントグラフトの配置が大幅に簡略化される。
【0015】
本発明は、主として、上行大動脈、大動脈弓、及び下行大動脈の疾病の治療に関連して記載されているものの、本発明は、脈管構造部の他の疾病、例えば、より大型の脈管及び1つ又は2つ以上の分枝脈管の治療を要する任意の疾病にも適用可能である。
【0016】
図1a〜図1bを参照すると、ステントグラフト100は、種々の実施形態において、少なくとも2つの側枝入口部110を有する。例示的なステントグラフトの直径は、延伸された構成において、修復されるべき脈管と概ね同一にされうる。別の実施形態において、延伸されたステントグラフトの直径は、脈管内に摩擦嵌合部(traction fit)が形成されるように、治療されるべき脈管よりも僅かに大きくされる場合もある。同様に、延伸された例示的な側枝入口部の直径は、修復されるべき脈管と概ね同一にされうる。断面は好ましくは円形であるものの、他の断面が適当である場合もある。他の断面には、限定されないものの、「D」字形、長円形、三角形、正方形、多角形、又はランダム形状を有するプロファイルが含まれる。
【0017】
ステントグラフト及び側枝入口部は、従来技術において既に公知であるか又は後に発見されるであろう材料体、例えば、ニチノール製の螺旋状又は管状の構造部、及び1つ又は2つ以上のePTFE製の被覆部(例えば、管腔面及び反管腔面の両方又はそれらのいずれか一方における1つ又は2つ以上の被膜部)を有しうる。例えば、図1aは、ジグザグ形状を有する複数の環状部103をステントグラフト100の全長に沿って有するとともに、ePTFE製の被覆部105を管腔面及び反管腔面において有するステントグラフトを描写している。他の有用な材料には、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリシロキサン、ステンレス鋼、又は他の生体適合材料が含まれうる。
【0018】
ステントグラフト及び側枝入口部は、同一の又は異なる材料から形成されうるとともに、既に公知である手法又は未だ公知でない手法、例えば、締り嵌め、接着剤、縫合糸、クリップ等により、モジュール式の要素として相互に結合されうる。別の実施形態において、ステントグラフト及び側枝入口部は、一体的に形成される。
【0019】
例示的な実施形態において、側枝入口部は、近位端部112及び遠位端部114を有する。例示的な実施形態において、側枝入口部の遠位端部114は、ステントグラフト100の外面に概ね隣接しているものの、他の実施形態において、遠位端部114は、ステントグラフト100の外面から側方かつ外方に延在している。例示的な実施形態において、遠位端部どうしは、例えば、治療されるべき分枝脈管どうしの間隔に応じて離間されうる。ステントグラフトは、2つ以上の側枝入口部を有しうる。また、それら側枝入口部の遠位端部114のうちの幾つか又は全ての中心点は、ステントグラフトの長軸線に対して概ね平行な単一の軸線に沿って整列されうる。他の実施形態において、図1aを参照すると、側枝入口部110の複数の遠位端部114は、例えば、側枝入口部自体のそれら遠位端部(若しくは、寸法が異なる場合には、最も大きい側枝入口部の遠位端部)における直径に等しい距離又はそれより長い距離だけオフセットされる。
【0020】
例示的な実施形態において、そして、図1bから最も良好に分かるように、側枝入口部は、エルボー構成部116を備えており、それにより、側枝入口部の近位端部112は、ステントグラフト100内で完全に又は部分的に順方向又は逆方向に方向付けされうるようになる。事実、本発明者らは、驚くことに、逆方向の潅流が順方向の潅流と少なくとも同程度に有効でありうることを発見した。
【0021】
「エルボー構成部」は、約90°の角度に対応しうるものの、より大きいか又は小さい角度を採用することも本発明において検討される。幾つかの実施形態において、側枝入口部110は曲げられた形状を有していない。換言すると、側枝入口部110の近位端部及び遠位端部の中心点は、共通の軸線、例えば、ステントグラフトの長軸線に対して概ね直交する軸線に沿って整列される。
【0022】
図1c〜図1dを参照すると、さらに他の例示的な実施形態において、側枝入口部110は、二叉状に分岐した二叉構成部(例えば、T字形状を有するT字構成部118)を有しており、それにより、側枝入口部110の近位端部112が分割されるとともに、完全に又は部分的に順方向及び逆方向に方向付けされうるようになる。換言すると、近位端部112は、複数の別個の開口部、例えば、完全に又は部分的に順方向に方向付けされた第1の開口部、及び完全に又は部分的に逆方向に方向付けされた第2の開口部を有しうる。同様に、約180°より大きいか又はより小さい角度が考慮されるものの、例示的な実施形態において、近位端部どうしの間の角度は、約180°である(すなわち、それら近位端部は反対方向を向いている)。一実施形態において、エルボー構成部116を備えた外側の側枝入口部110どうしの間には、曲げられていない1つ又は2つ以上の側枝入口部110、及びT字構成部118を備えた1つ又は2つ以上の側枝入口部110の両方又はそれらのいずれか一方が位置する。
【0023】
好適な実施形態において、ステントグラフトは、エルボー構成部を備えた側枝入口部を有しており、それら側枝入口部の近位端部は、平行であるか、共通であるか、又は概ね同様の平面において整列されているとともに、相互に対向している(例えば、一方が順方向であって他方が逆方向であるか、又は一方が順方向の流れに対して或る角度で傾斜しており他方が逆方向の流れに対して対応する角度で傾斜している)。重要なのは、例示的な実施形態において、近位端部どうしが、例えば、治療されるべき分枝脈管どうしの間隔に応じて離間されうることである。
【0024】
さらに、それら近位端部の中心点は、ステントグラフトの長軸線に対して概ね平行な単一の軸線に沿って整列されうるものの、例示的な実施形態において、それら近位端部は、例えば、側枝入口部自体のそれら近位端部(若しくは、寸法が異なる場合には、最も大きい側枝入口部の近位端部)における直径と等しい距離又はそれより長い距離だけオフセットされうる。一例として、側枝入口部は、その近位端部の中心点を通過する長軸線を有する。種々の実施形態において、側枝入口部の長軸線どうしは、同心ではない。他の実施形態において、側枝入口部の長軸線どうしは、概ね平行である。さらに他の実施形態において、側枝入口部の長軸線は、ステントグラフトの長軸線に対して概ね平行である。さらに他の実施形態において、側枝入口部の長軸線どうしは、共通の平面に沿って概ね整列されている。例示的な実施形態によると、遠位端部どうしは、概ね軸線方向において、近位端部どうしよりもさらに離間されている。さらに他の実施形態において、側枝入口部の長軸線は、相互に関してかつステントグラフトの長軸線に関して傾斜されるか、又は相互に関して若しくはステントグラフトの長軸線に関して傾斜される。
【0025】
種々の実施形態において、近位端部どうしは、共通の平面、又は平行であるか若しくは傾斜された平面において整列されうる。それにより、それら入口部の近位端部を貫通する概ね障害物のない経路が設けられる。その経路が必ずしもステントグラフトの長軸線に対して平行である必要はないことが理解されるべきである。一実施形態において、T字構成部を備えた1つ又は2つ以上の側枝入口部が、エルボー構成部を備えた側枝入口部どうしの間に介在する。そのような実施形態において、それら入口部の近位端部を貫通する経路は、必ずしも直線状である必要はない。
【0026】
例示的なシステムは、上述したような少なくとも2つの側枝入口部を備えたステントグラフトを有する。ステントグラフトは、管状要素を覆うように圧縮され或いは折り畳まれるとともに、スリーブによって拘束され或いはスリーブ内に収容される。
【0027】
「管状要素」という用語は、貫通式の内腔を備えるか又は備えない、長軸線方向に延在する任意の構造部を含んでいる。従って、管状要素は、限定されないものの、内腔を有する管状体、中実の棒状体、中空又は中実のワイヤ(例えば、ガイドワイヤ)、中空又は中実のスタイレット、金属管(例えば、ハイポチューブ)、ポリマー管、プルコード又はテザー、繊維体、フィラメント、導電体、放射線不透過要素、放射性要素、及び放射線撮影要素を含む。管状要素は、任意の材料からなりうるとともに、任意の断面形状を有しうる。任意の断面形状には、限定されないものの、円形、長円形、三角形、四角形、多角形、又はランダム形状のプロファイルが含まれる。
【0028】
スリーブは、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリシロキサン、ステンレス鋼、又は他の生体適合性材料のうちの1つ又は2つ以上から形成されうる。さらに他の実施形態において、スリーブは管状要素である。
【0029】
図2a〜図2bを参照すると、例示的な実施形態において、1つ又は2つ以上の管状要素220が側枝入口部210のうちの幾つか又は全てに貫通された状態で、ステントグラフト200が、圧縮されるとともに、スリーブ240によって拘束される。それにより、側枝入口部210を貫通する導管(例えば、分枝ワイヤ230のための通路)が保持される。換言すると、それら側枝入口部210のうちの幾つか又は全てを貫通していて、ステントグラフト200が拘束スリーブ240によって拘束されたままである間においてガイドワイヤを案内するようになっている内腔が保持されうる。この実施形態において、管状要素220は、1つの側枝入口部210の遠位端部214から入って近位端部212から出るように、そして、別の側枝入口部210の近位端部212から入って遠位端部214から出るように、挿通されうる(通過しうる)。幾つかの実施形態において、管状要素は、T字構成部を備えた1つ又は2つ以上の側枝入口部の近位端部にさらに挿通される。
【0030】
一実施形態において、管状要素220の近位端部222及び遠位端部224は、側枝入口部の両側の遠位端部から延出するとともに、スリーブ240を通ってステントグラフトから離間する。種々の構成部によってスリーブが貫通されうる。種々の構成部には、限定されないものの、管状要素によって貫通されるのに適した、スリーブにおける1つ又は2つ以上のスリット242、穴、窓、ボイド等が含まれる。一実施形態において、スリーブ240の引き裂けが防止されるように、スリット242のアライメントが選択される。複数のスリーブ、例えば、中央スリーブ及び2つの側方スリーブが貫通される場合もある。この場合、管状要素220の近位端部222及び遠位端部224は、中央スリーブと2つの側方スリーブとの間の接続部分において、側枝入口部の両側の遠位端部から概ね延出する。
【0031】
一実施形態の或る態様によると、内側の管状要素(例えば、ガイドワイヤ)の通過が阻止されるように、管状要素220の遠位端部224が閉塞される。このようにして側枝入口部に通される内側の管状要素の前進運動を制限することにより、拘束された状態のステントグラフトから管状要素220を取り外すことが容易になりうる。種々の実施形態において、遠位端部は、熱融着によって、又は説明の目的で符号226として示されるエンドキャップやプラグ等を使用することによって閉塞されうる。
【0032】
他の例示的なシステムは、上述したような少なくとも2つの側枝入口部を備えたステントグラフトを有するとともに、1つ若しくは2つ以上の側枝ステントグラフトと、ステントグラフトの近位端部に装着された1つ若しくは2つ以上のエクステンダと、の両方又はそれらのいずれか一方を有する。例示的な側枝ステントグラフトは、後述されるように、それぞれ独立しているか、又は相互に接続されている。例示的なエクステンダは、後述されるように、動脈瘤のエクステンダ又は冠状動脈のエクステンダを含む。
【0033】
それらデバイス及びシステムに関連して使用される例示的な方法が以下に説明されるものの、それら方法は、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではなく、寧ろ、例示的なものと解釈されるべきである。
【0034】
例示的な一方法によると、既に公知であるか又は未だ公知でない技法を使用して、ガイドワイヤが、解剖学的なアクセス部位(例えば、動脈又は静脈における穿孔又は開口部)から脈管構造部を通って治療箇所の遠位に位置する固定箇所まで進められる。次いで、同様に既に公知であるか又は未だ公知でない方法、例えば、バルーンカテーテルを使用して、ガイドワイヤの遠位端部が固定箇所に固定される。
【0035】
次に、少なくとも2つの側枝入口部を有するステントグラフトが、本明細書に記載されるように、管状要素を覆うように圧縮され或いは折り畳まれるとともに、スリーブによって拘束され或いはスリーブ内に収容され、そして、ガイドワイヤに沿って治療箇所まで送達される。
【0036】
ステントグラフトの最適な位置決めは、既に公知であるか又は未だ公知でない種々の技法によって行われうる。例えば、脈管構造部の内部における配置及び可視化が容易になるように、放射線不透過性のマーカー又はインジケーターが、ステントグラフト、側枝入口部、又は管状要素(単数若しくは複数)に組み込まれうる。従来技術において公知である、蛍光透視による可視化、造影剤の注入、及び他の技法のうちの少なくとも1つがステントグラフトの位置決めを補助する目的で使用されてもよい。
【0037】
一旦所定の位置に配置されると、スリーブが取り外されることによって、ステントグラフトが展開される。その後に、1つ又は2つ以上の側枝ステントグラフトが、典型的には治療されるべき側枝(単数又は複数)に通されて、側枝入口部に装着されうる。
【0038】
ここで、上行大動脈、大動脈弓、及び下行大動脈の疾病を治療する例示的な治療方法について説明する。図3を参照すると、上行大動脈370、大動脈弓375、及び下行大動脈380が示されている。引き続き図3を参照すると、医師は、腕頭動脈350又は左総頸動脈355又は左鎖骨下動脈360の疾病を診断しうる。医師は、単一のバイパス部365又は二重のバイパス部365を形成しうるとともに、大動脈弓375においてステントグラフトを展開すること、及び側枝入口部を用いて大動脈弓から分岐する疾病のない分枝脈管の各々を治療することを切望しうる。
【0039】
図4を参照すると、例示的な一方法により、既に公知であるか又は未だ公知でない技法を使用して、ガイドワイヤ435が大腿動脈における切開部から大動脈を通って左心室まで進められる。次いで、同様に既に公知であるか又は未だ公知でない方法、例えば、バルーンカテーテルを使用して、ガイドワイヤ435の遠位端部が左心室内に固定される。
【0040】
次いで、既に公知であるか又は未だ公知でない技法を用いて、分枝ワイヤ430が、治療されるべき分枝脈管(図4における腕頭動脈450)における切開部から大動脈を通って大腿動脈における切開部まで進められる。例えば、T字構成部を備えた1つ又は2つ以上の側枝入口部を有するステントグラフトに関連して、2つ以上の分枝ワイヤ430が使用される場合もある。T字構成部を備えた側枝入口部は、エルボー構成部を備えた外側の側枝入口部どうしの間に位置している。このようにして、3つ以上の分枝脈管が治療されうる。
【0041】
次に、本明細書に記載されるように、少なくとも2つの側枝入口部(大動脈弓から分岐する疾病のない2つの分枝脈管に対応する)を有するステントグラフトが、管状要素を覆うように圧縮され或いは折り畳まれるとともに、スリーブ440によって拘束され或いはスリーブ440内に収容される。種々の実施形態において、また、上述したように、それら側枝入口部の近位端部どうしは、平行であるか、共通であるか、又は概ね同様の平面において整列されるとともに、相互に対向している。それら側枝入口部の近位端部及び遠位端部の両方又はそれらのいずれか一方は、上述したように、オフセットされてもよいし、オフセットされなくてもよい。
【0042】
側枝入口部が管状要素によって貫通された状態で、ステントグラフトが圧縮される。それにより、側枝入口部を通る分枝ワイヤ用の通路が保持される。T字構成部を備えた1つ又は2つ以上の側枝入口部を有する実施形態において、2つ以上の管状要素がステントグラフト及び側枝入口部を貫通しうる。それにより、側枝入口部を通る複数の分枝ワイヤ用の通路が保持される。T字構成部を備えた側枝入口部は、エルボー構成部を備えた外側の側枝入口部どうしの間に位置している。管状要素(単数又は複数)の近位端部及び遠位端部は、側枝入口部の遠位端部から延出するとともに、スリーブにおけるスリットを通ってステントグラフトから離間する。
【0043】
圧縮されたステントグラフトがガイドワイヤに沿って大動脈弓まで送達される際に、分枝ワイヤ430が管状要素を介して側枝入口部に挿通される。幾つかの実施形態において、分枝ワイヤの挿通時に管状要素が側枝入口部及びステントグラフトから完全に押し出されるように、管状要素の遠位端部が被覆されうる。
【0044】
図5a〜図5bを参照すると、そのようにして、ステントグラフト500が、圧迫された構成において大動脈弓575に送達される。上述したように、ステントグラフトの最適な位置決めは、既に公知であるか又は未だ公知でない種々の技法によって行われうる。
【0045】
一旦最適に位置決めされると、大腿動脈内まで延在する分枝ワイヤ530の端部が、治療されるべき別の分枝脈管(図5aにおける左鎖骨下動脈560)から外部に捕捉されうる。この目的において、ループ状の捕捉部、又は従来技術において既に公知であるか若しくは今後発見されるであろう任意の他の捕捉方法が使用されうる。3つ以上の分枝脈管の治療用に2つ以上の管状要素及び2つ以上の分枝ワイヤを有する実施形態において、同様の捕捉技法が使用されうる。それにより、大腿動脈内まで延在する個々の分枝ワイヤ530の端部を、治療されるべき特定の分枝脈管から外部に捕捉できる。
【0046】
任意に、分枝ワイヤ(単数又は複数)の端部に牽引作用(traction)が付与されうる。それにより、大動脈弓575の外側の曲面部に沿って「密着(snug)」されるようにステントグラフトが位置決めされる。
【0047】
図5bを参照すると、例示的な実施形態において、次いで、スリーブが取り外されることによって、ステントグラフトが展開される。スリーブの取り外しは、既に公知であるか又は未だ公知でない種々の方法、例えば、大腿のアクセス部位を貫通するプルコードによって達成されうる。一実施形態において、単にスリーブの縫い目をほどくことによってステントグラフトが展開されうる。換言すると、一実施形態において、スリーブは必ずしも取り外される必要はない。
【0048】
最後に、1つ又は2つ以上の側枝ステントグラフト590が、ステントグラフト500の側枝入口部510に装着されうる。図6aを一時的に参照すると、一実施形態において、複数の側枝ステントグラフト590が、例えば、ブリッジ695によって相互に連結されている。
【0049】
図5a〜図5bを再び参照すると、例示的な実施形態において、側枝ステントグラフト590が、分枝ワイヤ530に沿って、治療されるべき側枝脈管550,560に通される。図5bを参照すると、側枝ステントグラフト590がバイパスグラフト591を越えて延在していないことに留意されたい。側枝ステントグラフト590は、管状要素を覆うように圧縮され或いは折り畳まれうるとともに、スリーブによって拘束され或いはスリーブ内に収容されうる。側枝ステントグラフト590は、既に公知であるか又は未だ公知でない方法、例えば、締り嵌め、接着剤、縫合糸、クリップ等によって側枝入口部において結合されうる。
【0050】
1つ又は2つ以上のエクステンダが、必要に応じて、ステントグラフトの近位端部及び遠位端部の両方又はそれらのいずれか一方に装着されうる。一般に、エクステンダは、大動脈弁の基部のさらに近傍までステントグラフトを延長させうるとともに、さらに遠方まで、例えば、冠状動脈までステントグラフトを延長させうる。本発明の思想及び範囲に含まれるステントグラフトと同様に、エクステンダは、従来技術において既に公知であるか又は今後発見されるであろう材料体、例えば、ニチノール製の螺旋状又は環状の構造部、及び1つ又は2つ以上のePTFE製の被覆部から形成されうる。他の有用な材料には、ナイロン、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポリシロキサン、ステンレス鋼、又は他の生体適合性材料が含まれうる。
【0051】
エクステンダは、挿入前にステントグラフトに結合されうるし、又はステントグラフトが半径方向に展開された後にガイドワイヤに沿ってステントグラフト内腔を通って前進しうる。例示的なエクステンダには、図6b及び図6cにそれぞれ示される動脈瘤のエクステンダ及び感動動脈のエクステンダが含まれる。
【0052】
例示的な動脈瘤のエクステンダは、半径方向の硬質部692及び半径方向の適合部693を含みうる。半径方向の適合部693は、円錐台形式の拡大する直径を有していて、最低限の力でシール状態を形成するように構成される。
【0053】
例示的な冠状動脈のエクステンダの一部分は、他の部分の内側に含まれうる。例示的な冠状動脈のエクステンダは、1つ又は2つ以上の冠状動脈に装着されるべき1つ又は2つ以上の側枝ステントグラフト694を含みうる。冠状動脈のエクステンダを有する実施形態において、エクステンダの配置動作を案内するように、ガイドワイヤが冠状動脈に挿入されうる。
【0054】
本発明の精神又は範囲から逸脱することなく本発明において種々の修正及び変更が加えられうることは当業者にとって明白であろう。従って、本発明の修正及び変更が添付の特許請求の範囲及びその均等物の範囲内に含まれるならば、本発明はそれら修正及び変更にも及ぶことが意図されている。
図1a
図1b
図1c
図1d
図2a
図2b
図3
図4
図5a
図5b
図6a
図6b
図6c