(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
端末(User Equipment;UE)は、固定されてもよいし、移動性を有してもよく、MS(Mobile Station)、MT(Mobile Terminal)、UT(User Terminal)、SS(Subscriber Station)、無線機器(wireless device)、PDA(Personal Digital Assistant)、無線モデム(wireless modem)、携帯機器(handheld device)等、他の用語で呼ばれることもある。
【0013】
基地局は、一般に端末と通信する固定局(fixed station)を意味し、eNB(evolved-NodeB)、BTS(Base Transceiver System)、アクセスポイント(Access Point)等、他の用語で呼ばれることもある。
【0014】
図1は、3GPP LTEにおけるFDD(Frequency Division Duplex)無線フレームの構造を示す。これは3GPP TS 36.211 V8.7.0(2009−05)“Evolved Universal Terrestrial Radio Access(E-UTRA);Physical Channels and Modulation(Release 8)”の4節を参照することができる。
【0015】
上記無線フレーム(radio frame)は、0〜9のインデックスが付けられた10個のサブフレームを含む。一つのサブフレーム(subframe)は、2個の連続するスロットを含む。一つのサブフレームの送信にかかる時間をTTI(Transmission Time Interval)といい、例えば、一つのサブフレームの長さは1ms(millisecond)であり、一つのスロットの長さは0.5msである。
【0016】
図2は、3GPP LTEにおけるTDD(Time Division Duplex)無線フレームの構造を示す。一つの無線フレームの時間区間は、307200・Ts=10millisecond(ms)(ミリ秒)の関係にある。
【0017】
TDD無線フレームには、ダウンリンク(Downlink;DL)サブフレーム、アップリンク(UpLink;UL)サブフレーム、スペシャルサブフレーム(Special subframe;Ssubframe)が共存できる。
【0018】
表1は、無線フレームのアップリンク−ダウンリンク設定(UL-DL configuration)の一例を示す。
【0020】
上記表において、‘D’はDLサブフレームを示し、‘U’はULサブフレームを示し、‘S’はスペシャルサブフレームを示す。端末は、基地局からUL−DL設定を受信すると、UL−DL設定によって無線フレーム内でどのサブフレームがDLサブフレームかまたはULサブフレームかを知ることができる。
【0021】
一方、無線フレーム内の10個のサブフレームが0から9までインデキシングされる場合、サブフレームインデックス#1および#6を有するサブフレームは、スペシャルサブフレームである。スペシャルサブフレームは、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot;DwPTS)、GP(Guard Period)およびUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)を含む。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期またはチャネル推定に使われる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末のアップリンク送信の同期とに使われる。GPは、アップリンクとダウンリンクとの間にダウンリンク信号の多重経路遅延のためアップリンクで発生する干渉を除去するための区間である。
【0022】
スペシャルサブフレームは、スペシャルサブフレーム設定(special subframe configuration)によって、DwPTS、UpPTSなどの時間区間を決定することができる。一例として、スペシャルサブフレーム設定は、10種類が存在でき、これに関しては後述する。
【0023】
図3は、一つのダウンリンクスロットに対するリソースグリッド(resource grid)の一例を示す。
【0024】
図3を参照すると、ダウンリンクスロットは、時間領域で複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域でN
RB個のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。リソースブロックは、リソース割当単位であり、時間領域で一つのスロットを含み、周波数領域で複数の連続する副搬送波(subcarrier)を含む。ダウンリンクスロットに含まれるリソースブロックの数N
RBは、セルで設定されるダウンリンク送信帯域幅(bandwidth)に従属する。例えば、LTEシステムにおいて、N
RBは、6〜110のうちいずれか一つである。アップリンクスロットの構造も上記ダウンリンクスロットの構造と同じである。
【0025】
一方、リソースグリッド上の各要素(element)をリソース要素(Resource Element;RE)という。リソースグリッド上のリソース要素は、スロット内のインデックス対(pair)(k,l)により識別されることができる。ここで、k(k=0,...,N
RB×12−1)は、副搬送波インデックスであり、l(l=0,...,6)は、スロット内のOFDMシンボルインデックスである。
【0026】
図3において、一つのリソースブロックは、時間領域で7個のOFDMシンボルと、周波数領域で12副搬送波とで構成されることによって、7×12リソース要素を含むことを例示的に記述するが、リソースブロック内のOFDMシンボルの数と副搬送波の数は、これに制限されるものではない。ノーマル巡回プリフィックス(Cyclic Prefix;CP)で、1スロットは7個のOFDMシンボルを含み、拡張(extended)CPで、1スロットは6個のOFDMシンボルを含むことができる。OFDMシンボルの数と副搬送波の数は、CPの長さ、周波数間隔(frequency spacing)などによって多様に変更されることができる。一つのOFDMシンボルで、副搬送波の数は、128、256、512、1024、1536および2048のうち一つを選択して使用することができる。
【0027】
図4は、ダウンリンクサブフレームを示す。
【0028】
ダウンリンク(DownLink;DL)サブフレームは、時間領域で制御領域(control region)とデータ領域(data region)とに分けられる。制御領域は、サブフレーム内の第1のスロットの前方部の最大4個のOFDMシンボルを含むが、制御領域に含まれるOFDMシンボルの個数は変わることができる。制御領域には、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)および他の制御チャネルが割り当てられ、データ領域には、PDSCHが割り当てられる。
【0029】
3GPP TS 36.211 V10.2.0に開示されているように、3GPP LTE/LTE−Aで、物理制御チャネルは、PDCCH(Physical Downlink Control CHannel)、PCFICH(Physical Control Format Indicator CHannel)、PHICH(Physical Hybrid-ARQ Indicator CHannel)を有する。
【0030】
サブフレームの1番目のOFDMシンボルで送信されるPCFICHは、サブフレーム内で制御チャネルの送信に使われるOFDMシンボルの数(即ち、制御領域の大きさ)に関するCFI(Control Format Indicator)を伝送する。無線機器は、まず、PCFICH上でCFIを受信した後、PDCCHをモニタリングする。PDCCHと違って、PCFICHは、ブラインドデコーディングを使用せずに、サブフレームの固定されたPCFICHリソースを介して送信される。
【0031】
PHICHは、アップリンク(UpLink;UL)HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)プロセスのためのACK(ACKnowledgement)/NACK(Not-ACKnowledgement)信号を伝送する。端末により送信されるPUSCH上のUL(UpLink)データに対するACK/NACK信号は、PHICH上で基地局により送信される。
【0032】
PBCH(Physical Broadcast CHannel)は、無線フレームの1番目のサブフレームの第2のスロットの前方部の4個のOFDMシンボルで送信される。PBCHは、無線機器が基地局と通信するときに必須のシステム情報を伝送し、PBCHを介して送信されるシステム情報をMIB(Master Information Block)という。一方、PDCCHにより指示されるPDSCH上で送信されるシステム情報をSIB(System Information Block)という。
【0033】
PDCCHを介して送信される制御情報をダウンリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)という。DCIは、PDSCHのリソース割当(これをDLグラント(DownLink grant)またはDL割当(DL assignment)ともいう)、PUSCHのリソース割当(これをULグラント(UpLink grant)ともいう)、任意のUEグループ内の個別UEに対する送信パワー制御命令のセットおよび/またはVoIP(Voice over Internet Protocol)の活性化を含むことができる。
【0034】
3GPP LTE/LTE−Aにおいて、DL送信ブロックの送信は、PDCCHとPDSCHとの対で実行される。UL送信ブロックの送信は、PDCCHとPUSCHとの対で実行される。例えば、無線機器は、PDCCHにより指示されるPDSCH上でDL送信ブロックを受信する。無線機器は、DLサブフレームでPDCCHをモニタリングし、DLリソース割当をPDCCH上で受信する。無線機器は、上記DLリソース割当が指示するPDSCH上でDL送信ブロックを受信する。
【0035】
基地局は、無線機器に送るDCIによって、PDCCHフォーマットを決定した後、DCIにCRC(Cyclic Redundancy Check)を付け、PDCCHのオーナ(owner)や用途によって、固有の識別子(これをRNTI(Radio Network Temporary Identifier)という)をCRCにマスクする。
【0036】
特定の無線機器のためのPDCCHの場合、無線機器の固有識別子、例えば、C−RNTI(Cell-RNTI)によってCRCをマスクすることができる。または、ページングメッセージのためのPDCCHの場合、ページング指示識別子、例えば、P−RNTI(Paging-RNTI)によってCRCをマスクすることができる。システム情報のためのPDCCHの場合、システム情報識別子、SI−RNTI(System Information-RNTI)によってCRCをマスクすることができる。ランダムアクセスプリアンブルの送信に対する応答であるランダムアクセス応答を指示するために、RA−RNTI(Random Access-RNTI)によってCRCをマスクすることができる。複数の無線機器に対するTPC(Transmit Power Control)命令を指示するために、TPC−RNTIによってCRCをマスクすることができる。セミパーシステントスケジューリング(Semi-Persistent Scheduling;SPS)のためのPDCCHでは、SPS−C−RNTIによってCRCをマスクすることができる。SPSに関しては後述する。
【0037】
C−RNTI系列(例えば、C−RNTI、SPS−C−RNTI、一時(Temporary)C−RNTI)が使われると、PDCCHは、該当する特定の無線機器のための制御情報(これを端末固有(UE-specific)制御情報という)を伝送し、他のRNTIが使われると、PDCCHは、セル内の全てまたは複数の無線機器が受信する共用(common)制御情報を伝送する。
【0038】
CRCが付加されたDCIをエンコーディングして、符号化されたデータ(coded data)を生成する。エンコーディングは、チャネルエンコーディングとレートマッチング(rate matching)とを含む。符号化されたデータは、変調され、変調シンボルが生成される。変調シンボルは、物理RE(Resource Element)にマッピングされる。
【0039】
サブフレーム内の制御領域は、複数の制御チャネル要素(Control Channel Element;CCE)を含む。CCEは、無線チャネルの状態による符号化率をPDCCHに提供するために使われる論理的割当単位であり、複数のリソース要素グループ(Resource Element Group;REG)に対応する。REGは、複数のリソース要素(Resource Element;RE)を含む。CCEの数とCCEにより提供される符号化率との関係によって、PDCCHのフォーマットおよび可能なPDCCHのビット数が決定される。
【0040】
一つのREGは、4個のREを含み、一つのCCEは、9個のREGを含む。一つのPDCCHを構成するために{1,2,4,8}個のCCEを使用することができ、{1,2,4,8}の各々の要素をCCEアグリゲーションレベル(aggregation level)という。
【0041】
PDCCHの送信に使われるCCEの個数は、基地局がチャネル状態によって決定する。例えば、良いダウンリンクチャネル状態を有する無線機器には、一つのCCEをPDCCH送信に使用することができる。悪い(poor)ダウンリンクチャネル状態を有する無線機器には、8個のCCEをPDCCH送信に使用することができる。
【0042】
一つまたは複数のCCEで構成された制御チャネルは、REG単位のインターリービングを実行し、セルID(IDentifier)に基づく循環シフト(cyclic shift)が実行された後に物理リソースにマッピングされる。
【0043】
図5は、アップリンクサブフレームの構造を示す。
【0044】
図5を参照すると、アップリンクサブフレームは、周波数領域で制御領域とデータ領域とに分けられる。制御領域には、アップリンク制御情報が送信されるためのPUCCH(Physical Uplink Control CHannel)が割り当てられる。データ領域には、(場合によって、制御情報も共に送信されることができる)データが送信されるためのPUSCH(Physical Uplink Shared CHannel)が割り当てられる。設定によって、端末は、PUCCHとPUSCHとを同時に送信することもでき、PUCCHとPUSCHとのうちいずれか一つのみを送信することもできる。
【0045】
一つの端末に対するPUCCHは、サブフレームにおいてリソースブロック対(RB pair)として割り当てられる。リソースブロック対に属するリソースブロックは、第1のスロットと第2のスロットとの各々で互いに異なる副搬送波を占める。PUCCHに割り当てられるリソースブロック対に属するリソースブロックが占める周波数は、スロット境界(slot boundary)を基準にして変更される。これをPUCCHに割り当てられるRB対がスロット境界で周波数ホッピングされる(frequency-hopped)という。アップリンク制御情報を、時間によって、互いに異なる副搬送波を介して送信することによって、周波数ダイバーシティ利得を得ることができる。
【0046】
PUCCH上では、HARQ ACK/NACK(以下、単純にACK/NACKまたはHARQ−ACKと表示する)、ダウンリンクチャネル状態を示すチャネル状態情報(Channel Status Information;CSI)、例えば、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(precoding matrix index)、PTI(Precoding Type Indicator)、RI(Rank Indication)などが送信されることができる。
【0047】
CQIは、与えられた時間に対して端末がサポートできるリンク適応型パラメータに関する情報を提供する。CQIは、端末受信機の特性およびSINR(Signal To Interference Plus Noise Ratio)などを考慮してダウンリンクチャネルによりサポートされることができるデータ率(data rate)を指示することができる。基地局は、CQIを利用してダウンリンクチャネルに適用される変調(QPSK、16−QAM、64−QAM等)およびコーディング率を決定することができる。CQIは、多様な方法により生成することができる。例えば、チャネル状態をそのまま量子化してフィードバックする方法、SINR(Signal to Interference plus Noise Ratio)を計算してフィードバックする方法、MCS(Modulation Coding Scheme)のようにチャネルに実際に適用される状態を知らせる方法などがある。CQIがMCSに基づいて生成される場合、MCSは、変調方式、符号化方式およびこれによる符号化率(coding rate)等を含む。
【0048】
PMIは、コードブックベースのプリコーディングでプリコーディング行列に関する情報を提供する。PMIは、MIMO(Multiple Input Multiple Output)と関連する。MIMOでPMIがフィードバックされることを閉ループMIMO(closed loop MIMO)という。
【0049】
RIは、端末が推薦するランク(rank)(即ち、レイヤ(layer)の個数)に関する情報である。即ち、RIは、空間多重化に使われる独立ストリームの数を示す。RIは、端末が空間多重化を使用するMIMOモードで動作する場合にのみフィードバックされる。RIは、常に一つまたは複数のCQIフィードバックと関連する。即ち、フィードバックされるCQIは、特定のRI値を仮定して計算される。チャネルのランク(rank)は、一般にCQIより遅く変化するため、RIは、CQIより少ない回数でフィードバックされる。RIの送信周期は、CQI/PMI送信周期の倍数である。RIは、全システム帯域に対して与えられ、周波数選択のRIフィードバックは、サポートされない。
【0050】
PUCCHは、フォーマット(format)によって、多様な種類の制御情報を伝送する。PUCCHフォーマット1は、スケジューリング要求(Scheduling Request;SR)を伝送する。このとき、OOK(On-Off Keying)方式が適用されることができる。PUCCHフォーマット1aは、一つのコードワード(codeword)に対してBPSK(Binary Phase Shift Keying)方式で変調されたACK/NACKを伝送する。PUCCHフォーマット1bは、2個のコードワードに対してQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)方式で変調されたACK/NACKを伝送する。PUCCHフォーマット2は、QPSK方式で変調されたCQI(Channel Quality Indicator)を伝送する。PUCCHフォーマット2aおよび2bは、CQIおよびACK/NACKを伝送する。
【0051】
PUCCHフォーマットは、変調方式とサブフレーム当たりの送信可能なビット数とによって区分されることができる。表2は、PUCCHフォーマットによる変調方式とサブフレーム内のビットの個数とを示す。
【0053】
全てのPUCCHフォーマットは、各OFDMシンボルでシーケンスの循環シフト(Cyclic Shift;CS)を使用する。循環シフトされたシーケンスは、基本シーケンス(base sequence)を特定のCS量(Cyclic Shift amount)だけ循環シフトさせて生成される。特定のCS量は、循環シフトインデックス(CS index)により指示される。
【0054】
基本シーケンスr
u(n)を定義した一例は、以下の数式(1)の通りである。
【0056】
ここで、uはルートインデックス(root index)であり、nは要素インデックスであり、0≦n≦N−1、Nは基本シーケンスの長さである。b(n)は、3GPP TS 36.211 V8.7.0の5.5節で定義されている。
【0057】
シーケンスの長さは、シーケンスに含まれる要素(element)の数と同じである。uは、セルID(IDentifier)、無線フレーム内のスロット番号などにより決められることができる。基本シーケンスが周波数領域で一つのリソースブロックにマッピング(mapping)される場合、一つのリソースブロックが12個の副搬送波を含むため、基本シーケンスの長さNは12になる。異なるルートインデックスによって異なる基本シーケンスが定義される。
【0058】
基本シーケンスr(n)を以下の数式(2)のように循環シフトさせ、循環シフトされたシーケンスr(n,I
cs)を生成することができる。
【0060】
ここで、I
csは、CS量を示す循環シフトインデックスである(0≦I
cs≦N−1)。
【0061】
基本シーケンスの使用可能(available)循環シフトインデックスは、CS間隔(CS interval)によって、基本シーケンスから得る(derive)ことができる循環シフトインデックスを意味する。例えば、基本シーケンスの長さが12であり、CS間隔が1の場合、基本シーケンスの使用可能循環シフトインデックスの総個数は12になる。または、基本シーケンスの長さが12であり、CS間隔が2の場合、基本シーケンスの使用可能循環シフトインデックスの総数は6になる。
【0062】
図6は、ノーマルCPでの一つのスロットに対するPUCCHフォーマット2/2a/2bのチャネル構造を示す。前述したように、PUCCHフォーマット2/2a/2bは、CQIの送信に使われる。
【0063】
図6を参照すると、ノーマルCPで、SC−FDMAシンボル1および5は、アップリンク参照信号であるDM RS(DeModulation Reference Symbol)のために使われる。拡張CPの場合は、SC−FDMA(Single Carrier-Frequency Division Multiple Access)シンボル3がDM RSのために使われる。
【0064】
10個のCQI情報ビットが、例えば、1/2の割合でチャネルコーディング(channel coding)されることで、20個のコーディングされたビットになる。チャネルコーディングには、リードマラー(Reed-Muller;RM)コードが使われることができる。そして、(PUSCHデータが長さ31のゴールドシーケンスでスクランブルされることと同様に)スクランブルされた後、QPSKコンスタレーションマッピング(constellation mapping)されてQPSK変調シンボルが生成される(スロット0で、d
0乃至d
4)。各QPSK変調シンボルは、長さ12である基本RSシーケンスの循環シフトに変調され、OFDM変調された後、サブフレーム内の10個のSC−FDMAシンボルの各々で送信される。均一に離隔された12個の循環シフトは、12個の互いに異なる端末が同じPUCCHリソースブロックで直交して多重化されることができるようにする。SC−FDMAシンボル1および5に適用されるDM RSシーケンスは、長さ12である基本RSシーケンスを使うことができる。
【0065】
図7は、ノーマルCPでの一つのスロットに対するPUCCHフォーマット1a/1bを示す。3番目乃至5番目のSC−FDMAシンボルでアップリンク参照信号が送信される。
図7において、w
0、w
1、w
2およびw
3は、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)変調以後に時間領域で変調されたり、または、IFFT変調以前に周波数領域で変調されたりすることができる。
【0066】
一つのスロットは、7個のOFDMシンボルを含み、3個のOFDMシンボルは、参照信号のためのRS(Reference Signal)OFDMシンボルとなり、4個のOFDMシンボルは、ACK/NACK信号のためのデータOFDMシンボルとなる。
【0067】
PUCCHフォーマット1bでは、エンコーディングされた2ビットのACK/NACK信号をQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)変調して変調シンボル(symbol)d(0)が生成される。
【0068】
循環シフトインデックスI
csは、無線フレーム内のスロット番号(n
s)および/またはスロット内のシンボルインデックス(l)によって変わることができる。
【0069】
ノーマルCPにおいて、一つのスロットにACK/NACK信号を送信する4個のデータOFDMシンボルがあるため、各データOFDMシンボルに対応する循環シフトインデックスをI
cs0、I
cs1、Ic
s2、I
cs3と仮定する。
【0070】
変調シンボルd(0)は、循環シフトされたシーケンスr(n,I
cs)に拡散される。スロットで(i+1)番目のOFDMシンボルに対応する一次元拡散されたシーケンスをm(i)とする場合、{m(0),m(1),m(2),m(3)}={d(0)r(n,I
cs0),d(0)r(n,I
cs1),d(0)r(n,I
cs2),d(0)r(n,I
cs3)}で表すことができる。
【0071】
端末容量を増加させるために、一次元拡散されたシーケンスは、直交シーケンスを利用して拡散されることができる。拡散係数(spreading factor)K=4である直交シーケンスw
i(k)(iは、シーケンスインデックス、0≦k≦K−1)として、下記ようなシーケンスを使用する。
【0073】
拡散係数K=3である直交シーケンスw
i(k)(iは、シーケンスインデックス、0≦k≦K−1)として、下記ようなシーケンスを使用する。
【0075】
スロット毎に異なる拡散係数を使用することができる。
【0076】
したがって、任意の直交シーケンスインデックスiが与えられる場合、2次元拡散されたシーケンス{s(0),s(1),s(2),s(3)}は、下記のように示すことができる。
【0077】
{s(0),s(1),s(2),s(3)}={w
i(0)m(0),w
i(1)m(1),w
i(2)m(2),w
i(3)m(3)}
【0078】
2次元拡散されたシーケンス{s(0),s(1),s(2),s(3)}は、IFFTが実行された後、対応するOFDMシンボルで送信される。これによって、ACK/NACK信号がPUCCH上で送信される。
【0079】
PUCCHフォーマット1bの参照信号も基本シーケンスr(n)を循環シフトさせた後、直交シーケンスに拡散させて送信される。3個のRS OFDMシンボルに対応する循環シフトインデックスをI
cs4、I
cs5、I
cs6とする場合、3個の循環シフトされたシーケンスr(n,I
cs4)、r(n,I
cs5)、r(n,I
cs6)を得ることができる。この3個の循環シフトされたシーケンスは、K=3である直交シーケンスw
RS,i(k)に拡散される。
【0080】
直交シーケンスインデックスi、循環シフトインデックスI
csおよびリソースブロックインデックスmは、PUCCHを構成するために必要なパラメータであり、PUCCH(または、端末)を区分するときに使われるリソースである。使用可能な循環シフトの個数が12であり、使用可能な直交シーケンスインデックスの個数が3である場合、合計36個の端末に対するPUCCHが一つのリソースブロックに多重化されることができる。
【0081】
3GPP LTEでは、端末がPUCCHを構成するための上記3個のパラメータを取得するために、リソースインデックスn
(1)PUCCHが定義される。リソースインデックスn
(1)PUCCH=n
CCE+N
(1)PUCCHで定義され、n
CCEは、対応するDCI(即ち、ACK/NACK信号の対象となるダウンリンクデータの受信のためのダウンリンクリソース割当)の送信に使われる1番目のCCE(最も低いインデックスを有するCCE)のインデックスであり、N
(1)PUCCHは、基地局が端末に上位階層メッセージを介して知らせるパラメータである。
【0082】
以下、ACK/NACK信号の送信に使われる時間、周波数、コードリソースを、ACK/NACKリソースまたはPUCCHリソースという。前述したように、PUCCHリソースを決定するためのインデックス(これをPUCCHインデックスという)、即ち、ACK/NACK信号をPUCCH上で送信するために必要なインデックスは、{直交シーケンスインデックスi、循環シフトインデックスI
cs、リソースブロックインデックスm}または上記3個のインデックスを求めるためのインデックス(n
(1)PUCCH)のうち少なくともいずれか一つで表現されることができる。即ち、PUCCHリソースは、直交シーケンス、循環シフト、リソースブロックおよびそれらの組み合わせのうち少なくともいずれか一つを含むことができ、PUCCHリソースを示すことができるインデックスをPUCCHインデックスということができる。
【0083】
一方、LTE−Aでは、最大21ビット(これは、チャネルコーディング前の情報ビットとしてのビット数であり、SRが含まれる場合、最大22ビット)のアップリンク制御情報(例えば、ACK/NACKおよびSR)を送信するためにPUCCHフォーマット3が導入された。PUCCHフォーマット3は、変調方式としてQPSKを使用し、サブフレームで送信可能なビット数は、48ビット(これは情報ビットをチャネルコーディングした後に送信されるビット数)である。
【0084】
PUCCHフォーマット3は、ブロック拡散(block spreading)ベースの送信を実行する。即ち、ブロック拡散符号を利用してマルチビットACK/NACKを変調した変調シンボルシーケンスを時間領域で拡散した後に送信する。
【0085】
図8は、PUCCHフォーマット3のチャネル構造を例示する。
【0086】
図8を参照すると、変調シンボルシーケンス(Symbol seq){d1,d2,...}は、ブロック拡散符号が適用されて時間領域で拡散される。ブロック拡散符号は、直交カバーコード(Orthogonal Cover Code;OCC)である。ここで、変調シンボルシーケンスは、マルチビットであるACK/NACK情報ビットが(RMコード、TBCC、パンクチャされたRMコードなどを利用して)チャネルコーディングされてACK/NACK符号化(coded)ビットが生成され、上記ACK/NACK符号化ビットが変調(例えば、QPSK)された変調シンボルのシーケンスである。変調シンボルのシーケンスは、FFT(fast Fourier transform)、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)を経て、スロットのデータシンボルにマッピングされた後で送信される。
図8では、一つのスロットに3個のRSシンボルが存在する場合を例示したが、2個のRSシンボルが存在することもでき、このような場合、長さ5のブロック拡散符号が使われることができる。
【0087】
<セミパーシステントスケジューリング(Semi-Persistent Scheduling;SPS)>
無線通信システムにおいて、端末は、PDCCHを介してDLグラント、ULグラントなどのようなスケジューリング情報を受信し、スケジューリング情報に基づき、端末は、PDSCHを受信、PUSCHを送信する動作を実行する。一般に、DLグラントおよびPDSCHは、同じサブフレーム内で受信される。そして、FDDの場合、ULグラントを受信したサブフレームから4番目のサブフレーム以後にPUSCHを送信する。LTEは、このような動的スケジューリング以外にセミパーシステントスケジューリング(Semi-Persistent Scheduling;SPS)も提供する。
【0088】
ダウンリンクまたはアップリンクSPSは、RRC(Radio Resource Control)のような上位階層信号を介して、端末にいずれのサブフレームでセミパーシステント送信(PUSCH)/受信(PDSCH)を実行するかを知らせることができる。上位階層信号として与えられるパラメータは、例えば、サブフレームの周期およびオフセット値である。
【0089】
端末は、RRCシグナリングを介してSPS送信/受信を認知した後、PDCCHを介してSPS送信の活性化(activation)、解除(release)信号を受信すると、SPS送信/受信を実行または解除する。即ち、端末は、RRCシグナリングを介してSPSの割当を受けても、直ちにSPS送信/受信を実行するものではなく、活性化または解除信号をPDCCHを介して受信する場合、そのPDCCHで指定したリソースブロック割当による周波数リソース(リソースブロック)とMCS情報による変調およびコーディング率とを適用して、RRCシグナリングを介して割当を受けたサブフレーム周期およびオフセット値に該当するサブフレームでSPS送信/受信を実行する。もし、PDCCHを介してSPS解除信号を受信すると、SPS送信/受信を中断する。このように中断されたSPS送信/受信は、再びSPS活性化信号を含むPDCCH(SPS再活性化PDCCH)を受信すると、該当のPDCCHで指定する周波数リソース、MCSなどを利用して再開する。
【0090】
以下、SPS活性化のためのPDCCHをSPS活性化PDCCHといい、SPS解除のためのPDCCHをSPS解除PDCCHという。端末は、PDCCHがSPS活性化/解除PDCCHか否かを下記の条件を全部満たす場合に認証(validation)することができる。1.PDCCHペイロードから得られるCRCパリティビットがSPS C−RNTIでスクランブルされており、2.新たなデータ指示フィールド(new data indicator field)の値が‘0’でなければならない。また、PDCCHに含まれている各フィールド値が以下の表の値のように設定されると、端末は、該当のPDCCHのダウンリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)をSPS活性化または解除と判断する。
【0092】
上記表5は、SPS活性化(activation)を認証するためのSPS活性化PDCCHのフィールド値を示す。
【0094】
上記表6は、SPS解除(release)を認証するためのSPS解除PDCCHのフィールド値を示す。
【0095】
SPSによる場合、SPS活性化を指示するPDCCHと同じサブフレームで送信されるPDSCHは、対応するPDCCH(即ち、SPS活性化を指示するPDCCH)を有するが、以後のPDSCH、即ち、SPSによって以後スケジューリングされたPDSCH(これをSPS PDSCHという)は、対応するPDCCHを有しない。したがって、上記SPS PDSCHに対するACK/NACKを送信する場合、PDCCHの最も低いCCEインデックスにマッピングされたPUCCHリソースを使用することが不可能であるという問題がある。
【0096】
したがって、基地局は、RRCメッセージのような上位階層信号を介して複数のリソースを予め設定した後、SPS活性化を指示するPDCCHに含まれているTPCフィールドをARI(ACK/NACK Resource Indicator)として上記複数のリソースのうち特定のリソースを指示するのに使用する方式によりSPS PDSCHに対するACK/NACK送信リソースを指示することができる。このような方式のACK/NACK送信リソースを明示的PUCCHリソースということができる。
【0097】
<HARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)>
基地局と端末との間のデータの送受信時、フレームが、受信されないか、または、損傷された場合、エラー制御方法では、ARQ(Automatic Repeat Request)方式と、より発展した形態であるHARQ(Hybrid ARQ)方式とがある。ARQ方式は、一つのフレームの送信後に確認メッセージ(ACK)がくるのを待ち、受信側では、正しく受け取った場合のみ、確認メッセージ(ACK)を送り、上記フレームにエラーが発生した場合はNACK(Negative-ACK)メッセージを送り、エラーが発生した受信フレームは、受信端のバッファでその情報を削除する。送信側では、ACK信号を受けた場合は、その次のフレームを送信するが、NACKメッセージを受けた場合は、フレームを再送信する。
【0098】
ARQ方式と違って、HARQ方式は、受信したフレームを復調することができない場合、受信端では、送信端にNACKメッセージを送信するが、既に受信したフレームは、一定時間バッファに格納し、そのフレームが再送信された場合、既に受信したフレームと結合して受信成功率を向上させる。
【0099】
最近、ARQ方式より効率的なHARQ方式が広く使われている。このようなHARQ方式にも様々な種類があり、再送信するタイミングによって、同期HARQ(synchronous HARQ)と非同期HARQ(asynchronous HARQ)とに分けられ、再送信時に使用するリソースの量に対してチャネル状態を反映するかどうかによって、チャネル適応型(channel-adaptive)方式とチャネル非適応型(channel-non-adaptive)方式とに分けられる。
【0101】
同期HARQ方式は、初期送信が失敗した場合、この後の再送信がシステムにより決められたタイミングにより行われる方式である。即ち、再送信が行われるタイミングが初期送信後、8番目の時間単位(サブフレーム)毎に行われると仮定すると、これは基地局と端末との間に既に約束されているため、追加してこのタイミングに関して知らせる必要はない。ただし、データ送信側では、NACKメッセージを受けた場合、ACKメッセージを受けるまで8番目の時間単位毎にデータを再送信するようになる。
【0102】
それに対し、非同期HARQ方式は、再送信タイミングが、新たにスケジューリングされるか、または、追加のシグナリングを介して行われることができる。以前に送信失敗したデータに対する再送信が行われるタイミングは、チャネル状態などの様々な要因により変わる。
【0103】
チャネル非適応型HARQ方式は、再送信時、データの変調、リソースブロックの数、コーディング方式などが初期送信時に決められた通りに行われる方式であり、これと違って、チャネル適応型HARQ方式は、チャネルの状態によってこれらが変わる方式である。
【0104】
例えば、送信側では、初期送信時、6個のリソースブロックを利用してデータを送信し、以後、再送信時にも同じく6個のリソースブロックを利用して再送信する方式が、チャネル非適応型HARQ方式である。
【0105】
それに対し、初期には6個のリソースブロックを利用してデータ送信が行われたとしても、以後、チャネル状態によっては6個より大きいか、または、小さい数のリソースブロックを利用してデータを再送信する方式が、チャネル適応型HARQ方式である。
【0106】
このような分類により、各々は、4種類のHARQの組み合わせが行われることができるが、主に使われるHARQ方式には、非同期かつチャネル適応型HARQ方式と、同期かつチャネル非適応型HARQ方式とがある。非同期かつチャネル適応型HARQ方式は、再送信のタイミングと使用するリソースの量とを、チャネルの状態によって適応的に異なるようにすることによって、再送信効率を最大にすることができるが、オーバーヘッドが大きくなるという短所があってアップリンクのためには一般に考慮されない。一方、同期かつチャネル非適応型HARQ方式は、再送信のためのタイミングとリソース割当とがシステム内で約束されているため、そのためのオーバーヘッドがほぼないことが長所であるが、変化が激しいチャネル状態で使われる場合、再送信効率が非常に低くなるという短所がある。
【0107】
現在、3GPP LTEにおいて、ダウンリンクの場合は非同期HARQ方式が使われており、アップリンクの場合は同期HARQ方式が使われている。
【0108】
一方、ダウンリンクを例に挙げると、スケジューリングされてデータが送信された後、端末からのACK/NACK信号が受信され、再び次のデータが送信されるまで、
図9に示すように、時間遅延が発生する。これは、チャネルの伝播遅延と、データデコーディングおよびデータエンコーディングにかかる時間により発生する遅延と、による。このような遅延区間中のシームレスデータ送信のため、独立HARQプロセスを使用して送信する方法が使われている。
【0109】
例えば、次のデータ送信と次のデータ送信との間の最短周期が8サブフレームの場合、8個の独立プロセスをおくことで、シームレスデータを送信することができるようになる。LTE FDDでは、MIMOで動作しない場合、最大8個のHARQプロセスを割り当てることができるようになっている。
【0110】
<キャリアアグリゲーション(carrier aggregation)>
以下、キャリアアグリゲーションシステムに関して説明する。
【0111】
図10は、既存の単一搬送波システムとキャリアアグリゲーションシステムとの比較例である。
【0112】
図10を参照すると、単一搬送波システムでは、アップリンクおよびダウンリンクにおいて一つの搬送波のみを端末に対してサポートする。搬送波の帯域幅は多様であるが、端末に割り当てられる搬送波は一つである。それに対し、キャリアアグリゲーション(Carrier Aggregation;CA)システムでは、端末に複数のコンポーネントキャリア(DL CC A乃至C、UL CC A乃至C)が割り当てられることができる。コンポーネントキャリア(Component Carrier;CC)は、キャリアアグリゲーションシステムで使われる搬送波を意味し、搬送波と略称することができる。例えば、端末に60MHzの帯域幅を割り当てるために、3個の20MHzのコンポーネントキャリアが割り当てられることができる。
【0113】
キャリアアグリゲーションシステムは、アグリゲーションされる搬送波が連続する連続(contiguous)キャリアアグリゲーションシステムと、アグリゲーションされる搬送波が互いに離れている不連続(non-contiguous)キャリアアグリゲーションシステムとに区分されることができる。以下、単にキャリアアグリゲーションシステムという場合、これはコンポーネントキャリアが連続である場合と不連続である場合との両方ともを含むと理解しなければならない。
【0114】
無線通信システムのシステム周波数帯域は、複数の搬送波周波数(Carrier-frequency)に区分される。ここで、搬送波周波数は、セルの中心周波数(Center frequency of a cell)を意味する。以下、セル(cell)は、ダウンリンク周波数リソースとアップリンク周波数リソースとを意味することができる。または、セルは、ダウンリンク周波数リソースと任意選択の(optional)アップリンク周波数リソースとの組み合わせ(combination)を意味することができる。また、一般にキャリアアグリゲーション(CA)を考慮しない場合、一つのセル(cell)は、アップリンクおよびダウンリンク周波数リソースを常に対で有する。
【0115】
特定のセルを介してパケット(packet)データの送受信が行われるためには、端末は、まず、特定のセルに対して設定(configuration)を完了しなければならない。ここで、設定(configuration)とは、該当のセルに関するデータ送受信に必要なシステム情報の受信を完了した状態を意味する。例えば、設定(configuration)は、データ送受信に必要な共通物理階層パラメータ、またはMAC(Media Access Control)階層パラメータ、または、RRC階層における特定の動作に必要なパラメータを受信する全般の過程を含むことができる。設定完了したセルは、パケットデータが送信されることができるという情報のみを受信すると、直ちにパケットの送受信が可能な状態になる。
【0116】
設定完了状態のセルは、活性化(Activation)または非活性化(Deactivation)状態になることができる。ここで、活性化は、データの送信または受信が行われるか、または準備ができた状態(ready state)であることを意味する。端末は、自分に割り当てられたリソース(周波数、時間など)を確認するために、活性化されたセルの制御チャネル(PDCCH)およびデータチャネル(PDSCH)をモニタリングまたは受信することができる。
【0117】
非活性化は、トラフィックデータの送信または受信が不可能であり、測定や最小情報の送信/受信が可能であることを意味する。端末は、非活性化セルからパケット受信のために必要なシステム情報(SI)を受信することができる。それに対し、端末は、自分に割り当てられたリソース(周波数、時間など)を確認するために、非活性化されたセルの制御チャネル(PDCCH)およびデータチャネル(PDSCH)をモニタリングまたは受信しない。
【0118】
セルは、プライマリセル(primary cell)、セカンダリセル(secondary cell)、サービングセル(serving cell)に区分されることができる。
【0119】
プライマリセルは、プライマリ周波数で動作するセルを意味し、端末が基地局との最初接続確立過程(initial connection establishment procedure)または接続再確立過程を実行するセル、または、ハンドオーバ過程でプライマリセルに指示されたセルを意味する。
【0120】
セカンダリセルは、セカンダリ周波数で動作するセルを意味し、RRC接続が確立される場合に設定され、追加の無線リソースの提供に使われる。
【0121】
サービングセルは、キャリアアグリゲーションが設定されない、またはキャリアアグリゲーションを提供することがない端末である場合は、プライマリセルで構成される。キャリアアグリゲーションが設定された場合、サービングセルという用語は、端末に設定されたセルを示し、複数で構成されることができる。一つのサービングセルは、一つのダウンリンクコンポーネントキャリアまたは{ダウンリンクコンポーネントキャリア、アップリンクコンポーネントキャリア}の対で構成されることができる。複数のサービングセルは、プライマリセルおよび全てのセカンダリセルのうち一つまたは複数で構成されたセットで構成されることができる。
【0122】
PCC(Primary Component Carrier)は、プライマリセルに対応するコンポーネントキャリア(Component Carrier;CC)を意味する。PCCは、端末が複数のCCのうち初期に基地局と接続(ConnectionまたはRRC Connection)するCCである。PCCは、複数のCCに対するシグナリングのための接続(ConnectionまたはRRC Connection)を担当し、端末と関連した連結情報である端末文脈情報(UE Context)を管理する特別なCCである。また、PCCは、RRC接続状態(RRC Connected Mode)で端末にアクセスする場合は、常に活性化状態である。プライマリセルに対応するダウンリンクコンポーネントキャリアをダウンリンクプライマリコンポーネントキャリア(DownLink Primary Component Carrier;DL PCC)といい、プライマリセルに対応するアップリンクコンポーネントキャリアをアップリンクプライマリコンポーネントキャリア(UL PCC)という。
【0123】
SCC(Secondary Component Carrier)は、セカンダリセルに対応するCCを意味する。即ち、SCCは、PCC以外に端末に割り当てられたCCであり、SCCは、端末がPCC以外の追加のリソース割当などのために選択する場合の拡張された搬送波(Extended Carrier)であり、活性化または非活性化状態に分けられる。セカンダリセルに対応するダウンリンクコンポーネントキャリアをダウンリンクセカンダリコンポーネントキャリア(DL Secondary CC;DL SCC)といい、セカンダリセルに対応するアップリンクコンポーネントキャリアをアップリンクセカンダリコンポーネントキャリア(UL SCC)という。
【0124】
プライマリセルおよびセカンダリセルは、下記のような特徴を有する。
【0125】
第一に、プライマリセルは、PUCCHの送信のために使われる。第二に、プライマリセルは、常に活性化されており、セカンダリセルは、特定の条件によって活性化/非活性化される搬送波である。第三に、プライマリセルが無線リンクの失敗(Radio Link Failure;以下、RLF)を経験した場合、RRC再接続がトリガ(triggering)される。第四に、プライマリセルは、セキュリティキー(security key)の変更やRACH(Random Access CHannel)手順と、これに伴うハンドオーバ手順によって変更されることができる。第五に、NAS(Non-Access Stratum)情報は、プライマリセルを介して受信する。第六に、FDDシステムの場合、プライマリセルは、常時DL PCCとUL PCCとの対(pair)で構成される。第七に、端末毎に異なるコンポーネントキャリア(CC)がプライマリセルに設定されることができる。第八に、プライマリセルは、ハンドオーバ、セル選択/セル再選択過程を介してのみ置き替えられることができる。新規セカンダリセルの追加において、専用(dedicated)セカンダリセルのシステム情報の送信にRRCシグナリングが使われることができる。
【0126】
サービングセルを構成するコンポーネントキャリアは、ダウンリンクコンポーネントキャリアが一つのサービングセルを構成することもでき、ダウンリンクコンポーネントキャリアとアップリンクコンポーネントキャリアとが連結設定されて一つのサービングセルを構成することができる。しかし、一つのアップリンクコンポーネントキャリアのみではサービングセルが構成されない。
【0127】
コンポーネントキャリアの活性化/非活性化は、サービングセルの活性化/非活性化の概念と同じである。例えば、サービングセル1がDL CC1で構成されていると仮定する場合、サービングセル1の活性化は、DL CC1の活性化を意味する。もし、サービングセル2がDL CC2とUL CC2とが連結設定されて構成されていると仮定する場合、サービングセル2の活性化は、DL CC2およびUL CC2の活性化を意味する。このような意味で、各コンポーネントキャリアは、サービングセル(cell)に対応することができる。
【0128】
ダウンリンクとアップリンクとの間で、アグリゲーションされるコンポーネントキャリアの数は異なるように設定されることができる。ダウンリンクCCの数とアップリンクCCの数とが同じ場合を対称的(symmetric)アグリゲーションといい、その数が異なる場合を非対称的(asymmetric)アグリゲーションという。また、CCの大きさ(即ち、帯域幅)は互いに異なる。例えば、70MHz帯域の構成のために、5個のCCが使われるとする場合、5MHz CC(carrier #0)+20MHz CC(carrier #1)+20MHz CC(carrier #2)+20MHz CC(carrier #3)+5MHz CC(carrier #4)のように構成されることもできる。
【0129】
前述したように、キャリアアグリゲーションシステムでは、単一搬送波システムと違って、複数のコンポーネントキャリア(Component Carrier;CC)、即ち、複数のサービングセルをサポートすることができる。
【0130】
このようなキャリアアグリゲーションシステムは、クロスキャリアスケジューリング(cross-carrier scheduling)をサポートすることができる。クロスキャリアスケジューリングは、特定のコンポーネントキャリアを介して送信されるPDCCHを介した異なるコンポーネントキャリアを介して送信されるPDSCHのリソース割当、および/または、上記特定のコンポーネントキャリアと基本的にリンクされているコンポーネントキャリア以外の他のコンポーネントキャリアを介して送信されるPUSCHのリソース割当を行うことができるスケジューリング方法である。即ち、PDCCHとPDSCHとが互いに異なるDL CCを介して送信されることができ、ULグラントを含むPDCCHが送信されたDL CCとリンクされたUL CCと異なる他のUL CCを介してPUSCHが送信されることができる。このようにクロスキャリアスケジューリングをサポートするシステムでは、PDCCHが制御情報を提供するPDSCH/PUSCHがいずれのDL CC/UL CCを介して送信されるかを知らせる搬送波指示子が必要である。以下、このような搬送波指示子を含むフィールドを搬送波指示フィールド(Carrier Indication Field;CIF)という。
【0131】
クロスキャリアスケジューリングをサポートするキャリアアグリゲーションシステムは、従来のDCI(Downlink Control Information)フォーマットに搬送波指示フィールド(CIF)を含むことができる。クロスキャリアスケジューリングをサポートするシステム、例えば、LTE−Aシステムでは、既存のDCIフォーマット(即ち、LTEで使用するDCIフォーマット)にCIFが追加されるため、3ビット拡張されることができ、PDCCH構造は、既存のコーディング方法、リソース割当方法(即ち、CCEベースのリソースマッピング)等を再使用することができる。
【0132】
基地局は、PDCCHモニタリングDL CC(モニタリングCC)セットを設定することができる。PDCCHモニタリングDL CCセットは、アグリゲーションされた全DL CCのうち一部のDL CCで構成され、クロスキャリアスケジューリングが設定されると、端末は、PDCCHモニタリングDL CCセットに含まれているDL CCに対してのみPDCCHモニタリング/デコーディングを実行する。即ち、基地局は、PDCCHモニタリングDL CCセットに含まれているDL CCを介してのみスケジューリングしようとするPDSCH/PUSCHに対するPDCCHを送信する。PDCCHモニタリングDL CCセットは、端末固有、端末グループ固有、またはセル固有に設定されることができる。
【0133】
<HARQプロセスにおけるACK/NACK送信方法>
以下、3GPP LTEでのHARQのためのACK/NACK送信に関して記述する。
【0134】
FDDで、最大2個のサービングセルのアグリゲーションをサポートする端末は、2個のサービングセルが設定された場合、チャネル選択を利用するPUCCHフォーマット1bを利用してACK/NACKを送信する。
【0135】
2より多いサービングセルのアグリゲーションをサポートする端末は、2つ以上のサービングセルが設定されると、上位階層信号の設定によってチャネル選択を利用するPUCCHフォーマット1bまたはPUCCHフォーマット3を利用してACK/NACKを送信する。チャネル選択を利用するPUCCHフォーマット1bに関しては後述する。
【0136】
TDDでは、FDD(Frequency Division Duplex)と違って、一つの無線フレームにDLサブフレームとULサブフレームとが共存する。一般に、ULサブフレームの個数がDLサブフレームの個数より少ない。したがって、ACK/NACK信号を送信するためのULサブフレームが足りない場合を補うのに、複数のDL送信ブロック(または、複数のPDSCH)に対する複数のACK/NACK信号を一つのULサブフレームで送信することをサポートしている。
【0137】
TDDで、2つ以上のサービングセルのアグリゲーションをサポートしない端末は、上位階層設定によってバンドリング(bundling)とチャネル選択(channel selection)との二つのACK/NACKモードがサポートされる。
【0138】
第一に、バンドリングは、端末が受信したPDSCH(即ち、ダウンリンク送信ブロック)のデコーディングに全て成功すると、ACKを送信し、他の場合は、NACKを送信する。これをAND動作という。ただし、バンドリングは、AND動作に制限されるものではなく、複数の送信ブロック(または、コードワード)に対応するACK/NACKビットを圧縮する多様な動作を含むことができる。例えば、バンドリングは、ACK(または、NACK)の個数をカウンティングした値や連続するACKの個数を示すようにすることができる。
【0139】
第二に、チャネル選択は、ACK/NACK多重化(multiplexing)ともいう。チャネル選択において、端末は、複数のPUCCHリソースのうち一つのPUCCHリソースを選択してACK/NACKを送信する。
【0140】
以下の表は、3GPP LTEでUL−DL設定によるULサブフレームnと連結された(associated(関連付けられた))DLサブフレームn−kの例である。ここで、k∈K、Mは、セットKの要素の個数を示す。
【0142】
ULサブフレームnにM個のDLサブフレームが連結されていると仮定し、M=3の場合を考慮する。3個のDLサブフレームから3個のPDCCHを受信することができ、端末は、3個のPUCCHリソース(n
(1)PUCCH,0、n
(1)PUCCH,1、n
(1)PUCCH,2)を取得することができる。TDDにおいて、チャネル選択の例は、以下の表の通りである。
【0144】
上記表において、HARQ−ACK(i)は、M個のダウンリンクサブフレームのうちi番目のダウンリンクサブフレームに対するACK/NACKを示す。DTX(DTX(Discontinuous Transmission)は、該当するDLサブフレームからPDSCH上でDL送信ブロックを受信することができない、または、対応するPDCCHを検出することができないことを意味する。上記表8によると、3個のPUCCHリソース(n
(1)PUCCH,0、n
(1)PUCCH,1、n
(1)PUCCH,2)があり、b(0)、b(1)は、選択されたPUCCHを利用して送信される2個のビットである。
【0145】
例えば、端末が3個のDLサブフレームで3個のDL送信ブロックを全て正常に受信すると、端末は、n
(1)PUCCH,2を利用してビット(1,1)をQPSK変調し、PUCCH上で送信する。端末が1番目の(i=0)DLサブフレームでDL送信ブロックのデコーディングに失敗し、残りでデコーディングに成功すると、端末はn
(1)PUCCH,2を利用してビット(1,0)をPUCCH上で送信する。
【0146】
チャネル選択で、少なくとも一つのACKがある場合、NACKとDTXとは、一対になる(couple(結合される))。その理由は、予約された(reserved)PUCCHリソースとQPSKシンボルとの組み合わせでは、全てのACK/NACKの状態を示すことができないためである。しかし、ACKがない場合、DTXは、NACKと分離される(decouple)。
【0147】
既存のPUCCHフォーマット1bは、2ビットのACK/NACKのみを送信することができる。しかし、チャネル選択を利用したPUCCHフォーマット1bは、割り当てられたPUCCHリソースと変調シンボル(2ビット)との組み合わせを複数個のACK/NACKの状態とリンクすることで、より多いACK/NACKの状態を示す。
【0148】
TDDにおいて、UL−DL設定5が選択され、端末が2つ以上のサービングセルアグリゲーションをサポートしない場合、バンドリングのみがサポートされる。
【0149】
TDDにおいて、2つ以上のサービングセルアグリゲーションをサポートする端末の場合、2つ以上のサービングセルが設定されると、チャネル選択を利用するPUCCHフォーマット1b(PUCCH format 1b with channel selection)またはPUCCHフォーマット3のうち一つを上位階層設定によって利用してACK/NACKを送信する。
【0150】
TDDにおいて、2つ以上のサービングセルアグリゲーションをサポートする端末がバンドリングを使用するように上位階層信号によって設定され、一つのサービングセルが設定された場合にも、チャネル選択を利用するPUCCHフォーマット1b(PUCCH format 1b with channel selection)またはPUCCHフォーマット3のうち一つを上位階層設定によって利用してACK/NACKを送信することができる。
【0151】
FDDにおいても、上記表8と類似する表が定義され、それによって、ACK/NACKを送信することができる。
【0153】
次世代無線通信システムでは、MTC(Machine Type Communication)、MU−MIMO(Multi-User Multi-Input Multi-Output)、互いに異なるUL−DL設定を使用するTDDセル間のキャリアアグリゲーションなどが使われることができる。また、同時にスケジューリングされる端末の個数が増加されることができる。
【0154】
したがって、既存のデータチャネルをスケジューリングする制御チャネルが足りないことがある。3GPP LTEでは、制御チャネルであるPDCCHのリソース不足の現象を解決するために、複数のサブフレームもしくは複数のセルを介して送信される複数のPDSCHを一つのPDCCHを介してスケジューリングするバンドリングされたスケジューリング(bundled scheduling)を考慮したり、または、PDCCHの利用を柔軟にするために、クロスサブフレームスケジューリング(cross-subframe scheduling)を考慮したりしている。クロスサブフレームスケジューリングは、PDSCHをスケジューリングするPDCCHが、PDSCHが送信されるサブフレームでない他のサブフレームで送信することができるようにする。
【0155】
一方、既存のPDCCH以外にE−PDCCH(Enhanced-PDCCH)の導入も考慮している。
【0156】
<E−PDCCH>
図11は、E−PDCCH割当の一例を示す。
【0157】
LTE−Aでは、データ領域内に新たな制御チャネルであるE−PDCCHを割り当てて使用することを考慮している。E−PDCCHは、PDSCHが送信されるデータ領域に構成される制御チャネルであり、端末固有の参照信号を利用して復調を実行する制御チャネルである。即ち、E−PDCCHは、割り当てられる領域、復調に利用される参照信号によって既存の制御チャネルであるPDCCHと明確に区分される。
【0158】
一方、E−PDCCHもPDCCHと同様に、E−CCE(Enhanced-CCE)を構成し、これに基づいた黙示的PUCCHリソースマッピングを適用することができる。E−CCEは、E−PDCCHを構成する構成単位である。E−CCEに含まれるリソース量は、PDCCHを構成するCCEに含まれるリソース量と同じまたは異なる。
【0159】
また、ARIがE−PDCCHに含まれる場合、ARIを利用したオフセットを明示的PUCCHリソースの選択に使用することができる。
【0160】
E−PDCCHを介してスケジューリングされたPDSCHに対するACK/NACKを送信するとき、送信ダイバーシティ(transmit diversity)が使われる場合は、PUCCHリソースを構成する方法が必要である。
【0161】
LTEの場合、PDSCHに対するACK/NACKは、PUCCHフォーマット1a/1bを介して送信される。データを受信した端末は、伝播遅延(propagation delay)および制御情報/データ処理にかかる処理時間を考慮して、最小限のサブフレーム数(k
min)以後のサブフレームでACK/NACKを送信し、例えば、FDDにおいて、k
min=4である。
【0162】
FDDでは、ULサブフレームとDLサブフレームとが常に1:1の関係が成立するため、ACK/NACKは、PDSCH受信サブフレームから4サブフレーム後のサブフレームで送信される。
【0163】
TDDでは、ULサブフレームとDLサブフレームとの比が常に1:1ではない。したがって、上記k
minを満たすULサブフレームのうち、可能な限り早いULサブフレームでACK/NACKを送信し、このとき、できるだけ特定のULサブフレームであまり多くのACK/NACKが送信されないようにする。
【0164】
以下の表は、一つのULサブフレームで対応する複数のDLサブフレームに対するACK/NACKを送信する時間の関係を示す。
【0166】
上記表において、UL−DL設定0のサブフレーム2は、ULサブフレームであり、サブフレーム2では、6サブフレーム以前のDLサブフレームで受信したデータに対するACK/NACKを送信することを示す。各ULサブフレームでは、ACK/NACKバンドリング、ACK/NACK多重化を使用して複数のACK/NACKを送信することができる。表9のk値のうち一部は、スペシャルサブフレームに対応する。例えば、UL−DL設定5で、サブフレーム2に対するセットKは{13,12,9,8,7,5,4,11,6}の要素を含む。このとき、要素11は、スペシャルサブフレームに対応する。
【0167】
一方、ACK/NACKは、PDCCHによりスケジューリングされたPDSCHに対するACK/NACK、PDCCH自体に対するACK/NACKを含むことができる。PDCCH自体に対するACK/NACKは、例えば、DL SPS解除PDCCHに対するACK/NACKである。このようなACK/NACKの送信時に使われるPUCCHリソースは、PDCCHに対応するリソースに黙示的に決定されることができる。即ち、特定の端末に対するDLスケジューリングPDCCHを構成するCCEのうち最も低いCCEインデックスとリンクされたリソースが、ACK/NACKを送信するPUCCHリソース(黙示的PUCCHリソース)になることができる。
【0168】
前述した黙示的PUCCHリソースは、1)FDDにおいて、DLサブフレームで4サブフレーム後のULサブフレームと、2)TDDにおいて、上記表9のDLサブフレーム−ULサブフレームとに対応してのみ定義される。
【0169】
一方、ACK/NACKは、PDCCHを用いずにスケジューリングされるPDSCHに対するACK/NACKも含むことができる。例えば、SPSによるPDSCHに対するACK/NACKがこの場合に該当する。このとき、PDSCHに対応するPDCCHが存在しないため、前述した黙示的PUCCHリソースを決定することができない問題がある。
【0170】
したがって、基地局は、RRCメッセージのような上位階層信号を介して予め複数のリソースを割り当てた後、ARI(ACK/NACK Resource Indicator)を介して上記複数のリソースのうち一つを指定する方式により、ACK/NACK送信のためのPUCCHリソースを端末に知らせることができる。このような方式によるPUCCHリソースを明示的PUCCHリソースという。ARIは、SPSを活性化するPDCCHに含まれることができ、TPC(Transmission Power Control)フィールドを採用することができる。
【0171】
LTE−Aにおいて、PUCCHフォーマット1a/1b(または、チャネル選択を使用するPUCCHフォーマット1a/1b)を介してACK/NACKを送信する場合、プライマリセルに位置するPDCCHによりスケジューリングされたPDSCHに対するACK/NACK、PDCCH自体に対するACK/NACKは、プライマリセルのPDCCHから黙示的に指示されるPUCCHリソースを利用する。
【0172】
非クロスキャリアスケジューリングが適用されることによって、セカンダリセルのPDCCHによりスケジューリングされたセカンダリセルのPDSCHに対するACK/NACK、対応するPDCCHがないPDSCHに対するACK/NACKが追加的に存在する場合、1)プライマリセルのPDCCHが占有するCCEインデックスにリンクされた黙示的PUCCHリソースと、ARIにより指示される明示的PUCCHリソースとを選択的に使用するか、または、2)対応するPDCCHがないPDSCHのための明示的PUCCHリソースと、セカンダリセルのための明示的PUCCHリソースとを選択的に使用して、ACK/NACKを送信する。
【0173】
一方、全てのACK/NACKは、プライマリセルとしてのみ送信される。セカンダリセルのPDCCHが占有するCCEに対応するプライマリセルのPUCCHリソースを定義する場合、このPUCCHリソースは、プライマリセルのPDCCHが占有するCCEに対応するプライマリセルのPUCCHリソースと衝突することがある。上記問題点および黙示的PUCCHリソースを不必要に多く確保すしなければならない問題を避けるために、現在、互いに異なる搬送波(セル)間ではCCEと黙示的PUCCHリソースとのマッピングが定義されていない。また、SPSの場合、PDCCHがないため、PDCCHを構成するCCEに対応する黙示的PUCCHリソースを選択することができない。
【0174】
図12は、E−PDCCHに含まれているARIによるオフセットの設定方法の例を示す。
【0175】
図12を参照すると、単一アンテナ送信時のE−PDCCHと黙示的PUCCHリソースとのマッピングによって、E−PDCCHを構成するE−CCEインデックスとARIによるオフセット値に対応するPUCCHインデックスとを使用して黙示的リソースを割り当てることができる。
【0176】
具体的には、
図12(A)は、E−CCEに対応する一つの黙示的PUCCHリソースのマッピングの例を示し、
図12(B)は、E−CCEに対応する2個の黙示的PUCCHリソースのマッピングの例を示す。
【0177】
図12(A)のように、E−PDCCHを構成するE−CCEのインデックスのうち最も低いインデックスとARIによるオフセット値との和(即ち、E−CCEの1番目のインデックス(n
E-CCE)+Offset
ARI)に対応するPUCCHリソース(a0)が、ACK/NACK送信に使われることができる。
【0178】
または、
図12(B)のように、n
E-CCE+Offset
ARI、n
E-CCE+1+Offset
ARIに対応する2個のPUCCHリソース(a0,a1)がACK/NACK送信に使われることができる。
【0179】
図12(A)は、FDDにおいて、単一のセルにおけるE−PDCCHから黙示的PUCCHリソースが選択される場合、チャネル選択で、1CW送信モードであるPDSCHをスケジューリングするE−PDCCHが黙示的PUCCHリソースを選択する場合に適用されることができる。
【0180】
図12(B)は、E−PDCCHが占有するE−CCEから2個のPUCCHリソースの確保が必要な場合を示し、例えば、チャネル選択で、最大2CW送信モードでPDSCHをスケジューリングするE−PDCCHから黙示的PUCCHリソースを選択するときに適用されることができる。または、SORTDが使われる場合、E−PDCCHから黙示的PUCCHリソースを選択するときに適用されることができる。
【0181】
<TDDで、サブフレーム別のE−PDCCHに対応するPUCCHリソースの設定方法>
以下、TDDで、E−PDCCHに対応するPUCCHリソースを設定する方法に関して説明する。
【0182】
従来、PDSCHがPDCCHによってスケジューリングされた場合、PDSCHに対するACK/NACKの送信のためのPUCCHリソース(PUCCHフォーマット1a/1bのための)は、下記の方法で設定される。
【0184】
即ち、FDDにおいて、PUCCHリソースを設定するインデックス
【数4】
は、PDCCHの最も低いCCEインデックス(n
CCE)と上位階層によって与えられる値N
(1)PUCCHとによって与えられる。
【0186】
TDDでは、アンテナポートp
0に対し、N
(1)PUCCHは、上位階層により設定される。n
CCEは、サブフレームn−k
mにおいて、対応するPDCCHの送信に利用される1番目のCCEの番号である。表9を参照すると、端末がサブフレームn−k
mでPDCCHを検出する場合、mおよびk
mは、セットKでの最も小さい値である。端末は、まず、{0,1,2,3}の中からN
C≦n
CCE≦N
C+1を満たすc値を選択する。N
Cは、以下の数式(5)のように与えられる。
【0188】
N
DLRBは、ダウンリンク帯域のリソースブロックの個数であり、N
RBscは、リソースブロックの副搬送波の個数である。
【0189】
一方、TDDでは、複数のDLサブフレームと一つのULサブフレームとが表9のようにリンクされた場合、上記複数のDLサブフレームの各々のPDCCHが占有するCCEに対応するPUCCHリソースが互いに衝突しないように構成される。
【0190】
図13は、CCEに対応するPUCCHリソースの構成例を示す。
【0191】
例えば、CCEグループ(group)1は、一つのOFDMシンボルに含まれるCCEに対応し、CCEグループ2は、2個のOFDMシンボルに含まれるCCEに対応し、CCEグループ1に対応するCCEは除外される。CCEグループ3は、3個のOFDMシンボルに含まれるCCEに対応し、CCEグループ1および2に対応するCCEは除外される。
【0192】
一方、アップリンクで定義される全PUCCHインデックス(または、ACK/NACKインデックス)で制御チャネルに対応するPUCCHリソースの開始点を指示するオフセット値は、下記のように定義されることができる。
【0193】
N
(1)PUCCH。PDCCHのCCEに対応する黙示的PUCCHリソースの開始インデックスを指示。
【0194】
N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET0。E−PDCCHセット0のE−CCEに対応する黙示的PUCCHリソースの開始インデックスを指示。
【0195】
N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET1。E−PDCCHセット1のE−CCEに対応する黙示的PUCCHリソースの開始インデックスを指示。
【0196】
E−PDCCHセット0および1は、E−PDCCH−PRB−セット0および1と表すこともできる。PRBは、物理リソースブロックを意味する。
【0197】
<N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET1のRRC設定>
E−PDCCHセットのE−CCEに対応する黙示的PUCCHリソースの開始インデックスの設定方法に関して説明する。
【0198】
E−CCEに対応する黙示的PUCCHリソース(以下、E−PDCCH黙示的PUCCHリソース)の開始点は、既存のCCEに対応する黙示的PUCCHリソース(以下、PDCCH黙示的PUCCHリソース)と衝突しないように構成するのが好ましい。したがって、E−PDCCH黙示的PUCCHリソースの開始点を指示するオフセットN
(1)PUCCH_E-PDCCHは、PDCCH黙示的PUCCHリソースの終了点以後に構成するのが好ましい。
【0199】
これを数式で示せば、以下の通りである。
【0201】
上記式において、
【数8】
であり、cは、RRCでシグナリングされるかもしくは周波数帯域による最大PDCCHを考慮して決定されるか、または、ULサブフレームに対応するDLサブフレームの最大PCFICH値である。例えば、cは{0,1,2,3}または{1,2,3}である。
【0202】
N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET1は、具体的に下記のように適用されることができる。
【0203】
1)FDDの場合
N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET1は、N
(1)PUCCHと関係なく特定の値に設定されることができ、この場合、全アップリンクシステム帯域でPUCCHリソースの位置を柔軟に設定することができる。ただし、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET1は、N
(1)PUCCHと同じ範囲の値である。
【0204】
または、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET1は、N
(1)PUCCHから相対的な値に設定されることができる。PDCCHのCCEに対応するリソースとE−PDCCHのE−CCEに対応するリソースとの間のオーバーラップ(overlap)を調節することができる。また、サブフレーム別に相対的な適用が可能である。
【0205】
例えば、以下の数式(7)のように適用されることができる。
【0207】
または、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET1は、N
(1)PUCCHとPDCCHのCCEに対応する黙示的PUCCHリソースとを考慮して相対的な値に設定されることができ、PDCCH黙示的PUCCHリソースと衝突しない領域に設定されることができる。また、明示的PUCCHリソースとも衝突しないように設定されることができる。
【0209】
2)TDDの場合
N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET1は、N
(1)PUCCHと関係なく特定の値に設定されることができ、この場合、全アップリンクシステム帯域でPUCCHリソースの位置を柔軟に設定することができる。ただし、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET1は、N
(1)PUCCHと同じ範囲の値である。
【0210】
または、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET1は、N
(1)PUCCHから相対的な値に設定されることができる。PDCCH黙示的PUCCHリソースとE−PDCCH黙示的PUCCHリソースとの間のオーバーラップ(overlap)を調節することができる。また、サブフレーム別に相対的な適用が可能である。
【0211】
例えば、以下の数式(8)のように適用されることができる。
【0213】
または、TDDにおいて、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,SET1は、N
(1)PUCCHと一つのULサブフレームに対応する複数のDLサブフレームに対するPDCCH黙示的PUCCHリソースとを考慮して相対的な値に設定されることができ、このとき、PDCCH黙示的PUCCHリソースと衝突しない領域に設定されることができる。また、明示的PUCCHリソースとも衝突しないように設定されることができる。明示的PUCCHリソースは、SPS PDSCHに対するPUCCHリソースである。
【0214】
例えば、以下の数式(9)のように設定されることができる。
【0216】
一方、N
(1),PDCCHtotalPUCCHは、下記のように設定されることができる。
【0217】
1)固定された値。可能なPUCCHリソース数の最大値のように予め決められた規則によって、PDCCHに対応する黙示的PUCCHリソース数を決定することができる。CCEに対応するPUCCHリソース数の最大値を適用する場合、PDCCHを利用したダウンリンクスケジューリングが少ない場合、PUCCHリソースの浪費が発生する。上記固定された値が十分でない値に設定された場合、PDCCH黙示的PUCCHリソースとE−PDCCH黙示的PUCCHリソースとの衝突の発生確率が高まる。
【0218】
2)RRCでシグナリングされた値。上記1)の固定された値と違って、ネットワークでPDCCHA黙示的PUCCHリソースとE−PDCCH黙示的PUCCHリソースとの間のオーバーラップを調節することができるため、リソース活用の柔軟性が高まる。
【0219】
3)予め設定されたNg(PHICHリソース)、PHICH区間(PHICH duration)、サブフレーム内のPHICHの有無、周波数帯域によるPDCCHの最大スパン時に発生するn
CCEの総数(N
CCE)のうち最も大きい値。PDCCH黙示的PUCCHリソース(即ち、CCEに対応するPUCCHリソース)とE−PDCCH黙示的PUCCHリソース(即ち、E−CCEに対応するPUCCHリソース)との衝突を完全に避けるように設定することができる。
【0220】
4)ULサブフレームに対応するDLサブフレームのうち最大のPCFICH値を有するサブフレームでのPDCCH領域のN
CCE
【0221】
5)ULサブフレームに対応する各DLサブフレームでのPDCCH領域のN
CCEのうち最大値。ただし、PHICHがないサブフレームを考慮する場合は、他の値を使用することができる。
【0222】
N
Cでのc値を決定する方法を説明する。
【0223】
1)まず、既存のTDDで定義されたN
Cを使用してCCE対応PUCCHリソースを効果的に設定することができる。
【0224】
2)固定された値を使用。各周波数帯域で発生可能な最大のCCE個数を含む最小のc値を使用することができる。例えば、N
DLRB>10の場合はc=3、N
DLRB≦10の場合はc=4を使用することができる。
【0225】
3)RRCでシグナリングされる値を使用。上記1)の固定された値と違って、ネットワークでCCEに対応するPUCCHリソースとE−CCEに対応するPUCCHリソースとの間のオーバーラップを調節することができるため、リソース活用の柔軟性が高まる。
【0226】
4)ULサブフレームに対応するDLサブフレームの最大のPCFICH値を使用。
【0227】
5)設定されたNg(PHICHリソース)、PHICH区間(PHICH duration)、サブフレーム内のPHICHの有無、周波数帯域によるPDCCHの最大スパン時に発生するn
CCEの総数(N
CCE)うち最も大きい値を基準に、端末が{0,1,2,3}の中からN
C’≦N
CCE≦N
C’+1を満たすc’値を選択する。c=c’+1である。
【0228】
6)ULサブフレームに対応するDLサブフレームのうち最大のPCFICH値を有するDLサブフレームでのPDCCH領域のN
CCEを基準に、端末が{0,1,2,3}の中からN
C’≦N
CCE≦N
C’+1を満たすc’値を選択する。c=c’+1である。
【0229】
7)ULサブフレームに対応する各DLサブフレームでのPDCCH領域のN
CCEを基準に、端末が{0,1,2,3}の中からN
C’≦N
CCE≦ N
C’+1を満たすc’値を選択し、最も大きいc値を使用する。c=c’+1である。
【0230】
前述した方法において、周波数帯域別またはULサブフレーム別に異なる値を設定することができる。PCFICHに基づいて適用する方法は、PCFICHデコーディングエラーに対して脆弱であるが、このようなエラーの可能性は低く、エラーがない場合、リソースの衝突を避けると共にPUCCHリソースの浪費を最大限減らすことができるという長所がある。
【0231】
前述した方法において、パラメータは、衝突回避を容易にするためにセル固有に与えられることができる。ただし、ARIが使われる主な目的がPDCCH対応PUCCHリソースとE−PDCCH対応PUCCHリソースとの間の衝突回避である場合、端末固有に与えられることができる。
【0232】
<TDDにおける、サブフレーム別のE−PDCCH黙示的PUCCHリソースの予約(reservation)>
以下、TDDにおいて、サブフレーム別にE−PDCCHのE−CCEに対応するPUCCHリソース(E−PDCCH黙示的PUCCHリソース)をどのような方式で予約(reservation)してインデキシングするかに関して説明する。特に、各サブフレーム別にリソース衝突を避ける方法を適用する場合、E−PDCCHのE−CCEが存在しない、または、E−CCEの個数が少ないサブフレームを考慮しないと、不必要なPUCCHリソースの浪費が発生しうる。したがって、E−PDCCHに使われるE−CCEの有無、E−CCEに対して必要なPUCCHリソースがどの程度かなどを考慮したPUCCHリソースの予約およびインデキシング方法が必要である。
【0233】
1.E−PDCCHがセル固有に存在することができないサブフレームに対するPUCCHリソースインデキシングは、排除する必要がある。下記の1)乃至3)は、E−PDCCHが存在できないサブフレームの例である。
【0234】
1)PDSCH送信が実行されることができないスペシャルサブフレーム
以下の表は、スペシャルサブフレーム設定の例を示す。
【0236】
例えば、上記表10において、ノーマルCP(ダウンリンク)でスペシャルサブフレーム設定#0および#5、または、拡張CP(ダウンリンク)でスペシャルサブフレーム設定#0および#4によるスペシャルサブフレームは、PDSCH送信がされないスペシャルサブフレームである。このようなスペシャルサブフレームでは、DwPTSがあまりにも短かいか、または、端末固有の参照信号であるDM−RS(DeModulation Reference Signal)が定義されないため、PDSCH送信が実行されにくい。
【0237】
2)全てのE−CCEが、DM−RSが送信されないリソースブロックに対応するサブフレーム
例えば、拡張CPで、スペシャルサブフレーム設定#7のスペシャルサブフレームの場合、DM−RSの送信が設定されない。したがって、DM−RSに基づいて復調するE−PDCCHが送信されず、これによって、E−PDCCHによるPDSCHの送信が発生しない。他の例として、E−PDCCHセットのうち、全てのE−CCEがPBCH/PSS/SSSと重なる場合などがこれに該当することができる。
【0238】
3)一部のE−CCEが、DM−RSが送信されないリソースブロックに対応するサブフレーム。E−PDCCHに割り当てられたリソースブロックとPBCH/PSS/SSSが送信されるリソースブロックとが重なる場合、該当のサブフレームに対するインデキシングを除外することができる。また、E−CCEの割当方式が局所的(localized)か分散的(distributed)かによって、他の動作を実行することができる。例えば、割当方式が局所的な場合、互いに衝突しないE−CCEの個数を予約するが、分散的な場合は、一部でも衝突が発生すると、全セットに対する予約が実行されない。
【0239】
2.E−PDCCHのモニタリングがRRCシグナリングで設定されないサブフレームに対するPUCCHリソースインデキシングを排除する方法
特定のサブフレームが、E−PDCCHをモニタリングするようにRRCシグナリングされたサブフレームであり、MBSFNサブフレームであると仮定する。この場合、上記特定のサブフレームでは、PMCHの送信を、端末が把握するサブフレームでは、該当の領域のE−PDCCHはモニタリングせずにPDCCHをモニタリングする。
【0240】
したがって、PMCHが送信されるサブフレームに対するPUCCHリソースインデキシングは排除する。ただし、PMCHの送信の有無は、端末によって知ることができない場合も発生しうる。したがって、リソース活用の統一性のためにインデキシングを排除しないこともある。
【0241】
3.PRS(Positioning Reference Signal)が設定されたサブフレームに対するPUCCHリソースインデキシングを排除する方法
もし、端末が上位階層を介してMBSFNサブフレームでE−PDCCHをモニタリングするように設定され、そのMBSFNサブフレームでのみPRSが発生するように設定され、同じセルのサブフレーム#0でノーマルCPが使われる場合、端末は、PDCCHの端末固有の検索空間をモニタリングする。ただし、PRSの送信の有無は、端末によって知ることができない場合も発生しうるため、リソース活用の統一性のためにインデキシングを排除しないこともある。
【0242】
4.E−PDCCHで2個以上のE−CCEのみがアグリゲーションレベルとして使われるサブフレームに対するインデキシングを、半分に減らす方法
例えば、各サブフレームの偶数番目のE−CCEに対してのみPUCCHインデキシングを実行する。端末によって、最小のE−CCEアグリゲーションレベルが異なるため、リソース活用の統一性のためにインデキシングを半分に減らさずに使用することもできる。
【0243】
5.E−PDCCHのE−CCEの個数が少ないサブフレームに対するインデキシングは、E−CCEの個数に基づいて減らす方法。端末によって、最小のE−CCEの個数が異なるため、リソース活用の統一性を減らさずに、正常なサブフレームでのE−CCEの個数、または、割り当てられたE−PDCCHリソースブロックでの可能な最大のE−CCEの個数は、維持することもできる。
【0244】
1)E−PDCCHセットに対応するリソースブロックのOFDMシンボルの一部が減る場合、減ったE−CCE個数だけ除外することができる。または、2)E−PDCCHセットに対応するリソースブロックにDM−RSが設定されない場合、該当のリソースブロックに対応する同数のE−CCE個数を除外することができる。
【0245】
特に、E−PDCCHセットの一部のPRB対がPBCH/PSS/SSSと衝突して一部のE−CCEが定義されることができない場合、当該定義されることができないE−CCEの個数だけ除外することができる。例えば、E−CCEを構成するE−REGのうち一つまたは複数がPBCH/PSS/SSSと衝突すると、E−CCEが定義されることができない。また、局所E−PDCCHセットかまたは分散E−PDCCHセットかによって、E−CCEを構成するE−REGのリソースブロックの配置が変わることができる。局所E−PDCCHセットではE−CCEが定義されるが、分散E−PDCCHセットではE−CCEが定義されないこともある。
【0246】
3)PRS送信サブフレームで該当の端末が、E−PDCCH/PDSCH受信が可能な場合、E−PDCCHセットに対応するリソースブロックとPRS送信リソースブロックとが重なることができる。この場合、E−CCEの個数が減ることができる。それによって、減ったE−CCE個数だけインデキシングから除外することができる。PRSの送信の有無は、端末によって知ることができない場合もあるため、リソース活用の統一性のためにインデキシングから除外しないこともある。
【0247】
前述した方法は、PUCCHリソース活用の柔軟性とロバスト性を考慮して全体または一部の組み合わせで適用されることができる。
【0248】
E−PDCCHセットの設定およびモニタリングサブフレームの設定は、端末固有に設定される。したがって、前述した方法は、端末の観点での不必要なE−CCEとPUCCHとのマッピングを減らすための方法であるということができる。
【0249】
一方、システムの側面では、端末別にE−PDCCHの設定が変わることができる。したがって、E−CCEとPUCCHとのマッピング関係をセル固有に運用する必要がある。このような点を考慮する場合、E−PDCCHが設定されることができる全てのサブフレームに対してE−CCEとPUCCHとの間のマッピング関係を設定する必要がある。
【0250】
E−PDCCHのモニタリングがRRCシグナリングで設定されないサブフレームであるとしても、ACK/NACK送信の対象になることができる全てのDLサブフレームに対してE−PDCCHのE−CCEを考慮したPUCCHリソースの予約を実行することができる。
【0251】
例外的に、PDSCHの設定がセル固有に不可能なサブフレームに対するインデキシングは除外することができる。例えば、PDSCH送信がされないスペシャルサブフレーム、ノーマルCPでスペシャルサブフレーム設定#0および#5、または、拡張CPでスペシャルサブフレーム設定#0および#4に該当するスペシャルサブフレームは、PDSCH設定が不可能なサブフレームである。
【0252】
また、E−PDCCHが存在することができないサブフレームとして、全てのE−CCEが、DM−RSが送信されないリソースブロックに対応するサブフレームに対するインデキシングは除外されることができる。拡張CPでスペシャルサブフレーム設定#7、E−PDCCHセットのうち全てのE−CCEがPBCH/PSS/SSSと重なる場合などがこれに該当することができる。
【0253】
前述した方法は、サブフレーム間のPUCCHリソース衝突を許容するか否か、PDCCH/E−PDCCH間のPUCCHリソース衝突を許容するか否か、E−PDCCHセット間のPUCCHリソース衝突を許容するか否かなどによって、インデキシングのオフセット設定に適用され、対応するDLサブフレームに対応するインデックスm自体がスキップされることもできる。
【0254】
1.E−PDCCHセット間のPUCCHリソース衝突を許容する場合
1)サブフレーム間のPUCCHリソース衝突を許容することができる。サブフレーム間にまたはE−PDCCHセット間にオフセット適用がなく、リソース衝突確率が高いため、ARIと共に使用する必要がある。
【0255】
2)サブフレーム間のPUCCHリソース衝突を許容しない。
この場合、各サブフレームのオフセット値は、i)E−CCEの個数を固定された値として使用したり、ii)E−PDCCHセット間でE−CCEの個数の最大値を共通に使用したり、または、iii )独立した値を使用することができる。
【0256】
図14は、サブフレーム間のPUCCHリソース衝突を許容しない場合、E−PDCCH黙示的PUCCHリソースマッピングの例を示す。即ち、複数サブフレームに含まれているE−CCEとPUCCHリソース(具体的には、PUCCHインデックス)とをマッピングする例を示す。以下、mは、表9のセットKに含まれている{k
m}に対するmである。
【0257】
図14を参照すると、m=0に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット(set)0、1(141)、m=1に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット0、1(142)、m=2に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット0、1(143)のE−CCEに対応する黙示的PUCCHリソースを決定しなければならない。この場合、m=1に該当するDLサブフレームが、E−PDCCHを送信することができないサブフレーム、例えば、ノーマルCPでスペシャルサブフレーム設定#0および#5、または、拡張CPでスペシャルサブフレーム設定#0、#4および#7に該当するスペシャルサブフレームと仮定する。その場合、E−PDCCH黙示的PUCCHリソース決定において、上記m=1に該当するDLサブフレームのE−CCEは除外した後、m=0に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット0、1(141)およびm=2に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット0、1(143)のE−CCEに対応する黙示的PUCCHリソースを決定する。
【0258】
3)E−PDCCHセット間のPUCCHリソース衝突を許容しない。この場合、i)サブフレーム−E−PDCCHの順に配置できる。
【0259】
図15は、サブフレーム−E−PDCCHの順でE−CCEとPUCCHリソースとをマッピングする例を示す。
【0260】
図15を参照すると、m=0に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット0(151)、m=0に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット1(152)、m=1に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット0(153)、m=1に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット1(154)のE−CCEの順に、PUCCHリソースとマッピングされる。即ち、サブフレーム、E−PDCCHセットの順に、E−CCEとPUCCHリソースとを黙示的にマッピングする。このとき、特定のE−PDCCHセット(例えば、上記153、154)は、E−CCEとPUCCHリソースとのマッピングから除外することができる。例えば、m=1に該当するDLサブフレームがE−PDCCHを送信することができないスペシャルサブフレームの場合がこれに該当できる。
【0261】
各サブフレームとE−PDCCHセットとのオフセット値は、固定されたE−CCEの個数の値(E−PDCCHセット間で共通な値もしくはE−PDCCHセット間で異なる値を使用することも可能)、または、独立した値(特にE−PDCCHセット別に初期値が独立して設定される場合もしくはE−PDCCHセットのタイプが異なる場合にのみ適用可能)を使用することができる。
【0262】
または、E−PDCCH−サブフレームの順に配置できる。
【0263】
図16は、E−PDCCH−サブフレームの順にE−CCEとPUCCHリソースとをマッピングする例を示す。
【0264】
図16を参照すると、m=0に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット0(161)、m=1に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット0(162)、m=2に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット0(163)、m=0に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット1(164)、m=1に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット1(165)、m=2に該当するDLサブフレームのE−PDCCHセット1(166)のE−CCEの順に、PUCCHリソースとマッピングされる。即ち、E−PDCCHセット、サブフレームの順にE−CCEとPUCCHリソースとを黙示的にマッピングする。このとき、特定のE−PDCCHセット(例えば、上記162、165)は、E−CCEとPUCCHリソースとのマッピングから除外することができる。例えば、m=1に該当するDLサブフレームがE−PDCCHを送信することができないスペシャルサブフレームの場合がこれに該当できる。
【0265】
各サブフレームとE−PDCCHセットとのオフセット値は、固定されたE−CCEの個数(E−PDCCHセット間で共通な値もしくはE−PDCCHセット間で異なる値を使用することも可能)、または、独立した値(特にE−PDCCHセット別に初期値が独立して設定される場合もしくはE−PDCCHセットのタイプが異なる場合にのみ適用可能)を使用することができる。
【0266】
<TDDにおけるPDCCHおよびE−PDCCH対応PUCCHリソースサブフレーム別の衝突回避オフセットの設定>
1.サブフレーム間のPUCCHリソースの衝突を排除する方法
この方法は、既存のPDCCHのCCE対応PUCCHリソースの場合、サブフレーム間のリソース衝突が発生しないようにする。各サブフレームをスケジューリングする場合、以後のサブフレームのスケジューリングを予め考慮せずにスケジューリングすることができるようにするためである。
【0267】
E−PDCCHのE−CCE対応PUCCHリソースの場合、サブフレーム別に衝突を回避できるように構成することによって、スケジューリングの複雑さを軽減することができる。FDDの場合、サブフレーム間のPUCCHリソース衝突の問題がない。したがって、スケジューラの設計をFDD/TDDに同じく適用することができる。
【0268】
または、同じDLサブフレームに対応するPDCCH/E−PDCCHセット0/E−PDCCHセット1間の衝突を許容する方法を利用することができる。
【0269】
ALT 1.1。PDCCH領域におけるサブフレーム間で定義される領域(N
(1),PDCCHtotalPUCCHの定義必要)は、そのまま使用し、残りの領域は、E−PDCCHセット間の衝突を許容しない方法である。全E−CCE対応リソースに対してサブフレーム間のリソース衝突を減らすことができる。一方、リソースの確保が多く必要である。
【0270】
残りの領域に対するサブフレーム別の増分(N
(1)extra)の定義が必要である。増分値は、PDCCHに対するPUCCHリソースのサブフレーム別の衝突排除領域と関係なく、E−PDCCHに対するPUCCHリソースのサブフレーム別の衝突排除を、E−CCEとPUCCHとのマッピングを構成する場合にも同じく適用することができる。
【0271】
N
Cが適用され、Cを順次増加させて使用することができる。
【0272】
E−PDCCHに対応するリソースブロック当たりのE−CCEを考慮した増分値を使用することができる。例えば、整数倍の値を使用することができる。
【0273】
E−PDCCHセットの全E−CCEのうち最大値を増分値として使用する。
【0274】
ALT 1.2。PDCCH領域におけるサブフレーム間で定義される領域(N
(1),PDCCHtotalPUCCHの定義が必要)は、そのまま使用し、残りの領域は、E−PDCCHセット間の衝突を許容する方法である。
【0275】
E−PDCCHがARIを有する場合、E−CCEのアグリゲーションレベルが2以上である場合の2番目以降のE−CCEまたはULスケジューリングに使われるE−CCEに対応するPUCCHリソースがある。したがって、サブフレーム間のE−CCE対応PUCCHリソースを共有するようにし、ARIで選択して使用することができる。ただし、既存のPDCCHのCCEに対応するPUCCHリソース領域の場合、従来のようにサブフレーム間の衝突を避けるようにする。
【0276】
サブフレーム別の各領域でE−PDCCHセット0、E−PDCCHセット1対応PUCCHインデキシングを実行する。
【0277】
各領域で、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,set0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,set1インデックスを適用する。
【0278】
m=0に設定が必要であり、残りの領域に設定するときは、以後の領域m=0からインデックスを増加するようにする。
【0279】
図17は、前述したALT 1.1、ALT 1.2による場合における、CCEまたはE−CCEとPUCCHリソースとのマッピング例を示す。
【0280】
他の方法として、各領域にN
(1)PUCCH_E-PDCCH,set0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,set1インデックスを適用し、サブフレーム間の衝突が回避されるPUCCH領域には、mが各々適用できる。
【0281】
例えば、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,set0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,set1は、各々、CCEグループ(group)1部(part)の各mの1番目のインデックスとして適用され、CCEグループ3部の各mの3番目のインデックスとして適用されることができる。
【0282】
各サブフレームに対するPUCCHリソース別の初期値の適用は、PDCCHに対するPUCCHリソースのサブフレーム別の衝突排除領域と関係なく、E−PDCCHに対するPUCCHリソースのサブフレーム別の衝突排除のためのE−CCEとPUCCHとのマッピングを構成する場合にも適用されることができる。
【0283】
図18は、サブフレーム間の衝突が回避されるPUCCH領域で、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,set0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,set1インデックスをmに各々適用する例を示す。
【0284】
一方、同じDLサブフレームに対応するPDCCH、E−PDCCH間の衝突を許容しない。
【0285】
初期値を、セット別にPDCCHと衝突しないように設定したり、または、PDCCH以後のオフセットとして設定できる。
【0286】
ALT 2.1。PDCCH領域においてサブフレーム間で定義される領域以外の領域でE−PDCCHセット間の衝突は許容しない。
【0287】
残りの領域に対するサブフレーム別の増分(N
(1)extra)の定義が必要である。増分値は、NCを適用し、Cは、順次増加させて使用することができる。E−PDCCHに対応するリソースブロック当たりのE−CCEを考慮した増分値を使用することができる。各E−PDCCHセットの全E−CCEのうち最大値を増分値として使用することができる。
【0288】
ALT 2.2。E−PDCCHセット間の衝突は許容することができる。
【0289】
サブフレーム別の各領域でE−PDCCHセット0、E−PDCCHセット1に対応するPUCCHインデキシングを実行する。
【0290】
図19は、同じDLサブフレームに対応するPDCCH/E−PDCCH間の衝突を許容しない場合におけるE−CCEとPUCCHリソースとのマッピング例を示す。
【0291】
一方、スケジューリングの複雑さを軽減するために、E−PDCCHセット0に対応するPUCCHとE−PDCCHセット1に対応するPUCCHとが衝突しないように、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,set0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,set1値を制限することができる。
【0292】
スケジューリングの複雑さを軽減するために、E−PDCCHセット0に対応するPUCCHとE−PDCCHセット1に対応するPUCCHとの衝突を許容する場合、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,set0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,set1値を同じ値に設定することができる。
【0293】
スケジューリングの複雑さを軽減するために、E−PDCCHセット0に対応するPUCCHとE−PDCCHセット1に対応するPUCCHとの衝突を許容する場合、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,set0、N
(1)PUCCH_E-PDCCH,set1値をPDCCHに対応するPUCCHリソースの開始点を指示するように設定することができる。
【0294】
<E−PDCCHの黙示的PUCCHリソースマッピング>
図20は、本発明の一実施例によるPUCCHリソース割当方法を示す。
【0295】
TDDにおいて、端末は、少なくとも一つのDLサブフレームを受信する(S110)。上記少なくとも一つのDLサブフレームの各々は、PDCCHまたはE−PDCCHを含むことができ、PDCCHまたはE−PDCCHによってスケジューリングされるPDSCHを含むことができる。
【0296】
端末は、上記少なくとも一つのDLサブフレームに対するACK/NACKを送信するためのPUCCHリソースを割り当て、上記少なくとも一つのDLサブフレームに特定の条件のスペシャルサブフレームが含まれている場合、黙示的PUCCHリソースマッピングから除外する(S120)。端末がACK/NACKを送信するULサブフレームは、上記表9によって決定されることができる。
【0297】
以下、上記
図20の各ステップに関して、より詳細に説明する。
【0298】
TDDにおいて、PDCCHの場合、黙示的PUCCHリソースをマッピングするとき、表9のようにM個のDLサブフレームのPDCCHに対応するPUCCHリソースをマッピングする。しかし、表9のM個の値中には、PDSCH送信が実行されることができないスペシャルサブフレームが含まれることができる。例えば、ノーマルCPで、スペシャルサブフレーム設定#0および#5に該当するスペシャルサブフレーム、拡張CPで、スペシャルサブフレーム設定#0および#4に該当するスペシャルサブフレームがある。また、PDSCHが送信されない他の例として、拡張CPで、スペシャルサブフレーム設定#7のスペシャルサブフレームの場合、DM−RSの送信が設定されない。したがって、DM−RSに基づいて復調するE−PDCCHが送信されず、これによって、E−PDCCHによるPDSCHの送信は発生しない。
【0299】
この場合、E−PDCCHの設定および/またはACK/NACKリソースの確保は、PUCCHインデックスが占める領域の浪費になり、不必要である。
【0300】
したがって、端末が上記のような特定の条件の特定のサブフレームがあることを認識する場合、該当の特定のサブフレーム(即ち、特定のスペシャルサブフレーム設定を有するスペシャルサブフレームや、PDSCHが送信されることができないサブフレームまたはDM−RSが定義されないサブフレームなど)をE−PDCCH設定および/またはE−PDCCHと黙示的PUCCHリソースとのマッピングから除外するようにすることができる。以下、特定のサブフレームの例として、前述したスペシャルサブフレームを例示するが、これに制限されるものではない。
【0301】
まず、TDDにおいて、一つのサービングセルが設定された場合、ACK/NACKを送信する過程に関して本発明の適用例を説明する。
【0302】
PUCCHフォーマット3またはPUCCHフォーマット1a/1b(ACK/NACKバンドリングモード)に対し、2個のアンテナポート({p
0,p
1})を介したACK/NACK送信がサポートされることができる。または、一つまたは複数のサービングセルのアグリゲーションをサポートする端末は、上位階層を介してチャネル選択を利用するPUCCHフォーマット1bに対し、2個のアンテナポートを介したACK/NACK送信が設定されることができる。
【0303】
対応するPDCCH/E−PDCCHの検出によって指示されたPDSCH送信がある場合、または、ダウンリンクSPS解除を指示するPDCCH/E−PDCCHがサブフレームn−kに存在する場合を仮定する。ここで、kは、表9のセットKの要素であり、セットKは、{k
0,k
1,...,k
M-1}の要素を有する。この場合、サブフレームn−k
m(k
mは、セットKで、端末が上記PDCCH/E−PDCCHを検出する最も小さい値)にPDSCH送信またはダウンリンクSPS解除を指示するE−PDCCHがあると、端末は、1)分散送信に対してE−PDCCH−PRB−セットqが設定される場合、以下の数式(10)のようにPUCCHインデックスが決定される。
【0305】
2)局所送信に対してE−PDCCH−PRB−セットqが設定される場合、以下の数式(11)のようにPUCCHインデックスが決定される。
【0307】
上記式において、n
ECCE,qは、アンテナポートp
0に対し、サブフレームn−k
mおよび対応するmのE−PDCCH−PRB−セットqに対応するDCI割当の送信に使われる1番目のE−CCEの番号を示す。N
(e1)PUCCH,qは、上位階層によって設定される。N
ECCE,q,n-ki1は、サブフレームn−k
i1に設定されたE−PDCCH−PRB−セットqのE−CCEの個数を示す。Δ
AROは、該当するE−PDCCHのDCIフォーマットに含まれているHARQ−ACKリソースオフセットフィールドから決定される値である。
【0308】
ノーマルCPで、サブフレームn−k
i1がスペシャルサブフレーム設定#0および5を有するスペシャルサブフレームの場合、N
ECCE,q,n-ki1は0になる。拡張CPで、サブフレームn−k
i1がスペシャルサブフレーム設定#0、4および7を有するスペシャルサブフレームの場合、N
ECCE,q,n-ki1は0になる。即ち、E−CCEとPUCCHリソースとの間のマッピングで、特定の条件を満たすスペシャルサブフレームに対してはN
ECCE,q,n-ki1を0にすることによって、上記スペシャルサブフレームを除外する。
【0309】
TDD ACK/NACK多重化およびM>1であるサブフレームn、一つの設定されたサービングセルを仮定する。この場合、サブフレームn−k
iから誘導されるPUCCHリソースをn
(1)PUCCH,iと仮定する。
【0310】
このとき、対応するE−PDCCHの検出によって指示されるPDSCH送信がある場合、または、ダウンリンクSPS解除を指示するE−PDCCHがサブフレームn−k
iに存在する場合(k
iは、表9のセットKに含まれる要素)、端末は、
【0311】
1)分散送信に対してE−PDCCH−PRB−セットqが設定される場合、以下の数式(12)のようにPUCCHインデックスが決定する。
【0313】
または、2)局所送信に対してE−PDCCH−PRB−セットqが設定される場合、以下の数式(13)のようにPUCCHインデックスが決定する。
【0315】
上記式において、n
ECCE,qは、サブフレームn−k
iのE−PDCCH−PRB−セットqに対応するDCI割当の送信に使われる1番目のE−CCEの番号を示す。N
(e1)PUCCH,qは、上位階層によって設定される。
【0316】
ノーマルCPで、サブフレームn−k
i1がスペシャルサブフレーム設定#0および5を有するスペシャルサブフレームの場合、N
ECCE,q,n-ki1は0になる。拡張CPで、サブフレームn−k
i1がスペシャルサブフレーム設定#0、4および7を有するスペシャルサブフレームの場合、N
ECCE,q,n-ki1は0になる。即ち、E−CCEとPUCCHリソースとの間のマッピングで、特定の条件を満たすスペシャルサブフレームに対してはN
ECCE,q,n-ki1を0にすることによって、上記スペシャルサブフレームを除外する。
【0317】
同様に、同じUL−DL設定を使用する2個のサービングセルが設定された端末がチャネル選択を利用するPUCCHフォーマット1bを利用してACK/NACKを送信する場合にも、本発明は適用されることができる。また、PUCCHフォーマット3を利用したACK/NACK送信時にも、本発明は適用されることができる。
【0318】
基地局の設定によって、該当のスペシャルサブフレームの黙示的PUCCHリソースマッピングの有無を指示することができる。または、全てのスペシャルサブフレームに適用できる。
【0319】
<E−PDCCHのSORTDのための2番目のアンテナポート用リソース設定およびチャネル選択のための2個のリソースの設定方法>
PUCCHフォーマット1/1a/1bが使われる場合、E−PDCCHを使用する場合にもプライマリセルスケジューリング時のPDCCHと同様に、PDCCHが占有するE−CCEに対応する黙示的PUCCHリソースを使用することができる。即ち、E−CCEとPUCCHリソースインデックスとの間の対応関係を予め設定しておき、1番目のアンテナポート用PUCCHリソースとしてE−CCEに対応するリソース(a0)を使用する。このとき、SORTDが設定された場合、2番目のアンテナポート用PUCCHリソース(a0’)は、a0+1を使用するか、または、一つの明示的リソースを割り当ててその明示的リソースを使用することができる。明示的リソースは、RRCシグナリングを介して指示されることができる。
【0320】
単一アンテナ送信モードでチャネル選択を利用するPUCCHフォーマット1bを使用する場合、E−PDCCHを使用する場合にもプライマリセルでスケジューリング時のPDCCHと同様に、PDCCHが占有するE−CCEに対応する黙示的PUCCHリソース(ax)を使用することができる。2個の送信ブロックを送信するように設定された送信モードを使用するセルが含まれる場合、該当のセルから2個のPUCCHリソースの確保が必要である。この場合、2番目のリソースは、ax+1を使用するか、または、明示的リソースを一つのRRCシグナリングを介して設定して使用することができる。
【0321】
図21は、本発明の実施例による基地局および端末の構成を示す。
【0322】
基地局100は、プロセッサ(processor)110、メモリ(memory)120およびRF部(RF(Radio Frequency) unit)130を含む。プロセッサ110は、提案された機能、過程(procedure(手続))および/または方法を具現する。例えば、プロセッサ110は、端末に少なくとも一つのDLサブフレームを介してPDSCHを送信し、上記PDSCHに対するACK/NACKを受信する。このとき、ACK/NACKを受信するPUCCHリソースを決定するとき、
図20を参照して説明した方法に従う。メモリ120は、プロセッサ110と連結され、プロセッサ110を駆動するための多様な情報を格納する。RF部130は、プロセッサ110と連結され、無線信号を送信および/または受信する。
【0323】
端末200は、プロセッサ210、メモリ220およびRF部230を含む。プロセッサ210は、提案された機能、過程および/または方法を具現する。例えば、プロセッサ210は、少なくとも一つのDLサブフレームを介してPDSCHを受信し、上記PDSCHに対するACK/NACKを送信する。このとき、ACK/NACKの送信に使われるPUCCHリソースを決定するとき、
図20を参照して説明した方法に従う。メモリ220は、プロセッサ210と連結され、プロセッサ210を駆動するための多様な情報を格納する。RF部230は、プロセッサ210と連結され、無線信号を送信および/または受信する。
【0324】
プロセッサ110、210は、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、他のチップセット、論理回路、データ処理装置および/またはベースバンド信号および無線信号を相互変換する変換器を含むことができる。メモリ120、220は、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、記憶媒体および/または他の記憶装置を含むことができる。RF部130、230は、無線信号を送信および/または受信する一つまたは複数のアンテナを含むことができる。実施例がソフトウェアで具現される場合、前述した技法は前述した機能を遂行するモジュール(過程、機能(function(関数))など)で具現されることができる。モジュールは、メモリ120、220に格納され、プロセッサ110、210により実行されることができる。メモリ120、220は、プロセッサ110、210の内部または外部にあり、よく知られた多様な手段によりプロセッサ110、210と連結されることができる。