特許第5945169号(P5945169)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5945169
(24)【登録日】2016年6月3日
(45)【発行日】2016年7月5日
(54)【発明の名称】エアバッグ装置
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/217 20110101AFI20160621BHJP
【FI】
   B60R21/217
【請求項の数】6
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2012-134018(P2012-134018)
(22)【出願日】2012年6月13日
(65)【公開番号】特開2013-256227(P2013-256227A)
(43)【公開日】2013年12月26日
【審査請求日】2015年3月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002901
【氏名又は名称】株式会社ダイセル
(74)【代理人】
【識別番号】100087642
【弁理士】
【氏名又は名称】古谷 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100076680
【弁理士】
【氏名又は名称】溝部 孝彦
(74)【代理人】
【識別番号】100098408
【弁理士】
【氏名又は名称】義経 和昌
(72)【発明者】
【氏名】山▲崎▼ 征幸
(72)【発明者】
【氏名】上田 正之
【審査官】 粟倉 裕二
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−277979(JP,A)
【文献】 特開平05−262196(JP,A)
【文献】 特開2003−226220(JP,A)
【文献】 特開2000−344039(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60R 21/264
B01J 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース板(20)と、前記ベース板(20)の一面側に固定された、固形ガス発生剤の燃焼でガスを発生させるパイロ式である第1ガス発生器(30a)および第2ガス発生器(30b)の2つのガス発生器と、前記2つのガス発生器を前記一面側から覆うカバー部材(40)と、前記ベース板(20)に接して収容されたエアバッグ(50)とを有しているエアバッグ装置であって、
前記ベース板(20)が一面(20a)側に窪み(21a)、(21b)を有しており、前記窪み(21a)、(21b)内には連通孔(25a)、(25b)が形成されているものであり、
前記2つのガス発生器が各々の軸を一致させて、第1ガス発生器(30a)の第1端面(33a)と第2ガス発生器(30b)の第1端面(33b)が正対され、かつ間隔をおいて、ベース板(20)の第1窪み(21a)と第2窪み(21b)内においてそれぞれのガス排出口(32a)、(32b)と窪み(21a)、(21b)との間に前記連通孔(25a)、(25b)に通じる間隙(60a)、(60b)が形成されるように配置されており、
前記カバー部材(40)が、前記2つのガス発生器(30a)、(30b)をそれらのガス排出口(32a)、(32b)との間に間隙(61a)、(61b)が形成されるようにして覆っており、
前記エアバッグ(50)が、そのガス導入口(51)が前記窪み(21a)、(21b)内の連通孔(25a)、(25b)をベース板(20)の他面(20b)側から覆うように収容されており、
前記エアバッグ(50)、前記ベース板(20)、および前記カバー部材(40)が、
前記エアバッグ(50)のガス導入口(51)に内側から当接させて配置された枠状のエアバッグ保持部材(52)と、前記ベース板(20)と、前記カバー部材(40)が、締結手段によって一体に固定されており、
前記2つのガス発生器(30a)、(30b)が、前記ベース板(20)の窪み(21a)、(21b)と前記カバー部材(40)で固定されており、
前記カバー部材(40)と前記ベース板(20)により、前記2つのガス発生器(30a)、(30b)のガス排出口(32a)、(32b)から前記エアバッグ(50)のガス導入口(51)に至る密閉されたガス排出経路が形成されている、エアバッグ装置。
【請求項2】
前記2つのガス発生器が、
外形が円柱状で、一端面側の周面の環状領域において複数のガス排出口を有しており、前記ガス排出口が形成された環状領域の周面の外径が、残部周面の外径よりも小さいものであり、
前記複数のガス排出口が形成された側の端面同士が正対するようにして、前記ベース板の窪み内に間隔をおいて配置されており、
前記ベース板、前記2つのガス発生器、および前記カバー部材が、
前記カバー部材の内表面と、前記ガス排出口が形成された環状領域の周面と、前記ベース板の窪み表面との間に環状間隙が形成されるように配置されており、
前記環状間隙が、前記ベース板の窪み内に形成された連通孔と連通されて前記ガス排出経路を形成している、請求項1記載のエアバッグ装置。
【請求項3】
前記2つのガス発生器の端面同士が正対する幅が、ガス発生器の外径の0.1倍〜2倍である、請求項2記載のエアバッグ装置。
【請求項4】
前記ベース板の窪み内において外側に突き出された突起、および前記カバー部材の内表面から突き出された突起の少なくとも一方を有しており、
前記突起が、間隔をおいて配置された2つのガス発生器の間に位置しており、かつ2つのガス発生器に当接されるものである、請求項1〜3のいずれか1項記載のエアバッグ装置。
【請求項5】
前記ベース板の窪み内において外側に突き出された突起、および前記カバー部材の内表面から突き出された突起の少なくとも一方を有しており、
前記突起が、下部側の幅が頂部側の幅よりも大きくなっているものであり、
前記突起が、間隔をおいて配置されたガス発生器の間に位置しており、かつ2つのガス発生器に当接されるものであり、
2つのガス発生器の前記環状領域あるいは環状間隙が連通している請求項1〜3のいずれか1項記載のエアバッグ装置。
【請求項6】
開口部のあるベース板(20)と、固形ガス発生剤の燃焼でガスを発生させるパイロ式である第1ガス発生器(30a)および第2ガス発生器(30b)の2つのガス発生器と、前記2つのガス発生器(30a)、(30b)を覆うカバー部材(40)と、前記ベース板(20)に接して収容されたエアバッグ(50)と、前記エアバッグ(50)と前記2つのガス発生器(30a)、(30b)の両方を保持する保持部材(252)を有しているエアバッグ装置であって、
前記保持部材(252)が、平板部(255)と平板部(255)の一面に形成された窪み(221)を有し、前記窪み(221)内には複数の連通孔(225)が形成されているものであり、
前記2つのガス発生器(30a)、(30b)が、前記ベース板(20)の開口部(27)内であり、かつ前記保持部材(252)の窪み(221)内に第1ガス発生器(30a)の第1端面と第2ガス発生器(30b)の第1端面が正対され、互いに間隔をおき、それぞれのガス排出口と窪み(221)との間に前記連通孔(225)に通じる間隙が形成されるように配置されており、
前記カバー部材(40)が、前記2つのガス発生器(30a)、(30b)のガス排出口との間に間隙が形成されるようにして覆っており、
前記エアバッグ(50)、前記保持部材(252)、前記ベース板(20)、および前記カバー部材(40)が、
前記保持部材(252)が、前記エアバッグ(50)のガス導入口(51)から内部に入れられ、かつ前記ガス導入口に内側から前記平板部(255)が当接された状態で配置されており、
前記保持部材(252)、前記エアバッグ(50)、前記ベース板(20)および前記カバー部材(40)が、締結手段によって一体に固定され、
前記2つのガス発生器(30a)、(30b)が、前記保持部材(252)の窪み(221)、前記ベース板(20)の開口部および前記カバー部材(40)で固定されており、
前記カバー部材(40)、前記ベース板(20)および前記保持部材(252)により、前記2つのガス発生器(30a)、(30b)のガス排出口から前記エアバッグ(50)のガス導入口に至る密閉されたガス排出経路が形成されている、エアバッグ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス発生器を含んだエアバッグ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両のエアバッグ装置は、ガス発生器から発生したガスをエアバッグに導入することで膨張させ、衝突時に乗員等を保護する装置である。
衝突時におけるエアバッグの展開を調整するため、複数の点火装置によって、各々独立した燃焼室を有するデュアルタイプのガス発生器を使用する場合がある。
例えば、エアバッグの膨張ガスを生じさせるためのガス源が固形ガス発生剤からなるパイロ式のガス発生器では、このようなデュアルタイプを1つのガス発生器で達成することができるため、取り扱いが容易であるが、ガス発生器の内部構造が複雑となる。
【0003】
一方で、使用するガス発生器は単一の点火装置とそれに対応した1つの燃焼室を有するシングルタイプとし、複数のシングルタイプのガス発生器をエアバッグモジュールにおいて組み付け、デュアルタイプのガス発生器を用いたモジュールと同じ展開性能を維持したエアバッグシステムが知られている。
【0004】
特許文献1のインフレータ10は、2つのハウジング12、14からなるシリンダー状のガス発生器の一端部に、それぞれ点火装置50、52を取り付け、その反対端部側を対向させて絶縁チューブ20で接続している。
絶縁チューブ20には、熱放射オリフィス21が形成されており、一方のインフレータが作動したときに、その熱が他方のインフレータに伝わるのを阻止している。そして、エアバッグモジュールに組み込むときには、この状態で組み込むことになる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第 6,095,561号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、構造が簡略化されており、組立が容易なエアバッグ装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1の発明は、課題の解決手段として、
ベース板(20)と、前記ベース板(20)の一面側に固定された、固形ガス発生剤の燃焼でガスを発生させるパイロ式である第1ガス発生器(30a)および第2ガス発生器(30b)の2つのガス発生器と、前記2つのガス発生器を前記一面側から覆うカバー部材(40)と、前記ベース板(20)に接して収容されたエアバッグ(50)とを有しているエアバッグ装置であって、
前記ベース板(20)が一面(20a)側に窪み(21a)、(21b)を有しており、前記窪み(21a)、(21b)内には連通孔(25a)、(25b)が形成されているものであり、
前記2つのガス発生器が各々の軸を一致させて、第1ガス発生器(30a)の第1端面(33a)と第2ガス発生器(30b)の第1端面(33b)が正対され、かつ間隔をおいて、ベース板(20)の第1窪み(21a)と第2窪み(21b)内においてそれぞれのガス排出口(32a)、(32b)と窪み(21a)、(21b)との間に前記連通孔(25a)、(25b)に通じる間隙(60a)、(60b)が形成されるように配置されており、
前記カバー部材(40)が、前記2つのガス発生器(30a)、(30b)をそれらのガス排出口(32a)、(32b)との間に間隙(61a)、(61b)が形成されるようにして覆っており、
前記エアバッグ(50)が、そのガス導入口(51)が前記窪み(21a)、(21b)内の連通孔(25a)、(25b)をベース板(20)の他面(20b)側から覆うように収容されており、
前記エアバッグ(50)、前記ベース板(20)、および前記カバー部材(40)が、
前記エアバッグ(50)のガス導入口(51)に内側から当接させて配置された枠状のエアバッグ保持部材(52)と、前記ベース板(20)と、前記カバー部材(40)が、締結手段によって一体に固定されており、
前記2つのガス発生器(30a)、(30b)が、前記ベース板(20)の窪み(21a)、(21b)と前記カバー部材(40)で固定されており、
前記カバー部材(40)と前記ベース板(20)により、前記2つのガス発生器(30a)、(30b)のガス排出口(32a)、(32b)から前記エアバッグ(50)のガス導入口(51)に至る密閉されたガス排出経路が形成されている、エアバッグ装置を提供する。
【0008】
本発明のエアバッグ装置は、ベース板、2つのガス発生器、カバー部材、およびエアバッグを組み合わせてなるものである。
ベース板は、窪みを有しているものである。ベース板の窪みを除いた部分は平面であるものが好ましいが、窪みを除いた部分が湾曲面を有しているものでもよい。
ベース板は、各辺に側壁面を有するものでもよい。例えば、ベース板が四角形の場合には、いずれか1つの辺に側壁面を有しているもの、隣接する2つの辺に側壁面を有しているもの、対向する2つの辺に側壁面を有しているもの、3つの辺に側壁面を有しているもの、4つの辺に側壁面を有しているものにすることができる。なおベース板の形状は四角以外の形で、たとえば円形であってもよく、その場合は周囲に環状の側壁を形成してもよい。
ベース板が側壁面を有しているときは、窪みの突き出し方向と同じ方向に延ばされた側壁面でもよいし、窪みの突き出し方向と反対方向に延ばされた側壁面でもよい。
4つの辺に同じ向きの側壁面を有しているものは箱形に類似する形状(蓋に相当するものはない)となる。
【0009】
エアバッグは、折り畳んだ状態でベース板に接触して収容されている。ベース板が上記したように側壁面も有しているものであるときは、側壁面に接して収容されていてもよい。
2つのガス発生器は、ベース板の一面(第1面)側の窪み内に嵌め込まれており、その上からカバー部材で覆われている。
エアバッグ、ベース板、およびカバー部材は、枠状のエアバッグ保持部材を使用することで、締結手段(例えば、ボルトとナットの組み合わせ)で一体化されている。
【0010】
本発明のエアバッグ装置は、予め各部材の形状および大きさを2つのガス発生器の形状および大きさに対応させて調整することで、2つのガス発生器はベース板の窪みとカバー部材により固定され、さらに2つのガス発生器のガス排出口からエアバッグのガス導入口に至るガス排出経路も確保されている。
【0011】
本発明のエアバッグ装置で使用する2つのガス発生器は、ハウジング内に充填された固形ガス発生剤の燃焼でガスを発生させるパイロ式、ハウジング内に充填された加圧ガスを用いたストアード式、その両方の要素を組み合わせたハイブリッド式のいずれでもよいが、小型、軽量の点でパイロ式のガス発生器を使用することが好ましい。また2つのガス発生器は、最大出力が異なるものを組み合わせることができる。
【0012】
請求項2の発明は、課題の解決手段として、
前記2つのガス発生器が、
外形が円柱状で、一端面側の周面の環状領域において複数のガス排出口を有しており、前記ガス排出口が形成された環状領域の周面の外径が、残部周面の外径よりも小さいものであり、
前記複数のガス排出口が形成された側の端面同士が正対するようにして、前記ベース板の窪み内に間隔をおいて配置されており、
前記ベース板、前記2つのガス発生器、および前記カバー部材が、
前記カバー部材の内表面と、前記ガス排出口が形成された環状領域の周面と、前記ベース板の窪み表面との間に環状間隙が形成されるように配置されており、
前記環状間隙が、前記ベース板の窪み内に形成された貫通孔と連通されて前記ガス排出経路を形成している、請求項1記載のエアバッグ装置を提供する。
【0013】
上記のエアバッグ装置では、2つのガス排出口から、環状間隙、ベース板の窪み内に形成された貫通孔およびエアバッグのガス導入口に至るまでのガス排出経路が形成されている。
2つのガス排出口とベース板の窪み内に形成された貫通孔は、環状間隙を介して連通されているものであるが、ガス排出経路におけるガス排出をより確実にする観点から、互いに正対していることが好ましい。
【0014】
2つのガス発生器は、それぞれの軸が一致するように縦方向に間隔をおいて配置されていてもよいし、間隔をおいて並列に配置されていてもよいが、縦方向に配置されていることが好ましい。
【0015】
請求項3の発明は、課題の解決手段として、
前記2つのガス発生器の端面同士が正対する幅が、ガス発生器の外径の0.1倍〜2倍である、請求項2記載のエアバッグ装置を提供する
【0016】
2つのガス発生器の端面同士は離れており、その端面同士の間隔は上記の寸法で示される距離である。この間隔は、一方のガス発生器が作動したときの影響が他方に及ばないようにするためのもので、例えばガス発生剤の燃焼によって膨張ガスを発生するパイロ式ガス発生器を使用する場合、作動時の熱的影響で他方のガス発生器が作動しないようにする断熱層となるものである。
2つのガス発生器の外径が異なる場合、外径の大きいほうのガス発生器に合わせて決めることが出来る。好ましくはこの値は0.3〜1倍、さらには0.5〜0.8倍とすることができる。
【0017】
請求項4の発明は、課題の解決手段として、
前記ベース板の窪み内において外側に突き出された突起、および前記カバー部材の内表面から突き出された突起の少なくとも一方を有しており、
前記突起が、間隔をおいて配置されたガス発生器の間に位置しており、かつ2つのガス発生器に当接されるものである、請求項1〜3のいずれか1項記載のエアバッグ装置を提供する。
【0018】
上記の突起をベース板及びカバー部材の一方又は両方に設けることで、2つのガス発生器の間隔が維持される。このため、2つのガス発生器同士が移動したり、作動時に正対する端面が変形したりすることでぶつかることが防止され、特にパイロ式のガス発生器を使用したとき、一方のガス発生器が作動したとき、他方のガス発生器に熱的影響を及ぼすことが防止される。
突起は、独立した突起が円周方向に複数形成されていてもよく、連続した環状の突起であってもよい。
【0019】
請求項5の発明は、課題の解決手段として、
前記ベース板の窪み内において外側に突き出された突起、および前記カバー部材の内表面から突き出された突起の少なくとも一方を有しており、
前記突起が、下部側の幅が頂部側の幅よりも大きくなっているものであり、
前記突起が、間隔をおいて配置されたガス発生器の間に位置しており、かつ2つのガス発生器に当接されるものであり、
2つのガス発生器の前記環状領域あるいは環状間隙が連通している請求項1〜3のいずれか1項記載のエアバッグ装置を提供する。
【0020】
突起が下部側(ベース板の窪みのある面側およびカバー部材内表面側)の幅が頂部側の幅よりも大きくなっているものである場合には、下部側が隣接するガス発生器と接触することで、ガス発生器同士の間隔を維持するように機能する。このとき、下部側から頂部側にかけての傾斜面とガス発生器との間には隙間が存在した状態になっている。
このような突起は、例えば、幅方向の断面形状が三角形、台形又はそれらに類似する形状のもの(略三角形又は略台形)にすることができる。三角形や台形の各辺に相当する部分(面)は直線である必要はなく、曲線(湾曲面)であってもよい。
【0021】
ガス発生器が作動したとき、内圧の上昇によってハウジングが変形するときには、面の中心部分から膨れるように変形する。
2つのガス発生器の外形が円柱状のもので、複数のガス排出口が形成された側の端面同士が正対するようにして間隔をおいて配置されているときには、ガス発生器の内圧の上昇によって前記端面は中心部分から膨れるように変形する。
このとき、突起が上記したようなものであれば、傾斜面と膨張したガス発生器(ハウジングの正対している端面)が接触することがないため、ガス発生器の固定位置がずれて、ガス排出経路が狭くなったり、閉塞されたりすることが防止される。
【0022】
請求項6の発明は、課題の解決手段として、
開口部のあるベース板と、2つのガス発生器と、前記2つのガス発生器を覆うカバー部材と、前記ベース板に接して収容されたエアバッグと、前記エアバッグと前記ガス発生器の両方を保持する保持部材を有しているエアバッグ装置であって、
前記保持部材が、平板部と平板部の一面に形成された窪みを有し、前記窪み内には複数の連通孔が形成されているものであり、
前記2つのガス発生器が、前記ベース板の開口部内であり、かつ前記保持部材の窪み内に互いに間隔をおき、それぞれのガス排出口と窪みとの間に前記貫通孔に通じる間隙が形成されるように配置されており、
前記カバー部材が、前記2つのガス発生器のガス排出口との間に間隙が形成されるようにして覆っており、
前記エアバッグ、前記保持部材、前記ベース板、および前記カバー部材が、
前記保持部材が、前記エアバッグのガス導入口から内部に入れられ、かつ前記ガス導入口に内側から前記平板部が当接された状態で配置されており、
前記保持部材、前記エアバッグ、前記ベース板および前記カバー部材が、締結手段によって一体に固定され、
前記2つのガス発生器が、前記保持部材の窪み、前記ベース板の開口部および前記カバー部材で固定されており、
前記カバー部材、前記ベース板および前記保持部材により、前記複数のガス発生器のガス排出口から前記エアバッグのガス導入口に至る密閉されたガス排出経路が形成されている、エアバッグ装置を提供する。
【0023】
本発明のエアバッグ装置は、ベース板、2つのガス発生器、カバー部材、エアバッグ、およびエアバッグとガス発生器の両方の保持部材を組み合わせてなるものである。
ベース板は、開口部を有しているものである。ベース板の開口部を除いた部分は平面であるものが好ましいが、開口部を除いた部分が湾曲面を有しているものでもよい。
ベース板は、各辺に側壁面を有するものでもよい。例えば、ベース板が四角形の場合には、いずれか1つの辺に側壁面を有しているもの、隣接する2つの辺に側壁面を有しているもの、対向する2つの辺に側壁面を有しているもの、3つの辺に側壁面を有しているもの、4つの辺に側壁面を有しているものにすることができる。なおベース板の形状は四角以外の形で、たとえば円形であってもよく、その場合は周囲に環状の側壁を形成してもよい。
ベース板が側壁面を有しているときは、窪みの突き出し方向と同じ方向に延ばされた側壁面でもよいし、窪みの突き出し方向と反対方向に延ばされた側壁面でもよい。
4つの辺に同じ向きの側壁面を有しているものは箱形に類似する形状(蓋に相当するものはない)となる。
【0024】
エアバッグは、折り畳んだ状態でベース板に接触して収容されている。ベース板が上記したように側壁面も有しているものであるときは、側壁面に接して収容されていてもよい。
2つのガス発生器は、ベース板と保持部材の組み合わせで形成される空間内に配置されており、その上からカバー部材で覆われている。
ベース板内に収容されたエアバッグ、ベース板、保持部材およびカバー部材は、締結手段(例えば、ボルトとナットの組み合わせ)で一体化されている。
そして、予め各部材の形状および大きさを2つのガス発生器の形状および大きさに対応させて調整することで、2つのガス発生器はベース板、保持部材およびカバー部材により固定されており、さらに2つのガス発生器のガス排出口からエアバッグのガス導入口に至るガス排出経路も確保されている。なお2つのガス発生器は最大出力が異なるものを組み合わせてもよい。
【発明の効果】
【0025】
本発明のエアバッグ装置は、全体の構造が簡略化されており、組み立ても容易となる。
そして、予め2つのガス発生器同士を繋げたり接続したりする必要が無く、単に他の部品と組み合わせるだけで組み立てることができるため、組立工数が減少され、製造コストも抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】エアバッグ装置の分解斜視図(組立方法を説明するための斜視図)。
図2図1の状態から組み立てたときのエアバッグ装置の側面図。
図3図2をひっくり返した状態における幅方向の概略断面図。
図4図2のエアバッグ装置の部分拡大図。
図5図1とは別実施形態のエアバッグ装置の分解斜視図(組立方法を説明するための斜視図)
図6図4の状態から組み立てたときのエアバッグ装置の側面図。
図7】さらに別実施形態のエアバッグ装置の幅方向の概略断面図。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(1)図1図3のエアバッグ装置
図1のエアバッグ装置は、ベース板20、2つのガス発生器30a、30b、カバー部材40、およびエアバッグ50を備えたものである。
【0028】
ベース板20は、図1において上面(表面)側の第1面20aと下面(裏面)側の第2面20bを有し、さらに同方向に延ばされた4つの側壁面20cを有している。第1面20a及び第2面20bは長方形である。
【0029】
ベース板20には、第1面20aから第2面20bに向かって突き出された窪みが形成されている。
窪みは、第1ガス発生器30aが嵌め込まれる第1窪み21aと、第2ガス発生器30bが嵌め込まれる第2窪み21bからなっている。
第1窪み21aと第2窪み21bは、それぞれ第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bの軸方向の長さと幅(直径)に相当する長さと幅を有しており、同じ断面形状のものである。
【0030】
第1窪み21aと第2窪み21bの深さ(D1)は、第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bの半径方向の幅(直径D2)よりも小さく(D1<D2)、第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bを各々第1窪み21aと第2窪み21bに嵌め込んだときには、ベース板20の第1面20aから第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bが突き出された状態になる。
図1の実施形態の場合、第1窪み21aと第2窪み21bの深さは、各々第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bのハウジングの半径と同じ寸法であり、各々第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bは、半径方向において半分が第1窪み21aと第2窪み21bに嵌り込んでおり、残りの半分がベース板20の第1面20aから突き出された状態となっている(D1=D2/2)。
【0031】
第1窪み21aと第2窪み21bに嵌め込む第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bは、公知のガス発生器を使用することができる。
例えば、特開平10−315900号公報に示すような固形ガス発生剤の燃焼によって燃焼ガスを発生する、パイロ式のガス発生器(ただし、33で示す取付用部材がないもの)を使用することができる。
図1で使用する第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bは、ハウジングの直径は同じであるが、軸X方向の長さが異なっており、ガス発生剤の充填量が異なっている。第1ガス発生器30aは発生ガスモル数が2.1モル、第2ガス発生器30bは発生ガスモル数が1モルであり、最大出力は第1ガス発生器30aのほうが大きい。
【0032】
第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bは、いずれも外形が円柱状のハウジングを有し、周壁面31a、31bにそれぞれガス排出口32a、32bを有している。
第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bは、各々の軸を一致させて、第1ガス発生器30aの第1端面33aと第2ガス発生器30bの第1端面33bが正対され、かつ間隔をおいて、ベース板20の第1窪み21aと第2窪み21bに嵌め込まれている。
第1ガス発生器30aの第1端面33aの反対端面(第2端面34a)は、点火装置に着火電流を流すために接続されるコネクター90を接続するための接続部35を有しており、同様に第2ガス発生器30bの第1端面33bの反対端面(第2端面34b)も接続部(図示せず)を有している。
【0033】
第1ガス発生器30aのガス排出口32aは、周壁面31aのうち第1端面33a側の環状の排出口領域36aにおいて、均等間隔に円周方向に形成されている。環状の排出口領域36aは、外径が他の周壁面31aよりも小さくなっている。
第2ガス発生器30bのガス排出口32bは、周壁面31bのうち第1端面33b側の環状の排出口領域36bにおいて、均等間隔に円周方向に形成されている。環状の排出口領域36bは、外径が他の周壁面31bよりも小さくなっている。
ガス排出口の形成位置および数は、本発明の課題が解決できる範囲であれば特に制限されるものではない。
【0034】
ベース板20の第1窪み21aでは、排出口領域36aに対応する部分に第1面20aと第2面20bを連通する第1連通孔25aが形成されている。
ベース板20の第2窪み21bでは、排出口領域36bに対応する部分に第1面20aと第2面20bを連通する第2連通孔25bが形成されている。
第1ガス発生器30aの周壁面31aと第2ガス発生器30bの周壁面31bの外径は、排出口領域36a、36bにおいて小さくなっている。
このため、第1ガス発生器30aを第1窪み21aに嵌め込み、第2ガス発生器30bを第2窪み21bに嵌め込んだとき、排出口領域36aと第1窪み21aの間には隙間60aが形成され、排出口領域36bと第2窪み21bの間には隙間60bが形成される。
そして、排出口領域36a、36bを除いた周壁面31a、31bは、それぞれ第1窪み21aと第2窪み21bの表面と接触している。
【0035】
第1窪み21aと第2窪み21bの間(境界部分)には、第1面20a方向に突き出された周方向に連続した突起22が形成されている。
第1窪み21aと第2窪み21bには、突起22に対して反対端部に各々固定壁面23が形成されており、各々の固定壁面23は、その一部が軸方向に窪んだ凹部24を有している。
第1ガス発生器30aが第1窪み21aに嵌め込まれたとき、第2端面34aが固定壁面23に当接され、第2ガス発生器30bが第2窪み21bに嵌め込まれたとき、第2端面34bが固定壁面23に当接され、それぞれのガス発生器が窪み内で固定された状態になっている。
そして、前記のように第1ガス発生器30aが第1窪み21aに嵌め込まれ、第2ガス発生器30bが第2窪み21bに嵌め込まれたとき、第2端面34aと凹部24との間に空間が形成され、第2端面34bと凹部24との間に空間が形成される。これらの2つの凹部24により形成される空間は、第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bの各々の接続部35にコネクター90を接続する際の嵌め込み空間となる。
【0036】
ベース板20の第1窪み21aと第2窪み21bに嵌め込まれた第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bの上から、さらにカバー部材40が取り付けられている。
カバー部材40は、第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bの周壁面31a、31b全体を覆っているが、各々の排出口領域36a、36bを含む周壁面31a、31bを覆うようにして取り付けられていればよい。
カバー部材40は、第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bのハウジング周壁面31a、31bの形状に対応した周面部41を有しており、この周面部41が周壁面31a、31bに当接された状態で被せられている。周壁面31a、31bに当接された周面部41は、第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bの固定部材としても機能している。
ただし、排出口領域36a、36bは、それ以外の周壁面31a、31bよりも外径が小さいことから、カバー部材40の周面部41は、排出口領域36a、36bとは当接せず、隙間61a、61bが形成されている。
【0037】
カバー部材40は、第1ガス発生器30aおよび第2ガス発生器30bの第2端面34a、34bに当接する2つの端部42を両端側に有しており、さらに内側に突き出され、円周方向に連続して形成された突起43を有している。
図1の状態では、第1ガス発生器30aおよび第2ガス発生器30bは、カバー部材40とベース板20との間に挟まれて、第1端面33a、33bの両方が突起22と突起43と当接し、空間70をおいて固定されている。
【0038】
第1窪み21aと第2窪み21bとの間に形成された突起22の幅方向の断面形状、およびカバー部材40に形成された突起43の幅方向の断面形状は、図4に示すような略三角形にすることができる。
これは、作動時において、第1ガス発生器30aの第1端面33aと第2ガス発生器30bの第1端面33bが変形したときには、その変形量は各端面の中心部分寄りが大きくなるが、このように変形した場合でも断面形状が略三角形のものであれば、図4に示すように突起22、43とぶつからないようになる。
突起22、43が各端面とぶつかるとベース板20が変形したり、ガス発生器30がベース板20から移動したりすることがあるが、本発明のエアバッグ装置ではそれが防止される。また空間70が存在することによって、第1ガス発生器30aが作動したときの熱的影響が第2ガス発生器30bに及ばず、第2ガス発生器30bが誤って作動することが回避される。
【0039】
第1ガス発生器30aは、ベース板20との間の隙間60aとカバー部材40との間の隙間61aにより、第1連通孔25aまでの第1環状排出経路が形成されている。
第2ガス発生器30bは、ベース板20との間の隙間60bとカバー部材40との間の隙間61bにより、第2連通孔25bまでの第2環状排出経路が形成されている。
第1環状排出経路と第2環状排出経路は、突起22と突起43が第1ガス発生器30aおよび第2ガス発生器30bの第1端面33a、33bにそれぞれ当接されることで連通されることなく(空間70を介して連通されることなく)互いに独立している。
【0040】
カバー部材40は、ベース板20の第1面20aに対して取り付けられる締結部44を有している。
締結部44は、半円状の周面部41の両端から外部に伸びる平面であり、ボルトが貫通する複数の孔44aを有している。
【0041】
ベース板20の第2面20b側には、エアバッグ50が第2面20bに接触して折り畳まれた状態で収容されている。
エアバッグ50は、ガス導入口51が第1窪み21aと第2窪み21bを覆うように取り付けられており、ガス導入口51の縁部に取り付けられた、複数のボルト53を有する枠状のエアバッグ保持部材52を用いて固定されている。
【0042】
図1図3に示すエアバッグ装置は、例えば次のようにして組み立てることができる。なお、組立順序は特に制限されるものではない。
まず、ガス導入口51からエアバッグ50内部にエアバッグ保持部材52を入れる。
次に、エアバッグ保持部材52に固定された複数のボルト53をガス導入口51の周囲に形成された複数の貫通孔55のそれぞれに内から外に通す。
次に、ボルト53をベース板20に形成された孔に通す。
次に、ベース板20内の2つの窪みに2つのガス発生器(第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30b)を第1端面33a、33bを向かい合わせにして嵌め込む。このとき2つのガス発生器の円周方向の向きや位置合わせは不要である。
次に、2つのガス発生器の上からカバー部材40を被せ、かつカバー部材40の締結部44に形成された孔44aにボルト53を通す。
その後、ナット72で締結する。
【0043】
本発明のエアバッグ装置は、例えば上記の手順で各部品を順番に組み合わせるだけで、図1図3に示すとおり、第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bをベース板20とカバー部材40の間で固定することができ、さらにエアバッグ50とベース板20も固定することができる。
そして、組み立てられたエアバッグ装置は、第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bの第1および第2ガス排出経路は、エアバッグ50のガス導入口51と接続されている。
【0044】
次に、図1で示すエアバッグ装置の動作を図1図3により説明する。
エアバッグ装置において衝撃が感知されたときには、その衝撃の大きさによって、
(I)第1ガス発生器30aのみが作動する場合、
(II)第2ガス発生器30bのみが作動する場合、
(III)第1ガス発生器30aが先に作動し、その後第2ガス発生器30bが作動する場合、
(IV)第2ガス発生器30bが先に作動し、その後第1ガス発生器30aが作動する場合、
(V)第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bが同時に作動する場合、
の5通りの作動状態を実施することができる。
以下においては、(III)の作動状態を例に挙げて説明する。
【0045】
着火電流がコネクター90を経由して第1ガス発生器30aの点火装置に伝わると、点火装置の作動によって第1ガス発生器30aが作動し、所定量の燃焼ガスを発生させる。
その燃焼ガスは、ガス排出口32aからカバー部材40(周面部41)、排出口領域36a、突起22、43で形成される環状の隙間60a、61aを通り、第1連通孔25aに到達する。
その後、ガスは第1連通孔25aを通ってガス導入口51からエアバッグ50の内部に排出され、エアバッグ50が膨張される。
その後、遅れて第2ガス発生器30bの点火装置に点火電流が供給され、第2ガス発生器30bが作動すると、同様に燃焼ガスがガス排出口32bから排出され、カバー部材40(周面部41)、排出口領域36b、突起22、43で形成される環状の環状の隙間60b、61bを通り、第2連通孔25bに到達する。
そして、ガス導入口51からエアバッグ50内部に排出され、さらにエアバッグ50を膨張させる。
【0046】
このとき、最初に作動する第1ガス発生器30aのハウジングは、作動時に発生する熱で高温になっている。
また場合によっては、ハウジング内部の圧力によって端面(第1端面33a)が外側(第2ガス発生器30b側)に向けて変形する場合がある。
しかし、本発明のエアバッグ装置では、第2ガス発生器30bの第1端面33bとの間に空間70が形成されているため、第1ガス発生器30aの第1端面33aが第2ガス発生器30bの第1端面33bに接触することはない。
図1図3で示すエアバッグ装置では、第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bのハウジング直径(外径)が共に60mmであるとき、空間70は幅を6〜120mmの範囲にすることができる。空間70の幅は、好ましくは前記外径の0.3〜1倍範囲であり、前記の場合であると18〜60mmが好ましい。
このように空間70の幅が確保されているため、第1ガス発生器30aの作動後に第1端面33aが変形しても第2ガス発生器30bの第1端面33bには接触せず、熱的影響が回避される。第2ガス発生器30bの作動時にその第1端面33bが同様に変形しても第1ガス発生器30aの第1端面33aとも接触しない。
よって、ベース板20が変形することがなく、第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bがずれてガス排出経路が狭くなったり、閉塞されたりすることもない。
【0047】
(2)図5図6のエアバッグ装置
図5図6のエアバッグ装置は、使用している第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bは図1のガス発生器と同じであるが、ベース板20とカバー部材40が部分的に異なっている。
以下においては、異なっている部分を中心に説明を行い、同じものについては図1と同一の番号を付与する。
【0048】
ベース板120は、第1ガス発生器30aを収容する第1窪み121aと、第2ガス発生器30bを収容する第2窪み121bを有している。
連通孔125は、第1窪み121a側において円周方向に複数形成されている。連通孔125の形成位置は、エアバッグ50のガス導入口51の中心部に相当する位置である。
【0049】
ベース板120に形成されている突起122は、独立したものが複数形成されている。
カバー部材140に形成されている突起143は、独立したものが複数形成されている。
このため、突起122および突起143は、第1端面33aおよび第1端面33bと接触しているが、突起122および突起143がない部分ではベース板120およびカバー部材140は、第1端面33aおよび第1端面33bと接触していない。
図5と6のエアバッグ装置では、第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30b間の空間70は、環状の隙間60a、61a、環状の隙間60b、61bと連通されている。
【0050】
図5図6のエアバッグ装置の場合、第1ガス発生器30aから発生したガスは、第1排出領域36aから連通孔125を通ってエアバッグ50導入される。ただし、一部のガスは環状の隙間60a、61aから空間70に流れた後でエアバッグ50へと流れる。
一方、第2ガス発生器30bから排出された燃焼ガスは、環状の隙間60b、61bから空間70に流れる。
そして、環状の隙間60a、61aに流れ込み、連通孔125を通って、エアバッグ50へ排出される。
【0051】
図5図6に示したエアバッグ装置は、エアバッグ導入口51の中心部に位置するように連通孔125が形成されているため、作動時にはエアバッグ50が均等に膨張する。よって、エアバッグ50の展開に偏りが無く、人員拘束性能がさらに向上する。
【0052】
(3)図7のエアバッグ装置
図7のエアバッグ装置は、図1図3のエアバッグ装置とは、ガス発生器の保持のため、ベース板とカバー部材に加えて、エアバッグとガス発生器の保持部材を併用したことが異なっている。なお、図7図3に対応する図面である。
以下においては、図1図3のエアバッグ装置との相違点を中心に説明し、図1図3と同じ番号は同じものであることを示す。
【0053】
図7のエアバッグ装置は、図1のベース板20の窪みに相当する部分に開口部27が形成されている。
開口部27に第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bが嵌め込まれている。
開口部27の軸方向の長さと幅は、第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bを収容できる長さと幅を有している。
【0054】
ベース板20の第2面20b側には、エアバッグ保持部材252が配置されている。
保持部材252は、平板部255と、平板部255の一面に形成された窪み(第1窪みと第2窪み)221を有し、窪み221には複数の連通孔225が形成されている。
保持部材252の平板部(窪みのない部分)255には、図1のボルト53と同じボルト253が固定されている。
保持部材252の窪みには、図1の突起22と同じ突起が形成されていてもよい。
平板部255は図1のベース板20の底面(第1面20aと第2面20b)に相当し、窪み(第1窪みと第2窪み)221は、図1のベース板20の底面に形成された第1窪み21a、第2窪み21bと同じものである。
【0055】
保持部材の窪み221に形成された連通孔225は、図1の第1連通孔25aと第2連通孔25bと同じように形成された2箇所の連通孔からなるものである。
【0056】
第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bは、ベース板20の開口部27から保持部材252の窪み(第1窪みと第2窪み)221内に嵌め込まれている。
【0057】
カバー部材40は図1に示すものと同じであり、図1と同様にして第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bを覆っている。
カバー部材40は、図1に示すものと同じ突起43を有しており、第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30bの間に空間70を維持している。
【0058】
図7に示すエアバッグ装置は、例えば次のようにして組み立てることができる。図1も合わせて参照しながら説明する。なお、組立順序は特に制限されるものではない。
まず、ガス導入口51からエアバッグ50内部にエアバッグ保持部材252を入れる。
次に、エアバッグ保持部材252の複数のボルトをガス導入口51の周囲に形成された複数の貫通孔55のそれぞれに内から外に通す。
次に、ボルトをベース板20に形成された孔に通す。
次に、ベース板20の開口部とエアバッグ保持部材252からなる窪み内に第1端面33a、33bを向かい合わせにして2つのガス発生器(第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30b)を嵌め込む。このとき2つのガス発生器の円周方向の向きや位置合わせは不要である。
次に、2つのガス発生器の上からカバー部材40を被せ、かつカバー部材40の締結部44に形成された孔にボルトを通す。
その後、ナット72で締結する。
このようにして組み立てられたエアバッグ装置は、図7に示すとおり、2つのガス発生器(第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30b)が、保持部材252、ベース板20およびカバー部材40の間で固定され、さらにエアバッグ50とベース板20も固定されている。そして、2つのガス発生器(第1ガス発生器30aと第2ガス発生器30b)のガス排出経路はエアバッグ50のガス導入口51と接続されている。なお図7において突起22、43の形状や連通孔225の形成位置を図5や6に示すような実施例のように形成することも出来る。
【0059】
図7のエアバッグ装置は、図1図3のエアバッグ装置と同様に動作することができる。
【符号の説明】
【0060】
20 ベース板
30a 第1ガス発生器
30b 第2ガス発生器
40 カバー部材
50 エアバッグ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7