【文献】
トライゼット西川善司,"LucasArtsブースレポート スターウオーズの世界観をMMORPGで再現した「STARWRAS GALAXIES」のシステムに,GAME Watch,日本,株式会社Impress Watch,2003年 5月18日,[平成24年12月26日検索],URL,http://game.watch.impress.co.jp/docs/20030518/lucas.htm
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0023】
<第1の実施形態>
[ゲームシステムの構成]
図1は、本実施形態におけるゲームシステムの全体構成例を示している。
本実施形態のゲームシステムは、ゲームサーバ100と複数の端末装置200を備える。ゲームサーバ100と端末装置200の各々は、ネットワーク300経由で相互に通信可能に接続される。
【0024】
ゲームサーバ(サーバ装置)100は、ゲームを端末装置200に提供するサーバである。なお、本実施形態においてゲームサーバ100が提供するゲームは、サイコロ処理で進行するボードゲームのジャンルに属するゲームである。なお、ここでのサイコロ処理とは、例えばサイコロの出目としての乱数を発生させる処理をいう。
【0025】
端末装置200は、ゲームを利用するユーザが操作する端末装置である。この端末装置200は、具体的には、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、あるいは、パーソナルコンピュータなどである。
なお、以降においては、本実施形態のゲームが端末装置200にダウンロードまたはインストールされるネイティブ型のアプリケーションである場合を例に挙げて説明を行う。
【0026】
[ゲームサーバの構成例]
図2は、ゲームサーバ100と端末装置200の構成例を示している。なお。この図において、ネットワーク300の図示は省略している。
【0027】
ゲームサーバ100は、記憶部101、制御部102および通信部103を備える。
記憶部101は、ゲームサーバ100が本実施形態のゲームを提供するのに必要な情報を記憶する。
この図では、記憶部101が記憶する情報のうち、ユーザ情報テーブル110とキャラクター種別テーブル120が示されている。
ユーザ情報テーブル110は、本実施形態のゲームの利用者として登録したユーザごとに関連する所定の情報から成るユーザ情報を格納するテーブルである。
キャラクター種別テーブル120は、本実施形態のゲームでユーザが自分の分身として使用可能なキャラクターごとの所定の情報から成るキャラクター情報を格納したテーブルである。
なお、記憶部101が対応するハードウェアには、例えばHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリなどを採用できる。
【0028】
制御部102は、ゲームサーバ100における制御を実行する。例えば制御部102は、端末装置200の更新部214による成長ポイント(有利化情報)の更新要求に応答して、端末装置200のユーザに対応して記憶部101に記憶されている成長ポイントを更新する。
本実施形態のゲームにおいて、ユーザには、それぞれ、自己のキャラクターの成長の度合いを示す成長ポイントが付与される。この成長ポイントは、例えばユーザがゲームを行った結果として得られた成績などに基づいて積算されるように付与されていくものである。
通信部103は、ネットワーク300経由で端末装置200の各々と接続する。
なお、制御部102の機能は、例えばCPU(Central Processing Unit)にプログラムを実行させることにより実現することができる。
【0029】
[ユーザ情報テーブルの構造例]
次に、第1の実施形態において、記憶部101に記憶されるユーザ情報テーブル110とキャラクター種別テーブル120の構造例について説明する。
【0030】
まず、
図3を参照してユーザ情報テーブル110の構造を説明する。
図3に示すユーザ情報テーブル110において、1つのレコードがユーザ情報110rである。ユーザ情報110rは、ユーザごとに対応する所定の情報を格納する。この図のユーザ情報110rは、ユーザ識別子111、ユーザ名112およびキャラクター情報113を含む。
【0031】
ユーザ識別子111は、ユーザを一意に識別するユーザ識別子により対応のユーザを示す。
ユーザ名112は、予め登録されたユーザを示す名称である。例えばこのユーザ名112としての名称は、ユーザが任意の文字列を登録することができる。
【0032】
本実施形態のゲームにおいては、予め複数種類のキャラクターが用意されており、ユーザは、これらのキャラクターのうちからゲームで自分の駒として使用するキャラクターを選択する。キャラクター情報113は、対応のユーザが自分の駒として選択したキャラクターに関連した所定の情報により形成される。
第1の実施形態において、キャラクター情報113は、例えば図示するように、キャラクター識別子113aと成長ポイント113bを含む。
【0033】
キャラクター識別子113aは、キャラクターの種類を一意に識別する識別子であり、対応のユーザが選択したキャラクターの種類を示す。
【0034】
成長ポイント(有利化情報)113bは、対応のユーザがゲームで使用するキャラクターに対応して付与されるもので、キャラクターの成長の度合いを示す情報である。具体例として、成長ポイント113bはキャラクターの成長の度合いを点数により示している。
前述のように、成長ポイント113bとしての点数が高いほどゲームの進行が有利となる。つまり、成長ポイントは他のユーザと比較してゲームの進行を有利にするための情報である。例えば、後述するように、成長ポイントを有することで対戦イベントにおいて、そのキャラクターが他のユーザのキャラクターに勝つ確率が向上する。なお、対戦イベントとは、本実施形態のボードゲームにおけるマスに設定されるイベントのうちで、キャラクター同士が対戦を行うイベントである。また、対戦イベント以外の所定のイベントについても、順番が回ってきた際に、成長ポイント113bを利用した処理が行われるようにしてもよい。その場合、キャラクター識別子113aと成長ポイント113bに対応させて、ユーザが発生させることが可能なイベントを記憶させておいてもよい。
なお、
図3の構造では、成長ポイント113bは、キャラクター情報113に含まれるようになっているが、例えば、成長ポイント113bとキャラクター情報113とが互いに個別のデータとしたうえで、両者をユーザ識別子により対応付けるように管理してもよい。
【0035】
[キャラクター情報テーブルの構造例]
次に、
図4を参照してキャラクター種別テーブル120の構造例について説明する。キャラクター種別テーブル120における1つのレコードが、予め用意された複数種類のキャラクターのうちの1種類に対応する情報を格納するキャラクター種別情報120rである。このキャラクター種別情報120rは、キャラクター識別子121、キャラクター名122、キャラクター表示情報123、攻撃力124、防御力125、スキル126およびスキル発動率127の情報を含む。
図4では、キャラクター識別子113aに1つのキャラクター種別情報120rを対応付けて、後述するゲーム進行部が対戦イベントを実行する際に成長ポイント113bを参照させるようにしている。しかし、上記に限らず、キャラクター種別テーブル120にキャラクター識別子113aと成長ポイントに対応したキャラクター種別情報120rを記憶させて、後述するゲーム生成部211がキャラクターを生成する際に、このようなキャラクター識別子113aと成長ポイントを参照して、キャラクターを生成するようにしてもよい。
また、順番が回ってきた際に、成長ポイント113bに応じて所定のイベントを実行できるように、キャラクター識別子113aと成長ポイント113bに対応させて、ユーザが発生させることが可能なイベント情報を記憶させておいてもよい。
【0036】
キャラクター識別子121は、キャラクターの種類を一意に示す識別子であり、対応のキャラクターの種別を示す。
キャラクター名122は、対応のキャラクターの種類に付されている名称である。一例として、キャラクター名122には、実在の英雄の名前を利用して、「ナポレオン」、「ジャンヌダルク」などが使用される。
【0037】
キャラクター表示情報123は、ゲーム空間上で対応の種類のキャラクターを画像として表示させるのに必要な画像データなどを含む情報である。
【0038】
攻撃力124は、対応の種類のキャラクターに予め設定された攻撃力の強さを例えば数値により示す。
防御力125は、対応の種類のキャラクターに予め設定された防御力の強さを例えば数値により示す。
【0039】
スキル126は、対応の種類のキャラクターに予め設定されたスキルの内容を示す。スキルの内容の一例としては、「攻撃力を1.2倍にする」などといったものが挙げられる。
スキル発動率127は、例えばゲームの進行過程において他のキャラクターと対戦する対戦イベントが発生した場合に、スキル126を発動させる確率を示す。
【0040】
[端末装置の構成例]
次に、再度
図2を参照して、端末装置200の構成例について説明する。
この図に示す端末装置200は、通信部201、ゲームアプリケーション部202、操作部203および表示部204を備える。
【0041】
通信部201は、ネットワーク300経由でゲームサーバ100と接続する。
【0042】
ゲームアプリケーション部202は、端末装置200において、例えばCPU(図示せず)がゲームアプリケーションとしてのプログラムを実行することにより実現される機能部であり、ゲームに関する制御を実行する。
ゲームアプリケーション部202は、ゲーム生成部211、ゲーム進行部212、成績設定部213および更新部214を備える。
【0043】
ゲーム生成部211は、更新部214により更新された成長ポイントを含むキャラクター種別情報120rに基づいて生成したキャラクターを配置したボード上でゲームを開始させる。このために、ゲーム生成部211は、ゲームに参加する各ユーザのユーザ情報110rと、これらのユーザ情報110rのそれぞれに対応付けられたキャラクター種別情報120rを、ゲームサーバ100から取得する。
ここで、ゲーム生成部211に生成させたキャラクターのキャラクター情報を端末装置200に一時的に記憶させておいてもよい。これによって、ゲームの実行中においてゲームサーバ100と通信する必要がなくなる。
【0044】
ゲーム進行部212は、操作部203に対して行われた操作に応じて本実施形態のゲームを進行させるための処理を実行する。
本実施形態のゲームは、ボードゲームである。これに応じて、ゲーム進行部212は、ユーザに対応するキャラクター種別情報120rに基づいて生成したキャラクターを、発生した乱数に基づいてボード上で所定の経路を移動させていくようにゲームを進行させる。つまり、本実施形態のゲームは、サイコロを振って出た目の数に応じて、ボード上において設定されている経路上でキャラクターを移動させながらゲームを進行させていくものである。
【0045】
また、以降において、非同期型のゲームにおいて、ゲームサーバ100と通信している端末装置200を操作してゲームを進行させるユーザについては「プレイヤー」ともいう。
【0046】
そのうえで、本実施形態において、ゲームは非同期型で行われる場合を例に挙げる。非同期型のゲームでは、ゲームに参加するユーザのうち、一人のユーザが端末装置200によりゲームのアプリケーションを起動させることで、自分の操作によりゲームを進行させることができる。
このように、本実施形態のゲームが非同期型であることに対応して、ゲーム進行部212は、ゲームを進行させるにあたり、ゲームサーバ100と通信している端末装置200のユーザ(プレイヤー)のキャラクター情報113に加えて、ゲームサーバ100と通信していない端末装置200のユーザのキャラクター情報113を参照してゲームを進行させる。そして、ゲーム進行部212は、プレイヤーに対応するキャラクターについては、ユーザの操作(例えばサイコロを振るための操作)に応じて発生させた乱数に基づいて経路を進行させる。また、ゲーム進行部212は、他のユーザに対応するキャラクターについては、ゲーム上で設定された順番の到来にしたがって発生させた乱数に基づいて経路を進行させる。
【0047】
また、ゲーム進行部212は、ゲームの進行過程において所定の条件を満たした場合に、キャラクター同士の対戦イベントを発生させる。そして、ゲーム進行部212は、この対戦イベントにおいて、対戦するキャラクターの各キャラクター情報113に含まれる成長ポイント113bを参照して対戦を行わせる。
具体的に、対戦イベントを発生させる所定の条件は、例えば、ボード上の経路を1つのキャラクターが移動した先のマスが、他のキャラクターが既に獲得している陣地である場合となる。つまり、陣地のマスを奪おうとするキャラクターがその陣地を攻め、攻められた側のキャラクターが陣地を守るという設定である。
【0048】
成績設定部213は、ゲームの進行に応じてキャラクターごとの成績を設定する。第1の実施形態において、成績設定部213は、例えば、ゲームが終了するのに応じて、このゲームが終了したときに設定されていたプレイヤーのキャラクターの成績を通信部201からゲームサーバ100に送信する。
【0049】
更新部214は、ゲームが終了されたときの前記成績に基づいて、ユーザに対応して記憶部101に記憶されているキャラクター情報113の成長ポイント113bを更新する。
そして、ゲーム生成部211は、ゲーム終了後において、ゲームに参加するユーザを確定し、各ユーザの更新部214に更新されたキャラクター情報に基づいて、新たにボードを生成し、ゲームを開始させてもよい。
【0050】
操作部203は、端末装置200のユーザが、ゲームを進行させるための操作を行うために使用する操作子や操作デバイスを一括して示している。この操作部203は、例えば、端末装置200が携帯電話等である場合には、携帯電話が備える所定のキーなどが相当する。また、端末装置200がスマートフォンやタブレット端末である場合には、表示部204に対する操作が可能なように配置されたタッチパネルなどが相当する。ゲーム進行部212は、操作部203に対して行われた操作に応じてゲームが進行するように処理を実行する。
表示部204は、ゲーム進行部212の表示制御に応じてゲームに関する画像を表示する。
【0051】
[ゲームの概要]
次に、
図5を参照して、本実施形態のゲームシステムにおいて提供されるゲームの概要について説明する。
【0052】
本実施形態のゲームは、ボードゲームのジャンルに属する。本実施形態のゲームは、例えば図示するようにボード400上においてマス401が並んで配置される。
ボード400上には、ゲームに参加する2以上のユーザのキャラクター402が配置される。この図では、3人のユーザがゲームに参加しているのに応じて、3つのキャラクター402−1、402−2、402−3が配置された例が示されている。
なお、
図5の説明にあたり、端末装置200のユーザ(プレーヤー)が駒として使用するキャラクターは、キャラクター402−1であるものとする。残るキャラクター402−2、402−3は、他のユーザが駒として使用するキャラクターである。キャラクター402−1は、プレイヤーが操作するPC(Player Character)であり、キャラクター402−2、402−3は、NPC(Non Player Character)である。
本実施形態のゲームでは、ボード400における最も外周のマス401によりキャラクターが進行する経路が形成される。キャラクター402は、この経路を、所定の進行方向(図では反時計回り)に沿って巡回するように移動することができる。
【0053】
このゲームにおいて、キャラクター402−1、402−2、402−3には順番が設定される。そして、キャラクター402−1、402−2、402−3は、それぞれ、順番ごとに振られるサイコロの出目により、経路におけるマス401を移動する。
【0054】
このとき、PCであるキャラクター402−1の順番のときには、プレイヤーの端末装置200に対する操作に応じてサイコロが振られ、これにより出たサイコロの出目にしたがってキャラクター402−1がマス401を進むように移動する。
一方、NPCであるキャラクター402−2と402−3については、ゲーム進行部212の処理により自動でサイコロが振られ、このサイコロの出目にしたがってマス401を進むように移動が行われる。
【0055】
そして、プレイヤーは、例えばキャラクター402−1が移動した先のマス401において、資源を消費して、「村」や「兵士育成所」や「見張り台」などの建物403を建築してそこに設置することができる。このように建物403を設置することにより、キャラクター402−1は、その建物403が設置されたマス401を陣地の1つとして獲得する。なお、陣地を獲得すべきか否かの判断は、PCであるキャラクター402−1については、プレイヤーが判断する。
また、NPCであるキャラクター402−2、402−3も、ゲーム進行部212の自動判断により、建物403を建築することができる。
【0056】
また、ボード400の経路上における所定のマス401に対応しては、金鉱404が設定されている。ユーザは、例えばキャラクター402−1が移動した先のマス401が金鉱404に対応付けられている場合、労働者を作成し、この作成した労働者を派遣して金鉱404を採掘させることができる。キャラクター402−1は、このように金鉱404を採掘することにより、建物403を建築するための資源を獲得することができる。
このように、金鉱404を採掘すべきか否かに関しても、PCであるキャラクター402−1についてはプレイヤーが判断し、NPCであるキャラクター402−2、402−3についてはゲーム進行部212が判断する。
【0057】
そして、例えば、1つのキャラクター402が移動した先のマス401が、他のキャラクター402が既に獲得している陣地である場合には、対戦イベントが発生する。この対戦イベントは、対応のマス401に移動してきたキャラクター402が対戦相手のキャラクター402の陣地を攻め、陣地を獲得している側のキャラクター402が陣地を守るというものになる。また、対戦イベントにおいては、キャラクター402が対戦を行ってもよいし、キャラクター402が育成した兵士に対戦を行わせてもよい。
また、対戦イベントにおいては、対戦するキャラクター402のそれぞれに対して、成長ポイント113bに応じた対戦能力が変更され、その変更された対戦能力によりキャラクター402同士が対戦する。これにより、例えば成長ポイント113bが高いキャラクターほど、対戦が有利となり、対戦に勝利する確率が高くなる。
なお、ここでの対戦能力とは、
図4のキャラクター種別テーブル120において示される攻撃力124、防御力125およびスキル発動率127などの対戦において有利性を示すパラメータのことをいう。
【0058】
陣地を攻める側のキャラクター402が勝利した場合には、そのキャラクター402が新たにその陣地(マス401)を獲得することになる。つまり、この場合には、それまで陣地を既に獲得していたキャラクター402は、陣地を攻めてきたキャラクター402によって陣地(マス401)が奪われることになる。
一方、陣地を守る側のキャラクター402が勝利した場合、そのキャラクター402は、陣地を継続して所有することができる。
【0059】
このゲームは、キャラクターごとに設定された順番にしたがって振られたサイコロの出目に応じた移動の一巡を1ターンとし、予め定めた所定のターン数が消化されるのに応じて終了する。
このゲームにおける成績は、陣地すなわちマス401の獲得数によって決まる。そして、ゲーム終了時における成績としては、獲得している陣地(マス401)の数が多いキャラクター402ほど高い順位が与えられる。
そのうえで、本実施形態においては、ゲーム終了時における成績に基づいて、キャラクター402の成長ポイント113bが更新される。更新された成長ポイント113bは、例えば次にゲームを行うときの対戦能力などに反映される。ユーザは、例えばゲームを重ねて成長ポイント113bを高くしていくことで、自分の駒であるキャラクターを成長させていき、ゲームをより有利に進めることができるようになる。
【0060】
このように、本実施形態のボードゲームは、キャラクターが経路を移動しながら、陣地として見なされるマス401を獲得し、例えばその獲得した陣地としてのマス401の数を競うというものになる。
このようなゲームを実現するために、ゲーム進行部212は、例えば建物403を建てたり対戦に勝利したりするなどの所定の条件を満たしたときにボード400上において形成されるマス401をキャラクター402が獲得したものとして処理する。この際、ゲーム進行部212は、キャラクター402が獲得したマス401を示すマス情報をキャラクターと対応付けて保持する。また、成績設定部213は、マス情報に基づいてキャラクター402ごとの成績を設定する。
【0061】
そのうえで、本実施形態のボードゲームは、キャラクター402の成長という要素を盛り込んでいる。つまり、これまでのサイコロ処理で進行するボードゲームはあくまでも一回性のものであったのを、本実施形態のボードゲームでは、上記のようにキャラクターを成長させるような仕組みを設け、これに合わせてネットワークを通じて不特定多数のユーザとゲームを行う仕組みを設けている。これにより、本実施形態は、ユーザが不特定多数の他のユーザと切磋琢磨しながらキャラクターの成長を競うことができるという新たなボードゲームの形態を実現したものである。
【0062】
[処理手順例]
図6のフローチャートは、第1の実施形態におけるゲームサーバ100と端末装置200が実行する処理手順例を示している。
プレイヤーであるユーザは、本実施形態のボードゲームを行おうとするとき、端末装置200に対してゲームアプリケーションを起動させるための操作を行う。この操作に応じて、端末装置200におけるCPUはゲームアプリケーションを起動させる(ステップS101)。
なお、ゲームアプリケーションの起動については、ゲームサーバ100からゲームアプリケーションをダウンロードして起動させる態様であってもよいし、端末装置200に既にインストールされているゲームアプリケーションを起動させる態様であってもよい。
【0063】
ゲームアプリケーションの起動に伴って、ゲーム生成部211は、プレイヤーと他のユーザのユーザ情報110rと、各ユーザ情報110rのキャラクター識別子113aが示すキャラクター種別情報120rをゲームサーバ100から取得する。(ステップS102)。なお、ステップS102により取得されたユーザ情報110rとキャラクター種別情報120rは、ゲームアプリケーションが終了されるまで、例えばゲーム進行部212が保持し、適宜参照するようにしてよい。
【0064】
次に、ゲーム生成部211は、ステップS102により取得した他のユーザのユーザ情報110rとキャラクター種別情報120rに基づいて、他のユーザとそのキャラクターを対応付けて示すリストを生成して表示部204に表示させる。プレイヤーは、これらのリストのうちから、今回のゲームで参加させる他のユーザを選択する。
【0065】
ゲーム生成部211は、キャラクター情報113と、キャラクター識別子113aにより示されるキャラクター種別情報120rとを利用して、プレイヤーと、選択された他のユーザとのそれぞれに対応するキャラクター402を生成する。この際、ゲーム生成部211は、プレイヤーと選択された他のユーザのキャラクター情報113と、これらのキャラクター情報113が含むキャラクター識別子113aにより示されるキャラクター種別情報120rとを利用する。
なお、キャラクター種別テーブル120にキャラクター識別子113aと成長ポイントに対応したキャラクター種別情報120rを記憶させて、ゲーム生成部211がキャラクター402を生成する際に、キャラクター識別子113aと成長ポイント113bを参照して、キャラクター402を生成するようにしてもよい。この場合、ゲーム進行部212は、当該キャラクター種別情報120rに基づいて、対戦イベントを行う等、ゲームを進行させることができる。
ゲーム生成部211は、上記のように生成したキャラクター402をボード400におけるスタート位置としてのマス401に配置するなどして、ゲーム開始段階に対応するゲーム空間を生成する。そのうえで、ゲーム生成部211は、ゲーム進行部212にゲームを開始させる(ステップS103)。
【0066】
ゲーム開始後において、ゲーム進行部212は、サイコロを振って出た目の数に応じてプレイヤーと他のユーザの各キャラクター402を経路上で順番に移動させるようにゲームを進める。この際、ゲーム進行部212は、プレイヤーについては、端末装置200に対して行われたサイコロを振るための操作に応じてサイコロの出目としての乱数を発生させる。また、他のユーザについては、自動で、サイコロの出目としての乱数を発生させる。
【0067】
このために、ゲーム進行部212は、ステップS104でプレイヤーがサイコロを振る番であるか否かについて判定する(ステップS104)。ここで、プレイヤーの番である場合(ステップS104−YES)、ゲーム進行部212は、サイコロが振られる操作が行われるのを待機する(ステップS105−NO)。そして、その操作が行われたのに応じて(ステップS105−YES)、ゲーム進行部212は、乱数を発生させ、その発生した乱数を振られたサイコロの出目とする(ステップS106)。
これに対して、プレイヤーではなく他のユーザの番である場合(ステップS104−NO)、ゲーム進行部212は、ステップS105をスキップしてサイコロが振られる操作を待つことなく乱数を発生させる(ステップS106)。つまり、ゲーム進行部212は、他のユーザの番においては、自動的にサイコロが振られるようにする。
【0068】
ゲーム進行部212は、ステップS106により発生された乱数(サイコロの出目)にしたがって、そのときの番のユーザに対応するキャラクター402をボード400の経路上で移動させる(ステップS107)。
そして、ゲーム進行部212は、上記のようにキャラクター402を移動させた先のマス401に対応してイベント処理を実行する(ステップS108)。このイベント処理は、ゲーム進行部212が、まずキャラクター402を移動させた先のマス401にイベントが設定されているか否かについて判定したうえで、イベントが設定されていれば、その設定されたイベントを実行するという処理である。
【0069】
成績設定部213は、ステップS107によるキャラクター402の移動結果やステップS108のイベント処理の結果に基づいて、現段階におけるキャラクター402ごとの成績を設定する(ステップS109)。
【0070】
次に、ゲーム進行部212は、ゲームが終了したか否かについて判定する(ステップS110)。前述のように、本実施形態のゲームは、所定のターン数が消化されることにより終了する。なお、ゲームの終了の判定は、所定数のマスが獲得されたか、ユーザがゲーム進行において獲得したあるパラメータが所定の値に到達したか否か等の判定であってもよい。
ゲームがまだ終了していない場合(ステップS110−NO)、ゲーム進行部212は、ユーザの順番を次に変更したうえで(ステップS111)、ステップS104に戻る。
【0071】
一方、ゲームが終了した場合(ステップS110−YES)、更新部214は、キャラクターについての成長ポイントを決定する(ステップS112)。なお、第1の実施形態は、プレイヤーのキャラクターの成長ポイントを更新する。これに応じて、更新部214は、ステップS112において、プレイヤーのキャラクター402−1の成長ポイントのみを決定すればよい。
また、更新部214は、ゲーム終了段階に対応して最後のステップS109により設定されていたプレイヤーのキャラクター402−1の成績に基づいて、キャラクター402−1の成長ポイントを決定する。
【0072】
次に、更新部214は、ステップS112の決定結果が反映されるように、ゲームサーバ100の記憶部101においてプレイヤーに対応付けて記憶されている成長ポイント113bを更新するための制御を実行する(ステップS113)
このために、更新部214は、ゲームサーバ100に対して、成長ポイント更新要求を送信する。この成長ポイント更新要求は、ステップS112により決定した成長ポイントと、プレイヤーのユーザ識別子を含む。このユーザ識別子は、更新対象の成長ポイントに対応するユーザを指定する情報である。
【0073】
一方、ゲームサーバ100において、制御部102は、端末装置200においてステップS101によりゲームアプリケーションが起動されたのに応じて、プレイヤーと他のユーザのユーザ情報110rをユーザ情報テーブル110から読み出す。また、制御部102は、読み出したユーザ情報110rと、ユーザ情報110rにおけるキャラクター識別子113aに対応付けられたキャラクター種別情報120rを読み出す。そして、制御部102は、読み出したこれらのユーザ情報110rとキャラクター種別情報120rを端末装置200に対して送信する(ステップS201)。
【0074】
なお、ステップS201によるユーザ情報110rとキャラクター種別情報120rの送信は、例えば、端末装置200のゲーム生成部211からの要求に応答して行われればよい。また、ゲームの起動がゲームサーバ100からのゲームアプリケーションのダウンロードを伴うものである場合には、ゲームサーバ100がゲームアプリケーションのデータとともにユーザ情報110rとキャラクター種別情報120rを端末装置200に送信してもよい。
【0075】
また、ゲームサーバ100における制御部102は、ステップS113により端末装置200から送信された成長ポイント更新要求の受信に応答して、成長ポイント更新要求により指定されたユーザに対応するキャラクターの成長ポイント113bを更新する(ステップS202)。
このために、制御部102は、受信した成長ポイント更新要求に含まれていたのと同じユーザ識別子111を含むユーザ情報110rをユーザ情報テーブル110から検索する。そして、この検索したユーザ情報110rのキャラクター情報113に含まれる成長ポイント113bを、受信した成長ポイント更新要求に含まれていた成長ポイントだけ更新する。
【0076】
図7のフローチャートは、
図6におけるステップS108のイベント処理の例を示している。
ゲーム進行部212は、ステップS107によりキャラクター402を移動させた先のマス401についてイベントが設定されているか否かについて判定する(ステップS301)。
【0077】
キャラクターが移動した先のマス401にイベントが設定されていない場合(ステップS301−NO)、ゲーム進行部212は、実質的にイベント処理を実行することなく、ステップS108としての処理を終了する。
【0078】
一方、イベントが設定されたマス401である場合(ステップS301−YES)、ゲーム進行部212は、さらに、そのマス401に設定されているイベントが対戦イベントであるか否かについて判定する(ステップS302)。
【0079】
対戦イベントである場合(ステップS302−YES)、ゲーム進行部212は、キャラクター402同士を対戦させる対戦処理を実行する(ステップS303)。
そして、ステップS303の対戦処理が終了するのに応じて、ゲーム進行部212は、その対戦処理の結果をイベント結果として保持する(ステップS305)。具体的に、ゲーム進行部212は、この対戦イベントのイベント結果として、例えばキャラクター402が獲得しているマス401(陣地)を示すマス情報を保持する。
このように対戦イベントが発生した場合、成績設定部213は、
図6のステップS109において、ステップS305により生成された対戦結果に基づいて各キャラクターの成績を設定する。
【0080】
また、対戦イベント以外のマスであると判定した場合(ステップS302−NO)、ゲーム進行部212は、そのマス401に設定されたイベントを実行する(ステップS304)。このステップS304により実行されるイベントは、具体的には、建物403を建築して陣地を獲得するイベントや、金鉱404を採掘して資金を獲得するイベントなどである。
そして、ゲーム進行部212は、ステップS304により実行されたイベントの結果を保持する(ステップS305)。例えば、建物403を建築して陣地を獲得するイベントが実行された場合には、ゲーム進行部212は、新規に陣地を獲得したことにより更新されたマス情報を保持する。
【0081】
成績設定部213は、
図6のステップS109の成績設定にあたり、ステップS306により保持されたイベント結果に基づいて各キャラクターの成績を設定する。この際に、マス情報がイベント結果として保持されていれば、成績設定部213は、この保持されているマス情報に基づいて成績を設定する。
【0082】
図8のフローチャートは、
図7のステップS303としての対戦処理を示している。対戦処理において、ゲーム進行部212は、今回の対戦イベントにより対戦を行う各キャラクター402の成長ポイント113bと対戦パラメータを、ユーザ情報テーブル110とキャラクター種別テーブル120から読み出す(ステップS401)。ここでの対戦パラメータとは、対戦を行うキャラクター402の種別に応じてキャラクター種別テーブル120に格納される攻撃力124、防御力125、スキル126およびスキル発動率127である。
次に、ゲーム進行部212は、対戦を行うキャラクター402のうち、順番キャラクターの攻撃力を成長ポイントに基づいて変更する攻撃力変更処理を実行する(ステップS402)。
また、ゲーム進行部212は、対戦を行うキャラクターのうち、非順番キャラクターの防御力を成長ポイントに基づいて変更する防御力変更処理を実行する(ステップS403)。
次に、ゲーム進行部212は、ステップS402による変更後の攻撃力がステップS403による変更後の防御力よりも大きいか否かについて判定する(ステップS404)。
攻撃力が防御力よりも大きい場合には(ステップS404−YES)、順番キャラクターが勝利し、非順番キャラクターが獲得していた陣地としてのマスを、順番キャラクターが奪えたことになる。そこで、ゲーム進行部212は、このマスを獲得しているキャラクターが、非順番キャラクターから順番キャラクターに変更されたものとして示されるようにマス情報を変更する(ステップS405)。
また、攻撃力が防御力より小さい場合には(ステップS404−NO)、非順番キャラクターが勝利し、非順番キャラクターは、陣地としてのマスを獲得している状態を維持できることになる。この場合、ゲーム進行部212は、ステップS405をスキップすることで、マス情報を変更することなく対戦処理を終了する。
【0083】
図9のフローチャートは、
図8のステップS402としての順番キャラクターの攻撃力変更処理を示している。
ゲーム進行部212は、順番キャラクターの成長ポイント113bに応じて、順番キャラクターのスキル発動率127を変更する(ステップS501)。
次に、ゲーム進行部212は、変更後のスキル発動率127が示す確率にしたがって、スキルを発動させるか否かを示す乱数を発生させる(ステップS502)。
ゲーム進行部212は、発生された乱数の結果に応じて、スキルを発動すべきか否かについて判定する(ステップS503)
スキルを発動すべきと判定した場合(ステップS503−YES)、ゲーム進行部212は、順番キャラクターのスキル126にしたがって、攻撃力の値を変更する(ステップS504)。一例として、順番キャラクターのスキル126が「攻撃力を1.2倍増加させる」というものである場合には、ステップS504により、順番キャラクターの攻撃力124が示す値を1.2倍に変更した値を対戦に使用する攻撃力として設定する。
一方、スキルを発動すべきでないと判定した場合(ステップS503−NO)、ゲーム進行部212は、順番キャラクターの攻撃力124が示す値を変更せず、そのまま対戦に使用する攻撃力として設定する(ステップS505)。
【0084】
図10のフローチャートは、
図8のステップS403としての非順番キャラクターの防御力変更処理を示している。
ゲーム進行部212は、非順番キャラクターの成長ポイント113bに応じて、同じ非順番キャラクターのスキル発動率127を変更する(ステップS511)。
次に、ゲーム進行部212は、変更後のスキル発動率としての確率にしたがって、スキルを発動させるか否かを示す乱数を発生させる(ステップS512)。
ゲーム進行部212は、発生された乱数の結果に応じて、スキルを発動すべきか否かについて判定する(ステップS513)
スキルを発動すべきと判定した場合(ステップS513−YES)、ゲーム進行部212は、非順番キャラクターのスキル126にしたがって、防御力の値を変更する(ステップS514)。一例として、非順番キャラクターのスキル126が「防御力を1.2倍増加させる」というものである場合には、ステップS504により、非順番キャラクターの防御力125が示す値を1.2倍に変更した値を対戦に使用する防御力として設定する。
一方、スキルを発動すべきでないと判定した場合(ステップS513−NO)、ゲーム進行部212は、非順番キャラクターの防御力124が示す値を変更せず、そのまま対戦に使用する防御力として設定する(ステップS515)。
【0085】
なお、上記の実施形態では、キャラクターの成長ポイントを対戦イベント処理時に参照する場合について説明したが、ゲーム生成時に成長ポイント分更新されたキャラクターを生成することで、ゲーム進行における対戦イベント以外のイベント等の処理においても有利になるように設定してもよい。
【0086】
<第2の実施形態>
[概要]
続いて、第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態においては、プレイヤーであるユーザの成長ポイントのみがゲームの成績に応じて更新されていた。つまり、第1の実施形態において、ユーザはプレイヤーとしてゲームを行うことによってのみ自己のキャラクターを成長させることができていた。
これに対して、第2の実施形態においては、ゲームの成績に応じて、プレイヤーのキャラクターだけではなく、プレイヤーではない他のユーザのキャラクターの成長ポイントも更新できるようにするものである。
なお、第2の実施形態において、ゲームサーバ100と端末装置200の構成は、
図2と同様でよい。
【0087】
[処理手順例]
図11のフローチャートは、第2の実施形態に対応してゲームサーバ100と端末装置200が実行する処理手順例を示している。なお、この図において、
図6と同一の処理となるステップについては同一符号を付して説明を省略する。
【0088】
第1の実施形態においては、ステップS112により、プレイヤーのキャラクター402のみの成長ポイントを決定していた。
これに対して、第2の実施形態においては、ゲーム終了段階における各キャラクターの成績に基づいて、プレイヤーのキャラクターの成長ポイントとともに、プレイヤー以外の他のユーザのキャラクターの成長ポイントを決定する(ステップS112A)。
【0089】
また、更新部214は、ステップS112Aにおける成長ポイントの決定に応じて、プレイヤーと他のユーザのそれぞれに対応するキャラクターの成長ポイント113bを更新するための制御を実行する(ステップS113A)。
この場合、更新部214は、ゲームサーバ100に対して、ステップS112Aにより決定された各ユーザの成長ポイントと、各ユーザのユーザ識別子を含めた成長ポイント更新要求を送信する。
このように第2の実施形態における更新部214は、ゲームサーバ100と通信していない端末装置200のユーザに対応するキャラクター402の成長ポイントについても、ゲームが終了したときに設定されていた成績に基づいて更新する。
【0090】
また、第2の実施形態におけるゲームサーバ100の制御部102は、ステップS202において以下のように処理を実行する。つまり、制御部102は、受信した成長ポイント更新要求に含まれるプレイヤーと他のユーザごとのユーザ識別子ごとに対応付けられた成長ポイント113bを検索する。そして、検索したこれらの成長ポイント113bを、それぞれ、成長ポイント更新要求に含まれるプレイヤーと他のユーザごとの成長ポイントにより更新する。
【0091】
このように第2に実施形態においては、プレイヤーがゲームを行うことで、プレイヤー以外のユーザの成長ポイントも更新される。この場合、プレイヤーがゲームを行うことで、他のユーザのキャラクターにも影響が及ぶので、ゲームの興趣性をさらに高めることが可能になる。
【0092】
<第3の実施形態>
[概要]
続いて、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、ゲーム終了段階において設定されている成績に基づいて成長ポイントを更新する手法の一例である。第3の実施形態においては、ゲーム終了段階において設定されているキャラクター402ごとの成績に応じて、キャラクター402ごとに対応するユーザにランクを設定する。ここでのランクとは、ゲームに参加したプレイヤーと他のユーザの間での順位に相当する。このランクは、ゲーム終了段階の成績のみを反映するように設定されてもよいし、例えば、各ユーザが獲得している他のポイントなども加味されるように設定されてもよい。
そして、第3の実施形態では、ランクが一定以上のユーザについてのみ成長ポイントを更新する。例えば、ランクが1位のユーザについてのみ成長ポイントを更新するようにしてもよいし、予め決めた順位までのユーザについて成長ポイントを更新するようにしてもよい。
このようにしてランクに応じて成長ポイントの更新が行われるようにすれば、例えばゲームに参加するユーザは、一定以上のランクになるように競争心を高めていきながらゲームを楽しむことができる。
【0093】
[処理手順例]
図12のフローチャートは、第3の実施形態に対応して端末装置200が実行する処理手順例を示している。なお、第3の実施形態において、ゲームサーバ100と端末装置200の構成は
図2と同様でよい。
第3の実施形態における端末装置200は、例えばステップS110においてゲームの終了したことが判定された場合、
図6のステップS112、S113に代えて、
図12のステップS121〜S123の処理を実行する。なお、第3の実施形態においても、ゲームが終了していない段階では、
図6のステップS104〜S111の処理が繰り返し実行されるが、
図12においては、その図示を省略している。
【0094】
図12において、ゲーム進行部212は、ゲームが終了するのを待機している(ステップS110−NO)。そして、ゲームが終了するのに応じて(ステップS110−YES)、成績設定部213は、ゲーム終了段階において設定されているキャラクターごとの成績に基づいて、キャラクターごとに対応するユーザのランクを設定する(ステップS121)。なお、このステップS121としてのランクの設定は、例えば更新部214が実行してもよい。
次に、更新部214は、ステップS121により設定されたランクが一定以上のユーザごとにキャラクター402の成長ポイントを決定する(ステップS122)。そして、更新部214は、ステップS122による決定された成長ポイントにより、ユーザごとのキャラクター情報113における成長ポイント113bを更新するための制御を実行する(ステップS123)。
【0095】
このように、第3の実施形態における成績設定部213は、キャラクター402ごとに設定された成績に基づいて、そのキャラクター402ごとに対応するユーザにランクを設定する。また、更新部214は、ゲームサーバ100の記憶部101に記憶されている成長ポイント113bを設定されたランクに応じて更新する。
【0096】
<第4の実施形態>
[概要]
次に、第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態においては、ユーザがプレイヤーとしてゲームを行うごとに、そのゲームの終了段階におけるプレイヤーのキャラクターの成績に応じて成績ポイントが生成される。この成績ポイントは積算され、ゲームサーバ100がその積算値である成績ポイント積算値を記憶する。そして、第4の実施形態においては、成績ポイントが一定以上になったプレイヤーに対してのみキャラクター402の成長が許可される。
【0097】
具体例として、プレイヤーがゲームを行った結果、成績ポイントが一定以上に到達するのに応じて、ゲームの画面には、プレイヤーのキャラクターを成長させることのできる「成長ボタン」が表示される。これは、プレイヤーがキャラクターを成長させることが可能になったことを意味する。そして、プレイヤーが「成長ボタン」を操作することにより、そのプレイヤーのキャラクターが成長する。つまり、プレイヤーのキャラクター402に対応する成長ポイント113bが更新される。
【0098】
[ユーザ情報テーブルの構造例]
図13は、第4の実施形態に対応するユーザ情報テーブル110の構造例を示している。なお、この図において、
図3と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図13に示すユーザ情報テーブル110は、キャラクター情報113において、キャラクター識別子113aと成長ポイント113bに加えて、さらに成績ポイント積算値113cが含まれる構造である。
成績ポイント積算値113cは、上記もしたように、対応のユーザがプレイヤーとしてゲームを行うことで得られた成績ポイントを積算した値である。
【0099】
[処理手順例]
図14のフローチャートは、第4の実施形態に対応して端末装置200が実行する処理手順例を示している。なお、第4の実施形態において、ゲームサーバ100と端末装置200の構成は
図2と同様でよい。
第4の実施形態における端末装置200は、例えばステップS110においてゲームの終了したことが判定された場合、
図6のステップS112、S113に代えて、
図14のステップS131〜S137の処理を実行する。なお、第4の実施形態においても、ゲームが終了していないうちは、
図6のステップS104〜S111の処理が繰り返し実行されるが、
図14においてはその図示を省略している。
【0100】
図14において、ゲーム進行部212によりゲームが終了したことが判定されると(ステップS110−YES)、更新部214は、ゲーム終了段階において設定されているプレイヤーの成績に基づいて、成績ポイントを決定する(ステップS131)。この決定にあたっては、例えば成績と成績ポイントとの対応関係を示すテーブルを参照してもよいし、所定の規則または演算式により導出してもよい。
【0101】
次に、更新部214は、ステップS131により決定された成績ポイントを、プレイヤーのユーザ情報110rにおいてこれまで格納されていた成績ポイント積算値113cに加算することにより、成績ポイント積算値113cを更新する(ステップS132)。
具体的に、更新部214は、ステップS102により取得したプレイヤーのユーザ情報110rに含まれている成績ポイント積算値113cにステップS131により決定された成績ポイントを加算する。これにより、成績ポイント積算値113cが更新される。この後、更新部214は、更新後の成績ポイント積算値113cとプレイヤーのユーザ識別子とともに、成績ポイント積算値の更新要求を送信する。
この更新要求の受信に応答して、ゲームサーバ100の制御部102は、プレイヤーのユーザ識別子111を含むユーザ情報110rにおける成績ポイント積算値113cを、受信した成績ポイント積算値で書き換えるように更新する。
【0102】
次に、更新部214は、ステップS132により更新された後の成績ポイント積算値113cが一定以上であるか否かについて判定する(ステップS133)。
【0103】
成績ポイント積算値113cが一定以上である場合、更新部214は、プレイヤーのキャラクターの成長ポイントをゲーム終了段階における成績に基づいて決定する(ステップS134)。
【0104】
次に、更新部214は、ゲーム画面において所定の態様により「成長ボタン」を表示させ(ステップS135)、この「成長ボタン」に対する操作が行われるのを待機する(ステップS136−NO)。そして、「成長ボタン」に対する操作が行われるのに応じて(ステップS136−YES)、更新部214は、プレイヤーの成長ポイントを更新するための制御を実行する(ステップS137)。このステップS137の処理は、例えば
図6のステップS113と同様でよい。
【0105】
また、成績ポイント積算値113cが一定未満である場合(ステップS133−NO)、更新部214は、特に「成長ボタン」などを表示することなく、
図14の処理を終了する。つまり、この場合の更新部214は、成長ポイントの更新を行わない。
【0106】
このように、第4の実施形態において、更新部214は、キャラクター402ごとに設定された成績に基づいて、キャラクター402ごとに対応するユーザに設定した成績ポイントを、記憶部101においてユーザごとに対応付けて記憶される成績ポイントの積算値(成績ポイント積算値)に加算する。また、これとともに、更新部214は、成績ポイント積算値が一定条件を満たしている場合に、この成績ポイント積算値に対応付けられた成長ポイントの更新を可能とするものである。
これにより、第4の実施形態においては、成長ポイントを貯めていくことでキャラクターを成長させることができるようになるので、ユーザの目標がより明確になって、ゲームに対する意欲をさらに高くすることができる。
【0107】
なお、第4の実施形態として、プレイヤーとともに他のユーザについてもゲームに参加するごとに成績ポイントが積算されるようにする。そして、他のユーザが、この後においてプレイヤーとしてゲームを行った際に、成績ポイント積算値が一定以上であれば、「成長ボタン」を表示させるようにしてもよい。
【0108】
<第5の実施形態>
[概要]
次に、第5の実施形態について説明する。
第5の実施形態では、ユーザが、端末装置200上で動作するゲームアプリケーションに対する操作によりマス401を選択し、選択したマス401に対してイベントを登録することができる。このように登録されたイベントは、登録者であるユーザがプレイヤーとして参加するゲームだけではなく、登録者であるユーザのキャラクターがNPCとしてゲームに登場する場合にも適用してよい。
イベントとしては、まず、ゲームアプリケーションによりデフォルトで所定のマス401に設定されているものがある。そのうえで、第5の実施形態では、ユーザが自分の意志でイベントを登録できる。イベント内容としては、例えば、選択したマス401に停止したプレイヤーは、次のターンにサイコロ処理を行えなくする等のイベントである。これによってゲームに参加するユーザに応じてボード400上に設定されるイベントが異なってくるために、ゲームの進行が多様化して興趣性が高まる。
【0109】
[端末装置の構成例]
図15は、第5の実施形態に対応する端末装置200の構成例を示している。なお、この図において、
図2と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図15の端末装置200は、
図2のゲームアプリケーション部202の構成に対して、さらにイベント登録部215を備える。
【0110】
前述のようにユーザは、表示部204に表示されるゲーム画面に対してユーザが所定の操作を行うことで、マス401の選択と、選択したマス401に対するイベントの登録を行うことができる。なお、イベントの内容については、例えば予め用意されたもののうちからユーザが選択できるようにすればよい。
【0111】
イベント登録部215は、上記のようにして行われたイベント登録の内容が反映されたユーザイベント情報を、その操作を行ったユーザに対応付けてゲームサーバ100に記憶させる。つまり、イベント登録部215は、ボード400上の進路を形成するマス401のうちから選択したマス401に到達したキャラクターに対して所定のイベントを発生させるためのイベント情報をユーザごとに対応させて記憶部101に記憶させる。
【0112】
このために、イベント登録部215は、イベント登録の操作により選択されたマス401と、そのマス401に設定されたイベントの内容と、イベント登録操作を行ったユーザのユーザ識別子とを含むイベント登録要求をゲームサーバ100に送信する。
ゲームサーバ100において、制御部102は、イベント登録要求の受信に応答して、このイベント登録要求に含まれていたのと同じユーザ識別子111のユーザ情報110rを検索する.そして、検索したユーザ情報110rに対して、イベント登録要求に含まれていたマス401とイベントの内容とを示す情報をユーザイベント情報として格納する。
【0113】
[ユーザ情報テーブルの構造例]
図16は、第5の実施形態に対応するユーザ情報テーブル110の構造例を示している。なお、この図において、
図3と同一部分には、同一符号を付して説明を省略する。
図16に示すユーザ情報テーブル110においては、ユーザ情報110rにおける属性として、ユーザイベント情報114をさらに備える。
ユーザイベント情報114は、上記のようにイベント登録操作により登録されたマス401と、そのマス401に設定されたイベントの内容とを示す。
【0114】
[ゲーム生成部の処理例]
第5の実施形態において、ゲーム生成部211は、ゲーム空間を生成するにあたり、デフォルトで設定されているマス401に対して所定のイベントを設定するのに加えて、ゲームに参加するユーザが登録したイベントを設定する。このために、ゲーム生成部211は、ゲームに参加しているユーザのユーザ情報110rに含まれてい
るユーザイベント情報114を参照する。そして、ゲーム生成部211は、ユーザイベント情報114が示す内容にしたがってマス401に対してイベントを設定する。
【0115】
[イベント処理例]
第5の実施形態に対応するイベント処理としては、
図7のフローチャートと同様でよい。ただし、第5の実施形態においては、ゲーム進行部212がステップS301によりキャラクター402が移動した先のマス401にイベントが設定されている否かの判定を行うにあたり、以下の点が異なる。つまり、ゲーム進行部212は、デフォルトで設定されたイベントとともに、ユーザイベント情報114により設定されたイベントも判定の対象に含めて判定を行う。
つまり、ゲーム進行部212は、イベント登録部215に登録されたイベント情報(ユーザイベント情報114)に基づいてボード400上のマス401にイベントを設定し、このマス401に到達したキャラクター402に対して設定されたイベントを適用するものである。
【0116】
<第6の実施形態>
[概要]
次に、第6の実施形態について説明する。
第6の実施形態においては、ゲームを終了した段階での成績が2位以下だったキャラクターを、例えば一定の期間において1位のキャラクターの家来とすることができる。そして、この1位だったユーザが、この後においてゲームに参加しているときに対戦イベントが発生した場合には、対戦処理において家来を使うことができるというものである。
このように他のユーザのキャラクターを家来として使用できるようにすることで、例えばユーザ間で連帯意識などが芽生えるようになるなど、ユーザ間のコミュニケーションを活発化させることが可能になる。
【0117】
[端末装置の構成例]
図17は、第6の実施形態に対応する端末装置200の構成例を示している。なお、
図17において、
図2と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図17に示す端末装置200は、ゲームアプリケーション部202において、家来情報登録部216がさらに備えられる。
【0118】
家来情報登録部216は、ゲームが終了したときの成績が最も高いユーザに対応付けられて記憶部101に記憶されている家来情報に、ゲームが終了したときの成績が2番目以降のユーザのユーザ識別子を登録する。
【0119】
つまり、家来情報登録部216は、ゲームの終了段階において成績設定部213により設定されている成績を参照して、その成績が2番目以降のユーザのユーザ識別子を有する家来情報を生成する。次に、家来情報登録部216は、上記のように生成した家来情報と成績が最も高い(1番目)ユーザのユーザ識別子とを含む家来情報登録要求をゲームサーバ100に送信する。
【0120】
ゲームサーバ100の制御部102は、受信した家来情報登録要求に応答して、成績が最も高いユーザのユーザ識別子111を含むユーザ情報110rにおける家来情報を、家来情報登録要求に含まれていた家来情報の内容により更新する。
【0121】
[端末装置の構成例]
図18は、第6の実施形態に対応するユーザ情報テーブル110の構造例を示している。なお、この図において、
図3と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図18に示すユーザ情報テーブル110においては、キャラクター情報113が、キャラクター識別子113aと成長ポイント113bに加えて、さらに家来情報113dを含む。
【0122】
図19は、家来情報113dの構造例を示している。
家来情報113dは、上述のように、家来情報登録部216によって登録された情報である。そして、この
図19に示すように、家来情報113dは、家来としてのキャラクターに対応するユーザのユーザ識別子を有する構造である。なお、ユーザ識別子ごとに付されている番号は、例えば家来の順位に対応させることができる。
【0123】
[処理手順例]
図20のフローチャートは、第6の実施形態に対応してゲーム進行部212が実行する処理手順例を示している。なお、この図において、
図7と同様のステップについては同一符号を付して説明を省略する。
【0124】
図20においては、
図7に示したステップS301〜S306に対して、ステップS302A、S307およびS308が追加される。
【0125】
ゲーム進行部212は、対戦イベントのマス401であると判定した場合、さらに、その対戦イベントがチーム対戦イベントの条件を満たしているか否かについて判定する(ステップS302A)。
チーム対戦イベントの条件の一例としては、例えば、現在のターンが、チーム対戦イベントが可能であるとして予め定められた所定の順番におけるターンである、というものである。
【0126】
チーム対戦イベントの条件を満たしている場合(ステップS302A−YES)、ゲーム進行部212は、プレイヤーとしてのユーザのユーザ情報110rに含まれている家来情報113dを読み出す(ステップS307)。
【0127】
そして、ゲーム進行部212は、読み出した家来情報113dに基づいて、ボード400上に家来を配置し、また、チーム対戦用のパラメータを設定する(ステップS308)。
つまり、ゲーム進行部212は、家来情報113dが示すユーザ識別子に対応するキャラクターを生成し、これらのキャラクターを家来としてボード400におけるしかるべきマス401に配置する。
また、ゲーム進行部212は、家来情報113dが示すユーザ識別子に対応する成長ポイント113bを利用して、チーム対戦用のパラメータを設定する。具体的には、ゲーム進行部212は、プレイヤーのキャラクターと家来のキャラクターそれぞれの対戦用パラメータのほかに、チーム全体の対戦用パラメータを設定する。そして、ゲーム進行部212は、チーム全体の対戦用パラメータについて、プレイヤーのキャラクターの成長ポイント113bと、家来情報113dが示すユーザ識別子に対応する成長ポイント113bとを利用して設定する。
【0128】
この後、ゲーム進行部212は、対戦処理を実行し(ステップS304)、対戦の終了に応じてイベント結果を保持する(ステップS306)。なお、この場合のゲーム進行部212は、ステップS304の対戦処理にあたり、ステップS308にて配置された家来も使用して対戦を行うとともに、チーム用の対戦パラメータを利用する。
【0129】
<第7の実施形態>
[概要]
次に、第7の実施形態について説明する。
第7の実施形態においては、ゲームサーバ100の記憶部101に記憶される成長ポイント113bを、本実施形態のボードゲーム以外の他のゲームを提供する他ゲームサーバに送信する。そして、他ゲームサーバは、受信した成長ポイント113bにより、自己がユーザごとに記憶するキャラクター情報における成長ポイントを変更するというものである。
【0130】
これにより、他ゲームサーバが提供するゲームで利用する別のキャラクターについても、本実施形態のボードゲームにおいて設定された成長ポイント113bを適用して成長させることができる。このように、他のゲームのキャラクターにも、本実施形態のボードゲームの成長ポイントの影響が及ぶようにすることで、複数のゲームにもユーザの意識が向くことになり、さらに興趣性を高めることができる。
【0131】
[ゲームシステムの構成例]
図21は、第7の実施形態に対応するゲームシステムの構成例を示している。なお、この図において、
図1と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0132】
図21のゲームシステムでは、
図1の構成に対して、他ゲームサーバ500がさらに備えられる。他ゲームサーバ500は、ネットワーク300経由でゲームサーバ100および端末装置200と接続される。
【0133】
他ゲームサーバ500は、ネットワーク300経由で接続された端末装置200にゲームを提供することができる。
また、他ゲームサーバ500は、ネットワーク300経由で接続されたゲームサーバ100から送信される成長ポイント113bにより、自己が記憶するキャラクター情報に含まれる成長ポイントを変更することができる。
【0134】
[ゲームサーバと他ゲームサーバの構成例]
図22は、第7の実施形態に対応するゲームサーバ100と他ゲームサーバ500の構成例を示している。なお、この図において、ネットワーク300の図示は省略している。また、この図において、
図2と同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
【0135】
図22に示すゲームサーバ100は、
図2の構成に対して、他ゲーム制御部104をさらに備える。
他ゲーム制御部104は、記憶部101に記憶される成長ポイント113bを他のゲームを提供する他ゲームサーバ(他のゲーム装置)500に送信する。そして、他ゲーム制御部104は、他ゲームサーバ500が記憶する他のゲームのためのキャラクター情報のうち、送信した成長ポイント113bと同じユーザに対応するキャラクター情報を、送信した成長ポイント113bにより変更させる。
【0136】
また、他ゲームサーバ500は、例えばゲームサーバ100と同様に、記憶部501、制御部502および通信部503を備える。
記憶部501は、他ゲームサーバ500が他のゲームを提供するのに必要な情報を記憶する。この図では、記憶部501が記憶する情報のうち、ユーザ情報テーブル510とキャラクター種別テーブル520が示されている。なお、例えば、ユーザ情報テーブル510とキャラクター種別テーブル520の構造は、それぞれ、ゲームサーバ100の記憶部101に記憶されるユーザ情報テーブル110およびキャラクター種別テーブル120と同様でよい。
【0137】
制御部502は、他ゲームサーバ500における制御を実行する。
通信部503は、ネットワーク300経由で、ゲームサーバ100や各端末装置200の各々と接続する。
【0138】
上記のように構成される第7の実施形態のゲームシステムにおいて、他ゲーム制御部104は、例えば以下のように制御を実行する。
つまり、他ゲーム制御部104は、所定のタイミングで他ゲームサーバ500と通信部103により接続する。そして、他ゲーム制御部104は、例えば、ユーザ情報テーブル110に記憶されるユーザごとの成長ポイント113bをユーザ識別子と対応付けて他ゲームサーバに送信する。
【0139】
他ゲームサーバ500における制御部502は、受信した成長ポイント113bに対応付けられていたのと同じユーザ識別子を含むユーザ情報を検索する。そして、この検索したユーザ情報におけるキャラクター情報が含む成長ポイントを、受信した成長ポイントにより変更する。制御部502は、受信した成長ポイントが対応するユーザのそれぞれを対象として、上記のように成長ポイントの変更を実行する。
【0140】
このように、第7の実施形態においては、ゲームサーバ100と他ゲームサーバ500が提供するゲームの両方の利用者として登録しているユーザについては、ゲームサーバ100で設定されている成長ポイントが、他ゲームサーバ500においても記憶される。
これにより、ユーザが他ゲームサーバ500の提供するゲームに参加するときには、他のゲームにおけるそのユーザのキャラクターは、ゲームサーバ100で設定されている成長ポイントを反映した所定の特質を有してゲームが進行される。
【0141】
<第8の実施形態>
[概要]
これまでの説明においては、ゲームに参加しているユーザのうち、ゲームサーバ100と通信している端末装置200を操作してゲームを進行させるプレイヤーは、そのゲームを開始させた1人のユーザとされていた。そして、ゲームの進行から終了まで、プレイヤーのキャラクターがPCで、他のユーザのキャラクターがNPCであるという状態は変更されないものであった。
【0142】
これに対して、第8の実施形態においては、ゲームの進行途中において、それまでプレイヤーではなかったユーザがプレイヤーとして新規に参加できるようにし、これに伴って、新規にプレイヤーとして参加したユーザのキャラクターをNPCからPCに切り替える。これにより、ユーザは、ゲームの進行途中からでもプレイヤーとして参加することができるので、ゲームへの関心がさらに高まることになる。
【0143】
このような第8の実施形態において、ゲームサーバ100の制御部102は、ゲーム生成部212によりゲームが開始されるのに応じて他のユーザの端末装置200に対してゲーム開始通知を送信する。そして、制御部102は、ゲーム開始通知を受信した他のユーザの端末装置200からゲーム参加のための操作に応じて送信されたゲーム参加要求に応答して、他のユーザの端末装置200にゲームを進行させる。これとともに、制御部102は、他のユーザの端末装置200に対して行われた操作に応じて、ゲームサーバ100と通信する端末装置がゲームを進行するように制御する。
【0144】
[処理手順例]
図23は、第8の実施形態に対応する処理手順例を示している。
或る1つの端末装置200がゲームアプリケーションを起動してゲームサーバ100と接続してゲームを開始するのに応じて、ゲームサーバ100の制御部102は、このゲームにNPCとしてとして参加する他のユーザの端末装置200に対して、ゲーム開始通知を送信する(ステップS601)。
【0145】
次に、制御部102は、ゲーム開始通知の受信に応じて他のユーザの端末装置200から送信されるゲーム参加要求の受信を待機している(ステップS602−NO)。そして、ゲーム参加要求が受信されるのに応じて、制御部102は、ゲーム参加要求元の端末装置200に対して、各ゲーム参加ユーザのユーザ情報110rと、各ユーザ情報110rのキャラクター識別子113aが示すキャラクター種別情報120rを送信する。さらにこの場合には、制御部102は、現在のゲームの進行状況を示すゲーム状況情報も送信する(ステップS603)。
これとともに、制御部102は、ゲーム参加要求送信元の端末装置200をプレイヤーの端末として設定する(ステップS604)。
【0146】
また、端末装置200において、ゲーム生成部211は、ステップS601によるゲーム開始通知が受信されるのに応じて、ゲーム参加画面を表示する(ステップS701)。なお、この際には、例えばゲームアプリケーションを起動させたうえで、このゲームアプリケーションにて提供されるゲーム参加画面を表示させるようにすればよい。
ユーザは、このゲーム参加画面が表示されたことにより、自分のキャラクターがNPCとして参加するゲームが開始されたことを知ることができる。そして、ユーザがこのゲームに参加したいときには、例えばゲーム参加画面において表示されているゲーム参加のためのアイコンを操作するなど、所定の操作を行うことができる。また、ゲームに参加する意志のないとき、ユーザは、ゲーム参加画面に対してゲーム不参加の意思表示のための操作を行うことができる。
【0147】
ゲーム生成部211は、ゲーム参加のための操作が行われるのを待機するとともに(ステップS702−NO)、ゲーム不参加のための操作が行われるのを待機する(ステップS705−NO)。
【0148】
ゲーム参加のための操作が行われた場合(ステップS702−YES)、ゲーム生成部211は、ゲームサーバ100に対してゲーム参加要求を送信する(ステップS703)。また、ゲーム生成部211は、ゲーム参加要求に応答してゲームサーバ100から送信されるユーザ情報、キャラクター情報およびゲーム状況情報の受信に応じて、ゲーム状況情報が示す状態のゲームを生成し、この状態からゲームを開始させる(ステップS704)。
【0149】
また、ゲーム不参加を示す操作が行われた場合(ステップS705−YES)、ゲーム生成部211は、ゲーム参加画面を消去する(ステップS706)。また、例えばステップS701においてゲーム参加画面を表示させるにあたりゲームアプリケーションを起動させている場合には、ゲームアプリケーションを終了させることにより、ゲーム参加画面を消去させるようにしてもよい。
【0150】
図24は、ステップS704によりゲームが開始されて以降、
図23の端末装置200のゲーム進行部212がゲームの進行に応じて実行する処理手順例を示している。
ゲーム進行部212は、その端末装置200のプレイヤーによりサイコロを振るなどのゲームに対する操作が行われるのを待機している(ステップS801−NO、S803−NO、S805−NOでステップS801に戻る手順)。そして、操作が行われるのに応じて(ステップS801−YES)、その操作に応じてゲームを進行させる処理を実行する(ステップS802)。
また、ゲーム進行部212は、ゲームを進行させる処理に応じてゲームの状況に変化が生じるのを待機している(ステップS803−NO)。そして、ゲームの状況に変化が生じたのに応じて(ステップS803−YES)、変化後のゲーム状況(例えば、キャラクターの位置などの状態、マス情報など)をゲームサーバ100に対して送信する
(ステップS804)。
【0151】
各プレイヤーの端末装置200では、同じゲームが同期して進行している。そして、これらのプレイヤーの端末装置200のうちの1つにおいてゲームの進行に伴ってゲーム状況が変化した場合には、この端末装置200がゲームサーバ100に対してゲーム状況情報を送信する。そして、ゲームサーバ100は、このように受信したゲーム状況情報を、送信元以外の端末装置200に対して転送する。
そこで、ゲーム進行部212は、ゲームサーバ100が転送してくるゲーム状況情報が受信されるのを待機している(ステップS805−NO)。そして、ゲーム状況情報が受信されるのに応じて(ステップS805−YES)、ゲーム進行部212は、受信したゲーム状況情報が反映されるようにゲームを進行させる(ステップS806)。
【0152】
図25は、
図24の処理に対応してゲームサーバ100が実行する処理手順例である。
ゲームサーバ100の制御部102は、プレイヤーの端末装置200から送信されるゲーム状況情報が受信されるのを待機している(ステップS901−NO)。
そして、ゲーム状況情報が受信されるのに応じて(ステップS901−YES)、制御部102は、自己が保持しているゲーム状況情報を、受信したゲーム状況情報の内容に更新する(ステップS902)。そして、制御部102は、受信したゲーム状況情報を、端末装置200に対して送信する(ステップS903)。
このように、端末装置200とゲームサーバ100が処理を実行することにより、ゲームに参加するユーザのうち、プレイヤーとして参加している複数のユーザの端末装置200において、ゲームの進行状況を同期させることができる。
【0153】
<第9の実施形態>
次に、第9の実施形態について説明する。
第9の実施形態においては、ボードゲームとしての態様が
図5と異なる。
図5のボードゲームは、循環するように形成された経路をキャラクターが移動するというものであった。
これに対して、第9の実施形態のボードゲームにおけるボード上の経路はスタートとゴールが定められている。そして、サイコロの出目(乱数)にしたがって、スタートからゴールに向かっていくように経路上でキャラクターを移動させる。これを、キャラクターごとに予め設定された順序にしたがって繰り返していく。そして、キャラクターのうちの1つが最初にゴールに到達したことよりゲームが終了する。
第9の実施形態のゲームにおいて、キャラクターごとの成績は、ゴールに近い順による順位として設定される。つまり、最初にゴールに到達したキャラクターが一位であり、あとのキャラクターについては、ゴールに近いものから順に、二位以下の順位が設定されるというものである。つまり、この場合のボードゲームは、ボード上の経路において設定された進行方向において先行しているキャラクターほど優位となるゲームである。
【0154】
第9の実施形態におけるゲームアプリケーション部202の構成は、例えば
図2などと同様でよい。ただし、第9の実施形態において、ゲーム生成部211は、上記のようにスタートとゴールを設定した経路にキャラクター402を配置するようにゲームを生成し、このゲームを開始させる。また、ゲーム進行部212は、このゲームにおいて、キャラクター402を経路上で移動させるようにゲームを進行させる。成績設定部213は、経路における先行順に基づいてキャラクターごとの成績を設定する、
【0155】
なお、これまでの説明において、本実施形態のボードゲームのアプリケーションがネイティブ型である場合を例に挙げたが、本実施形態のボードゲームのアプリケーションはブラウザ型(Webアプリケーションともいわれる)であってもよい。
ブラウザ型の場合には、ゲームサーバ100にゲームアプリケーションが実装される。つまり、ゲームサーバ100がゲームアプリケーション部202に含まれる機能部を備える。
また、端末装置200は、例えばウェブブラウザの機能を有するウェブブラウザ部を備える。
ゲームサーバ100におけるゲームアプリケーションは、ゲームの開始からその後の進行に応じて生成したゲーム画面を、例えばウェブページファイルなどとして生成し、端末装置200に送信する。端末装置200は、受信したウェブページファイルをウェブブラウザ部により再生表示する。これにより、端末装置200の表示部204にはゲーム画面が表示される。そして、ユーザがゲーム画面に対する操作を行うのに応じて、ウェブブラウザ部は操作に対応するリクエストをゲームサーバ100に対して送信する。ゲームサーバ100におけるゲームアプリケーションは、受信したリクエストに応答して処理を実行することによりゲームを進行させていく。
【0156】
また、
図2、
図15、
図17および
図22などにおける各部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりゲームに関する処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0157】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0158】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。