(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
キーボード側の上記外表面層に隣り合う上記内部層は、無線周波数信号線、電源供給信号線、クロック信号線、及び、音声信号線を配置するために使用されることを特徴とする、
請求項6に記載のプリント回路基板。
無線周波数配線のインピーダンスの連続性を間接的に制御するために、配線幅、層の間の間隔、誘電率(DK)値、及び、銅の厚さの少なくとも1つが制御されていることを特徴とする、
請求項11に記載の最終製品のメインボード。
ピンの間隔が、1mm、0.8mm、0.65mm、0.5mm、及び、0.4mmのいずれか、または、それらの組み合わせである、少なくとも1つのBGAパッケージデバイスを備えていることを特徴とする、
請求項16に記載の最終製品のメインボード。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明についていくつかの実施形態を参照しながら以下に説明するが、本発明は、クレームにおいて定められ、包含される様々な実施の形態で実施することができる。説明は図を用いて行われ、図中において、同一の部材は同一の部材番号によって示される。.
さらに、ここで提示される主要なキーパラメータは有効なパラメータであるが、技術水準の進歩と共に変化する可能性がある。従って、技術水準の進歩に応じたパラメータを最適化すること、及び、ここで提示される最適化の考え方に鑑みてパラメータの値を変更することは本特許出願の範囲内であることを意味する。
【0023】
本出願において使用される「大きな面積を有する完全な接地」及び「大きな面積を有する接地銅板」といった概念は相対的な概念である。各概念は、例えば、基準層と関連する層における配線領域の、基準層における投射領域である基準層の領域であって、全く、または、ほとんど配線のない、完全な接地銅板を有する領域を示している。ほとんど配線がない場合、それによるPCB基板の性能パラメータへの影響は限定されており、そのことは当業者に知られている。また、PCB基板の性能パラメータへの影響は、具体的なシナリオによって、当業者によって許容可能な範囲に限定することができる。
【0024】
HDIプリント回路基板のラミネート構造について次に説明する。
【0025】
1)6層1レベル1+4+1構造のHDI基板において、1+4+1は、HDI基板のラミネート構造を示している。基板全体の層の数は6である。
【0026】
最初に一般的なビアを有する4層基板と同様な4層基板が組み立てられる点に構造の特徴がある。4層基板は6層基板の中央に位置するので、6層基板の層2、層3、層4及び層5と定義することができる。次に、6層基板の層1及び層6、すなわち、2つの外部層を形成するための層の追加方法を通じて、さらに、プリプレグと銅箔とが4層基板の最上面と最下面とにラミネートされる。それぞれ、層1及び層2、並びに、層5及び層6を相互接続するために、層1の配線と層6の配線とを形成する前に、1レベルブラインドビアを形成することができる。
【0027】
2)6層2レベル1+1+2+1+1構造のHDI基板において、1+1+2+1+1は、HDI基板のラミネート構造を示している。基板全体の層の数は6である。
【0028】
最初に一般的なビアを有する2層基板と同様な2層基板が組み立てられる点に、上記構造の特徴がある。2層基板は6層基板の中央に位置するので、6層基板の層3及び層4と定義することができる。次に、6層基板の層2及び層5、すなわち、2つの外部層を形成するための層の追加方法を通じて、さらに、プリプレグと銅箔とが2層基板の最上面と最下面とにラミネートされる。それぞれ、層2及び層3、並びに、層4及び層5を相互接続するために、層2の配線と層5の配線とを形成する前に、1レベルブラインドビアを形成することができる。
【0029】
層2と層5とが組み立てられた後、6層基板の層1及び層6、すなわち、2つの外部層を形成するための層の追加方法を用いて、さらにプリプレグと銅箔とが層2の表面と層5の表面とにラミネートされる。それぞれ、層1及び層2、並びに、層5及び層6を相互接続するために、層1の配線と層6の配線とを形成する前に、1レベルブラインドビアを形成することができる。
【0030】
3)4層1+2+1構造のレーザーブラインドビアを有するHDI基板において、1+2+1はHDI基板のラミネート構造を示している。基板全体の層の数は4である。
【0031】
最初に一般的なビアを有する2層基板と同様な2層(両面)基板が組み立てられる点に、上記構造の特徴がある。2層基板は4層基板の中央に位置するので、4層基板の層2、及び、層3と定義することができる。次に、4層基板の層1、及び、層4を形成するための層の追加方法を通じて、さらに、プリプレグと銅箔とが2層基板の最上面と最下面とにラミネートされる。それぞれ、層1、及び、層2、並びに、層3、及び、層4を相互接続するために、層1の配線と層4の配線とを形成する前に、1レベルブラインドビアを形成することができる。
【0032】
4)2+2構造のメカニカルブラインドビアを有するHDI基板において、2+2はPCB基板のラミネート構造を示している。基板全体の層の数は4である。.
上記構造には、最初に2つの2層基板が組み立てられ、それぞれが一般的なビアを有する2層基板と同様の基板である点に特徴がある。ラミネート順に、2層基板の一方は4層基板の層1、及び、層2として定義され、もう一方は、4層基板の層3、及び、層4として定義される。次に、4層基板を形成するために、ラミネート順に2つの2層基板がラミネートされる。層1と層4とを相互接続するビアを4層基板に形成することができる。
【0033】
従来の6層HDI基板は、組み立て工程が過度であること等により、比較的コストが高い。しかしながら、本発明の各実施形態は、従来の6層HDI基板に代えて、レーザーブラインドビアを有する4層構造のHDI基板(
図5から
図11を参照)、または、メカニカルブラインドビアを有する4層構造のプリント回路基板(
図12から
図15を参照)の設計方法を提供することにより、層の数を減らす設計を通じて、既存の多層プリント回路基板の最も重要な性能を維持しながら、組み立てコストを削減し、信頼性を改善することができる。
【0034】
〔第1の実施形態〕
図5に示すように、本発明の実施形態に従って設計されたレーザーブラインドビアを有する4層HDI基板は、2つの外表面層、すなわち、第1の層(層1)10、及び、第4の層(層4)40と2つの内部層、すなわち、第2の層(層2)20、及び、第3の層(層3)30とを備えており、さらにレーザーブラインドビア55、ベリードビア60、及び、貫通ビア70を備えている。
図5の構造は、単に本発明の実施形態に係る構造形式の1つを例示するものである。さらに、
図6から
図11はレーザーブラインドビアを有する4層プリント回路基板の構造形式を概略的に示している。好適な本実施形態と関連し、以下に具体的な技術の詳細について説明する。
【0035】
レーザーブラインドビアを有する4層HDI基板のラミネート層の設計に関する具体的なパラメータを以下の表1に示す。
【0037】
表面層と該表面層に隣接する内部層との間の厚さ(すなわち、最上層と層2との間のプリプレグの厚さ、及び、層3と最下層との間のプリプレグの厚さ)は、それぞれ60μmから80μmの間の値をとる。
【0038】
表面層と該表面層に隣接する内部層との間の厚さが、それぞれ60μm、70μm及び80μmであるような3つの例を挙げる。
【0039】
第1の例において、プリプレグ層の材質はプリプレグのみであり、表面層と各表面層に隣接する内部層との間のプリプレグ層の厚さは60μmである。また、層2と層3との間のラミネートの材質もプリプレグであるが、厚さは可変である。最上層、層2、層3及び最下層は、それぞれ銅によってできており、厚さは25μmである。この例において説明するレーザーブラインドビアを有する4層HDI基板の材質、パラメータ、及び、構造的階層は、小型化の要求を満たし、通常の使用における性能を保証することができる。
【0040】
第2の例において、プリプレグ層の材質はプリプレグのみであり、表面層と各表面層に隣接する内部層との間のプリプレグ層の厚さは70μmである。また、層2と層3との間のラミネートの材質もプリプレグであるが、厚さは可変である。最上層、層2、層3及び最下層は、それぞれ銅によってできており、厚さは25μmである。この例において説明するレーザーブラインドビアを有する4層HDI基板の材質、パラメータ、及び、構造的階層は、小型化の要求を満たし、通常の使用における性能を保証することができる。
【0041】
第3の例において、プリプレグ層の材質はプリプレグのみであり、表面層と各表面層に隣接する内部層との間のプリプレグ層の厚さは80μmである。また、層2と層3との間のラミネートの材質もプリプレグであるが、厚さは可変である。最上層、層2、層3及び最下層は、それぞれ銅によってできており、厚さは25μmである。この例において説明するレーザーブラインドビアを有する4層HDI基板の材質、パラメータ、及び、構造的階層は、小型化の要求を満たし、通常の使用における性能を保証することができる。
【0042】
大量生産における製造容易性設計(DFM)の要求、及び、製造者の現在の技術力に基づく推奨によると、ラミネートの厚さは4mil以上、望ましくは、8mil以上であり、上記厚さは次のような一連の値をとることができる。
【0043】
0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、及び、それ以上。基板の材質に関する値の変化に応じて、この一連のデータは変わる可能性がある。現在、製造者に推奨される基板の厚さの最小値は0.5mmであり、この場合のラミネートの厚さは8milである。ラミネートが厚くなるに従って連続的に基板も厚くなる。最適化によって基板が厚くなることもある。しかしながら、技術水準の上昇の結果として、超薄型設計の必要要求を満たすほどに基板が薄くなる可能性もある。プリプレグ1080は、樹脂付き銅(RCC)でできた基板よりも高い強度をもつ基板を構成し、安価であり、現在最も一般的に使用される基板材料として選択されている。
【0044】
本発明の実施形態に係る、層の数を減らして、6層HDI基板を、レーザーブラインドビアを有する4層HDI基板にする設計方法について以下に詳細に説明する。
【0045】
図1は、本発明の一実施形態に係る設計方法の略図を示し、該方法は次の工程を含んでいる。
【0046】
A1.外表面層に隣接する内部層の領域毎に信号線を配線する。
【0047】
2つの内部層が主配線層であるという原則の下、機能領域毎に信号線が配線される。
【0048】
A2.外表面層を、全く、または、ほとんど配線せずに配置し、貫通ビアを通じて主接地として相互接続する。
【0049】
2つの外表面層は、全く、または、ほとんど配線せずに配置され、主基準接地として協働するため、及び、2つの内部層の各々の配線に主帰路電流接地を供給するために、貫通ビアを通じて十分に相互接続される。これによって信号のクロストークを低減するための完全な帰路電流のパスを供給することができる。
【0050】
A3.目標インピーダンス値を制御するために、配線幅、及び、層の高さのパラメータを設定する。
【0051】
配線幅、層の高さ、誘電率(DK)の値、及び、銅の厚さの一貫性を制御することにより、最終的な目標インピーダンス値を間接的に制御するために、配線幅、層の高さ、誘電率(DK)の値、及び、銅の厚さのパラメータを設定する。配線幅、層の高さ、誘電率(DK)の値、及び、銅の厚さが、設計パラメータに設定されている限り、最終的な目標インピーダンス値は保障される。誘電率(DK)の値、及び、銅の厚さの変化はインピーダンス値にほとんど影響を与えず、インピーダンスの変化は約1オームである。従って上記2要素の影響は無視することができる。
【0052】
工程A1,A2、及び、A3には、必ずしも決まった順序は存在せず、単に説明のために示したものであることに留意すべきである。
【0053】
本発明の実施形態について、
図1に示された設計方法と関連して、さらに詳細に説明する。また、次の様態が主に含まれる。
【0054】
1.貫通ビアのパラメータ、配線幅、及び、配線の間隔が設定される。
【0055】
本発明の実施形態は、貫通ビア、配線幅、及び、配線の間隔に関して、従来の6層基板と同一の設定を採用する。ここで提示される主要なキーパラメータは有効なパラメータであるが、技術水準の進歩とともに継続して変化すると考えられる。
【0056】
1)レーザーブラインドビア:穴あけ直径Nは5milであり、接続パッド(PAD)の直径は12milである。製造者の技術力が上がるにつれて、レーザーの穴あけ直径Nも継続的に小さくなり、従って、穴があけられたPADの直径Mも小さくなると考えられる。レーザーの穴あけ直径Nと穴があけられたPADの直径Mとの関係は、M>=N+Dであることが推奨される。ここで、Dはインクリメント値であり、D>=6milである。
【0057】
2)メカニカルベリードビア、及び、貫通ビア:穴あけ直径N>=8milであり、PADの直径M>=N+Dである。ここでD>=10milである。PADが大きいほど、組み立てコストが小さくなると考えられる。従って、最適化のために、Mの値を大きくしながらNの値を大きくしてもよいが、望ましい配線幅、及び、配線の間隔は保障されるべきである。
【0058】
3)大量生産のための配線幅、及び、配線の間隔:製造者の現在の技術水準に基づいて、配線幅、及び、配線の間隔はそれぞれ3mil以上である。配線幅、及び、配線の間隔は、最適化のための大きくしてもよく、組み立てコストも下がると考えられる。
【0059】
4)大きな銅板から他の配線、及び、PADまでの間隔は6mil以上である。間隔が大きくなるほど、組み立てコストが下がると考えられるが、銅板の有効領域が小さくなり、重要な信号を分離したり、保護したりする効果が小さくなる。従って、上記のすべてに関しては注意を払う必要がある。
【0060】
2.信号層の配線
4層の携帯電話用の基板を例に挙げる。一般的な4層の携帯電話用の基板において、2つの外部層の一方は、キー配置側、及び/または、液晶ディスプレイ(LCD)画面配置側に構成され、もう一方は主要デバイスの配置側である。
【0061】
本発明の実施形態に係る設計方法において、原則として、信号層のレイアウトは、機能により厳密に領域が分割され、無線周波数信号領域、及び、デジタル信号領域の外部に、それぞれ外部遮蔽箱/外部遮蔽空洞が配置されるというものである。表面層において短い線を通じて配線をできるだけ近距離で相互接続するために、このレイアウトにおいては、できるだけ回路の信号の伝達方向において、上記領域内の対応する機能モジュールのできるだけ内側に、デバイスが配置される。たとえ内部層において線を通じて配線を相互接続しなければならないとしても、短い線を検討するべきであり、できるだけ交差しないようにするべきである。このレイアウトによって配置されたデバイスが整然としてきれいな外観を持つことを考えると、機能モジュールの分割は、明確で合理的なことである。
【0062】
信号層の配線における原則は、2つの内部層が主配線層であり、2つの外表面層が可能であれば配線なしで配置されることである。2つの内部層を配線する際における各層の配線の原則として、可能であれば、配線に対応する隣接する層の領域は、大きな面積を有する接地銅板が配置されるか、垂直に配置された少数の配線が配置されるべきである。外表面層が最下部の表面層である場合、表面層の配線は、短い線で経路が定められるべきである。また、機械全体の放射干渉を低減するために、可能であれば、表面層の配線は、遮蔽空洞/遮蔽箱の内部にあるべきである。
【0063】
各信号線の配線設計について以下に詳細に説明する。
【0064】
2.1 無線周波数(RF)信号線の処理
RF信号線は内部層に配置され、内部層に隣接する2つの層は、大きな面積を有する完全接地である。RF信号線は、キーボード配置側の隣接する内部層に配置することも、デバイス配置側に隣接する内部層に配置することも可能である。また、RF信号線は、隣接する層が大きな面積を有する完全接地であるような表面層に配置することも可能である。
【0065】
2.2 電源供給ラインの処理
1)主電源供給ラインは、内部層、好ましくは、キーボード配置側に隣接する内部層の基板の縁に沿って配置される。例えば、主電源供給ラインは、キーボード配置側に隣接する内部層の基板の縁に配置することができる。2つの隣接する層は、大きな面積を有する接地銅板を伴って配置され、異なる層の接地銅板の互いに対する接続性は良好である。分離接地と他の層の接地との接続性を良好にするために、主電源供給ライン、及び、基板の縁は、太い接地線、または銅板により分離するか、分離接地の縦方向に、分離接地の距離間隔で接地ビアを追加してもよい。
【0066】
2)他の電源供給ラインは、内部層、好ましくは、キーボード配置側に隣接する内部層に配置される。可能であれば、配線が、キーボードPADと垂直に重なり合わないようにし、他の内部層の配線とできるだけ交差しないようにすべきである。また、配線が交差する場合は、できるだけ垂直に交差するべきである。
【0067】
2.3 重要な音声信号線の処理
重要な音声信号線は、キーボード配置側に隣接する内部層において配線されることが望ましい。配線された音声信号線は、大きな面積を有する接地銅板を伴って配置されるキーボード配置側の一部に対応し、キーボードPADから離される。音声信号線に隣接する他の内部層の部分は、可能な場合、完全接地銅板である。この部分に配線を配置しなければならない場合、配線はできるだけ少なく、垂直に配置されるべきであるが、できるだけクロック信号線であるべきではない。音声信号線が、主要デバイス配置側に隣接する内部層に配置される場合、該内部層に隣接する2つの隣接層は、可能な場合、完全銅板である必要があり、特に、主要デバイス側の高速信号、及び、電源信号用デバイスピンPADは、避けられるべきである。音声信号線は、他の層、または、同じ層の大きな面積を有する接地と十分に相互接続された接地線によって、同じ層の周囲の信号線から分離されるべきである。
【0068】
一般的に、音声信号線は、外側に非常に短く伸びている場合、または、遮蔽箱、あるいは、遮蔽空洞内部の長さが限られている場合を除いて、表面層に配置されない。音声信号の品質を保障することができるように、表面層の音声信号線と音声信号線用ピンPADとの下の隣接する層は、完全接地銅板であるべきである。
【0069】
2.4データバスの処理
データバスは、主要デバイス配置側に隣接する内部層に配線されるのが好ましい。データバスは、可能であれば、同一の層に配線され、表面層の短い線は、データバスが交差する場合における層の切り替えに必要である。一般に、既存のデータバスは、カテゴリによっても群によっても区分されないが、本発明の実施形態に係る設計方法において、データバスは、カテゴリ別に群に分けられ、群ごとに配線され、群は接地線によって互いに分離され、これによってクロストークを低減している。分離のための接地線は、大きな面積を有する接地と、他の層の接地とに十分に相互接続されている。区別可能なデータバスの群には、液晶ディスプレイ(LCD)データ線、インターフェイス線、ジョイントテストアクショングループ(JTAG)線、シリアルポート線、ユーザ識別モジュール(UIM)カード線、キーボード線、マルチメディアデータ線、及び、アドレス線等がある。
【0070】
2.5 クロック信号線の処理
クロック信号線は、キーボード配置側に隣接する内部層に配線されるのが好ましい。配線されたクロック信号線は、大きな面積を有する接地銅板が配置されるキーボード配置側の一部に対応し、キーボードPADから離れている。また、キーボード配置側に隣接する他の内部層の一部は、可能な場合、完全接地銅板である。この部分に配線を配置しなければならない場合、配線はできるだけ少なく、垂直に配置されるべきであるが、できるだけ音声信号線であるべきではない。
【0071】
2.6 マルチメディア信号線の処理
マルチメディア信号線は、主要デバイス配置側に隣接する内部層に配線されるのが好ましい。マルチメディア信号線は、可能であれば、同一の層に配線され、表面層の短い線は、マルチメディア信号線が交差する場合における層の切り替えに必要である。一般に、既存のマルチメディア信号線は、カテゴリによっても群によっても区分されないが、本発明の実施形態に係る設計方法において、マルチメディア信号線は、カテゴリ別に群に分けられ、群ごとに配線され、群は接地線によって互いに分離され、これによってクロストークを低減している。分離のための接地線は、大きな面積を有する接地と、他の層の接地とに十分に相互接続されている。
【0072】
2.7 主接地の設計
6層HID基板において、内部層の1つは、主接地として機能することができ、主接地は、信号の帰路電流経路を提供するために使用され、これによって信号間のクロストークを低減している。6層HDI基板において、内部層を主接地として動作させることにより、大きな面積を有する完全な帰路電流接地を提供することができ、その結果、帰路電流経路として主接地を用いることによる信号間のクロストークは小さくなる。対照的に、4層HDI基板は、2つの内部層のみを備えており、内部層の1つを主接地として動作させることは実行可能でない。言い換えると、どの層にも完全な主接地を備えることができない。結果として、4層基板の主な問題は、主接地の銅板が不完全であり、高速信号の帰路電流経路が、不連続、及び、不完全になり、その結果、クロストークが起こりうることである。本発明の実施形態に係る設計において、全く、あるいは、できるだけ配線せずに、2つの外表面層が、配置され、貫通ビアを通じて十分に相互接続される。これにより、2つの外表面層は、2つの内部層の配線にそれぞれ主帰路電流接地を提供する主基準接地として協働し、その結果、完全な帰路電流経路を備えることができ、信号のクロストークを低減することができる。配線が完了すると、すべての空いている領域が接地され、接地銅板のパッチは十分な数の接地ビアを通じて、大きな面積を占める接地銅板と十分に相互接続される。
【0073】
2.8 基板全体のEMC性能を効果的に改善するためのBGA領域における配線方針。この方針は、4層基板に限定されず、レーザーブラインドビアを有するすべてのHDI基板に適用される。
【0074】
1)レーザー貫通ビアのPADによって、信号に占有される基板表面層の領域が増えないように、レーザーマイクロビアはデバイスPADの真下に配置される。
【0075】
2)上記表面に配線はされないが、大きな面積を有するメッシュ銅板が配され、その大きい面積を有する銅板の連続性及び均一性は、可能であれば現在のPCB組み立てプロセスで、保障されると考えられる。表面の接地メッシュ銅板は、デバイスの基準プレーン層として機能することができ、デバイスのノイズを効果的に吸収する。接地メッシュは、従来の高速デジタル基板のどの接地プレーン層よりもデバイスに近いので、接地プレーンの中で最良の効果がある。結果として、デバイス本体から発せられるEMIノイズを大きく低減することができる。
【0076】
3)表面に配線を配置する必要がある場合、表面層の大きな面積を有する銅板の相互接続性を損なわないように、配線は、できるだけ短くするべきである。
【0077】
4)主配線層は、表面下層(すなわち、表面層に隣接する内部層)である。同様に、表面層の大きな面積を有する接地メッシュ銅板は、表面下層の多くの配線に主基準帰路電流接地を提供する。HID基板の構造のために、表面層と表面下層との間隔は、どの従来の層の間の間隔よりも短いため、この場合、様々な信号が、該信号の帰路電流接地に最も近くなる。その結果、信号と該信号の帰路電流接地との間において、信号の多くのエネルギーを合成することができ、外側に向かう放射を大きく低減することができる。
【0078】
5)一般的に、信号線の信号基準プレーン(隣接する表面層)から表面下層に配置された信号線までの距離は、同一層の信号間の最短距離よりもずっと短く、一般的に、2.8:4以下である。従って、信号間のクロストークは、信号と、帰路電流信号との間の結合部分よりもずっと低く、信号間のクロストークを効果的に抑制することができる。
【0079】
6)表面層の接地メッシュ銅板は、表面層にデバイスの取り付けパッドが存在するため、完全に連続的であるわけではない。主な非連続領域は、BGAデバイス領域と呼ばれる。BGAデバイスのパッドの直径は、一般的に、10mil、12mil、14mil、及び、16milなどであるが、規則1)が守られると、既存のPCB組み立てプロセス能力の下で、PITCH>=0.5mmである現在のBGAパッドを、銅板を通じて相互接続することが可能である。
【0080】
7)PCB設計ツールにおける間隔に関するルールセットの設計規則には、次の規則がある。
【0081】
P=2S+W P>=0.5mm W>=3mm
P:BGAパッドピンの中心間の間隔
S:銅板または配線と、パッドとの間隔
W:銅板または配線の最も狭い部分の幅
信号層の配線に関する上記の説明は、次のように要約される。
【0082】
4つの内部層が存在するため、既存の6層基板に配線することは容易である。4層基板に同数の線を配置し、信号のクロストークについて検討すべきである。2つの内部層が、4層基板において主配線層として機能することが望ましい。4層基板の特別なラミネート構造のために、2つの主配線層の各々は、層の間の間隔が短い外表面層に隣接する。外表面層は、ほとんど配線なしに配置されるので、貫通ビアを通じて十分に相互接続し、隣接する内部層に良好な帰路電流接地を提供することができる。さらに、2つの内部層の間隔は、2つの内部層からそれぞれに最も近い外表面層までの間隔に比べてずっと大きく(2倍以上、好ましくは、3倍以上)、結果として、電磁場の空間分布理論の演繹によると、そのような間隔で配置された2つの内部層における配線間のクロストークを、内部層の配線とそれぞれに最も近い表面層の配線との間のクロストークに比べはるかに低くすることが可能であり、およそ10%になる。従って、上記の信号層の配線規則に基づいて、基板全体の信号間のクロストークを効果的に制御することができる。最大クロストークは、表面層の配線と、それぞれの隣接する層の配線とが完全に重なる場合におけるクロストークとして定義され、上記の信号層の配線規則に基づいて配線された4層HDI基板の信号間のクロストークは、累積的効果を考慮しなくても、最大クロストークのわずか約10%にすることができる。
【0083】
3.インピーダンス制御設計
現在のPCB組み立ての際、最終的なインピーダンスの制御目標値は、一般的に、設計フェーズにおいて提案され、後に製造者によって、各組み立てレベルに応じた調整を通じて達成される。しかし、携帯電話の基板のような、ターミナル型基板においては、配線が短く、無線周波数信号線の配線におけるインピーダンス制御の一貫性(または連続性)は、最終的なインピーダンス制御目標値よりも優先される。この原理に従って、本発明の実施形態に係る設計方法において、最終的なインピーダンス制御目標値を間接的に制御するために、配線幅、層の高さ、誘電率(DK)値、及び、銅の厚さを制御する。配線幅、層の高さ、誘電率(DK)値、及び、銅の厚さが設計パラメータの範囲であれば、最終的なインピーダンス制御目標値を保障することができる。この方法は、インピーダンス制御を保障する一方、異なるPCB製造者によって製造された基板における基板全体の電気的性能の一貫性を保証することができる。これは、回路パラメータの調整に有利であり、様々な電気に関する指標のマージンを保障することを容易にし、より安定性、及び、信頼性をもって、基板を動作させることが可能になる。
【0084】
4層基板におけるインピーダンス制御の一様な設計によって、配線幅/層の高さを制御することにより、より直接的なインピーダンス制御が可能となる。これにより、インピーダンステストのための製造者の負荷を減らすこともできるので、組み立てコストを削減することができる。ユニット基板を接合した基板がデバック中のバックアップテストパターンとして動作するように、インピーダンス制御パターンを補助エッジで組み立てることができる。
【0085】
3.1 インピーダンス制御の許容範囲の解析
本発明の実施形態に係る設計方法において、一般的な配線幅の許容範囲は+/−20%と定められ、一般的な基板材料の厚さの許容範囲は以下の表2に示される。
【0087】
インピーダンス制御に関連する主な要素は、配線幅、層の高さ、誘電率、及び、銅の厚さである。誘電率(DK)値/銅の厚さの変化はインピーダンス値にほとんど影響を与えず、インピーダンス値の変化は約1オームである。従って、上記2要素の影響は無視することができる。組み立てプロセスの特徴を考えると、PCBのラミネート加工において、ビアを充填するため、及び、銅のない領域を充填するために基礎材料が移動するので、層の高さは、実際には減少する。基板の材料の厚さが設計上の厚さを超えても、厚さは設計上の許容範囲内に収まるはずである。ラミネート加工によるビア充填、及び、銅のない領域の充填が終わると、過度に厚い基板材料の厚さを減らすことができる。基板材料の厚さは、許容誤差がプラスにはならず、許容誤差がマイナスの範囲だけを考慮することができる。さらに、最終的な配線幅は、アンダーカットのために、常に設計上の配線幅よりも小さくなる。従って、マイナスの許容誤差をとる配線幅が、目標インピーダンス値に与える影響のみを考慮することができる。
【0088】
一般的に、配線幅、及び、層の高さは減少する傾向にある。配線幅が小さいほど、インピーダンスは大きくなり、層の厚さが小さいほど、インピーダンスは、小さくなる。従って、配線幅、及び、層の厚さが両方とも減少すると、配線幅の誤差によるインピーダンスへの影響は、層の厚さの誤差によるインピーダンスへの影響を補完する。従って、単一の要素の最大許容範囲は、インピーダンスへの影響を最大にする。
【0089】
様々な配線構造、及び、インピーダンスの計算について以下に詳細に説明する。
【0090】
3.2 マイクロストリップ構造、及び、インピーダンスの計算条件
図2は、第1の実施形態に係る第1のマイクロストリップの略図を示し、W1は配線幅、Wは下部を切り取った後の配線幅、Tは銅の厚さ、Hはプリプレグの層の高さを示している。
【0091】
参考として、インピーダンスが50オームであるマイクロストリップの設計値、及び、制御値について、以下の表3に示す。計算ツールは、CITS25 VERSION 2004である。
【0093】
3.3 穴が開いた表面下層を有するマイクロストリップ構造、及び、インピーダンスの計算条件
図3は、本発明の第1の実施形態に係る第2のマイクロストリップの略図を示しており、W1は配線幅、Wは下部を切り取った後の配線幅、Tは銅の厚さ、Hはプリプレグ、及び、ラミネートの層の高さ、H1はラミネートの層の高さを示している。
【0094】
参考として、穴が開いた表面下層を有するマイクロストリップであって、インピーダンスが50オームであるマイクロストリップの設計値について、以下の表4に示す。計算ツールは、CITS25 VERSION 2004である。
【0096】
表4において、50オームの目標インピーダンスを計算するために、ラミネートの厚さに応じた適切な値をインクリメント値D2に割り当てることができる。ラミネートの厚さは、0.2mm以上であり、インクリメント値D1は、0.05mmの倍数とすることができる。
【0097】
3.4 ベリードストリップ構造、及び、インピーダンスの計算条件
4層基板の特別な構造(1+2+1)のため、たとえ、配線幅が最小の4milになるように組み立てられたとしても、ストリップは、およそ36オームの最も高いインピーダンスを持ち、ベリードストリップ構造を形成するために穴があけられた場合のみに、50オームのインピーダンスを達成することができる。
【0098】
図4は、本発明の第3の実施形態に係る第3のマイクロストリップの略図を示しており、W1は配線幅、Wは下部を切り取った後の配線幅、Tは銅の厚さ、Hはプリプレグとラミネートとの層の高さ、H1はラミネートの層の高さを示している。
【0099】
参考として、インピーダンスが50オームであるベリードマイクロストリップの設計値について、以下の表5に示す。計算ツールは、CITS25 VERSION 2004である。
【0101】
表5において、50オームの目標インピーダンスを計算するために、ラミネートの厚さに応じた適切な値をインクリメント値D2に割り当てることができる。ラミネートの厚さは、0.2mm以上であり、インプリメント値D1は、0.05mmの倍数とすることができる。
【0102】
インピーダンス制御設計においては、下記の事項について考慮しなければならない。
【0103】
1)配線幅が4milである場合、通常の配線幅は最小限に達し、インピーダンスの値は大きく減少する。インピーダンス値の変化によって製品優良率が減少することを避けるために、インピーダンス制御のためのストリップの配線幅の最小値が5mil以上になるように制御されるべきである。
【0104】
2)計算したインピーダンス値が50オームであれば、大量生産される基板が、確実にインピーダンス制御の必要条件を満たすように、+/−7オームのインピーダンス制御の誤差範囲が使用されることが望ましい。結果として、インピーダンス制御の追加の指定も、インピーダンス制御のための追加のコストも必要とならない。
【0105】
3)インピーダンス制御の誤差を+/−5オームに低減するためには、材料コストを増やさないように、配線幅、及び、誘電体厚制御許容範囲を増やさず、幅の広い線を使用することが望ましい。
【0106】
4)ビアの密度が高くなりすぎないように制御し、接地銅板を空いている領域に広げる処理によって層の厚さが減り過ぎないように制御することができる。その結果、インピーダンス制御許容範囲を狭めることを間接的に保障することができる。
【0107】
本発明の実施形態に係る設計方法を用いて組み立てられた4層HDI基板をテストしたところ、6層HDI基板と同等の性能を達成できることが示されている。さらに、4層基板の中間のラミネートは比較的厚いので、薄いラミネートよりも優れた耐高温強度、及び、耐高圧強度を有している。従って、比較的厚いラミネートをもつ4層基板は、平坦性において、6層基板よりも優れており、より優れた耐高温性能も有している。4層HDI基板は、静電気放電(ESD)/電磁両立性(EMC)/昇温試験/高低温試験/耐衝撃/落下といった他の信頼性試験も順調に通過する。本発明の実施形態に係るPCBの層を減らす設計方法を通じて、性能は実質的に変わらずに、層の数を減らすことにより、既存の6層HDI基板を4層HDI基板にし、結果として、使用される材料の数量が減ること、及び、組み立て工程が短くなることにより、組み立てコスト、及び、材料コストの両方を削減することができる。
【0108】
層の数を減らす設計によって既存の6層HDI基板を4層HDI基板にする例を用いて、本発明の実施形態について説明したが、本発明の実施形態はこれに限定されるものではないことに留意すべきである。層の数を減らすことによる設計によって、PCBの組み立てコストを低減するという設計思想、及び、詳細技術は、M層の基板をN層の基板にするような設計に拡張することができる(M>N)。
【0109】
〔第2の実施形態〕
図2を参照すると、本発明の実施形態により設計されたメカニカルブラインドビアを有する4層PCB基板は、2つの表面層、すなわち、第1の層(層1)10、及び、第4の層(層4)40、並びに、2つの内部層、すなわち、第2の層(層2)20、及び、第3の層(層3)30を有している。4層PCB基板は、さらに、ブラインドビア50、及び、貫通ビア70を有している。
図12において示された構造は、単に本発明の実施形態におけるメカニカルブラインドビアを有する4層PCB基板の構造形式を例示したものであり、メカニカルブラインドビアを有する4層PCB基板の構造形式は、
図13から
図15に示されている。
【0110】
好適な実施形態と関連して、メカニカルブラインドビアを有する4層PCB基板の特別な技術的詳細について以下に説明する。レーザーブラインドビアを有する4層HDI基板の実施形態については、他の技術的詳細において、参照することができる。
【0111】
1.上記構造に関するビアのパラメータ、配線幅、及び、配線の間隔
メカニカルビアと同一のパラメータ設定、及び、既存の6層HDIPCB基板の配線幅、及び、配線の間隔の設定を採用する。ここで提示される主要なキーパラメータは、有効なパラメータであるが、技術水準の進歩と共に継続して変化すると考えられることにも留意すべきである。このことは、以下の技術パラメータの具体的なデータにもあてはまる。従って、そのようなパラメータは、単に、参考として推奨されるものであり、技術水準の進歩に伴うパラメータの最適化、及び、状況に応じて提示される最適の考え方の観点からパラメータを変化させることは、本特許出願の範囲に入る。
【0112】
メカニカルブラインドビアにおいて、穴あけ直径はNで表わされる。N>=8milであり、PADの直径M=N+10milである。また、PADが大きくなるほど、組み立てコストは下がる。従って、最適化のためにNを増やすことができ、その結果、Mが増えるが、望ましい配線幅、及び、配線の間隔を保障しなければならない。
【0113】
2.ラミネート加工された層の設計
ここで、メカニカルブラインドビアを有する2+2の4層基板のラミネート加工された層の設計のみを示す。メカニカルブラインドビアを有しない4層貫通ビア基板は、従来の4層基板の構造を持ち、その設計技術は十分に発展したものであり、その詳細な説明は省略する。
【0114】
メカニカルブラインドビアを有する4層HDI基板のラミネート加工された層の設計に関する具体的なパラメータについて、以下の表6に示す。
【0116】
大量生産におけるDFMの必要条件、及び、製造者の現在の技術力に基づいた推奨によると、ラミネートの厚さは4mil以上であり、0.1mm/0.2mm/0.3mm/・・・を含む一連の値をとることができる。
【0117】
製造者の現在の技術力を考慮すると、基板の厚さの最小限度は理論上0.7mmであるので、ラミネートの厚さは0.8milである。中央にあるプリプレグは、1080/2116/3313/7628から任意に選択できる。比較的厚いプリプレグを使用するのが望ましい。ラミネートが厚くなるにつれて、基板も厚くなる。最適化のために基板を厚くすることができる。しかし同様に、技術水準の上昇によって、超薄型設計の必要条件に準拠するほどに基板が薄くなる可能性もある。また、他の類似の安価な誘電体を使用してもよい。
【0118】
3.クロストーク制御の原理
メカニカルビアを有する4層基板において、2つの内部層が主要な配線層として機能することが望ましい。メカニカルビアを有する4層基板の特別なラミネート加工を施した構造により、2つの主要な配線層は、両者の間隔が短く、それぞれ2つの表面層からの間隔が長くなるかもしれない。2つの内部層における配線間のクロストークを効果的に制御するために、2つのラミネート間のプリプレグを厚くする一方、可能であれば、2つのラミネートを薄くすべきである。可能であれば、2つの内部層の配線は、互いから離すべきであり、互いに交差する場合は、互いに垂直になるべきである。隣接する層において、重要な信号線は、厳密に限られた回数だけ他の線と交差してもよい。
【0119】
4.インピーダンス制御の原理
携帯電話の基板の配線は短く、無線周波数配線のインピーダンス制御の一貫性、または、連続性は、最終的なインピーダンス制御目標値に優先する。この原理に従って、インピーダンスの連続性を間接的に制御するために、配線幅/層の間の間隔/誘電率(DK)値/銅の厚さの一貫性を制御することができる。この方法は、インピーダンス制御を保障する一方で、異なるPCB製造者によって製造された基板における基板全体の電気的性能の一貫性を保証することができる。これは回路パラメータの調節に有利であり、様々な電気に関する指標のマージンを保障することを容易にし、より安定性、及び、信頼性をもって、基板を動作させることが可能になる。
【0120】
ここで、メカニカルブラインドビアを有する4層基板のためのインピーダンス制御方法のみを示す。メカニカルブラインドビアを有しない4層貫通ビア基板のインピーダンス制御は、十分に発達した技術であり、その詳細な説明については述べない。
【0121】
メカニカルブラインドビアを有する4層基板のラミネート加工された層の設計について、
図12から
図15に示す。特に、別々に組み立てられた2つの両面基板は、ラミネート加工し、穴を開け、めっきをするために、積み重ねられる。
【0122】
メカニカルブラインドビアを有する4層基板におけるインピーダンス制御の均一な設計により、配線幅/層の間の間隔を制御することにより、より直接的なインピーダンスの制御が可能になる。これにより、インピーダンステストのための製造者の負荷を減らすこともできるので、組み立てコストを削減することができる。ユニット基板を接合した基板がデバック中のバックアップテストパターンとして動作するように、インピーダンス制御パターンを補助エッジで組み立てることができる。
【0123】
4.1インピーダンス制御の許容範囲の解析
一般的な配線幅の許容範囲は+/−20%である。
【0124】
4層HDI基板における一般的な基板材料の厚さの許容範囲を、以下の表7に示す。
【0126】
1)インピーダンス制御に関連する主な要素は、配線幅/層の高さ/誘電率/銅の厚さである。誘電率(DK)値/銅の厚さの変化はインピーダンス値にほとんど影響を与えず、インピーダンス値の変化は約1オームである。従って、上記2要素の影響は無視することができる。
【0127】
2)組み立てプロセスの特徴を考えると、ラミネート加工において、ビアを充填するため、及び、銅のない領域を充填するために基礎材料が移動するので、層の高さは、実際には減少する。基板の材料の厚さが設計上の厚さを超えても、厚さは設計上の許容範囲内に収まるはずである。ラミネート加工によるビア充填、及び、銅のない領域の充填が終わると、過度に厚い基板材料の厚さを減らすことができる。全体として、基板材料の厚さは、許容誤差がプラスにはならず、許容誤差がマイナスの範囲だけを考慮することができる。
【0128】
3)組み立てプロセスを考えると、アンダーカットのために、最終的な配線幅は、常に設計上の配線幅よりも小さくなる。従って、マイナスの許容誤差をとる配線幅が、目標インピーダンス値に与える影響のみを考慮することができる。
【0129】
4)一般的に、上記の解析からわかるように、配線幅が小さくなり、層の高さも同様に小さくなる。配線幅が小さくなると、インピーダンスは高くなり、層の厚さが小さくなると、インピーダンスは低くなる。従って、2方向の誤差は、インピーダンスに相補的な影響を与える。従って、単一の要素の最大許容範囲は、インピーダンスへの影響を最大にする。
【0130】
4.2 マイクロストリップ構造、及び、インピーダンスの計算条件
図16は、メカニカルビアを有する4層HDI基板のマイクロストリップ構造の略図を示している。計算ツールは、CITS25 VERSION 2004である。
【0131】
参考として、メカニカルビアを有する4層HDI基板用のマイクロストリップであって、インピーダンスが50オームであるマイクロストリップの設計値、及び、制御値について、以下の表8に示す。
【0133】
ここで、Hは、マイクロストリップと基準層との間の高さを示している。Wはマイクロストリップの上部の幅を示している。W1はマイクロストリップの下部の幅を示している。Tはマイクロストリップの厚さを示している。
【0134】
4.3 ストリップ構造、及び、インピーダンスの計算条件
図17は、メカニカルビアを有する4層HDI基板のストリップ構造の略図を示している。計算ツールは、CITS25 VERSION 2004である。
【0135】
参考として、インピーダンスが50オームであるストリップの設計値、及び、制御値について、以下の表9に示す。
【0137】
ここで、Hは、基準層間の高さを示している。H0は、ストリップから上部の基準層までの高さを示している。H1はストリップと下部の基準層との間の高さを示している。Wはストリップの上部の幅を示している。W1はストリップの下部の幅を示している。Tはストリップの厚さを示している。
【0138】
5.信頼性解析、及び、検証
2つのラミネートがメカニカルブラインドビアを有する4層基板に使用される。ラミネートの表面を覆った銅板により、高温、及び、高圧の場合において、プリプレグの平坦性よりも、ラミネートの平坦性が、はるかに優れている。厚いラミネートは、薄いラミネートよりも、優れた耐高温強度、及び、耐高圧強度を有する。従って、メカニカルブラインドビアを有する4層基板の平坦性は、従来のHDI構造(例:1+4+1、または、1+1+2+1+1のレーザービアを有する6層基板であって、一般的に1つのラミネート層を含んでいる6層基板)の平坦性よりも優れており、さらに、より優れた耐高温性能も有している。
【0139】
上記の説明は、本発明の実施形態に係るプリント回路基板設計方法の実例であり、本発明の実施形態に従って、2つのプリント回路基板構造が定められる。
【0140】
1.レーザーブラインドビアを有する4層HDI基板
図5は、本発明の実施形態に係るレーザーブラインドビアを有する4層HDIプリント回路基板の略図を示している。
【0141】
本発明の実施形態に係るプリント回路基板は、2つの外表面層、すなわち、第1の層(層1)10、及び、第4の層(層4)40、並びに、2つの内部層、すなわち、第2の層(層2)20、及び、第3の層(層3)30を含む、4つの層を含んでおり、4つの層の各々と、それに隣接する層との間の誘電体がラミネート加工される。プリント回路基板は、さらに、ブラインドビア50、ベリードビア60、及び、貫通ビア70を含んでいる。ここで、レーザーブラインドビアを有する4層HDIプリント回路基板の構造形式の1つが例として示されているが、本発明は、これに限定されないことに留意すべきである。第1の層(層1)10は、最上層と呼ぶこともでき、第4の層(層4)40は、最下層と呼ぶこともできる。誘電体はプリプレグ、ラミネート等を含んでおり、プリプレグは、一般的にFR4である。
【0142】
2.メカニカルビアを有する4層HDI基板
図12は、本発明の実施形態に係るメカニカルブラインドビアを有する4層HDIプリント回路基板の略図を示している。
【0143】
本発明の実施形態に係るプリント回路基板は、2つの外表面層、すなわち、第1の層(層1)10、及び、第4の層(層4)40、並びに、2つの内部層、すなわち、第2の層(層2)20、及び、第3の層(層3)30を含む、4つの層を含んでおり、4つの層の各々と、それに隣接する層との間の誘電体がラミネート加工される。プリント回路基板は、さらに、ブラインドビア50、及び、貫通ビア70を含んでいる。ここで、メカニカルブラインドビアを有する4層PCB基板の構造形式の1つが例として示されているが、本発明は、これに限定されないことに留意すべきである。第1の層(層1)10は、最上層と呼ぶこともでき、第4の層(層4)40は、最下層と呼ぶこともできる。誘電体はプリプレグ、ラミネート等を含んでおり、プリプレグは、一般的にFR4である。
【0144】
図5、及び、
図12の両方を参照すると、信号線を配置するのに2つの内部層、すなわち、第2の層(層2)20、及び、第3の層(層3)30が使用され、信号線は、内部層において領域毎に配線される。2つの内部層における配線は、厳密に機能毎の領域に分割される。領域には、無線周波数信号領域、及び、デジタル信号領域があり、両方ともその外側に、それぞれ遮蔽箱/遮蔽空洞が配置される。配線に対応する隣接する層の領域は、大きな面積を有する接地銅板が配されるか、ほとんど配線なしに、垂直に配置される。
【0145】
2つの表面層、すなわち、第1の層(層1)10、及び、第4の層(層4)40は、一般的に、配線なしに、あるいは、できるだけ配線せずに、配置される。外表面層の一方が、キーボード配置側として動作するとき、他方は、デバイス配置側として動作する。
【0146】
第1の層(層1)がキーボード配置側であり、第4の層(層4)40がデバイス配置側である場合、第1の層(層1)10に隣接する第2の層(層2)20は、無線周波数信号線、電源供給信号線、クロック信号線、及び、音声信号線を配置するために使用される。
【0147】
主電源供給ラインは、キーボード配置側に隣接する内部層の基板の縁に沿って配置され、2つの隣接する層は、大きな面積を有する接地銅板が配され、異なる層の接地銅板の互いに対する接続性は良好である。他の電源供給ラインは、キーボードPADに垂直に重ならないようにする。配線された音声信号線は、大きな面積を有する接地銅板が配されたキーボード配置側の一部に対応し、隣接する他の内部層の一部は、完全な接地銅板である。配線されたクロック信号線は、大きな面積を有する接地銅板が配されたキーボード配置側の一部に対応し、キーボードPADから離れており、隣接する他の内部層の一部は、完全な接地銅板である。
【0148】
第4の層(層4)40に隣接する第3の層(層3)30は、データバス、及び、マルチメディア信号線を配置するために使用される。無線周波数信号線もこの層に配置することができる。
【0149】
データバスは、同一の層に配線され、表面層の短い線は、データバスが交差する場合における層の切り替えに使用される。一般に、既存のデータバスは、カテゴリによっても群によっても区分されないが、本発明の実施形態に係るプリント回路基板において、データバスは、カテゴリ別に群に分けられ、群ごとに配線され、群は接地線によって互いに分離され、これによってクロストークを低減している。分離のための接地線は、大きな面積を有する接地と、他の層の接地とに十分に相互接続されている。マルチメディア信号線も同一の層に配線され、カテゴリ別に群に分かれ、群ごとに配線され、群は接地線によって互いに分離される。
【0150】
既存の6層HID基板において、内部層の1つは、主接地として機能することができ、これによって大きな面積を有する完全な帰路電流接地を提供する。結果として信号間のクロストークを低減している。対照的に、4層HDI基板は、2つの内部層のみを備えており、内部層の1つを主接地として動作させることは実行可能でない。言い換えると、どの層にも完全な主接地を備えることができない。結果として、4層基板の主な問題は、主接地の銅板が不完全であり、高速信号の帰路電流経路が、不連続、及び、不完全になり、その結果、信号のクロストークが起こりうることである。本発明の実施形態に係るプリント回路基板において、できるだけ配線せずに、2つの外表面層、すなわち、第1の層(層1)10、及び、第4の層(層4)40が配置され、貫通ビアを通じて十分に相互接続される。これにより、2つの外表面層は、2つの内部層、すなわち、それぞれ、第2の層(層2)20、及び、第3の層(層3)30に主帰路電流接地を提供する主基準接地として協働し、その結果、完全な帰路電流経路を備えることができ、信号のクロストークを低減することができる。配線が完了すると、すべての空いている領域は接地され、接地銅板のパッチは十分な数の接地ビアを通じて、大きな面積を占める接地銅板と十分に相互接続される。
【0151】
上記からわかるように、本発明の実施形態において提供されるプリント回路基板の層を減らす設計による解決策において、外表面層に隣接する内部層の領域毎に信号線が配線され、外表面層が、ほとんど、または、全く配線せずに配置され、貫通ビアを通じて主接地として相互接続され、目標インピーダンス値を制御するための配線幅、及び、層の高さに関するパラメータが設定される。主に配線のための2つの内部層は、層の間隔が短いそれぞれの外表面層に隣接し、外表面層は、ほとんど、または、全く配線せずに配置され、貫通ビアを通じて十分に相互接続され、それぞれの隣接する内部層に良好な帰路電流接地を提供し、これによって信号のクロストークを低減している。さらに、2つの内部層の間隔は、2つの内部層からそれぞれに最も近い外表面層までの間隔に比べてずっと大きく(2倍以上、好ましくは、3倍以上)、結果として、電磁場の空間分布理論の演繹によると、そのような間隔で配置された2つの内部層における配線間のクロストークを、内部層の配線とそれぞれに最も近い表面層の配線との間のクロストークに比べはるかに低くすることが可能である。配線された、無線周波数信号線のインピーダンス制御の一貫性(または、連続性)が、最終的なインピーダンス制御目標値に優先することを考慮すると、間接的に最終的なインピーダンス制御目標値を制御するために、配線幅、及び、層の高さの一貫性を制御することが可能である。配線幅、層の高さが設計パラメータの範囲でありさえすれば、最終的なインピーダンス制御目標値を保障することができる。従って、本発明の実施形態に係るプリント回路基板の層を減らす設計による解決策は、合理的に信号のクロストークを制御し、インピーダンス制御を可能にすることができ、既存の多層プリント回路基板において重要な性能を維持しながら、大きく組み立てコストを削減することができる。
【0152】
さらに、データバス、及び、マルチメディア信号線は、カテゴリ別に群に分かれ、群ごとに配線され、群は接地線によって互いに分離され、これによって信号のクロストークを低減している。
【0153】
本発明の実施形態に係るプリント回路基板、及び、その設計方法について、以上のように詳細に説明した。本発明の原理、及び、実施形態について、2つの具体例を用いて説明した。実施形態の記載は、本発明の実施形態に係る方法、及び、本質的な考え方をより良く理解するためのものである。また、本発明の実施形態の考え方に基づいて、当業者が、発明の実施形態、及び、発明の利用に変更を加えることが可能である。従って、上記記載によって、本発明の範囲が限定されると解釈するべきではない。