【課題を解決するための手段】
【0010】
(発明の要旨)
本発明に従って、本出願人は、改変した内因性遺伝子または染色体遺伝子座を含む真核生物細胞を作製し、スクリーニングするための、新規で、迅速で、合理化された、効率的な方法を開発した。この新規な方法は、初めて、以下を組み合わせる:
1.大きなクローン化ゲノムフラグメント内の所望の遺伝的改変を正確に設計するための細菌の相同組換えであって、これによって、真核生物細胞において使用するための大きな標的ベクター(LTVEC)を作製すること;
2.これらのLTVECを真核生物細胞に直接導入し、これらの細胞における目的の内因性染色体遺伝子座を改変すること;および
3.まれな真核生物細胞を決定するための分析であって、ここで、標的対立遺伝子は、所望のように改変され、標的配列以外の配列情報を必要としない親の対立遺伝子の対立遺伝子の改変(MOA)のためのアッセイ(例えば、定量的PCR)を含むこと。
【0011】
本発明の好ましい実施形態は、真核生物細胞における内因性遺伝子または染色体遺伝子座を遺伝的に改変するための方法であって、以下の工程を包含する:a)目的のDNA配列を含む大きなクローン化ゲノムフラグメントを得る工程;b)細菌相同組換えを用いて、(a)の大きなクローン化ゲノムフラグメントを遺伝的に改変し、真核生物細胞において使用するための大きな標的ベクター(LTVEC)を作製する工程;c)(b)のLTVECを真核生物細胞へと導入して、細胞における内因性遺伝子または染色体遺伝子座を改変する工程;およびd)定量的アッセイを用いて、(c)の真核生物細胞における対立遺伝子の改変(MOA)を検出し、内因性遺伝子または染色体遺伝子座が遺伝的に改変されている真核生物細胞を同定する工程。
【0012】
本発明の別の実施形態は、内因性遺伝子または染色体遺伝子座に対する遺伝的改変が、コード配列、遺伝子セグメント、または制御要素の欠失;コード配列、遺伝子セグメント、または制御要素の改変;新規なコード配列、遺伝子セグメント、または制御要素の挿入;条件的な対立遺伝子の作製;あるいは1つの種からのコード配列または遺伝子セグメントと、異なる種からの相同なコード配列またはオルソロガスなコード配列との交換、を含む方法である。
【0013】
本発明の代替の実施形態は、コード配列、遺伝子セグメント、または制御要素の改変が、置換、付加、または融合を含み、この融合は、エピトープタグまたは二官能性タンパク質を含む、方法である。
【0014】
本発明のなお別の実施形態は、定量的アッセイが、定量的PCR、比較ゲノムハイブリダイゼーション、等温DNA増幅、または固定化されたプローブ(Invader Probes(登録商標))への定量的ハイブリダイゼーションまたはMMPアッセイ(登録商標)を含み、ここで、定量的PCRは、TaqMan(登録商標)分子ビーコンまたは
Eclipse
TMプローブ技術を使用する定量的PCRを含む、方法である。
【0015】
本発明の別の好ましい実施形態は、真核生物細胞が、哺乳動物の胚幹細胞であり、詳細には、この胚幹細胞がマウス、ラット、または他のげっ歯類の胚幹細胞である、方法である。
【0016】
本発明の別の好ましい実施形態は、内因性遺伝子または染色体遺伝子座が、哺乳動物の遺伝子または染色体遺伝子座、好ましくは、ヒトの遺伝子または染色体遺伝子座であるか、あるいはマウス、ラット、または他のげっ歯類の遺伝子または染色体遺伝子座である、方法である。
【0017】
さらなる好ましい実施形態は、LTVECが、20kbよりも大きなDNAフラグメントを収容することができ、特に、100kbよりも大きなDNAフラグメントを収容することができる実施形態である。
【0018】
別の好ましい実施形態は、本発明の方法によって生成される遺伝的に改変された内因性遺伝子または染色体遺伝子座である。
【0019】
なお別の好ましい実施形態は、本発明の方法によって生成される遺伝的に改変された真核生物細胞である。
【0020】
本発明の好ましい実施形態は、本発明の方法によって生成される遺伝的に改変された内因性遺伝子または染色体遺伝子座を含む非ヒト生物である。
【0021】
好ましいのはまた、本発明の方法によって生成される遺伝的に改変された真核生物細胞または胚幹細胞から生成される非ヒト生物である。
【0022】
好ましい実施形態は、遺伝的に改変された内因性遺伝子または染色体遺伝子座を含む非ヒト生物であり、これは、以下の工程を包含する方法によって生成される:a)目的のDNA配列を含む大きなクローン化ゲノムフラグメントを得る工程;b)細菌の相同組換えを用いて、(a)の大きなクローン化ゲノムフラグメントを遺伝的に改変し、胚幹細胞に使用するための大きな標的ベクター(LTVEC)を作製する工程;c)(b)のLTVECを胚幹細胞へと導入して、細胞における内因性遺伝子または染色体遺伝子座を改変する工程;d)定量的アッセイを用いて、(c)の胚幹細胞における対立遺伝子の改変(MOA)の改変を検出し、内因性遺伝子または染色体遺伝子座が遺伝的に改変されている胚幹細胞を同定する工程;e)(d)の胚幹細胞を、胚盤胞へと導入する工程;ならびにf)(e)の胚盤胞を、妊娠のための代理母へと導入する工程。
【0023】
本発明のさらなる好ましい実施形態は、遺伝的に改変された内因性遺伝子または染色体遺伝子座を含む非ヒト生物であり、これは、以下の工程を包含する方法によって生成される:a)目的のDNA配列を含む大きなクローン化ゲノムフラグメントを得る工程;b)細菌の相同組換えを用いて、(a)の大きなクローン化ゲノムフラグメントを遺伝的に改変し、真核生物細胞において使用するための大きな標的ベクター(LTVEC)を作製する工程;c)(b)のLTVECを真核生物細胞に導入して、細胞における内因性遺伝子または染色体遺伝子座を遺伝的に改変する工程;d)定量的アッセイを用いて、(c)の真核生物細胞の対立遺伝子の改変(MOA)を検出し、内因性遺伝子または染色体遺伝子座が、遺伝的に改変されている真核生物細胞を同定する工程;e)(d)の真核生物細胞から核を取り除く工程;f)(e)の核を卵母細胞へと導入する工程;ならびに、g)(f)の卵母細胞を、妊娠のための代理母へと導入する工程。
【0024】
なお別の好ましい実施形態は、一般的に、改変された内因性遺伝子または染色体遺伝子座を含む非ヒト生物であり、これらは、以下の工程を包含する方法によって生成される:a)目的のDNA配列を含む大きなクローン化ゲノムフラグメントを得る工程;b)細菌の相同組換えを使用して、(a)の大きなクローン化ゲノムフラグメントを遺伝的に改変し、真核生物細胞において使用するための大きな標的ベクター(LTVEC)を作製する工程;c)(b)のLTVECを真核生物細胞に導入して、細胞における内因性遺伝子または染色体遺伝子座を遺伝的に改変する工程;d)定量的アッセイを用いて、(c)の真核生物細胞における対立遺伝子の改変(MOA)を検出し、内因性遺伝子または染色体遺伝子座が遺伝的に改変されている真核生物細胞を同定する工程;e)(d)の真核生物細胞を別の真核生物細胞に融合する工程;f)(e)の融合された真核生物細胞を、妊娠のための代理母へと導入する工程。
【0025】
好ましい実施形態において、非ヒト生物は、マウス、ラット、または他のげっ歯類であり;胚盤胞は、マウス、ラット、または他のげっ歯の胚盤胞であり;卵母細胞は、マウス、ラット、または他のげっ歯の卵母細胞であり;そして代理は母、マウス、ラット、または他のげっ歯類である。
【0026】
別の好ましい実施形態は、胚幹細胞が、哺乳動物の胚幹細胞であり、好ましくは、マウス、ラット、または他のげっ歯類の胚幹細胞である。
【0027】
さらなる好ましい実施形態は、本発明の遺伝子的に改変された真核生物細胞の、非ヒト生物の産生のための使用、および特に、本発明の遺伝子的に改変された胚性幹細胞の、非ヒト生物の産生のための使用である。
【0028】
本発明の好ましい実施形態は、マウス胚性幹細胞において、目的の内因性遺伝子または染色体遺伝子座を、遺伝子的に改変するための方法であり、この方法は、以下の工程を包含する:a)目的のDNA配列を含む、20kbより大きな、クローニングされた大きなゲノムフラグメントを得る工程であって、ここで、この大きなクローニングされたDNAフラグメントは、内因性遺伝子または染色体遺伝子座に相同性である、工程;b)細菌相同組換えを使用して、(a)の大きなクローニングされたゲノムフラグメントを遺伝子的に改変して、マウス胚性幹細胞において使用するための大きな標的化ベクターを作製する工程であって、ここで、この遺伝子的な改変は、コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの欠失である、工程;c)(b)の大きな標的化ベクターをマウス胚性幹細胞に導入して、この細胞において内因性遺伝子または染色体遺伝子座を改変する工程;およびd)定量アッセイを使用して、(c)のマウス胚性幹細胞における対立遺伝子の改変(MOA)を検出し、内因性遺伝子または染色体遺伝子座が遺伝子的に改変されたマウス胚性幹細胞を同定する工程であって、ここで、この定量アッセイは、定量PCRである、工程。この方法によって産生された、遺伝子的に改変されたマウス胚性幹細胞;この方法によって産生された、遺伝子的に改変された内因性遺伝子または染色体遺伝子座を含むマウス;および遺伝子的に改変されたマウス胚性幹細胞から産生されたマウスもまた、好ましい。
【0029】
別の好ましい実施形態は、遺伝子的に改変された、目的の内因性遺伝子または染色体遺伝子座を含むマウスであり、このマウスは、以下の工程を包含する方法によって産生される:a)目的のDNA配列を含む、20kbより大きな、クローニングされた大きなゲノムフラグメントを得る工程であって、ここで、この大きなクローニングされたDNAフラグメントは、内因性遺伝子または染色体遺伝子座に相同性である、工程;b)細菌相同組換えを使用して、(a)の大きなクローニングされたゲノムフラグメントを遺伝子的に改変して、マウス胚性幹細胞において使用するための大きな標的化ベクターを作製する工程であって、ここで、この遺伝子的な改変は、コード配列、遺伝子セグメント、または調節
エレメントの欠失である、工程;c)(b)の大きな標的化ベクターをマウス胚性幹細胞に導入して、この細胞において内因性遺伝子または染色体遺伝子座を改変する工程;およびd)定量アッセイを使用して、(c)のマウス胚性幹細胞における対立遺伝子の改変(MOA)を検出し、内因性遺伝子または染色体遺伝子座が遺伝子的に改変されたマウス胚性幹細胞を同定する工程であって、ここで、この定量アッセイは、定量PCRである、工程;e)(d)のマウス胚性幹細胞を、胚盤胞に導入する工程;ならびにf)(e)の胚盤胞を、妊娠のための代理母に導入する工程。
【0030】
マウスの産生のための、上記遺伝子的に改変されたマウス胚性幹細胞の使用もまた、好ましい。
【0031】
約1〜5μgの大きな標的化ベクターDNAが、約1×10
7の真核生物細胞に導入される方法もまた、好ましい。
本発明は例えば、以下の項目を提供する:
(項目1) 真核生物細胞中の目的の内因性遺伝子または染色体遺伝子座を遺伝的に改変するための方法であって、以下:
a)目的のDNA配列を含む、大きなクローン化ゲノムフラグメントを得る、工程;
b)(a)の該大きなクローン化ゲノムフラグメントを遺伝的に改変して、該真核生物細胞において使用するための大きな標的ベクター(LTVEC)を産生するために、細菌相同性組換えを使用する、工程;
c)(b)の該LTVECを該真核生物細胞に導入して、該細胞中の該内因性遺伝子または該染色体遺伝子座を改変する、工程;および
d)(c)の該真核生物細胞における対立遺伝子の改変(MOA)を検出して、該内因性遺伝子または該染色体遺伝子座が、遺伝的に改変された真核生物細胞を同定するために、定量的アッセイを使用する、工程、
を包含する、方法。
(項目2) 項目1に記載の方法であって、DNA配列を含む、上記大きなクローン化遺伝子フラグメントが、目的の上記内因性遺伝子または染色体遺伝子座に対して相同性である、方法。
(項目3) 項目1に記載の方法であって、上記内因性遺伝子または染色体遺伝子座に対する遺伝的改変が、コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの欠失;コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの変更;新しいコード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの挿入;条件付き対立遺伝子の作製;あるいは1つの種由来のコード配列または遺伝子セグメントの、同一種または異なる種由来の相同性コード配列または定向進化配列との置換を含む、方法。
(項目4) 項目3に記載の方法であって、コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの上記変更が、置換、付加、または融合を含む、方法。
(項目5) 項目4に記載の方法であって、上記融合が、エピトープタグまたは二官能性タンパク質を含む、方法。
(項目6) 項目1に記載の方法であって、上記定量的アッセイが、定量的PCR、FISH、競合的ゲノムハイブリダイゼーション、等温DNA増幅、固定化したプローブもしくはInvader Probes(登録商標)に対する定量的ハイブリダイゼーション、またはMMPアッセイ(登録商標)を含む、方法。
(項目7) 上記定量的PCRが、TaqMan(登録商標)、Molecular
Beacon、またはEclipse
TMプローブ技術を含む、項目6に記載の方法。
(項目8) 上記真核生物細胞が、哺乳動物の胚幹細胞である、項目1に記載の方法。
(項目9) 上記胚幹細胞が、マウス、ラット、または他のげっ歯類の胚幹細胞である、項目8に記載の方法。
(項目10) 上記内因性遺伝子または染色体遺伝子座が、哺乳動物の遺伝子または
染色体遺伝子座である、項目1に記載の方法。
(項目11) 上記内因性遺伝子または染色体遺伝子座が、ヒトの遺伝子または染色体遺伝子座である、項目10に記載の方法。
(項目12) 上記内因性遺伝子または染色体遺伝子座が、マウス、ラット、または他のげっ歯類の遺伝子または染色体遺伝子座である、項目10に記載の方法。
(項目13) 上記LTVECが、20kbより大きなDNAフラグメントに適応し得る、項目1に記載の方法。
(項目14) 上記LTVECが、100kbより大きなDNAフラグメントに適応し得る、項目13に記載の方法。
(項目15) マウス胚幹細胞中の目的の内因性遺伝子または染色体遺伝子座を遺伝的に改変する方法であって、以下:
a)目的のDNA配列を含む、20kbより大きなクローン化ゲノムフラグメントを得る工程であって、ここで、該大きなクローン化DNAフラグメントが、該内因性遺伝子または染色体遺伝子座に対して相同性である、工程;
b)(a)の該大きなクローン化ゲノムフラグメントを遺伝的に改変して、該マウス胚幹細胞において使用するための大きな標的ベクターを産生するために、細菌相同性組換えを使用する工程であって、ここで、該遺伝的改変が、コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの欠失である、工程;
c)(b)の該大きな標的ベクターを該マウス胚幹細胞に導入して、該細胞中の該内因性遺伝子または該染色体遺伝子座を改変する、工程;ならびに
d)(c)の該マウス胚幹細胞における対立遺伝子の改変(MOA)を検出して、該内因性遺伝子または該染色体遺伝子座が、遺伝的に改変されたマウス胚幹細胞を同定するために、定量的アッセイを使用する工程であって、該定量的アッセイが、定量的PCRである、工程、
を包含する、方法。
(項目16) 項目1または15のいずれか1項に記載の方法によって産生された、遺伝的に改変された内因性遺伝子または染色体遺伝子座。
(項目17) 項目16に記載の遺伝的に改変された内因性遺伝子または染色体遺伝子座であって、上記内因性遺伝子または染色体遺伝子座に対する遺伝的改変が、コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの欠失;コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの変更;新しいコード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの挿入;条件付き対立遺伝子の作製;あるいは1つの種由来のコード配列または遺伝子セグメントの、同一種または異なる種由来の相同性コード配列または定向進化配列との置換を含む、遺伝的に改変された内因性遺伝子または染色体遺伝子座。
(項目18) コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの上記変更が、置換、付加、または融合を含む、項目17に記載の遺伝的に改変された内因性遺伝子または染色体遺伝子座。
(項目19) 上記融合が、エピトープタグまたは二官能性タンパク質を含む、項目18に記載の遺伝的に改変された内因性遺伝子または染色体遺伝子座。
(項目20) 項目1に記載の方法によって産生された、遺伝的に改変された真核生物。
(項目21) 項目15に記載された方法によって産生された、遺伝的に改変されたマウス胚幹細胞。
(項目22) 項目20に記載の遺伝的に改変された真核生物細胞であって、上記内因性遺伝子または染色体遺伝子座に対する遺伝的改変が、コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの欠失;コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの変更;新しいコード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの挿入;条件付き対立遺伝子の作製;あるいは1つの種由来のコード配列または遺伝子セグメントの、同一種または異なる種由来の相同性コード配列または定向進化配列との置換を含む、遺伝的に改変された真核生物細胞。
(項目23) コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの上記変更が、置換、付加、または融合を含む、項目22に記載の遺伝的に改変された真核生物細胞細胞。
(項目24) 上記融合が、エピトープタグまたは二官能性タンパク質を含む、項目23に記載の遺伝的に改変された真核生物細胞。
(項目25) 項目1に記載の方法によって産生された、遺伝的に改変された内因性遺伝子または染色体遺伝子座を含む、非ヒト生物。
(項目26) 項目15に記載の方法によって産生された、遺伝的に改変された内因性遺伝子または染色体遺伝子座を含む、マウス。
(項目27) 項目20、22、23、または24のいずれか1項に記載の遺伝的に改変された真核生物細胞から産生された、非ヒト生物。
(項目28) 項目21に記載の遺伝的に改変されたマウス胚幹細胞から産生された、マウス。
(項目29) 項目1に記載の方法によって産生された、遺伝的に改変された胚幹細胞。
(項目30) 項目29に記載の遺伝的に改変された胚幹細胞であって、上記内因性遺伝子または染色体遺伝子座に対する遺伝的改変が、コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの欠失;コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの変更;新しいコード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの挿入;条件付き対立遺伝子の作製;あるいは1つの種由来のコード配列または遺伝子セグメントの、異なる種由来の相同性コード配列または定向進化配列との置換を含む、遺伝的に改変された胚幹細胞。
(項目31) コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの上記変更が、置換、付加、または融合を含む、項目30に記載の遺伝的に改変された胚幹細胞。
(項目32) 上記融合が、エピトープタグまたは二官能性タンパク質を含む、項目31に記載の遺伝的に改変された胚幹細胞。
(項目33) 遺伝的に改変された、目的の内因性遺伝子または染色体遺伝子座を含む、非ヒト生物であって、該非ヒト生物は、以下の工程:
a)目的のDNA配列を含む、大きなクローン化ゲノムフラグメントを得る、工程;
b)(a)の該大きなクローン化ゲノムフラグメントを遺伝的に改変して、胚幹細胞において使用するための大きな標的ベクター(LTVEC)を産生するために、細菌相同性組換えを使用する、工程;
c)(b)の該LTVECを該胚幹細胞に導入して、該細胞中の該内因性遺伝子または該染色体遺伝子座を改変する、工程;
d)(c)の該胚幹細胞における対立遺伝子の改変(MOA)を検出して、該内因性遺伝子または該染色体遺伝子座が、遺伝的に改変された胚幹細胞を同定するために、定量的アッセイを使用する、工程;
e)(d)の該胚幹細胞を胚盤胞に導入する、工程;ならびに
f)(e)の該胚盤胞を、妊娠のために代理母に導入する、工程、
を包含する、方法によって産生される、非ヒト生物。
(項目34) 遺伝的に改変された、目的の内因性遺伝子または染色体遺伝子座を含む、マウスであって、該マウスは、以下の工程:
a)目的のDNA配列を含む、20kbより大きなクローン化ゲノムフラグメントを得る工程であって、ここで、該大きなクローン化DNAフラグメントが、該内因性遺伝子または染色体遺伝子座に対して相同性である、工程;
b)(a)の該大きなクローン化ゲノムフラグメントを遺伝的に改変して、該マウス胚幹細胞において使用するための大きな標的ベクターを産生するために、細菌相同性組換えを使用する工程であって、ここで、該遺伝的改変が、コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの欠失である、工程;
c)(b)の該大きな標的ベクターを該マウス胚幹細胞に導入して、該細胞中の該内因
性遺伝子または該染色体遺伝子座を改変する、工程;
d)(c)の該マウス胚幹細胞における対立遺伝子の改変(MOA)を検出して、該内因性遺伝子または該染色体遺伝子座が、遺伝的に改変されたマウス胚幹細胞を同定するために、定量的アッセイを使用する工程であって、該定量的アッセイが、定量的PCRである、工程;
e)(d)の該マウス胚幹細胞を胚盤胞に導入する、工程;ならびに
f)(e)の該胚盤胞を、妊娠のために代理母に導入する、工程、
を包含する、方法によって産生される、マウス。
(項目35) 遺伝的に改変された、内因性遺伝子または染色体遺伝子座を含む、非ヒト生物であって、該非ヒト生物は、以下の工程:
a)目的のDNA配列を含む、大きなクローン化ゲノムフラグメントを得る、工程;
b)(a)の該大きなクローン化ゲノムフラグメントを遺伝的に改変して、真核生物細胞において使用するための大きな標的ベクター(LTVEC)を産生するために、細菌相同性組換えを使用する、工程;
c)(b)の該LTVECを該真核生物細胞に導入して、該細胞中の該内因性遺伝子または該染色体遺伝子座を改変する、工程;
d)(c)の該真核生物細胞における対立遺伝子の改変(MOA)を検出して、該内因性遺伝子または該染色体遺伝子座が、遺伝的に改変された真核生物細胞を同定するために、定量的アッセイを使用する、工程;
e)(d)の該真核生物細胞から核を取り除く、工程;
f)(e)の該核を卵母細胞に導入する、工程;ならびに
g)(f)の該卵母細胞を、妊娠のために代理母に導入する、工程
を包含する、方法によって産生される、非ヒト生物。
(項目36) 遺伝的に改変された、内因性遺伝子または染色体遺伝子座を含む、非ヒト生物であって、該非ヒト生物は、以下の工程:
a)目的のDNA配列を含む、大きなクローン化ゲノムフラグメントを得る、工程;
b)(a)の該大きなクローン化ゲノムフラグメントを遺伝的に改変して、真核生物細胞において使用するための大きな標的ベクター(LTVEC)を産生するために、細菌相同性組換えを使用する、工程;
c)(b)の該LTVECを該真核生物細胞に導入して、該細胞中の該内因性遺伝子または該染色体遺伝子座を改変する、工程;
d)(c)の該真核生物細胞における対立遺伝子の改変(MOA)を検出して、該内因性遺伝子または該染色体遺伝子座が、遺伝的に改変された真核生物細胞を同定するために、定量的アッセイを使用する、工程;
e)(d)の該真核生物細胞を別の真核生物細胞と融合する、工程;ならびに
f)(e)の融合した該真核生物細胞を妊娠のために代理母に導入する、工程、
を包含する、方法によって産生される、非ヒト生物。
(項目37) DNA配列を含む、上記大きなクローン化ゲノムフラグメントが、目的の上記内因性遺伝子または染色体遺伝子座に対して相同性である、項目33、35、または36のいずれか1項に記載の非ヒト生物。
(項目38) 上記非ヒト生物が、マウス、ラット、または他のゲッ歯類である、項目25、33、35、または36のいずれか1項に記載の非ヒト生物。
(項目39) 上記胚盤胞が、マウス、ラット、または他のゲッ歯類の胚盤胞である、項目33に記載の非ヒト生物。
(項目40) 上記卵母細胞が、マウス、ラット、または他のゲッ歯類の卵母細胞である、項目35に記載の非ヒト生物。
(項目41) 上記代理母が、マウス、ラット、または他のゲッ歯類である、項目33、35、または36のいずれか1項に記載の非ヒト生物。
(項目42) 上記胚幹細胞が、哺乳動物の胚幹細胞である、項目33に記載の非ヒト生物。
(項目43) 上記哺乳動物の胚幹細胞が、マウス、ラット、または他のゲッ歯類の胚幹細胞である、項目42に記載の非ヒト生物。
(項目44) 項目33、35、または36のいずれか1項に記載の非ヒト生物であって、上記内因性遺伝子または染色体遺伝子座に対する遺伝的改変が、コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの欠失;コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの変更;新しいコード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの挿入;条件付き対立遺伝子の作製;あるいは1つの種由来のコード配列または遺伝子セグメントの、同一種または異なる種由来の相同性コード配列または定向進化配列との置換を含む、非ヒト生物。
(項目45) コード配列、遺伝子セグメント、または調節エレメントの上記変更が、置換、付加、または融合を含む、項目44に記載の非ヒト生物。
(項目46) 上記融合が、エピトープタグまたは二官能性タンパク質を含む、項目45に記載の非ヒト生物。
(項目47) 項目33、35、または36のいずれか1項に記載の非ヒト生物であって、上記定量的アッセイが、定量的PCR、FISH、競合的ゲノムハイブリダイゼーション、等温DNA増幅、固定化したプローブもしくはInvader Probes(登録商標)に対する定量的ハイブリダイゼーション、またはMMPアッセイ(登録商標)を含む、非ヒト生物。
(項目48) 上記定量的PCRが、TaqMan(登録商標)、Molecular Beacon、またはEclipse
TMプローブ技術を含む、項目47に記載の非ヒト生物。
(項目49) 非ヒト生物の産生のための、項目20に記載の遺伝的に改変された真核生物細胞の使用。
(項目50) 上記マウスの産生のための、項目21に記載の遺伝的に改変されたマウス胚幹細胞の使用。
(項目51) 非ヒト生物の産生のための、項目29に記載の遺伝的に改変された胚幹細胞の使用。
(項目52) (c)の上記大きな標的ベクターの約1〜5μgが、約1×10
7細胞に導入される、項目1または15に記載の方法。
(項目53) (c)の上記大きな標的ベクターの約1〜5μgが、約1×10
7細胞に導入される、項目34に記載のマウス。
(項目54) (c)の上記大きな標的ベクターの約1〜5μgが、約1×10
7細胞に導入される、項目33、35、または36に記載の非ヒト生物。