特許第5945323号(P5945323)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】5945323
(24)【登録日】2016年6月3日
(45)【発行日】2016年7月5日
(54)【発明の名称】平滑ローラヘッド
(51)【国際特許分類】
   B24B 39/04 20060101AFI20160621BHJP
【FI】
   B24B39/04 A
【請求項の数】5
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2014-521950(P2014-521950)
(86)(22)【出願日】2012年7月20日
(65)【公表番号】特表2014-523817(P2014-523817A)
(43)【公表日】2014年9月18日
(86)【国際出願番号】DE2012000749
(87)【国際公開番号】WO2013013658
(87)【国際公開日】20130131
【審査請求日】2015年4月30日
(31)【優先権主張番号】202011103890.8
(32)【優先日】2011年7月28日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】505006839
【氏名又は名称】ヘゲンシャイト−エムエフデー ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディト ゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史
(74)【代理人】
【識別番号】100111486
【弁理士】
【氏名又は名称】鍛冶澤 實
(74)【代理人】
【識別番号】100153419
【弁理士】
【氏名又は名称】清田 栄章
(72)【発明者】
【氏名】ハイマン・アルフレート
【審査官】 亀田 貴志
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第06154941(US,A)
【文献】 実開平03−087560(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24B 39/00 − 39/04
B24B 5/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの円筒状の平滑ローラ(1,2)を用い、クランクシャフトのスラストベアリング(7)におけるリング状の平面(3,4)のバーニッシュ加工のための平滑ローラヘッドであって、前記平滑ローラが、互いに平行かつ互いに隣接して直方体状の平滑ローラヘッドケーシング(12)内に配置されており、該平滑ローラヘッドケーシングが、該平滑ローラヘッドケーシングの長手軸(20)周りに動作位置へ旋回可能である、前記平滑ローラヘッドにおいて、
−前記各平滑ローラ(1,2)がローラリテーナ(10,11)において回転可能に枢支されており、
−前記ローラリテーナが、前記平滑ローラヘッドケーシング(12)においてわずかな遊び(13)で側方に変位可能に設定されている
ことを特徴とする平滑ローラヘッド。
【請求項2】
前記平滑ローラ(1,2)の回転軸(25)に対して横方向に延在する少なくとも1つのストリップ状の突出部(23,24)によって、前記ローラリテーナ(10,11)が、前記平滑ローラヘッドケーシング(12)の溝(27,28)に係合することを特徴とする請求項1記載の平滑ローラヘッド。
【請求項3】
前記各平滑ローラ(1,2)が、前記ローラリテーナ(10,11)における円筒状の部分(29)によって支持されていることを特徴とする請求項1記載の平滑ローラヘッド。
【請求項4】
前記平滑ローラ(1,2)の前記円筒状の部分(29)において、脱落に対する保護がなされていることを特徴とする請求項3記載の平滑ローラヘッド。
【請求項5】
前記ローラリテーナ(10,11)からの前記平滑ローラ(1,2)の脱落に対する保護として、シリンダヘッドネジ(30)が設けられていることを特徴とする請求項4記載の平滑ローラヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2つの円筒状の平滑ローラを用いた、クランクシャフトのスラストベアリングにおけるリング状の平面のバーニッシュ加工のための平滑ローラヘッドであって、前記平滑ローラが、互いに平行かつ互いに隣接して平滑ローラヘッドケーシング内に回転可能に配置されており、該平滑ローラヘッドケーシングが、その長手軸周りに動作位置へ旋回可能である、前記平滑ローラヘッドに関するものである。
【背景技術】
【0002】
その公知の実施形態における平滑ローラヘッドは、バーニッシュ加工のためにクランクシャフトの回転軸に対して直角状に調整される必要がある。このことは、必要な精度に鑑みれば、調整補助手段なしには不可能である。誤った、又は誤りのある調整においては、不均等に分配された平滑度を有するバーニッシュ加工結果が得られることになってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
このため、本発明の課題は、不十分なバーニッシュ加工結果を回避することを基礎とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
解決手段として、各平滑ローラがローラリテーナにおいて回転可能に枢支されており、これらローラリテーナが、平滑ローラヘッドケーシングにおいてわずかな遊びで側方に変位可能に設定されていることが提案される。
【0005】
この解決手段の好ましい実施形態は、平滑ローラの回転軸に対して横方向に延在する少なくとも1つのストリップ状の突出部を備えたローラリテーナが、平滑ローラヘッドケーシングの溝に係合することにある。
【0006】
公知のように、各平滑ローラは、ローラリテーナにおける円筒状の部分によって回転可能に支持されている。平滑ローラのこの円筒状の部分において、脱落に対する保護がなされている。ローラリテーナからの平滑ローラの脱落に対する保護として、シリンダヘッドネジが提案される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】平滑ローラヘッドの正面図である。
図2】平滑ローラヘッドの平面図である。
図3図1におけるA−A線に沿った平滑ローラヘッドの長手断面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0009】
2つの平滑ローラ1,2が、リング状の平面3,4をクランクアーム5,6において平滑に圧延するために設けられている。クランクアーム5,6とスラストベアリング7の間の移行部には、それぞれ凹部8,9が設けられている。
【0010】
各転造ローラ1,2は、それぞれ平滑ローラヘッドケーシング12に対してそれぞれ側方で可動なローラリテーナ10,11で回転可能に支持されている。側方で可動な変位性のために、ローラリテーナ10及びローラリテーナ11に存在する遊び13が設けられており、この遊び13は、0.1〜0.5mmの範囲にあって、好ましくは0.3mmである。これにより、ローラリテーナ10,11は1つの平面14,15あるいは16,17で支持され、それにより、1つの平面内でクランクシャフト回転軸(不図示)によって変位可能かつ旋回可能となっている。これにより、平滑ローラ1,2は、オイルフランジ18,19の位置へ向けてのみ整向されている。すなわち、平滑ローラヘッドケーシング12の正確な整向のための調整補助手段がもはや不要である。クランクシャフト(不図示)の主回転軸(同様に不図示)と、当該旋回軸周りに平滑ローラヘッドが動作位置において回転可能である、旋回軸20との間には、厳密に直角な整向がもはや不要である。
【0011】
平滑ローラヘッドケーシングは、下部12とこれに螺着された部分21とで構成されている。複数のネジ22は、この螺着のために設けられている。長手方向に変位可能なローラリテーナ10,11はそれぞれ突出部23,24を備えており、これら突出部は、転造ローラ1あるいは2の回転軸25あるいは26に対して横方向に延在している。平滑ローラヘッドケーシング12あるいは螺着された部分21における対応する溝27,28は、ローラリテーナ10,11の突出部23,24を収容するものである。
【0012】
円筒状の部分29によって、転造ローラ1,2は、ローラリテーナ10あるいは11において回転可能に枢支されている。シリンダヘッドネジ30の形状の確保は、平滑ローラ1あるいは2がローラリテーナ10あるいは11から脱落しないようにするためのものである。
【符号の説明】
【0013】
1 平滑ローラ
2 平滑ローラ
3 平面
4 平面
5 クランクアーム
6 クランクアーム
7 スラストベアリング
8 凹部
9 凹部
10 ローラリテーナ
11 ローラリテーナ
12 平滑ローラヘッドケーシング
13 遊び
14 平面
15 平面
16 平面
17 平面
18 オイルフランジ
19 オイルフランジ
20 旋回軸
21 螺着部
22 ネジ
23 突出部
24 突出部
25 回転軸
26 回転軸
27 溝
28 溝
29 円筒状部分
30 シリンダヘッドネジ
図1
図2
図3